特許第6355143号(P6355143)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6355143
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】フォークリフト
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/14 20060101AFI20180702BHJP
   B66F 9/22 20060101ALI20180702BHJP
   B66F 9/18 20060101ALI20180702BHJP
   B22D 41/12 20060101ALI20180702BHJP
   B22D 41/00 20060101ALI20180702BHJP
   B66F 9/24 20060101ALN20180702BHJP
   B66F 9/075 20060101ALN20180702BHJP
【FI】
   B66F9/14 Q
   B66F9/22 N
   B66F9/18 X
   B22D41/12 A
   B22D41/00 C
   !B66F9/24 A
   !B66F9/075 N
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-113426(P2017-113426)
(22)【出願日】2017年6月8日
【審査請求日】2017年6月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232807
【氏名又は名称】三菱ロジスネクスト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉元 啓朗
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭52−040439(JP,A)
【文献】 特開2004−155545(JP,A)
【文献】 特開昭58−212858(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3102700(JP,U)
【文献】 実開昭61−162798(JP,U)
【文献】 特開2005−187117(JP,A)
【文献】 実開平05−086994(JP,U)
【文献】 実開昭55−096896(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0297320(US,A1)
【文献】 米国特許第04144981(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0303598(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/14
B22D 41/00
B22D 41/12
B66F 9/18
B66F 9/22
B66F 9/075
B66F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶湯を貯留する耐火容器の左側面および右側面に内周円筒状のフォーク差込開口部が設けられた取鍋を搬送するフォークリフトであって、
前後方向に延びる軸線を中心に回転可能に構成され、前後方向に延びた円柱形状を有するとともに左右方向において間隔を空けて設けられた左右一対のフォークと、
前記取鍋の内部を上方から閉鎖する閉状態と前記取鍋の内部を開放する開状態とに切り替え可能に構成された蓋と、
前記フォークを昇降させるフォーク昇降用アクチュエータと、
前記フォークの昇降動作と独立して前記蓋を開閉可能な蓋開閉用アクチュエータと、
走行路に対向させて設けられたマークセンサと、を備え、
前記蓋開閉用アクチュエータは、前記マークセンサが前記走行路に設けられた所定のマークを検出したことに基づいて動作する
ことを特徴とするフォークリフト。
【請求項2】
前記蓋は、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に構成され、
前記蓋は、前記開状態において垂直に延び前記閉状態において水平に延びる基体と、前記閉状態において前記基体の下面に設けられたキャスタブル耐火物からなる蓋体とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載のフォークリフト。
【請求項3】
前記フォークは、前記取鍋を支持する部分である取鍋支持部を有し、
前記蓋は、前記開状態において前記取鍋支持部よりも所定間隔をあけて後方に位置する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のフォークリフト。
【請求項4】
前記蓋開閉用アクチュエータは、電動オイルポンプから供給される油圧によって動作する油圧シリンダ、または、バッテリから供給される電力によって動作する電動シリンダにより構成される
