(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技領域に遊技球を誘導する誘導通路に回動可能に配置され、前記遊技球が前記誘導通路から前記遊技領域に導出されるときに、前記遊技球が前記遊技領域から前記誘導通路に侵入することを防止する戻り防止位置から前記遊技球を導出可能な導出位置に回動する戻り防止弁と、前記戻り防止弁が前記戻り防止位置から回動したことに応じてパルス信号を出力する検出部とを有する検出センサから前記パルス信号が入力されるインタフェース回路であって、
前記検出センサに接続され、前記パルス信号が入力されてから許可時間が経過するまで、前記誘導通路から前記遊技領域に前記遊技球が導出されたことを示す導出信号の出力を許可する出力許可信号を出力し、前記パルス信号が入力されてから初期化時間が経過した後に、前記インタフェース回路が前記導出信号を出力可能な初期状態に戻ったことを示す初期化信号を出力する計時回路と、
前記検出センサ及び前記計時回路に接続され、前記パルス信号が入力され且つ前記出力許可信号が入力されたときに前記導出信号を出力し、一方、前記導出信号を出力してから前記初期化時間が経過までは、前記パルス信号が入力されても、前記導出信号を出力しない導出信号出力回路と、
前記検出センサ及び前記計時回路に接続され、前記パルス信号が入力されているときに、前記初期化信号が入力されると、前記検出センサが異常状態であることを示す異常信号を出力する異常信号出力回路と、
を有することを特徴とするインタフェース回路。
遊技領域に遊技球を誘導する誘導通路に回動可能に配置され、前記遊技球が前記誘導通路から前記遊技領域に導出されるときに、前記遊技球が前記遊技領域から前記誘導通路に侵入することを防止する戻り防止位置から前記遊技球を導出可能な導出位置に回動する戻り防止弁と、前記戻り防止弁が前記戻り防止位置から回動したことに応じてパルス信号を出力する検出部とを有する検出センサと、
前記検出センサから前記パルス信号が入力されるインタフェース回路と、を有し、
前記インタフェース回路は、
前記検出センサに接続され、前記パルス信号が入力されてから許可時間が経過するまで、前記誘導通路から前記遊技領域に前記遊技球が導出されたことを示す導出信号の出力を許可する出力許可信号を出力し、前記パルス信号が入力されてから初期化時間が経過した後に、前記インタフェース回路が前記導出信号を出力可能な初期状態に戻ったことを示す初期化信号を出力する計時回路と、
前記検出センサ及び前記計時回路に接続され、前記パルス信号が入力され且つ前記出力許可信号が入力されたときに前記導出信号を出力し、一方、前記導出信号を出力してから前記初期化時間が経過までは、前記パルス信号が入力されても、前記導出信号を出力しない導出信号出力回路と、
前記検出センサ及び前記計時回路に接続され、前記パルス信号が入力されているときに、前記初期化信号が入力されると、前記検出センサが異常状態であることを示す異常信号を出力する異常信号出力回路と、
を有することを特徴とする検出装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような検出センサでは、遊技球が遊技領域に導出された後に、遊技球が戻り防止弁に当接したときの反動で、戻り防止弁が戻り防止位置と導出位置との間で振動する場合がある。遊技球が戻り防止弁に当接したときの反動で戻り防止弁が振動すると、検出センサは、1つの遊技球が遊技領域に導出されたときに複数のパルス信号を出力することになる。この結果、パルス信号が検出センサから入力されるカウンタ装置は、実際に遊技領域に導出された遊技球の数よりも多い数を計数するおそれがある。
【0005】
また、このような検出センサでは、遊技領域から誘導通路の方向に戻ってきた遊技球が、戻り防止位置に回動する戻り防止弁に衝突した反動で戻り防止弁が回動することにより、検出センサがパルス信号を出力するおそれがある。この場合も、カウンタ装置は、実際に遊技領域に導出された遊技球の数よりも多い数を計数するおそれがある。
【0006】
さらに、このような検出センサでは、何らかの理由により、戻り防止弁が導出位置に固定された場合に、検出センサは、遊技球が遊技領域に導出されているのにもかかわらずパルス信号を出力することができない。この場合、カウンタ装置は、誘導通路から遊技領域に遊技球が導出され続けているのにもかかわらず、遊技球を全く計数できなくなるおそれがある。
【0007】
このように、戻り防止弁の回動を検出する検出センサを使用した場合、誘導通路から実際に遊技領域に導出された遊技球の数と、検出センサから出力されるパルス信号の数に応じてカウンタ装置が決定した遊技球の数とが相違するおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、検出センサからパルス信号が入力されたときに出力する信号の数を、実際に誘導通路から遊技領域に導出された遊技球の数に一致させることが可能なインタフェース回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の一つの形態に係るインタフェース回路は、遊技領域に遊技球を誘導する誘導通路に回動可能に配置され、遊技球が誘導通路から遊技領域に導出されるときに、遊技球が遊技領域から誘導通路に侵入することを防止する戻り防止位置から遊技球を導出可能な導出位置に回動する戻り防止弁と、戻り防止弁が戻り防止位置から回動したことに応じてパルス信号を出力する検出部とを