特許第6352875号(P6352875)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社東芝の特許一覧 ▶ 東芝デバイス&ストレージ株式会社の特許一覧

特許6352875マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置
<>
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000002
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000003
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000004
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000005
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000006
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000007
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000008
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000009
  • 特許6352875-マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352875
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/06 20060101AFI20180625BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20180625BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   G06K19/06 037
   G06K19/06 046
   G06K7/10 372
   G06K7/14 017
   G06K7/14 039
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-180177(P2015-180177)
(22)【出願日】2015年9月11日
(65)【公開番号】特開2017-54464(P2017-54464A)
(43)【公開日】2017年3月16日
【審査請求日】2017年9月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野々垣 直浩
【審査官】 梅沢 俊
(56)【参考文献】
【文献】 特表昭62−501178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/06
G06K 7/10
G06K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビット列の値を、互いに異なるレベルの2つの信号が配列された信号パターンに置き換えた第1の信号パターン配列を生成し、
2のべき乗刻みの互いに異なるパターン数を持つ第1部分信号および第2部分信号に、前記第1の信号パターン配列を分解し、
前記第2部分信号のパターン周期に拡張させた前記第1部分信号を前記第2部分信号に足し合わせて、第2の信号パターン配列を生成し、
前記第2の信号パターン配列の各信号を、マーカに含まれるセルに表示される濃淡の階調で設定することを特徴とするマーカ生成方法。
【請求項2】
マーカを取得し、
前記マーカに含まれる単位領域内の2つの第1部分領域の濃淡を比較し、
前記2つの第1部分領域の濃淡の大小関係を、互いに異なるレベルの2つの信号が配列された信号パターンに置き換えて、第1復号パターンを取得し、
前記第1復号パターンを基に、前記マーカに含まれる符号化された第1データを取得し、
前記第1部分領域内の2つの第2部分領域の濃淡を比較し、
前記2つの第2部分領域の濃淡の大小関係を、互いに異なるレベルの2つの信号が配列された信号パターンに置き換えて、第2復号パターンを取得し、
前記第2復号パターンを基に、前記マーカに含まれる符号化された第2データを取得することを特徴とするマーカ復号方法。
【請求項3】
前記第1復号パターンのパターン数および前記第2復号パターンのパターン数は、いずれも2のべき乗の数であって、かつ互いに異なる数である、請求項2に記載のマーカ復号方法。
【請求項4】
マーカからのデータの復号のための演算を行う論理回路を備え、
前記論理回路は、
前記マーカに含まれる単位領域内の2つの第1部分領域の濃淡を比較し、
