特許第6355116号(P6355116)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華為技術有限公司の特許一覧

特許6355116パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム
<>
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000002
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000003
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000004
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000005
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000006
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000007
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000008
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000009
  • 特許6355116-パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6355116
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】パケットロス検出のための方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/70 20130101AFI20180702BHJP
   H04L 29/14 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
   H04L12/70 100Z
   H04L13/00 313
【請求項の数】26
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-574979(P2016-574979)
(86)(22)【出願日】2014年6月24日
(65)【公表番号】特表2017-523693(P2017-523693A)
(43)【公表日】2017年8月17日
(86)【国際出願番号】CN2014080638
(87)【国際公開番号】WO2016015178
(87)【国際公開日】20160204
【審査請求日】2017年2月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】▲藍▼ ▲海▼青
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ ▲進▼▲麗▼
【審査官】 宮島 郁美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−110038(JP,A)
【文献】 特開2001−230809(JP,A)
【文献】 特開2002−118598(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0136164(US,A1)
【文献】 特表2005−523603(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L12/00−12/955,29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケットロス検出方法であって、
送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定するステップであって、前記パケットギャップの変動は、前記送信元ノードがパケットを送信する間隔と比較した、前記宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動である、ステップと、
前記パケットギャップの変動の強度を判定するステップと、
前記パケットギャップの変動の前記強度に従って、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定するステップと、
を含み、
前記パケットギャップの変動の強度を判定する、前記ステップの後、前記方法は、
先行時刻において取得された前記強度の判別値と、現時刻において取得された前記パケットギャップの変動の変動値とに基づいて、取得された前記強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした前記強度の判別値を取得する、ステップ
をさらに含む、パケットロス検出方法。
【請求項2】
前記パケットギャップの変動は、第1のギャップと第2のギャップとの間の差であり、前記第1のギャップは、前記宛先ノードが第1のパケットを受信した時間と前記宛先ノードが第2のパケットを受信した時間との間のギャップであり、前記第2のギャップは、前記送信元ノードが前記第1のパケットを送信した時間と前記送信元ノードが前記第2のパケットを送信した時間との間のギャップである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する、前記ステップの前に、前記方法は、
前記送信元ノードから送信された第1の時間情報と、前記宛先ノードから送信された第2の時間情報とを受信するステップであって、前記第1の時間情報は、前記送信元ノードが前記第1のパケットと前記第2のパケットとを送信した送信時点を含み、前記第2の時間情報は、前記宛先ノードが前記第1のパケットと前記第2のパケットとを受信した受信時点を含む、ステップ、または、
前記宛先ノードから送信された第1の時間情報と第2の時間情報とを受信するステップであって、前記宛先ノードは、前記送信元ノードから送信され、前記受信した第1のパケットから、前記送信元ノードが前記第1のパケットを送信した送信時点を取得し、前記送信時点は、前記第1のパケットで運ばれ、また前記送信元ノードから送信され、前記受信した第2のパケットから、前記送信元ノードが前記第2のパケットを送信した送信時点を取得し、前記送信時点は、前記第2のパケットで運ばれる、ステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する、前記ステップは、
前記第1の時間情報に従って前記第1のギャップを判定するステップと、前記第2の時間情報に従って前記第2のギャップを判定するステップと、
前記第1のギャップと前記第2のギャップとに従って前記パケットギャップの変動を判定するステップと、
を特に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ギャップの変動は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差であり、前記第1の
伝送遅延は、前記宛先ノードが第3のパケットを受信した時点と前記送信元ノードが前記第3のパケットを送信した時点との間の遅延であり、前記第2の伝送遅延は、前記宛先ノードが第4のパケットを受信した時点と前記送信元ノードが前記第4のパケットを送信した時点との間の遅延である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する、前記ステップの前に、前記方法は、
前記送信元ノードから送信された前記第1の伝送遅延と前記第2の伝送遅延とを受信するステップであって、前記宛先ノードは、前記送信元ノードから送信され、前記受信した第3のパケットから、前記送信元ノードが前記第3のパケットを送信した送信時点を取得し、前記送信時点は、前記第3のパケットで運ばれ、また前記送信元ノードから送信され、前記受信した第4のパケットから、前記送信元ノードが前記第4のパケットを送信した送信時点を取得し、前記送信時点は、前記第4のパケットで運ばれる、ステップ
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する、前記ステップは、
前記第1の伝送遅延と前記第2の伝送遅延とに従って前記パケットギャップの変動を判定するステップ
を特に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する、前記ステップの前に、前記方法は、
前記送信元ノードから送信された前記パケットギャップの変動を受信するステップ
をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記パケットギャップの変動の強度を判定する、前記ステップは、
前記パケットギャップの変動の前記強度の判別値として、前記パケットギャップの変動の変動値の絶対値を使用する、または前記パケットギャップの変動の変動値の偶数乗の値を使用する、ステップ
を特に含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
先行時刻において取得された前記強度の判別値と、現時刻において取得された前記パケットギャップの変動の変動値とに基づいて、取得された前記強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした前記強度の判別値を取得する、ステップは、
PGVTi=(1−α)*PGVTi−1+α*ΔPGi2に従って、取得された前記強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした前記強度の判別値を取得する、ステップであって、PGVTiは、前記フィルタリングした前記強度の判別値であり、PGiは、現時刻において取得された前記パケットギャップの変動の変動値であり、PGVTi−1は、先行時刻において取得された前記強度の判別値であり、ΔPGi2は、前記現時刻において取得された前記パケットギャップの変動の二乗である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記パケットギャップの変動の前記強度に従って、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定する、前記ステップは、
前記強度の前記判別値が設定された閾値よりも大きいまたは等しい場合、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると判定するステップ、または
前記強度の前記判別値が設定された閾値未満である場合、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていないと判定するステップ
を特に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記パケットギャップの変動の前記強度に従って、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定する、前記ステップの後、前記方法は、
現時刻を含む、伝送の輻輳の判定の複数の時刻において、
