特許第6354046号(P6354046)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6354046
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】自動車教習所システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20180702BHJP
   G07C 1/00 20060101ALI20180702BHJP
   G06K 17/00 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G07C1/00 C
   G06K17/00 022
【請求項の数】9
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-30880(P2014-30880)
(22)【出願日】2014年2月20日
(65)【公開番号】特開2015-156129(P2015-156129A)
(43)【公開日】2015年8月27日
【審査請求日】2017年1月5日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 販売日: 平成25年9月18日 販売した場所: 株式会社中央自動車学校(東京都江東区塩浜2−8−4)
(73)【特許権者】
【識別番号】390010386
【氏名又は名称】NECマグナスコミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
(72)【発明者】
【氏名】小林 博
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 財久
【審査官】 大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−256052(JP,A)
【文献】 特開2012−015623(JP,A)
【文献】 特開2009−163343(JP,A)
【文献】 特開2005−157599(JP,A)
【文献】 特開2010−140426(JP,A)
【文献】 特開2003−242317(JP,A)
【文献】 特開2000−311220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06K 17/00
G07C 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車教習所の業務情報を管理するサーバを備えた自動車教習所システムであって、
前記サーバは、
前記自動車教習所の各指導員のICカード免許証に記憶されたカード記憶情報、前記指導員に固有の指導員ID、前記ICカード免許証の有無を表す免許フラグを夫々に格納する指導員情報格納手段と、
前記ICカード免許証からカード記憶情報を読み取る免許証読み取り手段と、
前記各手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記免許証読み取り手段から取得したカード記憶情報に基づいて前記指導員情報格納手段から指導員IDを検索し、前記検索結果として指導員IDを取得した場合に、当該指導員が前記ICカード免許証を携帯していることとして前記免許フラグを有に設定して前記指導員情報格納手段に格納するように制御することを特徴とする自動車教習所システム。
【請求項2】
前記指導員についての情報を入力する事務用端末を備え、
前記指導員情報格納手段は、指導員の氏名を指導員ID毎に格納し、
前記制御手段は、前記事務用端末から取得した指導員の氏名に基づいて前記指導員情報格納手段から指導員IDを検索し、前記検索結果として指導員IDを取得した場合に、当該指導員が前記ICカード免許証を携帯していないこととして前記免許フラグを無に設定して前記指導員情報格納手段に格納するように制御することを特徴とする請求項1に記載の自動車教習所システム。
【請求項3】
前記指導員情報格納手段は、指導員の出勤時刻又は退勤時刻を指導員ID毎に格納し、
前記制御手段は、前記検索結果として指導員IDを取得した場合に、当該指導員の出勤時刻又は退勤時刻を前記指導員情報格納手段に格納するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車教習所システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記検索結果として指導員IDを取得した場合に、前記ICカード免許証から読み取ったカード記憶情報に基づいて、当該ICカード免許証の有効期限までの残日数を表示するように制御することを特徴とする請求項1に記載の自動車教習所システム。
【請求項5】
前記サーバは、技能教習を担当する指導員の指導員IDを教習スケジュール毎に格納するスケジュール格納手段を備え、
前記制御手段は、前記スケジュール格納手段から取得した教習スケジュール中の技能教習を担当する指導員IDに基づいて、前記指導員情報格納手段から免許フラグを読み出し、当該指導員の免許フラグが無に設定されている場合に、当該指導員による技能教習が不可である旨のメッセージを前記事務用端末に表示することにより警告するように制御することを特徴とする請求項に記載の自動車教習所システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記スケジュール格納手段から取得した教習スケジュール中の技能教習を担当する指導員IDに基づいて前記指導員情報格納手段から免許フラグを読み出し、当該指導員の免許フラグが無に設定されている場合に、当該指導員とは異なる他の指導員に当該技能教習を振り替える処理を行い、該振り替え結果の教習スケジュールを前記スケジュール格納手段に格納するように制御することを特徴とする請求項5に記載の自動車教習所システム。
【請求項7】
前記指導員情報格納手段は、指導員のメールアドレスを指導員ID毎に格納し、
