【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の一態様は、環境内の粒子を検出する粒子検出器用のフィルタ構成を提供する。粒子検出器は、検出領域内の流体を分析してセンサ出力を生成する1個以上のセンサを含み、フィルタ構成は、環境から検出領域に向けて流体を搬送する、フィルタを含む第1の流路、および当該フィルタをバイパスする第2の流路を含む流路を画定する構造と、第1の流路と第2の流路を通る流体の相対流速(flow rate)を制御する機構と、少なくとも2個の相対流速に対応するセンサ出力を受信して、これにロジックを適用してフィルタの状態を表す出力を生成すべく構成されたコントローラとを含んでいる。
【0023】
センサ出力は好適には粒子濃度を表す。
【0024】
本発明の好適な形式において、当該機構は、相対流速を変化させるべく構成または制御され(例:コントローラにより制御され)、コントローラは、周期的に(例:一定間隔で、その時々でランダムに、または所定のスケジュールに従い)および/または粒子濃度の検出された変化に応答してフィルタの状態を表す出力を生成すべく構成されている。
【0025】
コントローラは、フィルタの状態が所定の閾値を上回る場合、誤り信号を生成すべく構成されていてよい。
【0026】
当該機構は、好適には、環境内の予測された汚染レベルに基づいて相対流速を変化させて検出領域に到達する汚染の濃度を制御すべく構成または制御される。
【0027】
本発明の別の態様は、環境内の粒子を検出する粒子検出器用のフィルタ構成を提供するものであり、粒子検出器は、検出領域内の流体を分析してセンサ出力を生成する1個以上のセンサを含んでいて、フィルタ構成は、環境から検出領域に向けて流体を搬送する、フィルタを含む第1の流路、および当該フィルタをバイパスする第2の流路を含む流路を画定する構造と、第1の流路と第2の流路を通る流体の相対流速を制御する機構とを含み、当該機構は、環境内の予測された汚染レベルに基づいて相対流速を変化させて検出領域に到達する汚染の濃度を制御すべく構成または制御される。
【0028】
本発明の好適な形式において、予測された汚染レベルに基づいて相対流速を変化させるステップは、反復的スケジュールに基づいて相対流速を変化させるステップを含んでいる。最も好適には、スケジュールは、検出器の感度を相対的に高めるべく流体の相対的に低い割合が第1の流路を通って流れる夜間モード、および検出領域内の汚染を減らすべく流体の相対的に高い割合が第1の流路を通って流れる日中モードを含んでいる。
【0029】
オプションとして、当該機構は、第2の流路を通る相対流速を周期的且つ一時的に速めて検出器の感度を周期的に向上させることにより、検出領域が第2の流路からの流体、従って当該流体が搬送する汚染物質にさらされる平均時間を短縮して検出領域内の汚染を減らすべく構成または制御される。
【0030】
本発明の別の態様は、環境内の粒子を検出する粒子検出器のフィルタ構成を提供するものであり、粒子検出器は、検出領域内の流体を分析してセンサ出力を生成する1個以上のセンサを含んでいて、フィルタ構成は、環境から検出領域に向けて流体を搬送する、フィルタを含む第1の流路、および当該フィルタをバイパスする第2の流路を含む流路を画定する構造と、第1の流路と第2の流路を通る流体の相対流速を制御する機構と、第2の流路を通る相対流速を周期的且つ一時的に速めて検出器の感度を周期的に向上させることにより、検出領域が第2の流路からの流体、従って当該流体が搬送する汚染物質にさらされる平均時間を短縮して検出領域内の汚染を減らすように当該機構を制御すべく構成されたコントローラとを含んでいる。
【0031】
本発明の好適な形式において、第2の流路を通る相対流速は、一時的に毎分1回以上速められる。
【0032】
好適には、当該機構は、第2の流路を通る相対流速が周期的且つ一時的に上昇する都度、流体の実質的に全量が第2の流路を介して搬送されるべく構成または制御される。最も好適には、当該機構は、第2の流路を通る相対流速が周期的且つ一時的に上昇する合間に、流体の実質的に全量が第1の流路を介して搬送されるように構成または制御される。
【0033】
当該構造は、環境から流体の共通の流れを受容して流れの各部分を第1の流路および第2の流路へ誘導する分流装置を含んでいてよい。好適には、当該構造は、第1の流路および第2の流路から流体を受容して、流体の複合流を検出領域へ向けて搬送する合流装置を含んでいる。
