(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ステント状構造は、拡張構成および圧潰構成を有し、前記拡張構成におけるステント状構造は、前記圧潰構成に圧潰可能であり、オプションで、前記拡張可能構成におけるステント状構造は、前記ステント状構造を軸方向に縮小することによって、前記圧潰構成に圧潰可能である、請求項1に記載の医療デバイス。
拡張可能要素をさらに備え、前記ステント状構造は、前記拡張可能要素にわたって配置され、前記拡張可能要素は、前記ステント状構造を前記身体管腔の内壁に対して半径方向外向きに付勢するように拡張可能である、請求項1に記載の医療デバイス。
前記拡張可能要素は、膨張可能バルーンを備えるか、または、前記拡張可能要素は、独立して、前記ステント状構造から圧潰可能であるか、または、前記拡張可能要素は、治療薬または物質でコーティングされた外側表面を備えるか、または、前記拡張可能要素は、治療薬または物質を放出するための1つ以上の細孔を備える、請求項8に記載の医療デバイス。
前記拡張可能要素および前記ステント状構造の近位で前記カテーテルシャフトにわたって配置される拡張可能近位閉塞器をさらに備える、請求項10に記載の医療デバイス。
拡張可能遠位閉塞器をさらに備え、オプションで、前記遠位閉塞器は、前記拡張可能要素および前記ステント状構造の遠位に位置付けられるように、前記カテーテルシャフトの内側管腔を通して前進可能であり、オプションで、前記遠位閉塞器は、膨張可能ではない、請求項11に記載の医療デバイス。
【背景技術】
【0004】
バルーン血管形成術は、1976年以降、血管閉塞を治療する一般的方法となっている。経皮的冠動脈形成術(POBA)では、とりわけ、脈管の解離、不完全プラーク圧縮、低管腔利得、および脈管の急弾性反跳を含む、脈管への外傷に関連する、即時準最適結果を有する、有意な患者亜集合が存在する。これらの準最適即時結果のため、血管狭窄を治療するための他の手段が、開発された。血管内ステントは、広く利用されており、血管形成術の急性問題に対処し、再狭窄率をPOBAの場合の50〜60%からこれらのベアメタルステント(BMS)の場合の30〜35%に低減させる。
【0005】
BMSの再狭窄率は、通常、容認不可能であるため、薬物溶出ステント(DES)が、再狭窄を阻害するために使用される。これらのデバイスは、冠動脈循環において、再狭窄率を約20%以下に低減させる。しかしながら、DESは、非常に高価であって、致死的であることが証明され得る、血栓症につながる可能性がある。加えて、DESは、末梢循環において特に効果的ではない。各$3000超の薬物溶出ステントの費用は、米国の保険医療の全体的コストを飛躍的に増加させる。最後に、ステントは、コストがかかるだけではなく、高価かつ潜在的に有害な薬物が、ステント埋込後、少なくとも1年間、定期的に使用される。
【0006】
再狭窄は、血管形成術からステント留置および外科手術にさえ及ぶ、全血管介入の弱点である。種々の薬物が、再狭窄を防止し得る。主要な疑問は、良好な患者転帰をもたらし、かつ合併症を防止しながら、利用可能な最もコスト効果的様式において、薬物を送達する最善の方法である。
【0007】
可変プラーク形態および組成物のため、従来のPOBAによって提供される応力は、予測不能であり得、往々にして、高圧力バルーン膨張が、多くの場合、プラークを亀裂させるために十分な応力の提供を成功させるために必要とされる。プラークが、高圧力で圧縮されると、バルーンは、多くの場合、著しく瞬時に(1/10秒)、その完全寸法に非常に高速で拡張し、脈管壁を非常に高速で拡張させ、多くの場合、扁平筋細胞を断裂させるであろう。解離が、往々にして生じるように、その完全性を維持するために、徐々に伸展および変形する機会を有していない、扁平筋細胞への回復不能傷害も生じる。
【0008】
したがって、プラークが破砕するであろう圧力を低下させる方法およびデバイスは、多くの場合、動脈壁のよりゆっくりかつより徐々に伸展することをもたらすであろう。このようなよりゆっくりな伸展は、脈管への外傷度を低下させることができる。
【0009】
時として、バディワイヤと呼ばれる、血管形成術バルーンの外側に沿ったワイヤまたは複数のワイヤは、ワイヤに沿って、従来のバルーン表面の約120倍の応力の限局面積をもたらし得、外部ワイヤからの応力パターンは、従来のバルーンと同様に、表面上に集中するのではなく、プラークの中に延在する。応力パターンは、典型的には、従来のバルーンほどプラークの形態および組成物に依存しない。言い換えると、応力は、より予測可能であって、集中し、プラークを圧縮させるためにより低いバルーン圧力を要求し得る。臨床研究は、従来のPOBAカテーテルと比較して、バディワイヤ技法が、より低いバルーン圧力でプラークを圧縮し、より少ない解離を生じさせ、より少ない弾性反跳を有し、かつより多くの管腔利得ならびにより低い再狭窄率傾向を有することを確認した。
【0010】
より最近では、これらの概念を拡張する、
カッティングおよび
スコアリングバルーンが、導入されている。そのようなバルーンの1つは、バルーンの辺縁に沿って、いくつかのカミソリタイプの刃を使用する。
スコアリングバルーンは、バルーンにわたって設置されたいくつかの0.005〜0.007インチ支柱を利用し得る。両バルーンタイプは、商業的に成功している。それらは、典型的には、複合病変の治療またはプラーク変位において使用される。
スコアリングバルーンは、ステント埋込前の予膨張として利用されると、POBAより50%多くの管腔利得を達成することが示されている。本手技は、POBAと比較して、解離の数を有意に低減させることができる。
スコアリングバルーンはまた、POBAに関する問題である、病変からの滑落が生じないことが示されている。
スコアリングバルーンはまた、軟質、線維性、および石灰化プラークにおいて、POBAより効果的であり得、複合病変を治療する際に、プラーク変位の戦略として推奨されている。
スコアリングバルーンの使用は、したがって、一般に、緊急離脱ステント留置と称される、非意図的または計画外ステント留置の発生をほとんどもたらさない。
【0011】
長期膨張時間は、より少ない解離、ステント留置等のより少ないさらなる加入、およびより少ない再狭窄とともに、POBAの即時結果を改善する。一方、他の研究は可能性として、その長期膨張が、解離治療の結果であるため、長期膨張時間に伴って、長期結果に改善を示さなかった。現在、プラーク変位および長期膨張時間の両方を評価する研究は、施行または公開されていない。
【0012】
これらの機械的戦略は、POBAの急性合併症における測定可能な改善をもたらしたが、POBAにおける有望な進歩として、薬物溶出バルーン(DEB)が出現した。DEBは、パクリタキセル等の抗増殖性薬物でコーティングされたPOBAバルーンである。薬物は、むしろ短いバルーン膨張の間、送達され、最大6日後も、扁平筋細胞内に存在することが示された。DEBからの薬物は、本質的に、プラーク/脈管壁の100%を被覆する一方、薬物溶出ステントでは、わずか15〜20%である。冠状動脈ステント内再狭窄を治療するDESと比較して、DEBは、好ましいと考えられる。THUNDER試験(University Hospital Tuebingen(Tuebingen,
Germany)によって主催され、The New England Journal of Medicine、第358巻:689−699、2008年2月14日、第7号にて報告)では、DEBは、末梢血管系においてPOBAと比較された。DEBは、非常に効果的であって、2年時、標的病変再血管新生率は、DEBでは、わずか15%であった一方、POBAでは、59%であった。本分野における大部分の専門家は、冠動脈循環内のDEBの一般使用結果が、薬物溶出ステントの範囲内、すなわち、約20%程度の再狭窄率であることを期待している。本率は、考慮すべき改善の余地を残す。
【0013】
したがって、機械的および薬理学的両方の戦略が、バルーン血管形成術を用いて血管病変を治療する際に利点を示している。機械的戦略は、脈管にほとんど傷害を生じさせずに、急性または即時問題に効果的に対処し、薬物溶出バルーンの薬理学的戦略は、有意に、再狭窄を低下させる。
【0014】
さらに、最近の実験は、動脈の中への抗増殖性薬物であるパクリタキセルの直接注入が、薬物溶出バルーンまたは薬物溶出ステントと全く同じように効果的であり得ることを実証している。これは、通常、血管形成術および/またはステント留置後の血管形成術またはステント留置の部位にわたって、薬物の注入専用に設計されたカテーテルを採用することによって行なわれる。本タイプのカテーテルは、通常、一方が近位および一方が遠位にある、2つのバルーンを有する。薬物または他の薬剤は、閉鎖システム内において、その2つの間で注入され、薬物注入は、血管形成術、ステント留置、または他の治療手技後に行なわれる。これは、典型的には、薬物送達に先立って利用される、血管形成術バルーンまたはステント送達カテーテルの除去と、薬物を送達するための別個のデバイスの後続留置とを要求する。これは、余剰デバイスのコストのためだけではなく、また、交換が生じている間、血小板が、プラーク内の裂溝にわたって、かつ動脈壁内の小傷害面積を中心として付着し、薬物の一部が、それが必要とされる壁に送達されることを妨害するため、問題となり得る。加えて、前もって膨張された空間の中に薬物を注入するだけでは、壁の中に薬物を押勢する圧力がほとんど存在しない。治療手技および薬物送達ステップに続いて、薬物が、次いで、下流に放出されることになる。
【0015】
米国特許第5,059,178号では、Ya et al.は、血管からの血栓の除去のために、下流バルーンカテーテル遮断要素と、バルーン遮断要素を伴う上流吸引カテーテルとを伴う、デバイスを説明している。本デバイスは、2つのバルーン間の空間の中に溶解剤を注入することによって、血栓を溶解し、次いで、溶解された血栓を上流吸引カテーテルを通して身体から引き出すために利用される。任意の後続介入または療法(血管形成術、ステント留置、および同等物)が、溶解された血栓の除去後に行なわれる。
【0016】
米国特許第6,022,366号では、Zadno−Azizi et al.は、前述のYaによって説明されるものに類似するが、塞栓封じ込めを対象とする、別の二重バルーンデバイスを説明している。本デバイスは、実際には、3つのカテーテル潅注/吸引システムであって、また、最内下流バルーン遮断または閉塞要素と、最外上流バルーン閉塞カテーテルとを有し、その2つの間に中間カテーテルを伴う。残骸および塞栓の潅注/吸引は、上流バルーン閉塞カテーテルと中間カテーテルとの間の外側経路の使用によって、および中間カテーテルと最内下流バルーン遮断要素との間の内側経路の使用によって生じる。3つのカテーテルの使用は、物質の吸引のために利用可能な経路の断面サイズを低減させる傾向にある。
【0017】
米国特許第5,449,372号では、Schmalz et al.は、病変の膨張後、支持のために使用され得る、一時的ステントを説明している。
【0018】
米国特許第6,450,989号および第7,011,654号では、William
R. Dubrulおよび著者は、疾患阻害剤を伴う膨張および支持装置ならびにその使用方法を説明している。
【0019】
米国特許第7,232,432号では、William R. Dubrulおよび著者は、血管形成術および薬物送達のための多孔性編組構造を説明している。
【0020】
以下の米国特許第および刊行物もまた、着目され得る:米国特許第8,454,636号、第7,494,497号、第7,279,002号、第6,808,531号、第5,797,935号、および第5,766,203号、ならびに米国公開第2013/0041391号、第2011/0082483号、および第2005/0080478号。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0022】
良好な患者転帰をもたらし、合併症を防止しながら、利用可能な最もコスト効果のある様式においていかにして薬物を最良に送達するかという問題に対処するために、医療デバイス産業は、本質的に、より少ない傷害、故に、より少ない再狭窄を生じさせるデバイスの開発とは対照的に、傷害(再狭窄)に対する血管応答を阻害する方法およびデバイスに焦点を当てている。本発明の一側面は、バルーンにわたる特殊編組の膨張の使用によって、より少ない傷害を血管系に生じさせることで、より低い圧力において、より少ない解離およびより均一なプラーク分裂を生じさせ、かつ脈管壁内の深くに薬物を導入することの両方を行なう、デバイスおよび方法を対象とする。この後者の作用は、近位および遠位閉塞器を使用して、抗増殖性薬物等の薬剤を閉塞器間の領域の中に注入し、閉塞器および注入された薬剤が定位置に留まる間、バルーン血管形成術等の介入を行なうことによって達成される。本発明の別の側面はまた、編組ステント状構造を一時的また一過性ステントとして使用することによって、長期バルーン膨張と同様に、脈管壁に圧力を維持するのに役立つ。したがって、より少ない初期傷害およびより少ない弾性反跳が、より少ない再狭窄をもたらすはずであって、薬物の送達はさらに、再狭窄を低減または防止するであろう。
【0023】
典型的には、冠動脈または他の血管介入後の後期転帰を決定するのは、介入の即時結果(即時管腔直径および即時残留狭窄割合)である。本発明の多くの実施形態は、これらの2つの要因を改善するように設計される。経皮的介入における最適転帰は、1)より少ない解離および弾性反跳を伴って、優れた急性血管造影結果を得ることと、2)遠位血管床への損傷を回避することと(アテローム切除術と同様に)、3)薬理学的介入を用いて扁平筋細胞増殖を低減させることとに依存する。本発明の側面は、全3つの領域に対処する。
【0024】
本発明の多くの実施形態は、カテーテルアセンブリを使用して、身体の血管チャネル内の標的部位を治療する不法を対象とし、カテーテルアセンブリは、近位閉塞器および遠位閉塞器を備える。方法は、以下のステップを含む。近位閉塞器は、標的部位の近位の第1の位置において、管チャネル閉塞状態で血管チャネル内に位置付けられ、それによって、血管チャネルを第1の位置において閉塞する。遠位閉塞器は、標的部位の遠位の第2の位置において、血管チャネル閉塞状態で血管チャネル内に位置付けられ、それによって、血管チャネルを第2の位置において閉塞し、それによって、遠位および近位閉塞器間の領域を画定する。薬剤が、その領域の中に注入される。介入が、遠位および近位閉塞器がその血管チャネル閉塞状態にあって、薬剤がその領域内にある間、標的部位において行なわれる。カテーテルアセンブリは、血管チャネルから除去される。
【0025】
いくつかの実施形態では、介入を行なうステップは、バルーンおよびバルーンを被覆する一時的ステント構造等の拡張デバイスを血管チャネルの内壁に対して拡張させるステップを含む。いくつかの実施形態では、バルーンは、圧潰され、ステント構造を、一定時間周期の間、内壁に対して拡張させて残し、圧潰バルーンおよび圧潰ステント構造は、ステント構造除去ステップの間、血管チャネルから除去される。
【0026】