有する検出センサからパルス信号が入力されるインタフェース回路であって、検出センサに接続され、パルス信号が入力されてから許可時間が経過するまで、誘導通路から遊技領域に遊技球が導出されたことを示す導出信号の出力を許可する出力許可信号を出力し、パルス信号が入力されてから初期化時間が経過した後に、インタフェース回路が導出信号を出力可能な初期状態に戻ったことを示す初期化信号を出力する計時回路と、検出センサ及び計時回路に接続され、パルス信号が入力され且つ出力許可信号が入力されたときに導出信号を出力し、一方、導出信号を出力してから初期化時間が経過までは、パルス信号が入力されても、導出信号を出力しない導出信号出力回路と、検出センサ及び計時回路に接続され、パルス信号が入力されているときに、初期化信号が入力されると、検出センサが異常状態であることを示す異常信号を出力する異常信号出力回路とを有する。
【0010】
また、このインタフェース回路において、計時回路は、パルス信号が入力されたときに、時定数に応じて出力端子の電圧を初期電圧から上昇させると共に初期化信号の出力を停止し、電圧降下指示信号が入力されたときに、出力端子の電圧を初期電圧に降下させると共に初期化信号を出力する遅延回路と、遅延回路の出力端子に接続され、パルス信号が入力されてから許可時間が経過して、遅延回路の出力端子の電圧が出力許可電圧に上昇するまで、出力許可信号を導出信号出力回路に出力する出力許可回路と、遅延回路の出力端子に接続され、パルス信号が入力されてから初期化時間が経過して、遅延回路の出力端子の電圧が指示電圧より高くなったときに、電圧降下指示信号を遅延回路に出力する電圧降下指示回路と、を有することが好ましい。
【0011】
また、このインタフェース回路において、遅延回路は、一端が出力端子に接続された遅延容量素子と、遅延容量素子に接続された遅延抵抗素子と、初期化信号の入力が停止されたことに応じて、遅延容量素子及び遅延抵抗素子への電流の供給を開始する遅延スイッチング素子と、電圧降下指示信号が入力されたときに、異常信号出力回路及び遅延スイッチング素子への初期化信号の出力を開始し、パルス信号が入力されたときに、初期化信号の出力を停止する初期化回路とを有することが好ましい。
【0012】
さらに、本発明の他の実施形態によれば、検出装置は、遊技領域に遊技球を誘導する誘導通路に回動可能に配置され、遊技球が誘導通路から遊技領域に導出されるときに、遊技球が遊技領域から誘導通路に侵入することを防止する戻り防止位置から遊技球を導出可能な導出位置に回動する戻り防止弁と、戻り防止弁が戻り防止位置から回動したことに応じてパルス信号を出力する検出部とを有する検出センサと、検出センサからパルス信号が入力されるインタフェース回路と、を有し、インタフェース回路は、検出センサに接続され、パルス信号が入力されてから許可時間が経過するまで、誘導通路から遊技領域に遊技球が導出されたことを示す導出信号の出力を許可する出力許可信号を出力し、パルス信号が入力されてから初期化時間が経過した後に、インタフェース回路が導出信号を出力可能な初期状態に戻ったことを示す初期化信号を出力する計時回路と、検出センサ及び計時回路に接続され、パルス信号が入力され且つ出力許可信号が入力されたときに導出信号を出力し、一方、導出信号を出力してから初期化時間が経過までは、パルス信号が入力されても、導出信号を出力しない導出信号出力回路と、検出センサ及び計時回路に接続され、パルス信号が入力されているときに、初期化信号が入力されると、検出センサが異常状態であることを示す異常信号を出力する異常信号出力回路とを有する。
【0013】
さらに、本発明の他の実施形態によれば、遊技機は、遊技球を遊技領域に誘導する誘導通路と、誘導通路に回動可能に配置され、遊技球が誘導通路から遊技領域に導出されるときに、遊技球が遊技領域から誘導通路に侵入することを防止する戻り防止位置から遊技球を導出可能な導出位置に回動する戻り防止弁と、戻り防止弁が戻り防止位置から回動したことに応じてパルス信号を出力する検出部とを有する検出センサと、検出センサからパルス信号が入力されるインタフェース回路と、を有し、インタフェース回路は、検出センサに接続され、パルス信号が入力されてから許可時間が経過するまで、誘導通路から遊技領域に遊技球が導出されたことを示す導出信号の出力を許可する出力許可信号を出力し、パルス信号が入力されてから初期化時間が経過した後に、インタフェース回路が導出信号を出力可能な初期状態に戻ったことを示す初期化信号を出力する計時回路と、検出センサ及び計時回路に接続され、パルス信号が入力され且つ出力許可信号が入力されたときに導出信号を出力し、一方、導出信号を出力してから初期化時間が経過までは、パルス信号が入力されても、導出信号を出力しない導出信号出力回路と、検出センサ及び計時回路に接続され、パルス信号が入力されているときに、初期化信号が入力されると、検出センサが異常状態であることを示す異常信号を出力する異常信号出力回路とを有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るインタフェース回路は、検出センサからパルス信号が入力されたときに出力する信号の数を、実際に誘導通路から遊技領域に導出された遊技球の数に一致させることが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(本発明に係るインタフェース回路の概要)
