特許第6353462号(P6353462)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6353462自己支持ドライブシャフト箇所を有する回転センシングカテーテル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6353462
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】自己支持ドライブシャフト箇所を有する回転センシングカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20180625BHJP
   A61M 25/06 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   A61B8/12
   A61M25/06 556
【請求項の数】13
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-547492(P2015-547492)
(86)(22)【出願日】2013年12月11日
(65)【公表番号】特表2016-505313(P2016-505313A)
(43)【公表日】2016年2月25日
(86)【国際出願番号】US2013074344
(87)【国際公開番号】WO2014093465
(87)【国際公開日】20140619
【審査請求日】2016年12月6日
(31)【優先権主張番号】61/736,588
(32)【優先日】2012年12月13日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515122402
【氏名又は名称】ボルケーノ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】ディラン・ヴァン・ホーヴェン
【審査官】 森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−533049(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0156941(US,A1)
【文献】 特開平08−257128(JP,A)
【文献】 特開2000−175917(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00−8/15
A61M 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテル装置であって、
嵌め込まれた内側管状カテーテル部材及び外側管状カテーテル部材を含む入れ子箇所と、
前記外側環状カテーテル部材または内側管状カテーテル部材のうちの一つの遠位端に支持される近位端を有するシースと、
前記外側管状カテーテル部材を通って同軸に延びるとともに、前記シースを通って近位側及び遠位側に移動可能な細長い柔軟なドライブ部材と
を備え、
駆動機構は、前記細長い柔軟なドライブ部材の近位端に作動可能に連結され、
前記外側管状カテーテル部材の遠位端は、環状連結器に固定され、
前記外側管状カテーテル部材の近位端は、前記駆動機構に対して遠位側に配置される固定支持構造に支持され、
前記内側管状カテーテル部材の近位端は、前記駆動機構に固定され、
前記内側管状カテーテル部材の遠位側は、前記外側管状カテーテル部材の近位端を通って前記外側管状カテーテル部材の内部に嵌め込まれ、
前記内側管状カテーテル部材は、前記外側管状カテーテル部材に対し、後退位置と延伸位置との間で、前記外側管状カテーテル部材の内部を通って移動可能であり、前記固定支持構造により保持されるOリングシール部材を通って、スライド可能に延びることが可能であり、
前記細長い柔軟なドライブ部材は、前記内側管状カテーテル部材に固定されて、前記内側管状カテーテル部材とともに前記外側管状カテーテル部材に対して長手方向に移動可能であり、
前記シースの近位端は、前記環状連結器に取り囲まれ、
前記細長い柔軟なドライブ部材が、前記シース内に配置された遠位部分、及び前記シースを超えて近位側に延び、前記内側管状カテーテル部材が前記後退位置から離れて、前記延伸位置に向けて又は完全に前記延伸位置に、近位側に移動するとき、前記入れ子箇所内で作動中自己支持されるように、前記細長い柔軟なドライブ部材の前記遠位部分より大きな剛性を有する第二部分を有する、
カテーテル装置。
【請求項2】
前記細長い柔軟なドライブ部材の前記遠位部分が、螺旋巻きワイヤー構造であり、
前記細長い柔軟なドライブ部材の前記第二部分が、螺旋切込み金属ビーム構造である請求項1に記載のカテーテル装置。
【請求項3】
前記細長い柔軟なドライブ部材の前記遠位部分及び第二部分が、互いに端部溶接される
請求項2に記載のカテーテル装置。
【請求項4】
前記カテーテル装置が、前記細長い柔軟なドライブ部材の前記遠位部分に固定されたセンシング要素を含む医療用センシングカテーテルである請求項1に記載のカテーテル装置。
【請求項5】
前記医療用カテーテルがIVUSカテーテルであり、
