特許第6352415号(P6352415)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352415
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】新規なヘテロ環化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 495/04 20060101AFI20180625BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20180625BHJP
   C07D 513/04 20060101ALI20180625BHJP
   C07D 491/08 20060101ALI20180625BHJP
   C07D 498/04 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/4365 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/407 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/4035 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/47 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/472 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/4162 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/5375 20060101ALI20180625BHJP
   A61K 31/40 20060101ALI20180625BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20180625BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20180625BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20180625BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20180625BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20180625BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   C07D495/04 105A
   C07D487/04 147
   C07D513/04 343
   C07D487/04 145
   C07D495/04 103
   C07D487/04 140
   C07D487/04 138
   C07D491/08CSP
   C07D498/04 105
   C07D487/04 137
   C07D487/04 141
   A61K31/4365
   A61K31/407
   A61K31/4985
   A61K31/437
   A61K31/4035
   A61K31/47
   A61K31/472
   A61K31/519
   A61K31/4162
   A61K31/5375
   A61K31/40
   A61P3/04
   A61P3/06
   A61P9/12
   A61P9/10
   A61P3/10
   A61P43/00 105
【請求項の数】7
【全頁数】73
(21)【出願番号】特願2016-530884(P2016-530884)
(86)(22)【出願日】2014年11月3日
(65)【公表番号】特表2016-537361(P2016-537361A)
(43)【公表日】2016年12月1日
(86)【国際出願番号】IN2014000704
(87)【国際公開番号】WO2015097713
(87)【国際公開日】20150702
【審査請求日】2016年6月29日
(31)【優先権主張番号】3577/MUM/2013
(32)【優先日】2013年11月14日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】507365927
【氏名又は名称】カディラ・ヘルスケア・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ランジット・シー・デサイ
(72)【発明者】
【氏名】ブリジェシュクマール・スリヴァスタヴァ
【審査官】 水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2005/095338(WO,A1)
【文献】 特表2013−508279(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I′)の化合物、それらの立体異性体、又はそれらの医薬として許容可能な塩。
【化1】
式中、それぞれの場合において、R1、R2、R3、及びR4は独立に、H、ハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO2、CHO、COOH、CO;アルキル、アルコキシ、チオール、スルホキシド、スルホン、アシル、NH2から選択され、任意選択により置換されていてもよい基;又は任意選択により置換されていてもよい、NHCO-直鎖もしくは分岐(C1-C6)アルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル;又はOR、C(O)OR、C(O)R、及びSO2Rを表し、「R」はそれぞれの場合に独立に、H、直鎖もしくは分岐(C1-C6)アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル基から選択され、任意選択により置換されていてもよい基を表し;
「A」は、3〜7員の、部分的に飽和、不飽和か、又は飽和環であり、O、S、もしくはNから選択される1つ又は1つより多いヘテロ原子をさらに有する環から選択され;
「E」及び「D」の各々は、独立に、窒素又は炭素のいずれかであり;
「F」は、C、N、又はOから選択され;
「n」、「r」、及び「s」のそれぞれは独立に、0〜6の範囲の整数を表す。
【請求項2】
下記式:
【化2】
で表されるヘテロ環が、下に挙げるビシクロ環から選択される、請求項1に記載の化合物。
【化3】
【請求項3】
R1からRの任意の基が1つ以上の基で置換されており、前記置換基が独立に、ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミル;あるいは、以下のものから選択される置換もしくは非置換基:アミジノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、一置換もしくは二置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸、及びエステル及びアミドから選択されるカルボン酸誘導体、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸及びその誘導体からなる基から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
以下のものからなる群から選択される請求項1に記載の化合物。
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
3-(4-((3-((4H-フロ[3,4-c]ピロール-5(6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)-3-シアノプロパン酸リチウム;
3-シアノ-3-(4-((3-((4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸;
3-シアノ-3-(4-((3-((3-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸リチウム;
3-シアノ-3-(4-((3-((2,2-ジオキシド-1H-チエノ[3,4-c]ピロール-5(3H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸;
3-シアノ-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((1-(tert-ブトキシカルボニル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((3-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-(ジフルオロメチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((1-メチルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(3S)-3-(4-((3-(6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(3S)-3-(4-((3-((5-ベンジルヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸のギ酸塩;
(S)-3-(4-((3-((4H-チエノ[2,3-c]ピロール-5(6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
6-(3-((4-((S)-1-カルボキシペンタ-3-イン-2-イル)フェノキシ)メチル)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イウム ホルマート;
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-(ピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(ヒドロキシメチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-5-(3-((4-(1-カルボキシペンタ-3-イン-2-イル)フェノキシ)メチル)ベンジル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-2-カルボン酸;
3-シクロプロピル-3-(3-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)-3-(4-((3-((1-メチル-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル) ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-アミノ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-カルバモイル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
((S)-3-(4-((3-((2-イソプロピルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(2H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(メトキシカルボニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-シアノ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-ホルミル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロピラゾロ [1,5-a]ピラジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(メチルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(ジメチルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(メチルスルホニル)-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メトキシ-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((1-イソプロピルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸のギ酸塩;
(R)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(R)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロ-[1,2,3]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-(シクロプロピルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(ピロリジン-1-カルボニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-アセトアミド-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-シクロプロピル-6,7-ジヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-ニトロ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(ジメチルアミノ)-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸の2,2,2-トリフルオロ酢酸塩;
(S)-3-(4-((3-((2-アミノ-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸の2,2,2-トリフルオロ酢酸塩;
(S)-3-(4-((3-((7,8-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-シクロプロピル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸の2,2,2-トリフルオロ酢酸塩;
(S)-3-(4-((3-((2-アセトアミド-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸の2,2,2-トリフルオロ酢酸塩;
(S)-3-(4-((3-((2-エチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-アセチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-((メチルアミノ)メチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸の2,2,2-トリフルオロ酢酸塩
【請求項5】
治療上有効量の請求項1〜4のいずれか一項に記載した式(I’)の化合物を含み、かつ任意選択により1以上の医薬として許容可能な担体、希釈剤、又は賦形剤を含んでもよい、医薬組成物。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載した式(I’)の化合物を好適な賦形剤とともに含み、哺乳動物において、脂質異常症、肥満、高脂血症、高コレステロール血症、高血圧、アテローム性動脈硬化疾、血管再狭窄、糖尿病、GPR40受容体機能に関連する病状に関連するさまざまな疾患を治療するために適した医薬組成物。
【請求項7】
哺乳動物において、肥満、高脂血症、高コレステロール血症、高血圧、アテローム性動脈硬化疾、血管再狭窄、糖尿病、GPR40受容体機能に関連する病状の予防又は治療のための医薬の調製における、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(I)の新規なGPR40アゴニスト、それらの互変異性体形態、それらの立体異性体、それらの医薬として許容可能な塩、それらを含む医薬組成物、それらを調製する方法、医薬におけるそれらの化合物の使用、及びそれらの調製に関連する中間体に関する。
【化1】
【0002】
本発明は、肥満、糖尿病、及び関連するメタボリック疾患の治療のために有用なGタンパク質共役受容体(GPCR)アゴニストを目的としている。
【0003】
一般式(I)の化合物は、血糖を下げ、末梢満腹(因子)を調節し、トリグリセリドレベル及び/又はコレステロールレベル及び/又は低密度リポタンパク質(LDL)を低下又は調節し、高密度リポタンパク質(HDL)血漿レベルを上昇させ、それゆえそのような低下(及び上昇)が有利であるさまざまな病状と対抗するのに有用である。したがって、それは、肥満、高脂血症(hyperlipidemia)、高コレステロール血症、高血圧、アテローム性動脈硬化疾患イベント、血管再狭窄、糖尿病、及び多くのそのほかの関連する状態の治療及び/又は予防に用いることができる。
【0004】
一般式(I)の化合物は、アテローム性動脈硬化症の発症のリスクを防止又は低減するために有用であり、アテローム性動脈硬化症は、動脈硬化性心血管病、ストローク(stroke)、冠動脈性心疾患、脳血管疾患、末梢血管疾患、及びそれらに関連する疾患をもたらす。
【0005】
一般式(I)のこれらの化合物は、シンドロームXとしておおまかに定義されたメタボリック疾患の治療及び/又は予防のために有用である。シンドロームXの特徴には、初期のインスリン抵抗性とそれに続く高インスリン血症、脂質異常症(dyslipidemia)、及び耐糖能異常が含まれる。耐糖能異常は、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM、2型糖尿病)をもたらすおそれがあり、これは高血糖症によって特徴付けられ、これは制御されない場合には、インスリン抵抗性によって引き起こされる糖尿病性合併症又は代謝異常をもたらしうる。糖尿病はもはやグルコース代謝のみに関連するものとは考えられておらず、それは解剖学的及び生理学的パラメータに影響を及ぼし、その強さは糖尿病の状態の段階/期間及び重篤度に応じて変わる。本発明の化合物は、上述した疾患とともに心血管疾患などの、その結果もたらされる二次疾患を予防、進行の停止又は遅延、あるいはそのリスクを低下させるのにも有用であり、二次疾患としては、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症などの心血管疾患;糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、及び腎疾患(これには糖尿病性腎症、糸球体腎炎、糸球体硬化、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、並びに微量アルブミン尿及びアルブミン尿などの末期腎疾患が含まれる)があり、これらは高血糖症又は高インスリン血症の結果でありうる。
【背景技術】
【0006】
糖尿病は世界中で1億人を超える人々を悩ませている重大な疾患である。米国内では、1200万人より多い糖尿病患者がおり、毎年600,000人の新しいケースが診断されている。
【0007】
糖尿病は、上昇した血糖をもたらす異常なグルコース恒常性によって特徴づけられる一群の疾患に対する診断用語である。多くのタイプの糖尿病があるが、そのうち2つの最も一般的なものはI型(インスリン依存型糖尿病あるいはIDDMともいわれる)及びII型(非インスリン依存型糖尿病あるいはNIDDMともいわれる)である。
【0008】
これらの異なるタイプの糖尿病の病因論は同じではないが、糖尿病のある全ての人は一般に以下の2つの点を有している:肝臓によるグルコースの過剰産生、及び血液から細胞へとグルコースを移動させる能力がほとんど又は全くないこと(細胞においてグルコースは身体の基本的な燃料になる)。
【0009】
糖尿病を有していない人々は、グルコースを血液から体の細胞に移動させるのに、インスリン(膵臓で作られるホルモン)に依存している。しかし、糖尿病を有する人々は、インスリンを産生することも、彼らが産生したインスリンを有効に使用することもできず、そのため、その人々はグルコースを彼らの細胞へと移動させることができない。グルコースは血液に蓄積され、高血糖症といわれる状態を作り出し、時間とともに重大な健康問題を引き起こすおそれがある。
【0010】
糖尿病は、関連のある代謝、血管、及び神経障害の要素をもつ症候群である。一般に高血糖症によって特徴づけられるメタボリック・シンドロームは、インスリン分泌の不存在もしくは顕著な低下及び/又は効果のないインスリン作用によって引き起こされる炭水化物、脂質、及びタンパク質代謝の変化を含む。血管症候群は、心臓血管、網膜、及び腎臓の合併症をもたらす血管の異常からなる。末梢及び自律神経系の異常も、糖尿病症候群の一部である。
【0011】
糖尿病を有する約5%から10%の人々がIDDMを有している。これらの人々は、インスリンを産生せず、それゆえその人たちの血糖レベルを正常に保つために、インスリンを注射しなければならない。IDDMは、膵臓のインスリン産生性β細胞の破壊によって引き起こされる、低い又は検出不能なレベルの内因性のインスリン産生によって特徴付けられ、この特徴はIDDMをNIDDMから最も容易に区別するものである。以前は若年型糖尿病といわれたIDDMは、若者及び高齢者も同様に悩ませる。
【0012】
糖尿病のある人の約90〜95%はII型(あるいはNIDDM)を有する。NIDDM患者はインスリンを産生するが、その人々の体の細胞はインスリン抵抗性である:細胞はそのホルモンに適切に応答せず、それゆえグルコースがその人々の血液中に蓄積する。NIDDMは、内因性インスリン産生とインスリン必要量の間の相対的不均衡によって特徴付けられ、これが上昇した血糖レベルをもたらす。IDDMとは対照的に、NIDDMでは常にいくらかの内因性インスリン産生があり、多くのNIDDM患者は正常又はなお上昇した血液インスリンレベルを有するが、その一方でその他のNIDDM患者は不十分なインスリン産生を有する(Rotwein, R. et al., N. Engl. J. Med. 308, 65-71 (1983))。NIDDMと診断されたほとんどの人々は、30歳以上であり、全ての新しいケースの半分は55歳以上である。白人とアジア人とを比べると、NIDDMはアメリカ先住民、アフリカ系アメリカ人、ラテン系アメリカ人、及びヒスパニックの間により多くみられる。さらに、その発病は知らぬ間に進行し、さらには臨床的に明確でなく、これが診断を困難にしている。
