(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0012】
初めに、第1実施形態について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態におけるバスバーユニット110を搭載したモータ100の断面図である。
図2は、本実施形態におけるバスバーユニット110の斜視図である。なお、以下の説明において、モータ100の回転軸方向を「軸方向」と称し、モータ100の回転軸を中心とする放射方向を「径方向」と称し、モータ100の回転軸周りの方向を「周方向」と称する。
【0014】
回転電機としてのモータ100は、3相(U相、V相、W相)交流モータであり、例えば車両の電動パワーステアリング装置等に用いられる。モータ100は、金属製のモータケース10と、モータケース10の開口部に覆設される絶縁性樹脂材から成るモータカバー20と、モータケース10内に収容されモータケース10及びモータカバー20によって回転可能に軸支されるロータ30と、モータケース10の内周面に設けられロータ30の外周に所定の間隙を有して配置されるステータ40と、を備える。
【0015】
モータケース10は、円筒状の筒部11と、筒部11の一端を閉塞する底部12と、筒部11の他端に開口する開口部のまわりに形成される環状の開口端部13と、を有する。
【0016】
モータカバー20は、モータケース10の開口端部13に複数のボルト(図示せず)によって締結される。モータカバー20とモータケース10との間は、シールリング21によって密封される。
【0017】
ロータ30は、モータケース10に回転自在に支持されるロータシャフト31と、軸方向にロータシャフト31が挿通され周方向に所定の間隔で配置される複数のマグネット(永久磁石)を収容するロータコア32と、を有する。
【0018】
ロータシャフト31は、一端側がベアリング33を介してモータケース10の底部12に支持され、他端側がベアリング34を介してモータカバー20に支持される。これにより、ロータ30は、中心軸Oを中心として回転自在に支持される。
【0019】
ステータ40は、モータケース10の内側に設けられるステータコア41と、ステータコア41に周方向に亘って所定の間隔で複数設けられるステータコイル42と、を有する。
【0020】
ステータコア41は、磁性材から成り、径方向に放射状に伸びる複数のティース部41aを有する鋼板を軸方向に複数積層して形成される。ステータコア41は、外周がモータケース10の内周に嵌合されることによりモータケース10に固定される。
【0021】
ステータコイル42は、ステータコア41の各ティース部41aを包囲する絶縁性樹脂材から成る複数のインシュレータ120と、各インシュレータ120を介してティース部41aに巻かれる線材から成る複数のコイルとしての電磁コイル43と、から構成される。電磁コイル43の線材44の端部は、バスバーユニット110とインシュレータ120との隙間からステータコイル42の外部に引き出される。
【0022】
モータ100はさらに、ステータコイル42と軸方向に並んで設けられるバスバーユニット110を備える。
【0023】
バスバーユニット110は、ステータ40に巻装される電磁コイル43に通電する導電材から成る複数のバスバー50と、バスバー50を内部に保持する絶縁性樹脂材から成るバスバーホルダ111と、を有する。
【0024】
バスバーホルダ111は、絶縁性樹脂材を用いてインサート成形によって形成される。すなわち、バスバーユニット110の製造時、金型(図示省略)内に各バスバー50を配設した後に、金型内に絶縁性樹脂材を注入することでバスバーホルダ111が形成される。バスバーホルダ111の内部には、各バスバー50が軸方向もしくは径方向に離間して保持される。
【0025】
複数のバスバー50は、U相、V相、W相、中性点のそれぞれに対応する4つのバスバー50から構成される。各相に対応した板状のバスバー50は、中心軸Oを中心とする円弧状に延びる円弧状導電部51と、円弧状導電部51から径方向に突設される複数の給電用端子52と、円弧状導電部51から軸方向に突設される1つのバスバー端子53と、を有する。
【0026】
各相に対応した複数の給電用端子52は、バスバーホルダ111の外周から突出する。交流電源に接続される3本のバスバー端子53は、バスバーホルダ111の一端から突出する。
【0027】
バスバーホルダ111は、外周面から突出するブロック状の被係合部としての位置決め段部112を有する。位置決め段部112は、バスバーホルダ111の外周面に沿って周方向にほぼ等間隔に3つ配置される。位置決め段部112は、バスバーホルダ111の成型時に、バスバーホルダ111とともに樹脂材により一体形成される。なお、位置決め段部112は、3つに限らず、3つ以上設けてもよい。
【0028】
各位置決め段部112は、各バスバー50の給電用端子52に対して軸方向に重複しないように、各バスバー50の給電用端子52に対して周方向にオフセットして設けられる。これにより、電磁コイル43から延びてバスバー50の給電用端子52に接続される線材44が位置決め段部112に干渉しないようになっている。
