(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352815
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】使い捨てカプセルを製造するための飲料カプセル機
(51)【国際特許分類】
B65B 1/32 20060101AFI20180625BHJP
【FI】
B65B1/32
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-557137(P2014-557137)
(86)(22)【出願日】2013年2月4日
(65)【公表番号】特表2015-509894(P2015-509894A)
(43)【公表日】2015年4月2日
(86)【国際出願番号】IB2013050942
(87)【国際公開番号】WO2013121319
(87)【国際公開日】20130822
【審査請求日】2015年11月10日
(31)【優先権主張番号】BO2012A000068
(32)【優先日】2012年2月15日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】516359816
【氏名又は名称】ギマ ソチエタ.ペル.アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】ダリオ レア
【審査官】
田中 佑果
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/007633(WO,A1)
【文献】
実開昭62−019905(JP,U)
【文献】
米国特許第06460691(US,B1)
【文献】
特開昭52−030593(JP,A)
【文献】
実開昭52−064661(JP,U)
【文献】
特開2001−041808(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第01997748(EP,A1)
【文献】
実開昭51−075767(JP,U)
【文献】
特開昭63−248608(JP,A)
【文献】
特開2011−098738(JP,A)
【文献】
特開2000−318713(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 1/32
B65B 7/28
B65B 43/52
B65B 29/00−29/02
B65B 61/28
B65B 35/50
B65B 51/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒーまたは紅茶などの抽出または浸出飲料用の使い捨てカプセル(1)を製造するための飲料カプセル機であって、
底面(3)およびリム(5)を備えた上部アパーチャ(4)を有する剛性カップ状容器(2)と、
剛性容器(2)内に収納された一用量の抽出または浸出用製品(6)と、
剛性容器(2)の上部アパーチャ(4)を封止するための一定長のシート(7)と、を有する飲料カプセル機において、
少なくとも単一列の剛性容器(2)を輸送し、垂直軸(Z9)を中心として連続的に回転する移動手段(9)のまわりでループ状に閉じて水平面内を連続的に移動する輸送要素(8)であって、垂直軸(Z10)をそれぞれ有する複数のポケット(10)であって、連続して順々に位置づけされている剛性容器(2)を収容する複数のポケット(10)を画定するように構成され、前記輸送要素(8)の1本の経路(P)が、前記垂直軸(Z9)を中心として回転し、かつ前記水平面内に延在する支持用フレーム(19)上に取付けられた複数の動力駆動伝達車(9)によって画定され、該動力駆動伝達車(9)が移動手段を画定している輸送要素(8)と、
輸送要素(8)がたどる前記1本の経路(P)に沿って位置づけされ、同じ輸送要素(8)と同調して連続的に作動するように構成された複数のステーションであって、
輸送要素(8)のそれぞれのポケット(10)内に剛性容器(2)を補給するための補給ステーション(11)と、
剛性容器(2)内に製品を秤量するための秤量ステーション(12)と、
剛性容器(2)の上部アパーチャ(4)を一定長のシート(7)で閉鎖する、閉鎖ステーション(13)と、
形成された各カプセル(1)を輸送要素(8)から取り出すアウトフィードステーション(14)と、を有する複数のステーションと、
を備え、
少なくとも前記剛性容器(2)は前記秤量ステーション(12)によって前記製品(6)が秤量されるとき、又は少なくとも前記剛性容器(2)の前記上部アパーチャ(4)が前記閉鎖ステーション(13)によって前記一定長のシート(7)で閉鎖されるとき、前記輸送要素(8)は前記1本の経路(P)の非直線部分を規定する、ことを特徴とする飲料カプセル機。
【請求項2】
