特許第6352888号(P6352888)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352888
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】内燃機関の制御装置
(51)【国際特許分類】
   F02D 13/02 20060101AFI20180625BHJP
   F01L 1/356 20060101ALI20180625BHJP
   F01M 1/16 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   F02D13/02 J
   F01L1/356 E
   F02D13/02 H
   F01M1/16 G
【請求項の数】2
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-225599(P2015-225599)
(22)【出願日】2015年11月18日
(65)【公開番号】特開2017-96103(P2017-96103A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2017年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】特許業務法人あーく特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高木 登
(72)【発明者】
【氏名】内山 慶信
(72)【発明者】
【氏名】金子 雅昭
【審査官】 田村 佳孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−45288(JP,A)
【文献】 特開2008−208741(JP,A)
【文献】 特開2004−76638(JP,A)
【文献】 特開2012−21424(JP,A)
【文献】 特開2002−309916(JP,A)
【文献】 特開2015−45287(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D13/00 − 28/00
F01L 1/34 − 1/356
F01L 9/00 − 9/04
F01L13/00 − 13/08
F01M 1/00 − 9/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイルの吐出量を変更可能なオイルポンプと、
前記オイルポンプから供給されるオイルにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの位相を変更することによって、バルブタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構とを備える内燃機関に適用される内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関の回転数および負荷率に基づいて第1目標位相を算出するとともに、その第1目標位相と現在の実位相との差分である第1偏差を算出する第1偏差算出手段と、
アクセル開度情報に基づいてドライバが要求するエンジントルクであるエンジン要求トルクを算出する要求トルク算出手段と、
前記内燃機関の回転数および前記エンジン要求トルクに基づいて第2目標位相を算出するとともに、その第2目標位相と現在の実位相との差分である第2偏差を算出する第2偏差算出手段と、
前記第1偏差および前記第2偏差のうち大きい方に基づいて、前記オイルポンプからのオイルの吐出量を制御する吐出量制御手段とを備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
前記吐出量制御手段は、前記第1偏差および前記第2偏差のうち大きい方の偏差が大きいほど、オイルの吐出量を大きくするように構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載される内燃機関において、オイルの吐出量を変更可能なオイルポンプと、そのオイルポンプから供給されるオイルにより作動する可変バルブタイミング機構とを備えるものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
このような内燃機関では、燃費の向上を図るために、オイルポンプが内燃機関の出力軸から受ける動力を必要最小限に抑えることが求められる。このように、オイルポンプからの吐出量を下げる要求がある一方で、オイルポンプから供給される作動油を動力源とする可変バルブタイミング機構においては、動作の応答性を確保する必要がある。
【0004】
