特許第6352489号(P6352489)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6352489穀類において真菌を制御するための相乗的殺真菌混合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352489
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】穀類において真菌を制御するための相乗的殺真菌混合物
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/40 20060101AFI20180625BHJP
   A01N 43/653 20060101ALI20180625BHJP
   A01N 43/54 20060101ALI20180625BHJP
   A01N 47/24 20060101ALI20180625BHJP
   A01N 43/56 20060101ALI20180625BHJP
   A01N 45/02 20060101ALI20180625BHJP
   A01N 47/38 20060101ALI20180625BHJP
   A01N 37/34 20060101ALI20180625BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   A01N43/40 101E
   A01N43/653 Q
   A01N43/54 A
   A01N47/24 G
   A01N43/56 C
   A01N45/02
   A01N43/40 101D
   A01N47/38 B
   A01N37/34 104
   A01P3/00
【請求項の数】3
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-84587(P2017-84587)
(22)【出願日】2017年4月21日
(62)【分割の表示】特願2016-22149(P2016-22149)の分割
【原出願日】2010年10月6日
(65)【公開番号】特開2017-171669(P2017-171669A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2017年4月25日
(31)【優先権主張番号】61/249,479
(32)【優先日】2009年10月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501035309
【氏名又は名称】ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126354
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100139310
【弁理士】
【氏名又は名称】吉光 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】オーウェン,ダブリュ.ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,チェングリン
【審査官】 村守 宏文
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第99/040081(WO,A1)
【文献】 国際公開第01/014339(WO,A1)
【文献】 特表2005−507921(JP,A)
【文献】 Anonymous,Synergistic fungicidal compositions of heterocyclic aromatic amides and triazoles,IP.COM,2004年 7月20日,(IPCOM000029972D)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
A01P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺真菌的有効量の(a)式IIまたはIIIの化合物、及び(b)プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、プロクロラズ及びクロロタロニルからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤、を含む相乗的殺真菌剤混合物。
【化4】
【請求項2】
IIまたはIIIの化合物対プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、プロクロラズ及びクロロタロニルからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤の重量比は、1:10〜10:1である、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
請求項1に記載の殺真菌的有効量の殺真菌剤混合物及び農業的に許容されるアジュバント又は担体を含む殺真菌性組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、明示的に参照により本明細書に組み込まれる2009年10月7日に出願さ
れた米国仮特許出願第61/249479号明細書の利益を主張するものである。
【0002】
本発明は、(a)式I、II、III、IV又はVの化合物、並びに(b)エポキシコ
ナゾール、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピ
ラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、プロクロラズ、及びクロロタロニルか
らなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤を含有する相乗的殺真菌性組成物に関
する。
【背景技術】
【0003】