前記センシング要素が、回転可能な超音波センシング要素である請求項4に記載のカテーテル装置。
【請求項6】
前記内側管状カテーテル部材の一部が、自己潤滑性Oリングシール部材内でスライド可能に支持される請求項1に記載のカテーテル装置。
【請求項7】
前記外側管状カテーテル部材が近位端を有し、
前記自己潤滑性Oリングシール部材が、フルオロエラストマー材料であって、前記外側管状カテーテル部材の前記近位端の近位側に配置される請求項6に記載のカテーテル装置。
【請求項8】
血管内イメージングカテーテルであって、
内側管状部材及び外側管状部材を含む入れ子箇所と、
前記入れ子箇所の前記内側管状部材または外側環状部材の一つの遠位端に支持される近位端を有するシースと、
前記入れ子箇所を通って同軸に延びるとともに、前記シースを通って近位側及び遠位側に移動可能な細長い柔軟なドライブ部材であって、
駆動機構は、前記細長い柔軟なドライブ部材の近位端に作動可能に連結され、
前記外側管状部材の遠位端は、環状連結器に固定され、
前記外側管状部材の近位端は、前記駆動機構に対して遠位側に配置される固定支持構造に支持され、
前記内側管状部材の近位端は、前記駆動機構に固定され、
前記内側管状部材の遠位側は、前記外側管状部材の近位端を通って前記外側管状部材の内部に嵌め込まれ、
前記内側管状部材は、前記外側管状部材に対し、後退位置と延伸位置との間で、前記外側管状部材の内部を通って移動可能であり、前記固定支持構造により保持されるOリングシール部材を通って、スライド可能に延びることが可能であり、
前記細長い柔軟なドライブ部材は、前記内側管状部材に固定されて、前記内側管状部材とともに前記外側管状部材に対して長手方向に移動可能であり、
前記シースの近位端は、前記環状連結器に取り囲まれ、
該細長い柔軟なドライブ部材が、前記シース内に配置された遠位部分、及び前記シースを超えて近位側に延びるとともに、前記内側管状部材が前記後退位置から離れて、前記延伸位置に向けて又は完全に前記延伸位置に、近位側に移動するとき、前記入れ子箇所内で作動中自己支持されるように、該細長い柔軟なドライブ部材の前記遠位部分より大きな剛性を有する近位部分を有する細長い柔軟なドライブ部材と、
前記細長い柔軟なドライブ部材に連結されるイメージング要素と
を備える血管内イメージングカテーテル。
【請求項9】
前記細長い柔軟なドライブ部材の前記遠位部分が、螺旋巻きワイヤー構造であり、
前記細長い柔軟なドライブ部材の前記近位部分が、螺旋切込み金属ビーム構造である請求項8に記載の血管内イメージングカテーテル。
【請求項10】
前記細長い柔軟なドライブ部材の前記遠位部分及び前記近位部分が、互いに端部溶接される請求項9に記載の血管内イメージングカテーテル。
【請求項11】
前記イメージング要素が、超音波振動子である請求項8に記載の血管内イメージングカテーテル。
【請求項12】
前記内側管状部材の一部が、自己潤滑性Oリングシール部材内でスライド可能に支持される請求項8に記載の血管内イメージングカテーテル。
【請求項13】
前記自己潤滑性Oリングシール部材が、フルオロエラストマー材料であって、前記入れ子箇所の前記外側管状部材の近位端の近位側に配置される請求項12に記載の血管内イメージングカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して医療機器の分野に関するものであり、より具体的には、体内の血管診断法に使用されるカテーテル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年は、血管内超音波(IVUS)イメージングを用いることにより、血管閉塞の構造を可視化するための様々な技術及びシステムが開発されている。IVUS技術は、カテーテルをベースとし、動脈内腔および動脈壁のリアルタイムの断面像をもたらすものである。IVUSカテーテルは、カテーテルの遠位端部に、一以上の超音波振動子を含むものであり、それにより、検査中の動脈の断面情報を含む画像を決定することができる。IVUSイメージングは、閉塞物の構造ならびに、様々な度合いで、動脈壁の中間層および血管内膜の境界の可視化を可能にする。
【0003】
IVUSイメージングカテーテル・システムの一般的なタイプは通常、カテーテルの遠位端における単一の振動子が、高速(約2000rpm未満)で回転して、急速な一連の360度の超音波スイープ(a rapid series of 360-degree ultrasound sweeps)を生成する構成を含む。そのような速度は、毎秒約30未満の画像の生成をもたらし、これは、病変動脈のリアルタイム画像を効果的に提示する。
【0004】
振動子は、カテーテルの近位端でモーター駆動装置に接続されるドライブシャフトもしくはケーブルの端に取り付けられる。回転する振動子は、超音波に干渉せず、かつ高速回転するドライブシャフトから動脈を保護するシース内に収納される。それ故に、IVUSイメージング(または「センシング」)カテーテルは、従来の血管造影法技術を用いて、閉塞の領域へ前進させることができ、そしてその後、動脈壁の中間層及び血管内膜及び閉塞物を含む動脈壁における血管内腔のリアルタイム断面像をもたらすべく操作されることができる。体の部分の内部構造を可視化するために使用するカテーテルベースのシステムの他のタイプでは、細長いドライブシャフト構造に配置されて、シースに包まれた可動センシング/イメージング要素を実装するものもまた知られており、これには、光音響、光コヒーレンス・トモグラフィー、位相配列/複合振動子および、分光システムが含まれる。
