(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、読取手段に対して搬送される記録媒体の向きに関わらず、コード画像の位置を特定しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る画像形成装置は、記録媒体に形成される画像の位置を補正するためのテスト画像を前記記録媒体に形成する画像形成手段と、前記テスト画像が形成された記録媒体から画像を読み取る読取手段と、前記記録媒体に対して設定される第1の基準線が前記読取手段における特定の位置において読み取られるように、前記読取手段に対して前記テスト画像が形成された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記読取手段により読み取られた画像を利用して、前記画像形成手段により前記記録媒体に形成される画像の位置を補正する補正手段とを有し、前記テスト画像には、前記記録媒体の第1の辺に対応し、前記第1の基準線から決められた距離に設けられた第1のマークと、前記第1の辺に接する第2の辺に対応し、当該第2の辺に対して設定される第2の基準線から前記距離に設けられた第2のマークと、前記第1のマークおよび前記第2のマークに対して決められた位置に設けられ前記補正手段が画像の位置を補正するための
前記テスト画像が形成された記録媒体の情報
または前記テスト画像が形成されたときの画像形成条件の情報を示すコード画像とが含まれることを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る画像形成装置は、請求項1に記載の構成において、前記テスト画像には、前記記録媒体の前記第2の辺に接する第3の辺に対応する第3のマークと、前記第1の辺に接する第4の辺に対応する第4のマークとが含まれることを特徴とする。
【0007】
請求項3に係る画像形成装置は、請求項2に記載の構成において、前記テスト画像に含まれるマークは、互いに異なる形状であることを特徴とする。
【0008】
請求項4に係る画像形成装置は、請求項2または3に記載の構成において、前記第3のマークは、前記第1の基準線から前記距離に設けられ、前記第4のマークは、前記第2の基準線から前記距離に設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項5に係る画像形成装置は、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の構成において、前記第1のマークと前記第3のマークとは、前記第1の基準線および前記第2の基準線が交わる点を中心に点対称の位置に設けられることを特徴とする。
【0010】
請求項6に係る画像形成装置は、請求項2ないし5のいずれか1項に記載の構成において、前記第2のマークと前記第4のマークとは、前記第1の基準線および前記第2の基準線が交わる点を中心に点対称の位置に設けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、テスト画像に第1のマークと第2のマークとが含まれていない場合に比べて、読取手段に対して搬送される記録媒体の向きに関わらず、コード画像の位置を特定しやすくすることができる。
請求項2に係る発明によれば、テスト画像に第3のマークと第4のマークとが含まれていない場合に比べて、コード画像の位置を特定しやすくすることができる。
請求項3に係る発明によれば、テスト画像に含まれるマークが互いに同じ形状である場合に比べて、コード画像の位置を特定しやすくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、テスト画像に含まれるマークが基準線から決められた距離に設けられていない場合に比べて、コード画像の位置を特定しやすくすることができる。
請求項5に係る発明によれば、第1のマークと第3のマークとが点対称の位置に設けられていない場合に比べて、コード画像の位置を特定しやすくすることができる。
請求項6に係る発明によれば、第2のマークと第4のマークとが点対称の位置に設けられていない場合に比べて、コード画像の位置を特定しやすくすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、複写機、プリンタ、スキャナ、およびファクシミリとして機能する情報処理装置である。同図に示したように、画像形成装置1は、制御部101と、記憶部102と、操作部103と、表示部104と、搬送部105と、画像読取部106と、画像形成部107と、通信部108と、画像処理部109とを備える。また、画像形成装置1の各部は、バス110に接続されており、このバス110を介して各種データの授受を行う。
【0014】
