特許第6352294号(P6352294)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6352294データの光転送を用いた医療デバイス、およびこのようなデータを受ける光学読取デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352294
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】データの光転送を用いた医療デバイス、およびこのようなデータを受ける光学読取デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20180625BHJP
   A61M 5/00 20060101ALI20180625BHJP
   A61B 5/1486 20060101ALI20180625BHJP
   A61B 5/1455 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   A61B5/00 102C
   A61M5/00 500
   A61B5/1486
   A61B5/1455
【請求項の数】18
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2015-547052(P2015-547052)
(86)(22)【出願日】2013年12月13日
(65)【公表番号】特表2016-505307(P2016-505307A)
(43)【公表日】2016年2月25日
(86)【国際出願番号】EP2013076568
(87)【国際公開番号】WO2014095644
(87)【国際公開日】20140626
【審査請求日】2016年11月30日
(31)【優先権主張番号】12197883.7
(32)【優先日】2012年12月18日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】397056695
【氏名又は名称】サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ラース・ベルガー
(72)【発明者】
【氏名】マルクス−マイノルフ・ディットリヒ
(72)【発明者】
【氏名】アントン・ペトコフ
【審査官】 増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2005/104933(WO,A1)
【文献】 特開2009−027638(JP,A)
【文献】 特開平01−046432(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/002435(WO,A1)
【文献】 特開2007−140775(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0145137(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00−5/01
A61B 5/06−5/22
A61M 3/00−9/00
A61M 31/00
A61M 39/00−39/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)であって、少なくとも1つのセンサ(1.4)と、複数の独立制御可能な表示要素(1.2.2)を表示するための計器ディスプレイ(1.2)と、センサ(1.4)で測定された少なくとも1つの測定値および/またはそれから導出されたデータが機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)に符号化されるように計器ディスプレイ(1.2)を制御するよう適用された計器制御ユニット(1.1)とを含み、ここで、光学読取デバイス(2)は、医療デバイス(1)からの機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)を読み取るように、機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)を復号するように、かつ復号された機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)に対応するメッセージを生成するように適用される、前記医療デバイス。
【請求項2】
計器ディスプレイ(1.2)は、既定の幾何学的配置で構成された既定の幾何学的形状の複数の独立制御可能な表示要素(1.2.2)を含み、計器制御ユニット(1.1)および/または計器ディスプレイ(1.2)は、機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)を、オンに切り替えられる独立制御可能な表示要素(1.2.2)のサブセットとして形成するように適用される、請求項1に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項3】
独立制御可能な表示要素(1.2.2)は画素として形成され、計器制御ユニット(1.1)および/または計器ディスプレイ(1.2)は、機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)をバーコードとして形成するように適用される、請求項1に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項4】
独立制御可能な表示要素(1.2.2)は画素として形成され、計器制御ユニット(1.1)および/または計器ディスプレイ(1.2)は、機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)を二次元コードとして形成するように適用される、請求項1に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項5】
二次元コードはDataMatrixコードとして形成される、請求項4に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項6】
二次元コードはQRコードとして形成される、請求項4に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの独立制御可能な表示要素(1.2.2)は、その輝度および/または色が経時的に変えられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項8】
計器制御ユニット(1.1)および/または計器ディスプレイ(1.2)は、隣接する画素(1.2.2)からなる少なくとも1つのセグメント(4.1、4.2、4.3、4.4、4.5)の経時的な輝度および/または色の変化として機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)を形成するように適用される、請求項1に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項9】
センサ(1.4)が、血液分析物、特に血糖を測定するためのセンサとして形成される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項10】
少なくとも1つの測定値および/またはそれから導出された値を記憶する計器記憶ユニット(1.3)をさらに含み、ここで、複数の測定値および/またはそれから導出された値は機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)に符号化される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項11】
医療デバイス(1)は薬物送達デバイスとして形成され、センサ(1.4)は、少なくとも1つの注射のパラメータを測定するように適用される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項12】
光学読取デバイス(2)は、少なくとも1つの感光要素を備える光受信器(2.6)と、デバイス記憶ユニット(2.3)と、デバイス制御ユニット(2.1)と、デバイス出力ユニット(2.2)とを含み、光受信器(2.6)で受信された機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)はデバイス制御ユニット(2.1)で復号され、かつ場合によりデバイス記憶ユニット(2.3)で記憶され、復号された機械読取可能信号(4)に対応するメッセージがデバイス制御ユニット(2.1)で生成され、デバイス出力ユニット(2.2)から出される、光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項13】