前記2つの第1部分領域の濃淡の大小関係を、互いに異なるレベルの2つの信号が配列された信号パターンに置き換えて、第1復号パターンを取得し、
前記第1復号パターンを基に、前記マーカに含まれる符号化された第1データを取得し、
前記第1部分領域内の2つの第2部分領域の濃淡を比較し、
前記2つの第2部分領域の濃淡の大小関係を、互いに異なるレベルの2つの信号が配列された信号パターンに置き換えて、第2復号パターンを取得し、
前記第2復号パターンを基に、前記マーカに含まれる符号化された第2データを取得することを特徴とするマーカ復号装置。
【請求項5】
画像を撮影するカメラと、
前記画像からマーカを検出するマーカ検出器と、
前記マーカに含まれるデータの復号のための演算を行う論理回路を備えるマーカ復号装置と、を備え、
前記論理回路は、
前記マーカに含まれる単位領域内の2つの第1部分領域の濃淡を比較し、
前記2つの第1部分領域の濃淡の大小関係を、互いに異なるレベルの2つの信号が配列された信号パターンに置き換えて、第1復号パターンを取得し、
前記第1復号パターンを基に、前記マーカに含まれる符号化された第1データを取得し、
前記第1部分領域内の2つの第2部分領域の濃淡を比較し、
前記2つの第2部分領域の濃淡の大小関係を、互いに異なるレベルの2つの信号が配列された信号パターンに置き換えて、第2復号パターンを取得し、
前記第2復号パターンを基に、前記マーカに含まれる符号化された第2データを取得する、マーカ読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、マーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラにより撮影されたマーカの画像から、符号化されているデータを取得するマーカ読取装置が知られている。マーカ読取装置は、マーカの画像からマーカの形態を識別し、マーカの形態を基にデータを復号する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−248805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一つの実施形態は、マーカから段階的にデータを読み取り可能とするためのマーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの実施形態によれば、マーカ生成方法が提供される。マーカ生成方法では、ビット列の値を信号パターンに置き換えた第1の信号パターン配列を生成する。信号パターンは、互いに異なるレベルの2つの信号が配列されている。第1の信号パターン配列を、第1部分信号および第2部分信号に分解する。第1部分信号および第2部分信号は、2のべき乗刻みの互いに異なるパターン数を持つ。第2部分信号のパターン周期に拡張させた第1部分信号を第2部分信号に足し合わせて、第2の信号パターン配列を生成する。第2の信号パターン配列の各信号を、濃淡の階調で設定する。濃淡は、マーカに含まれるセルに表示される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態のマーカ読取装置を示すブロック図である。
図2図2は、マーカの例を示す図である。
図3図3は、実施形態のマーカ生成方法の手順を説明するフローチャートである。
図4図4は、マーカへ符号化される前のデータについて説明する図である。
図5図5は、第1の信号パターン配列から第2の信号パターン配列を生成する手順を説明する図である。
図6図6は、第2の信号パターン配列および濃淡パターンについて説明する図である。
図7図7は、実施形態のマーカ復号方法の手順を示すフローチャートである。
図8図8は、マーカから元のデータへの復号について説明する図である。
図9図9は、実施形態のマーカ読取装置を備える電子機器の例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に図面を参照して、実施形態にかかるマーカ生成方法、マーカ復号方法、マーカ復号装置およびマーカ読取装置を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0008】
図1は、実施形態のマーカ読取装置を示すブロック図である。マーカ読取装置1は、カメラ2、マーカ検出器3、マーカ復号装置4および出力装置5を備える。マーカ読取装置1は、例えば携帯端末に備えられる。
【0009】
カメラ2は、画像を撮影する。カメラ2は、例えば携帯端末に取り付けられたカメラである。カメラ2は、可視光を検出するカメラであれば良く、カラー画像およびモノクロ画像のいずれを撮影するカメラであっても良い。利用者は、マーカから情報の取得を望む場合に、カメラ2のレンズをマーカへ向ける。カメラ2は、レンズがマーカへ向けられた状態において、マーカの像(以下、単に「マーカ」とする。)を含む画像を撮影する。利用者は、マーカに対しカメラ2の位置を変更しながらマーカを撮影可能である。
