特許第6354011号(P6354011)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6354011
(24)【登録日】2018年6月15日
(45)【発行日】2018年7月4日
(54)【発明の名称】物干し補助具
(51)【国際特許分類】
   D06F 57/00 20060101AFI20180625BHJP
【FI】
   D06F57/00 310E
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-213086(P2017-213086)
(22)【出願日】2017年11月2日
【審査請求日】2017年11月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517386402
【氏名又は名称】関本 創
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関本 創
【審査官】 大光 太朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−265893(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1759841(KR,B1)
【文献】 実開昭59−070692(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3170347(JP,U)
【文献】 特開2001−113094(JP,A)
【文献】 実開昭52−071939(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3149770(JP,U)
【文献】 実開昭55−063990(JP,U)
【文献】 特開2002−224494(JP,A)
【文献】 米国特許第6454145(US,B1)
【文献】 米国特許第7320182(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に延びる干し物掛けに用いる物干し補助具であって、
物干し補助具本体は、可撓性を有する方形状の平板より成り、
前記物干し補助具本体を円筒形に屈曲した状態に両端部を着脱自在に結合させる結合部と、
複数の通気部とを備え
前記物干し補助具本体を円筒形に屈曲して前記結合部を結合させた後にその結合を解いた際には平板の状態となるように構成され、
円筒形に屈曲した際に周方向となる方向の長さは、円筒形に屈曲した際の内径が前記干し物掛けの外径よりも大径となるように構成され、
円筒形にして前記干し物掛けに設置したとき、前記干し物掛けに対して回動自在であって、
必要に応じて、複数の前記物干し補助具本体を、互いの前記結合部を結合させて連接し円筒形に屈曲した状態においては、内径が拡径した円筒形となるように該結合部が該物干し補助具本体に設けられていることを特徴とする物干し補助具。
【請求項2】
請求項1に記載の物干し補助具において、
前記物干し補助具本体は、円筒形に屈曲した状態の複数の該物干し補助具本体を水平方向に着脱自在に連結させる連結部を備えることを特徴とする物干し補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平方向に延びる干し物掛けに用いる物干し補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
従前から、物干し竿、洗濯紐、ハンガーの水平部などの干し物掛けに取り付け、その上に布団、シーツ、タオルなどの干し物を掛けることで、該干し物の乾燥を促進することができる物干し補助具が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1の物干し補助具は、該物干し補助具に設けられた穴に物干し竿をはめ込んで取り付ける円盤である。
【0004】
この補助具を物干し竿に複数取り付け、その上に干し物を掛けることにより、折り返された干し物の内側に空間ができるため、干し物の乾燥を促進することができる。
【0005】
また、内側に物干し竿を貫通させて用いる円筒形の物干し補助具も知られている(例えば、特許文献2)。
【0006】
