(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
先ず、
図1を参照しながら、コンテンツの配信に伴ってコンテンツの付加情報(メタ情報)を提供するコンテンツ付加情報提供システム1の構成を説明する。
【0019】
図1に示されるように、コンテンツ付加情報提供システム1では、コンテンツ配信サーバ2及びメタ情報配信サーバ3(付加情報配信サーバ)が、インターネット等の所定のネットワーク4を介して受信装置5、6と接続してコンテンツ及びメタ情報をそれぞれ配信するように構成されている。更に、メタ情報配信サーバ3は、電子商取引(EC:Electric Commerce)サーバ7や広告配信サーバ8からECサイトや広告主サイトへのリンク情報を取得することができる。
【0020】
なお、
図1では、コンテンツ付加情報提供システム1において、コンテンツ配信サーバ2、メタ情報配信サーバ3、ECサーバ7及び広告配信サーバ8がそれぞれ1つずつ備えられ、2つの受信装置5、6が備えられる例を示しているが、これらは必要に応じて複数備えられてよい。また、本実施形態では、コンテンツ配信部10を備えたコンテンツ配信サーバ2とメタ情報配信部12を備えたメタ情報配信サーバ3とが、それぞれ独立したサーバとして構成されているが、コンテンツ配信部10によるコンテンツの配信と、メタ情報配信部12によるメタ情報の配信とがそれぞれ独立して行われるように構成されていれば、コンテンツ配信部10とメタ情報配信部12とは1つのサーバに備えられて構成されてもよい。なお、コンテンツ配信サーバ2の事業者と、メタ情報配信サーバ3の事業者とは同じ事業者でもよく、異なる事業者でもよい。
【0021】
次に、コンテンツ配信サーバ2について詳細に説明する。
【0022】
コンテンツ配信サーバ2は、コンテンツを配信するように構成され、例えば、コンテンツ配信部10と、コンテンツ記憶部11とを備える。コンテンツ記憶部11は、コンテンツ配信部10によって配信されるコンテンツを予め記憶している。
【0023】
コンテンツ配信部10は、本実施形態では、受信装置5、6からのコンテンツ配信要求に応じて、コンテンツ記憶部11から放送番組の動画のコンテンツを取得すると共に、プログレッシブダウンロード方式を用いて受信装置5、6へとオンデマンド配信するように構成される。この放送番組は、コマーシャルメッセージを含んでいてもよい。
【0024】
なお、コンテンツ配信部10は、放送番組以外の他の動画や音楽等の他のコンテンツを配信するものでもよく、ストリーミング等の他の方式を用いてもよく、リアルタイム配信を行うものでもよい。
【0025】
また、コンテンツ配信部10は、外部のユーザー管理装置9と連携するための管理用API(Application Programing Interface)を備えている。ユーザー管理装置9は、所定のユーザー又は所定の受信装置5、6にコンテンツの視聴権限が付与されているか否かを判定して、その判定結果に基づいてユーザー又は受信装置5、6の視聴権限の認証を行う機能を有する。例えば、コンテンツ配信部10は、受信装置5、6又はユーザーの識別情報(ID:Identification)を示すログイン要求を受信装置5、6から受信すると、管理用APIを介してユーザー管理装置9に接続して、このログイン要求に基づくコンテンツの視聴権限の判定及び認証をユーザー管理装置9に行わせる。そして、コンテンツ配信部10は、ユーザー管理装置9から認証結果を受信して受信装置5、6へと返信する。コンテンツ配信部10は、視聴権限を有するユーザー又は受信装置5、6からコンテンツ配信要求があった場合にのみコンテンツを配信するように構成されていてもよい。なお、複数のコンテンツについては、全てのコンテンツに対して一括して視聴権限を付与したり、一部のコンテンツに対して視聴権限を付与するように制御することもでき、また、年齢等のユーザー情報に基づいて視聴権限を制限することもできる。
【0026】
次に、メタ情報配信サーバ3について詳細に説明する。
【0027】
メタ情報配信サーバ3は、コンテンツのメタ情報を配信するように構成され、例えば、メタ情報配信部(付加情報配信部)12と、メタ情報記憶部13とを備える。メタ情報記憶部13は、メタ情報配信部12によって配信されるメタ情報を、対応するコンテンツと関連付けて予め記憶している。また、メタ情報配信サーバ3は、ユーザー情報記憶部14、パラメータ記憶部15、フィルタリング処理部16、パラメータ設定入力部17、パラメータカスタマイズ入力部18及びパラメータ推定部19を備える。
【0028】
メタ情報は、例えば、コンテンツの放送番組の全体的な概要を示す全体メタ情報(全体情報)と、コンテンツの任意のシーン毎に対応したシーン別メタ情報(シーン別情報)とを有する。メタ情報は、テキストデータで構成されていて、全体メタ情報を初めに格納すると共に、シーン別メタ情報を時系列で格納している。シーン別情報は、コンテンツの全再生時間に対する任意のシーンの再生時間に関連付けられてメタ情報記憶部13に記憶されている。シーン別情報が関連付けられる再生時間は、瞬間的な時間でもよいが、所定の範囲の時間であるとよく、また、一の再生時間に対して複数のシーン別情報が関連付けられていてもよい。
【0029】
全体情報は、コンテンツの放送局によって付加される情報であり、例えば、リアルタイムでデータ放送されるときに放送波に重畳される情報である。全体情報は、例えば、コンテンツの放送番組の放送局名、番組名、放送開始・終了時間、番組内容や主要出演人物を示す情報や、放送番組を紹介するホームページのリンク情報等を含む。
【0030】
シーン別情報は、コンテンツの放送局又は第三者によるコンテンツの視聴及び解析等の処理によってシーン毎に抽出された情報である。シーン別情報は、例えば、コンテンツの放送番組の所定のシーンに登場する人物、キャラクター、商品、料理、楽曲、サービス、店舗、施設、企業、団体、イベント等の対象物についての簡易情報及び詳細情報を含む。シーン別情報は、シーンに実際に登場する対象物だけでなく、話題に上る対象物についての情報でもよい。
