(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明のサービス提供用シートの第1の実施の形態を示す図であり、(a)は見開いた状態の表面図、(b)は見開いた状態の裏面図、(c)は折り畳んだ状態の表面図、(d)は(c)に示したA−A’断面図である。
【0021】
本形態のサービス提供用シート1は
図1に示すように、第1のシート部10と第2のシート部20とが連接辺となる折り部30を介して折り畳み可能に連接して構成されている。
【0022】
シート部10には、折り部30とは反対側の端辺に沿う領域に表裏貫通した孔部13が形成されている、また、シート部10の表面には、第1のコードとなるPINコード11と第2のコードとなるPOSコード12とが、PINコード11が折り部30側となるように表示されている。これらPINコード11とPOSコード12とは、後述するが互いに対応づけられたものとなっている。
【0023】
シート部20は、シート部10との連接方向の長さがシート部10よりも短くなっており、1つの角部に切り欠き21が形成されている。また、シート部20の裏面には、サービス提供用シート1が折り畳まれてシート部10,20が貼着された後にシート部10,20を剥離する際に切り欠き21を剥離開始端とする旨を指示する指示情報22が表示されている。
【0024】
このように構成されたシート部10,20は、その表面が内側となるように折り部30にて折り畳まれ、擬似接着剤41によって剥離可能に貼着される。擬似接着剤41は、シート部10の表面のうち少なくとも折り畳み状態にてシート部20と対向する領域と、シート部20の表面のそれぞれに塗布されており、PINコード11やPOSコード12を含む情報が印刷される前に塗布されてもよいし、情報が印刷された後に塗布されてもよい。また、シート部20のシート部10との連接方向の長さがシート部10よりも短くなっているとともに、PINコード11とPOSコード12とがPINコード11が折り部30側となるように表示されていることから、折り畳み状態においては、PINコード11がシート部20に覆われて視認不可能な状態となるとともに、POSコード12がシート部20に覆われずに視認可能な状態となる。すなわち、PINコード11は、サービス提供用シート1が折り畳まれた状態にてシート部20に重なる領域に表示され、POSコード12は、サービス提供用シート1が折り畳まれた状態にてシート部20に重ならない領域に表示されている。
【0025】
以下に、上記のように構成されたサービス提供用シート1の使用方法について説明する。
【0026】
図2は、
図1に示したサービス提供用シート1が使用される環境を示す図であり、
図3は、
図2に示した環境における
図1に示したサービス提供用シート1の使用方法を説明するためのフローチャートである。
【0027】
図1に示したサービス提供用シート1は、
図2に示すように、サービス提供用シート1を用いてサービスを提供するサービス提供サーバ72と、通信回線74を介してサービス提供サーバ72と接続可能なPOS端末71及び携帯端末73とを有してなる環境で使用される。
【0028】
まず、利用者がサービス提供用シート1を購入する際、その店舗に設置されたPOS端末71においてPOSコード12が読み取られる(ステップ1)。サービス提供用シート1は、
図1(c)に示したような折り畳まれた形態で販売されるが、POSコード12は、上述したように、サービス提供用シート1が折り畳まれた状態でもシート部20に覆われずに視認可能となっているため、POS端末71にて読み取ることができる。また、サービス提供用シート1が折り畳まれた状態においては、PINコード11はシート部20に覆われて視認不可能となっている。なお、サービス提供用シート1は、表裏貫通した孔部13を用いて吊り下げられる等して店舗に陳列されている。
【0029】
サービス提供用シート1から読み取られたPOSコード12は、POS端末71から送信され(ステップ2)、通信回線74を介してサービス提供サーバ72にて受信される(ステップ3)。
【0030】
サービス提供サーバ72においては、販売されているサービス提供用シート1のシート部10に表示されたPINコード11とPOSコード12とがサービス提供用シート1毎に対応づけて管理されており、POSコード12が受信されると、受信したPOSコード12について、サービスを利用可能であることを示す利用可能フラグが“1”に設定され、ON状態となる(ステップ4)。
【0031】
その後、サービス提供用シート1を購入した利用者によって、携帯端末73がサービス提供サーバ72にアクセスした状態において、サービス提供用シート1のシート部10に表示されたPINコード11が携帯端末73に入力されて送信されると(ステップ5)、このPINコード11が通信回線74を介してサービス提供サーバ72にて受信される(ステップ6)。
【0032】
図4は、
図1に示したサービス提供用シート1の使用状態を示す図である。
【0033】
図1に示したサービス提供用シート1においては、利用者が店舗にて購入した際は、
図4(a)に示すように、PINコード11がシート部20に覆われて視認不可能な状態となっているとともに、POSコード12がシート部20に覆われずに視認可能な状態となっている。
【0034】
サービス提供用シート1が購入された後、
図4(b)に示すように、利用者によってシート部10からシート部20が剥離されていく。シート部10,20は擬似接着剤41によって互いに剥離可能に貼着されているため、サービス提供用シート1を購入した利用者が剥離することができる。この際、利用者は、シート部20に表示された指示情報22に従って、切り欠き21を剥離開始端としてシート部20をシート部10から剥離していくことになる。