光受信器(2.6)はカメラを含む、請求項12に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項14】
デバイス出力ユニット(2.2)は情報ディスプレイ(2.2.1)として形成される、請求項12または13に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項15】
デバイス制御ユニット(2.1)は、受信された、かつ場合により、記憶され復号された機械読取可能信号(4、4a、4b、4c、4d)を処理することによって説明メッセージを生成する、請求項12〜14のいずれか1項に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項16】
説明メッセージは、医療試験計器(1)によって測定された値に関する少なくとも1つの既定の基準を満たすようにする患者の行動についての勧告を含む、請求項15に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項17】
デバイス制御ユニット(2.1)は説明メッセージを生成する推論エンジンを含む、請求項16に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【請求項18】
光学読取デバイス(2)は、カメラ、処理ユニット、記憶ユニット、ディスプレイおよび/またはスピーカを含む携帯電話または携帯情報端末(PDA)として形成される、請求項12〜16のいずれか1項に記載の光学読取デバイス(2)と組み合わせた医療デバイス(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、インスリン、成長ホルモン、および/または同様なものなどの薬物もしくは薬剤を注射するための薬物送達デバイス、または光学読取装置デバイスと組み合わせた医療試験計器である医療デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
血糖、心拍または血圧などの生理学的および/または医学的パラメータの患者自己監視は、糖尿病、高血圧または腎不全などの慢性疾患の効果的治療に不可欠な構成要素である。一例として、糖尿病合併症に対する集中血糖管理の利益を実証した、インスリン治療を受ける患者の主要な臨床試験には、多因子介入の一部として血糖の患者自己監視が含まれた。血糖の自己監視により患者は、治療法に対する患者個人の反応を評価し、血糖目標が達成されているかどうかを査定することができる。血糖の自己監視の結果は、たとえば低血糖などの望ましくない治療結果を防止するのに、および/または、たとえば、薬剤(特に食事インスリン用量)/食事/および身体活動の調整などの望ましい結果をより適切に実現するように行動を修正するのに、有用であり得る。また、電子式薬物送達デバイスなどの送達デバイスから受ける薬剤の量を考慮に入れることにより、治療目標に到達するように患者を支援すること、または治療結果を改善することができる。
【0003】
現況技術から、グラフィカルユーザインタフェースによって使用者に情報を提供する医療試験計器が知られている。グラフィカルユーザインタフェースを含む電子式薬物送達デバイスもまた知られている。このようなデバイスは、デバイスの使用に関するデータ(たとえば用量履歴情報)を記憶できる場合もある。
【0004】
特許文献1には、取得された最後の測定値、過去に取得された複数の測定値、および複数の測定値の平均値についての情報を提供する分析物試験計器のグラフィカルユーザインタフェースの設計が記載されている。
【0005】
特許文献2には、血糖状態についての情報、およびテキスト指示を使用者に提供する分析物試験計器のグラフィカルユーザインタフェースの設計が記載されている。
【0006】
また外部デバイスと通信する医療試験計器も現況技術から知られている。特許文献3は、血糖測定機能を実行する血糖測定モジュールと、外部デバイスとの無線通信リンクを確立し、既定の周波数フォーマットおよびプロトコルによる無線通信リンクを介して外部デバイスと情報を交換するように適用された無線通信モジュールとを含む血糖測定器に関する。血糖測定モジュールと無線通信モジュールは、無線通信モジュールから送信される情報、および/または無線通信モジュールで受信される情報に対応する電気信号の交換を可能にするために電気的に接続された、物理的には別々のユニットである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国デザイン特許D542,681S
【特許文献2】米国デザイン特許D611,489S
【特許文献3】欧州特許出願公開第2484283A2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、たとえば、インスリン、成長ホルモン、および/または同様なものなどの薬物もしくは薬剤を注射するための薬物送達デバイスであるか、または、このような医療デバイスまたは試験計器からのデータを読み取り、これを説明メッセージに変換するための光学読取装置デバイスと組み合わせた、少なくとも1つのセンサ、計器制御ユニット、および計器制御ユニットによって制御される計器ディスプレイを備える改善された医療試験計器である、改善された医療デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1に記載の、光学読取装置デバイスと組み合わせた医療デバイスによって達成される。この目的はさらに、請求項19に記載の説明メッセージを生成する方法によって達成される。
【0010】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に示されている。
【0011】
本発明によれば、光学読取装置デバイスと組み合わせた医療デバイスは、少なくとも1つのセンサと、複数の独立制御可能な表示要素を表示するための計器ディスプレイと、該センサで測定された少なくとも1つの測定値および/またはそれから導出されたデータが機械読取可能信号に符号化されるように該計器ディスプレイを制御するよう適用された計器制御ユニットとを含み、光学読取デバイスは、機械読取可能信号を読み取るように、機械読取可能信号を復号するように、かつ復号された機械読取可能信号に対応するメッセージを生成するように適用される。
【0012】
機械読取可能信号は、既定の幾何学的配置内の少なくとも1つの独立制御可能な表示要素の輝度の変化によって特徴づけられる。測定値などの情報は、複数の独立制御可能な表示要素のそれぞれに、その位置に応じた輝度値を割り当てることによって静的に符号化することができる。情報はまた、複数の独立制御可能な表示要素の輝度の経時的な共通の変化によって動的に符号化することもできる。情報はさらに、隣接する独立制御可能な表示要素の個々のサブセットの輝度の独立した変化によって符号化することもできる。
【0013】
独立制御可能な表示要素は、矩形マトリックスの形に配置される画素として形成することができる。
【0014】
独立制御可能な表示要素の既定の幾何学的配置により、前記輝度変化を光学読取デバイスによってサンプリングおよび復号することが可能であり、感光要素の幾何学的配置が独立制御可能な表示要素の幾何学的配置と位置合わせされる。したがって、前記輝度変化は機械読取可能信号を形成する。
【0015】
独立制御可能な表示要素は、オンまたはオフに切り替えられるように制御することができるよう、切替可能表示要素として形成することができる。独立制御可能な表示要素はまた、その輝度および/または色を不連続に段階的に変えるように制御することもできる。
【0016】
本発明の第1の態様によれば、計器制御ユニットは、複数の独立制御可能な表示要素が、その輝度によって、また既定の符号化方式に従って、センサから取り出された少なくとも1つの測定値、および/またはそれから導出された値を機械読取可能信号として符号化するように、計器ディスプレイを制御する。したがって、感光要素からなる対応する幾何学的配置を備えた光学読取デバイスは、センサから取り出された少なくとも1つの測定値、またはそれから導出された値を復号することができる。
