【実施例】
【0040】
概略的方法:他に示さない限り、全ての反応は周囲温度(約25℃)で、不活性雰囲気(例えば、アルゴン、N
2)中で、かつ無水条件下で実行される。全ての化合物は、以下の方法:
1H NMR、HPLC、HPLC−MS、および融点の少なくとも1つによって特徴付けられる。
典型的には、反応の進行は、薄層クロマトグラフィー(TLC:thin layer chromatography)またはHPLC−MSによってモニターされる。中間体および生成物は、以下の方法の少なくとも1つを使用して精製される:
シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー、
再結晶、
キラルHPLC、20×500mm Chiralpak AD−Hカラム、または20×500mm Chiralpak OD−Hカラムを使用、イソプロパノールをヘプタンに加えたものに0.1%ジエチルアミン(DEA:diethylamine)を加えた定組成混合物で、7.5mL/分で溶出、
20×250mm Chiralcel OD−Hカラム、およびイソプロパノールをヘプタンに加えた定組成混合物で、7.5mL/分で溶出、
超臨界流体(SCF:Super Critical Fluid)キラルHPLC、3.0×25.0cm RegisPackカラム使用、MeOH、イソプロピルアミン(IPA:isopropylamine)、および超臨界二酸化炭素で、125bar:80mL/分で溶出、および/または
逆相HPLC、C18半分取カラム使用、MeCN+0.1%TFA/H
2O+0.1%TFA、またはMeCN+0.1%ギ酸/H
2O+0.1%ギ酸のグラジエントで溶出。
【0041】
報告されたMSデータは、観察された[M+H]
+に関するものである。臭素含有化合物の場合、[M+H]
+は、臭素同位体(即ち、
79Brおよび
81Br)の一方または両方に関してどちらか報告される。
【0042】
本発明の化合物は、エレクトロンスプレーイオン化法(ESI:electron spray ionization)によりLC/MS/MSを使用して特徴付けられる。LC法は、以下のパラメーターを含む:
射出体積:5uL
移動相:ギ酸の0.1%水溶液(A)およびギ酸の0.1%アセトニトリル溶液(B)(HPLCグレード)
左右方向温度:35℃
実行時間:4分
カラム:Thermo Scientific、Aquasil C18、50×2.1mm、5μ、部品番号77505−052130、または均等物
LCポンプグラジエント:
【0043】
【表2】
【0044】
中間体の合成
中間体A:7−{5−[2−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−キノリン−3−カルバルデヒド(A)の調製
【化6】
【0045】
A−1(500g、3.59mol)のPOCl
3(1.00L、10.8mol)中撹拌溶液に、DMF(1.63L、21.9mol)を0℃で2時間にわたりゆっくり添加する。反応混合物を65℃にゆっくり加熱し、15分間撹拌する。反応温度を120℃に上昇させ、混合物を3時間撹拌する。混合物をゆっくり0℃に冷却する。メタノール(2.0L)および48%テトラフルオロホウ酸水溶液(1.31L、7.19mol)を、混合物に30〜40分間かけて添加する。イソプロピルアルコール(2.0L)を0℃の混合物に添加し、得られた混合物を0℃で2時間撹拌すると共に反応の進行をTLCによりモニタする。終了後、溶媒7L中の粗製生成物(A−2)を、精製せずに直接次のステップで用いる。
【0046】
先のステップから得たA−2(約800g、2.96mol)の溶液を、A−3(216g、1.97mol)のMeOH(5.0L)中撹拌溶液に、周囲温度で滴加する。反応混合物を80℃に7時間加熱し、周囲温度に冷却し、濃縮する。残留物を水に溶解し、固体NaHCO
3でpH7〜8に塩基性化する。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、真空乾燥することにより、A−4が得られる。
【0047】
A−4(500.0g、2.88mol)およびA−5(407g、2.30mol)のDMF(5L)中撹拌溶液に、Cs
2CO
3(1,125g、3.45mol)を、N
2雰囲気中、周囲温度で30分間にわたり添加する。反応混合物を140℃で6時間加熱し、周囲温度に冷却し、氷冷水で希釈する。混合物をEtOAc(2×3L)で抽出する。合わせた有機層を、水およびブラインで洗浄する。有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥し、真空濃縮する。粗製生成物を、石油エーテル中30%EtOAcで溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、A−6が得られる。