【0035】
このようにしてシート部10とシート部20とが剥離されてサービス提供用シート1が見開かれると、
図4(c)に示すように、シート部10に表示されたPINコード11が視認可能な状態となり、利用者はこのPINコード11を携帯端末73に入力することになる。
【0036】
サービス提供サーバ72においては、携帯端末73から送信されてきたPINコード11が受信されると、まず、PINコード11に対応づけられたPOSコードが検索される(ステップ7)。サービス提供サーバ72においては、上述したように、販売されているサービス提供用シート1毎に、シート部10に表示されたPINコード11とPOSコード12とが対応づけて管理されているため、受信したPINコード11に対応づけられたPOSコードを検索することができる。
【0037】
そして、検索されたPOSコードについての利用可能フラグが“1”に設定されてON状態となっているかが確認される(ステップ8)。サービス提供用シート1が購入されると、上述したようにそのサービス提供用シート1のシート部10に表示されたPOSコード12がPOS端末71にて読み取られ、サービス提供サーバ72にてそのPOSコード12についての利用可能フラグが“1”に設定されてON状態となるため、検索されたPOSコードについての利用可能フラグが“1”に設定されてON状態となっている場合は、サービス提供用シート1が正規に購入されたものであることとなり、サービス提供サーバ72から携帯端末73にサービスが提供され(ステップ9)、利用者は携帯端末73においてサービスを利用することになる(ステップ10)。
【0038】
また、検索されたPOSコードについての利用可能フラグが“1”に設定されておらずにON状態となっていない場合は、サービス提供用シート1が正規に購入されたものではないため、サービスを利用不可能である旨のメッセージがサービス提供サーバ72から送信される(ステップ11)。
【0039】
サービス提供サーバ72から送信された、サービスを利用不可能である旨のメッセージは通信回線74を介して携帯端末73にて受信され、表示出力される(ステップ12)。
【0040】
上述したように、サービス提供用シート1を使用可能とするPOSコード12と、サービス提供用シート1を用いて実際にサービスを利用する際に指定されるPINコード11とが、共にシート部10に表示されることにより、POSコード12とPINコード11とを同時に印字することができ、これらのマッチングミスを回避することができる。また、このような構成においても、サービス提供用シート1の使用前の状態においては、POSコード12を視認可能な状態とし、PINコード11を視認不可能な状態とすることができる。
【0041】
なお、上述した一連の手順はサービス提供用シート1を利用する環境の一例であり、サービス提供用シート1を利用する環境はこれに限定されるものではない。
【0042】
(第2の実施の形態)
図5は、本発明のサービス提供用シートの第2の実施の形態を示す図であり、(a)は見開いた状態の表面図、(b)は見開いた状態の裏面図、(c)は折り畳んだ状態の表面図、(d)は(c)に示したA−A’断面図である。
【0043】
本形態のサービス提供用シート101は
図5に示すように、第1の実施の形態に示したものに対して、第2のシート部120が、第1のシート部110との連接方向に連接した第2の領域となる被覆部123と被覆部124とからなる点が異なるものである。なお、本形態のサービス提供用シート101においても、シート部120が2つの被覆部123,124が連接して構成されているものの、シート部120のシート部110との連接方向の長さがシート部110よりも短くなっている。
【0044】
シート部120は、2つの被覆部123,124が、被覆部123が折り部130側となるようにミシン目であるマイクロミシン125によって切り離し可能に連接しており、被覆部124には表裏貫通した孔部126が形成されている。
【0045】
このように構成されたシート部110,120は、その表面が内側となるように折り部130にて折り畳まれ、シート部110と被覆片123とが擬似接着剤141によって剥離可能に貼着され、シート部110と被覆片124とは、第1の領域となる、孔部126の周囲にて粘着剤142によって貼着後の剥離が困難に貼着される。なお、貼着後の剥離困難とは、シート部110と被覆片124とを人間の手によって剥離した場合に、シート部110と被覆片124自体が裂かれたり厚み方向に分割されたりする程度に強接着されていることである。また、折り畳み状態においては、PINコード111が被覆部123に覆われて視認不可能な状態となる。また、POSコード112は、折り畳み状態において被覆部124に重なる領域に表示されているものの、孔部126が折り畳み状態にてPOSコード112に対向する領域に形成されており、それにより、視認可能な状態となる。
【0046】
上記のように構成されたサービス提供用シート101においても、第1の実施の形態にて示したものと同様の環境下で同様にして使用されることになる。
【0047】
図6は、
図5に示したサービス提供用シート101の使用状態を示す図である。
【0048】
図5に示したサービス提供用シート101においては、利用者が店舗にて購入した際は、
図6(a)に示すように、PINコード111が被覆部123に覆われて視認不可能な状態となっているとともに、POSコード112が被覆部124に形成された孔部126を介して視認可能な状態となっている。
【0049】
サービス提供用シート101が購入された後、
