特許第6354277号(P6354277)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6354277
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】地盤改良用コラム
(51)【国際特許分類】
   E02D 5/30 20060101AFI20180702BHJP
【FI】
   E02D5/30 A
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-83665(P2014-83665)
(22)【出願日】2014年4月15日
(65)【公開番号】特開2015-203251(P2015-203251A)
(43)【公開日】2015年11月16日
【審査請求日】2016年12月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】新日鐵住金株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻井 正人
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−081941(JP,A)
【文献】 特開2004−176498(JP,A)
【文献】 特開昭49−036109(JP,A)
【文献】 特開昭49−058623(JP,A)
【文献】 特開平05−132930(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/188758(WO,A2)
【文献】 特開2005−113573(JP,A)
【文献】 特開昭49−020916(JP,A)
【文献】 特開昭49−120410(JP,A)
【文献】 特開昭58−007022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 1/00−3/115
E02D 5/00−5/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に埋設される地盤改良用コラムであって、
地表から地中へ延びる連続材で形成されたコラム本体と、
前記コラム本体の内部を地表側端から地中部分まで延びる管体と、
前記管体の内部と前記コラム本体の側面の外部とを連通させる連通部と、を有し、
前記管体および前記連通部は、一方の開口が前記コラム本体の前記地表側端に露出され、他方の開口が前記コラム本体の前記側面に露出された連続したL字管により構成されていることを特徴とする地盤改良用コラム。
【請求項2】
請求項1に記載の地盤改良用コラムにおいて、
前記管体および前記連通部は、一方の開口が前記コラム本体の前記地表側端に露出され、他方の開口が前記コラム本体の底面に露出する直管を含むことを特徴とする地盤改良用コラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の地盤改良用コラムにおいて、
前記連通部は複数設置され、複数の前記連通部は各々の開口が前記コラム本体の側面の異なる高さに配置されていることを特徴とする地盤改良用コラム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の地盤改良用コラムにおいて、
前記管体および前記連通部は鋼管であることを特徴とする地盤改良用コラム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の地盤改良用コラムにおいて、
前記コラム本体はソイルセメントコラムであることを特徴とする地盤改良用コラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤改良用コラムに関する。
【背景技術】
【0002】
地盤改良技術として、地盤中にソイルセメント製の補強用柱状構造を形成するソイルセメントコラム工法が知られている(特許文献1および特許文献2参照)。
ソイルセメントコラム工法においては、地中に中空のロッドを鉛直に挿入し、その内部にセメントミルクを圧送する。さらに、ロッド内部を攪拌し、土砂などの地盤掘削物とセメントミルクとを混練する。そして、ロッドを引き出して混練物を残置し、これらを固化させることで、地盤内にソイルセメントコラムを形成する。
【0003】
このようなソイルセメントコラムを用いた補強用柱状構造は、主に支持力を向上するための地盤改良として用いられる(特許文献1参照)。また、水平耐力を向上するための地盤改良としても用いられる(特許文献2参照)。
これらの補強用柱状構造では、ソイルセメントコラムにおいて、さらにコラム芯材として鋼管を配置することが提案されている。
【0004】
前述した強度対策とは別に、地盤改良としては、地下水の排水対策がある。近年では、造成地盤における液状化現象の対策として注目されている。このような排水対策としては、地盤中にグラベル(砂礫や砕石)のコラムを形成して排水構造とするグラベルドレーン工法が知られている(特許文献3参照)。
グラベルドレーン工法においては、地中に中空のロッドを鉛直に挿入し、その内部にグラベルを充填する。そして、ロッドを引き抜きつつロッドの下端からグラベルを地盤内に放出し、突き固めることにより、地盤内にグラベルコラムを形成する。