【0017】
一例として、2個の異なる測定値のうちの1つを、暗くまたは明るくなるように制御できる、既定の幾何学的配置とした計器ディスプレイのn個の複数の画素によって符号化することが可能である。別の例として、b個の異なる測定値のうちの1つを、既定の幾何学的配置とした計器ディスプレイのn個の複数の画素によって符号化することが可能であり、画素の輝度は、暗と明の間のb個の段階で制御することができる。
【0018】
医療試験計器として形成された場合、この医療試験計器を用いて取得された測定値に関する情報が、手作業で前記測定関連情報を再入力する必要なしに、また無線アダプタまたは電気接続などの専用通信手段の必要なしに、前記測定関連情報を処理および/または記憶する物理的に分離された光学読取デバイスへ転送できるデータを形成することは、本発明の特別の利点である。一利点として、通常は比較的小型の計器ディスプレイを含む、現況技術から知られている医療試験計器を本発明により、ハードウェア変更または商品のコスト増大なしに拡張することができる。
【0019】
センサはまた、医療試験計器を用いて取得された測定値と、それに割り当てられるタイムスタンプとの両方が、計器ディスプレイによって符号化されるべきデータを形成するように、クロックを含むこともできる。医療デバイスが薬物送達デバイスとして形成される場合、このようなデータが、デバイスをオンもしくはオフに切り替える、または注射を実施するなどの、医療デバイスと患者のいくつかの対話に関連したタイムスタンプによって形成されることもまた可能である。
【0020】
計器ディスプレイの所与の数の独立制御可能な表示要素に対し、前記計器ディスプレイの人間可読なテキスト出力またはグラフィック出力よりも多数の異なる値を機械読取可能信号に符号化できるように、符号化能力が大きく増大されることは、本発明の別の利点である。言い換えると:所与の数の独立制御可能な表示要素に対して測定値の出力の処理を改善することができるか、または既定の出力精度に対して独立制御可能な表示要素の総数を低減させることができる。
【0021】
計器ディスプレイのすべての独立制御可能な表示要素が測定値の符号化に使用されるとは限らない可能性がある。いくつかの用途では、使用者可読のテキストメッセージおよび/またはグラフィックメッセージを表示するために計器ディスプレイの第1の部分を使用すること、および機械読取可能信号を表示するために計器ディスプレイの個々の第2の部分を使用することが有利であり得る。さらに、人間にも可読である機械読取可能信号を設計することも可能である。たとえば、英数字を機械可読信号として形成することができるように、光学式文字読取(OCR)の方法が知られている。
【0022】
測定値は別にして、試験計器の確実性および信頼性を向上させる、電池状態、ありうる不具合または警告コードなどの医療試験計器についての別の情報を符号化することもまた可能である。さらに、正しくない情報転送が欠陥または乱れた独立制御可能な表示要素の存在下でも防止されるように、機械読取可能信号に対し誤り検出または誤り補正符号化方式を使用することが可能である。
【0023】
一実施形態では、計器ディスプレイは、既定の幾何学的配置で構成された既定の幾何学的形状の複数の独立制御可能な表示要素を含む。一例として、独立制御可能な表示要素を構成する液晶ディスプレイ(LCD)の一領域をアイコンとして、または既定の英数字として形成することができる。このような実施形態では、計器制御ユニットおよび/または計器ディスプレイは、オンに切り替えられる独立制御可能な表示要素のサブセットとして機械読取可能信号を形成するように適用される。
【0024】
一例として、LCDとして形成された計器ディスプレイは、個数nの独立制御可能な表示要素を含むことができる。このような計器ディスプレイでは、独立制御可能な表示要素の2個の異なるサブセットを形成することができ、それぞれのサブセットは、両方のサブセットが同じ状態ではない、すなわちどちらか一方がオンに切り替えられている、またはオフに切り替えられている少なくとも1つの独立制御可能な表示要素によって互いに異なる。したがって、このような計器ディスプレイによって2個の区別可能な機械読取可能信号を形成することができる。さらに、計器ディスプレイのn個の画素によりb個の異なる測定値から1つを符号化することによって、画素の輝度を暗と明の間のb個の段階で制御することができる。
【0025】
この実施形態の利点として、アイコンおよび/または英数字として形成される独立制御可能な表示要素を通常含む、現況技術から知られている医療試験計器の計器ディスプレイは、付加的なハードウェア労力または商品コストなしで機械読取可能信号を形成するように拡張することができる。
【0026】
一実施形態では、独立制御可能な表示要素は、マトリックスの形で配置される実質的に矩形の画素として形成される。このような実施形態では、計器制御ユニットおよび/または計器ディスプレイは、機械読取可能信号をバーコードとして形成するように適用される。このようなバーコードの様々な実施形態は、たとえばコード39、コード93、またはコード128として当業者に知られている。利点として、このようなバーコードは読取りおよび符号化が容易である。別の利点として、このようなバーコードは、計器ディスプレイおよび光学読取装置の位置合わせ不良に対して堅牢である。
【0027】
一実施形態では、独立制御可能な表示要素は、マトリックスの形で配置される実質的に矩形の画素として形成され、計器制御ユニットおよび/または計器ディスプレイは、機械読取可能信号を二次元コードとして形成するように適用される。このような二次元バーコードの様々な実施形態は、たとえば、コード49もしくはPDF417のようなスタック化二次元バーコード、またはquick response(QR)コード、DataMatrix、MaxiCodeもしくはAztecコードのようなマトリックスコード、または別の例として、SnowflakeコードもしくはBeeTagのようなドットコードとして当業者に知られている。このような二次元コードにより、より高い情報密度という利点が得られる。一例として、二次元コードではバーコードよりも多くの測定値を符号化することができる。
【0028】
一実施形態では、二次元バーコードはDataMatrixコードとして形成することができる。利点として、DataMatrixコードでは、間違って設定された画素の補正を可能にする。したがって、これは特に、計器ディスプレイの画素マトリックス中の孤立した欠陥に対して堅牢である。
【0029】
一実施形態では、二次元バーコードはQRコードとして形成される。QRコードは、機械読取可能信号用の堅牢、効率的、かつ標準化された符号化方式として現況技術から知られている。その標準化により、QRコードを読み取るためのアルゴリズムおよびソフトウェアアプリケーションが広く利用可能である。したがって、QRコードとして符号化されている測定値を識別することは、企業独自の形式で機械読取可能信号として符号化されている測定値を識別することに比較して、著しく容易になる。
【0030】
計器ディスプレイのかなりの数の画素が機能しなくても符号化測定値を正しく識別できるようにQRコードが誤り補正アルゴリズムを提供することは、この実施形態の別の利点である。テキスト情報(たとえば測定値のテキスト表示、または測定値に関連した他の何らかの情報)をQRコードの上に重ね合わせることさえ、符号化された情報の正しい識別を損なうことなく可能であり、その結果、人間可読信号と機械読取可能信号を有利に組み合わせることができるようになる。
【0031】
一実施形態では、少なくとも1つの独立制御可能な表示要素または画素は、経時的にその輝度および/または色が変えられ、その経時的な輝度および/または色の変化により、センサで取得された測定値および/またはそれに関連した情報を符号化する。以下でクロック表示要素または画素と呼ばれる少なくとも1つの特定の独立制御可能な表示要素を、その輝度および/または色が、計器制御ユニットから与えられるクロック周期に従って変えられるように制御することが可能である。前記クロック表示要素または画素によって表示される前記クロック周期と比較することによって、機械読取可能信号を形成する複数の二次元コードは、計器ディスプレイで符号化することができる。一例として、有利には、より多くの測定値のような、より多くの情報が計器ディスプレイから送出されるように、単独の二次元コードがクロック周期ごとに計器ディスプレイから出される。さらに特定の例として、クロック周期当たり1つの測定値を二次元コードとして符号化することができ、その結果、次の複数の二次元コードにより一連の測定値が符号化されるようになる。