【0031】
シーン別情報の簡易情報には、例えば、名前等の対象物を判断できる画像、テキスト等の情報がある。
【0032】
シーン別情報の詳細情報には、例えば、対象物の紹介情報がある。また、シーン別情報の詳細情報には、例えば、商品、楽曲やサービスを購入するための販売先を示すECサーバ7のECサイトへのリンク情報や広告配信サーバ8から配信される広告主サイトへのリンク情報、その他の上記したシーンに登場するものを紹介するホームページのリンク情報がある。
【0033】
また、シーン別情報の詳細情報には、店舗、企業やイベントへの問合せ先を示す電話番号等の問合せ情報がある。また、シーン別情報の詳細情報には、料理の調理手段方法や、シーンに登場するその他の創作物の創作手段、健康や家事等の生活情報のノウハウの実践手段を示す情報がある。
【0034】
メタ情報のシーン別情報は、コンテンツに登場するドラマ、映画、スポーツ、音楽、人物(俳優、選手、歌手等)、キャラクター、場所、ショップ、施設、地域、乗物(車、バイク、自転車、鉄道等)、趣味、グルメ、商品、ファッション、健康、美容、不動産、企業、トリビア、ニュース等の様々なカテゴリの内、1つ以上のカテゴリに分類される。本実施形態では、これらのカテゴリがフィルタパラメータとして用いられる。そして、所定の1つ以上のフィルタパラメータを用いて、メタ情報に含まれる複数のシーン別情報をフィルタリング処理することにより、当該所定の1つ以上のフィルタパラメータにマッチングする抽出メタ情報(抽出付加情報)が抽出される。
【0035】
メタ情報配信部12は、本実施形態では、受信装置5、6から呼び出し可能なメタ情報配信API(Application Programing Interface)を備えて、受信装置5、6から所定のコンテンツを指定したメタ情報配信APIの呼び出しがあった場合に、その所定のコンテンツに関連するメタ情報をメタ情報記憶部13から取得すると共に、WebSocket方式を用いて受信装置5、6へとプッシュ配信するように構成される。メタ情報配信APIは、受信装置5、6にインストールされるプログラムやアプリケーション、又は受信装置5、6に提供されるウェブサイトを構成するHTMLやスタイルシート若しくはプログラムの何れに組み込まれるAPIでもよい。メタ情報配信サーバ3は、アプリケーションの作成事業者やウェブサイトの運営・作成事業者、あるいは他の同業者のコンテンツ配信サーバ2にメタ情報配信APIを提供する。メタ情報配信部12は、上記のようなメタ情報配信APIの呼び出し、あるいは、所定のコンテンツを指定したメタ情報配信コマンドを受信装置5、6から受けることで、配信対象のコンテンツと配信先の受信装置5、6(ユーザー)とを認識することができる。メタ情報配信部12は、配信先の受信装置5、6のフィルタモードがオフに設定されていれば、配信対象のコンテンツに関連する全てのメタ情報を配信し、配信先の受信装置5、6のフィルタモードがオンに設定されていれば、配信対象のコンテンツに関連するメタ情報の内、全体情報と、フィルタリング処理部16で抽出された抽出メタ情報とを配信する。メタ情報配信部12は、受信装置5、6のフィルタモードについて、メタ情報配信APIやメタ情報配信コマンドのプロパティとして受信してもよく、あるいは、これらとは別に受信してもよい。
【0036】
また、メタ情報配信部12は、外部のユーザー管理装置9と連携するための管理用APIを備えている。ユーザー管理装置9は、所定のユーザー又は所定の受信装置5、6にメタ情報の使用権限が付与されているか否かを判定して、その判定結果に基づいてユーザー又は受信装置5、6の使用権限の認証を行う機能を有する。例えば、メタ情報配信部12は、受信装置5、6又はユーザーのIDを示すログイン要求を受信装置5、6から受信すると、管理用APIを介してユーザー管理装置9に接続して、このログイン要求に基づくメタ情報の使用権限の判定及び認証をユーザー管理装置9に行わせる。そして、コンテンツ配信部10は、ユーザー管理装置9から認証結果を受信して受信装置5、6へと返信する。メタ情報配信部12は、使用権限を有するユーザー又は受信装置5、6からメタ情報配信APIの呼び出しがあった場合にのみメタ情報を配信するように構成されていてもよい。なお、複数のメタ情報については、全てのメタ情報に対して一括して使用権限を付与したり、一部のメタ情報に対して使用権限を付与するように制御することもでき、また、年齢等のユーザー情報に基づいて使用権限を制限することもできる。
【0037】
また、メタ情報配信サーバ3は、後述するように受信装置5、6におけるリンク情報のアクセス操作やシーン別情報の選択操作についての操作情報を受信装置5、6のメタ情報表示制御部23、31から受信すると、この操作情報を受信装置5、6又はそのユーザーについてのログ情報としてログ情報記憶部(図示せず)に記憶する。
【0038】
ユーザー情報記憶部14は、コンテンツ付加情報提供システム1における受信装置5、6の各ユーザーに固有のユーザー情報を記憶する。ユーザー情報には、例えば、性別、年齢、出身地、職業、趣味等の様々な情報がある。コンテンツ付加情報提供システム1では、例えば、メタ情報の利用を所望するユーザーが受信装置5、6を用いてネットワーク4を介してメタ情報配信サーバ3に対してユーザー情報の初期登録や編集を行うときに、ユーザー情報がユーザー情報記憶部14に記憶される。
【0039】
パラメータ記憶部15は、フィルタリング処理部16で利用されるフィルタパラメータを記憶する。パラメータ記憶部15は、コンテンツの提供者や作成者がコンテンツをコンテンツ記憶部11に記憶(登録)した際に、そのコンテンツに固有の初期状態のフィルタパラメータを自動的に作成して記憶する。また、パラメータ記憶部15は、コンテンツの提供者や作成者、又はメタ情報の関係者(コンテンツに登場する人や企業、ECサーバ7や広告配信サーバ8の運営者等)によってコンテンツ毎にカスタマイズされるフィルタパラメータを記憶する。例えば、パラメータ記憶部15は、コンテンツ毎に、全てのフィルタパラメータを記憶すると共に、各フィルタパラメータについてフィルタリング処理部16による利用やパラメータ設定部
