(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
多重帯域フィルタ配列パターン映像を、対角線画素方向の差分値に基づいて、5点形パターン映像に変更した後、変更された5点形パターン映像の垂直・水平画素方向の差分値に基づいて、前記多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成するカラーチャネル及び近赤外線チャネルを、最大解像度に補間する適応的補間部と、
前記適応的補間部で補間された低解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像の高周波成分及び中周波成分に対応する高解像度のベースチャネル映像の高周波成分及び中周波成分を利用して、線形回帰分析と、前記多重帯域フィルタ配列パターン映像及びベースチャネル映像のエネルギーレベル比較と、を基に、高解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像を獲得する周波数補償部と、
前記高解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成する各チャネルで、他のチャネル及びベースチャネルとのピクセル値差を加重平均した値を利用し、前記高解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成する各チャネルと、他のチャネル及びベースチャネルとの間に発生するカラー歪曲現象を除去するチャネル干渉抑制部と、を含むことを特徴とする映像処理装置。
前記5点形パターン映像は、ベイヤーパターン映像と幾何学的モデルは同一であり、各位置に入力されるチャネル値が異なる映像であることを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
適応的補間部で、多重帯域フィルタ配列パターン映像を、対角線画素方向の差分値に基づいて、5点形パターン映像に変更した後、変更された5点形パターン映像の垂直・水平画素方向の差分値に基づいて、前記多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成するカラーチャネル及び近赤外線チャネルを、最大解像度に補間する段階と、
周波数補償部で、前記補間された低解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像の高周波成分及び中周波成分に対応する高解像度のベースチャネル映像の高周波成分及び中周波成分を利用して、線形回帰分析と、前記多重帯域フィルタ配列パターン映像及びベースチャネル映像のエネルギーレベル比較と、を基に、高解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像を獲得する段階と、
チャネル干渉抑制部で、前記高解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成する各チャネルで、他のチャネル及びベースチャネルとのピクセル値差を加重平均した値を利用し、前記高解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成する各チャネルと、他のチャネル及びベースチャネルとの間に発生するカラー歪曲現象を除去する段階と、を含むことを特徴とする映像処理方法。
前記5点形パターン映像は、ベイヤーパターン映像と幾何学的モデルは同一であり、各位置に入力されるチャネル値が異なる映像であることを特徴とする請求項9に記載の映像処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で使用される用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限するものではない。本明細書で、単数形は、文言で取り立てて言及しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」及び/または「含むところの(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作及び/または素子が、一つ以上の他の構成要素、段階、動作及び/または素子の存在または追加を排除するものではない。
【0014】
他の定義がなければ、本明細書で使用される全ての用語(技術的用語及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野で当業者に、共通して理解される意味で使用されるものである。また、一般的に使用される事前に定義されている用語は、明白に特別に定義されていない限り、理想的に、あるいは過度に解釈されるものではない。
【0015】
図1は、本発明の望ましい一実施形態であって、映像処理装置の内部構成図を図示している。
【0016】