制御部101は、画像形成装置1の各部の動作を制御する手段である。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などの記憶媒体(主記憶装置)とを備える。CPUは、ROMおよび記憶部102に記憶されているプログラムを読み出し、RAMを作業エリアにしてプログラムを実行する。制御部101は、このようにプログラムを実行することにより、用紙(記録媒体の一例)に画像を形成すること、用紙から画像を読み取って画像データを生成すること、通信回線を介して他の装置と通信を行うことなどを実現する。
【0015】
記憶部102は、データを記憶する手段である。記憶部102は、ハードディスク、フラッシュメモリなどの記憶媒体(補助記憶装置)を備え、通信部108で受信したデータや画像形成装置1で生成されたデータなどを記憶する。また、記憶部102は、いわゆるメモリーカードやUSBメモリなどの着脱可能な記憶媒体(リムーバブルメディア)と、その記憶媒体にデータを読み書きする手段とを含んでもよい。記憶部102は、後述する補正プログラムを記憶する。
【0016】
操作部103は、ユーザの操作を受け付ける手段である。操作部103は、操作子(ボタン、キーなど)を備え、押下された操作子に応じた制御信号を制御部101に供給する。また、操作部103は、表示部104と、表示部104の表示面に重ねて設けられたセンサとを備え、押圧した位置に応じた制御信号を制御部101に供給するタッチパネルによって構成されてもよい。
【0017】
表示部104は、情報を表示する手段である。表示部104は、表示装置として例えば液晶ディスプレイを有する。表示部104は、制御部101の制御の下、画像形成装置1を操作するためのメニュー画面を表示する。
【0018】
搬送部105は、画像読取部106に対して用紙を搬送する手段である。搬送部105は、用紙トレイに積載された用紙を1枚ずつ捌いてプラテンガラスの用紙が読み取られる領域に対して搬送するための各種ロールを備えている。搬送部105により搬送された用紙は、プラテンガラスに押圧される。
【0019】
画像読取部106は、用紙を光学的に読み取って画像データに変換する手段である。画像読取部106は、主走査方向に伸び、プラテンガラスに押圧された用紙の表面に対して光を照射する棒状の光源と、用紙に照射された光の反射光を伝播し結像する光学系と、結像された光学像を光電変換するイメージセンサとを有する。画像読取部106は、用紙から読み取られた画像データを画像処理部109に供給する。
【0020】
画像形成部107は、用紙に画像を形成する手段である。画像形成部107は、電子写真方式によって用紙にトナー像を形成する画像形成機構を具備している。なお、画像形成機構は、電子写真方式に限らず、インクジェット方式などの他の記録方式が用いられてもよい。
【0021】
通信部108は、データを送受信する手段である。通信部108は、通信回線に接続されており、通信回線に接続されている他の装置と通信を行う通信インタフェースとして機能する。
【0022】
画像処理部109は、画像データに対して画像処理を実行する手段である。ここでいう画像処理とは、例えば、色補正や階調補正である。画像形成装置1においてプリント機能が実行される場合、画像処理部109は、画像処理が施された画像データを画像形成部107に供給する。
【0023】
画像形成部107により用紙に画像が形成される際に、画像の位置ずれ(画像と用紙との相対的位置関係が理想的な状態からずれること)が発生する場合がある。そこで、画像形成装置1は、用紙に形成される画像の位置を補正する機能(以下、「補正機能」という)を備える。補正機能が実行されると、画像形成部107により、用紙に形成される画像の位置を補正するための画像(以下、「テスト画像」という)が用紙に形成される。ユーザは、テスト画像が形成された用紙(以下、「テスト用紙」という)を用紙トレイに載せて画像読取部106に読み取らせる。画像形成装置1は、テスト用紙から読み取られた画像(以下、「読取画像」という)を利用して、用紙に形成される画像の位置を補正する。テスト画像には、画像形成装置1が画像の位置を補正する際に用いられる情報を含む画像(以下、「コード画像」という)が含まれる。この場合、画像形成装置1は、読取画像を解析することによりコード画像の位置を特定し、当該コード画像をデコードして情報を取得する。ここで、読取画像におけるコード画像の位置は、用紙トレイに載せられるテスト用紙の向きに応じて変わる。そのため、画像形成装置1が読取画像に含まれるコード画像の位置を特定する処理に負担が生じる場合がある。本発明に係る画像形成装置1は、画像読取部106により読み取られるテスト用紙の向きに関わらず、コード画像の位置を特定しやすくする。
【0024】
図2は、画像形成装置1の機能的構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、画像形成手段11と、読取手段12と、搬送手段13と、補正手段14とを有する。画像形成手段11は、テスト画像を用紙に形成する。読取手段12は、テスト用紙から画像を読み取る。搬送手段13は、読取手段12に対してテスト用紙を搬送する。搬送手段13は、用紙と読取手段12とが決められた位置関係になるように、テスト用紙を搬送する。具体的には、用紙に対して決められた基準線が読取手段12における決められた点(以下、「基準点」という)を通るように、テスト用紙を搬送する。補正手段14は、読取手段12により読み取られた読取画像を利用して、画像形成手段11により用紙に形成される画像の位置を補正する。