判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率よりも大きいまたは等しい場合、
前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると最終的に判定するステップ
または
判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率未満である場合、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと最終的に判定するステップ
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
パケットロス検出装置であって、メモリと少なくとも1つのプロセッサとを含み、
前記メモリは、命令を格納するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサは、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定し、前記パケットギャップの変動は、前記送信元ノードがパケットを送信する間隔と比較した、前記宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動であり、前記パケットギャップの変動の強度を判定し、前記パケットギャップの変動の前記強度に従って、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定するために、前記メモリに格納された前記命令を実行するように構成され
前記パケットギャップの変動の前記強度を判定した後、前記少なくとも1つのプロセッサは、先行時刻において取得された前記強度の判別値と、現時刻において取得された前記パケットギャップの変動の変動値とに基づいて、取得された前記強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした前記強度の判別値を取得するために、前記メモリに格納された前記命令を実行するようにさらに構成される
パケットロス検出装置。
【請求項14】
前記パケットギャップの変動は、第1のギャップと第2のギャップとの間の差であり、前記第1のギャップは、前記宛先ノードが第1のパケットを受信した時間と前記宛先ノードが第2のパケットを受信した時間との間のギャップであり、前記第2のギャップは、前記送信元ノードが前記第1のパケットを送信した時間と前記送信元ノードが前記第2のパケットを送信した時間との間のギャップである、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
送受信機であって、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記送信元ノードから送信された前記パケット間の前記パケットギャップと、前記宛先ノードによって受信された前記パケット間の前記パケットギャップとの前記変動を判定する前に、前記送信元ノードから送信された第1の時間情報と、前記宛先ノードから送信された第2の時間情報とを受信し、前記第1の時間情報は、前記送信元ノードが前記第1のパケットと前記第2のパケットとを送信した送信時点を含み、前記第2の時間情報は、前記宛先ノードが前記第1のパケットと前記第2のパケットとを受信した受信時点を含む、または
前記宛先ノードから送信された第1の時間情報と第2の時間情報とを受信し、前記宛先ノードは、前記送信元ノードから送信され、前記受信した第1のパケットから、前記送信元ノードが前記第1のパケットを送信した送信時点を取得し、前記送信時点は、前記第1のパケットで運ばれ、また前記送信元ノードから送信され、前記受信した第2のパケットから、前記送信元ノードが前記第2のパケットを送信した送信時点を取得し、前記送信時点は、前記第2のパケットで運ばれる
ように構成される送受信機をさらに備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の時間情報に従って前記第1のギャップを判定し、前記第2の時間情報に従って前記第2のギャップを判定し、前記第1のギャップと前記第2のギャップとに従って前記パケットギャップの変動をさらに判定するために、前記メモリに格納された前記命令を実行するように特に構成される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記ギャップの変動は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差であり、前記第1の伝送遅延は、前記宛先ノードが第3のパケットを受信した時点と前記送信元ノードが前記第3のパケットを送信した時点との間の遅延であり、前記第2の伝送遅延は、前記宛先ノードが第4のパケットを受信した時点と前記送信元ノードが前記第4のパケットを送信した時点との間の遅延である、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記送受信機は、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記送信元ノードから送信された前記パケット間の前記パケットギャップと、前記宛先ノードによって受信された前記パケット間の前記パケットギャップとの前記変動を判定する前に、前記送信元ノードから送信された前記第1の伝送遅延と前記第2の伝送遅延とを受信し、前記宛先ノードは、前記送信元ノードから送信され、前記受信した第3のパケットから、前記送信元ノードが前記第3のパケットを送信した送信時点を取得し、前記送信時点は、前記第3のパケットで運ばれ、また前記送信元ノードから送信され、前記受信した第4のパケットから、前記送信元ノードが前記第4のパケットを送信した送信時点を取得し、前記送信時点は、前記第4のパケットで運ばれるようにさらに構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の伝送遅延と前記第2の伝送遅延とに従って前記パケットギャップの変動を判定するために、前記メモリに格納された前記命令を実行するように特に構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記送受信機は、前記少なくとも1つのプロセッサが、前記送信元ノードから送信された前記パケット間の前記パケットギャップと、前記宛先ノードによって受信された前記パケット間の前記パケットギャップとの変動を判定する前に、前記送信元ノードから送信された前記パケットギャップの変動を受信するようにさらに構成される、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記パケットギャップの変動の前記強度の判別値として、前記パケットギャップの変動の変動値の絶対値を使用する、または前記パケットギャップの変動の変動値の偶数乗の値によるために、前記メモリに格納された前記命令を実行するように特に構成される、請求項13から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記パケットギャップの変動の前記強度を判定した後、前記少なくとも1つのプロセッサが、先行時刻において取得された前記強度の判別値と、現時刻において取得された前記パケットギャップの変動の変動値とに基づいて、取得された前記強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした前記強度の判別値を取得するために、前記メモリに格納された前記命令を実行することは、
前記パケットギャップの変動の前記強度を判定した後、前記少なくとも1つのプロセッサ、PGVTi=(1−α)*PGVTi−1+α*ΔPGi2に従って、取得された前記強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした前記強度の判別値を取得するために、前記メモリに格納された前記命令を実行することであって、PGVTiは、前記フィルタリングした前記強度の判別値であり、PGiは、現時刻において取得された前記パケットギャップの変動の変動値であり、PGVTi−1は、先行時刻において取得された前記強度の判別値であり、ΔPGi2は、前記現時刻において取得された前記パケットギャップの変動の二乗である、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリに格納された前記命令を実行するように特に構成され、前記強度の前記判別値が設定された閾値よりも大きいまたは等しい場合、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると判定する、または前記強度の前記判別値が前記設定された閾値未満である場合、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと判定するように特に構成される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記パケットギャップの変動の前記強度に従って、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定した後、前記少なくとも1つのプロセッ
サは、前記メモリに格納された前記命令を実行するようにさらに構成され、現時刻を含む、伝送の輻輳の判定の複数の時刻において、伝送の輻輳の判定された確率が設定された確率よりも大きいまたは等しい場合、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると最終に判定する、または
判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率未満である場合、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと最終に判定する、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
送信元ノードと、宛先ノードと、請求項13から24のいずれか一項に記載のパケットロス検出装置とを備える、パケットロス検出システム。
【請求項26】
前記パケットロス検出装置は、前記送信元ノード、前記宛先ノード、前記送信元ノードと前記宛先ノードとの間のトランスポートネットワークにある装置、または前記トランスポートネットワークの外側にある装置である、請求項25に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、通信技術の分野に関し、詳細には、パケットロス検出方法、装置、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最新の通信システムでは、パケットまたはフレーム伝送は、共通の通信方式である。パケット伝送は、パケットを送信元通信ノードから宛先通信ノードへ正確に送信することを目的としている。しかしながら、様々な理由により、中間の伝送プロセスにおいてパケットロスが生じる。一般的に、パケットロスの原因には、主に以下の2つがある。第1の原因は、伝送の輻輳であり、すなわち、パケット送信要求がネットワークのパケット伝送容量を超えることである。パケット送信要求を減らさなければ、送信できないパケットは破棄されることがある。第2の原因は、伝送誤りであり、すなわち、中間のパケット伝送の処理プロセスにおいて伝送誤りが生じることである。結果として、宛先通信ノードは、正しいパケットを受信できないことがある。例えば、中間の伝送路が干渉を受け、パケットの一部のビットにおいて誤りが生じる。伝送誤りは、様々な原因により引き起こされ、ビットの一部またはすべてにおいて誤りを引き起こす。したがって、このタイプの誤りは、伝送符号誤りと総称される。