前記制御手段は、前記振り替え処理により新たに担当となった他の指導員の指導員IDに基づいて、前記指導員情報格納手段から当該他の指導員のメールアドレスを読み出し、スケジュール変更があった旨のメッセージを記載した電子メールを当該メールアドレス宛に送信するように制御することを特徴とする請求項6に記載の自動車教習所システム。
【請求項8】
前記サーバは、教習生に固有の教習生ID、前記教習生のメールアドレスを教習生ID毎に格納する教習生情報格納手段を備え、
前記スケジュール格納手段は、技能教習を担当する指導員が指名されていることの有無を表す指名予約フラグ、教習生IDを教習スケジュール毎に格納し、
前記制御手段は、前記指導員の免許フラグが無に設定されている場合に、前記スケジュール格納手段から取得した前記指名予約フラグが有に設定されているときには、前記スケジュール格納手段から教習生IDを取得し、前記教習生情報格納手段から当該教習生IDのメールアドレスを取得し、前記指名予約された指導員が技能教習を行えないこと表すメッセージを記載した電子メールを当該教習生のメールアドレス宛に送信するように制御することを特徴とする請求項5に記載の自動車教習所システム。
【請求項9】
前記制御手段は、他の指導員への振り替え処理を希望するか、或いは再予約を希望するかを確認するためのWebページのリンク情報を前記電子メールに記載しておくことを特徴とする請求項8に記載の自動車教習所システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車教習所の指導員の勤怠管理、教習スケジュール管理に好適な自動車教習所システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車教習所において、指導員が教習生とともに自動車に乗車して運転技術についての指導を行う技能教習に際しては、指導員には自身の運転免許証を携帯することが求められる。
自動車教習所の敷地内の教習コースを走行する際は免許証不携帯であっても法的な問題はないが、多くの自動車教習所では、一般道路での技能教習に際しては勿論、敷地内の教習コースでの技能教習のときにも、指導員が免許証を携帯することを義務づけている。
このため、指導員が自動車教習所に出勤した際に、指導員が運転免許証を携帯していることを担当者が確認するようにしている。しかし、指導員が免許証を携帯し忘れることがたまにあり、且つ担当者による免許証携帯の有無チェックが行われないこともあり得る。このような場合には、指導員は免許証不携帯で敷地内外で技能教習を行うことになる。
しかし、人為的なチェックミスによる運転免許証の携帯忘れと、それに起因した免許証不携帯での実技教習に対する防止対策はなされていなかった。
このため、指導員が免許証を忘れてきたことが事前に判明した場合には、代替の指導員への振り替え作業を行うなど、煩雑な作業が必要であった。
また、出退勤に関しては指導員がタイムレコーダに打刻しておき、勤怠管理を行う部署が手計算で勤務時間を集計して給与計算を行っていたが、煩雑であり、この点の改善が望まれていた。
【0003】
従来の特許文献としては、教習生の教習予約の受付や、教習スケジュールを管理することが主要な機能について、特許文献1及び2が報告されている。
詳しくは、特許文献1には、通信回線を介して教習の予約を行う場合、受講者端末は、教習所サーバにより提供されるホームページにアクセスして、受講者の操作により受講者コードを入力して送信し、所定の認証を受けた後に、予約情報を入力して送信する。この場合、受講者の電子メールアドレスを入力可能とし、この電子メールアドレス宛に確認メール等の返信を可能とする。これに対して、教習所サーバは、受信した受講者コードに基づいて、その予約情報をデータベースに登録することが開示されている。
特許文献2には、携帯端末装置から入力された自動車教習に係る教習情報を事務所側端末装置を介してコンピュータ装置に伝送し、コンピュータ装置を用いて教習情報に基づき教習課程や次回の教習カリキュラムを管理することが開示されている。
しかし、これらの特許文献にも、人為的なチェックミスによる運転免許証の携帯忘れと、それに起因した免許証不携帯での実技教習を防止する対策、更には指導員の出退勤管理については開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−234843公報
【特許文献2】特開2002−024411公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、上記従来の技術によっても、運転免許証を携帯していない指導員による技能教習を確実に防止することができなかった。
また、指導員が自動車教習所に出勤した際に、担当者が運転免許証を目視確認する必要があるため、担当者に多大な作業負担を強いるといった問題があった。
さらに、指導員の出退勤管理を行うためにタイムカードを用いた出退勤管理装置が別途に必要であった。
また、運転免許証を携帯していない指導員が担当する予定であった技能教習のスケジュールを他の指導員に割り振るといったスケジュール管理に多大な作業負担を強いるといった問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、運転免許証を携帯していない指導員による技能教習を確実に防止することができ、指導員が自動車教習所に出勤した際の目視確認等の作業負担を低減することができ、指導員の出退勤管理を効率化することができ、さらに、運転免許証を携帯していない指導員が担当する予定であった技能教習のスケジュールを他の指導員に割り振る際の作業負担を低減することが可能な自動車教習所管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、自動車教習所の業務情報を管理するサーバを備えた自動車教習所システムであって、前記サーバは、前記自動車教習所の各指導員のICカード免許証に記憶されたカード記憶情報、前記指導員に固有の指導員ID、前記ICカード免許証の有無を表す免許フラグを夫々に格納する指導員情報格納手段と、前記ICカード免許証からカード記憶情報を読み取る免許証読み取り手段と、前記各手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記免許証読み取り手段から取得したカード記憶情報に基づいて前記指導員情報格納手段から指導員IDを検索し、前記検索結果として指導員IDを取得した場合に、当該指導員が前記ICカード免許証を携帯していることとして前記免許フラグを有に設定して前記指導員情報格納手段に格納するように制御することを特徴とする自動車教習所システム。