多くの実施形態では、バルーンステントアセンブリは、近位部分および遠位部分を有する、カテーテルアセンブリを備える。カテーテルアセンブリは、第1および第2の伸長部材を備えてもよい。一時的ステントは、近位および遠位端を有してもよく、近位端は、第1の伸長部材に沿って、第1の位置に固着され、遠位端は、第2の伸長部材に沿って、第2の位置に固着される。一時的ステントは、相互から離れるような第1および第2の位置の移動によって、収縮状態に留置可能であってもよい。アセンブリはまた、一時的ステントによって囲繞される場所において、カテーテルアセンブリの遠位部分に搭載された膨張可能バルーンを含んでもよい。バルーンは、膨張状態に留置可能であって、それによって、一時的ステントを拡張状態および圧潰状態に留置してもよい。一時的ステントは、バルーンが圧潰状態に移動すると、拡張状態に自由に留まることができる。
【0027】
バルーンを利用して、一時的ステントを拡張させることによって、バルーンの圧力に障害物を圧迫させるだけではなく、その作用は、上にある一時的ステント構造によって向上されることができる。一時的ステントのワイヤは、プラーク上に限局力の面積を提供し得、これは、プラークまたは障害物が、POBAを用いて往々にして見られる非制御断裂および解離と比較して、より少ない圧力で膨張され、制御された拡張をもたらすことを可能にするであろう。扁平筋細胞をより徐々に伸展させ、かつより徐々に変形させ得、かつそれらは、往々にしてPOBAの場合におけるように回復不能に傷害されるのではなく、このような伸展に対応し、その完全性を維持する機会を有し得る。
【0028】
したがって、バルーンは、2つの別々の機能を果たすことができる:1)プラークまたは障害物を膨張させることができ(上にある一時的ステント構造のため、より一貫した様式において)、かつ2)バルーンの補助を伴わずに、一時的ステント構造を膨張させることによって達成され得るものより大きな力およびより多くの管腔利得を伴って、一時的ステントをより効果的に膨張させることができる。
【0029】
したがって、バルーンは、一時的ステントとともに、脈管を効果的に膨張させ、次いで、膨張に続いて、膨張された脈管を支持することが可能であり得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1の伸長部材は、外側アクチュエータスリーブを備え、第2の伸長部材は、バルーンが搭載される、内側バルーンカテーテルシャフトを備える。いくつかの実施形態では、一時的ステントは、多孔性編組ステント構造を備える。
【0031】
進行性血管疾患の治療は、社会が負担する最大健康医療費用のうちの1つである。2012年には、100万例の非冠状動脈形成術および900,000例の単独冠状動脈形成術が行なわれると推定される。(Millennium Research Group, 2009.American Heart Association, Heart
Diseases and Stroke Statistics, 2009 Update at a Glance.)POBA等の多くのより単純かつより安価な介入方法は、往々にして効果的ではなく、毎年数10億ドルもかかる、ステント留置および外科手術等のより複雑かつ高価な代替の使用を余儀なくする。
【0032】
本発明の使用は、最初に、わずかな血管傷害しか生じさせず、往々にしてステント留置を必要とする弾性反跳を防止し、同時に、非増殖性薬剤を投与することにより、再狭窄を防止することによって、POBAの結果を改善し、ステント留置および/または外科手術の必要性を低減または回避することが予期される。本発明の多くの実施形態に従って施行される手技は、POBAよりわずかのみコストがかかると予期される。
【0033】
概算では、本発明の多くの実施形態の使用は、約190万例の末梢血管形成術および独立冠状動脈形成術(ステント埋込と関連付けられない)が2012年に行なわれるであろうため、1年あたり$10億ドル超の大幅なコスト節約をもたらし得ることが示されている。(Millennium Research Group, 2009.American Heart Association, Heart Diseases and Stroke Statistics ,2009 Update at a Glance.)全症例において、POBAと本発明の多くの実施形態を置換し、190万人の患者のうちの40%(760,000人の患者)から10%(190,000人の患者)に再介入率を減少させることによって、約570,000人の患者が、再介入から免れることになるであろう。$5850/手技の診療報酬コストでは、$33.3億/年の節約となるであろう。現在、そのような再狭窄病変は、通常、ステント、外科手術、または他のよりコストがかかる方法を用いて治療される。平均して、これらの付加的手技は、手技あたり約$2,000のコストを追加する。$2,000が、これらの症例のうちの80%において、再介入毎に追加される場合、節約は、$9億1,200万(570,000手技×80%×$2,000=$9億1,200万)増加し、合計で、1年あたり$42億4000万の節約が可能である。25%の市場参入度は、本発明を使用すると、コストがかかる「緊急離脱」または予期しないステント留置の発生の予期される減少を考慮しなくても、1年あたり$10億超の年間コスト節約をもたらすであろう。
【0034】
本発明のある側面は、身体管腔内の標的部位を治療するための医療デバイスを提供する。多くの場合、標的部位は、プラークで閉塞された血管の領域となるであろう。本医療デバイスは、複数の
スコアリングフィラメントまたは要素および複数の非
スコアリングフィラメントまたは要素を備え得る、ステント状構造を備えてもよい。
スコアリングフィラメントおよび非
スコアリングフィラメントは、相互に織り込まれてもよい。代替として、または組み合わせて、
スコアリングおよび非
スコアリングフィラメントの少なくともいくつかは、相互に織り込まれなくてもよい。例えば、フィラメントは、レーザ切断された足場の支柱であってもよい。ステント状構造は、典型的には、管状メッシュ編組を備えてもよい。複数の非
スコアリングフィラメントは、ステント状構造がその中で拡張された後、身体管腔を半径方向に支持するように構成されてもよい。ステント状構造は、
スコアリングフィラメントより多くの非
スコアリングフィラメントを備えてもよい。
スコアリングフィラメントまたは要素より多くの非
スコアリングフィラメントまたは要素を提供することによって、ステント状構造によるより大きな構造強度および改善された
スコアリングが、提供されることができる。例えば、身体管腔内の病変または閉塞の
スコアリングは、プラーク上およびその中の1つまたはいくつかの面積に限局力を提供することに依存し得る。あまりに多くのフィラメントが、
スコアリングフィラメントである場合、本限局力は、フィラメントの全てにわたって希薄化または分割され、いずれも、プラークを
スコアリングフィラメントの真下で破砕させるためのプラークの中への指向力に支配力を持たない場合がある。したがって、限定数の
スコアリングフィラメントまたは要素のみ、血管等の身体管腔内に存在するプラークを破砕する、いくつかの限局面積の所望の結果をもたらすために必要とされ得る。
【0035】
ステント状構造は、典型的には、拡張構成および圧潰構成を有する。拡張構成におけるステント状構造は、圧潰構成に圧潰可能であってもよい。拡張可能構成におけるステント状構造は、ステント状構造を軸方向に縮小することによって、圧潰構成に圧潰されることができる。
【0036】
複数の
スコアリングフィラメントまたは複数の非
スコアリングフィラメントのうちの1つ以上は、非軸方向であってもよい。例えば、複数の
スコアリングフィラメントまたは複数の非
スコアリングフィラメントのうちの1つ以上は、ステント状構造の縦軸にわたって螺旋状に巻着されてもよい。また、複数の
スコアリングフィラメントまたは複数の非
スコアリングフィラメントのうちの1つ以上は、同一の方向に螺旋状に巻着されてもよい。
【0037】
各
スコアリングフィラメントは、先鋭、三角形、または長方形形状のうちの1つ以上であってもよい。各非
スコアリングフィラメントは、平坦、丸形、長方形、または円筒形形状のうちの1つ以上であってもよい。少なくとも1つの
スコアリングフィラメントは、非
スコアリングフィラメントが
スコアリングフィラメントを通して交差するにつれて、少なくとも1つの非
スコアリングフィラメントを受容するための複数の切り欠きを備えてもよい。複数の切り欠きは、少なくとも1つの
スコアリングフィラメントの長さにわたって、分散(例えば、均一に分散)されてもよい。
【0038】
医療デバイスはさらに、拡張可能要素を備えてもよい。ステント状構造は、拡張可能要素にわたって配置されてもよい。拡張可能要素は、ステント状構造を身体管腔の内壁に対して半径方向外向きに付勢するように拡張可能であってもよい。拡張可能要素は、膨張可能バルーンを備えてもよい。拡張可能要素は、独立して、ステント状構造から圧潰可能であってもよい。拡張可能要素は、治療薬または物質でコーティングされた外側表面を備えてもよい。拡張可能要素は、治療薬または物質を放出するための1つ以上の細孔を備えてもよい。
【0039】
医療デバイスはさらに、カテーテルシャフトを備えてもよく、拡張可能要素は、カテーテルシャフトにわたって配置されてもよい。医療デバイスはさらに、拡張可能要素およびステント状構造の近位でカテーテルシャフトにわたって配置される拡張可能近位閉塞器を備えてもよい。医療デバイスはさらに、拡張可能遠位閉塞器を備えてもよい。遠位閉塞器は、拡張可能要素およびステント状構造の遠位に位置付けられるように、カテーテルシャフトの内側管腔を通して前進可能であってもよい。例えば、マレコット等の遠位閉塞器は、非膨張可能であってもよい。
【0040】
本発明の別の側面は、身体管腔内の標的部位を治療するための医療デバイスを提供する。多くの場合、標的部位は、プラークで閉塞された血管の領域となるであろう。本医療デバイスは、複数の
スコアリングフィラメントおよび複数の非
スコアリングフィラメントを備え得る、ステント状構造を備えてもよい。
スコアリングフィラメントおよび非
スコアリングフィラメントは、相互に織り込まれてもよい。代替として、または組み合わせて、
スコアリングおよび非
スコアリングフィラメントの少なくともいくつかは、相互に織り込まれなくてもよい。少なくとも1つの
スコアリングフィラメントは、非
スコアリングフィラメントが
スコアリングフィラメントを通して交差するにつれて、少なくとも1つの非
スコアリングフィラメントを受容するための複数の切り欠きを備えてもよい。複数の切り欠きは、少なくとも1つの
スコアリングフィラメントの長さにわたって、分散(例えば、均一に分散)されてもよい。
【0041】
本発明の別の側面は、身体管腔内の標的領域を治療する方法を提供する。多くの場合、標的部位は、プラークで閉塞された血管の領域となるであろう。カテーテルアセンブリは、身体管腔内の標的領域またはその近傍に位置付けられてもよい。カテーテルアセンブリの拡張可能要素は、拡張されることで、(i)拡張可能要素にわたって配置されるステント状構造を拡張させ、(ii)拡張可能要素およびステント状構造の両方を標的領域の内壁に対して付勢してもよい。いくつかの実施形態では、内壁はまた、ステント状構造または拡張可能要素のうちの1つ以上
を用いてスコアリングされてもよい。代替として、または組み合わせて、治療薬は、内壁の中に注入するために、拡張可能要素の1つ以上の細孔から放出されてもよい。多くの実施形態では、標的領域は、少なくとも2つの閉塞器、すなわち、標的領域の遠位の遠位閉塞器および標的領域の近位の近位閉塞器を拡張させることによって隔離されてもよい。拡張可能要素は、圧潰され、ステント状構造を内壁に対して拡張させ、かつ内壁を半径方向に支持して残してもよい。ステント状構造は、一定時間周期の間、内壁に対して拡張されて残され、(i)内壁の弾性反跳を阻害することと、(ii)治療薬が、内壁の中に注入されることを可能にすることと、(iii)流れを制限する解離を阻害または最小量にすることとのうちの1つ以上を行なってもよい。最後に、ステント状構造は、一定時間周期後、圧潰されてもよく、カテーテルアセンブリは、次いで、標的領域から除去されてもよい。
【0042】
本発明の他の特徴、側面、および利点は、以下の図、発明を実施するための形態、および請求項の精査に応じて見られ得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
身体管腔内の標的部位を治療するための医療デバイスであって、
相互に織り込まれた複数の
スコアリングフィラメントおよび複数の非
スコアリングフィラメントを備える、ステント状構造を備え、
前記ステント状構造は、
スコアリングフィラメントより多くの非
スコアリングフィラメントを備える、医療デバイス。
(項目2)
前記ステント状構造は、管状メッシュ編組を備える、項目1に記載の医療デバイス。
(項目3)
前記複数の非
スコアリングフィラメントは、前記ステント状構造がその中で拡張された後、前記身体管腔を半径方向に支持するように構成される、項目1に記載の医療デバイス。
(項目4)
前記ステント状構造は、拡張構成および圧潰構成を有し、前記拡張構成におけるステント状構造は、前記圧潰構成に圧潰可能である、項目1に記載の医療デバイス。
(項目5)
前記拡張可能構成におけるステント状構造は、前記ステント状構造を軸方向に縮小することによって、前記圧潰構成に圧潰可能である、項目4に記載の医療デバイス。
(項目6)
前記複数の
スコアリングフィラメントまたは前記複数の非
スコアリングフィラメントのうちの1つ以上は、非軸方向である、項目1に記載の医療デバイス。
(項目7)
前記複数の
スコアリングフィラメントまたは前記複数の非
スコアリングフィラメントのうちの1つ以上は、前記ステント状構造の縦軸にわたって螺旋状に巻着される、項目6に記載の医療デバイス。
(項目8)
前記複数の
スコアリングフィラメントまたは前記複数の非
スコアリングフィラメントのうちの1つ以上は、同一の方向に螺旋状に巻着される、項目7に記載の医療デバイス。
(項目9)
各
スコアリングフィラメントは、先鋭、三角形、または長方形形状のうちの1つ以上を有する、項目1に記載の医療デバイス。
(項目10)
各非
スコアリングフィラメントは、平坦、丸形、長方形、または円筒形形状のうちの1つ以上を有する、項目1に記載の医療デバイス。
(項目11)
少なくとも1つの
スコアリングフィラメントは、前記少なくとも1つの非
スコアリングフィラメントが、前記少なくとも1つの
スコアリングフィラメントを通して交差するにつれて、少なくとも1つの非
スコアリングフィラメントを受容するための複数の切り欠きを備え、前記複数の切り欠きは、前記少なくとも1つの
スコアリングフィラメントの長さにわたって分散される、項目1に記載の医療デバイス。
(項目12)
拡張可能要素をさらに備え、前記ステント状構造は、前記拡張可能要素にわたって配置され、前記拡張可能要素は、前記ステント状構造を前記身体管腔の内壁に対して半径方向外向きに付勢するように拡張可能である、項目1に記載の医療デバイス。
(項目13)
前記拡張可能要素は、膨張可能バルーンを備える、項目12に記載の医療デバイス。
(項目14)
前記拡張可能要素は、独立して、前記ステント状構造から圧潰可能である、項目12に記載の医療デバイス。
(項目15)
前記拡張可能要素は、治療薬または物質でコーティングされた外側表面を備える、項目12に記載の医療デバイス。
(項目16)
前記拡張可能要素は、治療薬または物質を放出するための1つ以上の細孔を備える、項目12に記載の医療デバイス。
(項目17)