特許文献2のものにおいては、円筒形の物干し補助具の中心に物干し竿を貫通させて取り付け、該物干し補助具の上に干し物を掛けることにより、折り返した干し物の内側に空間ができるため、干し物の乾燥を促進することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−24693号公報
【特許文献2】意匠登録第1250233号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1の物干し補助具によれば、物干し竿に円盤が設置された部分と設置されていない部分との間では円盤のない空間ができるので円盤と円盤の間に大きな段差ができるため、その上にシーツ、タオルなどの干し物を掛けた場合、該干し物に凸凹の跡が残り干し物に型崩れを生じさせることがある。
【0009】
そのため、型崩れした洗濯したシーツ、タオルを畳む際には畳みづらく、あるいはそれらを使用する際に見た目や手触りが悪いなどの不都合を生じる場合がある。
【0010】
また、上記特許文献1の物干し補助具の円盤は、干し物を支えるための十分な厚みを有しており、物干し具を収納する際に大きなスペースをとる。
【0011】
上記特許文献2のものでは、複数の円筒形の物干し補助具本体を重ねあわせた複雑な構造となっている。
【0012】
そのため、物干し補助具の製造に手間がかかる。また、物干し補助具を収納する際に大きなスペースをとる。
【0013】
さらに、円筒形の物干し補助具の中心に物干し竿を貫通させて設置する必要があるため、該物干し補助具の設置及び取り外しに手間がかかる。
【0014】
これらに加え、上記特許文献1、特許文献2のいずれの物干し補助具も、径が一定である。そのため、長い干し物によっては干し掛けると該干し物の端が地面に擦れ、その部分の乾燥が阻害されたり、干し物が汚れるなどすることがある。
【0015】
本発明の目的は、かかる従来技術の課題に鑑み、干し物の型崩れを生じさせずに干し物の乾燥を促進することができ、かつこれを簡易な構成で実現できる物干し補助具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
第1発明に係る物干し補助具は、
水平方向に延びる干し物掛けに用いる物干し補助具であって、
物干し補助具本体は、可撓性を有する方形状の平板より成り、
前記物干し補助具本体を円筒形に屈曲した状態に両端部を着脱自在に結合させる結合部と、
複数の通気部とを備え
前記物干し補助具本体を円筒形に屈曲して前記結合部を結合させた後にその結合を解いた際には平板の状態となるように構成され、
円筒形に屈曲した際に周方向となる方向の長さは、円筒形に屈曲した際の内径が前記干し物掛けの外径よりも大径となるように構成され、
円筒形にして前記干し物掛けに設置したとき、前記干し物掛けに対して回動自在であって、
必要に応じて、複数の前記物干し補助具本体を、互いの前記結合部を結合させて連接し円筒形に屈曲した状態においては、内径が拡径した円筒形となるように該結合部が該物干し補助具本体に設けられていることを特徴とする。
【0017】
第1発明の物干し補助具によれば、前記物干し補助具本体を円筒形に屈曲させて干し物掛けに設置するので、円筒形に屈曲した該物干し補助具本体上面半分に段差なく干し物を干し掛けることができるので、その上に掛けたシーツやタオルなどの干し物に型崩れを生じさせない。
【0018】
また、前記物干し補助具を使用しない間は、平板にして保管できるため、複数枚を重ね合わせても物干し具を収納する際に大きなスペースをとる不都合を生じさせないので、容易に収納が可能である。
【0019】
さらに、前記物干し補助具は、可撓性を有する平板の両端部に備えた結合部及び複数の通気部のみの簡易な構成である。通気部は打ち抜き成形したものや型成形したものであってもよい。
【0020】
そのため、物干し補助具は、少ない手間で製造することができる。
【0021】
また、前記物干し補助具本体は、可撓性を有する平板より成ることに加え、複数の通気部を備えているので、非常にたわみやすく、該物干し補助具本体を円筒形に屈曲させる際に都合がよい。
【0022】
そのため、前記物干し補助具を干し物掛けに設置する際には、該物干し補助具を干し物掛けに乗せて、該干し物掛けの外周を囲むように該物干し補助具本体を円筒形に屈曲して両端部を結合させる動作のみで済むため、補助具の設置に手間がかからない。