図6(b)に示すように、利用者によってマイクロミシン125が破断されてシート部110から被覆部123が剥離されていく。シート部110と被覆部123とは擬似接着剤141によって剥離可能に貼着されているため、サービス提供用シート101を購入した利用者が剥離することができる。この際、利用者は、被覆部123に表示された指示情報122に従って、切り欠き121を剥離開始端としてマイクロミシン125を破断しながら被覆部123をシート部110から剥離していくことになる。
【0050】
このようにして被覆部123がシート部110から剥離されてサービス提供用シート101が見開かれると、
図6(c)に示すように、シート部110に表示されたPINコード111が視認可能な状態となり、利用者はこのPINコード111を携帯端末73に入力することになる。
【0051】
本形態においては、PINコード111を視認するためにはマイクロミシン125を破断する必要があり、それにより、PINコード111を不正に視認した場合にその痕跡を残すことができる。
【0052】
(第3の実施の形態)
図7は、本発明のサービス提供用シートの第3の実施の形態を示す図であり、(a)は見開いた状態の表面図、(b)は見開いた状態の裏面図、(c)は折り畳んだ状態の表面図、(d)は折り畳んだ状態の裏面図、(e)は(d)に示したA−A’断面図である。
【0053】
本形態のサービス提供用シート201は
図7に示すように、第1のシート部210と第2のシート部220とが連接辺となる折り部230を介して折り畳み可能に連接して構成されている。
【0054】
シート部210には、マイクロミシン214によって、角部に丸みを帯びた略長方形の形状のカード部215が分離可能に区画形成されているとともに、折り部230とは反対側の端辺に沿う領域に表裏貫通した孔部213が形成されている。また、シート部210のカード部215となる領域の裏面には、第1のコードとなるPINコード211と第2のコードとなるPOSコード212とが、POSコード212が折り部230側となるように表示されている。これらPINコード211とPOSコード212とは、第1の実施の形態に示したものと同様に互いに対応づけられたものとなっている。
【0055】
シート部220は、シート部210との連接方向の長さがシート部210よりも短くなっており、表裏貫通した孔部226が形成されている。
【0056】
このように構成されたシート部210,220は、その裏面が内側となるように折り部230にて折り畳まれ、擬似接着剤241によって剥離可能に貼着される。擬似接着剤241は、シート部210の裏面のうち少なくとも折り畳み状態にてシート部220と対向する領域と、シート部220の裏面のそれぞれに塗布されており、PINコード211やPOSコード212を含む情報が印刷される前に塗布されてもよいし、情報が印刷された後に塗布されてもよい。折り畳み状態においては、PINコード211がシート部220に覆われて視認不可能な状態となる。また、POSコード212は、折り畳み状態においてシート部220に重なる領域に表示されているものの、孔部226が折り畳み状態にてPOSコード212に対向する領域に形成されており、それにより、視認可能な状態となる。
【0057】
上記のように構成されたサービス提供用シート201においても、第1の実施の形態にて示したものと同様の環境下で同様にして使用されることになる。
【0058】
図8は、
図7に示したサービス提供用シート201の使用状態を示す図である。
【0059】
図7に示したサービス提供用シート201においては、利用者が店舗にて購入した際は、
図8(a)に示すように、PINコード211がシート部220によって覆われて視認不可能な状態となっているとともに、POSコード212がシート部220に形成された孔部226を介して視認可能な状態となっている。
【0060】
サービス提供用シート201が購入された後、
図8(b)に示すように、利用者によってシート部210のうちカード部215がシート部220から剥離されていく。本形態のサービス提供シート201は上述したように、シート部210,220が擬似接着剤241によって剥離可能に貼着されているため、マイクロミシン214を破断していくことによりカード部215をシート部210から分離してシート部220から剥離することができる。なお、カード部215のシート部220との貼着面のうち、少なくともPINコード211やPOSコード212が表示されていない領域に剥離ニスを塗布しておくことや、カード部215のシート部220との貼着面には擬似接着剤241を塗布しておかない構成とすることも考えられる。
【0061】
すると、
図8(c)に示すように、カード部215のシート部220との貼着面に表示されたPINコード211が視認可能な状態となり、利用者はこのPINコード211を携帯端末73に入力することになる。
【0062】
このように本形態においては、シート部210から分離したカード部215を用いてサービスを利用することになる。
【0063】
(第4の実施の形態)
図9は、本発明のサービス提供用シートの第4の実施の形態を示す図であり、(a)は見開いた状態の表面図、(b)は見開いた状態の裏面図、(c)は折り畳んだ状態の表面図、(d)は折り畳んだ状態の裏面図、(e)は(d)に示したA−A’断面図である。
【0064】
本形態のサービス提供用シート301は
図9に示すように、第3の実施の形態に示したものに対して、シート部310,320の連接方向の長さが互いに等しく、かつ、カード部315が、スリットの一部にタイ部を有する切り離し線314によってシート部310から分離可能に区画形成されている点が異なるものである。
【0065】