【0048】
A−6(100g、304mmol)およびA−7(142g、607mmol)のEtOH(1.6L)およびトルエン(4.0L)の混合物中撹拌溶液に、Na
2CO
3(79.5g、750mmol)を添加する。反応混合物をアルゴンで1時間パージし、Pd(PPh
3)
4(34.6g、29.9mmol)を添加し、得られた混合物をアルゴンでさらに30分間パージし、100℃で一晩加熱する。反応混合物を周囲温度に冷却し、珪藻土に通して濾過し、フィルタパッドをEtOHで洗浄する。濾液を真空濃縮し、水で希釈し、EtOAc(2×1.5L)で抽出する。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物を石油エーテルで粉砕し、濾過する。得られた固体を真空乾燥することにより、標題の生成物(A)が得られる。
【0049】
中間体B:2−ヒドロキシ−1−ピペラジン−1−イル−エタノン(B)の調製
【化7】
【0050】
B−2(15.0g、110mmol)を、B−1(24.2g、110mmol)およびトリエチルアミン(31.7mL、220mmol)のMeCN(300mL)中混合物に、0℃で滴加する。得られた混合物を周囲温度で30分間撹拌し、氷水に注ぎ、EtOAc(200mL)で抽出する。有機層を、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮することによりB−3が得られ、これを精製せずに次のステップで使用する。
【0051】
B−3(34.0g、106mmol)のジオキサン(100mL)および水(50mL)の混合物中溶液に、LiOH・H
2O(11.1g、265mmol)を添加する。混合物を、周囲温度で2時間撹拌し、濃HClで中和し、EtOAc(2×100mL)で抽出する。合わせた有機層を、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。粗製生成物をSiO
2中で精製することにより(DCM中0〜75%EtOAcで溶離)、B−4が得られる。B−4(21.5g、77.3mmol)の無水EtOH(250mL)中溶液に、10%Pd/C(8.22g)を添加する。反応混合物を排出し、H
2を充填し、H
2のバルーン下で一晩撹拌する。24時間後、混合物を排出し、アルゴンでパージし、珪藻土のパッドに通して濾過する。フィルタパッドをEtOHで洗浄し、濾液を濃縮することにより、標題の生成物(B)が得られる。
【0052】
下記の中間体は、中間体Bの合成に関して記述された手順に従い、中間体B−1およびそれらの対応するアシル塩化物試薬から合成する。
【化8】
【0053】
中間体E:2−メトキシ−1−ピペラジン−1−イル−エタノン(E)の調製
【化9】
E−2(100μL、1.25mmol)のMeCN(10mL)中撹拌溶液を、TBTU(400mg、1.25mmol)で処理する。20分後、E−1(0.190g、1.00mmol)を添加し、混合物を終夜撹拌する。反応物を希薄Na
2CO
3水溶液中に注ぎ、DCMで抽出する(3×5mL)。合わせた抽出物をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し、濃縮する。残留物をDCMに溶解し、MP−TSOHカートリッジに通し、濃縮することにより、E−3が得られる。
E−3(0.100g、0.380mmol)の1,4−ジオキサン(4mL)中撹拌溶液を、HClの1,4−ジオキサン中溶液(4M、1mL)で処理する。72時間後、反応物を濃縮し、湿潤MeOHに再溶解し、PL−HCO
3カートリッジに通し、濃縮することにより、標題の生成物(E)が得られる。
【0054】
中間体F:酢酸(メチル−ピペリジン−4−イル−カルバモイル)−メチルエステル・TFA(F)の調製
【化10】
【0055】
中間体F−2は、中間体B−3の合成に関して記述された手順に従い、中間体F−1(1.00g、4.66mmol)およびB−2(637mg、4.66mmol)から調製する。中間体F−2(1.30g、4.14mmol)に、TFA/DCM(6mL、1:1)の溶液を添加する。混合物を周囲温度で2時間撹拌し、濃縮することにより、粗製の標題生成物(F)が得られ、これを精製せずに次のステップで使用した。
【0056】
中間体G:酢酸((R)−メチル−ピロリジン−3−イル−カルバモイル)−メチルエステル(G)の調製
