特許第6353640号(P6353640)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6353640登録情報確認方法及び登録情報確認サーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6353640
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】登録情報確認方法及び登録情報確認サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20180625BHJP
   G06K 9/00 20060101ALI20180625BHJP
【FI】
   G06T7/00 590
   G06K9/00 S
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-175370(P2013-175370)
(22)【出願日】2013年8月27日
(65)【公開番号】特開2015-45910(P2015-45910A)
(43)【公開日】2015年3月12日
【審査請求日】2016年5月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】500110267
【氏名又は名称】株式会社新生銀行
(73)【特許権者】
【識別番号】000110217
【氏名又は名称】トッパン・フォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(72)【発明者】
【氏名】玉利 要一郎
(72)【発明者】
【氏名】塩谷 治子
(72)【発明者】
【氏名】大沢 尚史
(72)【発明者】
【氏名】上野 勇太
(72)【発明者】
【氏名】山田 智哉
(72)【発明者】
【氏名】本多 英明
(72)【発明者】
【氏名】後藤 聡
(72)【発明者】
【氏名】木下 博之
(72)【発明者】
【氏名】山口 理沙
【審査官】 新井 則和
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−367983(JP,A)
【文献】 特開2011−070601(JP,A)
【文献】 特開2013−105287(JP,A)
【文献】 特開昭59−000732(JP,A)
【文献】 特開2011−060107(JP,A)
【文献】 特開昭59−225488(JP,A)
【文献】 特開2005−006255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00−7/90
G06K 9/00−9/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予めサイズが設定された身分証明書枠と印影枠とを含むテンプレートフレームにおいて、身分証明書の画像が前記身分証明書枠に、かつ印影の画像が前記印影枠にそれぞれ対応するように撮像データを撮像する撮像過程と、
前記撮像データを登録情報確認サーバに送信する送信過程と、
前記登録情報確認サーバが、前記撮像データにおける前記身分証明書の所定の部分のサイズに基づき、前記身分証明書の所定の部分の画像のサイズと前記印影の画像のサイズとの比から、当該印影のサイズを求める推定過程と
を有することを特徴とする登録情報確認方法。
【請求項2】
前記撮像データの身分証明書の所定の領域の文字画像を読み取り、テキストデータを生成する読み取り過程と、
前記登録情報確認サーバが、前記テキストデータの文字解析を行い、前記所定の領域の文字画像が正常に読み取れたか否かにより、前記撮像データにおける前記印影の画像が確認可能か否かの判定を行う解像度推定過程と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の登録情報確認方法。
【請求項3】
予めサイズが設定された身分証明書枠と印影枠とを含むテンプレートフレームにおいて、身分証明書の画像が前記身分証明書枠に、かつ印影の画像が前記印影枠にそれぞれ対応するように撮像された撮像データを入力する入力部と、
前記撮像データにおける前記身分証明書の所定の部分のサイズに基づき、前記身分証明書の所定の部分の画像のサイズと前記印影の画像のサイズとの比から、当該印影のサイズを求めるサイズ推定部と
を備えることを特徴とする登録情報確認サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、登録情報確認方法及び登録情報確認サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、銀行の口座開設などの契約に際し、インターネットなどの通信情報網により、端末あるいは携帯端末から個人情報のみを送信し、契約にかかる処理時間の短縮が行われている。