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフォークリフト。
【請求項5】
上下方向に延びるマストと、前記フォーク昇降用アクチュエータにより駆動されて前記マストに沿って昇降するキャリッジとを備えた昇降機構を備え、
前記フォークおよび前記蓋が、前記キャリッジに取り付けられている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のフォークリフト。
【請求項6】
前記フォークの昇降動作と独立して当該フォークに対して前記蓋を昇降可能な蓋昇降用アクチュエータをさらに備える
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のフォークリフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取鍋を搬送するフォークリフトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、溶融した金属(溶湯)を入れた取鍋を搬送するフォークリフトとして、取鍋を傾けて溶湯を注ぎ出すために、左右一対のフォークを前後方向に延びる軸線を中心に回転させる回転機構を備えたフォークリフトが知られている。また、取鍋として、耐火容器の下部にフォーク差込口を備えた取鍋が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図16(A)は、従来のフォークリフトによる取鍋102の搬送態様を示す模式図であり、図16(B)は、取鍋102を傾けた状態を示す模式図である。
図16(A)に示すように、従来のフォークリフトは、耐火容器102Aの下部に設けられたフォーク差込口102Bにフォーク140A,140Bを差し込み、取鍋102をフォーク140A,140Bで持ち上げて搬送する。また、図16(B)に示すように、取鍋102の耐火容器102Aから溶湯を注ぎ出す際には、前後方向Xに延びる軸線Rを中心にフォーク140A,140Bを回転させることで取鍋102を傾ける。
【0004】
また、特許文献2には、取鍋内の溶湯の温度低下を抑制するための蓋を備えた車両が記載されるとともに、蓋を開閉する作業の軽減を図るために取鍋の昇降に連動して蓋が開閉する構成が記載されている。具体的には、特許文献2の車両は、取鍋が上昇する際に鎖等の牽引部材が蓋の自由端を牽引するように構成されており、取鍋が低い位置にあるときは、蓋が取鍋の内部を上方から閉鎖する閉状態になり、取鍋が高い位置にあるときは、蓋が取鍋の内部を開放する開状態になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3102700号公報
【特許文献2】特開昭52−40439号公報
【発明の概要】
【0006】
ところで、フォーク140A,140Bを回転させて取鍋102を傾ける際には、フォーク140A,140Bに対して取鍋102が図中の矢印Dで示す方向に唐突に滑り出す場合があった。そのため、取鍋102の取り扱いにオペレータは細心の注意を払う必要があり、オペレータの肉体的および精神的な作業負荷は非常に高いものであった。こうした事情により、取鍋の安全な取り扱いを可能とするフォークリフトが求められていた。
【0007】
また、特許文献2に記載の車両は、蓋が閉状態になることにより溶湯の温度低下を抑制することができるものの、取鍋の昇降に連動して蓋が開閉動作を行うため、取鍋を上昇させることなく閉状態の蓋を開状態に切り替えることができないという問題があった。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、取鍋の安全な取り扱いを可能とすることができ、かつ、取鍋を上昇させることなく閉状態の蓋を開状態に切り替えることができるフォークリフトを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載のフォークリフトは、
溶湯を貯留する耐火容器の左側面および右側面に内周円筒状のフォーク差込開口部が設けられた取鍋を搬送するフォークリフトであって、
前後方向に延びる軸線を中心に回転可能に構成され、前後方向に延びた円柱形状を有するとともに左右方向において間隔を空けて設けられた左右一対のフォークと、
前記取鍋の内部を上方から閉鎖する閉状態と前記取鍋の内部を開放する開状態とに切り替え可能に構成された蓋と、
前記フォークを昇降させるフォーク昇降用アクチュエータと、
前記フォークの昇降動作と独立して前記蓋を開閉可能な蓋開閉用アクチュエータと、
走行路に対向させて設けられたマークセンサと、を備え、
前記蓋開閉用アクチュエータは、前記マークセンサが前記走行路に設けられた所定のマークを検出したことに基づいて動作する
ことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載のフォークリフトは、
前記蓋は、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に構成され、
