(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
幅方向に離間して配置された複数の支持体、及び該支持体間に架け渡され、物品を載置可能とされた棚板を有し、前記幅方向に交差する交差方向に離間して配置された複数の棚と、
該棚の上部に設けられた第一取付部と、
該第一取付部に取り付け可能とされ、第二取付部が設けられたオプション部材と、
前記第一取付部に取り付け可能とされるとともに、第三取付部が設けられた取付本体と、
前記第二取付部及び前記第三取付部に取り付け可能とされ、前記複数の棚を前記交差方向に連結する連結部材とを備え、
前記オプション部材、及び前記連結部材が前記第三取付部に取り付けられた取付本体のいずれか一方は、前記第一取付部に取り付けられていることを特徴とする棚装置。
前記オプション部材は、前記第一取付部に取り付けられる基部と、該基部から前記交差方向に向かって延びる支持杆と、該支持杆の先端に設けられた照明装置とを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の棚装置。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る棚装置において、オプション部材を備えた構成を示す斜視図である。
図2は、本実施形態に係る棚装置において、連結部材を備えた構成を示す斜視図である。
図3は、本実施形態に係る棚装置において、オプション部材及び連結部材を備えた構成を示す斜視図である。
【0027】
図1から
図3に示すように、本実施形態のキャビネット装置1(棚装置)は、書籍(物品)等を収容可能な複数のキャビネット2(棚)と、キャビネット2の上部に設けられた照明体3(オプション部材)、及びキャビネット2の上部同士を連結する連結部材9のいずれか一方又は両方とを備えている。つまり、キャビネット装置1では、照明体3と連結部材9のいずれか一方を備える構成や、両方を備える構成を選択することができる。
【0028】
(照明装置付きキャビネット装置1A)
まず、
図1に示すように、左右方向に隣接配置された2つのキャビネット2と、各キャビネット2に取り付けられた照明体3とを備える照明装置付きキャビネット装置1A(以下、単に「キャビネット装置1A」と称する)について説明する。
【0029】
なお、この左右方向に隣接配置された2つのキャビネット2は、前後方向に間隔を有して複数列配置されている(不図示)。このキャビネット2の前方の空間部及び後方の空間部2Sは、利用者が通行可能な通路とされている。
【0030】
ここで、キャビネット2の幅方向(
図1に示す紙面左手前側から右奥側に向かう方向)を左右方向とする。また、キャビネット2の幅方向に直交する方向であって、キャビネット2の奥行方向(
図1に示す紙面右手前側から左奥側に向かう方向)を前後方向とする。
【0031】
(キャビネット)
各キャビネット2は、左右方向に離間して配置された1対の側板21(支持体)と、これら側板21の前後方向の中央に固定された連結体22と、1対の側板21の下部同士を連結する横連結杆23と、側板21間に架け渡された棚板26とを備えている。
【0032】
また、側板21の内面には、上下方向に離間した複数の支持孔21Wが、前後方向に4列形成されている。この支持孔21Wには、棚板26の端部に形成された支持ピン(不図示)が係止されている。これにより、一対の側板21間には、上下方向に離間して複数の棚板26が架け渡されている。この棚板26は、書籍を載置可能とされている。
また、側板21の上部には、後述する照明体3を取り付けるために、左右方向に貫通する貫通孔21Y(第一取付部)(
図4参照)が形成されている。
【0033】
側板21は、側面視縦長長方形の鋼板で構成されている。キャビネット装置1の左右方向中間部には2枚の側板21が隣接配置されている。これら2枚の側板21が、キャビネット装置1の左右方向中間に配置された中間体21Pを構成している。
【0034】
図4は、キャビネット装置1Aの構成を示す分解斜視図である。
図4に示すように、中間体21Pを構成する各側板21の上端の前後両側には、それぞれ下方に向かって凹む取付穴21X(第一取付部)が形成されている。つまり、中間体21Pには、前後両側にそれぞれ一対の取付穴21Xが隣接して設けられている。
【0035】
また、
図1に示すように、キャビネット装置1Aの左右両側に配置された側板21には、この側板21の外面に沿ってカバー28が設けられている。カバー28は、鋼板で構成され、側板21の外面との間に空間部28S(第二空間部)を形成するように、側板21の外側を覆っている。この側板21と側板21に沿って設けられたカバー28とが、キャビネット装置1の左右両端部に配置された端部体21Qを構成している。
