(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る広告配信システム、広告配信方法及び広告配信プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る広告配信システム、広告配信方法及び広告配信プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.広告配信処理の概要〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る広告配信処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る広告配信処理の一例を示す図である。
図1では、本願に係る広告配信システム1によって、ユーザに配信される広告コンテンツの広告配信処理が行われる例を示す。
【0012】
図1に例示するように、実施形態に係る広告配信システム1には、ユーザ端末10と、広告主端末20
1、20
2及び20
3と、ウェブサーバ30と、広告装置100とが含まれる。これらの各種装置は、図示しないネットワークN(例えば、インターネット等の通信ネットワーク)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示した広告配信システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台のウェブサーバ30が含まれてもよい。また、広告主端末20
1、20
2及び20
3を区別する必要のないときは、広告主端末20と表記する。
【0013】
ユーザ端末10は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置である。例えば、ユーザ端末10は、ウェブサーバ30にアクセスすることで、ウェブサーバ30から提供されるウェブページを取得し、取得したウェブページを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。
【0014】
広告主端末20
1、20
2及び20
3は、広告装置100に広告配信を依頼する広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末20
1は、広告主CL1による操作に従って、広告装置100に広告コンテンツを入稿する。同様に、広告主端末20
2は、広告主CL2による操作に従って、広告装置100に広告コンテンツを入稿する。同様に、広告主端末20
3は、広告主CL3による操作に従って、広告装置100に広告コンテンツを入稿する。また、広告主端末20は、入稿した広告コンテンツの配信機会を多く得るために、所定の入札手法に従い、広告装置100に対して入札を行う。かかる入札について、詳しくは後述する。
【0015】
なお、広告主は、広告主端末20を用いて、広告装置100に広告コンテンツを入稿したり、広告配信に関する入札を行ったりせずに、かかる入稿等を代理店に依頼する場合もある。この場合、広告装置100に広告コンテンツを入稿等するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
【0016】
ウェブサーバ30は、ユーザ端末10からアクセスされた場合に、各種ウェブページを提供するサーバ装置である。ウェブサーバ30は、例えば、ポータルサイト、ニュースサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関する各種ウェブページを提供する。
【0017】
なお、ウェブサーバ30によって配信されるウェブページには、広告コンテンツを表示するための広告枠が含まれる。そして、広告枠を含むウェブページには、広告枠に表示する広告コンテンツを取得するための広告取得命令が含まれる。例えば、ウェブページを形成するHTML(HyperText Markup Language)ファイル等には、広告装置100のURL等が広告取得命令として記述される。この場合、ユーザ端末10は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告装置100から広告コンテンツの配信を受ける。
【0018】
広告装置100は、広告コンテンツの配信を行うサーバ装置である。広告装置100は、広告主から広告配信に関する入札を受け付け、受け付けた内容に沿った配信比率を算出する。そして、広告装置100は、広告配信の要求を行ったユーザに対して、配信候補の各広告コンテンツの中から、算出した配信比率に従って抽出した広告コンテンツを配信する。
