【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、いくつかの実施形態によれば、整形外科向けの角度可変なプレートに関する。例えば、プレートは、上面、骨に面する表面、及び/または上面と骨に面する表面との間の少なくとも1つの角度可変な貫通孔を備えてもよい。いくつかの実施形態では、貫通孔は、孔の中心軸を有する全体的に筒形状であってもよく、及び/または単一の連続するねじ山を備えてもよく、ねじ山の頂点は、半径(r
aperture)の中央孔の開口を規定する。いくつかの実施形態によれば、貫通孔は、孔の全体半径(r
hole)を規定するねじ山の谷部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、ねじ山は、その長さに沿って少なくとも1つの凹部を有し、各凹部は、r
aperture<r
indent<r
holeである半径(r
indent)を有してもよい。角度可変な貫通孔は、孔の中心軸と同一線上である第1の角度と、少なくとも1つの別の角度(例えば、0<α≦60°)とで、整形外科向けの固定具のねじ山のある頭部と係合可能であってもよい。ねじ山は、孔の中心軸と平行または実質的に平行な少なくとも1つの列に配置された複数の凹部を備えてもよい。例えば、ねじ山は、2列、3列、4列、5列、または6列に配置された複数の凹部を備えてもよく、各列は、孔の中心軸と平行または実質的に平行で、孔の中心軸の周りで間隔をあけている(例えば、等間隔をあけている)。いくつかの実施形態では、ねじ山は、上面から骨に面する表面までの貫通孔の長さにわたっていてもよい。いくつかの実施形態によれば、ねじ山は、貫通孔の周囲に沿って1つ以上の巻きをさらに備えてもよい。いくつかの実施形態によれば、半径(r
aperture)はr
holeの約35%から約98%であってもよく、半径(r
indent)はr
holeの約36%から約99%である。プレートは、第2の孔(例えば、一定の角度の孔、角度可変な孔)を備えてもよい。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、整形外科向けの角度可変なプレートは、角度可変な貫通孔を備えてもよく、角度可変な貫通孔は少なくとも1つのねじ山を備え、ねじ山は、貫通孔の周囲に沿って少なくとも1つの巻き(例えば、2巻き、3巻き、またはそれよりも多く)にわたる。いくつかの実施形態では、各巻きは、最大のねじ山高さ(h
max1)を有する第1の領域と、最大のねじ山高さ(h
max2)を有する第2の領域と、第1の領域と第2の領域との間に位置し、各巻きに対して独立にh
max1>h
min3かつh
max2>h
min3かつh
min3>0である最小のねじ山高さ(h
min3)を有する第3の領域とを備える。各巻きの第3の領域は、孔の中心軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。いくつかの実施形態によれば、各巻きは、最大のねじ山高さ(h
max4)を有する第4の領域と、第2の領域と第4の領域との間に位置し、h
max2>h
min5かつh
max4>h
min5かつh
min5>0である最小のねじ山高さ(h
min5)を有する第5の領域とをさらに備え、各巻きの第5の領域は、孔の中心軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。いくつかの実施形態では、各巻きは、最大のねじ山高さ(h
max6)を有する第6の領域と、第4の領域と第6の領域との間に位置し、h
max4>h
min7かつh
max6>h
min7かつh
min7>0である最小のねじ山高さ(h
min7)を有する第7の領域とをさらに備え、各巻きの第7の領域は、孔の中心軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。いくつかの実施形態では、各巻きは、最大のねじ山高さ(h
max8)を有する第8の領域と、第6の領域と第8の領域との間に位置し、h
max6>h
min9かつh
max8>h
min9かつh
min9>0である最小のねじ山高さ(h
min9)を有する第9の領域とをさらに備え、各巻きの第9の領域は、孔の中心軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。いくつかの実施形態によれば、最大部及び最小部のさらなる領域がねじ山に含まれてもよい。最小のねじ山高さの領域は、いくつかの実施形態では、互いにほぼ等しくてもよい(例えばh