【0036】
図4に示すように、端部体21Qを構成するカバー28の上端の前後両側にも、側板21と同様に、下方に向かって凹む取付穴21X(第一取付部)が形成されている。つまり、端部体21Qにも、中間体21Pと同様に、前後両側にそれぞれ一対の取付穴21Xが隣接して設けられている。
【0037】
(照明体)
照明体3は、側板21及びカバー28の取付穴21Xに取り付けられる取付金具30(取付本体)と、取付金具30から延びる照明フレーム40(オプション取付部)と、照明フレーム40に設けられた照明装置50と、照明装置50の配線Hを収容する配線ダクト60とを有している。
【0038】
図5は、
図1のA部拡大図である。
図6は、
図1のB部拡大図である。
図7は、
図4のC部拡大図である。
図8は、
図6の(a)P−P断面図、(b)Q−Q断面図である。
図4〜
図8に示すように、取付金具30は、キャビネット装置1の中間体21P、端部体21Qに設けられた一対の各取付穴21Xにそれぞれ上方から挿入させる挿入片31と、各挿入片31から上方に延びる支持壁部32とを有している。
【0039】
また、取付金具30は、支持壁部32の上端同士を連結する連結壁部33と、支持壁部32の上下方向中間部同士を連結する補強壁部34とを有している。この補強壁部34により、一対の支持壁部32同士は互いに離間寸法を維持することができる。本実施形態では、挿入片31と、支持壁部32と、連結壁部33とは一体として形成されている。
【0040】
挿入片31には、左右方向に貫通する雌ネジ31Xが形成されている。側板21に形成された貫通孔21Yから挿通されたネジ21Zが、挿入片31の雌ネジ31Xに螺合されている。これにより、各取付金具30は、それぞれ中間体21P、端部体21Qの前後両側に取り付けられている。
【0041】
一対の挿入片31は、左右方向に離間して配置されている。また、挿入片31に連続して形成された支持壁部32も、左右方向に離間して配置されている。これにより、対向配置された挿入片31、支持壁部32間には、前後方向に開口する空間部33Sが形成されている。
【0042】
連結壁部33には、上下方向に貫通する貫通孔33X(第二取付部、第三取付部)が形成されている。また、連結壁部33の下面には、ナット33N(第二取付部、第三取付部)が設けられている。これら、貫通孔33X及びナット33Nは、後述する照明フレーム40を取り付けるために設けられている。
【0043】
照明フレーム40は、上下方向に延びる筒状に形成された挿入筒41(基部)と、挿入筒41から前方に向かって延びる支持アーム46(支持杆)とを有している。本実施形態では、挿入筒41と支持アーム46とは一体として形成されている。
【0044】
挿入筒41内には、取付金具30の支持壁部32及び連結壁部33が挿入配置されている。また、挿入筒41の上端には、キャップ42が設けられている。キャップ42には、上下方向の貫通する貫通孔42Xが形成されている。貫通孔42Xは、連結壁部33の貫通孔33X及びナット33Nと対応する位置に形成されている。この貫通孔42Xから挿通されたネジ42Zが、連結壁部33の貫通孔33Xを通過してナット33Nに螺合されている。これにより、照明フレーム40は、取付金具30に取り付けられている。
【0045】
挿入筒41の前面には、上端から下方に向かって凹む前切欠き部41Kが形成されている。また、挿入筒41の後面には、下端から上方に向かって凹む後切欠き部41Rが形成されている。
【0046】
支持アーム46は、左右方向に対向配置された一対の側アーム部47と、一対の側アーム部47の下部を連結する連結アーム部48とを有している。一対の側アーム部47の前端間には、後述する照明装置50を支持するための照明固定台49が設けられている。照明固定台49には、上下方向に貫通する貫通孔49Xが形成されている。また、照明固定台49の下面には、ナット49Nが設けられている。
【0047】
照明装置50は、隣接する支持アーム46の前端間に、左右方向に延びるように架け渡されている照明装置本体51と、照明装置本体51を覆うカバー56とを有している。
【0048】
照明装置本体51には、LED(Light Emitting Diode)等の不図示の点状光源が、照明装置本体51の長手方向、つまり、左右方向に間隔を有して複数設けられている。
【0049】