以下、本発明の実施形態によるインタフェース回路を、図を参照しつつ説明する。このインタフェース回路には、遊技球を遊技領域に誘導する誘導通路に回動可能に配置された戻り防止弁と、戻り防止弁が回動したことに応じてパルス信号を出力する検出部とを有する検出センサからパルス信号が入力される。インタフェース回路は、パルス信号が入力されてから、遊技球の最小の発射間隔よりも短い予め規定された許可時間が経過するまで、遊技領域に遊技球が導出されたことを示す導出信号を出力する。また、インタフェース回路は、パルス信号が入力されてから、許可時間よりも長く且つ遊技球の最小の発射間隔よりも短い予め規定された初期化時間が経過したときに、インタフェース回路が導出信号を出力可能な初期状態に戻ったことを示す初期化信号を出力する。しかしながら、インタフェース回路は、導出信号を出力してから初期化信号を出力するまでは、パルス信号が入力されても導出信号を出力しない。インタフェース回路は、導出信号が出力されてから初期化信号を出力するまでパルス信号が入力されても導出信号を出力しないため、遊技球が戻り防止弁に当接したときの反動等で検出センサから入力されるパルス信号による遊技球の誤カウントを防止できる。また、初期化信号を出力するまでに戻り防止弁が戻り防止位置に戻らなかったときに、インタフェース回路は、検出センサが異常状態であることを示す異常信号を出力する。インタフェース回路は、初期状態に戻るまでに戻り防止弁が戻り防止位置に戻らなかったときに、異常信号を出力するので、遊技球の誤カウントを防止すると共に検出センサが異常状態であることを通知することができる。
【0017】
(本発明に係る遊技機の構成)
図1は、実施形態に係るインタフェース回路を有する検出装置を備える遊技機の概略斜視図である。
【0018】
遊技機1は、上部から中央部の大部分の領域に設けられた遊技盤2と、下部に配設された玉受け部3及び発射ハンドル4などで構成される。遊技機1では、遊技者が発射ハンドル4を回動させると、遊技機1に内蔵された発射制御装置(図示せず)が、一定の発射間隔で、その回転角に応じた発射速度で遊技球を発射する。一例では、発射制御装置が発射される遊技球の最大数は1分間当たり100個である。すなわち、発射制御装置が発射する遊技球の最小の発射間隔は0.6秒である。発射された遊技球は、遊技盤2の側方に設けられたレールにより形成される誘導通路5に沿って上方へ移動し、誘導通路の先端に配置された検出センサ6の戻り防止弁に当接し押下して、誘導通路5の先端から遊技領域7に導出される。検出センサ6は、遊技球が戻り防止弁に押下することに応じてパルス信号を出力する。遊技領域7に導出された遊技球は、遊技領域7上に設けられた多数の障害釘と衝突しながら遊技領域7を落下する。そして、その落下する遊技球が、入賞口装置8に入ると、入賞口装置8を通過した遊技球を検出したことを示す信号が制御装置(図示せず)に出力される。入賞口装置8から信号が入力された制御装置が入賞したと判定した場合、所定個数の遊技球を、遊技盤2の背面に設置された賞球払出装置(図示せず)を通じて玉受け部3へ払い出す。さらに、遊技盤2の略中央部に配設された表示装置9は、入賞の有無などに応じて様々に変化する遊技情報を遊技者に表示する。
【0019】
(検出センサの構成)
図2(a)は検出センサ6の正面図であり、
図2(b)は検出センサ6のA−A´線に沿う断面図であり、
図3は検出センサ6の分解斜視図である。
【0020】
検出センサ6は、筐体10と、センサ部11と、戻り防止弁12と、おもり13と、支持軸14と、カバー15と、カバー固定部材16とを有する。検出センサ6は、遊技球が誘導通路5から遊技領域7に導出されるときに、遊技球が戻り防止弁12に当接して戻り防止弁12を押下することに応じて、遊技球が誘導通路から遊技領域に導出されたことを示すパルス信号を出力する。
【0021】
筐体10には、センサ部11が収納される中空部101と、一対の取付け穴102と、支持軸14が貫通する筐体支持軸穴103と、一例ではネジであるカバー固定部材16が螺合されることによりカバー15を固定するカバー固定穴104とが形成される。筐体10は、遊技盤2に筐体固定部材17が挿入され一対の取付け穴102のそれぞれにネジで螺合されることにより、遊技盤2に固定される。
【0022】
センサ部11は、基板111と、発光素子112と、受光素子113と、コネクタ114とを有する。基板111は、発光素子112、受光素子113及びコネクタ114を搭載し、発光素子112及び受光素子113とコネクタ114との間を電気的に接続する。発光素子112は、一例ではLEDである。受光素子113は、発光素子112が発光した光を受光したときに電流を出力するフォトダイオードと、フォトダイオードから出力された電流を電圧に変換する抵抗素子を有する。コネクタ114は、受光素子113に電流を供給すると共に、受光素子113から出力される電圧を外部装置に供給する。
【0023】
戻り防止弁12は、遊技球が当接する当接部121と、当接部121を回動するために支持軸14が貫通する弁支持軸穴122が形成された回動部123と、遮光部124と、おもり13が嵌合されるおもり穴125が形成されたおもり部126とを有する。当接部121は、湾曲した平板形状であり、遊技球が当接したときに、回動部123に挿入される支持軸14を軸として回動する。遮光部124は、当接部121の反対の方向に回動部123から延伸する。遮光部124は、当接部121に遊技球が当接していないとき、センサ部11の発光素子112と受光素子113との間に位置し、発光素子112が発光した光を受光素子113が受光できないように遮断する。また、遮光部124は、遊技球が当接部121に当接して当接部121を押下することによって回動し、センサ部11の発光素子112と受光素子113との間から移動し、発光素子112が発光した光を受光素子113が受光できるようにする。おもり部126は、おもり穴125におもり13が嵌合されることにより当接部121よりも重くなり、遊技球が当接部121に当接していないときに所定の位置に戻り防止弁12が位置するためのおもりとして機能する。
