特許第6353246号(P6353246)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6353246ガラスチョップドストランドの製造装置、及び製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6353246
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】ガラスチョップドストランドの製造装置、及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   D01G 1/04 20060101AFI20180625BHJP
   C03B 37/07 20060101ALI20180625BHJP
   C03B 37/16 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   D01G1/04 102
   C03B37/07
   C03B37/16
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-46005(P2014-46005)
(22)【出願日】2014年3月10日
(65)【公開番号】特開2014-205942(P2014-205942A)
(43)【公開日】2014年10月30日
【審査請求日】2016年11月7日
(31)【優先権主張番号】特願2013-56157(P2013-56157)
(32)【優先日】2013年3月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000232243
【氏名又は名称】日本電気硝子株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】513066915
【氏名又は名称】ニューマンパワーサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141586
【弁理士】
【氏名又は名称】沖中 仁
(72)【発明者】
【氏名】山下 泰樹
(72)【発明者】
【氏名】松原 正典
(72)【発明者】
【氏名】青木 敏之
【審査官】 姫島 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−119025(JP,A)
【文献】 特開昭63−027237(JP,A)
【文献】 特開昭55−150998(JP,A)
【文献】 特開2001−200430(JP,A)
【文献】 特開2011−173192(JP,A)
【文献】 特開平04−091235(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01G 1/04
C03B 37/07
C03B 37/16
D06H 7/00
B26D 1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流から供給されるガラスストランドを下流に搬送するゴムロールと、
前記ゴムロールの表面に当接して回転しながら前記ガラスストランドを切断するカッターロールと、
を備えたガラスチョップドストランドの製造装置であって、
下の式(1)で表される前記ゴムロールに対する前記カッターロールのスリップ率S:
S(%) = ( v1/v2 − 1 ) × 100 ・・・ (1)
v1:カッターロールの外周面の周速
v2:ゴムロールの外周面の周速
が、常に正の値で変動するように、前記ゴムロール及び前記カッターロールを夫々回転させる制御を行う制御手段を有し、
前記制御手段は、
(1)スリップ率Sを基準となるスリップ率である基準スリップ率から一定の時間周期で上下変動させ、上下変動させるスリップ率Sの範囲である上下変動量を周期毎にランダムに変動させる第1の変動法、
(2)スリップ率Sを基準スリップ率から一定の上下変動量で変動させ、変動の時間周期をランダムに変更させる第2の変動法、及び
(3)前記第1の変動法と前記第2の変動法とを組み合わせた変動法
から選択される少なくとも一つで制御を行うガラスチョップドストランドの製造装置。
【請求項2】
前記スリップ率Sは、基準となるスリップ率S´から±1%の範囲で変動するように設定されている請求項1に記載のガラスチョップドストランドの製造装置。
【請求項3】
前記スリップ率Sは、シーケンス制御によって変動する請求項1又は2に記載のガラスチョップドストランドの製造装置。
【請求項4】
上流から供給されるガラスストランドをゴムロールにより下流に搬送する搬送工程と、
前記ゴムロールの表面にカッターロールを当接させた状態で、当該カッターロールを回転させながら前記ガラスストランドを切断する切断工程と、
を包含するガラスチョップドストランドの製造方法であって、
前記切断工程の実行中に、前記ゴムロール及び前記カッターロールは、以下の式(1)で表される前記ゴムロールに対する前記カッターロールのスリップ率S:
S(%) = ( v1/v2 − 1 ) × 100 ・・・ (1)
v1:カッターロールの外周面の周速
v2:ゴムロールの外周面の周速