図1の映像処理装置100の一例としては、カメラシステムなどがあり、カメラシステムは、デジタルカメラ、カムコーダ、監視カメラのような映像撮影システムでもあり、コンピュータ、PDA(personal digital assistant)、PMP(portable multimedia player)、モバイルホンなどに搭載されてもよい。
【0017】
図1の映像処理装置100は、カラーフィルタ及び近赤外線(NIR:near infrared)フィルタを含む多重帯域フィルタ配列(MFA:multi-spectral filter array)を具備した映像センサから出力される多重帯域フィルタ配列パターン映像を入力映像として受信する。
【0018】
本発明の望ましい一実施形態として、映像処理装置100は、低解像度の多重帯域フィルタ配列パターン映像を入力映像として受け、高周波情報を多く含みながら、アーティファクト(artifact)が少ない高解像度ベース映像を生成する。
【0019】
そのために、映像処理装置100は、適応的補間部110、周波数補償部120及びチャネル干渉抑制部130を含む。
【0020】
適応的補間部110は、
図2に図示されているように、R(red)、G(green)、B(blue)、NIRのチャネルで、同一単位画素に、互いに1:1:1:1の同一比率で配置されている多重帯域フィルタ配列パターン映像210を、対角線画素方向の差分値に基づいて、5点形パターン映像220に変更する。5点形パターン映像220は、ベイヤー(Bayer)パターン映像と幾何学的モデルが同一であり、各位置に入力されるチャネル値だけが異なるパターン映像である。
【0021】
本発明の望ましい一実施形態で、多重帯域フィルタ配列パターン映像を5点形パターン映像に変更することは、多重帯域フィルタ配列パターン映像をベイヤーパターンと近似化し、既存のカラー補間アルゴリズムを、本発明で使用されるR,G,B,NIRチャネル補間方法にも適用するためである。5点形パターン映像を作る過程は、既存カラー補間アルゴリズムと大差なく、詳細な内容は、以下、
図2の関連説明を参考する。
【0022】
適応的補間部110では、多重帯域フィルタ配列パターン映像210が、5点形パターン映像220に変更されれば、変更された5点形パターン映像の垂直・水平画素方向の差分値に基づいて、多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成するカラーチャネル及び近赤外線チャネルを、最大解像度に補間する。これについては、
図3でさらに詳細に説明する。
【0023】
周波数補償部120は、適応的補間部110で補間された低解像度多重帯域フィルタ配列映像の高周波成分及び中周波成分に対応する高解像度のベースチャネル映像の高周波成分及び中周波成分を利用して、高解像度の多重帯域フィルタ配列映像を獲得する。
【0024】
その後、線形回帰分析(linear regression)法を基に、前記周波数補償部120で獲得された高解像度の多重帯域フィルタ配列映像内の各チャネル間エネルギーレベルを考慮し、前記各チャネル別カラー歪曲現象を除去する。
【0025】
詳細には、線形回帰分析を利用して、各チャネル間のエネルギーレベルを考慮し、高周波のエネルギーレベルが高いチャネルでは、さらに大きく高周波を復元させ、一方、高周波のエネルギーレベルの低いチャネルは、弱く高周波を復元させ、各チャネルのエッジを均一に合わせ、各チャネル別カラー歪曲現象を除去する。周波数補償部120の詳細内容は、
図4ないし
図13の説明を参照する。
【0026】
チャネル干渉抑制部130は、周波数補償部120で生成した高解像度の多重帯域フィルタ配列映像を構成する各チャネルで、他のチャネル及びベースチャネルとのピクセル値差を加重平均した値を利用して、高解像度の多重帯域フィルタ配列映像を構成する各チャネルと、他のチャネル及びベースチャネルとの間に発生するカラー歪曲現象を除去する。
【0027】
多重帯域フィルタ配列パターン映像の各チャネルに対して、適応的補間部110で解像度を復元し、低解像度の多重帯域フィルタ配列映像を獲得した後、周波数補償部120で高周波補償及び中周波補償を行った後にも、エイリアシングによる擬似カラーアーティファクト(false color artifacts)が残っていることがある。例えば、テクスチャ・パターン、細密な部分、強いエッジ、文字部分などに、多重色が残っていることがある。
【0028】
チャネル干渉抑制部130では、このようなカラー歪曲現象を除去するために、高解像度多重帯域フィルタ配列映像のR,G,B,NIRチャネルそれぞれで、
図15ないし
図18のように、各チャネルで、他のチャネル及びベースチャネルとのピクセル値差を加重平均した値を利用して、チャネル間カラー干渉現象を抑制する。
【0029】
図2は、多重帯域フィルタ配列パターン映像を5点形パターン映像に変換する事例を図示している。多重帯域フィルタ配列パターン映像210を、5点形パターン映像220に変更する過程は、数式1の通りである。
【0031】