【0010】
マーカ検出器3は、撮影された画像から、マーカを検出する。マーカ復号装置4は、マーカからデータを復号する。マーカ検出器3およびマーカ復号装置4は、マーカ検出プログラムおよびマーカ復号プログラムがインストールされた演算装置および記憶装置を使用して実現される。
【0011】
出力装置5は、マーカ復号装置4で復号されたデータを出力する。出力装置5は、例えば、復号されたデータに基づく表示を行うディスプレイである。
【0012】
マーカ検出器3は、画像の中から、あらかじめ把握しているマーカの外形を検出する。例えばマーカの外形が所定の縦横比の矩形である場合、マーカ検出器3は、かかる矩形の相似形をなす被写体をマーカと認識する。マーカ検出器3は、マーカ自体の形状が、マーカの識別のためのファインダパターンであるものとして、マーカを検出する。
【0013】
マーカ検出器3は、マーカの外形以外の図形をファインダパターンとして、マーカを検出するものであっても良い。例えば、所定の形状の図形とともにマーカが付される場合に、マーカ検出器3は、かかる図形をファインダパターンとしてマーカと検出しても良い。また、所定の印字パターンからなる識別コードがマーカの内側あるいは外側に付される場合に、マーカ検出器3は、識別コードをファインダパターンとしてマーカを検出しても良い。
【0014】
図1には、カメラ2が3つのマーカM1,M2,M3を含む画像を撮影している例を示している。マーカ検出器3は、3つのマーカM1,M2,M3を個別に検出する。マーカ復号装置4は、3つのマーカM1,M2,M3から個別にデータを復号する。
【0015】
マーカは、印刷あるいは描画等の手法によって物体の面に記されたものとする。マーカは、ディスプレイの映像面に表示されるものであっても良い。マーカは、人間の視覚あるいはカメラによって、可視光および近赤外光を問わず光学的に読み取り可能であれば、いずれの手段によって提示されるものであっても良い。マーカの外形は、矩形である場合に限られず、いずれの幾何形状としても良い。
【0016】
図2は、マーカの例を示す図である。図2では、矩形の外形を備えるマーカのうちの一部分を示している。マーカは、二次元に配列された複数のセルを含む。マーカは、セルの集合体である。各セルは、複数のレベルに設定された濃度のいずれかを表している。マーカは、セルを単位として段階的に濃度を異ならせた濃淡のパターンとして表示される。図2では、8×8の行列をなすセルにおいて、互いに異なる4つのレベルに設定された濃度を表すセル同士の境界を実線で示している。
【0017】
物体の面に記されるマーカでは、例えば、明度を異ならせた単一色により濃淡が表現される。マーカは、光の反射量が異なるような塗り分けが施されることにより、明度の違いを表す。あるいは、マーカは、単一色のドットの粗密を異ならせることにより、明度の違いを表しても良い。映像面に表示されるマーカでは、輝度を異ならせた単一色の表示により濃淡が表現される。
【0018】
なお、マーカは、単一色の明度の違いによって濃淡を表現するものに限られない。マーカは、明度の違いと色相の違いとにより濃淡を表現するものであっても良い。以下の説明では、マーカは、白から黒までにおける明度の違いを用いて濃淡を表現するものとする。本実施形態では、黒は色の一つに含めるものとする。
【0019】
図2において、黒塗りの部分(濃度D1)は、4つの明度のうち最も低い明度の部分を示している。斜線を付した部分(濃度D2)は、黒塗りの部分に次いで明度が低い部分を示している。白抜きの部分(濃度D4)は、4つの明度のうち最も高い明度の部分を示している。ドットを付した部分(濃度D3)は、白抜きの部分に次いで明度が高い部分を示している。
【0020】
十分な明るさの環境において、人間の視覚により、濃度D1および濃度D4は、それぞれ黒および白と認識される。また、濃度D2および濃度D3は、濃度が異なるグレーと認識される。濃度D3のグレーは、濃度D2のグレーに比べて濃い。
【0021】
次に、データを基にマーカを生成する方法について説明する。本実施形態におけるマーカ生成方法を実現するためのマーカ生成プログラムは、例えばハードウェアであるコンピュータにインストールされる。コンピュータは、演算装置、記憶装置および入出力インタフェースを備える。
【0022】
演算装置は、CPU(Central Processing Unit)である。記憶装置は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、外部記憶装置などにより構成される。演算装置は、各種プログラムを実行する。マーカ生成プログラムがインストールされたハードウェアは、不図示のマーカ生成装置として機能する。マーカ生成プログラムが備える機能は、演算装置および記憶装置を使用して実現される。
