【実施例】
【0088】
分子量の決定:
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により決定される分子質量分布の重量平均である。分子質量分布は、DIN55672 Part 2に従って決定される。使用される溶離剤は、ジメチルアセトアミド中の臭化リチウムの溶液である(含有率5g/L)。較正は、1000000g/molと102g/molの間の分子量を有する線状構造の狭い分布のポリメチルメタクリレート標準を使用して行われる。GPC系全体(導入部、試料プレート、検出器およびカラム)の温度は80℃である。
【0089】
アミン数は、DIN16945に従って決定した。
【0090】
無水物数(AAN)は、1gの物質中の無水物の1個のカルボキシル基の中和に対応するmgで表したKOHの量を意味すると理解される。この目的のために、最初に無水物をn−ブチルアミンと反応させて、カルボン酸を生じさせて、酸アミドとする。過剰のアミンを、イソプロパノール中でHClを用いて逆滴定し、消費されたアミンから、無水物数を直接計算することができる。
【0091】
屈折率は、DIN51423に従って20℃で決定した。
【0092】
密度は、DIN EN ISO2811、Part 3に従って20℃で決定した。
【0093】
固体
報告される固体は、実験的に決定されたものではなく、使用された成分の出発重量から単に計算される理論的固体である。
【0094】
N−アルキルアミドの調製
実施例1a(R
1=メチル、R
2=R
3=n−ブチル)
反応容器(攪拌機、滴下漏斗および還流凝縮器付きの丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で425.7g(3.3mol)のジブチルアミンを充填した。攪拌しながら、306g(3.0mol)の無水酢酸をゆっくり滴下添加した。反応物は強く発熱した。水浴で冷却することにより、温度を80℃に保った。添加が終了した後、混合物を140℃に加熱して還流下で2時間沸騰させた。反応時間が終わった後、反応混合物は、21.7mgKOH/gのアミン数および0.5mgKOH/gの無水物酸数を有した。その後、水分離器を装置に取り付けて、生成した酢酸を140℃および180mbarの減圧下で留去した。蒸留後、アミン数は8.9mgKOH/gであった。反応生成物を、薄膜蒸発器により120℃および<1mbarで蒸留により精製した。
【0095】
実施例2a(R
1=R
2=R
3=n−ブチル)
反応容器(攪拌機、滴下漏斗および還流凝縮器付きの丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で336.0g(3.3mol)の吉草酸を充填した。徐々に、攪拌しながら、467.0g(3.6mol)のジブチルアミンを滴下添加した。その後、1.6gのp−トルエンスルホン酸を添加して、混合物を170℃に加熱した。反応混合物を還流下で2時間沸騰させた。反応時間が終わった後、反応混合物は、23.7mgKOH/gのアミン数を有した。最後に、水分離器を接続し、反応水および過剰のジブチルアミンを170℃および180mbarの減圧下で5時間以内に留去した。反応生成物を、薄膜蒸発器によって120℃および<1mbarで蒸留により精製した。その後のアミン数は、<1mgKOH/gであった。
【0096】
実施例3a(R
1−R
2=CH
2−CH
2−CH
2、R
3=n−ヘキシル)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で60℃で121.0g(1.2mol)のn−ヘキシルアミンを充填した。45分以内に、86.0g(1.0mol)のブチロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。この途中で、温度が75℃に上昇した。温度を110℃に2時間、次に200℃に4時間、次に230℃に7時間上昇させ、その途中、形成された反応水を連続的に留去した。反応時間が終わった後、アミン数が4.5mgKOH/gおよびヒドロキシル数が12.4mgKOH/gの透明なオレンジ色の液体が生成した。反応生成物を、薄膜蒸発器によって120℃および<1mbarで蒸留により精製した。
【0097】
実施例4a(R
1−R
2=CH
2−CH
2−CH
2、R
3=n−ペンチル)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で60℃で104.4g(1.2mol)のn−ペンチルアミンを充填した。35分以内に、86.0g(1.0mol)のブチロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。この途中で、温度が80℃に上昇した。温度を110℃に2時間、次に200℃に4時間、次に230℃に7時間上昇させ、その途中、形成された反応水を連続的に留去した。反応時間が終わった後、低粘度でアミン数が4.5mgKOH/gの黄褐色を帯びた液体が生成した。反応生成物を薄膜蒸発器によって120℃および<1mbarで蒸留により精製した。その後のアミン数は、<1mgKOH/gであった。
【0098】
実施例5a(R
1−R
2=CH
2−CH
2−CH
2、R
3=ベンジル)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で60℃で0.38gのジブチルスズジラウレートおよび107.0g(1.0mol)のベンジルアミンを充填した。30分以内に、86.0g(1.0mol)のブチロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。この途中で、温度が100℃に上昇した。温度を170℃に2時間、次に240℃に11時間上昇させ、その途中、形成された反応水を連続的に留去した。反応時間が終わった後、粘度が低くアミン数が12.7mgKOH/gの黄色の液体が生成した。反応生成物を、薄膜蒸発器によって120℃および<1mbarで蒸留により精製した。その後のアミン数は、<1mgKOH/gであった。
【0099】
実施例6a(R
1−R
2=CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2、R
3=n−ブチル)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で60℃で0.37gのp−トルエンスルホン酸および73.0g(1.0mol)のn−ブチルアミンを充填した。45分以内に、114.0g(1.0mol)のカプロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。この途中で、温度は85℃に上昇した。
【0100】