本発明の望ましい一実施形態であって、多重帯域フィルタ配列パターン映像の中心画素(m,n)位置のチャネル値を補間する場合、多重帯域フィルタ配列パターン映像の中心画素(m,n)から、対角線方向に1画素離れた位置の画素値211,212,213,214の第1加重平均値;及び多重帯域フィルタ配列パターン映像の中心画素(m,n)と、前記多重帯域フィルタ配列パターンの中心画素から対角線方向に2画素離れた位置221,222,223,224のそれぞれの画素との差値を加重平均した第2加重平均値;の和を利用する。
【0032】
具体的には、
図2のように、(m,n)位置のNIRチャネル値210を補間するとき、(m,n)から対角線方向に1画素離れた位置の画素値211,212,213,214の加重値和を求め、既存カラー補間アルゴリズムのように、その間にある挿入されているチャネルであるRチャネル210の周辺Rチャネル221,222,223,224との差分値についても、加重値和を求めて加えた後、最終的にNIRチャネルの補間値を獲得する。
【0033】
数式1で、
【数2】
の値は、RチャネルとNIRチャネルとの相関関係(channel correlation)を反映する値である。本発明の望ましい一実施形態では、
【数3】
の値を0.5と設定した。補間する画素から、対角線方向に2画素離れた位置にある周辺画素の位置別加重値w
m+2,n+2を求める方式は、数式2のように、既存のカラー補間アルゴリズムと類似している。
【0035】
数式2でR,G,Bは、多重帯域フィルタ配列パターン映像のカラーチャネルを、そしてNは、多重帯域フィルタ配列パターン映像の近赤外線(NIR)チャネルを意味する。
【0036】
数式2を参照すれば、加重値w
m+2,n+2は、各画素方向別差分値に反比例する方向に、加重値が大きくなる。すなわち、加重値和を求める画素方向の差分値が大きい場合、当該方向をエッジとして判断して加重値を減らすことにより、補間過程でエッジが鈍くなることを防止する。
【0037】
数式2で、加重値和を求める画素方向の差分値は、それぞれ
【数5】
であり、これらの値は、加重値和を求める画素方向にエッジがある場合は、大きい値を、エッジがない場合は、小さな値を有する。
【0038】
この差分値がw
m+2,n+2を求めるときには、分母に反比例するように適用されるので、エッジがある場合、差分値は大きくなり、加重値w
m+2,n+2を小さくし、エッジがない場合、差分値は小くなり、加重値w
m+2,n+2を大きくし、最終的に加重値和が求められたときに、エッジが鈍くなることが防止される。
【0039】
本発明の他の望ましい一実施形態では、5点形パターン映像の変換時、エッジの方向性を適応的に考慮することができる。
【0041】
数式3を参照すれば、対角線方向の画素値の差が、逆対角線方向の画素値差の2倍より小さければ、対角線方向がエッジではないと判断し、数式1ないし2の数式を基に、対角線方向の補間を行う。
【0042】
しかし、対角線方向の画素値の差が、逆対角線方向の画素値差の2倍以上である場合、対角線方向をエッジと判断し、逆対角線位置にある画素値の平均値
【数7】
を対角線方向の画素値と見なして使用する。
【0043】
また、対角線方向の画素値の差が、逆対角線方向の画素値差の2倍より小さい場合には、
【数8】
を利用したが、対角線方向の画素値の差が、逆対角線方向の画素値差の2倍以上である場合には、
【数9】
を使用するように設定することができる。
【0044】
図3は、多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成するカラーチャネル及び近赤外線チャネルを、最大解像度に補間する過程を図示している。
【0045】
適応的補間部110(
図1)は、多重帯域フィルタ配列パターン映像300を、対角線画素方向の差分値に基づいて、5点形パターン映像310に変更した後、変更された5点形パターン映像310の垂直・水平画素方向の差分値に基づいて、前記多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成するカラーチャネル及び近赤外線チャネルを、最大解像度に補間する(320)。
【0046】
図3の多重帯域フィルタ配列パターン映像300の対角線方向差分値に基づいて、5点形パターンの4個の映像310に補間する方法は、数式4の通りである。
【0048】
補間する画素の値を中心に、X字形の北西(NW)、北東(NE)、南西(SW)、南東(SE)の各方向にある4つの画素値を加重平均して中心値を充填する。このような過程を、(m,n)位置にあるチャネル値(例えば、Gチャネル値)を、X字形の北西(NW)、北東(NE)、南西(SW)、南東(SE)の各方向にある隣接した4つのG画素値にそれぞれ加重平均し、Gチャネルがチェス板のような5点形パターンで充填された
図3の5点形パターン映像310の映像のような形態の補間結果をまず生成する。
【0049】
(m+1,n)位置にあるチャネル値(例えば、Rチャネル)についても、同様の過程を経て、Rチャネルがチェス板のような5点形パターンで充填された