そこで、特許文献1の内燃機関の制御装置は、可変バルブタイミング機構における目標位相と実位相との差から、可変バルブタイミング機構の作動時の消費流量を算出し、その消費流量に応じてオイルポンプの吐出量を増量補正する(目標油圧を高くする)ように構成されている。これにより、燃費の向上を図りながら、可変バルブタイミング機構の応答性を確保することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−45287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来の内燃機関の制御装置では、可変バルブタイミング機構が動作を開始するタイミングで目標油圧が高くなるが、目標油圧の立ち上がるタイミングが遅いので、可変バルブタイミング機構の動作開始直後の応答性を確保することが困難である。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、燃費の向上を図りながら、可変バルブタイミング機構の応答性を改善することが可能な内燃機関の制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による内燃機関の制御装置は、オイルの吐出量を変更可能なオイルポンプと、オイルポンプから供給されるオイルにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの位相を変更することによって、バルブタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構とを備える内燃機関に適用されるものである。そして、内燃機関の制御装置は、内燃機関の回転数および負荷率に基づいて第1目標位相を算出するとともに、その第1目標位相と現在の実位相との差分である第1偏差を算出する第1偏差算出手段と、アクセル開度情報に基づいてドライバが要求するエンジントルクであるエンジン要求トルクを算出する要求トルク算出手段と、内燃機関の回転数およびエンジン要求トルクに基づいて第2目標位相を算出するとともに、その第2目標位相と現在の実位相との差分である第2偏差を算出する第2偏差算出手段と、第1偏差および第2偏差のうち大きい方に基づいて、オイルポンプからのオイルの吐出量を制御する吐出量制御手段とを備える。
【0009】
このように構成することによって、エンジン要求トルクから目標吸入空気量(将来の負荷率)を算出することができるので、その将来の負荷率を用いて第2偏差(先読み偏差を算出することができる。そして、第2偏差(先読み偏差に基づいてオイルの吐出量を制御することにより、可変バルブタイミング機構の動作を予測し、可変バルブタイミング機構が動作を開始する前にオイルポンプからの吐出量を上げることができる。これにより、可変バルブタイミング機構の動作開始直後から応答性を高くすることができる。したがって、燃費の向上を図りながら、可変バルブタイミング機構の応答性を改善することができる。さらに、第2偏差(先読み偏差)が第1偏差(実偏差)よりも小さくなったとしても、実位相が第1目標位相(現在の目標位相)に収束する(実偏差がゼロになる)まで、吐出量を確保することができる。
【0010】
上記内燃機関の制御装置において、吐出量制御手段は、第1偏差および第2偏差のうち大きい方の偏差が大きいほど、オイルの吐出量を大きくするように構成されていてもよい。
【0011】
このように構成すれば、偏差が大きい場合に吐出量を大きくするとともに、偏差が小さい場合に吐出量を小さくすることにより、必要以上に吐出量が大きくなるのを抑制することができるので、燃費の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の内燃機関の制御装置によれば、燃費の向上を図りながら、可変バルブタイミング機構の応答性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態によるECUにより制御されるエンジンの一例を示した概略構成図である。
図2】エンジンのオイルポンプにおいてポンプ容量が最大の状態を示した断面図である。
図3】エンジンのオイルポンプにおいてポンプ容量が最小の状態を示した断面図である。
図4】エンジンの可変バルブタイミング機構を模式的に示した概略構成図である。
図5】エンジンを制御するECUの概略構成を示したブロック図である。
図6】可変バルブタイミング機構の動作例を説明するためのタイミングチャートである。
図7】ECUによるオイルポンプの制御フローの一例を示したフローチャートである。
図8図7のステップS2における目標油圧の算出について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、車両に搭載されるエンジン1を制御するECU100に本発明を適用した場合について説明する。
【0017】
−エンジンの概略構成−
まず、図1を参照して、エンジン1の概略構成について説明する。なお、図1では、エンジン1の外形を仮想線で示した。
【0018】
エンジン(内燃機関)1は、たとえば直列4気筒のガソリンエンジンである。このエンジン1では、4つのシリンダ(図示省略)が設けられ、各シリンダにピストン12(図1には1つのみ示す)が収容されている。ピストン12は、コネクティングロッド12aを介してクランクシャフト13に連結されている。
【0019】