26による設定を可能にするか否かのオン/オフの第1フラグを記憶する。また、パラメータ記憶部15は、ユーザーに固有のフィルタパラメータを記憶する。例えば、パラメータ記憶部15は、ユーザー毎に、全てのフィルタパラメータを記憶すると共に、各フィルタパラメータについてフィルタリング処理部16で利用するか否かのオン/オフの第2フラグを記憶する。
【0040】
フィルタリング処理部16は、メタ情報配信部12による配信対象のコンテンツに関連するメタ情報に含まれるシーン別情報(付加情報)の内、フィルタパラメータにマッチングするものを抽出メタ情報(抽出付加情報)として抽出するフィルタリング処理を行う。例えば、フィルタリング処理部16は、配信対象のコンテンツについて第1フラグがオンで、且つ、配信先のユーザー又は受信装置5、6について第2フラグがオンであるフィルタパラメータを用いてフィルタリング処理を行う。
【0041】
パラメータ設定入力部17は、ユーザーに固有のフィルタパラメータについて、上記のようにログインした受信装置5、6からの設定を可能にするように構成される。例えば、パラメータ設定入力部17は、受信装置5、6から呼び出し可能なパラメータ設定入力APIを備えて、フィルタパラメータの設定を伴うパラメータ設定入力APIの呼び出しがあった場合に、その呼び出しに基づいて、パラメータ記憶部15に記憶されたフィルタパラメータの設定を行う。あるいは、パラメータ設定入力部17は、フィルタパラメータの設定が可能なウェブサイトを受信装置5、6に提供してもよく、メール等の他の手段によるフィルタパラメータの設定を受け付けてもよい。パラメータ設定入力APIは、受信装置5、6にインストールされるプログラムやアプリケーション、又は受信装置5、6に提供されるウェブサイトを構成するHTMLやスタイルシート若しくはプログラムの何れに組み込まれるAPIでもよい。メタ情報配信サーバ3は、アプリケーションの作成事業者やウェブサイトの運営・作成事業者、あるいは他の同業者のコンテンツ配信サーバ2にパラメータ設定入力APIを提供する。
【0042】
パラメータカスタマイズ入力部18は、コンテンツに固有のフィルタパラメータについて、コンテンツの提供者や作成者又はメタ情報の関係者からのカスタマイズを可能にするように構成される。パラメータカスタマイズ入力部18は、コンテンツの提供者や作成者又はメタ情報の関係者(提供者等と称する)のPCやスマートフォン等の提供者端末20とネットワーク4を介して接続している。そして、パラメータカスタマイズ入力部18は、提供者等の識別情報を示すログイン要求を提供者端末20から受けて、その識別情報を認証すると、ログインした提供者端末20を用いたフィルタパラメータのカスタマイズを許可する。
【0043】
例えば、パラメータカスタマイズ入力部18は、提供者端末20から呼び出し可能なパラメータカスタマイズ入力APIを備えて、フィルタパラメータのカスタマイズを伴うパラメータカスタマイズ入力APIの呼び出しがあった場合に、その呼び出しに基づいて、パラメータ記憶部15に記憶されたフィルタパラメータのカスタマイズを行う。あるいは、パラメータカスタマイズ入力部18は、フィルタパラメータのカスタマイズが可能なウェブサイトを提供者端末20に提供してもよく、メール等の他の手段によるフィルタパラメータのカスタマイズを受け付けてもよい。パラメータカスタマイズ入力APIは、受信装置5、6にインストールされるプログラムやアプリケーション、又は受信装置5、6に提供されるウェブサイトを構成するHTMLやスタイルシート若しくはプログラムの何れに組み込まれるAPIでもよい。メタ情報配信サーバ3は、アプリケーションの作成事業者やウェブサイトの運営・作成事業者、あるいは他の同業者のコンテンツ配信サーバ2にパラメータカスタマイズ入力APIを提供する。
【0044】
パラメータ推定部19は、所定のユーザーについてユーザー情報記憶部14に記憶されたユーザー情報に基づいて、その所定のユーザーに推薦するフィルタパラメータ(推薦パラメータ)を推定する。例えば、パラメータ推定部19は、所定のユーザー情報に基づいて協調フィルタリング等の嗜好推測プログラムや推薦システムを用いることで、所定のユーザーへの推薦パラメータを推定する。パラメータ推定部19は、同様のユーザー情報を有するユーザーの中で多数派のフィルタパラメータを推薦パラメータとして推定してよいが、あるいは、少数派のフィルタパラメータを非推薦パラメータとして推定すると共に、他のフィルタパラメータを推薦パラメータとして推定してもよい。
【0045】
パラメータ推定部19による推定結果に応じて、パラメータ記憶部15に記憶されるユーザーに固有のフィルタパラメータが更新される。例えば、フィルタパラメータの内、推薦パラメータに対応する第2フラグがオンに設定されると共に、他のパラメータの第2フラグがオフに設定される。あるいは、フィルタパラメータの内、非推薦パラメータに対応する第2フラグがオフに設定されると共に、他のパラメータの第2フラグがオンに設定される。
【0046】
コンテンツ付加情報提供システム1では、例えば、上記のように受信装置5、6を用いてユーザー情報の初期登録が行われたときに、パラメータ推定部19が自動的にフィルタパラメータの推定を行うと共に、フィルタパラメータの推定結果をパラメータ記憶部15に初期設定として記憶する。また、パラメータ推定部19は、受信装置5、6から推薦パラメータの要求を受けた場合にも、同様にして、フィルタパラメータの推定を行うと共に、フィルタパラメータの推定結果をパラメータ記憶部15に記憶する。
【0047】
次に、受信装置5、6について詳細に説明する。
【0048】
受信装置5、6は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンや携帯電話端末等のように無線又は有線によってネットワーク4に接続可能な端末である。受信装置5、6は、メタ情報のシーン別情報についてメタ情報配信サーバ3でフィルタリング処理を行うか否かのフィルタモードのオンとオフとを切り換えて動作するように構成される。