温度を120℃に2時間、次に140℃に2時間、次に230℃に8時間上昇させ、その途中、形成された反応水を連続的に留去した。
【0101】
その結果生じた液体生成物は、4.7mgKOH/gのアミン数および566mPasの粘度を有した。
【0102】
実施例7a(R
1−R
2=CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2、R
3=n−ヘキシル)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で60℃で0.49gのp−トルエンスルホン酸および131.0g(1.29mol)のn−ヘキシルアミンを充填した。55分以内に、114.0g(1.0mol)のカプロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。この途中で、温度が80℃に上昇した。温度を140℃に2時間、次に230℃に11時間上昇させ、その途中、形成された反応水を留去した。その結果生じたワックス状の生成物は、15.9mgKOH/gのアミン数を有した。
【0103】
実施例8a(R
1−R
2=CH(CH
3)−CH
2−CH
2、R
3=n−ヘキシル)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で60℃で、52.0g(0.51mol)のn−ヘキシルアミンを充填した。25分以内に、51.5g(0.51mol)のγ−バレロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。この途中で、温度は80℃に上昇した。温度を140℃に2時間、次に230℃に10時間上昇させ、その途中、形成された反応水を留去した。褐色を帯びた、粘度の低い液体が得られた。
【0104】
実施例9a(R
1−R
2=CH(CH
3)−CH
2−CH
2、R
3=n−ブチル)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で60℃で73.0g(1.0mol)のn−ブチルアミンを充填した。45分以内に、100.0g(1.0mol)のγ−バレロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。この途中で、温度は80℃に上昇した。温度を140℃に2時間、次に230℃に10時間上昇させ、その途中、形成された反応水を連続的に留去した。5.5mgKOH/gのアミン数を有する、褐色を帯びた液体が得られた。屈折率は1.4747であり、粘度は3mPasであった。
【0105】
実施例10a(本発明によらない;R
1−R
2=CH
2−CH
2−CH
2、R
3=n−ブチル)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で222.2g(3.0mol)のn−ブチルアミンを充填した。45分以内に、172.0g(2.0mol)のブチロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。この途中で、温度は80℃に上昇した。温度を140℃に2時間、次に230℃に10時間上昇させ、その途中で、生成した反応水および過剰のアミンを連続的に留去した。3.7mgKOH/gのアミン数を有する、褐色を帯びた液体が得られた。密度は0.96g/cm
3であった。
【0106】
実施例11a(R
1−R
2=CH
2−CH
2−CH
2、R
3=CH
2−CH
2−CH
2−イミダゾール)
反応容器(攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)に、最初に窒素雰囲気下で80℃で125.0g(1.0mol)のアミノプロピルイミダゾールを充填した。45分以内に、94.7g(1.1mol)のブチロラクトンを攪拌しながら滴下添加した。温度を、20分毎に10℃の温度勾配を使用して最終温度の250℃まで上昇させた。その後、温度を250℃に6時間保った。全反応時間にわたって、形成された反応水を留去した。0.4gのp−トルエンスルホン酸を添加して、水を250℃でさらに2時間分離して除いた。反応生成物は液体で、非常に暗い色であった。
【0107】
実施例12a(本発明によらない;R
1−R
2=CH
2−CH
2−CH
2、R
3=n−プロピル)
攪拌されているオートクレーブに、最初に60.0g(1mol)のn−プロピルアミンを充填して、60℃に加熱した。45分以内に、86.0g(1mol)のブチロラクトンを攪拌しながら添加した。温度は最初に95℃に上昇した。引き続き、混合物をさらに4時間、90℃で攪拌する。その後、反応混合物を、攪拌機、還流凝縮器、水分離器および滴下漏斗付き丸底フラスコに移して、110℃に加熱する。攪拌しながら、次に温度を1時間当たり15℃で上昇させた。反応を200℃で10時間さらに継続した。全反応時間にわたって、形成された反応水を留去した。
【0108】
4mgKOH/gのアミン数を有する、淡黄色の液体が得られた。反応生成物を、薄膜蒸発器によって120℃および圧力<1mbarで蒸留により精製した。
【0109】
尿素製剤の調製
生成物の例a1
ステージ1:
まず最初に、64.4gのジイソシアネートのモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有する(DIN/ISO4629に従って決定する)ポリエチレングリコールモノブチルエーテルおよび35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0110】
ステージ2:
4口フラスコに、攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。118.2gのN−n−オクチルブチロラクタム(Sigma−Aldrich)を最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。4.2gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。無色透明の、僅かに粘稠な生成物が得られる。アミン数は1.0mgKOH/g未満である(DIN16945に従って決定する)。生成物は38重量%の尿素成分を含有する。
【0111】
生成物の例a2
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0112】
ステージ2
4口フラスコに攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。118.2gの1−ベンジルピロリジン−2−オン(実施例5a)を最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。4.2gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。僅かに曇った、黄色で粘稠な生成物が得られる。アミン数は、1mgKOH/gである(DIN16945に従って決定する)。生成物は38重量%の尿素成分を含有する。