このようなグラベルコラムを用いた排水構造においては、地盤中の過剰な水分がグラベルコラム内に浸出し、グラベルの隙間を通してコラム上方へ排出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−191990号公報
【特許文献2】特開2008−25148号公報
【特許文献3】特開2008−169648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したソイルセメントコラム工法による補強用柱状構造は、支持力あるいは水平耐力などの構造強度の確保を目的としており、地中の排水を行う機能はなく、液状化対策にも有効ではない。
一方、前述したグラベルドレーン工法による排水構造では、グラベルをコラム状に固めたものであって、排水の機能はあるが、構造強度には寄与しない。
このようなことから、地盤改良として、強度対策と排水対策(液状化対策を含む)とが共に必要な場合、ソイルセメントコラムとグラベルドレーンとの両方を設置する必要がある。
【0007】
しかし、補強用のソイルセメントコラムと排水用のグラベルドレーンとの両方を設置すると、各々の施工作業および施工コストが増大するという問題がある。
さらに、補強用のソイルセメントコラムと排水用のグラベルドレーンとの両方を、同じ区画に設置しようとしても、各々が密集しあるいは干渉し、実用的な地盤改良が行えない可能性がある。
近年の液状化対策においては、地盤補強に加えて排水機能に対する要求が高まっており、双方の機能をともに実現できる構造が強く望まれていた。
【0008】
本発明の目的は、地盤の補強機能とともに排水機能が確保できる地盤改良用コラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、地盤に埋設される地盤改良用コラムであって、地表から地中へ延びる連続材で形成されたコラム本体と、前記コラム本体の内部を地表側端から地中部分まで延びる管体と、前記管体の内部と前記コラム本体の側面の外部とを連通させる連通部と、を有し、前記管体および前記連通部は、一方の開口が前記コラム本体の前記地表側端に露出され、他方の開口が前記コラム本体の前記側面に露出された連続したL字管により構成されていることを特徴とする。
【0010】
このような本発明においては、連続材(例えばソイルセメント)で形成されたコラム本体により、地盤の補強機能が得られる。そして、コラム本体の内部を延びる管体(例えば鋼管)により、コラム本体の強度を増大させることができる。
一方、管体は、その内部が連通部を通してコラム本体の側面の外部と連通されているとともに、コラム本体の地表側端まで通じている。従って、地中の水分がコラム本体の側面に浸出した際には、この水分は連通部から管体を通して、コラム本体の地表側端に導くことができる。これにより地盤の排水機能が得られる。
【0011】
従って、本発明によれば、単一の地盤改良用コラムにおいて、地盤の補強機能と排水機能との両方を確保することができる。これにより、従来は地盤補強用および排水用に各々必要であった施工作業および施工コストを抑制できるとともに、地盤改良する区画において地盤補強用および排水用の各コラムの密集や干渉を回避することができる。
さらに、連続したL字管は、例えば鋼管を曲げて形成することができる。そして、L字管の長い側(本管)に対し、L字管の短い側(枝管)をコラム本体の側面から外側に向けて配置することで、連通部とすることができる。このようなL字管を用いることで、施工を容易にすることができる、
【0012】
本発明において、前記管体および前記連通部は、一方の開口が前記コラム本体の前記地表側端に露出され、他方の開口が前記コラム本体の底面に露出する直管を含むことが望ましい。
このような直管により、コラム本体の底面に滞留する水分についても、底面の開口から取り込んで、地表側端の開口へと導くことができる。
【0013】
本発明において、前記連通部は複数設置され、複数の前記連通部は各々の開口が前記コラム本体の側面の異なる高さに配置されていることが望ましい。
このような本発明においては、地中の透水層などが所定の厚みを有し、浸出する水分の高さ(地中深さ)が異なる場合でも、最寄りの開口から連通部へと水分を取り込むことができる。
【0014】
本発明において、前記管体および前記連通部は鋼管であることが望ましい。
このような本発明では、管体および連通部の強度が確保でき、補強用としてのコラム本体の強度を高めることができる。また、一般的な材料であるため、確保が容易であり、かつコストにおいても望ましい。
【0015】
本発明において、前記コラム本体はソイルセメントコラムであることが望ましい。
このような本発明では、コラム本体としての強度が確保できるとともに、地盤の掘削で生じる土砂を有効利用することができる。従って、材料コストの点で好ましいとともに、残土処理の問題を解消することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の地盤改良用コラムによれば、地盤の補強機能および排水機能をともに確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態を示す断面図。
図2】前記実施形態の施工手順を示す断面図であり、(A)部は地盤の掘削工程、(B)部はセメントミルクの注入工程を示す。