上記のように構成されたサービス提供用シート301においても、第3の実施の形態に示したものと同様にして使用されることになる。
【0066】
(第5の実施の形態)
図10は、本発明のサービス提供用シートの第5の実施の形態を示す図であり、(a)は全体を見開いた状態の表面図、(b)は全体を見開いた状態の裏面図、(c)は(a),(b)に示した第1のシート部410を折り畳んだ状態の表面図、(d)は(a),(b)に示した第1のシート部410を折り畳んだ状態の裏面図、(e)は(d)に示したA−A’断面図、(f)は全体を折り畳んだ状態の表面図、(g)は全体を折り畳んだ状態の裏面図、(h)は(g)に示したB−B’断面図である。
【0067】
本形態のサービス提供用シート401は
図10に示すように、第3の実施の形態に示したものに対して、シート部410が、表面片410aと裏面片410bとが粘着剤442によって貼着された2枚構造となっているとともに、カード部415の4辺のうち対向する一対の辺のみがマイクロミシン414a,414bとなり他の一対の辺がスリット417a,417bとなっている点が異なるものである。
【0068】
表面片410aと裏面片410bとは、折り部416を介して連接しており、折り部416にて折り畳まれた状態にて互いに対向するように、孔部413a,413b、マイクロミシン414a,414b及びスリット417a,417bがそれぞれ形成されている。このように構成された表面片410aと裏面片410bとは、PINコード411及びPOSコード412が表示された面が外側となるように折り部416にて折り畳まれ、粘着剤442によって貼着されてシート部410を構成する。
【0069】
上記のように構成されたサービス提供用シート401においても、第3の実施の形態や第4の実施の形態にて示したものと同様にして使用されることになる。
【0070】
本形態のサービス提供用シート401は、上述したように、シート部410が、表面片410aと裏面片410bとが粘着剤442によって貼着された2枚構造となっているため、表面片410aに形成されたマイクロミシン414aと裏面片410bに形成されたマイクロミシン414bとを破断していくことによりカード部415をシート部410から分離することになる。
【0071】
(第6の実施の形態)
図11は、本発明のサービス提供用シートの第6の実施の形態を示す図であり、(a)は全体を見開いた状態の表面図、(b)は全体を見開いた状態の裏面図、(c)は(a),(b)に示した第1のシート部510を折り畳んだ状態の表面図、(d)は(a),(b)に示した第1のシート部510を折り畳んだ状態の裏面図、(e)は(d)に示したA−A’断面図、(f)は全体を折り畳んだ状態の表面図、(g)は全体を折り畳んだ状態の裏面図、(h)は(g)に示したB−B’断面図である。
【0072】
本形態のサービス提供用シート501は
図11に示すように、第4の実施の形態に示したものに対して、シート部510が、表面片510aと裏面片510bとが粘着剤542によって貼着された2枚構造となっているとともに、カード部515がスリット514a,514bによってシート部510から分離可能に区画形成されており、さらに、シート部520にスリット527が形成され、このスリット527によってラベル部528がシート部520から分離可能に区画形成されている点が異なるものである。
【0073】
表面片510aと裏面片510bとは、折り部516を介して連接しており、折り部516にて折り畳まれた状態にて互いに対向するように、孔部513a,513b及びスリット517a,517bがそれぞれ形成されている。このように構成された表面片510aと裏面片510bとは、PINコード511及びPOSコード512が表示された面が外側となるように折り部516にて折り畳まれ、粘着剤542によって貼着されてシート部510を構成する。
【0074】
シート部510とシート部520とは、第4の実施の形態に示したものと同様に、PINコード511及びPOSコード512が表示された面が内側となるように折り部530にて折り畳まれ、擬似接着剤541によって剥離可能に貼着される。この状態においては、PINコード511がシート部520に覆われて視認不可能となっているとともに、POSコード512が孔部526を介して視認可能となっている。また、ラベル部528は、サービス提供用シート501の折り畳み状態にてPINコード511と対向する領域に設けられている。
【0075】
上記のように構成されたサービス提供用シート501においても、第1の実施の形態にて示したものと同様の環境下で同様にして使用されることになる。
【0076】
図12は、
図11に示したサービス提供用シート501の使用状態を示す図である。
【0077】
図11に示したサービス提供用シート501においては、利用者が店舗にて購入した際は、
図12(a)に示すように、PINコード511がシート部520に覆われて視認不可能な状態となっているとともに、POSコード512がシート部520に形成された孔部526を介して視認可能な状態となっている。
【0078】
サービス提供用シート501が購入された後、
図12(b)に示すように、利用者によってシート部510のうちカード部515がシート部520から剥離されていく。本形態のサービス提供シート501は上述したように、シート部510,520が擬似接着剤541によって剥離可能に貼着されているため、カード部515をスリット514a,514bによってシート部510から分離してシート部520から剥離することができる。
【0079】
この際、