【0024】
支持軸14は、筐体支持軸穴103及び弁支持軸穴122を貫通するように配置され、戻り防止弁12を回動可能に支持する。
【0025】
(検出センサの動作)
図4(a)〜4(c)は、遊技球が誘導通路5から遊技領域7に導出されるときの検出センサ6の動作を示す図である。
図4(a)は遊技球が検出センサ6の戻り防止弁12に当接する前の状態を示し、
図4(b)は遊技球が戻り防止弁12に当接している状態を示し、
図4(c)は遊技球が戻り防止弁12に当接した後の状態を示す。すなわち、
図4(a)は遊技球18と検出センサ6の第1の位置関係を示し、
図4(b)は第1の位置関係の次の位置関係である第2の位置関係を示し、
図4(c)は第1の位置関係の次の位置関係である第3の位置関係を示す。また、
図4(a)〜4(c)において、検出センサ6は、説明のために長手方向に一部が切断された部分切断面として示される。
【0026】
一対のレール501及び502で形成された誘導通路5を上昇してきた遊技球18が戻り防止弁12に当接する前では、戻り防止弁12は、おもり部126の重みにより、おもり部126が下方に位置し且つ当接部121が上方に位置するように位置する。このとき、戻り防止弁12の遮光部124は、発光素子112と受光素子113との間に位置し、発光素子112が発光した光を受光素子113が受光できないように遮断する。次いで、遊技球18が戻り防止弁12の当接部121に当接し当接部121を押下すると、戻り防止弁12が回動して、遊技球18がレール501と当接部121との間を通過して遊技領域7に導出される。このとき、戻り防止弁12の遮光部124は、センサ部11の発光素子112と受光素子113との間から移動し、発光素子112が発光した光を受光素子113が受光できるようになる。そして、遊技球が戻り防止弁12に当接した後に遊技領域7に導出されると、戻り防止弁12は、おもり部126の重みにより回動して、当接部121が上方に位置する位置に戻る。このとき、遮光部124は、発光素子112と受光素子113との間に位置し、発光素子112が発光した光を再び遮断する。
【0027】
検出センサ6の出力電圧は、
図4(a)及び4(c)に示すように、遊技球18が当接部121に当接していないときは、戻り防止弁12の遮光部124がセンサ部11の発光素子112と受光素子113との間を遮断するので、ゼロである。
図4(b)に示すように、遊技球18が当接部121に当接しているときは、戻り防止弁12の遮光部124がセンサ部11の発光素子112と受光素子113との間を遮断しないので、検出センサ6の出力電圧は、受光素子113の出力に応じた振幅を有する。すなわち、検出センサ6は、遊技球18が検出センサ6に当接して遊技領域7に導出されるときに、遊技球18が戻り防止弁12に当接して戻り防止弁12を押下することに応じて、遊技球18が遊技領域7に導出されたことを示すパルス信号を出力する。
【0028】
また、戻り防止弁12は、遊技領域7に導出された遊技球18が誘導通路5に戻ることを防止する機能を有する。
図4(c)において双方向矢印Aで示される当接部121の上端とレール501との間の距離は、遊技球18の直径よりも短い。また、
図4(c)において矢印Bで示される当接部121の下端は筐体10と接している。このため、遊技領域7に導出された遊技球18は、遊技領域7において障害釘に衝突して誘導通路5の方向に戻ってきた場合でも、誘導通路5に侵入することができない。すなわち、
図4(a)及び(c)では、戻り防止弁12は、遊技球18が導出される前及び遊技球18が導出された後に遊技球18が遊技領域7から誘導通路への侵入を防止する戻り防止位置に位置する。一方、
図4(b)では、戻り防止弁12は、遊技球18が誘導通路5から遊技領域7に導出されるときに遊技球18を導出可能な導出位置に位置する。
【0029】
(検出センサの特徴及び問題点)
検出センサ6は、構成素子が少なく且つ構造が簡明であるので、製造コストを抑えることができる。検出センサ6は、誘導通路5から導出された遊技球の数を計数するカウンタ装置のセンサとして使用できると共に、遊技球18が誘導通路5に侵入することを防止できる。
【0030】
しかしながら、検出センサ6は、遊技球18が遊技領域7に導出された後、おもり部126の重みで戻り防止位置に戻るため、遊技球18が戻り防止弁12に当接したときの反動で、戻り防止弁12が戻り防止位置と導出位置との間で振動するおそれがある。遊技球18が導出されるときの反動で戻り防止弁12が振動すると、1つの遊技球が導出されたのにもかかわらず、複数のパルス信号が検出センサ6から出力されることになる。
【0031】
また、検出センサ6は、遊技領域7から誘導通路5の方向に戻ってきた遊技球18が、戻り防止位置に位置する戻り防止弁12に衝突した反動で戻り防止弁12が回動することにより、パルス信号が検出センサ6から出力されるおそれがある。
【0032】
さらに、