【0013】
NIDDMでの最初の病因となる病変は捕らえどころのないままである。多くの人が、末梢組織の原発性インスリン抵抗性が最初のイベントであると示唆している。遺伝疫学的研究はこの見方を支持している。同様に、インスリン分泌異常が、NIDDMにおける原発性欠陥として議論されてきている。両方の現象が、この疾患の過程にとって重要な要因であるようである(Rimoin, D. L., et. al., Emery and Rimoin's Principles and Practice of Medical Genetics 3rd Ed. 1:1401-1402 (1996))。
【0014】
NIDDMを有する多くの人々は、座りがちなライフスタイルを有し、肥満である。彼らは、彼らの身長及び体格に対して推奨される体重よりも約20%を超える体重である。さらには、肥満は、高インスリン血症及びインスリン抵抗性、NIDDMと共有される特徴である、高血圧及びアテローム性動脈硬化によって特徴付けられる。
【0015】
Gタンパク質共役受容体GPR40は、体の中で長鎖のフリー脂肪酸(FFA)に対する受容体として機能し、それ自体、体の中の多くの代謝条件において関与している。例えば、GPR40アゴニストはインスリン分泌を促進し、その一方、GPR40アンタゴニストはインスリン分泌を阻害し、それゆえ、状況に応じて、そのアゴニスト及びアンタゴニストは、多くのインスリンに関連する疾患、例えば、2型糖尿病、肥満、耐糖能異常、インスリン抵抗性、神経変性疾患などのための治療薬として有用でありうる。
【0016】
脂質もまた、特定の受容体群のための細胞外リガンドとして働き、したがって、「栄養センサー」として作用しうるという証拠が増えている(Nolan CJ et al., J. Clinic. Invest., 2006, 116, 1802-1812)。フリー脂肪酸は、細胞機能を調節することができる。フリー脂肪酸は、オーファンGタンパク質受容体(GPCR)に対するリガンドとして実証されており、生理学的なグルコース恒常性において重要な役割を演じていることが提案されている。
【0017】
GPR40、GPR120、GPR41、及びGPR43は、フリー脂肪酸によって活性化されることが示されている、数が増えつつあるGPCRの例である。GPR40及びGPR120は、中鎖から長鎖のフリー脂肪酸によって活性化され、一方、GPR41及びGPR43は短鎖脂肪酸によって活性化される(Brown AJ et al, 2003)。
【0018】
GPR40は膵臓β細胞で高度に発現され、グルコース刺激によるインスリン分泌を高める(Nature, 2003, 422, 173-176, J. Bio. Chem. 2003, 278, 11303-11311, Biochem. Biophys. Res. Commun. 2003, 301, 406-410)。
【0019】
フリー脂肪酸はGPR40を通じて膵臓β細胞からのインスリン分泌を調節することが報告されている(Lett. to Nature 2003, 422, 173-176)。
【0020】
グラクソ・スミスクライン・リサーチ・アンド・デヴェロップメント(米国)は、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006, 16, 1840-1845に、「Synthesis and activity of small molecule GPR40 agonists」という題名の論文を刊行している。「Pharmacological regulation of insulin secretion in MIN6 cells through the fatty acid receptor GPR40: Identification of agonist and antagonist small molecules」という題名の別の論文が、グラクソ・スミスクラインUSAから、Br. J. Pharmacol. 2006, 148, 619-928に報告されている。
【化2】
【0021】
GPR40のための低分子アゴニストの固相合成及びSARが、グラクソ・スミスクライン・リサーチ・アンド・デヴェロップメントUSAによってBioorg. Med. Chem. Lett. 2007, 16, 1840-1845に刊行されており、以下の構造を有するものが含まれている。
【化3】
【0022】
ジョンソン・エンド・ジョンソン・ファーマスーティカル・リサーチ・アンド・デヴェロップメントUSAは、「Synthesis and Biological Evaluation of 3-Aryl-3-(4-phenoxy)-propanoic acid as a Novel Series of G-protein - coupled receptor 40 agonists」(J. Med. Chem. 2007, 16, 2807-2817)を刊行している。
【0023】
ナショナル・インスティテュート・オブ・ヘルス(ベセスダ、メリーランド)は、「Bidirectional Iterative Approach to the Structural Delineation of the Functional Chemo print in GPR 40 for agonist Recognition」(J. Med. Chem. 2007, 50, 2981-2990)を刊行している。
【0024】
新しい群のGPR40(FFAR1)アゴニストとしての下記式:
【化4】
のジアシルフロログルシノールの発見が、ピラマル・ライフ・サイエンシズ社により、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2008, 18, 6357-6361に刊行されている。
【0025】
下記式:
【化5】
の新規なGタンパク質共役受容体40(GPR40)アンタゴニストとしての1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-1-オン類の合成及びSARが、ファイザーによってBioorg. Med. Chem. Lett. 2009, 19, 2400-2403に刊行されている。
【0026】
ピラマル・ライフ・サイエンシズ社は、Exp. Opin. Therapeutic Patents 2009, 19(2), 237-264に「Progress in the discovery and development of small molecule modulators of G-protein coupled receptor 40 (GPR40/FFA1/FFAR1), an emerging target for type 2 diabetes」を刊行している。
【0027】
Sun Yat. Sen University, GuangzhouからZhongguo Bingli Shengli Zazhi 2009, 25(7), 1376-1380に刊行された報告があり、それはリポアポトーシスにおけるGPR40の役割について述べている。
【0028】
FFAの受容体GPR40に対する新しい群のアンタゴニストが、Biochem. Biophy. Res. Commun. 2009, 390, 557-563に刊行された。
【化6】
【0029】
メルク・リサーチ・ラボラトリーズは、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2010, 20, 1298-1301に、以下の式を有する「有望なGPR40アゴニストとしての5-アリールオキシ-2,4-チアゾリジンジオン類の発見」を刊行した。
【化7】
【0030】
TAK−875、有望な、選択的かつ経口により生物学的利用可能なGPR40アゴニストが、武田薬品株式会社によって報告されている。ACS Med. Chem. Lett. 2010, 1(6), 290-294。
【化8】
【0031】
サザンデンマーク大学からの別の報告中で、「Structure - Activity of Dihydrocinnamic acids and discovery of potent FFA1 (GPR40) agonist TUG-469」が、ACS Med. Chem. Lett. 2010, 1(7), 345-349に報告されている。
【化9】
【0032】
脂肪酸I受容体(FFAR1又はGPR40)(これは膵臓β細胞で多く発現されており、グルコース刺激によるインスリン分泌を増幅する)が、2型糖尿病の治療のための魅力ある標的として浮かび上がっている(ACS Med. Chem. Lett. 2010, 1(6), 290-294)。
【0033】
G-protein coupled receptor (GPR40) expression and its regulation in human pancreatic islets: The role of type 2 diabetes and fatty acids(ヒト膵臓ランゲルハンス島におけるGタンパク質共役受容体(GPR40)の発現及びその調節:2型糖尿病及び脂肪酸の役割)が、Nutrition Metabolism & Cardiovascular diseases 2010, 20(1), 22-25に報告されている。
【0034】
ランバクシー(Ranbaxy)は、Phytother Res. 2010, 24, 1260-63に、「Identification of Berberine as a novel agonist of fatty acid receptor GPR40」を報告した。
【0035】
GPR40アゴニストとして、下に示す置換3-(4-アリールオキシアリール)プロパン酸類が、メルク・リサーチ・ラボによって、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2011, 21, 3390-3394に報告されている。
【化10】
【0036】
GPR40アゴニストとしての置換アリールアルカン酸類似体についてのCoMSIA研究が、Chem. Bio. Drug. Des. 2011, 77, 361-372に報告されている。
【0037】
武田はさらに、J. Med. Chem. 2011, 54(5), 1365-1378に「Design, Synthesis and biological activity of potential and orally available G-protein coupled receptor 40 agonists」を刊行している。
【0038】
アムジェンは、Bioorg. Med. Chem. Lett. 2012, 22, 1267-1270に、有望な経口による生物学的利用が可能なGPR40アゴニストであるAMG−837を開示している。
【化11】
【0039】
2型糖尿病の治療のための有望かつ経口による生物学的利用が可能なGタンパク質共役受容体40アゴニストとして、極性官能基を含むフェニルプロピオン酸誘導体の発見が、武田によりJ. Med. Chem. 2012, 55, 3756-3776に報告されている。
【0040】
ACS Med. Chem. Lett. 2012, 3(9), 726-730に、AM−1638:有望かつ経口による生物学的利用可能なGPR40/FFA1完全アゴニストの発見が報告されている。
【0041】
(2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン-3-イル)酢酸類の最適化:グルコース依存性インスリン分泌促進剤としての、ノンフリー脂肪酸のような非常に生物学的利用可能なGタンパク質共役受容体40/フリー酸受容体Iアゴニストの発見が、武田により、J. Med. Chem. 2012, 55, 3960-3974に報告されている。
【0042】
バイエルは、特許出願の国際公開第2004/011446号において、インダン、ジヒドロベンゾフラン、及びテトラヒドロナフタレンカルボン酸誘導体、並びにそれらの抗糖尿病薬としてのそれらの使用を、以下の化学式とともに開示している。
【化12】
【0043】
武田は、国際公開第2005/063729号において、以下の一般式とともに、3-(4-ベンジルオキシフェニル)プロパン酸誘導体を開示している。
【化13】
【0044】
国際公開第2005/086661号(2005年9月22日、アムジェンInc.)は、代謝疾患を治療するのに用いるための下記式:
Q-L1-P-L2-M-X-L3-A
を有する化合物、医薬組成物、及び方法を開示している。
【0045】
米国特許出願公開第2006/0004012号公報(Akermanら)は代謝疾患を治療するのに用いるための特定の化合物、医薬組成物、及び方法を開示しており、その化合物はGPR40アゴニストである。
【0046】
国際公開第06/038738号(2006年4月13日、武田薬品社、日本)は下記一般構造:
【化14】
をもつ特定の受容体機能調節剤を開示している。
【0047】
メルク&Coは、国際公開第2006/083781号に、抗糖尿病ビシクロ化合物を開示している。そこには、シクロアルキル又はヘテロ環に縮合したフェニル又はピリジル環を含み、そこに5員へテロ環が結合したビシクロ化合物が、それらの医薬として許容可能な塩及びプロドラッグを含めて、Gタンパク質共役受容体40(GPR40)のアゴニストとして開示されており、治療用化合物、特に2型糖尿病の、及びこの疾患にしばしば伴う疾患(それには、肥満、脂質疾患、例えば、混合型もしくは糖尿病に関連する脂質異常症、高脂血症、高コレステロール血症、もしくは高トリグリセリド血症が含まれる)の治療において治療用化合物として有用であることが開示されている。
【0048】
メルク&Coは別の特許出願である国際公開第2006/083612号において、Gタンパク質共役受容体40(GPR40)のアンタゴニストとして、抗糖尿病ビシクロ化合物を開示しており、そのビシクロ化合物は縮合したピリジン環を含み、その医薬として許容可能な塩及びプロドラッグも含まれ、かつ治療用化合物として、特に2型糖尿病の、及びこの疾患にしばしば伴う疾患(これには、肥満、脂質疾患、例えば、混合型もしくは糖尿病に関連する脂質異常症、高脂血症、高コレステロール血症、もしくは高トリグリセリド血症が含まれる)の治療における治療用化合物として有用であることを開示している。この特許出願に開示されている化合物は下の一般構造を有する。
【化15】
式中、Zは、CR3R4CO2R5、-OCR3R4CO2R5、N(R6)(CR3R4CO2R5)、-SCR3R4CO2R5、テトラゾール、及び下記へテロ環II:
【化16】
からなる群から選択される。
【0049】
縮合環化合物が、Yasumらにより、米国特許第7820837号明細書に開示されている。米国特許第7517910号において言及された以下の式はGPR40受容体機能調節作用を有する化合物であることを主張しており、これらはインスリン分泌促進剤、糖尿病等の予防又は治療のための薬剤として有用である。
【化17】
【0050】
新規なスピロピペリジン化合物が、国際公開第2011/066183号においてイーライ・リリー&カンパニーによって言及されている。
【化18】
【0051】
イーライ・リリーはまた、米国特許出願公開第2011/0092531号公報において下記スピロピペリジン類も開示している。
【化19】
【0052】
糖尿病の治療に有用な新規な1,2,3,4-テトラヒドロキノリン誘導体が、国際公開第2013/025424号に、イーライ・リリー&カンパニーによって記載されている。
【化20】
【0053】
「Preparation of β-substituted carboxylic acid derivatives for the treatment of diabetes」の標題の国際公開第2013/147443号が、第一三共によって刊行されている。
【0054】
ピラマル・エンタープライズ・リミテッドは、GPRアゴニストとして、下記構造を有するフェニルアルカン酸誘導体について国際公開第2013/128378号を刊行している。
【化21】
【0055】
ベーリンガー・インゲルハイムは、下に定義される構造とともに、「New indanyloxy dihydrobenzofuranyl acetic acid derivatives and their use as GPR receptor agonists」という標題の国際公開第2013/144097号及び国際公開第2013/144098号を刊行している。
【化22】
【0056】
癌の治療及びそれに関連する療法及び方法のための新規な治療のためのターゲットが、チルドレンズ・メディカルセンター・コーポレイションによって国際公開第2014/145817号に開示されている。
【0057】
国際公開第2014/146604号は、GPR40受容体機能調節作用を有する特定の縮合環化合物を開示した。
【0058】
三環式化合物及びその使用が、SKケミカルズCo., Ltd.により、国際公開第2014/133361号に刊行されている。
【0059】
特定の抗糖尿病ビシクロ化合物が、国際公開第2014/130608号に開示されている。
【0060】
ベーリンガー・インゲルハイム・インターナショナルは、国際公開第2013/164292号、国際公開第2014/122067号、国際公開第2014/086712号、及び国際公開第2014/082918号、並びに米国特許出願公開第2014/0148462号公報、米国特許出願公開第2014/0221349号公報、及び米国特許出願公開第2014/0163025号公報に、特定のその他のインダニルオキシジヒドロベンゾフラニル酢酸類を開示した。
【0061】
武田薬品工業株式会社は、欧州特許出願公開第2743268号公報に、GPR40受容体調節薬としての縮合環状化合物を開示している。
【0062】
ブリストル-マイヤーズ・スクイブは、国際公開第2014/078611号、国際公開第2014/078610号、国際公開第2014/078609号、及び国際公開第2014/078608号において、ジヒドロピラゾールGPR40調節薬を開示している。
【0063】
LGライフサイエンシズ・リミテッドは、国際公開第2014/073904号に特定のGPR40受容体アゴニストを開示している。Hancke Orozcoらは、米国特許出願公開第2014/012833号公報において、腸でのグルコース取り込みを低下させ、インクレチン放出を誘発させるための化合物、組成物、及び方法を開示している、メルク・シャープ・アンド・ドーム社は米国特許出願公開第2014/0045746号公報、米国特許出願公開第2014/0022528号公報において抗糖尿病三環式化合物を開示し、別の出願では、米国特許出願公開第2014/0038970号公報において、特定の架橋及び縮合した抗糖尿病化合物を開示している。
【0064】
Gタンパク質共役受容体GPR40を調節することができる新規なフルオロ置換化合物が、米国特許出願公開第2014/0058125号公報に開示されている。
【0065】
持田製薬は、米国特許出願公開第2014/0057871号公報において環状アミド誘導体を開示している。Negoroらは、米国特許出願公開第2012/0035196号公報において特定のカルボン酸化合物を開示している。いくつものその他の特許出願が、GPR40調節薬として多数の化合物を開示している。代表的な文献のうちのいくつかを下に挙げる。
【0066】
Chandra Sekhar Gudlaらは、IJCPS, 2014, Vol.2(5), 852-861に、いくつかの新規な3-置換3-(アリールオキシアリール)プロパン酸を開示している。
【0067】
国際公開第2005/095338号、国際公開第2006/038738号、国際公開第2006/083612号、国際公開第2006/083781号、国際公開第2007/013679号、国際公開第2007/136572号、国際公開第2007/136573号、国際公開第2007/049050号、国際公開第2007/0123225号、国際公開第2008/002931号、国際公開第2008/054674号、国際公開第2008/054675号、国際公開第2008/30520号、国際公開第2008/130514号、国際公開第2008/139987号、国際公開第2009/058237号、国際公開第2009/048527号、国際公開第2009/054423号、米国特許第7968552号明細書、国際公開第2009/038204号、国際公開第2010/045258号、国際公開第2010/012650号、国際公開第2010/085522号、国際公開第2010/085525号、国際公開第2010/085528号、国際公開第2010/091176号、国際公開第2011/044073号、国際公開第2011/052756号、国際公開第2011/078371号、国際公開第2011/069958号、国際公開第2011/083752号、国際公開第2012/111849号、国際公開第2012/108478号、国際公開第2012/074126号、国際公開第2012/020738号、国際公開第2012/004261号、国際公開第2012/010413号、国際公開第2012/010413号、国際公開第2012/011125号等。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0068】
【特許文献1】国際公開第2004/011446号
【特許文献2】国際公開第2005/063729号
【特許文献3】国際公開第2005/086661号
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/0004012号公報
【特許文献5】国際公開第06/038738号
【特許文献6】国際公開第2006/083781号
【特許文献7】国際公開第2006/083612号
【特許文献8】米国特許第7820837号明細書
【特許文献9】米国特許第7517910号
【特許文献10】国際公開第2011/066183号
【特許文献11】米国特許出願公開第2011/0092531号公報
【特許文献12】国際公開第2013/025424号
【特許文献13】国際公開第2013/147443号
【特許文献14】国際公開第2013/128378号
【特許文献15】国際公開第2013/144097号
【特許文献16】国際公開第2013/144098号
【特許文献17】国際公開第2014/145817号
【特許文献18】国際公開第2014/146604号
【特許文献19】国際公開第2014/133361号
【特許文献20】国際公開第2014/130608号
【特許文献21】国際公開第2013/164292号
【特許文献22】国際公開第2014/122067号
【特許文献23】国際公開第2014/086712号
【特許文献24】国際公開第2014/082918号
【特許文献25】米国特許出願公開第2014/0148462号公報
【特許文献26】米国特許出願公開第2014/0221349号公報