【0029】
また、各位置決め段部112の外周面は、周方向両側に位置する隆起した隆起部113と、隆起部113間に配置され隆起部113より窪んでいる凹部114と、から構成される。
【0030】
インシュレータ120は、バスバーユニット110側の軸方向端面の外周端からバスバーユニット110に向けて軸方向に延設される延設部121を有する。延設部121は、バスバーホルダ111の位置決め段部112と係合可能なように、周方向に沿ってほぼ等間隔に3つ配置される。延設部121の周方向の幅は、位置決め段部112の凹部114の幅と略等しく設定される。延設部121の外周面は、インシュレータ120の外周面から段差なく延設される。延設部121の先端には、延設部121の内周側に向けて突出する係合部としての爪部122が形成される。
【0031】
バスバーホルダ111は、インシュレータ120の複数の延設部121が、それぞれ位置決め段部112にスナップフィットにより係合することにより、ステータコイル42に対して位置決めされる。すなわち、延設部121が位置決め段部112の凹部114に嵌合するとともに、爪部122が位置決め段部112に係止されることで、バスバーホルダ111はステータコイル42に対して径方向及び周方向に位置決めされる。これにより、バスバーホルダ111は、ステータコイル42と同一軸上に配置されるとともに、所定の回転位置に保持される。
【0032】
モータ100の組み立て時、ステータコア41にステータコイル42が組み付けられた後に、ステータコイル42にバスバーユニット110が組み付けられる。このとき、各電磁コイル43の線材44は、インシュレータ120の開口端とバスバーホルダ111の外周端との隙間から延び出し、それぞれの先端部が各バスバー50の給電用端子52に溶接される。
【0033】
続いて、ステータ40がモータケース10に組み付けられた後、モータケース10にモータカバー20が組み付けられる。このとき、バスバーホルダ111の一端から突出している3本のバスバー端子53は、モータカバー20の各孔を貫通する。
【0034】
モータカバー20には、各相に対応した電線54に接続されるターミナル55が設けられる。モータケース10にモータカバー20が締結された後に、各ターミナル55の一端には、各バスバー端子53が溶接される。
【0035】
モータ100の作動時には、駆動電流が電線54、ターミナル55、バスバー50を通じて各電磁コイル43に供給され、ステータコア41に生じる磁力によってロータ30が回転する。
【0036】
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0037】
バスバーホルダ111の外周面に設けられる位置決め段部112がインシュレータ120から軸方向に延設される延設部121とスナップフィットにより係合することで、バスバーホルダ111がインシュレータ120に取り付けられる。これにより、バスバーホルダ111に延設部121を設けてインシュレータ120の外周面にスナップフィットにより係合させる構造と比べてバスバーホルダ111を小径化することができる。よって、バスバーユニット110の径方向寸法を小型化することができる。
【0038】
次に、第2実施形態について説明する。
【0039】
図3は、本実施形態におけるバスバーユニット210を搭載したモータ200の断面図である。
図4は、本実施形態におけるバスバーユニット210の斜視図である。以下の説明では、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態のモータ200と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
本実施形態では、バスバーホルダ211とインシュレータ220とを係合させる構造が第1実施形態と異なる。
【0041】
本実施形態のバスバーホルダ211は、第1実施形態の位置決め段部112を有していない。インシュレータ220は、バスバーユニット210側の軸方向端面であって電磁コイル43より外周側からバスバーユニット210に向けて軸方向に延設される延設部221を有する。延設部221は、周方向に沿ってほぼ等間隔に3つ配置される。延設部221の先端には、延設部221の内周側に向けて突出する係合部としての突部222が形成される。延設部221のインシュレータ220から突部222までの軸方向寸法は、バスバーホルダ211の軸方向寸法とほぼ等しく設定される。
【0042】
バスバーホルダ211は、インシュレータ220の複数の延設部221が、バスバーホルダ211のインシュレータ220とは軸方向反対側の端面とバスバーホルダ211の外周面とが交差する部分の被係合部としての角部212にスナップフィットにより係合することにより、ステータコイル42に対して位置決めされる。すなわち、バスバーホルダ211がインシュレータ220に当接した状態で延設部221の突部222がバスバーホルダ211の角部212に係合することで、バスバーホルダ211はステータコイル42に対して径方向に位置決めされる。これにより、バスバーホルダ211は、ステータコイル42と同一軸上に配置される。