図5(a)に示すように、釣り糸等の糸状材191の一端が接着された遊技球18を発射して、糸状材191の一端が接着された遊技球18を遊技領域7に滞在させる行為が行われることがある。このとき、糸状材191が戻り防止弁12を押下することにより、戻り防止弁12が導出位置に固定されている。糸状材191が戻り防止弁12が導出位置に固定されるので、多くの遊技球18を発射された場合でも、検出センサ6はパルス信号を出力せず、遊技機1の制御装置は、遊技領域7に導出される遊技球18の数を計数することができない。計数されることなく遊技球18が遊技領域7に導出されると、
図5(b)に示すように、磁石192により固定された遊技球18により後続する遊技球18を堰き止めることにより、入賞口装置8に遊技球18を案内する案内路193が形成されるおそれがある。
【0033】
そこで、本発明に係る検出装置は、検出センサ6の出力と制御回路との間に配置されるインタフェース回路を有する。このインタフェース回路は、戻り防止弁の回動に応じて検出センサからパルス信号が入力されたときに出力する信号の数を、実際に誘導通路から遊技領域に導出された遊技球の数と一致させる処理を実行する。
【0034】
(実施形態に係る検出装置の構成)
図6は、検出センサ6を含む検出装置の回路ブロック図である。
【0035】
検出装置20は、検出センサ6と、検出センサ6からパルス信号が入力されるインタフェース回路21とを有する。インタフェース回路21は、導出信号及び異常信号を制御回路100に出力する。インタフェース回路21は、計時回路22と、導出信号出力回路23と、異常信号出力回路24と、バッファ素子25とを有する。計時回路22は、パルス信号が入力されてから許可時間が経過するまで、遊技領域7に遊技球が導出されたことを示す導出信号の出力を許可する出力許可信号を出力する。また、計時回路22は、パルス信号が入力されてから初期化時間が経過した後に、インタフェース回路21が導出信号を出力可能な初期状態に戻ったことを示す初期化信号を出力する。より詳細には、計時回路22は、遅延回路26と、出力許可回路27と、電圧降下指示回路28とを有する。遅延回路26は、パルス信号が入力されたときに、時定数に応じて出力端子の電圧を初期電圧から上昇させると共に初期化信号の出力を停止し、電圧降下指示信号が入力されたときに、出力端子の電圧を初期電圧に降下させると共に初期化信号を出力する。出力許可回路27は、遅延回路26の出力端子に接続され、パルス信号が入力されてから許可時間が経過して、遅延回路26の出力端子の電圧が出力許可電圧に上昇するまで、出力許可信号を導出信号出力回路に出力する。電圧降下指示回路28は、遅延回路26の出力端子に接続され、パルス信号が入力されてから初期化時間が経過して、遅延回路26の出力端子の電圧が指示電圧より高くなったときに、電圧降下指示信号を遅延回路26に出力する。導出信号出力回路23は、検出センサ6及び計時回路22に接続され、パルス信号が入力され且つ出力許可信号が入力されたときに導出信号を出力する。一方、導出信号出力回路23は、導出信号を出力してから初期化時間が経過までは、パルス信号が入力されても、導出信号を出力しない。異常信号出力回路24は、パルス信号が入力されているときに、初期化信号が入力されると、検出センサが異常状態であることを示す異常信号を出力する。バッファ素子25は、検出センサ6から入力端子31を介して入力された信号をバッファリングして、導出信号出力回路23、異常信号出力回路24及び遅延回路26に出力する。
【0036】
図7は、検出装置20のより詳細な回路ブロック図である。
【0037】
導出信号出力回路23及び異常信号出力回路24のそれぞれは、2入力AND素子である。導出信号出力回路23は、一方の入力端子がバッファ素子25の出力端子に接続され、他方の入力端子が計時回路22の出力許可回路27に接続され、出力端子は導出信号出力端子32を介して制御回路100に接続される。導出信号出力回路23は、パルス信号が入力されバッファ素子25の出力端子の電圧がHレベル(Vcc)であり且つ出力許可回路27から電圧がHレベルである出力許可信号が入力されたときに出力端子からHレベルの電圧である導出信号を出力する。異常信号出力回路24は、一方の入力端子がバッファ素子25の出力端子に接続され、他方の入力端子が計時回路22の遅延回路26に接続され、出力端子は異常信号出力端子33を介して制御回路100に接続される。異常信号出力回路24は、パルス信号が入力されバッファ素子25の出力端子の電圧がHレベルであり且つ遅延回路26から電圧がHレベルである初期化信号が入力されるとき、出力端子からHレベルの電圧である異常信号を出力する。
【0038】
遅延回路26は、フリップフロップ261と、遅延ベース抵抗素子262と、遅延トランジスタ263と、遅延抵抗素子264と、遅延容量素子265と、出力端子266とを有する。フリップフロップ261は、データ端子Dが電源電圧Vccに接続され、クロック端子CLKがバッファ素子25の出力端子に接続され、リセット端子/CLRが電圧降下指示回路28に接続される。フリップフロップ261の反転データ出力端子/Qは、異常信号出力回路24の他方の入力端子と、遅延ベース抵抗素子262の一端に接続される。フリップフロップ261は、クロック端子CLKに接続されたバッファ素子25の出力端子の電圧が立上り遷移すると、反転データ出力端子/Qの電圧をLレベル(Gnd)にする。また、フリップフロップ261は、電圧降下指示回路28からリセット端子/CLRに入力される電圧がLレベルになると、反転データ出力端子/Qの電圧をHレベルにする。