【0113】
生成物の例a3(本発明によらない)
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0114】
ステージ2
4口フラスコに攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。64.5gの1−プロピルピロリジン−2−オン(実施例12a)を最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。5.1gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。僅かに曇った、黄色を帯びた、粘稠な生成物が得られる。アミン数は、5.2mgKOH/gである(DIN16945に従って決定する)。生成物は52重量%の尿素成分を含有する。
【0115】
生成物の例a4(本発明によらない)
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0116】
ステージ2
4口フラスコに、攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。118.2gの1−ペンチルピロリジン−2−オン(実施例4a)を最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。4.2gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。アミン数は3.6mgKOH/gである(DIN16945に従って決定する)。生成物は38重量%の尿素成分を含有する。
【0117】
生成物の例a5
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するがポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0118】
ステージ2
4口フラスコに、攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。118.2gの1−ヘキシルピロリジン−2−オン(実施例3a)を最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。4.2gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。アミン数は3.6mgKOH/gである(DIN16945に従って決定する)。生成物は38重量%の尿素成分を含有する。
【0119】
生成物の例a6
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0120】
ステージ2
4口フラスコに、攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。N,N−ジメチルオクタンアミドおよびN,N−ジメチルデカンアミド(BASFから、Agnique AMD810)の239.1gの混合物を最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。5.1gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。
【0121】
前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)をアミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。曇った無色の、僅かに粘稠な生成物が得られる。アミン数は2mgKOH/g未満である(DIN16945に従って決定する)。生成物は23重量%の尿素成分を含有する。
【0122】
生成物の例a7
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0123】
ステージ2
4口フラスコに、攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。239.1gのジブチルアセトアミド(実施例1a)を最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。5.1gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。曇った無色の、僅かに粘稠な生成物が得られる。アミン数は2mgKOH/g未満である(DIN16945に従って決定する)。生成物は23重量%の尿素成分を含有する。
【0124】
生成物の例a8
ステージ1
まず最初に、93.6gのモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、450g/molの分子質量を有するポリエチレングリコールモノメチルエーテルおよび35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0125】
ステージ2
攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器付きの4口フラスコ中で、N,N−ジメチルオクタンアミドおよびN,N−ジメチルデカンアミド(BASF、Agnique AMD810)の252.0gの混合物を100℃に加熱して、その温度に達したら、4.2gの塩化リチウムを添加する。次に塩化リチウムを100℃で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。僅かに曇った、僅かに粘稠な生成物が得られる。生成物は29重量%の尿素成分を含有する。
【0126】
生成物の例a9
ステージ1
まず最初に、93.6gのモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、450g/molの分子質量を有するポリエチレングリコールモノメチルエーテルおよび35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0127】
ステージ2
攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器付きの4口フラスコ中で、252.0gのジブチルアセトアミド(実施例1a)を100℃に加熱して、その温度に達したら、4.2gの塩化リチウムを添加する。次に塩化リチウムを100℃で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。曇った、僅かに粘稠な生成物が得られる。生成物は29重量%の尿素成分を含有する。
