(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352435
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】ガスを除去するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61M 5/36 20060101AFI20180625BHJP
A61M 5/142 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
A61M5/36
A61M5/142
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-552330(P2016-552330)
(86)(22)【出願日】2014年2月14日
(65)【公表番号】特表2017-505690(P2017-505690A)
(43)【公表日】2017年2月23日
(86)【国際出願番号】US2014016595
(87)【国際公開番号】WO2015122921
(87)【国際公開日】20150820
【審査請求日】2016年12月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】516241751
【氏名又は名称】グリーン リチャード デニス
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グリーン リチャード デニス
【審査官】
川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】
特表2007−508061(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0092640(US,A1)
【文献】
国際公開第2013/099946(WO,A1)
【文献】
実開平05−058151(JP,U)
【文献】
特開平01−135359(JP,A)
【文献】
特表2008−532695(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0053774(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/36
A61M 5/142
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
静脈内輸液システムのための空気除去装置であって、
ハウジングを備え、前記ハウジングが、
流体源に流体連通するための入口、
患者の血管に流体連通するための流体出口、及び、
空気出口を含み、前記空気除去装置が、さらに、
前記ハウジング内で前記入口と前記流体出口と間の流路に配置された、前記流路を横切って延在する突出部を含む分断要素と、
前記空気出口に流体連通しているエアチャンバとを備え、
前記流路が第1の流れ断面積を前記入口に含み、且つ、第2の流れ断面積を前記突出部に含み、前記第2の流れ断面積が前記第1の流れ断面積よりも小さく、
前記分断要素が、さらに、前記流路の方向に延在する本体を含み、前記流路が第3の流れ断面積を前記本体に含み、前記第3の流れ断面積が、前記第2の流れ断面積よりも大きく且つ前記第1の流れ断面積よりも小さい、空気除去装置。
【請求項2】
前記第2の流れ断面積が前記第1の流れ断面積の33%よりも小さい、請求項1に記載の空気除去装置。
【請求項3】
前記分断要素が、前記本体に沿って間隔を有して配置された複数の突出部を含む、請求項1に記載の空気除去装置。
【請求項4】
前記分断要素が前記空気出口を通って前記エアチャンバ内に延在している、請求項3に記載の空気除去装置。
【請求項5】
前記空気出口及び前記エアチャンバが前記流体出口より上流に配置されている、請求項4に記載の空気除去装置。
【請求項6】
前記エアチャンバが可変の内部容積を含む、請求項1に記載の空気除去装置。
【請求項7】
前記エアチャンバが柔軟な側壁を含む、請求項6に記載の空気除去装置。
【請求項8】
前記エアチャンバが圧潰可能なアコーディオン状側壁を含む、請求項6に記載の空気除去装置。
【請求項9】
前記エアチャンバが柔軟なブラダを含む、請求項6に記載の空気除去装置。
【請求項10】
静脈内輸液システムであって、
流体が輸液バッグから前記静脈内輸液システムに入り得る入口と、
前記流体が患者の血管内に分与され得る出口と、
流体が前記入口から前記出口へ通過し得る通路と、
前記入口と前記出口との間に配置された空気除去装置とを備え、前記空気除去装置が、
前記流体のための流路を画成しているハウジングと、
前記ハウジング内に配置された、前記流路を横切って延在する突出部を含む分断要素と、
前記ハウジングに流体連通しているエアチャンバとを含み、
前記流路が、前記ハウジングにより画成された第1の流れ断面積、及び、前記突出部と前記ハウジングとの間に画成された第2の流れ断面積を含み、前記第2の流れ断面積が前記第1の流れ断面積よりも小さく、