【0023】
次に、マーカ生成方法について説明する。図3は、本実施形態のマーカ生成方法の手順を説明するフローチャートである。ここでは一例として、元のデータである7ビットのビット列「0,1,0,1,0,0,1」に対するマーカ生成方法を説明する。ビット列は、任意の情報符号とする。本実施形態では、マーカ生成装置は、元のデータを複数のデータに分解して多重化させる、いわゆるHarr-Wavelet変換の手法を、データの符号化に用いる。
【0024】
マーカ生成装置は、ビット列の値「0」および「1」を、あらかじめ設定された信号パターンにそれぞれ置き換える。信号パターンは、互いにレベルを異ならせた2つの信号の組み合わせである。2つの信号は、レベルが異なることで、互いに区別可能とされている。「0」は、レベルL0の信号にレベルL1の信号が続く信号パターンに置き換えられる。「1」は、レベルL1の信号にレベルL0の信号が続く信号パターンに置き換えられる。L1は、L0より高いレベルとする(L0<L1)。このように、信号パターンは、互いに異なるレベルの2つの信号の配列であって、2つのレベル間における変位を含む。
【0025】
マーカ生成装置は、ビット列の各値を信号パターンに置き換えることで、ビット列に対応する信号パターンP0(第1の信号パターン配列)を生成する(S1)。図4は、マーカへ符号化される前のデータについて説明する図である。図4では、信号パターンP0の信号を、信号レベルを縦軸とする棒グラフで示している。次に、マーカ生成装置は、信号パターンP0を3つの部分信号P11,P12およびP13に分解する(S2)。
【0026】
部分信号P11は、7ビットのデータのうち、上位1ビットのデータを表す。部分信号P12は、7ビットのデータのうち、上位2ビット目および3ビット目のデータを表す。部分信号P13は、7ビットのデータのうち、下位4ビットのデータを表す。
【0027】
部分信号P11,P12およびP13はそれぞれ、1(=2)個,2(=2)個および4(=2)個の信号パターンを備える。すなわち、部分信号P11,P12およびP13は、2のべき乗刻みの互いに異なるパターン数を持つ。次に、マーカ生成装置は、パターン周期を拡張させた部分信号P11,P12を、部分信号P13に足し合せて、第2の信号パターン配列を生成する。
【0028】
図5は、第1の信号パターン配列から第2の信号パターン配列を生成する手順を説明する図である。図5では、各信号パターン配列を、レベルL0を基準レベルとするデジタル波形として表している。部分信号P13(第2部分信号)は、レベルL1,L0,L0,L1,L0,L1,L1,L0の信号パターン配列である。
【0029】
信号パターンP0と部分信号P13は、同じパターン周期Tをなす。マーカ生成装置は、部分信号P13におけるパターン周期Tに対して、部分信号P12(第1部分信号)のパターン周期を2倍に拡張させ、パターン周期Tの2倍のパターン周期2Tを持つ部分信号P12’を生成する。すなわち、部分信号P12’は、部分信号P13と同じ配列長さを持つ。部分信号P12’は、レベルL1,L1,L0,L0,L0,L0,L1,L1の信号パターン配列となる。
【0030】
マーカ生成装置は、部分信号P13に、部分信号P12’を加算し、信号パターンP1を取得する(S3)。信号パターンP1は、レベルL2,L1,L0,L1,L0,L1,L2,L1の信号パターン配列である。レベルL2は、レベルL1とレベルL1との加算結果である。
【0031】
マーカ生成装置は、パターン周期Tに対して、部分信号P11(第1部分信号)のパターン周期を4倍に拡張させ、パターン周期4Tを持つ部分信号P11’を生成する。すなわち、部分信号P11’は、信号パターンP1と同じ配列長さを持つ。部分信号P11’は、レベルL0,L0,L0,L0,L1,L1,L1,L1の信号パターン配列である。
【0032】
マーカ生成装置は、信号パターンP1の信号に、部分信号P11’を加算し、信号パターンP2(第2の信号パターン配列)を取得する(S4)。信号パターンP2は、レベルL2,L1,L0,L1,L1,L2,L3,L2の信号パターン配列である。レベルL3は、レベルL2とレベルL1との加算結果である。信号パターンP2は、互いに異なる4つのレベルL0〜L3を含む8個の信号からなる。
【0033】
マーカ生成装置は、信号パターンP2を基に、マーカにおける濃淡のパターンを決定する。マーカ生成装置は、マーカ内の8個のセルに表示される濃淡の階調を、信号パターンP2に基づいて設定する(S5)。
【0034】
図6は、第2の信号パターン配列および濃淡パターンについて説明する図である。図6では、信号パターンP2の信号を、レベルL0を基準レベルとする棒グラフで示している。信号パターンP2は、互いに多重化された部分信号P11’,P12’およびP13からなる。
【0035】