【0049】
受信装置5は、コンテンツの動画やメタ情報を表示するために1つの表示部21を設けた1つの表示端末として構成されていて、コンテンツ出力制御部22、メタ情報表示制御部23(付加情報表示制御部)及び記憶部24を備える。また、受信装置5は、パラメータ一時記憶部25及びパラメータ設定部26を備える。
【0050】
受信装置6は、コンテンツの動画を表示する表示部27を設けた第1表示端末6aと、メタ情報を表示する表示部28を設けた第2表示端末6bとからなり、第1表示端末6a及び第2表示端末6bは、赤外線、高周波の電磁波(RF)、Bluetooth(登録商標)やWiFi等の無線によって通信可能に接続される。第1表示端末6aはコンテンツ出力制御部29及び記憶部30を備え、第2表示端末6bはメタ情報表示制御部31(付加情報表示制御部)及び記憶部32を備える。また、受信装置6の第2表示端末6bは、受信装置5と同様に、パラメータ記憶部(図示せず)及びパラメータ設定部(図示せず)を備える。
【0051】
なお、コンテンツ付加情報提供システム1は、受信装置5及び受信装置6の何れを適用することもできる。
【0052】
表示部21、表示部27及び表示部28はそれぞれ同様に構成されるため、以下では表示部21について説明し、表示部27及び表示部28の説明は省略する。また、コンテンツ出力制御部22とコンテンツ出力制御部29とはそれぞれ同様に構成され、メタ情報表示制御部23とメタ情報表示制御部31とはそれぞれ同様に構成されるため、以下ではコンテンツ出力制御部22及びメタ情報表示制御部23について説明し、コンテンツ出力制御部29及びメタ情報表示制御部31の説明は省略する。また、記憶部24と、記憶部30及び記憶部32とは同様に構成されるため、以下では記憶部24について説明し、記憶部30及び記憶部32の説明は省略する。また、第2表示端末6bのパラメータ記憶部及びパラメータ設定部は、受信装置5のパラメータ一時記憶部25及びパラメータ設定部26と同様に構成されるため、以下ではこれらの図示及び説明を省略する。
【0053】
以下では、主に受信装置5の各部について詳細に説明する。
【0054】
表示部21は、動画や静止画を表示可能な表示器(ディスプレイ)であって、液晶や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)、発光ダイオード(LED)等の何れの表示デバイスを利用して構成されてもよい。
【0055】
コンテンツ出力制御部22は、受信装置5で実行されるプログラムやアプリケーション等のソフトウェアであり、コンテンツ配信サーバ2との通信によってコンテンツを取得すると共に、取得したコンテンツを表示部21や音声出力部(図示せず)によって出力するように制御する。コンテンツ出力制御部22は、自身がコンテンツを出力するアプリケーションとして構成されてもよく、受信装置5のブラウザその他のアプリケーションを利用してコンテンツを出力させるように構成されてもよい。
【0056】
例えば、コンテンツ出力制御部22は、視聴するコンテンツを選択するためのコンテンツ選択画面(図示せず)とコンテンツの動画を再生するためのコンテンツ再生画面40(
図2参照)とを切り換えて表示部21に表示する。即ち、コンテンツ出力制御部22は、コンテンツ選択画面及びコンテンツ再生画面40で後述の表示が行われるように表示部21を制御する。
【0057】
コンテンツ選択画面やコンテンツ再生画面40は、コンテンツの視聴権限の認証に係るログイン操作用のログイン画面(図示せず)を表示(例えば、ポップアップ表示)させるためのログインボタン41を備えるとよい。このログイン画面を介したログイン操作では、コンテンツ出力制御部22は、受信装置5又はユーザーのIDを示すログイン要求をコンテンツ配信サーバ2へと送信する。コンテンツ出力制御部22は、例えば、初期画面としてコンテンツ選択画面を表示部21に表示していて、ログイン操作によって視聴権限が認証された場合に、コンテンツ選択画面で選択されたコンテンツについてのコンテンツ再生画面40を表示部21に表示する。あるいは、コンテンツ出力制御部22は、視聴権限が認証されたか否かに拘らず、コンテンツ選択画面でコンテンツが選択された場合にコンテンツ再生画面40を表示部21に表示して、視聴権限が認証された場合に、コンテンツ配信要求の送信やコンテンツの再生を許可するようにしてもよい。
【0058】
コンテンツ出力制御部22は、表示部21のコンテンツ選択画面でのコンテンツの選択(
図3のステップS101)に応じて、このコンテンツを指定してコンテンツ配信要求をコンテンツ配信サーバ2へと送信する(
図3のステップS102)と共に、表示部21をコンテンツ再生画面40へと切り換える。そして、コンテンツ出力制御部22は、このコンテンツをプログレッシブダウンロード方式でコンテンツ配信サーバ2から受信する(
図3のステップS103)。また、コンテンツ出力制御部22は、受信したコンテンツを記憶部24に記憶し、表示部21のコンテンツ再生画面40や音声出力部に対してコンテンツを出力させる(
図3のステップS104)。更に、コンテンツ出力制御部22は、上記のコンテンツ配信要求の際、又はコンテンツの出力の際に、そのコンテンツを指定して出力開始通知をメタ情報表示制御部31へと送信する。
【0059】
コンテンツ再生画面40は、
図2に示されるように、コンテンツのタイトルを表示するタイトル表示42と、コンテンツの動画を表示するコンテンツ表示領域43と、コンテンツの再生及び一時停止を操作するための再生ボタン44と、コンテンツの再生位置(再生時間)を変更するためのシークバー45と、コンテンツの再生時間を表示する再生時間表示46と、コンテンツの出力音量を変更するための音量変更ボタン47と、コンテンツ表示領域43のサイズを変更するためのサイズ変更ボタン48と、を有する。
【0060】