カテーテルシャフトをさらに備え、前記拡張可能要素は、前記カテーテルシャフトにわたって配置される、項目12に記載の医療デバイス。
(項目18)
前記拡張可能要素および前記ステント状構造の近位で前記カテーテルシャフトにわたって配置される拡張可能近位閉塞器をさらに備える、項目17に記載の医療デバイス。
(項目19)
拡張可能遠位閉塞器をさらに備える、項目17に記載の医療デバイス。
(項目20)
前記遠位閉塞器は、前記拡張可能要素および前記ステント状構造の遠位に位置付けられるように、前記カテーテルシャフトの内側管腔を通して前進可能である、項目19に記載の医療デバイス。
(項目21)
前記遠位閉塞器は、非膨張可能である、項目20に記載の医療デバイス。
(項目22)
身体管腔内の標的部位を治療するための医療デバイスであって、
相互に織り込まれた複数の
スコアリングフィラメントおよび複数の非
スコアリングフィラメントを備える、ステント状構造を備え、
少なくとも1つの
スコアリングフィラメントは、前記少なくとも1つの非
スコアリングフィラメントが、前記少なくとも1つの
スコアリングフィラメントを通して交差するにつれて、少なくとも1つの非
スコアリングフィラメントを受容するための複数の切り欠きを備え、
前記複数の切り欠きは、前記少なくとも1つの
スコアリングフィラメントの長さにわたって分散される、医療デバイス。
(項目23)
身体管腔内の標的領域を治療する方法であって、
カテーテルアセンブリを前記身体管腔内の標的領域またはその近傍に位置付けるステップと、
前記カテーテルアセンブリの拡張可能要素を拡張させ、前記拡張可能要素にわたって配置されるステント状構造を拡張させ、前記拡張可能要素および前記ステント状構造の両方を前記標的領域の内壁に対して付勢するステップと、
前記内壁の中への注入のために、前記拡張可能要素の外側表面から治療薬を放出するステップと、
前記拡張可能要素を圧潰させ、前記ステント状構造を、前記内壁に対して拡張され、かつ前記内壁を半径方向に支持したままにするステップと、
前記ステント状構造を、一定時間周期の間、前記内壁に対して拡張されたままにし、前記内壁の弾性反跳を阻害し、前記治療薬が、前記内壁の中へ注入されることを可能にするステップと、
前記時間周期後、前記ステント状構造を圧潰させるステップと、
前記カテーテルアセンブリを前記標的領域から除去するステップと、
を含む、方法。
(項目24)
前記ステント状構造または前記拡張可能要素のうちの1つ以上を用いて、前記内壁
をスコアリングするステップをさらに含む、項目23に記載の方法。
(項目25)
身体管腔内の標的領域を治療する方法であって、
カテーテルアセンブリを前記身体管腔内の標的領域またはその近傍に位置付けるステップと、
前記カテーテルアセンブリの拡張可能要素を拡張させ、前記拡張可能要素にわたって配置されるステント状構造を拡張させ、前記拡張可能要素および前記ステント状構造の両方を前記標的領域の内壁に対して付勢するステップと、
前記内壁の中に注入するために、前記拡張可能要素の1つ以上の細孔から治療薬を放出するステップと、
前記拡張可能要素を圧潰させ、前記ステント状構造を、前記内壁に対して拡張され、かつ前記内壁を半径方向に支持したままにするステップと、
前記ステント状構造を、一定時間周期の間、前記内壁に対して拡張されたままにし、前記内壁の弾性反跳を阻害し、前記治療薬が、前記内壁の中に注入されることを可能にするステップと、
前記時間周期後、前記ステント状構造を圧潰させるステップと、
前記カテーテルアセンブリを前記標的領域から除去するステップと、
を含む、方法。
(項目26)
前記ステント状構造または前記拡張可能要素のうちの1つ以上を用いて、前記内壁
をスコアリングするステップをさらに含む、項目25に記載の方法。
【0043】
(参照による引用)
本明細書に記載の全ての刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が、具体的かつ個々に、参照することによって組み込まれることが示される場合と同程度に参照することによって本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本発明の新規特徴は、添付の請求項に具体的に記載される。本発明の特徴および利点のさらなる理解は、本発明の原理が利用される例証的実施形態を記載する以下の発明を実施するための形態および付随の図面を参照することによって得られるであろう。
【0045】
図1−10は、共同所有の米国特許第6,238,412号に示されるような構造を示す。
【0046】
図11−20は、本発明の多くの実施形態による、例示的デバイスおよび手技を図示する。
【
図1】
図1は、血液透析において使用されるDacron(R)グラフト内で完全に展開されたデバイスを示す、機械的概略である。
図1は、その半径方向拡張状態にあるカテーテルの遠位端における遮断要素と、その半径方向拡張状態にある支持ワイヤの遠位端における閉塞係合要素とを示す。近位遮断要素は、特定の用途のために要求されるであろうような種々の形状をとってもよい。好ましい形状は、より大きい直径が要素上の近位にあるより小さい直径の遠位にある、漏斗形状である可能性が高い。本漏斗形状は、障害物が、係合要素の引動/押動、吸引、または両方のため、カテーテルの中により容易に受け入れられることを可能にすることができる。
【
図2】
図2は、その半径方向圧縮状態にある編組閉塞係合要素を伴う支持ワイヤの遠位部分の側面図である。
図2は、支持ワイヤおよび係合要素が、除去されるべき閉塞を通して挿入されることができる状態を示す。
【
図3】
図3は、
図1に示される状態にある、その半径方向拡張状態における
図2の編組閉塞係合要素を示す。
【
図4】
図4は、
図1に示される状態にある、その半径方向拡張状態にあるカテーテルの遠位端における多翼マレコットタイプ遮断要素を示す、部分的断面における斜視図である。
図4のカテーテルの縮尺は、
図2および3に示される閉塞除去ワイヤおよび編組要素の縮尺と比較してはるかに縮小されていることに留意されたい。
【
図5】
図5は、除去されるべき閉塞を有する通路内のガイドワイヤの遠位先端にフェルールを伴う、カテーテルおよび拡張器を示す、部分的断面における、側面図である。
【
図6】
図6は、拡張器が除去され、それによって、拡張器のカテーテル先端の遠位端に対する圧力によって、マレコットタイプ遮断機構を拡張させる次のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図7】
図7は、支持ワイヤが、その半径方向圧縮状態(
図2に示される状態)における編組閉塞除去要素とともに、カテーテルを通して、かつ除去されるべき閉塞を通して、挿入される次のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図8】
図8は、編組閉塞除去要素が拡張され、近位方向に引動され、それによって、吸引を伴って、または伴わずに、除去のために閉塞をカテーテルの中に押勢する次のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図9】
図9は、その半径方向拡張状態にあるカテーテルの遠位端における多翼マレコットタイプ遮断要素を示す、部分的断面における、斜視図である。
【
図10】
図10は、
図9に示されるマレコットタイプ遮断要素から生じる拡張の形状を示す、部分的断面における、側面図である。
【
図11】
図11は、多くの実施形態による、標的部位で拡張されるバルーンを伴う、カテーテルアセンブリの部分断面図における、側面図である。
【
図12】
図12−17は、
図11のカテーテルアセンブリの使用における種々のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図13】
図12−17は、
図11のカテーテルアセンブリの使用における種々のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図14】
図12−17は、
図11のカテーテルアセンブリの使用における種々のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図15】
図12−17は、
図11のカテーテルアセンブリの使用における種々のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図16】
図12−17は、
図11のカテーテルアセンブリの使用における種々のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図17】
図12−17は、
図11のカテーテルアセンブリの使用における種々のステップを示す、部分的断面における、側面図である。
【
図18】
図18−20は、ステント状構造として作用する、可撤性拡張可能編組が、バルーンにわたって位置付けられる、カテーテルアセンブリの別の実施形態の側面図を示し、
図18では、バルーンおよび編組ステント状構造は両方とも、拡張状態にあって、
図19では、編組ステント状構造は、拡張状態にあって、バルーンは、圧潰状態にあって、
図20では、バルーンおよび編組ステント状構造は両方とも、圧潰状態にある。
【
図19】
図18−20は、ステント状構造として作用する、可撤性拡張可能編組が、バルーンにわたって位置付けられる、カテーテルアセンブリの別の実施形態の側面図を示し、
図18では、バルーンおよび編組ステント状構造は両方とも、拡張状態にあって、
図19では、編組ステント状構造は、拡張状態にあって、バルーンは、圧潰状態にあって、
図20では、バルーンおよび編組ステント状構造は両方とも、圧潰状態にある。
【
図20】
図18−20は、ステント状構造として作用する、可撤性拡張可能編組が、バルーンにわたって位置付けられる、カテーテルアセンブリの別の実施形態の側面図を示し、
図18では、バルーンおよび編組ステント状構造は両方とも、拡張状態にあって、
図19では、編組ステント状構造は、拡張状態にあって、バルーンは、圧潰状態にあって、
図20では、バルーンおよび編組ステント状構造は両方とも、圧潰状態にある。
【
図21】
図21は、
図11および18の実施例に類似するエレクトロポレーションカテーテルアセンブリの部分的断面における、側面図である。
【
図22】
図22は、多くの実施形態による、ステント状の一時的足場または構造の側面図である。
【
図23】
図23は、多くの実施形態による、ステント状の一時的足場または構造の相互に織り込まれるフィラメントの拡大上面図である。
【
図24】
図24は、多くの実施形態による、ステント状の一時的足場または構造内で相互に織り込まれ、
スコアリングフィラメントの切り欠き内に受容される、非
スコアリングフィラメントの拡大斜視図である。
【
図25】
図25は、多くの実施形態による、ステント状の一時的足場または構造内で複数の非
スコアリングフィラメントを受容するための複数の切り欠きを有する、
スコアリングフィラメントの側面図である。
【
図26A】
図26A−26Cは、多くの実施形態による、ステント状構造内の
スコアリングフィラメントの複数の
スコアリング部材の側面図である。
【
図26B】
図26A−26Cは、多くの実施形態による、ステント状構造内の
スコアリングフィラメントの複数の
スコアリング部材の側面図である。
【
図26C】
図26A−26Cは、多くの実施形態による、ステント状構造内の
スコアリングフィラメントの複数の
スコアリング部材の側面図である。
【
図27A】
図27Aは、多くの実施形態による、治療に先立った閉塞された血管の断面図である。
【
図27B】
図27B−27Dは、多くの実施形態による、
図27Aの血管閉塞を治療するために使用されるような拡張可能要素にわたって配置されるステント状の一時的足場または構造の断面図である。
【
図27C】
図27B−27Dは、多くの実施形態による、
図27Aの血管閉塞を治療するために使用されるような拡張可能要素にわたって配置されるステント状の一時的足場または構造の断面図である。
【
図27D】
図27B−27Dは、多くの実施形態による、
図27Aの血管閉塞を治療するために使用されるような拡張可能要素にわたって配置されるステント状の一時的足場または構造の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下の説明は、典型的には、具体的構造実施形態および方法を参照するであろう。本発明を具体的に開示される実施形態および方法に限定する意図はなく、本発明は、他の特徴、要素、方法、および実施形態を使用して実践されてもよいことを理解されたい。好ましい実施形態は、その範囲を限定するためではなく、本発明を例示するために説明され、当該範囲は、特許請求の範囲によって定義される。当業者は、以下の説明に関する種々の均等な変形例を認識するであろう。種々の実施形態における類似要素は、一般に、類似参照番号を用いて参照される。
【0048】
図1は、血液透析において使用される典型的合成グラフト10を示す。グラフトは、静脈12と動脈14との間に延在する。グラフト10は、約30センチメートル長であって、内径(I.D.)6または7ミリメートルを伴ってもよい。カテーテル16が、グラフトの壁または脈管を通して挿入されることができる。典型的には、カテーテルは、外径(O.D.)2.7mmおよび内径(LD.)2.3mmを有し得る。マレコットタイプ拡張デバイス18は、膜20で被覆されてもよい(
図4参照)。拡張されると、それは、カテーテル16の外壁とグラフト10との間の環状空間を遮断する役割を果たすことができる。編組除去機構24のための支持ワイヤ22は、典型的には、外径約1mmを有し、約0.5mmの内部アクチュエータロッド26(
図2参照)を有する。設計の単純性のため、本外径は、0.5mmより小さくなり得る。
図1では、マレコットタイプ遮断デバイス18および編組除去デバイス24は両方とも、その拡張状態に示され、支持ワイヤ22の後退または近位移動が、編組要素を近位方向に引動し、凝固血液が編組デバイス18とカテーテルの遠位端との間のどこにあるかにかかわらず、それが吸引され得るカテーテル開口部の中にそれを押し出し、それによって、グラフトまたは他の脈管内の遮断を一掃するであろうように位置付けられる。
【0049】
試験された
図1の構造は、I.D.約6〜7mmを有する血液透析グラフト10において使用するために設計された。試験例では、カテーテル16は、8フレンチO.D.(2.7mm)および7フレンチI.D.(2.3mm)を有する。支持ワイヤ22は、35ミル(すなわち、若干、1mmを下回る、0.35インチ)のごく標準的可動コアガイドワイヤを備える。支持ワイヤ内のアクチュエータロッド26は、約15ミルであって、したがって、若干、0.5mmを下回ってもよい。編組要素24は、約1mmの挿入直径を有してもよく、グラフトの7mm直径を被覆するように拡張してもよい。このような7倍の直径の増加を達成するために、編組要素は、長さ11〜13mmを有し得る。したがって、カテーテルは、支持ワイヤの周囲に約2.3mmの環状部を有することができ、その環状部を通して、血液閉塞は、吸引される。
【0050】
図2および3は、近位に移動され、除去のために、閉塞をカテーテルの中に押動させる、閉塞係合要素を構成する、支持ワイヤ22および編組要素24を図示する。好ましい閉塞係合要素24は、編組要素を備えてもよい。編組物質は、多くの場合、本係合要素が近位に移動されているとき、閉塞の圧力下で圧潰または折曲しないであろうような剛度を有する。しかし、編組を形成するフィラメントは、多くの場合、