【0032】
一実施形態では、計器制御ユニットおよび/または計器ディスプレイは機械読取可能信号を、隣接画素からなる少なくとも1つのセグメントの輝度および/または色の経時的な変化として形成するように適用される。
【0033】
経時的な輝度および/または色の変化により、医療デバイスまたは試験によって得られたデータが符号化される。一例として、画素のマトリックスとして形成された計器ディスプレイのすべての画素は、同じ輝度および/または色で同時に現われるように制御することができる。振幅変調すなわち輝度の変調、周波数変調またはパルス幅符号化などの様々な符号化方式が当業者に知られている。同時に制御される複数の画素により、この実施形態は特に、単一画素の障害に関して、また計器ディスプレイと光学読取デバイスの間の位置合わせ不良に対して堅牢である。別の利点として、このような実施形態では必要とする画素の総数が少なく、かつ/または必要とする計器ディスプレイの解像度が低く、そのため、通常は比較的小さい計器ディスプレイを含む、現況技術から知られている医療試験計器を本発明により、ハードウェア変更または商品コストの増大なしで拡張できるようになる。
【0034】
いくつかの用途では、計器ディスプレイのすべての独立制御可能な表示要素を同時に制御しないこと、しかし計器ディスプレイを個々の計器ディスプレイセグメントに分割すること、が有利であり得る。それぞれの計器ディスプレイセグメントは、1つまたは隣接する複数の独立制御可能な表示要素を含み、これらは同時に制御されるが、他の計器ディスプレイセグメントの独立制御可能な表示要素とは独立している。利点として、独立している個々の計器ディスプレイセグメントのこのような配置の情報転送能力は、倍増させることができる。
【0035】
当業者には、計器ディスプレイセグメントの様々な幾何学的配置が知られている。一例として、電子銀行業務認証コードの転送からフリッカコードとして知られている配置では、少なくとも1つの独立制御可能な表示要素によって形成された実質的に矩形の5つの計器ディスプレイセグメントが並べて配置され、その計器ディスプレイセグメントのうちの1つの輝度が、クロックを転送するために周期的に変えられる。フリッカコードを復号するためのアルゴリズムおよび/またはソフトウェアアプリケーションは広く利用可能であるので、計器ディスプレイセグメントのそのような幾何学的配置を適用することは有利である。
【0036】
本発明の実施形態ではセンサが、血液分析物、特に血糖を測定するためのセンサとして形成される。
【0037】
本発明によれば、血糖計として形成された医療試験計器を用いて測定された血糖値は、機械読取可能信号として血糖計から、これらの血糖値が表示され、処理され、かつ/または記憶される物理的に分離された光学読取デバイスまで、転送することができる。
【0038】
分離された光学読取デバイスは、血糖計から得られたコード値を使用可能説明メッセージに変換するために、十分な処理力、メモリ、および十分な出力周辺部を有するように選択することができる。これらの説明メッセージは、患者の健康状態を改善するために、患者へのフィードバックを提供して患者の行動を指導することができる。一例として、フィードバックは、規則的な使用を促進するための積極的な補強、血糖を試験する方法についての役立つ助言、または測定血糖値の経時的な変化のような、検出された規則性またはパターンについての情報を含むことができる。
【0039】
この実施形態は特に、血糖の患者自己監視(SMBG)に有用である。分離された光学読取デバイスの処理力および出力周辺部により、測定値の適正な解明を容易にする、情報価値のある詳細な説明メッセージが有効になる。これらの説明メッセージにより、食物摂取、運動、または薬理療法を調整して具体的な血糖目標を達成するように患者を指導することができる。患者がこのような説明メッセージの値を認識すると、血糖計を規則的に使用するための患者の動機づけが強められる。
【0040】
一実施形態では、本発明による医療デバイスはさらに、少なくとも1つの測定値および/またはそれから導出された値を記憶する計器記憶ユニットを含み、複数の測定値および/またはそれから導出された値は、機械読取可能信号に符号化される。
【0041】
この実施形態の利点として、医療デバイスから光学読取デバイスへの測定値の転送があまり頻繁に必要とされず、その結果、医療デバイスの操作が容易になる。
【0042】
この実施形態の別の利点として、使用頻度などのさらなる情報を医療デバイス内で記憶すると共に、分離された光学読取デバイスまで機械読取可能信号として転送することができる。このさらなる情報によって、より多く情報価値があり正確な、患者を指導する説明メッセージを生成することができる。
【0043】
さらに別の利点として、たとえば、測定値の傾向またはパターンを認識することのように、医療試験計器による複数の測定値に検出アルゴリズムを適用することが可能である。これらの傾向またはパターンは、機械読取可能信号として符号化することができる。
【0044】
一実施形態では、医療デバイスは薬物送達デバイスとして形成され、センサは、少なくとも1つの注射のパラメータを測定するように適用される。一例として、医療デバイスは、糖尿病治療用の電子インスリン注射器として形成され、そのセンサは、インスリン注射の時点および用量を測定するように適用される。これらのパラメータは、複数の注射に関する機械読取可能信号として符号化し、分離された光学読取デバイスまで転送することができ、ここでパラメータは、定量化された治療イベントのジャーナルを形成する。利点として、特定の投薬治療中の患者の服用遵守を追跡すること、または長期にわたる特定の注射計画の悪影響をより適切に識別することが可能である。
【0045】
本発明の第2の態様によれば、光学読取デバイスは、本発明の第1の態様による医療デバイスまたは試験計器からデータを読み取るように適用される。光学読取装置デバイスは、少なくとも1つの感光要素を備える光受信器と、デバイス記憶ユニットと、デバイス制御ユニットと、デバイス出力ユニットとを含み、光受信器で受信された機械読取可能信号はデバイス制御ユニットで復号され、かつ場合によりデバイス記憶ユニットで記憶され、復号された光信号に対応する説明メッセージがデバイス制御ユニットで生成され、デバイス出力ユニットから出される。
【0046】
光学読取デバイスは、以下の通り動作するよう設計される。機械読取可能信号を読み取るために、光受信器は、少なくとも1つの感光要素の幾何学的配置が独立制御可能な表示要素の幾何学的配置と、または計器ディスプレイの少なくとも1つのセグメントと位置合わせされるように、計器ディスプレイと光学的接触の状態にすることができる。言い換えると:光受信器の感光要素は、計器ディスプレイの1つの独立制御可能な表示要素(たとえば1つの画素)、または計器ディスプレイの1つの計器ディスプレイセグメントの輝度変化を、光受信器の少なくとも1つの感光要素によって測定できるように配置される。
【0047】
光受信器は機械読取可能信号を復号する。一例として、光受信器は、方形のQRコードのコーナマーキングを検出し、方形内部の画素輝度値を決定し、前記画素輝度値のマトリックスを、もともとは医療試験計器で符号化された測定値に変換する。別の例として、光受信器は、振幅変調光信号(たとえば、画素からなる計器ディスプレイセグメントの輝度の経時的な変化)を復調し、また輝度値の並びを測定値に変換する。
【0048】
光受信器は、復号された情報をデバイス制御ユニットへ転送する。前記情報により、デバイス制御ユニットは、デバイス記憶ユニット内の、復号された情報に対応する説明メッセージが記憶されている記憶位置を決定する。デバイス制御ユニットは、この説明メッセージをデバイス記憶ユニットから取り出し、デバイス出力ユニットへ転送する。
【0049】
デバイス記憶ユニットが、復号された情報に対応する複数の説明メッセージを記憶することが可能である。一例として、デバイス制御ユニットが光学読取デバイスの現在の言語設定に基づいて複数の記憶位置から1つを決定できるように、デバイス記憶ユニットは、異なる言語への説明メッセージの複数の訳文を記憶することができる。
【0050】
