(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ産業と半導体産業はずっと台湾における大切な産業群である。ディスプレイ産業とMEMS・半導体製造産業において、プロセスにおける大切な基板又はキャリアとして光学板状素子は必須なものであるので、ガラスプレート等の光学板状素子はいずれも大切な役割を果たした。例えば、ディスプレイプレートプロセスにおける薄膜トランジスタアレイとカラーフィルタのいずれもガラス基板により製造される必要がある。
ところで、ガラス基板自体に残留応力があり、又はパネル製造プロセスによる外力影響があれば、ディスプレイプレート上の薄膜トランジスタアレイ(TFT Array)とカラーフィルタ(CF)に変形損傷を発生させることがあり、液晶層に変形損傷又は不均一の隙間を発生させることもある。更にディスプレイプレート表示の欠陥を引き起こし、この欠陥はディスプレイプレート品質の大切な判断指標となる。
【0003】
なお、現在のMEMS・半導体プロセスにおいて、光リソグラフィー技術(Photolithography)は、リソグラフィーのパターン(Pattern)を1枚のガラスプレートにめっきしてマスク(Mask)を製造しなければならない。そのため、ガラスプレート自体の残留応力とマスクプロセスによるガラスプレートへの外力のいずれもガラスプレートの反りを引き起こし、更にリソグラフィーパターンの平坦度、図形とサイズに影響を与え、最終的に微小電気機械システム(micro electro mechanical system;MEMS)製造精度の低下を引き起こす。
従って、現在の産業において製作されるチップの性能が予期と相違し又は製品が作動不可となる等の欠陥がよくある。上記から、光学板状素子(例えば、ガラスプレート)内の応力によりディスプレイ産業とMEMS・半導体製造産業の製品の重大な欠陥を引き起こすことが明らかである。この欠陥を解決し改善しようとすると、まず光学板状素子自体の残留応力を測定し、製品プロセスにおける光学板状素子に対してオンラインリアルタイムの応力検出をしなければならないので、光学板状素子に対する迅速な全界応力測定のシステムとその方法は、新動向として開発が切実に望まれている。
【0004】
光弾性法は、透明かつ一時的複屈折(Temporal Birefringent)性質を有する物体の内部応力を測定する効果的な方法であり、例えば、シリコンウエハーに対して赤外光により測定することができる。しかしながら、ガラス材料は低一時的複屈折性材料である。また、ガラスプレートの厚さが技術の進展につれて日増しに薄くなる。特に現在のフレキシブルディスプレイ(Flexible Display)がディスプレイ産業発展の重点方向の1つであり、フレキシブルガラスプレート(Flexible Glass Plate)の厚さが既に50μmまで薄くなるほどに発展している。これにより、ガラスプレート内の残留応力の測定が非常に困難になり、従来の光弾性法技術と商業化光弾性機器が測定解像度と精度の不足のため、薄すぎるガラスプレート内の低レベル残留応力が測定できない。
【0005】
米国HINDS Instrumentsで開発された低レベル応力測定機器はシングルポイント測定だけができる。しかし、全界応力測定を行うためには、ポイントスキャン測定による全界の応力情報の作成が必須であるので、その空間解像度が低く、かつポイントスキャン測定に大量の測定時間がかかる。従って、迅速なオンライン検出に適用できず、かつこの低レベル応力測定機器に対して多くの光学素子、光電子デバイスと信号収集デバイスを配置する必要があるため、この従来慣用の技術の架設コストが高くなる。
【0006】
また、現在のパネルプロセスにおいて、ガラスプレートの後面に必ず薄膜トランジスタアレイ(TFT Array)とカラーフィルタ(CF)がめっきされる。しかし、マスクリソグラフィーパターンプロセスにおいて、ガラスプレートの後面に必ず必要なパターンと反射金属膜がめっきされるので、ガラス基板の後面には、めっき膜が全然なく、部分的透過可能で部分的反射可能な膜層、そして透過不可で反射可能な膜層という3つのものがあってもよい。例として、ガラスプレート被試験片の後面に反射膜層又は反射体がある場合、反射式光弾性法は効果的な応力測定方法である。
【0007】
しかしながら、従来の反射式光弾性法と商業化反射式光弾性機器には制限があり、両者のいずれもガラスプレート被試験片の後面の透過不可で反射可能な膜層、又は反射可能な物体(例えば、反射鏡)を有する領域だけに対して測定を行うことができるに過ぎない。ガラスプレート被試験片の余りの領域に対して測定(例えば、めっき膜層がない領域)をするには、別に透過式光弾性機器にあわせて使用する必要がある。また部分的透過可能で部分的反射可能な膜層領域が異なる透過率と反射率により異なるサブ領域を細分しなければ、各サブ領域の各々に対して一次補正プログラムを行い各サブ領域の各々に対して応力分析ができない。
