(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記長さ可変手段が、前記第二の導電性基材の中心を螺合により貫通し、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸方向の長さを連続的に可変する請求項1から2のいずれかに記載の通電器。
前記長さ可変手段が、複数の係止片を有し、前記第二の導電性基材の中心を前記係止片を介して貫通し、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸方向の長さを段階的に可変する請求項1から2のいずれかに記載の通電器。
前記第一の導電性基材における前記筒状体の中心軸が位置する前記第二の導電性基材の部分が、前記第一の導電性基材における前記他端底部側に突出している請求項1から7のいずれかに記載の通電器。
傾斜状態検知対象に請求項9から10のいずれかに記載の傾斜状態検知装置を装着させ、該傾斜状態検知装置により、通電を検知して前記傾斜状態検知対象が傾斜したことを検知することを含むことを特徴とする傾斜状態検知方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、使用中の通電器であっても、自由に前記傾斜角を設定することができる通電器と、それを用いた傾斜状態検知装置及び傾斜状態検知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段は、以下のとおりである。即ち、
<1> 一端開口部から他端底部側に向かって開口径が減少する筒状体であって、少なくとも該筒状体の内部において露出する露出部が導電性である第一の導電性基材と、
前記第一の導電性基材に対し絶縁部を介して前記筒状体の内部を閉塞するようにして接合され、前記第一の導電性基材における前記露出部に対向する対向部が導電性である第二の導電性基材と、
前記第一の導電性基材の前記筒状体の内部に収容され、少なくとも表面が導電性であり、前記第一の導電性基材における露出部と、前記第二の導電性基材における対向部とに同時に接触したときに、前記第二の導電性基材と前記第一の導電性基材との間を通電可能にさせる球体と、
前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸方向の長さを可変する長さ可変手段と、
を有することを特徴とする通電器である。
前記<1>に記載の通電器においては、前記通電器が傾斜状態となった際に、前記球体が転動する。このとき、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とに接触することで、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とが電気的に通電する。また、前記長さ可変手段により、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸方向の長さを可変することにより、前記第一の導電性基材の前記露出部の前記傾斜角が可変されることで、傾斜の程度に応じて前記球体の転動が制御させる。
【0008】
<2> 前記長さ可変手段が、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸の位置に配され、前記第二の導電性基材の中心を貫通する前記<1>に記載の通電器である。
前記<2>に記載の通電器においては、前記長さ可変手段が、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸の位置に配置されるため、前記通電器が傾斜状態のときに前記球体の転動が阻害されない。
【0009】
<3> 前記長さ可変手段が、前記第二の導電性基材の中心を螺合により貫通し、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸方向の長さを連続的に可変する前記<1>から<2>のいずれかに記載の通電器である。
前記<3>に記載の通電器においては、前記長さ可変手段が前記第二の導電性基材と螺合している。前記長さ可変手段を回転させると、前記長さ可変手段が上下方向のいずれかに移動する。そして、前記長さ可変手段は、係合している前記第一の導電性基材の、前記筒状体の中心軸方向の長さを連続的に可変することで、前記傾斜角が連続的に可変され、傾斜の程度によって、前記球体の転動が連続的に制御させる。
【0010】
<4> 前記長さ可変手段が、複数の係止片を有し、前記第二の導電性基材の中心を前記係止片を介して貫通し、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸方向の長さを段階的に可変する前記<1>から<2>のいずれかに記載の通電器である。
前記<4>に記載の通電器においては、前記長さ可変手段が複数の係止片を有し、前記第二の導電性基材の中心を貫通している。前記長さ可変手段を、前記第二の導電性基材側から前記第一の導電性基材側へ押し込むと、複数の係止片のうちの少なくとも一つが前記第二の導電性基材に係止するとともに、係合している前記第一の導電性基材の、前記筒状体の中心軸方向の長さを段階的に可変することで、前記傾斜角が段階的に可変され、傾斜の程度によって、前記球体の転動が段階的に制御させる。
【0011】
<5> 前記第一の導電性基材が、弾性体である前記<1>から<4>のいずれかに記載の通電器である。