【化11】
【0057】
G−1(1.00g、4.84mmol)のDCM(5mL)中溶液に、−35℃でDIPEA(2.61mL、14.5mmol)を添加し、その後、B−2(644μL、5.81mmol)を添加する。反応を、1時間にわたり周囲温度まで温め、24時間撹拌する。混合物をEtOAc(125mL)で希釈し、飽和NH
4Cl水溶液(100mL)、飽和NaHCO
3水溶液(100mL)、およびブライン(40mL)で洗浄する。合わせた有機層をEtOAc(125mL)で抽出する。有機層を貯め、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮することによりG−2が得られ、これを精製せずに次のステップで使用する。
【0058】
G−2(1.53g、4.84mmol)のDCM(50mL)中溶液に、1,4−ジオキサン中のHCl(24.7mL、4M、98.8mmol)を
周囲温度で添加する。混合物を周囲温度で24時間撹拌し、真空濃縮し、MeOHおよびDCM(1mL:100mL)の混合物に溶解し、PS−DIEA樹脂(3.5g)で処理し、18時間撹拌する。懸濁液を濾過し、濾液を濃縮することにより標題生成物(G)が得られ、これを精製せずに次のステップで使用する。
【0059】
下記の中間体は、中間体Gの合成に関して記述された手順に従い、それらの対応する出発材料およびB−2から合成される。
【化12】
【0060】
中間体K:1−(3−メチルアミノメチル−アゼチジン−1−イル)−エタノン・HCl(K)の調製
【化13】
【0061】
K−1(7.90g、40.9mmol)およびTEA(11.5mL、82.5mmol)のDCM(125mL)中溶液に、−10℃で、K−2(3.2mL、44mmol)を添加する。得られた混合物を周囲温度に温め、18時間撹拌する。反応混合物を濃縮し、残留物をEtOAc(300mL)に溶解する。有機層を、飽和NaHCO
3水溶液(200mL)、飽和NH
4Cl水溶液(200mL)、およびブライン(50mL)で抽出し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮することにより、K−3が得られる。
K−3(8.50g、36.1mmol)のTHF(100mL)中溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(油中60%分散液、3.00g、75.0mmol)を添加し、得られた混合物を0℃で1時間撹拌する。ヨードメタン(4.6mL、75mmol)を添加し、混合物を周囲温度で24時間撹拌する。反応混合物を0℃に冷却し、飽和NH
4Cl水溶液(300mL)でクエンチし、EtOAc(3×300mL)で抽出する。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物を、DCM中0〜5%MeOHで溶離するフラッシュクロマトグラフィで精製することにより、K−4が得られる。
【0062】
K−4(8.23g、32.9mmol)のDCM(200mL)中撹拌溶液を、HClの1,4−ジオキサン(4M、82.3mL)中溶液で処理する。18時間後、反応混合物を濃縮する。得られた残留物をエーテルで粉砕し、P
2O
5中で真空乾燥することにより、標題の生成物(K)が得られる。
【0063】
式Iの化合物の合成
本発明の化合物の調製方法を以下で詳述する。本発明の化合物に関する質量スペクトルデータは、表2に示す。
【0064】
(例1):2−ヒドロキシ−1−(4−{7−[5−(2H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン−2−イルオキシ]−キノリン−3−イルメチル}−ピペラジン−1−イル)−エタノン(1)の調製
【化14】
【0065】
中間体A(44mg、0.099mmol)およびB(21.3mg、0.148mmol)のDCM(2mL)中の撹拌溶液を、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(31.3mg、0.148mmol)で処理する。生じる混合物を周囲温度で24時間撹拌する。反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液でクエンチする。相を分離する。有機相をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮することにより粗製1−1が得られ、これを精製せずに次のステップで使用する。
【0066】