従って、従来の応力測定は、プログラムが必ず煩雑かつ膨大で、複雑な画像処理技術と識別演算が要求される。そしてシステムの架設コストも高く、適用上に非現実的だけでなく、迅速なオンラインリアルタイムの検出に適用されにくい。
【0008】
なお、従来の反射式光弾性法と商業化反射式光弾性機器の測定解像度と精度が不足するため、依然として薄いガラスプレート被試験片内の低レベル残留応力を測定することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、低応力による全界応力測定が困難の課題を解決しまた測定効果を向上させる光学材料の応力測定方法及びそのシステムを提供することにあり、かつ本発明により効果的にハードウェアシステムを簡素化し、透過式又は反射式の精確な全界測定作業の要求に満たすことができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の方法態様の第1の実施形態によれば、光学材料の応力測定方法を提供する。
この光学材料の応力測定方法は、材料が透過光学特性を有する被試験片の測定に用いられ、被試験片光強度画像キャプチャ工程、4ステップ位相シフト演算工程、等色線強化演算工程及び遅延量転換演算工程を含む。
被試験片光強度画像キャプチャ工程は、被試験片の異なる4つの位相角における4枚の光強度画像をキャプチャする。
4ステップ位相シフト演算工程は、光強度画像が十分な4つの光強度値を有する場合、光強度値を算出して被試験片の遅延量を得る。
等色線強化演算工程は、低応力における被試験片のいずれかの光強度画像が十分な光強度値を有しない場合、2つの等色線強化画像をキャプチャしてから2つの強化光強度値、等色線強化背景光強度値及び等色線強化振幅項光強度値を得て、また等色線強化背景光強度値、等色線強化振幅項光強度値及び2つの強化光強度値を算出して被試験片の遅延量を得る。
遅延量転換演算工程は、遅延量を被試験片の応力値に転換する。
【0011】
この第1の実施形態によって、本実施形態の解像度に対する測定は、直接に4ステップ位相シフト演算工程により等色線強化演算工程にあわせて精度を向上させる。ハードウェアの仕様を向上させる必要がないので、応力が低い被試験片に対しても、本実施形態の技術で、依然として等色線強化演算工程により光強度値を強化して精確に測定することができる。
【0012】
本実施形態の実施例において、4ステップ位相シフト演算工程は、遅延量がδであり、被試験片の主応力角がθであるとすると、4つの光強度値の連立方程式により「sin
2(δ/2)及びcos
2(δ/2)を含むがθがない2つの演算光強度値」を算出する。また、「sin
2(δ/2)及びcos
2(δ/2)を含むがθがない2つの演算光強度値」の連立方程式に基づいて遅延量δを算出することを含んでよい。
等色線強化演算工程において、露光時間を増やす又は光源強度を増やすことにより、幾つかの等色線強化画像を取得する。
【0013】
本発明のシステム態様によれば、被試験片、偏光子、検光子、光源、撮像装置及び演算装置を含み、第1の実施形態の方法に適用される光学材料応力測定システムを提供する。
偏光子は、被試験片の第1側に位置する。
検光子は、被試験片の第1側に対向する第2側に位置する。
光源は、偏光子の外に位置し、順次に偏光子、被試験片及び検光子を透過するように光線を照射する。
撮像装置は、光線を受けるように検光子の外に位置し、光強度画像又は等色線強化画像を取得する。
演算装置は、4ステップ位相シフト演算工程、等色線強化演算工程及び遅延量転換演算工程を行うように撮像装置に接続される。
【0014】
本発明の方法態様の第2の実施形態は、別の光学材料の応力測定方法を提供する。
この第2の実施形態の光学材料の応力測定方法は、材料が透過光学特性を有する被試験片及び補正試験片の測定に用いられ、かつ被試験片の後面が反射層又は物体、部分的透過可能で部分的反射可能な層又は物体、反射が全然ない層又は物体、或いは同時に複数の上記物性を有する層又は物体を具備してもよい。
この光学材料の応力測定方法は、反射式光弾性演算工程、被試験片光強度画像キャプチャ工程、4ステップ位相シフト演算工程、等色線強化演算工程及び遅延量転換演算工程を含む。
【0015】
反射式光弾性演算工程は、補正試験片の幾つかの補正光強度画像をキャプチャしてから、入射電界値を算出する。
被試験片光強度画像キャプチャ工程は、被試験片の異なる4つの位相角における4枚の光強度画像をキャプチャする。
4ステップ位相シフト演算工程において、光強度画像が十分な4つの光強度値を有する場合、入射電界値についての連立方程式により光強度値を演算して、被試験片の遅延量を得る。
等色線強化演算工程は、そのうちの1つの光強度画像が十分な光強度値を有しない場合、2つの等色線強化画像をキャプチャしてから2つの強化光強度値、等色線強化背景光強度値及び等色線強化振幅項光強度値を得て、また等色線強化背景光強度値、等色線強化振幅項光強度値、2つの強化光強度値及び入射電界値被試験片の遅延量を得る。