剛性容器(2)を輸送するための輸送要素(8)が、対応する垂直軸(Z8)を中心にして連続して互いに連接された複数のリンク(8m)を有するチェーンである、請求項1に記載の飲料カプセル機。
【請求項3】
チェーンリンク(8m)のうちの少なくとも1つが、上部アパーチャ(4)が上方を向いている状態で位置づけされた対応する剛性容器(2)のための垂直軸(Z9)を伴う少なくとも1つのポケット(10)を有している、請求項2に記載の飲料カプセル機。
【請求項4】
輸送要素(8)の経路(P)に沿って位置づけされた、一用量の製品(6)の入った剛性容器(2)を計量するための計量ステーション(15)を備え、該計量ステーション(15)が、連続的に、かつ輸送要素(8)と同調して作動するように構成され、秤量ステーション(12)と閉鎖ステーション(13)の間に間置されている、請求項1〜3の何れか一項に記載の飲料カプセル機。
【請求項5】
一定長のシート(7)を切断して剛性容器(2)の上部アパーチャ(4)上に置く切断ステーション(16)を備え、該切断ステーション(16)が、輸送要素(8)の経路(P)に沿って位置づけされ、同じ輸送要素(8)と同調して連続的に作動するように構成されており、かつ輸送要素(8)の補給方向(PA)との関係において閉鎖ステーション(13)の上流側にある、請求項1〜4の何れか一項に記載の飲料カプセル機。
【請求項6】
剛性容器(2)の上部アパーチャ(4)のリム(5)を清浄し、輸送要素(8)の補給方向(PA)との関係において秤量ステーション(12)の下流側に位置づけされた清浄ステーション(17)を備え、該清浄ステーション(17)が、経路(P)に沿って位置づけされ、輸送要素(8)と同調して連続して作動するように構成されている、請求項1〜5の何れか一項に記載の飲料カプセル機。
【請求項7】
アウトフィードステーション(14)の近傍に位置づけされ、アウトフィードステーション(14)の位置で輸送要素(8)の経路(P)に対して横断方向に沿って製造されたカプセル(1)を収容するように構成されている、同じカプセル(1)を積み重ねるためのスタッキングステーション(18)を備え、請求項1〜6の何れか一項に記載の飲料カプセル機。
【請求項8】
少なくとも秤量ステーション(12)と閉鎖ステーション(13)とが、垂直軸(Z12、Z13)を中心にして、かつ輸送要素(8)と同調して移動可能であって、こうして少なくとも1つの円弧に沿って対応する秤量および閉鎖作業を実施する対応する円形の分配要素(12a)又は起動要素(13a)を有しており、該分配要素(12a)又は起動要素(13a)および輸送要素(8)は同じ経路に沿って同調して移動可能である、請求項1〜7の何れか一項に記載の飲料カプセル機。
【請求項9】
動力駆動伝達車(9)が、経路(P)の非直線部分と経路(P)の直線戻り部分とを画定する、請求項1〜8の何れか一項に記載の飲料カプセル機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー、紅茶、ミルク、チョコレートまたはこれらの材料の組合せなどの抽出または浸出飲料用の使い捨てカプセルを製造するための飲料カプセル機を目的としている。
【背景技術】
【0002】
これらの飲料を送出するための機械で使用される上述のカプセルは、その最も単純な形態において、以下のものを有する。すなわち、
穿孔可能なまたは穿孔した底面およびリムを備えた(そして必然的ではないものの通常は切頂錐体の形状を有する)上部アパーチャを有する剛性カップ状外側容器と、
外側容器内に収納された一用量の浸出飲料製品と、
剛性容器のアパーチャを(密閉して)封止するためのウェブから得られ、(必然的ではないものの通常は)加圧液体を供給するノズルにより穿孔されるように設計された一定長のシートと、を有する。
【0003】
必然的ではないが、通常、封止用シートは可撓性材料ウェブから得られる。
【0004】
本発明を限定するものではない一部の場合において、これらのカプセルは1つ以上の剛性または可撓性フィルターエレメントを有する。
【0005】
例えば、第1のフィルター(存在する場合)は、剛性容器の底面上に位置設定されてよい。
【0006】
第2のフィルター(存在する場合)は、シールと製品用量の間に間置されてよい。
【0007】
こうして完成したカプセルは、カプセルを収容するためのハウジングを有する飲料ディスペンサーにおいて使用可能である。
【0008】
現在、この種のカプセルは、「ステップバイステップ」方式で作動する機械を用いて製造されている。
【0009】
この種の機械の1つの公知の例は特許文献1に記載されている。
【0010】
この特許公報中に記載の機械は、上部活動区分と下部非作動的戻り区分とを形成するように2つの動力駆動式水平軸プーリーのまわりでループ状に閉鎖されたコンベヤベルトを有する。
【0011】