【0043】
なお、本実施形態では、バスバーホルダ211を周方向に位置決めする構成を有していないが、例えば、バスバーホルダ211の角部212に複数の隆起部を設け、この隆起部の間に延設部221の突部222が嵌合するように構成されてもよい。これにより、バスバーホルダ211を周方向に位置決めすることができ、バスバーホルダ211が所定の回転位置に保持される。
【0044】
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0045】
インシュレータ220から軸方向に延設される延設部221の突部222がバスバーホルダ211の角部212とスナップフィットにより係合することで、バスバーホルダ211がインシュレータ220に取り付けられる。これにより、バスバーホルダ211に延設部221を設けてインシュレータ220の外周面にスナップフィットにより係合させる構造と比べてバスバーホルダ211を小径化することができる。よって、バスバーユニット210の径方向寸法を小型化することができる。
【0046】
さらに、インシュレータ220から軸方向に延設される延設部221の突部222がバスバーホルダ211の角部212とスナップフィットにより係合するので、バスバーホルダ211とインシュレータ220とを係合させるためにバスバーホルダ211に特別な構成を必要としない。よって、バスバーホルダ211を成型するための金型の形状が簡素化されるので、樹脂の成型が容易になり、バスバーホルダ211の製造コストを低下させるとともに品質を向上させることができる。
【0047】
次に、第3実施形態について説明する。
【0048】
図5は、本実施形態におけるバスバーユニット310を搭載したモータ300の断面図である。
図6は、本実施形態におけるバスバーユニット310の斜視図である。以下の説明では、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態のモータ300と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0049】
本実施形態では、バスバーホルダ311とインシュレータ320とを係合させる構造が第1実施形態と異なる。
【0050】
本実施形態のバスバーホルダ311は、第1実施形態の位置決め段部112の代わりに、外周面に被係合部としての凹部312を有する。凹部312は、バスバーホルダ311の外周面に沿って周方向にほぼ等間隔に3つ配置される。なお、凹部312は、3つに限らず、3つ以上設けてもよい。
【0051】
インシュレータ320は、バスバーユニット310側の軸方向端面であって電磁コイル43より外周側からバスバーユニット310に向けて軸方向に延設される延設部321を有する。延設部321は、バスバーホルダ311の凹部312と対応するように周方向に沿ってほぼ等間隔に3つ配置される。延設部321の軸方向寸法は、バスバーホルダ311の軸方向寸法とほぼ等しく設定される。延設部321の内周面には、延設部321の内周側に向けて突出する係合部としての突部322が形成される。突部322は、バスバーホルダ311の凹部312に対して係合可能な寸法に設定される。
【0052】
バスバーホルダ311は、インシュレータ320の複数の延設部321が、それぞれ凹部312にスナップフィットにより係合することにより、ステータコイル42に対して位置決めされる。すなわち、延設部321の突部322が凹部312に嵌合することで、バスバーホルダ311はステータコイル42に対して径方向及び周方向に位置決めされる。これにより、バスバーホルダ311は、ステータコイル42と同一軸上に配置されるとともに、所定の回転位置に保持される。
【0053】
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0054】
バスバーホルダ311の外周面に設けられる凹部312がインシュレータ320から軸方向に延設される延設部321の突部322とスナップフィットにより係合することで、バスバーホルダ311がインシュレータ320に取り付けられる。これにより、バスバーホルダ311に延設部321を設けてインシュレータ320の外周面にスナップフィットにより係合させる構造と比べてバスバーホルダ311を小径化することができる。よって、バスバーユニット310の径方向寸法を小型化することができる。
【0055】
さらに、インシュレータ320の延設部321の先端がバスバーホルダ311のモータカバー側端面よりモータカバー20側に突出しないので、バスバーユニット310をモータケース10内に収容してモータケース10にモータカバー20が組み付けられた際に、バスバーユニット310とモータカバー20との接触面積を大きくすることができる。したがって、第2実施形態のように、バスバーユニット310が周方向の3箇所で接触する場合と比較して、バスバーユニット310のガタツキをより確実に抑制することができる。
【0056】
次に、第4実施形態について説明する。
【0057】
図7は、本実施形態におけるバスバーユニット410を搭載したモータ400の断面図である。