前記<5>に記載の通電器においては、前記第一の導電性基材が弾性体であるため、前記長さ可変手段により、前記第一の導電性基材が伸展及び収縮され、前記筒状体の中心軸方向の長さが可変される。
【0012】
<6> 前記弾性体が、伸縮性膜及びコイルばねのいずれかである前記<5>に記載の通電器である。
前記<6>に記載の通電器においては、前記弾性体が、伸縮性膜及びコイルばねのいずれかであるため、前記長さ可変手段により、前記第一の導電性基材が引っ張り方向及び圧縮方向に変形され、前記筒状体の中心軸方向の長さが可変される。
【0013】
<7> 前記球体が、真球である前記<1>から<6>のいずれかに記載の通電器である。
前記<7>に記載の通電器においては、前記球体が真球であるため、前記第一の導電性基材の前記円筒状内部において、前記球体は極めて円滑に転動する。
【0014】
<8> 前記第一の導電性基材における前記筒状体の中心軸が位置する前記第二の導電性基材の部分が、前記第一の導電性基材における前記他端底部側に突出している前記<1>から<7>のいずれかに記載の通電器である。
前記<8>に記載の通電器においては、前記第一の導電性基材における前記筒状体の中心軸が位置する前記第二の導電性基材の部分が、前記他端底部側に突出した凸部を有している。そのため、前記通電器が、上下回転した逆さの状態となっても、前記球体が前記筒状体の一端開口部の外縁側に確実に転動される結果、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材との通電が確実に行われる。
【0015】
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の通電器と、
前記通電器における、前記球体が、前記第一の導電性基材における露出部と前記第二の導電性基材とに同時に接触して生じた通電を検知する通電検知手段を有することを特徴とする傾斜状態検知装置である。
前記<9>に記載の傾斜状態検知装置においては、前記通電器が傾斜状態となった際に、前記球体が転動する。このとき、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とに接触することで、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とが通電する。また、前記長さ可変手段により、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸方向の長さを可変することにより、前記第一の導電性基材の前記露出部の前記傾斜角が可変されることで、傾斜の程度に応じて前記球体の転動が制御される。
【0016】
<10> 前記通電検知手段が通電を検知したときに警報を発する警報発生手段を有する前記<9>に記載の傾斜状態検知装置である。
前記<10>に記載の傾斜状態検知装置においては、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とが通電した際に、前記警報発生手段が警報を発する。
【0017】
<11> 傾斜状態検知対象に前記<9>から<10>のいずれかに記載の傾斜状態検知装置を装着させ、該傾斜状態検知装置により、通電を検知して前記傾斜状態検知対象が傾斜したことを検知することを含むことを特徴とする傾斜状態検知方法である。
前記<11>に記載の傾斜状態検知方法においては、前記傾斜状態検知対象に装着された前記傾斜状態検知装置により、前記傾斜状態検知対象の傾斜状態が検知される。
【0018】
<12> 傾斜状態検知対象が人である前記<11>に記載の傾斜状態検知方法である。
前記<12>の傾斜状態検知方法においては、人に装着された前記傾斜状態検知装置により、人体の異常傾斜が検知される。例えば、横になった状態の人体に、透析及び点滴などの針を刺した状態において、前記針の近傍の前記人体に装着された前記傾斜状態検知装置により、異常な傾斜状態にあることが検知され、前記針が抜けるのが未然に防止される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、従来における前記問題を解決することができ、使用中の通電器であっても、自由に前記傾斜角を設定することができる通電器と、それを用いた傾斜状態検知装置及び傾斜状態検知方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(通電器)
本発明の通電器は、第一の導電性基材と、第二の導電性基材と、球体と、長さ可変手段とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有していてもよい。
【0022】
<第一の導電性基材>
前記第一の導電性基材としては、露出部を有していれば、その形状、構造、大きさ、材質などに特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第一の導電性基材の形状としては、一端開口部から他端底部側に向かって開口径が減少する筒状体であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、略テーパー状の表面を有する形状、段差(階段状)のある表面を有する形状などが挙げられる。なお、前記他端底部側は開口している形状でもよく、閉じた形状でもよい。