ベルトは、ベルトの活動区分上にある対応するステーションによって補給される剛性容器を収容する一連の連続ポケットを有する。
【0012】
補給方向に沿って段階的に移動するにつれて、ベルトの活動区分は、内部にそれぞれの剛性容器を伴う各ポケットを、カプセルを作り上げるための一連のステーションの下に位置づけする。
【0013】
基本的に、剛性容器を補給するステーションの後には、剛性容器内に製品を秤量するための少なくとも1つのステーション、(例えばヒートシールによって)一定長のフィルムで剛性容器のアパーチャを閉鎖するためのステーションそして最後に、こうして作られたカプセルを送り出すためのステーションが続く。
【0014】
しかしながら、ベルトの直線的な活動区分に沿って、例えばカプセルの重量を検査するため、一定長のフィルムを形成するため、不良品を除去するためなどのさらなる補助ステーションが存在してもよいということを指摘しておかなければならない。
【0015】
しかしながら、ステップバイステップ作業と組み合わせた単一の生産ラインは、単位時間あたりの生産性が低いことが判明している。
【0016】
この問題を克服するために、ベルトをベルトの運動方向に対し横断方向に拡幅して、それぞれの剛性容器を収容するための2つ以上の並置したポケット列が形成された。
【0017】
しかしながらこの技術的選択肢は、ベルトの活動区分の運動方向に対し横断方向で水平面内に並べて置かれる上述のもののような設置済みステーション数の増加を意味していた。
【0018】
この解決法は、一方では機械の単位時間あたりの全体的生産性を部分的に改善したものの、他方では、機械をより扱いにくく明らかにより高価なものにし、ベルトの活動区分に沿って作動する装置の数が多いことから、機械の運転停止の危険性を増大させた。
【0019】
したがって、この構造的選択肢は、全体的コストと運転生産性実績との間のバランスの取れないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】国際公開第2010/007633号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の目的は、以上で言及した先行技術の欠点を克服する、コーヒーまたは紅茶などの抽出または浸出飲料用の使い捨てカプセルを製造するための飲料カプセル機を提供することにある。
【0022】
より具体的には、本発明の目的は、高い作業速度および削減された作業ステーション数で単位時間あたりの高い生産性を保証し、かつ同様に高レベルのディペンダビリテイーを保証することのできる、コーヒーまたは紅茶などの浸出飲料用の使い捨てカプセルを製造するための飲料カプセル機を提供することにある。
【0023】
本発明のさらなる目的は、コンパクトな構造を有し、サイズが縮小され、優れた品質の製品を製造する、コーヒーまたは紅茶などの抽出または浸出飲料用の使い捨てカプセルを製造するための飲料カプセル機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
これらの目的は、添付のクレーム中で特徴づけされている本発明に係る抽出またはそれらを煎じて出す(浸出)飲料用の使い捨てカプセルを製造するための飲料カプセル機によって、完全に達成される。
【0025】
より具体的には、コーヒーまたは紅茶などの抽出または浸出飲料用の使い捨てカプセル(1)を製造するための飲料カプセル機は、剛性容器を輸送し、垂直軸を伴う移動手段のまわりでループ状に閉鎖し、連続的に移動する輸送要素であって、剛性容器を収容し、それぞれの垂直軸を有して連続して配置されている複数のポケットを画定するように構成されている輸送要素と、輸送要素がたどる経路に沿って位置づけされた複数のステーションであって、輸送要素と同調して連続的に作動するように構成され、輸送要素のそれぞれのポケット内に剛性容器を補給するための補給ステーションと、剛性容器内に抽出または浸出製品を秤量するための秤量ステーションと、剛性容器の開放アパーチャを(例えば可撓性材料の)一定長のシートで閉鎖する閉鎖ステーションと、形成された各カプセルを輸送要素から取り出すためのアウトフィードステーションと、を少なくとも有する複数のステーションと、を備える。
【0026】
このように作られた機械は、カプセルを作り上げるためのステップが実施されるステーションと遭遇する1本の経路に沿ってそれぞれの剛性容器を収納するポケットの単一の列を搬送するように適応された輸送要素を用いて連続的に作動することができる。
【0027】
したがって、このアーキテクチャは、機械全体が、縮小された空間内で高い生産速度に達することを可能にする。
【0028】
好ましくは、剛性容器を輸送するための輸送要素は、対応する垂直軸を中心にして連続して互いに連接された複数のリンクを有するチェーンである。
【0029】