【0003】
パケットロスは、通信サービスを損なうことがあるため、パケットロスを減らす必要がある。パケットロスの深刻度を評価するための指標が、パケットロス率である。伝送の輻輳によって引き起こされたパケットロス率は、パケットのフローコントロールによってパケット伝送レートを下げることにより減らすことができるが、伝送符号誤りによって引き起こされたパケットロス率は、パケットのフローコントロールでは減らすことができない。したがって、その時点のパケットロスの原因を特定する必要がある。
【0004】
従来技術では、パケットロス率は、送信元ノードから送信されたパケットの数と宛先ノードにおいて受信されたパケットの数とから取得される。パケットロス率が、設定された閾値よりも大きい場合、伝送の輻輳が生じていると判定される。パケットロス率が、設定された閾値未満である場合、伝送の輻輳は生じていないと判定される。しかしながら、上記の方法では、伝送符号誤りによって引き起こされたパケットロスが、伝送の輻輳によって引き起こされたパケットロスとして誤って判定されることもある。結果として、パケットロスの判定が、不正確となり、それによって、フローコントロールが不正確となり、伝送帯域幅の使用が極端に低下し、サービスの中断さえもたらされる。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態は、パケットロスの判定が不正確であると、トラフィックコントロールが不正確となり、伝送帯域幅の使用が極端に低下し、サービスの中断さえもたらされるという従来技術における課題を解決するために、パケットロス検出方法、装置、およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の実施態様によれば、本発明の一実施形態は、パケットロス検出方法を提供し、本方法は、
送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定するステップであって、パケットギャップの変動は、送信元ノードがパケットを送信する間隔と比較した、宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動である、ステップと、
パケットギャップの変動の強度を判定するステップと、
パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定するステップと、
を含む。
【0007】
第1の実施態様に関連して、第1の実施態様の第1の可能な実施方式では、パケットギャップの変動は、第1のギャップと第2のギャップとの間の差であり、第1のギャップは、宛先ノードが第1のパケットを受信した時間と宛先ノードが第2のパケットを受信した時間との間のギャップであり、第2のギャップは、送信元ノードが第1のパケットを送信した時間と送信元ノードが第2のパケットを送信した時間との間のギャップである。
【0008】
第1の実施態様の第1の可能な実施方式に関連して、第1の実施態様の第2の可能な実施方式では、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定するステップの前に、本方法は、
送信元ノードから送信された第1の時間情報と、宛先ノードから送信された第2の時間情報とを受信するステップであって、第1の時間情報は、送信元ノードが第1のパケットと第2のパケットとを送信した送信時点を含み、第2の時間情報は、宛先ノードが第1のパケットと第2のパケットとを受信した受信時点を含む、ステップ、または、
宛先ノードから送信された第1の時間情報と第2の時間情報とを受信するステップであって、宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第1のパケットから、送信元ノードが第1のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第1のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第2のパケットから、送信元ノードが第2のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第2のパケットで運ばれる、ステップ
をさらに含む。
【0009】
第1の実施態様の第2の実施方式に関連して、第1の実施態様の第3の実施方式では、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定するステップは、
第1の時間情報に従って第1のギャップを判定するステップと、第2の時間情報に従って第2のギャップを判定するステップと、
第1のギャップと第2のギャップとに従ってパケットギャップの変動を判定するステップと、
を特に含む。
【0010】
第1の実施態様の第1の実施方式に関連して、第1の実施態様の第4の実施方式では、ギャップの変動は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差であり、第1の伝送遅延は、宛先ノードが第3のパケットを受信した時点と送信元ノードが第3のパケットを送信した時点との間の遅延であり、第2の伝送遅延は、宛先ノードが第4のパケットを受信した時点と送信元ノードが第4のパケットを送信した時点との間の遅延である。
【0011】
第1の実施態様の第4の可能な実施方式に関連して、第1の実施態様の第5の可能な実施方式では、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定するステップの前に、本方法は、
送信元ノードから送信された第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とを受信するステップであって、宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第3のパケットから、送信元ノードが第3のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第3のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第4のパケットから、送信元ノードが第4のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第4のパケットで運ばれる、ステップ
をさらに含む。
【0012】
第1の実施態様の第5の実施方式に関連して、第1の実施態様の第6の実施方式では、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定するステップは、
第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とに従ってパケットギャップの変動を判定するステップ
を特に含む。
【0013】
第1の実施態様の第5の実施方式に関連して、第1の実施態様の第7の実施方式では、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定するステップの前に、本方法は、
送信元ノードから送信されたパケットギャップの変動を受信するステップ
をさらに含む。
【0014】
第1の実施態様または第1の実施方式から第7の実施方式のうちのいずれか1つに関連して、第1の実施態様の第8の実施方式では、パケットギャップの変動の強度を判定するステップは、
パケットギャップの変動の強度の判別値として、パケットギャップの変動の変動値の絶対値を使用する、またはパケットギャップの変動の変動値の偶数乗の値による、ステップ
を特に含む。
【0015】
第1の実施態様の第8の可能な実施方式に関連して、第1の実施態様の第9の可能な実施方式では、パケットギャップの変動の強度を判定するステップの後、本方法は、
PGVTi=(1−α)*PGVTi−1+α*ΔPGi2に従って、取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした強度の判別値を取得する、ステップであって、PGVTiは、フィルタリングした強度の判別値であり、PGiは、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の変動値であり、PGVTi−1は、先行時刻において取得された強度の判別値であり、ΔPGi2は、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の二乗である、ステップ
をさらに特に含む。
【0016】
第1の実施態様の第9の可能な実施方式に関連して、第1の実施態様の第10の可能な実施方式では、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定するステップは、
強度の判別値が設定された閾値よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると判定するステップ、または
強度の判別値が設定された閾値未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと判定するステップ
を特に含む。
【0017】
第1の実施態様の第10の可能な実施方式に関連して、第1の実施態様の第11の可能な実施方式では、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定するステップの後、本方法は、
現時刻を含む、伝送の輻輳の判定の複数の時刻において、判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると最終的に判定するステップ、
または
判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと最終的に判定するステップ
をさらに含む。
【0018】
第2の実施態様によれば、本発明の一実施形態は、パケットロス検出装置を提供し、本装置は、メモリと、少なくとも1つのプロセッサとを含み、
メモリは、命令を格納するように構成され、
少なくとも1つのプロセッサは、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定し、パケットギャップの変動は、送信元ノードがパケットを送信する間隔と比較した、宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動であり、パケットギャップの変動の強度を判定し、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定するために、メモリに格納された命令を実行するように構成される。
【0019】