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ICカード免許証から取得したカード記憶情報に基づいて指導員IDを取得した場合に、当該指導員がICカード免許証を携帯していることとして免許フラグを有に設定することで、運転免許証を携帯している指導員のみに技能教習を行わせることができ、運転免許証を携帯していない指導員による技能教習を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る自動車教習所システムの一例を示す概略的なブロック図である。
図2図1に示すIC免許証をチェックするためのフローチャートである。
図3】(a)(b)は図1に示す打刻用端末に表示される表示画面例を示す図である。
図4】(a)(b)は図1に示す打刻用端末に表示される表示画面例を示す図である。
図5】指導員がIC免許証を携帯せずに出勤した場合の事務員操作モードでの処理について説明するためのフローチャートである。
図6】指導員がIC免許証を携帯せずに出勤した場合に他の指導員への自動振り替え処理を行うまでの処理について説明するためのフローチャートである。
図7】スケジュール変更操作処理の処理内容について詳しく説明するためのサブルーチンのフローチャートである。
図8】スケジュール自動振り分け処理の処理内容について詳しく説明するためのサブルーチンのフローチャートである。
図9】本発明の第2実施形態に係る自動車教習所システム21の一例を示す概略的なブロック図である。
図10】教習生の希望に応じて他の指導員へ担当指導員を振り分ける処理の処理内容について詳しく説明するためのフローチャートである。
図11】電子メールを用いて教習生の希望を聞くためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、近年、非接触ICタグを埋め込んだICカード免許証(以下、IC免許証という)に切り替わったことを活用して、指導員のIC免許証から読み取った情報を、指導員の出退勤管理に利用すると共に、免許証携帯チェックを行う。また、教習スケジュールと連携して、免許証不携帯の指導員による技能教習を確実に防止する自動車教習所システムを提供することにある。また、免許証の有効期限チェックを同時に行い免許証の有効期限切れを防止することもできる。さらに運転免許証をカードリーダに接近させて情報を読み取った時刻をタイムレコーダの代わりとして出退勤の打刻記録のデータとして、勤怠管理する部署へCSVデータ出力をすることによって手計算を省くこともできる。
【0011】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動車教習所システムの一例を示す概略的なブロック図である。
本実施形態の特徴は、従来の自動車教習所システムと構成上大きく異なる点は、IC免許証から免許証情報を読み取るためのカードリーダを備えたことにある。
図1において、自動車教習所システム1には、サーバ2と教習生PC3とがネットワークNを介して接続されている。サーバ2は、制御部2aを備えており、制御部2aは、内部にHDD、ROM、RAM、CPU及びタイマを有し、HDDからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM上に展開してOSを起動する。さらに、制御部2aは、OS管理下において、HDDからプログラムを読み出し、指導員の出退勤情報や教習スケジュール等の業務情報を管理する。
サーバ2には、カードリーダ5、教習生DB6、教習情報DB7、指導員DB8が接続されている。カードリーダ5は、指導員のIC免許証4から免許証情報を読み取り、サーバ2に割り込み信号を出力した後に、免許証情報を出力する。
【0012】
教習生DB6は、教習生に固有の教習生ID、教習生に固有の氏名、教習生が履修した教習コースの管理番号についての履歴を表す教習履歴、教習生が所有する携帯電話やパーソナルコンピュータPCのメールアドレス等をレコード毎に記憶していることとする。
教習情報DB7は、教習コースの管理番号を表す教習管理番号No.、教習生に固有の教習生ID、教習コースの開始時刻を表す教習開始時刻、教習コースの終了時刻を表す教習終了時刻、指導員に固有の指導者担当ID、特定の指導員を指名して予約したことを表す指名予約フラグ等がレコード毎に格納されている。
指導員DB8は、指導員に固有の指導員ID、指導員の氏名、指導員のICカード免許証に記憶されたカード記憶情報と同じカード記憶情報、指導員の出退勤の時刻を表す出退勤データ、ICカード免許証の有無を表す免許フラグ、指導員が携帯する携帯電話のメールアドレス等がレコード毎に格納されている。
また、サーバ2には、打刻用端末11、事務用端末12、教習生用予約端末14が接続されている。
打刻用端末11は、サーバ2から入力される様々なメッセージを表示するもので、カードリーダ5の近傍に設置する。または、打刻用端末11にカードリーダ5が接続されていてもよい。
事務用端末12は、タッチパネルを介して様々な情報をサーバ2に入力するとともに、サーバ2からの情報を表示することができる。
教習生用予約端末14は、タッチパネルを介して様々な情報をサーバ2に入力するとともに、サーバ2からの情報を表示することができる。
【0013】
次に、図2に示すフローチャート、図3及び図4に示す表示画面例を参照して、IC免許証4をチェックするための処理について説明する。図2は自動車教習所システムにおいて、指導員のIC免許証4をチェックするための処理を示すフローチャートである。
まず、指導員がIC免許証4を携帯して自動車教習所に出勤した際に、自身のIC免許証4をカードリーダ5に接近したとする。カードリーダ5は、サーバ2に接続されており、IC免許証4がカードリーダ5に接近された場合、カードリーダ5から割り込み信号が制御部2aに出力される。