殺真菌剤は、天然又は合成起源の、真菌によって誘発される被害から植物を保護するよ
うに作用する化合物である。農業の現行方法は、殺真菌剤の使用に重度に依存している。
実際に、一部の作物は、殺真菌を使用せずに有用に成長させることはできない。殺真菌剤
を使用すると、栽培者は、作物の収率及び品質を増加させることができ、結果として、作
物の価値を増加させることができる。ほとんどの状況において、作物の価値の増加は、殺
真菌剤を使用する費用の少なくとも3倍の価値がある。
【0004】
しかし、あらゆる状況において有用な殺真菌剤は存在せず、単一殺真菌剤の繰返しの使
用はその殺真菌剤及び関連真菌剤への耐性の発生をもたらす。結果として、より優れた性
能を有する、必要とする用量がより低い、より容易に使用できる、及びより低コストであ
る殺真菌剤及び殺真菌剤の組み合わせを製造するための研究が実施されている。
【0005】
相乗作用は、2つ又はそれ以上の化合物の活性が単独で使用された場合の化合物の活性
を超える場合に発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの目的は、殺真菌性化合物を含む相乗的組成物を提供することである。本
発明の又別の目的は、これらの相乗的組成物を使用する方法を提供することである。本相
乗的組成物は、子嚢菌綱(Ascomycetes)及び担子菌綱(Basidiomy
cetes)の真菌によって誘発される病気を予防する、若しくは治癒させる、又はその
両方を実施できる。さらに、本相乗的組成物は、コムギの葉の汚斑及び褐さびを含む子嚢
菌綱及び担子菌綱病原菌に対する改善された有効性を有する。本発明によると、本相乗的
組成物は、それらを使用するための方法と共に供される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、殺真菌的有効量の(a)式I、II、III、IV又はVの化合物、並びに
(b)エポキシコナゾール、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロ
ビン、ペンチオピラド、イソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、プロクロラズ、及び
クロロタロニルからなる群から選択される少なくとも1つの殺真菌剤を含む相乗的殺真菌
剤混合物に関する。
【化1】

【化2】

【化3】
【0008】
アゾキシストロビンは、メチル(αE)−2−[[6−(2−シアノフェノキシ)−4
−ピリミジニル]オキシ]−α−(メトキシメチレン)ベンゼンアセテートに対する一般
名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記
載されている。アゾキシストロビンは、様々な病原菌を100〜375g/ha(グラム
/ヘクタール)の散布量で制御する。
【0009】
ビキサフェンは、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロ[1,1’−ビフェニル
]−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カル
ボキサミドに対する一般名称である。ビキサフェンは、例えばセプトリア・トリティシ(
Septoria tritici)及びさび菌などの様々な病原菌を制御する。
【0010】
ボスカリドは、2−クロロ−N−(4’−クロロビフェニル−2−イル)ニコチンアミ
ドに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fifteenth Edit
ion, 2009に記載されている。ボスカリドは、果物、芝、穀類、菜種、落花生及びジャガ
イモ上のうどんこ病、アルテルナリア菌(Alternaria)、ボトリチス菌(Bo
trytis)、スクレロチニア菌(Sclerotinia)、マイコスファエレラ菌
(Mycoshpaerella)及びモニリニア菌(Monilinia)の制御を提
供する。
【0011】
クロロタロニルは、テトラクロリソフタロニトリルに対する一般名称である。その殺真
菌活性は、The Pesticide Manual, Fifteenth Edition, 2009に記載されている。クロロ
タロニルは、1,000〜2,500g/haの散布量で広範囲の病原菌を制御する。
【0012】
エポキシコナゾールは、rel−1−[[(2R,3S)−3−(2−クロロフェニル
)−2−(4−フルオロフェニル)オキシラニル]メチル]−1H−1,2,4−トリア
ゾールに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth
Edition, 2006に記載されている。エポキシコナゾールは、穀類及びサトウダイコンにお
いて子嚢菌綱、担子菌綱及び不完全菌綱(Deuteromycetes)によって誘発
される病気の予防作用及び治癒作用を備える広域の殺真菌制御を提供する。
【0013】
イソピラザムは、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[1,2,3,4−テ
トラヒドロ−9−(1−メチルエチル)−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−1H
−ピラゾール−4−カルボキサミドに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pe
sticide Manual, Fifteenth Edition, 2009に記載されている。イソピラザムは、コムギ
におけるセプトリア菌(Septoria)及びさび菌、並びにオオムギにおけるラムラ
リア菌(Ramularia)の制御を提供する。
【0014】
ペンチオピラドは、N−[2−(1,3−ジメチルブチル)−3−チエニル]−1−メ
チル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドに対する一