【0025】
画像形成装置1において、補正機能を実現するための補正プログラムを実行している制御部101により制御された画像形成部107は、画像形成手段11の一例である。補正プログラムを実行している制御部101により制御された画像読取部106は、読取手段12の一例である。補正プログラムを実行している制御部101により制御された搬送部105は、搬送手段13の一例である。補正プログラムを実行している制御部101は、補正手段14の一例である。
【0026】
図3は、本発明において用いられるテスト用紙P1を示す図である。
図3では、コード画像の一例としてQRコード(登録商標)C1がテスト画像I1に含まれている。QRコードC1は、例えば、当該QRコードC1を識別するための情報、テスト用紙P1の用紙サイズおよび坪量などのテスト用紙P1の種類を示す情報、またはテスト画像I1が形成されたときの画像形成条件(例えば、テスト画像I1の位置を補正する処理が行われている場合における補正値など)を示す情報が含まれる。なお、本実施形態では、QRコードC1には文字データがエンコードされている。テスト画像I1には、また、4つのマークM(M1〜M4)が含まれている。マークMは、QRコードの位置を特定するために用いられる。マークM1からM4は、互いに異なる形状であって、テスト用紙P1の異なる辺に対応させて設けられている。マークM1は、一本の線分から成り、テスト用紙P1の短辺L1に対応させて設けられている。マークM2は、二本の線分から成り、テスト用紙P1の長辺L2に対応させて設けられている。マークM3は、三本の線分から成り、テスト用紙P1の短辺L3に対応させて設けられている。マークM4は、四本の線分から成り、テスト用紙P1の長辺L4に対応させて設けられている。テスト画像I1において、QRコードC1は、マークMに対して決められた位置に設けられる。
図3の例では、QRコードC1は、マークM1およびマークM2に対して決められた位置に設けられている。具体的には、マークM1の線分の延長線とマークM2の線分(ここではマークM2を構成する2本の線分のうち長辺L2に近い側の線分)の延長線とが交わる位置に、QRコードC1が設けられている。
【0027】
図3において、破線B1および破線B2は、テスト用紙P1に対して設定される仮想的な直線である。破線B1は、短辺L1の中点p1と短辺L3の中点p3とを通る直線である。破線B2は、長辺L2の中点p2と長辺L4の中点p4とを通る直線である。点p5は、破線B1と破線B2とが交わる点である。なお、中点p1からp4、および点p5は、説明の便宜のため図示したものであり、テスト画像I1には含まれない。本実施形態において、マークM1およびマークM3は、破線B1から決められた距離dの位置に設けられている。マークM1およびマークM3は、点p5を中心に点対称の位置に設けられる。マークM2およびマークM4は、破線B2から距離dの位置に設けられている。マークM2およびマークM4は、点p5を中心に点対称の位置に設けられる。
【0028】
図4は、補正機能が実行される場合に、画像形成装置1がQRコードの位置を特定する処理を示す図である。以下の処理は、ユーザが予めテスト用紙P1を画像形成装置1から出力させ、当該テスト用紙P1を用紙トレイに載せた状態で開始される。テスト用紙P1の出力は、例えば、ユーザが操作部103を操作して、テスト画像を形成させるための指示が入力されたことを契機として行われる。ユーザは、出力されたテスト用紙P1を用紙トレイに載せる。テスト用紙P1は、どのような向きで用紙トレイに載せられてもよい。用紙トレイ上には、搬送部105によって搬送される用紙の向きを安定させるためのガイド部材が設けられている。ガイド部材は、用紙トレイに積載された用紙の幅方向(搬送部105によって用紙が搬送される方向に垂直な方向)にスライドする。ユーザは、用紙トレイに積載されたテスト用紙P1の幅に合わせてガイド部材をスライドさせる。以下では、テスト用紙P1が
図3の矢印A1の方向に搬送されるように用紙トレイに載せられた場合を例に説明する。
【0029】
ステップS1において、制御部101は、用紙トレイに積載されたテスト用紙P1から画像を読み取る。テスト用紙P1の読み取りは、例えば、ユーザが操作部103を操作して、テスト用紙P1の読み取りを開始させるための指示(以下、「読取開始指示」という)が入力されたことを契機として行われる。読取開始指示が入力されると、搬送部105はテスト用紙P1を画像読取部106に向かって搬送し、画像読取部106はテスト用紙P1から画像を読み取る。用紙トレイ上のガイド部材がテスト用紙P1の幅に合わせられた状態でテスト用紙P1が搬送されると、