デバイス制御ユニットは、復号された情報に対応する説明メッセージをデバイス出力ユニットへ転送する。一例として、デバイス出力ユニットは情報ディスプレイとして形成することができる。その場合、デバイス出力ユニットは、説明メッセージをテキスト出力および/またはグラフィック出力として表示する。デバイス出力ユニットはまた、スピーカとして形成することもできる。その場合、説明メッセージは可聴音声として出される。デバイス出力ユニットはさらに、ユニバーサルシリアルバス(USB)アダプタ、Bluetooth(登録商標)アダプタ、またはグローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)アダプタなどの電子通信ユニットとして形成することができる。その場合、説明メッセージはコンピュータまたは携帯電話へ電子的に送出される。デバイス出力ユニットのそれぞれ異なる実施形態を光学読取デバイスの中で組み合わせることも可能である。一例として、説明メッセージは表示すること、また同時に電子メールまたはショートメッセージサービス(SMS)メッセージとして送出することができる。したがって患者は、自分の現在の測定値について即時に知らされ、また自分の携帯情報端末(PDA)を使用して以前の説明メッセージを簡単に記憶し、また見直すことができる。または、介護者もしくは医療関係者は、患者の医学的状態について、電子メールまたはSMSとしてこのようなデータ転送によって知らされ、それによって、そのようなメッセージがそうした人たちの関与を要求する可能性がある場合に、たとえば未成年者がメッセージを受け取ったときに、メッセージの有用性がさらに拡大する。
【0051】
光学読取デバイスのデバイス出力ユニットおよびデバイス制御ユニットが、たとえば医療試験計器の幾何学的な設置面積および許容電力消費によって制限されないことは、この実施形態の利点である。したがって、光学読取デバイスから出される説明メッセージが、医療試験計器を用いて取得された測定値に関して、患者のより細部にわたる詳細な情報を有効にする。一例として、ある説明メッセージが、ある測定値の、またはそのような値を含むパターンの潜在的な理由を解明する助けになり得る。
【0052】
別の利点として、説明メッセージのローカリゼーションを医療試験計器から取り去り、代わりに光学読取デバイスで実施することができる。これにより、医療試験計器の開発、操作および販売プロセス、ならびに調節プロセスが容易になる。一例として、医療試験計器は、国際的および/または地域的に唯一の最小在庫管理単位(SKU)として取り扱うことができる。
【0053】
本発明の第2の態様による実施形態では、光受信器はカメラを含む。現況技術からの、様々な符号化技法の機械読取可能信号を記録するのに十分な空間分解能および十分な時間分解能を実現するカメラが知られている。一例として、カメラは、QRコードとして形成された機械読取可能信号を表示する計器ディスプレイから画像を取り込むことができる。カメラはまた、フリッカコードとして形成された機械読取可能信号を記録するビデオストリームまたは一連の画像を取り込むこともできる。したがってカメラは、汎用性がありコスト効率が高い光受信器の構成要素である。
【0054】
本発明の第2の態様による実施形態では、デバイス出力ユニットは情報ディスプレイとして形成される。光受信器で受信され復号されたメッセージをテキスト出力および/またはグラフィック出力として表示できることは、この実施形態の特別な利点である。このようなテキスト出力および/またはグラフィック出力は、患者についての細部にわたる、詳細な、かつ信用できる情報を有効にする。
【0055】
本発明の第2の態様による実施形態では、デバイス制御ユニットは、受信された、かつ場合により、記憶され復号された機械読取可能信号を処理することによって説明メッセージを生成する。この実施形態によれば、数個より多い既定の説明メッセージを患者に提供することが可能である。
【0056】
一例として、デバイス制御ユニットは、制御プログラムを実行するマイクロコントローラとして形成することができる。制御プログラムは、受信され復号された機械読取可能信号を評価することができる。場合により、制御プログラムは加えて、以前に受信され記憶された記憶機械読取可能信号をデバイス記憶ユニットから取り出すことができる。したがって、制御プログラムにより、現在の測定値に関してより広範な状況を評価し、また現況技術から知られている医療試験計器の場合と同様に、より情報価値のある説明メッセージを生成することができる。
【0057】
本発明の第2の態様による実施形態では、説明メッセージは、医療試験計器によって測定された値に関して少なくとも1つの既定の基準を満たすように、医療試験計器の使用者の行動についての勧告を含む。一例として、望ましくない測定値の傾向またはパターンは、投薬治療の変化、または患者の行動パターンの変化が前記傾向またはパターンの潜在的な理由として検出されるように、デバイス制御ユニットで実行する制御プログラムによって解明することができる。この場合、説明メッセージは、前記望ましくない傾向またはパターンを元に戻し、かつ患者の健康状態を改善する助けになり得る助言またはヒントを含むことができる。したがって患者は、医療試験計器によって提供される測定値をどのように使用するかについて定期的に教えられて、食物摂取または運動のような自分の行動を調整し、かつ/または自分の薬理療法を調整することができる。
【0058】
本発明の第2の態様による実施形態では、デバイス制御ユニットは、説明メッセージを生成する推論エンジンを含む。推論エンジンは、1組の既定の推論ルールに基づいて入力データを処理する、また入力データおよびルールの組に基づいて結論を選択および/または適用する、状態機械として当業者に知られている。推論エンジンは、ニューラルネットワークとして形成することができる。推論エンジンはまた、統計的決定法を実施するプログラムとして形成することもできる。推論エンジンによって導出された結論が既定の最適化基準に対して最適化されるように、推論エンジンを入力データに基づいて適用することが可能である。
【0059】
勧告を患者が順守することがより実現しそうに、またより成功しそうになるように、生成された説明メッセージが患者の個別の状態によりいっそう正確に適用されることがこの実施形態の利点である。
【0060】
本発明の第2の態様による実施形態では、光学読取デバイスは、カメラ、処理ユニット、記憶ユニット、ならびに情報ディスプレイおよび/またはスピーカを含む携帯電話または携帯情報端末(PDA)として形成される。
【0061】
このような携帯電話およびPDAは広く利用可能であり、また使用されている。これらは、機械読取可能信号の画像または映像をカメラで取り出し、さらに処理ユニットで復号することができるように、処理ユニットで実行するソフトウェアプログラムによって適用することができる。その場合、携帯電話またはPDAの処理ユニット、記憶ユニットおよびディスプレイはそれぞれ、光学読取デバイスのデバイス制御ユニット、デバイス記憶ユニットおよびデバイスディスプレイに対応する。携帯電話またはPDAのディスプレイおよびスピーカは、光学読取デバイスのデバイス出力ユニットの実施形態に対応する。したがって、このようなソフトウェアプログラムによって適用された携帯電話またはPDAは、光学読取デバイスを形成する。
【0062】
処理ユニットで実行するソフトウェアプログラムは、復号された機械読取可能信号に対応する説明メッセージを記憶ユニットに記憶されたメッセージから取り出し、かつ/また適用することができるように、さらにディスプレイ上でテキスト出力および/またはグラフィック出力として表示することができるように、適用することができる。説明メッセージはまた、スピーカを介して可聴音声として出すこともできる。説明メッセージはさらに、コンピュータまたは別の携帯電話へ電子的に送出することもできる。
【0063】
説明メッセージを生成および出力するために、この実施形態では携帯電話またはPDAなどの一般大衆になじみのある、普通に使用されるデバイスを利用することが、この実施形態の特別な利点である。すでに携帯電話またはPDAを所有する患者には、この実施形態に伴う追加コストは小さいか、またはまったくない。さらなる利点として、この実施形態により、患者が自分の測定値をなじみのあるソフトウェア環境で記憶および管理することが可能になる。
【0064】
本発明の第3の態様によれば、本発明の第2の態様による光学読取デバイスから出される説明メッセージを生成する方法は、
− 1組の既定のテキストテンプレートメッセージを検索することによって説明メッセージを取り出す工程であって、入力信号が検索キーとして使用され、検索が既定の検索ルールに従って実行される、工程と、