各シリンダの吸気ポートは吸気通路に接続され、その吸気通路にはスロットルバルブ(図示省略)などが配置されている。スロットルバルブは、吸入空気量を調整するために設けられている。各シリンダの排気ポートは排気通路に接続され、その排気通路には三元触媒(図示省略)などが配置されている。
【0020】
また、エンジン1の上部には、各シリンダの吸気バルブ12bを駆動する吸気側のカムシャフト14が設けられるとともに、各シリンダの排気バルブ12cを駆動する排気側のカムシャフト15が設けられている。カムシャフト14および15には、それぞれ、クランクシャフト13に対する回転位相を変更するための可変バルブタイミング機構70および80が設けられている。
【0021】
可変バルブタイミング機構70および80には、それぞれカムスプロケット14bおよび15bが取り付けられ、クランクシャフト13には、クランクスプロケット(図示省略)が取り付けられている。そして、クランクスプロケット、カムスプロケット14bおよび15bには、タイミングチェーン3が巻き掛けられている。
【0022】
なお、クランクシャフト13には、オイルポンプ5を駆動するためのスプロケット(図示省略)が取り付けられ、オイルポンプ5の入力軸5aには、ポンプスプロケット5bが取り付けられている。そして、そのポンプスプロケット5bとクランクシャフト13のスプロケットとには、チェーン4が巻き掛けられている。
【0023】
かかる構成により、クランクシャフト13の回転がチェーン4などを介して入力軸5aに伝達され、オイルポンプ5が動作するようになっている。このオイルポンプ5の動作によって、エンジン1の下部のオイルパン16内に貯留されているエンジンオイル(以下、単にオイルともいう)が、図示省略のオイルストレーナを介して吸い上げられ、そして、オイルポンプ5から吐出油路6aに吐出される。
【0024】
こうしてオイルポンプ5から吐出されたオイルは、オイルフィルタ6を介してオイル供給系2のメインギャラリ20に流入する。メインギャラリ20には、分岐オイル通路21〜23が接続されている。そして、メインギャラリ20から下方に延びる分岐オイル通路21により、クランクジャーナル13aにオイルが供給される。また、メインギャラリ20から上方に延びる分岐オイル通路22により、可変バルブタイミング機構70および80などにオイルが供給される。また、メインギャラリ20から上方に延びる分岐オイル通路23により、カムジャーナル14aおよび15aなどにオイルが供給される。
【0025】
−オイルポンプ−
次に、図2および図3を参照して、オイルポンプ5について説明する。
【0026】
オイルポンプ5は、たとえば内接歯車型であり、入力軸5aにより回転される外歯車のドライブロータ51と、これに噛み合って回転される内歯車のドリブンロータ52とを備えている。ドリブンロータ52の外周は調整リング53によって保持されている。ドライブロータ51、ドリブンロータ52および調整リング53は、ハウジング50の収容部50aに収容されている。なお、入力軸5aの回転方向は、図2の反時計回りである。
【0027】
ドリブンロータ52の中心はドライブロータ51の中心に対して所定量偏心しており、その偏心している側においてドライブロータ51とドリブンロータ52とが噛み合っている。また、ドライブロータ51とドリブンロータ52との間の空間には、円周方向に並んで複数の作動室Rが形成され、これらの作動室Rが、ドライブロータ51およびドリブンロータ52の回転に連れて円周方向に移動しながら、その容積が増減するようになっている。
【0028】
そして、作動室Rの容積が増大する範囲では、吸入ポート50bからオイルが吸入され、作動室Rの容積が減少する範囲では、オイルが加圧されながら吐出ポート50cに送り出される。吸入ポート50bは、油路(図示省略)を介してオイルストレーナに連通されている。一方、吐出ポート50cは、ハウジング50の内部の油路50dを介して吐出油路6aに連通されている。
【0029】
このオイルポンプ5は、クランクシャフト13の回転力を受けて入力軸5aが回転することにより、ドライブロータ51およびドリブンロータ52が互いに噛み合いながら回転し、それらの間に形成される作動室Rに吸入ポート50bからオイルを吸い込んで、吐出ポート50cから吐出する。
【0030】
−容量可変機構−
オイルポンプ5は、入力軸5aの1回転あたりの吐出量、すなわちポンプ容量を変更可能な容量可変機構を備えている。この容量可変機構では、ハウジング50の収容部50aに形成された制御空間TCの油圧によって調整リング53が回動されることにより、ポンプ容量が変更されるようになっている。なお、図2はポンプ容量が最大の状態を示し、図3はポンプ容量が最少の状態を示している。
【0031】
調整リング53は、ドリブンロータ52を保持するリング状の本体部53aと、本体部53aから外方に延びるアーム部53bとを有する。アーム部53bは、コイルバネ54により付勢されるとともに、制御空間TCの油圧が作用するようになっている。具体的には、コイルバネ54により、入力軸5aの回転方向とは反対方向側(制御空間TCの容積が小さくなる向き)に調整リング53が付勢されている。そして、制御空間TCの油圧が高くなると、コイルバネ54の付勢力に抗して調整リング53が入力軸5aの回転方向側(制御空間TCの容積が大きくなる向き)に回動されるようになっている。