図3に示した破線B1は、画像読取部106における特定の位置(例えば、画像読取部106の光源の主走査方向における中心点であって、以下「基準点」という)において読み取られる。制御部101は、読取画像を示す画像データを記憶部102に記憶する。
【0030】
図5は、読取画像I2を示す図である。補正機能において、制御部101は、読取画像I2からテスト用紙P1の端部(短辺L1、長辺L2、短辺L3、および長辺L4)とテスト画像I1の位置とを特定し、テスト用紙P1の端部とテスト画像I1との位置関係により画像の位置ずれを検出する。そのため、制御部101は、読取画像I2にテスト用紙P1の端部が含まれるように、予め決められたサイズ(例えば、最大サイズ)で画像を読み取る。
図5に示す例では、用紙トレイ上のガイド部材がテスト用紙P1の幅に合わせられることにより、テスト用紙P1の中心線(ここでは、破線B1)が読取画像の中心線CLと重なるように位置合わせされている。なお、テスト用紙P1のサイズがどのようなサイズであっても、また、テスト用紙P1がどのような向きで用紙トレイに載せられても、用紙トレイ上のガイド部材がテスト用紙P1の幅に合わせられると、テスト用紙P1の中心線(破線B1または破線B2)と読取画像の中心線CLとは重なるように位置合わせされる。
【0031】
再び
図4を参照する。ステップS2において、制御部101は、読取画像I2における第1の基準線の位置を特定する。具体的には、制御部101は、読取画像I2のうち画像読取部106の基準点で読み取られた点を通る直線の位置を第1の基準線の位置として特定する。上述した例で、テスト用紙P1が矢印A1(
図3参照)の方向に搬送されて画像が読み取られると、制御部101は、破線B1(
図3)の位置を第1の基準線の位置として特定する。
【0032】
ステップS3において、制御部101は、読取画像I2について、第1の基準線に基づいてマークM1(第1のマークの一例)とマークM3(第3のマークの一例)の位置を特定する。具体的には、制御部101は、第1の基準線から距離dの位置を探索することにより、マークM1とマークM3の読取画像I2における座標を特定する。なお、本実施形態において、マークの座標とは、マーク上の予め決められた点の座標であって、例えばマークの重心の座標を表す。制御部101は、特定された座標をRAMに記憶する。
【0033】
図6は、制御部101がマークM1とマークM3の位置を特定する処理を説明する図である。
図6において、制御部101は、第1の基準線(この例では破線B1)から反時計方向に距離dの点を、読取画像I2の先端から後端に向かって探索することによりマークM1の座標を特定する。制御部101は、また、第1の基準線から反時計方向に距離dの点を、読取画像I2の後端から先端に向かって探索することによりマークM3の座標を特定する。
【0034】
再び
図4を参照する。ステップS4において、制御部101は、読取画像I2における第2の基準線の位置を特定する。具体的には、制御部101は、マークM1の座標とマークM2の座標とを結ぶ線分の中点(すなわち
図3に示した点p5の座標)を算出し、当該中点を通り、第1の基準線に垂直な直線の位置を第2の基準線の位置として特定する。上述した例で、テスト用紙P1が矢印A1(
図3参照)の方向に搬送されて画像が読み取られると、制御部101は、破線B2(
図3)の位置を第2の基準線の位置として特定する。
【0035】
ステップS5において、制御部101は、読取画像I2について、第2の基準線に基づいてマークM2(第2のマークの一例)とマークM4(第4のマークの一例)の位置を特定する。具体的には、制御部101は、第2の基準線から距離dの点を探索することにより、マークM2とマークM4の読取画像I2における座標を特定する。制御部101は、特定された座標をRAMに記憶する。
【0036】
図7は、制御部101がマークM2とマークM4の位置を特定する処理を説明する図である。
図7において、制御部101は、第2の基準線(この例では破線B2)から反時計方向に距離dの点を、読取画像I2の幅方向(矢印A2の方向)の右側の端部から左側の端部に向かって探索することによりマークM2の座標を特定する。制御部101は、また、第2の基準線から反時計方向に距離dの点を、読取画像I2の幅方向の左側の端部から右側の端部に向かって探索することによりマークM4の座標を特定する。
【0037】
再び
図4を参照する。ステップS6において、制御部101は、QRコードC1の位置を特定する。具体的には、記憶部102には、マークMとQRコードC1との位置関係を示す情報が記憶されている。制御部101は、当該情報と、RAMに記憶されたマークMの座標とを用いてQRコードC1の座標を特定する。上述した例では、制御部101は、マークM1およびマークM2に対して決められた位置を探索することにより、QRコードC1の座標を特定する。なお、QRコードC1の座標とは、QRコードC1上の予め決められた点の座標であって、例えばQRコードC1の重心の座標を表す。制御部101は、特定された座標をRAMに記憶する。
【0038】