カバー56は、全体として円筒状をなしている。カバー56の下側であってキャビネット2側(後方)を向く面は、平面状に形成された平坦部57Aとされている。この平坦部57Aには、下方に向けて開口する開口部58が形成されている。
【0050】
カバー56の上部には、下方に向かって凹む係止溝59が照明装置本体51の長手方向に向かって形成されている。係止溝59は、底部をなす固定壁部59Aと、固定壁部59Aの両端から立設する立設壁部59Bと、各立設壁部59Bから係止溝59の幅方向中心側に向かって延びる係止爪59Cとを有している。
【0051】
配線ダクト60は、隣接する支持アーム46の前端間に、左右方向に延びるように架け渡されている。配線ダクト60は、上側に配置された上壁部61、上壁部61の後端から下方に向かって延びる後壁部62、後壁部62の下端から前方に向かって延びる下壁部63とを有している。上壁部61には、照明フレーム40と対応する位置に、前端から後方に向かってスリット61Sが形成されている。
【0052】
次に、上記のように構成された照明フレーム40の支持アーム46と、照明装置50と、配線ダクト60との連結構造について説明する。ここでは、中間体21Pに設けられた支持アーム46を例に挙げて説明する。
【0053】
支持アーム46の前端の照明固定台49には、ダクト固定金具70が設けられている。ダクト固定金具70は、照明固定台49に固定されるアーム固定壁部71と、アーム固定壁部71の前端から左右方向に幅広に形成されたダクト固定壁部72とを有している。
【0054】
アーム固定壁部71には、支持アーム46の照明固定台49の貫通孔49X及びナット49Nと対応する位置に、上下方向に貫通する貫通孔71Xが形成されている。この貫通孔71Xに挿通されたネジ71Zが、支持アーム46の照明固定台49の貫通孔49Xに挿通されナット49Nに螺合されている。これにより、ダクト固定金具70は、支持アーム46に取り付けられている。
【0055】
ダクト固定壁部72の左右両側には、上下方向に貫通する雌ネジ72Xが形成されている。また、ダクト固定壁部72の前端には、上方に向かって立ち上がる係合爪72Tが形成されている。
【0056】
照明装置50の左右両端部には、それぞれ照明固定金具80が設けられている。照明固定金具80は、照明装置50のカバー56の係止溝59内に配置される係止壁部81を有している。係止壁部81は、照明装置本体51の長手方向に離間して一対設けられている。
【0057】
この係止壁部81が照明装置50の係止溝59内に配置され、係止壁部81の両端が係止溝59の係止爪59Cの下面と係止している。これにより、照明装置50が照明固定金具80に対して前後方向に移動して、照明固定金具80から抜け落ちることが防止されている。
【0058】
照明固定金具80は、一対の係止壁部81の対向する側からそれぞれ立設する立設壁部82と、立設壁部82同士を連結する連結壁部83とを有している。連結壁部83には、ダクト固定金具70の雌ネジ72Xと対応する位置に、上下方向に貫通する貫通孔83Xが形成されている。
【0059】
図6に示すように、ダクト固定金具70の一対のダクト固定壁部72のうち一方は、一の照明固定金具80の連結壁部83の下面に沿って配置されている。また、他方のダクト固定壁部72は、隣接する照明固定金具80の連結壁部83の下面に沿って配置されている。つまり、ダクト固定金具70は、隣接する一対の照明固定金具80にまたがるように配置されている。
【0060】
配線ダクト60の左右両端部は、支持アーム46の側アーム部47の外面に突き当てられるように配置されている。配線ダクト60の上壁部61に形成されたスリット61Sは、照明固定金具80の貫通孔83X及びダクト固定金具70の雌ネジ72Xと対応する位置に配置されている。
【0061】
配線ダクト60のスリット61Sには、ネジ61Zが挿通されている。このスリット61S及び照明固定金具80の貫通孔83Xに挿通されたネジ61Zが、ダクト固定金具70の雌ネジ72Xに螺合されている。これにより、隣接配置された一対の照明装置50及び一対の配線ダクト60は、それぞれ支持アーム46に取り付けられている。
【0062】
この状態で、ダクト固定壁部72の係合爪72Tは、照明固定金具80の連結壁部83の前端から上方に延びるように配置されている。これにより、照明固定金具80が前方に向かって移動して、ダクト固定金具70から抜けることが防止されている。
【0063】
なお、端部体21Qの支持アーム46に設けられたダクト固定金具79には、照明装置50が配置される左右方向一方側にのみダクト固定壁部72が形成されている。ダクト固定金具79の左右方向他方側には、支持アーム46の端部を閉塞する閉塞壁部78が形成されている。
