(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
グローバル球のセグメント化された部分に配置するためにデータセットを分離するための所定の規則にしたがってセグメント化される前記グローバル球として提示されたベースライン標準に対する前記データセットの発生を決定するためのコンピュータ実装ビジュアル分析方法において、
(A)コンピュータが、1つ以上のデータフィードからの入力を受信し、それによって前記データセットの発生が測定されるベースライン標準指標として機能する前記グローバル球の半径を決定するために第1の所定の規則にしたがって3次元グローバル球を作成して前記コンピュータに電子的に接続されたディスプレイに表示するステップと、
(B)前記コンピュータが、経度方向部分にしたがって前記グローバル球をセグメント化し、前記経度方向セグメントの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義するステップと、
(C)前記コンピュータが、緯度方向セグメントにしたがって前記グローバル球をセグメント化し、前記緯度方向セグメントのうちの1つに前記データポイントを配置するための第2の基準を定義するステップと、
(D)前記コンピュータが、前記1つ以上のデータフィードから前記コンピュータによって受信した各データポイントについての情報からステップ(B)及び(C)にしたがって前記グローバル球に対する各データポイントの位置を決定するステップと、
(E)時間T0において、前記コンピュータが、前記グローバル球についての前記半径を決定するための第2の所定の規則によって且つ少なくとも第1の性能基準によって決定された半径を有する3次元球としてステップ(D)にしたがって決定された前記グローバル球についての表面位置における各データポイントを表すステップと、
(F)前記コンピュータが、前記1つ以上のデータフィードから受信した各データポイントについての情報にしたがって時間T0から時間TNまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対して、
(1)前記コンピュータが、ステップ(E)において前記データポイントについての前記半径を決定するための前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられた前記3次元球の前記半径の長さを変更し、前記データポイントの性能が前記グローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で前記第1の性能基準を変更することと、
(2)前記コンピュータが、ステップ(E)において前記データポイントについての前記半径を決定し、前記データポイントの性能が前記グローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で前記第1の性能基準を変更するために、前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記半径の長さを変更することと、
(3)前記コンピュータが、ステップ(E)において前記データポイントについての半径を決定し、前記データポイントの性能が変化しない場合に前記第1の性能基準の現在の状態を維持するために、前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記半径の長さを維持することと
のうちの1つを前記ディスプレイに表示するステップと、
(G)T0からTNまでの前記データポイントの前記発生にしたがってデータポイントを選択するステップとを備える方法。
グローバル球のセグメント化された部分に配置するためにデータセットを分離するための所定の規則にしたがってセグメント化された前記グローバル球として提示されたベースライン標準に対する前記データセットの発生を決定するためのコンピュータ実装ビジュアル分析方法において、
(A)前記コンピュータが、1つ以上のデータフィードからの入力を受信し、それによって前記データセットの発生が測定されることになるベースライン標準指標として機能する前記グローバル球の半径を決定するために第1の所定の規則にしたがってグローバル球中心を有する前記3次元グローバル球を作成して前記コンピュータに電子的に接続されたディスプレイに表示するステップと、
(B)前記コンピュータが、経度方向部分にしたがって前記グローバル球をセグメント化し、前記経度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義するステップと、
(C)前記コンピュータが、緯度方向セグメントにしたがって前記グローバル球をセグメント化し、前記緯度方向セグメントのうちの1つに前記データポイントを配置するための第2の基準を定義するステップと、
(D)前記コンピュータが、前記1つ以上のデータフィードから前記コンピュータによって受信した各データポイントについての情報からステップ(B)及び(C)にしたがって前記グローバル球に対する各データポイントの位置を決定するステップと、
(E)時間T0において、前記コンピュータが、第2の所定の規則によって及び少なくとも第1の性能基準によって決定されたグローバル球中心からの距離を有する3次元球としてステップ(D)にしたがって決定された前記グローバル球についての表面位置における各データポイントを表すステップと、
(F)前記コンピュータが、前記1つ以上のデータフィードから受信した各データポイントについての情報にしたがってT0からTNまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対して、
(1)前記コンピュータが、ステップ(E)における前記データポイントについての前記グローバル球中心からの前記距離を決定し、前記データポイントの性能が前記グローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で前記第1の性能基準を変更するために、前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記グローバル球中心からの距離を変更することと、
(2)前記コンピュータが、ステップ(E)における前記データポイントについての前記グローバル球中心からの前記距離を決定し、前記データポイントの性能が前記グローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で前記第1の性能基準を変更するために、前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記グローバル球中心からの前記距離を変更することと、
(3)前記コンピュータが、ステップ(E)における前記データポイントについての半径を決定し、前記データポイントの性能が変更されない場合に前記第1の性能基準の現在の状態を維持するために前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記グローバル球中心からの前記距離を維持することと
のうちの1つを前記ディスプレイに表示するステップと、
(G)T0からTNまでの前記データポイントの発生にしたがってデータポイントを選択するステップとを備える方法。
前記多次元データのデータ値が前記第1の指標よりも大きい場合に、前記多次元データの球が前記ベースライン球の外部に表示されることを含み、前記多次元データのデータ値が前記第1の指標未満である場合に、前記多次元データの球が前記ベースライン球の内部に表示されることを含み、前記多次元データのデータ値が前記第1の指標と等しい場合に、前記多次元データの球が前記ベースライン球に表示されることを含む、請求項25に記載のコンピュータベース方法。
前記多次元データのデータ値が前記第1の指標よりも大きい場合に、前記多次元データの球が第1の色で表示されることを含み、前記多次元データのデータ値が前記第1の指標未満である場合に、前記多次元データの球が第2の色で表示されることを含み、前記多次元データのデータ値が前記第1の指標と等しい場合に、前記多次元データの球が第3の色で表示されることを含む、請求項25に記載のコンピュータベース方法。
前記多次元データの時間値が前記タイムラインの選択された時間値に対応する場合に、前記多次元データの球が前記仮想3次元空間に表示されることを含む、請求項30に記載のコンピュータベース方法。
グローバル球のセグメント化された部分に配置するためにデータセットを分離するための所定の規則にしたがってセグメント化される前記グローバル球として提示されたベースライン標準に対する前記データセットの発生を決定するためのビジュアル分析システムにおいて、
ディスプレイと、
前記ディスプレイに電子的に接続され、且つ、
(A)1つ以上のデータフィードからの入力を受信し、それによって前記データセットの発生が測定されることになるベースライン標準指標として機能する前記グローバル球の半径を決定するために第1の所定の規則にしたがって3次元グローバル球を作成して前記ディスプレイに表示し、
(B)経度方向部分にしたがって前記グローバル球をセグメント化し、前記経度方向セグメントの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義し、
(C)緯度方向セグメントにしたがって前記グローバル球をセグメント化し、緯度方向セグメントのうちの1つに前記データポイントを配置するための第2の基準を定義し、
(D)前記1つ以上のデータフィードから前記コンピュータによって受信した各データポイントについての情報からステップ(B)及び(C)にしたがって前記グローバル球に対する各データポイントの位置を決定し、
(E)時間T0において、前記グローバル球についての前記半径を決定するための第2の所定の規則によって且つ少なくとも第1の性能基準によって決定された半径を有する3次元球としてステップ(D)にしたがって決定された前記グローバル球についての表面位置における各データポイントを表し、
(F)前記1つ以上のデータフィードから受信した各データポイントについての情報にしたがって時間T0から時間TNまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対して、
(1)ステップ(E)において前記データポイントについての前記半径を決定するための前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられた前記3次元球の前記半径の長さを変更し、前記データポイントの性能が前記グローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で前記第1の性能基準を変更することと、
(2)ステップ(E)において前記データポイントについての半径を決定し、前記データポイントの性能が前記グローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で前記第1の性能基準を変更するために、前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記半径の長さを変更することと、
(3)ステップ(E)において前記データポイントについての半径を決定し、前記データポイントの性能が変化しない場合に前記第1の性能基準の現在の状態を維持するために、前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記半径の長さを維持することと
のうちの1つを前記ディスプレイに表示し、
(G)ユーザがT0からTNまでの前記データポイントの前記発生にしたがってデータポイントを選択するのを可能とする
ように構成されたコンピュータとを備えるシステム。
グローバル球のセグメント化された部分に配置するためにデータセットを分離するための所定の規則にしたがってセグメント化された前記グローバル球として提示されたベースライン標準に対する前記データセットの発生を決定するためのビジュアル分析システムにおいて、
ディスプレイと、
前記ディスプレイに電子的に接続され、且つ、
(A)1つ以上のデータフィードからの入力を受信し、それによって前記データセットの発生が測定されることになるベースライン標準指標として機能する前記グローバル球の半径を決定するために第1の所定の規則にしたがってグローバル球中心を有する3次元グローバル球を作成して前記コンピュータに電子的に接続された前記ディスプレイに表示し、