【0005】
これらの代表的なタイプの医療センシングカテーテルは、管アセンブリを備え、それを通って、ドライブケーブルが移動可能に延びる。管アセンブリは通常、患者内に挿入可能なシースを含むとともに、入れ子箇所に固定される近位端を有するものであり、これは、ドライブケーブル及び、それによるセンサーが、患者の体内で静止している挿入されたシースの内部を経由して、患者の体内を通って選択的に移動することを許容する。入れ子箇所は、シースの近位端が支持される遠位端に、管状外側カテーテルもしくは入れ子部材を備える。入れ子箇所はまた、管状内側カテーテルもしくは入れ子部材を有し、これは、その近位端を通って外側入れ子部材の内部に嵌まり込むとともに、外側入れ子部材に対し、後退位置と延伸位置との間で、外側入れ子部材の内部を通って移動可能なものである。ドライブケーブルは、内側入れ子部材に固定されて、それとともに外側カテーテル部材に対して長手方向に移動する。
【0006】
内側入れ子部材の、その後退位置へ向かう遠位側の遠位移動は、シースを通して、ドライブケーブル及びセンサーを押し、また、内側入れ子部材の、その延伸位置へ向かう近位移動は、シースを通して、ドライブケーブル及びセンサーを引き戻す。内側入れ子部材が、その延伸位置に移動されたとき、外側入れ子部材の遠位端と内側カテーテル部材の遠位端との間で、外側カテーテル部材の内部を通って延びるドライブケーブルの位置は、実質的に入れ子箇所内に支持されず拘束されない。
【0007】
内側入れ子部材の、その後退位置へ遠位側に向かうその後の移動に応じて、ドライブケーブルの、露出して支持されない部分は、望ましくない態様で、入れ子箇所内での座屈が引き起こされることがあり、それにより、シースを通るドライブケーブルの望ましい遠位前進を妨げるとともに、ケーブルに損傷を与える可能性がある。このドライブケーブル座屈の可能性の問題に対してこれまでに提案された解決策は、入れ子箇所内に別個の補強構造を配置し、内側入れ子部材が、その後退位置から離れて近位側に移動される際に、入れ子箇所を通って延びるドライブケーブルの位置を支持することであった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、これまでに提案されたこのドライブケーブル支持技術は、入れ子箇所内のドライブケーブルの他の支持されない箇所を支持するための少なくとも一の追加のコンポーネントを、全体のカテーテルアセンブリ内に与えるとともに設置する必要があり、それにより、カテーテルアセンブリのコスト、複雑さ及び製造時間を望ましくなく増大させるので、完全に満足のいくものではないことが解かった。前述したところから容易に理解できるように、上述したカテーテル・ドライブケーブル座屈問題に対しては、改善された解決策の必要性がある。本発明の主な目的は、この必要性にある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の原理を具体化した医療用センシングカテーテル装置の、拡大した尺度で長手方向に縮小した概略断面図である。
図2】入れ子箇所が完全にその後退位置にある内側入れ子部分を有するカテーテル装置の入れ子箇所の、長手方向に縮小した概略断面図である。
図3】入れ子箇所が完全にその延伸位置にある内側入れ子部分を有する図2と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1〜3に、本発明の原理を具体化したカテーテル10を概略的に描く。非限定的な例として、カテーテル装置10は、医療用センシングカテーテルであり、より具体的には、血管内超音波(IVUS)イメージングカテーテルである。カテーテル10は、細長い柔軟なドライブシャフトもしくはケーブル14を取り囲む柔軟な管状アセンブリ12を含むものであり、このドライブシャフトもしくはケーブル14は、その遠位端18に、超音波センサー16を有する。
【0011】
ドライブケーブル14及びセンサー16を取り囲む管状アセンブリ12は、シース20を含み、シース20は、近位端21と、患者の体内に挿入可能な遠位端22と、患者の体内で静止している間に、シース20を通るドライブケーブル14の遠位側及び近位側の移動を促進させる入れ子箇所(a telescope section)24(図2及び3参照)とを有する。シース20に対するドライブケーブル14の選択的な回転及び並進は、従来の、概略的に描く並進/回転駆動機構26(図1)により達成され、これは、図1に矢印28、30でそれぞれ示すように、遠位及び近位方向に選択的に並進されることができる。駆動機構26は、ドライブケーブル14の近位端32に作動可能に連結され、ドライブケーブル14を並進及び回転させる従来の方法で機能する。
【0012】