図3】前記実施形態の施工手順の続きを示す断面図であり、(A)部は管組立体の埋設工程、(B)部はソイルセメントの養生工程を示す。
図4】前記実施形態の管組立体を示す斜視図。
図5】管組立体の変形例を示す斜視図。
図6】管組立体の本発明に含まれない他の実施形態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、地盤1には、その地盤改良を行うために、本発明に基づく地盤改良用コラム10が埋設されている。
地盤1は、通常の土砂からなる地層2,4の間に、透水性の砂礫層3を有する。この砂礫層3の範囲(上面深さおよび下面深さ)は、ボーリング等の地盤調査作業を行うことで、予め取得されている。
【0019】
地盤改良用コラム10は、ソイルセメントで形成された円柱状のコラム本体11を有する。
コラム本体11は、既存のソイルセメントコラム工法で一体に形成されたものであり、地盤1の地表から地中へと連続的に延びている。
コラム本体11の内部には、管組立体20が埋設されている。
図4に示すように、管組立体20は、複数の鋼管を束ねて形成されたものであり、長さが異なる2種類のL字管20A,20Bと更に長尺の直管20Cとを有する。
【0020】
L字管20A,20Bは、それぞれ長尺の本管21と、この本管21に90度折れ曲がって連続する短尺の枝管22とを有し、各々は互いに連通されている。
本管21の枝管22とは反対側の先端は開口23とされ、枝管22の本管21とは反対側の先端は開口24とされている。
従って、L字管20A,20Bにおいては、それぞれ本管21および枝管22を通して、開口23から開口24までが連通されている。
直管20Cは、全体が本管21だけで構成され、一端の開口23から他端の開口25までが連通されている。
【0021】
このような管組立体20は、それぞれ開口23,24,25がコラム本体11の表面に露出する状態で、コラム本体11に埋設されている。
すなわち、L字管20A,20Bおよび直管20Cの本管21の開口23はコラム本体11の上面(地表側端)に露出している。
【0022】
L字管20A,20Bの枝管22の開口24は、コラム本体11の側面に露出され、これによりL字管20A,20Bの内部空間とコラム本体11の側面の外部空間とが連通されている。
これらの開口24は、コラム本体11の側面の異なる高さに配置されている。とくに、開口24は、予め地盤調査作業で取得されている砂礫層3に対応する深さに配置されている。
直管20Cの開口25はコラム本体11の底面に露出している。
【0023】
本実施形態においては、管組立体20のうち、本管21が本発明の管体となり、枝管22が本発明の連通部となる。
このような本実施形態の地盤改良用コラム10は、地盤1に対して以下の手順で施工される。
【0024】
図2(A)のように、先ず、地盤1の地表に掘削用鋼管31と掘削用ドリル32とを同軸で配置し、鉛直方向下向きに掘削する。
図2(B)のように、掘削が所期の深さに達したら、掘削用ドリル32を停止し、上方へ引き出して掘削用鋼管31から抜き出す。この際、掘削で生じた土砂5は、掘削用鋼管31の内部に残しておく。
続いて、セメント供給装置33から掘削用鋼管31の内部へと、セメントミルク6を注入し、土砂5と混合するとともに、攪拌および混練する。
【0025】
図3(A)のように、掘削用鋼管31の内部にソイルセメント7が生成されたら、掘削用鋼管31の上方から管組立体20を導入し、内部のソイルセメント7に浸漬させてゆく。
図3(B)のように、管組立体20が所期の深さに達したら、その状態を維持し、ソイルセメント8の固化を待つ。このとき、管組立体20は、枝管22の開口24がソイルセメント8の側面に露出し、直管20Cの開口25がソイルセメント8の底面に露出する状態に維持しておく。
【0026】
図3(B)において、ある程度まで固化したソイルセメント8が得られたら、掘削用鋼管31を加振等によりソイルセメント8から分離し、上方へ引き出す。また、管組立体20の開口23から圧搾空気を送り、ソイルセメント8の側面あるいは底面に露出する開口24,25の詰まりを除去する。なお、掘削用鋼管31を抜き出した跡のソイルセメント8周囲の隙間は、周辺の土砂により塞がれる。
この後、ソイルセメント8が完全に固化することで、内部に管組立体20が埋設されたコラム本体11(図1参照)が形成される。
【0027】
このような本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
本実施形態の地盤改良用コラム10においては、ソイルセメント8の連続材で形成されたコラム本体11により、地盤1の補強機能が得られる。そして、コラム本体11の内部を延びる管組立体20により、コラム本体11の強度を増大させることができる。
【0028】
管組立体20は、2種類の長さのL字管20A,20Bおよび直管20Cを束ねたものであり、特にコラム本体11の長手方向については、本管21が束ねられた状態とされ、曲げあるいは水平方向のせん断に対して十分な強度を得ることができる。
【0029】
さらに、管組立体20においては、L字管20A,20Bにより、コラム本体11の側面の開口24からコラム本体11の地表側端の開口23までが連通されている。とくに、コラム本体11の側面の開口24は、砂礫層3の深さに合わせて配置されている。
