(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のイヤホンでは通常、電磁誘導を利用した小型電磁スピーカを搭載するため、漏れ磁束による電磁誘導ノイズが発生する。そのため、この電磁誘導ノイズの影響で、センサ精度が悪化するという欠点があり、従来のイヤホンに人体のバイタルデータを取得するためのセンサを併用することが困難であった。
【0005】
また、従来のセンサは、胸部に巻き付けたり腕に巻き付けたりする事により人体に密着させて各種バイタル情報を取得するため、長時間使いづらいという欠点があった。さらに、従来のセンサは、太陽光などの外光が差し込みやすく、赤外線を使用するバイタル情報の取得が困難なケースがあった。
【0006】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、人体のバイタルデータを取得するとともに、振動により音声を出力する音声振動出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の事項を提案している。
【0008】
(1)本発明は、音声に対応して振動する圧電バイモルフ素子により形成された振動子と、人体の外耳道内に挿入可能に形成され、かつ、外耳道内に挿入された状態においても外耳道を塞がないように外耳道内部と外部とを外耳道内部側から外部側へ向かうほど、断面積が大きくなる断面形状で繋ぐ少なくとも1つの貫通路を有し、前記振動子の振動により振動する挿入部と、筐体表面に設けられ、血管の脈動を検出するための赤外線発光素子と受光素子と、を備えたことを特徴とする音声振動出力装置を提案している。
【0009】
(2)本発明は、(1)の音声振動出力装置について、前記赤外線発光素子と受光素子とを前記外耳道の挿入方向と直交する方向の筐体表面に帯状に設けたことを特徴とする音声振動出力装置を提案している。
【0010】
(3)本発明は、音声に対応して振動する圧電バイモルフ素子により形成された振動子と、人体の外耳道内に挿入可能に形成され、かつ、外耳道内に挿入された状態においても外耳道を塞がないように外耳道内部と外部とを外耳道内部側から外部側へ向かうほど、断面積が大きくなる断面形状で繋ぐ少なくとも1つの貫通路を有し、前記振動子の振動により振動する挿入部と、筐体表面に設けられ、血管の脈動や筋電位、脳波など生命活動によって発生する微弱な電気信号を検出するための電極群と、を備えたことを特徴とする音声振動出力装置を提案している。
【0011】
(4)本発明は、(3)の音声振動出力装置について、前記電極群を前記外耳道の挿入方向と直交する方向の筐体表面に帯状に設けたことを特徴とする音声振動出力装置を提案している。
【0012】
(5)本発明は、音声に対応して振動する圧電バイモルフ素子により形成された振動子と、人体の外耳道内に挿入可能に形成され、かつ、外耳道内に挿入された状態においても外耳道を塞がないように外耳道内部と外部とを外耳道内部側から外部側へ向かうほど、断面積が大きくなる断面形状で繋ぐ少なくとも1つの貫通路を有し、前記振動子の振動により振動する挿入部と、筐体表面に設けられ、体温を検出するための温度センサと、を備えたことを特徴とする音声振動出力装置を提案している。
【0013】
(6)本発明は、(5)の音声振動出力装置について、前記温度センサを前記外耳道の挿入方向と直交する方向の筐体表面に帯状に設けたことを特徴とする音声振動出力装置を提案している。
【0014】
(7)本発明は、(1)または(3)の音声振動出力装置について、さらに、体温を検出するための温度センサを前記筐体表面に設けたことを特徴とする音声振動出力装置を提案している。
【0015】
(8)本発明は、(1)から(7)の音声振動出力装置について、前記外耳道の挿入端と対向する面の外周につばを設けたことを特徴とする音声振動出力装置を提案している。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、小型の振動素子を用いることができる構造となっているため、カナル型として外耳道内に注入可能な利点を持ち、この特徴を利用しより人体内部へのセンサ設置を可能とし、より正確なバイタル情報の取得が可能となる。
【0017】
また、振動イヤホンは動作原理が通常の電磁スピーカとは異なり、コイルが無い為磁界を発生させることがなく、したがって電磁誘導による他デバイスへのノイズが低いという利点がある。したがって、本振動イヤホンにバイタルセンサを搭載する事により、センサーノイズが少ない方法にてバイタル情報が取得可能となる。
【0018】
また、人体で心臓に近い部分で外光が入りにくい部位は鼻腔と外耳道の2種類だが、鼻腔は呼吸する為に存在するため、異物には極めて強い違和感がある。その点、外耳道は通常の音楽聴収などでカナル型イヤホンとして使われるため、違和感が少なく長時間の装用に耐える。したがって、外耳道奥の頭部中心に近い部分にセンサを設置する事で、より深部の脈波状況が判明する。
【0019】