遅延量転換演算工程は、遅延量を被試験片の応力値に転換する。
【0016】
この第2の実施形態によって、同様に、直接に4ステップ位相シフト演算工程により等色線強化演算工程にあわせて精度を向上させることができる。反射式光弾性演算工程が補正試験片にあわせて入射電界値を算出するので、本実施形態は材料が透過光学特性を有する被試験片に適用されることができ、かつ被試験片の後面に特に制限がなく、反射層又は物体、部分的透過可能で部分的反射可能な層又は物体、反射が全然ない層又は物体、或いは同時に複数の上記物性を有する層又は物体を具備してもよい。
そのため、測定プログラムと測定時間のいずれも縮減の効果が達成でき、更に測定精度を向上させることができる。そして別にハードウェア仕様を向上させる必要がなく、従って、応力が低い被試験片に対しても、本実施形態の技術は依然として等色線強化演算工程により光強度値を強化してから精確に測定を行うことができる。
【0017】
本実施形態の実施例において、4ステップ位相シフト演算工程は、遅延量がδであり、被試験片の主応力角がθであるとすると、4つの光強度値及び入射電界値の連立方程式により「sin
2(δ/2)及びcos
2(δ/2)を含むがθがない2つの演算光強度値」を算出する。また、「sin
2(δ/2)及びcos
2(δ/2)を含むがθがない2つの演算光強度値」の連立方程式に基づいて遅延量δを算出することを含んでよい。
等色線強化演算工程において、露光時間を増やす又は光源強度を増やすことにより、幾つかの等色線強化画像を取得する。
【0018】
本発明のシステム態様によれば、被試験片、補正試験片、偏光子、検光子、光源、撮像装置及び演算装置を含み、第2の実施形態方法に適用される光学材料応力測定システムを提供する。
偏光子は、被試験片又は補正試験片の第1側に位置する。
検光子は、第1側とある夾角になる第2側に位置する。
光源は、偏光子の外に位置し、偏光子を透過するように光線を照射してから、被試験片又は補正試験片により検光子に反射させる。
撮像装置は、光線を受けるように検光子の外に位置し、光強度画像、補正光強度画像又は等色線強化画像を取得する。
演算装置は、反射式光弾性演算工程、4ステップ位相シフト演算工程、等色線強化演算工程及び遅延量転換演算工程を行うように撮像装置に接続される。
【0019】
各実施形態における被試験片材料は、ガラス、高分子ポリマー、シリコンウエハー又はセラミック等の一時的複屈折現象を有する材料であってもよい。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面で本発明の複数の実施例を説明し、明らかに説明するために、数多くの実際の細部を以下の説明で併せて説明する。しかしながら、これらの実際の細部は本発明を制限するためのものではないことが理解すべきである。つまり、本発明の一部の実施例において、これらの実際の細部は必要なものではない。そのほか、図面を簡略化するために、ある従来慣用の構造と構成要素を図面において簡単に模式的に示す。また、同一の構成要素は同一の番号で示すことがある。
【0022】
(第1の実施形態)
図1〜
図2を併せて参照されたい。
本発明は、光学材料の応力測定方法100を提供する。
図1に示すように、この光学材料の応力測定方法は、被試験片光強度画像キャプチャ工程110、4ステップ位相シフト演算工程120、等色線強化演算工程130及び遅延量転換演算工程140を含む。
図2における光学材料応力測定システム200は、材料が透過光学特性を有する被試験片210、偏光子220、検光子230、光源240、撮像装置250及び演算装置260を含む。光源240、偏光子220、被試験片210、検光子230及び撮像装置250は、順次に同軸的に配列される。
偏光子220は、被試験片210の第1側に位置する。
検光子230は、被試験片210の第1側に対向する第2側に位置する。
光源240は、偏光子220外に位置し、かつ順次に偏光子220、被試験片210及び検光子230を透過するように光線Aを照射する。
撮像装置250は、光線Aを受けるように検光子230の外に位置し、かつ光強度画像又は等色線強化画像を取得する。
演算装置260は、4ステップ位相シフト演算工程、等色線強化演算工程及び遅延量転換演算工程を行うように撮像装置250に接続される。
【0023】
透過式被試験片210の光学材料の応力測定方法100が光学材料応力測定システム200(即ち、光弾性機器)にあわせる動作過程及び演算方式は、後で詳しく説明する。演算装置260の実施例は、コンピュータである。
【0024】
被試験片光強度画像キャプチャ工程110において、光学材料応力測定システム200(即ち、光弾性機器)が平面偏光場に架設される場合、偏光子220及び検光子230により撮像装置250で異なる4つの位相角における4枚の光強度画像を取得(被試験片210からキャプチャ)する。4枚の光強度画像に得られる光強度値の一般式は、符号I