入れ子箇所24は、環状連結器38に強固に固定される遠位端36を有する細長い柔軟な管状外側カテーテルもしくは入れ子部材34を含み、環状連結器38は、シース20の近位端を取り囲むとともにそれに強固に固定される。外側入れ子部材34の近位端40は、駆動機構26に対して遠位側に配置される、概略的に描いた固定支持構造42に支持される。入れ子箇所24は、遠位及び近位端46、48を有する細長い柔軟な管状内側カテーテルもしくは入れ子部材をさらに含む(図1参照)。近位端48は、駆動機構26に固定され、また、内側入れ子部材44は、固定支持構造42により保持されるOリングシール部材50を通って、スライド可能に延び、これは、従来の構成のものとすることができるとともに、Oリング50の周囲に組み立てられ得る。
【0013】
本発明の特徴によれば、Oリングシール50は、自己潤滑性材料、典型的にはフルオロエラストマー材料から形成される。自己潤滑性シール部材を使用することは、支持構造42を使用するに先立ち、一以上の支持構造42の部分及びシールを潤滑することの必要性を取り除くことにより、支持構造42の組み立てを実質的に促進させるとともに速める。
【0014】
図1〜3に示すように、内側入れ子部材44は、全体の管状アセンブリ12の外側入れ子部材の部分34内に遠位側で嵌め込まれ、これは、図2に示す後退位置(ここでは、センサー16がシース20内で遠位側に前進される)と、図3に示す延伸位置(ここでは、センサーがシース20内で近位側に後退される)との間で、(駆動機構26により)それに対して並進するためである。
【0015】
本発明のさらなる特徴によれば、柔軟なドライブシャフト14は、その長さに沿って均一な構造ではない。むしろ、センサー16から離れて近位側に延びるドライブシャフト14の第一部分14a(図1及び3参照)は、従来の構造、典型的には螺旋巻きワイヤー構造である。(たとえば、図3に示す溶接端部52により)ドライブシャフト部分14aの近位端に強固かつ同軸に固定されるとともに、そこから離れて近位側に延びるのは、第二の、典型的には金属製のドライブシャフト部分14bである。ドライブシャフト箇所14a、14bの相対長さは、内側入れ子部材44がその図3の延伸位置にあるときに、箇所14bが、箇所14aから、少なくとも入れ子箇所24の本質的に全体の内側長さを通って延びるようなサイズである。
【0016】
柔軟なドライブシャフト箇所14bは、ドライブシャフト部分14aよりも十分に大きな剛性を有し、それにより、図3に描くように、内側入れ子部材44が、その図2の後退位置から離れて、その図3の延伸位置に向けて又は完全に近位側に移動するとき、入れ子箇所24内で、作動時に自己支持できる。非限定的な例として、柔軟なドライブシャフト箇所14bは、その外面に形成された典型的に示す螺旋状切込みパターン54を有する管状の螺旋状切込み金属ビーム部材とすることができる。例示する実施形態は、ドライブシャフト箇所14bを真っ直ぐなものとして示すが、管状金属ビームに沿う螺旋状切込み54は、作動時に、必要であればドライブシャフト箇所14bが曲がること、さらにセンサー16を回転させることを許容すると理解される。しかしながら、それに代えて、ドライブシャフト箇所14bは、本発明の原理から逸脱することなく、様々な他の材料及び構造のものとすることができる。たとえば、ドライブシャフト箇所14bとして、十分に硬いポリマー管を選択することができ、これは、機械的連結により、シャフト箇所14aに接合される。
【0017】
製造効率のため、相対的に硬い自己支持の柔軟なドライブシャフト箇所14bは、図1に概略的に描くように、ドライブシャフト箇所14aでのその接続部52(図3参照)から、駆動機構26まで延びることができる。あるいは、ドライブシャフト箇所14bの長さはやや短くし、その近位端で、たとえば、ドライブシャフト箇所14aに用いられる螺旋巻きワイヤー材料、又は固体金属材料のような異なる構造の末端ドライブシャフト箇所に接続されるものとすることができる。
【0018】
自己支持の柔軟なドライブシャフト箇所14bのカテーテル10内への特有の組み込みは、入れ子箇所内に別個の保護構造を与えるとともに設置することにより、入れ子箇所内に露出したドライブシャフト部分を保護するとともに支持することの従来の必要性を、望ましい態様で取り除く。
【0019】
カテーテル10は、IVUSカテーテルであるとして典型的に説明したが、本発明の原理から逸脱することなく、柔軟な内部ドライブシャフトもしくはケーブル及び関連する入れ子箇所を有する他のタイプのカテーテル構造は、上述したタイプの自己支持ケーブル構造を有利に包含し得ることが、この特定の技術における当業者には容易に理解される。そのような他のタイプのカテーテル構造及びセンシング要素は、たとえば、光音響、光コヒーレンス・トモグラフィー(OCT)、位相配列/複合振動子及び、分光システムを含む。さらに、外側入れ子部材34は、シース20の近位端21に固定されるものとし、内側入れ子部材44は、駆動機構26に固定されるものとして示したが、内側及び外側入れ子部材44、34のこれらの固定位置は、入れ替えることができ、それにより、ドライブシャフト14は、外側入れ子部材34とともに移動する。
図1
図2
図3