特許第6352942号(P6352942)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6352942沸騰水型原子炉(BWR)用の受動モードを備える格納容器ベントシステム、およびその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6352942
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】沸騰水型原子炉(BWR)用の受動モードを備える格納容器ベントシステム、およびその方法
(51)【国際特許分類】
   G21C 9/00 20060101AFI20180625BHJP
【FI】
   G21C9/00 100
【請求項の数】24
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-550712(P2015-550712)
(86)(22)【出願日】2013年12月23日
(65)【公表番号】特表2016-502113(P2016-502113A)
(43)【公表日】2016年1月21日
(86)【国際出願番号】US2013077390
(87)【国際公開番号】WO2014105775
(87)【国際公開日】20140703
【審査請求日】2016年12月19日
(31)【優先権主張番号】13/729,565
(32)【優先日】2012年12月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508177046
【氏名又は名称】ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】GE−HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】エリソン,フィリップ・グレン
(72)【発明者】
【氏名】カーロ,ホセ・マリア
(72)【発明者】
【氏名】バーバレッタ,マイケル・ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】コーエン,ロバート・ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】アンダーセン,エドワード
(72)【発明者】
【氏名】クルル,ネクデット
【審査官】 右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−216497(JP,A)
【文献】 特開平04−050798(JP,A)
【文献】 特開平04−344495(JP,A)
【文献】 米国特許第03423286(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
沸騰水型原子炉(BWR)の一次格納容器(1)に流体連通している格納容器ベントライン(101)と、
前記格納容器ベントライン(101)の中の1つまたは複数の格納容器弁(102a、102b)と、
前記1つまたは複数の格納容器弁(102a、102b)の下流に位置付けされている、前記格納容器ベントライン(101)の中の第1および第2の圧力作動式のデバイス(104、108)と、
を含み、
第2の圧力作動式のデバイス(108)は、第1の圧力作動式のデバイス(104)よりも低い設定点圧力を有し、
第1の圧力作動式のデバイス(104)をバイパスするバイパス弁(106)を有し、
第2の圧力作動式のデバイス(108)をバイパスするバイパス弁(106)を有しない、
格納容器ベントシステム(100)。
【請求項2】
前記格納容器ベントライン(101)の遠位端部における排出点(114)であって、前記排出点(114)は、前記BWRの一次格納容器(1)の境界から遠隔の、前記BWRの一次格納容器(1)より高い場所に位置付けされている、排出点(114)
をさらに含む、請求項1に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項3】
前記1つまたは複数の格納容器弁(102a、102b)が、空気アクチュエーターを備えるボール弁、空気アクチュエーターを備えるバタフライ弁、および、モーターアクチュエーターを備えるバタフライ弁のうち少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項4】
前記第1の圧力作動式のデバイス(104、108)が、第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)を含む、請求項1から3のいずれかに記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項5】
前記第2の圧力作動式のデバイス(104、108)が、第2の圧力設定点ラプチャーディスク(108)をさらに含み、