棒グラフのうち斜線を付した部分は、部分信号P13に由来するレベル部分を表す。網掛けを付した部分は、部分信号P12’に由来するレベル部分を表す。白抜きとした部分は、部分信号P11’に由来するレベル部分を表す。
【0036】
マーカ生成装置は、8個のセルC1〜C8に対して、信号パターンP2の各信号のレベルに応じた濃淡の階調を決定する。マーカ生成装置は、濃淡の階調として、マーカを印刷する際の明度階調あるいは色相階調などを設定する。
【0037】
マーカ生成装置は、レベルL0の信号に対応するセルに濃度D1を、レベルL1の信号に対応するセルに濃度D2を、レベルL2の信号に対応するセルに濃度D3を、レベルL3の信号に対応するセルに濃度D4を設定する。したがって、ビット列「0,1,0,1,0,0,1」は、セルC1〜C8において、濃度[D3,D2,D1,D2,D2,D3,D4,D3]の順に示される。
【0038】
本実施形態では、マーカ生成装置は、7ビットのデータの符号化により、8個のセルの濃淡パターンを決定する。すなわち、マーカ生成装置は、7ビットのデータを、7ビットの情報を持たせた濃淡パターンへ変換した8個のセルからなるマーカを生成する。
【0039】
マーカ生成装置は、信号パターン配列に対応する複数個のセルを単位領域として、複数の単位領域を備えるマーカを生成する。図2に示したマーカは、8個の単位領域からなる。ここで、第2の信号パターン配列を2つの部分信号に等分した場合に、一方の部分信号のレベルの合計と、他方の部分信号のレベルの合計とは、1対2の関係にある。
【0040】
ここで、レベルL0〜L3をそれぞれ、デジタル値0,1,2,3と表すとする。図6に示す信号パターンP2において、セルC1〜C4における部分信号のレベルの合計は4である。セルC5〜C8における部分信号のレベルの合計は8である。このように、等分したセルにおける部分信号のレベルの合計は、1対2の関係となる。本実施形態のマーカ生成方法によれば、単位領域の濃淡パターンは、等分したセルにおける部分信号のレベルが1対2の関係にある信号パターン配列に基づいて設定される。
【0041】
次に、本実施形態の方法により生成されたマーカからデータを復号する方法について説明する。本実施形態で説明するマーカ復号方法を実現するためのマーカ復号プログラムは、ハードウェアである携帯端末にインストールされる。マーカ復号プログラムが備える機能は、携帯端末の演算装置および記憶装置を使用して実現される。
【0042】
図7は、本実施形態のマーカ復号方法の手順を示すフローチャートである。マーカ復号装置4は、マーカのうち所定数のセルに相当する領域を単位領域と設定する。マーカ復号装置4は、単位領域ごとにデータを復号する。
【0043】
図8は、マーカから元のデータへの復号について説明する図である。ここでは、8個のセルC1〜C8からなる単位領域における濃淡パターンから元のビット列を復号する場合を例とする。濃淡パターンは、上述するマーカ生成方法において得られている。セルごとの濃淡を識別可能な解像度でマーカが撮影される。
【0044】
セルC1〜C8にて検出される輝度が、20,10,0,10,10,20,30および20の数値でそれぞれ表されるとする。0,10,20および30の各輝度は、濃度D1,D2,D3およびD4に対応している。
【0045】
マーカ復号装置4は、単位領域内の領域AR1および領域AR2(2つの第1部分領域)の濃淡を比較する(S11)。領域AR1および領域AR2はそれぞれ、第1部分領域を構成する。領域AR1は、4個のセルC1〜C4に相当する。領域AR2は、4個のセルC5〜C8に相当する。領域AR1および領域AR2は、それぞれ単位領域の半分の幅をなす。マーカ復号装置4は、第1周期において濃淡を比較する。ここでは、第1周期は4個のセルおきである。
【0046】
領域AR1のセルC1〜C4の輝度の合計は40である。領域AR2のセルC5〜C8の輝度の合計は80である。領域AR1の輝度の合計は領域AR2の輝度の合計より小さい。なお、セルごとの濃淡を識別可能な解像度より低い解像度であって、セルごとの輝度が平均化されて検出される場合でも、領域AR1および領域AR2の輝度の大小関係を検出できることがある。ここでは、少なくとも領域AR1と領域AR2間の輝度の大小関係がわかればよい。この例では、マーカ復号装置4は、領域AR1の輝度が領域AR2の輝度より小さいということを検出する。
【0047】
マーカ復号装置4は、領域AR1および領域AR2の輝度の大小関係を、互いに異なるレベルの信号パターン配列に置き換える。この例では、領域AR1の輝度が領域AR2の輝度より小さいという関係を基に、レベルL0の信号にレベルL1の信号が続く信号パターン配列を生成する。これにより、マーカ復号装置4は、部分信号P11’(第1復号パターン)を取得する(S12)。
【0048】