(B)経度方向部分にしたがって前記グローバル球をセグメント化し、前記経度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義し、
(C)緯度方向セグメントにしたがって前記グローバル球をセグメント化し、前記緯度方向セグメントのうちの1つに前記データポイントを配置するための第2の基準を定義し、
(D)前記1つ以上のデータフィードから前記コンピュータによって受信した各データポイントについての情報からステップ(B)及び(C)にしたがって前記グローバル球に対する各データポイントの位置を決定し、
(E)時間T0において、第2の所定の規則によって及び少なくとも第1の性能基準によって決定された前記グローバル球中心からの距離を有する3次元球としてステップ(D)にしたがって決定された前記グローバル球についての表面位置における各データポイントを表し、
(F)前記1つ以上のデータフィードから受信した各データポイントについての情報にしたがってT0からTNまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対して、
(1)ステップ(E)における前記データポイントについての前記グローバル球中心からの前記距離を決定し、前記データポイントの性能が前記グローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で前記第1の性能基準を変更するために、前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記グローバル球中心からの距離を変更することと、
(2)ステップ(E)における前記データポイントについての前記グローバル球中心からの前記距離を決定し、前記データポイントの性能が前記グローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で前記第1の性能基準を変更するために、前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記グローバル球中心からの前記距離を変更することと、
(3)ステップ(E)における前記データポイントについての半径を決定し、前記データポイントの性能が変更されない場合に前記第1の性能基準の現在の状態を維持するために前記第2の所定の規則にしたがって前記データポイントに関連付けられている前記3次元球の前記グローバル球中心からの前記距離を維持することと
のうちの1つを前記ディスプレイに表示し、
(G)ユーザがT0からTNまでの前記データポイントの前記発生にしたがってデータポイントを選択するのを可能とする
ように構成されたコンピュータとを備えるシステム。
前記多次元データのデータ値が前記第1の指標よりも大きい場合に、前記多次元データの球が前記ベースライン球の外部に表示されることを含み、前記多次元データのデータ値が前記第1の指標未満である場合に、前記多次元データの球が前記ベースライン球の内部に表示されることを含み、前記多次元データのデータ値が前記第1の指標と等しい場合に、前記多次元データの球が前記ベースライン球に表示されることを含む、請求項56に記載のシステム。
前記多次元データのデータ値が前記第1の指標よりも大きい場合に、前記多次元データの球が第1の色で表示されることを含み、前記多次元データのデータ値が前記第1の指標未満である場合に、前記多次元データの球が第2の色で表示されることを含み、前記多次元データのデータ値が前記第1の指標と等しい場合に、前記多次元データの球が第3の色で表示されることを含む、請求項56に記載のシステム。
前記多次元データの時間値が前記タイムラインの選択された時間値に対応する場合に、前記多次元データの球が前記仮想3次元空間に表示されることを含む、請求項61に記載のシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述したビジュアル分析ツールは、膨大なデータのフラットな表現を提供し、多次元データを適切に処理することができない。既存のツールは、データの時間情報を示す困難さを有する。時間的表現のためのこれらの従来のアプローチは、例えば、ヒートマップ又は矩形の幾何学的形状を含む。しかしながら、これらの視覚化は、直感的ではなく、システムユーザが大規模で複雑なデータセットにおける洞察及び傾向を得るように、データの時間的要素を適切に伝えていない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のコンピュータ実装ビジュアル分析システム及び方法は、グローバル球として提示されたベースライン標準に対するデータセットの発生を決定する能力をシステムユーザに提供する。このグローバル球は、グローバル球のセグメント化部分に配置するためにデータセットを分離するための所定の規則にしたがってセグメント化することができる。本発明はまた、1つ以上のデータベースからのデータフィードを含む1つ以上のデータフィードからの入力を受信するステップと、グローバル球の半径を決定するための第1の所定の規則にしたがって3次元グローバル球を作成してコンピュータに電子的に接続されたディスプレイに表示するステップとを含むことができる。グローバル球は、データセットの発生が測定されるベースライン標準指標として機能する。本発明はまた、経度方向セグメントのうちの1つに各データポイントを配置するための第1の基準を定義するために経度方向部分にしたがってグローバル球をセグメント化するステップと、緯度方向セグメントのうちの1つに各データポイントを配置するための第2の基準を定義するために緯度方向セグメントにしたがってグローバル球をセグメント化するステップとを含むことができる。そのため、2つの基準を使用して、グローバル球に対する各データポイントの位置が決定される。本発明によれば、時間T
0は、各データポイントが、第1の所定の規則によって決定される半径を有する3次元グローバル球上の表面位置に配置されているときの時間を表すことができる。各データポイントは、第2の所定の規則によって決定される半径を有する3次元球によって表され、各データポイントについての半径は、少なくとも第1の性能基準によって経時的に影響を受ける。
【0013】
本発明のシステム及び方法は、1つ以上のデータフィード又は1つ以上のデータベースから受信した各データポイントについての情報にしたがって時間T
0から時間T
Nまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対する以下のうちの1つをディスプレイに表示することができる:(1)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを変更し、(2)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを変更し、(3)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能が変化しない場合に第1の性能基準の現在の状態を維持するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを維持する。本発明のシステム及び方法は、さらに、T
0からT
Nまでのデータポイントの発生にしたがってデータポイントを選択するステップを含むことができる。
【0014】
本発明の代替的な実施形態によれば、データセットの発生を決定するためのビジュアル分析方法が提供される。この方法は、1つ以上のデータフィード又はデータベースからの入力を受信するステップと、仮想3次元グローバル球を作成するステップと、経度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義するために経度方向部分にしたがって仮想3次元グローバル球をセグメント化するステップと、緯度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第2の基準を定義するために緯度方向セグメントにしたがって仮想3次元グローバル球をセグメント化するステップとを含むことができる。
【0015】
この代替的な実施形態は、さらに、1つ以上のデータフィード又はデータベースからコンピュータによって受信した各データポイントについての情報から仮想3次元グローバル球に対する各データポイントの位置を決定するステップと、時間T
0において、所定の規則によって及び少なくとも第1の性能基準によって決定された半径を有する3次元球としての仮想3次元グローバル球についての表面位置における各データポイントを表すステップと、1つ以上のデータフィード又はデータベースから受信した各データポイントについての情報にしたがって時間T
0から時間T
Nまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対する以下のうちの1つをディスプレイに表示するステップとを含むことができる:(1)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを変更し、(2)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを変更し、(3)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能が変化しない場合に第1の性能基準の現在の状態を維持するために、所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを維持する。代替的な実施形態は、さらに、T
0からT
Nまでのデータポイントの発生にしたがってデータポイントを選択するステップを含むことができる。
【0016】
本発明の代替的な実施形態によれば、グローバル球のセグメント化された部分に配置するためのデータセットを分離するための所定の規則にしたがってセグメント化されるグローバル球として提示されたベースライン標準に対するデータセットの発生を決定するためのビジュアル分析方法が提供される。この代替的な実施形態は、1つ以上のデータフィード又はデータベースからの入力を受信するステップと、それによってデータセットの発生が測定されることになるベースライン標準指標として機能するグローバル球の半径を決定するために第1の所定の規則にしたがってグローバル球中心を有する3次元グローバル球を作成してコンピュータに電子的に接続されたディスプレイに表示するステップとを含むことができる。さらに、この代替実施形態によれば、グローバル球は、経度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義するために経度方向部分にしたがってセグメント化され、緯度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第2の基準を定義するために緯度方向セグメントにしたがってセグメント化され、各データポイントの位置は、1つ以上のデータフィード又はデータベースからコンピュータによって受信した各データポイントについての情報からグローバル球に対して決定される。
【0017】
本発明のシステム及び方法は、さらに、第2の所定の規則によって及び少なくとも第1の性能基準によって決定されたグローバル球中心からの距離を有する3次元球としてのグローバル球についての表面位置における各データポイントを時間T
0において表すステップと、1つ以上のデータフィードから受信した各データポイントについての情報にしたがってT
0からT
Nまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対する以下のうちの1つをディスプレイに表示するステップとを含むことができる:(1)コンピュータが、データポイントについてのグローバル球中心からの距離を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球のグローバル球中心からの距離を変更し、(2)コンピュータが、データポイントについてのグローバル球中心からの距離を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球のグローバル球中心からの距離を変更し、(3)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能が変更されない場合に第1の性能基準の現在の状態を維持するために第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球のグローバル球中心からの距離を維持する。この代替的な実施形態は、T
0からT