2の実施態様に関連して、第2の実施態様の第1の可能な実施方式では、パケットギャップの変動は、第1のギャップと第2のギャップとの間の差であり、第1のギャップは、宛先ノードが第1のパケットを受信した時間と宛先ノードが第2のパケットを受信した時間との間のギャップであり、第2のギャップは、送信元ノードが第1のパケットを送信した時間と送信元ノードが第2のパケットを送信した時間との間のギャップである。
【0020】
2の実施態様の第1の可能な実施方式に関連して、第2の実施態様の第2の可能な実施方式では、本装置は、
送受信機であって、
少なくとも1つのプロセッサが、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信された第1の時間情報と、宛先ノードから送信された第2の時間情報とを受信し、第1の時間情報は、送信元ノードが第1のパケットと第2のパケットとを送信した送信時点を含み、第2の時間情報は、宛先ノードが第1のパケットと第2のパケットとを受信した受信時点を含む、または
宛先ノードから送信された第1の時間情報と第2の時間情報とを受信し、宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第1のパケットから、送信元ノードが第1のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第1のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第2のパケットから、送信元ノードが第2のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第2のパケットで運ばれる
ように構成される送受信機
をさらに含む。
【0021】
2の実施態様の第2の実施方式に関連して、第2の実施態様の第3の実施方式では、少なくとも1つのプロセッサは、第1の時間情報に従って第1のギャップを判定し、第2の時間情報に従って第2のギャップを判定し、第1のギャップと第2のギャップとに従ってパケットギャップの変動を判定するために、メモリに格納された命令を実行するように特に構成される。
【0022】
2の実施態様の第1の実施方式に関連して、第2の実施態様の第4の実施方式では、ギャップの変動は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差であり、第1の伝送遅延は、宛先ノードが第3のパケットを受信した時点と送信元ノードが第3のパケットを送信した時点との間の遅延であり、第2の伝送遅延は、宛先ノードが第4のパケットを受信した時点と送信元ノードが第4のパケットを送信した時点との間の遅延である。
【0023】
2の実施態様の第4の可能な実施方式に関連して、第2の実施態様の第5の可能な実施方式では、送受信機は、少なくとも1つのプロセッサが、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信された第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とを受信し、宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第3のパケットから、送信元ノードが第3のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第3のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第4のパケットから、送信元ノードが第4のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第4のパケットで運ばれるようにさらに構成される。
【0024】
2の実施態様の第5の実施方式に関連して、第2の実施態様の第6の実施方式では、少なくとも1つのプロセッサは、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とに従ってパケットギャップの変動を判定するために、メモリに格納された命令を実行するように特に構成される。
【0025】
2の実施態様の第5の実施方式に関連して、第2の実施態様の第7の実施方式では、送受信機は、少なくとも1つのプロセッサが、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信されたパケットギャップの変動を受信するようにさらに構成される。
【0026】
2の実施態様または第1の実施方式から第7の実施方式のうちのいずれか1つに関連して、第2の実施態様の第8の実施方式では、少なくとも1つのプロセッサは、パケットギャップの変動の強度の判別値として、パケットギャップの変動の変動値の絶対値を使用する、またはパケットギャップの変動の変動値の偶数乗の値によるために、メモリに格納された命令を実行するように特に構成される。
【0027】
2の実施態様の第8の可能な実施方式に関連して、第2の実施態様の第9の可能な実施方式では、パケットギャップの変動の強度の強度を判定した後、少なくとも1つのプロセッサは、PGVTi=(1−α)*PGVTi−1+α*ΔPGi2に従って、取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした強度の判別値を取得するために、メモリに格納された命令を実行し、PGVTiは、フィルタリングした強度の判別値であり、PGiは、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の変動値であり、PGVTi−1は、先行時刻において取得された強度の判別値であり、ΔPGi2は、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の二乗であるように特に構成される。
【0028】
2の実施態様の第9の可能な実施方式に関連して、第2の実施態様の第10の可能な実施方式では、少なくとも1つのプロセッサは、メモリに格納された命令を実行し、強度の判別値が設定された閾値よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると判定する、または強度の判別値が設定された閾値未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと判定するように特に構成される。
【0029】
2の実施態様の第10の可能な実施方式に関連して、第2の実施態様の第11の可能な実施方式では、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定した後、少なくとも1つのプロセッサは、メモリに格納された命令を実行し、現時刻を含む、伝送の輻輳の判定の複数の時刻において、伝送の輻輳の判定された確率が設定された確率よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると最終的に判定する、
または
判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと最終的に判定するようにさらに構成される
【0030】
第3の実施態様によれば、本発明の一実施形態は、パケットロス検出システムをさらに提供し、本システムは、送信元ノードと、宛先ノードと、上記第2の実施態様または第2の実施態様のうちの任意の実施方式において提供されるパケットロス検出装置とを含む。
【0031】
第3の実施態様に関連して、第3の実施態様の第1の可能な実施方式では、パケットロス検出装置は、送信元ノード、宛先ノード、送信元ノードと宛先ノードとの間のトランスポートネットワークにある装置、またはトランスポートネットワークの外側にある装置である。
【0032】
本発明の実施形態において提供されるパケットロス検出方法、装置、およびシステムによれば、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動が判定され、パケットギャップの変動の強度が判定され、最終的に、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかが判定される。したがって、パケットロスの原因を特定する精度が改善され、それによって、伝送符号誤りの影響を免れる。送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じると、伝送トラフィックを適時制御して、送信元ノードのパケット送信レートを下げることができ、それによって、パケットロス率を減らし、伝送帯域幅の使用を改善する。
【0033】
本発明の実施形態における、または従来技術における技術的な解決策をより明確に説明するために、以下、実施形態または従来技術を説明するために必要な添付の図面を簡単に紹介する。当然のことながら、以下の説明における添付の図面は、本発明の一部の実施形態を単に示すものであり、当業者は、創造的努力がなくても、これらの添付の図面から他の図面をさらに導出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明によるパケットロス検出方法の一実施形態の流れ図である。
図2】本発明によるパケットロス検出方法の一実施形態に含まれる装置の概略的な相互作用図である。
図3】本発明によるパケットロス検出方法の別の実施形態に含まれる装置の概略的な相互作用図である。
図4】本発明によるパケットロス検出方法のさらに別の実施形態に含まれる装置の概略的な相互作用図である。
図5】本発明によるパケットロス検出方法のさらに別の実施形態に含まれる装置の概略的な相互作用図である。
図6】本発明によるパケットロス検出装置の一実施形態の概略的な構造図である。
図7】本発明によるパケットロス検出装置の別の実施形態の概略的な構造図である。
図8】本発明によるパケットロス検出装置の一実施形態の概略的な構造図である。
図9】本発明によるパケットロス検出装置の別の実施形態の概略的な構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態における添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態における技術的な解決策を明確かつ完全に説明する。当然のことながら、説明される実施形態は、単に本発明の実施形態の一部に過ぎず、すべてではない。本発明の実施形態に基づいて、当業者によって創造的努力なしに得られるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【0036】