中間体1−1(56.9mg)に、TFA/DCM(1mL、1:1)の溶液を添加する。混合物を周囲温度で2時間撹拌し、濃縮する。残留物を、水中(+0.1% TFA)0〜50%MeCNで溶離する逆相HPLCで精製する。所望の生成物を含有する画分を合わせ、濃縮する。残留物をDCMに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄する。有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮することにより、標題の生成物(1)が得られる。
標題生成物(1)は、以下に記述される手順に従い調製されてもよい。
【0067】
2−ヒドロキシ−1−(4−{7−[5−(2H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン−2−イルオキシ]−キノリン−3−イルメチル}−ピペラジン−1−イル)−エタノン(1)の代替の調製
【化15】
【0068】
中間体A(10.0g、22.4mmol)およびB(6.45g、44.8mmol)のDCM(400mL)中混合物を、5時間撹拌する。得られた混合物を5℃まで冷却する。固体ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(9.45g、44.79mmol、200mol%)を5℃で添加し、撹拌混合物を、そのまま23℃にゆっくりと一晩温める。反応をK
2CO
3水溶液でクエンチする。相を分離し、水層をDCMで抽出する。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物を、EtOAcで溶離しその後にEtOAc中5%MeOHで溶離するシリカゲルで精製することにより、中間体1−1が得られる。
【0069】
中間体1−1(8.11g、14.1mmol)およびイミダゾール(1.25g、18.3mmol)のNMP(50mL)中混合物に、TBDPSCl(4.65g、16.93mmol)を添加する。23℃で1時間後、反応を水でクエンチする。相を分離し、水層をDCMで抽出する。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物を、ヘキサン中50%EtOAcで溶離しその後にEtOAc(+1% TEA)で溶離するシリカゲルで精製することにより、中間体1−2が得られる。
中間体1−2(15.0g、18.5mmol)のTHF(50mL)中撹拌溶液に、23℃でTBAF(1M、27.7mL、27.7mmol)を添加する。30分後、反応を水(200mL)でクエンチする。相を分離し、水層をEtOAcで抽出する。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物を、ヘキサン中50%EtOAcで溶離しその後にEtOAcおよびEtOAc(+1% TEA)中5%MeOHで溶離するシリカゲルで精製することにより、1−1が得られる。
【0070】
中間体1−1(36.0g、62.6mmol)のDCM(360mL)中撹拌溶液に、温度を20℃よりも低く維持しながらTFA(72.4mL、940mmol)を添加する。得られた混合物を23℃で一晩撹拌する。反応混合物を濃縮し、残留物をDCM(720mL)に溶解する。混合物のpHを、NaHCO
3の水溶液(720mL)および固体NaHCO
3を添加することにより、7.0〜7.5に調整する。次に混合物を、30%NH
4OH(35.5g、626mmol)水溶液を添加することによってpH10にする。3時間撹拌した後、混合物を濾過し、固体を、MeOHのDCM中5%溶液で洗浄する。濾液を収集する。相を分離し、水層をDCMで抽出する。合わせた有機層を、水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮することにより、粗製の標題の生成物(1)が得られる。
【0071】
粗製の標題生成物(1)(14.0g、31.5mmol)およびイミダゾール(5.36g、78.7mmol)のDMF(50mL)中混合物に、TBDPSCl(13.0g、47.2mmol)を添加する。23℃で1時間後、反応を水でクエンチし、1:1 MTBE/EtOAc(200mL)の混合物で抽出する。有機層を水(50mL)で洗浄し、濃縮する。残留物を、EtOAc(+1% TEA)で溶離しその後にEtOAc(+1%TEA)中5%MeOHで溶離するシリカゲルで精製することにより、中間体1−3が得られる。
【0072】