図3の5点形パターン映像310の映像のような形態の補間結果をまず生成する。
【0050】
(m,n+1)位置にあるチャネル値(例えば、Bチャネル)と、(m+1,n+1)位置にあるチャネル値(例えば、Nチャネル)についても、同様の過程を経て、チェス板のような5点形パターンで充填された
図3の5点形パターン映像310のような形態の補間結果をまず生成する。その場合、加重値w
m+i,n+jは、数式2によって求められる。
【0051】
図3の310映像から、
図3の320映像に補間する方法は、数式5の通りである。
【0053】
補間する画素の値を中心に、十字形の北(N)、男(S)、東(E)、西(W)の4方向にある4つの画素値に対して加重値平均を行い、中心の値を充填する。その場合、加重値w
m+i,n+jは、数式2によって求められる。
【0054】
図4ないし
図6Bは、本発明の望ましい一実施形態であって、周波数補償部120(
図1)で、多重帯域フィルタ配列パターン映像を構成するカラーチャネル及び近赤外線チャネルを、最大解像度に補間し、高解像度の多重帯域フィルタ配列映像を生成する過程を図示している。
【0055】
図4ないし
図6Bを参照して説明すれば、次の通りである。周波数補償部120(
図1)では、適応的補間部110(
図1)で補間された低解像度多重帯域フィルタ配列映像の高周波成分及び中周波成分に対応する高解像度ベース映像の高周波成分及び中周波成分を利用して、高解像度多重帯域フィルタ配列映像を獲得する。そのために、各チャネルの映像を、低周波成分、中周波成分及び高周波成分に分けて考慮した。また、周波数情報が毀損されている高周波成分と中周波成分とを、垂直方向、水平方向、対角線方向に対して、適応的に処理するために、高周波成分と中周波成分とを、垂直方向、水平方向に沿って分けるフィルタを利用した。
【0056】
そのために、周波数補償部120(
図1)では、適応的補間部110(
図1)で補間された低解像度多重帯域フィルタ配列映像410,420,430,440と、高解像度のベース映像400とを、高周波、中周波、低周波に分離する(S400、S410)。
【0057】
高周波成分を分解する一実施形態は、
図5A、
図6A及び
図6Bを参照すれば、次の通りである。
【0058】
図5Aの多重帯域(multispectral:MS)映像は、まず高周波成分から分離するが、入力された映像に、水平方向の低周波通過フィルタ(horizontal LPF)を通過させる。このフィルタを通過した映像は、水平方向の高周波がフィルタリングされた中周波、低周波だけが残った映像である。従って、入力映像にこの映像を差分した映像は、入力映像の水平方向高周波だけ取り出した映像になる。すなわち、水平方向の低周波通過フィルタを介して、映像の水平方向に対する高周波映像と、水平方向に対する中周波映像、低周波映像を分離することができる。
【0059】
その後、水平方向に、中周波映像、低周波映像に垂直方向の低周波通過フィルタを通過させれば、垂直方向、水平方向に対する中周波映像、低周波映像と垂直方向だけ高周波である映像(高周波の垂直成分)を分離することができる。
【0060】
一方、先に分離した水平方向高周波映像に、垂直方向の低周波通過フィルタを通過させれば、水平方向だけ高周波である映像(高周波の水平成分)と、垂直、水平いずれも高周波である映像(高周波の対角成分)を分離することができる。
【0061】
従って、初期入力映像が、水平方向の低周波通過フィルタと、垂直方向の低周波通過フィルタとを通過し、中・低周波成分、高周波の垂直成分,水平成分,対角成分の全4成分に分けることができる。入力映像から分離された4種成分に係わる結果式は、次の通りである。
【0063】
周波数補償部では、1×5の水平方向の低周波通過フィルタ(low pass filter)と、5×1の垂直方向低周波通過フィルタとを利用して、低解像度多重帯域フィルタ配列映像410,420,430,440と、高解像度ベース映像400との垂直方向高周波成分、水平方向高周波成分、対角方向高周波成分、及び低周波+中周波成分をそれぞれ分離する。
【0064】
その場合、使用される1×5の水平方向の低周波通過フィルタと、5×1の垂直方向低周波通過フィルタとの係数は、
図5B及び
図6Bのように設定することができる。
図5B及び
図6Bに図示されたものは、一実施形態に該当するのみ、多様な変形が可能であるということに留意しなければならない。
【0065】
高周波成分の分離が終わった後、中周波成分の分離過程の一実施形態は、
図6A及び
図6B通りである。周波数補償部120(
図1)では、高周波成分が除かれ、中周波及び低周波が混用された低解像度多重帯域フィルタ配列映像410,420,430,440と、高解像度のベース映像400とで、垂直方向中周波成分、水平方向中周波成分、対角方向中周波成分、及び低周波成分をそれぞれ分離する。
【0066】
高周波領域で行ったように、水平方向の低周波通過フィルタと、垂直方向の低周波通過フィルタとを通過させ、差分映像を求める過程を介して、中周波の垂直成分、水平成分、対角成分を映像の低周波成分から分離させる。