前記第2の圧力設定点ラプチャーディスク(108)が、前記第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)の下流に位置付けされており、
前記第2の圧力設定点ラプチャーディスク(108)が、前記第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)よりも低い設定点圧力を有している、
請求項4に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項6】
前記格納容器ベントライン(101)の中のバイパス弁(106)であって、前記バイパス弁(106)は、前記第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)の周りの流体バイパスを提供する、バイパス弁(106)
をさらに含む、請求項5に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項7】
前記格納容器ベントライン(101)の中の放射線モニター(110)であって、前記放射線モニター(110)は、前記格納容器ベントライン(101)を通って流れる流体の放射線レベルを測定するように構成されている、放射線モニター(110)
をさらに含む、請求項1から6のいずれかに記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項8】
前記一次格納容器(1)のウェットウェル(4)に接続されているウェットウェルベントライン(12)と、
前記ウェットウェルライン(12)の中の内側および外側格納容器隔離弁(CIV)(3a、3b)と
をさらに含む、
請求項1から7のいずれかに記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項9】
前記格納容器ベントライン(101)の中の前記格納容器弁(102a、102b)が、1つだけの格納容器弁を有し
前記格納容器ベントライン(101)が、前記内側CIV(3a)と前記外側CIV(3b)との間で、前記ウェットウェルベントライン(12)に流体接続されている、請求項8に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項10】
前記格納容器ベントライン(101)が、前記内側および外側CIV(3a、3b)の上流で、前記ウェットウェルベントライン(12)に流体接続されている、請求項8または9に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項11】
前記格納容器ベントライン(101)の中の前記格納容器弁(102a、102b)が、1つだけの格納容器弁を有する、請求項10に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項12】
前記格納容器ベントライン(101)の中の前記1つまたは複数の格納容器弁(102a、102b)は、2つの格納容器弁を有する、請求項10に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項13】
前記格納容器ベントシステム(100)は、前記格納容器ベントライン(101)の中のベントフィルター(116)をさらに含み、
前記ベントフィルター(116)は、前記第2の圧力設定点ラプチャーディスク(108)と前記第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)との間に位置付けされており、
前記ベントフィルター(116)は、ウェットフィルター(118)、および、前記ウェットフィルター(118)の中の化学添加剤を含む、
請求項5に記載の格納容器ベントシステム(100)。
【請求項14】
沸騰水型原子炉(BWR)用の格納容器ベントシステム(100)を作製する方法であって、
格納容器ベントライン(101)を前記BWRの一次格納容器(1)に流体接続させるステップと、
1つまたは複数の格納容器弁(102a、102b)を前記格納容器ベントライン(101)の中に挿入するステップと、
第1および第2の圧力作動式のデバイス(104、108)を前記格納容器ベントライン(101)の中に挿入するステップであって、前記圧力作動式のデバイス(104、108)は、前記格納容器弁(102a、102b)の下流に位置付けされている、ステップと
を含み、
第2の圧力作動式のデバイス(108)は、第1の圧力作動式のデバイス(104)よりも低い設定点圧力を有し、
第1の圧力作動式のデバイス(104)をバイパスするバイパス弁(106)を有し、
第2の圧力作動式のデバイス(108)をバイパスするバイパス弁(106)を有しない、
沸騰水型原子炉(BWR)用の格納容器ベントシステム(100)を作製する方法。
【請求項15】
前記格納容器ベントライン(101)の排出端部を、前記一次格納容器(1)から遠隔の、前記BWRの一次格納容器(1)より高い場所に位置付けするステップ
