(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352305
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】推進剤供給回路および冷却方法
(51)【国際特許分類】
F02K 9/46 20060101AFI20180625BHJP
F02K 9/50 20060101ALI20180625BHJP
F02K 9/64 20060101ALI20180625BHJP
H01M 8/04 20160101ALI20180625BHJP
H01M 8/04701 20160101ALI20180625BHJP
H01M 8/00 20160101ALI20180625BHJP
【FI】
F02K9/46
F02K9/50
F02K9/64
H01M8/04 J
H01M8/04701
H01M8/00 Z
【請求項の数】11
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-552129(P2015-552129)
(86)(22)【出願日】2014年1月10日
(65)【公表番号】特表2016-505764(P2016-505764A)
(43)【公表日】2016年2月25日
(86)【国際出願番号】FR2014050045
(87)【国際公開番号】WO2014108649
(87)【国際公開日】20140717
【審査請求日】2016年12月14日
(31)【優先権主張番号】1350239
(32)【優先日】2013年1月11日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516227272
【氏名又は名称】サフラン・エアクラフト・エンジンズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブイラミー,ディディエ
(72)【発明者】
【氏名】ロズ,ジェラール
【審査官】
川口 真一
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2002/0139902(US,A1)
【文献】
特開平02−078760(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0184873(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0218482(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02K 9/46
F02K 9/50
F02K 9/64
H01M 8/00
H01M 8/04
H01M 8/04701
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロケットエンジン(2)に少なくとも第一液体推進剤を供給するための供給回路(6)であって、前記第一液体推進剤用の少なくとも1つのバッファタンク(20)と、前記バッファタンク(20)内に組み込まれて、少なくとも1つの熱源を冷却するための冷却回路(17)に接続されるのに適している、第一熱交換器(18)と、を含むことを特徴とする、供給回路(6)。
【請求項2】
前記第一液体推進剤が極低温液体である、請求項1に記載の供給回路(6)。
【請求項3】
前記第一液体推進剤が液体水素である、請求項2に記載の供給回路(6)。
【請求項4】
前記第一熱交換器(18)の上流にポンプ(8)を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の供給回路(6)。
【請求項5】
前記第一熱交換器(18)の下流に、第二熱交換器(23)を通る分岐部(21)をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の供給回路(6)。
【請求項6】
請求項5に記載の供給回路(6)と、前記第一液体推進剤用のタンク(3)とを備えるアセンブリであって、前記タンク(3)は、前記第一熱交換器(18)の上流で前記供給回路(6)に、および前記第二熱交換器(23)の下流で前記分岐部(21)にも接続されている、アセンブリ。
【請求項7】
請求項5に記載の供給回路(6)と、第二液体推進剤用のタンク(4)とを備えるアセンブリであって、前記第二熱交換器(23)はタンク(4)内に組み込まれている、アセンブリ。
【請求項8】
請求項1から5のいずれか一項に記載の供給回路(6)と、供給回路(6)の前記第一熱交換器(18)に接続された冷却回路(17)が設けられた熱源と、を備えるアセンブリ。
【請求項9】
前記熱源が燃料電池(16)である、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
請求項1から5のいずれか一項に記載の少なくとも1つの供給回路(6)と、供給回路(6)の前記第一熱交換器(18)に接続された冷却回路(17)が設けられた熱源と、を有するロケットエンジン(2)を備える輸送手段(1)。
【請求項11】