本明細書において説明される技術は、様々な通信システム、例えば現行の2Gおよび3G通信システムならびに次世代通信システム、例えば、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM(登録商標)、Global System for Mobile communications)、符号分割多元接続(CDMA、Code Division Multiple Access)システム、時分割多元接続(TDMA、Time Division Multiple Access)システム、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標)、Wideband Code Division Multiple Access Wireless)システム、周波数分割多元接続(FDMA、Frequency Division Multiple Addressing)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA、Orthogonal Frequency−Division Multiple Access)システム、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)システム、汎用パケット無線サービス(GPRS、General Packet Radio Service)システム、ロングタームエボリューション(LTE、Long Term Evolution)システムに適用でき、IPネットワークおよびイーサネット(登録商標)などの従来の有線ネットワークならびに他の通信システムであってもよい。
【0037】
本明細書に含まれるノードは、端末、基地局、およびアクセスポイントなどの様々なタイプの無線ネットワーク装置または有線ネットワーク装置であってよい。
【0038】
本出願に含まれる端末、すなわち、ユーザ機器は、無線端末または有線端末であってよく、無線端末は、ユーザのために音声および/またはデータ接続性を提供する装置、無線接続可能な携帯機器、あるいは他の無線モデムに接続された処理装置を指す。無線端末は、無線アクセスネットワーク(例えば、RAN、Radio Access Network)を通じて1つ以上のコアネットワークと通信できる。無線端末は、携帯電話(「セルラー」電話と呼ばれることもある)などのモバイル端末、モバイル端末、例えばポータブルポケット型携帯用コンピュータを内蔵したコンピュータ、あるいは無線アクセスネットワークで音声および/またはデータを交換する車両搭載モバイル機器であってよい。例えば、これは、パーソナル通信サービス(PCS、Personal Communication Service)電話、コードレス電話機、session initiation protocol(SIP)電話、無線ローカルループ(WLL、Wireless Local Loop)局、または携帯情報端末(PDA、Personal Digital Assistant)などの装置であってよい。無線端末はまた、システム、加入者ユニット(Subscriber Unit)、加入者局(Subscriber Station)、移動局(Mobile Station)、移動局、リモートステーション(Remote Station)、アクセスポイント(Access Point)、リモート端末(Remote Terminal)、アクセス端末(Access Terminal)、ユーザ端末(User Terminal)、ユーザエージェント(User Agent)、ユーザ装置(User Device)、またはユーザ機器(User Equipment)と呼ばれることもある。
【0039】
基地局は、アクセスネットワークにおいて、無線インターフェース上の1つ以上のセクタを用いて無線端末と通信する装置を指すことがある。基地局は、受信した無線フレームおよびIPパケットを相互に変換するために、また無線端末とアクセスネットワークの残りの部分との間のルータとして機能するように使用でき、アクセスネットワークの残りの部分は、インターネットプロトコル(IP)ネットワークを含み得る。基地局はまた、無線インターフェースの属性管理を調整できる。例えば、基地局は、GSM(登録商標)またはCDMAにおけるベーストランシーバ基地局(BTS、Base Transceiver Station)であってもよいし、WCDMA(登録商標)におけるNodeB(NodeB)であってもよいし、さらに、LTEにおける発展形NodeBであってもよく、このことは、本出願において限定されるものではない。
【0040】
基地局制御装置は、GSM(登録商標)またはCDMAにおける基地局制御装置(BSC、base station controller)であってもよいし、WCDMA(登録商標)における無線ネットワーク制御装置(RNC、Radio Network Controller)であってもよく、このことは、本出願において限定されるものではない。
【0041】
アクセスネットワーク装置は、WLANにおけるアクセスポイント(Access Point、 AP)、GSM(登録商標)ネットワーク、GPRSネットワーク、もしくはCDMAネットワークにおけるベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station、 BTS)、CDMA2000ネットワークもしくはWCDMA(登録商標)ネットワークにおけるNodeB(NodeB)、LTEネットワークにおける発展形NodeB(Evolved NodeB、eNB)、またはWiMAXネットワークにおけるアクセスサービスネットワーク基地局(Access Service Network Base Station、 ASN BS)などのネットワークエレメントであってもよいし、上記アクセスポイント、基地局内部のコントローラ、またはオーセンティケータなどのネットワークエレメントであってもよい。
【0042】
図1は、本発明によるパケットロス検出方法の一実施形態の流れ図である。図1に示すように、本方法は、以下を含む。
【0043】
S101.送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定し、パケットギャップの変動は、送信元ノードがパケットを送信するギャップと比較した、宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動である。
【0044】
S102.パケットギャップの変動の強度を判定する。
【0045】
S103.パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定する。
【0046】
上記ステップは、送信元ノード側もしくは宛先ノード側で行われてよく、送信元ノードおよび宛先ノードに加えて別のノードで行われてもよい、または上記ステップは、送信元ノードと宛先ノードとの間のトランスポートネットワークのネットワーク装置によってさらに行われてよく、またトランスポートネットワークの外側へ独立に配備したサーバ上で行われてもよい。上記方式は、本発明に対してなんら限定を設けるものではない。
【0047】
実行可能な実施方式として、パケットギャップの変動は、第1のギャップと第2のギャップとの間の差であってよく、第1のギャップは、宛先ノードが第1のパケットを受信した時間と宛先ノードが第2のパケットを受信した時間との間のギャップであり、第2のギャップは、送信元ノードが第1のパケットを送信した時間と送信元ノードが第2のパケットを送信した時間との間のギャップである。場合により、第1のパケットと第2のパケットとは、互いに隣接するパケット、または比較的短いギャップを有するパケットであってよく、このことは、本発明に対する限定とは当然のことながらみなされない。
【0048】
別の実行可能な実施方式として、ギャップの変動は、さらに、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差であってよく、第1の伝送遅延は、宛先ノードが第3のパケットを受信した時点と送信元ノードが第3のパケットを送信した時点との間の遅延であり、第2の伝送遅延は、宛先ノードが第4のパケットを受信した時点と送信元ノードが第4のパケットを送信した時点との間の遅延である。場合により、第3のパケットと第4のパケットとは、互いに隣接するパケット、または比較的短いギャップを有するパケットであってよく、このことは、本発明に対する限定とは当然のことながらみなされない。
【0049】
パケットギャップの変動が第1のギャップと第2のギャップとの間の差である実施方式では、実行可能な実施方式として、上記ステップのための方法実行装置は、送信元ノードから送信された第1の時間情報と、宛先ノードから送信された第2の時間情報とを受信してよく、第1の時間情報は、送信元ノードが第1のパケットと第2のパケットとを送信した送信時点を含み、第2の時間情報は、宛先ノードが第1のパケットと第2のパケットとを受信した受信時点を含む。すなわち、図2に示すように、送信元ノードは、パケット送信時点情報を上記方法実行装置に送信し、宛先ノードは、パケット受信時点情報を上記方法実行装置に送信する。したがって、上記方法実行装置は、第1の時間情報に従って第1のギャップを判定し、第2の時間情報に従って第2のギャップを判定し、第1のギャップと第2のギャップとに従ってパケットギャップの変動をさらに判定してよい。
【0050】
パケットギャップの変動が第1のギャップと第2のギャップとの間の差である実施方式では、別の実行可能な実施方式として、上記ステップのための方法実行装置は、宛先ノードから送信された第1の時間情報と第2の時間情報とを受信してよい。宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第1のパケットから、送信元ノードが第1のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第1のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第2のパケットから、送信元ノードが第2のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第2のパケットで運ばれる。図3に示すように、送信元ノードは、第1のパケットにおいて送信時点情報を運び、同様に第2のパケットにおいて送信時点情報を運んでよい。したがって、宛先ノードは、第1の時間情報と第2の時間情報とを実行装置に送信してよい。同様に、上記方法実行装置は、第1の時間情報に従って第1のギャップを判定し、第2の時間情報に従って第2のギャップを判定し、第1のギャップと第2のギャップとに従ってパケットギャップの変動をさらに判定してよい。
【0051】
パケットギャップの変動が第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差である実施方式では、実行可能な実施方式として、実行装置は、宛先ノードから送信された第1の伝送遅延と第2の時間情報とを受信してよい。宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第3のパケットから、送信元ノードが第3のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第3のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第4のパケットから、送信元ノードが第4のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第4のパケットで運ばれる。図4に示すように、送信元ノードは、第3のパケットに送信時点情報を追加し、同様に第4のパケットに送信時点情報を追加してよい。宛先ノードは、第3のパケットの送信時点と受信時点とに従って第1の伝送遅延を計算し、第4のパケットの送信時点と受信時点とに従って第2の伝送遅延を計算し、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とを上記実行装置に送信する。したがって、上記実行装置は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とに従ってパケットギャップの変動を判定し得る。