iにて式(1)のように表示される。
【数1】
【0025】
4ステップ位相シフト演算工程120において、I
b及びI
aは、それぞれ平面偏光場に架設される背景光強度値及び振幅項光強度値であり、α
i及びβ
iは、それぞれ偏光子220(Polarizer)及び検光子230(Analyzer)の偏光軸と水平軸の夾角であり、δは、光が被試験片210を透過した後の遅延量であり、θは、被試験片の主応力角である。式(1)における未知数は、I
b、I
a、δ及びθである。
【0026】
従って、4組の異なる方程式の連立計算によりそれらの値を得る必要がある。偏光子220及び検光子230を回転させることでα
i及びβ
iの角度を変えると、異なる角度と対応する光強度方程式が得られる。その異なる角度と対応する光強度方程式は式(2)〜(5)の通りである。
【数2】
【0027】
上記式(2)〜式(5)で偏光子220及び検光子230を回転させて得られる4組の異なる光強度方程式により演算する。この4組の光強度方程式は、偏光子220及び検光子230の回転に規則性があり、α
i=0度及びβ
i=45度の架設で光強度値I
1をキャプチャした後、以下のような循環動作を行う。
検光子230の回転角度を45度増やし(即ち、α
2=0度及びβ
2=90度)、光強度値I
2をキャプチャする。
偏光子220の回転角度を45度増やし(即ち、α
3=45度及びβ
3=90度)、光強度値I
3をキャプチャする。
検光子230の回転角度を45度増やし(即ち、α
4=45度及びβ
4=135度)、光強度値I
4をキャプチャする。
偏光子220の回転角度を45度増やし(即ち、α
1=90度及びβ
1=135度)、この角度で、α
1=0度及びβ
1=45度と同じ光強度値I
1をキャプチャする。
この循環動作によりそれぞれ光強度値I
2、I
3、I
4をキャプチャし、光強度値I
1をキャプチャできる架設に戻す。
【0028】
このようにして、同じ循環動作をさらに行って次回の測定を完成できるため、この4組の光強度値及び回転角度が自動化測定に便利であるメリットがある。まず式(2)から式(4)を引き、式(5)から式(3)を引くと、式(6)及び式(7)が得られる。
【数3】
【0029】
そして、式(6)及び式(7)を計算すると式(8)〜(9)が得られる。
【数4】
【0030】
ここで、式(8)は被試験片の主応力角θの関係式であり、式(8)におけるtan
2π-1(式中では下付きの「2π」と上付きの「−1」とが同位置に記載されている)は値域が2πである逆正接関数の演算を示す。
式(9)の結果は、「sin
2(δ/2)を含むがθがない光強度値」である。なお、式(2)に式(4)を足し、式(5)に式(3)を足すと、式(10)〜(11)が得られる。
【数5】
【0031】
また式(10)及び式(11)を計算すると式(12)が得られる。
【数6】
【0032】
式(12)の結果は、「cos
2(δ/2)を含むがθがない光強度値」である。
最後に4ステップ位相シフト演算工程120により光強度値を算出して被試験片210の遅延量δを得る。式(9)及び式(12)の演算後、式(13)のように遅延量δの関係式が求められる。
【数7】
【0033】
上記の計算過程では、偏光子220及び検光子230角度を回転させて4種の異なる状況での光強度方程式を記録する。また異なる光強度値が得られる情報を算出される方程式に代入することにより、式(8)及び式(13)により、被試験片210の主応力角θと遅延量δが得られる。
【0034】
等色線強化演算工程130において、被試験片210の低応力箇所に生じる光強度値I
iが高いほど、そこの応力が分析できるようになる。低応力における被試験片210のいずれかの光強度画像が十分な光強度値I
iを有しない場合、撮像装置250が効果的に光強度値Iiを取得できない。従って、本発明は、等色線強化演算工程130を行うことにより撮像装置250が効果的に等色線光強度値を取得し正確な応力値を算出する。
本実施例は補強露光時間を調整する方式で導き出し説明するものであるが、注意すべきなのは、光源強度を増やすことで依然として同じ目的を達成できる。本発明の等色線強化演算工程130は、撮像装置250(例えば、カメラ)の露光時間を適切に調整して補強露光時間を増やす。このとき増やす比例量は、被試験片内の応力状態に応じて、式(3)と式(5)の強化された光強度画像に十分な光強度値を生じさせ、かつ過度の露光現象を発生させないことを原則として決められる。
【0035】
低応力の被試験片210が光学材料応力測定システム200(即ち、光弾性機器)に置かれる場合、等色線光強度値が低すぎるため、この部分で撮像装置250の露光時間を増やす方式を説明する。従って、式(2)〜式(5)の4つの異なる位相以外に、別に暗視野(即ち、式(3)と式(5)の場合)での露光時間を増やす等色線強化光強度画像を追加する。その原理は、等色線光強度の関係式(11)によるものであり、本発明において式(3)、式(5)及び式(11)を式(14a)、(14b)及び(15)に書き換えることができる。