が、常に正の値で変動し、
前記スリップ率Sを変動させる方法は、
(1)スリップ率Sを基準となるスリップ率である基準スリップ率から一定の時間周期で上下変動させ、上下変動させるスリップ率Sの範囲である上下変動量を周期毎にランダムに変動させる第1の変動法、
(2)スリップ率Sを基準スリップ率から一定の上下変動量で変動させ、変動の時間周期をランダムに変更させる第2の変動法、及び
(3)前記第1の変動法と前記第2の変動法とを組み合わせた変動法
から選択される少なくとも一つであるガラスチョップドストランドの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムロールとカッターロールとを備えたガラスチョップドストランドの製造装置、及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラスチョップドストランドは、ガラスモノフィラメントを数百〜数千本まとめて形成したガラス繊維ストランド(以下、単にガラスストランドと称する)を一定の長さに切断することにより製造される。ガラスストランドの切断工程は、上流から供給されるガラスストランドをゴムロールの表面に載せた状態で、当該ゴムロールの表面にカッターロールを当接させて回転させることにより行われる。カッターロールの表面には、切断刃が等間隔で回転軸を中心に放射状に取り付けられている。ガラスストランドがカッターロールとゴムロールとの間に送り込まれると、ガラスストランドはカッターロールによって一定の長さの短繊維に切断され、ガラスチョップドストランドが生成する。
【0003】
ここで、カッターロールとゴムロールとを同一の周速で回転させてガラスストランドを切断すると、ガラスチョップドストランドが切断刃の間に入り込み、目詰まりを起こし、排出されなくなることがある。特に、短いガラスチョップドストランドを製造する場合には、切断刃同士の間隔が狭くなり、ガラスチョップドストランドが切断刃の間に入り込んで目詰まりを起こし易い。目詰まりした切断刃でガラスストランドを切断しようとすると、ガラスストランドの切断不良が発生する虞がある。
【0004】
そこで、特許文献1の長繊維の切断方法では、カッターロールの周速がゴムロールの周速よりも速くなるように設定して、ガラスチョップドストランドがカッターロールの切断刃の間に目詰まりすることを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−119025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の長繊維の切断方法では、カッターロールの周速をゴムロールの周速よりも速く設定しているため、カッターロールの切断刃がゴムロールの表面に食い込むと、切断刃の先端部分はゴムロールの周速で回転し、切断刃の根元部分はカッターロールの周速で回転する。この結果、切断刃の先端と根元との間に速度差が生じて、切断刃が反った状態となる。この状態から切断刃の先端がゴムロールの表面から外れて切断刃の反りが解消する際に、切断刃はカッターロールの回転方向に跳ね返る。特許文献1の長繊維の切断方法では、この跳ね返る力を利用して、ガラスチョップドストランドを切断刃の間から押し出して排出させている。しかし、特許文献1の長繊維の切断方法では、カッターロールをゴムロールに対して一定のスリップ率で回転させているため、ゴムロールの表面の同じ箇所にカッターロールの切断刃が食い込み易くなる。その結果、ゴムロールの表面に生じる傷が、切断刃の跳ね返りによって徐々に大きくなり、深い溝を形成してゴムロールの寿命を短くするという新たな問題が発生することになる。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、カッターロールの周速をゴムロールの周速より速く設定してもゴムロールの表面に深い溝が形成され難いガラスチョップドストランドの製造装置、及び製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置の特徴構成は、
上流から供給されるガラスストランドを下流に搬送するゴムロールと、
前記ゴムロールの表面に当接して回転しながら前記ガラスストランドを切断するカッターロールと、
を備えたガラスチョップドストランドの製造装置であって、
前記ゴムロール及び前記カッターロールは、以下の式(1)で表される前記ゴムロールに対する前記カッターロールのスリップ率S:
S(%) = ( v1/v2 − 1 ) × 100 ・・・ (1)
v1:カッターロールの外周面の周速
v2:ゴムロールの外周面の周速
が、常に正の値で変動するように夫々回転することにある。
【0009】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、スリップ率Sが常に正の値で変動するように設定されていることから、カッターロールをゴムロールより速い周速で回転させながら、カッターロールの切断刃をゴムロールの表面に対してずらした状態(ゴムロールの表面の同じ箇所にカッターロールの切断刃が食い込まない状態)で当接させることができる。その結果、カッターロールの切断刃がゴムロールの表面の同じ箇所を傷つけることが抑制され、ゴムロールの表面に深い溝が形成されることを防止することができる。
