特許第6353014号(P6353014)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6353014
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】手持型機器
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/10 20060101AFI20180625BHJP
【FI】
   A45D20/10 Z
【請求項の数】13
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-230175(P2016-230175)
(22)【出願日】2016年11月28日
(65)【公開番号】特開2017-94094(P2017-94094A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2016年11月28日
(31)【優先権主張番号】1520871.3
(32)【優先日】2015年11月26日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】508032310
【氏名又は名称】ダイソン テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】ベン コリン ボビリエ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム キース ハセット
【審査官】 青木 正博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−013124(JP,A)
【文献】 特開2015−024137(JP,A)
【文献】 特開2015−066446(JP,A)
【文献】 特開2002−233416(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 19/00−20/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を備えたヘアケア機器であって、前記本体は、
外壁と、
第1の端部と、
第2の端部と、
前記第1の端部から前記第2の端部に延びる長手方向軸A−Aと、
前記外壁内を延びるダクトと、
前記ダクトと前記外壁との間を前記長手方向軸A−Aに沿って前記第2の端部に向かって一次流体出口まで延びる一次流体流路と、
前記一次流体流路内の流れ誘導プレートと、
前記流れ誘導プレート上に配置される一対のガイド面と、を有し、
前記一対のガイド面は、それぞれのガイド面が前記流れ誘導プレートから離れて前記本体の前記第2の端部の方に湾曲し、頂点において他方のガイド面と交わる
ことを特徴とするヘアケア機器。
【請求項2】
前記流体流路は、前記長手方向軸A−Aに沿って延びる、
請求項1に記載のヘアケア機器。
【請求項3】
前記流れ誘導プレートは、前記長手方向軸A−Aと概ね直交する、
請求項2に記載のヘアケア機器。
【請求項4】
前記一次流体流路は、前記本体内で概ね環状である、
請求項1から3のいずれかに記載のヘアケア機器。
【請求項5】
ハンドルをさらに備え、前記一次流体流路は、前記ヘアケア機器内への一次流体入口を含み、該一次流体入口は、前記ハンドル内に存在する、
請求項4に記載のヘアケア機器。
【請求項6】
前記一次流体流路は、前記ハンドル内で概ね円形である、
請求項5に記載のヘアケア機器。
【請求項7】
前記流れ誘導プレートは、前記ハンドルからの流れが前記本体に入り込んだときに、該ハンドルからの流れを導くためのものである、
請求項6に記載のヘアケア機器。
【請求項8】
前記流れ誘導プレートは、前記ダクトの周囲の一次流体流を偏向させる、
請求項6に記載のヘアケア機器。
【請求項9】
前記一次流体流路内の一次流体は、前記ハンドル内を第1の方向に流れて、前記本体内を第2の方向に流れる、
請求項5から8のいずれか1項に記載のヘアケア機器。
【請求項10】
記ガイド面は、前記一次流体流を前記第1の方向から前記第2の方向に導く、
請求項9に記載のヘアケア機器。
【請求項11】
記ガイド面は、前記ハンドルから半径方向に離間する、
請求項5から10のいずれか1項に記載のヘアケア機器。
【請求項12】
前記本体は、前記流れ誘導プレートの下流に配置されたヒータをさらに有する、