− 入力信号に関して少なくとも1つの既定の基準を満たすようにする医療試験計器の使用者の行動についての勧告を含むように説明メッセージを適用する工程と、
− 構成可能なローカライズ設定に従って説明メッセージを場合により翻訳する工程とを含み、
ここで、入力信号は、少なくとも1つの復号された光信号を含む。
【0065】
有利なことに、この実施形態により生成される説明メッセージは、1つの測定値または複数の測定値について、現況技術から知られている医療試験計器で生成および/または表示できるものよりも詳細な情報を提供する。これは、このような医療試験計器の処理資源および表示資源が限定されていることによる。さらなる利点として、この実施形態により生成される説明メッセージは、前記メッセージによって与えられた勧告を患者が順守することがより実現しそうに、またより成功するように、患者個人の状態にいっそう正確に適用することができる。
【0066】
本発明のさらなる適用可能性の範囲は、以下に示す詳細な説明から明らかになろう。しかし、詳細な説明および具体的な例は、本発明の好ましい実施形態を示すとはいえ、この詳細な説明から本発明の趣旨および範囲内の様々な変更および修正が当業者には明らかになるので、例示としてのみ提示されていることを理解されたい。
【0067】
本発明は、以下に示す詳細な説明および添付の図面から、より完全に理解されることになろう。図面は例示としてのみ与えられており、したがって、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1】医療デバイス(具体的には医療試験計器)に光学的に接続されている光学読取デバイスを概略的に示す図である。
図2】機械読取可能信号の実施形態を概略的に示す図である。
図3】機械読取可能信号の実施形態を概略的に示す図である。
図4】機械読取可能信号の実施形態を概略的に示す図である。
図5】機械読取可能信号の実施形態を概略的に示す図である。
図6】光学読取デバイスが取り付けられた医療デバイスの実施形態を概略的に示す図である。
図7】光学読取デバイスの実施形態を概略的に示す図である。
図8】データ(たとえば測定値)を医療試験計器から光学読取デバイスまで転送するための制御の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
すべての図で、対応する部材は同じ参照記号で標示されている。
【0070】
図1は、光路3を介して光学的に接続されている医療試験計器1および光学読取デバイス2を概略的に示す。
【0071】
医療試験計器1は、計器ディスプレイ1.2に接続されている計器制御ユニット1.1、計器記憶ユニット1.3、少なくとも1つのセンサ1.4、および計器インタフェースユニット1.5を含む。
【0072】
少なくとも1つのセンサ1.4は、たとえば、酵素反応に基づいて血糖レベルを決定するために、医療試験計器1の試験ストリップ受けスロットの中に挿入できる酵素ベースの試験ストリップ上の血液試料を分析することが可能な手段、またはたとえば、収縮期および拡張期の動脈圧を非侵襲的に測定することが可能な手段などの、生理学的および/または医学的パラメータを測定する手段を含む。医療試験計器1が、異なる生理学的および/または医学的パラメータを測定するために複数のセンサ1.4を含むことが可能である。
【0073】
計器制御ユニット1.1は、少なくとも1つのセンサ1.4と接続されて、センサ1.4によって取得された測定値を受ける。計器制御ユニット1.1はさらに、計器ディスプレイ1.2の出力を制御するために計器ディスプレイ1.2と接続される。計器ディスプレイ1.2が計器ディスプレイドライバ1.2.1を含むことが可能であり、このドライバは、計器制御ユニット1.1からの高水準コマンドを受けることができ、またこれらの高水準コマンドを、計器ディスプレイ1.2の画素1.2.2の見え方を制御する電気信号に変換する。
【0074】
計器ディスプレイ1.2は、規則的な格子またはマトリックスの形に配置され、互いに独立して制御できる複数の画素1.2.2を含む。一例として、計器ディスプレイ1.2は、マトリックスとして配置された実質的に矩形の複数の画素1.2.2を含む液晶ディスプレイ(LCD)として形成することができる。画素1.2.2は、それが明るく見える、または暗く見えるように制御することができる。画素1.2.2の輝度を徐々に、たとえば連続的に、または不連続に段階的に制御できるという可能性もまたある。ディスプレイはまた、文字および/または記号、またはアイコンを画素の代わりに、または画素に加えて形成するための独立制御可能な表示要素を含むこともできる。このような表示要素は、たとえば、英数字を表示するための7セグメント数字として配置された7つのバーで形成することができる。
【0075】
計器制御ユニット1.1は、計器インタフェースユニット1.5と接続される。患者は、計器インタフェースユニット1.5を介して測定、または機械読取可能信号4の生成および表示を開始することができる。計器制御ユニット1.1は、計器記憶ユニット1.3と接続されて、測定値を記憶および取り出すことができる。
【0076】
光学読取デバイス2は、デバイス出力ユニット2.2、デバイス記憶ユニット2.3および光受信器2.6と接続されているデバイス制御ユニット2.1を含む。デバイス出力ユニットは、情報ディスプレイ2.2.1、USBアダプタ2.2.2およびGSMアダプタ2.2.3を含む。デバイス制御ユニット2.1は、デバイス制御プログラムを実行するマイクロコントローラとして形成することができる。
【0077】
デバイス記憶ユニット2.3は、デバイス制御ユニット2.1によって取り出しデバイス出力ユニット2.2へ転送することができる複数の説明メッセージを記憶することができる。
【0078】
光受信器2.6は、機械読取可能信号4を受信すると共に復号する。一例として、光受信器2.6はカメラとして形成することができ、このカメラは、計器ディスプレイ1.2によって表示された方形のQRコードのコーナマーキングを検出し、方形内部の画素1.2.2の輝度値を決定し、前記画素輝度値のマトリックスを、もともとは医療試験計器で符号化された測定値に変換する。別の例として、光受信器2.6は、振幅変調光信号(たとえば、複数の画素1.2.2の輝度の経時的な変化)を復調することができ、また輝度値の並びを測定値に変換する。
【0079】
医療試験計器1と光学読取デバイス2は、光路3を介して光学的に接続することができる。光路3は、カメラとして形成された光受信器2.6の一部である集束光学部品(たとえば、1つまたはそれ以上の対物レンズ)によって形成することができる。その場合、医療試験計器1は、カメラの合焦面に入れられる。光路3はまた、フォトダイオードなどの光受信器2.6の感光要素の直接照明として形成することもできる。その場合、医療試験計器1は、光受信器2.6と直接接触の状態にされ、それによって感光要素は計器ディスプレイ1.2と向かい合う。
【0080】
医療試験計器1および光学読取デバイス2は、以下の通り動作するよう設計される。
【0081】
患者は、計器ユーザインタフェース1.5によって測定を開始する。一例として、医療試験計器1は第1のボタン1.5.1によって電源が入れられ、試験ストリップがセンサ1.4の中に挿入され、ある一定の量の血液または体液が試験ストリップに塗布される。あるいは、試験ストリップがセンサ1.4の中に挿入され、医療試験計器1の電源が入れられる。次に、ある一定の量の血液または体液が試験ストリップに塗布される。
【0082】
試験ストリップに血液試料が塗布されると、センサ1.4および/または計器制御ユニット1.1で実施される分析アルゴリズムが起動し、それに応じて計器ディスプレイ1.2上にカウントダウンが表示される。
【0083】
分析アルゴリズムの結果、測定値(たとえば血糖値)は、計器ディスプレイドライバ1.2.1を介して計器ディスプレイ1.2へ転送される。計器ディスプレイ1.2は、測定値を短いテキストまたはアイコンの表示として示すことができる。
【0084】
光学読取デバイス2が、たとえばUSBアダプタ2.2.2として形成されるデバイス出力ユニット2.2を介して、パーソナルコンピュータ(PC)と接続されることもまた可能である。その場合、医療デバイス1から取り出されたデータの表示のために、PCのモニタを情報ディスプレイ2.2.1として使用することができる。この表示のために、組込み情報ディスプレイ2.2.1とPCのモニタの両方を使用することもまた可能である。