前記空気除去装置が、前記入口と前記出口との間に、前記通路内の空気が前記空気除去装置を越えて流れることを防止するように配置されており、
前記分断要素が、さらに、前記流路の方向に延在する本体を含み、前記流路が第3の流れ断面積を前記本体に含み、前記第3の流れ断面積が、前記第2の流れ断面積よりも大きく且つ前記第1の流れ断面積よりも小さい、静脈内輸液システム。
【請求項11】
前記第2の流れ断面積が前記第1の流れ断面積の33%よりも小さい、請求項10に記載の静脈内輸液システム。
【請求項12】
前記空気除去装置と前記出口との間に配置された挿入可能部分をさらに含み、前記挿入可能部分がポンプ内に挿入されるように構成され、前記ポンプが、前記通路を通して流体を引き出すように構成されている、請求項10に記載の静脈内輸液システム。
【請求項13】
さらに、前記入口と前記挿入可能部分との間に配置された第2の空気除去装置を含む、請求項12に記載の静脈内輸液システム。
【請求項14】
さらに、前記挿入可能部分と前記出口との間に配置された第2の空気除去装置を含む、請求項12に記載の静脈内輸液システム。
【請求項15】
前記挿入可能部分が、前記ポンプとインタフェースするように構成されたカセットを含む、請求項12に記載の静脈内輸液システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、概して流体送達システムの分野に関する。より詳細には、本発明の実施形態は、気泡又は別のガスを流体送達システムから除去するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
気泡又は塞栓が血管又は心臓内に閉じ込められて、血管又は心臓を流れる正常な血流を妨げる(例えば、静脈空気塞栓(VAE))場合、空気塞栓症が生じ得る。患者の静脈内の空気は心臓の右側に移動し、心臓から肺に達し得る。肺に血液を供給する血管内に閉じ込められた空気が肺循環の障害となり、胸痛及び呼吸促迫を引き起こす場合がある。患者によっては、空気が心臓の左側に移動し、脳又は冠状動脈に達してより深刻な合併症が生じる場合がある。空気塞栓症の影響は、塞栓の寸法及び血管に侵入する空気の割合に直接関係する。50mlの空気は低血圧及び律動異常を生じさせる。300mlの空気は急速に侵入すると、一般的に、循環閉塞や心血管虚脱により死を引き起こし得る。
【0003】
空気は血管内に、外科手術又は別の医療処置中に、例えば注射器から侵入し得る。空気は、血管内に導入される流体(例えば、輸血用血液、食塩水又は薬剤などの流体を供給する静脈内(IV)輸液ライン)に閉じ込められた気泡の形態で取り込まれ得る。小さい気泡が供給時に流体中に存在し得る。また、例えば、IVラインの準備中にローラクランプが過度に急速に解除されたときなどに、さらなる気泡も形成され得る。
【0004】
導入される流体の速度を制御するためにポンプを使用し得る。このようなポンプは、空気がIVライン内に存在する場合に検出するためのシステムを含み得る。気泡がポンプに達するとアラームが鳴って看護スタッフ又は他の介護士に警告でき、ポンプは停止する。介護士は患者のもとへ行き、IVラインから気泡を除去しようとするはずである。いずれの医療機関にもこの処理のための特定の手順があるだろう。しかしそれは、IVバッグ及び/又はIVラインを例えば「弾いて」気泡を解放し、バッグの上部に集めて出口から離そうとするような、ローテクで及び/又は時間がかかる方法を含み得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
最初にIVラインを準備し、その開始時にポンプアラームをリセットし、そして、IVラインから空気をパージするために、看護士又はその他の介護士により、何億ドルもの、及び多大な労働時間が費やされている。加えて、ポンプに組み込まれたアラームは、作動のたびに患者を目覚めさせやすいため、患者にとって障害である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、静脈内輸液システムのための空気除去装置に関する。前記空気除去装置は、流体源に流体連通するための入口と、患者の血管に流体連通するための流体出口と、空気出口とを有するハウジングを含む。前記空気除去装置は、さらに、前記ハウジング内で前記入口と前記流体出口と間の流路に配置された分断要素と、前記空気出口に流体連通しているエアチャンバとを含む。前記分断要素は、前記流路を横切って延在する突出部を含む。前記流路は第1の流れ断面積を前記入口に含み、且つ、第2の流れ断面積を前記突出部に含む。前記第2の流れ断面積は前記第1の流れ断面積よりも小さい。
【0007】