【0032】
制御空間TCは、制御油路61を介してOCV(Oil Control Valve:油圧制御弁)60に接続されており、そのOCV60により油圧が制御される。OCV60は、スリーブ62内に配置されるスプール63と、スプール63を移動させるための電磁駆動部(図示省略)とを備えている。スリーブ62には、制御油路61を介して制御空間TCに接続される制御ポート62aと、吐出油路6aから分岐する供給油路6bに接続される供給ポート62bと、排出ポート62cとが形成されている。
【0033】
このOCV60では、スプール63が移動されることにより、制御ポート62aと排出ポート62cとを連通して制御油路61からのオイルを排出する状態と、制御ポート62aと供給ポート62bとを連通してオイルポンプ5からのオイルを制御油路61に送り出す状態とを切り換えることが可能である。
【0034】
そして、オイルポンプ5では、OCV60が制御空間TCの油圧を調整することにより、調整リング53が回動されると、ドライブロータ51およびドリブンロータ52の吸入ポート50bおよび吐出ポート50cに対する相対的な位置が変化されることによって、ポンプ容量が変更される。
【0035】
−可変バルブタイミング機構−
次に、図4を参照して、エンジン1に設けられた可変バルブタイミング機構70および80について説明する。可変バルブタイミング機構70および80は、それぞれ、クランクシャフト13(図1参照)に対するカムシャフト14および15(図1参照)の位相を油圧で変更することにより、吸気バルブ12bおよび排気バルブ12c(図1参照)のバルブタイミング(開弁時期)を変更するように構成されている。
【0036】
吸気側の可変バルブタイミング機構70は、ベーンロータ71と、ベーンロータ71を収容するハウジング72とを備えている。ベーンロータ71は、吸気側のカムシャフト14に連結され、ハウジング72は、カムスプロケット14b(図1参照)に連結されている。そして、ベーンロータ71およびハウジング72は、同軸上に配置され、相対的に回動可能に設けられている。ハウジング72の内部には、ベーンロータ71のベーンによって仕切られる進角室73aおよび遅角室73bが形成されている。
【0037】
また、吸気側の可変バルブタイミング機構70には、ハウジング72に対するベーンロータ71の相対的な位置を調節するためのOCV74が設けられている。OCV74は、スリーブ75内を移動するスプール76と、スプール76を付勢するコイルバネ77と、コイルバネ77の付勢力に抗してスプール76を移動させるための電磁駆動部78とを含んでいる。
【0038】
スリーブ75には、進角室73aに接続される進角ポート75aと、遅角室73bに接続される遅角ポート75bと、メインギャラリ20を介してオイルポンプ5に接続される供給ポート75cと、排出ポート75dおよび75eとが形成されている。スプール76は、スリーブ75内における位置に応じて各ポートの接続状態を変化させるようになっている。
【0039】
そして、可変バルブタイミング機構70では、進角ポート75aと供給ポート75cとが連通されるとともに、遅角ポート75bと排出ポート75eとが連通された場合には、オイルポンプ5からメインギャラリ20を介して進角室73aにオイルが供給されるとともに、遅角室73bのオイルがオイルパン16にドレンされる。これにより、ベーンロータ71がハウジング72に対して進角側(ベーンロータ71の回転方向側)に回動される。すなわち、クランクシャフト13に対する吸気側のカムシャフト14の回転位相が進角され、吸気バルブ12bのバルブタイミングが進角される。
【0040】
その一方、遅角ポート75bと供給ポート75cとが連通されるとともに、進角ポート75aと排出ポート75dとが連通された場合には、オイルポンプ5からメインギャラリ20を介して遅角室73bにオイルが供給されるとともに、進角室73aのオイルがオイルパン16にドレンされる。これにより、ベーンロータ71がハウジング72に対して遅角側(ベーンロータ71の回転方向とは反対側)に回動される。すなわち、クランクシャフト13に対する吸気側のカムシャフト14の回転位相が遅角され、吸気バルブ12bのバルブタイミングが遅角される。
【0041】
なお、スプール76により、進角ポート75aおよび遅角ポート75bが閉塞された場合には、進角室73aおよび遅角室73bに対するオイルの給排が停止されるので、ベーンロータ71のハウジング72に対する位置が維持される。
【0042】
排気側の可変バルブタイミング機構80は、ベーンロータ81と、ベーンロータ81を収容するハウジング82と、ハウジング82に形成された進角室83aおよび遅角室83bと、ハウジング82に対するベーンロータ81の相対的な位置を調節するためのOCV84とを備えている。なお、可変バルブタイミング機構80は、上記した可変バルブタイミング機構70とほぼ同様に構成されているため、重複する説明を省略する。