【0019】
なお、広告装置100は、広告コンテンツの配信にあたって、ユーザ端末10を識別し、広告コンテンツを配信するユーザ端末10を特定する。例えば、ユーザ端末10の識別は、ユーザ端末10のウェブブラウザと広告装置100との間でやり取りされるクッキー(cookie)にユーザ識別情報を含めることによって行うことができる。ただし、ユーザを識別する手法は上記に限られない。例えば、ユーザ端末10に専用のプログラムを設定し、かかる専用プログラムからユーザ識別情報を広告装置100に送信させてもよい。
【0020】
上記のように、
図1の例において、実施形態に係る広告装置100は、広告主から広告配信に関する入札を受け付け、所定の算出処理ののちに、広告コンテンツを配信する。以下では、広告装置100を含む広告配信システム1によって行われる広告コンテンツの配信処理の一例を流れに沿って説明する。
【0021】
まず、広告装置100は、ウェブサーバ30から広告枠に関する情報を取得する(ステップS1)。広告枠に関する情報とは、例えば、ウェブサーバ30が提供するウェブページに含まれる広告枠の数や、かかる広告枠に配信する広告コンテンツを募集する期間や、広告枠が含まれるウェブページに関する情報(例えば、ウェブページの内容をカテゴリ別に分類した情報など)などが含まれる。広告装置100は、広告枠に関する情報を記憶するとともに、広告主がかかる情報を閲覧できるように保持する。そして、広告装置100は、かかる広告枠に広告コンテンツの配信を希望する広告主から、広告配信の入札を受け付ける。
【0022】
すなわち、広告主が所定の広告枠に広告コンテンツの配信を所望した場合には、広告主は、配信を所望する広告枠と、配信させる期間(日時や時間帯など)を指定したうえで、かかる入札に対する課金額(広告料)の提示をして、広告装置100に入札する。以下では、複数の広告主が、ウェブサーバ30が提供するウェブページ40に含まれる広告枠41に広告コンテンツの配信を所望した場合を例として説明する。
【0023】
例えば、広告主CL1は、所定日において、1時間だけ広告コンテンツを配信させる権利を得るため、「100000円」を提示して、広告装置100に入札したとする(ステップS2)。同様に、広告主CL2は、広告主CL1が指定した日時と同一の日時において広告コンテンツを配信させる権利を得るため、「50000円」を提示して、広告装置100に入札する(ステップS3)。同様に、広告主CL3は、広告主CL1及びCL2が指定した日時と同一の日時において広告コンテンツを配信させる権利を得るため、「150000円」を提示して、広告装置100に入札する(ステップS4)。
【0024】
広告装置100は、広告枠41に係る入札の締切時間まで、各広告主からの入札を受け付ける。そして、広告装置100は、広告枠41に係る入札の締切時間が経過した場合に、広告枠41に配信する広告コンテンツを決定する。
【0025】
この際、広告装置100は、入札情報を基に、広告枠41に係る配信情報を作成する(ステップS5)。広告枠41に係る配信情報とは、広告枠41に配信される候補となった各広告コンテンツの情報と、各広告コンテンツがどのような比率で配信されるかを示す情報である。すなわち、広告装置100は、入札情報を基に、広告コンテンツの配信比率を算出する。具体的には、広告装置100は、広告コンテンツの配信に対する対価として広告主が支払う広告料に基づいて、各広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。例えば、広告装置100は、同一時間帯に入札した広告主の広告料の合計と、各広告主が提示した広告料との比率から、各広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。
【0026】
ここで、広告枠41の所定時間帯に、広告主CL1〜CL3が上記の金額で入札した場合を考える。この場合、広告主CL1〜CL3が提示した広告料の合計は「300000円」である。そのうち、広告主CL1が提示した広告料の占める割合は、「およそ33%(100000/300000)」となる。また、広告主CL2が提示した広告料の占める割合は、「およそ17%(50000/300000)」となる。また、広告主CL3が提示した広告料の占める割合は、「50%(150000/300000)」となる。
【0027】