Nまでのデータポイントの発生にしたがってデータポイントを選択するステップを含むことができる。
【0018】
本発明のシステム及び方法は、データベースに記憶された多次元データのインタラクティブ分析のためのビジュアル分析の実施形態を提供する。この実施形態は、データベースから多次元データを受信するステップを含むことができ、多次元データは、少なくとも名称、型及び少なくとも時間的なポイントに関連付けられたデータ値によって特徴付けられ、多次元データは、同じエンティティに関連付けられている同じ名称を有し、多次元データは、同じカテゴリに関連付けられている同じ型を有する。
【0019】
この実施形態は、さらに、多次元データのインタラクティブ分析の表示用にシステムユーザインターフェースをディスプレイに提供するステップを含むことができ、システムユーザインターフェースは、仮想3次元空間を表示し且つデータベースから受信した多次元データに基づいてコンピュータによって生成された仮想3次元空間におけるベースライン球をディスプレイに表示し、仮想ベースライン球中心からのベースライン球の半径は第1の指標に対応し、ベースライン球は、経度方向及び緯度方向部分によってセグメント化されることができる。この実施形態によれば、さらに、各多次元データについての対応する経度方向及び緯度方向座標値を算出するステップを含むことができ、各多次元データの経度方向及び緯度方向座標値は、経度方向座標を定義する多次元データ名及び緯度方向座標を定義する関連する多次元データ型に基づいて算出され、各多次元データについて、各多次元データに対応する球を表示し、各球は、経度方向及び緯度方向座標値にしたがって仮想3次元空間内に配置され、各多次元データに関連付けられた球の半径は、多次元データについてのデータ値に基づいて算出され、各多次元データ球の中心からベースライン球の中心までの距離は、多次元データについてのデータ値に基づいて算出され、ベースライン球に対するその位置にしたがってコンピュータベースの装置によって多次元データを選択する。
【0020】
本発明のシステム及び方法は、グローバル球のセグメント化された部分に配置するためにデータセットを分離するための所定の規則にしたがってセグメント化されたグローバル球として提示されたベースライン標準に対するデータセットの発生を決定するためのシステムの実施形態を含む。システムは、1つ以上のデータフィード又はデータベースからの入力を受信することができ、それによってデータセットの発生が測定されることになるベースライン標準指標として機能するグローバル球の半径を決定するために第1の所定の規則にしたがって3次元グローバル球を作成してディスプレイに表示し、経度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義するために経度方向部分にしたがってグローバル球をセグメント化することができ、緯度方向セグメントのうちの1つのデータポイントを配置するための第2の基準を定義するために緯度方向セグメントにしたがってグローバル球をセグメント化することができる。
【0021】
システムのこの実施形態は、さらに、1つ以上のデータフィードからコンピュータによって受信した各データポイントについての情報からグローバル球に対する各データポイントの位置を決定し、グローバル球についての半径を決定するために第2の所定の規則によって且つ少なくとも第1の性能基準によって決定された半径を有する3次元球としてグローバル球についての表面位置における各データポイントを時間T
0において表すことができる。
【0022】
さらに、システムのこの実施形態は、1つ以上のデータフィードから受信した各データポイントについての情報にしたがって時間T
0から時間T
Nまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対して、(1)データポイントについての半径を決定するための第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられた3次元球の半径の長さを変更し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で第1の性能基準を変更することと、(2)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを変更することと、(3)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能が変化しない場合に第1の性能基準の現在の状態を維持するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを維持することとのうちの1つをディスプレイに表示し、T
0からT
Nまでのデータポイントの発生にしたがってデータポイントを選択することができる。
【0023】
代替的な実施形態によれば、データの発生を決定するためのビジュアル分析システムが提供される。システムは、1つ以上のデータフィードから入力を受信することができ、仮想3次元グローバル球を作成し、経度方向セグメントの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義するために経度方向部分にしたがって仮想3次元グローバル球をセグメント化し、緯度方向セグメントの1つにデータポイントを配置するための第2の基準を定義するために緯度方向セグメントにしたがって仮想3次元グローバル球をセグメント化する。
【0024】
このシステムの代替的な実施形態は、さらに、1つ以上のデータフィードからコンピュータによって受信した各データポイントについての情報から仮想3次元グローバル球に対する各データポイントの位置を決定し、時間T
0において、所定の規則によって且つ少なくとも第1の性能基準によって決定された半径を有する3次元球としての仮想3次元グローバル球についての表面位置において各データポイントをディスプレイに表し、1つ以上のデータフィードから受信した各データポイントについての情報にしたがって時間T
0から時間T
Nまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対して、(1)データポイントについての半径を決定するための所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられた3次元球の半径の長さを変更し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で第1の性能基準を変更することと、(2)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを変更することと、(3)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能が変化しない場合に第1の性能基準の現在の状態を維持するために、所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球の半径の長さを維持することとのうちの1つをディスプレイに表示し、T
0からT
Nまでのデータポイントの発生にしたがってデータポイントを選択することができる。
【0025】
さらに他の実施形態によれば、グローバル球のセグメント化された部分に配置するためにデータセットを分離するための所定の規則にしたがってセグメント化されるグローバル球として提示されたベースライン標準に対するデータセットの発生を決定するためのビジュアル分析システムが提供される。このシステムの代替的な実施形態は、1つ以上のデータフィード又はデータベースからの入力を受信し、それによってデータセットの発生が測定されることになるベースライン標準指標として機能するグローバル球の半径を決定するための第1の所定の規則にしたがってグローバル球中心を有する3次元グローバル球を作成してコンピュータに電子的に接続されたディスプレイに表示し、経度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第1の基準を定義するために経度方向部分にしたがってグローバル球をセグメント化し、緯度方向セグメントのうちの1つにデータポイントを配置するための第2の基準を定義するために緯度方向セグメントにしたがってグローバル球をセグメント化することができる。
【0026】
このシステムの代替的な実施形態は、さらに、1つ以上のデータフィードからコンピュータによって受信した各データポイントについての情報からグローバル球に対する各データポイントの位置を決定し、時間T
0において、第2の所定の規則によって且つ少なくとも第1の性能基準によって決定されたグローバル球中心からの距離を有する3次元球としてのグローバル球についての表面位置において各データポイントを表すことができる。
【0027】
さらに、この代替的な実施形態は、1つ以上のデータフィードから受信した各データポイントについての情報にしたがって時間T
0から時間T
Nまでの各データポイントの発生を追跡し、各データポイントに対して、(1)データポイントについてのグローバル球中心からの距離を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標を超えた場合に第1の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球のグローバル球中心からの距離を変更することと、(2)データポイントについてのグローバル球中心からの距離を決定し、データポイントの性能がグローバル球ベースライン標準指標未満である場合に第2の所定の方法で第1の性能基準を変更するために、第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球のグローバル球中心からの距離を変更することと、(3)データポイントについての半径を決定し、データポイントの性能が変更されない場合に第1の性能基準の現在の状態を維持するために第2の所定の規則にしたがってデータポイントに関連付けられている3次元球のグローバル球中心からの距離を維持することとのうちの1つをディスプレイに表示し、T
0からT
Nまでのデータポイントの発生にしたがってデータポイントを選択することができる。
【0028】
本発明のシステム及び方法の他の実施形態によれば、データベースに記憶された多次元データのインタラクティブ分析のためのビジュアル分析システムが提供される。システムは、データベースから多次元データを受信することができ、多次元データは、少なくとも名称、型及び少なくとも時間的なポイントに関連付けられたデータ値によって特徴付けられ、多次元データは、同じエンティティに関連付けられている同じ名称を有し、多次元データは、同じカテゴリに関連付けられている同じ型を有し、多次元データのインタラクティブ分析を表示するためのユーザインターフェースを提供し、ユーザインターフェースは仮想3次元空間を表示し、データベースから受信した多次元データに基づいてコンピュータによって生成された仮想3次元空間にベースライン球を表示し、仮想ベースライン球中心からのベースライン球の半径は第1の指標に対応し、ベースライン球は、経度方向及び緯度方向部分によってセグメント化されることができる。
【0029】
この代替的な実施形態によれば、ビジュアル分析システムは、各多次元データについて、対応する経度方向及び緯度方向座標値を算出することができ、各多次元データの経度方向及び緯度方向座標値は、経度方向座標を定義する多次元データ名及び緯度方向座標を定義する関連する多次元データ型に基づいて算出され、各多次元データについて、各多次元データに対応する球を表示することができ、各球は経度方向及び緯度方向座標値にしたがって仮想3次元空間に配置され、各多次元データに関連付けられた球の半径は、多次元データについてのデータ値に基づいて算出され、各多次元データ球の中心からベースライン球の中心までの距離は、多次元データについてのデータ値に基づいて算出され、ベースライン球に対するその位置にしたがって多次元データをコンピュータベース装置によって選択することができる。
【0030】