別の実施形態は、静脈内輸液システムに関する。当該静脈内輸液システムは、流体が輸液(流体)バッグから前記静脈内輸液システムに入り得る入口と、前記流体が患者の血管内に分与され得る出口と、流体が前記入口から前記出口へ通過し得る通路と、前記入口と前記出口との間に配置された空気除去装置とを含む。当該空気除去装置は、前記流体のための流路を画成しているハウジングと、前記ハウジング内に配置された分断要素と、前記ハウジングに流体連通しているエアチャンバとを含む。前記分断要素は、前記流路を横切って延在する突出部を含む。前記流路は、前記ハウジングにより画成された第1の流れ断面積、及び、前記突出部と前記ハウジングとの間に画成された第2の流れ断面積を含む。当該第2の流れ断面積は前記第1の流れ断面積よりも小さい。前記空気除去装置は、前記入口と前記出口との間に、前記通路内の空気が前記空気除去装置を越えて流れることを防止するように配置されている。
【0008】
別の実施形態は、静脈内輸液システムにおける流体から空気を除去するための方法に関する。この方法は、流体を収容している輸液バッグと共に使用するための静脈内輸液システムを提供するステップを含む。当該静脈内輸液システムは、入口、出口、流体が前記入口から出口へ通過し得る通路、及び、前記入口と出口との間に配置された空気除去装置を含む。前記空気除去装置は、流体から空気を受動的に除去するように構成されており、且つ、可変の内部容積を有するエアチャンバを含む。前記方法は、さらに、前記通路を通る前記流体の流れをクランプ装置を用いて停止させるステップと、前記入口を前記輸液バッグに、前記通路が前記輸液バッグの内部と流体連通するように挿入するステップと、前記クランプを解除して、前記流体が空気除去装置を通過して前記出口に達するまで流体を前記通路に流入させるステップとを含む。前記方法は、さらに、前記通路を通る前記流体流を、前記クランプ装置を用いて停止させるステップと、前記エアチャンバの内部容積を増大するステップと、前記クランプを解除して流体が前記通路を流れることを可能するステップとを含む。
【0009】
本発明の実施形態の特徴、態様及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び、図面に示される添付の例示的な実施形態から明らかになろう。以下に図面を簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】例示的な実施形態による、空気除去装置を含む流体送達装置の概略図である。
【
図2】例示的な実施形態による空気除去装置の概略図である。
【
図3】
図2の空気除去装置の線3−3に沿った断面図である。
【
図4】
図2の空気除去装置の線4−4に沿った断面図である。
【
図5】
図2の空気除去装置の線5−5に沿った断面図である。
【
図6A】その他の幾つかの例示的な実施形態による、空気除去装置のための分断器の概略図である。
【
図6B】その他の幾つかの例示的な実施形態による、空気除去装置のための分断器の概略図である。
【
図6C】その他の幾つかの例示的な実施形態による、空気除去装置のための分断器の概略図である。
【
図6D】その他の幾つかの例示的な実施形態による、空気除去装置のための分断器の概略図である。
【
図7A】様々な例示的な実施形態による、空気除去装置のためのエアチャンバの概略図である。
【
図7B】様々な例示的な実施形態による、空気除去装置のためのエアチャンバの概略図である。
【
図8A】別の例示的な実施形態による、空気除去装置のためのエアチャンバの概略図である。
【
図8B】別の例示的な実施形態による、空気除去装置のためのエアチャンバの概略図である。
【
図9A】別の例示的な実施形態による、空気除去装置のためのエアチャンバの概略図である。
【
図9B】別の例示的な実施形態による、空気除去装置のためのエアチャンバの概略図である。
【
図10A】別の例示的な実施形態による、空気除去装置のためのエアチャンバの概略図である。
【
図10B】別の例示的な実施形態による、空気除去装置のためのエアチャンバの概略図である。
【
図11】別の例示的な実施形態による、空気除去装置を含む流体送達装置の概略図である。
【
図12】別の例示的な実施形態による、空気除去装置を含む流体送達装置の概略図である。
【
図13】例示的な実施形態による、静脈内輸液システムにおける流体から空気を除去するための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の詳細な説明が例示的且つ説明的なものに過ぎず、本発明の実施形態を特許請求の範囲に記載されているように限定するものではないことが理解されよう。
【0012】
図1を参照すると、例示的な実施形態による流体送達システム10が、空気除去装置12(例えば、エアキャッチ、脱気器など)を含む様子が示されている。流体送達システム10は流体を、柔軟な静脈内(IV)バッグ16として示されている流体源から患者に、ほぼ閉鎖された通路、例えば、所定長さの管14により提供される通路を通して運ぶように構成されている。その他の実施形態において、流体は、別の流体源、例えば、ボトル又はその他の閉鎖された滅菌容器から供給され得る。流体送達システム10は、様々な流体を患者の血管に送達するために用いられ得る。これらの流体は、増量剤(例えば、脱水症に対処するための補液としての食塩水(NaCl)、グルコース溶液など)、全血(例えば、輸血用血液)、血液成分(例えば、赤血球、血漿、血小板など)、又は、薬剤(例えば、化学療法薬剤、抗生物質など)を含むがこれらに限定されない。