まず、ステップS1では、制御部2aは、初期画面を生成して打刻用端末11に出力する。この結果、図3(a)に示すように、打刻用端末11に待ち受け画面が表示される。
次いで、ステップS5では、制御部2aは、カードリーダ5から割り込み信号が入力された場合(S5、Yes)には、ステップS10に進む。
カードリーダ5から割り込み信号が入力された場合、ステップS10では、制御部2aは、カードリーダ5を介してIC免許証4からカード記憶情報を取得する。IC免許証4からカードリーダ5に読み取れるカード記憶情報としては、IC免許証4の交付年月日(例えば、Y年M月D日)、有効期限の末日(例えば、Y年M月D日)である。そこで、第1実施形態では、IC免許証4から読み取ったIC免許証の交付年月日を上位側の桁数とし、有効期限の末日を下位側の桁として組み合わせた16桁の数をカード記憶情報として取り扱うこととする。
【0014】
次いで、ステップS15では、制御部2aは、IC免許証4から取得したカード記憶情報をキーとして指導員DB8の指導員ID欄から検索し、検索結果として指導員IDがある場合にはRAMに記憶する。
次いで、ステップS15では、制御部2aは、指導員DB8に登録されている免許証か否かを判断する。なお、指導員DB8に免許証のカード記憶情報が登録されていない場合には検索結果がエラーとなることとする。
ここで、指導員DB8に登録されている免許証である場合(S20、Yes)には、ステップS30に進む。一方、指導員DB8に登録されていない免許証である場合(S20、No)には、ステップS25に進む。
ステップS25では、制御部2aは、未登録カードである旨の警告メッセージを打刻用端末11に出力することで、カードリーダ5上に接近したカードが未登録であることを警告表示する。
一方、指導員DB8に登録されている免許証である場合、ステップS30では、制御部2aは、タイマから現在の年月日を取得し、IC免許証4から取得した有効期限日までの残日数を算出し、RAMに記憶する。
残日数=有効期限日−現在の年月日 (1)
【0015】
次いで、ステップS35では、制御部2aは、IC免許証は有効期限まで30日未満か否かを判断する。すなわち、制御部2aは、RAMから読み出した残日数が30日未満か否かを判断する。ここで、残日数が30日未満である場合(S35、Yes)には、ステップS40に進む。一方、残日数が30日未満ではない場合(S35、No)にはステップS55に進む。
次いで、残日数が30日未満である場合にステップS40では、制御部2aは、有効期限切れか否かを判断する。すなわち、制御部2aは、残日数の符号が「−(マイナス)」であれば有効期限切れとして判断し、ステップS45に進む。一方、制御部2aは、残日数の符号が「+(プラス)」であれば有効期限切れではないと判断し、ステップS50に進む。
次いで、有効期限切れである場合、ステップS45では、制御部2aは、有効期限切れである旨の警告メッセージを打刻用端末11に出力することで、図4(b)に示すように、カードリーダ5上に接近したカードが有効期限切れであることを警告表示する。
次いで、ステップS50では、制御部2aは、IC免許証4の更新を促す旨の警告メッセージを打刻用端末11に出力することで、図4(a)に示すように、カードリーダ5上に接近したIC免許証4の更新が必要であることを警告表示する。
【0016】
次いで、ステップS55では、制御部2aは、RAMから読み出した残日数を打刻用端末11に出力することで、図3(b)又は図4(a)に示すように、残日数を表示する。
このように、IC免許証4の有効期限までの残日数を表示することで、IC免許証4の有効期限切れ状態の発生を抑制することができる。
次いで、ステップS60では、制御部2aは、タイマから現在の時刻を取得し、当該指導員IDの出勤時刻として指導員DB8の出退勤データに記憶する。なお、指導員DB8の出退勤データには出社時刻と、退社時刻をそれぞれ記憶するための領域が設けられている。
次いで、ステップS65では、制御部2aは、当該指導員IDの免許証フラグを「無」から「有」に変更して指導員DB8に記憶する。
なお、退勤時も指導員がIC免許証4をカードリーダ5に翳すことにより、退勤時刻と免許証フラグ「無」を指導員DB8に格納するように構成してもよい。また、表1は指導員DB8のデータ構成を示しており、指導員DB8には、指導員ID、氏名、カード記憶情報、出退勤データ、免許フラグ、メールアドレス等がレコード毎に格納されている。また、タイマから読み出された日付が更新された場合に、制御部2aにより全ての指導員IDの免許フラグが「無」に設定されることとする。
【0017】
【表1】
【0018】
このように、IC免許証4から取得したカード記憶情報に基づいて指導員IDを取得した場合に、当該指導員の出勤時刻を格納し、当該指導員がICカード免許証を携帯しているものと判定して免許フラグを「有」に設定することで、運転免許証を携帯している指導員のみに技能教習を行わせることができ、運転免許証を携帯していない指導員による技能教習を確実に防止することができる。
また、指導員の出退勤管理を行うことができるので、従来のようにタイムカードなどの他の出退勤管理装置が不要になり、出退勤管理に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
【0019】
次に、図5に示すフローチャートを参照して、指導員がIC免許証4を携帯せずに出勤した場合の事務員操作モードでの処理について説明する。
まず、事務員端末12には表示部13aとしてタッチパネル付きモニタが接続されており、表示部13aの表示画面には事務処理を行うための各種モードキー・ボタンが表示されていることとする。指導員がIC免許証4を携帯せずに教習所に出勤した際に、指導員はIC免許証を忘れたことを事務員に告げる。
ステップS101では、制御部2aは、表示部13aに表示されている事務員操作モード・ボタンが操作(タッチ)されたか否かを判断する。事務員操作モード・ボタンが操作された場合にはステップS105に進む。一方、事務員操作モード・ボタンが操作されていない場合にはステップS101に戻る。
