(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6353040
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】人工植物の製造方法及び人工植物
(51)【国際特許分類】
A01G 2/30 20180101AFI20180625BHJP
A01G 17/00 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
A01G1/06 Z
A01G17/00
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-522186(P2016-522186)
(86)(22)【出願日】2013年11月22日
(65)【公表番号】特表2016-523089(P2016-523089A)
(43)【公表日】2016年8月8日
(86)【国際出願番号】CN2013087722
(87)【国際公開番号】WO2014205994
(87)【国際公開日】20141231
【審査請求日】2016年2月24日
(31)【優先権主張番号】201310252618.2
(32)【優先日】2013年6月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515358894
【氏名又は名称】ジアーン ペイリン
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087871
【弁理士】
【氏名又は名称】福本 積
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(72)【発明者】
【氏名】ジアーン ペイリン
【審査官】
清藤 弘晃
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3152701(JP,U)
【文献】
特開昭59−140812(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3153657(JP,U)
【文献】
米国特許第07661224(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 2/30− 2/38
A01G17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工植物を生産するための方法であって、以下:
3次元の固定フレームを製造し、そして前記3次元の固定フレームの一部分を地面の中に埋め;
地面の外にある前記3次元の固定フレームの一部分の外部周囲面上に、下から上へ、複数の一時的な環状成長帯を提供し;
予め設定された形状に苗木を接ぎ木し、接ぎ木された苗木単位を形成し;
複数の前記接ぎ木された苗木単位を、それぞれの前記複数の一時的な環状成長帯の中に植え、そして前記接ぎ木された苗木単位を、前記3次元の固定フレーム上に固定し;
隣接した一時的な環状成長帯の前記接ぎ木された苗木単位を接ぎ木することにより、再度接ぎ木された苗木単位を形成し;そして
予め設定された期間後、前記再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時に、人工植物を形成すること
を含み、
予め設定された形状に苗木を接ぎ木し、接ぎ木された苗木単位を形成する前記ステップが、以下:
2つの苗木を選定し、そしてそれらを交差するように接ぎ木して、予め設定された形状である“X”形とし;そして
前記2つの苗木が十分に成長した後に、接ぎ木された苗木単位を形成すること
を含み、
複数の前記接ぎ木された苗木単位を、それぞれの前記複数の一時的な環状成長帯の中に植え、そして前記接ぎ木された苗木単位を、前記3次元の固定フレーム上に固定する前記ステップが、以下:
それぞれの一時的な環状成長帯の中に、同数の接ぎ木された苗木単位を植え、
ここで、前記接ぎ木された苗木単位の中の一方の苗木は、一時的な環状成長帯に垂直に植えられ、前記接ぎ木された苗木単位の中の他方の苗木は、一時的な環状成長帯の外部に位置し、
前記接ぎ木された苗木単位の中の2つの苗木を、前記3次元の固定フレーム上に固定すること
を含み、
隣接した一時的な環状成長帯の前記接ぎ木された苗木単位を接ぎ木することにより、再度接ぎ木された苗木単位を形成する前記ステップが、以下:
前記隣接した一時的な環状成長帯において、対応する接ぎ木された苗木単位における前記一時的な環状成長帯の外部に位置する2つの苗木を接ぎ木し、再度接ぎ木された苗木単位を形成すること
を含む、方法。
【請求項2】
3次元の固定フレームを製造し、そして前記3次元の固定フレームの一部分を地面の中に埋める前記ステップが、以下:
3次元の固定フレームを製造し、そして前記3次元の固定フレームの底部で鉄筋コンクリート基盤を構築し;そして
前記鉄筋コンクリート基盤を、地面の中に埋めること
を含む、請求項1に記載の人工植物を生産するための方法。
【請求項3】
