(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の第一導電手段の一部である第一接続パターンが形成され且つ前記一又は複数の端子が搭載された第一部分と、前記複数の第二導電手段の一部である第二接続パターンが形成され且つ前記危険防止手段、前記制御手段が設けられた第二部分とに、前記第一接続パターンと前記第二接続パターンとを接続する前記接続部としての第三接続パターンが形成された仕切対応部を境界として、区分されている組立済回路基板を備えており、
前記組立済回路基板の前記仕切対応部に、前記仕切対応部における隙間を塞ぐための密閉手段を設け、少なくとも一の前記仕切板が前記密閉手段に圧接するように前記組立済回路基板を前記第一ケース及び前記第二ケース内に取り付けることにより、前記組立済回路基板のうち前記第一部分を前記端子収納ケース部に収納し、前記第二部分を前記本体収納ケース部に収納することを特徴とする請求項4記載の携帯型充電式電源装置。
前記一又は複数の端子及び前記制御手段が設けられた回路基板が前記端子収納ケース部に収納され、前記端子収納ケース部の底部には複数の開口部が形成され、前記回路基板には前記第一導電手段及び前記第一電極に該当する複数の弾性を有する電極の一方の端部が取り付けられ、当該弾性を有する電極の他方の端部が前記端子収納ケース部の底部に形成された前記開口部から外に突出していることを特徴とする請求項7記載の携帯型充電式電源装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、図面を参照して、本願に係る発明を実施するための形態について説明する。
【0015】
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明の第一実施形態である携帯型充電式電源装置の概略斜視図、
図1(b)はその携帯型充電式電源装置の概略正面図、
図1(c)はその携帯型充電式電源装置の概略側面図、
図1(d)はその携帯型充電式電源装置の概略平面図である。
図2は第一実施形態の携帯型充電式電源装置を収納するためのベルトクリップ付き革ケースの概略斜視図である。
図3(a)は第一実施形態の携帯型充電式電源装置における電池部の概略斜視図、
図3(b)はその電池部の概略正面図である。
【0016】
第一実施形態の携帯型充電式電源装置は、例えば空調服や暖房服等の電源として利用されるものである。この携帯型充電式電源装置は、
図1及び
図3に示すように、電池部11と、組立済回路基板(不図示)と、プラスチック製のケース40と、密封シール50とを備える。電池部11には複数のリチウムイオン単電池111が含まれ、組立済回路基板には携帯型充電式電源装置に必要な各種の回路部品が搭載されている。電池部11及び組立済回路基板はケース40内に収納される(
図7参照)。また、携帯型充電式電源装置の外形は略直方体形状である。尚、以下では、第一実施形態の携帯型充電式電源装置を空調服の電源として用いる場合について説明する。
【0017】
携帯型充電式電源装置を空調服の電源として利用する場合、空調服を着用した人が動きながら作業を行うことを考慮し、携帯型充電式電源装置は人体に取り付ける必要がある。このため、携帯型充電式電源装置を
図2に示す革ケース120に収納し、その革ケース120に設けられたベルトクリップ121を用いて革ケース120をベルトに留めることにより、携帯型充電式電源装置を人体に装着している。このとき、携帯型充電式電源装置は空調服に取り付けられたケーブルを介して空調服と接続され、複数のリチウムイオン単電池に蓄えられた電力がその空調服に供給される。ここで、携帯型充電式電源装置は、外部に開放された端子を有しており、この端子に空調服に取り付けられたケーブルが接続される。
【0018】
電池部11は、
図3に示すように、四個のリチウムイオン単電池111,111,111,111と、小さな基板(不図示)と、その基板に取り付けられたケーブル12と、ロック付き端子13とを備えている。四個のリチウムイオン単電池111,111,111,111を接続して構成される組電池が、リチウムイオン電池である。また、小さな基板は、四個のリチウムイオン単電池111,111,111,111が組電池を構成するためのものである。小さな基板は公知のものであるので、ここでは、その詳細な説明は省略する。この小さな基板から外部に引き出されているケーブル12は、ロック付き端子13を介してリチウムイオン電池を組立済回路基板に接続するためのものである。尚、以下では、四個のリチウムイオン単電池111,111,111,111と、小さな基板と、ケーブル12と、ロック付き端子13とにより構成された電池部11を、リチウムイオン電池11と称することにする。
【0019】
次に、組立済回路基板について説明する。
図4(a)は第一実施形態の携帯型充電式電源装置における組立済回路基板の概略正面図、
図4(b)はその組立済回路基板の概略側面図である。
【0020】
図4に示すように、組立済回路基板20には、各種の回路部品が搭載されている。具体的に、組立済回路基板20は、細長い長方形状に形成され、プリントパターンが施された基板21と、この基板21に搭載された二つの端子31a,31bと、二つの操作手段22a,22bと、表示手段23と、危険防止回路部(危険防止手段)26と、制御回路部(制御手段)27と、表示制御回路部(表示制御手段)28と、その他の回路部29とを備えている。二つの端子31a,31bは、基板21の上面における一方の端部に取り付けられている。各端子31a,31bは、外部と電力供給のやり取りを行うためのもの、すなわち、リチウムイオン電池11を充電するための充電器のプラグを差し込むため、或いは空調服に取り付けられたケーブルの先端に接続されたプラグを差し込むためのものである。特に、第一実施形態では、各端子31a,31bは、リチウムイオン電池11の充電及びリチウムイオン電池11から外部への電力供給(放電)を行うための入出力共用端子となっている。実際、空調服はその製品の特性上、毎日充電と放電(使用)を繰り返し、また、使用時には体の動きにより端子に負荷が繰り返しかかり、端子が破損する割合が高い。二つの端子31a,31bをともに入出力共用端子とすることにより、いずれか一つの端子が故障しても、故障していない他の端子を使用することができるので、第一実施形態の携帯型充電式電源装置の故障率を大幅に低下させることができる。また、二つの端子31a,31bは、これら二つの端子31a,31bに外部機器のプラグを同時に差し込むことができないように基板21上で互いに近接して配置されている。これにより、リチウムイオン電池11を充電しながら空調服を使用する等、第一実施形態の携帯型充電式電源装置に対する不正な使用を防止することができる。