中間体1−3(10.8g、15.7mmol)の2−MeTHF(45mL)中撹拌溶液に、TBAF(7.84mL、7.84mmol)を10℃で添加する。反応物を23℃に温め、30分間撹拌する。混合物にDCM(100mL)および水(45mL)を23℃で添加し、撹拌を1時間継続する。得られた固体を濾過し、DCM(50mL)および水(50mL)の混合物で洗浄することにより、標題生成物(1)の第1の収量分が得られる。濾液を濃縮し、EtOAc(20mL)に再溶解し、23℃で5時間撹拌する。得られた固体を濾過し、EtOAc(10mL)で洗浄することにより、標題生成物(1)の第2の収量分が得られる。
【0073】
(例2):1−(4−{7−[5−(2H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン−2−イルオキシ]−キノリン−3−イルメチル}−ピペラジン−1−イル)−エタノン(2)の調製
【化16】
【0074】
中間体A(3.00g、6.72mmol)および2−1(3.44g、26.8mmol)のDCM(100mL)中撹拌溶液を、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(2.85g、13.4mmol)で処理する。得られた混合物を周囲温度で24時間撹拌する。有機層を飽和NaHCO
3水溶液でクエンチする。相を分離し、有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物を、フラッシュクロマトグラフィ(100%EtOAcで溶離しその後にDCM中0〜7%MeOHで溶離する。)で精製することにより、中間体2−2が得られる。MS(ES+):m/z 559.8 [M+H]
+
【0075】
2−2(3.50g、6.26mmol)に、TFA/DCM(50mL、1:1)の溶液を添加する。混合物を、周囲温度で3時間撹拌し、濃縮する。得られた残留物をDCM(100mL)に溶解し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物をフラッシュクロマトグラフィ(DCM中0〜10%MeOHで溶離)で精製することにより、固体が得られ、これを無水EtOH中で再結晶させることにより、標題の生成物(2)が得られる。
【0076】
(例14):1−(4−{7−[5−(2H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン−2−イルオキシ]−キノリン−3−イルメチル}−ピペラジン−1−イル)−プロパン−1−オン(14)の調製
【化17】
【0077】
中間体A(8.00g、17.9mmol)、14−1(6.40g、35.8mmol)、およびトリエチルアミン(5.00mL、35.7mmol)の、DCM(250mL)中撹拌溶液に、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(6.00g、28.3mmol)を添加する。得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌する。混合物をDCM(75mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液で抽出する。有機層をNa
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物をフラッシュクロマトグラフィ(DCM中0〜10%MeOHで溶離)で精製することにより、中間体14−2が得られる。
【0078】
14−2(5.00g、10.5mmol)のDCM(20mL)中溶液に、TFA(20mL)を添加する。混合物を周囲温度で2時間撹拌し、濃縮する。得られた残留物をDCM(100mL)に溶解し、飽和NaHCO
3水溶液(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。残留物を、DCM中0〜10%MeOH(+0.5% NH
4OH)の勾配で溶離するフラッシュクロマトグラフィで精製することにより、固体が得られ、これをMeCNで粉砕することにより、標題の生成物(14)が得られる。
【0079】
(例15):2−ヒドロキシ−N−メチル−N−(1−{7−[5−(2H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン−2−イルオキシ]−キノリン−3−イルメチル}−ピペリジン−4−イル)−アセトアミド(15)の調製
【化18】
【0080】
中間体15−1は、中間体14−2の合成に関して例14で記述された手順に従い、中間体A(100mg、0.224mmol)およびF(134mg、0.448mmol)から合成される。