【0010】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記スリップ率Sは、周期的に変動するように設定されていることが好ましい。
【0011】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、スリップ率Sが周期的に変動するように設定されていることから、カッターロールをゴムロールより速い周速で回転させながら、カッターロールの切断刃をゴムロールの表面に対して回転前後方向に周期的にずらした状態で当接させることができる。その結果、ゴムロールの表面に深い溝が形成されることを確実に防止することができる。
【0012】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記スリップ率Sは、ランダムに変動するように設定されていることが好ましい。
【0013】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、スリップ率Sがランダムに変動するように設定されていることから、カッターロールをゴムロールより速い周速で回転させながら、カッターロールの切断刃をゴムロールの表面に対して回転前後方向にランダムにずらした状態で当接させることができる。その結果、ゴムロールの表面に深い溝が形成されることを確実に防止することができる。
【0014】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記スリップ率Sは、一定の範囲をランダムな時間周期で変動するように設定されていることが好ましい。
【0015】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、スリップ率Sが一定の範囲をランダムな時間周期で変動するように設定されていることから、切断刃にかかる負荷を軽減するとともに、カッターロールの切断刃をゴムロールの表面に対して回転前後方向にランダムにずらした状態で当接させることができる。その結果、ゴムロールの表面に深い溝が形成されることを確実に防止することができる。
【0016】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記スリップ率Sは、ランダムな範囲を一定の時間周期で変動するように設定されていることが好ましい。
【0017】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、スリップ率Sがランダムな範囲を一定の時間周期で変動するように設定されていることから、切断刃にかかる負荷を軽減するとともに、カッターロールの切断刃をゴムロールの表面に対して回転前後方向にランダムにずらした状態で当接させることができる。その結果、ゴムロールの表面に深い溝が形成されることを確実に防止することができる。
【0018】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記スリップ率Sは、一定の規則で変動するように設定されていることが好ましい。
【0019】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、スリップ率Sが一定の規則で変動するように設定されていることから、切断刃にかかる負荷を確実に軽減しながら、ゴムロールの表面に深い溝が形成されることを効果的に抑制することができる。
【0020】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記スリップ率Sは、基準となるスリップ率S´から±1%の範囲で変動するように設定されていることが好ましい。
【0021】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、スリップ率Sが基準となるスリップ率S´から±1%の範囲で変動するように設定されていることから、切断刃への負荷を効果的に軽減しながら、ゴムロールの表面に深い溝が形成されることを確実に抑制することができる。
【0022】
本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置において、
前記スリップ率Sは、シーケンス制御によって変動することが好ましい。
【0023】
本構成のガラスチョップドストランドの製造装置は、スリップ率Sがシーケンス制御によって変動することから、スリップ率Sの変動操作を自動で実行することができ、その結果、ガラスチョップドストランドの製造効率を向上させることができる。
【0024】
上記課題を解決するための本発明に係るガラスチョップドストランドの製造方法の特徴構成は、
上流から供給されるガラスストランドをゴムロールにより下流に搬送する搬送工程と、
前記ゴムロールの表面にカッターロールを当接させた状態で、当該カッターロールを回転させながら前記ガラスストランドを切断する切断工程と、
を包含するガラスチョップドストランドの製造方法であって、