前記第一の導電性基材の構造としては、伸縮性を有し、少なくとも前記筒状体の内部において露出する前記露出部が導電性であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、積層構造、前記球体が前記筒状体内部から外部に出ない程度の孔及び隙間を有する構造、前記第一の導電性基材の前記他端底部において、前記長さ可変手段と係合するための孔を有する構造、などが挙げられる。また、前記第一の導電性基材は、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とが絶縁部を介して接合される構造である。前記伸縮性を有する構造としては、例えば、伸縮可能な弾性体が好ましく、前記弾性体が、伸縮性膜である構造、及び、円錐状のコイルばね(円錐ばね)などの構造が挙げられる。
前記露出部としては、前記第一の導電性基材自体が導電性を有し、前記筒状体の内部側の表面を前記露出部とした構造でもよく、前記第一の導電性基材とは別の材質を前記第一の導電性基材の表面に積層させた構造でもよい。なお、少なくとも、前記球体が、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とに同時に接触できる箇所に、前記露出部を形成すればよい。
前記第一の導電性基材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第一の導電性基材の材質としては、伸縮可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記伸縮性膜の材質としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、織布、不織布などが挙げられる。前記織布及び前記不織布の材質としては、例えば、合成高分子繊維、樹脂、金属などが挙げられる。また、弾性のある材質としては、例えば、カーボンブラックや酸化亜鉛などの導電性微粒子や繊維を配合した導電性ゴム、及び導電性塗料を塗布した導電性ゴムなどが挙げられる。
前記円錐状のコイルばね(円錐ばね)の材質としては、例えば、金属、樹脂などが挙げられる。前記金属としては、例えば、鉄、ステンレススチール、クロム−ニッケル合金、チタン合金などが挙げられる。また、前記露出部は導電性を有する材質により形成され、前記導電性を有する材質としては、例えば、金属、導電性塗料などが挙げられ、前記金属としては、例えば、クロム、ニッケル、金メッキ、などが挙げられる。
【0023】
<第二の導電性基材>
前記第二の導電性基材としては、その形状、構造、大きさ、材質などに特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第二の導電性基材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円形及び四角形の略平板形状などが挙げられる。前記略平板形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸上の、前記第二の導電性基材の前記露出部に対向する面において、前記露出部側に突出した凸部を有する形状が好ましい。また、前記凸部としては、前記第二の導電性基材の端部に向かって滑らかな傾斜を有する形状であることが好ましい。
前記第二の導電性基材の構造としては、前記第一の導電性基材に対し前記絶縁部を介して前記筒状体の内部を閉塞するようにして接合されており、前記第一の導電性基材における前記露出部に対向する対向部が導電性であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸上に孔を有する構造、端部近傍に孔を有する構造、などが挙げられる。前記孔としては、後述するねじ構造を有する長さ可変手段が挿入されるため、前記孔の内壁にねじ溝が設けられていてもよい。また、前記孔としては、後述する係止片を有する長さ可変手段が挿入されてもよく、その際には、前記係止片の係止を解除する形状の孔が延設されていてもよい。
前記対向部としては、前記第二の導電性基材自体が導電性を有し、前記露出部と対向する面を前記対向部とした構造でもよく、前記第二の導電性基材とは別の材質を、前記第二の導電性基材の前記露出部と対向する面の表面に積層させた構造でもよい。なお、前記露出部と同様に、前記球体が、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とに同時に接触できる箇所に、少なくとも前記対向部を形成すればよい。
前記第二の導電性基材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第一の導電性基材に合わせた大きさとすることが好ましい。
前記第二の導電性基材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属、樹脂、セラミックなどが挙げられる。前記金属としては、例えば、ステンレススチール、クロム−ニッケル合金、チタン合金などが挙げられる。また、少なくとも前記対向部は導電性を有する材質により形成される。前記導電性を有する材質としては、例えば、金属、導電性塗料などが挙げられ、前記金属としては、例えば、クロム、ニッケル、金メッキなどが挙げられる。
【0024】
<球体>