【0034】
当該機構は、バルブ、例えばソレノイドバルブを含んでいてよい。本発明の好適な形式において、当該機構は電気機械装置を含んでいる。
【0035】
好適には、当該構造および機構は協働して、フィルタにより課される流れの制約よりも実質的に厳しい流れの制約を課すことにより、第1の流路および第2の流路を通る相対流速はフィルタの状態から実質的に独立している。好適には、当該フィルタはHEPAフィルタである。
【0036】
本発明の好適な形式において、第2の流路は、自身が搬送する流体から関心対象の粒子が実質的にフィルタリングされないように構成されている。
【0037】
本発明の別の態様は、環境内の粒子を検出する粒子検出器を提供するものであり、粒子検出器は、検出領域を画定する構造と、検出領域内の流体を分析してセンサ出力を生成する1個以上のセンサとを含み、上述のフィルタ構成は、流体を当該環境から検出領域まで搬送してセンサと協働すべく構成されている。
【0038】
好適には、粒子検出器はコントローラを含み、コントローラは、コントローラが当該機構を制御して第2の流路からの流体を検出領域からパージすべく実質的に第1の流路だけから流体を検出領域に配送するパージモード、および当該コントローラが当該機構を制御して第2の流路からの流体の少なくとも一部を検出領域に配送する検出モードを有し、検出モードからのセンサ出力にロジックを適用して更なる出力を生成し、必要ならばパージモードからのセンサ出力に基づいてロジックを調整して検出領域内の汚染を補償すべく構成されている。
【0039】
本発明の別の態様は、検出領域内の粒子を検出する粒子検出器を提供するものであり、粒子検出器は、環境から検出領域に向けて流体を搬送する、フィルタを含む第1の流路、および当該フィルタをバイパスする第2の流路を含む流路を画定する構造と、第1の流路と第2の流路を通る流体の相対流速を制御する機構と、検出領域内の流体を分析してセンサ出力を生成する1個以上のセンサと、コントローラであって、コントローラが当該機構を制御して第2の流路からの流体を検出領域からパージすべく流体を実質的に第1の流路だけから検出領域に配送するパージモード、および当該コントローラが当該機構を制御して第2の流路からの流体の少なくとも一部を検出領域に配送する検出モードを有し、検出モードからのセンサ出力にロジックを適用して更なる出力を生成し、必要ならばパージモードからのセンサ出力に基づいてロジックを調整して検出領域内の汚染を補償すべく構成されたコントローラとを含んでいる。
【0040】
当該コントローラは好適には、パージモードと検出モードの間を周期的に(例:一定間隔で、その時々でランダムに、または所定のスケジュールに従い)遷移すべく構成されている。最も好適には、当該コントローラは、検出モードからパージモードへの遷移がセンサ出力に依存するように構成されている。
【0041】
当該コントローラは、チャンバがパージされた場合、一定時間にわたりセンサ出力に基づいて複数の測定値を保存することができる。本発明の好適な形式において、当該コントローラは、チャンバがパージされた場合、センサ出力に更なるロジックを適用し、必要ならば誤り信号を生成すべく構成されている。
【0042】
ロジックは、センサ出力からバックグラウンド光の測定値を減算するステップを含んでいてよい。ロジックの調整は、バックグラウンド光の新たな測定値を計算して置換するステップを含んでいてよい。
【0043】
センサは1個以上の光電装置を含んでいる。
【0044】
本発明の別の態様は、環境内の粒子を検出する粒子検出システムを提供するものであり、粒子検出システムは、環境から流体を受容する少なくとも1個の吸入口および少なくとも1個の排出口を画定する配管と、吸入口と排出口との間で配管を通って流体を移動させるアスピレータとを含み、上述の粒子検出器は、アスピレータの下流から流体を受容してアスピレータの上流に流体を配送することにより、アスピレータが流体を粒子検出器を通って移動させるべく配置されている。
【0045】