【0081】
15−1(150mg、0.233mmol)のジオキサン(2mL)および水(1mL)の混合物中溶液に、LiOH・H
2O(19.5mg、0.465mmol)を添加する。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、濃HClで中和し、DCMおよび水で希釈する。有機層を、無水Na
2SO
4上で乾燥し、濾過し濃縮する。得られた残留物(粗製15−2)を、TFA/DCM(2mL、1:1)の溶液で処理する。混合物を、周囲温度で2時間撹拌し、濃縮する。残留物を、0〜50%MeCN/水(+0.1%TFA)で溶離する逆相HPLCで精製する。所望の生成物を含む画分を合わせ、濃縮する。残留物を、DCMに溶解し、飽和NaHCO
3水で洗浄する。有機相を、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過、濃縮して、標題生成物(15)を得る。
【0082】
下記の例は、例15の合成に関する上述の手順に従い、中間体Aおよび適切なアミン試薬(中間体GからJまで)を使用して合成される。
【化19】
【0083】
(例16):1−{3−[(メチル−{7−[5−(2H−ピラゾール−3−イル)−ピリジン−2−イルオキシ]−キノリン−3−イルメチル}−アミノ)−メチル]−アゼチジン−1−イル}−エタノン(16)の調製
【化20】
【0084】
中間体A(100.0mg、0.224mmol)、K(80mg、0.448mmol)、およびTEA(62.8μL、0.448mmol)のDCM(2mL)中溶液を、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(94.9mg、0.448mmol)で処理する。得られた混合物を、周囲温度で24時間撹拌し、濃縮する。残留物を、水中(+0.1% TFA)0〜70%MeCNで溶離する逆相HPLCで精製することにより、中間体16−1が得られる。
【0085】
16−1(125mg、0.218mmol)に、TFA/DCM(2mL、1:1)の溶液を添加する。混合物を2時間撹拌し、濃縮する。残留物を、水中(+0.1% TFA)0〜65%MeCNで溶離する逆相HPLCで精製する。所望の生成物を含む画分を合わせ、濃縮する。残留物をDCMに溶解し、飽和NaHCO
3水で洗浄する。有機層を、Na
2SO
4上で乾燥し、濾過、濃縮して、標題生成物(16)を得る。
【0086】
次の例は、中間体Aおよび適切なアミン試薬(遊離塩基または塩形態)を使用して、例16の合成についで前に記載した手順により合成される。一般に、アミン塩を利用する合成の場合、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムの添加に先立って、当量のトリエチルアミンが添加される。
【化21】
【0087】
【表3】
【0088】
生物学的性質の評価
本発明の化合物に関し、アルギニル−アミノメチルクマリン(Arg−AMC:arginyl−aminomethylcoumarin)のペプチド結合を酵素が切断できるか否かを測定する酵素アッセイにおいて、ヒトLTA
4ヒドロラーゼと相互に作用できるか否かを評価する。LTA
4H酵素(1nM最終)、Arg−AMC基質(50μM最終)、および化合物を、室温で1時間、反応緩衝液(50mM Tris−HCl(pH7.5)、100mM KCl、0.5%ウシ血清アルブミン)中で合わせる。生成物の形成を、アミノメチルクマリン生成物の蛍光を測定することによって評価する(励起波長380nm/発光波長460nm)。一般に、LTA
4H酵素アッセイにおける化合物の好ましい効力範囲(IC
50)は0.1nM〜10μMであり、より好ましい効力範囲は0.1nM〜0.1μMであり、最も好ましい効力範囲は0.1nM〜10nMである。
【0089】
【表4】
【0090】
本発明の化合物を、ヒト全血(HWB:human whole blood)アッセイでさらに試験して、細胞系内でLTB4の合成を阻害するか否かを決定する。化合物を、ヘパリン添加ヒト全血と合わせ、37℃で15分間インキュベートする。次いでカルシマイシン(20μM最終、リン酸緩衝生理食塩液中で調製されたもの、pH7.4)を添加し、混合物をさらに30分間、37℃でインキュベートする。サンプルを5分間、低速(1500×g)で遠心分離し、血漿層を除去する。次いで血漿LTB4濃度を、抗体に基づいた均質時間分解蛍光法(CisBio、Bedford、MA)を使用して測定する。一般に、HWBアッセイにおける化合物の好ましい効力範囲(IC
