【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の形態では、本発明は、表面上で若しくは表面にて、磁場をアウトプットするように構成されているカードに関する。カードは、
第1と第2のガイド端部を有する、カードの表面上の若しくは表面における細長の磁気導体材料と、及び、
磁場を磁気導体材料内に供給するように配置されている磁場生成器と
を含み、
磁気導体材料の長手方向沿いの位置にて、及び、長手方向に直交する平面内で、磁気導体材料と磁場生成器とは、非オーバーラップの断面エリアを有する。
【0005】
カードは、表面上で若しくは表面にて、所定のカーブに沿って磁場をアウトプットするように構成され得、カードの表面上の若しくは表面における磁気導体材料は、所定のカーブにて配置され得る。
【0006】
カードによる全体的意図は、磁場生成器が、磁場を磁気導体材料内に供給するように構成されており、磁気導体材料に亘って配置された読み出しヘッドが、例えば、古い様式の磁気ストライプカードのものと同じようにして、この磁場を検出できる、ということである。
【0007】
この点において、例えば、バンクカード及びIDカード用に最も広汎に用いられる寸法である、85.60×53.98mm、厚さ0.76mmのISO/IEC7810ID−1で定義された、クレジットカードと同じ寸法を、カードは有し得る。現在のカードは、エントランスコントロール、資金振替、バンキングオペレーション、現金引き出しなどに利用される、ATMや他のカードリーダで受けられるように構成されている平坦で薄く長方形のカードであるのが、好ましい。これらのカードリーダは、内部にカード読み出しヘッドが配置されるスロットを介して、カードを通すようにユーザが要求される、スワイプタイプリーダでもよく、ハウジングのスロット内にカードを受けるように構成され、ハウジング内部に設けられたリーダヘッドにカードを自動的に並進させる若しくは移動させる、リーダでもよい。
【0008】
現在のカードは、屈曲可能であり、屈曲可能性や寸法安定性などの、ISO/IEC7810ID−1の他の部分を実現する。この標準は、可燃性、毒性、耐化学薬品性、光及び熱変調の暴露からの耐劣化性、更に、カードの耐久性にも関する。当然ながら、これらの条件も実現されるのが望ましいが、これらの要求は状況により変動し得、よってこれらの条件は、必ずしも実現することを要求され得ない。
【0009】
当然ながら、他のカード形状若しくは寸法は、この標準の他から選択され得、それら他のカード形状若しくは寸法は広く用いられているが、本発明を少しも限定しない。よって、矩形、三角形、円形、楕円形などの、他の形状の、並びに、他の厚み及び他の寸法を伴う、カードは、本発明において等しく用いられる。
【0010】
カードは、カードの表面にて若しくは表面上で、及び、カードの表面上の若しくは表面における磁気導体材料に沿って、磁場を提供するように構成されている。読み出しヘッドがカードの磁気ストリップに沿って並進するとき古い様式のクレジットカードの動作をエミュレートすることを意図するものである。しかしながら、差異は存在する。例えば、本発明に係るカードの現下の磁場は、磁気導体材料に沿って変動する必要は無い。その代わり、磁場は経時的に変動するべく形成されてもよく、これにより、読み出しヘッドは、カードに対して静止していても移動していても、変動する磁場を検出し得る。事実、通常、同じ信号及び磁場は、適時、任意の点にて磁気導体材料の全てに亘ってアウトプットされる。よって、磁気導体材料に対するリーダの実際の位置は、無関係であっても、殆ど関係が無くても、よい。
【0011】
この磁気導体材料若しくはトラックの位置は、前述の寸法を備えるカードに関連して、例えば、ISO7811−2にて定義されている。磁気導体材料の位置は、よって、カード上に必ずしも示される必要は無く、カードの表面上の位置の所定のセットとして、見られ得るものであってもよいし、無くてもよい。
【0012】
よって、カードは、磁場生成器に電気信号をアウトプットするように構成されているコントローラを含み、該電気信号は、磁場生成器内では磁場に変換され得、該磁場は、経時的に変動し、カードからアウトプットされる情報を内に有していることが好ましい。この情報は、標準クレジット/ICカードによりアウトプットされる情報もしくは情報のタイプであってよい。