前記切断工程の実行中に、前記ゴムロール及び前記カッターロールは、以下の式(1)で表される前記ゴムロールに対する前記カッターロールのスリップ率S:
S(%) = ( v1/v2 − 1 ) × 100 ・・・ (1)
v1:カッターロールの外周面の周速
v2:ゴムロールの外周面の周速
が、常に正の値で変動するように夫々回転することにある。
【0025】
本構成のガラスチョップドストランドの製造方法は、切断工程において、スリップ率Sが常に正の値で変動するように設定されていることから、カッターロールをゴムロールより速い周速で回転させながら、カッターロールの切断刃をゴムロールの表面に対してずらした状態で当接させることができる。その結果、カッターロールの切断刃がゴムロールの表面の同じ箇所を傷つけることが抑制され、ゴムロールの表面に深い溝が形成されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、ガラスチョップドストランドの製造装置の概略正面図である。
図2図2は、ガラスチョップドストランドの製造装置の概略平面図である。
図3図3は、ゴムロールに対するカッターロールのスリップ率の時間変化を示したタイムチャートである。
図4図4は、ゴムロールに対するカッターロールのスリップ率の時間変化を示したタイムチャートである。
図5図5は、(a)本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置で使用したゴムロールの表面、及び(b)従来のガラスチョップドストランドの製造装置で使用したゴムロールの表面の写真である。
図6図6は、研磨手段を備えたガラスチョップドストランドの製造装置の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明のガラスチョップドストランドの製造装置に関する実施形態を図1図6に基づいて説明する。ガラスチョップドストランドの製造方法については、製造装置の説明の中で併せて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることを意図しない。
【0028】
<ガラスチョップドストランドの製造装置>
図1は、ガラスチョップドストランドの製造装置100の概略正面図である。図2は、ガラスチョップドストランドの製造装置100の概略平面図である。ガラスチョップドストランドの製造装置100は、図1及び図2に示すように、ガラスストランドFを所定の長さに切断してガラスチョップドストランドGを製造する装置であり、切断刃10aを円周方向に等間隔で且つ回転軸に対して放射状に取り付けたカッターロール10と、ローラ芯11dの周囲に弾性体11cを被覆したゴムロール11とを備えている。図1中に示す白抜きの矢印はカッターロール10及びゴムロール11の回転方向を示し、図1及び図2中に示す黒矢印はカッターロール10の移動方向を示している。
【0029】
ゴムロール11は、軸心11bの周りで回転可能に軸支されており、第1モータ12により一定の周速で回転駆動される。ゴムロール11のサイズは、製造するガラスチョップドストランドGの種類や製造規模等に応じて変更可能であるが、例えば、ゴムロール11の径(弾性体11cを含む)として250〜400mm、ゴムロール11の幅方向の長さとして250〜450mm、弾性体11cの厚みとして5〜100mmに設定される。弾性体11cに使用される材料は、切断対象のガラスストランドFの性状に応じて適宜選択可能であるが、適度の弾性と耐劣化性とを兼ね備えたゴム材料が好ましく、例えば、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ハイパロンゴム、天然ゴム等が挙げられる。上記のように構成されたゴムロール11は、上流から供給される1〜100本のガラスストランドFを表面11aに載せながら下流に搬送する。すなわち、本発明のガラスチョップドストランドの製造方法における搬送工程が実行される。
【0030】
カッターロール10は、切断刃10aが円周方向に等間隔(例えば、3mm)で且つ軸心10bから放射状に突出するように取り付けられている。カッターロール10の軸心10bは、ゴムロール11の軸心11bと略平行になるように配置され、ゴムロール11の表面11aにカッターロール10の切断刃10aが当接可能なように配置されている。カッターロール10は、軸心10bの周りで回転可能に軸支されており、第2モータ13によりゴムロール11の周速に応じて回転駆動し、ゴムロール11の表面11aに当接して回転しながらガラスストランドFを切断する。すなわち、本発明のガラスチョップドストランドの製造方法における切断工程が実行される。切断工程の実行中において、カッターロール10の周速は、ゴムロール11の周速よりも速く、さらに一定の規則に従って又はランダムに変動するように調整可能である。詳細は後述するが、カッターロール10及びゴムロール11の周速を適宜調整することにより、ガラスストランドFを切断する際に切断されたガラスチョップドストランドGが切断刃10aの間に入り込んで目詰まりすることを防ぐとともに、ゴムロール11の表面11aの同一箇所に切断刃10aが食い込むことを防止し、ゴムロール11の劣化の進行を抑制している。カッターロール10のサイズは、製造するガラスチョップドストランドGの種類や製造規模等に応じて変更可能であるが、例えば、カッターロール10の径(切断刃10aを含む)は50〜100mmに設定され、カッターロール10の幅方向の長さはゴムロール11の幅方向の長さと同等又は若干長めに設定される。これにより、ゴムロール11の幅方向全体に亘って切断刃10aの刃先を確実に当接させることができる。