従って、砂礫層3において過剰な水分がコラム本体11の側面に浸出した際には、この水分は開口24から取り込まれ、L字管20A,20Bの連通部である枝管22から、管体である本管21を通して、コラム本体11の地表側端の開口23へと導かれる。
【0030】
従って、本実施形態の地盤改良用コラム10では、地盤1の補強に加えて、地盤1の排水機能が得られる。
これにより、従来は地盤補強用および排水用に各々必要であった施工作業および施工コストを抑制できるとともに、地盤改良する区画において地盤補強用および排水用の各コラムの密集や干渉を回避することができる。
【0031】
なお、本実施形態では、直管20Cにより、コラム本体11の底面に滞留する水分についても、開口25から取り込んで、地表側端の開口23へと導くことができる。
また、本実施形態では、L字管20A,20Bを用いたため、予め連通部である枝管22と管体である本管21とを連続した状態で製造することができる。このため、別体の管体と連通部とを連結する場合などに比べて、製造が容易であるとともに、管体と連通部との連通に別途の配慮等をする必要がない。
【0032】
さらに、長さが異なるL字管20A,20Bを用い、開口24をコラム本体11の側面の異なる高さに配置したため、砂礫層3の厚みが大きい場合でも、最寄りの開口24から水分を確実に取り込むことができる。
また、L字管20A,20Bおよび直管20Cは、それぞれ鋼管で形成されているため、基本的な強度を高められる。また、材料コストを抑えられるとともに、資材の確保も容易である。
【0033】
さらに、コラム本体11はソイルセメントコラムとしたため、地盤1に掘削したうえでセメントを注入、混練することで容易に形成できる。また、コラム本体11としての強度が確保できるとともに、地盤1の掘削で生じる土砂を有効利用することができる。従って、材料コストの点で好ましいとともに、残土処理の問題を解消することができる。
【0034】
なお、本発明は、前述した実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは、本発明に含まれるものである。
前述した実施形態では、長さが異なるL字管20A,20Bを用い、開口24をコラム本体11の側面の異なる2つの高さに配置した。これに対し、管組立体20に、更に異なる長さのL字管を追加し、開口24を3つ以上の異なる高さに配置してもよい。
【0035】
一方、管組立体20において、開口24を異なる複数の高さに設置することは、本発明に必須ではなく、1箇所の高さだけであってもよい。
図5において、管組立体20はL字管20Bと直管20Cとを束ねて構成され、開口24はそれぞれ同じ高さに配置されている。このような管組立体20は、図4で説明したものに対してL字管20Aがないだけで、他の構成および効果は同じである。
【0036】
また、管組立体20において、直管20Cとで構成を用い、コラム本体11の底面に開口25を形成することは、本発明に必須ではなく、図4あるいは図5に示す構成から直管20Cを除いた管組立体20を用いてもよい。
【0037】
前述した実施形態では、L字管20A,20Bの本管21を束ねて管組立体20を形成したが、本発明の管体は複数を束ねた構成に限らず、コラム本体11の各部に分散配置してもよい。
【0038】
図6には本発明に含まれない他の実施形態が示されている。
図6において、管組立体40は、コラム本体11の内側に埋設されるものである。
管組立体40は、コラム本体11の周面に沿って、管体として鋼管で形成された3本の本管41を有する。本管41は、コラム本体11の周方向の枠体42で互いに連結されている。
本管41は、それぞれ下端近傍にコラム本体11の外側向きの開口44が形成され、開口44は本管41の内部を通して上端(地表面側)の開口43に連通されている。
本実施形態では、この開口44を通して本館41の内部とコラム本体11の側面の外部とが連通されており、この開口44が本発明の連通部とされている。本管41は、それぞれ長さが異なり、各々の開口44はそれぞれ異なる高さに配置されている。
【0039】
このような管組立体40においても、本管41によりコラム本体11の補強が可能であるとともに、コラム本体11の側面の開口44と地表面側の開口43とが連通され、コラム本体11の側面の水分を排水可能である。
【0040】
前述した本発明の実施形態では、管体として鋼管(本管21,41)を用いるとしたが、所期の強度つまり補強機能が得られるものであれば他の金属あるいは他の材料、例えば繊維強化プラスチック等を用いてもよい。
前述した実施形態では、L字管20A、20Bの枝管22は、本管21に対して直角に形成したが、他の角度であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、地盤改良用コラムとして利用できる。
【符号の説明】
【0042】
1…地盤
2,4…地層
3…砂礫層
5…土砂
6…セメントミルク
7,8…ソイルセメント
10…地盤改良用コラム
11…コラム本体
20…管組立体
20A,20B…L字管
20C…直管
21…管体としての本管
22…連通部としての枝管
23,24,25…開口
31…掘削用鋼管
32…掘削用ドリル
33…セメント供給装置
40…管組立体
41…管体としての本管
42…枠体
43…開口
44…連通部としての開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6