【0013】
流体送達システム10は、皮膚を通して静脈に挿入されるカテーテルに、適切な出口コネクタ15を介して接続され得る。静脈は、末梢静脈(例えば、腕若しくは脚の静脈)、又は、中心静脈(例えば、頭部若しくは胸部の静脈)であり得る。その他の実施形態において、流体送達システム10は、流体を患者の身体内に、別の装置、例えば、患者の皮膚に埋め込まれたポートを通して送達し得る。出口コネクタ15は、例えば、流体送達システム10の出口に永続的に接続され(例えば、熱又は接着剤を用いて融着)、且つ、対応する雌ルアーコネクタに接続されるように構成された、雄ルアーコネクタであり得る。その他の実施形態において、流体送達システム10の出口は、カテーテル又は別の装置に、別のタイプのコネクタにより(例えば、ねじタイプ又は圧力嵌めコネクタなどを用いて)接続され得る。
【0014】
一実施形態において、流体送達システム10を通って患者の血管内に入る流体の流量が、輸液(注入)ポンプ18として
図1に示されている装置により監視及び制御される。輸液ポンプ18は、流体を一定流量で、又は断続的に、いずれの場合にも、介護士により、又は直接患者により決められた頻度で送達し得る。流体送達システム10の一部が輸液ポンプ18を通っており、輸液ポンプ18と、流体流量を制御するように直接インタフェース(相互作用)する。一実施形態において、流体送達システム10は、輸液ポンプ18の対応するソケットに嵌り込むように構成されたカセット20を含む。その他の実施形態において、流体送達システム10にカセット20が無くてもよく、輸液ポンプ18は、所定長さの管14を受け入れるように構成され得る。
【0015】
その他の実施形態において、輸液ポンプ18が用いられなくてもよく、流体送達システム10は、IVバッグ16が患者より上に吊り下げられて流体が重力により送達される重力滴下システムであり得る。その他の実施形態において、2つ以上の流体送達システム10が、流体を患者に、単一のカテーテル又はその他の入口点を通して送達し得る。このような実施形態において、流体送達システム10の1以上が、流量を制御するために輸液ポンプを使用でき、その他の流体送達システム10の1以上が重力送りシステムであり得る。
【0016】
空気除去装置12は、気泡が患者に達する前に気泡を流体送達システム10から除去する。患者の血管内に侵入する空気の量を減じることにより、血管内の空気に関連する合併症(例えば、空気塞栓が塞栓症を引き起す)の可能性が低減する。
【0017】
幾つかの輸液ポンプ18は、流体送達システム10の、輸液ポンプ18を通る部分における所定量の空気の存在を検出するためのシステムを含み得る。このようなライン内空気検出システムは、予防措置を講じる(例えば、流体送達システム10の流体流を停止させる、及び/又は、介護士にアラートする)ように構成され得る。アラートは、例えば、空気が検出されたときに作動されて空気が流体送達システム10から除去され、輸液ポンプ18がリセットされるまで鳴り続ける音声トーンであり得る。空気除去装置12が流体送達システム10にて輸液ポンプ18より上流に配置されるならば、これらのアラートの発生が減り、それが患者及び介護士の両方の障害を減らす。
【0018】
さらに
図1を参照すると、流体は流体送達システム10に、IVバッグ16に突き通されるように構成されたスパイク25の開口部24として示されている入口を通って入る。スパイク25は、IVバッグ16の下に吊り下げられたドリップチャンバ26に接続されている。流体は、滴下するか又はその他の方法で、IVバッグ16から開口部24を通って、制御された流量で流出し、ドリップチャンバ26内に流れ込む。開口部24の寸法は、所望の滴径及び滴下速度を得るように選択され得る。流体送達システム10が準備され(すなわち、流体でほぼ満たされ)、使用されているとき、ドリップチャンバ26は、概して部分的にのみ流体で満たされる。流体はドリップチャンバ26から、流体送達システム10のその他の部分に流れ、一方、空気の多くはドリップチャンバ26に残るか、又は、開口部24を通ってIVバッグ16内に戻る。しかし、幾らかの空気は、ドリップチャンバ26からの流体と共に、流体送達システム10のその他の部分へと流れ得る。
【0019】