【0013】
この点において、磁気導体材料は、主表面もしくはサイドの上方から直接見た場合のカードの外側境界などの、カードの境界の内部で、通常開始し終了する。この磁気導体材料は、屈曲、V形、U形、S形の形状などの、どんな形状でもよいが、直線が好ましい。通常、この直線は、カードのエッジ若しくはサイドに平行であるように選択され若しくは規定される。
【0014】
カード表面は通常、カードの最も大きい表面の一つなどの、カードの主要表面若しくは主表面であり、ユーザ名、署名、ロゴなどのプリントされた情報が設けられることが多い。表面が平坦若しくは平面も多い。
【0015】
表面上で若しくは表面にて、又は、この表面上への突起内で、カーブに沿って磁気導体材料が配置され得、表面若しくは突起にて磁場が所望され若しくは要求される。よって、カーブは、カードにより発せられる磁場を検出するために読み出しヘッド若しくはコイルが直接に覆って、並進されると想定されるカード上のトラックであってもよい。結果として、カーブは、リーダにより、若しくは、カードと読み出しヘッド/コイルとの相対位置を規定する標準により、決定され若しくは指示される。
【0016】
磁気導体材料は細長である。この点において、細長素子は、最も長い寸法と、その最も長い寸法に直交する幅とを、有し、該幅は最も長い寸法より短く、最も長い寸法の50%以下など、20%以下など、である。
【0017】
細長の磁気導体材料の長さは、カーブの、又は、同じカーブ若しくは方向沿いのカードの幅/長さの、所定のパーセンテージである。このパーセンテージは、50%若しくはそれ以上でもよく、75%若しくはそれ以上などでもよい。幅のパーセンテージのとは別に、カードエッジから関連する端部への最大距離が定義される。
【0018】
磁気導体材料が磁場生成器により生成される磁場を収集しガイドするように動作するために、磁気導体材料は、μr>10の、例えばμr>50などの、好ましくは、μr>100の、例えばμr>500の、材料であるのが好ましい。
【0019】
磁気導体材料は、表面上にて若しくは表面にて、カーブにおいて設けられるのが好ましい。よって、材料とカーブの両方がカードの表面上に突出するとき、材料はカーブに少なくとも実質的にオーバーラップするのが好ましい。
【0020】
磁気導体材料が表面を形成するレイヤ内に埋め込まれるなど、磁気導体材料は、表面の一部を形成してもよく、又は、この表面の一部を規定する材料内に設けられてもよい。一方で、材料は、例えば、摩耗及び酸化から保護されてもよく、この場合、材料と表面との間にレイヤが設けられる。好ましい。材料と表面との間には、0.5mm以下、例えば0.3mm以下などの、レイヤ厚さが設けられるのが好ましい。材料と表面との間の距離が大きくなると、読み出しヘッドへの距離が大きくなり、結果として、ヘッド内で検出のために利用可能な磁場が小さくなるからである。
【0021】
多くの状況では、磁気導体材料は、表面の平面に平行な平面に設けられる。しかしながら、ある状況では、磁気導体材料は、長さ沿いに表面への様々な距離を有し、これにより、このように、例えば、表面にて長さ沿いに材料によりアウトプットされる磁場強度を適応させ得る。ある状況では、カードの表面における磁場強度がカーブの長さ沿いに(25%内等の)少なくとも実質的に同じになるように、磁気導体材料は、その中央部分にて表面へのより大きい距離を有する。
【0022】
この点において、磁場生成器は、磁場をアウトプットするように構成された、若しくはアウトプットできる、素子若しくはデバイスである。通常の磁場生成器は、電気信号を磁場へ変換するのに適したコイルを含む。コイルは所望であれば内にコアを備えてもよい。
【0023】