前記球体としては、前記第一の導電性基材の前記筒状体の内部に収容され、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とを電気的に通電可能にさせることができれば、その形状、構造、大きさ、材質などに特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記球体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、四角形状、多角形状などが挙げられる。しかし、前記第一の導電性基材の前記筒状体の内部において滑らかに転動する必要があるため、真球であることが好ましい。
前記球体の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記球体自体が導電性を有する構造、及び前記球体の表面に導電性を有する材質を積層した構造、などが挙げられ、その他にも、前記球体が、中空である構造、多孔質である構造、などが挙げられる。
前記球体の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第一の導電性基材及び前記第二の導電性基材の大きさに合わせ、前記第一の導電性基材の端部の近傍と、第二の導電性基材の端部の近傍とにおいて、前記第一の導電性基材における前記露出部と、前記第二の導電性基材における前記対向部とに同時に接触できる程度の大きさが好ましい。
前記球体の材質としては、少なくとも前記球体の表面が導電性を有していれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属、樹脂などが挙げられる。前記金属としては、例えば、クロム−ニッケル合金、チタン合金、ステンレススチール、アルミニウム、鉄などが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ABS、FRP、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられる。また、前記球体の表面の導電性を有する材質としては、金属、導電性塗料などが挙げられ、前記金属としては、例えば、ステンレス鋼、鉄、クロム、ニッケル、金メッキなどが挙げられる。
【0025】
<長さ可変手段>
前記長さ可変手段としては、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸方向の長さを可変することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、更に必要に応じてその他の部材を有していてもよい。例えば、前記第一の導電性基材の前記筒状体の中心軸の位置に配され、前記第二の導電性基材の中心を貫通する前記長さ可変手段などが挙げられる。なお、前記長さ可変手段により、前記第一の導電性基材の中心軸方向の長さを可変すると、前記第一の導電性基材の端部は絶縁部を介して前記第二の導電性基材と接合されているため、前記第一の導電性基材が伸縮し、前記第一の導電性基材の前記露出部の前記傾斜角が可変する。
【0026】
前記長さ可変手段としては、その形状、構造、大きさ、材質などに、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記長さ可変手段の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第一の導電性基材の前記傾斜角を可変するために、略棒状体であることが好ましい。
前記長さ可変手段手段の構造としては、前記第一の導電性基材の前記長さを可変することができる構造であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ねじ構造、及び複数の係止片を有する構造が挙げられる。
前記長さ可変手段が前記ねじ構造を有する構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記第一の導電性基材の中心軸方向の長さを連続的に可変することができる。前記長さ可変手段が前記ねじ構造を有する構造としては、前記ねじ構造を有する長さ可変手段を回転させて、前記第一の導電性基材の中心軸方向の前記長さを連続的に変更する際に、前記第一の導電性基材が前記ねじ構造を有する長さ可変手段によって回転しないように、前記第一の導電性基材と、前記長さ可変手段との係合箇所は、前記長さ可変手段が回転可能となるように滑合されていることが好ましい。
前記長さ可変手段が前記係止片を有する構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記第一の導電性基材の中心軸方向の前記長さを段階的に可変することができる。前記係止片としては、前記長さ可変手段の挿入方向に対して逆方向に戻らないような構造が好ましい。また、前記係止片を有する前記長さ可変手段の構造としては、前記ねじ構造を有する長さ可変手段と同様に、前記係止片の係止を解除するため、前記係止片を有する長さ可変手段を回転させる際に、前記第一の導電性基材が前記長さ可変手段によって回転しないように、前記第一の導電性基材と、前記係止片を有する長さ可変手段との係合箇所は、前記長さ可変手段が回転可能となるように滑合されていることが好ましい。
前記長さ可変手段の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第一の導電性基材及び前記第二の導電性基材に合わせた大きさとすることが好ましく、前記露出部が所望の前記傾斜角となる長さの範囲に対応した大きさとすることが好ましい。