熱源を冷却する方法であって、前記熱源の冷却回路(17)が、熱源によって発生した熱を、ロケットエンジン(2)の第一液体推進剤へと、少なくとも前記第一液体推進剤を前記ロケットエンジン(2)に供給するための供給回路(6)のバッファタンク(20)内に組み込まれた第一熱交換器(18)を介して、伝達する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は航空宇宙分野に関し、具体的にはロケットエンジンによって推進される輸送手段の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の説明において、用語「上流」および「下流」は、ロケットエンジンの供給回路内の推進剤の通常流れ方向に対して定義される。
【0003】
この分野における主要な関心の1つは、搭載熱源の十分な冷却の獲得に関するものである。具体的には、これらが適切に動作することを保証するために、たとえば燃料電池、蓄電池、または電子回路などの特定の発熱装置は、その動作温度を比較的狭い温度範囲内で維持する必要があるだろう。しかしながら、この分野に特有の制限のため、このような装置によって発生した熱を移動するのは非常に困難となる可能性がある。特に真空空間には、熱を移動するためのチャネルがほんのわずかしかない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、これらの不都合を改善しようとするものである。具体的には本発明は、少なくとも第一液体推進剤をロケットエンジンに供給するための供給回路を提案しようとするものであり、この回路は少なくとも1つの熱源を冷却するのにも役立つ。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、供給回路が、前記第一液体推進剤用の少なくとも1つのバッファタンクと、前記バッファタンク内に組み込まれて少なくとも1つの熱源を冷却するための冷却回路に接続された第一熱交換器とを含むということによって、達成される。このため動作中、熱源によって発生した熱は、冷却回路および前記第一熱交換器を介して、ロケットエンジンの供給回路内の液体推進剤まで移動させることが可能である。推力室が推進剤によって直接呼ばれるロケットエンジン推力室の壁の再生冷却とは異なり、この冷却はこのように熱源と供給回路を流れる推進剤との間に組み込まれた冷却回路の介在を通じて行われ、これにより、冷却回路内の冷却流体の流量を調整する可能性によって、熱源の温度がより正確に調整されることを潜在的に可能にする。供給回路のバッファタンク内に第一熱交換器を組み込むことにより、供給回路がオフにされていて前記第一推進剤が流れていないときであっても、吸収される熱エネルギーを増加させることが可能となる。
【0006】
本記載は、前記供給回路と、供給回路の前記第一熱交換器に接続された冷却回路が設けられた熱源とを備える、アセンブリにも関する。熱源は、具体的には燃料電池であってもよい。一例として、ロケットエンジンによって推進される輸送手段の搭載システム用の電力を発生するために、このような燃料電池には、ロケットエンジンと同じ推進剤が供給されてもよい。あるいは、たとえば蓄電池または電子回路などの別のタイプの搭載熱源が、やはり同じように冷却されてもよい。
【0007】
本発明はまた、前記供給回路を有するロケットエンジンと、供給回路の前記第一熱交換器に接続された冷却回路を有する搭載発熱装置とを備える、輸送手段にも関する。この輸送手段はたとえば、スペースランチャーのうちの一段、人工衛星、または液体推進剤ロケットエンジンによって推進されるその他のタイプの輸送手段であってもよい。
【0008】
第二の態様において、前記第一液体推進剤は、具体的には極低温液体、および具体的には液体水素であってもよく、こうしてその低温のためさらに効果的な冷却を提供する。
【0009】
第三の態様において、前記供給回路は、第一推進剤の流れを作るために、前記第一熱交換器の上流にポンプを含んでもよい。このポンプはたとえば、電動ポンプまたはターボポンプであってもよい。とはいうものの、供給回路はあるいは、たとえば上流のタンクを加圧することによってなど、別の手段によって第一推進剤の流れを作るように構成されることも可能であろう。
【0010】
第一熱交換器の下流の加熱された第一推進剤は、ロケットエンジンの推力室、または可能であればガス発生器または熱源自体(たとえば熱源が燃料電池であるとき)に供給するために使用されるだけではなく、供給回路を通じてタンクが空にされている間に第一推進剤の少なくとも1つのタンク内の内圧を維持するために気体状態で使用されてもよい。このために、供給回路は、第一推進剤用のこのタンクの高い部分につながる分岐部を含んでもよい。気体状態の推進剤はこのように、タンクが空にされている間にその中の内圧を維持するために、タンク内に再注入されることが可能である。
【0011】
第四の態様において、前記第一熱交換器の下流に、前記供給回路は、第二熱交換器を通る分岐部を含んでもよい。第二熱交換器はこのように、前記発熱装置の熱エネルギーがそのままではこの目的に不十分であるときでも、前記分岐部を通じて分岐された第一推進剤の流れが気体状態になることができる。このガスの流れはこのように、一例として、空にされる際に供給回路に第一推進剤を供給するタンクの内圧を維持するために、使用されることが可能である。本記載はまた、供給回路と前記第一液体推進剤用のタンクとを備えるアセンブリにも関し、タンクは、前記第一熱交換器の上流の供給回路に、および前記第二熱交換器の下流の前記分岐部にも、接続されている。