磁気導体材料及び磁場生成器が、磁気導体材料の長手方向沿いの位置にて、及び、長手方向に直交する平面にて、非オーバーラップの断面エリアを有するときには、二つの素子が、二つの独立の部位により形成されるのが好ましい。この状況では、非オーバーラップは、二つの素子が相互の傍らに配置され他方の内部に配置されない、ということを意味する。これを定義する別のものは、外接のカーブが非オーバーラップである、というものである。磁場生成器と磁気導体材料は、以下で説明するように、電気的接触が無く、カードに組み込まれる前には独立して処理され得る、独立の素子である。二つの素子は、相互に直接には物理的に接触することは無いが、カードの構造部分など、別の素子を介して相互に間接的に接続することもある。
【0024】
好適な実施形態では、断面エリア若しくは外接カーブは、断面若しくは平面にて非オーバーラップである。これは、断面において磁場生成器が存在する、磁気導体材料の長手の全て若しくは大部分(最小で50%以上)などに亘って、長手沿いの一つ若しくは複数の位置における、状況であり得る。
【0025】
磁場生成器は、磁場の一部、例えば大部分がアウトプットされる、二つの端部を有するのが、好ましい。磁場生成器の端部が磁気導体材料に近接して配置され、磁場生成器から磁気導体材料への磁場の搬送を促進するものであるのが、好ましい。その目的は、磁気導体材料が、磁場生成器によりアウトプットされる磁場に対して重要な帰還路を提供するように、磁場生成器及び磁気導体材料を配置すること、である。
【0026】
カード若しくは磁場生成器は、信号を生成器に提供するためのドライバも含み得る。この信号は、信号及び生成される磁場内に、情報を埋め込むように、経時的に変動し得る。この時間的変動により、古い様式の磁気カードの磁気トラック沿いに動く読み出しヘッドにより検出されるものと同じように変動する、磁場をアウトプットすることとなり得る。しかしながら、本発明に係るカードの磁場は、ある状況では、ヘッドがカードに対して静止しているか、又は、カーブ及び磁気導体材料沿いに動いているか、に無関係に、読み出しヘッドにより検出され得る。
【0027】
磁気導体材料内への磁場の供給は、通常、自動的であり、磁場生成器と、磁気導体材料との、例えばその端部との、相対位置から決定される。更に、カードの周囲、及び、生成器を囲むカードの部位、並びに、磁気導体材料は、磁気導体材料により収集される磁場の量に影響し得る。
【0028】
当然ながら、磁場が磁気導体材料内に導入されることに関わりなく、帰還路が得られ得る。よって、生成器の端部は、磁気導体材料の長手沿いのどの位置に配置されてもよい。
【0029】
ガイド端部は通常、相互から最も遠い、細長の磁気導体材料の二つの部位にて、配置される。長方形の素子の端部は、二つの対向する、小さい方のサイドでよい。
【0030】
続いて、磁気導体材料のガイド端部は、磁場生成器の端部に近接して設けられ得、これにより、生成器からの磁場は、ガイド端部において磁気導体材料に入り込む。
【0031】
この点において、生成器と、対応する磁気導体材料との間の距離は、1mm以下、例えば0.5mm以下、例えば0.3mm以下、であればよい。この距離は、生成器の端部における距離でもよいし、断面若しくは平面内の、上記断面の若しくは外接のカーブの、間の距離でもよい。
【0032】
カードは、カーブ、若しくは、磁気導体材料、又は、生成器から、1mmの距離の範囲内にて、μr>100である、例えばμr>10である、磁気導体材料以外の材料を備えないのが、望ましい。このことは、磁気導体材料を介して戻ることを選ぶ磁場の量を最適化することの助けとなる。
【0033】
前述のように、カーブ、若しくは磁気導体材料は、通常、標準化された位置に配置される。このことは、リーダが全てのカードを読み出すようにも構成され得る、という点において、利点となる。上述の標準は、最も広汎に用いられている。
【0034】
よって、一つの実施形態では、カードは、外部の、少なくとも実質的に真っ直ぐの側面(サイド)を有し、カーブ若しくは磁気導体材料は、前記側面に少なくとも実質的に平行であり、且つ前記側面から6.9mm〜7.2mmの間に配置されている、直線である。
【0035】
別の実施形態では、カードは、外部の、少なくとも実質的に真っ直ぐの側面(サイド)を有し、カーブ若しくは磁気導体材料は、前記側面に少なくとも実質的に平行であり、且つ前記側面から10.2mm〜10.5mmの間に配置されている、直線である。
【0036】