また、赤外線センサ自体は、外耳道周辺の血管の個人状態に左右されるため、外周に複数のセンサを設け、比較する事でより良いバイタル情報の取得が可能となる。
【0020】
また、左右の外耳道内に同時に装着し取得された脈波のデータを比較解析することで、例えば片方の脈波の反射波などが多くなるなど、左右の経路の差から血管の新たな情報が判別可能となる。
【0021】
また、イヤホン先端部に赤外線体温計を設置すれば、頭部深部の体温が測定可能であり、より素早く人体内で発生している温度上昇を検知可能であり、熱中症などの予防につながる。なお、誤動作防止の為、温度測定中は赤外線の照射を止める事が望ましい。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0024】
<第1実施形態>
図1から
図3を用いて、本実施形態に係る音声振動出力装置について説明する。
なお、
図1及び
図2を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
【0025】
<音声振動出力装置の機構的構成>
本実施形態に係る音声振動出力装置は、
図1に示すように、振動子111と、配線120と、挿入部130と、貫通路131と、筐体部材140と、発光素子210と、受光素子220とから構成されている。この音声振動出力装置は、イヤホンとして用いることができる装置である。
【0026】
振動子111は、挿入部130の円筒壁部分に振動可能な状態で固定されて内蔵されており、挿入部130と一体化している。また、振動子111は、後述する貫通路131に沿うように配置されている。振動子111の詳細については、後述する。
【0027】
配線120は、振動子111と後述する駆動部150とを接続するケーブルである。配線120の一端は、後述する振動子111に接続されている。また、配線120の他端は、駆動部150へ接続されている。
【0028】
挿入部130は、外周に筐体部材140が取り付けられており、筐体部材140と共に、人体の外耳道内に挿入可能に形成されている。挿入部130は、振動を外耳道及び外耳道に満たされる水や海水、及び、空気に伝える。挿入部130は、略円筒形状に形成されており、中央部に貫通路131が貫通形成されている。貫通路131は、挿入部130が外耳道内に挿入された状態においても外耳道を塞がないように外耳道内部と外部とを外耳道内部側から外部側へ向かうほど、断面積が大きくなる断面形状で繋ぐ。また、
図2に示すように、この貫通路131は、水がその表面張力により侵入を妨げられることなく容易に通過できるように、また外界の音が大きく減衰することのないように、充分に大きな断面形状として略円筒形状の場合直径3.5mm以上とすることが望ましい。なお、挿入部が円筒形状ではなく、貫通路の断面形状が円形ではない場合には、直径3.5mmの円形の場合と同等以上の断面積を確保するようにすることが望ましい。出願人の検討の結果、この面積以上の断面積を確保すると、本発明の貫通路として必要な機能を発揮することができる。
また、挿入部130には、上述したように振動子111が内蔵されており、この振動子111の振動により振動する。
【0029】
筐体部材140は、挿入部130の外周に着脱可能に取り付けられ、外耳道の内壁に直接当節する部材である。筐体部材140は、例えば、シリコンゴムや軟質フォーム等により形成されており、肌触りの感触を良好にして装着時に痛くならず快適に装着可能とし、また、脱落防止の作用も有している。
また、筐体部材140は、挿入部130と共に振動子111の振動により振動する。
【0030】
振動子111は、
図3に示すアンプ部152により増幅された可聴周波数帯域の音響信号に基づいて、駆動部150が生成した駆動信号により駆動されて、音響信号に応じた振動を行う。
本実施形態の振動子111は、圧電セラミックを用いた圧電バイモルフ素子であり、ベンディングモード(撓み振動)で駆動する。振動子111に使用する圧電材料は、高変位な圧電材料を積層した素子であり、アンプから音響信号に忠実な電圧を圧電素子へ印加することにより、振動子111は、(結果として)音響信号を再現するように振動する。
本実施形態では、
図1に示すように、挿入部130の筒方向に沿って振動子111がモールドされている。振動子111の固定方法は、振動子111を破断しないよう、人の押し圧力で生じる曲げに強い樹脂(例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等)で固定し、防水絶縁に対応するよう軟質樹脂(シリコーン等)でモールドするとよい。
【0031】
発光素子210と受光素子220とは、筐体部材140上に接着等の方法で設けられている。発光素子210と受光素子220とは、対をなし、発光素子210から血管に向けて照射された光の反射波を受光素子220が受光する。そして、