【0023】
さらに、第1発明の物干し補助具によれば、前記物干し補助具本体を円筒形に屈曲させて干し物掛けに設置するので、該物干し補助具の上で折り返された干し物の内側に空間ができる。
【0024】
また、通気部を複数設けることにより、前記物干し補助具の使用状態において、干し物と該物干し補助具本体との接触面の面積が減り、その分該物干し補助具の上で折り返された干し物の内側において、干し物が外気に触れる面積が増加する。
【0025】
さらに、例えば前記物干し補助具を2つ用い、一方の物干し補助具の結合部を他方の物干し補助具の結合部に結合させ、より大きな径の円筒を形成し、その上に干し物を干し掛けることができる。
【0026】
これにより、一つの物干し補助具を用いる場合に比べ、より大きな径の物干し補助具として用いることができるので、その上に浴衣の帯などの長い干し物をかけても、該干し物の端が地面などに擦れてその乾燥を阻害することをなくすることができる。 これらのことにより、前記物干し補助具に干し掛けた干し物の乾燥を促進することができる。
【0027】
これに加え、一定の勢いをつけて干し物を引き込むことで、前記物干し補助具本体が干し物掛け上で回転するため、干し物掛けに直接干し物を掛けた場合に比べ、少ない力で該干し物を取り込むことが可能となり、干し物を取り込む際の労力が軽減される。
【0028】
同様に、干し物を干し掛ける際には、前記物干し補助具本体を回転させながら干し掛けることができるので、干し物掛けに直接干し物を掛ける場合に比べ、少ない力で該干し物を干し掛けることが可能となり、干し物を干し掛ける際の労力が軽減される。
【0029】
このように、第1発明による物干し補助具によれば、干し物の型崩れを生じさせずに干し物の乾燥を促進することができ、かつこれを簡易な構成で実現できる物干し補助具を提供できる。
【0030】
また、物干し補助具の製造の手間が軽減され、物干し具の収納スペースの軽減が図られ、補助具の設置時の手間が軽減される。
【0031】
これに加え、第1発明の物干し補助具によれば、干し物の取り込みや干し掛ける際の労力も軽減できる。
【0032】
第2発明に係る物干し補助具は、第1発明において、前記物干し補助具本体は、前記結合部により結合して円筒形に屈曲した状態の複数の該物干し補助具本体を水平方向に着脱自在に連結させる連結部を備えることを特徴とする。
【0033】
第2発明によれば、屈曲した状態の複数の該物干し補助具本体を水平方向に着脱自在に連結させることができる。
【0034】
そのため、2つ以上の物干し補助具本体を水平方向に連結させることで、任意の干し物の幅に合わせることができるので、幅が広い干し物を干し掛けても型崩れを生じさせない。
【0035】
また、幅が広い干し物を干し掛けた場合でも該物干し補助具の上で折り返された干し物の内側に空間ができ、干し物の乾燥を促進することができる。
【0036】
さらに、前記物干し補助具が互いに連結されているので、該物干し補助具の間に隙間ができないように設置する際の手間が軽減される。
【0037】
このように、第2発明による物干し補助具によれば、幅の広い干し物であっても効果的にその型崩れを生じさせずに干し物の乾燥を促進することができ、かつこれを簡易な構成で実現できる物干し補助具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本実施形態の物干し補助具の収納時の状態を表す斜視図。
図2】本実施形態の物干し補助具の使用状態を示す斜視図。
図3】本実施形態の物干し補助具の使用状態の変更例を示す斜視図。
図4】本実施形態の物干し補助具の変更例を示す斜視図。
図5】本実施形態の物干し補助具の変更例の使用状態を示す斜視図。
図6】本実施形態の物干し補助具の変更例の使用状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0039】
まず、図1を参照して、本実施形態の物干し補助具の収納時の状態について説明する。
【0040】
図1は、本実施形態の物干し補助具の収納時の状態を示している。
【0041】
本実施形態の物干し補助具本体1は、可撓性のある合成樹脂からなる平板より成り、一対の結合部2A、2Bと、複数の通気部3とを備える。
【0042】