【0128】
生成物の例a10
ステージ1
まず最初に、93.6gのモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、450g/molの分子質量を有するポリエチレングリコールモノメチルエーテルおよび35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0129】
ステージ2
攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器付きの4口フラスコ中で、162.0gのN−ベンジルピロリドン(実施例5a)を100℃に加熱して、その温度に達したら、4.2gの塩化リチウムを添加する。次に塩化リチウムを添加し、100℃で攪拌しながら1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な、赤みを帯びた色彩の、粘稠な生成物が得られる。生成物は38重量%の尿素成分を含有する。
【0130】
生成物の例a11
ステージ1
まず最初に、93.6gのモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、450g/molの分子質量を有するポリエチレングリコールモノメチルエーテルおよび35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0131】
ステージ2
攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器付きの4口フラスコ中で、162.0gのN−n−オクチル−ブチロラクタム(Sigma−Aldrich)を100℃に加熱して、その温度に達したら、4.2gの塩化リチウムを添加する。次に塩化リチウムを100℃で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な、黄色を帯びた生成物が得られる。生成物は38重量%の尿素成分を含有する。
【0132】
生成物の例a12
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0133】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、1.7g(0.039mol)のLiClを、75gのN−n−オクチル−ブチロラクタム(Sigma−Aldrich)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、3.6g(0.026mol)のメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。その後、Desmodur T100および1−ドデカノールから形成された19.8g(0.052mol)のモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な流体の生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は23重量%である。
【0134】
生成物の例a13
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0135】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、12.6g(0.3mol)のLiClを、279gのN−ベンジル−ブチロラクタム(実施例5a)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、17.0g(0.125mol)のメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、90.0g(0.25mol)のDesmodur T100および1−ドデカノールから形成されたモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。黄色の粘稠な生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は27重量%である。
【0136】
生成物の例a14
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0137】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、8.4gのLiClを、147.2gのN−n−オクチル−ブチロラクタム(Sigma−Aldrich)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、13.6gのメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、76.1gのDesmodur T100および1−ドデカノールから形成されたモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。流動性の良好な、僅かに曇った生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は37重量%である。
【0138】
生成物の例a15
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0139】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、1.7g(0.039mol)のLiClを、75gのN−n−ヘキシル−ブチロラクタム(実施例3a)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、3.6g(0.026mol)のメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、19.8g(0.052mol)のDesmodur T100および1−ドデカノールから形成されたモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な流体の生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は23重量%である。
【0140】
生成物の例a16