なお、コンテンツ出力制御部22は、コンテンツ再生画面40における再生ボタン44による再生操作や、シークバー45による再生位置変更操作に応じて、コンテンツの再生開始時間が変更された場合、その再生開始時間に対応したコンテンツのシーンを記憶部24から取得して、表示部21のコンテンツ再生画面40や音声出力部に対して取得したシーンからのコンテンツ出力を指示する。このとき、コンテンツ出力制御部22は、そのコンテンツ及び変更された再生開始時間を指定して出力時間変更通知をメタ情報表示制御部23へと送信する。また、コンテンツ出力制御部22は、コンテンツ再生画面40におけるコンテンツの一時停止操作や停止操作に応じて、出力停止通知をメタ情報表示制御部23へと送信する。
【0061】
メタ情報表示制御部23は、受信装置5で実行されるプログラムやアプリケーション等のソフトウェアであり、メタ情報配信サーバ3との通信によってメタ情報を取得すると共に、取得したメタ情報を表示部21によって表示するように制御する。メタ情報表示制御部23は、自身がメタ情報を表示するアプリケーションとして構成されてもよく、受信装置5のブラウザその他のアプリケーションを利用してメタ情報を表示させるように構成されてもよい。
【0062】
例えば、メタ情報表示制御部23は、メタ情報を表示するためのメタ情報表示画面50(付加情報表示画面)(
図2参照)を表示部21に表示する。即ち、メタ情報表示制御部23は、メタ情報表示画面50で後述の表示が行われるように表示部21を制御する。
【0063】
メタ情報表示制御部23は、コンテンツ出力制御部22から出力開始通知を受信すると、メタ情報配信サーバ3のメタ情報配信部12に対して、出力開始通知が示すコンテンツを指定したメタ情報配信APIの呼び出しを行う(
図3のステップS105)。そして、メタ情報表示制御部23は、コンテンツ出力制御部22で出力されるコンテンツに関連する全体情報やシーン別情報等のメタ情報をWebSocket方式でメタ情報配信サーバ3から受信する(
図3のステップS106)。また、メタ情報表示制御部23は、受信したメタ情報を記憶部24に記憶し、表示部21のメタ情報表示画面50のタイムライン表示領域56(
図2参照)等に対してメタ情報を表示させる(
図3のステップS107)。このとき、フィルタモードがオフの場合には、フィルタパラメータに拘らずメタ情報に含まれるシーン別情報がタイムライン表示領域56に表示されるが、フィルタモードがオンの場合には、メタ情報に含まれるシーン別情報の内、メタ情報配信サーバ3のフィルタリング処理部16によって抽出メタ情報(抽出付加情報)として抽出されたシーン別情報がタイムライン表示領域56に表示される。
【0064】
なお、メタ情報表示制御部23は、コンテンツ出力制御部22から出力時間変更通知を受信すると、コンテンツ出力制御部22によるコンテンツの出力に同期して、表示部21のメタ情報表示画面50のタイムライン表示領域56(
図2参照)におけるメタ情報の表示を更新する。例えば、メタ情報表示制御部23は、この出力時間変更通知が示すコンテンツの再生開始時間以前のメタ情報を記憶部24から取得して、表示部21のメタ情報表示画面50のタイムライン表示領域56等に対して取得したメタ情報を表示させる。この場合も、フィルタモードがオンの場合には、メタ情報配信サーバ3のフィルタリング処理部16によって抽出メタ情報(抽出付加情報)として抽出されたシーン別情報がタイムライン表示領域56に表示される。
【0065】
また、メタ情報表示制御部23は、コンテンツ出力制御部22に対してコンテンツの再生、一時停止、停止、早送り及び巻き戻し等の出力操作を指示するリンク操作部(図示せず)を備える。なお、受信装置6の第2表示端末6bに備わるメタ情報表示制御部31は、リンク操作部がコンテンツの出力操作を通信によって第1表示端末6aへ送信するように構成される。
【0066】
メタ情報表示画面50は、メタ情報の使用権限の認証に係るログイン操作用のログイン画面(図示せず)を表示(例えば、ポップアップ表示)させるためのログインボタン51を備えるとよい。このログイン画面を介したログイン操作では、受信装置5とメタ情報配信サーバ3との通信においてメタ情報配信サーバ3がメタ情報の使用権限を判定し、ログインに成功すると、メタ情報配信サーバ3が受信装置5のメタ情報の使用権限を認証する。メタ情報表示制御部23は、例えば、初期画面ではログインボタン51を有するツールバー52のみを表示部21に表示していて、ログイン操作によって使用権限が認証された場合に、メタ情報表示画面50の全体を表示部21に表示する。また、メタ情報表示制御部23は、ログイン操作によって使用権限が認証された場合に、メタ情報表示画面50の全体の表示/非表示を切り換える切換ボタン53をツールバー52に表示する。
【0067】
メタ情報表示画面50は、
図2に示されるように、コンテンツ操作部54と、メタ情報表示ボタン55と、タイムライン表示領域56と、詳細情報表示領域57と、チェックリスト表示ボタン58と、一括情報選択ボタン59と、一括情報表示領域60と、を有する。更に、メタ情報表示画面50は、フィルタ切換ボタン67と、パラメータ設定ボタン68と、を有する。
【0068】
コンテンツ操作部54は、コンテンツ出力制御部22によってコンテンツ再生画面40に出力されるコンテンツに対する再生、一時停止、停止、早送り及び巻き戻し等の操作を受け付けるものである。コンテンツ操作部54の操作に応じて、メタ情報表示制御部23のリンク操作部(図示せず)がコンテンツ出力制御部22に対してコンテンツの出力制御を指示する。
【0069】
コンテンツ操作部54は、例えば、コンテンツ再生画面40とメタ情報表示画面50とが一画面で表示される場合には非表示に切り換えられ、別画面で表示される場合(例えば、受信装置5の表示部21によってマルチウインドウで表示される場合や、第1表示端末6a及び第2表示端末6bからなる受信装置6によって表示される場合)には表示に切り換えられるように構成されてよい。
【0070】
メタ情報表示ボタン55は、コンテンツ出力制御部22によって出力されるコンテンツの全体情報の表示/非表示を切り換えるもので、例えば、表示に切り換えた場合には、全体情報を表示した全体情報表示画面65がポップアップ表示され、非表示に切り換えた場合には、この全体情報表示画面65が閉じられる。なお、メタ情報表示制御部23は、コンテンツ出力制御部22側でコンテンツが選択されている場合に、全体情報を表示可能にする。