図2および3に示されるように、2つの状態間で移動されるために十分に可撓性でなければならない。ポリエステルからステンレス鋼までの物質が、成功裏に使用され得る。
【0051】
編組要素24の遠位先端は、アクチュエータロッド26の遠位先端に接続されてもよい。編組要素24の近位縁は、支持ワイヤ22の遠位端に接合されてもよい。したがって、アクチュエータロッド26が、ワイヤ22に対して遠位方向に押動されると、編組デバイスは、
図2に示されるその圧潰状態に押勢されることができ、カテーテルを通して、かつ除去されるべき閉塞を通して、またはその周囲に押動されるために利用可能である。本係合要素24が、完全に挿入されると、アクチュエータロッド26は、支持ワイヤ22全体の後続移動が、編組要素を閉塞に対して移動させ、閉塞をカテーテルの遠位端の中に押勢させ得るように、近位方向に移動され、編組要素24に
図3に示されるもの等の拡張位置をとらせてもよい。いくつかの状況では、編組要素24は、開口部を通して通過し得る、閉塞の一部が、除去される必要がないほど十分により小さい液体となるため、開口部を伴う編組として残され得る。他の状況では、実質的に、不浸透性となるように、編組要素24を膜またはフィルムで被覆することが望ましくあり得る。さらに、係合要素を被覆する膜またはフィルムは、天然組織の内壁への外傷を防止するのに役立つであろう。さらに、本膜は、係合要素の物理的特性を最適化するのに役立ち得る。
【0052】
図1を参照すると、編組要素が、
図1に示されるように、グラフト10の一端に至るまで押動され、次いで、拡張されると、編組要素が、典型的には、グラフトのバルクより小さいグラフトの壁の一部に対して拡張するであろうことに着目され得る。しかしながら、支持ワイヤ22が、編組閉塞除去要素を近位に移動させるように引動されるにつれて、編組閉塞要素は、グラフトの壁に乗り上げることができ、かつ張力がアクチュエータロッド26上に維持される限り、グラフトの壁が膨張するにつれて、膨張することができる。
【0053】
閉塞を押し出させるように移動されると、脈管の壁への外傷を回避するであろうように、本編組要素24が脈管の略直径まで拡張される、関与する通路が身体内の血管または他のチャネル等の組織通路である、本発明の多くの実施形態による、用途が存在し得る。さらに、拡張要素上の膜は、前述のように、天然脈管への外傷を減少させるのを補助するであろう。そのような場合、係合要素(および、遮断要素)は、障害物が除去または別様に消滅され得るように、シールのみとして使用されてもよい。本シールは、脈管の残りが、汚染されないことを可能にすることができ、かつ障害物の潅注および/または吸引ならびに後続消滅または除去のための閉鎖システムを提供することができる。
【0054】
図4は、カテーテルの遠位端上における拡張状態にあるマレコット18を伴うカテーテル16を図示する。膜20は、通常、完全遮断またはシール機能を提供するために使用される。さらに、膜20は、遮断要素を特定の形状に係止するのに役立ち得る。本マレコットタイプ要素は、縦方向細隙をカテーテル(または、そこに接合されたアタッチメント)の側壁内に作製し、それによって、カテーテルの遠位端が近位方向に押動されると、拡張するであろう連結または翼を生成することによって生成されることができる。カテーテルの近位端の適切な押動は、
図5に示されるように、標準的拡張器28の標準的先端である、フェルール30によって達成されることができる。代替として、または組み合わせて、拡張器28は、遠隔障害物除去のためのガイドワイヤ(通常、拡張器よりはるかに長くかつ可撓性である)であってもよい。そのような用途では、ガイドワイヤは、拡張器上のフェルールのように作用し得る、フェルールタイプ機構を有してもよい。本事例では、ガイドワイヤ(フェルールを伴う)は、障害物に対して脈管の中に挿入されてもよい。カテーテルは、次いで、通常、ガイドワイヤの遠位端近傍に位置するであろう、フェルールに到達するまで、ガイドワイヤに沿って押動されてもよい。本時点において、ワイヤは、後方に引動されてもよく、フェルールは、カテーテルに対して当接し、遮断シール要素を押し出してもよい。係合要素は、本遮断要素と併用されてもよく、さらに、同様に、フェルール付きワイヤでもあり得る。
【0055】
Roman Szpurの1974年3月26日発行の米国特許第3,799,172号に説明される保定カテーテルは、
図4に図示されるマレコットタイプデバイス18に類似する構造を図示するが、その特許では、保定デバイスとして使用される一方、本明細書では、遮断要素として使用されることに留意されたい。
【0056】
本遮断要素18は、業界では、多くの場合、マレコットと呼ばれる。本明細書では、マレコットという用語は、概して、一般に、本タイプの多翼デバイスを指すために使用されることを理解されたい。
【0057】
より具体的には、
図5に示されるように、カテーテル16は、フェルールである、拡張された先端30を有する、拡張器28とともに、
図1に示されるグラフト等の脈管32の中に挿入されることができる。カテーテル16および拡張器28は、閉塞34に近接して挿入されてもよく、次いで、拡張器28は、除去されてもよい。拡張器28の近位運動は、先端30をカテーテル16の遠位端に接触させ、カテーテルの遠位端を押勢させ、マレコット翼に圧力をかけ、
図6に示される(また、
図1に図式的にも示される)拡張を生成してもよい。いったん本拡張が、生じると、その先端を伴う拡張器は、カテーテルから除去されてもよい(
図6に示されるように)。
【0058】
次いで、生じるものは、
図7および8に示される。
図7に示されるように、その編組除去要素24を伴う支持ワイヤ22は、閉塞34を通して、またはその周囲を通過するように、圧潰状態で挿入されてもよい。支持ワイヤ24は、遮断カテーテルが挿入されるのに先立って、またはカテーテルが挿入された後(後者が、図に図示される)、挿入されてもよいことに留意されたい。グラフト内の凝固血液等の
図1−8のデバイスが指向される閉塞の大部分は、その粘稠度が、容易に貫通され得る粘性物質のものであるため、支持ワイヤ22が、それを通して通過することを可能にするであろう。代替として、閉塞が、石、プラーク、塞栓、異物等の非粘性物質である場合、支持ワイヤ22は、閉塞の周囲を通過されるために十分に小さい。いったん編組要素24が、閉塞34の遠位側に来ると、アクチュエータロッド26が、引動され、編組デバイスのための拡張状態を生成してもよい。故に、支持ワイヤ全体の遠位移動は、拡張される編組デバイスを閉塞に対して移動させ、吸引を伴って、または伴わずに、除去のために、それをカテーテルの中に押勢し得る。鼠径部アクセスを介した頸動脈等、身体の中へのアクセス点からある程度離れて位置する障害物が、除去されるとき、ワイヤ22は、最初に挿入される可能性が高いであろう。この場合、支持ワイヤ22は、その拡張要素24とともに、ガイドワイヤとして使用され、カテーテルを好ましい場所に誘導してもよい。さらに重要なことは、遮断要素および係合要素が、いったん展開されると、任意の相対運動を伴わずに使用され得ることである。これは、潅注および/または吸引が、障害物除去のために使用されるような場合である。この場合、2つの要素は、障害物の両側の管状内壁に対するシールとして使用されることができ、それによって、障害物は、吸引、潅注、または両方の使用を伴って、そのシールされた空間から除去される。本シールされた空間内の障害物を消滅させるさらなる他の手段が、採用されてもよい。それらの手段のうちのいくつかとして、限定ではないが、溶解薬剤の添加、超音波、レーザ、または光エネルギー等のエネルギーの送達、油圧エネルギー、および同等物が挙げられる。
【0059】
(他の注記)
本明細書に説明されるデバイスの重要な考慮点は、支持ワイヤが、その拡張要素とともに、非常に小さい直径で加工されることができることである。これは、最大障害物除去のために、ワイヤとカテーテルの内側との間の最適に大きな環状空間を可能にするため、重要であり得る。以前の係合要素は、係合要素のためのバルーンを使用して使用されていた。本バルーン設計は、多くの実施形態による、本説明される非バルーン設計のものより大きいシャフト直径を要求し得る。故に、これらの以前のデバイスでは、環状空間は、本説明される非バルーン実施形態におけるように最大限にされない。ワイヤという用語は、除去デバイスの支持部分を指すために使用され得る。ワイヤの物質は、必ずしも、金属である必要はない。さらに、例えば、閉塞が脈管内に捕捉されることが所望される場合、「二重」係合要素(すなわち、閉塞を捉えるために適切な距離だけ分離された2つの編組またはマレコット拡張要素)を使用することが望ましくあり得る。ワイヤという用語は、本明細書では、編組閉塞係合要素をその小直径挿入状態およびその大直径閉塞除去状態にすることが可能であるように、相互に対して縦方向に移動可能である、シェル構成要素およびコアまたはマンドレル構成要素を有する、二重要素デバイスを指すために使用され得る。
【0060】
遮断要素は、多くの場合、マレコットタイプのデバイスとして説明されるが、遮断要素は、当技術分野において公知である、種々の方式で設計されてもよいことを理解されたい。例えば、
図9および10を参照されたい。別の実施例として、適切に設計された編組配列が、遮断要素として使用され得る。その場合、カテーテルは、内側および外側環状壁が、遮断要素として使用される編組をその小直径挿入状態およびその大直径遮断状態にするように、縦方向に相互に対して移動可能である、二重壁カテーテルである必要があり得る。代替として、前述のマレコットスタイル遮断要素に設計が類似する単一壁であってもよい。
【0061】
さらに、遮断要素またはさらに閉塞係合要素が、デバイスが展開されると、塑性復元または弾性復元を通して、自動的に、その拡張状態にスナップするであろうように、通常拡張状態において医師に提供されるであろう状況が存在し得ることを理解されたい。
【0062】
(血管身体チャネル内の標的部位を治療するための方法の考察)
前述の構造および方法は、本請求される発明の以下の説明のための良好な背景を提供する。対応する構造は、支持ワイヤ22/支持ワイヤ122、および閉塞34/閉塞134等の対応する参照番号を用いて参照される。
【0063】
図11は、そこから近位閉塞器カテーテルシャフト116が延在し、血管132の中に通過する、近位端部分101と、血管132内の標的部位98における遠位端部分96とを含む、カテーテルアセンブリ100を図示する。遠位閉塞器124は、典型的には、標的部位98の遠位の場所に位置付けられる一方、バルーンタイプ近位閉塞器121は、典型的には、標的部位の近位の場所に位置付けられ、その間に領域109を画定する。マレコットタイプ閉塞器等の近位および遠位閉塞器121、124として図示されるもの以外のタイプの閉塞器もまた、使用されることができる。しかしながら、図示される環状バルーンタイプの近位閉塞器121は、その構造の単純性およびより低いコストのため好ましくあり得る。カテーテルアセンブリ100はまた、その遠位端にバルーン102を伴う近位閉塞器カテーテルシャフト116を通して通過するバルーンカテーテルシャフト104を備える、バルーンアセンブリ105を含む。支持ワイヤ122は、それを通して通過するアクチュエータ126とともに、遠位閉塞器124から延在し、バルーンカテーテルシャフト104を通して通過する。バルーン102は、閉塞134に対して圧接する拡張状態に示される。所望に応じて、バルーン102は、薬物溶出バルーンを備えてもよい。
図11はまた、領域109内に注入された薬剤111を示す。薬剤111は、パクリタキセル、シロリムス、他の抗増殖性薬物、造影剤、血栓溶解剤、幹細胞、障害物を溶解させるための薬剤、易損性プラークを非易損性プラークに変化させるための薬剤、および同等物等の種々のタイプの治療および/または診断薬剤を含んでもよい。以下により詳細に論じられるように、薬剤111は、本実施例では、バルーン102による介入の間、閉塞134および標的部位98における脈管132の内側表面に作用する。
【0064】
図12−14は、カテーテルアセンブリ100の使用の間の初期ステップを示す。これらのステップは、前述の
図5−7に対応するが、閉塞134は、血管132を完全に遮断していない。
図15は、
図8に類似するが、また、近位閉塞器121と支持ワイヤ122との間の領域109の中に注入された薬剤111の導入も示す。いくつかの実施形態では、領域109は、薬剤111の注入に先立って、カテーテルシャフト116を通して吸引される。近位および遠位閉塞器121、124の使用は、薬剤111を標的部位98における閉塞134およびその周囲に集中させ得る。
図16はまた、その収縮状態におけるバルーン102が閉塞134に位置付けられるまで、支持ワイヤ122にわたって挿入される、その遠位端にバルーン102を伴う、バルーンカテーテルシャフト104を示す。
図17は、閉塞134に対して拡張されたバルーン102を示す。バルーン102は、次いで、
図16の状態に戻るように収縮された後、
図15の状態へのバルーンアセンブリ105の除去が続き得る。領域109は、次いで、領域から物質を除去するために吸引されることができる。吸引は、近位閉塞器121に向かって少なくとも途中まで遠位閉塞器124を近位に引動させることと、および/または遠位閉塞器124の部分的圧潰と併せて、遠位閉塞器124を越えて、領域109の中への後退血流を可能にしてもよい。代替として、領域109の内容物は、投与された総用量が患者に有害となる可能性がないため、下流に流動することが可能にされ得る。領域109の吸引が完了した後、遠位閉塞器124は、
図14の状態に圧潰され、カテーテルシャフト116の中に戻るように引動されることができる。近位閉塞器121は、バルーン102をバルーンカテーテルシャフト104を通して収縮させることによって圧潰される。
【0065】
バルーン102が閉塞134上で動作している、またはいくつかの他の介入が標的部位98において実施されている間ずっと、薬剤111は、閉塞134および閉塞器121と124との間の血管132の内壁を含む、標的部位98を浸漬させるように提示されてもよい。本発明の本側面は、血管形成術バルーン102および注入薬剤療法等の介入の両方とも、カテーテルおよび介入ツールの除去および交換の必要なく、本質的に、同時に実施されるため、非常に重要であり得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、近位および遠位閉塞器121、および124は、バルーン102が圧潰された後、数分から数時間等、一定時間周期の間、定位置に維持され、薬剤111を標的部位98に維持する。いくつかの状況では、2つ以上の標的部位98が、閉塞器121、124を収縮状態に留置し、閉塞器を新しい標的部位に移動させ、閉塞器をその拡張状態に再拡張させた後、薬剤111を新しく生成された領域109の中に注入し、典型的には、バルーン102を使用して、介入を標的部位において行なうことを通して治療されてもよい。
【0067】