【0021】
基板21の上面であって端子31a,31bから離れた部位には、操作手段22a,22b及び表示手段23が設けられている。操作手段22a,22bは、制御回路部27に対する指示を入力するものである。具体的に、操作手段22a,22bを操作することにより、電源のON/OFFを指示する信号やリチウムイオン電池11からの出力電圧の変更を指示する信号を制御回路部27に送出することができる。ここで、操作手段22a,22bとしては、小型のプッシュスイッチが用いられる。また、表示手段23はリチウムイオン電池11の残量に関する情報等を表示するものである。
【0022】
一方、基板21の下面であって端子31a,31bから離れた部位には、危険防止回路部26、制御回路部27、表示制御回路部28、及び、その他の回路部29が形成されている。危険防止回路部26は、充電時にリチウムイオン電池11が過充電されるのを防止する過充電防止回路(過充電防止手段)や、リチウムイオン電池11から取り出す電力が所定の量以上にならないように制限する出力電流制限回路を含んでいる。制御回路部27は、電源のON/OFFを制御したり、リチウムイオン電池11から取り出す電力を制御したり、携帯型充電式電源装置の制御に必要なさまざまな処理を行うものである。表示制御回路部28は、制御回路部27からの信号に基づいて表示手段23の作動を制御するものである。その他の回路部29は、上記各回路部26〜28の機能以外に、携帯型充電式電源装置に必要な各種の機能を有するものであるが、ここでは、その他の回路部29についての詳細な説明を省略する。
【0023】
第一実施形態では、組立済回路基板20は、二つの端子31a,31bが搭載され且つ配線部材である複数の第一導電手段(不図示)が形成された第一部分P1と、操作手段22a,22b、表示手段23、危険防止回路部26、制御回路部27、表示制御回路部28及びその他の回路部29が設けられ且つ配線部材である複数の第二導電手段(不図示)が形成された第二部分P2と、第一部分P1と第二部分P2との間に位置する、回路部品が形成されていない部分(仕切対応部)24との三つの部分に分けられる。ここで、組立済回路基板20はプリント基板に回路部品を搭載したものであり、プリント基板には各回路部品を電気的に導通させるためのプリントパターンが形成されている。第一部分P1に形成されたプリントパターンが第一導電手段であり、第二部分P2に形成されたプリントパターンが第二導電手段である。また、プリントパターンのうち、第一部分P1の回路と第二部分P2の回路とを電気的に接続する目的で形成されたプリントパターンを、他のプリントパターンと区別するために接続パターンと称することにする。具体的に、第一部分P1に形成された接続パターン251を「第一接続パターン」と称し、第二部分P2に形成された接続パターン252を「第二接続パターン」と称し、仕切対応部24に形成された、第一接続パターン251と第二接続パターン252とを接続する接続パターン25を「第三接続パターン」と称する。すなわち、第一部分P1に形成された複数の第一導電手段の一部が第一接続パターン251であり、第二部分P2に形成された複数の第二導電手段の一部が第二接続パターン252であり、そして、仕切対応部24に形成されたプリントパターンが第三接続パターン25である。この仕切対応部24には、回路部品が形成されておらず、第三接続パターン25だけが形成されている。尚、組立済回路基板20は、第二部位P2の所定部位において図示しないロック付き端子を介してリチウムイオン電池11と接続されている。
【0024】
このように、組立済回路基板20は、仕切対応部24を境界として第一部分P1と第二部分P2とに区分されている。そして、この仕切対応部24には柔軟性を有するパッキン部材が取り付けられている。
図5(a)は組立済回路基板20に取り付けられるパッキン部材の概略斜視図、
図5(b)はそのパッキン部材が取り付けられた組立済回路基板20の概略正面図、
図5(c)はそのパッキン部材が取り付けられた組立済回路基板20のA−A矢視方向概略断面図である。
図5(a)に示すように、パッキン部材61としては、軟質プラスチックを用いて、側面から見たときに略コの字型に成型されたものを用いる。かかるパッキン部材61を二つ用意し、二つのパッキン部材61をそれぞれ、
図5(b),(c)に示すように、組立済回路基板20の仕切対応部24の左右の端面から差し込む。ここで、二つのパッキン部材61は互いに密着している。尚、組立済回路基板20の仕切対応部24に形成された第三接続パターン25が、本発明の接続部に該当する。
【0025】
次に、ケース40について説明する。ケース40は、リチウムイオン電池11、二つの端子31a,31b、操作手段22a,22b、表示手段23、危険防止回路部26、制御回路部27、表示制御回路部28及びその他の回路部29を収納するものであり、
図1に示すように、第一ケース41と第二ケース42とからなる。これらの第一ケース41及び第二ケース42は、ケースの厚さ方向において略二分割されたものである。
図6(a)は第一実施形態の携帯型充電式電源装置におけるケース40の第一ケース41の概略斜視図、
図6(b)はその第一ケース41の概略正面図、
図6(c)は第一ケース41と第二ケース42とを合体させたときのケース40の概略平面図である。
【0026】
第一ケース41は、
図6(a)及び(b)に示すように、一方の面が開放している略直方体形状の箱型に形成されており、リチウムイオン電池11を収納する電池収納部411と、組立済回路基板20を収納する回路基板収納部412とを備える。この第一ケース41の内部には一つの仕切板414と二つの載置板415a,415bとが形成されている。具体的には、第一ケース41の上部が回路基板収納部412であり、回路基板収納部412以外の第一ケース41の部分が電池収納部411である。第一ケース41の奥行きは基板21の短辺の長さの略半分であり、第一ケース41の左内側面と右内側面との間隔は基板21の長辺の長さと略同じである。回路基板収納部412における第一ケース41の左内側面、右内側面の所定位置にはそれぞれ、組立済回路基板20を載置するための載置板415a,415bが略水平に形成されている。ここで、第一ケース41の左内側面に設けた載置板415aの横方向の長さは、組立済回路基板20における端子31a,31bが取り付けられた第一部分P1の横方向の長さと仕切対応部24の横方向の長さとを足し合わせた長さである。そして、載置板415aは第一ケース41の左内側面及び奥面に密着し、載置板415bは第一ケース41の右内側面及び奥面に密着している。また、回路基板収納部412における第一ケース41の上内側面の所定位置には、仕切板414が第一ケース41の上内側面から下方に向かって略垂直に形成されている。具体的に、この仕切板414の取付け位置は、第一ケース41の左内側面から第一部分P1の横方向の長さだけ離れた位置である。したがって、仕切板414は組立済回路基板20の仕切対応部24に対応する位置に設けられ、その仕切板414の下端面は載置板415aの右端部と対向している。ここで、仕切板414の下端面と載置板415aの上面との間の間隔dは、組立済回路基板20の仕切対応部24における基板21の厚さよりも若干大きい。そして、仕切板414は第一ケース41の上内側面及び奥面に密着している。