min3≒h
min5≒h
min7≒h
min9)。最大のねじ山高さの領域は、いくつかの実施形態では、互いにほぼ等しくてもよい(例えばh
max1≒h
max2≒h
max4≒h
max6≒h
max8)。いくつかの実施形態によれば、ねじ山は、最小のねじ山高さ(h
min3)が最大のねじ山高さ(h
max1)の約1%から約80%(例えば約5%から約60%)であってもよい。
【0007】
孔の最小のねじ山高さの領域及び/または孔の最大のねじ山高さの領域の周方向の範囲は、所望のいくつかの実施形態のように選択してもよい。各領域の周方向の範囲をc
extentと表すことができ、0°<c
extent1+c
extent2+...c
extentN≦360°であり、ここでNは、最小のねじ山高さの領域と最大のねじ山高さの領域との合計数である。いくつかの実施形態では、最大のねじ山高さの領域(例えば、第1の領域、第2の領域、第4の領域、第6の領域、及び/または第8の領域)の周方向の範囲は、合計で例えば、120°より大きく、150°より大きく、180°より大きく、210°より大きく、及び/または240°より大きくてもよい。最大のねじ山高さの領域(例えば、第3の領域、第5の領域、第7の領域、及び/または第9の領域)の周方向の範囲は、合計で例えば、120°未満、150°未満、180°未満、210°未満、及び/または240°未満であってもよい。
【0008】
ねじ山は、いくつかの実施形態によれば、1つの領域から隣の領域へどのような所望の移行部を備えていてもよい。例えば、移行部は、段差のある移行部、勾配のある移行部、または平滑な移行部であってもよい。整形外科向けのプレートは、いくつかの実施形態では、1つの角度可変な孔と、少なくとも1つの他の孔とを備えてもよい。第2の孔は、どのような種類の所望の孔であってもよく、例えば、角度が一定の孔、角度可変な孔(例えば、第1の孔または別の孔のような)、または圧縮孔が含まれる。貫通孔は、対称または非対称のどのような所望の形状であってもよく、例えば、全体的に筒状、砂時計形状、逆さの砂時計形状が含まれる。
【0009】
孔の最小のねじ山(例えば、各孔の最小のねじ山)は、いくつかの実施形態では、それに隣接する最大のねじ山の関数として選択してもよい。例えば、孔の最小のねじ山は、隣接する孔の最大のねじ山の約1%から約90%、隣接する最大のねじ山の約5%から約80%、隣接する最大のねじ山の約10%から約70%、及び/または隣接する最大のねじ山の約20%から約60%であってもよい。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、整形外科向けの角度可変なプレートは、角度可変な貫通孔を備えてもよく、角度可変な貫通孔は少なくとも1つのねじ山を備え、ねじ山は、貫通孔の周囲に沿って少なくとも第1の巻きにわたり、第1の巻きは、 最大のねじ山高さ(h
max1−1)を有する第1の領域と、最大のねじ山高さ(h
max1−2)を有する第2の領域と、第1の領域と第2の領域との間に位置し、h
max1−1>h
min1−3かつh
max1−2>h
min1−3かつh
min1−3>0である最小のねじ山高さ(h
min1−3)を有する第3の領域とを備える。いくつかの実施形態では、最大のねじ山高さの領域は、おおよそ等しくてもよい(例えば、h
max1−1≒h
max1−2)。いくつかの実施形態では、最小のねじ山高さ(h
min1−3)は、最大のねじ山高さ(h
max1−1)の約1%から約80%でもよい。いくつかの実施形態によれば、ねじ山は、貫通孔の周囲に沿って第2の巻きをさらに備えてもよい。例えば、第2の巻きは、最大のねじ山高さ(h
max2−1)を有する第1の領域と、最大のねじ山高さ(h
max2−2)を有する第2の領域と、第1の領域と第2の領域との間に位置し、h
max2−1>h
min2−3かつh
max2−2>h
min2−3かつh
min2−3>0である最小のねじ山高さ(h
min2−3)を有する第3の領域とを備えてもよく、第1の巻きの第3の領域及び第2の巻きの第3の領域は、孔の中心軸に平行または実質的に平行な列状に並んでいる。
【0011】
いくつかの実施形態では、本開示は、整形外科向けの角度可変な固定具(例えば、ねじ)に関する。例えば、整形外科向けの角度可変な固定具(例えば、ねじ)は、上端及び先端を有するねじ山のある胴部と、胴部の上端に固定された頭部とを備えてもよい。頭部は、長手軸を有する半径(r