一対の結合部2A、2Bは、その一方を一端部結合部2A、他方を他端部結合部2Bとする。一端部結合部2Aと他端部結合部2Bとは、例えば面ファスナーなどで構成され、相互に着脱自在に結合することができる。
【0043】
一対の結合部2A、2Bは、例えば物干し補助具本体1を円筒形に屈曲し、物干し補助具本体1の両端部を重ねあわせた際に相互に向かい合うように設けられる。
【0044】
図1においては、一端部結合部2Aは物干し補助具本体1の表面4に3つ、他端部結合部2Bは物干し補助具本体1の裏面5に3つそれぞれ設けられている。
【0045】
あるいは、物干し補助具本体1を円筒形に屈曲した際に相互に向かい合う物干し補助具本体1の両端部の側面に一対の結合部を2A、2Bを設けることとしてもよい。
【0046】
複数の通気部3は、その中を外気が通り抜けることができる。通気部は打ち抜き成形したものや型成形したものであってもよい。
【0047】
本実施形態の物干し補助具は、可撓性を有する平板の両端部に備えた一対の結合部2A、2B及び複数の通気部3のみの簡易な構成である。
【0048】
そのため、物干し補助具は、少ない手間で製造することができる。
【0049】
また、物干し補助具を使用しない間は、平板にして保管できるので、複数枚を重ね合わせた場合であっても物干し補助具を収納する際に大きなスペースをとる不都合を生じさせず、容易に収納が可能である。
【0050】
また、物干し補助具本体1は、表面4側、裏面5側のいずれの側にも屈曲させて円筒形とすることができるので、一面側にのみ屈曲させることによる丸め癖が生じる可能性を軽減できる。
【0051】
次に、図2を参照して、本実施形態の物干し補助具の使用状態について説明する。
【0052】
物干し補助具の使用状態においては、まず物干し補助具本体1を物干し竿、洗濯紐、ハンガーの水平部などの干し物掛け6に乗せ、干し物掛け6の外周を囲むように物干し補助具本体1を円筒形に屈曲させる。
【0053】
その後に、一端部結合部2Aと他端部結合部2Bとを結合させ、物干し補助具本体1を円筒形に屈曲させた状態を維持する。
【0054】
この状態の物干し補助具を用いることにより、円筒形に屈曲した該物干し補助具本体上面半分に段差なく干し物9を干し掛けることができるので、その上に掛けたシーツやタオルなどの干し物9に型崩れを生じさせない。
【0055】
また、物干し補助具本体1は、可撓性を有する平板より成ることに加え、複数の通気部3を備えているので、非常にたわみやすく、干し補助具本体1を円筒形に屈曲させる際に都合がよい。
【0056】
そのため、物干し補助具を干し物掛け6に設置する際には、干し補助具本体1を干し物掛け6に乗せて、該干し物掛け6の外周を囲むように該物干し補助具本体1を円筒形に屈曲して両端部を結合させる動作のみで済むため、補助具の設置に手間がかからない。
【0057】
また、本実施形態の物干し補助具によれば、物干し補助具の上で折り返された干し物の内側7に空間ができる。
【0058】
さらに、物干し補助具本体1に複数の通気部3を設けることにより、物干し補助具の使用状態において、干し物9と干し補助具本体1との接触面の面積が減り、その分該物干し補助具の上で折り返された干し物の内側7において、干し物9が外気に触れる面積が増加する。
【0059】
これらのことにより、干し物9の乾燥を促進することができる。
【0060】
これに加え、一定の勢いをつけて干し物9を引き込むことで、物干し補助具本体1が干し物掛け6上で回転するため、干し物掛け6に直接干し物9を掛けた場合に比べ、少ない力で該干し物9を取り込むことが可能となり、干し物9を取り込む際の労力が軽減される。
【0061】
同様に、干し物9を干し掛ける際には、前記物干し補助具本体1を回転させながら干し掛けることができるので、干し物掛けに直接干し物9を掛ける場合に比べ、少ない力で該干し物9を干し掛けることが可能となり、干し物9を干し掛ける際の労力が軽減される。
【0062】
なお、物干し補助具に掛けた干し物9が風等により吹き飛ばされることを防止するため、一つ以上のピンチなどにより干し物9と物干し補助具本体1とを挟み込むように固定することが望ましい。
【0063】
このように、本実施形態の物干し補助具によれば、干し物9の型崩れを生じさせずに干し物9の乾燥を促進することができ、かつこれを簡易な構成で実現できる物干し補助具を提供できる。