磁気導体材料から磁場の一部を引き出すこと/出させることを促進するために、その磁気特性をこの用途のために適応させるのが好ましい。よって、磁気導体材料が、好ましくは500000μr以下の、例えば300000μr以下の、好ましくは100000μr以下の、例えば50000μr以下の、好ましくは10000μr以下の、例えば5000μr以下の、例えば2000μr以下の、磁気導体性を有する。現下、所望の磁気導体材料は、約1600のμrを有するが、これは、読み出しヘッドのμrなどの、複数のパラメータに依存する。読み出しヘッドのμrが高くなる程、より容易に磁場が磁気導体材料から出て行き、より高く磁気導体材料のμrが選ばれ得る。
【0037】
一つの実施形態では、磁気導体材料が、表面に直交する方向に、500μm以下の、例えば5〜200μmの、例えば10〜100μmの、厚さを有する。一つの側面(サイド)では、より厚い磁気導体材料は、より多くの磁界強度を引き付ける、若しくは搬送することができるが、もし厚さがあまりに大きくなると、表面から最も遠くに搬送される磁場は、あまりに大きいリラクタンスを被り得ることになり、表面により近接して伝達する磁場であってその一部が読み出しヘッドに入り込む磁場に、加わることができない。このことは、表面の平面沿いよりも、表面に向かう方向にて、より高いμrを伴う磁気導体材料を選ぶことにより、解決され得る。
【0038】
磁気導体材料の幅は、5mm以下、例えば3mm以下、例えば約2.5mmであることが、好ましい。
【0039】
一般に、磁気導体材料はメタルでよい。磁気導体材料は、ホイルやテープなどの、モノリシック材料であればよい。一方で、磁気導体材料は、プラスチック、ポリマなど、キャリア材料内に成形された、若しくは設けられた、粉末であってもよい。磁気導体材料は、カード上に設けられる、プラスチックシートの一部を形成してもよい。このことは、共射出、埋め込み、モールドなどを用いて、取得され得る。
【0040】
一つの実施形態では、磁場生成器は、所望であれば内にコアを伴う、細長のコイルを含む。この磁場生成器は、磁気導体材料に少なくとも実質的に平行に配置され得る。別の状況では、端部間で複数の位置にてコイルから出て、端部間で磁気導体材料に入り込む、磁界の強度を適応させるために、磁気導体材料とコイルとの間の距離は、端部におけるよりも、中心位置において、より大きくてもよい。このように、磁気導体材料内の全体の磁界強度は、長手沿いにコントロールされ得る。
【0041】
コアが存在するならば、コア若しくはコア材料は、少なくとも1000μrの、例えば少なくとも2000μrの、好ましくは5000μrの、例えば少なくとも7500μrの、好ましくは少なくとも9000μrの、磁気導体性を有するのが、好ましい。
【0042】
ある実施形態では、カーブに、若しくは、磁気導体材料の長手方向に、直交する断面内にて、磁場生成器は、磁気導体材料から、3mm以下に、例えば1mm以下に、配置されている。このことは、生成器により生成される十分な量の磁場が磁気導体材料に入り込むことを、保証し得るものである。
【0043】
別途の若しくは更なる実施形態では、磁場生成器は、細長であり且つ二つの生成器端部を有し、カードは更に、個々の生成器端部からガイド端部へ磁場をガイドするように構成されている磁気導体素子を含む。これらの磁気導体素子は、それ自身、細長であり、一つの端部が磁気導体素子の一つの端部の近傍に配置され、他方の端部が生成部の一つの端部の近傍に配置され、これらにより、生成器から磁気導体材料へ磁気導通せしめ得るものである。これらの磁気導体素子は、少なくとも1000μrの、例えば少なくとも2000μrの、好ましくは少なくとも5000μrの、例えば少なくとも7500μrの好ましくは少なくとも9000μrの、例えば少なくとも15000μrの、例えば少なくとも20000μrの、好ましくは少なくとも50000μrの、例えば75000μrの、透磁率を、有し得る。
【0044】
本発明の第2の形態は、本発明の第1の形態に係るカードと、磁場を感知する際、カードの磁気導体材料にて配置されるように、若しくは、カードに対して磁気導体材料に亘って所定距離動くように、構成されている、及び、感知された磁場に関する信号をアウトプットするように構成されている、読み出しヘッドを含むカードリーダとの、組み合わせに関する。