【0012】
第五の態様において、前記第二熱交換器は、第二液体推進剤から熱を伝達することによって、第一液体推進剤を加熱することができるように、第二液体推進剤用のタンクに組み込まれてもよい。特に第二液体推進剤が第一液体推進剤よりもはるかに高い沸点を有するとき(たとえば第一液体推進剤が液体水素であって第二液体推進剤が液体酸素であるとき)、これは第一推進剤が第二熱交換器内で気相になることを保証するのみならず、同時に第二推進剤を冷却することも、可能にする。この第二推進剤の冷却により、第二タンクの下流のポンプ内のキャビテーションを回避することが可能となる。このため本記載は、この供給回路と第二液体推進剤用のタンクの、前記第二熱交換器を含むアセンブリにも関する。
【0013】
最後に本記載はまた、前記熱源の冷却回路が、熱源によって発生した熱を、少なくとも前記第一液体推進剤を前記ロケットエンジンに供給するための供給回路の第一熱交換器を介してロケットエンジンの第一液体推進剤に伝達する、熱源を冷却する方法にも関する。上記に記載されたように、この第一熱交換器は第一推進剤を供給するための供給回路のバッファタンク内に収容されており、熱源は燃料電池であってもよい。また、この熱が第一熱交換器内で吸収された後には、第一液体推進剤の流れの一部は、供給回路内に供給する第一推進剤用のタンク内に注入される前に気体状態になるように、第二推進剤からの熱を吸収する第二熱交換器を通じて分岐されることが可能である。
【0014】
非限定例として提供される実施形態の以下の詳細な説明を読むことで、本発明はより良く理解され、その利点はより明確となる。説明は、以下の添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第一の実施形態における輸送手段の模式図である。
【
図2】本発明の第二の実施形態における輸送手段の模式図である。
【
図3】本発明の第三の実施形態における輸送手段の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、たとえばスペースランチャーの一段であってもよい、輸送手段1を示す図である。その推進のため、この輸送手段1は、第一推進剤用の第一タンク3と、第二推進剤用の第二タンク4と、2つの推進剤の混合物の燃焼および混合物の燃焼から生じるガスを加速するための推力室5と、第一推進剤を第一タンク3から推力室5に移動させるために第一タンク3および第一推力室5に接続された第一供給回路6と、第二推進剤を第二タンク4から推力室5に移動させるために第二タンク4および推力室5に接続された第二供給回路7と、を有する液体推進剤ロケットエンジン2を有する。第一および第二推進剤は、液体水素および液体酸素などの極低温推進剤であってもよい。供給回路6、7の各々は、それぞれの推進剤を各供給回路6、7に流すためのポンプ8、9と、推力室5への推進剤の流れを開閉するための出口弁10、11とを備える。一例として、これらのポンプ8、9は電動ポンプであってもよく、あるいはこれらはターボポンプであってもよい。
【0017】
加えて、搭載機器に電力を供給するために、輸送手段1はまた、2つの推進剤の間の化学反応の結果として電気を発生するようになっている搭載燃料電池16も有し、この燃料電池は、これら2つの推進剤が供給されるように、供給回路12、13に接続されている。これらの回路12、13の各々は、燃料電池16に供給される燃料の流量を制御するためのマイクロポンプ14、15を含む。とはいうものの、タンク3、4の内圧のため、場合によりマイクロポンプ14、15は可変流量弁に置き換えられることが可能であり、するとタンク3、4の内圧があれば、燃料電池16に向かって推進剤を流すのに十分である。
【0018】
燃料電池16には、たとえばヘリウムなどの冷却流体を含み、第一推進剤用の供給回路6のバッファタンク20内に組み込まれた熱交換器18に接続された、冷却回路17も設けられている。図示される輸送手段1において、冷却回路17内のこの冷却回路の流れは、可変流量強制流動装置19によって駆動されて調整されてもよく、この装置は図示される実施形態においてファンの形態である。とはいうものの、冷却流体の流れを分岐させるため、およびこれを調整するための両方について、別の代替案を考えることもできるだろう。このように、冷却流体は熱サイフォンによって駆動されることが可能であり、その流量は少なくとも1つの可変流量弁によって調整されることが可能である。
【0019】
動作中、弁10および11が開放された後、ポンプ8、9は推力室5に供給するために供給回路6、7を介して推進剤を駆動する。電気を発生するために供給回路12、13を介して同時に推進剤が供給される燃料電池16によって発生した熱は、冷却回路17および熱交換器18を介して、供給回路6内を流れる第一推進剤まで移動させる。具体的には、記載される実施形態において、極低温液体であるとき、この第一推進剤の非常に低い温度は、この熱が非常に効果的に移動させることを可能にする。