図12(c)に示すように、ラベル部528がシート部520から分離し、カード部515に貼着されたままの状態となる。そのため、カード部515をシート部510から分離してシート部520から剥離しただけでは、カード部515のシート部520との貼着面に表示されたPINコード511はラベル部528によって視認不可能な状態となっている。このように、カード部515をシート部510から分離した際にラベル部528がシート部520から分離し、カード部515に貼着されたままとするためには、例えば、擬似接着剤541によるシート部10とシート部20との接着力を、ラベル部528のみにて強くしたり、カード部515のシート部520との貼着面のうちラベル部528以外の領域に剥離ニスを塗布し、カード部515のラベル部528以外の領域のシート部520との接着力をラベル部528のシート部520との接着力よりも弱くしたりする等の構成とすることが考えられる。
【0080】
その後、
図12(d)に示すように、ラベル部528がカード部515から剥離されると、
図12(e)に示すように、カード部515のシート部520との貼着面に表示されたPINコード511が視認可能な状態となり、利用者はこのPINコード511を携帯端末73に入力することになる。
【0081】
このように本形態においては、カード部515がシート部510から分離されてシート部520から剥離されると、ラベル部528がシート部520から分離してカード部515に貼着されたままとなり、その後、ラベル部528がカード部515から剥離されることによってPINコード511が視認されることになるため、PINコード511を不正に視認した後にカード部515のみをシート部510に嵌め込んだとしてもラベル部528が分離されていることにより、不正の痕跡を残すことができる。また、カード部515がシート部520から剥離されていない状態においてラベル部528のみをシート部520から分離してカード部515から剥離すればPINコード511を不正に視認することができるが、ラベル部528は1枚のシート部520に設けられているため、ラベル部528のみをシート部520から分離してカード部515から剥離した後にラベル部528をシート部520に嵌め込んで元の状態に戻すことは困難となる。
【0082】
なお、上述した第3〜第6の実施の形態にて示したカード部215,315,415,515は、角部に丸みを帯びた略長方形の形状を有するものであるが、本発明におけるカード部は、角部に丸みを有さない長方形や多角形、円形、楕円形等、シート部から板状となって分離可能に区画形成されているもの全てを含むものとする。
【0083】
(第7の実施の形態)
図13は、本発明のサービス提供用シートの第7の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は(b)に示したA−A’断面図、(d)は(b)に示したB−B’断面図、(e)は裏面側から見た斜視図である。
【0084】
本形態のサービス提供用シート601は
図13に示すように、その外形が同一である上紙611、下紙612及び第2のシートとなる裏台紙620が互いに貼着され、その一部に表裏貫通した孔部603aが設けられて構成されている。上紙611と下紙612とは粘着剤650によって貼着され、下紙612と裏台紙620とは擬似接着剤640及び剥離ニス630によって剥離可能に貼着されており、上紙611と下紙612とによって第1のシートとなる表台紙610が構成されている。
【0085】
裏台紙620には、スリット605が形成されており、スリット605に囲まれた領域が剥離片部602として裏台紙620から分離可能に区画形成されている。また、裏台紙620には、表裏貫通した孔部603bが設けられており、下紙612に表示されたPOSコード604bが孔部603bから表出して視認可能となっている。
【0086】
以下に、上述した上紙611、下紙612及び裏台紙620の詳細な構成、並びに貼着構造について説明する。
【0087】
図14は、
図13に示したサービス提供用シート601の分解図であり、(a)は上紙611の表面図、(b)は上紙611の裏面図、(c)は下紙612の表面図、(d)は下紙612の裏面図、(e)は裏台紙620の表面図、(f)は裏台紙620の裏面図である。
【0088】
上紙611の裏面、すなわち下紙612との貼着面には、
図14(b)に示すように、その全面に粘着剤650が塗布されており、また、下紙612の表面、すなわち上紙611との貼着面には、
図14(c)に示すように、その全面に粘着剤650が塗布されており、上紙611と下紙612とがこの粘着剤650によって貼着されている。
【0089】
下紙612の裏面、すなわち裏台紙620との貼着面には、
図14(d)に示すように、第1のコードとなるPINコード604aと、第2のコードとなるPOSコード604bとが表示されている。これらPINコード604aとPOSコード604bとは、上述した実施の形態に示したものと同様に互いに対応づけられたものとなっている。また、下紙612の裏台紙620との貼着面には、PINコード604aを取り囲むように、一定の幅を有して剥離ニス630が塗布されている。なお、下紙612の裏面に剥離ニス630を塗布した後にPINコード604aを印字できるように、剥離ニス630に囲まれた領域は少なくともPINコード604aを印字する領域よりも広いことが好ましい。
【0090】
裏台紙620には、