本発明の別の態様は、サンプル流体を受容して、粒子検出器の検出領域を通って移動する流体を供給するフィルタ構成を提供するものであり、フィルタ構成は、第1の流路および第2の流路を画定する構造、第1の流路および第2の流路を通って受容されたサンプル流体の相対流速を制御する制御可能な機構、およびコントローラを含み、少なくとも第1の流路は、第1の流路に沿って移動する流体からの粒子をフィルタリングするフィルタを含んでいて、第1のフィルタリングされた流路および第2の流路は平行に配置されていて、第2の流路に沿って移動する流体がフィルタをバイパスし、第1のフィルタリングされた流路、および第2のバイパス流路がフィルタの下流で検出領域と連通すべく配置されていて、制御可能な機構は少なくとも2個のモードを有し、当該少なくとも2個のモードが、第1のフィルタリングされた流路および第2のバイパス流路を通る異なる相対流速に対応し、当該コントローラは、少なくとも2個のモードの各々について流体を特徴付ける少なくとも1個のパラメータを受信すべく構成またはプログラミングされていて、受信したパラメータに基づいてフィルタ状態を表すフィルタ状態信号を生成するロジックを適用すべく構成またはプログラミングされている。
【0046】
当該少なくとも1個のパラメータは好適には、粒子濃度を表す信号であり、最も好適には検出領域、例えば光電装置に関連付けられた粒子検出器の構成要素から受信される。
【0047】
本発明の好適な形態によれば、第1のフィルタリングされた流路、および第2のバイパス流路はフィルタの下流で合流し、その後検出領域と連通する。
【0048】
制御可能な機構は好適にはバルブである。制御可能な機構は、電気機械装置であってよい。本発明の好適な形式によれば、制御可能な機構はソレノイドバルブである。好適には、制御可能な機構がコントローラに動作可能に関連付けられていることにより、当該コントローラは少なくとも2個のモード間で切り替えを行う。これにより、少なくとも2個のモードの間で切り替えて前記フィルタ状態信号を生成すべくコントローラは構成またはプログラミングされる。例えば、当該コントローラは、周期的に、例えば週に1回、前記フィルタ状態信号生成すべく構成またはプログラミングされていてよい。
【0049】
当該コントローラは、検出領域に到達する汚染の濃度を制御すべく実際のまたは予測された汚染レベルに基づいてモード間で切り替わるべく構成またはプログラムされていてよい。例えば、受容されたサンプル流体の実質的に全量がフィルタリングされる第1のモードを工場環境(高い汚染レベルが予想される)の日中の動作時に用い、受容されたサンプル流体の実質的に全量がバイパスラインに沿って移動する第2のモードを夜間用いてもよい。このような方法で、粒子検出器は、夜間は完全感度で動作しながら日中は汚染から保護することができる。当該コントローラは、異なるレベルのフィルタリングに対応する3個以上のモードを有していてよい。
【0050】
オプションとして、当該コントローラは、粒子濃度の変化を表す信号に応答してフィルタ状態信号を生成するモード間で切り替わるべく構成またはプログラムされていてよい。例えば粒子濃度の急激な増加または減少(例:50%の減少)が検出された場合、当該コントローラは制御可能な機構を制御して前記フィルタ状態信号を取得することにより、急激な増加または減少が、受容したサンプル流体の変化またはフィルタ状態の変化に関連付けられているか否かを判定することができる。当該コントローラはまた、検出器の感度向上または汚染保護強化のために粒子濃度を表す信号に応答してモード間で切り替わるべく構成またはプログラムされていてよい。
【0051】
好適には、当該少なくとも2個のモードの一方はフィルタ検査モードと呼ばれ、実質的に第2のバイパス流路に沿って移動する受容されたサンプル流体の全量に対応する。
【0052】
本発明の好適な実施形態によれば、当該少なくとも2個のモードの少なくとも一方において、構造および/または制御可能な機構は、フィルタにより課される流れの制約よりも実質的に厳しい流れの制約を課すことにより、第1のフィルタリングされた流路および他の流路(群)を通って流れる流体の相対的な量はフィルタ状態から実質的に独立している。
【0053】
本発明の好適な形式のコントローラは、フィルタ状態信号が所定の閾値を上回った場合、誤り信号を生成するロジックを適用すべく構成またはプログラムされていてよい。
【0054】