【0085】
次に、患者は、得られた測定値を、かつ場合により、以前の測定で得られた別の測定値を、光学読取デバイス2へ転送することを決定することができる。この目的のために、患者は、第1のボタン1.5.1によって、または場合により第2のボタン1.5.2によって、機械読取可能信号4の生成を開始する。このようなはっきりとした開始により、有利なことに、機械読取可能信号をテキスト出力またはグラフィック出力の不具合または破損と混同することが回避される。
【0086】
医療デバイスまたは試験計器1が、少なくとも1つの測定値について計算または評価を実施して、ディスプレイメッセージによって使用者に伝達されるべき補足的情報を生成することもまた可能である。有利な点として、このようなメッセージは、計器ディスプレイ1.2上に提示されるにはあまりに長い場合、情報ディスプレイ2.2.1によって表示することができる。
【0087】
次に、計器制御ユニット1.1は、計器ディスプレイドライバ1.2.1に対して制御コマンドを出す。計器ディスプレイドライバ1.2.1は、機械読取可能信号4が計器ディスプレイ1.2で、またはその一部分で表示されるように計器ディスプレイ1.2を制御する。複数の隣接する画素1.2.2を同時に、かつ他の画素1.2.2とは独立して制御し、それによって計器ディスプレイ1.2上に計器ディスプレイセグメント4.1を形成することができる。
【0088】
機械読取可能信号4を読み取るために、光受信器2.6は、光受信器2.6の少なくとも1つの感光要素の幾何学的配置が画素1.2.2の幾何学的配置と、または計器ディスプレイ1.2上の少なくとも1つの計器ディスプレイセグメント4.1と位置合わせされるように、計器ディスプレイ1.2と共に光路3の中に入れられる。言い換えると、光受信器2.6の感光要素は、計器ディスプレイ上の1つの画素1.2.2または1つの計器ディスプレイセグメント4.1の輝度変化を、光受信器2.6の少なくとも1つの感光要素によって測定できるように配置される。
【0089】
光受信器2.6は、機械読取可能信号4を復号し、この復号された情報をデバイス制御ユニット2.1へ転送する。前記情報により、デバイス制御ユニット2.1は、デバイス記憶ユニット2.3内の、復号された情報に対応する説明メッセージが記憶されている記憶位置を決定する。デバイス制御ユニット2.1は、この説明メッセージをデバイス記憶ユニット2.3から取り出し、デバイス出力ユニット2.2へ転送する。
【0090】
少なくとも1つのデバイス出力ユニット2.2が、GSMアダプタ2.2.3またはUMTSアダプタなどの双方向通信のために適用されることもまた可能である。その場合、デバイス制御ユニット2.1が、双方向通信のために適用された少なくとも1つのデバイス出力ユニット2.2によってサポートされるプロトコルにより、前記説明メッセージを取り出すことが可能である。一例として、光学読取デバイス2はスマートフォンとして形成することができ、スマートフォンのプロセッサとして形成されたデバイス制御ユニット2.1は、UMTSベースのインターネット接続を介して遠隔のサーバから説明メッセージを取り出す。この実施形態の有利な点として、説明メッセージの内容は、遠隔のサーバによって更新、適用、拡張または抑止することが、たとえば、そうしなければ光学読取デバイスを使用することにより生じるはずの有害事象を回避するために、可能である。
【0091】
デバイス制御ユニット2.1が、デバイス記憶ユニット2.3から、または双方向通信のために適用されたデバイス出力ユニット2.2を介して、復号された情報に対応する複数の説明メッセージを取り出すことが可能である。一例として、デバイス記憶ユニット2.3は、異なる言語への説明メッセージの複数の訳文を記憶することができ、その結果、デバイス制御ユニット2.1が光学読取デバイス2の現在の言語設定に基づいて、複数の記憶位置から1つを決定できるようになる。
【0092】
デバイス制御ユニット2.1は、復号された情報に対応する説明メッセージをデバイス出力ユニット2.2へ転送する。一例として、デバイス出力ユニットは情報ディスプレイ2.2.1として形成することができる。その場合、デバイス出力ユニット2.2は、説明メッセージをテキスト出力および/またはグラフィック出力として表示する。デバイス出力ユニット2.2はまた、スピーカとして形成することもできる。その場合、説明メッセージは可聴音声として出される。デバイス出力ユニット2.2はさらに、ユニバーサルシリアルバス(USB)アダプタ2.2.2、Bluetooth(登録商標)アダプタ、またはグローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)アダプタ2.2.3などの電子通信ユニットとして形成することができる。その場合、説明メッセージはコンピュータまたは携帯電話へ電子的に送出される。デバイス出力ユニット2.2のそれぞれ異なる実施形態を光学読取デバイス2の中で組み合わせることも可能である。一例として、説明メッセージは、情報ディスプレイ2.2.1上に表示し、また同時にショートメッセージサービス(SMS)メッセージとしてGSMアダプタ2.2.3を介して送信することができる。したがって患者は、自分の現在の測定値について即時に知らされ、また自分の携帯情報端末(PDA)を使用して以前の説明メッセージを簡単に見直すことができる。患者の健康状態について、介護者または医療関係者にこのように知らせることも可能である。
【0093】
図2図3図4、および図5は、計器ディスプレイ1.2によって表示された機械読取可能信号4a、4b、4c、4dを概略的に示す。図2は、計器ディスプレイ1.2の画素1.2.2の、機械読取可能信号4aおよび計器メッセージ領域5への分割を示す。機械読取可能信号4aは、QRコードを示す複数の画素1.2.2を含む静止した、すなわち時間に独立な画像として形成される。この画像はビット値のマトリックスに変換することができ、それぞれ暗い画素が0のビット値になり、明るい画素が1のビット値になる。計器メッセージ領域5では、得られた測定値についての短いテキストおよび/またはアイコンの情報を示す。
【0094】
図3は、アイコンおよび7セグメント英数字を形成する、個数nの独立制御可能な表示要素1.2.2を含む計器ディスプレイ1.2を概略的に示す。図4に示されるように、これらの独立制御可能な表示要素1.2.2は、互いに独立してオンおよびオフに切り替えることができる。一例として、7セグメント数字のうちのただ1つのバーがオンに切り替えられ、同じ7セグメント数字のうちの他のバーがオフに切り替えられる。また、いくつかのアイコンまたはその一部分がオンに切り替えられ、他のアイコンまたはその一部分がオフに切り替えられる。したがって、図4は、計器ディスプレイ1.2の複数のすべての表示要素1.2.2を制御するための2個の異なる構成のうちの1つを示す。これら2個の異なる構成のすべて、またはそのサブセットは、機械読取可能信号4、4a、4b、4c、4dを形成することができる。
【0095】
図5は、フリッカコードとして形成された機械読取可能信号4dを示す。機械読取可能信号4dは、隣接する画素1.2.2からなる5つの矩形の計器ディスプレイセグメント4.1、4.2、4.3、4.4、4.5を含む。計器ディスプレイセグメント4.1、4.2、4.3、4.4、4.5の画素1.2.2は、同じ輝度を有するように制御される。計器ディスプレイセグメント4.1、4.2、4.3、4.4、4.5のそれぞれの輝度は、個別に制御される。したがって、計器ディスプレイセグメント4.2、4.3、4.4、4.5のそれぞれは、4ビットのうちの1つを符号化することができ、それぞれ低輝度で0のビット値を符号化し、高輝度で1のビット値を符号化する。計器ディスプレイセグメント4.1の輝度は、クロックとして機能するように周期的に変えられる。計器ディスプレイセグメント4.2、4.3、4.4、4.5の輝度を前記クロックと同期して変更することによって、4ビット幅ビットストリームを機械読取可能信号4dによって符号化することができる。
【0096】
計器ディスプレイドライバ1.2.1は、機械読取可能信号4a、4b、4c、4dをたとえば、機械読取可能信号4aのQRコードの画像を構成する、または機械読取可能信号4dのフリッカコードのビットストリームを構成するビットパターンから生成する。光受信器2.6は、機械読取可能信号4a、4b、4c、4dを元のビットパターンに変換する。ビットパターン自体は、1つまたはそれ以上の測定値、および/または測定もしくは医療試験計器1に関する情報を符号化することができる。