【0020】
バッファタンク20のおかげで、燃料電池16によって発せられたさらに大量の熱を第一推進剤まで移動することが可能であり、これは弁10、11が閉鎖されてポンプ8、9がオフのときであっても適用し続ける。こうしてバッファタンク20内の30リットル(L)の液体水素の量V
tは、液体水素内でたった17ケルビン(K)の温度上昇ΔTで1時間にわたって100ワット(W)の熱エネルギーP
cに相当する熱の量を吸収することができる。
【0021】
第二の実施形態における輸送手段1が、
図2に示される。この別の輸送手段1は、第一供給回路6がバッファタンク20の下流に、可変流量弁22を介して第一タンク3の上部に戻る戻り分岐部21と、第二供給回路7とのその接続部の近傍で第二タンク4の基部に組み込まれた第二熱交換器23と、を含む点において、第一の実施形態の輸送手段と異なっている。ポンプ9の下流において、第二回路7はまた、第二タンク4の上部に戻り、それによって輻射または伝導によって加熱されるように推力室5の周りに配置された別の熱交換器41を通る、戻り分岐部40も有する。熱交換器41の上流には、この分岐部40は弁42も有し、これは可変流量弁であってもよく、これによって分岐部40を通る流量が正確に調整されることを可能にする。この輸送手段1のその他の要素は実質的に第一の実施形態の要素と等価であり、これらには同じ参照番号が付されている。
【0022】
動作中、熱交換器18によって加熱された後、第一供給回路6を通じて第一タンク3を離れる第一推進剤の流れの一部は分岐部21を通じて第二熱交換器23まで分岐され、そこでより高温の第二推進剤からさらなる熱エネルギーを吸収し、これにより、空にされている間にその内圧を維持するように第一タンク3の上部に注入される前に、気体状態になる。第一推進剤が液体水素であって第二推進剤が液体酸素である場合、大気温度におけるそれぞれの沸点の間の温度差は70K近くであり、こうしてその温度が等しくなる前に液体水素を蒸発させるために十分以上の量の熱を伝達させることを可能にするが、これは、第二タンク内に収容された液体酸素の量よりも高い流量の液体水素が流れるときであっても適用する。同時に、第二熱交換器23内の第二推進剤によるこの熱の吸収は第二推進剤を冷却し、これにより、ポンプ内のキャビテーション現象を減少させるように、ポンプ9に供給される第二推進剤の飽和圧力の減少を可能にする。これはまた、第二推進剤の圧力および温度が第二タンク4内でより広範に変動することを許容することもできる。
【0023】
同時に、第二タンク4内の圧力を維持するために、第二回路7を介して第二タンク4から抽出された第二推進剤の流れの一部は、分岐部40を通じて分岐され、その中の内圧を維持するために、第二タンク4内に再注入される前に気相になるように、推力室5からの熱輻射によって、または熱伝導によって、熱交換器41内で加熱される。この流れの分岐は、弁42によって制御される。
【0024】
とはいうものの、最初の2つの実施形態におけるポンプ8および9の代替として、推力室への推進剤の流れはまた、たとえばタンクの加圧など、別の手段によって提供されることも可能である。このため、
図3に示されるような第三の実施形態において、これらのポンプは、それぞれの弁26および27を介して推進剤タンク3および4に接続された、たとえばヘリウムなどの加圧ガスのタンク24に置き換えられる。このため動作中、加圧ガスタンク24からのヘリウムの圧力は、それぞれの供給回路6、7を介して推力室5に向かって推進剤を駆動する。タンク3、4内の推進剤を加圧することで、燃料電池16に推進剤を供給するためのマイクロポンプを省略することも可能となり、この供給はこの実施形態において、回路12、13内の可変流量弁28、29によって調整される。
【0025】
さらに、第二の実施形態のように、第一供給回路6はバッファタンク20を含み、その下流には、可変流量弁22と、第二供給回路7へのその接続部の近傍で第二タンク4の基部に組み込まれた第二熱交換器23とを介して第一タンク3の上部に戻る、戻り分岐部21を有し、これにより、第一推進剤タンク3を加圧する目的でのタンク24からの加圧ガスの消費量を低減できるようにする。最後に、分岐部21を介して分岐された推進剤が第一タンク3の上部に気相状態で再注入されることを可能にするために、この分岐部21は、より具体的にはファンまたはポンプの形態の、強制流動装置30を含む。この輸送手段1のその他の要素は実質的に第二の実施形態の要素と等価であり、これらには同じ参照番号が付されている。
【0026】
本発明は特定の実施形態を参照して上述されたものの、請求項によって定義された本発明の一般的な範囲を超えることなくこれらの実施形態に対して様々な修正および変更がなされてもよいことは、自明である。また、記載された様々な実施形態の個別の特徴は、追加実施形態に組み込まれてもよい。このように、および一例として、第三の実施形態の変形例において、輸送手段はまた、第二の実施形態のように、気相状態の第二推進剤の強制流のための装置を含む、気相状態の第二推進剤の第二タンク内への注入のための分岐部を有することも可能である。結果的に、本明細書および図面は、限定的ではなく説明的な意味で考慮されるべきである。