マーカ復号装置4は、部分信号P11’のパターン周期を4分の1に縮小させる。部分信号P11’は、元の信号パターンP0と同じパターン周期Tをもつ部分信号P11となる。レベルL0の信号にレベルL1の信号が続く部分信号P11が得られる。
【0049】
マーカ復号装置4は、マーカの生成時におけるビット値から信号パターンへの置き換え(S1)とは逆の置き換えを部分信号P11について実施する。マーカ復号装置4は、部分信号P11の信号パターンから、値「0」(第1データ)を取得する。かかる値「0」は、元のビット列のうち上位1ビットの復号データである。
【0050】
次に、マーカ復号装置4は、2個のセルおきの第2周期における濃淡を比較する。第2周期は、第1周期の半分である。マーカ復号装置4は、領域AR1内の領域AR11および領域AR12の濃淡を比較する(S13)。領域AR11および領域AR12はそれぞれ、第2部分領域を構成する。
【0051】
領域AR11は、セルC1およびC2に相当する。領域AR12は、セルC3およびC4に相当する。領域AR11および領域AR12は、それぞれ領域AR1の半分の幅をなす。
【0052】
領域AR11の輝度の合計30は、領域AR12の輝度の合計10より大きい。マーカ復号装置4は、レベルL1の信号にレベルL0の信号が続く部分信号P12’−1を得る。
【0053】
マーカ復号装置4は、領域AR2内の領域AR21および領域AR22の濃淡を比較する(S13)。領域AR21および領域AR22はそれぞれ、第2部分領域を構成する。マーカ復号装置4は、レベルL0の信号にレベルL1の信号が続く部分信号P12’−2を得る。
【0054】
マーカ復号装置4は、部分信号P12’−1およびP12’−2を連結させることで、部分信号P12’(第1の復号パターン)を取得する(S14)。
【0055】
マーカ復号装置4は、部分信号P12’のパターン周期を2分の1に縮小させる。部分信号P12’は、元の信号パターンP0と同じパターン周期Tをもつ部分信号P12となる。レベルL1,L0,L0,L1の各信号が続く部分信号P12が得られる。
【0056】
マーカ復号装置4は、部分信号P12の信号パターン配列から、2つの値「1」および「0」(第1データ)を取得する。値「1」および「0」は、元のビット列のうち上位2ビット目および3ビット目の復号データである。
【0057】
次に、マーカ復号装置4は、セルごとの第3周期における濃淡を比較する。第3周期は、第1周期の4分の1である。マーカ復号装置4は、互いに隣り合う2個のセル間における濃淡を比較する(S15)。かかる濃淡の比較は、セルごとの濃淡を識別可能な解像度によりマーカを得ることにより実施される。
【0058】
マーカ復号装置4は、セルC1およびセルC2の濃淡を比較する。セルC1の輝度20は、セルC2の輝度10より大きい。マーカ復号装置4は、レベルL1の信号にレベルL0の信号が続く部分信号P13−1を得る。
【0059】
マーカ復号装置4は、セルC3〜C8についても同様に、互いに隣り合う2個のセル間における濃淡を比較する。マーカ復号装置4は、比較結果により、部分信号P13−2,P13−3およびP13−4を得る。
【0060】
マーカ復号装置4は、4つの部分信号P13−1〜P13−4を連結させることで、部分信号P13(第2の復号パターン)を取得する(S16)。マーカ復号装置4は、部分信号P13の信号パターン配列から、4つの値「1,0,0,1」(第2データ)を取得する。4つの値「1,0,0,1」は、元のビット列のうち下位4ビットの復号データである。このようにして、マーカ復号装置4は、元のデータを、部分ごとに段階的に復元させる。
【0061】
次に、マーカ読取装置1によりマーカからデータを読み取る方法について説明する。マーカの読み取りは、カメラ2による撮影、マーカ検出器3による検出、マーカ復号装置4による復号を含む。
【0062】
カメラ2は、マーカを含む画像を撮影する。マーカ検出器3は、撮影された画像からファインダパターンを検出することで、マーカを検出する。マーカ検出器3は、画像に含まれるファインダパターンと、あらかじめ把握しているファインダパターンとのマッチングにより、双方における対応点同士の位置関係を求める。マーカ検出器3は、求めた位置関係を基に、ホモグラフィ行列を求める。マーカ検出器3は、ホモグラフィ行列を基に、マーカの歪みを補正する。なお、マーカ検出器3は、かかる歪みの補正を省略しても良い。
【0063】
マーカ復号装置4は、画像における各単位領域の位置を認識する。マーカ復号装置4は、マーカにおいて水平方向および垂直方向へ配列された単位領域の数をあらかじめ把握している。マーカ復号装置4は、マーカを、水平方向および垂直方向における単位領域の数で分割することで、各単位領域の位置を設定する。
【0064】
ここで、第1周期における濃淡を検出可能な第1解像度以上で画像が撮影されたとする。この場合に、マーカ復号装置4は、上述のS11およびS12により、元のデータの第1階層を復号する。