【0064】
図9は、
図5のR−R断面図である。
図9に示すように、照明装置50の配線Hは、照明装置50の左右両端部から延び、支持アーム46の一対の側アーム部47及び連結アーム部48とで構成された空間である支持アーム空間部46S(第一空間部)内を通過する。支持アーム空間部46S内を通過した配線Hは、支持アーム46と一体に形成された挿入筒41の前切欠き部41Kを通過して、挿入筒41内に配置された取付金具30内の空間部33S(第一空間部)に配置される。この配線Hは、挿入筒41の後切欠き部41Rを通過して、カバー28内の空間部28Sに配置される。そして、配線Hは、カバー28内に配置された電源(不図示)に接続されている。
【0065】
(連結部材付きキャビネット装置)
次に、
図2に示すように、左右方向に隣接配置された2つのキャビネット2が、前後方向に間隔を有して3列配置されるとともに、キャビネット2同士を前後方向に連結する連結部材9が設けられた連結部材付きキャビネット装置1B(以下、単に「キャビネット装置1B」と称する)について説明する。
【0066】
キャビネット装置1Bの左右両端部に配置された端部体21QBは、左右方向中間に配置された中間体21Pと同様に、2枚の側板21で構成されている。
【0067】
図10は、キャビネット装置1Bの構成を示す分解斜視図である。
図2及び
図10に示すように、これら端部体21Q、中間体21Pには、それぞれ取付金具30が設けられている。この取付金具30には、連結部材9が取り付けられている。
【0068】
連結部材9は、筒状に形成された複数の化粧筒91と、複数の化粧筒91同士を連結する頭つなぎ材92(連結本体)と、頭つなぎ材92同士を連結する連結金具100とを有している。
【0069】
化粧筒91内には、取付金具30の支持壁部32及び連結壁部33が挿入配置されている。この化粧筒91は、前後方向に離間して複数配置されている。
【0070】
頭つなぎ材92は、断面視矩形の中空状に形成されている。頭つなぎ材92は、前後方向に離間して配置された化粧筒91の上端に架け渡されるように配置されている。
【0071】
この頭つなぎ材92の上面及び下面には、取付金具30の貫通孔33X及びナット33Nと対応する位置に、上下方向に貫通する貫通孔92Xがそれぞれ形成されている。この貫通孔92Xには、ネジ92Zが挿通されている。貫通孔92Xに挿通されたネジ92Zは、取付金具30の貫通孔33Xに挿通されナット33Nに螺合されている。これにより、頭つなぎ材92は、キャビネット2の前後両端に設けられた取付金具30にそれぞれ取り付けられている。
【0072】
一のキャビネット2に取り付けられた頭つなぎ材92と、一のキャビネット2の前後方向に配置された他のキャビネット2に取り付けられた頭つなぎ材92とは、互いに端部92Tを突きつけるようにして配置されている。頭つなぎ材92の端部92Tは、キャビネット2間に形成された空間部2Sに位置している。この頭つなぎ材92の端部92T側の上面には、上下方向に貫通する貫通孔93Xが複数形成されている。
【0073】
連結金具100の前後方向に直交する断面は、C字状に形成されている。連結金具100は、上下方向に対向して配置された上壁部101、下壁部102と、上壁部101の一端と下壁部102の一端とを連結する連結壁部103と、上壁部101の他端から下方に屈曲した下向き壁部104と、下壁部102の他端から上方に屈曲した上向き壁部105とを有している。
【0074】
上壁部101には、上下方向に貫通する雌ネジ101Xが、前後方向に離間して複数形成されている。この連結金具100は、頭つなぎ材92の内部に配置されている。また、連結金具100は、端部92Tを突きつけるように隣接配置された頭つなぎ材92同士をまたがるように配置されている。
【0075】
頭つなぎ材92の貫通孔93Xには、ネジ93Zが挿通されている。挿通されたネジ93Zが頭つなぎ材92の内部に配置された連結金具100の雌ネジ101Xに螺合されている。これにより、前後方向に隣接配置された頭つなぎ材92同士は、連結金具100を介して前後方向に連結される。
【0076】
(照明装置及び連結部材付きキャビネット装置)
次に、
図3に示すように、左右方向に隣接配置された2つのキャビネット2が、前後方向に間隔を有して3列配置され、照明装置50及び連結部材9が設けられた照明装置及び連結部材付きキャビネット装置1C(以下、単に「キャビネット装置1C」と称する)について説明する。