前記長さ可変手段の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とを通電させないように導電性を有しない材質が好ましく、例えば、樹脂などが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ABS、FRP、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
【0027】
―その他の部材―
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、係合部材などが挙げられる。
前記係合部材としては、前記第一の導電性基材の前記他端底部を挟持、及び前記露出部とは逆面の中心と係合又は接合する部材であり、その形状、構造、大きさ、材質などに特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記係合部材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円板形状、及び長板状などが挙げられる。
前記係合部材の構造としては、前記第一の導電性基材の前記他端底部を挟持、及び前記第一の導電性基材の前記逆面の中心と係合又は接合することができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記第一の導電性基材の前記逆面と係合又は接合する構造、前記第一の導電性基材を挟持する構造、前記係合部材が孔を有し前記長さ可変手段が挿入される構造、などが挙げられる。
前記係合部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記第一の導電性基材に合わせた大きさとすることが好ましい。
前記係合部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属、樹脂などが挙げられる。前記金属としては、例えば、クロム−ニッケル合金、チタン合金、ステンレススチール、アルミニウム、鉄などが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ABS、FRP、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
【0028】
(傾斜状態検知装置)
前記傾斜状態検知装置としては、前記通電器を有しており、前記通電器の通電を検知することができれば、その形状、構造、大きさなどに、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、少なくとも、通電検知手段を有しているものが好適に挙げられ、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有していてもよい。
前記傾斜状態検知装置の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記傾斜状態検知装置の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第一の導電性基材及び前記第二の導電性基材にそれぞれ配線が設けられ、少なくともそれぞれの前記配線が接続される前記通電検知手段を有しているものが好適に挙げられ、更に、警報発生手段を有していても良い。
前記傾斜状態検知装置の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0029】
―通電検知手段―
前記通電検知手段としては、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材からそれぞれ電気的に接続されていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の通電検知手段を用いることができる。
【0030】
―警報発生手段―
前記警報発生手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記通電検知手段により検知した通電状態を、音、光、検知データの伝送などにより外部に発することができ、公知の警報発生手段を用いることができる。
【0031】
(傾斜状態検知方法)
本発明の傾斜状態検知方法は、前記第一の導電性基材と、前記第二の導電性基材と、前記球体と、前記長さ可変手段と、前記通電検知手段とを備える前記傾斜状態検知装置を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他のステップを含んでいてもよい。本発明の傾斜状態検知方法は、本発明の前記傾斜状態検知装置を用いて好適に実施することができる。
【0032】
以下、本発明の前記通電器及び前記傾斜状態検知装置の説明を行うと共にその使用法、原理の説明を通じて、本発明の前記傾斜状態検知方法の説明をも行うこととする。
前記通電器は、前記第一の導電性基材の前記筒状体の内部に前記球体を備えている。また、前記対向部を有する前記第二の導電性基材が、前記第一の導電性基材に対し前記絶縁部を介して前記筒状体の内部を閉塞するように接合されている。