【0027】
組立済回路基板20を載置板415a,415b上に載置することにより、組立済回路基板20は略水平状態で第一ケース41に取り付けられる。このとき、組立済回路基板20の仕切対応部24に取り付けられたパッキン部材61は、仕切板414と載置板415aとにより圧接されて押しつぶされる。そして、仕切板414の下端面は押しつぶされたパッキン部材61の上面に当接し、載置板415aの上面は第一部分P1及び押しつぶされたパッキン部材61の下面と当接する。この結果、第一部分P1は仕切板414と載置板415aとで仕切られて、第二部分P2と区分される。このように、仕切板414と載置板415aが第一部分P1を取り囲むことにより、二つの端子31a,31bと第一部分P1に形成された第一導電手段であるプリントパターンとは他の回路部品から隔離された状態になる。
【0028】
また、組立済回路基板20を回路基板収納部412に収納したときにその組立済回路基板20に取り付けられた端子31aに対応する第一ケース41の左側面の所定箇所には、端子用貫通穴413aが形成されている。これにより、端子31aは端子用貫通穴413aを介して外部から接続可能になる。更に、組立済回路基板20を回路基板収納部412に収納したときにその組立済回路基板20に取り付けられた表示手段23及び二つの操作手段22a,22bに対応する第一ケース41の上面の所定箇所には、長方形状の切欠き部418が形成されている。
【0029】
第二ケース42は第一ケース41と略同じ構造に形成されている。すなわち、第二ケース42も、リチウムイオン電池11を収納する電池収納部411と、組立済回路基板20を収納する回路基板収納部412とを備え、この回路基板収納部412の内部には、組立済回路基板20を載置するための二つの載置板415a,415bと、一つの仕切板414とが形成されている。ここで、第二ケース42における載置板415a,415b及び仕切板414はそれぞれ、第一ケース41における載置板415a,415b及び仕切板414に対応する位置に形成されている。また、第二ケース42の側面の所定箇所には、
図1(a),(c)に示すように端子用貫通穴413bが形成され、第二ケース42の上面の所定箇所には、長方形状の切欠き部418が形成されている。
【0030】
組立済回路基板20の半分を第一ケース41の回路基板収納部412に収納した後、組立済回路基板20の残り半分を第二ケース42の回路基板収納部412に収納することにより、第一ケース41と第二ケース42とは相対するように組み合わせられて一体化し、
図1及び
図6(c)に示すようなケース40が得られる。このとき、一体化した第一ケース41及び第二ケース42における切欠き部418に相当する部分には長方形状の開口部47が形成される。この長方形状の開口部47には、操作方法を示した密封シール50が貼り付けられ、これにより開口部47を塞いでいる。ここで、密封シール50は透明な部位を有している。使用者は、この透明な部位を有する密封シール50を介して、表示手段23に表示された内容を視認することができると共に、操作手段22a,22bを操作することができる。また、使用者は、端子用貫通穴413a,413bを介して端子31a,31bに所定のケーブルを接続することができる。
【0031】
このように組立済回路基板20を第一ケース41(又は第二ケース42)に収納した後、第一ケース41と第二ケース42とを組み合わせて一体化すると、ケース40の内部は、第一ケース41に設けられた載置板415a及び仕切板414、第二ケース42に設けられた載置板415a及び仕切板414、組立済回路基板20の仕切対応部24により、二つの端子31a,31b及び第一部分P1に形成されたプリントパターン(第一導電手段)を収納する端子収納ケース部416と、リチウムイオン電池11、操作手段22a,22b、表示手段23、危険防止回路部26、制御回路部27、表示回路部28、その他の回路部29、及び第二部分P2に形成されたプリントパターン(第二導電手段)が収納された本体収納ケース部417とに仕切られる。すなわち、ケース40は、第一ケース41と第二ケース42とを一体化してケース40を形成したときに、端子収納ケース部416と本体収納ケース部417とが仕切板414と載置板415aとで区分されるように構成されている。そして、第一部分P1に形成された第一接続パターン251と第二部分P2に形成された第二接続パターン252とは、仕切板414と載置板415aとの間に設けられた仕切対応部24に形成された第三接続パターン25を介して電気的に接続されている。尚、仕切板414及び載置板415aは、端子収納ケース部416と本体収納ケース部417との間を仕切る役割を果たし、本発明の仕切手段に該当する。特に、第一ケース41における仕切板414及び載置板415aは、本発明の第一仕切板に該当し、第二ケース42における仕切板414及び載置板415aは、本発明の第二仕切板に該当する。
【0032】
また、第一ケース41と第二ケース42とを一体化したとき、第一ケース41の外枠端面と第ニケース42の外枠端面とが当接するだけでなく、第一ケース41に設けられた載置板415aの端面と第二ケース42に設けられた載置板415aの端面とが互いに当接すると共に、第一ケース41に設けられた仕切板414の端面と第二ケース42に設けられた仕切板414の端面とが互いに当接する。しかも、第一ケース41に設けられた仕切板414及び第二ケース42に設けられた仕切板414は組立済回路基板20の仕切対応部24に取り付けられたパッキン部材61に圧接している。ここで、このパッキン部材61は、仕切板414と組立済回路基板20の仕切対応部24との間、及び載置板415aと組立済回路基板20の仕切対応部24との間における隙間を塞ぐ密閉手段としての役割を果たす。そして、仕切手段である仕切板414及び載置板415aは、組立回路基板20の仕切対応部24に設けられたパッキン部材61に圧接することにより、端子収納ケース部416に浸入した水が仕切手段と組立回路基板20の仕切対応部24との間における隙間を介して本体収納ケース部417に浸入するのを防止する役割を果たす。したがって、第一ケース41と第二ケース42とを一体化し、密封シールを本体収納ケース部417の開口部47に貼り付けると、本体収納ケース部417内は密閉状態になる。これにより、端子31a,31b又はその周辺部から雨水等が端子収納ケース部416内に浸入しても、その浸入した雨水等が本体収納ケース部417内に浸入することを防止することができるので、危険防止回路部26が雨水等により損傷し、過充電等による重大な事故が発生するのを防止することができる。