この場合、広告装置100は、広告枠41の所定時間帯では、広告主CL1が入稿した広告コンテンツが「およそ33%」の割合で配信され、広告主CL2が入稿した広告コンテンツが「およそ17%」の割合で配信され、広告主CL3が入稿した広告コンテンツが「50%」の割合で配信されることになる。広告装置100は、このような広告料に応じた配信比率に関する情報を、広告枠ごと、また時間帯ごとに作成し、記憶する。
【0028】
実際に広告コンテンツが配信される場合について説明する。ユーザ端末10は、所望するウェブページを閲覧するために、ウェブサーバ30にアクセスする(ステップS6)。かかるアクセスとは、ユーザ端末10からウェブサーバ30にウェブページの取得要求を送信することを意味する。
【0029】
そして、ウェブサーバ30は、アクセスしてきたユーザ端末10に対して、ウェブページを配信する(ステップS7)。例えば、ウェブサーバ30は、ポータルサイトであるウェブページ40を配信する。
図1に示すように、ウェブページ40には、広告枠41が含まれる。
【0030】
ウェブページ40を取得したユーザ端末10は、広告枠41に含まれる広告取得要求に従い、広告装置100に広告配信の要求を送信する(ステップS8)。ここで、広告装置100は、上述した配信情報に基づいて、広告枠41に配信する広告コンテンツを抽出する。すなわち、広告装置100は、課金額に応じた比率で広告コンテンツをユーザ端末10に配信する(ステップS9)。
【0031】
ユーザ端末10は、配信された広告コンテンツをウェブページ40内に表示する。例えば、ユーザ端末10は、広告主CL3が入稿した広告コンテンツA01をウェブページ40内の広告枠41に表示する(ステップS10)。
【0032】
このように、実施形態に係る広告装置100は、広告コンテンツの配信に対する対価として広告主が支払う広告料を受け付ける。そして、広告装置100は、受け付けられた各広告コンテンツの広告料に基づいて、各広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。そして、広告装置100は、算出された比率に基づいて、各広告コンテンツを配信する。
【0033】
すなわち、実施形態に係る広告装置100は、広告料として課金した額に応じて、課金した時間帯における広告コンテンツの配信比率を決定し、配信比率に応じた広告コンテンツの配信を行う。具体的には、広告装置100によれば、配信機会に関わらず、割合に応じた広告配信を行う。このため、広告装置100によれば、インプレッション保証型広告のように在庫を抱えることなく、広告主からの広告枠への申し込みを受け付けることができる。具体的には、インプレッション保証型広告では、在庫を売ってしまった後は、それ以上の配信要求を受け付けることができなくなるが、実施形態に係る広告配信処理では、入札の締切日時が経過するまで広告主からの配信要求を受け付けることが可能となる。また、広告枠の販売側は、インプレッション保証型広告では、配信可能数の余裕(バッファ)を考慮した販売をしなければならないが、実施形態に係る配信処理では、配信機会に関わらず、配信比率に応じた配信を行うため、広告枠の在庫管理が容易となる。
【0034】
また、広告主にとっては、自身が配信期間として設定した時間帯において配信比率に応じた数の広告コンテンツが配信されることになるため、配信されるタイミングや配信数を容易に把握することができる。また、当所の予測よりも多くのPVが発生した場合には、広告主は、少ない課金額により多くの配信機会を得る可能性が生じる。そして、広告主は、インプレッション保証型広告のように売り切れの心配なく、自身が配信をさせたいと考えた日時においては、提示する広告料次第で、広告配信の機会を得ることができる。このように、実施形態に係る広告装置100によれば、柔軟に広告コンテンツの配信要求を受け付けることができる。
【0035】
以下、上述した広告配信処理を実行する広告装置100を含む広告配信システム1について、具体的構成及び具体的処理の内容について図面を参照して説明する。
【0036】
〔2.広告装置の構成〕
まず、
図2を用いて、実施形態に係る広告装置100の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る広告装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、広告装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、広告装置100は、広告装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0037】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。かかる通信部110は、図示しないネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、ユーザ端末10や、広告主端末20や、ウェブサーバ30との間で情報の送受信を行う。