ステントが1980年代に導入されて以降でさえ、研究者は、除去不可能であるステントを脈管内に永遠に残さずに、血管壁に一時的支持を提供するためのデバイスおよび方法を模索している。ベアメタルステントは、容認不可能な再狭窄率を有し、薬物溶出ステントは、適度に容認可能再狭窄率を有するが、非常に高価であって、遅発性ステント血栓症等の長期続発症を有し、患者は、1年から一生の間、コストがかかり、かつ潜在的に危険な血小板阻害剤および他の薬物を使用しなければならない。生体分解性および生体吸収性ステントが、提案および生産されているが、それらは、ベアメタルステントまたは薬物溶出ステントのいずれよりも効果的ではない。
【0068】
多くの実施形態によるデバイスの特定の使用の1つは、ベアメタルステント(BMS)送達の前に、システムの一部または全部を利用することである。薬物溶出ステント(DES)は、薬物溶出ステント支柱間の空間のため、ステントが留置される脈管壁の小部分のみに薬剤を送達する。BMSの拡張の前に、閉鎖空間109の中に薬剤が注入される本デバイスの利用は、脈管壁の100%を浸漬させ、依然として、ステントが弾性反跳に反作用するように存在させ、それが生じた場合、脈管、解離、および血管介入と関連付けられた他の問題を再建させるであろう。BMSは、主に、近位および遠位閉塞器を用いて使用され得る。代替として、一時的バルーンステント装置が、以下に概略されるように、閉塞器およびその間の薬剤と併用され得る。閉塞器、薬剤、および一時的バルーンステントのシステム全体を用いた治療後、不満足な結果が存在する場合、BMSは、「緊急離脱」手技として採用されてもよい。前述の一時的ステント適用の前に、すでに利用された薬剤が、再適用されてもよく、またはそうでなくてもよい。
【0069】
先行技術は、プラークを膨張させ、プラーク膨張後、壁を支持する、可撤性バルーンステント装置に対処しない。米国特許第6,773,519号においてLashinski et al.は、展開され、次いで、除去される、ステント状デバイスを説明しており、かつデバイスの一部であって、可撤性ステントではない、可撤性結合器を説明している。米国特許第6,652,505号おいてTsugitaは、ステントを送達するために使用され、除去され得るが、可撤性ステントではない、ガイド付きフィルタを説明している。米国特許第5,879,380号おいてKahmannは、傷害または除去された血管の一部を裏装するためのデバイスおよび方法を説明しているが、
図18−20を参照して後述される本発明の多くの実施形態のように、病変を膨張させことと、弾性反跳を防止することとの両方を行なうデバイスではない。
【0070】
本発明のさらなる実施形態は、
図18−20を参照して説明される。本実施例は、一時的ステント留置を提供することによって、閉塞130を膨張させ、弾性反跳を阻害するように意図される。バルーンアセンブリ140は、その遠位端にバルーン102を伴う、バルーンカテーテルシャフト104と、バルーンカテーテルシャフト104を囲繞する、アクチュエータスリーブ144とを含む。半径方向拡張可能編組142は、バルーン102にわたって位置付けられることができる。バルーン102および編組142は、
図18では、拡張されて示される。編組142の遠位端146は、バルーンカテーテルシャフト104の遠位端に固着されてもよい一方、編組142の近位端148は、アクチュエータスリーブ144の遠位端に固着されてもよい。したがって、編組142は、ステント状構造が、バルーンアセンブリ140の非可撤性部分を備えるが、手技に続いて患者から除去されることができる。
【0071】
図19は、圧潰状態にあるバルーン102と、アクチュエータスリーブ144を矢印150の方向に遠位に移動させることによって、編組142が、
図19に示されるように、圧潰バルーン1にわたって拡張され得、バルーン102が収縮および圧潰されると、拡張されたまま留まるであろうことを示す。編組142は、カテーテルシャフト104に遠位に固定されるが、バルーン102には固定されない。このような編組142の拡張状態およびバルーン102の圧潰状態では、編組は、ステント状構造のように作用し、血流を回復させることが可能であることができる。
【0072】
図20では、アクチュエータスリーブ44を矢印152の方向に近位に移動させることによって、編組142は、収縮および圧潰バルーン102に対して収縮され、さらに、圧潰バルーンの外形をより薄くするのに役立ち得る。本収縮状態では、バルーンアセンブリ140は、典型的には、挿入され、除去される。
【0073】
バルーンアセンブリ140は、それ自体で、すなわち、
図11のカテーテルアセンブリ100バルーンアセンブリ105の置換としてではなく、使用されることができる。しかしながら、バルーンアセンブリ140をカテーテルアセンブリ100の一部として使用することによって、付加的利点が、達成されることができる。以下の4つの別個であるが、相補的作用が、血管132の内側表面および閉塞134に対して達成されることができる:1)閉塞を効果的に膨張させる時間的に証明されたバルーン作用を提供し、2)バルーンにわたって、プラークにより均一に応力を印加し、したがって、より少ない解離および傷害を生じさせるメッシュ編組を提供し、3)バルーンから独立して作用する編組が、一過性の可撤性ステントとして作用し、急性弾性反跳を減少させ、4)薬物送達と組み合わせられると、再狭窄を阻害するであろう。現在、いくつかの企業が、薬物溶出バルーンの開発および商業化の種々の段階にある。しかしながら、これらのデバイスは、本発明の多くの実施形態によって提供される機械的利点、すなわち、プラークが、より少ない傷害を伴って、より低い圧力で、より均質に圧縮されることを可能にする、割目を生成するための編組と、編組が一過性、一時的、または可撤性ステントとして使用され、急性弾性反跳および流れを制限する解離の発生を低減させ、再狭窄を防止するための薬剤と連動して作用する能力とを保有していない。薬物溶出および薬物コーティングされたバルーンは、実際、再狭窄の発生を40〜60%から10〜15%に減少させることによって、経皮的冠動脈形成術(POBA)に優る進歩を提供する。しかしながら、再狭窄は、POBAと関連付けられた3つの主要問題のうちの1つにすぎない。他の2つ、すなわち、急性弾性反跳および流れを制限する解離は、薬物溶出および薬物コーティングされたバルーンによって対処されていない。故に、依然として、これらの2つの主要問題が生じるとき、それらに対処するためのステントを留置する必要性があり、それらは、いくつかの研究では、症例の最大40〜50%において生じる。これらの症例の大部分では、「緊急離脱」または非意図的ステント留置が、生じる急性反跳および流れを制限する解離に対処するために必要とされるであろう。反跳および解離現象は、非常に一般的であって、多くの施術者は、ステント留置の必要性の判定に先立って、血管形成術のみを行なうことを試みるのではなく、実際には、直接、ステント留置に進み、時間を節約し、良好な結果を伴って介入を完了する。これは、手技にコストを追加し、金属構造を患者内に残し得、これは、遅発性ステント血栓症、ステント内再狭窄、ステント破砕、ステント不完全密着、およびその他等の他の問題を生じさせ得る。これらのステント留置の続発症は、多くの場合、それらが生じると、対処することが非常に困難であり得る。故に、薬物溶出および薬物コーティングされたバルーンは、ジレンマに対する部分的解決策にすぎない。しかしながら、本発明による実施形態とそれらを併用することによって、POBAの3つの主要な欠点に対する完全な解決策を提供することができる。
【0074】
本発明の側面は、血流のためのチャネルを維持するために、脈管内に恒久的に留置されるステント留置または異物の必要なく、POBAの全3つの主要な欠点に対処することができる。再狭窄は、薬物溶出および薬物コーティングされたバルーンが、近位閉塞器と遠位閉塞器と間の流体投与によって、または薬物溶出バルーンまたは薬物コーティングされたバルーンを介してのいずれかによって、再狭窄を阻害するための薬物または他の物質の送達を提供することによって対処される。本発明による多くの実施形態は、膨張後、脈管の壁を支持し、流れを制限する解離の発生を防止または著しく減少させる。本発明による多くの実施形態はまた、薬物が扁平筋細胞に作用し、それらを弛緩させ、故に、急性弾性反跳を防止している間、壁を支持する。これらの3つの作用を行なうことによって、ステント留置の必要性は、ほとんどの場合、排除されないまでも、有意に減少されるであろう。これは、本発明を伴わずに、薬物溶出または薬物コーティングされたバルーンを利用するときには該当しない。
【0075】
本明細書に説明される一時的足場が、薬物コーティングまたは薬物溶出バルーンと併用されるとき、近位および遠位閉塞器は、少なくともいくつかの場合には、使用されなくてもよい。近位および遠位閉塞器は、血管の閉鎖空間または限局面積内に液体薬物または物質を含有するように機能する。薬物または物質は、バルーン(薬物コーティングされたバルーン)の表面上またはバルーン(薬物溶出バルーン)内のいずれかにあるため、近位および遠位閉塞器が、少なくともいくつかの場合には、薬物または物質を含有する必要がない場合がある。本事例では、薬物コーティングまたは薬物溶出バルーンは、いずれかに記載のバルーンと同様に、一時的足場を備える編組またはステント状構造内に留置され、病変を膨張させるために使用されてもよい。代替として、病変は、標準的POBAバルーンによって事前に膨張されてもよく、次いで、薬物溶出または薬物コーティングされたバルーンを備える一時的足場デバイスが、続いて、適用されてもよい。これは、カテーテル交換を必要し得、少なくともいくつかの場合には、流体薬物または他の物質投与の利点のうちのいくつかを提供しない場合があるが、確実に、効果的であり得る。
【0076】
編組142は、バルーン表面に取着されないため、バルーン102から独立して作用することができる。通常、バルーンを用いて拡張されるが、バルーンが収縮または圧潰され、遠位血流が再開することを可能にされると、編組は、カテーテルシャフト104およびアクチュエータスリーブ144を指を用いて操作することによって、拡張構成に係止されることができる。血流が遠位で再開される間、数分間、編組を拡張されたまま残すことによって、扁平筋が、血管形成術の伸展に対応するであろうことが提案される。これは、POBAの主要急性問題のうちの1つである、急性弾性反跳の発生を大いに減少させ得る。実際、脈管の長期拡張は、本効果のみを有する。しかしながら、バルーンが拡張されたまま残され得る時間は、虚血が発症するであろうため、限定される。
【0077】
これらの利点は併せて、すなわち、より少ない圧力、より少ない解離、およびより少ない傷害を伴って、プラークを膨張させる際の編組の機械的利点は、さらに、再狭窄を阻害するための薬物溶出と組み合わせた一時的ステント使用とともに、患者転帰を有意に改善することができる。
【0078】
本発明による多くの実施形態は、POBAの結果を著しく改善する潜在性と、多くの場合、特に、反跳の影響を遮断するための能力のため、DESの結果を改善し、かつDESに取って代わる潜在性とを有する。そのような場合は、ステント内再狭窄、分岐病変、および小脈管病変に患う患者を含む。DESは、多くの病変を治療する際、優位な戦略のままである可能性が高く、常時、ステント留置、アテローム切除術、および他の合併症治療の必要性がある可能性が高いであろう。しかし、明らかに、実行可能性が示される場合、本発明による多くの実施形態は、大部分の血管形成術手技のための治療選択肢となり得る。最適結果を達成し得ない場合、BMS(または、DESさえ)が、次いで、利用されてもよい。
【0079】
本発明による実施形態は、血管形成術カテーテルシャフト104がそれを通して通過することを可能にするデバイスで管腔を閉塞してもよく、薬剤が灌注されるべき血管チャネルの遠位側面を閉塞することによって、血管形成術バルーン102および/またはステント送達バルーンアセンブリ140は、近位閉塞器カテーテルシャフト116を通して、および遠位閉塞器デバイスの支持ワイヤ122にわたって留置され、薬物が注入されてもよく、血管形成術および/またはステント送達は、薬物が存在する間、生じてもよい。これは、血管形成術バルーン102および/またはステント送達バルーンアセンブリ140の圧力が、プラーク/脈管が膨張されている間、薬物を脈管壁の中に押勢することを可能にし得る。薬物は、手技の間、かつ既存の先行技術の場合のように、薬物の一部が脈管壁にアクセスするのを妨害するであろう血小板付着の前に、送達されることができる。プラークまたは脈管に及ぼす作用が生じている間の薬物の存在は、介入後に単に脈管を受動的に浸漬させるより多くの薬物を脈管壁に送達することができる。
【0080】
手技は、いくつかの形態をとり得るが、例示的方法は、血管撮影を行い、標的部位98で治療されるべき病変を識別することであろう。病変が識別された後、診断カテーテルが、閉塞134を越えて前進されてもよく、支持ワイヤ122および引張ワイヤ123をベースとする、遠位閉塞器124が、展開されてもよい。遠位閉塞器124は、本質的に、不浸透性物質で被覆されたメッシュ編組を備えてもよい。診断カテーテルは、除去されることができ、近位閉塞器カテーテルシャフト116は、その遠位端に近位閉塞器121を伴って、ガイドワイヤ/遠位閉塞器にわたって挿入されることができ、近位閉塞器の先端は、病変の近位に位置付けられてもよい。近位閉塞器は、バルーンベースまたは非バルーンベースであり得る。バルーンを使用せずに閉塞する、本発明者によって発明されたメッシュ編組漏斗カテーテル閉塞器が存在する。米国特許第6,221,006号を参照されたい(本開示は、参照することによって組み込まれる)。近位閉塞器121、次いで、遠位閉塞器124は、血管管腔の完全閉塞が達成されるであろうように有効にされてもよい。血液は、近位閉塞器と遠位閉塞器との間の領域109から吸引されるであろう。薬剤は、注入薬剤111として注入されるであろう。薬剤およびその濃度は、医師によって判定されるであろう。薬剤は、通常、蛍光透視法下、可視となるであろうように、造影剤と混合されるであろう。血管形成術バルーンアセンブリ105またはステント送達バルーンアセンブリ140デバイスまたはステント送達デバイス(図示せず)は、BMSまたはDESとともに、遠位閉塞器124の支持ワイヤ122にわたって留置され、閉塞134に中心付けられるであろう。血管形成術またはステント送達が、次いで、薬剤を定位置に伴って、本閉鎖システム内で行なわれることができる。血管形成術バルーンアセンブリ105またはステント送達バルーンアセンブリ140は、次いで、近位閉塞器121を通して除去され、薬剤が、吸引され得る。遠位閉塞器124は、解放され、近位閉塞器を解放する前に、血液が戻され、薬物が全て吸引されたことを保証するまで、さらに吸引されるであろう。近位閉塞器121は、次いで、解放され、遠位の血流を回復するであろう。
【0081】
代替として、本手技の時点で、第2の膨張が所望される場合、薬物は、前述の手技と同様に、初期膨張後、但し、血管形成術バルーンが除去される前に、近位閉塞器を通して吸引され得る。前述と同様に、遠位閉塞器が、最初に、依然として、吸引しながら、解放され得る。血液が吸引流体中に戻され、薬物の全体量が吸引されたことを確実にした後、近位閉塞器は、解放され、遠位の血流を回復してもよい。血管形成術バルーンの第2の膨張が、次いで、第1の膨張の間に送達された薬物である、いかなる薬物も存在せずに、標準的従来の様式で行なわれ得る。
【0082】