【0065】
マーカ復号装置4は、所定回数の復号処理によって元のデータを復号することをあらかじめ把握している。あるいは、マーカ復号装置4は、復号処理の回数を、元のデータを復号した結果から取得しても良い。マーカ復号装置4は、例えば、元のデータの第1階層を復号した結果から、第2階層以降についての復号処理の回数を取得しても良い。
【0066】
第1階層の復号のための撮影の後、利用者がカメラ2をマーカへ近づけるか、カメラ2がマーカをズームアップすることで、さらに高い解像度で画像を撮影したとする。マーカ復号装置4は、第2周期における濃淡を検出可能な第2解像度以上で画像が撮影された場合に、上述のS13およびS14により、元のデータの第2階層を復号する。第2解像度は、第1解像度より高い解像度である。
【0067】
第2階層の復号のための撮影の後に、利用者がカメラ2をマーカへ近づけるか、カメラ2がマーカをズームアップすることで、さらに高い解像度で画像を撮影したとする。マーカ復号装置4は、第3周期における濃淡を検出可能な第3解像度以上で画像が撮影された場合に、上述のS15およびS16により、元のデータの第3階層を復号する。第3解像度は、第2解像度より高い解像度である。
【0068】
マーカ復号装置4は、部分信号P11’の取得(S12)に使用された第1解像度に比べて、高い第2解像度を基に、部分信号P12’を取得する(S14)。さらに、マーカ復号装置4は、部分信号P12’の取得(S14)に使用された第2解像度に比べて、高い第3解像度を基に、部分信号P13を取得する(S16)。マーカ復号装置4は、画像の解像度に応じて、データを段階的に復号化する。
【0069】
第1階層は、マーカに符号化された情報の概要に関するデータとする。第2階層は、マーカに符号化された情報に関して、第1階層より詳細なデータとする。第3階層は、マーカに符号化された情報に関して、第2階層よりさらに詳細なデータとする。マーカ読取装置1は、高い解像度でマーカが取り込まれるほど、マーカから詳細なデータを読み取る。マーカ読取装置1は、カメラ2のフォーカスがマーカからずれている状態から、マーカにフォーカスが合うまでの過程において、元のデータの第1階層から第3階層を順次読み取る。
【0070】
第1階層は、マーカに共通の特定のデータ配列としても良い。マーカ復号装置4は、かかるデータ配列を取得した場合に、第2階層以降のデータの復号を実施しても良い。第1階層は、マーカのデータサイズの情報を含んでいても良い。なお、最初の1回の撮影により、セルごとの濃淡を識別可能な解像度でマーカが得られている場合、マーカ読取装置1は、元のデータの第1階層、第2階層および第3階層を一括して読み取ることができる。
【0071】
図1に示す例では、マーカM1が、マーカM2およびマーカM3より大きい。マーカM2およびマーカM3は、ほぼ同じサイズである。マーカ読取装置1は、マーカM1からは符号化されている詳細情報を読み取り、マーカM2およびM3からは符号化されている概要情報を読み取る。
【0072】
例えば、マーカM2の概略情報を得た利用者が、マーカM2の詳細情報の取得を望む場合は、利用者は、復号に必要な濃淡を検出可能な解像度で撮影するために、マーカM2にカメラ2を近づけるか、カメラ2でマーカM2をズームアップする。マーカ読取装置1は、さらに高い解像度でマーカM2を取り込むことで、マーカM2から詳細情報を読み取る。
【0073】
出力装置5は、データが読み取られるごとに、取得情報を出力する。出力装置5は、マーカを含む画像を表示するとともに、復号化により取得した情報をマーカに重ねて表示しても良い。利用者は、マーカとともに表示される情報を基に、より詳細な情報を得たいマーカを容易に選別できる。マーカ読取装置1は、利用者が所望とする情報へ、利用者をスムーズに導くことができる。
【0074】
仮に、マーカ読取装置1が、各セルの濃淡を十分に識別可能でない限りマーカから情報を読み取らないとする。この場合、解像度の変化に対して、マーカ読取装置1の動作は、マーカの情報を一括して読み取るか、情報の読み取りを全く行わないかのいずれかとなる。本実施形態のマーカ読取装置1は、図7の手順により、解像度を高めながらマーカを取り込むことで、マーカの情報を段階的に読み取ることができる。
【0075】
本実施形態のマーカは、濃淡のパターンによって信号パターンP2を表す。信号パターンP2は、互いに多重化された3つの階層のデータを含む。3つの階層のデータは、それぞれ元のデータの第1階層、第2階層および第3階層である。信号パターンP2において、第1階層および第2階層についての部分信号P11’およびP12’は、第3階層についての部分信号P13に対してパターン周期が拡張されている。マーカ復号装置4は、セルごとの濃淡を識別可能な解像度より低い解像度の画像から、部分信号P11’およびP12’の信号パターンを抽出することができる。