【0033】
次に、第一実施形態の携帯型充電式電源装置を組み立てる手順について説明する。
図7は第一ケース41にリチウムイオン電池11と組立済回路基板20とを収納したときの様子を示す図である。
【0034】
まず、リチウムイオン電池11と組立済回路基板20とをケーブルにより電気的に接続する。次に、
図7に示すように、第一ケース41の電池収納部411にリチウムイオン電池11を収納し、一方、第一ケース41の回路基板収納部412に組立済回路基板20を収納する。具体的には、組立済回路基板20の仕切対応部24と第一ケース41の仕切板414とが対応するように組立済回路基板20の位置合わせを行った後、仕切板414がパッキン部材61に圧接するように仕切対応部24を仕切板414と載置板415aとの間に押し込みながら、組立済回路基板20を載置板415a,415b上に載置して、第一ケース41内に取り付ける。このとき、仕切対応部24に取り付けられたパッキン部材61は、仕切板414と載置板415aとにより押圧されて押しつぶされる。尚、
図7では、リチウムイオン電池11と組立済回路基板20とを電気的に接続するケーブルを省略して示している。
【0035】
次に、リチウムイオン電池11と組立済回路基板20とが収納された第一ケース41の上に第二ケース42を被せ、組立済回路基板20を第二ケース42に収納する。このとき、第一ケース41と第二ケース42との接触面には接着剤を塗布しており、この接着剤により第一ケース41と第二ケース42とは一体化する。ここで、この一体化の際、仕切対応部24に取り付けられたパッキン部材61は第二ケース42の仕切板414によっても押しつぶされる。こうして、ケース40は仕切板414及び載置板415aにより端子収納ケース部416と本体収納ケース部417とに区分され、端子収納ケース部416には組立済回路基板20の第一部分P1が収納され、本体収納ケース部417にはリチウムイオン電池11及び組立済回路基板20の第二部分P2が収納されることになる。また、仕切板414及び載置板415aがパッキン部材61に圧接するように組立回路基板20がケース40内に取り付けられているので、仕切板414と組立済回路基板20の仕切対応部24との間、及び、載置板415aと組立済回路基板20の仕切対応部24との間には隙間が生じることはない。その後、ケース40(本体収納ケース部417)の開口部47に透明な密封シール50を貼り付ける。これにより、本体収納ケース部417は密閉状態となる。このように、第一実施形態の携帯型充電式電源装置は容易に組み立てることができる。
【0036】
第一実施形態の携帯型充電式電源装置では、二つの端子及び複数の第一導電手段としてのプリントパターン(第一接続パターンを含む。)が収納された端子収納ケース部とリチウムイオン電池、危険防止回路部、複数の第二導電手段としてのプリントパターン(第二接続パターンを含む。)等が収納された本体収納ケース部との間を仕切手段としての仕切板及び載置板で仕切り、また、複数の第一導電手段と複数の第二導電手段とが、組立済回路基板の仕切対応部に形成された第三接続パターンを介して電気的に接続され、仕切手段と組立済回路基板の仕切対応部との間における隙間を密閉手段としてのパッキン部材で塞いでいる。これにより、仕切手段は二つの端子及びその周辺部から端子収納ケース部に浸入した水が仕切手段と組立済回路基板の仕切対応部との間における隙間を介して本体収納ケース部に浸入するのを防止することができるので、二つの端子若しくはその周辺部から雨水等が端子収納ケース部内に浸入しても、その浸入した雨水等が本体収納ケース部内に浸入するのを防止することができる。したがって、本体収納ケース部内に収納された危険防止回路部が雨水等により損傷し、過充電等による重大な事故が発生するのを防止することができる。
【0037】
また、第一実施形態の携帯型充電式電源装置では、組立済回路基板が、二つの端子が搭載された第一部分と、危険防止回路部、制御回路部、操作手段、表示手段、及び表示制御回路部が設けられた第二部分とに、第一部分に形成された第一接続パターンと第二部分に形成された第二接続パターンとを接続する第三接続パターンが形成された仕切対応部を境界として、区分されており、且つ、この組立済回路基板の仕切対応部には密閉手段としてのパッキン部材が取り付けられている。これにより、仕切板及び載置板がパッキン部材に圧接するように組立済回路基板を第一ケース及び第二ケース内に取り付け、組立済回路基板のうち第一部分を端子収納ケース部に収納すると共に第二部分を本体収納ケース部に収納するだけで、各回路部品を端子収納ケース部又は本体収納ケース部の所定部位に簡単に収納することができる。また、仕切板及び載置板が内部に形成された第一ケースと、第一ケースと略同じ構造に形成された第二ケースとを組み合わせて一体化することにより、その一体化した第一ケース及び第二ケース内に端子収納ケース部と本体収納ケース部とが形成されるので、携帯型充電式電源装置を容易に組み立てることができる。
【0038】
また、第一実施形態の携帯型充電式電源装置では、二つの端子を、空調服のプラグを同時に差し込むことができないように端子収納ケース部内で互いに近接して配置したことにより、リチウムイオン電池を充電しながら空調服を使用する等、携帯型充電式電源装置に対する不正な使用を防止することができる。
【0039】
更に、第一実施形態の携帯型充電式電源装置では、二つの端子が、リチウムイオン電池の充電及びリチウムイオン電池から外部への電力供給を行うための入出力共用端子であることにより、いずれか一つの入出力共用端子が故障しても、故障していない他の入出力共用端子を使用することができるので、携帯型充電式電源装置の故障率を大幅に低下させることができる。
【0040】