core)のコア(例えば、全体的に筒状のコア)、コアを取り囲んでいる単一の連続するねじ山であって、ねじ山の頂点が、半径(r
head)の外周を規定するねじ山、及び/またはねじ山谷部を備えてもよい。いくつかの実施形態では、ねじ山は、その長さに沿って少なくとも1つの凹部を有してもよく、各凹部は、r
core<r
head−indent<r
headである半径(r
head−indent)を有する。いくつかの実施形態では、角度可変な固定具(例えば、ねじ)は、孔の中心軸と同一線上である第1の角度と、少なくとも1つの別の角度とで、整形外科向けのプレートのねじ山のある孔と係合可能でもよい。いくつかの実施形態では、ねじ山は、長手軸と平行または実質的に平行な少なくとも1つの列(例えば、2、3、4、5、6またはそれより多い列)に配置された複数の凹部を備えてもよい。各列は、長手軸の周りで間隔(例えば、等間隔)をあけていてもよい。頭部ねじ山は、固定具(例えば、ねじ)の頭部または頭部の一部のみ(例えば、ねじ頭部のキャップがある所)の全長を取り囲んでもよい。頭部ねじ山のリード、ピッチ、長さ、高さ、幅は、所望の通りに選択してもよい。例えば、ねじ山は、いくつかの実施形態では、1つ以上の巻き(例えば、2巻き、3巻き、4巻き、またはそれよりも多く)で頭部を取り囲むのに十分長くてもよい。頭部及び/またはねじ山は、r
coreがr
headの約25%から約98%、かつr
head−indentがr
headの約26%から約99%、またはr
coreがr
headの約25%から約75%、かつr
head−indentがr
headの約26%から約90%になるようなサイズでもよい。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、整形外科向けの角度可変な固定具(例えば、ねじ)は、ねじ山のある胴部と、任意にねじの長手軸を規定する胴部に固定された頭部とを備えてもよい。例えば、頭部は、少なくとも1つのねじ山を備えてもよく、ねじ山は、頭部の周囲に沿って少なくとも1つの巻き(例えば、2巻き、3巻き、またはそれよりも多く)にわたる。ねじ山の各巻きは、最大のねじ山高さ(h
max1)を有する第1の領域、最大のねじ山高さ(h
max2)を有する第2の領域、及び/または第1の領域と第2の領域との間に位置し、各巻きに対して独立にh
max1>h
min3かつh
max2>h
min3かつh
min3>0である最小のねじ山高さ(h
min3)を有する第3の領域とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、各巻きの第3の領域は、固定具の長手軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。いくつかの実施形態によれば、各巻きは、最大のねじ山高さ(h
max4)を有する第4の領域と、第2の領域と第4の領域との間に位置し、h
max2>h
min5かつh
max4>h
min5かつh
min5>0である最小のねじ山高さ(h
min5)を有する第5の領域とを備えてもよく、各巻きの第5の領域は、長手軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。いくつかの実施形態では、各巻きは、最大のねじ山高さ(h
max6)を有する第6の領域と、第4の領域と第6の領域との間に位置し、h
max4>h
min7かつh
max6>h
min7かつh
min7>0である最小のねじ山高さ(h
min7)を有する第7の領域とを備えてもよく、各巻きの第7の領域は、長手軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。いくつかの実施形態では、各巻きは、最大のねじ山高さ(h
max8)を有する第8の領域と、第6の領域と第8の領域との間に位置し、h
max6>h
min9かつh
max8>h
min9かつh
min9>0である最小のねじ山高さ(h
min9)を有する第9の領域とを備えてもよく、各巻きの第9の領域は、長手軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。最小のねじ山高さの領域は、いくつかの実施形態では、互いにほぼ等しくてもよい(例えば、h
min3≒h
min5≒h