前記第一の導電性基材の前記露出部と、前記第二の導電性基材の前記対向部とは導電性を有しており、前記球体が前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とに同時に接触することにより通電する。つまり、前記通電器が傾斜することにより、前記筒状体の内部を自由に動くことができる前記球体が、前記第一の導電性基材の前記露出部上を移動し、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材と同時に接触し通電させる。例えば、前記長さ可変手段により、前記第一の導電性基材の中心軸上の長さを可変することにより、前記露出部の前記傾斜角を45°に設定している場合は、前記通電器が45°に傾くことにより、前記球体が、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とに接触して、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とを通電させる。同様に、前記露出部の前記傾斜角を30°に設定している場合は、前記通電器が60°に傾くことにより、前記球体が前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とに接触して、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材とを通電させる。
なお、前記通電器は、前記長さ可変手段を備えており、前記第一の導電性基材の中心軸方向の長さを可変することにより、前記露出部の前記傾斜角を何時でも自由に設定することができる。前記長さ可変手段による前記第一の導電性基材の中心軸方向の長さの設定方法において、前記長さ可変手段が前記ねじ構造を有する構造の場合は、前記ねじ構造を有する前記長さ可変手段をいずれかの方向に回転させることにより、前記第一の導電性基材の中心軸方向の長さを連続的に変更することができると共に、前記露出部の傾斜を変更することができる。また、前記長さ可変手段が前記係止片を有する構造の場合は、予め前記係止片を、複数の前記傾斜角に対応する長さに応じた部分に形成することにより、前記係止片を有する長さ可変手段を、前記第二の導電性基材側から前記第一の導電性基材側方向に押すだけで、前記第一の導電性基材の中心軸方向の長さを段階的に変更することができると共に、前記露出部の前記傾斜角を、所定の前記傾斜角に変更することができる。なお、前記係止片の係止状態を解除することにより、前記係止片を有する長さ可変手段を押す前の状態の中心軸方向の長さに戻すことができる。
【0033】
前記傾斜状態検知装置は、前記通電器を備えており、前記球体により、前記第一の導電性基材と前記第二の導電性基材を通電状態にした際に、前記通電検知手段が通電を検知する。前記通電検知手段が通電を検知した際に、前記警報発生手段は、音、光、検知データの伝送などを行うことにより、前記傾斜状態検知装置が傾斜した状態を知らせることができる。
なお、本発明の前記傾斜状態検知装置は、傾斜状態検知対象が人であることが好ましい。例えば、透析及び点滴などの人体に針を刺した状態を長時間維持する場合、前記傾斜状態検知装置を前記針を刺した近傍の前記人体に部分に取り付けることにより、前記人体が異常角度となり、前記針が抜ける前に、警報を発し、抜針防止をすることができる。
【0034】
(実施例1)
以下、この発明の一実施例につき、図面を参照しながら説明するが、本発明はこの実施例に何ら限定されるものではない。なお、各図面における「1」等の符号は、それぞれ同じものを意味している。
図1は、本発明の通電器の一例を表す概略断面図である。
図2は、
図1における長さ可変手段を表す概略図である。
図3は、
図1における通電器の前記傾斜角を30°にした状態を表す概略断面図である。
図4は、
図1における通電器を水平面に対し45°傾けた状態を表す概略断面図である。なお、
図1に表す通電器10は、長さ可変手段50によって第一の導電性基材20の露出部24の前記傾斜角を45°にしている。
【0035】
図1に表すように、通電器10は、第一の導電性基材20と、第二の導電性基材30と、球体40と、長さ可変手段50とを有する。
第一の導電性基材20は、
図1に表すように、第一の導電性基材20の筒状体内部22側に露出部24が積層された伸縮性膜であり、端部26において第二の導電性基材30と絶縁部60を介して接合されている。第一の導電性基材20は、中心に孔28が設けられており、長さ可変手段50が挿入されている。また、第一の導電性基材20は、長さ可変手段50と確実に係合するように、係合部材54が、第一の導電性基材20の孔28近傍を上下から挟持している。前記傾斜角を変更するために第一の導電性基材20の材質は、伸縮性のある材質であって、ゴムを用いている。導電性を有する露出部24の材質は、Polycalm PCS―1201S[塩ビ対応]導電塗料スプレー缶 銀銅(プラスコート株式会社製)を塗布したものである。
【0036】
第二の導電性基材30は、
図1に表すように、第二の導電性基材30の露出部24側の表面に対向部34を有し、端部38において第一の導電性基材20の筒状体内部22を閉塞するように絶縁部60を介して接合されている。また、第二の導電性基材30は、第一の導電性基材20の前記筒状体の中心軸上の、第二の導電性基材30の露出部24に対向する前記面に凸部32を有する。凸部32は、第二の導電性基材30の端部38に向かって滑らかな傾斜を有している。この凸部32により、通電器10が180°回転しても、球体40が端部方向に移動し、第一の導電性基材20と第二の導電性基材30とを通電させることができる。また、第二の導電性基材30は、中心に孔36が設けられており、長さ可変手段50が挿入されている。なお、本実施例における長さ可変手段50は、