当該構造は、例えば配管ネットワークに関連付けられた共通のパイプから、サンプル流体の共通な流れを、例えば共通の開口部を通って受容して、流れの各部分を第1のフィルタリングされた流路および第2のバイパス流路へ誘導すべく構成された分流装置を含んでいてよい。
【0055】
本発明の当該態様はまた、フィルタ構成および検出領域を含む粒子検出器を提供するものであり、フィルタ構成は自身に流体を供給する検出領域と連通している。
【0056】
本発明の当該態様はまた、粒子検出器の上流におけるフィルタのフィルタ状態を判定する方法を提供するものであり、本方法は、フィルタおよび粒子検出器の上流でフィルタをバイパスすべく配置されたバイパスのうち少なくとも一方を通る第1の流体流を生成して、第1の流体流れに関連付けられた少なくとも1個の第1のパラメータを測定するステップと、第2の流体を生成すべくフィルタおよびバイパスを通る相対流速を変化させるステップと、第2の流体に関連付けられた少なくとも1個の第2のパラメータを測定するステップと、測定されたパラメータにロジックを適用してフィルタ状態を決定するステップとを含んでいる。
【0057】
測定されたパラメータは好適には粒子濃度であって、最も好適には粒子検出器で測定される。
【0058】
変化させるステップは好適には、少なくとも1個の電気機械バルブを起動するステップ含んでいる。
【0059】
本発明の好適な形式によれば、第1および第2の流体流は、バイパスを通る流体流を選択的に遮断または許容することにより好都合に生成される。
【0060】
本発明の別の態様は、サンプル流体を受容して、粒子検出器の検出領域を通って移動する流体を供給するフィルタ構成を提供するものであり、フィルタ構成は、第1の流路および第2の流路を画定する構造と、第1の流路および第2の流路を通る受容されたサンプル流体の相対流速を制御する制御可能な機構、およびコントローラを含み、少なくとも第1の流路は、第1の流路に沿って移動する流体からの粒子をフィルタリングするフィルタを含んでいて、第1のフィルタリングされた流路および第2の流路が平行に配列されていることにより、第2の流路に沿って移動する流体がフィルタをバイパスし、第1のフィルタリングされた流路および第2のバイパスが、検出領域を有するフィルタの下流において連通すべく配置されていて、制御可能な機構は少なくとも2個のモードを有し、当該少なくとも2個のモードは第1のフィルタリングされた流路および第2のバイパス流路を通る異なる相対流速に対応し、コントローラは、検出領域に到達する汚染の濃度を制御すべく実際のまたは予測された汚染レベルに基づいてモードの間で切り替わるべく構成またはプログラミングされている。
【0061】
本発明の当該態様はまた、フィルタ構成および検出領域を含む粒子検出器を提供するものであり、フィルタ構成は自身に流体を供給する検出領域と連通している。
【0062】
本発明の当該態様はまた、粒子検出器の検出領域に供給される流体の汚染の濃度を制御する方法を提供するものであり、本方法は、フィルタおよび当該フィルタをバイパスすべく配置されたバイパスのうちの少なくとも一方を通る流体流を生成するステップと、流体流を検出領域へ誘導するステップ、検出領域に到達する汚染の濃度を制御すべく実際のまたは予測された汚染レベルに基づいてフィルタおよびバイパスを通る相対流速を変化させるステップとを含んでいる。
【0063】
広義には本発明の更なる態様は、吸引式煙/粒子検出器(汚染された環境における)を監視する方法を目的とし、サンプリングされた空気の出口と煙/粒子検出器の検出ゾーンとの間に、フィルタを有する第1の流路を設けるステップと、サンプリングされた空気の出口と検出ゾーンの間に、第1のフィルタリングされた流路をバイパスする第2の流路を設けるステップと、第1のフィルタリングされた流路内の粒子濃度に関連付けられた第1の信号を取得するステップと、第2の流路を通るサンプリングされた空気を分岐させるステップと、第2の流路内の粒子濃度に関連付けられた第2の信号を取得するステップと、第1および第2の信号に基づいてフィルタの状態を表す測定値を取得するステップとを含んでいる。
【0064】
本発明は更に、吸引式粒子検出器を動作する方法を提供するものであり、吸引された煙/粒子検出器(汚染された環境における)を監視するステップと、サンプリングされた空気の出口煙/粒子検出器の検出ゾーンとの間に、フィルタを有する第1の流路を設けるステップと、サンプリングされた空気の出口と検出ゾーンとの間に、第1のフィルタリングされた流路をバイパスする第2の流路を設けるステップと、非表示粒子(例:塵粒子)の生成を表す信号に応答して、第1および第2の流路の間で切り替わるステップとを含んでいる。