【0077】
キャビネット装置1Cの左右両端部に配置された端部体21Qは、キャビネット装置1Aと同様に、側板21と、側板21に沿って配置されたカバー28とを有している。
【0078】
図11は、キャビネット装置1Cの構成を示す分解斜視図である。
図3及び
図11に示すように、キャビネット2には、キャビネット装置1Aと同様に照明体3が取り付けられている。ただし、照明体3の挿入筒41の上端には、キャップ42(
図4参照)が設けられていない。挿入筒41の上端が閉塞されていない状態で、挿入筒41の上端に頭つなぎ材92が配置される。
【0079】
この頭つなぎ材92の上面及び下面の貫通孔92Xには、ネジ92Zが挿通されている。貫通孔92Xに挿通されたネジ92Zは、取付金具30の貫通孔33Xに挿通されナット33Nに螺合されている。これにより、頭つなぎ材92は、取付金具30に取り付けられている。つまり、照明装置50及び頭つなぎ材92は、それぞれ取付金具30を介して、キャビネット2に取り付けられていている。
【0080】
このように構成されたキャビネット装置1の一態様のキャビネット装置1Aでは、照明装置50が照明フレーム40に取り付けられ、照明フレーム40が取付金具30に取り付けられ、取付金具30はキャビネット2に取り付けられている。このように、照明装置50は、取付金具30を介してキャビネット2に取り付けられている。
また、キャビネット装置1の他の態様のキャビネット装置1Bでは、連結部材9は取付金具30に取り付けられ、取付金具30はキャビネット2に取り付けられている。このように、連結部材9は、取付金具30を介して前後方向に隣接するキャビネット2同士を前後方向に連結している。
つまり、キャビネット2に取付金具30を取り付けて、取付金具30に対して照明フレーム40又は連結部材9を取り付けることにより、各キャビネット2に照明装置50を取り付けることができるか、又はキャビネット2同士を連結部材9で連結することができる。よって、キャビネット2同士を連結する連結部材9と照明装置50とをキャビネット2に選択的に取り付けることができる。
また、側板21に設けられた取付穴21X及び貫通孔21Yを介して、照明装置50及び連結部材9が取り付けられる。つまり、照明装置50を取り付けるための側板21(又はカバー28)の加工と、連結部材9を取り付けるための側板21(又はカバー28)の加工とは共通であるため、これらの加工を別々に設ける場合よりも簡易な構成とすることができる。
【0081】
また、キャビネット装置1の一態様のキャビネット装置1Cでは、照明装置50が照明フレーム40に取り付けられ、照明フレーム40及び連結部材9が取付金具30に取り付けられ、取付金具30はキャビネット2に取り付けられている。これにより、キャビネット2に照明装置50を取り付けるとともに、キャビネット2同士を連結部材9で連結することができる。
【0082】
また、連結部材9は、キャビネット2の前後両端に取り付けられているため、前後方向に配置されたキャビネット2同士を強固に連結することができる。
【0083】
また、キャビネット2から前方及び後方に延びる支持アーム46の先端に照明装置50が設けられている。さらに、照明装置50は、キャビネット2の左右両側に設けられた支持アーム46に架け渡されている。よって、照明装置50は、キャビネット2及びキャビネット2の前方及び後方に設けられた通路としての空間部2Sを、左右方向にわたって明るく照らすことができる。
【0084】
また、照明装置50は支持アーム46で支持されているため、キャビネット2の上方の空間を開放することができ、天井設備の支障となりにくい。
【0085】
また、照明装置50に接続された配線Hは、照明装置50の左右両端部から延び、支持アーム空間部46S、取付金具30内の空間部33S及びカバー28内の空間部28Sを通過して、カバー28内の電源に接続される。よって、配線Hの露出を抑えることができるため、外観を良好とすることができる。
【0086】
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態に係るキャビネット装置101Zについて、主に
図12〜
図14を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0087】
図12に示すように、本実施形態のキャビネット装置101Zの一態様の照明装置付きキャビネット装置101A(以下、単に「キャビネット装置101A」)は、キャビネット2と、キャビネット2の上部に設けられた照明体103Zとを備えている。