【0067】
その結果、中・低周波成分の映像から、低周波成分、中周波の垂直成分,水平成分,対角成分の4種成分を分離することができる。入力映像から分離された4種成分に係わる結果式は、次の通りである。
【0069】
その場合、使用される1×9の水平方向の低周波通過フィルタと、9×1の垂直方向低周波通過フィルタとの係数は、
図6Bのように設定することができる。
図6Bに図示されたものは、一実施形態に該当するだけであり、多様な変形が可能であるということに留意しなければならない。
【0070】
図7は、ベースチャネルを利用した各方向周波数成分を復元する事例を図示している。
【0071】
その後、高周波検出部を通過した多重帯域フィルタ配列映像410,420,430,440の高周波成分(MS
VHF,MS
HHF,MS
DHF、及び中周波成分MS
VMF,MS
HMF,MS
DMFに対応する高解像度のベース映像400の高周波成分Base
VHF,Base
HHF,Base
DHF、及び中周波成分Base
VMF,Base
HMF,Base
DMFを利用して、高解像度の多重帯域フィルタ配列映像411,421,431,441
【数14】
を獲得する。
【0072】
水平、垂直及び対角線の各方向別に特徴を検出する
図8を参照すれば、多重帯域フィルタ配列映像(多重帯域(multispectral)映像)とベース映像との高周波成分及び中周波成分をして高周波検出部を通過させ、エネルギー値Enを抽出する(S420;
図4)。抽出された多重帯域フィルタ配列映像のエネルギー値、とベース映像のエネルギー値とを、垂直方向、水平方向、対角方向に、周波数成分ごとに比較した後、数式6のように加重和(weghted sum)を行う。これを介して、多重帯域フィルタ配列映像の中周波成分及び高周波成分を復元し、高解像度の多重帯域フィルタ配列映像411,421,431,441(
図4)を獲得する。
【0074】
数式6は、各チャネル間高周波成分が同一であると仮定する色差モデル(color difference model)方式に基づく。本発明の望ましい一実施形態では、数式6を介して、多重帯域フィルタ配列映像で毀損された中周波成分及び高周波成分を、高解像度のベース映像の中周波成分及び高周波成分に転換するか、あるいは加重和を介して補強する。
【0075】
その場合、低解像度多重帯域フィルタ配列映像の中周波成分及び高周波成分と、ベース映像の中周波成分及び高周波成分それぞれに、加重値C
MSdk(i.j)及びC
Basedk(i.j)を付与し、前記加重値は、低解像度の多重帯域フィルタ配列映像のエッジと、ベース映像のエッジとのうち、エッジのエネルギーが大きい映像値の比重が大きいように設定される。
【0076】
多重帯域(Multispectral)映像(MS^k,dir)及びベース映像(Base^k,dir)の周波数成分の(C=R,G,B,N,k=中周波MF、高周波HF、dir=垂直、水平、対角)成分がそれぞれの検出部を通過し、各方向に係わるローカルエネルギー(local energy:局所エネルギー)を求めれば、その大きさを比較し、多重帯域映像とベース映像に係わる重み係数(weight coefficient)(C_MS^k,dir,C_Base^k,dir)を以上のように求める。
【0077】
多重帯域映像の高周波成分は、原信号のそれと比較したとき、全体的にその強度が弱い。従って、多重帯域映像のローカルエネルギー(E_MS^k,dir)が、ベース映像のローカルエネルギー(E_Base^k,dir)より小さければ、各ローカルエネルギーの比率によって、適切な比率(ratio)、すなわち、E_MS^k,dir/(E_MS^k,dir+E_Base^k,dir)を計算し、多重帯域映像とベース映像との各方向周波数成分に乗じて加重和を行い、最終映像(bar_MS^k,dir(i,j))を算出する。
【0078】
一方、多重帯域映像(MS^k,dir)のローカルエネルギー(E_MS^k,dir)が、ベース映像のローカルエネルギー(E_Base^k,dir)より大きい場合には、多重帯域映像(MS^k,dir)にエイリアシングが発生した可能性を大きいので、C_MS^k,dirを0に設定し、多重帯域映像の周波数成分(MS^k,dir)の反映なしに、ベース映像の周波数成分(Base^k,dir)のみを使用して、高周波が補償された最終映像(bar_MS^k,dir(i,j))を算出する。
【0079】
図9及び
図10は、周波数補償部120(
図1)で、多重帯域フィルタ配列映像に、色差モデルを単に適用する場合に発生しうる問題を図示している。
【0080】
本発明の望ましい一実施形態では、700nm以上の広いNIR帯域を使用する多重帯域フィルタ配列映像を利用しており、色差モデルを単に適用する場合、既存のベイヤー型CFA(Bayer CFA)では示されなかった問題点が発生しうる。
【0081】