前記蓋は、前記開状態において垂直に延び前記閉状態において水平に延びる基体と、前記閉状態において前記基体の下面に設けられたキャスタブル耐火物からなる蓋体とを備える
ことを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載のフォークリフトは、
前記フォークは、前記取鍋を支持する部分である取鍋支持部を有し、
前記蓋は、前記開状態において前記取鍋支持部よりも所定間隔をあけて後方に位置する
ことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載のフォークリフトは、
前記蓋開閉用アクチュエータは、電動オイルポンプから供給される油圧によって動作する油圧シリンダ、または、バッテリから供給される電力によって動作する電動シリンダにより構成される
ことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載のフォークリフトは、
上下方向に延びるマストと、前記フォーク昇降用アクチュエータにより駆動されて前記マストに沿って昇降するキャリッジとを備えた昇降機構を備え、
前記フォークおよび前記蓋が、前記キャリッジに取り付けられている
ことを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に記載のフォークリフトは、
前記フォークの昇降動作と独立して当該フォークに対して前記蓋を昇降可能な蓋昇降用アクチュエータをさらに備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、取鍋の安全な取り扱いを可能とすることができ、かつ、取鍋を上昇させることなく閉状態の蓋を開状態に切り替えることができるフォークリフトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係るフォークリフトの外観図であって、(A)はフォークリフトの側面図、(B)はフォークリフトの平面図である。
図2】同実施形態に係るフォークリフトを構成する走行体の平面図である。
図3】(A)および(B)は、同実施形態に係るガイドセンサの取付態様を示す断面図である。
図4】(A)および(B)は、同実施形態に係るマークセンサの取付態様を示す断面図である。
図5】同実施形態に係るフォークリフトを構成する荷役装置の側面図である。
図6】同実施形態に係るフォークリフトを構成する荷役装置の正面図である。
図7】同実施形態に係るフォーク差込用センサおよび在荷センサの配置態様を示す荷役装置の正面図である。
図8】(A)は、同実施形態に係るフォークの平面図であって、(B)は、S−S部分の断面図であって、(C)は、T−T部分の断面図である。
図9】同実施形態に係るフォークリフトの概略構成を示す機能ブロック図である。
図10】同実施形態に係るフォークリフトで取り扱う取鍋の外観図であって、(A)は取鍋の正面図、(B)は取鍋の側面図である。
図11】同実施形態に係るフォークリフトが取鍋を持ち上げた状態を示す図であって、(A)はフォークリフトの側面図、(B)は前方から見たときの模式図である。
図12】(A)〜(C)は、同実施形態に係るフォークリフトの動作の一例を示す模式図である。
図13】(A)〜(D)は、同実施形態に係るフォークリフトが取鍋を傾ける際の様子を示す模式図である。
図14】変形例に係るフォークリフトを構成する荷役装置の側面図である。
図15】同変形例に係るフォークリフトの概略構成を示す機能ブロック図である。
図16】(A)および(B)は、従来のフォークリフトが取鍋を傾ける際の様子を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面を参照しながら、本発明に係るフォークリフト1の一実施形態を説明する。なお、図面において、矢印Xで示す前後方向Xと、矢印Yで示す左右方向Yと、矢印Zで示す上下方向Zとは、互いに直交する方向である。
【0019】
図1(A)および(B)に示すように、フォークリフト1は、走行路に設けられた誘導ライン(不図示)に沿って自動的に走行する走行体1Aと、取鍋2(図10参照)を持ち上げるための荷役装置1Bとを備える無人フォークリフトである。荷役装置1Bは、走行体1Aに対して前後方向Xに移動可能に構成されている。
【0020】
フォークリフト1は、走行体1Aの構成部材として、バッテリ81(図9参照)等を収納する車両本体11と、車両本体11から前方に延びるとともに左右方向Yにおいて間隔を空けて設けられた左右一対のストラドルレッグ12A,12Bと、車両本体11に設けられた駆動輪である後輪13と、ストラドルレッグ12A,12Bに設けられた従動輪または駆動輪である前輪14A,14Bとを備えている。
【0021】
また、フォークリフト1は、荷役装置1Bの構成部材として、昇降機構20と、昇降機構20に取り付けられた回転機構30と、回転機構30に取り付けられた左右一対のフォーク40A,40Bと、取鍋用の蓋50とを備えている。昇降機構20は、回転機構30、フォーク40A,40B、および、蓋50を昇降させる。
