【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
本開示は、外科手術器具との係合のために構成されているローディングユニットに関する。ローディングユニットは、近位本体部分とツールアセンブリとを含む。近位本体部分は、長手方向軸を規定する。ツールアセンブリは、近位本体部分と機械的に協働して配置されており、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含む。カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリのうちの少なくとも1つは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとの間に組織を係合するために、開いた位置と接近させられた位置との間で他方に対して移動可能である。カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を収容するように構成されている。ツールアセンブリの直径は、約8mm未満であるか、または約8mmと等しい。
【0008】
開示される実施形態において、ツールアセンブリの直径は、約7mmと等しい。
【0009】
開示される実施形態において、近位本体部分の部分の直径は、ツールアセンブリの直径と実質的に等しい。
【0010】
開示される実施形態において、ローディングユニットは、締め付け部材をさらに含み、この締め付け部材は、カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリと機械的に協働して配置されている。ここで、締め付け部材は、垂直軸を規定する垂直部分を含み、この垂直部分は、長手方向軸に対して実質的に直角である。ローディングユニットは、作動そりをさらに含むことがさらに開示され、この作動そりは、少なくとも部分的にカートリッジアセンブリ内で長手方向に並進可能である。作動そりは、少なくとも2つのカム作用表面を含み、第1のカム作用表面は、長手方向軸および垂直軸を通って延びている面(垂直軸は、この面の中にある)に対して第1の角度で延び、第2のカム作用表面は、この面に対して第2の角度で延びている。第1の角度および第2の角度は、約15°と約40°との間、または約20°と約35°との間であることがさらに開示される。作動そりは、Vのようなプロフィールを含むことがさらに開示される。カートリッジアセンブリの第1の組織接触表面の少なくとも大部分は、第1の角度に対して実質的に直角の角度で配置され、カートリッジアセンブリの第2の組織接触表面の少なくとも大部分は、第2の角度に対して実質的に直角の角度で配置されていることがさらに開示される。
【0011】
開示される実施形態において、カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を含む。複数の締め具の各々は、垂直軸に対して平行でも直角でもない角度でカートリッジアセンブリから射出されるように構成されている。
【0012】
開示される実施形態において、締め付け部材は、アンビルアセンブリを係合するための頂部部分と、カートリッジアセンブリを係合するための底部部分とを含む。頂部部分の最上方表面と底部部分の最下方表面との間に規定される全体の高さは、約1mmと約2.5mmとの間であるか、または約2mmである。
【0013】
開示される実施形態において、ローディングユニットは、作動そりをさらに含み、この作動そりは、少なくとも部分的にカートリッジアセンブリ内で長手方向に並進可能である。締め付け部材は、アンビルアセンブリを係合するための頂部部分と、カートリッジアセンブリを係合するための底部部分とを含む。底部部分の最下方表面は、作動そりの最上方表面よりも締め付け部材の頂部部分に近い。
【0014】
本開示はまた、外科手術器具のツールアセンブリとともに使用するためのカートリッジアセンブリに関する。カートリッジアセンブリは、少なくとも部分的にその中に配置されている複数の締め具と、作動そりとを含み、この作動そりは、第1の長手方向軸に沿って、カートリッジアセンブリの中で長手方向に並進するために構成されている。複数の締め具の各々は、第1の長手方向軸に対して非直角の角度で射出されるように構成されている。
【0015】
開示される実施形態において、作動そりは、Vのようなプロフィールを含み、この作動そりは、第1の角度で配置されている第1のカム作用表面と、第2の角度で配置されている第2のカム作用表面とを含む。カートリッジアセンブリが第1の組織接触表面と第2の組織接触表面とを含むことがさらに開示される。第1の組織接触表面の少なくとも大部分は、第1の角度に対して実質的に直角の角度で配置されている。カートリッジアセンブリの第2の組織接触表面の少なくとも大部分は、第2の角度に対して実質的に直角の角度で配置されている。
【0016】
本開示はまた、外科手術器具に関し、この外科手術器具は、ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから遠位方向に延びている細長い本体部分と、細長い本体部分の遠位端との係合のために構成されているローディングユニットとを含む。ローディングユニットは、長手方向軸を規定する近位本体部分と、近位本体部分と機械的に協働して配置されているツールアセンブリとを含む。ツールアセンブリは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含む。カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリのうちの少なくとも1つは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとの間に組織を係合するために、開いた位置と接近させられた位置との間で他方に対して移動可能である。カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を収容するように構成されている。ツールアセンブリの直径は、約8mm未満であるか、または約8mmと等しい。
【0017】
開示される実施形態において、外科手術器具は、締め付け部材をさらに含み、この締め付け部材は、カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリと機械的に協働して配置されている。締め付け部材は、垂直軸を規定する垂直部分を含み、この垂直部分は、長手方向軸に対して実質的に直角である。
【0018】
開示される実施形態において、カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を含み、複数の締め具の各々は、垂直軸に対して平行でも直角でもない角度でカートリッジアセンブリから射出されるように構成されている。