しかしながら、第2の膨張の間に薬物を送達することが所望される場合、第1の膨張のための前述の手技が、若干修正された様式で繰り返されてもよい。通常、血管形成術バルーンを除去する必要はないであろう。近位閉塞器が有効にされた後、遠位閉塞器の有効が続くであろう。血液が吸引され、薬物が、近位閉塞器の管腔を通して、かつ血管形成術バルーンのシャフトの周囲に注入される。次いで、第2の血管形成術膨張が生じ、薬物が吸引され、遠位閉塞器が、吸引の間に解放され、近位閉塞器が解放され、血流を回復し得る。
【0083】
同一の血管領域内における2つの別個の病変が、治療される必要がある場合、前述は、幾分、修正されてもよい。第1の病変が、前述のように治療された後、閉塞器、バルーン、および一時的バルーンステントは、圧潰され、第2の場所に移動されてもよく、手技は、カテーテルの交換等の面倒なステップを伴わずに、繰り返されるであろう。これは、バルーン折曲が再挿入を困難かつ非実践的にさせることから、大部分のバルーンカテーテルが、抜去され、次いで、身体の中に再挿入されることができないため、時間およびコストを節約するであろう。
【0084】
バルーンアセンブリ140が、従来の血管形成術バルーンの代わりに、前述の手技において利用される場合、一時的ステントとして作用する、編組142は、第1のバルーン膨張の間、膨張の合間、第2のバルーン膨張の間、および最後のバルーン膨張後の選定された周期の間、ステント状様式において、脈管壁に対して拡張されたままであり得る。本作用は、薬物を脈管壁に効果的に送達するだけではなく、また、一時的ステント留置効果を脈管壁に提供し、急性弾性反跳を阻害するであろう。
【0085】
さらに、バルーンアセンブリ140が利用される場合、閉塞をより少ない圧力で膨張させ、より少ない解離を生じさせることによって、より少ない傷害を脈管壁に提供するであろう。したがって、本手技の本質は、より少ない損傷を脈管壁にもたらし、弾性反跳を防止し、プラークを効率的に圧縮し、薬物を送達し、再狭窄の原因としての内膜増殖を阻害することである。
【0086】
本手技は、バルーン102等の標準的血管形成術バルーンが使用され得る場合、バルーンアセンブリ140等の特殊デバイスが使用され得る場合、加えて、ステント送達デバイス、レーザデバイス、低温形成術、および血管疾患の血管内治療のために設計される大部分の任意のデバイスが、本発明に従って使用され得る場合に、行なわれる多くの異なる方法を有する。本発明の多くの実施形態によるデバイスは、非バルーン遠位閉塞器が、好ましくは、手技において使用されるという点において、先行技術と異なる。この1つのステップは、カテーテルを交換し、次いで、事後または少なくとも介入後、薬物を送達する必要がある煩雑方法と比べて、薬物潅流および介入を単一ステップにおいて行なうことを可能にすることができる。本デバイスの他の構成要素も、血管形成術後、薬物を灌注する目的のために存在するが、ガイドワイヤ(支持ワイヤ122)閉塞器の存在は、カテーテルによって横断され得る任意のタイプの近位閉塞器とともに、病変および脈管壁が薬物または他の薬剤によって浸漬されている間、介入が行われることを可能にするため、多くの実施形態によるデバイスを優れたものにすることができる。当然ながら、膨張チャネルに対して十分に細いシャフトと、遠位閉塞器シャフトにわたる治療デバイスの同軸挿入を可能にするための手段とを含有する場合、そして代替実施形態として、本言及によって含まれる場合、バルーン閉塞器が、前述の方法において、遠位で使用されてもよい。
【0087】
治療が薬物送達と並行して実施されるように、遠位閉塞器のシャフトにわたって治療デバイスを留置するための能力の特徴の1つは、介入後、非効率的様式で、かつ脈管壁に大量の圧力をかけ、第2のステップにおいて薬物を送達する、あまり効果的ではない方法を除外し得るため、再狭窄を阻害するための薬物を注入する手技および方法の商業的成功に重要であり得る。したがって、本発明の側面は、薬剤が血管空間内に含有される間、介入手技を行なうことに関する。本発明の側面は、先行技術における脈管を治療するための固定長のデバイスと比べて、1つのデバイスを用いて可変長の脈管の治療を可能にし得る。狭窄した動脈区画が、例えば、長さ1.0または2.5cmである場合、閉塞134全体が、典型的には、近位および遠位閉塞器121、124の単一留置を用いて治療されることができる。病変が、長さ25cmまたは50cmまたは100cmである場合、近位および遠位閉塞器が、先行技術におけるように、固定距離によって接続されないため、同一のデバイスが、近位閉塞器と遠位閉塞器との間の長さを変動させ、所望の長さを治療することによって、それらの病変のいずれかを治療するために使用されることができる。長い病変では、先行技術デバイスは、固定距離近位および遠位閉塞器(通常、バルーン)を連続的に移動させ、複数の区画および複数の治療セッションの場合、各区画間に短い重複を提供する必要があるであろう。本発明の多くの実施形態による方法は、したがって、時間を節約し、先行技術デバイスの繰り返される再位置付けを除外し、かつ複数の用量の薬物または他の物質の使用を除外するであろう。
【0088】
バルーンアセンブリ140は、血管132の中に挿入され、閉塞134に位置付けられ、バルーン102が、標準的様式で膨張される。バルーンの膨張は、編組142を拡張させ得、これは、編組の拡張の通常の方法である。より重要なことは、病変が、可能性として、従来のPOBAバルーンより少ない圧力で、正常に膨張され得ることでる。
図18を参照されたい。オペレータによって選定された第1の時間の長さ、典型的には、1または2分後、バルーンは、力が、矢印150の方向に、アクチュエータスリーブに付与されている間、収縮されることができる。
図19を参照されたい。これは、バルーン102が収縮され、第2の時間の長さの間、通常、3分超、典型的には、3〜90分、遠位の血流が回復されることを可能にする間、編組142を脈管壁に対して拡張されたまま保つことができる。近位閉塞器および遠位閉塞器は、編組が、脈管壁に対して拡張されている間、バルーンが収縮され、脈管内の流動を回復後、圧潰されることができる。バルーン膨張は、所望に応じて、アクチュエータスリーブ144にかかる前進力を保つことによって、複数回、繰り返されてもよく、編組142は、バルーン膨張の間、その合間、およびその後、拡張されたままであることができる。前進力が手動圧力を伴わずに維持され得るように、係止機構が提供されてもよい。さらに、一時的ステントが、無線周波数、エレクトロポレーション、熱、アテローム切除術、遺伝子療法、低温療法、電流、放射線、イオン導入、他の薬理学的薬剤および物質、ならびに同等物等の薬物以外のモダリティと併用されてもよい。
【0089】
図18、19、および20に示されるような一時的ステント140の別の代替構成は、限定ではないが、パクリタキセル等の薬物を含有する賦形剤(図示せず)でバルーン102をコーティングし、これらの図に実証されるように、本特殊バルーンにわたってステント状構造を使用することであろう。ステント状構造は、編組であってもよく、またはそうでなくてもよく、ステントを均一に自己拡張してもよい。バルーンからの薬物の直接送達は、薬物が、閉鎖空間内の流体としてではなく、コーティングされたバルーン102から送達されるであろうため、前述の近位および遠位閉塞器の必要性を除外し得る。別の代替は、これらの図に示されるバルーン102の代わりに、多孔性薬物溶出バルーン(図示せず)を利用することであってもよい。本事例では、送達されるべき薬物または物質は、多孔性バルーンの中に注入され、滲出方法または同等物によって、多孔性バルーンから脈管壁に送達されてもよい。
【0090】
同様に、一時的ステントは、前述されたように、バルーンに固定して取着されるのではなく、別個のデバイスとして、薬物コーティングされたバルーンまたは薬物含有多孔性バルーンにわたって嵌合され得る。
【0091】
図18−20におけるように、アクチュエータスリーブ144に取着されないバルーン102にわたって同軸方向に留置された一時的ステント140もまた、代替構成であり得る。本ステント状構造は、不良半径方向強度、著しい短縮、重複厚さ、および同等物等のメッシュ編組のいくつかの欠点を克服するであろう、自己拡張式非編組ステントであってもよい。しかしながら、編組であってもよい。ステントは、アクチュエータスリーブ144および遠位カテーテル146に取着されてもよく、またはそうでなくてもよい。これらに取着されない場合、後述される遠位ワイヤと、近位に、少なくとも1つのワイヤとに、またはワイヤおよびアクチュエータシースの組み合わせに取着されてもよい。前述の漏斗形状の近位閉塞器と併用される場合、ステント構造は、圧潰され、遠位ワイヤにかかる前進力、近位ワイヤにかかる牽引力、およびそれを後退させるために、漏斗閉塞器カテーテルの口の中に装置を引動させることの組み合わせによって、後退されてもよい。ワイヤの使用は、アクチュエータスリーブの必要性を除外することによって、典型的には、壁厚のため、空間内で少なくとも1フレンチ(0.013インチ)を利用するであろう、貴重な空間を節約するであろう。
【0092】
自己拡張式ステントが利用される場合、バルーンにわたって同軸方向に搭載され、具体的送達デバイスの内側に圧縮構成で収縮される、またはさらに、近位閉塞器カテーテルの管腔の中に事前装填されてもよい。後者の場合、近位閉塞器カテーテルは、最初に、一次的に、または別の血管形成術バルーンを用いた病変の事前拡張後のいずれかにおいて、治療されるべき病変に位置付けられてもよい。一時的ステント装置にかかる前進圧力を用いた外側近位閉塞カテーテルの抜去は、一時的ステントおよびバルーン装置を治療されるべき部位に送達し得る。バルーンの膨張は、病変を膨張させ得、自己拡張式一時的ステントまたは足場は、脈管を開放したまま保持し得る。続いて、バルーンおよび一時的ステントは、近位閉塞カテーテルまたは前述の具体的送達カテーテルの中に抜去されてもよい。
【0093】
さらに別の代替実施形態では、一時的ステントは、バルーンにわたる同軸位置付けを伴わない構成において、単独で利用されてもよい。バルーンは、完全に別個に使用され、一時的ステントに取着されなくてもよい。言い換えると、一時的ステントは、計画手技として、あるいは流れを制限する解離、反跳、または他の理由のため「緊急離脱」手技として、バルーン膨張に続いて使用されてもよい。本構成では、一時的ステントは、
図18−20におけるように、但し、バルーン102を伴わずに、構成されてもよい。前述のようなワイヤまたはいくつかの他の手段に取着され、それを収縮および拡張させてもよい。しかしながら、実施された実験は、バルーンの拡張が、閉鎖空間内に追加圧力を生成し、本質的に、薬物または他の物質を脈管壁の中に駆動させるため、薬物を含有する閉鎖空間内でバルーンを拡張させることが有利であることを示した。閉鎖空間の中に単に受動的に注入されるときより、圧力下で行なわれるとき、有意により多くの薬物が脈管壁内に存在する。薬物はまた、追加圧力を用いると、用いないよりも脈管壁の中に深く浸透し、中膜および外膜に到達する。再狭窄の場合、扁平筋細胞増殖および中膜内外への移動の阻害は、非常に重要である。薬物が閉鎖空間内に存在する間のバルーンの拡張は、脈管壁の全レベルへの薬物送達をより効率的かつ効果的にするであろう。
【0094】
適正な圧力が、閉鎖空間内に達成されたことを確実にするために、センサが、一時的足場あるいはシステムの近位または遠位閉塞器のいずれか上に設置されてもよい。別の単純方法は、隔離されるべき区画の直径および長さならびに拡張されたバルーンの直径および長さを変動させことによって、動物の隔離された区画内の圧力を測定し、以前に判定された値に対応する隔離された区画内の所望の圧力を達成するために必要とされる流体の体積を示す変数のテーブルを作成する実験を行なうことであり得る。これは、デバイス毎に高価なセンサの必要性を除外し得る。本発明の目標の1つは、所望される別個かつ異なる作用を行なうために、連続して、異なるカテーテルを変更する、現在採用されている面倒かつ時間がかかる方法ではなく、1度にいくつかの相補的作用を行なうデバイスを提供することである。
【0095】
前述のように、プラークの
スコアリングは、典型的には、POBAを用いるより均一に、かつより低い圧力で、プラークを圧縮させるであろう。これは、標準的血管形成術バルーンの略均一力と比べた、
スコアリングを用いてプラークに印加される力の限局面積の結果であり得る。有利な
スコアリング特徴と足場の支持特徴の組み合わせは、
スコアリングが、プラークの中に切れ目を入れるためにより少ないフィラメントまたは部材を要求し、足場が、強度をデバイスに追加するために、より多くのフィラメントまたは部材を要求するため、問題となり得る。言い換えると、膨張後に病変を支持するために必要とされるフィラメントの数は、病変
をスコアリングするために必要とされる最適数のフィラメントより有意に多くあり得る。病変の
スコアリングは、プラーク上およびその中の1つまたはいくつかの面積における限局力の提供に依存する。フィラメントの全てが、
スコアリングフィラメントである場合、この力は、フィラメントの全てにわたって、希薄化または分割され得、いずれも、プラークの中への指向力に支配力を持たないであろう。力は、限局するのではなく、全般化され得、プラークを
スコアリング要素の真下で破砕させるための支配力の面積または複数の面積が存在しないであろう。故に、わずかのみの
スコアリングフィラメントが、所望の結果をもたらすために必要とされる。より多くのフィラメントは、いくつかの限局面積がプラークを破砕するという所望の結果をもたらさないであろう。
【0096】
支持のためのわずかのみのフィラメントが存在する場合、一時的足場は、デバイスの強度が減少されるであろうため、膨張された病変を支持しないであろう。故に、
スコアリング能力と支持能力との間のトレードオフが存在し得る。これは、
カッティングまたは
スコアリング手段と脈管を支持するための他の別個の手段とを伴う、一時的足場の例示的構造によって解決されることができる。言い換えると、
カッティングまたは
スコアリングのための一時的足場の特殊部材と、脈管を維持および支持するための他の特殊部材とが存在し得る。他の部材もさらに、解離を防止するために存在してもよい。例えば、編組の場合、
カッティングまた
スコアリング手段は、長方形または三角形形状のワイヤ、あるいは
スコアリング要素のための標準的丸形ワイヤより多くの点を有する任意の形状を備えてもよい。編組構造の残りと異なる形状のより小さいまたはより大きいワイヤ、あるいは同一の形状のより小さいまたはより大きいワイヤまたはフィラメントが、
カッティングまたは
スコアリング要素として利用されてもよい。これらのワイヤまたはフィラメントは、編組の一方向のみに指向されてもよく、他の編組部材の間に散在されてもよい。同様に、1つのみの方向に指向されたより大きいワイヤを有することは、交差方式で指向される場合、重複編組が、最厚ワイヤの直径が両側に二重にされる状況を作り出すため、貴重な空間を節約するであろう。
【0097】
実際に、重複ジレンマを除外する例示的方法が、