これらの及び他の実施形態について、本発明は、図面を参照しながら明細書の以降においてより詳細に記載される。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は、多次元時間的データのインタラクティブ分析を提供するためのビジュアル分析システム及び方法を対象としている。開示されたシステム及び方法は、大規模データのコンパクトでユニバーサルな概観と、さらなる詳細情報を深堀する能力を可能とする新規な3D視覚化を利用する。システムは、大きさ、色、動き及び音によって強化された3Dジオメトリに基づいてドメインデータを視覚化することによって既存のマッピング技術の能力を拡張することができる。システムは、異なるデータモデルに適合させることができ且つ複数のドメインに適用されることができるカスタマイズ可能な視覚化によって設計されている。システムは、データを視覚化するために仮想領域及び球のセットを使用することによって異なるデータモデルに適合し、データモデルを定義するために経度、緯度及び球の中心からの距離を利用する。差分斜視図及び提供されたフィルタは、異なるデータモデルの視覚化を提供するように適合させることができる。
【0033】
視覚化システム及び方法は、金融業界について使用される場合、例えば、S&P500などのベンチマークへの時間的及び空間的関係の文脈において、投資マネージャ、産業部門、資産クラス、地理又は他の要因によってポートフォリオリスク及び性能の評価を提供することができる。本発明のシステム及び方法はまた、企業経営環境における視覚化オペレーショナルリスクのために使用することができる。
【0034】
本発明のシステム及び方法が最初に米国投資信託などの金融業界のセグメントの視覚化のために使用される場合、それは、球領域に基づいて単一のジオメトリにおける米国投資信託業界全体の視覚化のための能力を有する。各球は、ファンドデータポイントを表し、大きさ、色、動き及び音によって強化される。システムは、一定の時間フレームにおいて静的な領域を視覚化するために時間軸を使用すると同時に、任意の期間にわたって領域の動的な発生を示すことができる。
【0035】
一例として、2011年12月31日において、米国投資信託業界は、765ファンドマネジメント企業の組み合わせ総数と9兆8千億の総資産を有する約21,000ファンド株式クラスを有していた。2013年6月30日において、米国投資信託業界は、23,000ファンド株式クラスと11兆の資産を有していた。本発明のシステム及び方法は、示されるように動的な3D視覚化によって投資信託市場の発展を提示することができる。
【0036】
従来技術のシステムと比較して、開示されたシステムは、より柔軟であり、多次元且つ時間的データが存在する異なる領域に適用することができる。本発明のシステム及び方法は、ユニバーサルの概観、大規模データの管理、時間的データの視覚化及びデータのインタラクティブ分析における大規模データの新たな3D視覚化を提供する。
【0037】
本発明のビジュアル分析システム及び方法は、コンピュータのグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)にアクセスすることができる。例えば、システム及び方法は、大規模データセットの視覚化を効率的に処理するためにGPUのルーチン及び機能のライブラリにアクセスすることができる。GPUは、コンピュータが複雑な3Dコンピュータアニメーションをレンダリングするのを可能とする。
【0038】
視覚化技術
視覚的エンコーディング
本発明のシステム及び方法は、広大な領域における大規模データを視覚化する。この領域の構成要素は、記載されるように所定の規則にしたがってグローバルベンチマークについてセグメント化されて分布しているグローバルベンチマーク及びデータポイントを含む。
【0039】
図2を参照すると、一般に200において、データセット全体の概要が単一の領域に提示されている。各データポイントは、球によって表現される。各球は、投資信託データポイントの純資産価値(NAV)などの所定の規則に基づいて3D領域において異なる大きさを有することになり、色、動き及び音によって強化されることができる。例えば、
図2において、大規模グローバル球の外側にある第1の色を有するデータポイント球は、そのようなデータポイントが標準的な指標としての大規模グローバル球の動作に対してパフォーマンスが優れていることを示すことができ、大規模グローバル球の内側にある第2の色を有するデータポイント球は、これらのデータポイントが標準指標として機能する大規模グローバル球に対してパフォーマンスが劣っていることを示すことができる。多次元データの属性は、随意のデータモデルによってこれらの視覚的エンコーディングにマッピングされることができ、それゆえに、データセット全体のコンパクトな概観を可能とする。
【0040】
本発明のシステム及び方法は、時間的データを視覚化するために時間軸を使用することができる。固定された時間フレーム内の静的な領域を表示するのに加えて、システムは、任意の期間にわたって領域の動的な発生を表示することができる。
【0041】
カスタマイズ可能な視覚化
本発明のシステム及び方法は、データの視覚化を提供してカスタマイズすることができる。再パラメータ設定は、同じデータ及び視覚化技術を用いてさえも完全に異なるデータモデル及び視覚的表現をもたらすことができる。視覚的パラメータ設定を変更することにより、ユーザは、異なる視覚的印象を得ることができ、データのパターン、傾向及び相関関係への洞察を得るための多くの機会を有することができる。カスタマイズ可能な視覚化は、異なるユーザ要求及び使用例について異なるデータモデルを設計することによって達成される。本発明のシステム及び方法は、システムユーザが選択されたデータセットによって自己の作業空間を設定してカスタマイズ可能なパラメータを使用してデータモデルを構築するのを可能とする。
【0042】
相互作用設計
本発明のシステム及び方法は、システムのユーザがデータの視覚化との複数の相互作用を有するのを可能とする。これらの相互作用は、貴重な情報を提供し、大規模データセットの分析を支援することができる。視覚的インターフェースの対話操作により、データセットのより良好な理解が構築され、試験され、洗練され、共有される。視覚化ツールによるシステムユーザの分析処理に関するかなりの量の情報は、そのような相互作用によって捕捉される。本発明のシステム及び方法は、以下の方法でいくつかの対話型特徴の一部を実現する。
【0043】
データフィルタ:デフォルトにより、領域は、データセット全体の概要を示す。システムユーザは、興味を有する特定の種類のデータを選択することができ、他のデータは、領域からフィルタリングされる。
【0044】
ナビゲーション:球は、3D領域に分布しており、地球フレームがあることから、地球フレームの裏側又は内側の球は、地球の前面又は外側のものによって隠蔽することができる。本発明のシステム及び方法は、システムユーザが異なる角度からそれを探索するために地球を回転させるのを可能とする。システムユーザはまた、球のいくつかの特殊な群又は地球内部の球のより詳細図を有することでズームインすることができる。
【0045】
オンデマンド詳細:球が領域中心から遠く離れているとき、それは、他のものとは大きく異なる特殊な属性値を有することができる。これらの「外れ値」は、さらに調査するために大きな潜在的利点を有することができる。システムユーザは、球をクリックし、小ウィンドウに表示される詳細情報について深堀することができる。さらにまた、球に関連付けられたHTTPリンクは、球についての情報及び他の外部リソースを提供するウェブサイトにユーザを案内することができる。
【0046】
オートプレイ:領域の下部に時間軸がある。時間軸をドラッグすると、領域は、それに応じて変化し、時間軸を使用して選択された特定の時間に対応するデータセットの状態を提示する。しかしながら、手動操作によって長期間にわたって連続的な変化を提示することは困難であり得る。したがって、本発明のシステム及び方法は、随意のスピードアップによって自動的に時間軸に沿って移動するようにオートプレイ機能を提供し、それゆえに、システムユーザがパターン、傾向及び相関関係の分析にフォーカスするのを可能とする。
【0047】
図3を参照すると、一般に300において、本発明のビジュアル分析方法が示されている。ビジュアル分析のプロセスは、データから知識や情報を得るために、システムユーザ対話を介した緊密な結合によって自動分析及び視覚化方法を組み合わせる。
図3は、ビジュアル分析プロセスにおける段階及び遷移の抽象的な概要を示している。
【0048】
多くのアプリケーションシナリオにおいて、異種のデータソースからの生データ301は、視覚的又は自動分析方法を適用することができる前に統合する必要がある。生データは、大抵の場合、異なる種類の誤差を含み、データの一部は不完全である。したがって、302における第1のステップは、さらなる調査のために異なる表現を導出するために生データを前処理して変換することである。プロセス中において、前分析及び検証がデータの品質を保証するために使用される。他の典型的な前処理タスクは、データ再フォーマット、データ補間、データクリーニング、正規化、グループ化及び統合を含む。
【0049】
ステップ303において、データ抽象化は、対応するソースから独立した抽象データセットを生成するために使用することができる。変換後、データの特徴付け(ステップ304)は、重要な属性が視覚化及び分析のために抽出されることができるように明確に定義される必要がある。304において特徴付けた後、データアナリストは、適用する視覚的若しくは自動分析方法又は双方を選択することができる。自動分析が最初に使用される場合、データのモデルを構築するためにデータマイニング法が適用される。予備モデルが作成されると、データアナリストは、データと相互作用することによって行うことができるモデルを評価して精査することができる。視覚化は、データアナリストがパラメータを改変するか又は他の分析アルゴリズムを選択することによって自動方法と対話するのを可能とする。
【0050】
モデル視覚化305は、生成されたモデル306の調査結果を評価するために使用することができる。このプロセスは、予備モデルの継続的な改良及び検証をもたらす。
【0051】
本発明を使用して、中間ステップにおける誤解は早期に発見することができ、より適切なデータモデル及びより高い信頼をもたらす。ビジュアルデータ探索が最初に行われる場合、システムユーザは、インタラクティブ分析によって生成された仮説を確認しなければならない。視覚化によるシステムユーザ対話は、例えば、異なるデータ領域をズームインすることによって又はデータ上の異なる視覚的見解を考慮することによって洞察力に富んだ情報を明らかにすることができる。視覚化における見解は、自動分析が実行されるときにモデル構築を操縦するために使用することができる。したがって、ビジュアル分析プロセスにおいて、知識307は、視覚化、自動分析、並びに、視覚化、モデル及びデータアナリスト間の前の相互作用から得ることができる。
【0052】
代表的研究
本発明のシステム及び方法を使用した代表的な研究は、分析グループによって行われた分析から中国投資信託業界金融ドメイン内の実世界のデータを使用して行われてきた。
【0053】
分析グループは、2015年後半までに、(公的及び非公的資金を含む)中国の管理下金融サービス業界総資産(「AUM」)は、1兆米国ドルに近付くと予測した。そのような高い資産ボリュームは、永久に持続的ではないかもしれないが、マネージャの一部において業界への追加投資のための基礎を提供する。これは、高純資産及び機関投資家からの需要の増加によってそれ自体牽引される非公的セグメントにおける成長によって支えられる。地理的にも資産クラス内でも非常にアンバランスなポートフォリオは、このシフトを動機付ける。QDII−国内投資家がグローバル証券を買うプログラム−はまた、その小さな現在のサイズが与えられた成長のための余地を有する。グローバル投資家はまた、中国に対して深刻に過小重み付けされており、ポートフォリオの再バランス並びに(BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国及び南アフリカ)とは別の)グレーターチャイナの資産クラスの出現は、そのような遷移についての重要な推進力を提供する。
【0054】
現在、さらに作業に入れていない中国本土における資産のいくつかの重要且つ大規模なプールがある。これらは、保険会社の自己資本から年金及び現在は非常に現金及び債券に集中している他の集中資金まで及ぶ。これらのアンバランスは、単独で、投資が再割り当てされることを意味しない。むしろ、ギャップは、中国の金融サービス業界の参入又は参入者のための潜在的な機会をつかむために、資産フローが今後数年間にわたってリダイレクトされる方法の仮定の基礎として機能する。金融サービス業界において直接関与していることに加えて、成長はまた、現在では国内ファンド業界内で大幅に未発達であり且つ企業がコスト上昇に直面しているのにともないより重要になってきている補助的及び三次サービスに対するサポートを提供する。