図8は、本実施形態におけるバスバーユニット410の斜視図である。
【0058】
本実施形態では、バスバーホルダ411とインシュレータ420とを係合させる構造が第1実施形態と異なる。なお、以下の説明において、モータ400の回転軸方向を「軸方向」と称し、モータ400の回転軸を中心とする放射方向を「径方向」と称し、モータ400の回転軸周りの方向を「周方向」と称する。
【0059】
モータ400は、3相(U相、V相、W相)交流モータであり、例えば車両の電動パワーステアリング装置等に用いられる。モータ400は、金属製のモータケース10と、モータケース10の開口部に覆設される絶縁性樹脂材から成るモータカバー20と、モータケース10内に収容されモータケース10及びモータカバー20によって回転可能に軸支されるロータ30と、モータケース10の内周面に設けられロータ30の外周に所定の間隙を有して配置されるステータ40と、を備える。
【0060】
モータケース10は、円筒状の筒部11と、筒部11の一端を閉塞する底部12と、筒部11の他端に開口する開口部のまわりに形成される環状の開口端部13と、を有する。
【0061】
モータカバー20は、モータケース10の開口端部13に複数のボルト(図示せず)によって締結される。モータカバー20とモータケース10との間は、シールリング21によって密封される。
【0062】
ロータ30は、モータケース10に回転自在に支持されるロータシャフト31と、軸方向にロータシャフト31が挿通され周方向に所定の間隔で配置される複数のマグネット(永久磁石)を収容するロータコア32と、を有する。
【0063】
ロータシャフト31は、一端側がベアリングを介してモータケース10の底部12に支持され、他端側がベアリングを介してモータカバー20に支持される。これにより、ロータ30は、中心軸Oを中心として回転自在に支持される。
【0064】
ステータ40は、モータケース10の内側に設けられるステータコア41と、ステータコア41に周方向に亘って所定の間隔で複数設けられるステータコイル42と、を有する。
【0065】
ステータコア41は、磁性材から成り、径方向に放射状に伸びる複数のティース部41aを有する鋼板を軸方向に複数積層して形成される。ステータコア41は、外周がモータケース10の内周に嵌合されることによりモータケース10に固定される。
【0066】
ステータコイル42は、ステータコア41の各ティース部41aを包囲する絶縁性樹脂材から成る複数のインシュレータ420と、各インシュレータ420を介してティース部41aに巻かれる線材44から成る複数の電磁コイル43と、から構成される。電磁コイル43の線材44の端部は、バスバーユニット410とインシュレータ420との隙間からステータコイル42の外部に引き出される。
【0067】
モータ400はさらに、ステータコイル42と軸方向に並んで設けられるバスバーユニット410を備える。
【0068】
バスバーユニット410は、ステータ40に巻装される電磁コイル43に通電する導電材から成る複数のバスバー50と、バスバー50を内部に保持する絶縁性樹脂材から成るバスバーホルダ411と、を有する。
【0069】
バスバーホルダ411は、絶縁性樹脂材を用いてインサート成形によって形成される。すなわち、バスバーユニット410の製造時、金型(図示省略)内に各バスバー50を配設した後に、金型内に絶縁性樹脂材を注入することでバスバーホルダ411が形成される。バスバーホルダ411の内部には、各バスバー50が軸方向もしくは径方向に離間して保持される。
【0070】
複数のバスバー50は、U相、V相、W相、中性点のそれぞれに対応する4つのバスバー50から構成される。各相に対応した板状のバスバー50は、中心軸Oを中心とする円弧状に延びる円弧状導電部51と、円弧状導電部51から径方向に突設される複数の給電用端子52と、円弧状導電部51から軸方向に突設される1つのバスバー端子53と、を有する。中性点に対応した板状のバスバー50は、中心軸Oを中心とする円弧状に延びる円弧状導電部51と、円弧状導電部51から径方向に突設されて各相の電磁コイル43間を接続する複数の給電用端子52と、を有する。
【0071】
各相に対応した複数の給電用端子52は、バスバーホルダ411の外周から突出する。交流電源に接続される3本のバスバー端子53は、バスバーホルダ411の一端から突出する。
【0072】
バスバーホルダ411は、外周面から突出してステータコイル42の外周面に係合する延設部412を有する。延設部412は、バスバーホルダ411の外周面に沿って周方向にほぼ等間隔に3つ配置される。延設部412は、バスバーホルダ411の成型時に、バスバーホルダ411とともに樹脂材により一体形成される。なお、延設部412は、3つに限らず、3つ以上設けてもよい。
【0073】
各延設部412は、各バスバー50の給電用端子52に対して軸方向に重複しないように、各バスバー50の給電用端子52に対して周方向にオフセットして設けられる。これにより、電磁コイル43から延びてバスバー50の給電用端子52に接続される線材44が延設部412に干渉しないようになっている。
【0074】