この解決法により、さまざまな異なるステーションの近傍で輸送要素が移動するための考えられる広範囲の幾何形状で、輸送要素がたどるべき経路を作り上げる上での高い柔軟性が可能になる。
【0030】
好ましくは、各々のチェーンリンクは、アパーチャが上方を向いている状態で位置づけされたそれぞれの剛性容器を収容するための少なくとも1つの垂直軸ポケットを有している。
【0031】
チェーンは水平面内を移動し、サイズが縮小され、剛性容器が移動するにつれてこれらを安定した精確な位置に保つという点を指摘しておかなければならない。
【0032】
本発明のこれらのおよび他の特徴は、添付図面を参照にしながら、本発明の好ましい非限定的な実施形態についての以下の詳細な説明からより明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】コーヒー、紅茶、ミルク、チョコレートまたはこれらの材料の組み合せなどの抽出または浸出飲料用の使い捨てカプセルを製造するための飲料カプセル機の平面図である。
【
図2】コーヒー、紅茶、ミルク、チョコレートまたはこれらの材料の組合せなどの抽出または浸出飲料用の、
図1の機械を用いて製造された使い捨てカプセルの側面図である。
【
図3】剛性容器を輸送するための輸送要素の一部を表わす側面図である。
【
図4】剛性容器を輸送するための輸送要素の一部を表わす平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
添付図面を参照すると、本発明に係る機械(全体が番号100で表わされている)は、コーヒー、紅茶、チョコレートまたはこれらの材料の組合せなどの抽出または煎じて出す(浸出)飲料用の使い捨てカプセルを製造するために使用される。
【0035】
より具体的には(
図2を参照のこと)、使い捨てカプセル1は、最小限の非限定的構成において、底面3およびリム5を備えた上部アパーチャ4を有する剛性カップ状容器2(通常は切頂錐体形状)と、剛性容器2内に収納された一用量の抽出または浸出製品6と、剛性容器2の上部アパーチャ4を封止するための一定長のシート7と、を有する。
【0036】
飲料が作られる時に一定長のシート7が穿孔されるようになっている場合、一定長のシート7は、剛性容器2のための密閉シールを形成する。
【0037】
一定長のシート7は可撓性ウェブすなわち可撓性特性を有する材料のウェブから得られるということを指摘しておかなければならない。
【0038】
同様に、このタイプのカプセル1が同様に1つ以上のフィルターエレメント(これらは本発明の一部を成すものではないためここでは図示されていない)を有してよいということも指摘しておくべきである。
【0039】
より具体的には、第1のフィルターは、浸出製品の分配を改善するために剛性容器の底面上に位置設定されていてよい。
【0040】
第1のフィルターは剛性フィルターであってよい。
【0041】
代替的には、第1のフィルターは可撓性フィルターであってもよい。
【0042】
カプセル1は同様に、一定長のシート7と製品用量との間に位置づけされた第2のフィルターを有してもよい。この場合、第2のフィルターは、製品上への液体の改善された(均一な)分配を可能にする。
【0043】
本発明によると(
図1参照)、機械100は、剛性容器2を輸送することを目的とし、輸送要素8を連続的に移動させるために垂直軸Z9を中心として連続的に回転する移動手段9のまわりでループ状に閉鎖されている輸送要素8を有している。
【0044】
同様に本発明によると、輸送要素8は、剛性容器2を収容することを目的とし、各々それぞれの垂直軸Z10を有し、連続して配置されている複数のポケット10を画定するように構成されている(
図3および4も参照のこと)。
【0045】
再び本発明によると、機械100は、輸送要素8がたどる経路Pに沿って位置づけされ、輸送要素8と同調して連続的に作動するように構成され、少なくとも4つの基本的ステーションを有する複数のステーションを有している。
【0046】
補給ステーション11は、輸送要素8のそれぞれのポケット10内に剛性容器2を補給する。
【0047】
秤量ステーション12は、剛性容器2内に抽出または浸出製品を秤量する。
【0048】
閉鎖ステーション13は、剛性容器2の開放アパーチャ4を一定長のシート7で閉鎖する。
【0049】
アウトフィードステーション14は、形成されたカプセル1を輸送要素8から取り出す。
【0050】
好ましくは、剛性容器2を輸送するための輸送要素8は、エンドレスループを形成するように、対応する垂直軸Z8を中心にして連続して互いに連接された複数のリンク8mを有するチェーンである。
【0051】
少なくとも1つのチェーンリンク8mは、アパーチャ4が上方を向いている状態で位置づけされたそれぞれの剛性容器2を収容するために、垂直軸Z9を伴う少なくとも1つのポケット10を有している、という点を指摘しておくべきである。