請求項11に記載のヘアケア機器。
【請求項13】
前記ヘアケア機器は、ヘアドライヤである、
請求項1から12のいずれか1項に記載のヘアケア機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持型機器に関し、特にヘアケア機器、及びこのような機器からの流体出口に関する。
【背景技術】
【0002】
塗料又は毛髪などの物質の乾燥、及び表層の洗浄又は除去などの様々な用途には、送風機、特に温風送風機が使用される。また、髪を濡れた状態又は乾いた状態から整えるためにも、高温整髪ブラシなどの温風送風機が使用される。
【0003】
一般的には、本体に流体を吸い込むモータ及びファンが設けられ、流体を本体から排出する前に加熱することができる。モータは、ほこり又は毛髪などの異物によって損傷を受け易く、従って通常はブロワへの流体吸気口にフィルタが設けられる。従来、このような機器は、機器から排出される流体流の形状及び速度を変化させる、取り付け及び取り外しが可能なノズルを備える。このようなノズルは、その時のユーザの要求に応じて、機器の流出を集中させたり、又は流出を拡散させたりするために使用することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様によれば、本発明は、外壁と、外壁内を延びる内壁と、内壁と外壁との間を延びる一次流体流路と、一次流体流路内の流れ誘導プレートと、流れ誘導プレート上に配置され、頂点で交わる少なくとも2つのガイド面とを有する本体を備えたヘアケア機器を提供する。
【0005】
本体は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部から第2の端部に延びる長手方向軸A−Aとを有し、流体流路は長手方向軸A−Aに沿って延びることが好ましい。
【0006】
流れ誘導プレートは、長手方向軸A−Aと概ね直交することが好ましい。
【0007】
少なくとも2つのガイド面は、長手方向軸A−Aに沿って頂点に向かって延びることが好ましい。
【0008】
一次流体流路は、本体内では概ね環状であることが好ましい。
【0009】
機器は、ハンドルをさらに備え、一次流体流路は、機器内への一次流体入口を含み、一次流体入口はハンドル内に存在することが好ましい。
【0010】
一次流体流路は、ハンドル内では概ね円形であることが好ましい。
【0011】
流れ誘導プレートは、ハンドルからの流れが本体に入り込んだ時に、この流れを導くためのものであることが好ましい。
【0012】
流れ誘導プレートは、ダクトの周囲の一次流体流を偏向させることが好ましい。
【0013】
一次流体流路内の一次流体は、ハンドル内を第1の方向に流れて、本体内を第2の方向に流れることが好ましい。
【0014】
少なくとも2つのガイド面は、ハンドルから半径方向に離間することが好ましい。
【0015】
本体は、流れ誘導プレートの下流に配置されたヒータをさらに備えることが好ましい。
【0016】
本体は、概ね管状であり、上半分及び下半分を有し、ハンドルは下半分に接続されることが好ましい。本体の下半分には、比較的高速の領域が存在することが好ましい。本体の上半分には、比較的低速の領域が存在することが好ましい。
【0017】
一次流体流路は、比較的高速の領域と、比較的低速の領域とを有し、少なくとも2つのガイド面は、比較的低速の領域内に存在することが好ましい。
【0018】
本体の上半分には、大型のPCB部品が配置されることが好ましい。本体の下半分には、小型のPCB部品が配置されることが好ましい。大型のPCB部品は、取り付けられた回路基板から最も遠くまで延びる部品であることが好ましい。
【0019】
機器は、ヘアドライヤであることが好ましい。
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明を一例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明による機器の斜視図である。
図2図1の機器の断面図である。
図3】本発明による機器の拡大断面図である。
図4】本発明による流れ誘導プレートの前方等角図である。