【0022】
また、図2に示すように、フォークリフト1は、走行体1Aに設けられる部材として、ガイドセンサ61,62およびマークセンサ63A,63Bと、当該センサ61,62,63A,63Bを覆うセンサカバー64,65,66A,66Bとを備えている。
【0023】
ガイドセンサ61,62およびマークセンサ63A,63Bは、自動走行のために走行路に対向させて設けられた自動走行用センサであって、磁気センサにより構成されている。前後方向Xにおいて間隔を空けて設けられたガイドセンサ61,62は、走行路において線状に設けられた磁気テープからなる誘導ラインを検出する。フォークリフト1は、ガイドセンサ61,62による誘導ラインの検出結果に基づき、走行体1Aの姿勢を制御する。また、左右方向Yにおいて間隔を空けて設けられたマークセンサ63A,63Bは、誘導ラインから間隔を空けて配置された磁石板からなるマーク(不図示)を検出する。フォークリフト1は、マークセンサ63A,63Bによるマークの検出結果に基づき、走行体1Aの走行態様および荷役装置1Bの動作を制御する。
【0024】
センサカバー64,65,66A,66Bは、各センサ61,62,63A,63Bを保護するために当該センサ61,62,63A,63Bの少なくとも下面を覆っている。センサカバー64,65,66A,66Bは、耐熱性に優れた磁気を帯びない非磁性体により構成されている。
【0025】
図3は、ガイドセンサ61,62の取付態様およびセンサカバー64,65の配置態様を示す断面図である。
図3(A)および(B)に示すように、ガイドセンサ61,62は、車両本体11に固定されたセンサブラケット15,16に対して、雄ねじ部材S1,S2を用いて取り付けられている。センサカバー64は、ガイドセンサ61の後面を除いた5面(すなわち、上面、前面、右側面、左側面、および、下面)を覆っており、センサカバー65は、ガイドセンサ62の後面を除いた5面を覆っている。
【0026】
図4は、マークセンサ63A,63Bの取付態様およびセンサカバー66A,66Bの配置態様を示す断面図である。
図4(A)および(B)に示すように、マークセンサ63A,63Bは、ストラドルレッグ12A,12Bに固定されたリーチレール17A,17Bに対して、雄ねじ部材S3,S4を用いて取り付けられている。センサカバー66Aは、マークセンサ63Aの右側面を除いた5面(すなわち、上面、前面、左側面、後面、および、下面)を覆っており、センサカバー66Bは、マークセンサ63Bの左側面を除いた5面(すなわち、上面、前面、右側面、後面、および、下面)を覆っている。
【0027】
次に、図5および図6を参照して、荷役装置1Bに係る構成について説明する。図5は、荷役装置1Bの側面図であって、図6は、荷役装置1Bの正面図である。なお、図5および図6において、昇降機構20の構成部材のうちマスト21(図1参照)等の一部の部材の図示は省略している。
【0028】
昇降機構20は、上下方向Zに延びるマスト21と、マスト21に沿って昇降するキャリッジ22と、キャリッジ22の側面に設けられたリフトローラ23,24と、キャリッジ22の前面に設けられたフィンガーバー25,26と、マスト21の前面を覆うマストカバー27とを備えている。
【0029】
また、フォークリフト1は、昇降機構20に設けられる部材として、フォーク差込用センサ71A,71B,72A,72Bと、在荷センサ73と、回転角センサ74と、蓋50を支持する蓋支持体75と、油圧シリンダAとを備えている。
【0030】
各センサ71A,71B,72A,72B、73,74は、反射型の光電センサであるレーザーセンサにより構成されている。各センサ71A,71B,72A,72B、73,74は、センサブラケット(図示略)を介してマストカバー27に固定され、フォーク40A,40Bの後方に設けられている。
【0031】
蓋支持体75は、蓋50を回転可能に支持しており、フォーク40A,40Bよりも上方に配置されている。蓋支持体75は、マストカバー27に固定されている。こうして、蓋50は、蓋支持体75およびマストカバー27を介してキャリッジ22に取り付けられている。
【0032】
油圧シリンダAは、油圧により動作する動力シリンダであり、マストカバー27の上端部に取り付けられるとともに蓋50に接続されている。油圧シリンダAは、伸縮することにより、左右方向Yに延びる軸線R2を中心に蓋50を回転させる。
【0033】
図7は、図6から回転機構30、フォーク40A,40B、および、蓋50の図示を省いた荷役装置1Bの正面図である。
図7に示すように、マストカバー27には、各センサ71A,71B,72A,72B,73がマストカバー27越しに取鍋2(図9参照)の一部を検出することができるように、開口部27a〜27eが設けられている。
【0034】