【特許文献27】米国特許出願公開第2014/0163025号公報
【特許文献28】欧州特許出願公開第2743268号公報
【特許文献29】国際公開第2014/078611号
【特許文献30】国際公開第2014/078610号
【特許文献31】国際公開第2014/078609号
【特許文献32】国際公開第2014/078608号
【特許文献33】国際公開第2014/073904号
【特許文献34】米国特許出願公開第2014/012833号公報
【特許文献35】米国特許出願公開第2014/0045746号公報
【特許文献36】米国特許出願公開第2014/0022528号公報
【特許文献37】米国特許出願公開第2014/0038970号公報
【特許文献38】米国特許出願公開第2014/0058125号公報
【特許文献39】米国特許出願公開第2014/0057871号公報
【特許文献40】米国特許出願公開第2012/0035196号公報
【特許文献41】国際公開第2005/095338号
【特許文献42】国際公開第2006/038738号
【特許文献43】国際公開第2006/083612号
【特許文献44】国際公開第2006/083781号
【特許文献45】国際公開第2007/013679号
【特許文献46】国際公開第2007/136572号
【特許文献47】国際公開第2007/136573号
【特許文献48】国際公開第2007/049050号
【特許文献49】国際公開第2007/0123225号
【特許文献50】国際公開第2008/002931号
【特許文献51】国際公開第2008/054674号
【特許文献52】国際公開第2008/054675号
【特許文献53】国際公開第2008/30520号
【特許文献54】国際公開第2008/130514号
【特許文献55】国際公開第2008/139987号
【特許文献56】国際公開第2009/058237号
【特許文献57】国際公開第2009/048527号
【特許文献58】国際公開第2009/054423号
【特許文献59】米国特許第7968552号明細書
【特許文献60】国際公開第2009/038204号
【特許文献61】国際公開第2010/045258号
【特許文献62】国際公開第2010/012650号
【特許文献63】国際公開第2010/085522号
【特許文献64】国際公開第2010/085525号
【特許文献65】国際公開第2010/085528号
【特許文献66】国際公開第2010/091176号
【特許文献67】国際公開第2011/044073号
【特許文献68】国際公開第2011/052756号
【特許文献69】国際公開第2011/078371号
【特許文献70】国際公開第2011/069958号
【特許文献71】国際公開第2011/083752号
【特許文献72】国際公開第2012/111849号
【特許文献73】国際公開第2012/108478号
【特許文献74】国際公開第2012/074126号
【特許文献75】国際公開第2012/020738号
【特許文献76】国際公開第2012/004261号
【特許文献77】国際公開第2012/010413号
【特許文献78】国際公開第2012/010413号
【特許文献79】国際公開第2012/011125号
【非特許文献】
【0069】
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【非特許文献2】Nolan CJ et al., J. Clinic. Invest., 2006, 116, 1802-1812
【非特許文献3】Nature, 2003, 422, 173-176
【非特許文献4】J. Bio. Chem. 2003, 278, 11303-11311
【非特許文献5】Biochem. Biophys. Res. Commun. 2003, 301, 406-410
【非特許文献6】Lett. to Nature 2003, 422, 173-176
【非特許文献7】Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006, 16, 1840-1845
【非特許文献8】Br. J. Pharmacol. 2006, 148, 619-928
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【非特許文献29】IJCPS, 2014, Vol.2(5), 852-861
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0070】
インスリン依存性I型糖尿病及び非インスリン依存性II型糖尿病に関連する病態生理学を目的とする薬剤は、多くの潜在的な副作用を有しており、多くの割合の患者において、脂質異常症及び高血糖症に十分に対処していない。治療は、食事、運動、血糖降下薬、及びインスリンを用いて、個々の患者のニーズに焦点を当てることが多いが、新規な抗糖尿病薬、特にわずかな副作用しか有さずにより良く許容されることができるものに対する継続したニーズがある。
【0071】
同様に、高血圧及びそれに関連する病状(アテローム性動脈硬化症、脂質血症、高脂血症、及び高コレステロール血症を含む)によって特徴付けられる代謝症候群(メタボリックシンドローム)(シンドロームX)は、低下したインスリン感受性を伴い、これが、負荷がかかった場合に異常な血糖値をもたらすおそれがある。心筋虚血及び微小血管疾患は、治療されていない又はうまくコントロールされていないメタボリック・シンドロームに関連する確立された病的状態である。
【0072】
新規な抗肥満及び抗糖尿病薬、特にわずかな副作用しか伴わない、良く認容される薬に対する継続したニーズがある。
【0073】
本発明は、糖尿病の治療のために有用なGPR40のアゴニストを目的としている。ヒトでは、GPR40は膵臓中で発現されている。上で論じたように、いくつかのGPR40アゴニストが発現されており、かつ発現され続けている。しかし、疾患を治療するこれらの化合物の治療の潜在能力は未だ判明しておらず、したがって、現在の治療法でより良い又は同等の効果があり、より少ない副作用しか有さず、より少ない用量の治療法でよい、さらに新しい医薬を開発する必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0074】
我々は、抗糖尿病、抗肥満、脂質低下性、リポタンパク低下性、及び抗高血糖性の薬剤として有用な式(I)の新規な化合物(これは高脂血症によって引きおこされる疾患、シンドロームXに分類される疾患、及びアテローム性動脈硬化症の治療及び/又は予防に有利な効果を有しうる)、並びにそれらの調製方法をここに開示する。
【0075】
[本発明のまとめ]
本発明の主な目的は、一般式(I)で表される新規なGPR40アゴニスト、それらの互変異性体、それらの立体異性体、それらの医薬として許容可能な塩、及びそれら又はそれらの混合物を含む医薬組成物を提供することである。
【化23】
【0076】
本発明のある態様では、一般式(I)で表される化合物、それらの互変異性体、それらの立体異性体、それらの医薬として許容可能な塩の調製方法を提供する。
【0077】
本発明のさらなる態様では、一般式(I)で表される化合物、それらの互変異性体、それらの立体異性体、それらの医薬として許容可能な塩、又はそれらの混合物を、適切な担体、溶媒、希釈剤、及びその組成物を調製するのに通常用いられるその他の媒体と組み合わせて含む医薬組成物を提供する。
【0078】
なお別の態様では、式(I)の化合物と、糖尿病、肥満、又はその他の関連する疾患の治療のための第二の好適な治療薬とを含む医薬組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0079】
[本発明の詳細な説明]
したがって、本発明は下記一般式(I)の化合物、それらの互変異性体、それらの立体異性体、それらの医薬として許容可能な塩、及びそれらを含む医薬組成物に関する。
【化24】
式中、それぞれの場合において、R1、R2、R3、R4、R5、R6は独立に、H、ハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO2、CHO、COOH、CO;アルキル、アルコキシ、チオール、スルホキシド、スルホン、アシル、NH2から選択され、任意選択により置換されていてもよい基;又は任意選択により置換されていてもよいNHCO-直鎖もしくは分岐(C1-C6)アルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル;又はOR、C(O)OR、C(O)R、及びSO2Rを表し;「R」はそれぞれの場合に独立に、H、直鎖もしくは分岐(C1-C6)アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル基から選択され、任意選択により置換されていてもよい基を表し;別の態様では、R3及びR4は一緒になってオキソ基を形成していてもよく;
「A」は、3〜7員の、部分的に飽和、不飽和か、又は飽和環であって、O、S、もしくはNから選択される1つ又は1つより多いヘテロ原子をさらに有していてもよい環から選択され;
「E」及び「D」の各々は、独立に、窒素又は炭素のいずれかであってよく;
「F」は、C、N、又はOから選択することができ;
「G」は存在するか又は存在せず、存在する場合には結合を表すか又はO、S、NRaから選択され、「Ra」は直鎖又は分岐(C1-C6)アルキルを表し;
m=1〜3であり;「n」、「r」、「p」、及び「s」のそれぞれは独立に、0〜6の範囲の整数を表し;
q=0〜4であり;
「X」は、存在するか又は存在せず、存在する場合には、CH2、O、S、及びNRa、SO2NHから選択され; Raは前に定義したとおりであり;
「T」は、酸素、-NH、S、SO、SO2、又はNRaから選択され、Ra は先に定義したとおりであり;
R7及びR8の各々は独立に、(C2-C4)アルキン、ニトリル、又はシクロアルキルから選択され; あるいはR7及びR8は、それらが結合している炭素原子と一緒に組み合わされて3〜7員環を形成していてもよく、この環はさらに任意選択によりS、N、又はOから選択される1つ又は1つより多いヘテロ原子を有していてもよく;
R9及びR10は、水素、アルキル、アルコキシ、及びハロゲン基から選択することができる。
【0080】
本発明の好ましい態様は、下記一般式(I′)の化合物、それらの互変異性体、それらの立体異性体、それらの医薬として許容可能な塩、並びにそれらを含む医薬組成物に関する。
【化25】
式中、それぞれの場合において、R1、R2、R3、及びR4は独立に、H、ハロゲン、ヒドロキシル、CN、NO2、CHO、COOH、CO;アルキル、アルコキシ、チオール、スルホキシド、スルホン、アシル、NH2から選択され任意選択により置換されていてもよい基;又は任意選択により置換されていてもよい、NHCO-直鎖もしくは分岐(C1-C6)アルキル、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル;又はOR、C(O)OR、C(O)R、及びSO2Rを表し、「R」はそれぞれの場合に独立に、H、直鎖もしくは分岐(C1-C6)アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル基から選択され、任意選択により置換されていてもよい基を表し;別の態様では、R3及びR4は一緒になってオキソ基を形成していてもよく;
「A」は、3〜7員の、部分的に飽和、不飽和か、又は飽和環であって、O、S、もしくはNから選択される1つ又は1つより多いヘテロ原子をさらに有していてもよい環から選択され;
「E」及び「D」の各々は、独立に、窒素又は炭素のいずれかであってよく;
「F」は、C、N、又はOから選択することができ;
「n」、「r」、及び「s」のそれぞれは独立に、0〜6の範囲の整数を表し;
R5及びR6の各々は独立に、(C2-C4)アルキン、ニトリル、又はシクロアルキルから選択してもよく; あるいはR5及びR6は、それらが結合している炭素原子と一緒に組み合わされて3〜7員環を形成していてもよく、この環はさらに任意選択によりS、N、又はOから選択される1つ又は1つより多いヘテロ原子を有していてもよい。
【0081】
下記式:
【化26】
で表される好ましいヘテロ環は、下に挙げるビシクロ環から選択することができる。
【化27】
【0082】
置換基-COOHは、
【化28】
などの生物学的に同等の立体的置換物によって、可能である場合、任意選択により置換されていてもよい。
【0083】
R1からR10の任意の基が1つ以上の基で置換されている場合、その置換基は独立に以下のものからなる群から選択することができる。ヒドロキシル、オキソ、ハロ、チオ、ニトロ、アミノ、シアノ、ホルミル;あるいは、以下のものから選択される置換もしくは非置換基:アミジノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ビシクロアルキル、ビシクロアルケニル、アルコキシ、アルケノキシ、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アラルキル、アラルコキシ、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルコキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルコキシ、ヘテロシクリルアルコキシアシル、アシル、アシルオキシ、アシルアミノ、一置換もしくは二置換アミノ、アリールアミノ、アラルキルアミノ、カルボン酸及びその誘導体例えばエステル及びアミド、カルボニルアミノ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アラルコキシアルキル、アルキルチオ、チオアルキル、アリールチオ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アラルキルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニルアミノ、アルコキシアミノ、ヒドロキシルアミノ、スルフェニル誘導体、スルホニル誘導体、スルホン酸及びその誘導体。
【0084】
アリール基は、1、2、又は3つの環を含む芳香族システムであることができ、それらの環は独立した形で互いに結合していてもよく、また縮合していてもよい;好ましい態様では、そのようなアリール基は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダン、ビフェニル基から選択することができる。
【0085】
ヘテロアリール基は5〜8員芳香族基を表し、これは単独又は縮合していることができ、O、N、又はSから選択される1つ以上のヘテロ原子を含む;好ましい態様では、そのような基は以下のものから選択できる。ピリジル、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリニル、インドリル、アザインドリル、アザインドリニル、ベンゾジヒドロフラニル、ベンゾジヒドロチエニル、ピラゾロピリミジニル、ピラゾロピリミドニル、アザキナゾリニル、アザキナゾリノイル、ピリドフラニル、ピリドチエニル、チエノピリミジル、チエノピリミドニル、キノリニル、ピリミジニル、ピラゾリル、キナゾリニル、キナゾロニル、ピリミドニル、ピリダジニル、トリアジニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾオキサジノニル、ベンゾチアジニル、ベンゾチアジノニル、 ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、カルバゾリル、フェノチアジニル、フェノキサジニル基。
【0086】
用語「ヘテロシクリル」は、飽和、部分的飽和又は不飽和の環状の基を表し、そのヘテロ原子は、窒素、硫黄、又は酸素から選択される。好ましい態様では、そのような基は以下のものから選択できる。アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2-オキソピペリジニル、4-オキソピペリジニル、2-オキソピペラジニル、3-オキソピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2-オキソモルホリニル、アゼピニル、ジアゼピニル、オキサピニル、チアゼピニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニルなど。部分的飽和へテロ環基の例には、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフラン、ジヒドロチアゾール基が含まれる。
【0087】
単独で又は他の基と組み合わせて用いられる「アルキル」基は、1〜6の炭素を含む直鎖又は分岐基を示し、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、アミル、t-アミル、n-ペンチル、n-ヘキシルなどから選択される。
【0088】
単独で又は他の基と組み合わせて用いられる「アルケニル」基は、2〜6の炭素を含む基から選択され、さらに好ましくは、ビニル、アリル、2-ブテニル、3-ブテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニルなどから選択される基である;「アルケニル」基には、直鎖又は分岐鎖のジエン及びトリエンが含まれる。
【0089】
単独で又は他の基と組み合わせて用いられる「アルキニル」基は、2〜6の炭素原子を含む直鎖又は分岐基、より好ましくは、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニルなどから選択される。用語「アルキニル」には、ジ-又はトリ-インが含まれる。
【0090】
単独で又は他の基と組み合わせて用いられる「シクロアルキル」あるいは「脂環式」基は3〜6の炭素を含む環式基から、より好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどから選択される。
【0091】
用語「ビシクロアルキル」は、互いに縮合した1つより多いシクロアルキル基を意味する。
【0092】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「シクロアルケニル」基は、シクロプロペニル、1-シクロブテニル、2-シクロブテニル、1-シクロペンテニル、2-シクロペンテニル、3-シクロペンテニル、1-シクロヘキセニル、2-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニルなどから好ましくは選択される。
【0093】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アルコキシ」基は、酸素原子に直接結合した、上で定義したアルキル基を含む基から選択され、さらに好ましくは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、iso-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどから選択される基である。
【0094】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「シクロアルコキシ」基は、酸素原子に直接結合した、上で定義したシクロアルキル基を含む基から選択され、さらに好ましくは、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなどから選択される基である。
【0095】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アリールオキシ」基は、酸素原子に直接結合した、上で定義したアリール基を含む基から選択され、さらに好ましくは、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニルオキシなどから選択される基である。
【0096】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アラルキル」基は、上で定義したアルキル基に直接結合した、上で定義したアリール基を含む基から選択され、さらに好ましくはベンジル、フェネチルなどから選択される基である。
【0097】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アラルコキシ」基は、酸素原子に直接結合した、上で定義したアラルキル基を含む基から選択され、さらに好ましくは、ベンジルオキシ、フェネチルオキシなどから選択される基である。
【0098】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「ヘテロアラルキル」基は、上で定義したアルキル基に直接結合した、上で定義したヘテロアリール基を含む基から選択され、さらに好ましくは、ピリジンアルキル、チオフェンアルキル、キノリンアルキルなどから選択される基である。
【0099】
単独で又は他の基と組み合わせて用いられる「アルケノキシ」基は、酸素原子に結合した、上で定義したアルケニル基を含む基から選択され、さらに好ましくは、ビニルオキシ、アリルオキシ、ブテノキシ、ペンテノキシ、ヘキセノキシなどから選択される基である。
【0100】
「ハロアルキル」基は、1つ以上のハロゲンで置換された上で定義したアルキル基から選択され、例えば、パーハロアルキル、より好ましくは、パーフルオロ(C1-C6)アルキル、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、ジフルオロエチル、トリフルオロエチル、モノ又はポリハロ置換メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、又はヘキシル基である。
【0101】
「ハロアルコキシ」基は、酸素原子に直接結合した、上で定義した適切なハロアルキルから選択され、より好ましくは、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、フルオロエトキシ、クロロエトキシなどから選択される基である。
【0102】
「パーハロアルコキシ」基は、酸素原子に直接結合した、上で定義した適切なパーハロアルキル基から選択され、より好ましくは、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシなどから選択される基である。
【0103】
「ヘテロアリールオキシ」、「ヘテロアラルコキシ」、「ヘテロシクロキシ」、「ヘテロシクリルアルコキシ」は、それぞれ、酸素原子に結合した、上で定義した好適なヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル基である。