遅延ベース抵抗素子262の他端は、遅延トランジスタ263のベースに接続される。遅延トランジスタ263のコレクタは、遅延抵抗素子264及び遅延容量素子265の一端に接続されると共に、出力端子266を介して出力許可回路27及び電圧降下指示回路28に接続され、エミッタが接地される。遅延トランジスタ263は、反転データ出力端子/Qの電圧がHレベルのときベース電流が流れるのでオンし、コレクタ電圧がLレベルになる。遅延トランジスタ263は、反転データ出力端子/Qの電圧がHレベルからLレベルに遷移するとベース電流が流れなくなりオフする。遅延トランジスタ263がオフすると、コレクタ電圧が遅延抵抗素子264の抵抗値Rx及び遅延容量素子265の容量値Cxにより規定される時定数τに応じて立上り遷移する。
【0039】
出力許可回路27は、許可コンパレータ271と、許可定電圧源272と、許可ベース抵抗273と、許可トランジスタ274と、許可負荷抵抗素子275とを有する。許可コンパレータ271は、出力端子266を介して遅延トランジスタ263のコレクタに接続される一方の入力端子が許可定電圧源272の出力許可電圧Vsl1よりも高くなったときに、出力端子の電圧をHレベルにする。許可ベース抵抗273は、一端が許可コンパレータ271の出力端子に接続され、他端が許可トランジスタ274のベースに接続される。許可トランジスタ274は、コレクタが導出信号出力回路23の他方の入力端子及び許可負荷抵抗素子275の一端に接続され、エミッタが接地される。許可負荷抵抗素子275の他端は、電源電圧Vccに接続される。許可トランジスタ274は、許可コンパレータ271の出力端子の電圧がLレベルのときベース電流が流れずにオフし、コレクタ電圧がHレベルになる。また、許可トランジスタ274は、許可コンパレータ271の出力端子の電圧がHレベルのときベース電流が流れてオンし、コレクタ電圧がLレベルになる。
【0040】
電圧降下指示回路28は、指示コンパレータ281と、指示定電圧源282と、指示ベース抵抗283と、指示トランジスタ284と、指示負荷抵抗素子285とを有する。指示コンパレータ281は、出力端子266を介して遅延トランジスタ263のコレクタに接続される一方の入力端子が指示定電圧源282の指示電圧Vsl2よりも高くなったときに、出力端子の電圧をHレベルにする。指示ベース抵抗283は、一端が指示コンパレータ281の出力端子に接続され、他端が指示トランジスタ284のベースに接続される。指示トランジスタ284は、コレクタがフリップフロップ261のリセット端子/CLR及び指示負荷抵抗素子285の一端に接続され、エミッタが接地される。指示負荷抵抗素子285の他端は、電源電圧Vccに接続される。指示トランジスタ284は、指示コンパレータ281の出力端子の電圧がLレベルのときベース電流が流れずにオフし、コレクタ電圧がHレベルになる。また、指示トランジスタ284は、指示コンパレータ281の出力端子の電圧がHレベルのときベース電流が流れてオンし、コレクタ電圧がLレベルになる。
【0041】
(実施形態に係る検出装置の動作)
図8は、検出装置20の動作を示すタイミングチャートである。
図8において、期間(a)は、1つの遊技球が誘導通路5から遊技領域7に導出されるときに、遊技球が戻り防止弁12に当接して遊技領域7に導出される通常の動作を示す。また、期間(b)は、1つの遊技球が戻り防止弁12に当接して遊技領域7に導出された後に戻り防止弁12が振動して検出センサ6から2つのパルス信号が続けて出力された場合を示す。また、期間(c)は、糸状材191の一端が接着された遊技球18を遊技領域7に滞在させる行為により戻り防止弁12が導出位置に固定された場合を示す。
図8において、波形801は検出センサ6からインタフェース回路21に入力される信号A1の波形を示し、波形802はフリップフロップ261の反転データ出力端子/Qの電圧の波形を示す。波形803は遅延トランジスタ263のコレクタに接続される出力端子266の電圧V1の波形を示し、波形804は指示トランジスタ284のコレクタ電圧V2の波形を示し、波形805は許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3の波形を示す。波形806は導出信号出力端子32の電圧Y1の波形を示し、波形807は異常信号出力端子33の電圧E1の波形を示す。
【0042】
まず、1つの遊技球が戻り防止弁12に当接して遊技領域7に導出される通常の動作である期間(a)について説明する。矢印Aで示すように、検出センサ6からパルス信号が入力される前の時点では、フリップフロップ261の反転データ出力端子/Qの電圧、指示トランジスタ284のコレクタ電圧V2及び許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3はHレベルである。一方、出力端子266の電圧V1はLレベルである。矢印Bで示すように、遊技球が誘導通路5から遊技領域7に導出されるときに検出センサ6の戻り防止弁12に当接して戻り防止弁12が回動したことに応じて、パルス信号が検出センサ6から出力される。検出センサ6から出力されたパルス信号は、バッファ素子25を介してフリップフロップ261のクロック端子CLKに入力される。フリップフロップ261は、パルス信号の立上りエッジに応じて、反転データ出力端子/Qの電圧をHレベルからLレベルに遷移する。フリップフロップ261の反転データ出力端子/Qの電圧がLレベルに遷移すると、遅延トランジスタ263は、ベース電流が流れなくなりオフする。遅延トランジスタ263がオフすると、遅延トランジスタ263のコレクタに接続される出力端子266の電圧V1は、遅延抵抗素子264の抵抗値Rx及び遅延容量素子265の容量値Cxにより規定される時定数τに応じて立上り遷移する。