例えば、送信される個人情報が契約しようとしている人間に対応した情報であるか否かの確認が行われる、免許証などの身分証明書の画像情報を送信させている。そして、送信された身分証明書の画像情報から、契約者の本人確認を行っている(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献1の場合は、本人確認のため、身分証明書と写真とを別々に送信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−358420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
契約の種類によっては、身分証明書だけでなく、個人が使用する印影を確認して登録する必要がある。この場合、印影を撮像し、撮像した画像情報を契約相手に送信することが行われている。
しかしながら、印影を撮像する際、撮像のしかたによっては印影サイズにばらつきが発生し、印影の大きさを同一の基準で確認することが正確に行えない。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、送信された印影を同一の基準にて正確に確認することができる登録情報確認方法及び登録情報確認サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の登録情報確認方法は、予めサイズが設定された身分証明書枠と印影枠とを含むテンプレートフレームにおいて、身分証明書の画像が前記身分証明書枠に、かつ印影の画像が前記印影枠にそれぞれ対応するように撮像データを撮像する撮像過程と、 前記撮像データを登録情報確認サーバに送信する送信過程と、前記登録情報確認サーバが、前記撮像データにおける前記身分証明書の所定の部分のサイズに基づき、前記身分証明書の所定の部分の画像のサイズと前記印影の画像のサイズとの比から、当該印影のサイズを求める推定過程とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明の登録情報確認方法は、前記撮像データの身分証明書の所定の領域の文字画像を、光学式文字読取装置により読み取り、テキストデータを生成する読み取り過程と、前記登録情報確認サーバが、前記テキストデータの文字解析を行い、前記所定の領域の文字画像が正常に読み取れたか否かにより、前記撮像データにおける前記印影の画像が確認可能か否かの判定を行う解像度推定過程とをさらに有することを特徴とする。
【0008】
発明の登録情報確認サーバは、予めサイズが設定された身分証明書枠と印影枠とを含むテンプレートフレームにおいて、身分証明書の画像が前記身分証明書枠に、かつ印影の画像が前記印影枠にそれぞれ対応するように撮像された撮像データを入力する入力部と、前記撮像データにおける前記身分証明書の所定の部分のサイズに基づき、前記身分証明書の所定の部分の画像のサイズと前記印影の画像のサイズとの比から、当該印影のサイズを求めるサイズ推定部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、予めサイズが設定された身分証明書枠と印影枠とを含むテンプレートフレームにおいて、身分証明書の画像が身分証明書枠に、かつ印影の画像が印影枠に収まるように撮像することにより、画像データとして送信された印影を、身分証明書の大きさを基に同一の基準にて確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態による登録情報確認システムの構成例を示す概念図である。
図2】登録情報確認サーバから提供される撮像アプリケーションにおける撮像処理を説明する図である。
図3】本発明の第1の実施形態による登録情報確認サーバによる画像処理を説明する図である。
図4】本発明の第1の実施形態による登録情報確認システムの動作例を示すフローチャートである。
図5】本発明の第2の実施形態による登録情報確認システムの構成例を示す概念図である。
図6】本発明の第2の実施形態による登録情報確認システムの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による登録情報確認システムの構成例を示す概念図である。この図1において、登録情報確認システムは、利用者1が所有する端末11及び携帯端末12と、登録情報確認センタ2が備える登録情報確認サーバ21及びデータベース22を備えている。施設3の登録情報管理サーバ31は、登録情報確認サーバ21から送信された登録情報が蓄積される。登録情報は、身分証明書及び印影の画像データである。身分証明書は、例えば自動車などの運転免許証、保険証、パスポート(写真などの情報が示されたページ)、年金手帳などである。本実施形態においては、身分証明書として運転免許証(以下、単に「免許証」と称す)を用いて説明する。
【0012】
端末11は、例えば、パーソナルコンピュータであり、インターネットなどの情報通信網により登録情報確認サーバ21にアクセス可能である。
携帯端末12は、例えばカメラ機能を有するスマートフォンなどであり、インターネットなどの情報通信網により登録情報確認サーバ21にアクセス可能である。
【0013】