【0104】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アシル」基は、1〜8の炭素を含む基から選択され、より好ましくは、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、iso-ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、ベンゾイルなどから選択され、アシル基は置換されていてもよい。
【0105】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アシルオキシ」基は、酸素原子に直接結合した、上で定義した好適なアシル基から選択され、より好ましくはそれらの基は、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブタノイルオキシ、iso-ブタノイルオキシ、ベンゾイルオキシなどから選択される。
【0106】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アシルアミノ」基は、アミノ基に結合した先に定義した好適なアシル基から選択され、より好ましくはそれらの基はCH3CONH、C2H5CONH、C3H7CONH、C4H9CONH、C6H5CONHなどから選択され、これらは置換されていてもよい。
【0107】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「一置換アミノ」基は、先に定義した(C1-C6)アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、又はアリールアルキル基から選択される1つの基で置換されたアミノ基を表し、より好ましくはそれらの基は、メチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、n-ブチルアミン、n-ペンチルアミンなどから選択される。
【0108】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「二置換アミノ」基は、先に定義した(C1-C6)アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、又はアリールアルキルから選択される同じか異なる2つの基で置換されたアミノ基を表し、より好ましくはこれらの基は、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、フェニルメチルアミノなどから選択される。
【0109】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アリールアミノ」は、窒素原子からのフリーの原子価結合を有するアミノを通して結合された上で定義したアリール基を表し、より好ましくはこれらの基は、フェニルアミノ、ナフチルアミノ、N-メチルアニリノなどから選択される。
【0110】
単独(C=O)又は上に記載したアルキルなどの他の基と組み合わせて用いられる「オキソ」又は「カルボニル」基は、例えば「アルキルカルボニル」は、上に記載したアルキル基で置換されたカルボニル基(C=O)、例えば、アシル又はアルカノイルを表す。
【0111】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「カルボン酸」基は-COOH基を表し、カルボン酸の誘導体、例えばエステル及びアミドを含む。
【0112】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「エステル」基は、-COO-基を表し、カルボン酸誘導体を含み、より好ましくは、エステル基は以下のものから選択される。アルコキシカルボニル、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、これらは任意選択により置換されていてもよい;アリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニルなど、これらは任意選択により置換されていてもよい;アラルコキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、ナフチルメトキシカルボニルなど、これらは任意選択により置換されていてもよい;ヘテロアリールオキシカルボニル、ヘテロアラルコキシカルボニル、ここで、ヘテロアリール基は上で定義したとおりであり、これらは任意選択により置換されていてもよい;ヘテロシクリルオキシカルボニル、ここでヘテロ環基は先に定義したとおりであり、これらは任意選択により置換されていてよい。
【0113】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アミド」基は、アミノカルボニル基(H2N-C=O)を表し、このアミノ基は、一又は二置換されているかあるいは非置換であり、より好ましくは、これらの基はメチルアミド、ジメチルアミド、エチルアミド、ジエチルアミドなどから選択される。
【0114】
単独で又は他の基との組み合わせのいずれかで用いられる「アミノカルボニル」基は、アミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、n-アルキルアミノカルボニル、N-アリールアミノカルボニル、N,N-ジアルキルアミノカルボニル、N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル、N-アルキル-N-ヒドロキシアミノカルボニル、及びN-アルキル-N-ヒドロキシアミノカルボニルアルキルから選択され、これらの各々は任意選択により置換されていてもよい。用語「N-アルキルアミノカルボニル」及び「N,N-ジアルキルアミノカルボニル」は、1つのアルキル基及び2つのアルキル基でそれぞれ置換されている上で定義したアミノカルボニル基を意味する。アミノカルボニル基に結合した、上に記載した低級アルキル基を有する「低級アルキルアミノカルボニル」が好ましい。用語「N-アリールアミノカルボニル」及び「N-アルキル-N-アリールアミノカルボニル」は、それぞれ、1つのアリール基、又は1つのアルキル基及び1つのアリール基で置換されたアミノカルボニル基を意味する。用語「アミノカルボニルアルキル」は、アミノカルボニル基で置換されたアルキル基を含む。
【0115】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「ヒドロキシアルキル」基は、1つ以上のヒドロキシ基で置換された、上で定義したアルキル基から選択され、より好ましくは、それらの基は、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシルなどから選択される。
【0116】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アミノアルキル」基は、上で定義したアルキル基に結合したアミノ(-NH2)基を意味し、これは例えば一又は二置換アミノアルキルのように置換されていてもよい。ここで単独又は他の基と組み合わせて用いられる用語「アルキルアミノ」は、アミノ基に結合した、上で定義したアルキル基を意味し、これは、一及び二置換アルキルアミノのように置換されていてもよい。
【0117】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アルコキシアルキル」基は、上で定義したアルキル基に結合した、上で定義したアルコキシ基を意味し、より好ましくは、これらの基は、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチルなどから選択される。
【0118】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アルキルチオ」基は、硫黄原子からのフリーの原子価結合を有する2価の硫黄原子を通して結合された、上で定義したアルキル基を含む直鎖又は分岐又は環状の一価の置換基を示し、さらに好ましくはこれらの基は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ等、あるいはシクロプロピルチオ、シクロブチルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオなどから選択される環状アルキルチオであってよく、これらは任意選択により置換されていてもよい。
【0119】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「チオアルキル」基は、式-SR′の基に結合した、上で規定したアルキル基を示し、ここでR′は、水素、アルキル、又はアリール基を表し、例えば、チオメチル、メチルチオメチル、フェニルチオメチル等であって、これらは任意選択により置換されていてもよい。
【0120】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アルコキシカルボニルアミノ」基は、アミノ基に結合した、上で定義した適切なアルコキシカルボニル基から選択され、より好ましくは、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノなどである。
【0121】
単独又は他の基と組み合わせて用いられる「アミノカルボニルアミノ」、「アルキルアミノカルボニルアミノ」、「ジアルキルアミノカルボニルアミノ」基は、それぞれ、アミノ(NH2)、アルキルアミノ基、又はジアルキルアミノ基に結合したカルボニルアミノ(-CONH2)基であり、ここでアルキル基は上で定義したとおりである。
【0122】
単独又は他の基と組み合わせたいずれかで用いられる「アミジノ」基は、-C(=NH)-NH2基を表す。「アルキルアミジノ」基は、アミジノ基に結合した、上で定義しアルキル基を表す。
【0123】
単独又は他の基と組み合わせたいずれかで用いられる「アルコキシアミノ」基は、アミノ基に結合した、上で定義した適切なアルコキシ基を表す。
【0124】
単独又は他の基と組み合わせたいずれかで用いられる「ヒドロキシアミノ」基は、-NHOH基を表し、任意選択により、上述したものから選択される好適な基で置換されていてもよい。
【0125】
単独又は他の基と組み合わせたいずれかで用いられる「スルフェニル」基又は「スルフェニル誘導体」は、2価の基-SO-又はRxSOを表し、Rxは任意選択により置換されていてもよい、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、上述したものから選択される基である。
【0126】
単独又は他の基、例えばアルキルスルホニルのように他の用語と組み合わせたいずれかで用いられる「スルホニル」基又は「スルホン誘導体」は2価の基-SO2-、又はRxSO2-を表し、Rxは上で定義したとおりである。より好ましくは、これらの基は「アルキルスルホニル」(この場合、上で定義されたものから選択される適切なアルキル基がスルホニル基に結合しており、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル等)、「アリールスルホニル」(この場合、上で定義されたアリール基がスルホニル基に結合しており、例えば、フェニルスルホニル等)から選択することができる。
【0127】
単独又は他の基、例えばアルキルスルホニルオキシのように他の用語と組み合わせたいずれかで用いられる「スルホニルオキシ」基は、2価の基-SO3-、又はRxSO3-を表し、Rxは上で定義したとおりである。より好ましくは、この基は、「アルキルスルホニル」(この場合、上で定義したものから選択される適切なアルキル基がスルホニルオキシ基に結合しており、例えば、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、プロパンスルホニルオキシ等)、「アリールスルホニル」(この場合、上で定義したアリール基がスルホニル基に結合しており、例えば、ベンゼンスルホニルオキシ等)から選択することができる。
【0128】
適切な基及びその基上の置換基は、本明細書中のどこかに記載されているものから選択してよい。
【0129】
特に有用な化合物は以下のものから選択できる。
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸 (1);
3-(4-((3-((4H-フロ[3,4-c]ピロール-5(6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)-3-シアノプロパン酸リチウム;
3-シアノ-3-(4-((3-((4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸;
3-シアノ-3-(4-((3-((3-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸リチウム;
3-シアノ-3-(4-((3-((2,2-ジオキシド-1H-チエノ[3,4-c]ピロール-5(3H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸;
3-シアノ-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((1-(tert-ブトキシカルボニル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((3-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-(イソインドリン-2-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸 (S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸 カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸 (S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸 カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-(ジフルオロメチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((1-メチルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(3S)-3-(4-((3-(6-オキサ-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-(インドリン-1-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-シクロプロピル-6,7-ジヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
ギ酸と組み合わされた(3S)-3-(4-((3-((5-ベンジルヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物;
(S)-3-(4-((3-((4H-チエノ[2,3-c]ピロール-5(6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
6-(3-((4-((S)-1-カルボキシペンタ-3-イン-2-イル)フェノキシ)メチル)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イウム ホルマート(formate);
1-(3-((4-((S)-1-カルボキシペンタ-3-イン-2-イル)フェノキシ)メチル)ベンジル)-7-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イウム ホルマート;
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-(ピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(ヒドロキシメチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-5-(3-((4-(1-カルボキシペンタ-3-イン-2-イル)フェノキシ)メチル)ベンジル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-2-カルボン酸;
3-シクロプロピル-3-(3-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸;
(S)-3-(4-((3-((1-メチル-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル) ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-アミノ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ) フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-カルバモイル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
((S)-3-(4-((3-((2-イソプロピルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(2H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(メトキシカルボニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-シアノ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-ホルミル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル) オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(メチルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(ジメチルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(3S)-3-(4-((3-((2-メチル-5-(4-(メチルスルホニル)フェニル)ピロリジン-1-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(メチルスルホニル)-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-メトキシ-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(3S)-3-(4-((3-((2-フェニルピロリジン-1-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
ギ酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-(ピロリジン-1-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物;
ギ酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-(ピペリジン-1-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物;
ギ酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((1-イソプロピルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物;
(R)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(R)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロ-[1,2,3]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-(シクロプロピルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-(ピロリジン-1-カルボニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-アセトアミド-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-シクロプロピル-6,7-ジヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム;
(S)-3-(4-((3-((2-ニトロ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-(ジメチルアミノ)-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物;
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-アミノ-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物;
(S)-3-(4-((3-((7,8-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-シクロプロピル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物;
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-アセトアミド-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物;
(S)-3-(4-((3-((2-エチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
(S)-3-(4-((3-((2-アセチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸;
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-((メチルアミノ)メチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物。
【0130】
以下の化合物は、当業者に周知である適切な変更を伴って、例1に対して記載したものと同様の方法にしたがって合成することができ、本発明の範囲に含まれると考えられる。
【0131】
3-(4-((3-((4H-フロ[3,4-c]ピロール-5(6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)-3-シアノプロパン酸