【0031】
カッターロール10は、ガラスストランドFに対する剪断力を与えるためにゴムロール11の表面11aに切断刃10aを所定の圧力で押圧している。この押圧により、カッターロール10の切断刃10aは、ゴムロール11の表面11aに食い込み、ゴムロール11の表面11aが削られる。その結果、ゴムロール11の径が徐々に減少し、カッターロール10のゴムロール11の表面11aへの押圧力が弱まる。そこで、カッターロール10には、ゴムロール11の劣化に応じてゴムロール11の方に接近させるためのスライド手段20が接続されている。スライド手段20は、図2に示すように、カッターロール10を回転駆動させる第2モータ13を載置する第1ベース21と、第1ベース21を移動させる第1駆動手段22とを備えている。第1ベース21は、カッターロール10の軸心10bに対して直交する方向(矢印aの方向)に配置された第1レール23の上にスライド可能に配置されている。
【0032】
カッターロール10の軸心10bとゴムロール11の軸心11bとは、略平行となるように配置されており、第1駆動手段22を駆動させると、第1ベース21が第1レール23上を矢印aの方向にスライド移動する。第1ベース21には第2モータ13が載置され、第2モータ13はカッターロール10と連結されている。このため、第1ベース21がスライド移動すると、カッターロール10は矢印aの方向、すなわちゴムロール11の表面11aを押圧する方向に移動する。これにより、カッターロール10は、カッターロール10の軸心10bとゴムロール11の軸心11bとの平行状態を維持しながら、ゴムロール11の表面11aに切断刃10aを押圧することが可能になる。第1駆動手段22は、例えば、一定時間ごとにカッターロール10をゴムロール11に接近させることができるステッピングモータを使用することができる。
【0033】
ガラスチョップドストランドの製造装置100においては、上記第1モータ12、第2モータ13、及びスライド手段20の動作を制御する制御手段(図示せず)を設けることが好ましい。予め設定されたプログラムを用いて、第1モータ12、第2モータ13、及びスライド手段20を所定のパターンでシーケンス制御することにより、後述するゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率Sの変動操作を自動で実行することができる。制御手段としては、汎用のパーソナルコンピュータ等を用いることができる。
【0034】
<カッターロールのスリップ率>
カッターロール10の外周には、切断刃10aが等間隔(例えば、3mm)に設けられ、当該切断刃10aの先端がゴムロール11の表面11aに食い込むように当接する。ここで、ゴムロール11の外周面の周速(例えば、260m/分)よりもカッターロール10の外周面の周速の方を速く設定すると(例えば、273m/分)、ゴムロール11とカッターロール10との当接部分で切断刃10aの反りが発生する。この切断刃10aの反りが解消する際に生じる切断刃10aの跳ね返りの力により、ガラスチョップドストランドGはカッターロール10の切断刃10aの間から押し出されて、カッターロール10から効率よく排出される。しかし、ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率Sを一定に設定すると、切断刃10aがゴムロール11の表面11aの同じ箇所に食い込む頻度が増加する。これにより、ゴムロール11の表面11aの傷が徐々に大きくなり、ゴムロール11の表面11aに鋸状の深い溝が形成されてゴムロール11の寿命が短くなることがある。これを防止すべく、本発明では、ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率S(%)が常に正の値で変動するように構成されている。この変動は、周期的又はランダムに行われる。スリップ率Sを周期的又はランダムに変動させることにより、カッターロール10の切断刃10aをゴムロール11の表面11aに対して回転前後方向にずらした状態で当接させ、ゴムロール11の表面11aが略均等に削られるようにしている。その結果、ゴムロール11の表面11aに鋸状の深い溝が形成されることが防止され、ゴムロール11の寿命を延長することができる。ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率S(%)は、以下の式(1)で表すことができる。
S(%) = ( v1/v2 − 1 ) × 100 ・・・ (1)
v1:カッターロール10の外周面の周速
v2:ゴムロール11の外周面の周速
【0035】
ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率Sの採り得る範囲は、1%〜10%であり、好ましくは2%〜8%であり、さらに好ましくは4%〜6%である。カッターロール10のスリップ率Sを1%未満に設定すると、カッターロール10とゴムロール11との周速の差が十分でないため、切断刃10aがガラスチョップドストランドGを押し出す力(跳ね返り力)が弱くなる。その結果、ガラスチョップドストランドGがカッターロール10の切断刃10aの間に入り込んでカッターロール10の目詰まりを生じさせ、ガラスストランドFの切断不良を発生させる虞がある。カッターロール10のスリップ率Sを10%より大きく設定すると、切断刃10aの先端がゴムロール11の表面11aに食い込む際に、切断刃10aの反りによる負荷が過大になり、切断刃10aを損傷させる虞がある。ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率Sを変動させる方法を以下に説明する。
【0036】
スリップ率Sを変動させる方法としては、例えば、(1)スリップ率Sを基準となるスリップ率(基準スリップ率)から一定の時間周期で上下変動させ、上下変動させるスリップ率Sの範囲(上下変動量)を周期毎にランダムに変動させる第1の変動法、(2)スリップ率Sを基準スリップ率から一定の上下変動量で変動させ、変動の時間周期をランダムに変更させる第2の変動法、及び(3)これらの変動法を組み合わせた変動法が挙げられる。スリップ率Sの上下変動量及び変動の時間周期は、ランダムに変動又は変更させても、一定の規則に従って変動又は変更させてもよい。なお、「上下変動」とは、スリップ率Sを、基準スリップ率よりも大きな値に変動させた後に基準スリップ率よりも小さな値まで変動させた場合は勿論、基準スリップ率よりも小さな値に変動させた後に基準スリップ率よりも大きな値までに変動させた場合も含む。また、「時間周期」とは、基準スリップ率からスリップ率Sを上下変動させて基準スリップ率に戻るまでに要した時間を表す。
【0037】
第1の変動法としては、例えば、ガラスチョップドストランドGの製造開始時のスリップ率Sである初期スリップ率を基準スリップ率S´とし、スリップ率Sを基準スリップ率S´から所定の上下変動量で一定の時間周期で変動させ、この上下変動量を周期毎にランダムに変動させる。第1の変動法では、カッターロール10の切断刃10aに極端な負荷が掛かり難くなり、切断刃10aの損傷を防ぐことができる。基準スリップ率S´は4%〜6%に設定され、上下変動量は±0.4%〜±2%に設定される。好ましくは、基準スリップ率S´は4%〜6%に設定され、上下変動量は±1%に設定される。より好ましくは、基準スリップ率S´は5%に設定され、上下変動量は±1%に設定される。
【0038】
第2の変動法としては、例えば、ガラスチョップドストランドGの製造開始時のスリップ率Sである初期スリップ率を基準スリップ率S´とし、スリップ率Sを基準スリップ率S´から一定の上下変動量で変動させ、この変動の時間周期をランダムに変更させる。変動の時間周期をランダムに変更させるとは、スリップ率Sが基準スリップ率S´の値から所定の上下変動量で変動して再び同じ基準スリップ率S´の値に戻るまでの時間を変更することである。この時間周期の変更幅は、10秒〜30秒に設定することが好ましい。時間周期の変更幅を10秒より短く設定すると、スリップ率Sが細かく変動し過ぎるため、切断刃10aの反りによる負荷が過大になり切断刃10aを損傷させる虞がある。時間周期の変更幅を30秒より長く設定すると、スリップ率Sの変動が十分でないため、ゴムロール11の表面11aの同じ箇所に切断刃10aが食い込み易くなる。その結果、切断刃10aの跳ね返りの力によりゴムロール11の表面11aに鋸状の深い溝が形成され、ゴムロール11の寿命が短くなる虞がある。
【0039】
以下、ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率Sを変動させる実施形態について説明する。図3及び図4は、ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率Sの時間変化を示したタイムチャートである。図3(a)は第1実施形態に係るスリップ率Sのタイムチャート、図3(b)は第2実施形態に係るスリップ率Sのタイムチャート、図3(c)は第3実施形態に係るスリップ率Sのタイムチャート、図4(d)は第4実施形態に係るスリップ率Sのタイムチャート、図4(e)は第5実施形態に係るスリップ率Sのタイムチャートである。何れの実施形態においても、ガラスチョップドストランドGの製造開始時の初期スリップ率を基準スリップ率S´とし、基準スリップ率S´から所定の上下変動量でスリップ率Sを変動させている。縦軸の基準スリップ率S´の右横に示す数字は、基準スリップ率の実際の値を示し、縦軸は、基準スリップ率S´からの変動量を表す。ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率Sの変動法としては、上記の第1の変動法、第2の変動法、及びこれらを組み合わせた変動法を採用することができる。なお、ゴムロール11の外周面の周速を一定とし、カッターロール10の外周面の周速を変動させることにより、スリップ率Sを変動させることが好ましい。ゴムロール11の外周面の周速が一定であるため、ガラスチョップドストランドの製造装置100に供給されるガラスストランドFの供給速度を一定にでき、その結果、単位時間あたりのガラスチョップドストランドGの製造量を一定にできる。