般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に
記載されている。ペンチオピラドは、さび病及び黒変病(Rhizoctonia di
sease)、並びに灰色かび病、うどんこ病及びリンゴ腐敗病の制御を提供する。
【0015】
プロクロラズは、N−プロピル−N−[2,4,6−トリクロロフェニオキシ)エチル
]イミダゾール−1−カルボキサミドに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The
Pesticide Manual, Fifteenth Edition, 2009に記載されている。プロクロラズは、40
0〜600g a.i./haの散布量で広範囲の病原菌に対する制御を提供する。
【0016】
プロチオコナゾールは、2−[2−(1−クロロシクロプロピル)−3−(2−クロロ
フェニル)−2−ヒドロキシプロピル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリア
ゾール−3−チオンに対する一般名称である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual
, Fourteenth Edition, 2006に記載されている。プロチオコナゾールは、コムギ、オオム
ギ及びその他の作物における病気、例えば眼紋病、フザリウム耳枯病、葉枯病、さび病及
びうどんこ病を葉面散布により制御するために使用される。
【0017】
ピラクロストロビンは、メチル[2−[[[1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラ
ゾール−3−イル]オキシ]メチル]フェニル]メトキシカルバメートに対する一般名称
である。その殺真菌活性は、The Pesticide Manual, Fourteenth Edition, 2006に記載さ
れている。ピラクロストロビンは、穀類における重要な植物病原菌、例えばセプトリア・
トリティシ、プッシニア種(Puccinia spp.)、ドレクスレラ・トリティシ
−レペンティス(Drechslera tritici−repentis)及びピレ
ノフォラ・テレス(Pyrenophora teres)を制御する。
【0018】
本発明の組成物では、殺真菌作用が相乗的である式I〜Vの化合物対エポキシコナゾー
ルの重量比は、約1:10〜約10:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式I
〜Vの化合物対プロチオコナゾールの重量比は、約1:10〜約10:1の範囲内にある
。殺真菌作用が相乗的である式I〜Vの化合物対アゾキシストロビンの重量比は、約1:
10〜約10:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式I〜Vの化合物対ピラク
ロストロビンの重量比は、約1:10〜約10:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的
である式I〜Vの化合物対ペンチオピラドの重量比は、約1:10〜約10:1の範囲内
にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対イソピラザムの重量比は、約1:10
〜約10:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式Iの化合物対ビキサフェンの
重量比は、約1:10〜約10:1の範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式I〜V
の化合物対ボスカリドの重量比は、約1:10〜約10:1の範囲内にある。殺真菌作用
が相乗的である式I〜Vの化合物対プロクロラズの重量比は、約1:10〜約10:1の
範囲内にある。殺真菌作用が相乗的である式I〜Vの化合物対クロロタロニルの重量比は
、約1:50〜約1:1の範囲内にある。
【0019】
本相乗的組成物が散布される率は、制御対象の真菌の特定タイプ、必要とされる制御の
程度並びに散布の時機及び方法に依存することになる。一般に、本発明の組成物は、本組
成物中の有効成分の総量に基づいて約65g/ha〜約2,300g/haの散布量で散
布することができる。エポキシコナゾールは、約30g/ha〜約125g/haの率で
散布され、式I〜Vの化合物は約35g/ha〜約300g/haの率で散布される。プ
ロチオコナゾールは、約50g/ha〜約200g/haの率で散布され、式I〜Vの化
合物は約35g/ha〜約300g/haの率で散布される。アゾキシストロビンは、約
50g/ha〜約250g/haの率で散布され、式I〜Vの化合物は約35g/ha〜
約300g/haの率で散布される。ピラクロストロビンは、約50g/ha〜約250
g/haの率で散布され、式I〜Vの化合物は約35g/ha〜約300g/haの率で
散布される。ペンチオピラドは、約50g/ha〜約300g/haの率で散布され、式
I〜Vの化合物は約35g/ha〜約300g/haの率で散布される。イソピラザムは
、約30g/ha〜約125g/haの率で散布され、式Iの化合物は約35g/ha〜
約300g/haの率で散布される。ビキサフェンは、約30g/ha〜約125g/h
aの率で散布され、式Iの化合物は約35g/ha〜約300g/haの率で散布される
。ボスカリドは、約50g/ha〜約350g/haの率で散布され、式I〜Vの化合物
は約35g/ha〜約300g/haの率で散布される。プロクロラズは、約50g/h
a〜約450g/haの率で散布され、式I〜Vの化合物は約35g/ha〜約300g
/haの率で散布される。クロロタロニルは、約100g/ha〜約2000g/haの
率で散布され、式I〜Vの化合物は約35g/ha〜約300g/haの率で散布される
【0020】
本発明の相乗的混合物の成分は、個別に、又はマルチパート殺真菌系のパートとしての
いずれかで散布できる。
【0021】