登録情報確認サーバ21は、携帯端末12からのダウンロード要求により、テンプレートフレームを撮像する際の画面に表示するアプリケーションプログラムを携帯端末12に対して送信する。テンプレートフレームは、身分証明書及び印影を撮像する際に表示画面に表示されるフレームであり、身分証明書枠と印影枠とが設けられている。
【0014】
図2は、登録情報確認サーバから提供される撮像アプリケーションにおける撮像処理を説明する図である。この図2(a)に示すように、撮像アプリケーションは、携帯端末12の表示画面12Aに、身分証明書及び印影の画像を撮像する際、身分証明書枠F1と印影枠F2とを表示する。
【0015】
身分証明書枠F1は、枠のサイズが身分証明書の種類毎に設定されている。また、身分証明書枠F1は、内部に免許証の画像を配置し、配置した免許証の画像(以下、免許証画像と称す)の外周が平面視で重なる大きさで撮像した場合、後述するOCR処理して得られる文字画像の大きさ及び解像度が、文字認識の処理(文字解析)において解析可能なサイズに設定されている。また、例えば、身分証明書枠F1と平面視で免許証の画像の外周との平面視における重なりの程度に対しては、予め設定された誤差範囲を設定する。
【0016】
また、図2(b)に示すように、利用者は、身分証明書枠F1に免許証画像100の外周部が収まり、かつ身分証明書枠F1に免許証画像100の外周部が重なるように、免許証画像100を携帯端末12により撮像する。この際、利用者は、印影枠F2内に印影の画像(以下、印影画像と称す)101が収まるように、印影画像101を配置し、身分証明書枠F1内の免許証画像100とともに、携帯端末12により印影画像101を撮像する。これにより、身分証明書枠F1内の免許証画像100と、印影枠F2内の印影画像101とが同一のフレームに撮像される。より具体的には、印影を用紙に押印し、この印影画像101が印影枠F2内に収まった状態で、身分証明書枠F1に免許証画像100が収まる位置に免許証を配置し、携帯端末12により撮像を行う。
【0017】
図3は、本発明の第1の実施形態による登録情報確認サーバによる画像処理を説明する図である。登録情報確認サーバ21は、OCR(Optical Character Reader;光学式文字読取装置)により、撮像データの免許証における所定の領域の文字画像の取り込みを行う。所定の領域とは、免許証における住所、電話番号、本籍などの項目の文字データが記載されている領域である。図3(a)に示すように、登録情報確認サーバ21は、OCRに対して、撮像データにおいて読み込む位置を予め項目毎に指定する。読み込む位置(領域)は、住所、電話番号、名前、本籍地などのいずれか一つ、またはそれらの組合わせである。この指定は、オペレータが、登録情報確認サーバ21の入力部から操作することで行うこともできる。
また、図3(b)は、撮像データを免許証画像と印影画像とを別々の撮像データに変換する処理を示している。
【0018】
図1に戻り、登録情報確認サーバ21は、免許証の所定の部分のサイズにより、印影のサイズを推定する。すなわち、本実施形態においては、撮像データにおいて免許証及び印影とが同一のフレームに撮像されている。同一フレームに撮像されているため、人間が免許証の大きさを基準として、印影の大きさを容易に確認することができる。
また、例えば、登録情報確認サーバ21は、免許証の所定の部分、例えば免許証の写真枠の辺の寸法(公的な証明書のため、寸法は予め分かっている)から、写真枠の辺と印影の画像の幅との比から印影の大きさを正確に算出することができる。
また、登録情報確認サーバ21は、OCRの抽出した文字画像を文字認識し、認識されたテキストデータにより、印影の画像の大きさ及び解像度が印影として確認できるか否かの判定を行う。
【0019】
このとき、例えば、住所の項目の文字画像を文字認識して得られたテキストデータに、日本の住所で存在す県名、市名、町名などが一部含まれていれば、登録情報確認サーバ21は、撮像データの画像が文字認識が可能な程度の大きさ及び解像度の画像であると判定する。これにより、登録情報確認サーバ21は、印影も免許証画像から抽出された文字画像と同様に文字認識が可能な程度の大きさ及び解像度の画像であると推定する。
【0020】
次に、図1図2図3及び図4を用いて本発明の第1の実施形態における登録情報確認サーバが行う登録情報確認を説明する。図4は、本発明の第1の実施形態による登録情報確認システムの動作例を示すフローチャートである。以下、利用者が銀行口座を開設するため、利用者自身の個人情報を登録する際、個人情報を確認する確認書類である免許証及び印影の登録情報の確認を例として説明する。
【0021】
ステップS1:
利用者は、端末11により情報通信網を介し、登録情報確認サーバ21にアクセスし、端末11の表示画面において登録処理を行うウェブページを参照する。
そして、利用者は、端末11の表示画面のウェブページにおいて、端末11の入力装置(例えば、キーボードなど)により、利用者の名前、住所及び電話番号などの個人情報を入力する。
【0022】
ステップS2:
利用者は、端末11の表示画面のウェブページに必要な個人情報を入力した後、ウェブページにおける登録処理の実行を要求する実行ボタンをクリックする。