【0043】
−ECU−
次に、図5を参照して、エンジン1を制御するECU100について説明する。
【0044】
ECU100は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、バックアップRAM104と、入力インターフェース105と、出力インターフェース106と、これらを互いに接続するバス107とを備えている。なお、ECU100は、本発明の「要求トルク算出手段」、「第1偏差算出手段」、「第2偏差算出手段」および「吐出量制御手段」の一例であり、CPU101がROM102に記憶されたプログラムを実行することによりこれらが実現される。
【0045】
CPU101は、ROM102に記憶された各種制御プログラムやマップなどに基づいて演算処理を実行する。ROM102には、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップなどが記憶されている。RAM103は、CPU101による演算結果や各種センサの検出結果などを一時的に記憶するメモリである。バックアップRAM104は、イグニッションをオフする際に保存すべきデータなどを記憶する不揮発性のメモリである。
【0046】
入力インターフェース105には、エンジン1の冷却水温度を検出する水温センサ110、吸入空気量を計測するエアフロメータ111、吸入空気温度を計測する吸気温センサ112、排気中の酸素濃度を検出するO2センサ113、アクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ114、スロットルバルブの開度(スロットル開度)を検出するスロットルポジションセンサ115、クランクシャフト13の回転位置を検出するクランクポジションセンサ116、吸気側のカムシャフト14の回転位置を検出するカムポジションセンサ117a、排気側のカムシャフト15の回転位置を検出するカムポジションセンサ117b、メインギャラリ20内の油圧を検出する油圧センサ118、および、メインギャラリ20内の油温を検出する油温センサ119などが接続されている。なお、アクセル開度は、本発明の「アクセル開度情報」の一例である。
【0047】
出力インターフェース106には、燃料噴射装置であるインジェクタ7、点火プラグに火花放電用の高電圧を供給するイグナイタ8、スロットルバルブを駆動するスロットルモータ9、オイルポンプ5のOCV60、吸気側の可変バルブタイミング機構70のOCV74、および、排気側の可変バルブタイミング機構80のOCV84などが接続されている。そして、ECU100は、各種センサの検出結果などに基づいて、吸入空気量、燃料噴射量および点火時期などを制御することにより、エンジン1の運転状態を制御可能に構成されている。
【0048】
また、ECU100は、エンジン1の運転状態などに応じて吸気バルブ12bおよび排気バルブ12cのバルブタイミング(開弁時期)を変更するように構成されている。具体的には、ECU100は、エンジン1の単位時間あたりの回転数(以下、単に「回転数」という)および負荷率に応じて可変バルブタイミング機構70および80の目標位相を設定して、その目標位相と実位相との偏差が無くなるようにOCV74および84を制御する。たとえば、可変バルブタイミング機構70の目標位相は、エンジン1の回転数と負荷率とをパラメータとする第1のマップから導出され、可変バルブタイミング機構80の目標位相は、エンジン1の回転数と負荷率とをパラメータとする第2のマップから導出される。なお、第1のマップと第2のマップとは異なるマップである。また、可変バルブタイミング機構70の実位相は、クランクポジションセンサ116およびカムポジションセンサ117aの検出結果に基づいて算出され、可変バルブタイミング機構80の実位相は、クランクポジションセンサ116およびカムポジションセンサ117bの検出結果に基づいて算出される。
【0049】
なお、エンジン1の回転数は、クランクポジションセンサ116の検出結果に基づいて算出される。また、負荷率は、エンジン1への最大吸入空気量に対する現在の運転状態における吸入空気量の割合であり、たとえば、エアフロメータ111により計測される吸入空気量およびエンジン1の回転数に基づいて算出される。
【0050】
さらに、ECU100は、エンジン1の運転状態などに応じてオイルポンプ5からのオイルの吐出量を制御するように構成されている。具体的には、ECU100は、メインギャラリ20の目標油圧を設定して、その目標油圧と実油圧との偏差が無くなるようにオイルポンプ5からの吐出量を制御する。なお、オイルポンプ5からの吐出量は、OCV60によりポンプ容量が変更されることによって制御される。また、目標油圧は、油圧によって作動する可変バルブタイミング機構70および80などが要求する油圧に基づいて設定され、実油圧は、油圧センサ118により検出される。
【0051】