本発明の相乗的混合物は、極めて広範囲の望ましくない病気を制御するために1つ又は
それ以上の他の殺真菌剤と結び付けて散布することができる。他の殺真菌剤と結び付けて
使用されると、本明細書で主張する化合物は、他の殺真菌剤とともに処方する、他の殺真
菌剤とともにタンク混合する、又は他の真菌剤と連続的に散布することができる。そのよ
うな他の殺真菌剤には、2−(チオシアナトメチルチオ)−ベンゾチアゾール、2−フェ
ニルフェノール、8−ヒドロキシキノリンスルフェート、アメトクトラジン、アミスルブ
ロム、アンチマイシン、アンペロミセス・キスクアリス(Ampelomyces qu
isqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、枯草菌(Bacillus
subtilis)、枯草菌菌株QST713、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバ
リカルブ−イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン−スルホネート(BABS)塩、重炭
酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラスチシジ
ン−S、ホウ砂、ボルドー(Bordeaux)混合物、ボスカリド、ブロムコナゾール
、ブピリメート、カルシウムポリスルフィド、カプタフォール、カプタン、カルベンダジ
ム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クラザフェノン、クロロネブ、クロロタ
ロニル、クロゾリネート、コニオチリウム・ミニタンス(Coniothyrium m
initans)、水酸化銅、オクタン酸銅、酸塩化銅、硫酸銅、(三塩基性)硫酸銅、
亜酸化銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプ
ロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス−(ジチオカルバメー
ト)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン
、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコートイオン、ジフルメトリム
、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノブト
ン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、ドジン
、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エネストロブリン、エポキシコナ
ゾール、エタボキサム、エトキシクイン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミ
ドン、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノ
キサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミ
ン、フェンチン、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾーン、フ
ルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオロ
イミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミ
ド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアフォール、フルキサピロキサド、フォルペ
ット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フ
ララキシル、フラメトピル、グアザチン、酢酸グアザチン、GY−81、ヘキサクロロベ
ンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコ
ナゾール、イミノクタジン、三酢酸イミノクタジン、イミノクタジントリス(アルベシレ
ート)、ヨードカルブ、イプコナゾール、イプフェンピラゾロン、イプロベンフォス、イ
プロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カス
ガマイシン、塩酸カスガマイシン水和物、クレソキシム−メチル、ラミナリン、マンコッ
パー(mancopper)、マンコゼブ、マンジプロパミド、マネブ、メフェノキサム
、メパニピリム、メプロニル、メプチル−ジノカップ(meptyl−dinocap)
、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メタラキシル−M、メタ
ム、メタム−アンモニウム、メタム−カリウム、メタム−ナトリウム、メトコナゾール、
メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、メチルイソチオシアネート、メチラム、メトミノスト
ロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナバム、ニトロタール−
イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフラセ、オレイン酸(脂肪酸)、オリサ
ストロビン、オキサジキシル、オキシン銅、フマル酸オキシポコナゾール、オキシカルボ
キシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロ
ロフェノール、ラウリン酸ペンタクロロフェニル、ペンチオピラド、酢酸フェニル水銀、
ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン類、ポリオ
キソリム、重炭酸カリウム、硫酸ヒドロキシキノリンカリウム、プロベナゾール、プロク
ロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロ
ピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン
、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノッ
クス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キ
ントゼン、オオイタドリ(Reynoutria sachalinensis)抽出物
、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2−フェニルフェノキシド
、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、S
YP−Z048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾ
ール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル
、トルクロフォス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、ト
リアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミ
ゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート、バリフェ
ナール、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダ・オレオフィラ(Ca
ndida oleophila)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium
oxysporum)、グリオクラジウム種(Gliocladium spp.)、フ
レビオプシス・ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、ストレプト
ミセス・グリセオビリジス(Streptomyces griseoviridis)
、トリコデルマ種(Trichoderma spp.)、(RS)−N−(3,5−ジ
クロロフェニル)−2−(メトキシメチル)−スクシンイミド、1,2−ジクロロプロパ
ン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラフルオロアセトン水和物、1−クロロ−
2,4−ジニトロナフタレン、1−クロロ−2−ニトロプロパン、2−(2−ヘプタデシ
ル−2−イミダゾリン−1−イル)エタノール、2,3−ジヒドロ−5−フェニル−1,
4−ジチ−イン1,1,4,4−テトラオキシド、酢酸2−メトキシエチル水銀、塩化2
−メトキシエチル水銀、ケイ酸2−メトキシエチル水銀、3−(4−クロロフェニル)−
5−メチルローダニン、4−(2−ニトロプロプ−1−エニル)フェニルチオシアナテー
ム、アンプロピルホス、アニラジン、アジチラム、ポリスルフィドバリウム、Bayer
32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル;ベンザマ
クリル−イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、硫酸ビス(メチル水銀)、ビス(ト
リブチルスズ)オキシド、ブチオベート、クロム酸硫酸カドミウムカルシウム銅亜鉛、カ
ルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、
クロルキノックス、クリンバゾール、銅ビス(3−フェニルサリチレート)、クロム酸銅
亜鉛、クフラネブ、硫酸ヒドラジニウム第二銅、クプロバム、シクラフラミド、シペンダ
ゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール
、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリム
ホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリ
ム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルオトリマゾール、フルカル
バニル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、フルメシクロックス、フロファネート
、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリネート、Hercules 3944、ヘキ
シルチオホス、ICIA0858、イソパムホス、イソバレジオン、メベニル、メカルビ
ンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバ
ックス、ミルネブ、ムコクロル酸無水物、ミクロゾリン、N−3,5−ジクロロフェニル
−スクシンイミド、N−3−ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N−エチル
水銀−4−トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、
OCH、フェニル水銀ジメチルジチオカルバメート、硝酸フェニル水銀、ホスジフェン、
プロチオカルブ;塩酸プロチオカルブ、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロ
ル、ピロキシフル、キナセトール;硫酸キナセトール、キナザミド、キンコナゾール、ラ
ベンザゾール、サリチルアニリド、SSF−109、スルトロペン、テコラム、チアジフ
ルオル、チシオフェン、チオクロルフェンヒム、チオファネート、チオキノックス、チオ
キシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド
、ザリラミド、及びそれらのいずれかの組み合わせが含まれる。
【0022】