図9に図示されているように、カラーチャートのような急激なエッジが存在し、そのエッジで、各チャネル間のエネルギーレベルが大きく差がある映像では、R,G,B,NIR各チャネル間の光学系を通過した屈折率の差が大きいので、単に色差モデルを適用して補間した場合、シューティング(shooting)現象のようなアーティファクト900が示されてしまう。
【0082】
図10は、カラーパッチ(color patch)でのオーバーシュート(overshoot)現象を図示している。
【0083】
図10は、カラーチャートの1パッチ(patch)を抜粋した映像に、相対的にRチャネル1010のエネルギーレベルが、他のチャネルより高く、Bチャネル1020の場合、最も低いエネルギーレベルを有しているということが分かる。
【0084】
また、カラーチャートの境界部分で、急激なエッジを形成しており、エネルギーレベル差を考慮せずに、単に色差モデルを適用し、全く同じエネルギーレベルの高周波で、再生成(reconstruction)を行う場合、相対的にエネルギーレベルが高いRチャネル1010は、エッジ近傍の高周波が十分に補償されずにスムースになり、エネルギーレベルが低いBチャネル1020の場合には、過度に高周波が補償され、オーバーシュートが発生する。これにより、各チャネル間エッジの不均一問題が生じ、後になって、色復元時に、エッジ近傍でのシューティング現象が著しくなる。
【0085】
このような問題点を解決するために、本発明の望ましい一実施形態では、チャネル干渉抑制部130(
図1)で、線形回帰方式を基に、周波数補償部120(
図1)で獲得された高解像度の多重帯域フィルタ配列映像内の各チャネル間のエネルギーレベルを考慮し、各チャネル別カラー歪曲現象を除去する。
【0086】
図11は、本発明の望ましい一実施形態であって、周波数補償部120(
図1)で、線形回帰方式を利用して、カラー歪曲を抑制する方法を図示している。
【0087】
図11でx軸は、中周波及び高周波で構成されたベース映像の周波数領域のエネルギーを示し、y軸は、中周波及び高周波で構成された多重帯域フィルタ配列映像の周波数領域のエネルギーを示す。すなわち、5*5の小さいローカルウィンドウ(local window:局所ウィンドウ)内のベース映像のエネルギー値をx軸に、多重帯域フィルタ配列の多重帯域(MS)映像のエネルギー値をy軸に対応させて二次元平面にマッピングさせる。
【0088】
ローカルウィンドウ内で、ベース映像とMS映像は、線形的な比例関係を有すると仮定する。MS映像とベース映像とのうち、中周波成分及び高周波成分のエネルギー比率を直線勾配(y=ax+b)で求めることができる。
【0089】
直線勾配aは、数式7のように求めることができる。
【0091】
図4のエネルギー値Enを抽出する段階(S420)では、前述の線形回帰分析を介して求められた直線勾配aを基に、各チャネル間のエネルギーレベル差を、数式6のように、追加して補正し、多重帯域フィルタ配列チャネルの中周波及び高周波を復元することができる。
【0093】
多重帯域映像(MS^k,dir)とa(i,j)とを乗じたベース映像(a(i,j)*Base^k,dir)の周波数成分の(C=R,G,B,N,k=中周波MF、高周波HF、dir=垂直、水平、対角)成分がそれぞれの検出部を通過し、各方向に係わるローカルエネルギー(E_MS^k,dir,a(i,j)*E_Base^k,dir)を求めれば、その大きさを比較し、多重帯域映像(MS^k,dir)とa(i,j)とを乗じたベース映像(a(i,j)*E_Base^k,dir)に係わる重み係数(C_MS^k,dir,C_Base^k,dir)を以上のように求める。
【0094】
ここで、a(i,j)は、数式7を介して算出された値であり、映像の(i,j)位置での値を意味する。a(i,j)を乗じたベース映像(a(i,j)*E_Base^k,dir)を求めれば、カラー歪曲の除去を防止するように、ベース映像の高周波成分(E_Base^k,dir)が、多重帯域映像の高周波成分に合うように補正されたベース映像(a(i,j)*E_Base^k,dir)として算出される。
【0095】
多重帯域映像の高周波成分(MS^k,dir)は、原信号のそれと比較したとき、全体的にその強度が小さい。従って、多重帯域映像(MS^k,dir)のローカルエネルギー(E_MS^k,dir)が、a(i,j)を乗じたベース映像のローカルエネルギー(a(i,j)*E_Base^k,dir)より小さければ、各ローカルエネルギーの比率によって、適切な比率(ratio)、すなわち、E_MS^k,dir/(E_MS^k,dir+a(i,j)*E_Base^k,dir)を計算し、多重帯域映像(MS^k,dir)とa(i,j)とを乗じたベース映像(a(i,j)*E_Base^k,dir)の各方向周波数成分に乗じて加重和を行い、最終映像(bar_MS^k,dir(i,j))を算出する。
【0096】