【0055】
しかしながら、このプロセス全体を探求して実証し、意思決定及び政策立案を支援する強力な方法をなおも欠いている。「基本的な」視覚化方法による伝統的な分析は、全体の投資信託市場のコンパクトな概要、及び、投資信託の単一又は特定の群に関する詳細情報の「やや高度な」視覚化方法の欠如によって駆動される他の分析ツールを提供することができない。非常に効果的な視覚化及び相互作用施設と自動的なインテリジェントなデータ分析方法を双方組み合わせたビジュアル分析は、大規模で複雑なデータを信頼性が高くてわかりやすい知識に変換することができる。
【0056】
本発明のシステム及び方法は、できるだけ具体的な単一の投資信託の情報を保持しながら、投資信託市場全体を視覚化することができる。また、開示されたシステム及び方法は、所定期間にわたる市場の動的な変化を視覚化することができる。開示されたシステム及び方法はまた、ドメインアナリストの作業をサポートすることができる。
【0057】
データの特性評価
本発明にかかるビジュアル分析システムを設計する第1のステップは、視覚的エンコーディングの選択及びデータモデルを決定するデータの目的及び特徴付けを定義することである。一例として投資信託を使用すると、投資信託は、有価証券を購入するために多くの投資家からの金銭をプールする専門的に管理された集団投資ビークルの一種である。常に高次元であって動的に変化する投資信託データに広範囲の変動がある。本発明のシステム及び方法の目的のための投資信託の特徴は、以下のとおりである。
【0058】
純資産価値(NAV):米国証券取引委員会に登録されたそのようなファンドの株式は、それらの純資産価額で償還されることから、大抵の場合オープンエンド又は投資信託に関連して投資信託の資産の価値から負債の価値を引いた価値である。
【0059】
成長率及びボラティリティ:これらは、投資信託のパフォーマンスを測定する。マイナス成長率は、通常、「悪い」と考えられている。高いボラティリティを有する投資信託は、大抵の場合、ハイリスクハイリターンを意味し、判定するのを困難とする。
【0060】
ファンドタイプ:投資信託は、広い概念であることから、全ての投資信託データは、それらの主な投資によって7種類に分類される。それらは、株式ファンド、ブレンドファンド、適格国内機関投資家(QDII)、固定インカムファンド、短期債務ファンド、マネーマーケットファンド、クローズドエンドファンドである。QDIIは、金融機関が証券や債券などのオフショア市場に投資するのを可能とするように設定された資本市場に関連する方式である。説明の目的のために、QDIIは、本願明細書においては主に中国QDIIを指す。
【0061】
クライアント:これは、特定の投資信託を実行する金融会社である。
【0062】
実際のデータの主な分析は、視覚化前に行うことができる。全ての中国投資信託のNAVの分析により、非常に大きなギャップが異なる投資信託間で発見される。NAV比は、最大と最小の投資信託を比較するとほぼ1000:1とすることができる。これは、データモデルを構築する際に考慮されるべきである中国投資信託市場の非常に重要な特性である。
【0063】
データ管理
データ管理は、VAツールのために重要であり、データの整合性を確保することを目的とし、重複を回避し、データトランザクションを処理する。開示されたシステムにおけるデータのほとんどは、データのフォーマット及び内容が大きく変化することができる異なるウェブサイトから取得される。データモデルを構築するために視覚化技術を適用する前に、これらの異種データは、前処理され、統合され、検証される必要がある。
【0064】
例示のみの目的のために、データは、(i)中国ファンドデータについてのCSRC及び(ii)米国ファンドデータについてのMorningstarの2つのデータソースから取得された。オープンソースクロールツールであるApacheのHttpClientがデータを取得するために使用された。データは、例えば、ファンド名、ファンド型、ファンドコード、設立日付及び例えば2012年全体についてのファンド値を含むことができる。CSRC及びMorningstarの使用は、ファンド業界に関連した視覚化システム及び方法の特定の使用のためのものである。他のデータベースは、データソースとして使用することができることが理解できる。例えば、開示されたシステム及び方法の使用は、金融業界に限定されるものではない。他の産業は、開示された実施形態を利用することができる。例えば、開示されたシステム及び方法は、大規模データセットの視覚化を提供するための商業、輸送又は任意の他の状況において有益なデータ分析を提供することができる。
【0065】
好ましくは、データ品質の問題は、データが不完全で一貫性がないか又は測定誤差を含む可能性があるため、データを収集した後に処理される。「加重投票」戦略が品質問題に対処するために採用される。加重投票は、基本的なクォーラムベースのスキームの一般化を表す。例えば、CSRC、JRJ、HeXun及びYingheという名称の中国投資信託市場における4つの主要な公的に利用可能なデータソースがある。各データソースは、その信頼度に応じて重みが割り当てられている。他の3つのソースは、低くて同様の重みを有するが、公式データソースであるCSRCは、より信頼性があることから、より高い重みを有するべきである。これらのデータソース間で異なるデータ値がある場合、各ソースは、独自のバージョンについて「投票」する。データのバージョンのスコアは、加重投票の要約であり、スコアが最も高いバージョンが選択される。ほとんどの場合、CSRCからのデータは、信頼性があり、規則は、潜在的な問題を特定するために定義される。CSRCのバージョンが選択されず且つCSRCと投票されたものとの間の差が有意である場合、アラートが観察者に発行される。
【0066】
基本データモデル
特定の視覚的エンコーディングの選択及び可能な限り直感的な基本データモデルを構築する方法に関する詳細が以下に提示される。
【0067】
純資産価値の視覚化
球の体積は、投資信託の純資産価値(NAV)を表現するための合理的且つ直感的な方法である。しかしながら、実際のデータの特性は、例えば、スケーリングのためにNAVが直接ボリュームにマッピングされることができないことを示している。小さい球は、いくつかの非常に大きな球によって隠蔽され、それゆえに、市場全体の繊細な感覚を破壊する。本発明によれば、ログ機能が各投資信託のNAVに割り当てられる。ログ機能を使用して、小さい球及び大きい球は、領域全体がより調和してみえながら、互いに明確に区別することができる。
【0068】
しかしながら、それらが3D空間内に分布している場合、双方の小さい又は双方の大きい2つの球の体積を比較することは困難である。問題は、これらの球を「分布」させる方法と、領域におけるそれらの位置の意味は何か?を含むことができる。以下に説明するように、本発明のシステム及び方法は、これらの問題に対処する。まず、領域の中心点が追加される。球から領域中心までの距離は、球の体積(すなわち、投資信託のNAV)に基づいている。大きな球は、領域の中心から遠い。しかしながら、NAVが直接距離にマッピングされる場合、多くの小さな球は、領域の中心近くに滞在する一方で、最大の球は、画面に表示されることができないくらい遠く離れている(最大比は約1000:1)。大小の球間の大きな空間は、空であり、領域を容認できなくする。本発明のシステム及び方法は、投資信託から領域中心までの距離を算出する以下の基本計算式を利用する。
【数1】
【0069】
ここで、Vは投資信託の純資産である。Dは投資信託から領域中心までの距離である。
【0070】
本発明のシステム及び方法は、以下の式によってベースライン球の半径を算出する。
【数2】
【0071】
ここで、Avg(V)は、全ての投資信託の平均純資産である。Rはベースライン球の半径である。例えば、全ての投資信託の純資産の概要が$10,000Bであり、20,000の投資信託がある場合、Avg(V)は、$500Mとなり、Rは、値が1240である
【数3】
である。ベースライン球の半径及び投資信託から領域中心までの距離は、画素単位で表示領域に線形的にマッピングされる。例えば、ベースライン球の半径は、各画素が4を表す場合には310画素にマッピングされる。
【0072】
球と領域中心との間の距離を算出するためにこの式を使用することにより、最大距離と最小距離との比は、約9:1まで低減される。この変換により、全体的な分布は、ビジュアル分析の目的のためにより合理的になる。ここで、球は、領域中心までのそれらの距離に応じて異なる群に分けることができる。同じ群内の球について、それらは、領域中心までの同じ距離を有し、仮想球とみなすことができる同じ球の表面上に分布する。
【0073】
投資信託を表す各球の半径、したがって大きさは、システムユーザによってカスタマイズすることができ、例えば他の球を隠さない良好な視覚化結果を提供するように選択されることができる。代替的な実施形態のもとに、各球の半径は、特定のビジネス有意パラメータ又はデータの別の次元にマッピングされることができる。球/星の半径と特定のビジネス有意パラメータ(データの次元)との間のマッピングを作成するために異なるアルゴリズムが使用されることができる。例えば、線形マッピングが使用可能である。あるいは、線形マッピングが許容可能な視覚化効果を提供しない場合、対数線形マッピングが使用可能である。
【0074】
ファンド型及びクライアントのビジュアルマッピング
投資信託データの他の特性も視覚化される必要があることから、球は表面にランダムに分布することはできない。システムユーザは、球について話したときに、経度方向及び緯度方向に精通している。本発明のシステム及び方法は、新たな視覚化エンコーディングを公式化する際にこの理解を使用する。上述したように、全ての投資信託データは、それらの主な投資によって7種類に分類される。投資信託の各種類は、市場での割合に応じて異なる緯度間隔でマッピングされる。経度は、各投資信託のクライアントを表す。「仮想指標」の直感的な感覚をユーザに与えるために、新たな球が領域に追加される。中心は、領域の中心であり、この特殊な指標球の体積もまた有意である。この指標の半径が球と同じアスペクト比を有するように、それは投資信託市場全体の平均NAVを表す。指標は、「ベンチマーク」とすることができ、地球外の球は、市場の平均値よりも高いNAVを有する。したがって、システムユーザは、領域中心までの距離を確認することによって異なる投資信託のNAVを比較し、指標と中心との位置関係を確認することによってNAVサイズの一般的な考えを有することができる。球から領域中心までの距離及び球の体積は、双方とも、投資信託のNAVを表す。この視覚化方法は、確度を向上させて認識を高めるのを助けることができる「冗長符号化」と称される。
【0075】
図4Aは、一般に400Aにおいて、本発明の実施形態にかかる大規模データセットの例示的な視覚化を示している。上述したように、本発明のシステム及び方法は、メタデータセットを提示するために球を使用し、緯度及び経度の寸法は、空間内のポイントを識別するために使用される。2つの極を通過する円は経度の線である。赤道に平行な円は緯度の線である。全てのデータポイントは、大きな球(地球)上に提示される。投資信託データセットについて、各球は1つのファンドを表す。球の半径、球の色、球の大きさは、全て、投資信託実績データを表すために使用されることができる。代替的な実施形態のもとに、システム及び方法は、音ベースの発生の視覚化を可能とする。例えば、システムは、値が増加していることを指定するためにアップトーンを使用することができる一方で、ダウントーンは、値が増加していることを指定することができる。
【0076】
図4Aにおいて、同一のファンド管理会社に属するファンドは、同じ経度方向部分に配置され、同じ産業分類に属するファンドは、同じ緯度方向部分に配置される。本発明のシステム及び方法は、投資信託業界全体と、データの領域上での回転、ズームイン及びズームアウトするための直感的なナビゲーションツールの正確なビューを提示するために、この新たなマッピングアルゴリズムを使用する。
【0077】
図4B及び
図4Cを参照すると、地球(ベースライングローブ)を表すためにS&P500指標が使用される。
図4Bに示されるように、同一のファンド管理会社に属するファンドは、同じ経度方向部分に配置され、