地面の外にある前記3次元の固定フレームの一部分の外部の周囲面上に、下から上へ、複数の一時的な環状成長帯を提供する前記ステップが、以下:
下から上へ、複数の一時的な環状成長帯を、地面の外にある前記3次元の固定フレームの一部分の外部の周囲面を囲んで、地面から一定の間隔で水平に提供すること
を含む、請求項1に記載の人工植物を生産するための方法。
【請求項4】
前記隣接した一時的な環状成長帯の前記接ぎ木された苗木単位を接ぎ木することにより、再度接ぎ木された苗木単位を形成する前記ステップと、前記再度接ぎ木された苗木単位が、予め設定された期間後、十分に成長した時に人工植物を形成する前記ステップとの間に、以下:
地面に、一時的な環状成長帯の中に植えられた接ぎ木された苗木単位のものと同数にある接ぎ木された苗木単位を、3次元の固定フレームを囲んで植え、ここで、接ぎ木された苗木単位の中の2つの苗木のうち一方の苗木を地面に対し垂直に、他方の苗木を地面に対し傾けて、共に地面に植え、
傾けた苗木を、隣接した一時的な環状成長帯における一時的な環状成長帯の外部に位置する一方の苗木と接ぎ木し、再度接ぎ木された苗木単位を形成すること
をさらに含む、請求項1に記載の人工植物を生産するための方法。
【請求項5】
予め設定された期間後、前記再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時に、人工植物を形成する前記ステップが、以下:
予め設定された期間後、前記再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時に、前記一時的な環状成長帯を除去し、前記人工植物を形成すること
を含む、請求項4に記載の人工植物を生産するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物モデリング及び栽培の分野、並びに特に人工植物を生産するための方法に関する。さらに本発明は、本発明にかかる人工植物を生産するための方法により生産された人工植物に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、高層建物は、改良された生活水準を伴い、次から次へと建てられている。高層建物は、人口の集中だけでなく、仕事効率を改良するのに役立つビル内の垂直且つ水平経路による多様な部局間の隔たりの縮小にも貢献し得る。さらに高層建物は、都市の土地不足をある程度軽減し得る。しかしながら多くの欠点は、高層建物の漸進的発達につれて露呈する。高層建物に住んでいる、または高層建物で働いている人々が緑化地帯から遠く離れているように、従来技術では、一般に木々は、しばしば高い高層建物の最高地点にまで成長できない。すなわち大気質等の高層建物の外部の環境は、低層建物のものよりも良くない。高層建物に住んでいる、または高層建物で働いている人々は、新鮮な空気すら吸えない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一つの目的は、人工植物を生産するための方法を提供し、上記の問題を解決することである。
【0004】
本発明の他の目的は、本発明にかかる人工植物を生産するための方法により生産された人工植物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの態様は、以下:
3次元の固定フレームを製造し、そして3次元の固定フレームの一部分を地面の中に埋め;
ボトムアップ方法で、地面の外にある3次元の固定フレームの一部分の外部周囲面上に複数の一時的な環状成長帯を提供し;
予め設定された外形に苗木を接ぎ木し、接ぎ木された苗木単位を形成し;
複数の接ぎ木された苗木単位を、それぞれの複数の一時的な環状成長帯の中に植え、そして接ぎ木された苗木単位を、3次元の固定フレーム上に固定し;
2つの隣接した一時的な環状成長帯の中にそれぞれ置かれた接ぎ木された苗木単位を接ぎ木することにより、再度接ぎ木された苗木単位を形成し;そして
予め設定された期間後、再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時に、人工植物を形成する
ことを含む、人工植物を生産するための方法を提供する。
【0006】
本発明の一つの態様は、本発明にかかる人工植物を生産するための方法により生産された人工植物を提供する。
【0007】
本発明の上記の態様における人工植物を生産するための方法、及び提供される人工植物では、固定された3次元の固定フレームの一部分が地面の中に埋められ、多数の一時的な成長帯は、ボトムアップ方法で地面の外にある3次元の固定フレームの一部分の外部周囲面上に提供され、接ぎ木された苗木単位は、それぞれ一時的な成長帯の中に植えられ、そして3次元の固定フレーム上に固定され、2つの隣接した一時的な成長帯の中にそれぞれ置かれた接ぎ木された苗木単位は、一緒に接ぎ木され、最終的に人工植物を形成する。3次元の固定フレームの高さは、高層建物の外部の大気質等を改良することにより環境問題が解決され得るように、高層建物の高さに応じて選定され得る。生産された人工植物は、モデリングにおいて伝統的な老木とは相違せず、また高層建物の外部の空気を効果的にきれいにし、高層建物内に住んでいる、または高層建物内で働いている人々の住環境を改良することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、以後、特定の態様により詳細に説明される。