図3に示すコントロールユニット180内の検出部181が発光素子210からの照射波と受光素子220からの受光波とから、血管の収縮運動(脈波)を検出する。具体的には、一例として、反射波を微分することにより、脈波を検出する。また、両方の耳で検出した検出結果を用いて、これらの差分を求めることにより外乱ノイズを除去することもできる。さらに、両方の耳で検出した検出結果を比較することにより、脳内のおおまかな異常を推測することもできる。なお、発光素子210は、赤外線LED、赤外線レーザ等でもよく、受光素子220は、フォトトランジスタ、フォトダイオード等でもよい。また、発光素子210と受光素子220とは、固有の部材で構成してもよいし、結合して一つの部材として構成してもよい。なお、赤外光は、皮膚表面では全反射するため、受光素子は、より正確に人体内部から戻ってくる赤外線を取得するため、偏光フィルタ等で、不要な光をカットすることが好ましい。また、発光素子は、受光素子が、より正確に人体内部から戻ってくる赤外線を取得するために、偏光フィルタ等を備えて、不要な光をカットすることが好ましい。また、発光素子及び受光素子はより正確に人体内部から跳ね返って来る赤外線を取得するため、双方に偏光フィルタ等を備え、不要な光をカットすることが好ましい。
【0032】
<音声振動出力装置の電気的構成>
本実施形態に係る音声振動出力装置は、
図1に示すように、駆動部150と、発光素子210と受光素子220とからなるセンサ170とから構成されている。また、有線または無線によって、再生機器160やコントロールユニット180と接続されている。
【0033】
駆動部150は、イコライザ部151と、アンプ部152とを備え、音響信号を振動子111の駆動に用いる電気信号へ変換する。また、図示していないが、駆動部150には、音声振動出力装置100の電源となる電池が設けられている。本実施形態の音声振動出力装置100は、圧電バイモルフ素子を振動子111に用いているので、消費電力が少なく、電池も小型のもので充分である。
【0034】
イコライザ部151は、周波数イコライジングを行う。イコライザ部151は、再生機器160の出力部161から得た音響信号に、周波数イコライジングを行って、アンプ部152へ送る。本実施形態では、イコライザ部151は、2〜5kHzの周波数帯域の音を抑制するように周波数イコライジングを行う。2〜5kHzの周波数帯域の音は、音漏れとして耳に付きやすい。よって、イコライザ部151は、2〜5kHzの周波数帯域の出力を抑制することにより、音漏れを軽減する音漏れ軽減機能として作用する。また、イコライザ部151は、水中での使用と陸上での使用とで周波数特性を調整して、水中、陸上のそれぞれの環境下において聞き取りやすい音声振動伝達を行うようにしてもよい。
【0035】
アンプ部152は、イコライザ部151から送られた音響信号を増幅して振動子111へ伝える。
【0036】
コントロールユニット180は、検出部181と、通信部182とから構成されている。通信部182は、検出部181が検出した脈波データを通信網を介して、外部サーバに送信する。また、表示部を備えている場合には、外部サーバにおける判定結果を受信し、これを表示部に表示してもよい。また、外部サーバにおける判定結果を受信し、この判定結果をユーザのスマートフォンに送信するようにしてもよい。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、小型の振動素子を用いることができる構造となっているため、カナル型として外耳道内に注入可能な利点を持ち、この特徴を利用しより人体内部へのセンサ設置を可能とし、より正確なバイタル情報の取得が可能となる。
また、振動イヤホンは動作原理が通常の電磁スピーカとは異なり、コイルが無い為磁界を発生させることがなく、したがって電磁誘導による他デバイスへのノイズが低いという利点がある。したがって、本振動イヤホンにバイタルセンサを搭載する事により、センサーノイズが少ない方法にてバイタル情報が取得可能となる。また、人体で心臓に近い部分で外光が入りにくい部位は鼻腔と外耳道の2種類だが、鼻腔は呼吸する為に存在するため、異物には極めて強い違和感がある。その点、外耳道は通常の音楽聴収などでカナル型イヤホンとして使われるため、違和感が少なく長時間の装用に耐える。したがって、外耳道奥の頭部中心に近い部分にセンサを設置する事で、より深部の脈波状況が判明する。
また、赤外線センサ自体は、外耳道周辺の血管の個人状態に左右されるため、外周に複数のセンサを設け、比較する事でより良いバイタル情報の取得が可能となる。
また、左右の外耳道内に同時に装着し解析することで、脈波の差が判明するため、例えば血管内で脈波の反射などが多くなるなど、左右の経路の差から血管の新たな情報が判別可能となる。
【0038】
<第2実施形態>
図4を用いて、本実施形態に係る音声振動出力装置について説明する。
本実施形態に係る音声振動出力装置は、第1の実施形態に対して、発光素子と受光素子とからなるセンサを電極に置き換えたものである。なお、音声振動出力装置の構造は、第1の実施形態と同様であるため、その詳細な説明は、省略する。
【0039】