【数8】
【0036】
ただし、I
4_E及びI
2_Eは、それぞれ式(5)と式(3)の場合の撮像装置250の露光時間を増やして2つの等色線強化画像をキャプチャして得られる2つの強化光強度値であり、I
b_E及びI
a_Eは、それぞれ撮像装置250の露光時間を増やした等色線強化背景光強度値と等色線強化振幅項光強度値であり、δは遅延量である。
式(15)を整理すると式(16)が得られる。
【数9】
【0037】
なお、式(11)におけるI
aは平面偏光場に架設される振幅項光強度値であり、I
bは平面偏光場に架設される背景光強度値である。ただし、撮像装置250又は偏光子220又は環境誤差等の誤差要素を含む。
式(11)において、低応力の場合、I
asin
2(δ/2)の演算光強度値は、I
bの値に等しいか、又はI
bの値よりも小さい。これによりI
bにおけるノイズがI
asin
2(δ/2)の演算光強度値に干渉を与えやすいため、演算でノイズがなくかつ十分な強度の光強度値I
asin
2(δ/2)を光強度値から分離できない。
しかし、補強露光時間の後、即ち、式(15)の結果、I
a_Esin
2(δ/2)の値は、2I
b_Eの値よりも大きいため、演算で演算光強度値I
a_Esin
2(δ/2)を光強度値から分離でき、かつ、2I
b_EにおけるノイズがI
a_Esin
2(δ/2)の演算光強度値に干渉を与えにくくなる。また使用される撮像装置250は機械シャッター機能が内蔵されるCCDカメラであり、CCDカメラが画像に対するダーク補正ができ、これにより更にI
b_Eに生じる誤差が減少できる。
【0038】
式(16)において、I
b_Eは、例えばsin関数モデルフィッティング又は応力がない補正試験片のような従来の補正技術により求められる。等色線強化演算工程130において、I
a_Eは、露光時間sと補強露光時間s
Eとの比を用いて式(17)で表される。
【数10】
【0039】
ただしI
aは式(9)と式(12)により、式(18)の通り計算される。
【数11】
【0040】
式(17)と式(18)を式(16)に代入して整理した後、遅延量δは式(19)により求められる。
【数12】
【0041】
実際に、式(17)は、異なる撮像装置250を使用すると異なる関係式があるが、対応的な関係式と式(18)とを併せて式(16)に代入して整理した後、対応的な遅延量δの計算式が得られる。
上記2つの強化光強度値で、主応力角θは式(20)により求められる。
【数13】
【0042】
最後に、遅延量転換演算工程140は、遅延量δを応力光学法則(Stress−optic Law)により被試験片210の応力値に転換する。
【0043】
また
図5〜
図8Hを併せて参照されたい。この実施例は、光学材料応力測定システム200(即ち、透過式光弾性機器)の架設でガラスディスクの被試験片210に負荷を91.5kgとなるように与える実験結果であり、その被試験片210の材料がドイツSCHOTT社によって生産されたウルトラライトプレートガラスB270であり、CCDカメラ(撮像装置)の露光時間が0.3秒に設置され、式(2)〜式(5)の光弾性ストライプ光強度情報をキャプチャし、被試験片210の光強度画像が
図5の(a)〜(d)に示されるガラスディスクの被試験片210に91.5kgの負荷が与えられた透過式光学材料応力測定システムの4枚の光強度画像図である。
【0044】
次にこの4枚の光強度画像測量の結果を式(13)に代入して、4ステップ位相シフト法により全界遅延量δを計算する。最後に、この遅延量δを応力光学法則に代入して全界応力を計算する。結果は、ガラスディスクの被試験片に91.5kgの負荷が与えられた透過式光弾性法の全界主応力差の結果を示す
図6の通りである。
次に、
図7に示すように、Y軸方向の直径での円心から4センチメートル離れる範囲内(図における矢印線分のように)における各点の応力実験値と理論値とを比較する。結果は、Y軸方向の直径での主応力差の実際値と理論値との関係を示す模式
図7の通りである。その二乗平均平方根値が0.0869MPaであり、平均乖離差百分率が1.23%であることから、更に本発明の達成する効果が検証される。
【0045】
本実施形態において、等色線強化演算工程130の正確性と測定精度がソレイユバビネ補償器(Soleil−Babinet Compensator;SBC)により検証される。実験中にSBCにより比較の標準値として予期の遅延量δを生じさせる。次に偏光子220及び検光子230を回転させて角度α
i及びβ
iを変えることで、式(2)〜式(5)の光弾性ストライプ画像の光強度情報と、式(14a)と式(14b)の等色線強化画像の光強度情報を得てCCDカメラによりそれぞれキャプチャする。光強度情報を式(19)に代入して遅延量δを計算する。遅延量δの結果とSBCの標準値を比較することにより、光学材料応力測定システム200(即ち、透過式光弾性機器)の正確性が得られる。