50)は10nM〜10μMであり、より好ましい効力範囲は10nM〜1μMであり、最も好ましい効力範囲は10nM〜100nMである。WHBアッセイにおける本発明の代表的な化合物の効力を、表4に示す。
【0091】
【表5】
【0092】
使用方法
本発明の化合物は、ロイコトリエンA
4ヒドロラーゼ(LTA
4H:leukotriene A4 hydrolase)の有効な阻害剤であり、したがって、ロイコトリエンの生成を阻害する。したがって、本発明の一実施形態では、本発明の化合物を使用してロイコトリエン媒介性障害を治療する方法が提供される。別の実施形態では、心臓血管、炎症性、アレルギー性、肺、および線維性疾患、腎疾患と、癌を、本発明の化合物を使用して治療する方法が提供される。
【0093】
一実施形態では、本発明は、ロイコトリエン媒介性障害を治療するための薬剤として使用される、本発明の化合物に関する。別の実施形態では、本発明は、心臓血管、炎症性、アレルギー性、肺、および線維性疾患、腎疾患と、癌を治療する方法で使用される、本発明の化合物に関する。
一実施形態では、本発明は、ロイコトリエン媒介性障害を治療するための薬剤の調製に使用される本発明の化合物の使用に関する。別の実施形態では、本発明は、心臓血管、炎症性、アレルギー性、肺、および線維性疾患、腎疾患と、癌を治療する薬剤を調製するための、本発明の化合物の使用に関する。
一実施形態では、本発明は、ロイコトリエン媒介性障害を治療するための薬剤として使用される、本発明の化合物に関する。別の実施形態では、本発明は、心臓血管、炎症性、アレルギー性、肺、および線維性疾患、腎疾患と、癌を治療する方法で使用される、本発明の化合物に関する。
【0094】
理論に拘泥するものではないが、LTA
4Hの活性を阻害することによって、本発明の化合物は、5−LOによるアラキドン酸の酸化とその後に続く代謝から得られるLTB
4の生成を遮断する。したがって、LTA
4H活性の阻害は、LTB
4により媒介される様々な疾患を予防し治療するための魅力ある手段である。これらの疾患には、下記のものが含まれる:
アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、卒中、大動脈瘤、鎌状赤血球クリーゼ、虚血再潅流障害、肺動脈高血圧症、および敗血症を含めた心臓血管疾患;
喘息、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、アトピー性皮膚炎、および蕁麻疹を含めたアレルギー性疾患;
喘息における気道リモデリング、特発性肺線維症、強皮症、アスベスト症を含めた線維性疾患;
成人性呼吸促迫症候群、ウイルス性細気管支炎、閉塞性睡眠時無呼吸、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、および気管支肺異形成症を含めた肺症候群;
リウマチ様関節炎、変形性関節症、痛風、糸球体腎炎、間質性膀胱炎、乾癬、炎症性腸疾患、全身性エリテマトーデス、移植拒絶、炎症性アレルギー性眼疾患、アトピー性皮膚炎、アレルギー、喘息、自己免疫疾患、クローン病、嚢胞性線維症、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、潰瘍性大腸炎、および脂肪性肝炎を含む炎症性疾患;
充実性腫瘍、白血病、およびリンパ腫を含めた癌と;糸球体腎炎などの腎疾患。
【0095】
上述の疾患および状態の治療では、療法上有効な用量は、一般に、本発明の化合物の投薬量当たり、約0.01mg〜約100mg/kg体重になり;好ましくは、投薬量当たり、約0.1mg〜約20mg/kg体重である。例えば、70kgの人物に投与する場合、投薬量範囲は、本発明の化合物の投薬量当たり約0.7mg〜約7000mgであると考えられ、好ましくは、投薬量当たり約7.0mg〜約1400mgである。最適な投薬レベルおよびパターンを決定するために、ある程度の定期的な用量最適化が必要と考えられる。活性成分は、1日に1〜6回投与されてもよい。
【0096】
概略的な投与および医薬組成物
医薬品として使用される場合、本発明の化合物は、典型的には医薬組成物の形で投与される。そのような組成物は、医薬品の分野で周知の手順を使用して調製することができ、少なくとも1種の本発明の化合物を含むことができる。本発明の化合物は、単独で投与されてもよく、または本発明の化合物の安定性を高め、ある実施形態でそれらを含有する医薬組成物の投与を容易にし、溶解または分散を増大させ、拮抗活性を増大させ、補助療法を提供するような、アジュバントと組み合わせて投与されてもよい。本発明による化合物は、それのみで使用されてもよく、または本発明によるその他の活性物質と併せて使用されてもよく、その他の薬理学的に活性な物質と併せて使用されてもよい。一般に、本発明の化合物は、療法上または薬学的に有効な量で投与されるが、診断またはその他の目的ではより低い量で投与されてもよい。