【0088】
照明体103Zは、第一実施形態におけるキャビネット装置1を構成する取付金具30と照明フレーム40とが一体に形成された取付フレーム130と、取付フレーム130に設けられた照明装置50と、照明装置50の配線Hを収容する配線ダクト60とを有している。
【0089】
取付フレーム130は、一対の挿入片131と、下端に挿入片131が設けられ上下方向に延びる筒状の筒部141と、筒部141の上端に設けられた上壁部142と、筒部141から前方に向かって延びる支持アーム146とを有している。これら、挿入片131と、筒部141と、上壁部142と、支持アーム146とは、一体に形成されている。
【0090】
側板21に形成された貫通孔21Yから挿通されたネジ21Zが、挿入片131の雌ネジ131Xに螺合されている。これにより、各取付フレーム130は、キャビネット2の前後両側に取り付けられている。
【0091】
また、上壁部142には、上下方向に貫通する貫通孔142X(第二取付部)が形成されている。また、上壁部142の下面には、ナット142N(第二取付部)が設けられている。これら貫通孔142X及びナット142Nは、後述する連結部材109を取り付けるためのものである。
【0092】
次に、
図13に示すように、連結部材109が設けられた連結部材付きキャビネット装置101B(以下、単に「キャビネット装置101B」)について説明する。
【0093】
キャビネット2には、化粧金具191が設けられている。この化粧金具191は、第一実施形態におけるキャビネット装置1を構成する取付金具30と化粧筒91とが一体に形成されたものである。
【0094】
化粧金具191は、一対の挿入片131と、下端に挿入片131が設けられ上下方向に延びる筒状の筒部141と、筒部141の上端に設けられた上壁部143とを有している。これら、挿入片131と、筒部141と、上壁部142とは、一体に形成されている。
【0095】
また、上壁部143には、上下方向に貫通する貫通孔143X(第三取付部)が形成されている。また、上壁部143の下面には、ナット143N(第三取付部)が設けられている。
【0096】
側板21に形成された貫通孔21Yから挿通されたネジ21Zが、挿入片131の雌ネジ131Xに螺合されている。これにより、化粧金具191は、キャビネット2の前後両側に取り付けられている。
【0097】
連結部材109は、化粧金具191同士を連結する頭つなぎ材92と、頭つなぎ材同士を連結する連結金具100(
図10参照)とを有している。
【0098】
頭つなぎ材92の上面及び下面に形成された貫通孔92Xに挿通されたネジ92Zは、化粧金具191の貫通孔143Xに挿通されナット143Nに螺合されている。これにより、頭つなぎ材92は、キャビネット2の前後両側に取り付けられている。
【0099】
次に、
図14に示すように、照明装置50及び連結部材109が設けられた照明部材及び連結部材付きキャビネット装置101C(以下、単に「キャビネット装置101C」)について説明する。
キャビネット装置101Cでは、キャビネット2に取り付けられた取付フレーム130の上部同士が連結部材109で連結されている。
【0100】
連結部材109の頭つなぎ材92の貫通孔92Xに挿通されたネジ92Zは、取付フレーム130の貫通孔142Xに挿通されナット142Nに螺合されている。これにより、頭つなぎ材92は、取付フレーム130に取り付けられている。つまり、照明装置50及び頭つなぎ材92は、それぞれ取付フレーム130を介して、キャビネット2に取り付けられている。
【0101】
このように構成されたキャビネット装置101Zでは、取付フレーム130は、キャビネット2に取り付けられる挿入片131と、支持アーム46の基部となる筒部141と、照明装置50を支持する支持アーム46とが一体として形成されている。また、化粧金具191は、キャビネット2に取り付けられる挿入片131と、連結部材109を支持する筒部141とが一体として構成されている。よって、これらの部分が別々に構成されている場合よりも、互いに部分を連結する手間や工数を削減することができるとともに、部品点数を抑えることができる。
【0102】
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態に係るキャビネット装置201について、主に
図15〜
図17を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0103】