流体は、ドリップチャンバ26から管14を通り、その他の部品(例えば、逆止弁28、及び、分岐管又はyサイト22として示されているコネクタ)を経由して流れる。1つの流体送達システム10(例えば、第2のセット、ピギーバックセットなど)を別の流体送達システム10(例えば第1のセット)に、yサイト22を介して連結又は「ピギーバック」してもよい。yサイト22は、別の物質を流体送達システム10に導入することを可能にするポート23(例えば、メディポート、注入ポートなど)を含む接合部である。物質は、例えば、第2の流体源からの第2の流体であり得る。第2流体は、IVバッグ16に類似の流体源から、yサイト22とインタフェースする管を介して、ポート23に突き通された針を有するシリンジから、或いは、別の方法(例えば、ルアーコネクタ又は別の針なしコネクタなどのコネクタ)によりyサイト22とインタフェースするシリンジから送達され得る。2つの流体送達システム10は、各々、連続的に動作することが可能であり、一方の流体送達システム10が連続的に動作でき、その間、他方の流体送達システム10が第2の流体を周期的に第1の流体に加え得る。或いは、他方(第2)の流体送達システム10の作動中に一方(第1)の流体送達システム10が停止していてもよい。流体送達システム10への第2の流体の導入が、付加的な空気をシステムに取り込む場合がある。
【0020】
ここで
図2を参照すると、例示的な実施形態による空気除去装置12が示されている。空気除去装置12は、流体送達システム10の入口と出口との間の流路に沿って(例えば、流体を開口部24から出口コネクタ15へと流す管14に接合されて)配置されている。空気除去装置12はハウジング30を含み、ハウジング30は、入口32、流体出口34、空気出口36、及び、流体を入口32から流体出口34までハウジング30内で通過させる流路38を画成している。例示的な実施形態によれば、ハウジング30は、剛性のFDA認可材料から形成される。一実施形態において、ハウジング30は、その全体が、主要円筒状部31、及び、主要円筒状部31と交差している傾斜円筒状部33として形成される。流体出口34と空気出口36とは主要円筒状部31の対向端に設けられ、入口32は傾斜円筒状部33の遠位端に設けられている。流体出口34と空気出口36とがハウジングの対向端に配置されていることが、流路38からの空気の除去を容易にする。
【0021】
主要円筒状部31及び傾斜円筒状部33は、管14、例えば、標準的な1/4インチ(0.635cm)直径のポリマー(例えばポリプロピレン、ナイロンなど)の管を受け入れるように構成された内径を有する。その他の実施形態において、主要円筒状部31及び傾斜円筒状部33は、別の直径の管を受け入れる寸法につくられ得る。管14は、入口32及び流体出口34に、適切な水密接続機構により接続されて、滅菌された閉鎖通路を、入口32に接続された管14から、ハウジング30の内部を流路38に沿って通り、流体出口34に接続された管14まで形成している。管14はハウジングに永続的に(例えば、接着剤により、熱ステーキングなどにより)接続されても、或いは、ハウジングに着脱可能に、例えば、ルアーコネクタ、又は、別の適切なねじタイプ若しくは圧力嵌めにより接続されてもよい。
【0022】
その他の実施形態において、ハウジング30はその他の形状に形成され得る。例えば、ハウジング30の内部がほぼ平坦につくられてもよく、又は矩形の断面を有してもよい。その他の実施形態において、入口32並びに流体出口34及び空気出口36の、互いに対する配置が別様であってもよい。例えば、ハウジング30がT字状体であってもよい。
【0023】
図2にインサート40として示されている分断(disrupting)装置が、ハウジング30内部の流路38に配置されている。流路38に沿って流れる流体内の気泡の少なくとも幾らかが、流体出口34を通過しないように方向転換される。その代わりに、空気は空気出口36を通過して、流路38の外側にあるエアチャンバ50内に入る。
【0024】
一例によれば、インサート40は、流体の存在下で反応しないFDA認可材料から形成された細長い部材である。インサート40はハウジング30の内部に、例えば接着剤を用いて接合され得る。別の実施形態において、インサート40はハウジング30内部に接合されるのでなく、ハウジング30の内部幾何学的形状によりハウジング30内に保持され得る。別の実施形態において、インサート40は、ハウジング30と一体的に単一の物体として形成され得る。
【0025】
インサート40は、本体44から延在する複数の突出部42(例えば、レッジ、フランジ、バフル、レッジなど)を含む。突出部42は、切欠き又は間隙43により離隔されている。突出部42は、流体流の方向に対して直交する面46を含む。面46は、ハウジング30内の流体流を、流路38に沿った気泡の移動を抑制するように妨げる。その他の実施形態において、面46が流れに直交しない場合があり、その代わりに、所定角度で(例えば、上流方向、下流方向になど)傾斜され得る。面46はほぼ平坦な面として示されているが、その他の実施形態において、面46はそれ以外の形状及び輪郭(例えば、凹状、凸状、波形状など)を有し得る。例示的な一実施形態によれば、インサート40は、インサート40の長さに沿ってほぼ均一の間隔で配置された、類似の寸法及び形状の8つの突出部42を含む。別の実施形態において、突出部42はインサート40の長さに沿って不均一に分布され得る。別の実施形態において、突出部42は、流体からの付加的空気の除去を促進するために、互いに異なる形状につくられ得る。
【0026】
図3〜