【0019】
開示される実施形態において、外科手術器具は、作動そりを含み、この作動そりは、少なくとも部分的にカートリッジアセンブリ内で長手方向に並進可能である。作動そりは、少なくとも2つのカム作用表面を含む。第1のカム作用表面は、長手方向軸および垂直軸を通って延びている面(垂直軸は、この面の中にある)に対して第1の角度で延び、第2のカム作用表面は、この面に対して第2の角度で延びている。第1の角度および第2の角度は、約15°と約40°との間、または約20°と約35°との間であることがさらに開示される。
【0020】
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
外科手術器具との係合のために構成されているローディングユニットであって、該ローディングユニットは、
長手方向軸を規定する近位本体部分と、
該近位本体部分と機械的に協働して配置されているツールアセンブリであって、該ツールアセンブリは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含み、該カートリッジアセンブリおよび該アンビルアセンブリのうちの少なくとも1つは、該カートリッジアセンブリと該アンビルアセンブリとの間に組織を係合するために、開いた位置と接近させられた位置との間で他方に対して移動可能であり、該カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を収容するように構成されており、該ツールアセンブリの直径は、約8mm未満であるか、または約8mmと等しい、ツールアセンブリと
を含む、ローディングユニット。
(項目2)
上記ツールアセンブリの直径は、約7mmと等しい、上記項目に記載のローディングユニット。
(項目3)
上記近位本体部分の部分の直径は、上記ツールアセンブリの直径と実質的に等しい、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目4)
締め付け部材であって、該締め付け部材は、上記カートリッジアセンブリおよび上記アンビルアセンブリと機械的に協働して配置され、該締め付け部材は、垂直軸を規定する垂直部分を含み、該垂直部分は、上記長手方向軸に対して実質的に直角である、締め付け部材をさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目5)
作動そりであって、該作動そりは、少なくとも部分的に上記カートリッジアセンブリ内で長手方向に並進可能であり、該作動そりは、少なくとも2つのカム作用表面を含み、第1のカム作用表面は、上記長手方向軸および上記垂直軸を通って延びている面に対して第1の角度で延び、該垂直軸は、該面の中にあり、第2のカム作用表面は、該面に対して第2の角度で延びている、作動そりをさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目6)
上記作動そりは、Vのようなプロフィールを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目7)
上記第1の角度および上記第2の角度は、約15°と約40°との間である、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目8)
上記第1の角度および上記第2の角度は、約25°である、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目9)
上記カートリッジアセンブリの第1の組織接触表面の少なくとも大部分は、上記第1の角度に対して実質的に直角の角度で配置され、該カートリッジアセンブリの第2の組織接触表面の少なくとも大部分は、上記第2の角度に対して実質的に直角の角度で配置されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目10)
上記カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を含み、該複数の締め具の各々は、上記垂直軸に対して平行でも直角でもない角度で該カートリッジアセンブリから射出されるように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目11)
上記締め付け部材は、上記アンビルアセンブリを係合するための頂部部分と、上記カートリッジアセンブリを係合するための底部部分とを含み、該頂部部分の最上方表面と該底部部分の最下方表面との間に規定される全体の高さは、約1mmと約2.5mmとの間である、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目12)
作動そりであって、該作動そりは、少なくとも部分的に上記カートリッジアセンブリ内で長手方向に並進可能であり、上記締め付け部材は、上記アンビルアセンブリを係合するための頂部部分と、該カートリッジアセンブリを係合するための底部部分とを含み、該底部部分の最下方表面は、該作動そりの最上方表面よりも該締め付け部材の該頂部部分に近い、作動そりをさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目13)
外科手術器具のツールアセンブリとともに使用するためのカートリッジアセンブリであって、該カートリッジアセンブリは、
少なくとも部分的にその中に配置されている複数の締め具と、
作動そりであって、該作動そりは、第1の長手方向軸に沿って、該カートリッジアセンブリの中で長手方向に並進するために構成されている、作動そりと
を含み、該複数の締め具の各々は、該第1の長手方向軸に対して非直角の角度で射出されるように構成されている、
カートリッジアセンブリ。
(項目14)
上記作動そりは、Vのようなプロフィールを含み、該作動そりは、第1の角度で配置されている第1のカム作用表面と、第2の角度で配置されている第2のカム作用表面とを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目15)
第1の組織接触表面および第2の組織接触表面であって、該第1の組織接触表面の少なくとも大部分は、上記第1の角度に対して実質的に直角の角度で配置され、上記カートリッジアセンブリの該第2の組織接触表面の少なくとも大部分は、上記第2の角度に対して実質的に直角の角度で配置されている、第1の組織接触表面および第2の組織接触表面をさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のカートリッジアセンブリ。