【0071】
タイムライン表示領域56は、コンテンツ出力制御部22によって出力されるコンテンツの再生時間に対応したシーン別情報61、62を時系列順に縦方向に並べて表示する領域である。なお、メタ情報表示制御部23は、コンテンツ出力制御部22側でコンテンツが選択されている場合に、シーン別情報61、62を表示可能にする。
【0072】
タイムライン表示領域56は、コンテンツ出力制御部22によるコンテンツの所定のシーンの出力に同期して、この所定のシーンに対応する所定のシーン別情報61、62の簡易情報を、そのシーンの再生時間と共に現在位置(例えば、最上段)に簡易表示する。タイムライン表示領域56は、コンテンツの現在の再生時間のシーンに対応するシーン別情報が無い場合でも、それ以前に存在する最新のシーン別情報61を現在位置(例えば、最上段)に簡易表示すると共に、それ以前のシーン別情報62を現在位置から繰り下げて順次簡易表示する。タイムライン表示領域56は、スクロールバー(図示せず)を備えて、複数のシーン別情報61、62の内、所定数のシーン別情報61、62のみを表示するように構成されてよい。
【0073】
また、メタ情報表示制御部23は、タイムライン表示領域56の現在位置に表示される最新のシーン別情報61の詳細情報を、そのシーンの再生時間と共に詳細情報表示領域57でも詳細表示する。
【0074】
詳細情報表示領域57は、詳細表示するシーン別情報61の詳細情報が、対応するシーンの対象物についてのECサイト、広告主サイト又はその他ホームページへのリンク情報を含んでいる場合、そのリンク情報をクリック操作等でのアクセス操作可能に表示する。
【0075】
メタ情報表示制御部23は、詳細情報表示領域57に表示されたリンク情報のアクセス操作があった場合(
図3のステップS108、S110)には、受信装置5がECサーバ7や広告配信サイト8に接続して(
図3のステップS109、S111)、ECサイトや広告主サイトのページを取得して表示部21に表示させる。また、メタ情報表示制御部23は、詳細情報表示領域57におけるリンク情報のアクセス操作がされたとき、このアクセス操作に関する操作情報をメタ情報配信サーバ3へと送信する。この操作情報は、例えば、アクセス操作されたシーン別情報61の対象物の名前等を含む。メタ情報配信サーバ3では、このような操作情報がパラメータ推定部19における推薦パラメータの推定に用いられる。
【0076】
また、メタ情報表示制御部23は、タイムライン表示領域56の各シーン別情報61、62をクリック等の選択操作を受け付けるように表示していて、選択されたシーン別情報61、62を再表示のために記憶部24におけるチェックリスト登録部(図示せず)に登録する。例えば、タイムライン表示領域56の各シーン別情報61、62には、チェックボックス63、64が付されていて、選択及び登録されたシーン別情報61のチェックボックス63にはチェックマークが表示され、また、選択及び登録されていないシーン別情報62のチェックボックス64には何も表示されない。
【0077】
メタ情報表示制御部23は、シーン別情報61、62のチェックリスト登録部への選択操作がされたとき、この選択操作に関する操作情報をメタ情報配信サーバ3へと送信する。この操作情報は、例えば、選択操作されたシーン別情報61、62の対象物の名前等を含む。メタ情報配信サーバ3では、このような操作情報がパラメータ推定部19における推薦パラメータの推定に用いられる。
【0078】
チェックリスト表示ボタン58は、チェックリスト登録部に登録されたシーン別情報61、62のチェックリストの表示/非表示を切り換えるもので、例えば、表示に切り換えた場合には、シーン別情報61、62を対応するシーンの再生時間と共に表示したチェックリスト表示画面66がポップアップ表示され、非表示に切り換えた場合には、このチェックリスト表示画面66が閉じられる。
【0079】
一括情報選択ボタン59は、所定のカテゴリ(テーマ、分野)に沿ったシーン別情報の一括表示を選択するもので、例えば、ファッション、ショップ、場所、トリビア等の、様々なカテゴリ毎に設けられる。所定のカテゴリの一括情報選択ボタン59が操作されると、コンテンツの全てのシーン別情報の内、又はコンテンツの現在の再生時間以前に存在するシーン別情報の内、所定のカテゴリに対応するシーン別情報を再生時間と共に一括して一括情報表示領域60に簡易表示する。一括情報表示領域60で表示されたシーン別情報をクリック操作等で選択することで、そのシーン別情報に対応する再生時間のシーンからコンテンツを再生するように、メタ情報表示制御部23がリンク操作部を制御してもよい。
【0080】
フィルタ切換ボタン67は、フィルタモードのオンとオフとを切り換えるものである。フィルタ切換ボタン67がオフの場合には、フィルタモードがオフに設定され、フィルタ切換ボタン67がオンの場合には、フィルタモードがオンに設定される。なお、初期状態では、フィルタ切換ボタン67はオフに設定される。フィルタ切換ボタン67は、例えば、押下する毎にオンとオフとが切り替わるように構成される。
【0081】
パラメータ設定ボタン68は、ユーザーに固有のフィルタパラメータを設定するもので、パラメータ設定ボタン68を操作すると、パラメータ設定部26によってパラメータ設定画面69がポップアップ表示される。このとき、パラメータ設定部26は、メタ情報配信サーバ3のパラメータ記憶部15に記憶された当該受信装置5のユーザーに固有のフィルタパラメータを、メタ情報配信サーバ3から受信し、パラメータ一時記憶部25に一時的に記憶する。
【0082】
パラメータ設定画面69には、
図4に示すように、パラメータ一時記憶部25に記憶されたフィルタパラメータのカテゴリ名70と各カテゴリ名に対応するチェックボックス71とが対になって表示され、新規のフィルタパラメータを追加するための追加テーブル72と追加ボタン73と削除ボタン74とが表示され、また、パラメータ推定ボタン75が表示され、更に、設定ボタン76とキャンセルボタン77とが表示される。パラメータ設定画面69は、設定ボタン76やキャンセルボタン77の操作に応じて閉じられる。