図5を参照すると、流路38の断面積は、インサート40の周囲を通過するに従って変化する。流体は入口32にてハウジング30に入り、入口32は、ハウジング30の内径により画成された第1の断面積41を有する。突出部42にて、面46が流体流を妨げ、流体をインサート40周囲に迂回させて、突出部42とハウジング30との間の、第2の断面積45を画成している環状スペースに送り込む。例示的な実施形態によれば、第2の断面積45は第1の断面積41の約50%よりも小さい。好ましい実施形態によれば、第2の断面積45は第1の断面積41の約33%よりも小さい。流体は突出部を越えて、間隙43により形成された中間キャビティ内に流入し続ける。中間キャビティは、突出部42とハウジング30との間の環状スペース、及び、本体44とハウジング30との間の領域を含む、第3の断面積47を有する。第3の断面積47は第2の断面積45よりも大きいが、第1の断面積41よりも小さい。
【0027】
突出部42と、流路38に沿って変化する流れ断面積とが、流路38に沿った空気の移動を中断させる。空気除去装置12に入る大きい気泡及び大量の空気(例えば、管14の内径にほぼ等しい直径を有する)は崩壊されて小さい気泡になり、流路38から離脱し、空気出口36を通ってハウジング30から出ていく。比較的小さい気泡は、間隙43により形成された中間キャビティ内に、これらの気泡の直径がより大きくなるまで捕捉されることができ、そして、流路38から離脱し、空気出口36を通ってハウジング30から出ていくことができる。
【0028】
気泡が突出部42周囲の限定された流れ断面積を通過するときに、表面張力による力が気泡の内圧に打ち勝つと考えられる。この低減された流れ断面積が気泡の底部を圧潰し、気泡を上流に移動させ、突出部を越えさせない。十分な空気が適切な場所に閉じ込められると、比較的大きい気泡も、また、間隙43の1つにおいて小さい気泡から形成された気泡も、気泡内部の圧力により押し上げられて突出部42から離れる。
【0029】
ここで
図6A〜
図6Dを参照すると、インサートのその他の幾つかの実施形態が示されている。
図6Aに示されているように、一実施形態において、インサート40は、本体44の複数の側部から延在する突出部42を含み得る。
図6Bに示されているように、別の実施形態において、インサート40は、本体44から半径方向外側に延在する突出部42を含み得る。
図6Cに示されているように、別の実施形態において、突出部42は外側のハウジング30から内側に延在でき、流路38は突出部42内の開口部49を通過でき、インサート40とハウジング30との間の環状スペースを通過するのではない。
図6Dに示されているように、別の実施形態において、突出部42は、ハウジングの内部を横切って延在する壁部又はプレートであり得、流路は、突出部42における1以上の開口部49(例えば、穴、アパーチャ、スロットなど)を通過し得る。
【0030】
ここで
図7A〜
図7Bを参照すると、例示的な実施形態によるエアチャンバ50が示されている。エアチャンバ50は、空気が流路38内の流体から離脱されてその中に入るキャビティを提供する。従って、空気は流体送達システム10を流れ続けず、空気除去装置12の下流に(例えば、輸液ポンプ18に、又は患者に)到達しない。エアチャンバ50は、IVバッグ16に一般的に含まれ得るいかなる空気も、及び、その他の源(例えば第2のライン又はシリンジ)からyサイト22若しくは他のコネクタを介して流体送達システムに侵入し得る空気も収容するのに十分な内部容積を有するように構成されている。
【0031】
一実施形態において、エアチャンバ50は、密閉端を有する柔軟な管状体である。エアチャンバ50は、流体の存在下で反応しないFDA認可材料から形成される。エアチャンバ50は、例えば、適切なポリマー(例えば、ポリプロピレン、ナイロンなど)から形成され得る。エアチャンバ50は、ハウジング30の空気出口36に、ハウジング30の内部からエアチャンバ50の内部への無菌閉通路を形成するように適切な気密接続機構により接続される。インサート40の端部は、空気出口36を通ってエアチャンバ50の内部に延在し得る。
【0032】
エアチャンバ50は、可変の(例えば拡張可能な)内部容積を有するように構成され得る。
図7Aに示されているように、第1の又は圧縮された形態において、エアチャンバ50は1回以上折り曲げられてエアチャンバ50の内部容積を低減する。エアチャンバ50は、着脱可能な装置(折り曲げられたエアチャンバ50周囲に巻き付けられた所定長さのテープ51として示されている)を用いた圧縮形態で保持される。その他の実施形態において、エアチャンバ50は、別の装置、例えばクランプ、ケーブルタイ、バンド、ストラップ、フック、及び、ループストリップなどを用いた圧縮形態で保持される。エアチャンバ50は、エアチャンバ50の内部容積を増やすために第2の又は拡張された形態に変形されることができる。
図7Bに示されているように、エアチャンバ50を形成している材料の弾性特性が、テープ51又は他の装置が取り外されたならばエアチャンバ50を自動的に拡張させる。
【0033】