【0038】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、広告枠記憶部121と、入札情報記憶部122と、配信情報記憶部123とを有する。
【0039】
(広告枠記憶部121について)
広告枠記憶部121は、広告コンテンツが表示される広告枠に関する情報を記憶する。ここで、
図3に、実施形態に係る広告枠記憶部121の一例を示す。
図3は、実施形態に係る広告枠記憶部121の一例を示す図である。
図3に示した例では、広告枠記憶部121は、「広告枠ID」、「掲載ページ」、「募集期間」といった項目を有する。
【0040】
「広告枠ID」は、広告枠を識別するための識別情報を示す。また、「掲載ページ」は、広告枠が含まれるウェブページを示す。
図3に示した例では、掲載ページは「AAA」などの概念で記載されているが、実際には、ウェブページを特定するURLなどが記載される。
【0041】
「募集期間」は、広告枠に表示する広告コンテンツを募集する期間を示す。募集期間は、例えば、広告枠を提供するウェブサーバ30の管理者等によって設定される。
【0042】
すなわち、
図3では、広告枠ID「F01」によって識別される広告枠は、掲載ページ「AAA」に含まれており、「2015年4月1日から2015年7月1日」までの期間で表示する広告コンテンツを募集している一例があることを示している。
【0043】
なお、以下では、
図3に示した広告枠IDに記憶されている識別情報を広告枠の参照符号として用いる場合がある。例えば、広告枠ID「F01」によって識別される広告枠を「広告枠F01」と表記する場合がある。
【0044】
また、広告枠記憶部121には、掲載ページにおける広告枠の配置に関する情報などが含まれてもよい。例えば、広告枠の配置に関する情報には、ユーザ端末10が掲載ページを表示した最初の画面(ファーストビュー)に広告枠が含まれるかや、広告枠の大きさなどが含まれる。
【0045】
(入札情報記憶部122について)
入札情報記憶部122は、広告主から受け付ける入札に関する情報を記憶する。ここで、
図4に、実施形態に係る入札情報記憶部122の一例を示す。
図4は、実施形態に係る入札情報記憶部122の一例を示す図である。
図4に示した例では、入札情報記憶部122は、「広告主ID」、「広告コンテンツID」、「入札広告枠」、「配信期間」、「課金額」といった項目を有する。
【0046】
「広告主ID」は、広告主又は広告主端末20を識別するための識別情報を示す。また、「広告コンテンツID」は、広告主から広告装置100に入稿される広告コンテンツを識別するための識別情報を示す。
【0047】
なお、実際にユーザ端末10に配信される広告コンテンツのデータは、広告装置100とは別に備えられた所定の広告配信サーバに記憶されてもよい。この場合、広告装置100は、入札情報記憶部122に記憶された広告コンテンツIDに基づいて、外部の広告配信サーバに記憶された広告コンテンツを特定する。そして、広告装置100は、広告配信サーバに対して、特定された広告コンテンツをユーザ端末10に対して配信するよう制御する。
【0048】
「入札広告枠」は、広告主が入札を行っている広告枠を識別するための情報を示す。「配信期間」は、入稿した広告コンテンツを配信させる期間を示す。配信期間は、例えば、入札の申し入れ時に広告主から指定を受け付けることにより設定される。
【0049】
「課金額」は、広告コンテンツの配信に対する対価として広告主が支払う広告料の額を示す。例えば、広告主は、広告枠と配信期間を指定するとともに、かかる配信に対する対価として課金する額を提示して入札を行う。後述するように、広告装置100は、広告主から課金された広告料について所定の単位時間ごとに分配したのち、広告コンテンツの配信比率を算出する処理を行う。例えば、実施形態に係る広告装置100は、所定の単位時間を「1時間」として処理を行う。
【0050】
すなわち、
図4では、広告主ID「CL11」によって識別される広告主が、広告コンテンツID「A11」で識別される広告コンテンツを入稿した一例を示している。この一例において、広告主CL11は、広告コンテンツA11を表示させる広告枠として広告枠「F01」を指定して入札を行っており、広告コンテンツA11の配信を所望する期間は「2015年4月1日10時00分から2015年4月5日10時00分」までであり、かかる入札に対する課金額は「2000000」円であることを示している。