尚、上記の第一実施形態では、密閉手段として、軟質プラスチックにより略コの字型に形成されたパッキン部材を用いた場合について説明したが、密閉手段としては、一般的な様々なものを用いることができる。
【0041】
また、上記の第一実施形態では、第一ケースと第二ケースとを接着剤により一体化する場合について説明したが、第一ケースと第二ケースとの一体化を、例えば機械的な方法等、各種の方法により行うことができる。
【0042】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図8(a)は第二実施形態の携帯型充電式電源装置における第一ケースの概略正面図、
図8(b)はその第一ケースのB−B矢視方向概略断面図、
図8(c)は第二実施形態の携帯型充電式電源装置におけるパッキン付き多芯ケーブルの概略斜視図である。第二実施形態の携帯型充電式電源装置の外観は、
図1に示す第一実施形態の携帯型充電式電源装置の外観と略同じである。このため、第二実施形態の携帯型充電式電源装置の説明においても
図1を参照することにする。尚、第二実施形態において、第一実施形態のものと同一の機能を有するものには、同一の符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0043】
第二実施形態の携帯型充電式電源装置は、
図1及び
図8に示すように、リチウムイオン電池(不図示)と、組立済回路基板(不図示)と、プラスチック製のケース40と、パッキン付き多芯ケーブル90とを備える。第二実施形態のリチウムイオン電池は第一実施形態のものと同じである。第二実施形態の組立済回路基板が第一実施形態の組立済回路基板と異なる点は、危険防止回路部が搭載されていない点である。すなわち、第二実施形態の組立済回路基板には、二つの端子と、二つの操作手段と、表示手段と、制御回路部と、表示制御回路部と、その他の回路部とが搭載されている。
【0044】
第二実施形態のケース40も、第一実施形態と同様に、厚さ方向に略二分割された第一ケースと第二ケースとの二つのケースにより構成されているが、第一ケース及び第二ケースの構造は第一実施形態の第一ケース及び第二ケースの構造と異なっている。
図8(a)に示すように、第二実施形態の第一ケース41Aは、一方の面が開放している略直方体形状の箱型に形成されており、電池収納部411と、組立済回路基板を収納する回路基板収納部412とを備える。具体的には、第一ケース41Aの上部が回路基板収納部412であり、回路基板収納部412以外の第一ケース41Aの部分が電池収納部411である。この電池収納部411には、リチウムイオン電池及び危険防止回路部が収納される。すなわち、第二実施形態では、危険防止回路部は、組立済回路基板と異なる別の基板に搭載されており、当該別の基板が電池収納部411に収納される。尚、リチウムイオン電池と危険防止回路部とは電気的に接続されている。
【0045】
回路基板収納部412における第一ケース41Aの左内側面、右内側面の所定位置にはそれぞれ、組立済回路基板を載置するための載置板415a,415bが略水平に取り付けられている。また、回路基板収納部412と電池収納部411との境界となる第一ケース41Aの所定位置には仕切板414aが略水平に取り付けられている。この仕切板414aには、半円形の切欠き部80が形成されている。
【0046】
第二ケースは第一ケース41Aと略同じ構造に形成されている。すなわち、第二ケースも、リチウムイオン電池及び危険防止回路部を収納する電池収納部411と、組立済回路基板を収納する回路基板収納部412とを備える。この回路基板収納部412には、組立済回路基板20を載置するための載置板415a,415bが取り付けられ、回路基板収納部412と電池収納部411との間には、仕切板414aが取り付けられている。そして、仕切板414aには半円形の切欠き部80が形成されている。
【0047】
組立済回路基板を第一ケース41Aの回路基板収納部412に収納した後に、第二ケースの回路基板収納部412に収納することにより、第一ケース41Aと第二ケースとは相対するように組み合わせられて一体化し、ケース40が得られる。このとき、一体化した第一ケース41A及び第二ケースにおける切欠き部80に相当する部分には円形の貫通穴が形成される。この貫通穴は、多芯ケーブル90を貫通させるためのものである。ここで、貫通穴と多芯ケーブル90との間における隙間は後述のパッキン部材で塞がれる。また、第一実施形態と同様に、ケース40における長方形状の開口部には、透明な部材を有する密封シールが貼り付けられる。
【0048】
このように組合済回路基板を第一ケース41A(又は第二ケース)に収納した後、第一ケース41Aと第二ケースとを組み合わせて一体化すると、ケース40の内部は、第一ケース41Aに設けられた仕切板414aと第二ケースに設けられた仕切板414aとにより、二つの端子、操作手段、表示手段、制御回路部、表示回路部、その他の回路部を収納する端子収納ケース部416aと、リチウムイオン電池及び危険防止回路部を収納する本体収納ケース部417aとに仕切られる。すなわち、第二実施形態では、回路基板収納部412に相当する部位が端子収納ケース部416aであり、電池収納部411に相当する部位が本体収納ケース部417aである。このように、仕切板414aは、端子収納ケース部416aと本体収納ケース部417aとの間を仕切る役割を果たし、本発明の仕切手段に該当する。
【0049】
パッキン付き多芯ケーブル90は、
図8(c)に示すように、絶縁された複数の導電線を束ねて被覆したものである。この多芯ケーブル90の断面は略円形状である。また、多芯ケーブル90の中央部には、柔軟性の高いパッキン部材62が設けられている。ここで、このパッキン部材62の外径は、仕切板414aに形成される貫通穴の直径よりも少し大きくなっている。多芯ケーブル90は貫通穴に通される。そして、多芯ケーブル90の一方の端部が端子収納ケース部416aに収納された組立済回路基板と接続され、他方の端部が本体収納ケース部417aに収納された危険防止回路と接続される。尚、多芯ケーブル90のうち、端子収納ケース部416aに収納されている部位が本発明の第一導電手段に該当し、本体収納ケース部417aに収納されている部位が本発明の第二導電手段に該当し、そして、円形の貫通穴に配置されている部位が本発明の接続部に該当する。
【0050】