【0052】
パケットギャップの変動が第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差である実施方式では、別の実行可能な実施方式として、実行装置は、宛先ノードから送信されたパケットギャップの変動を受信してよい。図5に示すように、送信元ノードは、第3のパケットに送信時点情報を追加し、同様に第4のパケットに送信時点情報を追加してよい。宛先ノードは、第3のパケットの送信時点と受信時点とに従って第1の伝送遅延を計算し、第4のパケットの送信時点と受信時点とに従って第2の伝送遅延を計算し、パケットギャップの変動をさらに計算し、パケットギャップの変動を上記実行装置に送信する。
【0053】
パケットギャップの変動を計算した後、パケットギャップの変動の強度をさらに判定してよい。パケットギャップの変動は正の値であってもよいし、負の値であってもよいことに留意されたい。パケットギャップの変動の強度を測定するために、一般的に、非負の値が使用され得る。したがって、パケットギャップの変動の強度は、パケットギャップの変動の関数を使用して判定され得る。
【0054】
すなわち、PGVT=f(ΔPG)であり、ΔPGは、パケットギャップの変動を示し、PGVTは、パケットギャップの変動の強度を示す。関数fは、ΔPGを非負の指標に変換し、この関数は、複数の解を持つことができるが、このことは、本発明において限定されるものではない。場合により、ΔPG絶対値または偶数乗を取得してよい。例えば、パケットギャップの変動の強度は、ΔPGの二乗を使用して計算してよく、得られた結果は、強度の判別値と呼ばれる。
【0055】
さらに、強度の判別値に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定することができる。具体的には、強度の判別値が設定された閾値よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると判定でき、または強度の判別値が設定された閾値未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと判定できる。
【0056】
本実施形態において提供されるパケットロス検出方法によれば、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動が判定され、パケットギャップの変動の強度が判定され、最終的に、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかが判定される。したがって、パケットロスの原因を特定する精度が改善され、それによって、伝送符号誤りの影響を免れる。送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じると、伝送トラフィックを適時制御して、送信元ノードのパケット送信レートを下げることができ、それによって、パケットロス率を減らし、伝送帯域幅の使用を改善する。
【0057】
本発明において、また図1の実施形態に基づいて提供されるパケットロス検出方法の別の実施形態では、本方法は、以下を含む。
【0058】
S201.送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定し、パケットギャップの変動は、送信元ノードがパケットを送信する間隔と比較した、宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動である。
【0059】
S202.パケットギャップの変動の強度を判定する。
【0060】
S203.取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした強度の判別値を取得する。
【0061】
S204.パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定する。
【0062】
図1に示す実施形態に基づいて、パケットギャップの変動の強度を判定した後、本実施形態では、様々な原因により引き起こされた干渉を低減できる。
【0063】
ネットワーク伝送では、様々な原因でパケットギャップの変動が生じ得る。例えば、パケットが、中間の伝送ノードの複数の入口ポートに同時に到着し、同じ出口ポートから送出されると、パケットギャップの変動を引き起こすことがある。したがって、場合により、取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行って、フィルタリングした強度の判別値を取得してよい。例えば、アルファフィルタリング法を使用してもよい。
【0064】
具体的には、PGVTi=(1−α)*PGVTi−1+α*ΔPGi2に従って、取得された強度の判別値に対してフィルタリングが行われ、PGVTiは、フィルタリングした強度の判別値であり、PGiは、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の変動値であり、PGVTi−1は、先行時刻において取得された強度の判別値であり、ΔPGi2は、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の二乗である。
【0065】
本実施形態において提供されるパケットロス検出方法によれば、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動が判定され、次いで、パケットギャップの変動の強度が判定される。さらに、フィルタリング法を用いて、取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行ってよく、次いで、フィルタリングしたパケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかが判定される。したがって、パケットロスの原因を特定する精度が改善され、それによって、伝送符号誤りの影響を免れる。送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じると、伝送トラフィックを適時制御して、送信元ノードのパケット送信レートを下げることができ、それによって、パケットロス率を減らし、伝送帯域幅の使用を改善する。フィルタリングが、パケットギャップの変動の強度の判別値に対して行われることから、パケットギャップの変動に対する干渉による影響が低減される。
【0066】
本発明において提供されるパケットロス検出方法の別の実施形態では、図1および先述の実施形態に基づいて、本方法は、以下を含む。
【0067】
S201.送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定し、パケットギャップの変動は、送信元ノードがパケットを送信する間隔と比較した、宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動である。
【0068】
S202.パケットギャップの変動の強度を判定する。
【0069】
S203.取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした強度の判別値を取得する。
【0070】
S204.パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定する。
【0071】
S205.現時刻を含む、伝送の輻輳の判定の複数の時刻において、判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると最終的に判定する、または判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと最終的に判定する。
【0072】
伝送の輻輳状態の判定の精度は、先述の実施形態で言及したパケットギャップの変動に対する干渉などの様々な因子によって影響を受け、強度の判別値を判定するために設定された閾値の値によってさらに影響を受けることがある。したがって、上記図1および上記実施形態に基づいて、本実施形態では、S204の判定結果を確率統計学的手法でさらに補正する。
【0073】
例えば、図1に示す実施形態におけるS101〜S103の方式で複数回の伝送の輻輳の判定を行う、または先述の実施形態におけるS201〜S204の方式で複数回の伝送の輻輳の判定を行う。場合により、上記複数回の判定では、判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると最終的に判定できる、または判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと最終的に判定できる。
【0074】
本実施形態において提供されるパケットロス検出方法によれば、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動が判定され、次いで、パケットギャップの変動の強度が判定される。さらに、フィルタリング法を用いて、取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行ってよく、次いで、フィルタリングしたパケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかが判定される。したがって、パケットロスの原因を特定する精度が改善され、それによって、伝送符号誤りの影響を免れる。送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じると、伝送トラフィックを適時制御して、送信元ノードのパケット送信レートを制御することができ、それによって、パケットロス率が減る。フィルタリングが、パケットギャップの変動の強度の判別値に対して行われることから、パケットギャップの変動に対する干渉による影響が低減され、伝送帯域幅の使用が改善される。さらに、複数回の伝送の輻輳の判定により取得した確率が包括的に検討されて、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを最終的に判定することから、伝送の輻輳の判定の精度は、さらに改善される。
【0075】
図6および図7において提供されるパケットロス検出装置は、本発明において提供されるパケットロス検出方法に対応するものであり、本方法の実行装置である。パケットロス検出装置は、ネットワーク内の送信元ノードもしくは宛先ノードであってよく、送信元ノードおよび宛先ノードに加えて別のノードであってもよい、または送信元ノードと宛先ノードとの間のトランスポートネットワーク内のネットワーク装置であってよく、またトランスポートネットワークの外側へ独立に配備したサーバであってもよい、または、さらに、上記説明で列挙されたノード、装置、もしくはサーバにおける機能モジュールであってもよい。図6および図7に示す様々なモジュールの機能は、ソフトウェアを用いて上記装置において実装されてもよい、または、さらに、集積回路を用いて実装されてもよく、このタイプの集積回路は、信号入力ポートおよび信号出力ポート、ならびに様々な機能回路を有し得ることに留意されたい。図6および図7に含まれる第1の判定モジュール61と、第2の判定モジュール62と、第3の判定モジュール63との機能は、集積回路内の機能回路を用いて実装されてよい。受信モジュール64の機能は、集積回路内の入力ポートおよび/または出力ポートを用いて実装されてよい。図6は、本発明によるパケットロス検出装置の一実施形態の概略的な構造図である。本実施形態において提供される装置は、図1から図5に示す実施形態において提供される方法に対応するものであり、本方法実施形態の実行装置である。図6に示すように、本装置は、