【0064】
また、物干し補助具の設置時の手間が軽減される。
【0065】
これに加え、本実施形態の物干し補助具によれば、干し物9の取り込みや干し掛ける際の労力も軽減できる。
【0066】
次に、図3を参照して本実施形態の物干し補助具の使用状態の変更例について説明する。 本実施形態の物干し補助具によれば、長い干し物9を乾かす場合には、物干し補助具1を複数個結合させて用いることができる。
【0067】
この場合は、例えば前記物干し補助具を2つ用い、一方の物干し補助具の結合部を他方の物干し補助具の結合部に結合させ、より大きな径の円筒を形成し、干し物掛けに設置する。
【0068】
これにより、一つの物干し補助具を用いる場合に比べ、より大きな径の物干し補助具として用いることができるので、その上に浴衣の帯などの長い干し物9をかけても、該干し物9の端が地面などに擦れてその乾燥を阻害したり、汚れたり傷んだりする可能性が軽減される。
【0069】
また、結合させる物干し補助具の数を増やすことで、さらに大きな径の物干し補助具として用いてもよい。
【0070】
このように、本実施形態の物干し補助具によれば、浴衣の帯などの長い干し物9であっても、型崩れを生じさせずに干し物9の乾燥を促進することができ、かつこれを簡易な構成で実現できる物干し補助具を提供できる。
【0071】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。
【0072】
以下、図4〜6を参照して、本実施形態の物干し補助具の変更例について説明する。なお、同一の構成については、同一の符号を付して、説明を省略することがある。
【0073】
図4は、本実施形態の物干し補助具の変更例を示している。
【0074】
本実施形態の変更例の物干し補助具本体1は、平板より成り、一対の結合部8A、8Bと、複数の通気部3と、一対の連結部8C、8Dとを備える。
【0075】
一対の結合部は、例えばフック状の結合用係合部8Aと、孔状の結合用係合受け部8Bとで構成される。結合用係合部8Aと結合用係合受け部8Bとは、着脱自在に係合できる。
【0076】
結合用係合部8A、結合用係合受け部8Bは、例えば物干し補助具本体1を円筒形に屈曲し、物干し補助具本体1の両端部を重ねあわせた際に相互に向かい合うように設けられる。
【0077】
一対の連結部は、例えばフック状の連結用係合部8Cと、孔状の連結用係合受け部8Dとで構成される。
【0078】
連結用係合部8Cと連結用係合受け部8Dとは、屈曲した状態の複数の物干し補助具本体1を水平方向に着脱自在に連結させることができる。
【0079】
連結用係合部8Cと連結用係合受け部8Dとは、複数の物干し補助具を物干し掛け6に水平方向に並べて設置した際に、相互に係合できるように設けられる。
【0080】
図4においては、結合用係合部8Aは物干し補助具本体1の一方の端部の表面4に3つ、結合用係合受け部8Bは物干し補助具本体1の他方の端部に3つそれぞれ設けられている。
【0081】
また、連結用係合部8Cは物干し補助具本体1の一方の側部の表面4に3つ、連結用係合受け部8Dは物干し補助具本体1の他方の側部に3つそれぞれ設けられている。
【0082】
本実施形態の物干し補助具は、可撓性を有する平板の両端部に備えた一対の結合部8A、8B、両側部に備えた一対の連結部8C、8D、及び複数の通気部3のみの簡易な構成である。
【0083】
そのため、物干し補助具は、少ない手間で製造することができる。
【0084】
このように、本実施形態の物干し補助具によれば、簡易な構成の物干し補助具を提供できる。
【0085】
図5は、本実施形態の物干し補助具の変更例の使用状態を説明する斜視図である。
【0086】
本実施形態の物干し補助具の変更例の使用状態においては、例えば2つの物干し補助具を用いる。
【0087】
まず第1の物干し補助具本体1を干し物掛け6に乗せ、干し物掛け6の外周を囲むように第1の物干し補助具本体1を円筒形に屈曲させる。
【0088】
その後に、第1の物干し補助具の結合用係合部8Aと結合用係合部8Bとを係合させ、物干し補助具本体1を円筒形に屈曲させた状態を維持する。
【0089】
続いて、第2の物干し補助具についても、第1の物干し補助具と同一の工程により、第1の物干し補助具と水平方向に隣り合うように物干し掛け6に設置する。