事務員操作モード・ボタンが操作された場合、ステップS105では、制御部2aは、キーボード13bから入力された指導員の氏名をRAMに記憶する。
【0020】
次いで、ステップS110では、制御部2aは、指導員の氏名をキーとして指導員DB8から指導員IDを検索し、検索結果をRAMに記憶する。
次いで、ステップS115では、制御部2aは、タイマから現在の時刻を取得し、当該指導員IDの出勤時刻として指導員DB8の出退勤データ欄に記憶する。
なお、指導員DB8は、指導員の出勤時刻又は退勤時刻を指導員ID毎に格納しているので、制御部2aは、ステップS110において、指導員IDを検索キーとして検索を行い、検索結果として指導員IDを取得した場合に、当該指導員の出勤時刻又は退勤時刻を指導員DB8に格納するように制御してもよい。
次いで、ステップS120では、制御部2aは、当該指導員IDの免許証フラグを「無」として指導員DB8に記憶する。この結果、表1に示すように、指導員DB8の個々のレコードに出退勤データ及び免許証フラグのデータが記憶される。
【0021】
このように、指導員の氏名(又は指導員ID)に基づいて指導員IDを取得した場合に、当該指導員の出勤時刻を指導員DB8に格納し、当該指導員がIC免許証4を携帯していないものと判定して免許フラグを「無」に設定することで、運転免許証を携帯していない指導員のみに技能教習を行わせないようにすることができ、運転免許証を携帯していない指導員による技能教習を確実に防止することができる。
また、指導員の出退勤管理を行うことができるので、従来のようにタイムカードなどの他の出退勤管理装置が不要になり、出退勤管理に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
指導員DB8の免許証フラグが「無」となっている指導員は、技能教習を行うことができない。
このとき、自動車教習所システムは、例えば、以下のように機能する。
なお、表2は教習情報DB7のデータ構成を示しており、教習情報DB7には、教習管理番号No.、教習開始時刻、教習終了時刻、指導者担当ID等がレコード毎に格納されている。
【0022】
【表2】
【0023】
次に、図6に示すフローチャートを参照して、指導員がIC免許証を携帯せずに出勤した場合に他の指導員への自動振り替えを行うまでの処理について説明する。
まず、事務員端末12には表示部13aとしてタッチパネル付きモニタが接続されており、表示部13aの表示画面には事務処理を行うための各種モードキー・ボタンが表示されていることとする。指導員は、IC免許証4を忘れたことを事務員に告げられ、図5に示すステップS120において、制御部2aは、当該指導員IDの免許証フグラを「無」として指導員DB8に記憶したこととする。
このとき、事務員端末12に接続されている表示部13aには、スケジュール訂正モードに進むことを表すスケジュール訂正モード・ボタンが表示されている。
そこで、ステップS201では、制御部2aは、表示部13aに表示されているスケジュール訂正モード・ボタンが操作(タッチ)されたか否かを判断する。スケジュール訂正モード・ボタンが操作された場合にはステップS205に進む。一方、スケジュール訂正モード・ボタンが操作されていない場合にはステップS100に戻る。
次いで、ステップS205では、制御部2aは、当該指導員IDをキーとして教習情報DB7から本日のスケジュールを読み出してRAMに記憶する。この結果、RAMに当該指導員IDが指定されている本日のスケジュールが記憶される。
【0024】
次いで、ステップS210では、制御部2aは、当該指導員IDの本日のスケジュール中に技能教習の予定はあるか否かを判断する。当該指導員IDの本日のスケジュール中に技能教習の予定がある場合にはステップS215に進む。一方、当該指導員IDの本日のスケジュール中に技能教習の予定がない場合はステップS201に戻る。
次いで、当該指導員IDの本日のスケジュール中に技能教習の予定がある場合、ステップS215では、制御部2aは、自動振り分けモードに進むことを表す自動振り分けボタン、警告メッセージ、振り替えメッセージを表示部13aに表示する。
警告メッセージとしては、当該指導員IDの本日のスケジュール中に技能教習の予定があるが、当該指導員による技能教習が不可である旨、当該指導員の予定を他の指導員に変更する旨が含まれている必要がある。また、振り替えメッセージとしては、スケジュール自動振り分け処理を行うか、スケジュール変更操作処理を行うかの何れか一方を選択すべき旨が含まれている必要がある。
このように、教習スケジュール中の技能教習を担当する指導員IDの免許フラグが「無」に設定されている場合に、当該指導員による技能教習が不可である旨のメッセージを事務用端末に表示することにより警告することで、事務員から指導員へ技能教習が不可である旨を伝達することができる。
【0025】
次いで、ステップS220では、制御部2aは、自動振り分け処理を行うか否かを判断する。すなわち、制御部2aは、自動振り分けボタンが押されたか否かを判断する。自動振り分けボタンが操作された場合にはステップS225に進む。一方、自動振り分けボタンが操作されていない場合にはステップS230に進む。
自動振り分けボタンが操作された場合に、ステップS225では、制御部2aは、スケジュール自動振り分け処理を行うためのサブルーチンに移行し、当該サブルーチンから復帰した際にステップS201に戻る。
一方、自動振り分けボタンが操作されていない場合に、ステップS230では、制御部2aは、スケジュール変更操作処理を行うためのサブルーチンに移行し、当該サブルーチンから復帰した際にステップS201に戻る。
【0026】
次に、図7に示すサブルーチンのフローチャートを参照して、図6に示すスケジュール変更操作処理の処理内容について詳しく説明する。
まず、ステップS301では、制御部2aは、当該指導員IDをキーとして教習情報DB7から本日のスケジュールを読み出し、RAMに記憶する。