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0141】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、8.4gのLiClを、147.2gのN−n−ヘキシル−ブチロラクタム(実施例例3a)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、13.6gのメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、76.1gのDesmodur T100および1−ドデカノールから形成されたモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。流動性の良好な、僅かに曇った生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は37重量%である。
【0142】
生成物の例 概要
【0143】
【表1】
H1:2BuO-PEG-OC(O)NH-トリル-NCOおよび1m-キシリレンジアミンから形成された付加物
H2:2MeO-PEG-OC(O)NH-トリル-NCOおよび1m-キシリレンジアミンから形成された付加物
H3:2ラウリル-OC(O)NH-トリル-NCOおよび1m-キシリレンジアミンから形成された付加物
*=本発明によらない
【0144】
比較例:
比較例C1
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0145】
ステージ2
4口フラスコに、攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。72.7gの1−エチルピロリジン−2−オンを最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。4.2gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な黄色の生成物が得られる。アミン数は1mgKOH/gである(DIN16945に従って決定する)。生成物は49重量%の尿素成分を含有する。
【0146】
比較例C2
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0147】
ステージ2
4口フラスコに、攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。72.7gのジメチルスルホキシドを最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。4.2gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な黄色の生成物が得られる。アミン数は1mgKOH/gである(DIN16945に従って決定する)。生成物は49重量%の尿素成分を含有する。
【0148】
比較例C3
ステージ1
まず最初に、64.4gのジイソシアネートモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、220mgKOH/gのヒドロキシル数を有するポリエチレングリコールモノブチルエーテル(DIN/ISO4629に従って決定する)および35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0149】
ステージ2
4口フラスコに、攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器を取り付ける。72.7gのN−メチルピロリドンを最初に充填して、窒素雰囲気下で攪拌しながら120℃に加熱する。4.2gの塩化リチウムを添加し、この温度で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な黄色の生成物が得られる。生成物は49重量%の尿素成分を含有する。
【0150】
比較例C4
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0151】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、1.7g(0.039mol)のLiClを、75gのN−メチルピロリドン(市販の材料)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、3.6g(0.026mol)のメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。その後、Desmodur T100およびラウリルアルコールから形成された19.8g(0.052mol)のモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な流体の生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は23重量%である。
【0152】
比較例C5
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0153】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、1.7g(0.039mol)のLiClを75gの1−N−エチルピロリドン(市販の材料)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、3.6g(0.026mol)のメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、Desmodur T100およびラウリルアルコールから形成された19.8g(0.052mol)のモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。粘度の低い、透明な生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は23重量%である。
【0154】
比較例C6
ステージ1
まず最初に、93.6gのモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、450g/molの分子質量を有するポリエチレングリコールモノメチルエーテルおよび35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0155】
ステージ2
攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器付きの4口フラスコ中で、99.7gのN−メチルピロリドン(BASF、市販の材料)を100℃に加熱して、その温度に達したら、4.2gの塩化リチウムを添加する。次に塩化リチウムを100℃で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な、黄色を帯びた生成物が得られる。生成物は50重量%の尿素成分を含有する。
【0156】
比較例C7
ステージ1