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の圧力作動式のデバイス(104、108)が、第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)を含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の圧力作動式のデバイス(104、108)が、第2の圧力設定点ラプチャーディスク(108)をさらに含み、
前記第2の圧力設定点ラプチャーディスク(108)が、前記第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)の下流に位置付けされており、
前記第2の圧力設定点ラプチャーディスク(108)が、前記第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)よりも低い設定点圧力を有している、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記格納容器ベントライン(101)の中にバイパス弁(106)を挿入するステップであって、前記バイパス弁(106)は、前記第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)の周りの流体バイパスを提供する、ステップ
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記格納容器ベントライン(101)の中に放射線モニター(110)を挿入するステップであって、前記放射線モニター(110)は、前記格納容器ベントライン(101)を通って流れる流体の放射線レベルを測定するように構成されている、ステップをさらに含む、請求項14から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記方法が、前記格納容器ベントライン(101)の中にベントフィルター(116)を挿入するステップをさらに含み、
前記ベントフィルター(116)は、前記第2の圧力設定点ラプチャーディスク(108)と前記第1の圧力設定点ラプチャーディスク(104)との間に位置付けされており、
前記ベントフィルター(116)は、ウェットフィルター(118)、および、前記ウェットフィルター(118)の中の化学添加剤を含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項21】
格納容器ベントシステム(100)を使用して沸騰水型原子炉(BWR)の一次格納容器(1)から流体をベントする方法であって、
格納容器ベントライン(101)を前記BWRの前記一次格納容器(1)に流体接続させるステップと、
1つまたは複数の格納容器弁(102a、102b)を前記格納容器ベントライン(101)の中に挿入するステップと、
第1および第2のラプチャーディスク(104、108)を前記格納容器ベントライン(101)の中に挿入するステップであって、前記ラプチャーディスク(104、108)は、前記格納容器弁(102a、102b)の下流に位置付けされている、ステップと、
前記格納容器ベントシステム(100)を受動モードに置くために前記格納容器弁(102a、102b)を開けるステップと、
を含み、
第2のラプチャーディスク(108)は、第1のラプチャーディスク(104)よりも低い設定点圧力を有し、
第1のラプチャーディスク(104)をバイパスするバイパス弁(106)を有し、
第2のラプチャーディスク(108)をバイパスするバイパス弁(106)を有しない、

格納容器ベントシステム(100)を使用して沸騰水型原子炉(BWR)の一次格納容器(1)から流体をベントする方法。
【請求項22】
前記格納容器ベントライン(101)の排出端部を、前記一次格納容器(1)から遠隔の、前記BWRの一次格納容器(1)より高い場所に位置付けするステップと、
ベントされた前記流体を前記一次格納容器(1)から前記遠隔の場所へ排出させるステップと、
をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記格納容器ベントライン(101)の中に放射線モニター(110)を挿入するステップと、
前記放射線モニター(110)を使用して、ベントされた前記流体の放射線レベルをモニタリングするステップと
をさらに含む、請求項21または22記載の方法。
【請求項24】
前記方法が、前記格納容器ベントライン(101)の中にベントフィルター(116)を挿入するステップであって、前記ベントフィルター(116)は、前記第2のラプチャーディスク(108)と前記第1のラプチャーディスク(104)との間に位置付けされている、ステップと、
前記ベントフィルター(116)を使用して、ベントされた前記流体を洗浄するステップと、
をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、概して、原子力の沸騰水型原子炉(BWR)に関し、より具体的には、格納容器ベントシステムのためのシステムおよび方法に関する。現場のプラント人員によるモニタリングの必要性なしに、または、システムの初期作動に続いて外部電力を適用する必要性なしに、システムが、長期間にわたり動作させられることが可能であるように、このシステムは、受動的であることが可能である。このシステムは、重大なプラント事故の間の一次格納容器の完全性を保護することが可能である。
【背景技術】
【0002】
原子力発電事故の間に、原子炉の沸騰水型原子炉(BWR)は、放射性物質(ガス、液体、および粒子状物質)が周囲環境へ放出されることを防止するために、一次格納容器構造体1(図1を参照)に大部分を依存している。しかし、近代史において、3つの重大な原子力事故(チェルノブイリ、スリーマイル島、および福島)は、原子力プラントの一次格納容器構造体からの放射性物質の放出を必要とした。
【0003】
また、従来では、BWR原子炉2のウェットウェル4(BWRのドライウェル8と圧力抑制プール6との間のスペース)に接続されているベンティングシステム10は、重大なプラント事故(たとえば、炉心の部分的なメルトダウン、または完全なメルトダウンなど)の間に、原子炉2から蒸気を放出させ、圧力を解放するために使用することが可能である。従来のベンティングシステム10は、内側および外側格納容器隔離弁(CIV)3a/3bを備えるウェットウェルベントライン12を含むことが多く、内側および外側格納容器隔離弁(CIV)3a/3bは、一次格納容器1の過大加圧が、環境への放射性物質の放出に発展し得る構造的損傷を引き起こす可能性がある期間に、蒸気をウェットウェル4から直接的に大気へベントするために使用される。しかし、従来のベンティングシステム10は、システム10が一般的に連続的な現場モニタリングを必要とするときに(複数の高い優先度の要求が存在し得るときに)、真にプラント人員を支援するには不十分である可能性がある。たとえば、従来のベンティングシステム10は、現場のプラント人員が内側および外側格納容器隔離弁(CIV)3a/3b(それらは、ウェットウェル4からの蒸気を排出させるように作用する)を開閉させることを必要とし、現場のプラント人員は、重大なプラント事故の間にプラント条件が変化するときに、必ず対処することを必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5227127号明細書
【発明の概要】
【0005】
例示的な実施形態は、原子力の沸騰水型原子炉(BWR)に関する格納容器ベントシステムのためのシステムおよび方法を提供する。現場のプラント人員を介した連続的な格納容器圧力モニタリング(または、受動モードへのシステムの初期作動に続いて外部電力を適用すること)の必要性なしに、原子炉の一次格納容器から放射性のガス状排出物をベントおよび洗浄する機能を果たし得るように、このシステムは、受動的であることが可能である。このシステムは、重大なプラント事故の間の一次格納容器の完全性に対して使用することが可能である。
【0006】
例示的な実施形態の上記の特徴および利点および他の特徴および利点は、添付の図面を参照して、詳細に例示的な実施形態を説明することによって、より明らかになることとなる。添付の図面は、例示的な実施形態を示すことを意図しており、意図される特許請求の範囲を限定するように解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に記載されていなければ、縮尺通りに描かれているものとして考慮されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】原子力の沸騰水型原子炉(BWR)ウェットウェルの従来のベンティングシステムのダイアグラムである。
図2】ある例示的な実施形態による格納容器ベントシステムのダイアグラムである。
図3】ある例示的な実施形態による別の格納容器ベントシステムのダイアグラムである。
図4】ある例示的な実施形態による別の格納容器ベントシステムのダイアグラムである。
図5】ある例示的な実施形態による任意選択のベントフィルターの図である。
図6】ある例示的な実施形態による、格納容器ベントシステムを作製および使用する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な例示的な実施形態が、本明細書で開示されている。しかし、本明細書で開示されている特定の構造的および機能的な詳細は、単に、例示的な実施形態を説明する目的のために代表しているに過ぎない。しかし、例示的な実施形態は、多くの代替的な形態で具現化することが可能であり、本明細書に記載されている実施形態だけに限定されるものとして解釈されるべきでない。
【0009】