フォーク差込用センサ71A,71B,72A,72Bは、開口部27a〜27dを通してレーザー光を前方に出射することで、フォーク40A,40Bの昇降時に取鍋2のフォーク差込開口部2B(図9参照)を検知する。すなわち、フォーク差込用センサ71A,71B,72A,72Bは、フォーク差込開口部2Bにフォーク40A,40Bを差し込むことが可能な状態の取鍋2を非接触で検知する。フォーク差込用センサ71A,71Bは、フォーク40A,40Bよりも上方に配置されており、フォーク差込用センサ72A,72Bは、フォーク40A,40Bよりも下方に配置されている。
【0035】
在荷センサ73は、開口部27eを通してレーザー光を前方に出射することで、フォーク40A,40Bで支持された状態となる取鍋2の耐火容器2A(図9参照)を検知する。すなわち、在荷センサ73は、取鍋2のフォーク差込開口部2B(図9参照)がフォーク40A,40Bの取鍋支持部42(図8参照)を覆っている状態の取鍋2を非接触で検知する。在荷センサ73は、左右方向Yにおいてフォーク40A,40Bの間に配置されている。
【0036】
回転角センサ74は、当該センサ74の前面がマストカバー27で覆われないように、マストカバー27の下方に配置されている。回転角センサ74は、レーザー光を前方に出射することで、回転機構30のターゲット部32a(図5参照)を検知し、回転体32の回転角が0°(図6に示す状態)であることを検出する。
【0037】
また、図5に示すように、回転機構30は、フィンガーバー25,26に固定された回転支持体31と、回転支持体31により回転可能に支持されている回転体32とを備えている。回転体32は、フォーク40A,40Bで支持された取鍋2から溶湯を注ぎ出す際に、前後方向Xに延びる軸線R1を中心に回転する。回転体32には、回転体32の回転角が0°のときに回転角センサ74と対向するターゲット部32aが設けられている。
【0038】
図6および図8を参照して、フォーク40A,40Bに係る構成を説明する。
フォーク40A,40Bは、軸線R1を中心に回転可能に構成され、前後方向Xに延びた円柱形状を有するとともに左右方向Yにおいて間隔を空けて設けられている。フォーク40A,40Bは、回転機構30に接続され前後方向Xに延びる円柱状の延設部41と、取鍋2を支持する部分であって延設部41から前方に延びる円柱状の取鍋支持部42とを備えている。また、フォーク40A,40Bは、ベースプレート43と、補強リブ44,45と、含油軸受46と、回転スリーブ47と、エンドプレート48とを備えている。
【0039】
延設部41の後端には、ベースプレート43が一体化されており、ベースプレート43が回転体32にボルト止めされることにより、フォーク40A,40Bは、回転機構30を介してキャリッジ22に取り付けられている。ベースプレート43には、フォーク差込用センサ72A,72Bがベースプレート43越しに取鍋2のフォーク差込開口部2B(図9参照)を検知することができるように、開口部43aが設けられている。また、延設部41の側面には、ベースプレート43の前面に接続された補強リブ44,45が設けられている。補強リブ44,45は、前方から見てフォーク40A,40Bの中心から放射線状に延びており、フォーク40A,40Bに作用する荷重を分散して受ける。
【0040】
取鍋支持部42は、延設部41よりも小さな外径を有しており、取鍋支持部42の外周には、含油軸受46および回転スリーブ47が嵌められている。含油軸受46は、耐摩耗性および耐荷重性に優れた材料により形成された円筒体であり、回転スリーブ47は、耐火性、耐摩耗性、および耐荷重性に優れた材料により形成された円筒体である。含油軸受46は、回転スリーブ47の滑り軸受として機能し、回転スリーブ47は、取鍋支持部42に対して回転可能に設けられている。エンドプレート48が取鍋支持部42の前端にボルト止めされることにより、含油軸受46および回転スリーブ47が取鍋支持部42から抜け落ちることを防いでいる。
【0041】
図5および図6を参照して、蓋50に係る構成を説明する。
蓋50は、取鍋2(図10参照)の内部を上方から閉鎖する閉状態(図11に示す状態)と取鍋2の内部を開放する開状態(図12に示す状態)とに切り替え可能に構成されている。蓋50は、軸線R2を中心に回転可能に構成されており、開状態において垂直に延び閉状態において水平に延びる基体51と、基体51に固定された蓋体52とを備えている。基体51には、蓋支持体75および油圧シリンダAが接続されている。
【0042】
蓋体52は、蓋50の閉状態において基体51の下面に設けられたキャスタブル耐火物からなる。蓋体52は、蓋50の閉状態において取鍋支持部42の上方に配置され、取鍋2の上端縁に接触することで取鍋2の内部を上方から覆うように構成されている。また、蓋体52は、蓋50の開状態において取鍋支持部42よりも後方に位置するように構成されている。こうして、蓋50は、取鍋2と接触しないように、開状態において取鍋支持部42よりも所定間隔をあけて後方に位置する。
【0043】
また、図9に示すように、フォークリフト1は、電力を供給するバッテリ81と、フォーク昇降用アクチュエータ82と、フォーク回転用アクチュエータ83と、蓋開閉用アクチュエータ84と、制御装置89とを備えている。各アクチュエータ82〜84は、互いに独立して動作可能に構成されている。