【0076】
仮に、マーカ内の領域ごとに互いに異なる解像度で情報が読み取られるマーカを採用する場合、複数の領域が配置される分、マーカの面積が増大する。本実施形態のマーカは、共通の単位領域に対し、第1乃至第3周期における濃淡の比較により、第1乃至第3階層をそれぞれ復号可能とする。本実施形態のマーカは、領域ごとに異なる解像度で情報が読み取られるマーカに比べて、小型な領域を有効に利用して多くの情報を集約させることができる。
【0077】
本実施形態において、マーカは、4つの濃度レベルの濃淡パターンを備えるものに限られない。マーカは、3つ以上の互いに異なる階調の濃淡が付されたものであれば良い。マーカ生成装置は、ビット列に対応する第1の信号パターン配列を2以上の部分信号に分解することで、3つ以上の互いに異なるレベルの信号を含む第2の信号パターン配列を生成すれば良い。
【0078】
マーカ生成装置は、2のべき乗刻みの互いに異なるパターン数を持つ4つ以上の部分信号に、第1の信号パターン配列を分割しても良い。第2の信号パターン配列は、互いに多重化された4つ以上の階層のデータを含むものでも良い。マーカ生成装置は、5つ以上の互いに異なる階調の濃淡をセルに設定しても良い。マーカ復号装置4は、4回以上の復号処理によって元のデータを復号しても良い。
【0079】
マーカ復号装置4は、セルごとに検出される輝度値の絶対値ではなく、互いに隣り合う部分領域同士の濃淡の大小関係に基づいて、データを復号化させる。仮に、マーカへ照射される環境光の色温度あるいは照度が変化しても、当該部分領域同士に同じ環境光が入射されていれば、濃淡の大小関係は維持される。したがって、マーカ復号装置4は、マーカが読み取られる場所における環境光の条件に関わらず、データを正確に復号できる。
【0080】
出力装置5は、ディスプレイに限られず、復号化されたデータを出力可能ないずれの装置であっても良い。出力装置5は、表示以外の手段によりデータを出力する装置であっても良い。出力装置5は、例えば、復号化されたデータを印刷データとして出力する装置、音声データとして出力する装置であっても良い。
【0081】
上述では、利用者がマーカを含む画像をカメラ2で撮影する例を示したが、カメラ2を固定し、マーカを付した被写体を撮影してもよい。被写体がカメラ2に近づくことにより段階的にマーカのデータを復号し、情報を取得する。取得した情報から、被写体を認識してもよい。すなわち、本実施形態のマーカ読取装置1は、認識装置として利用することもできる。また、カメラ2で撮影したマーカを含む画像から読み取りを行う例を示したが、マーカ読取装置1は、別の方法で取得したマーカを含む画像から読み取りを行ってもよい。
【0082】
図9は、本実施形態のマーカ読取装置を備える電子機器の例を示すハードウェア構成図である。電子機器10は、例えば携帯端末である。電子機器10は、演算装置11、記憶装置12、カメラ13、外部機器との通信のためのインタフェース(I/F)14、入力装置15、液晶ディスプレイ等の表示装置16、および、各部の間のデータ通信のためのバス17を備える。
【0083】
演算装置11は、CPUである。演算装置11は、マーカ復号プログラムによる演算を行う論理回路18を備える。演算装置11は、電子機器10のハードウェア各部を制御する。記憶装置12は、ROM、RAM、外部記憶装置などにより構成される。演算装置11は、ROMなどに記憶されたプログラムに基づいて各種プログラムを実行する。
【0084】
カメラ13は、画像を撮影する。マーカ読取装置1のカメラ2は、電子機器10のカメラ13と共通のものであっても良い。入力装置15は、電子機器10への入力操作を受け付けるポインティングデバイスである。表示装置16は、電子機器10の動作内容を示す画面、操作画面、およびカメラ13で撮影された画像等を表示する。マーカ読取装置1の出力装置5は、電子機器10の表示装置16であっても良い。
【0085】
マーカ読取装置1は、携帯端末以外の電子機器に備えられるものであっても良く、マーカの読み取り専用の電子機器であっても良い。
【0086】
実施形態によれば、マーカ復号装置4は、マーカにおける部分領域同士の濃淡の大小関係から、復号データを取得する。マーカ復号装置4は、パターン周期が拡張された部分信号から復号可能であることで、互いに多重化されたデータを、解像度に応じて段階的に復号できる。これにより、マーカからデータを段階的に読み取ることができるという効果を奏する。
【0087】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
1 マーカ読取装置、2 カメラ、3 マーカ検出器、4 マーカ復号装置、M1〜M3 マーカ、C1〜C8 セル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9