したがって、例示的な実施形態は、様々な修正例および代替的な形態とすることが可能であるが、その実施形態は、例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明されることとなる。しかし、例示的な実施形態を、開示されている特定の形態に限定する意図はなく、それとは対照的に、例示的な実施形態は、例示的な実施形態の範囲に入るすべての修正例、均等物、および代替例をカバーするべきであるということが理解されるべきである。同様の数字は、図の説明の全体を通して、同様のエレメントを指す。
【0010】
第1の、第2のなどの用語は、本明細書で様々なエレメントを説明するために使用されている可能性があるが、これらのエレメントは、これらの用語によって限定されるべきではないということが理解されよう。これらの用語は、単に、一方のエレメントを別のエレメントと区別するために使用されている。たとえば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1のエレメントは、第2のエレメントと呼ぶことが可能であり、同様に、第2のエレメントは、第1のエレメントと呼ぶことが可能である。本明細書で使用される場合、「および/または」の用語は、関連のリストアップされている項目のうちの1つまたは複数の任意の組み合わせおよびすべての組み合わせを含む。
【0011】
エレメントが、別のエレメントに「接続されている」または「連結されている」と称されるとき、それは、他のエレメントに直接的に接続もしくは連結され得るか、または、介在するエレメントが存在し得るということが理解されよう。それとは対照的に、エレメントが、別のエレメントに「直接的に接続されている」または「直接的に連結されている」と称されるときには、介在するエレメントの存在はない。エレメント同士の間の関係を説明するための他の語句は、同様の方式で解釈されるべきである(たとえば、「の間に」対「の間に直接的に」、「隣接して」対「直接的に隣接して」など)。
【0012】
本明細書で使用されている専門用語は、特定の実施形態を説明する目的だけのためのものであり、例示的な実施形態を限定することは意図していない。本明細書で使用される場合、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および、「前記(the)」は、文脈で明確に別のことが指示されていない限り、複数形も含むということを意図している。「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含む(including)」の用語は、本明細書の中で使用されているときには、述べられている特徴、整数、ステップ、動作、エレメント、および/またはコンポーネントの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、エレメント、コンポーネント、および/または、それらのグループの存在または付加を排除しないということがさらに理解されよう。
【0013】
また、いくつかの代替的な実装形態では、記述されている機能/作用は、図に示されている順序から外れて起こることが可能であるということが留意されるべきである。たとえば、連続して示されている2つの図は、実際に、実質的に同時に実行することが可能であり、または、関連する機能性/作用に応じて、逆の順序で実行することが可能である場合もある。
【0014】
図2は、ある例示的な実施形態による格納容器ベントシステム100のダイアグラムである。格納容器ベンティングシステム100は、格納容器ベントライン101を含むことが可能であり、格納容器ベントライン101は、BWR原子炉2のウェットウェル4に流体接続されている。具体的には、格納容器ベントライン101は、既存のウェットウェルベントライン12に接続することが可能である。より具体的には、格納容器ベントライン101は、内側CIV3aの上流で、既存のウェットウェルベントライン12につなぐことが可能である。
【0015】
内側および外側格納容器弁102a/102bは、格納容器ベントライン101の中に含まれ得る。格納容器弁102a/102bは、(空気アクチュエーターを備える)ボール弁、(空気アクチュエーターを備える)バタフライ弁、(モーターアクチュエーションを備える)バタフライ弁、または、原子力サービスに適切な他のタイプの弁とすることが可能である。格納容器弁102a/102bを開けることによって、プラント人員は、格納容器ベントシステム100を作動させる(特に、事故後の状況において、システム100を「受動モード」に置く)ことが可能である。重大なプラント事故の進行が、(避けることのできない一次格納容器1の過大加圧を防止するために)一次格納容器1のベンティングを最終的に必要とし得るということを、プラント人員が認識した時点で、格納容器弁102a/102bの開放が起こることとなる可能性が最も高い。格納容器弁102a/102bの開放に続いて、システム100は、さらなるプラント人員の介入なしに、スタンバイ状態の自動制御(すなわち、受動)モードで受動的に機能することが可能であり、それによって、一次格納容器1の完全性を確保する。
【0016】