延設部412は、外周面から径方向に突出する基端部413と、基端部413から曲折して軸方向のステータコイル42側に延びる先端部414と、を有する。延設部412の基端部413は、バスバーホルダ411のステータコイル42側端面から段差なく延びてインシュレータ420のバスバーユニット側端面に当接する。延設部412の先端部414は、基端部413の先端から曲折してインシュレータ420の外周に形成される被係合部421に係合する。
【0075】
延設部412の先端部414には、周方向両側に突出して形成される係合部としての爪部415と、先端部414の先端であって爪部415間に形成される切り欠き416と、が設けられる。バスバーホルダ411は、複数の延設部412の先端部414がインシュレータ420の外周の被係合部421に係合することにより、ステータコイル42に係合する。
【0076】
インシュレータ420の外周には、延設部412の先端部414が係合する被係合部421が形成される。被係合部421は、延設部412の先端部414が係合可能なように、周方向に沿ってほぼ等間隔に3つ配置される。被係合部421は、インシュレータ420の外周面から窪んで形成される凹部422と、凹部422のバスバーホルダ411側に形成され凹部422よりも周方向の幅が小さい係止部423と、を有する。係止部423の周方向の幅は、延設部412の先端部414の幅とほぼ等しく、爪部415が形成される部分の幅より小さくなるように設定される。
【0077】
バスバーホルダ411は、延設部412の先端部414が、それぞれ係止部423にスナップフィットにより係合することにより、ステータコイル42に対して位置決めされる。このとき、延設部412の先端部414の爪部415が切り欠き416側に撓みながら軸方向に移動することで、爪部415が係止部423を軸方向に通過する。
【0078】
すなわち、延設部412の先端部414が係止部423に嵌合するとともに、爪部415が係止部423に係止されることで、バスバーホルダ411はステータコイル42に対して径方向及び周方向に位置決めされる。これにより、バスバーホルダ411は、ステータコイル42と同一軸上に配置されるとともに、所定の回転位置に保持される。
【0079】
モータ400の組み立て時、ステータコア41にステータコイル42が組み付けられた後に、ステータコイル42にバスバーユニット410が組み付けられる。このとき、各電磁コイル43の線材44は、インシュレータ420の開口端とバスバーホルダ411の外周端との隙間から延び出し、それぞれの先端部414が各バスバー50の給電用端子52に溶接される。
【0080】
続いて、ステータ40がモータケース10に組み付けられた後、モータケース10にモータカバー20が組み付けられる。このとき、バスバーホルダ411の一端から突出している3本のバスバー端子53は、モータカバー20の各孔を貫通する。
【0081】
モータカバー20には、各相に対応した電線54に接続されるターミナル55が設けられる。モータケース10にモータカバー20が締結された後に、各ターミナル55の一端には、各バスバー端子53が溶接される。
【0082】
モータ400の作動時には、駆動電流が電線54、ターミナル55、バスバー50を通じて各電磁コイル43に供給され、ステータコア41に生じる磁力によってロータ30が回転する。
【0083】
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0084】
バスバーホルダ411に形成されてステータコイル42の被係合部421に係合する延設部412の先端部414の爪部415が周方向に突出して形成されるので、爪部415が先端部414から外周側又は内周側に突出する場合と比較して、バスバーホルダ411を小型化することができる。よって、バスバーユニット410の径方向寸法を小型化することができる。
【0085】
さらに、爪部415がインシュレータ420の凹部422から内周側へ突出しないので、インシュレータ420を大径化することなく、電磁コイル43の巻数を増加もしくはコイル径を大きくすることができる。よって、モータ400の性能を向上させることができる。
【0086】
次に、第5実施形態について説明する。
【0087】
図9は、本実施形態におけるバスバーユニット510を搭載したモータ500の断面図である。
図10は、本実施形態におけるバスバーユニット510の斜視図である。以下の説明では、第4実施形態と異なる点を中心に説明し、第4実施形態のモータ500と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0088】
本実施形態では、バスバーホルダ511とインシュレータ520とを係合させる構造が第4実施形態と異なる。
【0089】
バスバーホルダ511の延設部512の先端部513には、周方向両側に突出して形成される係合部としての突部514が設けられる。バスバーホルダ511は、複数の延設部512の先端部513がインシュレータ520の外周の被係合部521に係合することにより、ステータコイル42に係合する。
【0090】