これにより、端末11は、ウェブページに記載された個人情報を、登録情報確認サーバ21に対し、情報通信網を介して送信する。
【0023】
そして、登録情報確認サーバ21は、個人情報を入力すると、この個人情報に対して申し込み番号を付与する。登録情報確認サーバ21は、個人情報と付与した申し込み番号とを組として、データベース22に対して書き込んで記憶させる。
また、登録情報確認サーバ21は、付与した申し込み番号を、端末11に対して送信する。
【0024】
ステップS3:
端末11は、登録情報確認サーバ21から、利用者に付与された申し込み番号を受信する。利用者は、自身に与えられた申し込み番号を確認する。
利用者は、携帯端末12により情報通信網を介し、登録情報確認サーバ21にアクセスし、携帯端末12の表示画面において登録処理を行うウェブページを参照する。
【0025】
そして、利用者は、携帯端末12によりウェブページの所定の欄に、申し込み番号及び個人情報を入力する。
利用者は、携帯端末12の表示画面のウェブページに必要な個人情報を入力した後、ウェブページにおける登録処理の実行を要求する実行ボタンをクリックする。
これにより、携帯端末12は、ウェブページに記載された申し込み番号及び個人情報を、登録情報確認サーバ21に対し、情報通信網を介して送信する。
【0026】
ステップS4:
登録情報確認サーバ21は、携帯端末12から送信された申し込み番号をデータベース22において検索する。登録情報確認サーバ21は、検索された申し込み番号に対応してデータベース22に記憶されている個人情報を読み出す。登録情報確認サーバ21は、読み出した個人情報と、携帯端末12から送信された個人情報との比較を行う。登録情報確認サーバ21は、読み出した個人情報と、携帯端末12から送信された個人情報とが一致した場合、処理をステップS4へ進める。一方、登録情報確認サーバ21は、一致しない場合、ステップS1における個人情報の登録から処理をやり直すことを示す再登録情報を携帯端末12に対して送信し、処理を終了する。
【0027】
ステップS5:
登録情報確認サーバ21は、携帯端末12の表示画面に対し、図2(a)に示すテンプレートフレームを撮影時に表示するアプリケーションプログラムをダウンロードする表示を、携帯端末12に送信する。
【0028】
利用者は、携帯端末12に表示された登録画面におけるボタンをクリックする。これにより、携帯端末12は、登録情報確認サーバ21からアプリケーションプログラムのダウンロードを行う。携帯端末12は、アプリケーションプログラムをダウンロードすると、表示画面のウェブページにアプリケーションを実行させるボタンを表示する。
そして、利用者は、携帯端末12に対してアプリケーションプログラムを実行させる。
【0029】
ステップS6:
アプリケーションが実行されることにより、携帯端末12は、自身を撮像モードに切り替え、表示画面に図2(a)のテンプレートフレームを表示する。
利用者は、テンプレートフレームにおいて、図2(b)に示すように、身分証明書枠F1に免許証画像100の外周部が重なり、かつ印鑑を押印した印影画像101が印影枠F2内に入るように、免許証及び印影を配置の調整、また、携帯端末12の撮像位置の及び撮像範囲のズームイン、ズームアウトなどの調整を行う。
利用者は、テンプレートフレームにおける身分証明書枠F1及び印影枠F2の各々に、それぞれ免許証画像100、印影画像101が収まるように、免許証画像100と印影画像101とを、携帯端末12により撮像する。これにより、携帯端末12は、撮像した撮像データを登録情報確認サーバ21に対して送信する。
【0030】
ステップS7:
登録情報確認サーバ21は、携帯端末12から送信された撮像データのOCR処理を、図示しない光学式文字読取装置を用いて行う。
登録情報確認サーバ21は、撮像データからOCR処理により得られた画像データにおいて、図3(a)に示すように、予め設定された領域の画像データである文字画像を抽出する。
登録情報確認サーバ21は、この文字画像の文字認識を行い、文字画像に対応するテキストデータを求める。
【0031】
ステップS8:
登録情報確認サーバ21は、例えば予め設定された領域が住所の項目であれば、テキストデータが日本に実在する県名及び市名などを含んでいるか否かの判定を行う。すなわち、登録情報確認サーバ21は、文字画像がテキストとして正常に読み取れたか否かの判定を行う。
登録情報確認サーバ21は、テキストデータが日本に実在する県名及び市名などを含んでいる場合、文字画像がテキストとして正常に読み取れたと判定する。
【0032】
ここで、登録情報確認サーバ21は、登録情報を撮像した画像データにおける免許証画像100の画像のサイズ及び解像度が、文字認識を行う文字画像を得るための十分な条件を満たしていると判定する。また、本実施形態においては、OCR処理により得られた文字画像が正常に文字認識された場合、印影画像101も同様に文字認識を行う文字画像を得るための十分な条件を満たしていると判定する。
【0033】
一方、登録情報確認サーバ21は、テキストデータが日本に実在する県名及び市名などを含んでいない場合、文字画像がテキストとして正常に読み取れないと判定する。