【0009】
本発明の一つの態様は、人工植物を生産するための方法を提供する。方法は、以下:
3次元の固定フレームを製造し、そして3次元の固定フレームの一部分を地面の中に埋め;
ボトムアップ方法で、地面の外にある3次元の固定フレームの一部分の外部周囲面上に複数の一時的な環状成長帯を提供し;
予め設定された外形において苗木を接ぎ木し、接ぎ木された苗木単位を形成し;
複数の接ぎ木された苗木単位を、それぞれの複数の一時的な環状成長帯の中に植え、そして接ぎ木された苗木単位を、3次元の固定フレーム上に固定し;
2つの隣接した一時的な環状成長帯の中にそれぞれ置かれた接ぎ木された苗木単位を接ぎ木することにより、再度接ぎ木された苗木単位を形成し;そして
予め設定された期間後、再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時に、人工植物を形成する
ことを含め得る。
【0010】
さらに3次元の固定フレームを製造し、そして3次元の固定フレームの一部分を地面の中に埋めるステップは、以下:
3次元の固定フレームを製造し、そして3次元の固定フレームの底部で鉄筋コンクリート基盤を構築し;そして
鉄筋コンクリート基盤を地面の中に埋めることを含め得る。
【0011】
さらにボトムアップ方法で、地面の外にある3次元の固定フレームの一部分の外部周囲面上に複数の一時的な環状成長帯を提供するステップは、以下:
ボトムアップ方法において、地面の外にある3次元の固定フレームの一部分の外部周囲面を囲むように、地面から一定の間隔で、複数の一時的な環状成長帯を水平に提供することを含め得る。
【0012】
好適には、予め設定された外形において苗木を接ぎ木し、接ぎ木された苗木単位を形成するステップは、以下:
2つの苗木を選定し、そして予め設定された外形“X”にそれらを交差するように接ぎ木し;そして
2つの苗木が十分に成長した後、接ぎ木された苗木単位を形成する
ことを含め得る。
【0013】
好適には、複数の接ぎ木された苗木単位を、それぞれの複数の一時的な環状成長帯の中に植え、そして接ぎ木された苗木単位を、3次元の固定フレーム上に固定するステップは、以下:
一時的な環状成長帯の内部に垂直に植えられた一方の苗木、及び一時的な環状成長帯の外部にもう一方の苗木を有するそれぞれの接ぎ木された苗木単位と同数の接ぎ木された苗木単位を、それぞれの複数の一時的な環状成長帯中に植え;そして
それぞれの接ぎ木された苗木単位の中の2つの苗木を、3次元の固定フレーム上に固定する
ことを含め得る。
【0014】
好適には、2つの隣接した一時的な環状成長帯の中にそれぞれ置かれた接ぎ木された苗木単位を接ぎ木することにより、再度接ぎ木された苗木単位を形成するステップは、以下:
前記隣接した一時的な環状成長帯の前記対応する接ぎ木された苗木単位の2つの苗木を、前記それぞれの一時的な環状成長帯の外部に置かれた前記2つの苗木と接ぎ木し、再度接ぎ木された苗木単位を形成することを含め得る。
【0015】
好適には、隣接した一時的な環状成長帯の接ぎ木された苗木単位を接ぎ木することにより、再度接ぎ木された苗木単位を形成し、そして予め設定された期間後、再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時に、人工植物を形成するステップは、さらに、以下:
接ぎ木された苗木単位が、地面に垂直である一方、そしていわゆる他方の苗木を含め、共に地面の下に植えられた2つの苗木を有する場合、一時的な環状成長帯の中に接ぎ木された苗木単位のものと同数にある接ぎ木された苗木単位を、地面上の3次元の固定フレームを囲むように植え;
一時的な環状成長帯の外部に置かれ、地面に対し傾いた前記他方の苗木、及びそこに隣接する一時的な環状成長帯の一方の苗木を接ぎ木し、再度接ぎ木された苗木単位を形成する
ことを含め得る。
【0016】
好適には、予め設定された期間後、再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時に、人工植物を形成するステップは、以下:
予め設定された期間後、再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時に、一時的な環状成長帯を除去し、人工植物を形成することを含め得る。
【0017】
本態様により提供される人工植物は、上記の方法の任意の組み合わせに従い生産され得る。
【0018】
さらに本態様により提供される人工植物は、3次元の固定フレーム中に配置され、且つ人工植物に水をかけるように構成された自動噴霧システムも含め得る。
【0019】
人工植物を生産する好適な態様は、以下に説明される。
【0020】