【0090】
そしてさらに、例えば第2の物干し補助具の連結用係合部8Cを、第1の物干し補助具の連結用係合受け部8Dと係合させ、第1の物干し補助具と、第2の物干し補助具とを連結させる。
【0091】
2つ以上の物干し補助具本体1を水平方向に連結させることで、任意の干し物9の幅に合わせることができるので、幅が広い干し物9を干し掛けても型崩れを生じさせない。
【0092】
また、幅が広い干し物9を干し掛けた場合でも物干し補助具の上で折り返された干し物の内側7に空間ができ、干し物9の乾燥を促進することができる。
【0093】
さらに、前記物干し補助具が水平方向にずれることを容易に防止できるので、該物干し補助具の間に隙間ができないように設置する際の手間が軽減される。
【0094】
このように、本実施形態の物干し補助具の変更例によれば、幅の広い干し物9であっても効果的にその型崩れを生じさせずに干し物9の乾燥を促進することができ、かつこれを簡易な構成で実現できる物干し補助具を提供できる。
【0095】
次に、図6は、本実施形態の物干し補助具の変更例の使用状態である。
【0096】
本実施形態の物干し補助具の変更例によれば、長い干し物9を乾かす場合には、水平方向に複数連結させるとともに、さらに物干し補助具を複数個結合させて用いることができる。
【0097】
この場合は、例えば前記物干し補助具を4つ用いる。
【0098】
まず第1の物干し補助具の結合用係合部8Aを第2の物干し補助具の結合用係合部8Bに、また第1の物干し補助具の結合用係合部8Bを第2の物干し補助具の結合用係合部8Aにそれぞれ係合させ、より大きな径の円筒を形成し、干し物掛けに設置する。
【0099】
続いて、第3・4の物干し補助具についても、第1・2の物干し補助具と同一の工程により、第1・2の物干し補助具により形成した大きな径の物干し補助具と水平方向に隣り合うように物干し掛け6に設置する。
【0100】
そしてさらに、例えば第3・4の物干し補助具の連結用係合部8Cを、第1・2の物干し補助具の連結用係合受け部8Dと係合させ、第1・2の物干し補助具により形成した大きな径の物干し補助具と、第3・4の物干し補助具により形成した大きな径の物干し補助具とを連結させる。
【0101】
これにより、任意の干し物9の幅に合わせることができ、かつより大きな径の物干し補助具として用いることができるので、幅が広く、長い干し物9を干し掛けても型崩れを生じさせず、該干し物9の端が地面などに擦れてその乾燥を阻害したり、汚れたり傷んだりすることを防止できる。
【0102】
このように、本実施形態の物干し補助具によれば、幅が広く、長い干し物9を干し掛けても型崩れを生じさせずに干し物9の乾燥を促進するとができ、かつこれを簡易な構成で実現できる物干し補助具を提供できる。
【0103】
なお、連結及び結合させる物干し補助具の数を増やすことで、さらに大きな径とより広い幅を有する物干し補助具として用いてもよい。
【0104】
以上、物干し補助具の構成について一通り説明したが、物干し補助具本体の大きさや可撓性の度合は、変更してさまざまな大きさや重さの干し物9を掛けることができるようにしてもよい。
【0105】
そのような構成とすることで、タオルなどの小さな干し物9を乾かす場合や、敷布団やマットレスなどの大きくて重いものを乾かす際にも、本発明による物干し補助具を使用し、それらの乾燥を促すことができる。
【符号の説明】
【0106】
1…物干し補助具本体、2A…一端部結合部、2B…他端部結合部、3…通気部、4…表面、5…裏面、6…干し物掛け、7…折り返された干し物の内側、8A…結合用係合部、8B…結合用係合受け部、8C…連結用係合部、8D…連結用係合受け部、9…干し物。
【要約】
【課題】干し物の型崩れを生じさせずに干し物の乾燥を促進することができ、かつこれを簡易な構成で実現できる物干し補助具を提供する。
【解決手段】
本発明による物干し補助具は、水平方向に延びる干し物掛けに用いる物干し補助具であって、物干し補助具本体は、可撓性を有する平板より成り、物干し補助具本体は、物干し補助具本体を円筒形に屈曲して両端部を着脱自在に結合させる結合部と、複数の通気部とを備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6