まず最初に、93.6gのモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、450g/molの分子質量を有するポリエチレングリコールモノメチルエーテルおよび35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0157】
ステージ2
攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器付きの4口フラスコ中で、132.0gのジメチルスルホキシド(Sigma−Aldrichから市販の材料)を100℃に加熱して、その温度に達したら、4.2gの塩化リチウムを添加する。次に塩化リチウムを100℃で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な、黄色を帯びた生成物が得られる。生成物は43重量%の尿素成分を含有する。
【0158】
比較例C8
ステージ1
まず最初に、93.6gのモノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、450g/molの分子質量を有するポリエチレングリコールモノメチルエーテルおよび35%トリレン2,4−ジイソシアネートと65%トリレン2,6−ジイソシアネートとの混合物から調製する。
【0159】
ステージ2
攪拌機、滴下漏斗、温度計および還流凝縮器付きの4口フラスコ中で、99.7gのN−エチルピロリドン(BASF、市販の材料)を100℃に加熱して、その温度に達したら、4.2gの塩化リチウムを添加する。次に塩化リチウムを100℃で攪拌しながら、1時間以内に溶解する。続いて、温度を80℃に下げる。10.2gのm−キシリレンジアミンを添加し、混合物を均質化する。前に調製したイソシアネート付加物(ステージ1)を、アミン溶液に、攪拌しながら、温度が85℃を超えないような十分ゆっくりした速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な、黄色を帯びた生成物が得られる。生成物は50重量%の尿素成分を含有する。
【0160】
比較例C9
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0161】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、1.7g(0.039mol)のLiClを、75gのジメチルスルホキシドに、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、3.6g(0.026mol)のメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、Desmodur T100およびラウリルアルコールから形成された19.8g(0.052mol)のモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な流体の生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は23重量%である。生成物は、閉じた容器中に室温で貯蔵される。全ての他の比較例と対照的に、1週間後に僅かな沈降がすでに検出可能であり、2週間後に生成物は強く濁っている。
【0162】
比較例C10
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0163】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、8.4gのLiClを147.2gのN−メチル−ピロリドンに、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、13.6gのメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、76.1gのDesmodur T100および1−ドデカノールとから形成されたモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。流動性の良好な、僅かに曇った生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は37重量%である。
【0164】
比較例C11
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0165】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、1.7g(0.039mol)のLiClを、75gのN−n−ペンチルブチロラクタム(実施例例4a)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、3.6g(0.026mol)のメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、19.8g(0.052mol)のDesmodur T100および1−ドデカノールとから形成されたモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。透明な流体の生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は23重量%である。
【0166】
比較例C12
ステージ1
まず最初に、モノアダクトを、EP1188779の特許明細書に従って、トリレン2,4−ジイソシアネート(Desmodur T100、Bayer)およびラウリルアルコールから調製する。
【0167】
ステージ2
反応容器(攪拌機、還流凝縮器および滴下漏斗付き丸底フラスコ)中で、8.4gのLiClを、147.2gのN−n−ペンチル−ブチロラクタム(実施例4a)に、窒素雰囲気下で攪拌しながら溶解する。その後、13.6gのメタ−キシリレンジアミンを添加し、透明な混合物を80℃に加熱する。続いて、76.1gのDesmodur T100と1−ドデカノールとから形成されたモノアダクトを、攪拌しながら、温度が85℃を超えて上昇しないような速度で1時間以内に滴下添加する。反応を完結させるために、反応混合物を80℃でさらに3時間攪拌する。流動性の良好な、僅かに曇った生成物が得られる。得られた生成物中の尿素成分の比率は37重量%である。
【0168】
比較例 概要
【0169】
【表2】
H1:2BuO-PEG-OC(O)NH-トリル-NCOおよび1m-キシリレンジアミンから形成された付加物
H2:2MeO-PEG-OC(O)NH-トリル-NCOおよび1m-キシリレンジアミンから形成された付加物
H3:2ラウリル-OC(O)NH-トリル-NCOおよび1m-キシリレンジアミンから形成された付加物
【0170】
レオロジー制御剤として適当な組成物の性能試験
使用された原材料