また、第一ケース41Aと第二ケースとを一体化したとき、第一ケース41Aに設けられた仕切板414aと第二ケースに設けられた仕切板414aとが互いに密接する。したがって、各部品を収納後、第一ケース41Aと第二ケースとを一体化すると、本体収納ケース部417a内は密閉状態になる。これにより、端子又はその周辺部から雨水等が端子収納ケース部416a内に浸入しても、その浸入した雨水等が本体収納ケース部417a内に浸入することを防止することができるので、危険防止回路部が雨水等により損傷し、過充電等による重大な事故が発生するのを防止することができる。実際、本実施形態では、雨水が端子収納ケース部のどこからその内部に浸入したとしても本体収納ケース部に浸入することはない。したがって、「端子又はその周辺部から雨水等が端子収納ケース内に浸入しても」という表現における「その周辺部」とは、広く、端子を収納する端子収納ケース部全体を意味する。
【0051】
次に、第二実施形態の携帯型充電式電源装置を組み立てる手順について説明する。
まず、組立済回路基板と危険防止回路部が搭載された基板とをパッキン付き多芯ケーブル90により電気的に接続する。次に、リチウムイオン電池及び危険防止回路部が搭載された基板を第一ケース41Aの電池収納部411に収納する。そして、組立回路基板を、載置板415a,415bに載せて、第一ケース41の回路基板収納部412に収納する。その後、パッキン付き多芯ケーブル90のパッキン部材62を、第一ケース41の切欠き部80に嵌め込む。
【0052】
次に、第一ケース41Aの上に第二ケースを被せる。このとき、第一ケース41Aと第二ケースとの接触面には接着剤が塗布されており、この接着剤により第一ケース41Aと第二ケースとが一体化する。こうして、ケース40は端子収納ケース部416aと本体収納ケース部417aとに分けられ、端子収納ケース部416aには組立済回路基板及び複数の第一導電手段が収納され、本体収納ケース部417aにはリチウムイオン電池、危険防止回路部が搭載された基板、及び複数の第二導電手段のみが収納されることになる。また、貫通穴に配置されたパッキン部材62は第一ケース41Aの仕切板414a及び第二ケースの仕切板414aによって押しつぶされており、多芯ケーブル90と仕切板414aとの間には隙間が生じることはない。これにより、本体収納ケース部417aは密閉状態となる。こうして、第二実施形態の携帯型充電式電源装置が完成する。
【0053】
第二実施形態の携帯型充電式電源装置では、二つの端子、操作手段、表示手段、制御回路部、表示制御回路部、複数の第一導電手段等が収納された端子収納ケース部と、リチウムイオン電池、危険防止回路部及び複数の第二導電手段が収納された本体収納ケース部との間を仕切手段としての仕切板により仕切り、また、仕切板に形成された貫通穴に、パッキン部材を介して多芯ケーブルを配し、第一導電手段及び第二導電手段でもある多芯ケーブルにより組立済回路基板と危険防止回路部を電気的に接続している。これにより、仕切板は二つの端子及びその周辺部から端子収納ケース部に浸入した水が仕切板に形成された貫通穴を介して本体収納ケース部に浸入するのを防止することができるので、二つの端子若しくはその周辺部から雨水等が端子収納ケース部内に浸入しても、すなわち、雨水等が端子収納ケース部のどこからその内部に浸入しても、その浸入した雨水等が本体収納ケース部内に浸入するのを防止することができる。したがって、本体収納ケース部内に収納された危険防止回路部が雨水等により損傷し、過充電等による重大な事故が発生するのを防止することができる。また、仕切板が内部に形成された第一ケースと、第一ケースと略同じ構造に形成された第二ケースとを組み合わせて一体化することにより、その一体化した第一ケース及び第二ケース内に端子収納ケース部と本体収納ケース部とが形成されるので、携帯型充電式電源装置を容易に組み立てることができる。
【0054】
また、上記の第二実施形態では、一つの多芯ケーブルを第一導電手段及び第二導電手段としても用いる場合について説明したが、仕切板に一又は複数の貫通穴を形成し、各貫通穴に、第一導電手段と第二導電手段とを電気的に接続する接続部に該当する電極を、仕切板との間の隙間が生じないように嵌め込むようにしてもよい。
図9(a)は本発明の接続部として用いられる電極が取り付けられた仕切板の概略正面図、
図9(b)その仕切板のC−C矢視方向概略拡大断面図である。
図9の例では、第一ケースの仕切板414bに二つの貫通穴を形成すると共に、第二ケースの仕切板414bに二つの貫通穴を形成している。そして、これら各貫通穴に円筒状の電極210を嵌め込んでいる。電極210の外径は貫通穴の直径よりも若干大きい。このため、電極210を貫通穴に嵌め込むと、電極210と貫通穴との間には隙間は生じない。また、各電極210の両端部にはそれぞれ、第一導電手段の端部、第二導電手段の端部が接続される。これにより、第一導電手段と第二導電手段とは、電極210を介して電気的に接続されることになる。
【0055】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
図10(a)は第三実施形態の携帯型充電式電源装置の概略正面図、
図10(b)はその携帯型充電式電源装置における本体収納ケース部の概略斜視図、
図10(c)はその携帯型充電式電源装置における端子収納ケース部の概略斜視図、
図10(d)はその端子収納ケース部の概略裏面図である。
図11(a)は端子収納ケース部及び本体収納ケース部に取り付けられる電極の概略斜視図、
図11(b)は電極が取り付けられた端子収納ケース部の概略裏面図、
図11(c)はその端子収納ケース部のD−D矢視方向概略拡大断面図である。尚、第三実施形態において、第一実施形態又は第二実施形態のものと同一の機能を有するものには、同一の符号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0056】
第三実施形態の携帯型充電式電源装置は、
図10に示すように、リチウムイオン電池(不図示)と、組立済回路基板(不図示)と、プラスチック製のケース40Bとを備える。この第三実施形態の携帯型充電式電源装置が第二実施形態のものと異なる点は、端子収納ケース部416bと本体収納ケース部417bとが着脱自在に形成されている点である。その他の点は上記第二実施形態と同様である。すなわち、リチウムイオン電池は第一実施形態のものと同じであり、組立済回路基板は第二実施形態のものと同じである。
【0057】
端子収納ケース部416bは、組立済回路基板及び複数の第一導電手段を収納するものであり、
図10(c)に示すように、第一ケース410aと第二ケース420aとを組み合わせて一体化することにより形成されている。端子収納ケース部416bの底板(底部)には、