図22に示される。本構成では、同一の方向に指向された他の編組フィラメント202の中に介在され、編組方式において、異なる方向における編組フィラメント201の残りに交差する、管状編組の周囲に螺旋状になる、一方向に指向された三角形編組フィラメント200が存在する。他の編組フィラメント201、202は、丸形、平坦、長方形、または任意の形状であってもよいが、好ましくは、三角形編組フィラメントより目立たない外形である。いくつかの実施形態では、三角形編組フィラメントは、三角形フィラメント200を交差するにつれて、他の編組フィラメント201を受容するように設置された切り欠き203を有する。故に、これらの構成は、以下の2つの目的を果たし得る:1)三角形フィラメント200のピークにおける重複を排除することによって環状空間を節約し得、編組の半径方向直径をさらに追加せず、かつ2)プラークの中への三角形フィラメントの貫通を阻害するであろう、編組フィラメントの重複を排除することによって、三角形の頂点の
スコアリング側面を保存し得る。故に、より目立たない外形のデバイスが、デバイスの
スコアリング特性を向上させながら、維持されることができる。
【0098】
カッティングまた
スコアリングフィラメントの数は、1本から数本であってもよい。
カッティングまた
スコアリングフィラメントが少ないほど、より大きな力が、
カッティングまた
スコアリングフィラメントあたりプラークに付与され、故に、
スコアリングまたは
カッティングにおいて、デバイスは、より効果的となるであろう。好ましい実施形態は、6本より少ない
スコアリングまたは
カッティング部材を備えるであろう。好ましくは、これらの
スコアリングまたは
カッティング部材は、単一方向に配向される。
【0099】
図22は、
スコアリングワイヤ200と、支持ワイヤ201、202とを備える、例示的編組を示す。
図23は、支持ワイヤ201、202のみを含有する編組デバイスの断面の拡大図を示す。支持ワイヤまたはフィラメント201、202は、編組構造の場合、好ましくは、直径0.001インチ〜0.015インチの標準的丸形ワイヤまたはフィラメントであってもよい。また、厚さ0.0005インチ〜0.010インチおよび幅0.003インチ〜0.500インチの平坦、長方形、または卵形であってもよい。空間を節約するために、
カッティングまた
スコアリングワイヤまたは部材200は、三角形の最大半径方向寸法または高さ対ピークが0.005インチ〜0.009インチであって、全て同一の方向に指向され、支持ワイヤまたは部材201、202は、最大半径方向寸法または高さがわずか0.001インチ〜0.005インチであって、全て同一の方向に指向されてもよい。これは、より厚い
カッティングまた
スコアリングワイヤあるいは部材をより薄い支持ワイヤまたは部材のみに重複させ得る。
図24は、2つのやや平坦な支持部材201が、
スコアリング部材200と相互に織り込まれる、
図22の拡大図を実証する。平坦支持部材201は、前述の切り欠き203内に存在する。
図25は、1つの
スコアリング編組部材200の進行に沿って得られた断面を実証する。
スコアリング部材200は、他の支持部材201にわたって交差してもよく、かつそれによって交差されてもよいことが理解され得る。
図25は、急峻な切り欠きの代わりに、交差部材201を収容するために、
スコアリング部材200内に丸形くぼみまたは他の構成(図示せず)が存在してもよいことを示す。実際、
図25に例証目的のために示される以外の構成が、少なくともいくつかの事例では、好ましくあり得る。実際、少なくともいくつかの事例では、全く切り欠きを有していないことが好ましくあり得る。本構成では、交差部材は、
スコアリング部材の頂点を交差するであろう(図示せず)。
【0100】
編組の部材の数は、半径方向強度だけではなく、インチあたりの打ち込み本数(インチあたりのワイヤ交点の数)、中心マンドレルのサイズ、マンドレルの前進率、ならびに他の要因に影響を及ぼすであろう。故に、ワイヤまたはフィラメントのタイプ、ワイヤまたはフィラメントの形状および寸法、ワイヤまたはフィラメントの相対剛度、ワイヤまたはフィラメントのタイプの数、ワイヤまたはフィラメントの総数、構造上重要なワイヤまたはフィラメントの総数、マンドレルサイズ、編組密度、インチあたりの打ち込み本数、厚いおよびより薄い部材の方向、ならびに他の要因の任意の数の組み合わせが、可能性として考えられ、足場のサイズ、強度、および機能性に寄与するであろう。この新規な技法を利用することによって、
カッティングまた
スコアリング特徴、デバイスの強度を最適化し、かつサイズを制限することができ、これらは全て、重要な目標である。
【0101】
少なくともいくつかの事例では、編組を足場として使用することに関する特定の課題は、多くの場合、管状編組がその伸長構成から拡張されるときに生じ、挿入および除去のための縮小半径方向直径を有する、短縮である。本発明の多くの実施形態におけるように、バルーンによって、または編組の2つの端部を相互に対してより近接するように押勢することによってのいずれかで編組が拡張されると、編組は、多くの場合、より短くなり、多くの場合、フィラメントの線形移動が存在する。多くの場合、拡張位置からより短い半径方向直径を伴う伸長構成に編組を収縮または圧潰させるとき、フィラメントの逆方向移動が存在する。そのような移動では、編組フィラメントは、実際には、拡張するとき、プラークの中に切れ込まれる。これは、プラーク内における微小破砕の生成が本デバイスの目標であるため、問題とならない。しかしながら、編組の収縮に応じて、編組の伸長は、プラーク内に、プラークを断裂または分裂させ、プラークの可動片、解離、およびさらに押出断片等の悪影響につながり得る、剪断力を生じさせ得る。故に、少なくともいくつかの事例では、フィラメントの大部分は、好ましくは、略縦方向に移動するとき、組織を断裂または損傷し得る、鋭的縁を保有し得る、丸形、正方形、長方形、または他の形状ではなく、平坦であるべきである。好ましくは、やや平坦な部材は、これらのフィラメントが、プラークに及ぼす切れ目効果ではなく、より圧縮効果を有するであろうように、丸形縁を備えるべきである。
【0102】
さらに、主に、わずかのみの略三角形
スコアリングフィラメントを伴う、平坦部材を有する、本発明の多くの実施形態による好ましい編組構造を圧潰させるとき、プラークまたは組織の断裂を防止するために、デバイスのシャフトの外側スリーブが、抜去されているときに回転するような機構が、提供されてもよい。また、バルーンが拡張し、編組が短縮しているときも回転してもよい。故に、編組および
スコアリングフィラメントは、編組の短縮(拡張)または伸長(圧潰または収縮)の間、渦巻様式で回転してもよい。編組の圧潰に応じた
スコアリング部材の渦巻運動は、それらをプラークの中へのこれらのフィラメントの拡張および圧縮によって形成される「トラック」内で移動させるであろう。これは、拡張の間、
スコアリングされなかった組織またはプラークの中あるいはそれを通した移動を防止または阻止し得、かつ編組の延長または短縮のために被る剪断力からのプラークまたは組織への損傷を防止あるいは阻止するであろう。外側シャフトの回転または渦巻運動は、外側シースの近位端近傍またはいくつかの他の場所における単純糸および溝配列によって制御されてもよい。拡張および収縮に応じて、
スコアリング繊維の所望の回転または渦巻をもたらす、他の手段が、提供されてもよい。
【0103】
前述の議論では、
スコアリング部材200は、三角形と称された。しかしながら、適正に
スコアリングする任意の形状であってもよい。実際、新規形状が、部材200aの断面を示す、
図26Aに実証されており、
図26Aにおける
スコアリング部材200aは、若干丸形の頂点205aおよび略直線の辺207aを伴う、三角形である。
図26Bは、略先鋭の
スコアリング縁205baとともに略直線の辺206bおよび幾分丸形の辺207bを伴う、
スコアリング部材200bを示す。これは、編組の短縮が、急峻な辺206bに前進力、故に、プラークの
スコアリングを生じさせるであろうため、拡張に応じた
スコアリングを向上させるであろう。除去のための編組の収縮に応じて、幾分丸形の辺は、プラークまたは組織を断裂させずに、裂溝または
スコアリング域からより容易に除去されるであろう。
図26Cは、若干丸形の頂点205cおよび若干丸形の辺207cを伴う、
スコアリング部材200cを示す。一方で、
スコアリングを向上させ、他方で、デバイスの圧潰または除去に応じたプラークまたは脈管壁への損傷を減少させるために使用され得る、任意の数の変形例が存在し得る。
【0104】
同じように、
図25に戻ると、編組の縦方向移動によって生じる剪断力のため、装置を収縮または除去させるとき、組織に及ぼす
スコアリング要素の影響を制限しながら、
スコアリングを向上させる別の手段は、略自己拡張するように、交差する支持部材201の少なくともいくつかを「開放」位置に熱硬化することであり得る。それらは、他の非交差部材202および
スコアリング部材200によってだけではなく、また、デバイスの外側シース144にかかる近位牽引力によって、収縮または圧縮状態に保持されるであろう。バルーンが拡張されると、編組は、拡張し得、交差部材は、バルーンからの圧力が、
スコアリング部材200をプラークの中に駆動させ、交差部材201が
スコアリング部材200と競合するために十分に拡張する傾向を克服するであろうため、
図25におけるように位置付けられ得る。バルーンが、弛緩され、足場が、依然として、壁に対して拡張されている間、流動を可能にすると、デバイスの外側シースにかかる前進圧力は、足場を完全に拡張されたまま、
図25と同一の構成において保つことができる。しかしながら、外側シースにかかる前進圧力が、弛緩されると、交差部材は、開放位置に熱硬化されているため、拡張されたままとなる傾向にあり得る。編組の
スコアリング部材は、後退し得、交差部材は、編組がさらに収縮するにつれて、
スコアリング部材の頂点に向かって移動し、本質的に、
スコアリング部材の頂点を周囲プラークおよび組織から遮蔽し、故に、
スコアリング部材によるプラークおよび組織の断裂を制限し得る。
スコアリング部材が収縮している間の交差部材201の外向き圧力の本作用は、少なくとも、編組全体が、内側シースに対する外側シースの牽引力による著しい張力下に置かれる前に、切り欠き内の組織を切り欠きから表出されるように付勢させ得る。
図25の交差部材201はまた、
スコアリング部材200の真下ならびに切り欠き203の中にもある。故に、
スコアリング部材が適切に弛緩することを妨害し、本段落に説明される作用を阻害するような本位置からのある程度の競合があり得る。しかしながら、交差部材は、はるかに多くの質量を有する
スコアリング部材の位置に全く影響を及ぼさない、または最小限の影響を及ぼし得る。切り欠き内では、それらは、
スコアリング部材が後退する間、その位置を維持するだけであろう。編組の部材の大部分は、平坦であって、故に、編組の圧潰から生じた剪断力および編組の結果として生じる縦方向移動は、組織
をスコアリングするのではなく、それを圧縮するであろう、これらの非
スコアリング支持部材によって最小限にされるであろう。故に、部材の大多数が平坦非外傷性設計であるデバイスの全体的設計は、プラークおよび組織を編組の圧潰および除去からもたらされる剪断力から保護し得る。
【0105】
レーザ切断された足場を含む、非編組足場の場合、足場の支柱のいくつかは、支柱の略全てが、円筒形配向に略構成されるが、デバイスが挿入のために収縮または圧潰されるとき、支柱のいくつかの部分または支柱のいくつかの拡張に応じて、脈管壁に略垂直に配向され得るように構築されてもよい。ステントのこれらの略垂直支柱または部材は、ステントに対するバルーンの拡張によって、または自己拡張式ステントの場合、ステントの自己拡張作用のみによって、プラークの中に圧縮されると、
スコアリング要素として作用するであろう。除去のために、収縮または圧縮されると、これらの支柱または支柱の一部は、略円筒形形状に戻ってもよい。他の支柱または支柱の部分が、従来の円筒形パターンに一貫して配向され、強度を足場に提供してもよい。
【0106】
システムの特徴を組み合わせる、本発明のさらなる実施形態は、自己拡張式一時的
スコアリング足場の送達担体として、近位閉塞器を利用するであろう。自己拡張式一時的
スコアリング足場を拘束する別個の外側管の代わりに、送達前に、それを拘束するであろう、近位閉塞器内に設置されてもよい。自己拡張式一時的
スコアリング足場を展開するために、近位閉塞器カテーテルは、膨張または治療されるべき病変のすぐ遠位に留置されてもよく、自己拡張式一時的
スコアリング足場に取着された内側カテーテルは、デバイスの閉塞部分が収縮または非閉塞構成にあるにもかかわらず、近位閉塞器カテーテルが抜去される間、定位置に保持されるであろう。いったん病変が、自己拡張式一時的
スコアリング足場によって被覆されると、近位および遠位閉塞器は、展開され、薬剤が注入され、病変が、好ましくは、バルーンを用いて膨張されてもよい。続いて、自己拡張式一時的足場は、拡張されたまま残され、バルーンは、近位および遠位閉塞器に沿って圧潰され、血流を回復させるであろう。数分から数時間後、自己拡張式一時的足場は、近位閉塞器またはいくつかの他の具体的送達/回収デバイスの中に回収されるであろう。
【0107】
図27A−Eは、部分的に閉塞するプラーク211および脈管管腔300を伴う、血管210の断面を示す。
図27Aは、閉塞プラークおよび脈管管腔300のみを伴う、血管210を示す。
図27Bは、脈管210の既存の管腔300内の非拡張バルーン212および足場213(それらが相互に直接隣接するため、相互と区別がつかない場合がある)と、カテーテルシャフト199と、足場213の
スコアリング部材200とを実証する。本構成は、概して、非拡張介入バルーンデバイス102の縦方向断面である、
図16に対応し得る。
【0108】
図27Cは、
スコアリング部材200に、微小破砕215をプラーク211内に生成させ得る、部分的に拡張されたバルーン212および足場213を実証する。流体薬物が、いずれかに論じられるように、近位および遠位閉塞器と併用される場合、薬物または物質が、本拡張の間、存在してもよい。代替として、または組み合わせて、薬物または物質は、その様式において送達されるべき場合、本時点において、薬物コーティングされたバルーン212を介して、送達されてもよい。通常、薬物溶出または薬物滲出バルーン212による送達は、薬物溶出バルーン212が、少なくともいくつかの場合、病変を適正に膨らませるために十分な半径方向力を有していない場合があるため、そのモダリティが利用される場合、本作用の前またはそれに続いて行なわれるであろう。
【0109】
通常、血管形成術バルーンによる拡張は、プラーク内に非制御および無作為解離をもたらすであろう。一時的足場213の
スコアリング要素200によってもたらされるこれらの微小破砕は、恒久的ステントの後続留置を要求する場合がある、より少ない流れを制限する解離をもたらし得る、プラークのより小さい限局および制御解離をもたらす。また、一時的足場213の支持要素は、圧縮プラークおよび圧縮プラーク片を脈管壁に対して保持し、プラークの一部および他の組織が、管腔の中に突出し、流れを制限する解離をもたらすことを防止するであろう。さらに、微小破砕は、扁平筋細胞に作用し、扁平筋細胞を弛緩させ、急性弾性反跳を生じさせる扁平筋収縮を防止し得る、薬物または物質が脈管壁にアクセスするための導管または裂け目としての役割を果たす。扁平筋細胞に及ぼす薬物または物質の作用はまた、同様に、その後の再狭窄の有意な減少をもたらし得る。本
スコアリング側面からの制御される解離および微小破砕は、より少ない傷害を脈管壁に生じさせ得、これはまた、薬物または物質を伴わなくても、反跳、流れを制限する解離、および再狭窄のより少ない発生をもたらし得る。本発明の機械的特徴および薬学的成分の組み合わせは、多くの場合、相補的である。機械的特徴は、薬物を伴わずに、反跳、解離、および再狭窄を制限し得るが、薬物の添加は、結果をさらにより改善し得る。