【化29】
【0132】
3-シアノ-3-(4-((3-((4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸
【化30】
【0133】
3-シアノ-3-(4-((3-((2,2-ジオキシド-1H-チエノ[3,4-c]ピロール-5(3H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸
【化31】
【0134】
3-シアノ-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸
【化32】
【0135】
(S)-3-(4-((3-((2-メトキシ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化33】
【0136】
(S)-3-(4-((3-((2-アセトキシ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化34】
【0137】
(S)-3-(4-((3-((2-(メチルスルホニル)-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6(7H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化35】
【0138】
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロフロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化36】
【0139】
(S)-3-(4-((3-((2-(2,2,2-トリフルオロエチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化37】
【0140】
(S)-3-(4-((3-((2-イソプロピル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化38】
【0141】
(S)-3-(4-((3-((2-(ジメチルアミノ)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化39】
【0142】
(S)-3-(4-((3-((2-(tert-ブチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化40】
【0143】
(S)-3-(4-((3-((2-オキソ-1,2,6,7-テトラヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化41】
【0144】
(S)-3-(4-((3-((2-シアノ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化42】
【0145】
(3S)-3-(4-((3-((4-フェニル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化43】
【0146】
(3S)-3-(4-((3-((4-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化44】
【0147】
本発明の新規な化合物は、適切な場合にはいつでも当業者に公知のほかの適切な方法とともに、下の節に記載された反応及び手法を用いて調製することができる。反応は、用いた試薬及び物質に対して、及び達成される変換に対して適切な溶媒中で行わる。提示した合成ステップの性質及び順序は本発明の化合物の形成を最適化する目的のために変えることができ、また、最適化するため、及び本発明の化合物を調製するために必要とされる、特定のステップを変更し、修正でき、自明のステップを追加又は削除することができることが、当業者に理解される。そのような自明の変更も、本発明の一部であると考えるべきである。
【0148】
スキーム1:一般式(I)の化合物は下に記載するスキームにしたがって調製できる。
【化45】
【0149】
式(I)の化合物は、スキーム1に示した反応にしたがって調製することができる。
【0150】
最初のステップは、ペプチド結合形成条件下での置換カルボン酸(中間体1a)と適切な置換へテロ環(中間体2a)の反応が関わり、中間体3aを与える。中間体3aのエステルは、適切な還元剤、例えば、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、リチウムアルミニウムヒドリド、又はナトリウムボロヒドリドなどを用いて還元して、中間体4aを得ることができる。中間体4aは、Mitsunobu反応条件下で式IIの化合物とさらに反応させて、中間体5aを得ることができる。Mitsunobu反応条件には、適切なホスフィン、例えば、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、又はトリエチルホスフィンと、アゾジカルボニル、例えば、ADDP、又はアゾジカルボキシレート(DEAD)を用いて、アルコール中間体4aを求核剤、例えば、フェノール(式II)と反応させることが含まれる。
【0151】
あるいは、中間体4aは、適切な反応剤及び条件の組み合わせ、例えば、メタンスルホニルクロリド及びトリエチルアミンを用いて、メシレート誘導体(中間体6a)などの適切な脱離基を有する化合物に変換することができる。
【0152】
中間体6aは、ジイソプロピルエチルアミン又は炭酸セシウムを用いて、式IIの化合物と反応させて、中間体5aを得ることができる。
【0153】
中間体5aは、塩基、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムを用いて加水分解して、式(I)のカルボン酸誘導体を与えることができる。
【0154】
任意選択によるステップにおいて、式(I)の化合物の医薬として許容可能な塩を、通常条件下で、適切な溶媒中で、医薬として許容可能な塩又は酸と式(I)の適切な化合物との反応によって形成することができる。任意選択により、そのような塩の形成は、エステル中間体の加水分解と同時に起こることもできる。
【0155】
そのような塩の形成は、当分野で周知であり理解されている。
【0156】
本発明の化合物は、単独で用いるか、又はインスリン、インスリンの誘導体及び模倣物(mimetic)、インスリン分泌促進剤、インスリン増感剤、ビグアニド剤、アルファ-グルコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進スルホニルウレア受容体リガンド、メグリチニド類、GLP-1、GLP-1アナログ、DPP-IV阻害剤、GPR-119活性化剤、ナトリウム・グルコース共役輸送体(SGLT2)阻害剤、PPAR調節剤、非グリタゾン系PPARデルタアゴニスト、HMG-CoAリダクターゼ阻害剤、コレステロール低下薬、レンニン阻害剤、抗血栓及び抗血小板薬、及びその他の抗肥満薬、あるいはそれらの医薬として許容可能な塩類から選択される1以上の治療薬と組み合わせて用いるか、いずれかで用いることができる。
【0157】
そのような使用は、治療される患者の病状に左右され、熟練した医師の領域の範囲内に十分にある。
【実施例】
【0158】
上に記載した一般的方法にしたがい、当業者の領域の範囲内である適切な変更及び追加を含めて、下に示す式(I)の化合物を以下のようにして調製した。
例において示した1H NMRスペクトルデータ(以下を参照)は、400 MHz分光器(Brucker AVANCE-400)を使用して記録し、δ単位で報告する。別途言及していない限り、NMRに使用した溶媒はCDCl3である。
【0159】
[例1]
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)イル)メチル)ベンジル)オキシ) フェニル)ヘキサ-4-イン酸 (1)
【化46】
【化47】
【0160】
方法:
i. メチル 3-(4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5-カルボニル)ベンゾエート(中間体3)
3-(メトキシカルボニル)安息香酸中間体1(10 g, 55.5 mmol)に、塩化チエニル(16.21 mL, 222 mmol)を少量ずつ25℃で添加し、次に1滴のジメチルホルミアミドを添加した。反応混合物を還流下で3時間撹拌した。過剰の塩化チエニルを減圧下、100℃で蒸発させた。4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン塩酸塩中間体2(12.19 g, 69.4 mmol)を100 mLの水に溶かし、そこへ25 mLの水中の水酸化ナトリウム(4.44 g, 111 mmol)の溶液を添加した。4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジンのフリー塩基をジクロロメタン(75 mL)中に抽出し、無水炭酸カリウム上で乾燥させた。酸塩化物を無水ジクロロメタン(75 mL)に溶かし、0℃に冷やした。
この反応混合物に、トリエチルアミン(15.47 mL, 111 mmol)を滴下により添加し、次にジクロロメタン(75 mL)中の4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジンの溶液を0℃で一滴ずつ添加した。反応混合物を25℃に温め、3時間撹拌した。反応の進行はTLCによって観察した。反応混合物を氷水(125 mL)に注ぎ、10%HClでpHを約4に調節し、ジクロロメタン(3 x 100 mL)で抽出した。一緒にした有機フラクションを5%水酸化ナトリウム(100 mL)、次に食塩水(100 mL)で洗い、無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下、ロータリーエバポレーターで蒸発させて、未精製アミド中間体3を得た。未精製生成物を、固定相として230〜400メッシュのシリカゲルを、移動相として10〜50%酢酸エチル−ヘキサンを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、純粋なメチル 3-(4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5-カルボニル)ベンゾエート(12 g, 39.8 mmol, 71.7 %収率)を得た。
【0161】
ii. (3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)フェニル)メタノール(中間体4)
無水THF(100 mL)中のメチル 3-(4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5-カルボニル)ベンゾエート中間体3(12 g, 39.8 mmol)の溶液に、LiAlH4(3.02 g, 80 mmol))を少量ずつ25℃で添加した。反応混合物を還流下で3時間撹拌した。反応の進行は、移動相としてヘキサン中30%酢酸エチルを用いるTLCによって観察した。硫酸ナトリウムの水懸濁液を反応混合物に滴下して添加して、過剰のLiAlH4を失活させた。反応混合物に酢酸エチル(150 mL)を添加し、30分間還流させ、酢酸エチルをデカンテーションし、この工程を3回繰り返して、硫酸リチウム及び水酸化アルミニウムの白色スラグ中に生成物が全くないことを確実にした。一緒にした有機フラクションを無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下、ロータリーエバポレーターで蒸発させて、中間体4の未精製生成物を淡黄色の粘着性物質として得た。
この未精製アルコール中間体4を、固定相として230〜400メッシュのシリカゲル、移動相として10〜50%酢酸エチル-ヘキサンを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、純粋な(3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)フェニル)メタノール中間体4(5.41 g, 20.86 mmol, 52.4%収率)を得た。
【0162】
iii. (S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル) オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸(1)
5 mLの無水テトラヒドロフラン中の(3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)フェニル)メタノール中間体4(0.16g, 0.617 mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.258 ml, 1.851 mmol)、次にメタンスルホニルクロリド(141 mg, 1.234 mmol)を0℃にて添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。反応の進行はTLCで観察した。反応混合物を氷水(25 mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3 x 25 mL)で抽出した。一緒にした有機フラクションを無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下、ロータリーエバポレーターで蒸発させて、3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジルメシレート中間体(5)を淡黄色の粘着性物質として得た。
アセトニトリル(5.00 mL)中の(S)-メチル 3-(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサ-4-イノエート中間体6(162 mg, 0.740 mmol)の溶液に、炭酸セシウム(603 mg, 1.851 mmol)、次に2 mLのアセトニトリル中の3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジルメシレート5の溶液を25℃で添加した。反応混合物を3時間、75℃で撹拌した。反応の進行をTLCで観察した。反応の終了後、揮発成分を減圧下で蒸発させて除去した。反応混合物を氷水(25 mL)に注ぎ、生成物をジクロロメタン(3 x 25 mL)で抽出した。一緒にした有機フラクションを無水Na2SO4上で乾燥させ、減圧下、ロータリーエバポレーターで蒸発させて、生成物を淡黄色の粘着性物質として得た。塩化水素のエーテル溶液をその未精製生成物に添加し、エーテルを蒸発させて除去し、残留物を酢酸エチルと一緒にすり潰して、65 mgの(S)-メチル 3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イノエート塩酸塩中間体(7)を得た。エステル塩酸塩中間体7(60 mg, 0.121 mmol)を、THF(2 mL)及びMeOH(1 mL)の混合物を用い、水(1 mL)中のNaOH(24.19 mg, 0.605 mmol)を添加して加水分解した。反応混合物を12時間、25℃で撹拌した。反応の進行はTLCで観察した。反応の終了後、揮発成分を蒸発させて除去し、残留物を氷水で処理し、pH約4に調節(1N HCl)し、ジクロロメタン(3 x 25 mL)で抽出し、無水Na2SO4上で乾燥させた。減圧下、ロータリーエバポレーターで溶媒を蒸発させて、未精製生成物を得た。未精製の酸を分取TLCで精製して、(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸 1 (42 mg, 0.094 mmol, 78 %収率)を得た。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 7.42 (s, 1H), 7.37-7.24 (m, 6H), 6.94 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.75 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 5.07 (s, 2H), 3.94 (m, 1H), 3.68 (s, 2H), 3.43 (s, 2H), 2.78-2.72 (m, 4H), 2.57-2.55 (m, 2H), 1.77 (d, J = 1.6 Hz, 3H); ESIMS: 446.2 (M+H)+
【0163】
以下の化合物は、一般スキーム1と、十分当業者の知る範囲内での適切な変更を含めて上の例1に記載した方法に従って調製できる。
【0164】
[例2]
3-(4-((3-((4H-フロ[3,4-c]ピロール-5(6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)-3-シアノプロパン酸 リチウム
【化48】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 7.44 (s, 1H), 7.35-7.28 (m, 7H), 6.98 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.09 (s, 2H), 4.27 (dd, J = 6.4, 8.4 Hz, 1H), 3.86 (s, 2H), 3.57 (s,
4H), 2.53-2.41 (m, 1H), 2.33-2.32 (m, 1H)
【0165】
[例3]
3-シアノ-3-(4-((3-((4-オキソ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸
【化49】
1H NMR: (CDCl3, 400MHz) δ:7.47 (d, J = 5.2Hz, 1H), 7.37 - 7.23 (m, 6H), 7.11 (d, J = 5.2Hz, 1H), 6.92 (d, J = 8.8Hz, 2H), 5.06 (s, 2H), 4.77 - 4.68 (m, 2H), 4.19 (t, J = 7.6Hz, 1H), 3.55 (t, J = 6.8Hz, 2H), 3.06 -2.98 (m, 3H), 2.88 - 2.82 (m, 1H)
【0166】
[例4]
3-シアノ-3-(4-((3-((3-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸リチウム
【化50】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.48 (s, 1H), 7.39-7.36 (m, 3H), 7.31 (dd, = 2, 6.8 Hz, 2H), 6.98 (dd, J = 2.4, 6.8 Hz, 2H), 5.10 (s, 2H), 4.30-4.26 (m, 1H), 4.18 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.89 (s, 2H), 3.83 (s, 2H), 2.97 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.74 (dd, J = 8.8, 15.6 Hz, 1H), 2.58 (dd, J = 8.8, 15.6 Hz, 1H)。
【0167】
[例5]
3-シアノ-3-(4-((3-((2,2-ジオキシド-1H-チエノ[3,4-c]ピロール-5(3H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸
【化51】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.66 (d, 1H), 7.60-7.51 (m, 3H), 7.35 (dd, J = 2, 6.8 Hz, 2H), 7.03 (dd, J = 2, 6.4 Hz, 2H), 5.17 (s, 2H), 4.60 (s, 2H), 4.35-4.31 (m, 1H), 4.28 (s, 4H), 3.94 (s, 4H), 2.99 (dd, J = 8.4, 16.8 Hz, 1H), 2.85 (dd, J = 6.4, 16.4 Hz, 1H)。
【0168】
[例6]
3-シアノ-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸
【化52】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.58 (s, 1H), 7.37-7.32 (m, 2H), 7.22-7.16 (m, 4H), 6.88 (dd, J = 2, 6.8 Hz, 2H), 6.71 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 5.00 (s, 2H), 4.18-4.14 (m, 1H), 3.99 (s, 2H), 3.88 (s, 2H), 3.19-3.16(m, 2H), 3.03-3.00 (m, 2H), 2.87-2.81 (m, 1H), 2.70-2.64 (m, 1H)。
【0169】
[例7]
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化53】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.38-7.25(m, 6H), 6.88 (d, J = 5.2 Hz, 2H), 6.33 (s, 1H), 5.04-4.98 (m, 2H), 4.05-4.00 (m, 1H), 3.80-3.71 (m, 2H), 3.64-3.55 (m, 2H), 2.92-2.61 (m, 6H), 2.39 (s, 3H), 1.82 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0170】
[例8]
(S)-3-(4-((3-((1-(tert-ブトキシカルボニル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化54】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.47-7.38 (m, 4H), 7.27 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.94 (d, J = 3.2 Hz, 2H), 5.05 (s, 2H), 4.08 (s, 2H), 4.05-4.01 (m, 1H), 3.85 (s(br), 2H), 3.30-3.15 (m, 4H), 2.78 (dd, J = 8.8, 15.2 Hz, 1H), 2.65 (dd, J = 8, 15.2 Hz, 1H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H), 1.59 (s, 9H)。