図14(e),(f)に示すように表裏貫通した孔部603bが設けられている。この孔部603bは、裏台紙620が下紙612と貼着された場合にPOSコード604bと対向する領域に設けられている。また、裏台紙620には、裏台紙620が下紙612と貼着された場合にPINコード604aと対向する領域に剥離片部602がスリット605によって裏台紙620から分離可能に区画形成されている。また、裏台紙620の下紙612との貼着面には、下紙612の剥離ニス630に囲まれた領域に対向する領域を除く全面に擬似接着剤640が塗布されている。スリット602は、剥離ニス630に対向するように形成されており、それにより、裏台紙620から分離可能に区画形成された剥離片部602は、その一部のみにて剥離ニス630及び擬似接着剤640によって下紙612に剥離可能に貼着されており、裏台紙620から分離することで下紙612から剥離されることになる。
【0091】
以下に、上記のように構成されたサービス提供用シート601の製造方法について説明する。
【0092】
図15は、
図13及び
図14に示したサービス提供用シート601の製造方法を説明するための図である。
【0093】
図13及び
図14に示したサービス提供用シート601は、
図15に示すように、上紙611と下紙612と裏台紙620とがそれぞれ連続状となって供給され、互いに貼着された後に単片状に断裁されることによって製造される。
【0094】
上紙611、下紙612及び裏台紙620のそれぞれは、
図15に示すように、連続状となってローラ660a〜660cから引き出され、PINコード604aやPOSコード604b等が印字され、また、上紙611においては下紙612との貼着面に粘着剤650が塗布され、下紙612においては、上紙611との貼着面に粘着剤650が塗布されるとともに、裏台紙620との貼着面に剥離ニス630が塗布され、裏台紙620においては下紙612との貼着面に擬似接着剤640が塗布され、一対のローラ661a,661bが対向する領域に搬送されていく。
【0095】
この際、PINコード604aとPOSコード604bとは、互いに対応づけられたものであるが、共に下紙612の裏台紙620との貼着面に同時に印字されるため、これらのマッチングミスを回避することができる。
【0096】
上紙611、下紙612及び裏台紙620のそれぞれが、一対のローラ661a,661bが対向する領域に搬送されると、これら上紙611、下紙612及び裏台紙620がローラ661a,661bによって挟まれながら搬送されることにより、互いに貼着される。
【0097】
その後、断裁部662において、互いに貼着された連続状の上紙611、下紙612及び裏台紙620が単片状に断裁される。この際、孔部603a,603b及びスリット605も同時に形成されることになる。
【0098】
単片状に断裁されたサービス提供用シート601は、表台紙610と裏台紙620とが、その外形が同一であり、POSコード604bを視認可能とする構成が、裏台紙620に設けられた孔部603bであるため、全体の平坦性が損なわれることがない。そのため、例えば、単片状に断裁された状態で積み重ねて保管された場合においても、不安定となることがなく保管しやすい。また、積み重ねて保管しない場合においても、搬送等の際に、PINコード604aを視認不可能としておくための隠蔽ラベル等が手等に引っかかって捲れ上がってしまうことがない。なお、上述したように平坦性を確保するためには、単片状に断裁されたサービス提供用シート601の表台紙610と裏台紙620との外形を完全に同一にしなくても、若干異なる場合も含む略同一とすればよい。
【0099】
上記のように構成されたサービス提供用シート601においても、第1の実施の形態にて示したものと同様の環境下で同様にして使用されることになる。
【0100】
図16は、
図13及び
図14に示したサービス提供用シート601の使用状態を示す図である。
【0101】
図13及び
図14に示したサービス提供用シート601においても、利用者が購入する際、裏台紙620の孔部603bから視認可能となったPOSコード604bが読み取られることにより、サービスの利用が可能となる。この際、表台紙610が上紙611と下紙612との2枚のシートが貼着されて構成されていることによって2枚のシート分の厚さを有しているため、シートとしての腰が強くなり、サービス提供用シート601が撓んでPOSコード604bが読み取りにくくなることが回避される。
【0102】
そして、サービス提供用シート601を購入した利用者が、
図16(a)に示すように、剥離片部602を裏台紙620から分離していくことにより、剥離片部602が下紙612から剥離されていく。
図13及び
図14に示したサービス提供用シート601においては、剥離片部602がスリット605によって裏台紙620から分離可能に区画形成されているとともに、剥離ニス630及び擬似接着剤640によって下紙612から剥離可能となっているため、サービス提供用シート601を購入した利用者は、剥離片部602を裏台紙620から分離していくことで下紙612から剥離することができる。
【0103】
その後、剥離片部602が下紙612から完全に剥離されると、
図16(b)に示すように、裏台紙620の剥離片部602が区画形成されていた領域に開口部606が生じ、下紙612の剥離片部602に対向する領域に表示されたPINコード604aがこの開口部606を介して視認可能な状態となり、利用者は、視認可能となったPINコード604aを携帯端末73に入力してサービス提供サーバ72に送信することにより、サービス提供サーバ72から提供されるサービスを利用することになる。
【0104】
このように、サービス提供用シート601を購入した利用者は、剥離片部602を裏台紙620から分離していき下紙612から剥離することによって視認可能となったPINコード604aを用いてサービスを利用することができる。
【0105】
(第8の実施の形態)
図17は、本発明のサービス提供用シートの第8の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は(b)に示したA−A’断面図、(d)は(b)に示したB−B’断面図、(e)は裏面側から見た斜視図である。また、