【0045】
この点において、読み出しヘッドは、感知された/検出された磁場をアウトプット信号に変換するように構成された読み出しコイル若しくは検出器を含み得、該アウトプット信号は、通常、電気のものであるが、光学、無線ベース、音響信号などでも同様に良好であり得る。
【0046】
この読み出しコイル若しくは読み出しヘッドは、カードに対して、所定のカーブ若しくは磁気導体材料の直上に配置されるように、構成されている。大抵のカードリーダは元来、カードと読み出しヘッドとの相対的な移動を提供し、若しくは促進し、このことにより、読み出しヘッド若しくは読み出しコイルが、所定のカーブ及び/又は磁気導体材料に沿って且つそれらの直上を、移動するように、構成されている。このことは、本発明に係る不利益では無いが、上述のように条件でも無い。アウトプットされる磁場を検出する際、読み出しヘッド及び/又は読み出しコイルはカードに対して静止するものであってもよいが、読み出しヘッド/コイルは、カーブ/磁気導体材料の直上に尚配置されるべきである。
【0047】
この点において、読み出しヘッドがこれの直上に配置されるならば、読み出しヘッドはカーブ若しくは磁気導体材料を覆う。即ち、表面に直交し且つカーブ若しくは磁気導体材料にて表面と交差するラインは、読み出しヘッドと交差する。
【0048】
通常、読み出しヘッドは、少なくとも100000μrの、例えば少なくとも200000μrの、磁気導体性を有する、コイルなどの第1の磁場センサを、少なくとも有する。それらコイルは約300000μrの導体性を有することもある。
【0049】
読み出しヘッドが、磁気導体材料からの磁場の検出若しくは感知の間に表面に接触するか、若しくは、ヘッドとカード表面の間の距離が、1mm以下、好ましくは500μm以下、好ましくは250μm以下、例えば100μm以下など、非常に短いものであるか、のいずれかであるのが好ましい。
【0050】
本発明の第3の形態は、本発明の第1の形態に係るカードを組み立てる方法に関し、方法は、
カードブランクを設けるステップ1)と、
カードブランクに対して磁場生成器を固定するステップ2)と、
ステップ2)に続いて、カードブランクに対して磁気導体材料を固定するステップ3)と
を含む。
【0051】
この点において、カードブランクは、ファイナルカードのものと類似する外部形状を有する素子でもよい。通常、カードブランクは、幾つかあるステップの中でも特に、プリントされたレイヤ、保護シートなど、一つ若しくはそれ以上のシートやレイヤとカードブランクをラミネートするステップにより、ファイナルカード内に形成される。あるタイプのカードでは、チップや他の電子回路が、スイッチ、コンタクト、ディスプレイなどと同様に、内に設けられる。
【0052】
通常、カードブランクは、ファイナルカードの外形(表面の平面上に突出する場合のカードの外形)を有し、その殆どの厚さを表す。
【0053】
カードブランクは、カードの基礎を形成する剛性エレメントとして用いられ得る。
【0054】
カードブランクに対する生成器の固定は、接着、積層、溶接、半田ステップ、圧入などでよい。
【0055】
固定は、生成器の上部上にレイヤ若しくはシートを加えてカードブランクのカットアウト若しくは凹面内でそれを囲むことなどにより、生成器が囲まれた、カードブランクのカットアウト若しくは凹面内に生成器を設けることによっても、実行され得る。
【0056】
磁気導体材料の固定も、接着、積層、溶接、半田ステップなどでよい。磁気導体材料が、カードブランク上に積層されたレイヤの一部を形成するのが、好ましい。
【0057】
当然ながら、固定するステップ2)及び3)は逆でもよく、このことにより、磁気導体材料は、磁場生成器より前にブランクに固定される。
【0058】
磁気導体材料若しくは磁場生成器のうちの後のものの固定は、最初に固定されるものの脇の、下の、又は上の、位置における固定であればよい。
【0059】