【0052】
同様に、チェーンは、中断の無い連続的な形でない場合であっても、それぞれの剛性容器2を収容するために各々垂直軸Z9を伴うポケット10を有する複数のリンク8mを有してよいということも指摘しておかなければならない。
【0053】
換言すると、チェーン8は、ポケット10を備えたリンク8mの間に間置されているポケット10の備わっていないリンクを有してよい(この実施形態は図示されていない)。
【0054】
好ましくは、チェーン8の各リンク8mは、アパーチャ4が上方を向いた状態で位置づけされたそれぞれの剛性容器2を収容するために、垂直軸Z9を伴う少なくとも1つのポケット10を有している。
【0055】
このように作られたチェーンが、既定の経路Pに沿って連続的に移動する剛性容器2の単一の列を形成することを指摘しておかなければならない。
【0056】
剛性容器2の上部アパーチャ4のリム5を清浄することを目的とし、輸送要素8の補給方向(矢印PAで示されている)との関係において秤量ステーション12の下流側に位置づけされた清浄ステーション17を有する。
【0057】
好ましくは、清浄ステーション17は、秤量ステーション12と計量ステーション15の間に間置されている(以下で説明する)。
【0058】
清浄ステーション17も同様に、経路Pに沿って位置づけされ、輸送要素8と同調して連続して作動するように構成されている。
【0059】
上述の通り、機械100は、輸送要素8の経路Pに沿って位置づけされ、製品用量6の入った剛性容器2を計量する計量ステーション15を有する。
【0060】
計量ステーション15が連続的にかつ輸送要素8と同調して作動するように構成されていることを指摘しておかなければならない。
【0061】
計量ステーション15は、秤量ステーション12(または、より具体的には清浄ステーション17)と閉鎖ステーション13の間に間置されていることが好ましい。
【0062】
機械100は、一定長のシート7を切断して剛性容器2のアパーチャ4上に置く切断ステーション16を有することが好ましい。
【0063】
切断ステーション(16)も、輸送要素8の経路Pに沿って位置づけされ、輸送要素8と同調して連続的に作動するように構成されており、かつ輸送要素8の補給方向(ここでも矢印PAにより表されている)との関係において閉鎖ステーション13の上流側に位置設定されている。
【0064】
好ましくは、機械100は、アウトフィードステーション14の近傍に位置づけされた、製造済みカプセル1を積み重ねるためのスタッキングステーション18を有する。
【0065】
スタッキングステーション18は、アウトフィードステーション14において輸送要素8がたどる経路Pに対する横断方向に沿ってカプセル1を収容するように構成されていることを指摘しておかなければならない。
【0066】
秤量ステーション12と閉鎖ステーション13は、好ましくは、垂直軸Z12、Z13を中心にしてかつ輸送要素8の移動と同調して移動可能である対応する円形分配器/アクチュエータ要素12a、13aを有する。こうして少なくとも1つの広がり(円弧)に沿って対応する作業(製品用量を放出し、例えばヒートシールによって一定長のフィルム7を用いて閉じる作業)が実施され、ここで分配器/アクチュエータ要素12aおよび13aならびに輸送要素8は同じ経路に沿って互いに同調して移動可能である。
【0067】
好ましくは、輸送要素8の経路Pは同様に、垂直軸Z9を中心として回転しかつ水平面内に延在する支持用フレーム19に対して取付けられた(例えばくさび留めされた)複数の動力駆動伝達車9によって画定され、これらの車9は上述の移動手段を画定している。
【0068】
動力駆動伝達車9が、(上述の作業ステーションに沿ったまたはそのまわりの通路により補完される)経路Pの作動的非直線部分と経路Pの非作動的直線戻り部分とを画定するようにフレーム19に沿って位置づけされていることを指摘しておかなければならない。
【0069】
この構造そしてより具体的には剛性容器を補給する連続的に移動するループ状のチェーンのため、機械は極めてコンパクトであり、その生産性能は、ステップバイステップ運動で作動する機械のものより高くなる。
【0070】
チェーン機構は柔軟であることから、全体的寸法を削減するような形で経路に沿った好適な位置において要件に従って必須のおよび補助的なステーションを設置することが可能となる。
【0071】
チェーン機構の柔軟性は同様に、カプセルの変形形態(例えばフィルターエレメントを有するもの)の製造を可能にするために代替的な経路の延伸を追加する機会をより多く提供する。
【0072】
したがって、機械の構造は、極めて柔軟であり、優れた最終製品品質基準を維持しながら、高い生産性レベルの達成を可能にする。