【0097】
純粋な形でのまたは適切な医薬組成物としての本発明の化合物の投与は、医薬組成物の許容される投与形態のいずれかを使用して実施することができる。したがって、投与は、例えば経口、頬側(例えば、舌下)、経鼻、非経口、局所、経皮、経膣、または経直腸的に、固体、半固体、凍結乾燥粉末、または液体剤形、例えば錠剤、座薬、丸薬、軟質弾性および硬質ゼラチンカプセル、粉末、溶液、懸濁液、またはエアロゾルなどの形で、好ましくは精密な投薬量を簡単に投与するのに適切な単位剤形で行うことができる。医薬組成物は、一般に、従来の医薬担体または賦形剤、および活性剤としての本発明の化合物を含むことになり、さらに、その他の薬剤、医薬、担体、アジュバント、希釈剤、ビヒクル、またはこれらの組合せを含んでいてもよい。そのような薬学的に許容される賦形剤、担体、または添加剤、および様々な形態もしくは投与のための医薬組成物を作製する方法は、当業者に周知である。現況技術は、例えば、現況技術をより良く記述するためにそのそれぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれるRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition, A. Gennaro (ed.), Lippincott Williams & Wilkins, 2000; Handbook of Pharmaceutical Additives, Michael & Irene Ash (eds.), Gower, 1995; Handbook of Pharmaceutical Excipients, A.H. Kibbe (ed.), American Pharmaceutical Ass’n, 2000; H.C. Ansel and N.G. Popovish, Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 5th ed., Lea and Febiger, 1990によって明らかにされる。
【0098】
併用療法
本発明の化合物は、単独で、または少なくとも1種の追加の活性剤と組み合わせて投与されてもよい。したがって一実施形態では、本発明は、1種または複数の本発明の化合物を少なくとも1種の追加の薬剤と組み合わせて含む、医薬組成物に関する。別の実施形態では、本発明は、LTB
4によって媒介された疾患を治療する方法であって、療法上有効な量の1種または複数の本発明の化合物を、薬学的に有効な量の少なくとも1種の追加の薬剤と組み合わせて投与するステップを含む方法に関する。
【0099】
追加の活性剤の非限定的な例には、スタチン(またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤);コレステロールエステル転送タンパク質(CETP:cholesterol ester transfer protein)阻害剤(またはアンタゴニスト);フィブラート、ナイアシン誘導体、Lp−PLA2−阻害剤(例えば、ダラプラジブ、バレスプラジブ)、抗血小板、および抗凝固剤が含まれる。
一実施形態では、追加の活性剤がスタチンである。別の実施形態では、追加の活性剤は、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、およびシムバスタチンからなる群から選択されるスタチンである。
【0100】
一実施形態では、追加の活性剤がCETP阻害剤である。別の実施形態では、追加の活性剤は、アナセトラピブ、ダルセトラピブ、エバセトラピブ、TA−8995(田辺三菱製薬)、ATH−03(Affris)、DRL−17822(Dr.Reddy)からなる群から選択されるCETP阻害剤である。さらに別の実施形態では、追加の活性物は、ダルセトラピブおよびアナセトラピブからなる群から選択される。
【0101】
当業者なら予測できるように、特定の医薬製剤に利用される本発明の化合物の形は、製剤を効き目のあるものにするのに必要な、適切な物理特性(例えば、水溶性)を保有するもの(例えば、塩)が選択されることになる。
【0102】
当業者なら予測できるように、特定の医薬製剤に利用される本発明の化合物の形は、製剤を効き目のあるものにするのに必要な、適切な物理特性(例えば、水溶性)を保有するもの(例えば、塩)が選択されることになる。