【0051】
なお、
図4では、1の広告主が1つの広告コンテンツを入稿している例を示したが、この例に限られず、広告主は、複数の広告コンテンツを入稿してもよい。また、広告主は、所定の期間までは広告コンテンツを入稿しなくともよい。すなわち、広告装置100は、広告コンテンツの入稿を要しなくても、広告主からの入札を受け付けることができる。また、上記では、所定の単位時間を「1時間」としたが、これに限られず、単位時間は任意に設定可能である。
【0052】
(配信情報記憶部123について)
配信情報記憶部123は、広告コンテンツの配信に関する情報を記憶する。ここで、
図5に、実施形態に係る配信情報記憶部123の一例を示す。
図5は、実施形態に係る配信情報記憶部123の一例を示す図である。
図5に示した例では、配信情報記憶部123は、「広告枠ID」、「配信日」、「配信時間」、「締切日時」、「入札者」、「課金額」、「配信比率」といった項目を有する。
【0053】
「広告枠ID」は、
図3に示す広告枠IDの項目に対応する。「配信日」は、広告枠に対して広告コンテンツが配信される日を示す。「配信時間」は、広告枠に対して広告コンテンツが配信される時間を所定の単位時間ごとに示したものである。実施形態において、単位時間は「1時間」であるものとする。すなわち、広告コンテンツの配信比率の算出などは、60分を1単位として処理される。
【0054】
「締切日時」は、広告枠に対する入札が締め切られる時間を示す。「入札者」は、広告枠及び配信時間を指定して入札した広告主を示す。例えば、同一の広告枠であって、同一の配信時間に入札をした広告主の全てが「入札者」に該当する。
【0055】
「課金額」は、広告コンテンツの配信に対する対価として広告主が支払う広告料の額であり、ここでは、単位時間に対応する課金額を示している。すなわち、広告主が入札時に提示した課金額のうち、単位時間に分配された課金額を示している。かかる単位時間毎の課金額は、広告主によって手動で設定されてもよいし、広告装置100によって自動的に分配されてもよい。
【0056】
「配信比率」は、広告コンテンツが配信される回数の比率を示す。配信比率は、後述する算出部133により算出され、例えば、各広告主が指定した単位時間における課金額の合計と、自身が提示した課金額との割合により求められる。
【0057】
すなわち、
図5では、広告枠ID「F11」によって識別される広告枠に、「2015年4月1日」の「10時00分から11時00分」までに広告コンテンツを配信させる権利に係る入札は「2015年4月1日5時00分」に締め切られる一例を示している。この一例において、「10時00分から11時00分」の単位時間における時間帯に入札を行った広告主は「CL21」と、「CL22」と、「CL23」であり、それぞれの時間帯ごとの課金額は「10000」円と、「15000」円と、「5000」円であることを示している。また、かかる時間帯における広告コンテンツの配信比率は、広告主CL21の入稿した広告コンテンツが「0.33(33%)」であり、広告主CL22の入稿した広告コンテンツが「0.50(50%)」であり、広告主CL23の入稿した広告コンテンツが「0.17(17%)」であることを示している。
【0058】
(制御部130について)
制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(抽出プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0059】
図2に示すように、制御部130は、取得部131と、受付部132と、算出部133と、受信部134と、配信部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0060】
(取得部131について)
取得部131は、広告装置100が行う処理に用いられる情報を取得する。例えば、取得部131は、広告枠に関する情報を取得する。なお、取得部131は、広告枠に関する情報をウェブサーバ30から取得してもよいし、広告装置100の管理者によって、手動で入力される情報を取得してもよい。
【0061】
また、取得部131は、取得した情報を記憶部120内に適宜格納する。例えば、取得部131は、取得した広告枠に関する情報を広告枠記憶部121に格納する。また、取得部131は、格納後の情報が更新されたことを取得した場合には、適宜、広告枠記憶部121の情報を更新する。