また、高圧設定点ラプチャーディスク104が、内側/外側格納容器弁102a/bの下流で、格納容器ベントライン101の中に含まれ得る。高圧設定点ラプチャーディスク104は、一次格納容器1に関する設計圧力、一次格納容器圧力制限(PCPL)、または、原子力プラントの詳細にふさわしい別の高い設定圧力の、破裂設定圧力を有することが可能である。破裂設定圧力は、ディスク104が設定圧力で自動的に破裂することを引き起こすことが可能である。また、バイパス弁106は、高圧設定点ラプチャーディスク104と並列に、格納容器ベントライン101の中に含まれ得る。バイパス弁106は、プラント人員が、高圧設定点ラプチャーディスク104の設定点圧力よりも低い圧力でベントすることを可能にすることができる。
【0017】
また、高圧設定点ラプチャーディスク104の下流において、低圧設定点ラプチャーディスク108を、格納容器ベントライン101の中に設けることが可能である。低圧設定点ラプチャーディスク108は、約3psigの破裂設定圧力(または、原子力プラントの詳細にふさわしい、高圧設定点ラプチャーディスク104の高い設定圧力よりも低い別の低い設定圧力)を有することが可能であり、ディスク108がこの圧力で自動的に破裂することを引き起こす。低圧設定点ラプチャーディスク108は、単に、システム100を保護するために設けられ得る。
【0018】
高圧設定点ラプチャーディスク104および低圧設定点ラプチャーディスク108の下流において、任意選択の放射線モニター110を、格納容器ベントライン101の中に設けることが可能である。放射線モニター110は、格納容器ベントシステム100が放射性蒸気をベントしているという遠隔指示をプラント人員に提供することが可能である。この情報は、重大な事故の間に現場に留まるプラント人員にとって有用である可能性がある。
【0019】
格納容器ベントライン101には、一次格納容器1から遠隔の場所で排出する排出点114を設けることが可能である。好ましくは、排出点114は、地面の十分に上方に、および、プラント人員から離れるように、上昇させることが可能である。たとえば、格納容器ベントライン101は、原子炉建屋屋上112を突き抜け(または、原子炉建屋の外側のどこかへ導かれ)、原子炉建屋(それは、一次格納容器1を収容している)の外側に存在し得る排出点114をシステム100に提供することが可能である。
【0020】
図2は、ウェットウェルベントライン12に接続されている(および、したがって、ウェットウェル4に流体連通している)格納容器ベントライン101を示しているが、格納容器ベントライン101は、代替的に、一次格納容器1のドライウェル8に流体接続することが可能であるということが理解されるべきである(そして、この任意選択の実施形態は、以下に説明されている図面のすべてに適用する)。
【0021】
図3は、ある例示的な実施形態による別の格納容器ベントシステム100のダイアグラムである。システム100は、格納容器ベントライン101は、内側および外側CIV3a/3bの間において既存のウェットウェルベントライン12につなぐことが可能であるということを除いて、図2に示されているシステム100と同一であることが可能である。格納容器ベントライン101は、内側CIV3aの下流で既存のウェットウェルベントライン12に接続しているので、単一の格納容器弁(外側格納容器弁102b)だけが、格納容器ベントライン101の中に含まれることが必要とされる。
【0022】
また、格納容器ベントライン101は、任意選択で、(図3に示されているように、内側および外側CIV3a/3bの間というよりも、)内側および外側CIV3a/3bの両方の上流で、ウェットウェルベントラインにつなぐことが可能であるということが留意されるべきである。この任意選択の構成を使用して、高圧設定点ラプチャーディスク104は、(小さいマージンだけ)一次格納容器1の設計圧力の直ぐ上に設定することが可能であり、(格納容器弁102bを開けることによって)システム100が一旦「受動モード」に置かれると、一次格納容器1が、究極的な故障から保護されることとなるようになっている。
【0023】
図4は、ある例示的な実施形態による別の格納容器ベントシステム100のダイアグラムである。具体的には、この実施形態は、上記に説明されている実施形態のいずれかの修正例とすることが可能である(図4は、1つの実際の実施例として、図2の修正例として示されているが)。この修正例は、低圧設定点ラプチャーディスク108の上流に、ベントフィルター116の介在を含むことが可能である(図5および以下の説明を参照)。低圧設定点ラプチャーディスク108の上流にフィルター116を設置することは、フィルター116が任意の窒素ブランケット(nitrogen blanket)の中に含まれることを可能にし、窒素ブランケットは、システム100を受動化させるために使用することが可能である。
【0024】
また、この修正された実施形態は、随意的なフィルター116の上流に放射線モニター110を位置付け、システム100のベンティングの正確なモニタリングを確実にすることを含むことが可能である。