【0171】
【表3】
【0172】
格付け尺度の説明
【0173】
【表4】
【0174】
試験系1:Setalux D A 870 BA透明ワニス
この試験のために、(必要ならば)試験される全ての製品について、添加剤組成物中における38重量%の尿素化合物の含有率を、該組成物に特定のアミド化合物のさらなる量を添加することにより確立する。100mLのガラスボトルに、最初に50gのSetalux D A 870 BA透明ワニスを充填して、次に特定の添加剤を、Dispermat CV(歯状突起のあるディスク、d=2.5cm、1000rpm)を用いて攪拌しながら混合させる。添加が終了したら、攪拌をさらに1分間継続した。全ての場合に、0.4重量%(調合物の合計質量に基づいて)の尿素成分Aに相当する仕込み量を選択した。続いて、試料を室温で1日の間静置し、続いてレオロジーに対する効力の尺度としてゲル強度および濁度を基準として添加剤の適合性を視覚的に最初に評価する。それに続いて適用条件下におけるレオロジーに対する効力の尺度として荷重下の安定性を試験する。この目的のために、試料をスパチュラで均一に攪拌し、次にコントラストカードに、BYK Gardnerからの30〜300μmステップのアプリケーターおよび自動コーティングベンチを用いて、5cm/秒の速度で適用する。適用後、コントラストカードを乾燥するためにそのまま水平に吊した。乾燥した後、流出が無いことまたは隆起が明らかであることを意味する塗料が流出していない層厚さ(μm、湿潤状態)を決定する。同じ有効な物質を使用して荷重下における安定性の値が高いほど、レオロジーに対する効力は優れる。「湿潤」は、乾燥前にアプリケーターを適用した後の元の湿潤フィルム厚さに関する。
【0175】
透明ワニスの調合:
【0176】
【表5】
【0177】
結果:
【0178】
【表6】
この表において、比較例C1およびC3は、本発明の実施例a2より劣ったゲル強度を確立していることが明らかである。このことは、本発明の生成物と比較して比較例の荷重下における対応する安定性がより劣ることでも証明される。
【0179】
試験系2:Setalux D A 870BA/Desmodur N3390白色塗料
この試験のために、(必要であれば)試験される全ての製品について、添加剤組成物中における23重量%の尿素化合物の含有率を、該組成物に特定のアミド化合物のさらなる量を添加することにより確立する。100mLのガラスボトルに、最初に50gのSetalux D A 870 BA白色塗料を充填して、次に特定の添加剤をDispermat CV(歯状突起のあるディスク、d=2.5cm、1000rpm)を用いて攪拌しながら混合する。全ての場合に、1.0重量%(塗料調合物の合計質量に基づいて)の尿素成分Aに相当する仕込み量を選択した。添加が終了したら、攪拌をさらに1分間継続した。続いて、試料を1日の間静置して、硬化剤の組み込み後、荷重下における安定性を、レオロジーに対する効力の尺度として評価する。この目的のために、最初に試料をアジテーター(Andalokから、モデル:Nathalie)で5分間剪断にかける。剪断の後直ぐに、コントラストカードへの適用をBYK Gardnerからの50〜500μmステップのアプリケーターおよび自動コーティングベンチを用いて、5cm/秒の速度で実施する。適用の後、コントラストカードを乾燥するためにそのまま水平に吊り下げる。乾燥後、流れないことまたは隆起が明らかであることを意味する塗料が流出しない層厚さ(μm、湿潤)を決定する。同じ有効な物質を使用して荷重下における安定性の値が高いほど、剪断応力をかけた後のレオロジーに対する効力が優れる。
【0180】
塗料の調合:
【0181】
【表7】
【0182】
結果:
【0183】
【表8】
比較例C2およびC3で可能なのは、荷重下において本発明の生成物より劣った安定性であることはこの表で明らかである。
【0184】
試験系3:白色塗料における粘度の測定
この測定のために、(必要であれば)試験される全ての製品について、添加剤組成物中における23重量%の尿素化合物の含有率を、該組成物に特定のアミド化合物のさらなる量を添加することにより確立する。100mLのガラスボトルに、最初に50gのSetalux D A 870 BA白色塗料を充填して(試験系3を参照されたい)、次に特定の添加剤を攪拌しながらDispermat CV(歯状突起のあるディスク、d=2.5cm、1000rpm)を用いて混合する。全ての場合に、1.0重量%の尿素成分A(塗料調合物の合計質量に基づいて)に相当する仕込み量を選択した。添加が終了したら、攪拌をさらに1分間継続した。その後、試料を室温で1日の間静置して、次に、レオメーターでCSR測定(すなわち、剪断速度を変えて測定)により、ポリオール成分の粘度をブランク試料(レオロジー用添加剤なし)と比較して評価する。低い剪断範囲で粘度が高いほど、生成物のレオロジーに対する効力は優れる。
使用されるレオメーター:Anton PaarのPhysica MCR−301、
測定パラメータ:CSR測定、CP25〜1、D=0.1〜1000 1/秒、対数分布で21測定点、測定持続時間 105秒、T=23℃。
【0185】
【数1】
横軸→剪断速度[秒
-1]
縦軸→粘度η[Pa・秒];
結果の表示:●実施例a6、▲比較例C3、▼比較例C2、■ブランク試料
上の粘度曲線は、本発明の実施例a6について、本発明によらない比較例と比較してはるかに顕著な粘度増大効果を示す。
【0186】
試験系4:Worleekyd S366の透明ワニス
この試験シリーズのために、(必要であれば)試験される全ての製品について、添加剤組成物中における23重量%の尿素化合物の含有率を、該組成物に特定のアミド化合物のさらなる量を添加することにより確立する。100mLのガラスボトルに最初に50gのWorleekyd S366透明ワニスを充填して、次に特定の添加剤を攪拌しながらDispermat CV(歯状突起のあるディスク、d=2.5cm、1000rpm)を用いて混合する。全ての場合に、0.5重量%(ワニス調合物の合計質量に基づいて)の尿素成分Aに相当する仕込み量を選択した。添加が終了したら、攪拌をさらに1分間継続した。その後、試料を1日の間静置して、次に適用条件下におけるレオロジーに対する効力の尺度として荷重下の安定性を試験する。この目的のために、試料をスパチュラで均一に攪拌し、次にコントラストカードに、BYK Gardnerからの30〜300μmステップのアプリケーターおよび自動コーティングベンチを用いて5cm/秒の速度で適用する。適用の後、コントラストカードを乾燥するためにそのまま水平に吊り下げる。乾燥後、流れないことまたは隆起が明らかであることを意味する塗料が流出しない層厚さ(μm、湿潤)を決定する。同じ有効な物質を使用して荷重下における安定性の値が高いほど、レオロジーに対する効力は優れる。