図4Cに示されるように、同一の産業分類に属するファンドは、同じ緯度方向部分に配置される。例えば、「赤色」は、パフォーマンスが劣っているファンドを示すために使用されることができ、「緑色」は、指標(ベースライン球)を上回るファンドを示すために使用されることができる。パフォーマンスが劣っているファンドは、グローバル球内に配置される一方で、パフォーマンスが優れているファンドは、グローバル球の外側に配置される。本発明のシステム及び方法は、データの領域上で回転、ズームイン及びズームアウトするために直感的なナビゲーションツールを提供する。
【0078】
図4Bを再度参照すると、システムユーザは、特定のクライアントに基づいて視覚化をフィルタリングすることができる。例えば、
図4Bは、402Bにおいて、「ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ」からのファンドを示している。また、
図4Bに示されるものは、ファンドID XLYを有するファンドについての情報である。
【0079】
図4Cを再度参照すると、システムユーザは、ファンドの特定のカテゴリを選択し、領域における対応するファンドを表示することができる。例えば、
図4Cにおける402Cにおいて、それは、「セクター証券」及び「課税対象債券」という2つのカテゴリからのファンドを示している。示されるように、402Cにおいて、システムユーザは、課税債券カテゴリに属するファンドID「FOCIX」を有する特定のファンドを選択している。これらのカテゴリのファンドの視覚化を点検すると、システムユーザは、「課税対象債券」カテゴリのファンドは、それらが赤色及び地球内に示されていることから、大勢で圧倒的に市場でパフォーマンスが劣っていることを明確に観察することができる。一方、「セクター株式」カテゴリのファンドは、よりバランスのとれた挙動を示しており、バランスがとれたカテゴリにおけるファンド数は、市場においてパフォーマンスが、優れておりまたパフォーマンスが劣っている。
【0080】
図4D〜Hを参照すると、追加のフィルタリングの相互作用が示されている。
図4Dは、データの完全な領域によって初期化されたデフォルトの作業空間を示している。
図4Eは、いくつかのファンド管理会社の名称を選択することによる経度方向フィルタを示している。
図4Fは、いくつかのカテゴリの名称を選択することによる緯度方向フィルタを示している。
図4Gは、範囲制御ユーザインターフェースを使用した
図4Eにおける範囲フィルタを示している。
図4Hは、経度、緯度及び範囲を使用して完全なクロスフィルタリングされたビューを示している。
【0081】
複数の作業空間は、ユーザが独立した研究データセットを名称付けて特定するのを可能とする。例えば、
図4D〜Hにおける視覚化は、米国投資信託業界に対応するシステムユーザ定義の作業空間に対応する。上述したように、経度、緯度及び範囲(中心からの距離)に沿って大規模データセットをフィルタリングする能力は、本発明のインタラクティブなビジュアル分析システム及び方法の態様である。作業空間は、経度データ(ファンド会社)、緯度データ(カテゴリ)又は範囲の選択からフィルタリング情報を使用して作成することができる。緯度、経度及び範囲の情報をフィルタリングする能力は、「クロスフィルタリング」ビューと称される。
【0082】
図5Aを参照すると、一般に500Aにおいて、データセットの例示的な視覚化が示されており、領域作業空間500は、表示用に選択される。領域作業空間は、コントロールバー501A、領域コントロールパネル502A、データセットの領域503A、タイムラインスクロールバー504A、カテゴリパネル505A及び選択されたファンドデータパネル506Aという投資信託業界を分析するための6つの視覚的要素を含むように示されている。
【0083】
図5A〜Bは、球の領域に基づいて単一のジオメトリにおいて米国ファンド業界全体を提示する。上述したように、各球は、ファンドデータポイントを表し、大きさ、色、動き及び音によって強化される。
図5Aに示される現在のサンプル領域は、2011年12月31日に始まる。その時点で、米国投資信託業界は、9.8兆の総資産を有する〜765のファンド管理会社、〜21,000のファンド株式クラスを有していた。その時点で、全ての球は、地球の表面上に表示される。サンプル領域は、23,000以上のファンド株式クラス及び11兆の資産を有して2013年6月30日に終了し、
図5Bに示されている。異なる色は、異なる相互の性能を示すことができる。例えば、
図5Bにおいて、ベースラインを上回るファンドは、例えば緑色などの第1の色で表示することができ、ベースライン球の外側に示されている。ベースラインを下回るファンドは、例えば赤色などの異なる色で表示することができ、ベースライン球の内側に示されている。
【0084】
図5C〜Dを参照すると、中国ファンド業界全体は、2つの異なるその期間において球の領域に基づいて単一のジオメトリに視覚化される。
図5Cにおいて、投資信託の全ては、グローバル球の表面に配置される。
図5Dは、この後の時点のスナップショットにおける性能に基づいてグローバル球の内側及び外側にそれらのファンドの分布を示している。
【0085】
図5Eは、一般に500Eにおいて、米国ファンド業界全体の例示的な視覚化を示しており、分析の期間は、年から日(YTD)501Eであるように設定されている。したがって、2013年1月1日は、領域の開始時間T
0を設定する。開始時間T
0において、上述したように、全てのファンドは、ベースライン球の表面に表示され、例えば黄色502Eなどの同色を有する。
図5Fにおいて、一般に500Fにおいて、検索タブ502Fの検索フィールド501Fを使用するシステムユーザは、用語「ファクト」を含むファンドを検索することができる。検索に応答して、システムは、全ての非応答ファンドをフィルタリングし、検索において特定されたファンドを表示するのみである。
図5Fの視覚化において、ファンド名結果領域503Fに示されるように返された18のファンドがあり、516FにおけるFMC結果枠に示されるように返された1つのファンド管理会社(FMC)がある。これらのファンドは、領域504Fに示されている。
【0086】
システムユーザは、さらに、18のファンドから特定のファンドを選択することができる。例えば、ユーザは、ファンドID「FSE」を有するファンドを選択することができ、ファンドに対応する球は、例えば青色などの異なる色で視覚化されることができ、選択されなかったファンドに対応する球に比べて拡大した球で表示されることができる。選択されたファンドの詳細はまた、ウィンドウ506Fにも表示されることができる。例えば、ウィンドウ506Fは、ファンドID、ファンド名、ファンドカテゴリー、ファンド管理会社、ファンドの設立日付、1株あたりのファンドNAV、ファンドの動き及び関連ファクトシートを提供することができる。指標、例えばS&P500指標の状態は、領域507Fに示されている。領域507Fは、指標の名称508F、選択された開始時間からの指標のパーセンタイル変化509F、指標値510F、過剰パフォーマンスファンドのパーセンタイル及び絶対数511F、及び、過小パフォーマンスファンドのパーセンタイル及び絶対数を示している。予想されるように、
図5Fの視覚化は、開始時間T
0に対応することから、指標パーセンタイル変化508Fは0%である。
図5Fにおいて、ベースライン球513Fの半径は、タイムラインにおける特定ポイントにおいて指標数510Fに対応している。タイムライン514Fは、対応する時間を指摘する。タイムラインに示されるように、時間は、2013年1月1日に設定されている。
【0087】
図5Gは、一般に500Gにおいて、時間T
1に設定されたデータの変化を示している。選択されたファンドのパフォーマンス505Fは、ベースラインよりも優れており、ベースライン表面513Fの外側に配置されている。
図5Gはまた、指標が155.18(510F)の値まで8.76%(509F)だけ増加していることを示している。指標の増加はまた、
図5Fにおけるベースライン球513Fの半径に比べて、ベースライン球513Fの大きな半径によって示されている。
図5Gはまた、18の選択されたファンドのうちの11又は61.1%がベースラインを上回る(511F)一方で、残りの7つがベースラインを下回る(512F)ことを示している。上回る11のファンドが緑色で表示され、下回る7つは赤色で表示される。領域506Fは、選択されたファンドについての現在の情報を提供する。例えば、1株あたりのNAVは、タイムライン514Fに示されるように、2013年3月8日である現在時間に対応するように12.4の値に更新されている。移動量は、22.4%の値に更新されている。
図5Gはまた、ベースライン指標を下回ることが明らかである赤色で表示されたファンド515Fを示している。
【0088】
図5Hは、一般に500Hにおいて、時間T
2において選択されたファンドの継続的な変化と、選択されたファンドのパフォーマンスを示している。領域506Fは、時間T
2において選択されたファンドに関する現在の情報を提供する。例えば、1株あたりのNAVは、タイムライン514Fに示されるように2013年5月19日の値に対応するように12.45の値に更新されている。モーメント値は、22.9%の値に更新されている。時間T
1において下回り且つ赤色で表示されていたファンド515Fは、現在は、ベースラインを上回って示されており、したがって緑色で表示される。
【0089】
図6Aを参照すると、一般に600Aにおいて、データセットの例示的な視覚化が示されており、検索作業空間が表示のために選択される。特定のファンド601Aが選択され、例えば青色などの他のファンドとは異なる色で作業空間において視覚化されることができる。
【0090】
図6Bを参照すると、一般に650において、データセットの別の例示的な視覚化が示されており、検索作業空間650が表示のために選択される。
図6Bからわかるように、システムユーザが「検索」タブ651を選択した場合、検索ダイアログ652が表示され、システムユーザは、検索フィールド653に特定のファンドの名称を入力し始めることができる。特定の例において、ユーザは、「s&p」と入力している。検索結果が検索ダイアログ652に表示される。システムは、ファンド名又はデータのデータベンダから提供された任意のメタデータと検索フィールドに入力した文字列を一致させることができる。
【0091】
成長率及びボラティリティの視覚化
本発明によれば、投資信託の成長率及びボラティリティは、領域において視覚化されることができる。投資信託データは時系列データであることから、成長率及びボラティリティは、双方とも、非常に時間に関連している。経時的な投資信託市場の変化を視覚化するために、時間軸が領域の下部に追加される。単一の球について、ユーザが時間軸をドラッグすると、それは、そのNAVの変化に応じて移動する。例えば、2011年において、ファンドは、市場全体の平均値よりも高いNAVを有し、仮想地球の外側に滞在する。上述したように、仮想地球は、システムユーザが選択することができる任意の指標を表す。2012年において、ファンドのNAVが平均値以下に縮小した場合、それは仮想地球の内部で移動する。そのため、システムユーザは、球の移動速度及び範囲を確認することによって成長率及びボラティリティの一般的なアイデアを有することができる。伝統的に、投資信託は、大抵の場合、米国における「ダウ・ジョーンズ工業株平均」及び中国における「上海総合指数」などの株式市場指標と比較される。投資信託の成長率は、球の色によって示される。例えば、開示された方法及びシステムにおいて、中国投資信託データを視覚化する場合、赤色は、市場を上回る球を示している一方で、緑色は、市場を下回る球を示している。しかしながら、優れたパフォーマンス及び劣ったパフォーマンスは、多くの異なる方法で表現することができ、依然として本発明の範囲内にある。
【0092】
この例示的なデータモデルは、同様に伝統的な2Dグラフによって視覚化することができる単一の投資信託データの共通の特性を目的としている。しかしながら、本発明のシステム及び方法は、同じ画面で全ての投資信託データを提示することができ(すなわち、3D領域)、投資信託市場全体のコンパクトな概要を提供するとともに、可能な限り具体的に単一の投資信託の情報を保持する。
【0093】
カスタマイズ可能な視覚化
上述したデータモデルは、ファンドNAVの視覚化に主にフォーカスしている。しかしながら、それは、過去の特定日と比べたファンドの成長率の情報を提供しない。
図7を参照すると、一般に700において、示された特定のデータモデルは、投資信託の成長率を表すように設計されている。このモデルにおいて、球から領域中心までの距離は、以下の式によって算出することができる。