一方、多重帯域映像(MS^k,dir)のローカルエネルギー(E_MS^k,dir)が、a(i,j)を乗じたベース映像のローカルエネルギー(a(i,j)*E_Base^k,dir)より大きい場合には、多重帯域映像(MS^k,dir)にエイリアシングが発生した可能性が高いために、C_MS^k,dirを0に設定し、多重帯域映像の周波数成分(MS^k,dir)の反映なしに、a(i,j)を乗じたベース映像の周波数成分(a(i,j)*Base^k,dir)のみを使用して、高周波が補償された最終映像(bar_MS^k,dir(i,j))を算出する。
【0097】
最後に、a(i,j)を乗じたベース映像のローカルエネルギー(a(i,j)*E_Base^k,dir)が0より小さい場合には、ベース映像にすでに非正常的なエイリアシングが発生しているので、C_MS^k,dirを1に設定し、a(i,j)を乗じたベース映像の周波数成分を、(a(i,j)*Base^k,dir)最終映像に全く反映させず、多重帯域映像の周波数成分(MS^k,dir)のみを使用して、高周波が補償された最終映像(bar_MS^k,dir(i,j))を算出する。
【0098】
図12は、各チャネル間のエネルギーレベルを補正する前のカラーパッチ映像を図示している。
【0099】
各チャネル間のエネルギーレベル差を考慮せずに、単に色差モデルを適用した場合、エネルギーレベルが大きいRチャネルでは、中周波成分及び高周波成分が不十分に復元されてエッジ領域が滑らかになった(1210)。一方、相対的にエネルギーレベルが小さいBチャネルでは、中周波成分及び高周波成分が過度に復元されてオーバーシュート(overshoot)が生じた(1220)。
【0100】
図13は、本発明の望ましい一実施形態であって、線形回帰方法を利用して、各チャネル間のエネルギーレベルを補正し、カラー歪曲を抑制した一実施形態を図示している。
【0101】
本発明の望ましい一実施形態として、チャネル干渉抑制部130(
図1)で線形回帰分析を適用し、各チャネル間のエネルギーレベル差を考慮して復元したMS映像では、エネルギーレベルが大きいRチャネルの中周波成分及び高周波成分が多く補強され、エネルギーレベルが小さいBチャネルの中周波成分及び高周波成分が少なく補強されるので、全てのチャネルでエッジが一定に維持され、オーバーシュートなどの問題点が解決された。
【0102】
図14は、本発明の望ましい一実施形態であって、チャネル干渉が発生する原因を図示している。
【0103】
多重帯域フィルタ配列パターン映像の各チャネルに対して、適応的補間部110(
図1)で解像度を復元し、低解像度の多重帯域フィルタ配列映像を獲得した後、周波数補償部120(
図1)で高周波補償及び中周波補償を行った後にも、エイリアシングによる擬似カラーアーティファクトが残っていることがある。
【0104】
かような問題点が発生する原因は、
図14に図示されているように、1410領域で、各チャネル別に、補間のための周辺ピクセル値のサポート(support)を受けるとき、各チャネル1411,1412,1413,1414別に矢印表示されているように、考慮される周辺ピクセル位置がそれぞれ異なり、その間に込められているチャネルの情報もその都度異なるからである。その結果、各チャネル別に、補間を介して求められるエッジの方向や高周波の情報は、
図14の矢印方向のように、互いに類似した方向を向いてはいるが、微細にその方向が異なってチャネル干渉が発生する。
【0105】
かような問題点を解決するために、本発明の望ましい一実施形態では、
図15ないし
図18のように、R,G,B及びNIRチャネルそれぞれの干渉を抑制する。
図15ないし
図18は、R,G,B及びNIRチャネルそれぞれで、チャネル干渉を除去する概念図を図示している。
【0106】
図15の一例を参照し、Gチャネルでチャネル間干渉を抑制する例について説明すれば、次の通りである。R,B及びNIRチャネルで、チャネル干渉を抑制する方法は、実質的に同一であるか、あるいは類似しているので、以下の説明に替える。
【0107】
Gチャネルで、チャネル間干渉を抑制するためには、高解像度のベースチャネル情報、R,B及びNIRチャネル情報が必要である。その場合、ベース(Base)チャネル値は、数式9のように、新たに求めることができる。
【0109】
数式9で求めたベースチャネル情報を利用して、G
m,nチャネルのチャネル干渉は、数式10のように抑制することができる。基本的な過程は、カラー補間アルゴリズムと非常に類似している。すなわち、G
m+a,n+b−Base
m+a,n+bチャネルの差分値にα加重値を付与した和が、最終的に、チャネル干渉が抑制されたG
m,nチャネルとBase
m,nチャネルとの差分値と互いに同じであるという仮定に基づく。
【0111】
数式10で、加重値であるα
m,n,m+a,n+b値は、数式11のように求められる。
【0113】
数式11で、
【数21】
と関数g(x)は、数式12のように定義される。
【0115】
本発明の望ましい一実施形態では、チャネル干渉が除去された推定値
【数23】