本発明の組成物は、好ましくは、(a)式Iの化合物並びに(b)エポキシコナゾール
、プロチオコナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、イ
ソピラザム、ビキサフェン、ボスカリド、プロクロラズ、及びクロロタロニルからなる群
から選択される少なくとも1つの殺真菌剤の組成物を植物学的に許容される担体と一緒に
含む調製物の形態で提供される。
【0023】
濃縮調製物は、散布のために水、又は他の液体中に分散させることができる、又は調製
物は、後にそれ以上処理せずに散布できる粉剤状又は顆粒状であってよい。本調製物は、
農薬分野において慣習的であるが、その中に相乗的組成物が存在するために新規及び重要
である手順によって調製される。
【0024】
最も頻回に散布される調製物は、水性懸濁液又は乳濁液である。そのような水溶性、水
懸濁性、又は乳化性のいずれかの調製物は、通常は水和剤として公知である固体、又は通
常は乳化性濃縮物、水性懸濁液、若しくは懸濁濃縮物として公知である液体である。本発
明は、それにより殺真菌剤として送達及び使用するために相乗的組成物を調製できる全て
のビヒクルを企図している。
【0025】
容易に理解できるように、これらの相乗的組成物をそれに加えることのできる任意の材
料は、これらの相乗的組成物の抗真菌剤としての活性を有意に妨害せずに所望の有用性を
生じさせることを前提として使用できる。
【0026】
水分散性顆粒を形成するために圧縮できる水和剤は、本相乗的組成物、担体及び農業的
に許容される界面活性剤の均質混合物を含んでいる。水和剤中の本相乗的組成物の濃度は
、通常は、本調製物の総重量に基づいて約10重量%〜約90重量%、より好ましくは約
25重量%〜約75重量%である。水和剤調製物の調製では、本相乗的組成物は、任意の
微粉化した固体、例えばプロフィライト、タルク、チョーク、ジプサム、フラー土、ベン
トナイト、アタパルジャイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイト粘土、
ケイソウ土、精製シリケートなどのいずれかと配合することができる。そのような作業で
は、微粉化された担体は粉砕される、又は揮発性有機溶媒中で相乗的組成物と混合される
。水和剤の重量で約0.5重量%〜約10重量%を含む効果的界面活性剤には、スルホン
化リグニン、ナフタレンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルフ
ェート、及び非イオン性界面活性剤、例えばアルキルフェノールのエチレンオキシド付加
物が含まれる。
【0027】
本相乗的組成物の乳化性濃縮物は、乳化性濃縮物調製物の総重量に基づいて、適切な液
体中で、便宜的な濃度、例えば10重量%〜約50重量%を含んでいる。本相乗的組成物
の成分は、一緒に、又は個別に、水混和性溶媒又は水非混和性有機溶媒の混合物、及び乳
化剤のいずれかである担体中に溶解させられる。濃縮物は、水中油型エマルジョンの形態
にあるスプレー混合液を形成するために水及び油を用いて希釈することができる。有用な
有機溶媒には、芳香族化合物、特に石油の高沸点ナフタレンフラクション及びオレフィン
フラクション、例えば重質芳香族ナフサが含まれる。その他の有機溶媒、例えば、ロジン
誘導体を含むテルペン系溶媒、脂肪族ケトン、例えばシクロヘキサノン、及び複合アルコ
ール、例えば2−エトキシエタノールなども又使用できる。
【0028】
有益にも本明細書で使用できる乳化剤は、当業者であれば容易に決定することができ、
様々な非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両性イオン性乳化剤、又は2つ又はそれ
以上の乳化剤のブレンドが含まれる。乳化性濃縮物を調製する際に有用な非イオン性乳化
剤の例には、ポリアルキレングリコールエーテル及びアルキルとアリールフェノールの縮
合生成物、脂肪族アルコール、脂肪族アミン又はエチレンオキシド、プロピレンオキシド
を備える脂肪酸、例えばエトキシル化アルキルフェノール及びポリオール若しくはポリオ
キシアルキレンで可溶化されたカルボン酸エステルが含まれる。カチオン性乳化剤には、
第4級アンモニウム化合物及び脂肪アミン塩が含まれる。アニオン性乳化剤には、アルキ
ルアリールスルホン酸の油溶性塩(例、カルシウム)、リン酸化ポリグリコールエーテル
の油溶性塩若しくは硫酸化ポリグリコールエーテル及び適切な塩が含まれる。
【0029】
本発明の乳化性濃縮物を調製する際に使用できる代表的な有機液体は、芳香族液体、例
えばキシレン、プロピルベンゼンフラクション、又は混合ナフタレンフラクション、鉱油
、置換芳香族有機液体、例えばジオクチルフタレート、ケロセン、様々な脂肪酸のジアル
キルアミド、特に脂肪グリコール及びグリコール誘導体のジメチルアミド、例えばn−ブ
チルエーテル、ジエチレングリコールのエチルエーテル若しくはメチルエーテル、及びト
リエチレングリコールのメチルエーテルである。2つ又はそれ以上の有機液体の混合物は
、さらに又乳化性濃縮物の調製において適切に使用されることが多い。好ましい有機液体
は、キシレン、及びプロピルベンゼン画分であり、キシレンが最も好ましい。界面活性分
散剤は、通常は液体調製物中で、分散剤と相乗的組成物との結合重量の0.1〜20重量
%の量で使用される。これらの調製物は、他の適合する添加物、例えば、植物成長調節剤
及び農業において使用される他の生物学的に活性な化合物も又含有することができる。
【0030】
水性懸濁液は、水性ビヒクル中に1つ又はそれ以上の非水溶性化合物の懸濁液を、水性
懸濁液調製物の総重量に基づいて約5重量%〜約70重量%の範囲内の濃度で含んでいる
。懸濁液は、相乗的組み合わせの成分を一緒に、又は個別に微細に粉砕し、そして該粉砕
された材料を上記で考察した同一タイプから選択された水及び界面活性剤からなるビヒク
ル中に粉砕された材料を強力に混合することによって調製される。その他の成分、例えば
無機塩及び合成若しくは天然ガムも又、水性ビヒクルの密度及び粘度を増加させるために