ここで、オイルポンプ5の吐出量(オイルポンプ5がエンジン1から受ける動力)を必要最小限に抑えることにより、エンジン1の燃費の向上を図ることが可能である。その一方、油圧を動力源とする可変バルブタイミング機構70および80においては、動作の応答性を改善するために、その動作開始前までにある程度の油圧(非動作時よりも高い油圧)を確保することが好ましい。そこで、本実施形態のECU100では、可変バルブタイミング機構70および80の動作を予測し、可変バルブタイミング機構70および80が動作を開始する前にメインギャラリ20の目標油圧を上げるように構成されている。
【0052】
なお、可変バルブタイミング機構70および80は負荷率(吸入空気量)に応じて動作するように構成されており、吸入空気はアクセル開度に遅れて変化するため、アクセル開度に基づいて目標吸入空気量(将来の負荷率)を先読みすることによって、可変バルブタイミング機構70および80の動作を予測することが可能である。また、目標油圧を上げるとは、可変バルブタイミング機構70および80の動作が予測されておらず、かつ、可変バルブタイミング機構70および80が動作していない場合に比べて目標油圧を上げることを意味する。
【0053】
具体的には、ECU100は、アクセル開度に基づいてドライバが要求するエンジントルクであるエンジン要求トルクを算出し、そのエンジン要求トルクを達成する目標吸入空気量(将来の負荷率)を算出する。そして、ECU100は、エンジン1の回転数および将来の負荷率に基づいて可変バルブタイミング機構70の将来の目標位相を予測する(先読みする)とともに、その将来の目標位相と現在の実位相との差分である先読み偏差を算出する。すなわち、エンジン1の回転数およびエンジン要求トルクに基づいて将来の目標位相を算出する。なお、将来の目標位相は、本発明の「第2目標位相」の一例であり、先読み偏差は、本発明の「第2偏差」の一例である。
【0054】
また、ECU100は、エンジン1の回転数および現在の負荷率に基づいて可変バルブタイミング機構70の現在の目標位相を算出するとともに、その現在の目標位相と現在の実位相との差分である実偏差を算出する。なお、現在の負荷率は、エアフロメータ111で計測される吸入空気量を用いて算出される。また、現在の目標位相は、本発明の「第1目標位相」の一例であり、実偏差は、本発明の「第1偏差」の一例である。
【0055】
同様に、ECU100は、エンジン1の回転数および将来の負荷率に基づいて可変バルブタイミング機構80の将来の目標位相を予測する(先読みする)とともに、その将来の目標位相と現在の実位相との差分である先読み偏差を算出する。また、ECU100は、エンジン1の回転数および現在の負荷率に基づいて可変バルブタイミング機構80の現在の目標位相を算出するとともに、その現在の目標位相と現在の実位相との差分である実偏差を算出する。
【0056】
そして、ECU100は、吸気側の可変バルブタイミング機構70の先読み偏差および実偏差と、排気側の可変バルブタイミング機構80の先読み偏差および実偏差との中から最も大きいものを選択し、その選択された偏差に応じてメインギャラリ20の目標油圧を設定するように構成されている。なお、選択された偏差の値が大きくなるほど、目標油圧が高くなるように構成されている。
【0057】
−可変バルブタイミング機構の動作例−
次に、図6を参照して、吸気側の可変バルブタイミング機構70が動作する場合の一例について説明する。なお、この動作例では、排気側の可変バルブタイミング機構80が動作しないため、排気側の可変バルブタイミング機構80に関する説明については省略する。
【0058】
まず、時点t0において、アクセルペダル(図示省略)が操作されると、アクセル開度が大きくなるとともに、そのアクセル開度に連れてスロットル開度が大きくなる。そして、スロットル開度に遅れて負荷率(吸入空気量)が大きくなる。
【0059】
そして、ECU100では、エンジン1の回転数および現在の負荷率に基づいて現在の目標位相が算出されるとともに、その現在の目標位相と現在の実位相とから実偏差が算出される。この例では、負荷率が所定値Thを超えた時点t2から現在の目標位相が立ち上がっている。このため、時点t0から時点t2までの間は、実偏差がゼロである。
【0060】
また、ECU100では、アクセル開度からドライバが要求するエンジントルクであるエンジン要求トルクが算出されるとともに、そのエンジン要求トルクを達成する目標吸入空気量(将来の負荷率)が算出される。そして、ECU100は、エンジン1の回転数および将来の負荷率に基づいて将来の目標位相が算出されるとともに、その将来の目標位相と現在の実位相とから先読み偏差が算出される。この例では、アクセル開度の変化(立ち上がり)に応じて、時点t0から将来の目標位相が立ち上がっており、時点t0から先読み偏差が発生している。
【0061】
そして、ECU100では、先読み偏差と実偏差との大きい方を選択し、その偏差に応じてメインギャラリ20の目標油圧が設定される。これにより、時点t0からメインギャラリ20の目標油圧がベース値よりも高くなり、時点t1からメインギャラリ20の油圧が立ち上がる。すなわち、実偏差が発生して、可変バルブタイミング機構70が動作を開始する時点t2になる前に、予めメインギャラリ20の油圧を高くすることが可能である。なお、目標油圧のベース値とは、たとえば、先読み偏差および実偏差がゼロのときの目標油圧である。