【数4】
【0094】
Rは距離であり、cは、過去の特定日と比べた投資信託の成長率である。成長率は負とすることができるが、負の距離は、領域において視覚化することができないことから、全ての成長率の値は、値が常に非負であるのを保証するために1だけ加算される。そして、領域がより合理的にみえるように距離を拡大するために、定数「α」(デフォルト値は200である)と乗算される。このモデルにおいて、「ベンチマーク」(すなわち、仮想地球)は、もはや市場のNAVを表していない。ここで、それは、過去の特定日と比べて(米国における「ダウ・ジョーンズ工業株平均」など)の株式市場指数の成長率を表す。地球の半径を計算するための新たな式は、投資信託球と同じである。このように、ユーザは、球の位置を確認することにより、株式市場指標によって投資信託のパフォーマンスを容易に比較することができる。地球外の球は市場を上回る一方で、地球内の球は市場を下回る。緑色及び赤色はまた、上述したように認知を高めるために使用される。
【0095】
上述したように、
図5A〜Bのデータモデルは、米国市場における投資信託の成長率を視覚化する。指標が成長しているとき、低緯度を有するほとんどの球は赤色であり、それらが市場を下回ることを意味する。本発明のシステム及び方法にかかるインタラクティブ分析により、赤色球の大部分についての「債務ファンド」アカウントの種類が、負債ファンドが株式市場による影響が少ないことを示していることがわかる。
【0096】
アプリケーション例
以下の議論は、中国及び米国の投資信託市場の双方からの実際のデータをともなう2つの代表的な例を示している。第1の例は、インタラクティブ操作による2012年における中国投資信託市場の変化を示している。第2の例は、中国QDIIの発展を予測するための本発明のシステム及び方法の能力を実証する。
【0097】
投資信託市場の視覚化
上述した議論は、投資信託データが異なるデータソースから取得される方法を記載した。
図8は、2012年における米投資信託市場の概要を示している。右下隅は、比較のために中国市場の2012年の領域を示している。前処理及び統合後、これらの実際の投資信託データがシステムに適用される。米国からの21,686ファンド及び中国からの869ファンドがある。米国は、中国よりもはるかに多くのファンドを有しているが、半径が平均NAVを表す場合、上述した式によって調整されることから、図示された地球半径の差は小さい。しかしながら、
図8からわかるように、米国市場がより豊かであることはなおも直感的である。米国市場に対応する仮想地球は、ほぼ完全に球によって覆われる。中国市場において、仮想地球の表面の一部は、例えば、QDIIについての空間がほぼ空である。
【0098】
インタラクティブ操作がまた、このケースにおいて完全に検討される。時間軸をドラッグするか又はオートプレイボタンをクリックすることにより、ユーザは、投資信託市場の変化をみることができる。時間が経つにつれ、球はそれらの色を変更し、地球の内外に移動する。特定の投資信託が市場を出た場合にはいくつかの球は消え、新たな球がまた、領域に到来する。データフィルタにより、中国におけるQDIIはなおも「口火を切る」ことは明らかである。いくつかのQDIIの「外れ値」はまた、他のQDIIの球よりもはるかに高いNAVを有することがわかっている。自社の背景のさらなる調査により、潜在的なビジネス上の利益及び投資のチャンスが確認される。
【0099】
中国QDIIの予測分析
2012年初頭において、中国におけるQDIIの合計値は、90億7千万元であり、投資信託市場資産全体(3407億4千万)の2.5%のみを占めた。中国QDIIは、単に「口火を切る」が、カストディアンのビジネスのための大きな潜在的な利点を有することになっている。開示されたシステム及び方法は、投資信託市場に関する予測を可能とする。目標は、投資信託市場の可能な傾向を示すことである。この場合、予測モデルは、Z−Ben顧問の研究活動に基づいており、その内容は参照することによって本願明細書に組み込まれる。
【0100】
その予測モデルによれば、2018年において、中国QDIIの総NAVは、536億9千万に成長し、2012年に比べて約6倍大きい。市場全体の資産は、1兆552億5千万に成長し、QDIIの成長率よりもはるかに遅い。中国QDIIの資本が急増していることから、将来の時間に時間軸をドラッグすると、
図9及び
図10に示されるように、QDIIの多くの新たな球が領域において誕生する。2012年から2018年までの市場の変化をオートプレイすることにより、QDIIの将来の傾向が明らかとなる。この視覚化は、金融アナリストがより良好な意思決定を行い、役員を説得して新たな政策を採用させるのに役立つ。
【0101】
具体的には、
図9は、比較ビューによって2018年における中国のQDIIを示している。他の種類のファンドは、視覚化から全て除外される。右下隅は、2012年における領域を示している。中国QDIIが急速に成長していることは視覚化から明らかである。
【0102】
図10は、2018年における中国のQDIIの予測結果を示し、全ての投資信託が領域に示されている。QDIIを表す球は、青色で強調表示されている。視覚化は、総NAV及びQDII量の双方が成長するための大きな可能性を有することを明らかにしている。
【0103】
ここで
図11を参照すると、一般に1100において、視覚化は、中国投資信託業界に対応している。上述したように、指標を上回るファンドは、第1の色で示されている。下回るファンドは、第2の色で示されている一方で、指標にしたがうパフォーマンスの色は第3の色で示されている。
図11に示されるように、ユーザは、特定のファンド型、例えば「株式ファンド」の上にマウスポインタを移動することができる。これは、特定のファンド型に属するファンドが第4の色で表示されるように表示することになる。
図11におけるファンドデータポイントのそれぞれの表現は、硬い球に基づいてファンドの大きさを示すよりもむしろ「ハロー」効果を使用する。
【0104】
図12Aは、4つの異なるクライアントセグメントについての外部の使用例及び視覚化機能を示している。例えば、開示されたシステムは、Cスイートの幹部を対象とすることができ、資産配分、性能要因及び企業リスク管理並びに規制関連業務の有用な視覚化を提供することができる。視覚化機能は、資産クラス、地理、セクター、スタイル及び流動性などのマネージャ又は要因によってポートフォリオリスク及びパフォーマンスの評価を対象とすることができる。ポートフォリオマネージャ及びリテール投資顧問は、資産選択及び性能要因の視覚化に興味を有することができる。視覚化機能は、同様に、資産クラス、地理、セクター、スタイル及び流動性などのセキュリティ又は要因によってポートフォリオリスク及びパフォーマンスの評価を対象とすることができる。トレーダーは、資産配分及び取引コスト分析に興味を有することができる。視覚化機能は、スタイルや流動性などの要因により、セキュリティの選択を対象とすることができる。
【0105】
図12Bは、3つの異なるクライアントセグメントについての内部使用例及び視覚化機能を示している。
図12Aと同様に、開示されたシステムは、Cスイートの幹部を対象とすることができ、資産配分、性能要因、リスク管理及びマネージャ選択の有用な視覚化を提供することができる。視覚化機能は、資産クラス、地理、セクター、スタイル及び流動性などのマネージャ又は因子によってポートフォリオリスク及びパフォーマンスの評価を対象とすることができる。トレーダー及び電子エクスチェンジビジネスは、資産配分及び取引コスト分析に興味を有することができる。視覚化機能は、スタイルや流動性などの因子によってセキュリティ選択を対象とすることができる。ゼネラルマネージャの戦略チームは、性能要因及びリスク評価に興味を有することができる。視覚化機能は、資産クラス、地理、セクター、スタイル及び流動性などの因子によって投資家の行動を対象とすることができる。
【0106】
本発明の視覚化システム及び方法は、問題の根本原因を特定するために使用することができ、平均故障間隔、サービス及び多くの他の属性を復元するための平均時間を使用して将来のリスクを予測することができる。例えば、ユーザは、最も注目を必要とするシステムの特定のグループを特定することができる。開示されたシステムは、ユーザがシステムの異なるグループの将来のリスクを視覚化するのに役立つ。
【0107】
例示的なデータモデルは、健全性チェック及びリスク予測である。健全性チェックデータモデルは、既に発生した事件のサービスを復元する時間及びサービスに負担する時間である故障率を示すために使用される。リスク予測データモデルは、既に発生した事件に基づいて将来の挙動を予測するために使用することができる。
【0108】
全ての事件は、異なる部門から到来する。各部門は、全ての部門のうちその割合に応じて異なる経度間隔にマッピングされている。各事件カテゴリは、全ての事件カテゴリのうちその割合に応じて異なる緯度間隔にマッピングされている。
【0109】
事件に関連する多くの問題は、オペレーショナルリスク管理において最も重要な要因である。特定の種類の事件の問題が多いほど、それが解決するのにより多くの注意を必要とする。事件の種類が多くの問題を有する場合、サービスを復元する平均時間が長い場合を除き、それは最も可能性の高い故障間隔の短い平均時間を有することになる。
【0110】
開示されたシステム及び方法は、多数の問題の偉大な視覚化を提供する。同じ種類の事件は、球において一体にグループ化されることから、ユーザは、どの事件グループが多くの問題を有しており、問題を少し有していたものを視覚的に特定することができる。例えば、事件の1つの種類が任意の他の種類よりも多くの問題を有する場合、領域の特定の部分は球で充たされ、ユーザは、事件を容易に特定することができる。
【0111】
復旧時間は、システムに故障が発生した後に回復するのにかかる時間である。長い復旧時間を有する事件は、短い復旧時間を有する事件よりも注目に値する。また、システムの年齢として復旧時間を解釈することができる。システムが長い復旧時間を有する場合、このシステムは、長時間使用されてきた可能性が高い。球のサイズは、復旧時間の期間を表すために使用することができる。復旧時間は大きな範囲を有することから、ユーザがなおも小さい球をみることができ且つ各球間の大きさの差がなおも明らかであり得るようにログ機能を使用することができる。
【0112】
領域の中心からの距離は、特定の種類の事件についての問題数を表すための最も直感的な方法である。それは、故障率又は平均故障間隔(MTBF)の逆数又は対数MTBFの逆数を表すために使用することができる。グローバル球の半径は、全ての事件の平均故障率である。これは、ユーザが高故障率の事件カテゴリ及び部門を容易に視覚化して最も注目に値するのに役立つ。
【0113】
「サービス能力への負担」は、事件が発生した日時や日付に関係する。作業時間の終わり近くに発生した事件は、非作業時間内に発生した事件よりも多くの損失を形成するであろう。色は、サービス能力への負担を視覚化するために使用することができる。例えば、赤色は、深刻な事件を視覚化することができる。適度な負担を有する事件は黄色になり、低い負担を有する事件は緑色になる。
【0114】
リスク予測データモデルについて、関連する属性は、信頼性、利用可能性及び保守性を含むことができる。信頼性は、システムがどの程度の信頼性があるかを示し、それは、システムが所定期間に生存する確率を表すことができる。利用可能性は、使用する必要があるときにシステムが動作可能である確率を示す。保守性は、システムが故障後に修復することができるのがどの程度速いかを示し、サービスを回復するための平均時間と同じである。
【0115】
異なるマッピングが以下の表にまとめられる。
【表1】
【0116】
オペレーショナルリスク予測データモデルについての例示的な視覚的表現が
図13において一般に1300で示されることができる。
図13は、データポイントを表し且つ対応するデータポイントの部門及び事件カテゴリに応じて3次元空間に表示される球を表示する。マッピングは、上記表に基づいて実施することができる。例えば、データポイントは、黄色球1301、赤色球1302、青色球1303及び緑色球1304として視覚化することができる。
【0117】