図10(d)に示すように複数の第一導電手段(不図示)の端部と接続される複数の電極(第一電極)220aが配置されている。例えば、複数の第一電極220aの一部又は全部が端子収納ケース部416bの底板に埋め込まれ、複数の第一電極220aは底板と一体的に形成されている。具体的には、各ケース410a,420aを成型する際に、ケース410a,420aと複数の第一電極220aとが一体成型されている。第三実施形態では、
図11(a)に示すように、第一電極220aとして、平坦な本体部と、その本体部の端部に形成された二つの脚部とを有するものを用いている。また、第一電極220aの二つの脚部の長さは異なっており、長い方の脚部には第一導電手段の端部が接続される。更に、端子収納ケース部416bの側面には、
図10(c)に示すように、四つの窪み461が形成されている。更に、四つの窪み461が形成された側面とは異なる側面には、二つの端子用貫通穴413a,413bが形成されている。
【0058】
一方、本体収納ケース部417bは、リチウムイオン電池、危険防止回路部が搭載された回路基板、及び複数の第二導電手段を収納するものであり、
図10(b)に示すように、第一ケース410bと第二ケース420bとを組み合わせて一体化することにより形成されている。この本体収納ケース部417bの天板(天部)は本発明の仕切手段に該当する。この天板には、上記端子収納ケース部416bと同様に、複数の第二導電手段(不図示)の端部と接続される複数の電極(第二電極)220bの一部又は全部が埋め込まれ、複数の第二電極220bは本体収納ケース部417bの天板と一体的に形成されている。かかる第二電極220bとしても、
図11(a)に示すものを用いており、ケース410b,420bと複数の第二電極220bとは一体的に成型されている。本実施形態では、複数の第二電極220bが本発明の接続部に該当する。尚、各電極を各ケースに一体的に形成する方法としては、当該ケースと電極とを一体成型する方法に限らず、一般的な各種の方法を用いることができる。
【0059】
本体収納ケース部417bの上部には、四つの爪部462が上方に突き出た状態に形成されている。端子収納ケース部416bの底板と本体収納ケース部417bの天板とが対向するようにして、端子収納ケース部416bを本体収納ケース部417bの上に載置すると、各爪部462がそれに対応する窪み461に嵌め込まれて、爪部462と窪み461との嵌合状態が実現されることにより、端子収納ケース部416bを本体収納ケース部417bに容易に装着することができる。このとき、端子収納ケース部416bの底板に取り付けられた第一電極220aは、本体収納ケース部417bの天板に取り付けられた第二電極220bと圧接する。すなわち、第三実施形態では、端子収納ケース部416bの底板に取り付けられた第一電極220aと本体収納ケース部417bの天板に取り付けられた第二電極220bとは、端子収納ケース部416bを本体収納ケース部417bに装着するときに、電気的に接触するように構成されている。
【0060】
また、爪部462と窪み461との嵌合状態を解除することにより、端子収納ケース部416bを本体収納ケース部417bから容易に取り外すことができる。
【0061】
また、
図10(a)に示すように、端子収納ケース部416bの横幅は本体収納ケース部417bの横幅よりも短くなっている。このため、端子収納ケース部416bを本体収納ケース部417bに装着すると、本体収納ケース部417bの左側上部には段差が生じる。この段差の部分は、空調服のプラグを端子に接続したときにそのプラグが収まる場所となる。このようにプラグがケース40Bから突出しないことにより、空調服の使用中に誤って当該プラグに大きな力がかかってしまうのを回避することができるので、プラグや端子が破損する可能性を大幅に低下させることができる。
【0062】
また、第三実施形態の携帯型充電式電源装置では、端子収納ケース部416bを本体収納ケース部417bから取り外したとき、使用者が間違って本体収納ケース部417bの天板に取り付けられた第二電極を短絡してしまう恐れがある。このため、第三実施形態では、危険防止回路部に、PTC(Positive Temperature Coefficient)等による短絡防止回路部(短絡防止手段)を含めている。これにより、本体収納ケース部417bにおいて第二電極間が短絡されたときに、短絡防止回路部が電流の流れを直ちに遮断することができる。
【0063】
第三実施形態の携帯型充電式電源装置では、二つの端子、操作手段、表示手段、制御回路部、表示制御回路部、複数の第一導電手段等が収納された端子収納ケース部と、リチウムイオン電池、危険防止回路部及び複数の第二導電手段が収納された本体収納ケース部との間を仕切手段により仕切り、また、複数の第一導電手段と複数の第二導電手段とを、端子収納ケース部の底板に取り付けられた第一電極及び本体収納ケース部の天板に取り付けられた第二電極を介して電気的に接続し、第一電極及び第二電極はそれぞれ、端子収納ケース部、本体収納ケース部と一体化されている。これにより、仕切手段は二つの端子及びその周辺部から端子収納ケース部に浸入した水が仕切手段の所定部位を介して本体収納ケース部に浸入するのを防止することができるので、二つの端子若しくはその周辺部から雨水等が端子収納ケース部内に浸入しても、その浸入した雨水等が本体収納ケース部内に浸入するのを防止することができる。したがって、本体収納ケース部内に収納された危険防止回路部が雨水等により損傷し、過充電等による重大な事故が発生するのを防止することができる。特に、第三実施形態では、端子収納ケース部と本体収納ケース部とは着脱自在に形成されているので、使用者は、携帯型充電式電源装置を使用しないときに、端子収納ケース部を本体収納ケース部から簡単に取り外して、それらを保管することができる。
【0064】
尚、上記の第三実施形態では、端子収納ケース部の底板に、第一導電手段の端部と接続される第一電極を埋め込んでおき、端子収納ケース部を本体収納ケース部に装着したときに第一電極を本体収納ケース部の天板に取り付けられた第二電極と圧接させることにより、端子収納ケース部に収納された回路基板と本体収納ケース部に収納された回路基板とを接続する場合について説明した。端子収納ケース部に収納された回路基板と本体収納ケース部に収納された回路基板とを接続する方法としては、上記方法以外の様々な方法を用いることができる。いま、第三実施形態の変形例を説明する。
図12(a)は第三実施形態の変形例である携帯型充電式電源装置の端子収納ケース部の概略裏面図、
図12(b)はその携帯型充電式電源装置の端子収納ケース部のE−E矢視方向概略断面図、
図12(c)はその携帯型充電式電源装置の本体収納ケース部の概略斜視図、
図12(d)はその携帯型充電式電源装置において本体収納ケース部の天板に設けられた第二電極と本体収納ケース部内に収納された回路基板との関係を説明するための図である。ここで、