次いで、ステップS305では、制御部2aは、教習情報DB7中にある、当該指導員の本日のスケジュール中にある技能教習の担当欄から当該指導員IDを削除する。
なお、ステップS301、S305での処理においては、教習情報DB7中に記憶されている本日のスケジュール中の技能教習の指導者担当ID欄に当該指導員IDが複数ある場合、当該指導員IDを全て削除することとする。
次いで、ステップS310では、制御部2aは、教習情報DB7の技能教習の指導者担当ID欄が空欄となっている時間帯を順方向に検索し、1つでも担当欄が空欄となっている時間帯が発見された場合に一旦検索を停止する。
次いで、ステップS315では、制御部2aは、教習情報DB7を参照して、当該技能教習の時間帯に予定の組まれていない空き状態の指導員IDを検索して検索結果をRAMに記憶し、かつ指導員DB8を参照して免許証フラグが「有」になっている指導員IDを検索して検索結果をRAMに記憶する。この結果、両者に同一の指導員IDがあればその指導員IDを選択する。
【0027】
次いで、ステップS320では、制御部2aは、当該技能教習の時間帯に、探索結果として抽出した空き状態の指導員IDを割り付け、教習情報DB7に記憶する。
次いで、ステップS325では、制御部2aは、新たに担当の指導員として割り付けた指導員IDをキーとして、指導員DB8から当該指導員の携帯端末のメールアドレスを読み出し、RAMに記憶する。
次いで、ステップS330では、制御部2aは、当該メールアドレスにスケジュール変更があることを表すメッセージを送信する。
以上の処理が終了した場合にステップS230に復帰する。
【0028】
次に、図8に示すサブルーチンのフローチャートを参照して、図6に示すスケジュール自動振り分け処理の処理内容について詳しく説明する。
まず、ステップS401では、制御部2aは、教習開始定刻の所定時間(例えば、3時間)前に教習情報DB7からスケジュールを読み出してRAMに記憶する。
次いで、ステップS405では、制御部2aは、技能教習を担当する指導員IDについて、指導員DB8を読み出して免許証フラグを参照する。
次いで、ステップS410では、制御部2aは、当該指導員IDの免許証フラグが「無」か否かを判断する。当該指導員IDの免許証フラグが「無」である場合にはステップS415に進む。一方、当該指導員IDの免許証フラグが「無」ではない場合には処理を終了する。
次いで、ステップS415では、制御部2aは、当該指導員による技能教習が不可である旨のメッセージを事務用端末12に警告表示する。
【0029】
次いで、ステップS420では、制御部2aは、教習情報DB7と指導員DB8を参照して、当該技能教習の時間に予定の組まれていない他の指導員を探索する。
次いで、ステップS425では、制御部2aは、当該技能教習の指導員を振り替えた上で、教習情報DB7に格納する。
次いで、ステップS430では、制御部2aは、新たに担当となった指導員として割り付けた指導員IDをキーとして、指導員DB8から当該指導員IDの携帯端末のメールアドレスを読み出す。
次いで、ステップS435では、制御部2aは、当該メールアドレスにスケジュール変更があったことを表すメッセージを送信する。
このように、教習スケジュール中の技能教習を担当する指導員の免許フラグが「無」に設定されている場合に、当該指導員とは異なる他の指導員に当該技能教習を振り替え処理を行い、該振り替え結果の教習スケジュールを教習情報DB7に格納することで、技能教習を担当する指導員の振り替え作業に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
また、振り替え処理により新たに担当となった他の指導員のメールアドレスに、スケジュール変更があった旨のメッセージを記載した電子メールを送信することができ、技能教習を担当する指導員の振り替え作業に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
【0030】
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態に係る自動車教習所システム21の一例を示す概略的なブロック図である。
第2実施形態に係る自動車教習所システム21は、図1に示す第1実施形態に係る自動車教習所システム1の構成に加えて、ネットワークNに接続されたメールサーバ23、Webサーバ部22bを有することにある。
メールサーバ23は、ネットワークNに接続されており、電子メールシステムでメッセージデータの送受信の管理を行うサーバであって、企業内の専用サーバやプロバイダーのサーバなどがこの機能を担う。インターネットメールの場合、利用者のパソコン上で動作する電子メールソフトは、POP3サーバから受信メールを受け取り、SMTPサーバに送信メールを送り届ける。SMTPサーバは、メールアドレスにある「@」以降のドメイン名に基づいて送信先のメールサーバを判断する。
Webサーバ部22bは、サーバ22内に設けられており、Webブラウザからのアクセスを受け付けて、保存されているコンテンツを送信するサーバであり、Webサーバ上にコンテンツとしてHTMLファイルや画像ファイルなどを保存しておき、Webブラウザからファイルのダウンロード要求があった場合、そのファイルをWebブラウザへ送り返す。WebブラウザとWebサーバの間でデータを送受信するときには、プロトコルとしてHTTPが使われる。
【0031】
次に、図10に示すフローチャート、図11に示すシーケンス図を参照して、教習生の希望に応じて他の指導員へ担当指導員を振り分ける処理の処理内容について詳しく説明する。
まず、ステップS501では、制御部2aは、教習開始定刻の所定時間前にスケジュールを教習情報DB7Bから読み出し、RAMに記憶する。
次いで、ステップS505では、制御部2aは、技能教習を担当する指導員IDについて、指導員DB8を読み出して免許証フラグを参照する。
次いで、ステップS510では、制御部2aは、当該指導員IDの免許証フラグが「無」か否かを判断する。当該指導員IDの免許証フラグが「無」である場合にはステップS515に進む。一方、当該指導員IDの免許証フラグが「無」ではない場合には処理を終了する。