カードは更に、バッテリなどの追加の素子、フィンガプリントリーダなどのバイオメトリックリーダ、一つ若しくはそれ以上のディスプレイ、ブルートゥーストランシーバやワイファイトランシーバやRFトランシーバなどの無線トランスミッタ/トランシーバを含む一つ若しくはそれ以上のトランスミッタ/トランシーバ、アンテナ、キーボード、ブリスタスイッチやピエゾベースのスイッチ(例えば、WO2008/104567(特許文献36)参照)などの一つ若しくはそれ以上のスイッチを、含むことに、留意すべきである。
【0060】
一つの実施形態では、ステップ3)は、磁気導体材料と、磁場生成器との間に、電気接続を設けないことを含む。よって、生成器がカーブに対して正確に配置されなければならない状況と比較して、本発明に従ってカードを製作するときには、削減された条件が得られ得る。この状況では、生成器がその最適な状況に対して僅かにずらされたとしても、生成器の磁場はなお、磁気導体材料に流れることができる。
【0061】
ステップ3)は、よって、簡易な積層ステップであればよい。
【0062】
本発明の第4の形態は、本発明の第1の形態に係るカードから、信号をアウトプットする方法に関し、方法は、磁場生成器を操作して磁場を磁気導体材料内に供給するステップを含み、磁気導体材料が信号をアウトプットする。
【0063】
カーブ、磁気導体材料、生成器などの前述の記載は、第4の形態に関連して等しく有効である。
【0064】
前述のように、磁場を磁気導体材料内に供給するステップは、単に、これらの素子を相互に対して適切に配置することにより、又は、別途若しくは加えて、生成器から磁気導体材料へ及びその逆に磁場をガイドするように構成されている素子を提供することにより、取得され得る。
【0065】
一つの実施形態では、操作するステップが、磁場生成器を操作して経時変化する磁場を磁気導体材料内に供給するステップを含む。このように、読み出しヘッドは、所望の信号を検出しアウトプットする際、カーブに亘って静止していてもよいし、カーブ及び/又は磁気導体材料に亘って又は沿って、どんな所望のスピードでも動いてもよい。
【0066】
本発明の最後の形態は、本発明の第1の形態に係る、カードから読み出しヘッドへ情報を伝える方法であって、
カードの磁場生成器を操作して磁場を磁気導体材料内に供給するステップと、
前記操作するステップの間に、磁気導体材料の近傍に読み出しデバイスを配置するステップとを含み、
前記操作するステップの間に、磁気導体材料内に搬送される磁場の少なくとも一部が磁気導体材料から出て読み出しデバイスに入り、読み出しデバイスは、読み出しデバイスに入る磁場の少なくとも一部に対応する信号をアウトプットする。
【0067】
カーブ、生成器、及び磁気導体材料の前述の記載は、この形態に関連して等しく有効である。
【0068】
磁場生成器の操作は、電気信号を供給することでもよく、この場合、磁場生成器は電気信号を磁気信号に変換するように操作される。磁場生成器は、時間依存及び変化を対応する磁場依存及び変化に変換できる。通常の磁場生成器は、内にコア材料を伴うこともある、コイルである。
【0069】
よって、情報は電気信号にエンコードされ得、その信号は生成される磁場にも、よって、読み出しヘッドからのアウトプット信号にも、存在する。
【0070】
配置するステップが、読み出しヘッドなどの読み出しデバイスとカードを隣接させるステップを含み得る。一方で、それらの間の距離は、例えば、1mm以下、好ましくは500μm以下、好ましくは250μm以下、例えば100μm以下、でもよい。デバイスとカードの距離は、操作するステップの間、少なくとも実質的に一定に維持される。
【0071】
前述のように、操作するステップは、発される磁場自身が磁気導体材料を介して伝わるように選択することにより、供給するステップを自動的に実行し得る。
【0072】
操作するステップは、磁気導体材料内の、若しくは、磁気導体材料により発せられる、磁場を検知するデバイスを含む。生成器へ戻るより低いリラクタンスの経路を見つけるために、この磁場は磁気導体材料から出て行く。よって、更に操作は、パラメータを適切に選択することのみにより。完全に自動となり得る。個別の素子のための適切なパラメータは、更に前述している。
【0073】
一つの実施形態では、配置するステップは、好ましくはカーブ若しくは磁気導体材料沿いに、カードに対して読み出しデバイスを並進することを含む。