本発明の視覚化システム及び方法は、例えば、S&P500、上海指数などのベンチマークに対する時間的及び空間的関係の文脈において、投資マネージャ、金融産業部門、資産クラス、地理又は他の要因によってポートフォリオリスク及び性能の構築及び評価を可能とする。本発明の視覚化システム及び方法はまた、ファンド・オブ・ファンズ(FoF)の構築及び視覚化を可能とする。
【0118】
一般に、FoFは、株式、債券又は他の証券における直接投資よりもむしろ、他の投資ファンドのポートフォリオを保持する投資戦略である。したがって、本発明にかかるFoFポートフォリオ構築及び視覚化は、投資ソリューションを形成するためにともに作用するファンドの範囲内での投資に関連する。FoFポートフォリオ構築は、投資リスクに対する適性や投資の期待寿命などの投資目的や要因に対処するためにファンド投資戦略を組み合わせることを含む。
【0119】
FoFポートフォリオの構築において、2つの主要な考慮事項がある:(1)どのように投資が異なる資産タイプや地域に分散しているかに関係する資産配分、及び、(2)選択された資産クラス及びセクターのそれぞれを表すためのファンドマネージャ及びファンドの選択に関係するファンドの選択。一般に、中長期的に、資産配分は、通常、FoFポートフォリオのリターンの変動に大きな影響を与えていることが理解される。
【0120】
本発明のシステム及び方法によれば、システムユーザには、中期から長期にわたるFoFの資産配分を視覚的に分析するための方法が提供される。これは、例示的な
図14A−Hを参照してより詳細に説明される。
【0121】
一般に、
図14A〜Hは、FoFの資産構築、割り当て及び変化の例示的な視覚化を示している。
図14Aを参照すると、一般に1400Aにおいて、システムユーザは、FoFコントロールパネル1402において「+」記号1404を押すことによってFoFを形成することができる。新たなFoFが形成される前に、「ファンド・オブ・ファンド」コントロールパネルタブ1401の初期状態は、
図14Aに示されるように最初は空である。具体的には、FoFタブ1401は、名称「ファンド・オブ・ファンド」コントロールパネル1402から選択された名称のFoFの現在の状態を示すのに使用される。
図14Aに示されるように、選択された分析期間は、YOY(前年比)1403である。しかしながら、他の期間を選択することができ、それはなおも本発明の範囲内である。
【0122】
図14Bは、一般に1400Bにおいて、システムユーザがFoFを作成した後のFoFコントロールパネル1402を示している。
図14Bに示す例において、システムユーザは、1405において「SnPベースライン」と称されるFoFを作成した。制御アイコン1406は、作成したFoFを編集及び削除するために使用することができる。例示のみの目的のために、
図14Bにおいて作成されたFoFは、YOY分析を使用してS&P500指標を上回るための投資目的を有する。資産選択戦略は、セクターファンド及び上場投資信託(ETF)にわたってS&P500ファンドの分析を含むことができる。
【0123】
図14Cは、一般に1400Cにおいて、キーワード「s&p」を有する全てのファンドを要求するクエリからの結果1406を示している。
図14Dは、一般に1400Dにおいて、潜在的に新たなFoFに追加するための第1のファンド1407の選択を示しており、選択されたファンドがファンドID「UPRO」1408である。システムユーザは、FoFパネルを開いて選択されたファンドをSnPベースラインFoF1408又は選択された別のファンドに追加する選択肢を有する。
図14Eは、一般に1400Eにおいて、新たな「SnPベースライン」FOFについての第1のファンド1409(UPRO)の追加を示している。
【0124】
図14F〜Hは、一般に1400F−Hにおいて、それぞれ、特定の選択されたファンドについての特定の資産タイプについて、選択されてシステムユーザの経度方向部分に沿って並べられ且つ緯度方向部分に沿って並べられた12のファンド1410を示している。さらに、これらの12のファンドは、異なる期間において異なる有利な点から
図14F−Hに示されている。
図14F−Hはまた、異なる期間における選択されたファンド「OBCHX」の情報を示している。
【0125】
FoFポートフォリオという名称における投資は、市場に応じて実行される。タイムラインが進むのにともない、FoFポートフォリオの現在の資産配分は、例えばそれらの好ましいリスクの影響度のレベルなど、元の目標資産配分から離れてドリフトする。ポートフォリオが未調整のままにされている場合、リスクが高すぎるか又は保守的になりすぎる。そのため、FoFの資産配分は、例えば好ましいリスクの影響度のレベルなど、当初の予定資産配分目標に沿って現在の資産配分を戻すように定期的にバランスを取り直す。FoF機能は、選択された期間にわたって資産配分を構築し、監視し、バランスを取り直すための強力な視覚化ツールを提供することができる。
【0126】
マルチユーザコラボレーション
開示されたシステム及び方法は、リアルタイムの情報共有、コンテンツの作成及び分配を含む異なる役割の複数のユーザ間のリアルタイムのコラボレーションを可能とする。システムのユーザは、このコラボレーション機能を介して、例えばファンド会計などのビジネスプロセスを実装することができる。異なる役割を有するシステムユーザは、情報、コメント又はステータス変更を公開することができ、例えば、ファンド会計士は、システムのフロントエンドを介して、ファンド処理状況を公開することができる。システムは、それらのアクセス制御及び関心のあるサブスクリプションに基づいて、リアルタイムで様々な異なる役割の全てのバックエンド及び全てのフロントエンドのアクティブユーザに対して変更を全て伝播させることができる。システムユーザは、システムのフロントエンドを介して、複数のソースからの情報の複数の態様のリアルタイム更新に基づいて監視又は行動する。例示的な行動は、承認、拒否又はタスク割り当てを含む。システムは、ユーザが他の外部システムと相互作用して個々のビジネスプロセスに参加するのを可能とするために外部システムの統合の選択肢を提供する。
【0127】
カスタマイズ可能な視覚化又は視点カスタマイズ機能
ユーザ又は操作スタッフは、視覚的パラメータとビジネスデータ要素との間のマッピングを作成することによってその場で新たな視点を作成することができ、長周期の開発期間を介さずにユーザにとってビジネス有意なビューを可能とする。システムはまた、例えば、収率によって、総資産によって又はリスクによってなど、様々なビジネス有意な観点でユーザが大規模データセットの同じセットを観察するのを可能とすることができる。
【0128】
システムは、ビジネスデータディクショナリ及びその下層のマッピングされたデータソースの完全なセットを維持することができる。サポートされている各視覚化モデルについて、視覚的パラメータは、ユーザが視覚化モデル及びその後のマッピングを理解するために特定される。システムユーザインターフェースは、システムユーザが視覚的パラメータにビジネスパラメータをマッピングするのを可能とし、したがって、ビジネスパラメータの斜視図を作成する。
【0129】
システムは、例えば、線形マッピング、1つ以上の列挙された値へのマッピング、例えば立方根などの数値計算によるマッピングなど、拡張したマッピング、及び、1つ以上の視覚的パラメータへのビジネスパラメータのマッピングの組み合わせを可能とする。ユーザは、選択されたデータセットの分析中に容易に視点を切り替えることができ、データセットの様々な態様にみることができる。さらに、ユーザは、例えば球/分布/色を変更することによってその場で効果を確認するために実行中に視点マッピングを調整することができる。
【0130】
リアルタイムイベント機能(イベントストリーミング)
イベントアニメーション機能は、例えば、例えば、市場データ、ニュース、外部システム又はビジネス事件及び例えば流星視覚効果などの内部の重要な変更などのリアルタイム外部到来事件の捕捉及び視覚化を可能とする。
【0131】
システムは、バックエンドプロセスを有し、外部到来事件を算出することができるとともに、内部の重要な変更を事前に算出して捕捉することができる。システムのバックエンドは、フロントエンドユーザにイベントを取り込むことができ、ユーザは、ビジネスプロセスごとにイベントにおいて行動することができるか又は裁量的意思決定を行うことができる。
【0132】
システムは、一般的なメタデータベースのデータサービスインフラストラクチャを可能とする。一般的なメタデータベースのデータサービスインフラストラクチャは、ビジュアルシステムがビジネスデータの様々な可能性のあるソースを視覚化するのを可能とする。システムは、ビジネスデータディクショナリ及びその下層のマッピングされたデータソースの完全なセットを維持することができる。システムは、データ消費者に提供されたデータサービスディスクリプタに基づいてサービス指向のデータサービスを提供する。データサービスディスクリプタは、例えば、必要なデータのメタデータ記述、データ形式(XML、Jsonなど)、データ提供チャネル(http、ftp)、データ提供アプローチ(アドホッククエリ、公開/加入など)を含むことができる。
【0133】
音及び音楽エフェクト機能
システムは、対応する周波数の特定の楽音に対する値マップを含むことができる。各スターオブジェクトの時間的データは、単一のメロディにマッピングされることができる。全体的なメロディは、データオブジェクトの時間的データのセットの単一のメロディの合成となる。全体的なメロディは、例えば、メロディが株式市場傾向や気配を反映することができるなど、人間が検知可能な方法でデータやイベントを反映する。
【0134】
本願明細書に提示された方程式や数式は説明及び例示的な目的のためにすぎない。様々な代替の方程式及び数式が当業者にとって明らかであろう。それらの代替の方程式や数式は、開示された主題の範囲内である。
【0135】
本発明のシステム及び方法の実施形態又はその一部は、コンピュータハードウェア、ファームウェア及び/又はそれぞれがプロセッサとプロセッサによって読み取り可能な記憶媒体(揮発性及び不揮発性メモリ及び/又は記憶素子を含む)とを含むプログラマブルコンピュータ又はサーバ上で実行されるコンピュータプログラムに実装することができる。任意のコンピュータプログラムは、コンピュータベースシステムの内外と通信するために高レベル手続型又はオブジェクト指向プログラミング言語で実装されることができる。
【0136】
任意のコンピュータプログラムは、記憶媒体又は装置が実施形態の機能を実行するためにコンピュータによって読み取られるときにコンピュータを構成及び操作するために汎用又は特殊目的のプログラマブルコンピュータによって読み取り可能な記憶媒体(例えば、CD−ROM、ハードディスク又は磁気ディスケット)又は装置(例えば、コンピュータ周辺機器)などの製品に記憶されることができる。実施形態又はその一部はまた、実行時に、コンピュータプログラム内の命令が機械に上述した実施形態の機能を実行するように動作させるコンピュータプログラムによって構成された機械読み取り可能な記憶媒体として実装されることができる。
【0137】
上述した本発明のシステム及び方法の実施形態又はその一部は、様々な用途に使用することができる。実施形態又はその一部は、この点で実施形態に限定されるものではなく、又は、その一部は、他の電子部品のうち、マイクロコントローラ、汎用マイクロプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピューティング(RISC)及び複雑命令セットコンピューティング(CISC)内のメモリ装置によって実装されることができる。また、上述した実施形態又はその一部はまた、メインメモリ、キャッシュメモリ、又は、マイクロプロセッサによって実行される電子命令を記憶するか又は算術演算において使用されることができるデータを記憶する他の種類のメモリと称される集積回路ブロックを使用して実装されることができる。
【0138】
記述は、任意のコンピューティング環境又は処理環境において適用可能である。実施形態又はその一部は、ハードウェア、ソフトウェア又はその2つの組み合わせで実装されることができる。例えば、実施形態又はその一部は、プログラマブルロジック(例えば、ASIC)、論理ゲート、プロセッサ及びメモリのうちの1つ以上などの回路を使用して実装されることができる。
【0139】
開示された実施形態に対する様々な改変は、当業者にとって明らかであり、以下に記載される一般的な原理は、他の実施形態及び用途に適用することができる。それゆえに、本発明は、本願明細書に示された又は記載された実施形態に限定されるものではない。