【0062】
その後、時点t2において、現在の目標位相が立ち上がると実偏差が発生するため、その実偏差が無くなるように可変バルブタイミング機構70が作動される。すなわち、実位相が現在の目標位相に追従するように可変バルブタイミング機構70が進角側に動作する。
【0063】
そして、時点t3において、実位相が現在の目標位相に収束すると、可変バルブタイミング機構70の動作が終了される。このとき、先読み偏差および実偏差がゼロになり、メインギャラリ20の目標油圧がベース値に戻る。このため、メインギャラリ20の油圧が元の状態に戻る。
【0064】
−オイルポンプの制御フロー−
次に、図7を参照して、ECU100によるオイルポンプ5の制御フローについて説明する。なお、以下のフローは、ECU100により所定の時間間隔毎に繰り返し実行される。
【0065】
まず、ステップS1において、メインギャラリ20の油圧が取得される。この油圧は、油圧センサ118によって検出されるメインギャラリ20内の実際の油圧(実油圧)である。
【0066】
次に、ステップS2において、メインギャラリ20の目標油圧が算出される。なお、この目標油圧の算出については、後で詳細に説明する。
【0067】
次に、ステップS3において、目標油圧と実油圧とに基づいてフィードバック制御を行うことにより、オイルポンプ5に要求する吐出量が算出される。
【0068】
次に、ステップS4において、要求される吐出量をオイルポンプ5が出力するようにOCV60が制御される。すなわち、要求される吐出量を出力するポンプ容量になるDuty信号が算出されてOCV60に供給される。その後、リターンに移る。
【0069】
[目標油圧の算出]
次に、図8を参照して、上記したステップS2における目標油圧の算出について詳細に説明する。
【0070】
まず、ステップS11において、吸気側の可変バルブタイミング機構70の先読み偏差が算出される。具体的には、アクセル開度からエンジン要求トルクが算出されるとともに、そのエンジン要求トルクを達成する目標吸入空気量(将来の負荷率)が算出される。そして、エンジン1の回転数および将来の負荷率に基づいて可変バルブタイミング機構70の将来の目標位相が算出され、その将来の目標位相と現在の実位相とに基づいて先読み偏差が算出される。なお、可変バルブタイミング機構70の実位相は、クランクポジションセンサ116およびカムポジションセンサ117aの検出結果に基づいて算出される。
【0071】
次に、ステップS12において、排気側の可変バルブタイミング機構80の先読み偏差が算出される。具体的には、アクセル開度からエンジン要求トルクが算出されるとともに、そのエンジン要求トルクを達成する目標吸入空気量(将来の負荷率)が算出される。そして、エンジン1の回転数および将来の負荷率に基づいて可変バルブタイミング機構80の将来の目標位相が算出され、その将来の目標位相と現在の実位相とに基づいて先読み偏差が算出される。なお、可変バルブタイミング機構80の実位相は、クランクポジションセンサ116およびカムポジションセンサ117bの検出結果に基づいて算出される。
【0072】
次に、ステップS13において、吸気側の可変バルブタイミング機構70の実偏差が算出される。具体的には、エンジン1の回転数および現在の負荷率に基づいて可変バルブタイミング機構70の現在の目標位相が算出され、その現在の目標位相と現在の実位相とに基づいて実偏差が算出される。
【0073】
次に、ステップS14において、排気側の可変バルブタイミング機構80の実偏差が算出される。具体的には、エンジン1の回転数および現在の負荷率に基づいて可変バルブタイミング機構80の現在の目標位相が算出され、その現在の目標位相と現在の実位相とに基づいて実偏差が算出される。
【0074】
次に、ステップS15において、吸気側の可変バルブタイミング機構70の先読み偏差、吸気側の可変バルブタイミング機構70の実偏差、排気側の可変バルブタイミング機構80の先読み偏差、および、排気側の可変バルブタイミング機構80の実偏差の4つの中から最大のものが選択される。
【0075】
次に、ステップS16において、選択された偏差に応じてメインギャラリ20の目標油圧が算出される。なお、偏差の値が大きくなるほど、目標油圧が高くされる。また、目標油圧を高くするとは、偏差がゼロである場合の目標油圧であるベース値を基準として高くすることである。その後、エンドに移る。
【0076】
−効果−