【0040】
[第1実施形態]
図3(a)に示す第1実施形態では、第1の変動法及び第2の変動法の両方を用いてスリップ率Sをランダムに変動させている。タイムチャートの点線で区切られた各区間は、スリップ率Sの変動の一周期を表している。基準スリップ率S´を6.0%に設定し、スリップ率Sを、この基準スリップ率S´から±0.6〜±1.0%の上下変動量でランダムに変動させ、且つスリップ率Sの上下変動の時間周期を10秒〜14秒の間でランダムに変更させている。本実施形態では、スリップ率Sの上下変動量及び変動の時間周期の両方をランダムに変動又は変更させているため、カッターロール10の切断刃10aをゴムロール11の表面11aに対して回転前後方向にランダムにずらした状態で当接させることができる。その結果、ゴムロール11の表面11aに深い溝が形成されることを確実に防止することができる。
【0041】
[第2実施形態]
図3(b)に示す第2実施形態では、スリップ率Sの上下変動量を一定に設定し、第2の変動法を用いてスリップ率Sの変動の時間周期をランダムに変更させている。タイムチャートの点線で区切られた各区間は、スリップ率Sの変動の一周期を表している。基準スリップ率S´を5.0%に設定し、スリップ率Sを、この基準スリップ率S´から±1.0%の上下変動量で変動させ、且つスリップ率Sの変動の時間周期を10秒〜22秒の間でランダムに変更させている。本実施形態では、スリップ率Sの変動の時間周期をランダムに変更させているため、カッターロール10の切断刃10aをゴムロール11の表面11aに対して回転前後方向にランダムにずらした状態で当接させることができる。その結果、ゴムロール11の表面11aに深い溝が形成されることを確実に防止することができる。
【0042】
[第3実施形態]
図3(c)に示す第3実施形態では、スリップ率Sの変動の時間周期を一定に設定し、第1の変動法を用いてスリップ率Sの上下変動量をランダムに変動させている。タイムチャートの点線で区切られた各区間はスリップ率Sの変動の一周期を表している。基準スリップ率S´を4.0%に設定し、スリップ率Sを、この基準スリップ率S´から±0.4〜±2.0%の上下変動量でランダムに変動させ、且つスリップ率Sの変動の時間周期を10秒に設定している。本実施形態では、スリップ率Sの上下変動量をランダムに変動させているため、カッターロール10の切断刃10aをゴムロール11の表面11aに対して回転前後方向にランダムにずらした状態で当接させることができる。その結果、ゴムロール11の表面11aに深い溝が形成されることを確実に防止することができる。
【0043】
[第4実施形態]
図4(d)に示す第4実施形態では、第1の変動法及び第2の変動法の両方を用いてスリップ率Sを一定の規則に従って変動させている。タイムチャートの点線で区切られた各区間はスリップ率Sの変動の一周期を表している。基準スリップ率S´を5.0%に設定し、スリップ率Sを、この基準スリップ率S´から±0.6〜±1.0%の上下変動量で変動させ、且つスリップ率Sの変動の時間周期を10秒〜14秒の間で変更させている。さらに、スリップ率Sの変動の三周期を1サイクルとして設定し、このサイクルを繰り返してスリップ率Sを一定の規則で変動するようにしている。本実施形態では、スリップ率Sの上下変動量及び変動の時間周期の両方を一定の規則に従って変動又は変更させているため、カッターロール10の切断刃10aをゴムロール11の表面11aに対して回転前後方向に所定のパターンでずらした状態で当接させることができる。その結果、スリップ率Sの変化による切断刃10aにかかる負荷を確実に軽減しながら、ゴムロール11の表面11aに深い溝が形成されることを確実に防止することができる。本実施形態では、スリップ率Sの上下変動量及び変動の時間周期の両方を変動又は変更させているが、上記の第2実施形態及び第3実施形態のように、何れか一方を一定にして、他方を変動又は変更させるように設定してもよい。
【0044】
[第5実施形態]
図4(e)に示す第5実施形態では、スリップ率Sの上下変動量及び変動の時間周期を一定に設定して、スリップ率Sを変動させている。タイムチャートの点線で区切られた各区間はスリップ率Sの変動の一周期を表している。基準スリップ率S´を5.0%に設定し、スリップ率Sを、この基準スリップ率S´から±1.5%の上下変動量で変動させ、且つスリップ率Sの変動の時間周期を20秒に設定している。本実施形態では、スリップ率Sの上下変動量及び変動の時間周期を一定に設定しているため、カッターロール10の切断刃10aにかかる負荷を確実に軽減することができる。
【実施例】
【0045】