【0083】
所定のフィルタパラメータのカテゴリ名70に対応するチェックボックス71をオン又はオフにすることによって当該所定のフィルタパラメータの第2フラグがオン又はオフに仮設定される。仮設定されたフィルタパラメータの第2フラグは、設定ボタン76を操作することによってパラメータ一時記憶部25に記憶される一方、キャンセルボタン77を操作することによってクリアされる。
【0084】
追加テーブル72は、カテゴリ以外のフィルタパラメータとして任意のキーワードを入力可能なカラムで構成される。追加テーブル72のカラムに入力されたキーワードは、追加ボタン73の操作によってフィルタパラメータとして仮追加され、削除ボタン74の操作によって仮削除される。仮追加又は仮削除されたフィルタパラメータは、設定ボタン76を操作することによってパラメータ一時記憶部25に記憶される一方、キャンセルボタン77を操作することによってクリアされる。
【0085】
パラメータ設定画面69でパラメータ推定ボタン75が操作されると、受信装置5からメタ情報配信サーバ3へと推薦パラメータの要求が送信され、メタ情報配信サーバ3からフィルタパラメータの推定結果を受信してパラメータ設定画面69に反映する。
【0086】
また、受信装置5において、パラメータ一時記憶部25は、当該受信装置5のユーザーについてメタ情報配信サーバ3のパラメータ記憶部15に記憶されたフィルタパラメータをフィルタパラメータの設定時に一時的に記憶する。パラメータ一時記憶部25は、例えば、全てのフィルタパラメータを記憶すると共に、各フィルタパラメータについて否かのオン/オフの第2フラグを記憶する。パラメータ一時記憶部25は、記憶部24の一部で構成されていてもよい。
【0087】
また、パラメータ一時記憶部25に記憶されるフィルタパラメータは、メタ情報配信サーバ3のパラメータ推定部19からフィルタパラメータの推定結果を受信したときに更新される。なお、受信装置5では、パラメータ推定部19による推定結果を利用するか否かを、パラメータ推定ボタン75等によって選択可能に構成されるとよい。
【0088】
パラメータ設定部26は、ユーザーによるフィルタパラメータの設定を可能にするものである。パラメータ設定部26は、上記したようにフィルタパラメータを設定可能なパラメータ設定画面69を表示させたり、パラメータ設定画面69で仮設定されたフィルタパラメータをパラメータ一時記憶部25に記憶させたりするように構成される。パラメータ設定画面69は、メタ情報配信サーバ3に提供されるウェブサイトで構成されてもよい。また、パラメータ設定部26は、上記したパラメータ設定入力API又は他のプログラムを利用してフィルタパラメータの設定を可能に構成されてもよい。
【0089】
ECサーバ7は、商品、楽曲やサービス等の対象物をネットワーク4を介して販売するためのECサイトを運営している。ECサーバ7は、このECサイトへのリンク情報をアフィリエイトによってメタ情報配信サーバ3やその他の外部機器に提供していて、リンク情報を介してECサイトへアクセスすると共に商品等の購入が発生した場合に、リンク情報の提供先のメタ情報配信サーバ3等に成功報酬を支払うように構成されていてよい。
【0090】
広告配信サーバ8は、対象物の広告主サイトへのリンク情報をアフィリエイトによってメタ情報配信サーバ3やその他の外部機器に提供していて、提供したリンク情報を介して広告主サイトへアクセスすると共にアフィリエイトにおける条件を達成した場合に、リンク情報の提供先のメタ情報配信サーバ3等に成功報酬を支払うように構成されていてよい。
【0091】
本実施形態では、上述のように、所定のネットワーク4を介してユーザーの受信装置5、6にコンテンツのメタ情報(付加情報)を提供するコンテンツ付加情報提供システム1は、コンテンツ配信部10を備えたコンテンツ配信サーバ2と、メタ情報配信部12を備えたメタ情報配信サーバ3と、を備える。コンテンツ配信部10は、所定のネットワーク4を介して受信装置5、6と接続して、コンテンツを受信装置5、6へと配信するように構成されている。メタ情報配信部12は、所定のネットワーク4を介して受信装置5、6と接続して、コンテンツの任意のシーン毎に対応していて簡易情報及び詳細情報を含むメタ情報を、コンテンツ配信部10によるコンテンツの配信から独立して受信装置5、6へと配信するように構成されている。メタ情報配信サーバ3は、ユーザーに固有のフィルタパラメータにマッチングするメタ情報(シーン別情報)を抽出メタ情報(抽出付加情報)として抽出するフィルタリング処理部16を備えていて、コンテンツ配信部10から配信されるコンテンツを出力させるコンテンツ出力制御部22、29と、フィルタリング処理部16で抽出された抽出メタ情報をメタ情報表示画面50に表示させるメタ情報表示制御部23、31と、を備える。そして、メタ情報表示制御部23、31は、フィルタリング処理部16で抽出された1つ以上の抽出メタ情報の簡易情報を時系列順に並べてメタ情報表示画面50におけるタイムライン表示領域56に簡易表示させていて、更に、コンテンツ出力制御部22、29によるコンテンツの所定のシーンの出力に同期して、この所定のシーンに対応する所定の抽出メタ情報の簡易情報をタイムライン表示領域56上の現在位置に簡易表示させると共に、この所定の抽出メタ情報の詳細情報をメタ情報表示画面50における詳細情報表示領域57に詳細表示させる。
【0092】