【0062】
(受付部132について)
受付部132は、広告コンテンツを配信させるための権利に関する入札を受け付ける。具体的には、受付部132は、広告主が広告枠と配信期間とを指定して行う入札を受け付ける。
【0063】
また、受付部132は、広告コンテンツの配信に対する対価として広告主が支払う広告料を受け付ける。受付部132は、広告主が指定した広告枠と、配信期間と、提示した広告料とを対応付けて、入札情報記憶部122に受け付けた情報を格納する。
【0064】
また、受付部132は、広告コンテンツの入稿を受け付ける。受付部132は、受け付けた広告コンテンツごとにIDを発行し、広告主ID等と対応付けて、入札情報記憶部122に格納する。なお、受付部132は、1つの入札情報について、複数の広告コンテンツを受け付けてもよい。
【0065】
また、受付部132は、締切時間を経過するまでは、一度入札を行った広告主からの追加の課金を受け付けてもよい。
【0066】
(算出部133について)
算出部133は、受付部132によって受け付けられた広告料に基づいて、各広告コンテンツが配信される比率を算出する。具体的には、算出部133は、受付部132が配信期間とともに広告料を受け付けた場合に、各広告主の指定した配信期間が重複する各広告コンテンツの広告料の額に基づいて、その配信期間において各広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。
【0067】
また、算出部133は、配信期間が含む所定の単位時間ごとに広告料を分配し、分配された額に基づいて、各単位時間において各広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。そして、算出部133は、算出した配信比率に関する情報などを配信情報記憶部123に格納する。
【0068】
図5を例として説明する。広告枠F11において、「2015年4月1日10時00分〜11時00分」までの入札が行われている場合に、算出部133は、受付部132が入札を受け付ける度に、現時点で入札を行っている広告主の課金額及び配信比率を算出する。例えば、算出部133は、課金額について、広告主が指定した配信期間が含む所定の単位時間ごとに均等に分配することにより算出する。すなわち、配信期間を「24時間」とした入札における課金額が「100000円」であった場合には、算出部133は、単位時間における課金額を「(100000/24)円」として算出する。
【0069】
そして、算出部133は、単位時間における課金額と、全広告主の課金額との割合に基づいて、配信比率を算出する。
図5に示す例で、広告枠F11において、「2015年4月1日10時00分〜11時00分」までの入札が締め切られたとする。この場合、算出部133は、例えば、広告主CL21が入稿する広告コンテンツの配信比率を「10000/(10000+15000+5000)=0.33」として算出する。
【0070】
(受信部134について)
受信部134は、広告コンテンツの配信要求を受信する。具体的には、受信部134は、ウェブページを表示するユーザ端末10から送信される要求であって、ウェブページに含まれる広告枠で表示する広告コンテンツの配信に関する要求を受信する。この場合、受信部134は、広告配信の要求として、広告コンテンツを配信する広告枠を特定する情報についても併せて受信する。
【0071】
(配信部135について)
配信部135は、受信部134が受信した要求に応じて、広告コンテンツを配信する。具体的には、配信部135は、算出部133によって算出された比率に基づいて、配信要求に対応する広告枠に入札した広告主が入稿した広告コンテンツを配信する。
【0072】
すなわち、配信部135は、広告枠に広告コンテンツを配信するにあたり、当該広告枠に対応する配信情報を配信情報記憶部123から参照する。そして、配信部135は、広告枠に配信される候補となっている各広告コンテンツの中から、配信比率に応じて、配信する広告コンテンツを抽出する。配信部135は、例えば、候補となっている各広告コンテンツを所定の順番に抽出する手法でもよいし、乱数によりランダムに広告コンテンツを抽出してもよい。
【0073】
なお、上述のように、実際に配信される広告コンテンツのデータ自体は、広告装置100に係る記憶部120内に記憶されていなくてもよい。例えば、配信部135は、外部に備えられた所定の広告配信サーバに広告配信の制御命令を送信することで、配信部135が抽出した広告コンテンツをユーザ端末10に配信させることができる。