図2に表すように、ねじを用いている。そのため、孔36は、内壁にねじ溝が設けられており、長さ可変手段50と第二の導電性基材30とは、孔36において螺合されている。なお、第二の導電性基材30の材質は、ABS樹脂であり、対向部34の材質は、Polycalm PCS―1201S[塩ビ対応]導電塗料スプレー缶 銀銅(プラスコート株式会社製)を塗布したものである。
【0037】
球体40は、真球であって、筒状体内部22内に、自由に転動できる状態で配置されている。球体40の材質は鋼であり、積層した表面の材質はクロムである。
【0038】
長さ可変手段50は、
図1に表すように、係合部材54を有している。
長さ可変手段50は、上述したように、本実施例ではねじを用いている。長さ可変手段50は、第二の導電性基材30の孔36と螺合しており、長さ可変手段50を回転させることにより、長さ可変手段50自体が上下動する。なお、長さ可変手段50の材質は、
ポリテトラフルオロエチレンである。
係合部材54は、第一の導電性基材20の中心を挟持し、かつ長さ可変手段50と係合している。なお、係合部材54の材質は、ステンレススチールである。
長さ可変手段50は、第二の導電性基材30の孔36と螺合されているため、長さ可変手段50を回転させると、回転方向によって、上方向又は下方向に移動する。下方向に移動させた場合、
図3に表すように、第一の導電性基材20が伸縮性を有しているため、第一の導電性基材20及び露出部24が伸びつつ中心軸方向の長さが可変され、それとともに露出部24の前記傾斜角を可変することができる。
図3においては、露出部24の前記傾斜角が30°の状態を表しているが、設定する角度に制限はない。長さ可変手段50を上下方向に長くすれば、更に第一の導電性基材20の中心軸方向の長さを可変することができ、前記傾斜角を小さくすることができる。なお、人体に取り付ける場合は、前記傾斜角を20°とすることが好ましい。
【0039】
図4に表すように、通電器10が水平面に対し45°以上傾斜すると、筒状体内部22内に配置されている球体40が転動し、第一の導電性基材20と第二の導電性基材30とに接触し、通電させる。通電器10を有する傾斜状態検知装置においては、通電器10が通電状態となると、図示しない通電検知手段が通電を検知し、図示しない警報発生手段によって何らかの警報が発せられる。通電器10の傾斜が45°よりも小さくなると、球体40は、第一の導電性基材20と第二の導電性基材30の通電を解除し、通電検知手段により通電が検知されなくなり、警報発生手段の警報が止まる。
【0040】
(実施例2)
本発明の通電器の他の実施例を詳細に説明する。
図5Aは、本発明における通電器の他の一例を表す概略断面図である。
図5Bは、
図5AのA−A’断面図である。
図6Aは、
図5Aにおける長さ可変手段を表す説明図である。
図6Bは、
図6AにおけるB−B’断面図である。
図7Aは、筒状体の他端底部側から見た長さ可変手段と第二の導電性基材との係止状態を表す説明図である。
図7Bは、筒状体の他端底部側から見た長さ可変手段と第二の導電性基材との解除状態を表す説明図である。
【0041】
第一の導電性基材20は、
図5A及び
図5Bに表すように、円錐状のコイルばね(円錐ばね)であり、筒状体内部22側が露出部24となっている。また、第一の導電性基材20は、端部26において絶縁部60に挟持され、かつ第二の導電性基材30と絶縁部60を介して接合されている。実施例1の第一の導電性基材20と同様に、中心に孔28が設けられており、長さ可変手段50が挿入されている。また、第一の導電性基材20は、長さ可変手段50と確実に係合するように、係合部材54が、第一の導電性基材20の孔28近傍を上下から挟持している。第一の導電性基材20は、上述したように、伸縮可能な弾性体であるコイルばねであり、材質はステンレススチールである。なお、前記コイルばね自体が導電性を有するため、前記コイルばねの表面が露出部24を兼ねている。
【0042】
第二の導電性基材30は、
図5Aに表すように、実施例1と同様に、露出部24側に対向部34が積層されており、端部38において第一の導電性基材20と絶縁部60を介して接合されている。また、第二の導電性基材30は、実施例1と同様に凸部32を有する。第二の導電性基材30は、中心に孔36が設けられており、長さ可変手段50が挿入されている。なお、本実施例における長さ可変手段50は、
図6A及び
図6Bに表すように、係止片56を有する棒状体を用いている。そのため、孔36は、係止を解除するための孔36aが延設されており、長さ可変手段50と第二の導電性基材30は、係止片56によって、係止される。なお、第二の導電性基材30、及び対向部34の材質は実施例1と同様である。
【0043】
球体40は、実施例1と同様に、真球であって、筒状体内部22内に、自由に転動できる状態で配置されている。
【0044】
長さ可変手段50は、
図5A〜
図6Bに表すように、係止片56を有している。また、係合部材54を有している。
長さ可変手段50は、上述したように、本実施例では、
図6A及び
図6Bに表す複数の係止片56を有する棒状体を用いている。長さ可変手段50は、