図18は、
図17に示したサービス提供用シート701の分解図であり、(a)は上紙711の表面図、(b)は上紙711の裏面図、(c)は下紙712の表面図、(d)は下紙712の裏面図、(e)は裏台紙720の表面図、(f)は裏台紙720の裏面図である。
【0106】
本形態のサービス提供用シート701は
図17及び
図18に示すように、第7の実施の形態に示したものに対して、POSコード704b及びそれに対向する孔部703bの位置とPINコード704a及びそれに対向する剥離片部702の位置とが入れ替わるとともに、剥離片部702の構成が異なるものである。
【0107】
本形態における剥離片部702は、第7の実施の形態に示したスリット605の代わりに、マイクロミシン705aとジッパー部705bとミシン目705cとからなる切り離し線705によって裏台紙720から分離可能に区画形成されている。マイクロミシン705aは半円状のものであり、この半円状の両端部に2本のジッパー部705bが連続している。2本のジッパー部705bは、略ヘの字を構成する切り込みが、マイクロミシン705aの両端部から半円の接線方向に互いに並行するように複数配列して構成されている。ジッパー部705bを構成する複数の切り込みのそれぞれは、略ヘの字の短辺がマイクロミシン705a側となって2本のジッパー部705b間の方向に斜めに延び、また、略ヘの字の長辺が、複数の切り込みの配列方向に延びて構成されている。ミシン目705cは、ジッパー部705bのマイクロミシン705aとは反対側の端部に、2本のジッパー部705bを繋ぐように設けられている。
【0108】
上記のように構成されたサービス提供用シート701においても、第1の実施の形態にて示したものと同様の環境下で同様にして使用されることになる。
【0109】
図19は、
図17及び
図18に示したサービス提供用シート701の使用状態を示す図である。
【0110】
図17及び
図18に示したサービス提供用シート701においても、利用者が購入する際、裏台紙720の孔部703bから視認可能となったPOSコード704bが読み取られることにより、サービスの利用が可能となる。この際、表台紙710が上紙711と下紙712との2枚のシートが貼着されて構成されていることによって2枚のシート分の厚さを有しているため、シートとしての腰が強くなり、サービス提供用シート701が撓んでPOSコード704bが読み取りにくくなることが回避される。
【0111】
そして、サービス提供用シート701を購入した利用者が、
図19(a)に示すように、剥離片部702のマイクロミシン705a側の端部を剥離開始端とし、マイクロミシン705a及びジッパー部705bを破断していくことにより、剥離片部702が下紙712から剥離されていく。
図17及び
図18に示したサービス提供用シート701においては、剥離片部702が、マイクロミシン705a、ジッパー部705b及びミシン目705cからなる切り離し線705によって裏台紙720から分離可能に区画形成されているとともに、剥離ニス730及び擬似接着剤740によって下紙712から剥離可能となっているため、サービス提供用シート701を購入した利用者は、マイクロミシン705a及びジッパー部705bを破断していくことで剥離片部702を下紙712から剥離することができる。ここで、2本のジッパー部705bを破断していく際、裏台紙720が破断しようとする力は、ジッパー部705bを構成する複数の切り込みそれぞれのミシン目705c側の端部から2本のジッパー部705b間の方向に斜めに向かう。ところが、ジッパー部705bを構成する略への字の切り込みの短辺がマイクロミシン705a側となって2本のジッパー部705b間の方向に斜めに延びているため、切り込みのミシン目705c側の端部から裏台紙720が破断していく方向には、その切り込みのミシン目705c側に隣接する切り込みの短辺が存在することになり、それにより複数の切り込みが繋がってジッパー部705bが破断していく。
【0112】
このようにしてマイクロミシン705a及びジッパー部705bが完全に破断されると、
図19(b)に示すように、剥離片部702を下紙712から剥離して捲り上げることができる。すると、下紙712の剥離片部702に対向する領域に表示されたPINコード704aが視認可能な状態となり、利用者は、視認可能となったPINコード704aを携帯端末73に入力してサービス提供サーバ72に送信することにより、サービス提供サーバ72から提供されるサービスを利用することになる。
【0113】
このように、サービス提供用シート701を購入した利用者は、マイクロミシン705a及びジッパー部705bを破断していき剥離片部702を下紙712から剥離することによって視認可能となったPINコード704aを用いてサービスを利用することができる。
【0114】
なお、ミシン目705cを破断しなくても、上述したように剥離片部702を捲り上げることによりPINコード704aを視認可能な状態とすることができるが、ミシン目705cを破断して剥離片部702を裏台紙720から完全に分離してもよい。
【0115】
(第9の実施の形態)
図20は、本発明のサービス提供用シートの第9の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は(b)に示したA−A’断面図、(d)は(b)に示したB−B’断面図、(e)は裏面側から見た斜視図である。また、
図21は、
図20に示したサービス提供用シート801の分解図であり、(a)は上紙811の表面図、(b)は上紙811の裏面図、(c)は下紙812の表面図、(d)は下紙812の裏面図、(e)は裏台紙820の表面図、(f)は裏台紙820の裏面図である。