加えることができる。水性混合液を調製し、それを1つの道具、例えばサンドミル、ボー
ルミル、又はピストン型ホモジナイザー中でホモジナイズする工程によって同時に粉砕及
び混合することが最も効果的であることが多い。
【0031】
本相乗的組成物は、さらに又土壌に散布するために特に有用である顆粒状調製物として
散布することができる。顆粒状調製物は、通常は、全体又は大部分が粗い粉末状のアタパ
ルジャイト、ベントナイト、ケイソウ土、粘土又は類似の安価な物質からなる担体中に分
散させた顆粒状調製物の総重量に基づいて約0.5重量%〜約10重量%の化合物を含有
する。そのような調製物は、通常は適切な溶媒中に相乗的組成物を溶解させ、それを約0
.5〜約3mmの範囲内の適切な粒径に予備成形されている顆粒状担体に散布する工程に
よって調製される。そのような調製物は、さらに又担体の生地又はペーストを作製し、所
望の顆粒状粒子を得るために破砕して乾燥させる工程によっても調製することができる。
【0032】
相乗的組成物を含有する粉剤は、最初に粉末形にある相乗的組成物を適切な粉剤状農業
用担体、例えばカオリン粘土、粉砕した火山岩などとともに混合する工程によって単純に
調製される。粉剤は、適切には約1重量%〜約10重量%の相乗的組成物/担体の組み合
わせを含有することができる。
【0033】
本調製物は、標的作物及び微生物上への相乗的組成物の沈着、湿潤及び浸透を増強する
ために農業的に許容されるアジュバント界面活性剤を含有することができる。これらのア
ジュバント界面活性剤は、任意で、調製物の成分として、又はタンクミックス(tank
mix)として使用できる。アジュバント界面活性剤の量は、水の散布量に基づいて0
.01〜1.0(v/v)%、好ましくは0.05〜0.5(v/v)%の間で変動する
。適切なアジュバント界面活性剤には、エトキシル化ノニルフェノール、エトキシル化合
成又は天然アルコール、エステル若しくはスルホコハク酸の塩、エトキシル化オルガノシ
リコーン、エトキシル化脂肪アミン並びに界面活性剤と鉱油若しくは植物油とのブレンド
が含まれる。
【0034】
本調製物は、任意で少なくとも1重量%の1つ又はそれ以上の相乗的組成物と又別の殺
虫剤化合物を含むことのできる組み合わせを含むことができる。そのような追加の殺虫剤
化合物は、散布のために選択される媒質中で本発明の相乗的組成物と適合性であって、本
発明の化合物の活性に対して拮抗性ではない殺真菌剤、殺虫剤、抗線虫剤、ダニ殺虫剤、
殺節足動物剤、殺菌剤又はそれらの組み合わせであってよい。従って、そのような実施形
態では、他の殺菌剤化合物は、同一又は相違する殺菌剤使用のための補助的毒性物質とし
て使用される。殺虫剤化合物及び相乗的組成物は、一般に1:100〜100:1の重量
比で一緒に混合することができる。
【0035】
本発明は、その範囲内に真菌の攻撃を制御又は防止するための方法を含む。これらの方
法は、殺真菌的有効量の相乗的組成物を真菌の場所、又はまん延が防止されなければなら
ない場所に散布する(例えば、コムギ又はオオムギ植物に散布する)工程を含んでいる。
本相乗的組成物は、低い植物毒性を示しながら、殺真菌レベルで様々な植物を処理するた
めに適合する。本相乗的組成物は、保護的又は殺虫的方法において有用である。本相乗的
組成物は、様々な公知の技術のいずれかによって、相乗的組成物として、又は本相乗的組
成物を含む調製物としてのいずれかで散布される。例えば、本相乗的組成物は、植物の商
業的価値を損傷させることなく、様々な真菌を制御するために植物の根、種子又は枝葉に
散布することができる。本相乗的組成物は、一般に使用される調製物タイプ、例えば液剤
、粉剤、水和剤、流動性濃縮物、又は乳化性濃縮物のいずれかの形態で散布される。これ
らの材料は、便宜的には様々の公知の方法で散布される。
【0036】
本相乗的組成物は、特に農業的使用のために、有用な殺真菌作用を有することが見いだ
されている。本相乗的組成物は、農業作物及び園芸植物に、又は木材、塗料、レザー又は
カーペット裏地に使用するために特に有効である。
【0037】
特に、本相乗的組成物は、有用な植物作物を感染させる様々な望ましくない真菌を制御
することに有効である。本相乗的組成物は、例えば以下の代表的な真菌種:コムギ褐さび
(プッシニア・レコンディタ(Puccinia recondita);Bayer社
コード番号PUCCRT);コムギの黄さび(プッシニア・ストリイフォルミス(Puc
cinia striiformis);Bayer社コード番号PUCCST);コム
ギの葉の汚斑(ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella gr
aminicola);アナモルフ:セプトリア・トリティシ;Bayer社コード番号
SEPTTR);コムギの包頴の汚斑(レプトスファエリア・ノドルム(Leptosp
haeria nodorum);Bayer社コード番号LEPTNO;アナモルフ:
スタゴノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum);オオムギの
斑点病(コクリオボラス・サチブム(Cochliobolus sativum);B
ayer社コード番号COCHSA;アナモルフ:ヘルミントスポリウム・サチブム(H
elminthosporium sativum);サトウダイコンの斑点病(セルコ
スポラ・ベチコラ(Cercospora beticola);Bayer社コード番
号CERCBE);落花生の斑点病(ミコスファエレラ・アラキジス(Mycospha
erella arachidis);Bayer社コード番号MYCOAR;アナモル
フ:セルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola)
;キュウリの炭疽病(グロメレラ・ラゲナリウム(Glomerella lagena
rium);アナモルフ:コレトトリクム・ラゲナリウム(Colletotrichu