このような構成により、本実施形態によれば、コンテンツ配信サーバ2のコンテンツ配信部10でコンテンツを提供すると共に、メタ情報配信サーバ3のメタ情報配信部12で、コンテンツの全体的な情報に加えて、コンテンツの各シーンに登場する対象物の詳細な情報を提供することができる。このため、対象物の提供者は、簡易な手段で対象物の情報提供をすることができるので、情報提供のコスト及び負担を軽減することができる。また、視聴者は、受信装置5、6でコンテンツを視聴しながら、メタ情報表示画面50でコンテンツの各シーンの対象物について詳細な情報を取得できるので、視聴者に十分な情報を提供できることになる。このとき、メタ情報表示画面50には、ユーザーに固有のフィルタパラメータにマッチングする抽出メタ情報(抽出付加情報)だけが表示されるので、ユーザーに不必要なメタ情報が表示されない。従って、コンテンツに含まれる多大な情報量を自動的に限定してユーザーに提供することができ、ユーザーは、必要な抽出メタ情報だけを視聴することができる。
また、本実施形態のコンテンツ付加情報提供システム1では、コンテンツ配信サーバ2とメタ情報配信サーバ3とが同一事業者である場合に、コンテンツ配信サーバ2が配信するコンテンツに対してメタ情報を付加して受信装置5、6に提供することが可能である。更に、コンテンツ配信サーバ2とメタ情報配信サーバ3とが異なる事業者である場合でも、コンテンツ配信サーバ2が配信するコンテンツに対してメタ情報を付加して受信装置5、6に提供することが可能である。また、コンテンツを受信装置5、6に配信するコンテンツ配信サーバ2の事業者と、このコンテンツに付加するメタ情報を配信するメタ情報配信サーバ3の事業者と、メタ情報配信サーバ3から配信されたメタ情報を中間的に受け取って受信装置5、6に配信する事業者と、がそれぞれ異なる場合でも、上記と同様にメタ情報を受信装置5、6に提供することが可能である。
【0093】
更に、ECサーバ7や広告配信サーバ8等の外部サービスとして提供されるECサイトへのリンク情報や広告主サイトへのリンク情報は、メタ情報のシーン別情報に含まれるので、フィルタパラメータにマッチングするECサイトや広告主サイトだけがメタ情報表示画面50に提示されることになる。これにより、ECサイトや広告主サイトの過剰な提示を回避することができ、ユーザーの傾向に沿ったECサイトや広告主サイトを提示することができる。従って、メタ情報配信サーバ3のメタ情報の提供と、ECサーバ7や広告配信サーバ8等の外部サービスの提供との連携を、最適化することができる。
【0094】
また、本実施形態によれば、受信装置5、6は、ユーザーによるフィルタパラメータの設定を可能にするパラメータ設定部26を備える。メタ情報配信サーバ3は、上記したように、メタ情報配信部12及びフィルタリング処理部16を備えている。そして、受信装置5、6は、パラメータ設定部26においてユーザーにより設定されたフィルタパラメータをメタ情報配信サーバ3へと送信する。そして、メタ情報配信サーバ3は、受信装置5、6から送信されたフィルタパラメータをフィルタリング処理部16で用いると共に、フィルタリング処理部16で抽出された抽出メタ情報を受信装置5、6へと送信するように構成される。
【0095】
このような構成により、ユーザーは情報の取得を所望するフィルタパラメータの設定をすることができ、コンテンツに含まれる多大な情報量を、ユーザーの希望に合わせて自動的に限定してユーザーに提供することができる。従って、メタ情報表示画面50には、ユーザーが所望しないメタ情報が表示されず、ユーザーは、所望の抽出メタ情報だけを視聴することができる。
【0096】
また、受信装置5、6毎にフィルタリング処理部16を備える必要がなく、受信装置5、6の負担を軽減することができる。また、統括的なメタ情報配信サーバ3がフィルタリング処理部16を備えるため、フィルタリング処理部16の更新やメンテナンス等に即座に対応することが可能となる。更に、メタ情報配信サーバ3は、限定された抽出メタ情報を受信装置5、6へと送信するため、メタ情報配信サーバ3と受信装置5、6との間でメタ情報の送受信に掛かる手間を軽減することができる。
【0097】
また、本実施形態によれば、メタ情報配信サーバ3は、上記したように、メタ情報配信部12及びフィルタリング処理部16を備えていて、更に、ユーザーのユーザー情報に基づいて、ユーザーへと推薦するフィルタパラメータを推定するパラメータ推定部19を備える。そして、メタ情報配信サーバ3は、パラメータ推定部19により推定されたフィルタパラメータをフィルタリング処理部16で用いると共に、フィルタリング処理部16で抽出された抽出メタ情報を受信装置5、6へと送信するように構成される。
【0098】
このような構成により、メタ情報配信サーバ3と受信装置5、6との間でフィルタパラメータの送受信に掛かる手間を省くことができる。また、受信装置5、6毎にパラメータ推定部19及びフィルタリング処理部16を備える必要がなく、受信装置5、6の負担を軽減することができる。更に、統括的なメタ情報配信サーバ3がパラメータ推定部19及びフィルタリング処理部16を備えるため、パラメータ推定部19及びフィルタリング処理部16の更新やメンテナンス等に即座に対応することが可能となる。また、メタ情報配信サーバ3は、限定された抽出メタ情報を受信装置5、6へと送信するため、メタ情報配信サーバ3と受信装置5、6との間でメタ情報の送受信に掛かる手間を軽減することができる。
【0099】
本実施形態では、タイムライン表示領域56にシーン別情報61、62の簡易情報を表示する構成について説明したが、タイムライン表示領域56に表示される情報はシーン別情報61、62に限定されない。例えば、他の実施形態では、広告コンテンツやその他の情報をタイムライン表示領域56に表示するように構成しても良い。
【0100】
また、本実施形態では、外部のユーザー管理装置9がコンテンツの視聴権限やメタ情報の使用権限の判定及び認証を行う構成について説明したが、これに限定されない。例えば、他の実施形態では、コンテンツ配信部10及びメタ情報配信部12がそれぞれコンテンツの視聴権限及びメタ情報の使用権限の判定及び認証を行うように構成しても良く、又は、コンテンツ配信部10及びメタ情報配信部12の何れか一方がコンテンツの視聴権限及びメタ情報の使用権限の判定及び認証を行うように構成しても良い。あるいは、異なる他の実施形態では、コンテンツ付加情報提供システム1は、コンテンツの視聴権限やメタ情報の使用権限の判定及び認証を行うことなく、コンテンツ及びメタ情報を提供するように構成されてもよい。