【0116】
本形態のサービス提供用シート801は
図20及び
図21に示すように、第7の実施の形態に示したものに対して、POSコード804b及びそれに対向する孔部803bの位置とPINコード804a及びそれに対向する剥離片部802の位置とが入れ替わるとともに、剥離片部802の構成が異なるものである。
【0117】
本形態における剥離片部802は、第7の実施の形態に示したスリット605の代わりに、2組のマイクロミシン805a,805cとジッパー部805bとミシン目805dとからなる切り離し線805によって裏台紙820から分離可能に区画形成されている。1組のマイクロミシン805aは、裏台紙820の1つの端辺から、裏台紙820のこの端辺に対向する端辺に向かって互いに並行して延び、その端部に2本のジッパー部805bがそれぞれ連続している。2本のジッパー部805bは、略ヘの字を構成する切り込みが、マイクロミシン805aの端部からマイクロミシン805aとは反対側に向かうにつれて互いの間隔が広がっていくように複数配列して構成されている。ジッパー部805bを構成する複数の切り込みのそれぞれは、略ヘの字の短辺がマイクロミシン805a側となって2本のジッパー部805b間の方向に斜めに延び、また、略ヘの字の長辺が、複数の切り込みの配列方向に延びて構成されている。2本のジッパー部805bのマイクロミシン805aとは反対側の端部には、1組のマイクロミシン805cがそれぞれ連続している。1組のマイクロミシン805cは、ジッパー部805cの端部から、裏台紙820のマイクロミシン805aが向かった端辺に向かって互いに並行して延び、その端部に、2本のマイクロミシン805cを繋ぐようにミシン目805dが設けられている。
【0118】
上記のように構成されたサービス提供用シート801においても、第1の実施の形態にて示したものと同様の環境下で同様にして使用されることになる。
【0119】
図22は、
図20及び
図21に示したサービス提供用シート801の使用状態を示す図である。
【0120】
図20及び
図21に示したサービス提供用シート801においても、利用者が購入する際、裏台紙820の孔部803bから視認可能となったPOSコード804bが読み取られることにより、サービスの利用が可能となる。この際、表台紙810が上紙811と下紙812との2枚のシートが貼着されて構成されていることによって2枚のシート分の厚さを有しているため、シートとしての腰が強くなり、サービス提供用シート801が撓んでPOSコード804bが読み取りにくくなることが回避される。
【0121】
そして、サービス提供用シート801を購入した利用者が、
図22(a)に示すように、剥離片部802のマイクロミシン805a側の端部を剥離開始端とし、マイクロミシン805a,805c及びジッパー部805bを破断していくことにより、剥離片部802が下紙812から剥離されていく。
図20及び
図21に示したサービス提供用シート801においては、剥離片部802が、マイクロミシン805a,805c、ジッパー部805b及びミシン目805dからなる切り離し線805によって裏台紙820から分離可能に区画形成されているとともに、剥離ニス830及び擬似接着剤840によって下紙812から剥離可能となっているため、サービス提供用シート801を購入した利用者は、マイクロミシン805a,805c及びジッパー部805bを破断していくことで剥離片部802を下紙812から剥離することができる。またこの際、剥離片部802のマイクロミシン805a側の端部においては、
図20(e)に示したように、下紙812に貼着されていない部分がサービス提供用シート801の端辺に存在するため、剥離片部802のマイクロミシン805a側の端部を容易に摘み上げることができる。ここで、2本のジッパー部805bを破断していく際、裏台紙820が破断しようとする力は、ジッパー部805bを構成する複数の切り込みそれぞれのマイクロミシン805c側の端部から2本のジッパー部805b間の方向に斜めに向かう。ところが、ジッパー部805bを構成する略への字の切り込みの短辺がマイクロミシン805a側となって2本のジッパー部805b間の方向に斜めに延びているため、切り込みのマイクロミシン805c側の端部から裏台紙820が破断していく方向には、その切り込みのマイクロミシン805c側に隣接する切り込みの短辺が存在することになり、それにより複数の切り込みが繋がってジッパー部805bが破断していく。
【0122】
このようにしてマイクロミシン805a,805c及びジッパー部805bが完全に破断されると、
図22(b)に示すように、剥離片部802を下紙812から剥離して捲り上げることができる。すると、下紙812の剥離片部802に対向する領域に表示されたPINコード804aが視認可能な状態となり、利用者は、視認可能となったPINコード804aを携帯端末73に入力してサービス提供サーバ72に送信することにより、サービス提供サーバ72から提供されるサービスを利用することになる。
【0123】
このように、サービス提供用シート801を購入した利用者は、マイクロミシン805a,805c及びジッパー部805bを破断していき剥離片部802を下紙812から剥離することによって視認可能となったPINコード804aを用いてサービスを利用することができる。
【0124】
なお、ミシン目805dを破断しなくても、上述したように剥離片部802を捲り上げることによりPINコード804aを視認可能な状態とすることができるが、ミシン目805dを破断して剥離片部802を裏台紙820から完全に分離してもよい。