【0043】
また、バッファ素子25を介してパルス信号が入力されると、導出信号出力端子32の電圧Y1は、許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3がHレベルなので、LレベルからHレベルに遷移する。すなわち、導出信号出力回路23は、許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3がHレベルのときに、パルス信号が入力されると、導出信号の出力を開始する。
【0044】
矢印Cで示すように、出力端子266の電圧V1が許可定電圧源272の出力許可電圧Vsl1よりも高くなると、許可コンパレータ271の出力端子の電圧がHレベルになりベース電流が流れて許可トランジスタ274がオンする。許可トランジスタ274がオンすると、許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3はLレベルになる。許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3がLレベルになると、導出信号出力端子32の電圧Y1はLレベルに遷移して、導出信号出力回路23は、導出信号の出力を停止する。許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3がHレベルのときにインタフェース回路21にパルス信号が入力されると、矢印Dで示すように、導出信号出力回路23は、パルス信号である導出信号を、導出信号出力端子32を介して制御回路100に出力する。
【0045】
矢印Eで示すように、出力端子266の電圧V1が指示定電圧源282の指示電圧Vsl2よりも高くなると、指示コンパレータ281の出力端子の電圧がHレベルになりベース電流が流れて指示トランジスタ284がオンする。指示トランジスタ284がオンすると、指示トランジスタ284のコレクタ電圧V2はLレベルになる。フリップフロップ261のリセット端子/CLRに入力される指示トランジスタ284のコレクタ電圧V2がLレベルになると、矢印Fで示すように、フリップフロップ261の反転データ出力端子/Qの電圧はHレベルになる。フリップフロップ261の反転データ出力端子/Qの電圧がHレベルに遷移すると、ベース電流が流れなくなり遅延トランジスタ263はオフし、出力端子266の電圧V1は、矢印Gで示すように、Lレベルになる。
【0046】
出力端子266の電圧V1がLレベルになると、許可コンパレータ271の出力端子の電圧がLレベルになりベース電流が流れなくなり許可トランジスタ274がオフし、許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3はHレベルになる。また、出力端子266の電圧V1がLレベルになると、指示コンパレータ281の出力端子の電圧がLレベルになりベース電流が流れなくなり指示トランジスタ284がオフし、指示トランジスタ284のコレクタ電圧V2はHレベルになる。
【0047】
矢印Hで示す時点では、フリップフロップ261の反転データ出力端子/Qの電圧、指示トランジスタ284のコレクタ電圧V2及び許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3はHレベルであり、出力端子266の電圧V1はLレベルである。すなわち、矢印Hで示す時点のインタフェース回路の内部電圧の状態は、検出センサ6からパルス信号が入力される前の状態と同様に、インタフェース回路21が導出信号を出力可能な初期状態である。また、矢印Hで示す時点では、計時回路22は、インタフェース回路21が導出信号を出力可能な初期状態に戻ったことを示す初期化信号をフリップフロップ261の反転データ出力端子/Qから異常信号出力回路24に出力する。フリップフロップ261は、パルス信号が入力されたときに、初期化信号の出力を停止し、電圧降下指示信号が入力されたときに、初期化信号の出力を開始する初期化回路として機能する。
【0048】
期間(a)では、矢印Bで示される1つのパルス信号がインタフェース回路21に入力されることに応じて、矢印Dで示されるパルス信号が導出信号出力端子32から導出信号として制御回路100に出力される。双方向矢印Iで示されるパルス信号が入力してから許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3がLレベルに遷移するまで期間は、導出信号出力回路23が導出信号を出力することを許可する許可時間である。双方向矢印Jで示されるパルス信号が入力してから許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3がHレベルに遷移するまで期間は、インタフェース回路21が導出信号を出力可能な初期状態に戻るまでの初期化時間である。許可時間が経過した後、初期化時間が経過するまでの時間に検出センサ6からパルス信号が入力されても、インタフェース回路21は、導出信号を出力しない。許可時間及び初期化時間は、遅延抵抗素子264の抵抗値Rxと、遅延容量素子265の容量値Cxにより規定される時定数τに応じて変動する時間なので、抵抗値Rx及び容量値Cxに基づいて決定することができる。例えば、遊技球の最小の発射間隔である0.6秒よりも若干短い0.5秒に初期化時間がなるように、抵抗値Rx及び容量値Cxの値を決定することができる。