【0046】
CCDカメラの露光時間sが0.1秒に設置され、補強露光時間s
Eが4秒に設置される。次にSBCにより異なる送り量を調整して異なる遅延量δを生じさせる。SBCにより生じる所定の遅延量は、それぞれ1.663nm、3.326nm、6.652nm、9.979nm、13.305nm、16.631nm及び19.957nmである。
図8は、SBCの異なる遅延量を測定した測定結果を示す模式図である。
図8Aは、SBCが0nm遅延量を選定した位置であり、この点の遅延量をSBCの基準値とし、異なる送り量の結果が何れもこの点で計算され、得られた等色線強化演算の遅延量をSBC基準値と比較する。
図8B〜
図8Hには、実験測定結果において、SBCによる所定の遅延量が1.663nm、3.326nm、6.652nm、9.979nm、13.305nm、16.631nm及び19.957nmである場合の測定結果が示される。それぞれの測定結果値は、2.007nm、3.261nm、6.597nm、9.936nm、13.10nm、16.42nm及び19.58nmである。
【0047】
データ結果から示されるように、光弾性機器システムに測定された遅延量とSBC標準遅延量の絶対最大差分量が0.377nmであり、平均絶対差分量が0.162nmである。差分量二乗平均平方根RMSの演算結果は、下の式(番号付けず)で定義される。
【数14】
【0048】
RMS値は0.209nmである。ただしx
iは測定結果であり、x
-is(式中ではxの上に横バーを記載)はSBCに所定される標準遅延量であり、nは実験測定数である。従って、測定結果から分かるように、等色線強化演算工程130により非常に低い遅延量が測定でき、かつ誤差が極めて小さい。本発明により透過式被試験片210に対する測定システムの簡素化、データ正確性の向上と測定精度の向上が実現できることが検証される。
【0049】
(第2の実施形態)
また
図3及び
図4を併せて参照されたい。
本発明は、光学材料の応力測定方法100Aを別に提供する。
図3に示すように、この光学材料の応力測定方法100Aは、反射式光弾性演算工程111A、被試験片光強度画像キャプチャ工程110A、4ステップ位相シフト演算工程120A、等色線強化演算工程130A及び遅延量転換演算工程140Aを含む。
図4は、被試験片310、補正試験片(未図示)、偏光子320、検光子330、光源340、撮像装置350及び演算装置360を含む、第2の実施形態の方法に適用される光学材料応力測定システム300を示す。
偏光子320は、被試験片310(又は補正試験片)の第1側に位置する。
検光子330は、第1側と夾角γ
i+γ
r(即ち、入射角γ
i+反射角γ
r)になる第2側に位置する。
光源340は、偏光子320外に位置し、かつ偏光子320を透過するように光線Aを照射してから、被試験片310により検光子330に反射させる。
撮像装置350は、光線Aを受けるように検光子350の外に位置し、かつ光強度画像、補正光強度画像又は等色線強化画像を取得する。
演算装置360は、反射式光弾性演算工程111A、4ステップ位相シフト演算工程120A、等色線強化演算工程130A及び遅延量転換演算工程140Aを行うように撮像装置350に接続される。
【0050】
撮像装置350に入る光強度は、主に2つの部分があり、それぞれ被試験片310の前面に反射される光強度、及び被試験片310の後面に反射され前面を透過する光強度である。被試験片310の内部に応力がある場合、被試験片310の材料内部に複屈折という現象が生じ、前面に反射される光強度が材料内部に入らないので、光強度は、主応力角及び主応力差の情報を有しない。しかしながら、後面に反射される光強度が材料内部に入り一時的複屈折現象の影響を受けるので、光強度は主応力角及び主応力差の情報を有する。そのため、光学材料応力測定システム300(即ち、反射式光弾性機器)が反射式平面偏光場に架設される場合、撮像装置350が得る(撮像装置350が被試験片310からキャプチャする)光強度値I
Oiの一般式の演算式は、式(21)の通りであってもよい。
【数15】
【0051】
ただし、I
B及びI
Aは、それぞれ反射式平面偏光場に架設される背景光強度値及び振幅項光強度値であり、Eは入射光が偏光子320を透過してから偏光子320の偏振方向に入射する入射電界値である。r
p及びr
sは、それぞれ電界が被試験片310の前面に入射する平行入射平面及び垂直入射平面における振幅反射率である。これら振幅反射率r
p、r
sはフレネル方程式(Fresnel Equations)により求められる。
式(21)では式(1)よりも未知数Eが更にあるため、本発明において補正試験片によりEを求める。補正試験片は被試験片310と同じような材料でかつ内部に応力がないようにする必要がある。補正試験片材料の内部に応力がないため、光学材料応力測定システム300(即ち、反射式光弾性機器)が反射式平面偏光場に架設される場合、撮像装置350が補正試験片から得られる光強度値I