min7≒h
min9)。最大のねじ山高さの領域は、いくつかの実施形態では、互いにほぼ等しくてもよい(例えば、h
max1≒h
max2≒h
max4≒h
max6≒h
max8)。いくつかの実施形態によれば、ねじ山は、最大のねじ山高さ(h
max1)の約1%から約80%(例えば約5%から約60%)の最小のねじ山高さ(h
min3)を有してもよい。
【0013】
頭部の最小のねじ山高さの領域及び/または頭部の最大のねじ山高さの領域の周方向の範囲は、所望のいくつかの実施形態のように選択してもよい。各領域の周方向の範囲をc
extentと表すことができ、0°<c
extent1+c
extent2+...c
extentN≦360°であり、ここでNは、最小のねじ山高さの領域と最大のねじ山高さの領域との合計数である。いくつかの実施形態では、最大のねじ山高さの領域(例えば、第1の領域、第2の領域、第4の領域、第6の領域、及び/または第8の領域)の周方向の範囲は、合計で例えば、120°より大きく、150°より大きく、180°より大きく、210°より大きく、及び/または240°より大きくてもよい。最大のねじ山高さの領域(例えば、第3の領域、第5の領域、第7の領域、及び/または第9の領域)の周方向の範囲は、合計で例えば、120°未満、150°未満、180°未満、210°未満、及び/または240°未満でもよい。
【0014】
ねじ山は、いくつかの実施形態によれば、1つの領域から隣の領域へどのような所望の移行部を備えていてもよい。例えば、移行部は、段差のある移行部、勾配のある移行部、または平滑な移行部であってもよい。頭部の最小のねじ山(例えば、各頭部の最小のねじ山)は、いくつかの実施形態では、それに隣接する最大のねじ山の関数として選択してもよい。例えば、頭部の最小のねじ山は、隣接する頭部の最大のねじ山の約1%から約90%、隣接する最大のねじ山の約5%から約80%、隣接する最大のねじ山の約10%から約70%、及び/または隣接する最大のねじ山の約20%から約60%でもよい。固定具頭部は、対称または非対称のどのような所望の形状であってもよく、例えば、全体的に筒状、砂時計形状、逆さの砂時計形状、球形などが含まれる。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、整形外科向けの角度可変な固定具(例えば、ねじ)は、角度可変な頭部を備えてもよく、角度可変な頭部は少なくとも1つのねじ山を備え、ねじ山は、頭部の周囲に沿って少なくとも第1の巻きにわたり、第1の巻きは、最大のねじ山高さ(h
max1−1)を有する第1の領域と、最大のねじ山高さ(h
max1−2)を有する第2の領域と、第1の領域と第2の領域との間に位置し、h
max1−1>h
min1−3かつh
max1−2>h
min1−3かつh
min1−3>0である最小のねじ山高さ(h
min1−3)を有する第3の領域とを備える。いくつかの実施形態では、最大のねじ山高さの領域どうしは、おおよそ等しくてもよい(例えばh
max1−1≒h
max1−2)。最小のねじ山高さ(h
min1−3)は、いくつかの実施形態では、最大のねじ山高さ(h
max1−1)の約1%から約80%でもよい。いくつかの実施形態によれば、ねじ山は、前記頭部の周囲に沿って第2の巻きをさらに備えてもよい。例えば、第2の巻きは、最大のねじ山高さ(h
max2−1)を有する第1の領域と、最大のねじ山高さ(h
max2−2)を有する第2の領域と、第1の領域と第2の領域との間に位置し、h
max2−1>h
min2−3かつh
max2−2>h
min2−3かつh
min2−3>0である最小のねじ山高さ(h
min2−3)を有する第3の領域とを備えてもよく、第1の巻きの第3の領域及び第2の巻きの第3の領域は、長手軸に平行または実質的に平行な列に並んでいる。
【0016】
いくつかの実施形態では、本開示は、整形外科向けの角度可変なシステムに関する。例えば、システムは、角度が一定のプレート及び角度可変なプレートから選択される整形外科向けのプレートと、角度が一定の固定具(例えば、ねじ)及び角度可変な固定具(例えば、ねじ)から選択される整形外科向けの固定具(例えば、ねじ)とを備えてもよい。角度が一定のプレートは、上面と、骨に面する表面と、上面と骨に面する表面との間の1つ以上の孔とを備えてもよく、各孔は、孔の中心軸を有する全体的に筒形状であり、単一の連続するねじ山を備え、ねじ山の頂点は、一定半径(r