【0044】
フォーク昇降用アクチュエータ82は、昇降機構20を駆動することによりフォーク40A,40Bを昇降させるアクチュエータである。フォーク昇降用アクチュエータ82は、バッテリ81から供給される電力によって動作する電動オイルポンプ(図示略)と、その電動オイルポンプから供給される油圧によって昇降機構20のキャリッジ22を駆動する油圧シリンダ(図示略)とにより構成されている。
【0045】
フォーク回転用アクチュエータ83は、回転機構30を駆動することによりフォーク40A,40Bを回転させるアクチュエータである。フォーク回転用アクチュエータ83は、バッテリ81から供給される電力によって動作する電動オイルポンプ(図示略)と、その電動オイルポンプから供給される油圧によって回転機構30の回転体32を駆動する油圧モータ(図示略)とにより構成されている。
【0046】
蓋開閉用アクチュエータ84は、蓋50を開閉するアクチュエータである。蓋開閉用アクチュエータ84は、バッテリ81から供給される電力によって動作する電動オイルポンプ(図示略)と、その電動オイルポンプから供給される油圧によって動作する油圧シリンダA(図1参照)とにより構成されている。
【0047】
制御装置89は、マークセンサ63A,63Bに基づいて、各アクチュエータ82〜84を制御する。具体的には、マークセンサ63A,63Bが所定のマークを検出したとき、制御装置89は、昇降機構20の駆動、回転機構30の駆動、もしくは蓋50の開閉、または、これらの組み合わせを行うように、アクチュエータ82〜84を制御する。したがって、各アクチュエータ82〜84は、マークセンサ63A,63Bが走行路に設けられた所定のマークを検出したことに基づいて動作する。
【0048】
図10を参照して、フォークリフト1が取り扱う取鍋2について説明する。
取鍋2は、溶湯を貯留する耐火容器2Aと、耐火容器2Aの左側面および右側面に設けられた内周円筒状のフォーク差込開口部2Bと、耐火容器2Aの右側上端および左側上端に設けられた注湯部2Cとを備えている。
【0049】
耐火容器2Aは、上方に開口する有底円筒体である。左右一対のフォーク差込開口部2Bは、注湯部2Cの下方であって、上下方向Zにおける耐火容器2Aの中央よりも上端側に設けられている。左右一対の注湯部2Cは、耐火容器2Aの上端縁の一部を右方および左方に拡径して形成されている。
【0050】
次に、取鍋2を搬送する際のフォークリフト1の動作の一例について説明する。
フォークリフト1は、誘導ラインに沿って走行し、蓋50を開状態として取鍋2の手前で停止する。次いで、フォークリフト1は、フォーク40A,40Bを上昇または下降させながら、フォーク差込用センサ71A,71B,72A,72Bの少なくとも1つにより取鍋2を検知する。具体的には、フォーク40A,40Bの上昇時には、フォーク差込用センサ71A,71Bが、フォーク差込開口部2Bの上端部を検出することで、フォーク40A,40Bをフォーク差込開口部2Bに差し込み可能な状態の取鍋2を検知する。また、フォーク40A,40Bの下降時には、フォーク差込用センサ72A,72Bが、フォーク差込開口部2Bの下端部を検出することで、フォーク40A,40Bをフォーク差込開口部2Bに差し込み可能な状態の取鍋2を検知する。このように、フォーク差込用センサ71A,71B,72A,72Bは、フォーク40A,40Bの上昇時または下降時にフォーク40A,40Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置するとき取鍋2を検知する。フォークリフト1は、フォーク40A,40Bをフォーク差込開口部2Bに差し込み可能な状態の取鍋2を検知した時、フォーク40A,40Bの昇降動作を停止する。
【0051】
次いで、フォークリフト1は、フォーク40A,40Bを前方に移動させてフォーク差込開口部2Bに差し込む。フォークリフト1は、フォーク40A,40Bをフォーク差込開口部2Bに差し込みながら、在荷センサ73により取鍋2を検知する。具体的には、在荷センサ73が、在荷センサ73から取鍋2までの距離を検出し、当該距離が所定範囲内であるとき、取鍋支持部42の外周に回転スリーブ47を介してフォーク差込開口部2Bが位置している状態の取鍋2を検知する。こうして、フォークリフト1は、取鍋支持部42の外周にフォーク差込開口部2Bが位置している状態の取鍋2を検知した時、フォーク差込開口部2Bへのフォーク40A,40Bの差し込み動作を停止する。そして、図11(A)および(B)に示すように、フォークリフト1は、昇降機構20を駆動することによりフォーク40A,40Bを上昇させて取鍋2を持ち上げ、誘導ラインに沿って走行を再開する。また、このとき、フォークリフト1は、取鍋2内の溶湯の温度低下を抑制するために蓋50を閉状態とする。
【0052】