OCiの一般式の演算式は、式(22)の通りであってもよい。
【数16】
【0052】
ただし、t
p及びt
sは、それぞれ電界が補正試験片の前面に入射する平行入射平面及び垂直入射平面における振幅透過率である。r
p’及びr
s’は、それぞれ電界が補正試験片の前面を透過してから後面に入射する平行入射平面及び垂直入射平面における振幅反射率である。t
p’及びt
s’は、それぞれ電界が補正試験片の後面から前面に入射する平行入射平面及び垂直入射平面における振幅透過率である。これら振幅反射率と振幅透過率の何れもフレネル方程式により求められる。
式(22)において、未知数Eだけがあるので、少なくとも1枚の光強度画像により解を求める。この解を求める工程は即ち、反射式光弾性演算工程111Aである。Eを求めると、式(21)には4つの未知数だけが残る。被試験片の光強度画像キャプチャ工程110A、4ステップ位相シフト演算工程120A、等色線強化演算工程130A及び遅延量転換演算工程140Aにより、被試験片の応力値を求めることができる。
従って、本発明の方法フローチャットは
図3の通りである。演算装置360は、本実施例における形態がコンピュータである。
【0053】
まず反射式光弾性演算工程111Aにおいて、補正試験片の偏光子320と検光子330角度がそれぞれα
1=0度及びβ
1=45度、α
3=45度及びβ
3=90度の2枚の光強度画像をキャプチャする。その光強度方程式は式(22)から導き出され、式(23)及び(24)の通りである。
【数17】
【0054】
理論上、式(23)又は式(24)の何れか1式によりEが求められる。しかし、同時に両式の連立で求めるとシステムにある一部のノイズが取り消され精確なE値が得られるため、式(23)と式(24)の連立により、Eが式(25)により求められる。
【数18】
【0055】
反射式光弾性演算工程111Aの後で、被試験片光強度画像キャプチャ工程110A及び4ステップ位相シフト演算工程120Aを行う。撮像装置350は、被試験片310の異なる4つの位相角における4枚の光強度画像をキャプチャする。4枚の光強度画像の光強度方程式は式(26)〜式(29)の通りである。
【数19】
【0056】
Eが既に式(25)により計算されたので、「sin
2(δ/2)及びcos
2(δ/2)を含むがθがない演算光強度値」はそれぞれ下の式(30)と式(31)により求められる。
【数20】
【0057】
式(30)と式(31)の連立により、式(32)の通り遅延量δが求められる。
【数21】
【0058】
主応力角θは、式(33)の関係式により求められる。
【数22】
【0059】
次に、4枚の光強度画像に光強度値が不足となる状况がある場合、等色線強化演算工程130Aを行う。撮像装置350の補強露光時間s
Eを調整して2枚の暗視野(即ち、式(27)と式(29)の場合)における等色線強化画像を増やして2つの強化光強度値I
o2_E及びI
o4_Eを得る。遅延量をδとし、等色線強化背景光強度値をI
B_Eとし、等色線強化振幅項光強度値をI
A_Eとし、元の露光時間をsとし、補強露光時間をs
Eとし、電界が被試験片の前面に入射する平行入射平面及び垂直入射平面における振幅反射率をr
p及びr
sとする。
【0060】
即ち、式(27)と式(29)での補強露光時間s
Eの光強度方程式はそれぞれ式(34a)と式(34b)の通りである。
【数23】
【0061】
式(34a)と式(34b)とを加えると補強光強度値が式(35)の通りに求められる。
【数24】
【0062】
ただし、I
B_E及びI
A_Eは、それぞれ撮像装置350(カメラ)の露光時間を増やした後の等色線強化背景光強度値と等色線強化振幅項光強度値であり、E
Eは補強露光時間s
E内の入射電界値Eの総量である。式(35)を整理すると式(36)が得られる。
【数25】
【0063】
式(36)において、I
B_Eは例えば、sin関数モデルフィッティング又は応力がない試験片の補正のような従来の技術により求められる。等色線強化演算工程130Aにおいて、I
A_Eは、露光時間sと補強露光時間s
Eとの比を用いて式(37)で表される。かつ等色線強化演算工程130Aにおいて、E
Eは、露光時間sと補強露光時間s
Eとの比を用いて式(38)で表される。
【数26】
【0064】
ただし、I
Aは式(30)と式(31)とを加えると得られる。式(37)及び式(38)を式(36)に代入してから、遅延量δは式(39)により求められる。なお、主応力角θの関係式は式(40)により求められる。
【数27】
【0065】
実際に、式(37)と式(38)は、異なる撮像装置350を使用する場合、異なる関係式があるが、対応の関係式とI
Aを併せて式(36)に代入して整理すると対応的な遅延量δの計算式が得られる。