【0171】
[例9]
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化55】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.51 (s, 1H), 7.42-7.33 (m, 4H), 7.25 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.81 (d, J = 9 Hz, 2H), 6.63 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 5.89 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 5.06 (s, 2H), 4.07-3.99 (m, 3H), 3.87 (s, 2H), 3.08 (s(br), 2H), 2.80-2.74 (m, 3H), 2.61 (m, 1H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0172】
[例10]
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化56】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.41-7.38 (m, 4H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.19-5.08 (m, 2H), 4.04-3.91 (m, 1H), 3.75 (s(br), 4H), 2.87-2.69 (m, 4H), 2.66 (s, 3H), 2.58-2.41 (m, 2H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0173】
[例11]
(S)-3-(4-((3-((3-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化57】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.40-7.26 (m, 6H), 6.86 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.12 (dd, J = 12.8, 18.4 Hz, 2H), 4.15-4.12 (m, 2H), 4.04-3.99 (m, 1H), 3.86-3.69 (m, 4H), 3.00-2.85 (m, 2H), 2.82 (dd, J = 6.8, 15.2 Hz, 1H), 2.65 (dd, J = 6.8, 15.2 Hz, 1H), 1.82 (J = 2 Hz, 3H)。
【0174】
[例12]
(S)-3-(4-((3-(イソインドリン-2-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸 トリフルオロ酢酸
【化58】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.52-7.44 (m, 2H), 7.42-7.34 (m, 4H), 7.31-7.26 (m, 4H), 6.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.09 (s, 2H), 4.70(s, 2H), 4.34-4.29 (m, 2H), 4.04-4.00 (m, 1H), 3.32 (s, 2H), 2.85-2.78 (m, 1H), 2.70-2.63 (m, 1H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0175】
[例13]
(S)-3-(4-((3-((3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化59】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.32-7.22 (m, 6H), 6.99-6.90 (m, 4H), 6.60-6.57 (m, 1H), 6.50 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.02 (s, 2H), 4.49 (s, 2H), 4.06 (s(br) , 1H), 3.36 (s(br) , 2H), 3.02-2.78 (m, 4H), 2.02-2.00 (m, 2H), 1.80 (s, 3H)。
【0176】
[例14]
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化60】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.42-7.36 (m, 3H), 7.32-7.25 (m, 3H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.66 (s, 1H), 5.05 (s, 2H), 4.06-4.02 (m, 1H), 3.94-3.92 (m, 2H), 3.68 (s(br), 2H), 3.01 (s(br), 2H), 2.88-2.85 (m, 2H), 2.80-2.74 (m, 1H), 2.69-2.63 (m, 1H), 1.83 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0177】
[例15]
(S)-3-(4-((3-((3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化61】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.47(s, 1H), 7.42-7.27 (m, 5H), 7.22-7.15 (m, 3H), 7.05-7.02 (m, 1H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.10-5.03 (m, 2H), 4.10-4.06 (m, 1H), 2.02-2.00 (m, 2H), 1.80 (s, 3H)., 3.87-3.80 (m, 4H), 2.96-2.86 (m, 4H), 2.86-2.80 (m, 1H), 2.78-2.74 (m, 1H), 1.86 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0178】
[例16]
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム
【化62】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 7.40 (s, 1H), 7.35-7.23 (m, 5H), 6.88 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.41 (s, 1H), 5.04 (s, 2H), 4.00 (s(br), 1H), 3.64 (s, 2H), 3.32 (s, 2H), 2.68 (s, 4H), 2.40-2.37 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 2.27-2.21 (m, 1H), 1.74 (d, J = 2 Hz, 3H)。
【0179】
[例17]
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム
【化63】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 7.41 (s, 1H), 7.34-7.23 (m, 5H), 6.89 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.01 (s, 2H), 4.05-3.99 (m, 1H), 3.68 (s, 2H), 3.56 (s, 2H), 2.76-2.74 (m, 2H), 2.68 (s(br), 2H), 2.56 (s, 3H), 2.40-2.36 (m, 1H), 2.26-2.22 (m, 1H), 1.73 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0180】
[例18]
(S)-3-(4-((3-((2-(ジフルオロメチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化64】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.39-7.26 (m, 6H), 6.91-6.59 (m, 4H), 5.03 (s, 2H), 4.12-4.10 (m, 1H), 3.73 (s, 2H), 3.55 (s, 2H), 2.88-2.64 (m, 6H), 1.82 (d, J =
2.4 Hz, 3H)。
【0181】
[例19]
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム
【化65】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 7.41 (s, 1H), 7.37-7.24 (m, 5H), 6.93-6.89 (m, 3H), 5.06 (s, 2H), 3.96-3.94 (m, 1H), 3.66 (s, 2H), 3.38 (s, 2H), 2.71 (s, 4H), 2.49-2.32 (m, 2H), 1.76 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0182】
[例20]
(S)-3-(4-((3-((3,4-ジヒドロイソキノリン-2(1H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム
【化66】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 7.37 (s, 1H), 7.35-7.23 (m, 5H), 7.11-7.07 (m, 3H), 6.98-6.97 (m, 1H), 6.89 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.05 (s, 2H), 3.99-3.97 (m, 1H), 3.64 (s, 2H), 3.52 (s, 2H), 2.79-2.77 (m, 2H), 2.65-2.64 (m, 2H), 2.42-2.36 (m, 1H), 2.28-2.22 (m, 1H), 1.74 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0183】
[例21]
(S)-3-(4-((3-((7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化67】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.94 (s, 1H), 8.30 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.38-7.25 (m, 5H), 6.86 (dd, J = 2, 6.8 Hz, 2H), 5.15-5.09 (m, 2H), 4.06-4.03 (m, 1H), 3.78-3.62 (m, 4H), 2.89-2.73 (m, 6H), 1.82 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0184】
[例22]
(S)-3-(4-((3-((1-メチルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化68】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.43-7.24 (m, 6H), 7.17(s, 1H), 6.88 (td, J = 5.2, 8.4 Hz, 2H), 5.03 (s, 2H), 4.07 (s, 2H), 4.02-3.97 (m, 5H), 3.75 (s, 3H), 2.78-2.72 (m, 1H), 2.66-2.60 (m, 1H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0185】
[例23]
(3S)-3-(4-((3-(6-Oxa-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化69】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ:7.53-7.25 (m, 6H), 6.89 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.09 (s, 2H), 4.54-4.52 (m, 2H), 4.05-3.93 (m, 3H), 3.24-2.94 (m, 4H), 2.81-2.75 (m, 1H), 2.69-2.63 (m, 1H), 2.42 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 1.83 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0186】
[例24]
(S)-3-(4-((3-(インドリン-1-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化70】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.41 (s, 1H), 7.37-7.25 (m, 5H), 7.10-7.05 (m, 2H), 6.93-6.89 (m, 2H), 6.70-6.66 (m, 1H), 6.51 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.03 (s, 2H), 4.26 (s, 2H), 4.07-4.02 (m, 1H), 3.30 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 2.96 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 2.83-2.76 (m, 1H), 2.73-2.67 (m, 1H), 1.83 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0187】
[例25]
(S)-3-(4-((3-((5,6-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化71】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 8.50 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 7.40-7.35 (m, 3H), 7.28 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 5.01 (s, 2H), 4.15-4.11 (m, 2H), 4.00-3.97 (m, 1H), 3.87-3.83 (m, 4H), 2.97-2.94 (m, 2H), 2.66-2.62 (m, 2H), 1.81 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0188】
[例26]
(S)-3-(4-((3-((2-シクロプロピル-6,7-ジヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化72】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.52-7.20 (m, 6H), 6.81 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.21-5.12 (m, 2H), 4.00-3.95 (m, 1H), 3.78-3.67 (m, 2H), 3.23-2.59 (m, 8 H), 2.04-1.97 (m, 1H), 1.81 (d, J = 2.4 Hz, 3H), 1.00-0.96 (m, 4H)。
【0189】
[例27]
ギ酸と組み合わされた(3S)-3-(4-((3-((5-ベンジルヘキサヒドロピロロ[3,4-c]ピロール-2(1H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化73】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.45 (s(br), 0.78 H, HCOOH), 7.52-7.15 (m, 9H), 7.16 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.78 (dd, J = 2.8, 11.6 Hz, 2H), 5.12 (s, 2H), 4.05-4.00 (m, 1H), 3.93-3.68 (m, 4H), 3.04-3.01 (m, 2H), 2.83-2.78 (m, 3H), 2.68-2.64 (m, 1H), 2.58-2.40 (m, 6H), 1.77 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0190】
[例28]
(S)-3-(4-((3-((4H-チエノ[2,3-c]ピロール-5(6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化74】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.43 (s, 1H), 7.39-7.24 (m, 6H), 6.86 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.80 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 5.06-4.99 (m, 2H), 4.17-4.00 (m, 7H), 2.77-2.71 (m, 1H), 2.65-2.59 (m, 1H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0191】
[例29]
6-(3-((4-((S)-1-カルボキシペンタ-3-イン-2-イル)フェノキシ)メチル)ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イウム ホルメート
【化75】
1HNMR(CDCl3, 400 MHz) δ: 8.98 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.37-7.31 (m, 3H), 7.25 (d, J = 8.8 Hz ,2H), 6.93 (d, J = 8.8Hz , 2H), 5.08 (s, 2H), 3.95-3.90 (m, 7H), 2.55- 2.52 (m, 1H ), 2.12 (s, 3H)。
【0192】
[例30]
1-(3-((4-((S)-1-カルボキシペンタ-3-イン-2-イル)フェノキシ)メチル)ベンジル)-7-メトキシ-1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-1-イウム ホルメート
【化76】
1HNMR(CDCl3, 400 MHz) d 8.21 (s), 0.28 (formate), 7.33-7.28 (m, 3H), 7.25 (d, J = 8.8 Hz , 2H), 7.19 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.55 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 6.51-6.48 (dd, J = 8.8 Hz & 2.8 Hz, 1H), 6.39 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.0 (s, 2H), 4.39 (s, 2H), 3.95-3.90 (m, 3H ), 3.60 (m, 4H), 3.24 (t, 3H), 2.70 (m, 2H), 2.58 (d, 2H), 2.06 (t, 2H), 1.07-1.08 (s, 3H)。
【0193】
[例31]
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化77】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.41-7.30 (m, 3H), 7.35-7.27 (m, 3H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.07 (s, 1H), 4.07-4.02 (m, 1H), 3.82 (s, 2H), 3.72 (s, 2H), 2.98-2.95 (m, 2H), 2.86-2.68 (m, 5H), 1.83 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0194】
[例32]
(S)-3-(4-((3-((2-ブロモ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化78】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.39-7.35 (m, 3H), 7.29-7.26 (m, 3H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.05 (s, 2H), 4.06-4.01 (m, 1H), 3.79 (s, 2H), 3.70 (s, 2H), 2.92-2.66 (m, 6H), 1.82 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0195】
[例33]
(S)-3-(4-((3-(ピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル) ヘキサ-4-イン酸