次に、図12を参照して、溶湯処理を行う際のフォークリフト1の動作の一例について説明する。溶湯処理は、例えば黒鉛球状化処理であって、取鍋2にカバーCを被せて、球状化剤であるマグネシウムを耐火容器2A内に添加する処理である。
【0053】
図12(A)に示すように、フォークリフト1は、カバーCの手前で停止し、フォーク40A,40Bの昇降動作と独立して蓋50を開状態とする。次いで、図12(B)に示すように、フォークリフト1は、前進して、カバーCの直下に取鍋2が位置する状態で停止する。そして、図12(C)に示すように、フォークリフト1は、昇降機構20を駆動することによりフォーク40A,40Bとともに取鍋2を上昇させて、耐火容器2Aの開口をカバーCで覆う。こうして、フォークリフト1は、取鍋2を上昇させる動作を行う前に蓋50を閉状態から開状態にすることで、蓋50とカバーCとが干渉することはない。
【0054】
次に、図13を参照して、フォークリフト1が取鍋2を傾ける際の様子について説明する。図13(A)は、回転体32の回転角が0°の状態を示し、図13(B)は、回転体32の回転角が30°の状態を示し、図13(C)は、回転体32の回転角が60°の状態を示し、図13(D)は、回転体32の回転角が110°の状態を示している。また、図13におけるフォーク40A,40Bの断面の位置は、図8における断面の位置と同じである。
【0055】
フォークリフト1は、図13(A)〜(D)に示すように、取鍋2から溶湯を注ぎ出すとき、軸線R1を中心にフォーク40A,40Bを回転させることで取鍋2を傾けていく。このとき、フォーク差込開口部2Bの内周面における上面をフォーク40A,40Bが支持するように、フォーク40A,40Bと取鍋2との接触点が徐々に変化していくため、フォーク40A,40Bに対して取鍋2が唐突に滑り出すことはなく、取鍋2は徐々に傾いていく。
【0056】
上記実施形態によれば以下の効果が得られる。
(1)取鍋2から溶湯を注ぎ出すとき、内周円筒状のフォーク差込開口部2Bとフォーク40A,40Bとの接触点が徐々に変化していくため、フォーク差込開口部2Bに差し込まれたフォーク40A,40Bに対して、取鍋2が唐突に滑り出さないようにすることができる。したがって、無人での取鍋2の安全な取り扱いを可能とすることができる。また、フォーク昇降用アクチュエータ82を動作させずに蓋開閉用アクチュエータ84を動作させることによって、フォーク40A,40Bを昇降させずに蓋50を開閉することができるため、取鍋2を上昇させることなく閉状態の蓋50を開状態に切り替えることができる。
【0057】
(2)蓋50は、開状態において垂直に延び閉状態において水平に延びる基体51と、閉状態において基体51の下面に設けられたキャスタブル耐火物からなる蓋体52とを備える。この構成によれば、基体51により機械的強度を確保しながら、蓋体52により耐熱性の向上を図ることができる。
【0058】
(3)蓋50は、開状態において取鍋支持部42よりも所定間隔をあけて後方に位置する。この構成によれば、フォーク40A,40Bが軸線R1を中心に回転する際に、蓋50が取鍋2に接触しないようにすることができる。
【0059】
(4)蓋開閉用アクチュエータ84は、電動オイルポンプから供給される油圧によって動作する油圧シリンダAにより構成される。この構成によれば、油圧シリンダAの伸縮により蓋50を開閉することができる。
【0060】
(5)フォーク40A,40Bおよび蓋50が、昇降機構20のキャリッジ22に取り付けられている。この構成によれば、フォーク昇降用アクチュエータ82が昇降機構20を駆動することにより、フォーク40A,40Bとともに蓋50を昇降させることができる。
【0061】
(6)蓋開閉用アクチュエータ84は、マークセンサ63A,63Bが所定のマークを検出したことに基づいて動作する。この構成によれば、フォークリフト1は、オペレータに操作されることなく、自律して蓋50を開閉することができる。
【0062】
(7)フォーク40A,40Bは、取鍋支持部42の外周に嵌められ、取鍋支持部42に対して回転可能に設けられた回転スリーブ47を備える。この構成によれば、フォーク40A,40Bに対して取鍋2が唐突に滑り出すことを効果的に防ぐことができる。
【0063】
(8)フォーク40A,40Bは、取鍋支持部42と回転スリーブ47との間に設けられた含油軸受46を備える。この構成によれば、取鍋支持部42に対して回転スリーブ47を円滑に回転させることができ、フォーク差込開口部2Bとフォーク40A,40Bとの接触による摩耗を低減することができる。
【0064】
(9)フォーク差込用センサ71A,71B,72A,72Bおよび在荷センサ73により取鍋2を検知することで、オペレータがフォークリフト1を操作することなく、フォーク差込開口部2Bにフォーク40A,40Bを差し込み、フォーク40A,40Bで取鍋2を持ち上げ、取鍋2を搬送することができる。
【0065】
(10)在荷センサ73は、レーザーセンサ(光電センサ)であるため、高熱となる耐火容器2Aから離れた位置で、フォーク40A,40Bで支持される取鍋2を精確に検出することができる。また、在荷センサ73は、取鍋2までの距離を検出可能であるため、在荷センサ73から取鍋2までの距離の検出結果に基づき、取鍋支持部42の外周にフォーク差込開口部2Bが位置しているか否かを判断することができる。