【0110】
図27Dは、プラークを圧縮させた後、収縮されるべきバルーン212と、圧縮されたプラーク211に対する足場と、プラーク211の中にさらに延在する微小破砕215とを実証する。本時点において、足場213は、プラーク211の膨張を支持し、反跳および解離を防止するために、好ましくは、少なくとも数分間、拡張されたまま残され得る。矢印は、プラークを支持し、反跳または解離からの可動片が、閉塞または流れを制限することを防止するための外向き圧力を実証する。
【0111】
バルーン212の残留部は、圧潰され、バルーン212は、収縮された後、再び折曲される。
【0112】
図27Eは、バルーン212および足場213が除去され、膨張されたプラーク211を動脈壁210に対して圧縮されたまま残す状態を実証する。往々にして生じる弾性反跳は、圧縮プラークおよび動脈壁を一時的足場を用いて支持する間、薬物または物質の同時投与によって防止されている。流れを制限する解離は、一時的足場による動脈壁の支持のため、回避され得る。投与された薬物または物質は、再狭窄を防止する、または有意に減少させ得る。故に、多くの場合、ステント留置によって解決される問題が、本発明の多くの実施形態による、デバイスおよび方法の使用によって対処され得るため、ステントが使用される必要性はない。
【0113】
壁へのより少ない傷害を伴って、より少ない圧力で病変を膨張させ、他のモダリティのうちの1つ以上とともに、弾性反跳を低減または排除するために利用される、一時的ステントを含む、多くの実施形態の要素の組み合わせは、再狭窄を阻害するための薬物薬剤の投与の必要性を低減または排除し得る。しかしながら、薬物投与と前述の別のモダリティおよび一時的ステント要素の組み合わせはさらに、血管介入の短期および長期続発症の多くを解決し得、多くの場合、ステント留置または外科手術のさらなる必要性さえ排除し得る。バルーン外部の典型的にはワイヤ状の一時的ステントが、POBAより効果的にプラークを膨張させることが可能であるという証明された効果のため、病変の膨張が適正である場合において、薬物が扁平筋細胞に作用し、それらを弛緩させ、弾性反跳を防止する間、病変が一時的ステントによって開放されたまま保持され、前述からの別のモダリティ、例えば、エレクトロポレーションが、薬物の吸収を向上させ、独立して、血管壁の細胞に作用し、再狭窄を阻害するために利用される場合、従来の非一時的ステントを使用する理由は全て、除外されるであろう。ステントが解決する問題は、排除され得る。多くの場合、ステントを使用する理由は存在し得ず、これは、患者および健康医療システムに利益をもたらすであろう。ステントは、コストがかかるだけではなく、ステント内再狭窄、遅発性ステント血栓症を含む、長期的負の結果を有し、長期間、高価かつ潜在的に有害な薬物に曝される必要がある。
【0114】
エレクトロポレーションおよび他のモダリティのいくつかの場合、電気伝導性の一時的ステントが、エネルギーまたは電気パルスを脈管壁に伝達するために使用されてもよい。
図21は、血管132の壁への電流の印加を可能にし、細胞膜内に、それを通して、例えば、薬物が通過し得る、一過性細孔を生成するように構築されたエレクトロポレーションカテーテルアセンブリ100aを図示する。一時的ステントとして作用する、編組142は、外部アクチュエータスリーブ144の壁内のワイヤ164によって、外部電源160およびコンピュータベースのコントローラ162に接続される。コントローラ162は、一時的ステントを通して処方されたエネルギーまたは電気パルスを脈管壁に送達するために、パルス持続時間、シーケンス、振幅、電圧、アンペア数、および他のパラメータをプログラムするために利用されるであろう。また、適切なエネルギーパラメータがプログラムまたは処方され得るように、ある電気インピーダンスまたは他のフィードバックパラメータを確認するために利用されてもよい。本実施例では、アクチュエータ126は、遠位閉塞器124を接地166に電気的に接続し、それによって、脈管壁を接地する。代替として、または組み合わせて、電気パルスの形態等のエネルギーが、一時的ステント以外の構成を通して送達されてもよい。エレクトロポレーションは、薬物の送達を促進するために使用されてもよいが、また、薬物が存在せずに、細胞の壁内に細孔を生成するためだけに使用されてもよい。細胞は、したがって、壁内のこれらの細孔を有するため回復不能であって、最終的に、死滅する(事実上、加速細胞死の一種)。付加的モダリティを本明細書に説明される閉塞要素、薬物注入、膨張、および一時的ステント留置のシステムに追加することは、わずかのみの増分コストを追加するであろうが、付加的モダリティを伴わない前述のシステムから予期される再狭窄率を10%の率を下回って低減させるために必要であり得る。
【0115】
パクリタキセルは、重合を向上させることによって、扁平筋細胞内の細胞骨格または微小管に作用し、扁平筋細胞を弛緩させる。確かに、他の細胞効果も存在するが、機能不全微小管は、扁平筋細胞が、ある薬物への暴露の結果、収縮するのではなく、弛緩する理由と考えられる。編組142によって生成された一時的ステントは、パクリタキセルと組み合わせて、扁平筋細胞が一時的ステントの除去に応じて収縮しないであろうように、パクリタキセルが細胞骨格および微小管に作用するために、脈管の長期膨張の十分な時間を提供するはずである。本発明の多くの実施形態は、本長期拡張の作用を提供するために、一時的ステントとして作用する編組142(または、他のステント構造)の使用を通して、パクリタキセルまたは他の抗増殖性薬物を利用し、一時的ステントが除去されるときに収縮しないであろうように、薬物が細胞に作用することを可能にしてもよい。長期拡張を伴わない場合、薬物は、細胞構成要素に作用し、扁平筋細胞を弛緩させる十分な時間を有していない可能性が高いであろう。血液がその面積を通して流動している間、拡張された一時的ステントによって提供される余剰時間は、薬物の取り込みおよび作用とともに、脈管の弾性反跳の減少およびより良好な長期開存性をもたらす可能性が高いであろう。
【0116】
本発明の多くの実施形態はまた、動脈壁内の扁平筋細胞および構造に作用する抗増殖性薬物または他の薬剤を注入し、バルーン、一時的ステントまたは足場、あるいは弾性反跳、再狭窄、および/または他の介入の影響の発生を低減させる他の構造を用いた脈管の膨張を延長させる方法を提供する。
【0117】
一実施例では、前述の方法は、近位および遠位閉塞器を病変の両側に留置し、隔離された領域を生成するステップと、近位および遠位閉塞器を有効にするステップと、薬物を注入するステップと、説明されたように、一時的ステントデバイスを用いて治療血管形成術介入を行ない、一時的ステントを脈管壁に対して拡張されたまま残すステップと、血管形成術バルーンを収縮させ、したがって、続いて、血流が回復され得るステップと、薬物を他の流動性物質とともに吸引する(またはさらに、それを下流に放出することによって、それを隔離された領域から除去する)ステップと、近位および遠位閉塞器を無効にするステップと、遠位閉塞器を除去するステップとを伴ってもよい。これは、脈管内の流動を回復させ得、一時的ステントは、扁平筋細胞によって吸収された薬物が、それらの扁平筋細胞の微小管に作用し、これらの扁平筋細胞の弛緩をもたらし、急性弾性反跳を防止し得る間、依然として、脈管壁に対して環状圧力を維持し、弾性反跳を防止するであろう。いくつかの実施形態では、薬物または他の薬剤は、治療血管形成術介入または他の圧力印加ステップが行われる前に、30秒〜20分等の一定時間周期の間、標的部位に接触することを可能にされ得る。いくつかの実施形態では、血管形成術バルーンまたは他の圧力印加装置は、約1分〜5日、圧力を脈管壁に印加するために使用されることができる。バルーンが、長期間、定位置に残されるとき、通常、圧潰状態において、その周囲に血流をもたらす。血管形成術の間、病変を拡張させるため、および一時的ステントを拡張させるため等、必要なときのみ拡張される。
【0118】
代替として、前述の実施例は、一時的ステントの代わりに、経皮的血管形成術バルーンデバイス、除去されることが意図されるベアメタルステントあるいは生体再吸収性または生体分解性ステント等のステント、アテローム切除術、または他の治療デバイスが、利用されるように修正されてもよい。また、無効にされた近位および遠位閉塞器は、圧力デバイスが脈管壁に対して力を提供する間、脈管内の定位置に残され、圧力デバイスが除去されると、除去されてもよい。一時的ステントまたは他の圧力デバイスは、典型的には、少なくとも数分、最大で数時間〜数日間、弾性反跳を防止するために、定位置に留まるであろう。例えば、
図20のバルーンアセンブリ140が、数日間、定位置に残される場合、バルーン102は、圧潰され、その周囲に血流をもたらす。そのような手技では、ヘパリンまたはある他の薬剤もまた、投与され得る。
【0119】
さらに、一時的ステントは、無線周波数、エレクトロポレーション、熱、アテローム切除術、遺伝子療法、低温療法、電流、放射線、イオン導入、他の薬理学的薬剤および物質、ならびに同等物等、薬物以外の他のモダリティと併用されてもよい。
【0120】
一時的ステント留置の他の変形例も、使用されることができる。例えば、編組142は、アクチュエータスリーブ144の代わりに、ガイドワイヤによって収縮されてもよい。編組は、アクチュエータシースの代わりに、係合デバイスを使用することにより、編組の遠位部分をより遠位に移動させることによって収縮されてもよい。言い換えると、編組の遠位側面が、好ましい実施形態に説明されるように、バルーンカテーテルの遠位側面に固定されるのではなく、ガイドワイヤの遠位側面に係合または取着される場合、ガイドワイヤを遠位に移動させることは、編組を圧潰させ、ガイドワイヤを近位に移動させることは、編組を拡張させる、または少なくとも、すでに拡張された編組に拡張圧力を維持するであろう。
【0121】
本発明の側面は、溶解薬剤流出ボアが使用されず、その焦点が、血栓の溶解を対象とせず、任意の抗増殖性薬剤が、介入の前に注入され、治療介入の間、存在し、Yaにおけるように、介入の前に除去されないという点において、前述のYaの特許と有意に異なる。任意の後続介入または療法(血管形成術、ステント留置、および同等物)が、Yaにおける溶解された血栓の除去後、行なわれる。さらに、血栓溶解薬剤および溶解された血栓は、血栓の除去を対象とするYaの方法では、除去されなければならない一方、本発明を実践するとき、典型的には、任意の抗増殖性薬剤を除去する必要性はない。抗増殖性薬剤の用量は、腫瘍の治療のために化学療法を受ける患者に投与される全身性用量よりはるかに低い。
【0122】
前述のZadno−Aziziの参考文献に開示される大部分の実施形態では、デバイスは、2つの別々の管腔と、潅注経路と、吸引経路とから成り、本発明のデバイスおよび方法と大きく異なる。単一吸引経路のみが存在する、Zadno−Aziziに開示される単一実施例では、療法カテーテルは、デバイスが機能するために除去されなければならない。本発明の多くの実施形態とは対照的に、注入された物質が除去されるべき場合でも、療法デバイスを定位置に残すことが好ましい。多くの場合、本発明を用いて使用された任意の抗増殖性薬剤を除去する必要性はなく、再び、Zadno−Aziziの方法と異なる。塞栓性物質を含有する流体は、Zadno−Aziziの場合、効果的であるために、取り出されなければならず、そうでなければ、塞栓性物質が下流で塞栓する。本発明の多くの実施形態の成功は、薬物が、下流に放出され得、組織に無害になる可能性が高いであろうため、任意の注入された薬物の除去を根拠としない。
【0123】
Zadno−Aziziの方法と区別する際にさらにより重要なことは、タイミング側面である。注入および吸引される流体はZadno−Azizi方法を用いた治療発明後に行なわれる一方、本発明の多くの実施形態によると、限定ではないが、パクリタキセル等の再狭窄を阻害するための薬剤が使用され、薬剤は、治療手技前に注入され、治療手技の間、定位置に残され得る。抗増殖性薬剤は、治療手技に続いて、吸引されてもよく、またはそうでなくてもよい。
【0124】
さらに、YaおよびZadno−Aziziの先行技術デバイスは両方とも、遠位バルーンを膨張させるために必要とされる中空管腔を伴う、遠位閉塞器を使用する。本発明の多くの実施形態は、遠位閉塞器が、遠位閉塞器に沿って、中空管腔を必要としないような機械的遮断要素であるとき、本特徴を必要としない。
【0125】
本発明の多くの実施形態によるバルーンステントアセンブリは、公知の一時的ステントとは対照的に、バルーンを使用する制御様式において、プラークを膨張させ、脈管に傷害をほとんど生じさせず、かつ一時的ステントを使用して、長期間、脈管を支持することの両方を行なうであろう。公知の一時的ステントは、一般に、手技の間、望ましくないもの、すなわち、解離、血管攣縮、または血管収縮が生じた後、脈管を支持することのみ意図される。本発明の多くの実施形態は、機能(膨張および支持機能)の全てが、略同時に生じることから、脈管壁が、介入の間およびその直後、支持されるため、顕著な解離、血管攣縮、または血管収縮を防止し、これは、先行技術デバイスに優る大きな改善である。多くの場合、本発明では、脈管壁は半径方向力がそこに付与される時間を有しないので、事実上、望ましくない事象が生じる時間がない。さらに、本発明の多くの実施形態は、解離、血管攣縮、または血管収縮以外の多くの他の要因により得る、急性弾性反跳も防止するであろう。
【0126】
POBA、ガイドワイヤ通路、アテローム切除術、または多くの種類のいずれかの器具類から医原性に生じた解離の場合、一時的ステントは、一時的ステントを脈管壁に対して拡張し、バルーンを収縮させ、着目面積を通して血流を提供しながら、数分から1時間程度の間、一時的ステントを拡張されたまま残すことによって、解離からの可動片を「鋲止め」し、脈管の状況を改善するために使用され得る。
【0127】
大動脈におけるように、自発的解離の場合、一時的ステントは、介入者が、どの特定のステントグラフトを使用するか決定し、ステントグラフトの挿入を準備する間、血流を真の管腔の中へ指向するための妥協的な手段として利用されてもよい。同様に、大動脈動脈瘤断裂の場合、一時的ステントは、出血を停止し、患者を安定させるために、最終的治療前に使用されてもよい。これらの場合、一時的ステントは、脈管壁に接触する部分を被覆するエラストマーまたは他の物質を有してもよく、またはそうでなくてもよい。
【0128】
前述の説明は、上方、下方、上部、底部、上側、下側等の用語を使用し得る。これらの用語は、本発明の理解を補助するために、説明および請求項において使用され得、限定的意味で使用されるものではない。
【0129】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に図示および説明されたが、そのような実施形態は、一例として提供されるにすぎないことが、当業者に明白となるであろう。ここで、多数の変形例、変更、および代用が、本発明から逸脱することなく、当業者に想起されるであろう。本明細書に説明される本発明の実施形態の種々の代替が、本発明を実践する際に採用され得ることを理解されたい。以下の請求項は、本発明の範囲を定義し、これらの請求項およびその均等物の範囲内の方法および構造は、それによって網羅されることが意図される。