(項目16)
外科手術器具であって、該外科手術器具は、
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから遠位方向に延びている細長い本体部分と、
カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含むツールアセンブリであって、該カートリッジアセンブリおよび該アンビルアセンブリのうちの少なくとも1つは、該カートリッジアセンブリと該アンビルアセンブリとの間に組織を係合するために、開いた位置と接近させられた位置との間で他方に対して移動可能であり、該カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を収容するように構成されており、該ツールアセンブリの直径は、約8mm未満であるか、または約8mmと等しい、ツールアセンブリと
を含む、外科手術器具。
(項目17)
締め付け部材であって、該締め付け部材は、上記カートリッジアセンブリおよび上記アンビルアセンブリと機械的に協働して配置され、該締め付け部材は、垂直軸を規定する垂直部分を含み、該垂直部分は、上記長手方向軸に対して実質的に直角である、締め付け部材をさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目18)
上記カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を含み、該複数の締め具の各々は、上記垂直軸に対して平行でも直角でもない角度で該カートリッジアセンブリから射出されるように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目19)
作動そりであって、該作動そりは、少なくとも部分的に上記カートリッジアセンブリ内で長手方向に並進可能であり、該作動そりは、少なくとも2つのカム作用表面を含み、第1のカム作用表面は、上記長手方向軸および上記垂直軸を通って延びている面に対して第1の角度で延び、該垂直軸は、該面の中にあり、第2のカム作用表面は、該面に対して第2の角度で延びている、作動そりをさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目20)
上記第1の角度および上記第2の角度は、約15°と約40°との間である、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目21)
外科手術器具であって、該外科手術器具は、
カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリであって、該カートリッジアセンブリおよび該アンビルアセンブリのうちの少なくとも1つは、該カートリッジアセンブリと該アンビルアセンブリとの間に組織を係合するために、開いた位置と接近させられた位置との間で他方に対して移動可能であり、
該カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を収容するように構成されている、カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリと、
ウェッジの形状を有する作動そりと、
該作動そりによって係合されるために、該カートリッジアセンブリに配置されている複数のプッシャーと、
該カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリを通って並進可能である締め付け部材と、
そりバーであって、該そりバーは、該カートリッジアセンブリを通って並進可能であり、該作動そりを、該カートリッジアセンブリを通って遠位方向に移動させるように構成されており、その結果、該作動そりは、該プッシャーを係合する、そりバーと
を含む、外科手術器具。
(項目22)
上記締め付け部材は、上記アンビルアセンブリおよびカートリッジアセンブリを上記接近させられた位置に持ってくるために、上記アンビルアセンブリを係合するための上方部分と、上記カートリッジアセンブリを係合するための下方部分とを有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目23)
上記下方部分は、カートリッジチャネルの上方部分を係合する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目24)
上記接近させられた位置にある場合、上記カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリの直径は、約8mm未満であるか、または約8mmと等しい、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目25)
上記カートリッジアセンブリは、上記締め付け部材の一方の側において2列の上記締め具を規定し、該締め付け部材の他方の側において2列を規定する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目26)
上記プッシャーは、各々、2つのプッシャープレートを有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目27)
上記締め付け部材は、ナイフ刃を有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
(項目28)
上記アンビルアセンブリおよび上記カートリッジアセンブリのうちの少なくとも1つは、非直角の角度を有する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術器具。
【0021】
(摘要)
外科手術器具との係合のために構成されているローディングユニットが開示される。ローディングユニットは、近位本体部分とツールアセンブリとを含む。近位本体部分は、長手方向軸を規定する。ツールアセンブリは、近位本体部分と機械的に協働して配置されており、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとを含む。カートリッジアセンブリおよびアンビルアセンブリのうちの少なくとも1つは、カートリッジアセンブリとアンビルアセンブリとの間に組織を係合するために、開いた位置と接近させられた位置との間で他方に対して移動可能である。カートリッジアセンブリは、その中に複数の締め具を収容するように構成されている。ツールアセンブリの直径は、約8mm未満であるか、または約8mmと等しい。
【0022】
本開示の外科手術器具およびローディングユニットの種々の実施形態は、図面を参照して本明細書中に開示される。