図15に示すように、本実施形態のキャビネット装置201の一態様の照明装置付きキャビネット装置201A(以下、単に「キャビネット装置201A」)は、キャビネット2と、キャビネット2の上部に設けられた照明体203とを備えている。
【0104】
照明体203は、取付金具230と、取付金具230から延びる照明フレーム240(オプション取付部)と、照明装置50と、配線ダクト60とを有している。
【0105】
取付金具230は、一対の挿入片231と、各挿入片231から上方に延びる支持壁部232と、支持壁部232の上端同士を連結する連結壁部233と、支持壁部232の上下方向中間部同士を連結する補強壁部234とを有している。
【0106】
側板21の貫通孔21Yから挿通されたネジ21Zが、挿入片231の雌ネジ231Xに螺合されている。これにより、各取付金具230は、キャビネット2の前後両側に取り付けられている。
【0107】
照明フレーム240は、上下方向に延びる筒状に形成された挿入筒241(基部)と、挿入筒241から前方に向かって延びる支持アーム246(支持杆)とを有している。本実施形態では、挿入筒41と支持アーム46とは一体として形成されている。
【0108】
挿入筒241内には、取付金具230の支持壁部232及び連結壁部233が挿入配置されている。この取付金具230の支持壁部232の外面及び前後端部が、挿入筒241の内面に当接するように配置されている。このように、挿入筒241は、取付金具230に嵌っている。
【0109】
また、挿入筒241の上端には、上壁部242が設けられている。上壁部242には、上下方向の貫通する貫通孔242X(第二取付部)が形成されている。また、上壁部242の下面には、ナット242N(第二取付部)が設けられている。これら貫通孔242X及びナット242Nは、後述する連結部材209を取り付けるためのものである。
【0110】
次に、
図16に示すように、連結部材209が設けられた連結部材付きキャビネット装置201B(以下、単に「キャビネット装置201B」)について説明する。
【0111】
キャビネット2には、取付金具230が設けられている。この取付金具230の外側には、化粧筒291が配置されている。
なお、本実施形態では、取付金具230と化粧筒291とが取付本体を構成している。
【0112】
化粧筒291は、筒状に形成された筒本体292と、筒本体292の上端を閉塞するように設けられた上壁部293とを有している。
【0113】
また、上壁部293には、上下方向に貫通する貫通孔293X(第三取付部)が形成されている。また、上結壁部143の下面には、ナット143N(第三取付部)が設けられている。
【0114】
連結部材209は、複数の化粧筒291同士を連結する頭つなぎ材92と、頭つなぎ材同士を連結する連結金具100(
図10参照)とを有している。
【0115】
頭つなぎ材92の上面及び下面に形成された貫通孔92Xに挿通されたネジ92Zは、化粧筒291の貫通孔293Xに挿通されナット293Nに螺合されている。これにより、頭つなぎ材92は、キャビネット2の前後両側に取り付けられている。
【0116】
次に、
図17に示すように、照明装置50及び連結部材209が設けられた照明部材及び連結部材付きキャビネット装置201C(以下、単に「キャビネット装置201C」)について説明する。
キャビネット装置201Cでは、キャビネット2に取り付けられた照明フレーム240の上部同士が連結部材209で連結されている。
【0117】
連結部材209の頭つなぎ材92の貫通孔92Xに挿通されたネジ92Zは、照明フレーム240の貫通孔242Xに挿通されナット242Nに螺合されている。これにより、頭つなぎ材92は、照明フレーム240に取り付けられている。つまり、照明装置50及び頭つなぎ材92は、それぞれ照明フレーム240を介して、キャビネット2に取り付けられている。
【0118】
このように構成されたキャビネット装置201では、照明フレーム240の挿入筒241は、キャビネット2に設けられた取付金具230にはめ込まれることで、取付金具230に取り付けられている。よって、照明装置50を簡易に設けることができる。
【0119】
また、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0120】
例えば、上記に示す実施形態においては、照明装置50及び連結部材9は、キャビネット2の側板21の前後方向両端に設けられているが、本発明はこれに限られない。照明装置50及び連結部材9が側板21の前後方向途中部分に設けられていてもよい。さらには、照明装置50及び連結部材9は、棚板26に設けられていてもよい。