送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定するように構成される第1の判定モジュール61であって、パケットギャップの変動は、送信元ノードがパケットを送信する間隔と比較した、宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動である、第1の判定モジュール61と、
パケットギャップの変動の強度を判定するように構成される第2の判定モジュール62と、
パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定するように構成される第3の判定モジュール63と、
を含む。
【0076】
上記第1の判定モジュール61と、第2の判定モジュール62と、第3の判定モジュール63とは、互いに独立な、異なるモジュールであってもよいし、同じモジュールであってもよい。
【0077】
場合により、パケットギャップの変動は、第1のギャップと第2のギャップとの間の差であり、第1のギャップは、宛先ノードが第1のパケットを受信した時間と宛先ノードが第2のパケットを受信した時間との間のギャップであり、第2のギャップは、送信元ノードが第1のパケットを送信した時間と送信元ノードが第2のパケットを送信した時間との間のギャップである。
【0078】
図7は、本発明によるパケットロス検出装置の別の実施形態の概略的な構造図である。本実施形態において提供される装置は、本発明において提供される各方法実施形態に対応するものであり、本方法実施形態の実行装置である。図7に示すように、図6に示す装置に基づいて、本実施形態における本装置は、
受信モジュール64であって、
第1の判定モジュールが、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信された第1の時間情報と、宛先ノードから送信された第2の時間情報とを受信し、第1の時間情報は、送信元ノードが第1のパケットと第2のパケットとを送信した送信時点を含み、第2の時間情報は、宛先ノードが第1のパケットと第2のパケットとを受信した受信時点を含む、または
宛先ノードから送信された第1の時間情報と第2の時間情報とを受信し、宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第1のパケットから、送信元ノードが第1のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第1のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第2のパケットから、送信元ノードが第2のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第2のパケットで運ばれる
ように構成される受信モジュール64
をさらに含む。
【0079】
場合により、第1の判定モジュール61は、第1の時間情報に従って第1のギャップを判定し、第2の時間情報に従って第2のギャップを判定し、第1のギャップと第2のギャップとに従ってパケットギャップの変動をさらに判定するように特に構成される。
【0080】
場合により、ギャップの変動は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差であり、第1の伝送遅延は、宛先ノードが第3のパケットを受信した時点と送信元ノードが第3のパケットを送信した時点との間の遅延であり、第2の伝送遅延は、宛先ノードが第4のパケットを受信した時点と送信元ノードが第4のパケットを送信した時点との間の遅延である。
【0081】
場合により、受信モジュール64は、第1の判定モジュールが、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信された第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とを受信し、宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第3のパケットから、送信元ノードが第3のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第3のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第4のパケットから、送信元ノードが第4のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第4のパケットで運ばれるようにさらに構成される。
【0082】
場合により、第1の判定モジュール61は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とに従ってパケットギャップの変動を判定するように特に構成され得る。
【0083】
場合により、受信モジュール64は、第1の判定モジュールが、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信されたパケットギャップを受信するようにさらに構成される。
【0084】
場合により、第2の判定モジュール62は、パケットギャップの変動の強度の判別値として、パケットギャップの変動の変動値の絶対値を使用する、またはパケットギャップの変動の変動値の偶数乗の値によるように特に構成される。
【0085】
場合により、パケットギャップの変動の強度を判定した後、第2の判定モジュール62は、PGVTi=(1−α)*PGVTi−1+α*ΔPGi2に従って、取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした強度の判別値を取得し、PGVTiは、フィルタリングした強度の判別値であり、PGiは、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の変動であり、PGVTi−1は、先行時刻において取得された強度の判別値であり、ΔPGi2は、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の二乗であるようにさらに構成される。
【0086】
場合により、第3の判定モジュール63は、強度の判別値が設定された閾値よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると判定する、または強度の判別値が設定された閾値未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと判定するように特に構成される。
【0087】
場合により、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定した後、第3の判定モジュール63は、現時刻を含む、伝送の輻輳の判定の複数の時刻において、判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると最終的に判定する、または判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと最終的に判定するようにさらに構成される。
【0088】
図6および図7において提供されるパケットロス検出装置によって行われるパケットロス検出方法の具体的なプロセスおよび効果については、本発明において提供される各方法実施形態における関連する説明を参照されたい。ここでは細部を繰り返し説明しない。
【0089】
図8および図9において提供されるパケットロス検出装置は、本発明によるパケットロス検出方法に対応するものであり、本方法の実行装置である。パケットロス検出装置は、ネットワーク内の送信元ノードもしくは宛先ノードであってよく、送信元ノードおよび宛先ノードに加えて別のノードであってもよい、または送信元ノードと宛先ノードとの間のトランスポートネットワーク内のネットワーク装置であってよく、またトランスポートネットワークの外側へ独立に配備したサーバであってもよい。
【0090】
図8は、本発明によるパケットロス検出装置の一実施形態の概略的な構造図である。本実施形態において提供される装置は、図1から図5に示す実施形態において提供される方法に対応するものであり、本装置は、
メモリ81および少なくとも1つのプロセッサ82であって、プロセッサ82の数は、限定されておらず、本装置は、ただ1つのプロセッサ82を含んでもよいし、協調して動作する複数のプロセッサを有してもよく、メモリ81は、プロセッサ82に組み込まれてもよい、例えば、一部のユーザ機器またはネットワーク装置では、メモリは、プロセッサのチップに組み込まれてもよい、またはメモリ81とプロセッサ82とがさらに、独立に配置されるコンポーネントであってもよい、例えば、一部のユーザ機器またはネットワーク装置では、メモリ81とプロセッサ82とはさらに、バスを用いて接続されてよい、メモリ81および少なくとも1つのプロセッサ82
を含む。
【0091】
メモリ81は、命令を格納するように構成され、
少なくとも1つのプロセッサ82は、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定し、パケットギャップの変動は、送信元ノードがパケットを送信する間隔と比較した、宛先ノードがパケットを受信する間隔の変動であり、パケットギャップの変動の強度を判定し、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定するために、メモリ81に格納された命令を実行するように構成される。
【0092】
場合により、パケットギャップの変動は、第1のギャップと第2のギャップとの間の差であり、第1のギャップは、宛先ノードが第1のパケットを受信した時間と宛先ノードが第2のパケットを受信した時間との間のギャップであり、第2のギャップは、送信元ノードが第1のパケットを送信した時間と送信元ノードが第2のパケットを送信した時間との間のギャップである。
【0093】
図9は、本発明によるパケットロス検出装置の別の実施形態の概略的な構造図である。本実施形態において提供される装置は、本発明において提供される各方法実施形態に対応するものであり、本方法実施形態の実行装置である。図9に示すように、図8に示す装置に基づいて、本実施形態における本装置は、送受信機83をさらに含む。一部のユーザ機器またはネットワーク装置では、送受信機83は、信号を送信および受信するように構成される無線周波数装置であってもよいし、一部のユーザ機器またはネットワーク装置では、送受信機83はさらに、送受信インターフェースなどであってもよいことが理解されよう。