電極230、240は、医療機関等で心電図の測定に用いられる電極であり、血管が収縮する際の筋電圧を測定する。測定された筋電圧情報は、コントロールユニット180内の検出部181に送られ、脈波が検出される。通信部182は、検出部181が検出した脈波データを通信網を介して、外部サーバに送信する。また、表示部を備えている場合には、外部サーバにおける判定結果を受信し、これを表示部に表示してもよい。また、外部サーバにおける判定結果を受信し、この判定結果をユーザのスマートフォンに送信するようにしてもよい。
【0040】
<第3実施形態>
図5を用いて、本実施形態に係る音声振動出力装置について説明する。
本実施形態に係る音声振動出力装置は、第1、第2の実施形態に対して、発光素子と受光素子とからなるセンサ、電極からなるセンサを温度センサに置き換えたものである。なお、音声振動出力装置の構造は、第1の実施形態と同様であるため、その詳細な説明は、省略する。
【0041】
温度センサ250は、体温に関するデータを測定する。ここで、温度センサ250が赤外線センサ251である場合には、
図5に示すように、筐体表面で、かつ、挿入方向の先端部に設置される。測定された体温に関する情報は、コントロールユニット180内の検出部181に送られ、体温が検出される。通信部182は、検出部181が検出した体温データを通信網を介して、外部サーバに送信する。また、表示部を備えている場合には、外部サーバにおける判定結果を受信し、これを表示部に表示してもよい。また、外部サーバにおける判定結果を受信し、この判定結果をユーザのスマートフォンに送信するようにしてもよい。なお、本実施形態では、筐体の一部に温度センサを設ける例について、説明したが、外耳道の挿入方向と直交する方向の筐体表面に帯状に設けてもよい。このような構造とすることにより、温度センサの位置を気にせずに挿入しても、確実に体温を検出することができる。
【0042】
<第4実施形態>
図6を用いて、本実施形態に係る音声振動出力装置について説明する。
本実施形態に係る音声振動出力装置は、第1の実施形態の発光素子と受光素子とからなるセンサを外耳道の挿入方向と直交する方向の筐体表面に帯状に設けたものである。なお、音声振動出力装置の構造は、第1の実施形態と同様であるため、その詳細な説明は、省略する。
【0043】
発光素子211と受光素子221とからなるセンサを外耳道の挿入方向と直交する方向の筐体表面に帯状に設けることにより、発光素子と受光素子とからなるセンサの位置を気にせずに挿入しても、確実に脈波を検出することができる。
【0044】
<第5実施形態>
図7を用いて、本実施形態に係る音声振動出力装置について説明する。
本実施形態に係る音声振動出力装置は、第1の実施形態の発光素子と受光素子とからなるセンサあるいは、第2の実施形態の電極からなるセンサを筐体の上下に対向する位置に設け、さらに、挿入端部に温度センサを設けたものである。なお、音声振動出力装置の構造は、第1の実施形態と同様であるため、その詳細な説明は、省略する。
【0045】
このように、発光素子212A、212Bと受光素子222A、222Bとからなるセンサあるいは、電極からなるセンサを筐体の上下に対向する位置に設け、さらに、挿入端部に温度センサ251A、251Bを設けることにより、脈波と体温を検出することができる。なお、消費電力の観点からそれぞれのセンサを間欠的に動作させてもよいし、交互に動作させてもよい。
【0046】
<第6実施形態>
図8を用いて、本実施形態に係る音声振動出力装置について説明する。
本実施形態に係る音声振動出力装置は、第1から第5の実施形態に係る音声振動出力装置の外耳道の挿入端と対向する面の外周につば141を設けている。このような構造にすることにより、センサと血管との位置関係を常に適切な状態にすることができる。
【0047】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0048】
なお、第1の実施形態において、挿入部130には、筐体部材140を設けた例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、挿入部は、筐体部材を設けずに直接外耳道内に接触するようになっていてもよい。
【0049】
また、第1の実施形態において、音声振動出力装置100は、再生機器160と有線接続されている例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、音声振動出力装置への音響信号の伝達を無線により行うようにしてもよい。
【0050】
また、第1の実施形態において、貫通路(131)への水の侵入を容易にするため、超親水性の表面コーティングを貫通路面に施してもよい。また、水中から陸上に移動したときに排水を容易にするため、装置外装面全体又は装置外装面の一部まで貫通路面と同様の超親水性コーティングを施し、超親水性を持つ面が貫通路面と連続するようにしてもよい。さらに、超親水コーティングを施した貫通路面の貫通する方向に一筋の撥水性コーティングを施すこともよい。さらに、親水性と撥水性を高めるため貫通路面を粗く表面処理を施してもよい。