以上の処理により、制御部101は、マークMの位置を特定し、当該マークMの位置に基づいてQRコードの位置を特定する。したがって、テスト画像にマークMが含まれていない場合に比べて、制御部101が読取画像I2についてQRコードの位置を特定する際の処理負担が軽減される。また、テスト用紙P1がどのような向きで用紙トレイに載せられた場合であっても、
図4に示す処理と同様の処理が行われることによりQRコードの位置が特定される。
【0039】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下で説明する変形例のうち、2つ以上のものが組み合わされて用いられてもよい。
【0040】
テスト用紙P1が画像読取部106に対して搬送される方向は、矢印A1の方向に限らない。テスト用紙P1は、矢印A1と反対の方向に搬送されてもよい。また、テスト用紙P1は、当該テスト用紙P1の長辺L2またはL4が先端となるように搬送されてもよい。長辺L2またはL4が先端となるように搬送された場合、制御部101は、ステップS2において、破線B2の位置を第1の基準線の位置として特定し、ステップS3において、マークM2とマークM4の位置を特定する。また、制御部101は、ステップS4において、破線B1の位置を第2の基準線の位置として特定し、ステップS5において、マークM1とマークM3の位置を特定する。
【0041】
コード画像はQRコードに限らない。コード画像は、画像形成装置1が画像の位置を補正するための情報を示す画像であれば、例えば、PDF417、CP(Communication Platform)コード、HCCB(High Capacity Color Barcode)などの他の二次元コードであってもよい。また、コード画像は、一次元コードであってもよい。
【0042】
コード画像が示す情報は、実施形態に記載した情報に限らない。例えば、補正機能においてテスト画像が複数枚の用紙に連続して形成される場合、コード画像は、テスト用紙の順番(すなわち、何番目にテスト画像が形成された用紙であるか)を示してもよい。また、コード画像は、テスト画像が形成されたときの画像形成装置1の内部の温度および湿度を示してもよい。さらに、補正機能において異なる収容部に収容された複数枚の用紙にテスト画像が形成される場合、コード画像は、当該用紙が収容された収容部を識別する情報を示してもよい。また、コード画像は、画像形成装置1が画像の位置を補正するための情報以外の情報を示してもよい。
【0043】
テスト画像は、実施形態に記載した画像に限らない。例えば、マークM1からマークM4は、線分以外により形成されてもよい。別の例で、マークM1からマークM4は、互いに同じ形状であってもよい。この場合、QRコードC1は、例えば、マークM1からマークM4の座標を通る矩形の辺に重ねて設けられてもよい。
【0044】
テスト画像には、必ずしも4つのマークが含まれていなくてもよい。例えば、テスト画像には、テスト用紙の短辺に対応させて設けられたマークと、長辺に対応させて設けられたマークの2つのマークが含まれていてもよい。この場合、制御部101は、2つのマークに対して決められた位置を探索することにより、QRコードC1の座標を特定する。別の例で、テスト画像には、5つ以上のマークが含まれていてもよい。さらに、QRコードC1が設けられる位置は、実施形態に記載した位置に限らない。
【0045】
基準点は、画像読取部106の光源の主走査方向における中心点に限らない。例えば、基準点は、例えば、画像読取部106の光源の主走査方向における端部の片側であってもよい。この場合、搬送部105は、テスト用紙P1の端部(短辺L1、長辺L2、短辺L3、または長辺L4)が画像読取部106の基準点を通過するようにテスト用紙P1を搬送する。また、この場合、マークM1は長辺L4、マークM2は短辺L1、マークM3は長辺L2、マークM4は短辺L3から決められた距離dの位置に設けられ、読取画像から特定されたマークM1からマークM4の位置に基づいてQRコードC1の位置が特定される。
【0046】
画像形成装置1のハードウェア構成は、
図1に示した構成に限らない。画像形成装置1は、
図4に示した各ステップの処理を実行できれば、どのようなハードウェア構成であってもよい。
【0047】
実施形態において、画像形成装置1によって実行される補正プログラムは、磁気記憶媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD、FD(Flexible Disk))など)、光記憶媒体(光ディスク(CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk))など)、光磁気記憶媒体、半導体メモリ(フラッシュROMなど)などのコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶した状態で提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネットなどのネットワーク経由でダウンロードされてもよい。