図12(b)では、端子収納ケース部に収納された回路基板上に搭載された各種の回路部品等を省略して示している。
【0065】
この変形例が第三実施形態と異なる点は、第一電極として板状又は棒状の弾性を有する電極を用いると共に、この弾性を有する電極の先端部を端子収納ケース部の底板に形成した開口部から突出させている点である。また、第一電極及び第二電極をそれぞれ二つ設けることにしている。すなわち、この変形例では、電極として正電極と負電極の二つを用いる場合を考えている。その他の構成は、上述した第三実施形態におけるものと同じであるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
【0066】
この変形例では、
図12(a)に示すように、端子収納ケース部416cの底板に二つの開口部310,310が形成されている。また、
図12(b)に示すように、端子収納ケース部416cに収納された組立済回路基板20には、板状又は棒状の弾性を有する電極320の一方の端部が取り付けられている。そして、この弾性を有する電極320は、その他方の端部が開口部310から少し外に突出するように配置される。ここで、弾性を有する電極320の他方の端部は
図12(b)に示すように略U字状に折曲されている。かかる弾性を有する電極320が本発明の第一電極及び第一導電手段に該当する。具体的には、弾性を有する電極320のうち開口部310及びその外側に位置する部分が本発明の第一電極に該当し、それ以外の部分が本発明の第一導電手段に該当する。一方、
図12(c),(d)に示すように、本体収納ケース部417cの天板にも二つの開口部が形成され、これらの開口部に、本発明の第二電極である電極板330が嵌め込まれている。この電極板330の表面は平らになっている。ここで、電極板330は開口部に隙間なく嵌め込まれており、これにより、本体収納ケース部417cは完全に密閉されている。また、本体収納ケース部417cに収納された、危険防止回路部が搭載された回路基板Xの上面には、板状又は棒状の弾性を有する電極340の一方の端部が取り付けられている。この弾性を有する電極340の他方の端部は電極板330の下面と接触されており、これにより、本体収納ケース部417cに収納された回路基板Xと電極板330とが電気的に接続される。ここで、弾性を有する電極340の他方の端部は
図12(d)に示すように略U字状に折曲されている。このように、この変形例では、端子収納ケース部416cにおいて弾性を有する電極320の一部が開口部310から外に突出しているので、端子収納ケース部416cを本体収納ケース部417cに装着すると、弾性を有する電極320の端部は、本体部収納ケース部417cの天板に取り付けられた電極板330の上面と圧接するようになる。
【0067】
尚、端子収納ケース部416cの底板には開口部310が形成されているため、端子収納ケース部416cを本体収納ケース部417cから取り外すと、端子又はその周辺部からだけでなく、開口部310からも雨水等が端子収納ケース部416cに浸入することが考えられる。しかし、この場合であっても、危険防止回路部が収納された本体収納ケース部417cは完全に密閉されているので、雨水等が本体収納ケース部417c内に浸入するのを防止することができる。
【0068】
また、上記の第三実施形態では、本体収納ケース部に形成した爪部を端子収納ケース部に形成した窪みに嵌め込むことにより、端子収納ケース部を本体収納ケース部に装着する場合について説明したが、端子収納ケース部を本体収納ケース部に装着する方法はこれに限られない。一般には、端子収納ケース部に第一嵌合手段を設けると共に本体収納ケース部に第一嵌合手段と嵌合する第二嵌合手段を設け、第一嵌合手段と第二嵌合手段との嵌合状態を形成又は解除することにより、端子収納ケース部と本体収納ケース部とを着脱自在に構成すればよい。
【0069】
また、上記の第三実施形態(変形例を含む)では、端子収納ケース部と本体収納ケース部とが着脱自在に形成されているので、本体収納ケース部に収納されたリチウムイオン電池を充電する場合、端子収納ケース部を経由せずに直接、本体収納ケース部の天板に取り付けられた第二の電極を充電用電極として使用し、専用の充電器を用いてリチウムイオン電池の充電を行うようにしてもよい。この場合、端子収納ケース部に収納された組立済回路基板には充電を行うための回路機能を設けなくてもよい。
【0070】
更に、上記の第三実施形態では、端子収納ケース部(本体収納ケース部)を、第一ケースと、その第一ケースと略同じ構造に形成された第二ケースとを組み合わせて一体化することにより形成する場合について説明したが、端子収納ケース部(本体収納ケース部)は他の方法で形成するようにしてもよい。例えば、端子収納ケース部(本体収納ケース部)は、一方の面が開放している箱体に、その開放している面を塞ぐように上板を取り付けことにより形成するようにしてもよい。
【0071】
[他の実施形態]
尚、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
【0072】
上記の各実施形態では、本発明の携帯型充電式電源装置が二つの端子を備える場合について説明したが、三つ又は四つ以上の端子を備えるようにしてもよい。この場合、複数の端子を、いずれか二つの端子に外部機器のプラグを同時に差し込むことができないように端子収納ケース部内で互いに近接して配置することが望ましい。また、本発明の携帯型充電式電源装置は一つの端子を備えるものであってもよい。
【0073】
また、上記の各実施形態では、本発明の携帯型充電式電源装置が一つのリチウムイオン電池を備える場合について説明したが、二つ以上のリチウムイオン電池を備えるようにしてもよい。
【0074】
更に、上記の各実施形態では、本発明の携帯型充電式電源装置が表示手段を備える場合について説明したが、表示手段(及び表示制御回路部)を必ずしも備える必要はない。本発明の携帯型充電式電源装置を空調服の電源として使用する場合、使用者は、作業中にファンを継続して作動させることが多く、満充電の状態にあるリチウムイオン電池によるファンの連続作動可能時間を予め知っているため、作業中に電池の残量を確認する必要がないからである。また、本発明の携帯型充電式電源装置はリチウムイオン電池から取り出す電圧の可変機能を必ずしも備える必要はない。作業内容によっては一定電圧でファンを作動させることが多いからである。尚、電圧の可変機能を備えていない場合でも、出力電流が所定の量以上にならないように制限するなどの一定の機能は必要である。