【0065】
非表示粒子の生成を表す信号は、例えばタイミング信号または検出信号であってよい。
【0066】
本発明の別の態様において、検出領域と、検出領域内の粒子を検出して表示信号を出力する1個以上のセンサと、調査流体を検出領域へ搬送する調査流体流路を画定する構造と、調査流体流路に沿った流速を制御する制御可能な機構と、検出領域内の汚染を減少させるべく、検出領域を通って調査流体を選択的に移動させることにより検出領域が移動中の調査流体および自身が搬送する汚濁物にさらされるように制御可能な機構を制御すべく構成されるコントローラとを含む粒子検出器を提供する。
【0067】
好適には、当該構造は更に、サンプル空間から吸引されたサンプル流体の流れを搬送すべくサンプル流体流路を画定し、制御可能な機構は、サンプル流体の流れの少なくとも一部を、調査流体流路に沿って流れるように誘導すべく構成されていて、サンプル流体の流れの前記部分が調査流体を形成している。
【0068】
本発明の好適な実施形態によれば、当該構造は更に、第1のフィルタリングされた流路を画定し、調査流体流路は第2のバイパス流路を形成し、第1のフィルタリングされた流路および第2のバイパス流路の各々が検出領域と連通している。
【0069】
粒子検出器は好適には、検出領域の下流に、前記流体の流れを生成して移動させるアスピレータを含んでいる。
【0070】
第2のバイパス流路は好適には、実質的にフィルタリングされていないため、調査流体は実質的にフィルタリングされていない。
【0071】
第1のフィルタリングされた流路は好適には、自身に沿って移動する流体からの汚染物質を実質的に全量フィルタリングすべく構成されている。例えば、第1のフィルタリングされた流路にはHEPAフィルタが張られていてよい。
【0072】
好適には、当該コントローラは、時間の約20%にわたり検出領域を通って調査流体を移動させるべく構成されている。最も好適には、調査流体は毎分1回以上、検出領域を通って移動する。例えば、検出領域は、第1のフィルタリングされた流路からのフィルタリングされた流体に4秒間、および第2のバイパス流路からの実質的にフィルタリングされていない流体に1秒間、交互にさらされてよい。
【0073】
当該コントローラは、表示信号を受信して追加的な信号を生成するロジックを適用すべく構成されていてよい。好適には、当該コントローラは、検出領域を通る調査流体の選択的な移動の間に表示信号を受信して、必要ならば検出領域内の前記汚染を補償すべく構成されている。
【0074】
本発明の当該態様はまた、検出領域を有する吸引式粒子検出器を動作させる方法を提供するものであり、本方法は、新規サンプル流を検出チャンバに断続的に導入するステップと、検出領域を通って調査流体を選択的に移動させるステップと、粒子濃度を表す信号を生成すべく検出領域内の調査流体を調査するステップとを含んでいることにより、検出領域内の汚染を減少すべく、検出領域が移動中の調査流体、および自身が搬送する汚濁物に選択的にさらされる。
【0075】
前記選択的な移動は好適には、遷移時間を短縮すべく、サンプル空間から吸引された流体の流れの少なくとも一部、より好適には実質的に全量を周期的に誘導するステップを含んでいる。前記周期的に誘導するステップは好適には、前記流れを第1のフィルタリングされた流路から第2のバイパス流路へ誘導するステップを含み、第1のフィルタリングされた流路および第2のバイパス流路の各々が検出領域と連通していて、第2のバイパス流路に沿って移動する流体が調査流体を形成する。本方法は好適には、検出領域の下流に、前記流体の流れを生成して移動させるアスピレータを起動するステップを含んでいる。
【0076】
第2のバイパス流路は好適には実質的にフィルタリングされていないため、調査流体は実質的にフィルタリングされない。
【0077】
第1のフィルタリングされた流路は好適には、自身に沿って移動する流体からの汚濁物質を実質的に全量をフィルタリングすべく構成されている。例えば、第1のフィルタリングされた流路にはHEPAフィルタが張られていてよい。
【0078】