【0066】
最後に遅延量転換演算工程140Aは、遅延量δを応力光学法則により被試験片310の応力値に転換でき、更に本発明の目的を達成させる。
【0067】
また
図9〜
図14を併せて参照されたい。光学材料応力測定システム300(即ち、反射式光弾性機器)の架設で、本発明は、過去の苦境を克服するように反射式の光学材料の応力測定方法100Aを提供する。
まず補正プログラムを行う。使用される補正試験片は負荷のないガラスディスク試験片(ドイツSCHOTT社)であり、この補正試験片に対して式(23)及び式(24)の光強度情報をキャプチャする。
図9に、本発明の負荷が与えられない光学材料応力測定システムの2つの半明視野に架設される(即ち、式(23)及び式(24)の場合)(a)及び(b)という2枚の光強度画像図が示される。その中、この光強度画像図のように、光学材料応力測定システム300(即ち、反射式光弾性機器)の架設で撮像装置(CCDカメラ)の露光時間sを4秒に設置する。最後に、この2つの半明視野に架設される光強度を式(25)に代入して入射電界値Eを計算する。
【0068】
次に、ガラスディスクの被試験片に負荷を91.5kgとなるように与え、式(26)〜式(29)の光弾性ストライプ光強度情報をキャプチャする。
図10(a)〜(d)には、それぞれガラスディスクの被試験片に91.5kgの負荷が与えられた4枚の反射式光強度画像図が示される。この光強度画像図のように、CCDカメラの露光時間sが何れも4秒に設置される。計算された入射電界値Eと、式(26)〜式(29)を用いる場合に、負荷が与えられるガラスディスクの被試験片310をCCDカメラがキャプチャする光弾性ストライプ光強度情報とを式(32)に代入すると、全界遅延量δが求められる。
【0069】
最後に、この遅延量δを応力光学法則に代入して全界応力を計算する、その結果は、ガラスディスクの被試験片310に91.5kgの負荷が与えられた反射式光弾性法の全界主応力差の結果を示す
図11の通りである。
図12に示すように、Y軸方向の直径での円心から3.71センチメートル離れる範囲内(図における矢印線分のように)における各点の応力実験値と理論値とを比較する。結果は、ガラスディスクの被試験片310のY軸方向の直径での主応力差の実際値と理論値との関係を示す模式
図12の通りである。その二乗平均平方根値が0.1371MPaであり、平均乖離差百分率が1.73%である。この結果により、更に本発明の光学材料の応力測定方法100Aの効果が検証される。
【0070】
本発明の光学材料の応力測定方法100Aにおける等色線強化演算工程130Aに対する改良効果の検証は、以下の通りである。
【0071】
反射式光弾性を検証する等色線強化演算工程130Aにおいて、実験の被試験片は厚さが4mmのガラスディスク(ドイツSCHOTT社)であり、ガラスディスクの被試験片に10Kgの径向負荷だけを与えて試験片の内部に微小な応力を持たせる。CCDカメラの露光時間sが0.8秒に設置され、補強露光時間s
Eが16秒に設置される。
図13は強化光強度値I
o4_Eの光強度画像図である。負荷を受けるガラスディスクの被試験片が式(34b)に対応する補強露光時間s
E後の等色線強化画像が明らかに観測される。
図13における点線の丸が被試験片310の位置を示す。点線のところの実験測定結果と理論解を比較した比較前後の結果は、それぞれ
図14(a)及び
図14(b)の通りである。
【0072】
図14(a)は、等色線強化演算工程130Aを使用しない場合に計算される結果と理論解の比較(即ち、式(32)による計算結果)であることから、等色線強化演算工程130Aを使用しない計算結果と理論値に明らかな差があることが分かる。
図14(b)は、等色線強化演算工程130Aを使用する場合に計算される結果と理論解の比較図(即ち、式(39)による計算結果)であることから、反射式光弾性法の等色線強化理論を使用する計算結果と理論値がほぼ合致することが分かる。平均乖離差百分率が3.48%であるため、本発明の反射式の光学材料の応力測定方法の正確性と測定精度が検証される。
【0073】
注意すべきなのは、上記の各種の異なる形態の方法態様が上記の各種の異なる実施例に適用される。上記システム及び実験実施形態から分かるように、本発明は、下記のメリットを有する。
一、低応力による全界応力測定ができないという課題を解決し、また測定効果を向上させるメリット
二、本発明により効果的にハードウェアシステムを簡素化できるメリット
三、本発明により透過式又は反射式の精確な全界測定作業の要求を満たすメリット
【0074】
本発明の実施形態を前述の通りに開示したが、これは、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えることができる。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。