特定の高さの3次元の固定フレームが製造される。高さは、具体的には高層建物の高さに応じて、例えば200m、300mまたは500mまでと選定され得る。さらに3次元の固定フレームは、3次元構造である限り、任意の外形であり得る。3次元の固定フレームの外形は、実際の要求に基づき決定され得る。3次元の固定フレームは、好適には鋼鉄で作られてよく、例えば3次元の固定フレームは、3次元の鋼鉄フレームであり得る。しかしながらそれには限界があり、すなわち、それらが上記と同一の効果を達成し得る限り、態様に適用できるような他の材料も使用され得る。製造された3次元の固定フレームの底部は、3次元の固定フレームが地面の上で安定して立てるように、鉄筋コンクリート基盤に作成され得る。構築される鉄筋コンクリート基盤は、地面の下に埋められ得る。
【0021】
多数の一時的な環状成長帯は、ボトムアップ方法で、地面から約10mの高さで、地面の外にある3次元の固定フレームの一部分の外部周囲面を囲んで水平に配置され得る。隣接した一時的な成長帯の間の間隔は、10〜15mであり得るが、それには限定されない。
【0022】
多数の苗木が選定された後に、2つの苗木ごとに予め設定された外形“X”で一緒に接ぎ木され得る。接ぎ木された苗木単位は、2つの苗木が十分に成長した後、すなわち2つの苗木が一緒になって成長した後に形成する。
【0023】
同数の接ぎ木された苗木単位は、それぞれ一時的な環状成長帯の中に接ぎ木され得る。接ぎ木された苗木単位の中の一方の苗木は、一時的な環状成長帯の内部に垂直に植えられ得る。内部に植えられることは必要ではなく、接ぎ木された苗木単位の中の他方の苗木は、水平面に対して生じる傾いた角度で、一時的な環状成長帯の外部に植えられ得る。それぞれ接ぎ木された苗木単位の中での2つの苗木は、3次元の固定フレーム上で固定され得る。
【0024】
いかなる2つの隣接した一時的な環状成長帯でも、全ての2つの対応する接ぎ木された苗木単位は、2つの傾いた苗木を有し、それは、一時的な環状成長帯の外部に置かれ、また2つの傾いた苗木は、一緒に接ぎ木され、再度接ぎ木された苗木単位を形成し得る。
【0025】
一時的な環状成長帯の中に植えられた接ぎ木された苗木単位のものと同数にある接ぎ木された苗木単位は、地面の上の3次元の固定フレームを囲んで植えられ得る。接ぎ木された苗木単位の中の2つの苗木は、一方の苗木が地面に対し垂直に、及び他方の苗木が地面に対し傾いて、共に地面の下に植えられる。傾いた苗木は、一時的な環状成長帯の外部に置かれ、且つ水平面に対しある程度傾いている、そこに隣接した一時的な環状成長帯の一方の苗木と一緒に接ぎ木され、再度接ぎ木された苗木単位を形成する。
【0026】
一時的な環状成長帯は、予め設定された期間後、再度接ぎ木された苗木単位が十分に成長した時(それは約5〜10年であり得る)に除去され、人工植物を形成し得る。
【0027】
自動噴霧システムは、3次元の固定フレームの中に配置され、人工的に水を与え得る。
【0028】
上記の態様は、本発明の好適な態様であるだけであり、また本発明を限定すると解釈されるべきではない。例えば一時的な環状成長帯は、除去されなくてもよく;接ぎ木された苗木単位が、地面の上に植えられないことが可能であるように、一時的な環状成長帯は、一定の間隔で地面から離れていなくてもよく;2つの苗木が、外形“X”に限定されずに任意の外形において一緒に接ぎ木されてもよい。さらに本明細書において列挙されていない他のバリエーションも、それらが本発明の精神及び原理に従う限り、本発明に適用可能である。
【0029】
要約すれば、本態様により提供される人工植物を生産するための方法により、既存の木々は、人工植物の中に一緒に組み合され得る。生産された人工植物は、高層建物の高さ、及び伝統的な大木と相違しない外観に適応した高さを有し得る。鉄筋棒鋼、または他の耐久性のある材料からできている3次元の固定フレームは、雪や風により引き起こされる天災に効果的に抵抗することができるので、強い生存性を有する。さらに普通の木と同一の役割を果たすので、本発明により提供される人工植物は、生存が困難な老木の代わりになることができるだけでなく、移植が大きな老木にもたらす破壊を回避することもできる。人工植物の水やり、施肥及び農薬散布等の日々の手入れの問題は、人工植物が生き残る確率が高く、また長い生存期間を有するように、3次元の固定フレームの中に配置される自動噴霧システムにより解決され得る。さらに留意すべきは、食事または観光の場所も、本方法において固定フレームの中に提供されてよく、人々は、新鮮な空気を楽しみながら食事または娯楽を享受し得る。より重要なことは、本発明により提供される人工植物が、高層建物を取り囲む大気質等の環境を効果的に改良し得ることであり、また空気をきれいにし、そして二酸化炭素を吸収することにより、普通の木と同じ役割を果たし得ることである。
【0030】
上記の態様は、本発明の好適な態様であるだけであり、本発明を限定すると解釈されるべきではない。当業者のために、本発明に多くのバリエーション及び変化が成され得る。本発明の精神及び原理の範囲内で成された任意の修飾、同等の置換及び改良は、本発明の保護の範囲内にある。