エアチャンバ50は、最初は、例えば密封パッケージで提供される流体送達システム10の一部として圧縮形態で提供され得る。流体送達システム10は介護士によりIVバッグ16に接続された後、IVバッグ16からの流体を流体送達システムを通して出口コネクタ15に達するまで流れさせることにより準備され得る。流体送達システム10が準備されたならば、エアチャンバ50は拡張形態に変形され得る。エアチャンバ50の拡張により、流体送達システム10から流体(例えば、空気除去装置12のハウジング30内の流体)が引き出され、空気出口36を通ってエアチャンバ50内部に入り、エアチャンバ50を少なくとも部分的に流体で満たす。流体送達システム10が患者に接続されて流体を患者に送達したならば、流体から集められた空気がエアチャンバ50に収集されて流体をエアチャンバ50から排出できる。
【0034】
エアチャンバ50の内部容積は様々な方法で拡張され得る。例えば、
図8A〜
図8Bに示されている別の実施形態において、エアチャンバ50は、アコーディオンプリーツ状の拡張可能な壁部を有し得る。圧縮形態において、エアチャンバ50の端壁52は、ハウジング30に向かって押されている。拡張形態において、端壁52は、ハウジング30から引き離されている。
【0035】
その他の実施形態において、エアチャンバ50の円筒状側壁54が剛性であってもよく、また、エアチャンバ50の内部容積が別の部材を用いて変更されてもよい。例えば、
図9A〜
図9Bに示されている別の実施形態において、エアチャンバ50は、ボアを画成している円筒状側壁54、及び、円筒状側壁54に対して移動可能なプランジャ56を含み得る。プランジャ56の頭部57は、円筒状壁の内面に気密インタフェースにより係合する。プランジャ56がハウジング30から引き離されるに従い、頭部57により部分的に画成されるエアチャンバ50の内部容積は増大する。
【0036】
その他の実施形態において、介護士が流体送達システム10の準備後にエアチャンバ50の容量を能動的に変えない場合がある。例えば、
図10A及び10Bに示されている別の実施形態において、エアチャンバ50は柔軟なブラダ58を含み得る。圧縮形態において、ブラダ58は膨張されていない。空気が流体から除去されてエアチャンバ50に入るにつれて、ブラダ58は膨張される。エアチャンバ50は、ブラダを損傷又は偶発的圧縮から保護するために、剛性の外側ハウジング59をさらに含み得る。外側ハウジング59は、膨張しているブラダ58が外側ハウジング59の内部から空気を排出することを可能にする開口部を含む。
【0037】
別の実施形態において、空気がエアチャンバ50内に収集されない場合がある。その代わりに、空気は、空気出口36を出て、低圧逆止弁などの装置を通過して大気中に放出され得る。逆止弁は、外部の汚染物を流体送達システム10に侵入させずに空気を流体送達システム10から排出することを可能にする。
【0038】
さらに別の実施形態において、空気はエアチャンバ内に収集されずに別の密閉体に送られ得る。例えば、空気除去装置12は、空気出口36と別のチャンバ、例えばドリップチャンバ26又はIVバッグ16との間に(例えば、IVバッグ16上部の、IVバッグ16に収容されている流体の高さよりも上のポートを通して)接続されたリターンラインを含み得る。
【0039】
空気がエアチャンバ50に入らない場合でも、空気は流体から空気除去装置12により効果的に除去され得る。例えば、間隙43により形成された中間チャンバ内にインサート40により閉じ込められた気泡は、流体と共に出口コネクタ15から放出されて患者の血管内に入り続けることを防止される。同様に、空気は流体を、上記のようにエアチャンバ50の内部からだけでなく、ハウジング30の上部(例えば、主要円筒状部31の空気出口36付近の部分)からも、流路38の外側に、流体送達システム10を通過する流体流を中断せずに排出させ得る。
【0040】
ここで
図11を参照すると、別の例示的な実施形態による流体送達システム60が示されている。流体送達システム60は上記の流体送達システム10と類似の構成である。流体送達システム60は、空気除去装置12(第1空気除去装置12)と直列に配置された追加の第2空気除去装置62を含む。第1空気除去装置12及び第2空気除去装置62は共にカセット20の上流に設置される。第2空気除去装置62は第1空気除去装置12の下流に、第2空気除去装置62の入口が第1空気除去装置12の流体出口34に接続されるように配置される。従って、第2空気除去装置62は、第1空気除去装置12を通過できるいかなる空気も捕え、それらの空気を、カセット20に流入する流体から離脱させ、これにより、空気がカセット20に達してポンプ18によりアラームを起動させる可能性を低減する。
【0041】
ここで