を求めるために、ベースチャネル、R,B及びNIRチャネルの値を、数式13のように利用する。
【0117】
数式13を介して、Gチャネルとベース,R,B及びNIRチャネルとの間に発生しうるチャネル干渉が除去された4個の推定値
【数25】
をそれぞれ求め、推定値の加重値和を求め、数式14のように、最終的にチャネル干渉が抑制された推定値を求める。
【0119】
数式14で、各チャネルに係わる加重値
【数27】
は、数式15のように求められる。
【0121】
数式15で、
【数29】
の値は、数式16のように求められる。
【0123】
本発明の他の望ましい一実施形態で、NIRチャネルの場合には、色飽和によるチャネル干渉を考慮しないこともある。その場合、NIRチャネルは、数式17のように、R,G,Bチャネルを考慮せずに、ベースチャネルとのチャネル干渉だけ除去した推定値を使用することができる。
【0125】
本発明の実施形態は、RGBピクセル構造とNIRピクセル構造とを有するセンサを利用したデジタルカメラシステム、特に、監視カメラ分野に適用することができる。
【0126】
図19は、本発明の望ましい一実施形態であって、カメラシステムを概略的に図示したブロック図である。
【0127】
図19を参照すれば、カメラシステム1は、映像センサ10と、映像処理装置30、ディスプレイ装置50を含む。カメラシステム1は、デジタルカメラ、カムコーダ、監視カメラのような映像撮影システムでもあり、コンピュータ、PDA、PMP、モバイルホンなどに搭載されてもよい。
【0128】
映像センサ10は、CCD(charge coupled device)やCMOS(complementary metal−oxide semiconductor)などの光電変換素子を利用する。映像センサ10は、光電変換素子によって、、光信号を電気的映像信号に転換する多数のピクセルが形成されたピクセルアレイを具備する。映像センサ10上には、可視帯域及び非可視帯域の光を通過させる多重帯域フィルタ配列が配置される。多重帯域フィルタ配列は、可視帯域のうち、RGBなどの特定色の光成分を透過させるカラーフィルタと、非可視帯域のうち、近赤外線領域の光成分を透過させる近赤外線フィルタとを含む。
【0129】
多重帯域フィルタ配列のカラーフィルタRCF,GCF,BCFと、近赤外線フィルタNIRFは、映像センサ10の各ピクセルに対応するように配置され、映像センサ10の各ピクセルは、多重帯域フィルタ配列を通過したカラーチャネル信号R,G,Bと、近赤外線チャネル信号NIRとを感知する。
【0130】
映像センサ10の前端には、光信号を受信するレンズ(図示せず)が具備されれもする。
【0131】
映像処理装置30は、多重帯域フィルタ配列を具備する映像センサのRGBカラーピクセルと、近赤外線NIRピクセルとに入力されている情報をいずれも活用し、アーティファクトが最小化された高解像度の多重帯域フィルタ配列映像を出力する。
【0132】
一方、本発明は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に、コンピュータで読み取り可能なコードで具現することが可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータ・システムによって読み取り可能なデータが保存される全種の記録装置を含む。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM(read-only memory)、RAM(random-access memory)、CD(compact disc)−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがある。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータ・システムに分散され、分散方式でコンピュータで読み取り可能なコードが保存されて実行される。本発明を具現するための機能的な(functional)プログラム、コード及びコードセグメントは、本発明が属する技術分野のプログラマによって容易に推論されるであろう。
【0133】
以上、本発明について望ましい実施例を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者であるならば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で、本発明を具現することができるということを理解するであろう。従って、前記開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点から考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述の説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異は、本発明に含まれたものであると解釈されなければならないのである。