hole−aperture−constant)の中央孔の開口を規定し、ねじ山の谷部が、孔の一定の全体半径(r
hole−constant)を規定する。角度可変なプレートは、本明細書に記載される任意の角度可変なプレートから任意に選択してもよい。例えば、角度可変なプレートは、上面と、骨に面する表面と、上面と骨に面する表面との間の少なくとも1つの角度可変な貫通孔とを備えてもよく、貫通孔は、孔の中心軸を有する全体的に筒形状であり、単一の連続するねじ山を備え、ねじ山の頂点は、半径(r
hole−aperture)の中央孔の開口を規定し、ねじ山の谷部が孔の全体半径(r
hole)を規定し、ねじ山は、その長さに沿って少なくとも1つの凹部を有し、各凹部は、r
aperture<r
hole−indent<r
holeである半径(r
hole−indent)を有する。角度が一定の固定具(例えば、ねじ)は、ねじ山のある胴部と、胴部に固定された頭部とを備えてもよく、頭部は、一定の半径(r
head−core−constant)の長手軸を有する全体的に筒状のコアと、コアを取り囲んでいる単一の連続するねじ山であって、ねじ山の頂点は、一定の半径(r
head−constant)の外周を規定するねじ山と、ねじ山の谷部とを備える。角度可変な固定具は、本明細書に記載される任意の角度可変な固定具から任意に選択してもよい。例えば、角度可変な固定具は、ねじ山のある胴部と、胴部に固定された頭部とを備えてもよく、頭部は、半径(r
head−core)の長手軸を有する全体的に筒状のコアと、コアを取り囲んでいる単一の連続するねじ山であって、ねじ山の頂点は、半径(r
head)の外周を規定するねじ山と、ねじ山の谷部とを備え、ねじ山は、その長さに沿って少なくとも1つの凹部を有し、各凹部は、r
core<r
head−indent<r
headである半径(r
head−indent)を有する。いくつかの実施形態によれば、システムは、角度可変なプレート及び角度可変な固定具(例えば、ねじ)から選択される少なくとも1つの角度可変な装置を備える。例えば、システムは、整形外科向けの角度可変なプレートを備えてもよく、このプレートは孔のねじ山凹部を複数有し、この凹部は少なくとも1つの列(例えば2つ、3つ、4つ、5つ、6つ以上の列)に構成され、各列は孔の中心軸に平行または実質的に平行である。角度可変なプレートは、角度可変な孔の開口半径r
hole−apertureがr
holeの約35%から約98%でもよく、かつ凹部の半径r
hole−indentがr
holeの約36%から約99%でもよい。例えば、システムは、整形外科向けの角度可変な固定具(例えば、ねじ)を備えてもよく、この固定具は頭部ねじ山の凹部を複数有し、この凹部は少なくとも1つの列(例えば、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたはそれより多い列)に構成され、各列は頭部ねじ山の長手軸に平行または実質的に平行である。角度可変な固定具は、角度可変なねじ頭部のコア半径r
head−coreがr
headの約25%から約98%でもよく、かつねじ頭部の凹部の半径r
head−indentがr
headの約26%から約99%でもよい。いくつかの実施形態では、システムは、角度可変なプレートと角度可変な固定具(例えば、ねじ)とを両方備えてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、整形外科向けの角度可変なシステムは、角度が一定の少なくとも1つの固定具であって、長手軸を規定するとともにねじ山のある頭部及び頭部に固定されたねじ山のある胴部を備える固定具と、整形外科向けのプレートとを備えてもよく、プレートは、孔の中心軸を規定する少なくとも1つの貫通孔と、角度が一定の固定具の頭部を少なくとも1つの貫通孔に、孔の中心軸と前記長手軸との間が0°の角度及び少なくとも1つの別の角度α(例えば、0<α≦30°、0<α≦40°、0<α≦50°)で受け入れるための少なくとも1つの手段とを備える。いくつかの実施形態によれば、整形外科向けの角度可変なシステムは、1つ以上の孔を備える角度が一定のプレートであって、各孔が、孔の中心軸を規定するとともに少なくとも1つのねじ山を備えるプレートと、長手軸を規定する角度可変な固定具とを備えてもよく、固定具は、ねじ山のある頭部と、頭部に固定されたねじ山のある胴部と、頭部を少なくとも1つの孔に、孔の中心軸と長手軸との間が0°の角度及び少なくとも1つの別の角度α(例えば、0<α≦30°、0<α≦40°、0<α≦50°)で挿入するための手段とを備える。