【化79】
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):- δ 7.32-7.53 (m, 3H), 7.19-7.29 (m, 4H), 6.82-6.84 (m, 2H), 5.16 (s, 2H), 3.90-4.06(m, 5H), 3.57 (s, 2H), 2.80-2.85 (m, 1H), 1.81 (s, 3H)。
【0196】
[例34]
(S)-3-(4-((3-((2-(ヒドロキシメチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化80】
1H-NMR ( DMSO, 400 MHz):- δ 7.38 (s, 1H), 7.23-7.33 (m, 5H), 6.92 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.56 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 3.91-3.94 (m, 1H), 3.72-3.84 (m, 4H), 3.40-3.50 (m, 2H(merged), 2.86-2.94 (m, 2H), 2.73-2.76 (m, 2H), 2.50-2.58 (m, 2H), 1.76 (s, 3H)。
【0197】
[例35]
(S)-5-(3-((4-(1-カルボキシペンタ-3-イン-2-イル)フェノキシ)メチル)ベンジル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-2-カルボン酸
【化81】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz):- 7.42 (s, 1H), 7.34 - 7.31 (m, 2H), 7.27 - 7.26 (m, 1H), 7.22 (d, J = 8.8Hz, 2H), 6.99 (s, 1H), 6.90 (d, J = 8.8Hz, 2H), 5.09 (s, 2H), 3.95 - 3.91 (m, 1H), 3.65 (s, 2H), 3.29 (s, 2H), 2.74 - 2.71 (m, 4H), 2.63 - 2.52 (m, 2H), 1.76 (s, 3H)。
【0198】
[例36]
3-シクロプロピル-3-(3-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)プロパン酸
【化82】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz):- 7.46 (s, 1H), 7.37 - 7.31 (m, 3H), 7.14 (t, J = 8Hz, 2H), 6.81 - 6.79 (m, 2H), 6.44 (s, 1H), 5.05 (s, 2H), 3.78 (s, 2H), 3.32 (s, 2H), 2.82 - 2.74 (m, 4H), 2.49 - 2.44 (m, 2H), 2.36 - 2.34 (m, 4H), 1.30 - 1.28 (m, 1H), 0.49 - 0.47 (m, 1H), 0.27 - 0.24 (m, 2H), 0.004 - 0.002 (m, 1H)。
【0199】
[例37]
(S)-3-(4-((3-((1-メチル-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル) ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化83】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.53 (s, 1H), 7.47 - 7.32 (d, 3H), 7.24 - 7.12 (m, 2H), 6.85 (d, 2H), 6.51 (d, 1H), 5.58 (d, 1H), 5.0 - 4.95 (d, 2H), 3.9 - 4.1 (m, 1H), 3.87 (d, 1H), 3.80 (d, 1H ), 3.48 (s, 3H), 2.9 - 3.1 (m, 3H), 1.08 (m, 3H)。
【0200】
[例38]
(S)-3-(4-((3-((2-アミノ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化84】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) : δ 8.23 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.35 (d, 2H), 7.32 - 7.24 (m, 3H), 6.93 (d, J = 8.4Hz, 2H), 6.68 (s, 2H), 5.06 (s, 2H), 3.9 - 4.0 (m, 1H), 3.35 (s, 3H), 2.70 - 2.66 (m, 2H ), 2.58 (d, 2H), 2.44 (d, 3H)。
【0201】
[例39]
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム
【化85】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.39 (s, 1H), 7.36-7.23 (m, 5H), 6.88 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.78 (s, 1H), 5.04 (s, 2H), 3.99 (s(br), 1H), 3.65 (s, 2H), 3.34 (s, 2H), 2.70 (s(br), 4H), 2.37-2.31 (m, 1H), 2.25-2.19 (m, 1H), 1.73 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0202】
[例40]
(S)-3-(4-((3-((2-カルバモイル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化86】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz):- 12.22 (br s, 1H), 7.76 (br s,1H), 7.42 (s, 1H), 7.37 - 7.25 (m, 7H), 6.94 (d, J = 8.8Hz, 2H), 5.07 (s, 2H), 3.95 - 3.91 (m, 1H), 3.68 (s, 2H), 3.43 (s, 2H), 2.78 - 2.76 (m, 2H), 2.72 - 2.70 (m, 2H), 2.60 - 2.57 (m, 2H), 1.77 (s, 3H)。
【0203】
[例41]
((S)-3-(4-((3-((2-イソプロピルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(2H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化87】
1H-NMR(DMSO, 400 MHz): δ 12.25 (m, 2H), 7.48-7.51 (m, 2H), 7.39 (s, 3H), 7.27 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.95(d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.09 (s, 2H), 4.40-4.47 (m, 1H), 4.10-4.20 (m, 2H), 3.70-3.90 (m, 4H), 2.66-2.66 (m, 2H), 1.77 (s, 3H), 1.36-1.38 (m, 6H)。
【0204】
[例42]
(S)-3-(4-((3-((2-(メトキシカルボニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化88】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz):- 12.22 (br s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.37 - 7.24 (m, 5H), 6.92 (d, J = 8.4Hz, 2H), 5.07 (s, 2H), 3.95 - 3.91 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.68 (s, 2H), 3.46 (s, 2H), 2.84 - 2.81 (m, 2H), 2.74 - 2.70 (m, 2H), 2.58 - 2.53 (m, 2H), 1.90 (s, 3H)。
【0205】
[例43]
(S)-3-(4-((3-((2-シアノ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化89】
1H-NMR(DMSO, 400 MHz): δ 8.83 (s, 1H), 7.24-7.41 (m, 6H), 6.92-6.94 (m, 2H), 5.09 (s, 2H),3.91-3.94 (m, 1H), 3.73 (s, 2H), 3.45 (s, 2H), 2.86-2.94 (m, 2H), 2.73-2.76 (m, 2H), 2.50-2.58 (m, 2H), 1.76 (s, 3H)。
【0206】
[例44]
(S)-3-(4-((3-((2-ホルミル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化90】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz):- 9.79 (s, 1H), 7.70 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.36 - 7.31 (m, 3H), 7.26 - 7.24 (d, J = 8 Hz, 2H), 6.94 - 6.92 (d, J = 8 Hz, 2H), 5.07 (s, 2H), 3.93 (br s, 1H), 3.70 (s, 2H), 3.50 (s, 2H), 2.89 (s, 2H), 2.74 (s, 2H), 1.76 (s, 3H), 1.23 (s, 2H)。
【0207】
[例45]
(S)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピラジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化91】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) : δ 7.41 (s, 1H), 7.35 (d, J = 6.4 Hz , 2H), 7.30 (m, 1H), 7.25 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.73 (s, 1H), 5.07 (s, 2H), 3.96 - 3.92 (m, 3H), 3.68 (s, 2H), 3.52 (s, 2H ), 2.84 (t, 2H), 2.66 (t, 2H), 2.08 (s, 3H), 1.77 (s, 3H)。
【0208】
[例46]
(S)-3-(4-((3-((2-(メチルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化92】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz):- 7.42 (s, 1H), 7.35 - 7.24 (m, 6H), 7.1 - 6.93 - 6.91 (m, 2H), 5.07 (s, 2H), 3.9 (m, 1H), 3.68 (s, 2H), 3.41 (s, 2H), 2.71 - 2.70 (m, 2H), 2.67 - 2.66 (m, 6H), 1.76 (s, 3H)。
【0209】
[例47]
(S)-3-(4-((3-((2-(ジメチルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化93】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz):- 7.53 (s, 1H), 7.40 - 7.22 (m, 4H), 7.1 - 6.68 (m, 3H), 5.08 (s, 2H), 4.12 - 4.03 (m, 1H), 3.78 - 3.71 (m, 2H), 3.50 (s, 2H), 3.17 (s, 6H), 2.95 - 2.88 (m, 2H), 2.83 - 2.63 (m, 2H), 1.83 (s, 3H)。
【0210】
[例48]
(3S)-3-(4-((3-((2-メチル-5-(4-(メチルスルホニル)フェニル)ピロリジン-1-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化94】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.93-7.90 (m, 2H), 7.82-7.76 (m, 2H), 7.53-7.16 (m, 7H), 6.92-6.86 (m, 3H), 5.11-5.01 (m, 3H), 4.45-4.30 (m, 1H), 4.07-3.98 (m, 3H), 3.30-3.20 (m, 1H), 3.097-3.090 (m, 3H), 3.03 (s, 1H), 2.87-2.68 (m, 4H), 2.33-1.98 (m, 8H), 1.84-1.82 (m, 5H), 1.62-1.60 (m, 4H)。
【0211】
[例49]
(S)-3-(4-((3-((2-(メチルスルホニル)-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化95】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.48 (s, 1H), 7.43-7.27 (m, 6H), 6.91 (dd, J = 8.8, 2 Hz, 2H), 5.07 (s, 2H), 4.07-4.03 (m, 1H), 3.80 (s, 2H), 3.72 (s, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.15-3.09 (m, 2H), 2.92-2.89 (m, 2H), 2.84-2.78 (m, 1H), 2.74-2.68 (m, 1H), 1.83 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0212】
[例50]
(S)-3-(4-((3-((2-メトキシ-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化96】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.09 (s, 1H), 7.53-7.26 (m, 6H), 6.87 (dd, J = 6.8, 2 Hz, 2H), 5.17-5.08 (m, 2H), 4.07-4.02 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.75 (s(br), 2H), 3.58 (s(br), 2H), 2.88-2.63 (m, 6H), 1.82 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0213】
[例51]
(3S)-3-(4-((3-((2-フェニルピロリジン-1-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化97】
1H-NMR(CDCl3, 400 MHz): δ 7.43-7.45 (m, 2H), 7.21-7.35 (m, 9H), 6.89-6.91 (d, J = 8 Hz, 2H), 5.0 (s, 2H), 4.03 (m, 1H), 3.81-3.85 (m, 1H), 3.37-3.41 (m, 1H), 3.11-3.17 (m, 3H), 2.74-2.80 (m, 1H), 2.64-2.69 (m, 1H), 3.37-2.14-2.51 (m, 2H), 1.85-1.92 (m, 1H), 1.81 (s, 3H), 1.71-1.75 (m, 2H)。
【0214】
[例52]
ギ酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-(ピロリジン-1-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化98】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 8.51 (s, 1H, HCOOH), 7.60 (s, 1H), 7.55-7.45 (m, 3H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.14 (s, 2H), 4.34 (s, 2H), 4.02-3.98 (m, 1H), 3.27-3.24 (m, 4H), 2.62-2.50 (m, 2H), 2.08-2.04 (m, 4H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0215】
[例53]
ギ酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-(ピペリジン-1-イルメチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化99】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 8.50 (s, 1H, HCOOH), 7.58-7.43 (m, 4H), 7.29 (d, J = 8.8, Hz, 2H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.15 (s, 2H), 4.23 (s, 2H), 4.09-4.03 (m, 1H), 3.12-3.08 (m, 4H), 2.63-2.49 (m, 2H), 1.83-1.79 (m, 7H), 1.64-1.61 (m, 2H)。
【0216】
[例54]
ギ酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((1-イソプロピルピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H,4H,6H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化100】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 8.41 (s, 1H, HCOOH), 7.54 (s, 1H), 7.43-7.40 (m, 3H), 7.29 (dd, J = 7.2, 2 Hz, 2H), 7.21 (s, 1H), 6.93 (dd, J = 6.8, 2 Hz, 2H), 5.11 (s, 2H), 4.45-4.41 (m, 1H), 4.14 (s, 2H), 4.07 (s, 2H), 4.02-3.95 (m, 1H), 3.88 (s, 2H), 2.63-2.59 (m, 2H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H), 1.42 (d, J = 6.8 Hz, 6H)。
【0217】
[例55]
(R)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル) オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化101】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.31 (s, 0.36 H, Residual HCOOH), 7.47-7.25 (m, 6H), 6.86 (td, J = 9.6, 2.8 Hz, 2H), 6.34 (s, 1H), 5.04 (s, 2H), 4.07-4.01 (m, 3H), 3.8 (s(br), 2H), 3.20-3.12 (m, 2H), 2.97-2.95 (m, 2H), 2.78-2.73 (m, 1H), 2.66-2.61(m, 1H), 2.41 (s, 3H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0218】
[例56]
(R)-3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化102】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.15 (s, 0.3H, 残留HCOOH), 7.41-7.27 (m, 6H), 6.88 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.15-5.07 (m, 2H), 4.06-4.02 (m, 1H), 3.90-3.82 (m, 4H), 2.96-2.92 (m, 2H), 2.88-2.64 (m, 7H), 1.82 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0219】
[例57]
(S)-3-(4-((3-((6,7-ジヒドロ-[1,2,3]トリアゾロ[1,5-a]ピラジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化103】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.59-7.58 (m, 2H), 7.58-7.43 (m, 3H), 7.29 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.14 (s, 2H), 4.58-4.55 (m, 2H), 4.19 (s, 2H), 4.15 (s, 2H), 4.01-3.97 (m, 1H), 3.44-3.41 (m, 2H), 2.70-2.58 (m, 2H), 1.81 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0220】