図7Aに表すように、第二の導電性基材30に係止片56によって係止されており、長さ可変手段50を下方向に押し込むことにより、別の係止片56が第二の導電性基材30に係止され、上方向への移動を制限することができる。また、第二の導電性基材30と係止片56の係止を解除する際には、
図7Bに表すように、長さ可変手段50を若干回転させ、係止片56と延設孔36aとを合わせることで係止状態を解除することができる。なお、長さ可変手段50の材質は、ABS樹脂である。
長さ可変手段50は、予め露出部24の前記傾斜角に合わせた長さとなる箇所に、複数の係止片56を形成している。例えば、露出部24の前記傾斜角が45°となる係止片56、露出部24の前記傾斜角が30°となる係止片56、露出部24の前記傾斜角が20°となる係止片56など、予め計算により各角度に設定できる係止片56を形成している。長さ可変手段50を下方向に押し込んだ場合、
図5A及び
図5Bに表すように、第一の導電性基材20がコイルばねであるため、第一の導電性基材20の中心軸方向の長さが可変され、ばねの間隔が広がりつつ、前記傾斜角を変更することができる。なお、上述の説明では、45°、30°、20°を例に説明したが、設定する角度に制限はない。長さ可変手段50を上下方向に長くすれば、更に前記傾斜角を小さくすることができる。なお、人体に取り付ける場合は、前記傾斜角を20°とすることが好ましい。
係合部材54は、実施例1と同様に、第一の導電性基材20の中心を挟持し、かつ長さ可変手段50と係合している。なお、係合部材54の材質は、ステンレススチールである。
【0045】
(実施例3)
本発明の通電器の他の実施例を詳細に説明する。
図8は、本発明における通電器の他の一例を表す概略断面図である。
本実施例の特徴は、第一の導電性基材20の中心軸方向の長さを、外部から可変することができる構造である。
【0046】
図8に表すように、通電器10は、第一の導電性基材20と、第二の導電性基材30と、球体40と、長さ可変手段50とを有する。なお、本実施例の実施例1と同様の部分は説明を省略する。
第一の導電性基材20は、
図8に表すように、実施例1と同様に、第一の導電性基材20の筒状体内部22側に露出部24が積層されており、端部26において第二の導電性基材30と絶縁部60を介して接合されている。また、第一の導電性基材20は、第一の導電性基材20の露出部24の中心の逆面において、係合部材54が接合されている構造である。そのため、長さ可変手段50が別の場所に設けられており、前記他端底部は閉じている。なお、第一の導電性基材20と露出部24との材質は、実施例1と同様である。
【0047】
第二の導電性基材30は、
図8に表すように、露出部24側に対向部34が積層され、端部38が延設されており、端部38において、第一の導電性基材20と絶縁部60を介して接合されている。凸部32は、実施例1と同様である。また、絶縁部60から更に端部において、孔39が設けられており、長さ可変手段50が挿入されている。なお、本実施例における長さ可変手段50も、実施例1と同様にねじを用いている。そのため、孔39は、内壁にねじ溝が設けられており、長さ可変手段50と第二の導電性基材とは、孔39において螺合されている。
【0048】
球体40は、実施例1と同様に、筒状体内部22内に、自由に転動できる状態で配置されている。
【0049】
長さ可変手段50は、
図8に表すように、実施例1と同様に、係合部材54を有している。
長さ可変手段50は、実施例1と同様に、本実施例ではねじを用いている。長さ可変手段50は、第二の導電性基材30の孔39と螺合しており、長さ可変手段50を回転させることにより、長さ可変手段50自体が上下動する。
長さ可変手段50は、第二の導電性基材30の孔39と螺合されているため、長さ可変手段50自体を回転させると、回転方向によって、上方向又は下方向に移動する。下方向に移動させた場合、係合部材54が第一の導電性基材20と接合されており、第一の導電性基材20が伸縮性を有しているため、第一の導電性基材20の中心軸方向の長さが可変され、露出部24の前記傾斜角を変更することができる。前記傾斜角は、設定する角度に制限はない。長さ可変手段50を上下方向に長くすれば、更に前記傾斜角を小さくすることができる。なお、人体に取り付ける場合は、前記傾斜角を20°とすることが好ましい。
係合部材54は、長板状であり、第一の導電性基材20の露出部24の中心の逆面において、第一の導電性基材20と接合している。なお、係合部材54の材質は、ステンレススチールである。
【0050】
なお、上述した通電器10は、
図9に表すように、傾斜状態検知装置100に備えることにより、傾斜状態検知装置100として使用することが可能となる。傾斜状態検知装置100は、
図10に表すように、傾斜状態検知装置100を人体に装着させて、透析や点滴等の人体に針を刺す医療行為を行うことにより、人体の異常傾斜を検知することができ、抜針を防止することができる。また、傾斜状態検知装置100は、人体に同時に装着させる心電図の電極などと併せて、人体に確実に装着させることもできる。なお、傾斜状態検知装置100は、針を刺した人体の部分の近傍に装着させることが好ましい。
また、
図11に表すように、傾斜状態検知装置100の人体に装着させる側の面と、前記心電図の電極の表面とに、例えば、突起と溝などからなるオスメスの構造、及びスライド式の係合部を備えてもよい。なお、傾斜状態検知装置100を机などの平らな場所においた場合に、傾斜状態にならないように、傾斜状態検知装置100側は溝などからなるメス側であることが好ましい。