好適には、本方法は、時間の約20%にわたり検出領域を通って調査流体を移動させるステップを含んでいる。最も好適には、調査流体は毎分1回以上、検出領域を通って移動する。例えば、検出領域は、第1のフィルタリングされた流路からのフィルタリングされた流体に4秒間、および第2のバイパス流路からの実質的にフィルタリングされていない流体に1秒間、交互にさらされてよい。
【0079】
本方法は、表示信号を受信して追加的な信号を生成するロジックを適用するステップを含んでいてよく、また、検出領域を通る調査流体の選択的な移動の間に表示信号を受信して、必要ならば検出領域内の前記汚染を補償するステップを含んでいてよい。
【0080】
本発明は別の態様において、検出領域と、検出領域内の粒子を検出して表示信号を出力する1個以上のセンサと、コントローラと、受容されたサンプル流体を検出領域に搬送するための第1の流路および第2の流路を画定する構造と、第1の流路および第2の流路を通る受容されたサンプル流体の相対流速を制御する制御可能な機構とを含む粒子検出器を提供するものであり、少なくとも第1の流路は、第1の流路に沿って移動する流体からの粒子をフィルタリングするフィルタを含んでいて、第1のフィルタリングされた流路および第2の流路は、第2の流路に沿って移動する流体がフィルタをバイパスするように配置されていて、制御可能な機構は、検出領域がフィルタリングされていない流体を検出領域からパージすべく実質的にフィルタリングされた流体だけを第1のフィルタリングされた流路から受容するパージモード、および検出領域が第2のバイパス流路から流体の少なくとも一部を受容する検出モードを有し、当該コントローラは、検出モードにおいて、追加的な信号を生成すべく表示信号を受信してロジックを適用すべく構成またはプログラミングされていて、当該コントローラは、検出領域からフィルタリングされていない流体がパージされていれば表示信号を受信し、必要ならば当該信号に応答してロジックを調整することにより検出領域内の汚染を補償すべく構成またはプログラミングされている。
【0081】
当該コントローラは好適には、パージモードと検出モードの間の遷移を制御すべく制御可能な機構に動作可能に関連付けられている。当該コントローラは、検出モードからパージモードへの遷移が表示信号に依存するように構成されていてよい。例えば、検出器は、表示信号が閾値に等しいか上回る場合はパージモードに入らないように構成されていてよい。開始時点におけるパージ閾値は好適には、警報閾値より低い、最も好適には約50%の粒子濃度に対応している。
【0082】
当該コントローラは好適には、チャンバがパージされるとき、ある時間にわたり表示信号に基づいて複数の測定値を保存する。当該コントローラは、チャンバがパージされるときの表示信号が、前回のパージおよび調整動作時の表示信号よりも低過ぎる、高過ぎる、可変的過ぎる、および/または違い過ぎる場合、誤り信号を生成すべく構成されていてよい。ロジックは、表示信号からバックグラウンド光の測定値を減算するステップを含んでいてよい。ロジックの調整は、バックグラウンド光の新規測定値を計算すべく保存された表示信号の平均を求めるステップを含んでいてよい。
【0083】
本発明の当該態様はまた、検出領域を有する粒子検出器を動作させる方法を提供するものであり、本方法は、検出領域を通って調査流体を移動させるステップと、粒子濃度を表す信号を生成すべく検出領域内の調査流体を調査するステップと、追加的な信号を生成すべく表示信号にロジックを適用するステップと、フィルタリングされた流体を生成すべくサンプル空間から吸引されたサンプル流体をフィルタリングするステップと、検出領域から調査流体をパージすべく検出領域を通ってフィルタリングされた流体を移動させるステップと、粒子濃度を表す第2の信号を生成すべく検出領域内のフィルタリングされた流体を調査するステップと、必要ならば、検出領域の汚染を補償すべく第2の表示信号に応答してロジックを調整するステップとを含んでいる。
【0084】
検出領域から調査流体をパージすべく検出領域を通ってフィルタリングされた流体を移動させるステップは表示信号に依存していてよい。
【0085】
文脈上別途必要な場合を除き、本明細書で用いる「含む」という用語、および当該用語の変化形である「含んでいる」「含まれる」等は、更なる追加物、構成要素、整数、またはステップを除外することを意図していない。