【0094】
送受信機83は、
少なくとも1つのプロセッサ82が、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信された第1の時間情報と、宛先ノードから送信された第2の時間情報とを受信し、第1の時間情報は、送信元ノードが第1のパケットと第2のパケットとを送信した送信時点を含み、第2の時間情報は、宛先ノードが第1のパケットと第2のパケットとを受信した受信時点を含む、または
宛先ノードから送信された第1の時間情報と第2の時間情報とを受信し、宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第1のパケットから、送信元ノードが第1のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第1のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第2のパケットから、送信元ノードが第2のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第2のパケットで運ばれる
ように構成される。
【0095】
場合により、少なくとも1つのプロセッサ82は、第1の時間情報に従って第1のギャップを判定し、第2の時間情報に従って第2のギャップを判定し、第1のギャップと第2のギャップとに従ってパケットギャップの変動をさらに判定するために、メモリ81に格納された命令を実行するように特に構成される。
【0096】
場合により、ギャップの変動は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延との間の差であり、第1の伝送遅延は、宛先ノードが第3のパケットを受信した時点と送信元ノードが第3のパケットを送信した時点との間の遅延であり、第2の伝送遅延は、宛先ノードが第4のパケットを受信した時点と送信元ノードが第4のパケットを送信した時点との間の遅延である。
【0097】
場合により、送受信機83は、少なくとも1つのプロセッサ82が、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信された第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とを受信し、宛先ノードは、送信元ノードから送信され、受信した第3のパケットから、送信元ノードが第3のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第3のパケットで運ばれ、また送信元ノードから送信され、受信した第4のパケットから、送信元ノードが第4のパケットを送信した送信時点を取得し、送信時点は、第4のパケットで運ばれるようにさらに構成され得る。
【0098】
場合により、少なくとも1つのプロセッサ82は、第1の伝送遅延と第2の伝送遅延とに従ってパケットギャップの変動を判定するために、メモリ81に格納された命令を実行するように特に構成され得る。
【0099】
場合により、送受信機83は、少なくとも1つのプロセッサが、送信元ノードから送信されたパケット間のパケットギャップと、宛先ノードによって受信されたパケット間のパケットギャップとの変動を判定する前に、送信元ノードから送信されたパケットギャップの変動を受信するようにさらに構成される。
【0100】
場合により、少なくとも1つのプロセッサ82は、パケットギャップの変動の強度の判別値として、パケットギャップの変動の変動値の絶対値を使用する、またはパケットギャップの変動の変動値の偶数乗の値によるために、メモリ81に格納された命令を実行するように特に構成される。
【0101】
場合により、パケットギャップの変動の強度を判定した後、少なくとも1つのプロセッサ82は、PGVTi=(1−α)*PGVTi−1+α*ΔPGi2に従って、取得された強度の判別値に対してフィルタリングを行い、フィルタリングした強度の判別値を取得するために、メモリ81に格納された命令を実行し、PGVTiは、フィルタリングした強度の判別値であり、PGiは、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の変動値であり、PGVTi−1は、先行時刻において取得された強度の判別値であり、ΔPGi2は、現時刻において取得されたパケットギャップの変動の二乗であるようにさらに構成される。
【0102】
場合により、少なくとも1つのプロセッサ82は、メモリ81に格納された命令を実行し、強度の判別値が設定された閾値よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると判定する、または強度の判別値が設定された閾値未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと判定するように特に構成される。
【0103】
場合により、パケットギャップの変動の強度に従って、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じているかどうかを判定した後、少なくとも1つのプロセッサ82は、メモリ81に格納された命令を実行し、現時刻を含む、伝送の輻輳の判定の複数の時刻において、判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率よりも大きいまたは等しい場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳が生じていると最終的に判定する、または判定された伝送の輻輳の確率が設定された確率未満である場合、送信元ノードと宛先ノードとの間で伝送の輻輳は生じていないと最終的に判定するように特に構成される。
【0104】
図8および図9において提供されるパケットロス検出装置によって行われるパケットロス検出方法の具体的なプロセスおよび効果については、本発明における各方法実施形態における関連する説明を参照されたい。ここでは細部を繰り返し説明しない。
【0105】
本発明において、パケットロス検出システムの実施形態がさらに提供され、本システムは、送信元ノードと、宛先ノードと、パケットロス検出装置とを含む。
【0106】
場合により、パケットロス検出装置は、送信元ノード、宛先ノード、送信元ノードと宛先ノードとの間のトランスポートネットワークにある装置、またはトランスポートネットワークの外側にある装置である。
【0107】
システムのアーキテクチャは、図2から図5のアーキテクチャのうちのいずれか1つであってよい。パケットロス検出装置の構造については、図6から図9に示す実施形態を参照されたい。本装置によるパケットロス検出方法の具体的なプロセスおよび効果については、各方法実施形態における関連する説明を参照されたい。ここでは細部を繰り返し説明しない。
【0108】
説明を簡便にする目的で上記機能モジュールの分割が説明のための例として挙げられていることが、当業者には明確に理解されよう。実際の適用においては、上記各機能を、異なる機能モジュールに割り振り、要件に従って実装することができる、すなわち、装置の内部構造が上記の各機能の全部または一部を実装するための異なる機能モジュールに分割される。上記システム、装置およびユニットの詳細な動作プロセスについては、上記方法実施形態における対応するプロセスを参照でき、ここでは細部を繰り返し説明しない。
【0109】
本出願において提供されるいくつかの実施形態においては、開示のシステム、装置、および方法を他のやり方で実装することもできることを理解されたい。例えば、説明された装置実施形態は単なる例示にすぎない。例えば、モジュールまたはユニットの分割は単なる論理的機能分割に過ぎず、実際の実装に際しては他の分割も可能である。例えば、複数のユニットもしくはコンポーネントが組み合わされ、または統合されて別のシステムになる場合もあり、いくつかの特徴が無視されたり実行されなかったりする場合もある。加えて、表示された、または論じられた相互結合または直接結合または通信接続を、いくつかのインターフェースを通じて実現することもできる。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態として実現することができる。
【0110】
別々の部品として記述されたユニットは物理的に分離している場合もそうでない場合もあり、ユニットとして表示された部品は、物理的ユニットである場合もそうでない場合もあり、一箇所に位置する場合もあり、複数のネットワークユニット上に分散される場合もある。ユニットの一部または全部を、各実施形態の解決策の目的を達成するための実際の必要に従って選択することもできる。
【0111】
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットが1つの処理ユニットへ統合される場合もあり、ユニットのそれぞれが物理的に独立して存在する場合もあり、または2つ以上のユニットが1つのユニットへ統合される場合もある。統合ユニットはハードウェアの形態で実現することもでき、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現することもできる。
【0112】
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実現され、独立した製品として販売される場合、統合ユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。そうした理解に基づき、本出願の技術解決策を本質的に、または従来技術に寄与する部分を、または技術的な解決策の全部または一部を、ソフトウェア製品の形態で実現することができる。ソフトウェア製品は記憶媒体に記憶されており、(パーソナルコンピュータ、サーバ、もしくはネットワーク機器などとすることができる)コンピュータデバイスまたはプロセッサ(processor)に、本出願の各実施形態で記述されている方法のステップの全部または一部を実行するよう命令するためのいくつかの命令を含む。上記記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取り外し可能ハードディスク、読取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、光ディスクといった、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0113】
上記実施形態は、本出願を限定するためのものではく、単に本出願の技術的解決策を説明するためのものにすぎない。本出願は上記実施形態に関連して詳細に説明されているが、当業者は、本出願の実施形態の技術的解決策の趣旨および範囲を逸脱することなく、さらに、前述の実施形態に記述されている技術的解決策に改変を加え、あるいは、前述の実施形態の一部の技術的特徴に対する等価の置換を行うことができることを理解するはずである。
【符号の説明】
【0114】
61 第1の判定モジュール
62 第2の判定モジュール
63 第3の判定モジュール
64 受信モジュール
81 メモリ
82 プロセッサ
83 送受信機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9