次いで、ステップS515では、制御部2aは、教習情報DB7Bから当該指導員IDが担当するスケジュールを参照する。
【0032】
なお、表3は第2実施形態に用いられる教習情報DB7Bのデータ構成を示しており、教習情報DB7Bには、教習管理番号No.、教習生ID、教習開始時刻、教習終了時刻、指導者担当ID、指名予約フラグ等がレコード毎に格納されていることとする。
【0033】
【表3】
【0034】
次いで、ステップS520では、制御部2aは、当該指導員IDが担当するスケジュールの指名予約フラグは「有」か否かを判断する。ここで、当該指導員IDが担当するスケジュールの指名予約フラグが「有」である場合にはステップS525に進む。一方、当該指導員IDが担当するスケジュールの指名予約フラグが「無」である場合にはステップS540に進む。
【0035】
次いで、ステップS525では、制御部2aは、当該教習生IDのメールアドレスを宛先として電子メールを送信する。
すなわち、制御部2aは、指導員DB8から取得した技能教習を担当する指導員IDについての免許証フラグが「無」の場合に、教習情報DB7Bから当該指導員IDが担当するスケジュールの指名予約フラグが「有」のときに、当該レコードにおける教習生IDを取得し、教習生DB6から当該教習生IDのメールアドレスを取得する。
なお、表4に教習生DB6のデータ構成を示しており、教習生DB6は、教習生ID、氏名、教習履歴、メールアドレス等をレコード毎に記憶していることとする。
【0036】
【表4】
【0037】
ステップS525では、詳しくは、制御部2aは、当該教習生の教習生IDに対応するメールアドレスを教習生DB6から読み出し、当該メールアドレスを宛先として電子メールをWebサーバ部22bに送信する(図11、Se1)。次いで、Webサーバ部22bは、電子メールをネットワークNを介してメールサーバ23に送信する(図11、Se2)。次いで、メールサーバ23は電子メールをネットワークNを介してメールアドレスで指定された教習生PCに送信する(図11、Se3)。
【0038】
なお、電子メールの文面には、指名予約した指導員の都合で教習できないこと示すメッセージと、他の指導員への振り替え処理を希望するか、指名した指導員で他の日時での再予約を希望するかを確認するためのWebページのURL(リンク)を記載しておくこととする。このWebページのURL(Uniform Resource Locator)は例えばインターネット上のWebサーバ部22bのURLを示していることとする。
ここで、当該教習生の教習生PC3に上述した電子メールが受信された場合に、メーラ機能を用いて電子メールが開封されたときには、上記メッセージと上記WebページのURLが画面上に表示される。この教習生PC3の画面に表示されたWebページのリンクに対して、例えばマウスによりクリックされた場合には、教習生PC3にインストールされたWebブラウザソフトウエアがRAM上に展開され、ページ要求がURLで示されるWebサーバ部22bに送信される(図11、Se4)。Webサーバ部22bはHDDから当該URLコードで示すWebページを読み出して教習生PC3に送信する(図11、Se5)。これにより、教習生PC3はWebサーバ部22bからWebページをダウンロードすることができる。
Webページには、他の指導員への振り替え処理を希望することを教習生に選択させるための「Yesボタン」、他の指導員への振り替え処理を希望しないことを教習生に選択させるための「Noボタン」がHTML(HyperText Markup Language)形式の言語で記載されている。
教習生が教習生PC3のモニタ画面上に表示されているWebページに対して、「Yesボタン」又は「Noボタン」を選択した場合には、何れかのボタンが選択されたことを示す選択情報(Yes/No)が教習生PC3からネットワークNを介してWebサーバ部22bに送信される(図11、Se6)。
【0039】
次いで、ステップS530では、制御部2aは、Webサーバ部22bが受信した選択情報を取得し、RAMに記憶する(図11、Se7)。
次いで、ステップS535では、制御部2aは、選択情報に基づいて、他の指導員への振り替え処理を希望するか否かを判断する。選択情報が「Yes」の場合には他の指導員への振り替え処理を希望することを示しているので、ステップS540に進む。一方、選択情報が「No」の場合には他の指導員への振り替え処理を希望していないことを示しているので、処理を終了する。
ステップS540では、制御部2aは、他の指導員への振り替え処理を実行する。なお、他の指導員への振り替え処理としては、上述したので、その説明を省略する。
このように、指導員の免許フラグが「無」に設定されている場合に、指名予約フラグが「有」に設定されているときには、指名予約された指導員が技能教習を行えないこと表すメッセージを記載した電子メールを当該教習生のメールアドレス宛に送信することができ、技能教習を担当する指導員の振り替え作業に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
また、指名予約された指導員が技能教習を行えない場合に、他の指導員への振り替え処理を希望するか、或いは再予約を希望するかを確認するためのWebページのリンク情報を電子メールに記載しておくで、指名予約に関する事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
【0040】
[本発明の実施態様例と効果]
<第1態様>
本態様のサーバは、各指導員のIC免許証4に記憶されたカード記憶情報、指導員に固有の指導員ID、IC免許証4の有無を表す免許フラグを夫々に格納する指導員DB8と、IC免許証4からカード記憶情報を読み取るカードリーダ5と、制御部2aと、を備え、制御部2aは、カードリーダ5から取得したカード記憶情報に基づいて指導員DB8から指導員IDを検索し、検索結果として指導員IDを取得した場合に、当該指導員がIC免許証4を携帯していることとして免許フラグを「有」に設定して指導員DB8に格納するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、指導員が携帯しているIC免許証4をカードリーダ5に接近して読み取り操作を行った際において、カードリーダ5を介してIC免許証4から取得したカード記憶情報に基づいて指導員IDを取得した場合に、運転免許証を携帯している指導員のみに技能教習を行わせることができ、運転免許証を携帯していない指導員による技能教習を確実に防止することができる。