【0097】
図6は、電子式薬物送達デバイスとして形成された医療デバイス1を示す。注射の準備および操作をするためのボタンのそばに、医療デバイス1は、一例として注射の用量および/または薬剤および/または時間を表示する、計器ディスプレイ1.2を含む。光学読取デバイス2は、光路が光学読取デバイス2の光受信器2.6と医療デバイス1の計器ディスプレイ1.2との間に確立されるように、計器ディスプレイ1.2の上面に取り付けられる。したがって、計器ディスプレイ1.2から出された機械読取可能信号4は、光受信器2.6で受信される。前記光路の安定性を改善するために、光学読取デバイス2は、医療デバイス1への光学読取デバイス2の十分に堅固であるが解放可能な取付けのために、取付けクリップ6a、6b、6cを含む。
【0098】
より詳細に図7に示されるように、光学読取デバイス2は、1つまたは複数の発光ダイオード(LED)として形成された簡単な情報ディスプレイ2.2.1を含むことができる。一例として、緑色LED2.2.1.1は、成功した注射処置を表示し、赤色LED2.2.1.2は、不完全な注射または誤った投与量のようなエラー状態を表示することができる。たとえばUSBアダプタ2.2.2として形成できるデバイス出力ユニット2.2を介して、計器ディスプレイ1.2から出され光受信器2.6で受信されるデータはさらに、より汎用性のある精緻な提示をするために、パーソナルコンピュータまたは携帯情報端末へ転送することができる。図7に示された実施形態の特別の利点として、計器ディスプレイ1.2上の数字または記号の不完全な見え方により患者が困惑する可能性が避けられるように、計器ディスプレイ1.2が情報ディスプレイ2.2.1によって隠される。
【0099】
図8は、測定値を医療試験計器1から光学読取デバイス2まで転送するための例示的な制御の流れを示す。第1の制御工程S1で、患者は、医療試験計器1を用いて測定を行う。次の制御工程S2で、測定値が処理され、場合により計器記憶ユニット1.3に記憶される。制御工程S2は、使用頻度、および/または測定値のパターンもしくは傾向を識別する検出アルゴリズムを含むことができる。次の制御工程S3で、測定値が短いテキストまたはアイコンの表示として計器ディスプレイ1.2に提示される。制御工程S3で患者は、光学読取デバイスへ転送するための測定値が入手可能であるかどうかを知らされる。患者は、これらの新しい測定値を無視することができる。その場合、制御の流れは決定経路Nに沿って停止する。あるいは、患者は、機械読取可能信号4の生成を決定経路Yに沿って促すことができる。次の制御工程S4で、機械読取可能信号4が生成され、計器ディスプレイ1.2上に表示される。
【0100】
光学読取デバイス2で実行される次の制御工程S5で、患者は、機械読取可能信号4が光受信器2.6で受信されるように光学読取デバイス2を医療試験計器1と光学的に接続する。次の制御ステップS6で、前記機械読取可能信号4が復号される。さらに次の制御工程S7で、説明メッセージが生成され情報ディスプレイ2.2.1上に表示される。この説明メッセージは、復号された機械読取可能信号4に応じて説明メッセージのリストから選択すること、または外部データベースから取り出すことができる。説明メッセージは、測定値および/または検出された傾向もしくはパターンに対して何が適切な応答であるかを患者が決定するのを助けることができる決定木を含むことができる。場合により、制御工程S7で、測定値、および/または説明メッセージ、および/またはそれから導出された情報が、USBアダプタ2.2.2および/またはGSMアダプタ2.2.3などの、デバイス出力ユニット2.2の情報ディスプレイ2.2.1とは別の実施形態に転送される。一例として、患者を治療する医療チームが患者の状態について知ることができる。したがって、患者の治療を危うくする事象または状態に対する迅速かつ効果的な応答が容易になる。
【0101】
制御工程S1、S2、S3およびS4が医療試験計器1で実行されるのに対し、制御工程S5、S6およびS7は光学読取デバイス2で実行されることに留意されたい。
【0102】
本明細書で使用する用語「薬物」または「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
【0103】
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
【0104】
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0105】
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
【0106】
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
【0107】
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
【0108】
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
【0109】
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
【0110】
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
【0111】
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
【0112】
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類により抗体のアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
【0113】
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(C)と可変領域(V)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
【0114】
哺乳類では、λおよびκで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各抗体につき、軽鎖κまたはλの1つのタイプのみが存在する。
【0115】
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(HV)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
【0116】
「抗体フラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全抗体と本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
【0117】
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0118】
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
【0119】
装置、方法および/またはシステムの様々な構成要素ならびに本明細書に記載の諸実施形態の修正(追加および/または除去)を、このような修正、およびそのありとあらゆる等化物を包含する本発明の全範囲および趣旨から逸脱せずに加えることができることが、当業者には理解されよう。
【符号の説明】
【0120】
1 医療試験計器
1.1 計器制御ユニット
1.2 計器ディスプレイ
1.2.1 計器ディスプレイドライバ
1.2.2 表示要素、画素
1.3 計器記憶ユニット
1.4 センサ
1.5 計器インタフェースユニット
1.5.1、1.5.2 ボタン
2 光学読取デバイス
2.1 デバイス制御ユニット
2.2 デバイス出力ユニット
2.2.1 情報ディスプレイ
2.2.1.1、2.2.1.2 発光ダイオードLED
2.2.2 USBアダプタ
2.2.3 GSMアダプタ
2.3 デバイス記憶ユニット
2.6 光受信器
3 光路
4、4a、4b、4c、4d 機械読取可能信号
4.1、4.2、4.3、4.4、4.5 計器ディスプレイセグメント
5 計器メッセージ領域
6a、6b、6c 取付けクリップ
S1、S2、S3、S4、S5、S6、S7 制御工程
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8