【0074】
〔3.広告配信処理手順〕
次に、
図6及び
図7を用いて、実施形態に係る広告装置100による算出処理及び広告配信処理の手順について説明する。以下においては、
図6を参照して広告装置100による算出処理手順を説明し、
図7を参照して広告装置100による広告配信処理手順を説明する。
【0075】
まず、
図6を用いて、実施形態に係る広告装置100による算出処理手順について説明する。
図6は、実施形態に係る広告装置100による算出処理手順を示すフローチャートである。
【0076】
図6に示すように、取得部131は、ウェブサーバ30から広告枠情報を取得する(ステップS101)。そして、受付部132は、取得部131が取得した情報に基づいて、広告主から入札を受け付ける(ステップS102)。
【0077】
そして、受付部132は、所定の広告枠について、締切日時が経過したか否かを判定する(ステップS103)。締切日時が経過していない場合には(ステップS103;No)、受付部132は、広告主から入札の受け付けを継続する。
【0078】
一方、締切時間が経過した場合には(ステップS103;Yes)、算出部133は、現時点での入札に係る広告料に基づいて、広告枠に対する配信比率を確定させる(ステップS104)。以上により、広告装置100による算出処理は完了する。
【0079】
次に、
図7を用いて、実施形態に係る広告装置100による広告配信処理手順を説明する。
図7は、実施形態に係る広告装置100による広告配信処理手順を示すフローチャートである。
【0080】
図7に示すように、受信部134は、ユーザ端末10から広告配信の要求を受信したか否かを判定する(ステップS201)。そして、受信部134は、広告配信の要求を受信していない場合(ステップS201;No)、受信するまで待機する。
【0081】
一方、広告配信の要求を受信した場合(ステップS201;Yes)、受信部134は、広告配信に関する要求を配信部135に渡す。そして、配信部135は、配信要求に係る広告枠の配信情報を参照する(ステップS202)。これにより、配信部135は、配信要求に係る広告枠の配信候補となっている広告コンテンツや、各広告コンテンツの配信比率を取得する。
【0082】
そして、配信部135は、配信比率に基づき、配信する広告コンテンツを抽出する(ステップS203)。そして、配信部135は、配信要求を送信したユーザ端末10に対して、抽出された広告コンテンツを配信する(ステップS204)。以上により、広告装置100による広告配信処理は完了する。
【0083】
〔4.変形例〕
上述した広告装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、広告装置100の他の実施形態について説明する。
【0084】
〔4−1.予測数の利用〕
取得部131は、広告枠情報とともに、広告枠にかかる配信機会の予測数に関する情報を取得してもよい。上記のように、ウェブページに含まれる広告枠で表示される広告コンテンツの配信機会は、ユーザ端末10のPVにより発生する。そのため、取得部131は、各ウェブページのアクセスログ等に基づいて予測されるPV数を取得し、かかる情報を処理に用いることができる。
【0085】
例えば、取得部131は、
図8に示すような予測PV数を記憶するデータテーブルを作成する。
図8は、変形例に係る予測PVテーブル124の一例を示す図である。
図8に示すように、予測PVテーブル124は、「広告枠ID」、「予測対象日」、「時間帯」、「予測PV」といった項目を有する。
【0086】
「広告枠ID」は、
図5に示す同様の項目に対応する。「予測対象日」は、PVが集計される日を示す。「時間帯」は、PVを集計する単位時間であり、
図8に示す例では、「1時間」ごとに時間帯が設定されている。「予測PV」は、時間帯ごとに予測されるPV数を示す。
【0087】
すなわち、
図8では、広告枠F31における「2015年4月1日」の「5時00分〜6時00分」までの予測PV数は「650」回であり、「2015年4月1日」の合計予測PV数は「100000」回である一例を示している。
【0088】
取得部131が単位時間ごとの配信機会の予測数を取得した場合、算出部133は、取得部131によって取得された予測数に応じて、受け付けた広告コンテンツの広告料を単位時間ごとに分配するような処理を行ってもよい。例えば、算出部133は、広告主が指定する配信期間において、予測数が示す割合に基づいて広告料の課金額を分配することにより、予測される配信機会に対して適切な課金をすることができる。