【0187】
ワニス調合物:
【0188】
【表9】
【0189】
結果:
【0190】
【表10】
比較例C4およびC5で可能なのは、荷重下において本発明の製品より劣った安定性(すなわち、より薄い最大層厚さ)であることはこの表で明らかである。
【0191】
試験系5:Joncryl SCX8280/ブチルグリコール
この試験シリーズのために、(必要であれば)試験される全ての製品について、添加剤組成物中における38重量%の尿素化合物の含有率を、該組成物に特定のアミド化合物のさらなる量を添加することにより確立する。100mLのガラスボトルに最初に50gのJoncryl SCX8280および5%ブチルグリコールを充填して、次に特定の添加剤を攪拌しながらDispermat CV(歯状突起のあるディスク、d=2.5cm、1000rpm)を用いて混合する。全ての場合に、0.5重量%(ワニス調合物の合計質量に基づいて)の尿素成分Aに相当する仕込み量を選択した。添加が終了したら、攪拌をさらに1分間継続した。続いて、試料を1日の間静置して、次に適用条件下におけるレオロジーに対する効力の尺度として荷重下の安定性を評価する。この目的のために、試料をスパチュラで均一に攪拌し、次にコントラストカードにBYK Gardnerからの30〜300μmステップのアプリケーターおよび自動コーティングベンチを用いて5cm/秒の速度で適用する。適用の後、コントラストカードを乾燥するためにそのまま水平に吊り下げる。乾燥後、流れないことまたは隆起が明らかであることを意味する塗料が流出しない層厚さ(μm、湿潤)を決定する。同じ有効な物質を使用して荷重下における安定性の値が高いほど、剪断応力をかけた後のレオロジーに対する効力は優れる。加えて、乾燥後に、小斑点についての視覚的評価も、30〜60μmの薄い層厚さにおける添加剤の適合性の尺度として実施される。
【0192】
ワニス調合物:
【0193】
【表11】
【0194】
結果:
【0195】
【表12】
比較例C6およびC7で可能なのは、荷重下における本発明の製品より劣った安定性(すなわち、より薄い最大層厚さ)であることはこの表で明らかである。比較例C7では、加えて、小斑点を形成する傾向が明らかになった。
【0196】
試験系6:Synthalat W48
この試験シリーズのために、(必要であれば)試験される全ての製品について、添加剤組成物中における38重量%の尿素化合物の含有率を、該組成物に特定のアミド化合物のさらなる量を添加することにより確立する。100mLのガラスボトルに、最初に50gのSynthalat W48(結合剤)を充填して、次に特定の添加剤を攪拌しながらDispermat CV(歯状突起のあるディスク、d=2.5cm、1000rpm)を用いて混合する。全ての場合に、1.0重量%の尿素成分A(Synthalat W48の合計質量に基づいて)に相当する仕込み量を選択した。添加が終了したら、攪拌をさらに1分間継続した。続いて、試料を1日の間静置して、次に適用条件下におけるレオロジーに対する効力の尺度として荷重下の安定性を試験する。この目的のために、試料をスパチュラで均一に攪拌し、次にコントラストカードにBYK Gardnerからの30〜300μmステップのアプリケーターおよび自動コーティングベンチを用いて5cm/秒の速度で適用する。適用の後、コントラストカードを乾燥するためにそのまま水平に吊り下げる。乾燥後、流れないことまたは隆起が明らかであることを意味する塗料が流出しない層厚さ(μm、湿潤)を決定する同じ有効な物質を使用して荷重下における安定性の値が高いほど、レオロジーに対する効力は優れる。
【0197】
結果:
【0198】
【表13】
比較例C7およびC8で可能なのは、荷重下における本発明の生成物より劣った安定性(すなわち、より薄い最大層厚さ)であることはこの表で明らかである。比較例C7の場合には、加えて、不快なスルフィド臭が現れた。
【0199】
試験系7:ポリエステル系における抗分離試験
175mLのPEカップ中で、2種の結合剤成分Palapreg P17−02およびKraton 1118ASを、最初にDispermat CVの4cmの歯状突起のあるディスクを用いて1200rpmで1分間均質化した。次に50gのこの混合物を最初に175mLのPEカップ中に充填して、特定の添加剤を攪拌しながらDispermat CV(歯状突起のあるディスク、d=2.5cm、1000rpm)を用いて混合する。全ての場合に、1.4重量%の尿素成分A(PalapregおよびKratonの合計質量に基づいて)に相当する仕込み量を選択した。添加が終了したら、攪拌をさらに2分継続する。その後、試料を直接50mLのスナップ蓋式ボトル中に導入して室温で静置する。3日後に、試料の分離をスナップ蓋式ボトル中の合計充填高さに基づいて%で評価して、ゲル強度をレオロジーに対する効力の尺度として視覚で評価する。分離した相の高さが低いほど、添加剤のレオロジーに対する効力は優れており、そのことは、結果として2つの成分の分離をより効果的に阻止するために使用することができる。
【0200】
混合物の調合:
【0201】
【表14】
【0202】
結果:
【0203】
【表15】
*比較例C1の組成物は、添加剤調合物中の尿素化合物の含有率が38重量%になるようにさらなるN-エチルピロリドンの添加により調整した。
**本発明によらない。
(a)の源:SciFinder/(b)の源:市販材料は混合物である;SciFinderによりN,N-ジメチルデカンアミドについて報告された値
この表は、本発明の実施例は、優れた抗分離作用を有し且つ同時に混合物の色彩にいかなる有意な影響も及ぼさないという両方を示す。加えて、同時に、本発明の組成物中に存在するN−アルキルアミドの高い沸点は、対応する不飽和ポリエステル系で首尾よく使用されるための前提条件であることが見出され:その理由は、それらは、高温の条件下で硬化されるので(「閉じた鋳型」SMC適用と呼ばれる)、第1に硬化中に望ましくない放出が生じ、第2に沸騰過程が完成成分中に望ましくないガス泡が生ずるので、揮発性成分は使用不可能であるからである。本発明の実施例は、270℃を超える沸点を有し、それ故、対応する不利な点が予想されることがない。
【0204】
試験系8:貯蔵安定性
貯蔵安定性を試験するために、対応する製品の50mLの試料を、閉じたガラスボトル中に室温で貯蔵する。2ヵ月の間隔で、試料の外見を視覚で評価する。
【0205】
【表16】
この結果は、本発明の組成物が、第1に、本発明によらない比較例よりも優れた貯蔵安定性を一般的に有することを示す。さらに、組成物全体中の尿素成分のより高い比率が満たされる場合、対応する貯蔵安定な単相性も存在するという利点があり、対応する組成物範囲(尿素成分A対アルキルアミド化合物Bのより高い比率)は、本発明によらない先行技術から既知の比較例では全く得ることができない。