登録情報確認サーバ21は、文字画像がテキストとして正常に読み取れた場合、処理をステップS7へ進める。また、登録情報確認サーバ21は、文字画像がテキストとして正常に読み取れない場合、処理をステップS6へ戻し、再度、登録情報の撮像処理を行うように指示する表示を、携帯端末12の表示画面のウェブページに対して行う。
【0034】
ステップS9:
登録情報確認サーバ21は、携帯端末12の表示画面におけるウェブページに対し、個人情報を表示させ、登録内容の確認を利用者に促す。
【0035】
ステップS10:
利用者は、携帯端末12の表示画面のウェブページに表示されている登録情報が正しい場合、例えば、ウェブページにおける了承を示すボタンをクリックする。一方、登録情報を修正したい場合、例えば、ウェブページにおける中止を示すボタンをクリックする。
携帯端末12は、了承のボタンがクリックされた場合、処理をステップS11へ進め、一方、中止のボタンがクリックされた場合、処理を終了する。
【0036】
ステップS11:
携帯端末12は、個人情報が正しいこと、登録を行うことを了承する応答信号を、登録情報確認サーバ21に対して送信する。
そして、携帯端末12は、アプリケーションプログラムの実行を終了し、アプリケーションが実行されていない通常のモードに戻る。
【0037】
ステップS12:
登録情報確認サーバ21は、登録情報の撮像データをデータベース22に対し、個人情報と対応させて書き込んで記憶させる。
このとき、登録情報確認サーバ21は、図3(b)に示すように、撮像データを免許証画像100と、印影画像101とに分離し、分離した状態でデータベース22に書き込んで記憶させても良い。
【0038】
ステップS13:
登録情報確認サーバ21は、登録情報の登録が終了した後、撮像データ及び個人情報を、契約先の施設3の登録情報管理サーバ31に対して送信する。
そして、登録情報管理サーバ31は、登録情報確認サーバ21から送信された登録情報を、図示しないデータベースに対して書き込んで蓄積する。
【0039】
上述したように、本実施形態は、身分証明書及び印影の画像を撮像する際、身分証明書枠F1に免許証画像100画像の外周部が重なり、かつ印影画像101の画像が印影枠F2内に入るように、免許証画像100と印影画像101とを撮像する。
これにより、本実施形態によれば、同一のフレームに免許証画像100と印影画像101とが一括して撮像される。
この結果、本実施形態によれば、同一フレームに撮像されているため、人間が免許証の大きさを基に、印影の大きさを同一基準で容易に確認することができる。
また、本実施形態によれば、登録情報確認サーバ21が身分証明書の所定の部分のサイズの寸法から、この所定の部分のサイズと印影のサイズとの比により、印影のサイズを容易に算出することができる。
【0040】
また、本実施形態は、すでに述べたように、身分証明書枠F1のサイズが、身分証明書の種類毎に設定され、身分証明書枠F1と免許証画像の外周部が平面視で重なった場合、身分証明書の画像を後述するOCR処理して得られる文字画像の大きさ及び解像度が、文字認識において解析可能な大きさに設定されている。
このため、本実施形態によれば、画像データにおける免許証画像100のサイズ及び解像度が、文字認識を行う文字画像を得るための十分な条件を満たすことになる。
【0041】
また、本実施形態は、撮像データをOCR処理し、所定の領域の文字画像を抽出し、この文字画像の文字認識をする。そして、文字認識の結果、得られたテキストデータが、所定の領域の項目に記載される文字として適当と判断されることにより、OCR処理により得られた文字画像が正常に文字認識されたと判定する。
これにより、本実施形態によれば、OCR処理により得られた文字画像が正常に文字認識されたことにより、同一の撮像データに写っている印影も、大きさ及び解像度が十分な品質を有していると容易に推定することができる。
【0042】
<第2の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図5は、本発明の第2の実施形態による登録情報確認システムの構成例を示す概念図である。この図5において、登録情報確認システムは、利用者1Aが有する携帯端末12と、登録情報確認センタ2が備える登録情報確認サーバ21及びデータベース22を備えている。施設3の登録情報管理サーバ31は、登録情報確認サーバ21から送信された登録情報が蓄積される。本第2の実施形態においては、第1の実施形態と同様に、身分証明書として免許証を用いて説明する。
【0043】
以下、第2の実施形態が第1の実施形態と異なる動作のみ説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態のように端末11で個人情報を登録情報確認サーバ21に送信しない。第2の実施形態においては、利用者が携帯端末12により個人情報を登録情報確認サーバ21に送信する。
【0044】