本発明に係るゴムロールに対するカッターロールのスリップ率を変動させたガラスチョップドストランドの製造装置(実施例)と、ゴムロールに対するカッターロールのスリップ率を一定にしたガラスチョップドストランドの製造装置(比較例)とを使用し、ゴムロールの表面の劣化試験を実施した。使用したゴムロールは、径が370mm、幅方向の長さが350mm、弾性体の厚みが100mmである。ゴムロールの弾性体にはウレタンゴムを用いた。ゴムロールの周速を260m/分に設定した。実施例は、図3(b)に示すように、基準スリップ率を5.0%に設定し、スリップ率を、この基準スリップ率から±1.0%の上下変動量で変動させ、且つスリップ率Sの変動の時間周期を10秒〜30秒の間でランダムに変更させた。比較例は、スリップ率を5%に設定した。実施例及び比較例のガラスチョップドストランドの製造装置を30時間稼働させ、ゴムロールの表面の劣化状態を目視により評価した。
【0046】
図5は、(a)本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置で使用したゴムロールの表面(実施例)、及び(b)従来のガラスチョップドストランドの製造装置で使用したゴムロールの表面(比較例)の写真である。図5(a)に示されるように、実施例のゴムロールの表面は回転前後方向で略均等に削られており、平滑な状態を維持している。一方、図5(b)に示されるように、比較例のゴムロールの表面は鋸状の深い溝が形成されており、劣化が進行していることが確認できる。なお、カッターロールの切断刃へのガラスチョップドストランドの目詰まりは、実施例及び比較例の何れにおいても発生しなかった。
【0047】
〔別実施形態〕
図6は、本発明に係るガラスチョップドストランドの製造装置の別実施形態であり、研磨手段14を備えたガラスチョップドストランドの製造装置100の概略平面図である。図6中に示す黒矢印はカッターロール10及び研磨手段14の移動方向を示している。上記実施形態では、ゴムロール11に対するカッターロール10のスリップ率Sを変動させて、カッターロール10の切断刃10aをゴムロール11の表面11aに対して回転前後方向にずらした状態で当接させることで、ゴムロール11の表面11aに深い溝が形成されることを抑制しているが、ゴムロール11の表面11aを平滑化するため、ゴムロール11の幅方向に往復移動しながらゴムロール11の表面11aを研磨する研磨手段14をさらに設けることも可能である。
【0048】
研磨手段14は、図6に示すように、ゴムロール11の表面11aを研磨する研磨部15と、研磨部15をゴムロール11の軸心11bに対して近接するように移動させる近接移動手段30と、研磨部15をゴムロール11の幅方向と平行に往復移動させる幅方向移動手段40とを備えている。研磨部15は、近接移動手段30によりゴムロール11の表面11aに当接し、幅方向移動手段40によりゴムロール11の幅方向に往復移動することで、ゴムロール11の表面11aを研磨する。
【0049】
幅方向移動手段40は、図6に示すように、ゴムロール11の表面11aを研磨する研磨部15を載置する第2ベース41と、ゴムロール11の幅方向に対して平行となる方向に配置された第2レール42と、第2レール42を固定するレール台43と、第2ベース41を移動させる第2駆動手段44とを備えている。第2ベース41には、研磨部15がゴムロール11の表面11aと対向するように固定されている。第2ベース41は、第2駆動手段44から駆動力を受けると、第2レール42の上をスライド移動する(矢印cの方向)。これにより、第2ベース41上に配置された研磨部15は、矢印cの方向に往復移動し、ゴムロール11の表面11aを均一に研磨する。
【0050】
近接移動手段30は、図6に示すように、レール台43を移動させる第3駆動手段31を備えている。レール台43は、第3駆動手段31から駆動力を受けると、ゴムロール11の軸心11bに対して直交する方向に配置された第3レール32の上をスライド移動する(矢印bの方向)。つまり、第2ベース41上に載置された研磨部15は、矢印bの方向、すなわちゴムロール11の表面11aを押圧する方向に移動する。これにより、研磨部15は、ゴムロール11の表面11aを所定の圧力で押圧することが可能となる。
【0051】
このような研磨手段14を設けることにより、ゴムロール11の表面11aが積極的に平滑化されるため、ゴムロール11の表面11aに深い溝が形成することがさらに抑制される。なお、研磨手段14を構成する研磨部15は、ゴムロール11の表面11aを均一に研磨できるものであればよい。例えば、ホルソー、バイト刃、回転砥石、エンドミル等が挙げられるが、その中でもホルソーが好適に使用される。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明のガラスチョップドストランドの製造装置、及び製造方法は、ガラスストランド(ガラス繊維)を、ガラスチョップドストランドに切断する製造工程において利用可能であるが、ガラス繊維以外の繊維(例えば、合成繊維、炭素繊維、天然繊維)や、さらには金属線等の線状物を切断する用途においても利用可能である。
【符号の説明】
【0053】
10 カッターロール
11 ゴムロール
11a 表面
100 ガラスチョップドストランドの製造装置
F ガラスストランド
S スリップ率
S´ 基準スリップ率
図1
図2
図3
図4
図5
図6