図12を参照すると、別の例示的な実施形態による流体送達システム70が示されている。流体送達システム70は上記の流体送達システム10と類似の構成である。流体送達システム70は、空気除去装置12(第1空気除去装置12)と直列に配置された追加の第2空気除去装置72を含む。第2空気除去装置72はカセット20の下流に設置される。幾らかの非常に小さい気泡が第1空気除去装置12を通過する可能性がある。また、このような小さい気泡が、アラームを作動させずにポンプ18を通過できる場合もある。このような小さい気泡の寸法は、成人への影響は無視可能なほど十分に減じられているかも知れないが、幼児(例えば、新生児集中治療室内の幼児)にはやはり有害であろう。例示的な実施形態によれば、第2空気除去装置72は、第1空気除去装置12を通過できる小さい気泡を捕えるように構成され得る。従って、第2空気除去装置72は、第1空気除去装置12を通過できるいかなる空気も捕えて出口コネクタ15への流体流から離脱させるように配置及び構成され、それにより、空気が患者に到達する可能性を低減する。
【0042】
ここで
図13を参照すると、静脈内輸液システムにおける流体から空気を除去するための、例示的な実施形態による方法80のフローチャートが示されている。流体を収容している輸液バッグと共に用いられるための静脈内輸液システムが提供される(ステップ82)。静脈内輸液システムは、入口、出口、流体が入口から出口へ通過し得る通路、及び、入口と出口との間に配置された空気除去装置を含む。空気除去装置は、流体から空気を受動的に除去するように構成されており、可変の内部容積を有するエアチャンバを含む。通路を通る流体の流れが、クランプ装置を用いて停止される(ステップ84)。流れは、例えば、管14に接続されたクランプを用いて停止又は調節され得る。クランプは、ローラクランプ、スライドクランプ、ピンチクランプ、又はその他の任意の機構であってよく、管14を通る内部通路を部分的に又は完全に閉鎖するように構成される。これは、管14を、挟む、曲げる、又はその他の方法で歪めることにより行われる。入口が輸液バッグに、通路が輸液バッグの内部と流体連通するように挿入される(ステップ86)。流体を通路に流入させるためにクランプが外される。流体は、空気除去装置を通過して出口に達するまで通路内を流れる(ステップ88)。クランプは、通常、通路に侵入する気泡の量を最小限にするために、かなりゆっくりと解除される。流体が出口に達したならば、通路を通る流体流はクランプ装置により停止される(ステップ90)。エアチャンバの内部容積が増大されて、流体をエアチャンバ内に引き込む(ステップ92)。次いで、クランプを解除することで、流体が通路を流れることを可能にし、これにより、空気除去装置が流体から空気を除去できる(ステップ94)。
【0043】
本明細書で使用される用語「およそ」、「約」、「ほぼ」、及び類似の用語は、本開示の主題が関連する分野の当業者に一般的で認められている語法に一致する広い意味を有することを意図されている。本開示を精査する当業者は、これらの用語が、記載及び請求される幾つかの特徴を、これらの特徴の範囲を示された正確な数値範囲に限定せずに説明できることを意図されていることを理解するであろう。従って、これらの用語は、記載及び請求された主題の、実質的でなく又は重要でない修正又は変更が、添付の特許請求の範囲に記載されているように本発明の範囲内にあると見なされることを示すと解釈されるべきである。
【0044】
本明細書で使用される用語「接続される」、「連結される」などは、2つの部材を直接的又は間接的に相互に接合することを意味する。このような接合は、不動(例えば、永続的)又は可動(例えば、着脱可能若しくは解除可能)であり得る。このような接合は、2つの部材を、若しくは、2つの部材と任意の追加の中間部材とを、単一体として互いに一体的に形成することで達成され得る。或いは、2つの部材を、若しくは、2つの部材と任意の追加の中間部材とを、互いに取り付けることでも達成され得る。
【0045】
要素の位置に関する本明細書での表現(例えば、「頂部」、「底部」、「より上」、「より下」など)は、単に図面における様々な要素の向きを説明するために使用されている。様々な要素の向きが、その他の例示的な実施形態に応じて異なり得ること、及び、そのような変更が本開示に含まれることが意図されることに留意されたい。
【0046】
例示的な実施形態に示されているようなIVライン空気除去装置の要素の構成及び配置は単に例示的である。本開示の少数の実施形態のみを詳細に記載したが、本開示を精査する当業者は、多くの修正(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状及び比率、パラメータ値、取り付け配置、材料の使用、色、向きなどの変更)が、本明細書に記載された主題の新規の教示及び利点から本質的に逸脱せずに可能であることを容易に理解するであろう。例えば、一体的に形成されるように示された要素を、複数の部品又は要素から構成してもよい。本開示において、幾つかの類似の部品を異なる図面において同一の参照番号で示した。これが、これらの部品が全ての実施形態で同一であることを意味すると解釈されてはならず、様々な改変が異なる様々な実施形態で行われ得る。本開示の要素及び/又は組立体が、十分な強度又は耐久性をもたらす広範な材料のいずれからでも、様々な色、テクスチャ及びそれらの組合せのいずれかで構成され得ることに留意されたい。