次に、図3図4図5及び図6を用いて本発明の第2の実施形態における登録情報確認サーバが行う登録情報確認を説明する。図6は、本発明の第2の実施形態による登録情報確認システムの動作例を示すフローチャートである。以下、第1の実施形態と同様に、利用者が銀行口座を開設するため、利用者自身の個人情報を登録する際、個人情報を確認する確認書類である免許証及び印影の登録情報の確認を例として説明する。
【0045】
ステップS21:
利用者は、携帯端末12により情報通信網を介し、登録情報確認サーバ21にアクセスし、携帯端末12の表示画面において登録処理を行うウェブページを参照する。
そして、利用者は、携帯端末12の表示画面のウェブページにおいて、携帯端末12の入力装置(例えば、タッチパネルにおけるキーボードなど)により、利用者の名前、住所及び電話番号などの個人情報を入力する。
【0046】
次に、利用者は、携帯端末12の表示画面のウェブページに必要な個人情報を入力した後、ウェブページにおける登録処理の実行を要求する実行ボタンをクリックする。
これにより、携帯端末12は、ウェブページに記載された個人情報を、登録情報確認サーバ21に対し、情報通信網を介して送信する。
【0047】
ステップS22:
登録情報確認サーバ21は、携帯端末12から送信された個人情報をデータベース22に書き込んで記憶させる。
そして、登録情報確認サーバ21は、携帯端末12の表示画面に対し、図2(a)に示すテンプレートフレームを撮影時に表示するアプリケーションプログラムをダウンロードする表示を、携帯端末12に送信する。
【0048】
利用者は、携帯端末12に表示された登録画面におけるボタンをクリックする。これにより、携帯端末12は、登録情報確認サーバ21からアプリケーションプログラムのダウンロードを行う。携帯端末12は、アプリケーションプログラムをダウンロードすると、表示画面のウェブページにアプリケーションを実行させるボタンを表示する。
そして、利用者は、携帯端末12に携帯端末12に対してアプリケーションプログラムを実行させる。
【0049】
ステップS22以降のステップS23からS30の各々は、図4のフローチャートにおけるステップS6からS13のそれぞれと同様であり、説明を省略する。
【0050】
上述したように、本実施形態は、第1の実施形態と同様に、身分証明書及び印影の画像を撮像する際、身分証明書枠F1に免許証画像100の外周部が重なり、かつ印影画像101の画像が印影枠F2内に入るように、免許証画像100と印影画像101とを撮像する。
これにより、本実施形態によれば、同一のフレームに免許証画像100と印影画像101とが一括して撮像される。
この結果、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、同一フレームに撮像されているため、人間が免許証の大きさを基に、印影の大きさを同一基準で容易に確認することができる。
また、本実施形態によれば、登録情報確認サーバ21が身分証明書の所定の部分のサイズの寸法から、この所定の部分のサイズと印影のサイズとの比により、印影のサイズを容易に算出することができる。
【0051】
また、本実施形態は、身分証明書枠F1が、枠のサイズが身分証明書の種類毎に設定され、身分証明書枠F1と免許証画像の外周部が平面視で重なった場合、身分証明書の画像を後述するOCR処理して得られる文字画像の大きさ及び解像度が、文字認識において解析可能な大きさに設定されている。
このため、本実施形態によれば、身分証明書枠F1内に免許証画像が収まり、かつ身分証明書枠F1と免許証画像の外周部が平面視で重ならせることにより、画像データにおける免許証画像100のサイズ及び解像度が、文字認識を行う文字画像を得るための十分な条件を満たすことになる。
【0052】
また、本実施形態は、撮像データをOCR処理し、所定の領域の文字画像を抽出し、この文字画像の文字認識をする。そして、文字認識の結果、得られたテキストデータが、所定の領域の項目に記載される文字として適当と判断されることにより、OCR処理により得られた文字画像が正常に文字認識されたと判定する。
これにより、本実施形態によれば、OCR処理により得られた文字画像が正常に文字認識されたことにより、同一の撮像データに写っている印影も、大きさ及び解像度が十分な品質を有していると容易に推定することができる。
【0053】
また、図1における登録情報確認サーバ21の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより登録情報の確認処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0054】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0055】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0056】
1,1A…利用者
2…登録情報確認センタ
3…施設
11…端末
12…携帯端末
12A…表示画面
21…登録情報確認サーバ
22…データベース
31…登録情報管理サーバ
100…免許証画像
101…印影画像
F1…身分証明書枠
F2…印影枠
図1
図2
図3
図4
図5
図6