[例58]
3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル) オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化104】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.42-4.27 (m, 5H), 6.87 (dd, J = 11.2, 3 Hz, 2H), 6.34 (s, 1H), 5.05 (s, 2H), 4.06-4.02 (m, 2H), 3.98 (s, 2H), 3.74 (s, 2H), 3.10-3.04 (m, 2H), 2.92-2.89 (m, 2H), 2.79-2.73 (m, 1H), 2.67-2.61 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 1.81 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0221】
[例59]
3-(4-((3-((2-メチル-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化105】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 7.42-7.35 (m, 4H), 7.29-7.27 (m, 2H), 6.88 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.14-5.07 (m, 2H), 4.06-4.03 (m, 1H), 3.93-3.85 (m, 4H), 2.99-2.97 (m, 2H), 2.86-2.64 (m, 7H), 1.82 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0222】
[例60]
(S)-3-(4-((3-((2-クロロ-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム
【化106】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ: 7.39 (s, 1H), 7.36-7.23 (M, 5H), 6.88 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.03 (s, 2H), 4.02-3.99 (m, 1H), 3.69 (s, 2H), 3.39 (s, 2H), 2.80-2.77 (m, 2H), 2.72-2.69 (m, 2H), 2.41-2.36 (m, 1H), 2.27-2.21 (m, 1H), 1.73 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0223】
[例61]
(S)-3-(4-((3-((2-(シクロプロピルカルバモイル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化107】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz): 8.34 (br s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.36 - 7.29 (m, 3H), 7.27 - 7.24 (m, 3H), 6.67 (d, J = 8.4Hz, 2H), 5.07 (s, 2H), 3.95 - 3.91 (m, 1H), 3.67 (s, 2H), 3.42 (s, 2H), 2.77 - 2.66 (m, 5H), 2.57 - 2.51 (m, 2H), 1.76 (s, 3H), 0.67 - 0.62 (m, 2H), 0.53 - 0.49 (m, 2H)。
【0224】
[例62]
(S)-3-(4-((3-((2-(ピロリジン-1-カルボニル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化108】
1H NMR: (DMSO-d6, 400MHz):- 7.42 (s, 1H), 7.37 - 7.26 (m, 3H), 7.25 - 7.13 (m, 3H), 6.93 (d, J = 8.8Hz, 2H), 5.07 (s, 2H), 3.94 - 3.87 (m, 1H), 3.68 (br s, 4H), 3.43 (br s, 4H), 2.80 - 2.73 (m, 4H), 2.59 - 2.50 (m, 2H), 2.91 - 1.81 (m, 4H), 1.76 (s, 3H)。
【0225】
[例63]
(S)-3-(4-((3-((2-アセトアミド-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化109】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.56 (s, 1H), 7.50-7.41 (m, 3H), 7.28 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.35 (s, 1H), 5.12 (s, 2H), 4.15 (s, 2H), 4.01-3.97 (m, 1H), 3.84 (s, 2H), 3.25-3.22 (m, 2H), 2.96-2.93 (m, 2H), 2.66-2.53 (m, 2H), 2.10 (s, 3H), 1.79 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0226】
[例64]
(S)-3-(4-((3-((2-シクロプロピル-6,7-ジヒドロオキサゾロ[4,5-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸カルシウム
【化110】
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz) δ:7.38 (s, 1H), 7.34-7.24 (m, 5H), 6.88 (d, J = 8 Hz, 2H), 5.02 (s, 2H), 4.02-4.01 (m, 1H), 3.66 (s, 2H), 3.26 (s, 2H), 2.73-2.71 (m, 2H), 2.58 (s, 2H), 2.41-2.37 (m, 1H), 2.27-2.24 (m, 1H), 2.03-2.00 (m, 1H), 1.72 (s, 3H), 0.98-.093 (m, 2H), 0.86-0.82 (m, 2H)。
【0227】
[例65]
(S)-3-(4-((3-((2-ニトロ-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル) オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化111】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.80 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.61-7.52 (m, 3H), 7.30 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.17 (s, 2H), 4.54 (s, 2H), 4.30 (s, 2H), 4.01-3.99 (m, 1H), 3.66 (s(br), 2H), 3.31-3.27 (m, 2H), 2.69-2.58 (m, 2H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0228】
[例66]
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-(ジメチルアミノ)-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化112】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 8.00 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.45-7.42 (m, 3H), 7.28 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 5.13 (s, 2H), 4.01-3.99 (m, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.14 (s, 6H), 3.10-3.07 (m, 2H), 2.90-2.87 (m, 2H), 2.64-2.60 (m, 2H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0229】
[例67]
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-アミノ-7,8-ジヒドロピリド[4,3-d]ピリミジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化113】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 8.10 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.62-7.54 (m, 3H),
7.30 (dd, J = 6.8, 1.6 Hz, 2H), 6.96 (d, J = 6.8, 1.6 Hz, 2H), 5.17 (s, 2H), 4.52 (s, 2H), 4.25 (s, 2H), 4.01-3.99 (m, 1H), 3.63 (s, 2H), 3.09-3.05 (m, 2H), 2.70-2.58 (m, 2H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0230】
[例68]
(S)-3-(4-((3-((7,8-ジヒドロ-1,6-ナフチリジン-6(5H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化114】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 8.59 (d, J = 4 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.72 (s, 1H), 7.62-7.51 (m, 4H), 7.30 (dd, J = 8.8, 2 Hz, 2H), 6.96 (d, J = 8.8, 2 Hz, 2H), 5.17 (s, 2H), 4.57 (s, 2H), 4.49 (s, 2H), 4.01-3.97 (m, 1H), 3.75-3.72 (m, 2H), 3.41-3.38 (m, 2H), 2.69-2.58 (m, 2H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0231】
[例69]
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-シクロプロピル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化115】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.66 (s, 1H), 7.60-7.52 (m, 2H), 7.30 (dd, J = 6.8, 2 Hz, 2H), 6.90 (dd, J = 6.8, 2 Hz, 2H), 6.50 (s, 1H), 5.17 (s, 2H), 4.51 (s, 2H), 4.18 (s, 2H), 4.01-3.97 (m, 1H), 3.12-3.09 (m, 2H), 2.67-2.60 (m, 2H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H), 1.00-0.97 (m, 2H), 0.66-0.64 (m, 2H)。
【0232】
[例70]
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-アセトアミド-6,7-ジヒドロチアゾロ[5,4-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化116】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.68 (s, 1H), 7.62-7.54 (m, 3H), 7.30 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 5.17 (s, 2H), 4.56 (s, 2H), 4.40 (s, 2H), 4.01-3.97 (m, 1H), 3.67 (s(br), 2H), 3.07-3.04 (m, 2H), 2.69-2.58 (m, 2H), 2.20 (s, 3H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0233】
[例71]
(S)-3-(4-((3-((2-エチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル) オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化117】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.66 (s, 1H), 7.62-7.53 (m, 3H), 7.30 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.53 (s, 1H), 5.17 (s, 2H), 4.51 (s, 2H), 4.20 (s, 2H), 4.01-3.97 (m, 1H), 3.57 (s(br), 2H), 2.81-2.78 (m, 2H), 2.75 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 2.69-2.57 (m, 2H), 1.80 (d, J = 2.4 Hz, 3H), 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
【0234】
[例72]
(S)-3-(4-((3-((2-アセチル-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸
【化118】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.56-7.55 (m, 2H), 7.49-7.42 (m, 3H), 7.28 (dd, J = 6.8, 2 Hz, 2H), 6.93 (dd, J = 6.8, 2 Hz, 2H), 5.12 (s, 2H), 4.09 (s, 2H), 4.01-3.97 (m, 1H), 3.88 (s, 2H), 3.18-3.14 (m, 2H), 3.07-3.04 (m, 2H), 2.66-2.56 (m, 2H), 2.50 (s, 3H), 1.79 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0235】
[例73]
2,2,2-トリフルオロ酢酸と組み合わされた(S)-3-(4-((3-((2-((メチルアミノ)メチル)-6,7-ジヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-5(4H)-イル)メチル)ベンジル)オキシ)フェニル)ヘキサ-4-イン酸化合物
【化119】
1H NMR (CD3OD, 400 MHz) δ: 7.67 (s, 1H), 7.62-7.60 (m, 1H), 7.55-7.53 (m, 2H), 7.30 (dd, J = 6.8, 2 Hz, 2H), 7.03 (s, 1H), 6.96 (dd, J = 6.8, 2 Hz, 2H), 5.17 (s, 2H), 4.52 (s, 2H), 4.36 (s, 2H), 4.27 (s, 2H), 4.01-3.98 (m, 1H), 3.62 (s(br), 2H), 3.24-3.21 (m, 2H), 2.71 (s, 3H), 2.69-2.62 (m, 2H), 1.81 (d, J = 2.4 Hz, 3H)。
【0236】
本発明の新規な化合物は、好適な賦形剤と組み合わせて、周知の技術、方法、及び濃度により、適切に医薬として許容可能な組成物に配合することができる。
【0237】
式(I)の化合物又はそれを含む医薬組成物は、ヒト及びその他の温血動物のために適したGPR40受容体リガンドとして有用であり、経口、局所、又は非経口投与のいずれかによって投与されることができる。
【0238】
活性成分、すなわち、本発明による式(I)の化合物の量は、医薬組成物及びその剤形において、様々な要素、例えば、特定の適用方法、具体的な化合物の有効性、及び所望の濃度に応じて広く変化ないし調節されることができる。
【0239】
生物学的活性:
本発明の化合物の生物学的活性をここに述べる以下のインビトロ及びインビボモデルにおいて試験をした。
【0240】
インビトロスクリーニング法のまとめ
蛍光アッセイ(FLIPR)を用いる、細胞内Ca2+フラックスに対する、化合物のEC50の決定
GPR40を発現している安定な細胞を25,000個/ウェルで蒔き、50μL/ウェルのアッセイ緩衝液(20 mM HEPES+1X HBSS)をその細胞に添加し、その細胞を20分間37℃で培養した。細胞に50μL/ウェルのカルシウム5染料を負荷し、45分間37℃で培養した。
細胞に、1000 nM(1:3漸減希釈-10点)の最高濃度において化合物を負荷させた。細胞内カルシウムフラックスをScreen Works 3.1ツールを使用して評価し、統計解析をGraph Pad Prism 4を使用して行った。
本発明の化合物の多くが、蛍光(FLIPR)アッセイを使用して測定した場合に、細胞内Ca2+フラックスに対するナノモルでの効能及び顕著な%刺激を実証した。
これらの化合物は、ナノモル範囲で有効性を示した(表1)。
【0241】
【表1】
【0242】
GPR40活性化を測定するためのプロモータ-ルシフェラーゼアッセイ
GPR40活性化を、GPR40 cDNA(ChemiBrite細胞株、Millipore, USから)で安定にトランスフェクトしたHEK293細胞で測定した。これらの細胞は、規格化対照としてのβガラクトシダーゼプラスミドで、ルシフェラーゼ遺伝子のクローン化5′、5XSRE配列を有するpGL2(Promega Inc.)プラスミドで過渡的にトランスフェクトされた。手短に、35000細胞/ウェルを96ウェルプレートに播いた。37℃において夜通しインキュベーションした後、その細胞をPBSで洗い、その5XSRE-ルシフェラーゼプラスミド及びβガラクトシダーゼプラスミドでトランスフェクトした。形質移入6時間後、培養液を取り除き、さまざまな濃度の薬剤を伴う新しい培養液で置き換え、さらに16時間インキュベートした。細胞を、次に50μLのGlo-Lysis緩衝液(Promega)中で30分間室温において溶解させた。細胞を次に遠心分離にかけ、可溶化液を集めた。20μLの可溶化液中に100μLのルシフェラーゼ基質を添加し、ルミノメーター中で発光を測定することにより、ルシフェラーゼ活性を測定した。20μLの可溶化液に20μLのβガラクトシダーゼ緩衝液(Promega)を添加し、415 nmでの吸光度を観測することによって、βガラクトシダーゼ活性も測定した。ルシフェラーゼ値をβガラクトシダーゼ値で除して、トランスフェクションの効率を規格化した(表2)。
【0243】
【表2】
【0244】
本発明の化合物のほとんどを、CYP1A2、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、及びCYP3A4に対して評価し、有意なCYP阻害効果はなかった。それら化合物は、10μMにおいて、有意なhERG結合を示さなかった。
【0245】
インビボでの有効性研究:
n-STZラットモデルにおけるGRP40アゴニスト試験化合物のための一次スクリーニング手順(プロトコル)
1〜2日齢のウィスターラットの仔に、腹腔内経路で120 mg/kg用量でストレプトゾトシン(STZ)を注入した。全ての仔を正常に生育させ、12〜14週の年齢で、グルコメーターを使用するテールクリップ法による経口グルコース耐容試験を行うことにより、グルコース不寛容についてスクリーニングをした。グルコース不寛容を示す動物を、試験化合物の評価のために選択した。3〜7日の休息期間のあいだ、動物を夜間絶食に保った。次の日の朝、グルコメーターを使用して血糖値を測定し、動物の予備処置のグルコース値がグループ同士の間で顕著に異ならないように、動物をグループ分けした。動物に試験化合物を投与し、次に化合物投与「0」分後15〜60分に血糖値を測定し、直ちに2g/kgのグルコース負荷を経口投与した。グルコメーターを使用するテールクリップ法によってグルコース負荷後30、60、及び120分に血糖値を測定した。また、グルコース負荷後10分に、インスリン値の測定のために血液も集めた。曲線(AUC)の下のグルコース面積を、グラフ・パッド・プリズムソフトウェア(Graph Pad Prism software)を使用して計算し、賦形剤処置した対照に対するAUCグルコースの%低下を計算した(表3)。
【0246】
【表3】
【0247】
n-STZラットOGTTモデルにおいて、化合物16、60、及び64のED50はそれぞれ0.05 mg/kg、0.04mg/kg、及び0.09 mg/kgであることがわかった。
【0248】
いくつかの化合物がラットにおいて有意な薬物動態パラメータを示している(表4)。
【0249】
【表4】
【0250】
式(I)の化合物又はそれらを含む医薬組成物は、ヒト及びそのほかの温血動物に適しており、脂質異常症、肥満などに関連する様々な疾患状態の治療のために、経口、局所、又は非経口投与のいずれかによって投与できる。
【0251】
この医薬組成物は、従来の方法を用いて提供することができる。好ましくは、この組成物は、有効量の活性成分すなわち本発明による式(I)の化合物を含む単位剤形である。
【0252】
医薬組成物及びそれらの単位剤形中の活性成分すなわち本発明の式(I)の化合物の量は、具体的な適用方法、具体的な化合物の効能、及び所望の濃度に応じて広く変わり又は調節されることができる。一般に、活性成分の量は、組成物の0.5%〜90%の範囲になろう。