【0018】
いくつかの実施形態では、本開示は、整形外科向けの角度可変なプレートを作製する方法に関する。整形外科向けの角度可変なプレートを作製する方法は、例えば、上面及び骨に面する表面を備えるプレートを準備すること、上面と骨に面する表面との間に全体的に筒形状の貫通孔(例えば、全体的に筒形状を有する)を形成すること、貫通孔の周囲を少なくとも1回取り囲む少なくとも1つのねじ山を形成して、ねじ山の頂点が、半径(r
aperture)の中央孔の開口を規定すること、貫通孔の周囲を少なくとも1回取り囲む少なくとも1つの谷部を形成して、谷部が、(r
hole)の孔の全体半径を規定すること、及び/または少なくとも1つのねじ山の各々に少なくとも1つの凹部を形成して、各凹部が、r
aperture<r
indent<r
holeである半径(r
indent)を有することとを含んでもよい。孔を形成することは、いくつかの実施形態では、ドリル、中ぐり、穿孔、衝撃孔あけ、孔抜き、パンチまたは材料(例えば、プレート)に開口を設けるか開口を拡大するためのその他の手段で形成することを含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのねじ山を形成することは、ねじ立て、切削(例えば、型抜き)、研削、フライス削り、ラップ仕上げ、圧延、鋳造、成形、焼き付け、及び孔にねじ山を設けるためのその他の手段で形成することを含んでもよい。少なくとも1つのねじ山の各々に凹部(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6またはそれより多くの凹部)を形成することは、いくつかの実施形態では、切削(例えば、型抜き)、フライス削り、研削、ローレット切り、プレス、曲げ、及びねじ山の少なくとも一部を造り直し及び/または除去するためのその他の手段で形成することを含んでもよい。孔のねじ山の凹部は、1つ以上の他の凹部から離れて(例えば、均等に離れて)もよく、及び/または列状(例えば、ねじ山の巻きが2つ以上ある)に構成されてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、本開示は、整形外科向けの角度可変な固定具を作製する方法に関する。例えば、この方法は、(a)長手軸を規定するとともに近位端及び遠位端を備える固定具のブランク(例えば、全体的に筒形状を有する)を準備すること、(b)固定具のブランクの近位端の周囲を少なくとも1回取り囲む、少なくとも1つの頭部ねじ山及び谷部を形成して、各頭部ねじ山の頂点が、半径(r
head)の外周を規定し、各ねじ山の前記谷部が、半径(r
core)の頭部コアを規定すること、及び/または(c)少なくとも1つのねじ山の各々に少なくとも1つの凹部を形成して、各凹部が、r
core<r
head−indent<r
headである半径(r
head−indent)を有することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、この方法は、固定具のブランクの遠位端の周囲を取り囲む少なくとも1つの胴部ねじ山を形成することをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、頭部のねじ山及び谷部を形成することは、ねじ立て、切削(例えば、型抜き)、研削、フライス削り、ラップ仕上げ、圧延、鋳造、成形、焼き付け及び固定具のブランクまたはこのブランクの一方の端部の近辺にねじ山を設けるためのその他の手段で形成することを含んでもよい。胴部ねじ山は、頭部ねじ山が形成される前、同時、または後に形成してもよい。少なくとも1つのねじ山の各々に凹部(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたはそれより多くの凹部)を形成することは、いくつかの実施形態では、切削(例えば、抜き)、研削、ローレット切り、プレス、曲げ、及びねじ山の少なくとも一部を造り直し及び/または除去するためのその他の手段で形成することを含んでもよい。頭部ねじ山の凹部は、1つ以上の他の凹部から離れて(例えば、等に離れて)もよく、及び/または列状(例えば、じ山の巻きが2つ以上ある)に構成されてもよい。
【0020】
本開示のいくつかの実施形態は、本開示及び添付の図面をいくらか参照することで理解することができる。