【0025】
図5は、ある例示的な実施形態による任意選択のベントフィルター116である。ベントフィルター116は、低圧設定点ラプチャーディスク108の上流において、格納容器ベントライン101の中に含まれ得る(図4を参照)。ベントフィルター116は、ウェットフィルター118を含むことが可能であり、ウェットフィルター118は、水および化学添加剤で部分的に充填されたタンクとすることが可能であり、それは、システム100を介してベントされている蒸気を洗浄することが可能である。とりわけ、化学添加剤は、ベントされた蒸気の中に同伴されているヨウ素および他の有害な放射性物質を保持するために含まれ得る。ウェットフィルター118は、蒸気排出の中に含まれている液体を除去し得る随意的な湿分分離器を含むことが可能である。
【0026】
図6は、ある例示的な実施形態による格納容器ベントシステム100を作製および使用する方法のフローチャートである。この方法は、格納容器ベントライン101をBWR原子炉2のウェットウェル4に流体接続させるステップS200を含むことが可能である。図2および図3に示されているように、格納容器ベントライン101(それは、パイピングまたはチュービングとすることが可能である)を内側CIV3aの上流で既存のウェットウェルベントライン12に接続することによって、または、格納容器ベントライン101を内側および外側CIV3a/3bの間で既存のウェットウェルベントライン12に接続することによって、この接続が生じることが可能である。ステップS202は、1つまたは複数の格納容器弁102a/102bを格納容器ベントライン101の中に挿入することを含むことが可能である。ステップS204は、1つまたは複数の圧力作動式のデバイス(たとえば、ラプチャーディスク104/108など)を格納容器ベントライン101の中へ挿入することを含むことが可能である。ステップS206は、一次格納容器1から遠隔の場所に、格納容器ベントライン101のための排出点114を設けることを含むことが可能である。遠隔の場所は、好ましくは、地面の上のプラント人員より高い場所(たとえば、原子炉建屋の屋上など)において、原子炉建屋の外側とすることが可能である。
【0027】
格納容器ベントシステム100を使用するために、ステップS208は、格納容器弁102a/102bを開け、最初に格納容器ベントシステム100を作動させることを含むことが可能である。このステップは、システム100が「受動モード」の状態で自動制御することを可能にするために、重大なプラント事故の早期の段階で行われる可能性があるということが理解されるべきである。システム100を「受動モード」の状態に置くことによって、プラント人員は、事故を緩和するために重要な機器を使用するその能力が足りなくなる可能性はないということを確信することが可能である。また、「受動モード」は、プラント人員が連続的に格納容器圧力をモニタリングする必要なしに、および、遠隔操作ステーションにいるステーション人員に対する必要性(たとえば、その後になってCIV3a/3bを開けること)なしに、一次格納容器1の完全性のプラント人員を確保することが可能である。格納容器弁102a/102bの開放に続いて、システム100は、1つまたは複数の圧力作動式のデバイス104/108が適当な設定点圧力を超えるライン圧力を受けた後にのみ、ウェットウェル4からの流体がベントされることを可能にすることによって、自動制御することが可能である。また、「受動モード」では、(「受動モード」へのシステム100の初期作動に続いて、)この受動的な自動制御システム100を動作させるために、外部電力が必要とされない(それは、重大なプラント事故の場合にとりわけ有利である)ということが理解されるべきである。
【0028】
例示的な実施形態がそのように説明されてきたが、同じものが、多くの方式で変形し得るということが明らかであろう。そのような変形例は、例示的な実施形態の意図される趣旨および範囲からの逸脱としてみなされるべきではなく、当業者に自明であるようなすべてのそのような修正例は、以下の特許請求の範囲の中に含まれていることが意図されている。
【符号の説明】
【0029】
1 一次格納容器
2 BWR原子炉
3a 内側格納容器隔離弁(CIV)
3b 外側格納容器隔離弁(CIV)
4 ウェットウェル
6 圧力抑制プール
8 ドライウェル
10 ベンティングシステム
12 ウェットウェルベントライン
100 格納容器ベントシステム
101 格納容器ベントライン
102a 内側格納容器弁
102b 外側格納容器弁
104 高圧設定点ラプチャーディスク
106 バイパス弁
108 低圧設定点ラプチャーディスク
110 放射線モニター
112 原子炉建屋屋上
114 排出点
116 ベントフィルター
118 ウェットフィルター
S200 ステップ
S202 ステップ
S204 ステップ
S206 ステップ
S208 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6