図5】本発明による流れ誘導プレートのさらなる等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1及び図2に、ハンドル20及び本体30を備えたヘアドライヤ10を示す。ハンドルは、本体30に接続された第1の端部22と、本体30からの遠位側に存在する、一次流体入口40を含む第2の端部24とを有する。ヘアドライヤ10には、ケーブル50を介して電力が供給される。ケーブル50のヘアドライヤ10からの遠位端には、例えば主電源又はバッテリパックへの電気的接続をもたらすプラグ(図示せず)が設けられる。
【0023】
ハンドル20は、本体30からハンドルの遠位端24の方に延びる外壁200を有する。ハンドルの遠位端24では、外壁200を横切って端壁210が広がる。ケーブル50は、この端壁210を通じてヘアドライヤに入り込む。ハンドル20の一次流体入口40は、ハンドル20の遠位端24から延びる一連の行及び/又は列の形でハンドルの外壁200に沿ってその周囲に広がる第1の開口部42と、ハンドル20の端壁210を貫いてその全体に広がる第2の開口部46とを有する。ケーブル50は、端壁210のほぼ中央に位置し、従ってハンドル20の中心から延びる。ハンドル20は、長手方向軸X−Xを有し、外壁200は、この軸に沿って本体30から遠位端24に向かって延びる。
【0024】
ケーブル50は、ユーザの手の中のハンドル20の向きに関係なくヘアドライヤの平衡が保たれるという理由で、ハンドル20の中心から延びることが好ましい。また、ユーザがハンドル20上で手の位置を動かした場合でも、手に対するケーブル50の位置が変化しないので、ケーブル50から引っ張られることがない。仮にケーブルの中心をずらしてハンドルの片側に近付けた場合、ヘアドライヤの重量分布が向きによって変化し、ユーザの気が散ってしまう。
【0025】
一次流体入口40の上流には、ファンユニット70が設けられる。ファンユニット70は、ファン及びモータを含む。ファンユニット70は、一次流体入口40から本体30内に延びる一次流体流路400を通じて、一次流体入口40から本体30に向けて流体を吸い込み、ハンドル20と本体30は90において接合される。本体30は、第1の端部32及び第2の端部34を有し、一次流体流路400は、本体30内を本体の第2の端部34に向かい、ヒータ80の周囲を通って一次流体出口440まで続き、ファンユニットによって吸い込まれた流体は、ここで一次流体流路400から出る。一次流体流路400は直線ではなく、ハンドル20内では第1の方向に進み、本体30内では第1の方向と直交する第2の方向に進む。
【0026】
本体30は、外壁360及び内側ダクト310を含む。一次流体流路400は、ハンドル20と本体30との接合部90から本体に沿って、外壁360と内側ダクト310の間を本体30の第2の端部34における一次流体出口440に向かって延びる。
【0027】
内壁260は、外壁360内を延びる。内壁260は、少なくとも部分的に一次流体出口440を定め、本体30の第2の端部34から内側ダクト310と外壁360との間に延びる。
【0028】
本体内には別の流体流路も設けられ、この流れはファンユニット又はヒータによって直接処理されず、ヘアドライヤ内の一次流を形成するファンユニットの作用によってヘアドライヤに吸い込まれる。この流体流は、一次流体流路400内を流れる流体によってヘアドライヤ内に取り込まれる。
【0029】
本体の第1の端部32は、流体入口320を含み、本体の第2の端部34は、流体出口340を含む。流体入口320及び流体出口340は、本体内を本体に沿って延びる、本体30の内壁である内側ダクト310によって少なくとも部分的に定められる。流体流路300は、内側ダクト310内を流体入口320から流体出口340に延びる。本体30の第1の端部32では、外壁360と内側ダクト310との間に側壁350が広がる。この側壁350は、少なくとも部分的に流体入口320を定める。一次流体出口440は環状であり、流体流路を取り囲む。
【0030】
本体30内の側壁350及び流体入口320の近くには、ヘアドライヤの制御電子回路を含むPCB(Printed Circuit Borad)75が存在する。PCB75はリング状であり、内側ダクト310と外壁360との間で内側ダクト310の周囲に延びる。PCB75は、一次流体流路400と流体連通する。PCB75は、流体流路300の周囲に延び、内側ダクト310によって流体流路300から分離される。
【0031】