m lagenarium);Bayerコード番号COLLLA);及びバナナのブラ
ックシガトーカ病(ミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella
fijiensis);BAYER社コード番号MYCOFI)を含む子嚢菌及び担子
菌系統に対して使用できる。当業者であれば、上記の真菌の1つ又はそれ以上に対する本
相乗的組成物の有効性が殺真菌剤としての本相乗的組成物の一般的有用性を確立すること
を理解できる。
【0038】
本相乗的組成物は、殺真菌剤としての広範囲の有効性を有する。散布すべき本相乗的組
成物の正確な量は、成分の相対量だけではなくさらに又所望の特定作用、制御すべき真菌
種、及びそれらの成長段階、並びに本相乗的組成物と接触させられる植物又は他の製品の
部分に依存する。そこで、本相乗的組成物を含有する調製物は、類似濃度で、又は同一真
菌種に対して同等には有効ではない可能性がある。
【0039】
本相乗的組成物は、病気を阻害する、及び植物学的に許容される量で植物とともに使用
する際に有効である。用語「病気を損害する、及び植物学的に許容される量」は、その制
御が望ましい植物病を殺滅又は阻害するが、該植物にとって有意に毒性ではない本相乗的
組成物の量を意味する。必要とされる相乗的組成物の正確な濃度は、制御すべき真菌病、
使用される調製物のタイプ、散布方法、特定植物種、気候条件などに伴って変動する。
【0040】
本組成物は、真菌又はそれらの場所に従来型粉砕噴霧器、顆粒アプリケーターの使用に
よって、及び当業者には公知の他の従来型手段によって散布することができる。
【0041】
以下では、本発明をさらに説明するために実施例を提供する。これらの実施例は、本発
明を限定することは意図されていない。
【実施例】
【0042】
コムギの葉枯病(ミコスファエレラ・グラミニコラ;アナモルフ:セプトリア・トリティ
シ;Bayer社コード番号:SEPTTR)に対する殺真菌剤混合物の治癒的及び保護
的活性の評価
コムギ植物(Yuma種)は、温室内で、50%の鉱質土壌/50%の無土壌Metr
oミックスを含有する27.5cm(平方センチメートル)を備えるプラスチックポッ
ト内で、1ポット当たり8〜12本の苗となるように種子から成長させた。植物は、第一
葉が十分に出現した時点に試験に使用したが、これには典型的には種まき後に7〜8日間
を要した。試験植物に、殺真菌剤処理の3日前(3日間治癒的試験)又は1日後(1日間
保護的試験)のいずれかでセプトリア・トリティシの水性胞子懸濁液を接種した。接種後
、植物は、胞子が発芽して葉に感染できるように100%相対湿度で(1日間は暗い露室
(dark dew chamber)、その後の2日間は明るい霧室(lighted
mist chamber)内に)保持した。植物は次に病気を発生させるために温室
へ移した。
【0043】
コムギ褐さび(プッシニア・レコンディタ:Bayer社コード番号:PUCCRT)に
対する殺真菌剤混合物の治癒的活性の評価
【0044】
種子から育てたYuma種のコムギ苗は上述したように成長させ、殺真菌剤処理の3日
前又は1日後にプッシニア・レコンディタの水性胞子懸濁液を接種した。接種後、植物は
、胞子が発芽して植物に感染することができるように相対湿度100%で24時間に渡り
あ暗い露室内に保持した。植物は次に病気を発生させるために温室へ移した。
【0045】
処理は、殺真菌剤化合物I、II、III、IV、V、エポキシコナゾール、プロチオ
コナゾール、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ペンチオピラド、ボスカリド、
プロクロラズ、及びクロロタロニルから構成し、個別に、又は化合物I〜Vとの2元混合
物のいずれかとして使用した。化合物Iに対しては、イソピラザム及びビキサフェンも又
試験に包含した。ストック溶液を作製するために工業用の材料をアセトン中に溶解させ、
これを次に各個別殺真菌剤成分又は二元混合物のいずれかのためにアセトン中での希釈を
実施するために使用した。望ましい殺真菌剤率は、110ppm(100万当たり110
部)のTriton X−100を含有する9体積の水を備える希釈液を混合した後に得
られた。20mL(ミリリットル)の殺真菌剤溶液を12個のポットの植物上に、葉の両
面を被覆するために対向する角度に設定した20psi(ポンド/平方インチ)で作動す
る2本の6218−1/4 JAUPMスプレーノズルを利用する、自動ブース噴霧器を
使用して散布した。全ての噴霧した植物は、その後の取り扱いの前に風乾させた。コント
ロール植物には同一方法で溶媒ブランク液を噴霧した。
【0046】
コントロール植物上で病気が完全に発生した時点に、処理植物上で感染レベルを視覚的
に判定し、0〜100%の段階で採点した。次に病気制御のパーセンテージは、コントロ
ール植物に比較した処理植物上の病気の比率を使用して計算した。
【0047】
コルビー(Colby)の式を使用して、混合物から予測される殺真菌作用を決定した
(Colby, S.R. Calculation of the synergistic and antagonistic response of herbic
ide combinations. Weeds 1967, 15, 20-22を参照)。
【0048】
以下の方程式を使用して、2つの有効成分、A及びBを含有する混合物の予測活性を計
算した:
予測値=A+B−(A×B/100)
A=混合物中で使用される濃度と同一濃度にある有効成分Aの観察された有効性;
B=混合物中で使用される濃度と同一濃度にある有効成分Bの観察された有効性;
【0049】
代表的な相乗的相互作用を以下の表1〜12に示した。
%DC Obs=観察された病気制御率
%DC Exp=予測された病気制御率
相乗作用係数=観察された病気制御率/予測された病気制御率
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】
【表9】
【0059】
【表10】
【0060】
【表11】
【0061】
【表12】