【0066】
(11)フォーク差込用センサ71A,71B,72A,72Bは、光電センサである。この構成によれば、高熱となる耐火容器2Aから離れた位置で、取鍋2のフォーク差込開口部2Bを精確に検出することができる。
【0067】
(12)フォークリフト1は、走行路に対向させて設けられたセンサ61,62,63A,63Bと、当該センサ61,62,63A,63Bの少なくとも下面を覆うセンサカバー64,65,66A,66Bとを備える。この構成によれば、マグネシウムを耐火容器2A内に添加することで噴出する溶湯から、センサ61,62,63A,63Bを保護することができる。
【0068】
(13)センサカバー64,65,66A,66Bは、非磁性体により形成されている。この構成によれば、誘導ラインおよびマークの磁気を精確に検出することができる。
【0069】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように上記実施形態の構成を適宜変更して本発明を実施してもよい。
【0070】
図14に示すように、フォーク40A,40Bに対して蓋50が昇降可能な構成を採用してもよい。図14は、変形例に係る荷役装置1Bの側面図であって、図14中の二点鎖線は、実線で示す蓋50および蓋支持体75が上昇した状態を示している。本変形例では、フォークリフト1は、蓋支持体75の上端部に取り付けられるとともに蓋50に接続された油圧シリンダAと、マストカバー27の上端部に取り付けられるとともに蓋支持体75に接続された油圧シリンダBとを備えている。油圧シリンダBは、伸縮することにより、フォーク40A,40Bに対して蓋支持体75とともに蓋50を昇降させる動力シリンダである。また、本変形例のフォークリフト1は、図15に示すように、フォーク40A,40Bに対して蓋50を昇降させる蓋昇降用アクチュエータ85を備えている。蓋昇降用アクチュエータ85は、バッテリ81からの電力によって動作する電動オイルポンプ(図示略)と、その電動オイルポンプから供給される油圧によって動作する油圧シリンダBとにより構成されている。このような構成によれば、上下方向Zにおけるフォーク40A,40Bと蓋50との間隔を調整することができ、取鍋2のサイズに合わせて蓋50を適切な位置に配置することができる。
【0071】
・各アクチュエータ82〜85は、油圧により動作するアクチュエータでなくてもよい。例えば、蓋開閉用アクチュエータ84を、油圧シリンダAに代えて、バッテリ81から供給される電力によって動作する電動シリンダにより構成してもよい。
【0072】
・各アクチュエータ82〜85は、マークセンサ63A,63Bによる所定のマークを検出に基づいて動作しなくてもよい。例えば、フォーク回転用アクチュエータ83は、遠隔からのオペレータに指示がフォークリフト1に入力されたことに基づいて動作するように構成してもよい。
【0073】
・有人フォークリフトまたは有人無人兼用フォークリフトに本発明を適用してもよい。この場合、フォークリフトは、オペレータにより操作される蓋操作用レバーを備え、蓋開閉用アクチュエータ84は、操作用レバーが操作されたことに基づいて動作するように構成することができる。
【符号の説明】
【0074】
1 フォークリフト
2 取鍋
2A 耐火容器
2B フォーク差込開口部
20 昇降機構
21 マスト
22 キャリッジ
30 回転機構
40A,40B フォーク
41 延設部
42 取鍋支持部
43 ベースプレート
44,45 補強リブ
46 含油軸受
47 回転スリーブ
48 エンドプレート
50 蓋
51 基体
52 蓋体
63A,63B マークセンサ
82 フォーク昇降用アクチュエータ
83 フォーク回転用アクチュエータ
84 蓋開閉用アクチュエータ
85 蓋昇降用アクチュエータ
A,B 油圧シリンダ
R1,R2 軸線
X 前後方向
Y 左右方向
Z 上下方向
【要約】
【課題】安全な取鍋の取り扱いを可能とすることができ、かつ、取鍋を上昇させることなく閉状態の蓋を開状態に切り替えることができるフォークリフトを提供する。
【解決手段】耐火容器2Aの右側面および左側面に内周円筒状のフォーク差込開口部2Bが設けられた取鍋2を搬送するフォークリフト1は、前後方向Xに延びる軸線R1を中心に回転可能に構成され、前後方向Xに延びた円柱形状を有するとともに左右方向Yにおいて間隔を空けて設けられた左右一対のフォーク40A,40Bと、取鍋2の内部を上方から閉鎖する閉状態と取鍋2の内部を開放する開状態とに切り替え可能に構成された蓋50と、フォーク40A,40Bを昇降させるフォーク昇降用アクチュエータと、フォーク40A,40Bの昇降動作と独立して蓋50を開閉可能な蓋開閉用アクチュエータとを備える。
【選択図】図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16