PCB75は、ヒータ80の温度及びファンユニット70の回転速度などのパラメータを制御する。PCB75は、内部配線(図示せず)によってヒータ80、ファンユニット70及びケーブル50に電気的に接続される。PCB75には、例えばユーザが様々な温度設定及び流速から選択を行えるように設けられた制御ボタン62、64が接続される。
【0032】
PCB75の下流にはヒータ80が存在し、PCB75とヒータ80との間には流れ誘導プレート700が設けられる。流れ誘導プレートは、とりわけヒータ80がオンになった時にPCB75の熱保護を行う。
【0033】
使用時には、ファンユニット70の作用によって流体が一次流体流路400内に吸い込まれ、任意にヒータ80によって加熱されて一次流体出口440から排出される。この処理流により、流体入口320において流体流路300内に流体が取り込まれるようになる。この流体は、本体の第2の端部34において処理流と合流する。図2に示す例では、この処理流が、流体出口340を通じてヘアドライヤから排出される取り込まれた流れを取り囲む環状流として一次流体出口440及びヘアドライヤから排出される。従って、ファンユニット及びヒータによって処理された流体は、取り込まれた流れによって増大する。
【0034】
次に、図3図4及び図5を具体的に参照しながら、流れ誘導プレート700について説明する。ハンドル20は概ね管状であり、一次流体流路400は、ハンドル20と本体30との間の接合部に入り込む際には概ね円形である。一次流体流路400は、この地点で90°方向を変え、円形流から、ダクト310と本体30の外壁360との間でダクト310を取り囲む環状流に変化する。これらの変化は、一次流体流路400内の流速に影響を与える。
【0035】
本体30が、その長さに沿って延びる長手方向軸A−Aを中心に対称であることを考慮すると、ダクト310及び外壁360は、ダクト310と外壁360との間に位置するヒータ80と同様に同心状である。
【0036】
一次流体流路400内の一次流体は、本体30とハンドル20との間の接合部90に到達すると、方向と形状の両方を変えなければならない。これにより、本体30内の接合部90に近い高速流領域と、本体30内の接合部90から半径方向に離れた低速流領域とが生じる。本体30が、ハンドル20から半径方向に離れた上半分380と、本体30とハンドル20との間の接合部90を含む下半分390とを有すると考えた場合、下半分390の流れは、上半分380よりも相対的に高速である。
【0037】
PCBの配置、及び一次流体流路400が本体30に流入する際の方向の変化に起因するあらゆる圧力損失を最小化するために、一次流体流路400内の流れを、PCB75及びPCBに取り付けられた構成部品上及びその周囲で湾曲させ又は誘導するように流れ誘導プレート700を設ける。
【0038】
本体30に入り込んだ流体は、一次流体出口440に向かって流れるとともに、ダクト310の周囲を本体30の上部380に向かって流れる。流れ誘導プレート700は、流体がダクト310の周囲をダクト310の両側に流れて本体30の上部380において合流した時に本体30の上部380の流体を導く一対のガイド面710、720を含む。2つのガイド面710、720は、流れ誘導プレート700に一体化されて、各ガイド面710、720が、流れ誘導プレート700から離れて本体30の第2の端部34の方に湾曲し、頂点730において他方のそれぞれのガイド面720、710と交わるように構成されることが好ましい。
【0039】
2つのガイド面710、720は、本体30の上半分380内を流れる流体を一次流体出口440の方に導くことによって本体30内の乱流を低減する。
【0040】
ヘアドライヤに関して本発明を詳細に説明したが、本発明は、流体を吸い込んでこの流体を機器から流出させるように導くあらゆる機器に適用可能である。
【0041】
この機器は、ヒータの有無に関わらず使用することができ、流体の高速流出作用は乾燥効果を有する。
【0042】
一般に、機器内を流れる流体は空気であるが、数種類又は一種類の気体の異なる組み合わせであってもよく、機器の性能、或いは出力が向けられる毛髪などの物体及びそのスタイリングに機器が与える影響を改善する添加物を含むこともできる。
【0043】
本発明は、上述した詳細な説明に限定されるものではない。当業者には、変形例が明らかであろう。
【符号の説明】
【0044】
700 流れ誘導プレート
710 ガイド面
730 頂点
図1
図2
図3
図4
図5