【0049】
次に、1つの遊技球が戻り防止弁12に当接して遊技領域7に導出された後に戻り防止弁12が振動して検出センサ6から2つのパルス信号が続けて出力される期間(b)について説明する。矢印Kで示すように、遊技球が誘導通路5から遊技領域7に導出されるときに検出センサ6の戻り防止弁12に当接して戻り防止弁12が回動したことに応じてパルス信号が検出センサ6からバッファ素子25に入力される。許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3はHレベルなので、インタフェース回路21は期間(a)と同様の処理を実行し、矢印Lで示すように、パルス信号である導出信号が導出信号出力端子32から出力される。
【0050】
矢印Mで示すように、遊技領域7に導出された後に戻り防止弁12が振動して検出センサ6から2つ目のパルス信号が入力されるとき、双方向矢印Nで示される初期化時間が経過する前である。初期化時間が経過する前では、波形805は許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3はLレベルであるので、検出センサ6からパルス信号が入力されているのにもかかわらず、導出信号出力端子の電圧Y1はLレベルに維持される。
【0051】
期間(b)では、1つの遊技球が戻り防止弁12に当接して遊技領域7に導出された後に戻り防止弁12が振動して検出センサ6から2つのパルス信号が続けて出力されるものの、2つ目のパルス信号は初期化時間が経過する前に入力されている。2つ目のパルス信号は初期化時間が経過する前に入力されているので、インタフェース回路21は、2つ目のパルス信号に対応する導出信号を導出信号出力端子32から制御回路100に出力しない。すなわち、インタフェース回路21では、導出信号出力回路23は、導出信号を出力してから計時回路22が初期化信号を出力するまで導出信号を出力しない。
【0052】
次に、戻り防止弁12が導出位置に固定されている期間(c)について説明する。戻り防止弁12が導出位置に固定されると、検出センサ6の出力信号A1の電圧は、矢印Pで示すように、Hレベルに維持される。検出センサ6の出力信号の電圧A1がHレベルに維持されるとバッファ素子25の出力端子に接続された異常信号出力回路24の一方の端子の電圧は、Hレベルに維持される。異常信号出力回路24の一方の端子の電圧がHレベルに維持される間に、初期化時間が終了して、許可トランジスタ274のコレクタ電圧V3がHレベルに遷移すると、矢印Qに示すように、異常信号出力回路24は、Hレベルの異常信号を出力する。
【0053】
期間(c)では、異常信号出力回路24は、戻り防止弁12が導出位置に固定されて検出センサ6からパルス信号が入力されている間に初期化期間が経過すると、検出センサ6が異常状態であることを示す異常信号を出力する。これにより、インタフェース回路21は、導出位置に回動してから時定数τに応じて決定される初期化期間が経過するまでに戻り防止弁12が戻り防止位置に戻らなかったときに、検出センサ6が異常状態であることを示す異常信号を出力する。
【0054】
実施形態に係るインタフェース回路は、導出信号が出力されてから初期化時間が経過するまで、遊技領域に遊技球が導出されたことを示す導出信号を出力しない。したがって、遊技球が遊技領域に導出されたときの反動又は遊技領域に導出された遊技球が戻り防止弁に衝突したときの反動等により検出センサの戻り防止弁が振幅して、検出センサからパルス信号が入力された場合に制御回路に導出信号を出力しない。このため、実施形態に係るインタフェース回路は、戻り防止弁の回動に応じて検出センサから入力されたときに出力するパルス信号の数を、実際に誘導通路から遊技領域に導出された遊技球の数と一致させる処理を実行することができる。また、実施形態に係るインタフェース回路は、検出センサからパルス信号が入力されている間に初期化期間が経過すると、検出センサが異常状態であることを示す異常信号を制御回路に出力する。このため、異常信号が入力された制御回路は、糸状材が戻り防止弁を押下することにより、戻り防止弁が導出位置に固定されたときに、検出センサの異常を検知することができる。
【0055】
(実施形態に係る検出装置の変形例)
検出センサ6は、戻り防止弁12と支持軸14とは別個の部材であるが、戻り防止弁と戻り防止弁を回転可能に支持する支持軸は、一体の部材として形成されてもよい。また、検出センサ6のセンサ部11は、発光素子112と受光素子113とを有するが、近接センサ等の戻り防止弁12の回動を検出可能な他のセンサを採用してもよい。
【0056】
また、説明された実施形態では、インタフェース回路のスイッチは、バイポーラトランジスタで形成されるが、バイポーラトランジスタの代わりにMOSトランジスタを採用してもよい。
【0057】
また、説明された実施形態では、初期化回路としてフリップフロップ261が使用されているが、初期化回路は、バイポーラトランジスタ及び抵抗素子で形成してもよい。また、説明された実施形態では、計時回路22は、フリップフロップ261、許可コンパレータ271及び指示コンパレータ281等で形成されているが、タイマ回路で形成することにより、より少ない構成要素で形成してもよい。