本実施形態では、上記のように、エンジン要求トルクから目標吸入空気量(将来の負荷率)を算出するとともに、その将来の負荷率を用いて先読み偏差を算出し、その先読み偏差に応じてメインギャラリ20の目標油圧を設定している。そして、メインギャラリ20の実油圧が目標油圧になるようにオイルポンプ5の吐出量を制御している。このように構成することによって、エンジン要求トルクから算出される将来の負荷率を用いて可変バルブタイミング機構70および80の動作を予測し、可変バルブタイミング機構70および80が動作を開始する前にメインギャラリ20の目標油圧を高くすることにより、可変バルブタイミング機構70および80が動作を開始する直前の適切なタイミングで、OCV74および84に供給される油圧を高くすることができる。これにより、可変バルブタイミング機構70および80の動作開始直後から応答性を高くすることができる。したがって、燃費の向上を図りながら、可変バルブタイミング機構70および80の応答性を改善することができる。
【0077】
また、本実施形態では、偏差が大きいほど目標油圧を高くすることによって、偏差が小さい場合には油圧の上げ幅を小さくするとともに、偏差が大きい場合には油圧の上げ幅を大きくすることができるので、必要以上に油圧が上がるのを抑制することができる。したがって、燃費の向上を図ることができる。
【0078】
また、本実施形態では、可変バルブタイミング機構70(80)の先読み偏差および実偏差の中から最大のものを選択し、選択された偏差に応じて目標油圧を設定することによって、アクセルの急な開閉が繰り返された場合や、可変バルブタイミング機構70(80)の追従遅れが生じた場合などに、先読み偏差が実偏差よりも小さくなったとしても、実位相が現在の目標位相に収束する(実偏差がゼロになる)まで、目標油圧を確保することができる。
【0079】
−他の実施形態−
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0080】
たとえば、本実施形態では、吸気側の可変バルブタイミング機構70と排気側の可変バルブタイミング機構80とが設けられる例を示したが、これに限らず、吸気側または排気側のいずれか一方のみに可変バルブタイミング機構が設けられていてもよい。
【0081】
また、本実施形態では、クランクポジションセンサ116およびカムポジションセンサ117aの検出結果に基づいて、可変バルブタイミング機構70の実位相を算出する例を示したが、これに限らず、実位相として推定値を用いてもよい。たとえば、目標位相に対してなまし処理を施したなまし値を実位相として用いてもよい。なお、可変バルブタイミング機構80の実位相についても同様である。
【0082】
また、本実施形態では、バルブタイミングが可変である例を示したが、これに限らず、バルブタイミングに加えてリフト量が可変であってもよい。
【0083】
また、本実施形態では、エンジン1が直列4気筒のガソリンエンジンである例を示したが、これに限らず、スロットルにより吸入空気量を調整可能なエンジンであればよく、エンジンの気筒数や形式(V型や水平対向型等)はどのようなものであってもよい。
【0084】
また、本実施形態では、制御空間TCの油圧に応じて容量が変更されるオイルポンプ5を示したが、これに限らず、吐出量を変更可能であれば、電動オイルポンプなどのその他のオイルポンプであってもよい。
【0085】
また、本実施形態では、吸気側の先読み偏差および実偏差と排気側の先読み偏差および実偏差との中から最大のものを選択して、その偏差に応じて目標油圧を算出する例を示したが、これに限らず、各偏差に応じた目標油圧を算出し、それらの目標油圧の中から最大のものを選択するようにしてもよい。
【0086】
また、本実施形態では、実油圧を取得した後に目標油圧を算出する例を示したが、これに限らず、目標油圧を算出した後に実油圧を取得するようにしてもよい。すなわち、図7および図8のフローチャートは、一例であってその手順に限定されるものではない。
【0087】
また、本実施形態では、可変バルブタイミング機構70の目標位相が第1のマップから導出され、可変バルブタイミング機構80の目標位相が第2のマップから導出される例を示したが、これに限らず、エンジン1の回転数と負荷率とをパラメータとして目標オーバーラップ期間を導出するための第3のマップを備えている場合には、第1のマップおよび第2のマップの一方がなくてもよい。たとえば、第2のマップがない場合には、可変バルブタイミング機構80の目標位相を、可変バルブタイミング機構70の目標位相(第1のマップのマップ値)と目標オーバーラップ期間(第3のマップのマップ値)とから算出することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明は、オイルの吐出量を変更可能なオイルポンプと、そのオイルポンプから供給されるオイルにより作動する可変バルブタイミング機構とを備える内燃機関を制御する内燃機関の制御装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0089】
1 エンジン(内燃機関)
5 オイルポンプ
13 クランクシャフト
14 カムシャフト
15 カムシャフト
70 可変バルブタイミング機構
80 可変バルブタイミング機構
100 ECU(内燃機関の制御装置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8