【0041】
<第2態様>
本態様のサーバは、指導員についての情報を入力する事務用端末12を備え、指導員DB8は、指導員の氏名を指導員ID毎に格納し、制御部2aは、事務用端末12から取得した指導員の氏名に基づいて指導員DB8から指導員IDを検索し、検索結果として指導員IDを取得した場合に、当該指導員がIC免許証4を携帯していないこととして免許フラグを「無」に設定して指導員DB8に格納するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、指導員がIC免許証4を携帯せずに教習所に出勤した際は、当該指導員による技能教習を確実に防止することができる。
【0042】
<第3態様>
本態様の指導員DB8は、指導員の出勤時刻又は退勤時刻を指導員ID毎に格納し、制御部2aは、検索結果として指導員IDを取得した場合に、当該指導員の出勤時刻又は退勤時刻を指導員DB8に格納するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、指導員の出退勤管理を行うことができるので、従来のようにタイムカードなどの他の出退勤管理装置が不要になり、出退勤管理に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
【0043】
<第4態様>
本態様の制御部2aは、検索結果として指導員IDを取得した場合に、IC免許証4から読み取ったカード記憶情報に基づいて、当該ICカード免許証の有効期限までの残日数を表示するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、ICカード免許証の有効期限までの残日数を表示することで、ICカード免許証の有効期限切れ状態の発生を抑制することができる。
【0044】
<第5態様>
本態様のサーバは、技能教習を担当する指導員の指導員IDを教習スケジュール毎に格納する教習情報DB7を備え、制御部2aは、教習情報DB7から取得した教習スケジュール中の技能教習を担当する指導員IDに基づいて、指導員DB8から免許フラグを読み出し、当該指導員の免許フラグが「無」に設定されている場合に、当該指導員による技能教習が不可である旨のメッセージを事務用端末に表示することにより警告するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、事務員から免許証を携帯していない指導員へ技能教習が不可である旨を伝達することができる。
【0045】
<第6態様>
本態様の制御部2aは、教習情報DB7から取得した教習スケジュール中の技能教習を担当する指導員IDに基づいて指導員DB8から免許フラグを読み出し、当該指導員の免許フラグが「無」に設定されている場合に、当該指導員とは異なる他の指導員に当該技能教習を振り替える処理を行い、該振り替えた結果の教習スケジュールを教習情報DB7に格納するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、技能教習を担当する指導員の振り替え作業に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
【0046】
<第7態様>
本態様の指導員DB8は、指導員のメールアドレスを指導員ID毎に格納し、制御部2aは、振り替え処理により新たに担当となった他の指導員の指導員IDに基づいて、指導員DB8から当該他の指導員のメールアドレスを読み出し、スケジュール変更があった旨のメッセージを記載した電子メールを当該メールアドレス宛に送信するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、技能教習を担当する指導員の振り替え作業に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
【0047】
<第8態様>
本態様のサーバは、教習生に固有の教習生ID、教習生のメールアドレスを教習生ID毎に格納する教習生DB6を備え、教習情報DB7は、技能教習を担当する指導員が指名されていることの有無を表す指名予約フラグ、教習生IDを教習スケジュール毎に格納し、制御部22aは、指導員の免許フラグが「無」に設定されている場合に、教習情報DB7から取得した指名予約フラグが「有」に設定されているときには、教習情報DB7から教習生IDを取得し、教習生DB6から当該教習生IDのメールアドレスを取得し、指名予約された指導員が技能教習を行えないこと表すメッセージを記載した電子メールを当該教習生のメールアドレス宛に送信するように制御することを特徴とする。
本態様によれば、技能教習を担当する指導員の振り替え作業に関わる事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
【0048】
<第9態様>
本態様の制御部22aは、他の指導員への振り替え処理を希望するか、或いは再予約を希望するかを確認するためのWebページのリンク情報を電子メールに記載しておくことを特徴とする。
本態様によれば、指名予約された指導員が技能教習を行えない場合に、指名予約に関する事務員の作業負担を軽減することができ、業務効率化に寄与することができる。
【符号の説明】
【0049】
1…自動車教習所システム、2…サーバ、2a…制御部、4…IC免許証、5…カードリーダ、6…教習生DB、7…教習情報DB、8…指導員DB、11…打刻用端末、12…事務用端末、13a…表示部、13b…キーボード、14…教習生用予約端末、22a…制御部、22b…Webサーバ部、23…メールサーバ、N…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11