インシュレータ520の外周には、延設部512の先端が係合する被係合部521が形成される。被係合部521は、延設部512の先端部513が係合可能なように、周方向に沿ってほぼ等間隔に3つ配置される。被係合部521は、インシュレータ520の外周面から窪んで形成される凹部522と、凹部522のバスバーホルダ511側に形成され凹部522よりも周方向の幅が大きい係止部523と、を有する。係止部523の形状は、延設部512の先端部513の突部514と相似する形状に設定される。
【0091】
バスバーホルダ511は、延設部512の先端部513が、それぞれ係止部523にスナップフィットにより係合することにより、ステータコイル42に対して位置決めされる。このとき、延設部512の先端部513が径方向外側に撓みながら軸方向に移動し、先端部513の突部514が係止部523に合致したところで、突部514が係止部523に嵌め込まれる。なお、突部514の形状は、係止部523の形状と相似する形状であれば、半円形や矩形などを含むどのような形状であってもよい。
【0092】
これにより、バスバーホルダ511はステータコイル42に対して径方向及び周方向に位置決めされ、ステータコイル42と同一軸上に配置されるとともに、所定の回転位置に保持される。
【0093】
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0094】
バスバーホルダ511に形成されてステータコイル42の被係合部521に係合する延設部512の先端部513の突部514が周方向に突出して形成されるので、突部514が先端部513から外周側又は内周側に突出する場合と比較して、バスバーホルダ511を小型化することができる。よって、バスバーユニット510の径方向寸法を小型化することができる。
【0095】
さらに、突部514がインシュレータ520の凹部522から内周側へ突出しないので、インシュレータ520を大径化することなく、電磁コイル43の巻数を増加もしくはコイル径を大きくすることができる。よって、モータ500の性能を向上させることができる。
【0096】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0097】
例えば、第1実施形態では、バスバーホルダ111の位置決め段部112がバスバーホルダ111の外周側に設けられているが、バスバーホルダ111の内周側に設けられていてもよい。この場合、位置決め段部112にスナップフィットにより係合するインシュレータ120の延設部121も同様に内周側に設ければよい。
【0098】
さらに、第1実施形態では、位置決め段部112をバスバーホルダ111とともに一体形成しているが、位置決め段部112が別部材であってもよい。
【0099】
さらに、第2実施形態では、インシュレータ220の複数の延設部221が、バスバーホルダ211のインシュレータ220とは軸方向反対側の端面とバスバーホルダ211の外周面とが交差する部分の角部212にスナップフィットにより係合する場合を例示したが、バスバーホルダ211のインシュレータ220とは軸方向反対側の端面とバスバーホルダ211の内周面とが交差する部分の角部にスナップフィットにより係合させてもよい。この場合、インシュレータ220の延設部221をバスバーホルダ211の内周側に延びるように設ければよい。
【0100】
さらに、第3実施形態では、インシュレータ320の延設部321の突部322が、バスバーホルダ211の外周面に形成される凹部312にスナップフィットにより係合する場合を例示したが、バスバーホルダ211の内周面に凹部を形成してもよい。この場合、インシュレータ320の延設部321はインシュレータ320の内周面に延びるように配置し、突部322は延設部321の外周側に向けて突出するように形成すればよい。
【0101】
さらに、第4実施形態では、延設部412の爪部415を周方向両側に突出させているが、いずれか一方向のみに突出させてもよい。
【0102】
さらに、第4及び第5実施形態では、バスバーホルダ411、511の延設部412、512をインシュレータ420、520の外周面に形成される被係合部421、521に係合させているが、被係合部421、521をインシュレータ420、520の内周面に形成してもよい。この場合、バスバーホルダ411、511の延設部412、512はインシュレータ420、520の内周面に延びるように形成すればよい。
【0103】
さらに、上記全ての実施形態では、電力によって動力を発生するモータ100〜500を例示したが、動力によって電力を発生する発電機にも上記実施形態は適用可能である。
【0104】
さらに、上記実施形態では、バスバー50が板状の導電部材を所定幅でステータ40の周方向に沿った形状に打ち抜いて形成される構造であり、各バスバー50が軸方向に所定の間隔を空けて積層されるバスバーユニット110、210、310、410、510を例示したが、これに代えて、バスバーが直線状の帯状導電部材を板厚方向に湾曲させてステータ40の周方向に沿った形状に形成される構造であり、バスバーごとに径を変えることで複数のバスバーをそれぞれ絶縁ホルダに収納したバスバーユニットであってもよい。