【0089】
上記の処理について
図9を用いて説明する。
図9は、変形例に係る配信情報記憶部123の一例を示す図である。なお、
図9では、締切日時及び配信比率の項目は省略する。
【0090】
例えば、広告主CL31が、配信期間「2015年4月1日」を指定し、「100000」円の広告料を課金して入札を行ったとする。この場合、上記の実施形態では、それぞれの配信時間における課金額は「100000/24」により算出される。一方、変形例では、算出部133は、広告枠F31に係る予測PVテーブル124の予測PV数を参照し、予測PV数と同じ割合になるよう、課金額を分配する。すなわち、
図9に示すように、広告主CL31の課金額は、予測PV数と対応する割合で分配される。
【0091】
このように、予測PV数と対応する割合で課金額が自動的に分配されることにより、広告主は、適切な広告コンテンツの配信を期待できる。例えば、配信期間全体に均等に課金額が分配されるよりも、予測PV数が多い時間帯に課金額が多く分配されることにより、広告主は、より広告配信の機会を多くすることができる。また、予測PV数が少ない時間帯では課金額が低く分配されるため、広告主は、配信機会が少ない時間帯での無駄な課金を抑えることができる。
【0092】
〔4−2.課金額〕
上記実施形態では、広告主が入札時に提示した広告料に応じて、広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する例を示した。ここで、広告装置100は、提示された広告料について、所定の処理を行うことにより、入札に関する優遇措置などを採りいれてもよい。
【0093】
例えば、算出部133は、広告主が広告料を提示した時点と、広告コンテンツが配信される時点との間隔が長いほど、広告コンテンツが配信される回数の比率を高く算出するような優遇措置を採りいれてもよい。すなわち、算出部133は、入札においてより早く入札を行った広告主ほど、同額の課金をした広告主との競合において、有利になるような算出処理を行う。
【0094】
一例として、算出部133は、締切日時の所定の時間前までに入札を行った広告主について、かかる広告主が提示した広告料に所定の掛け率を乗じて、実質的な課金額を算出する。例えば、算出部133は、締切日時の2か月前までに入札を行った広告主について、かかる広告主が提示した広告料に「1.2」の掛け率を乗じ、締切日時の1か月前までに入札を行った広告主について、かかる広告主が提示した広告料に「1.1」の掛け率を乗じるといった算出処理を行う。これにより、広告主は、実際に提示した広告料よりも多くの広告料を課金したものとして扱われる。この点について、
図10を用いて説明する。
【0095】
図10は、変形例に係る配信情報記憶部123の一例を示す図である。
図10に示すように、変形例に係る配信情報記憶部123には、上記の実施形態と比較して、「掛け率」、「実質課金額」の項目が追加される。
【0096】
「掛け率」は、課金額の調整処理のため、広告主が提示した広告料の課金額に乗じる所定の割合である。「実質課金額」は、課金額に掛け率を乗じた結果である。例えば、
図10では、広告主CL41は、締切日時の2か月前までに広告料を提示したことにより、提示した課金額に対して掛け率「1.2」が乗じられる。また、広告主CL43は、締切日時の1か月前までに広告料を提示したことにより、提示した課金額に対して掛け率「1.1」が乗じられる。
【0097】
算出部133は、締切日時が経過して配信比率を確定させる際には、実質課金額に基づいて配信比率を算出する。例えば、算出部133は、広告主CL41が入稿する広告コンテンツの配信比率について、「12000/(12000+15000+5500)=0.37」を算出する。
【0098】
このように、広告装置100は、早めに入札を行った広告主の課金額に対する調整を行い、所定の優遇を設ける。これにより、広告装置100によれば、広告枠への早めの入札を促進させることができるとともに、早めに入札を行った広告主と直前に入札を行う広告主との公平性を保つことができる。なお、入札情報記憶部122や配信情報記憶部123には、広告主が入札を行い、広告料を提示した時刻などが記憶されてもよい。
【0099】
また、所定の調整による優遇は、入札時期によるものに限られない。例えば、広告装置100は、知名度が高く、広告コンテンツを配信することにより、掲載サイトの評判の向上等が認められるような広告主に対して所定の調整を行ってもよい。また、広告装置100は、広告主との取引量に応じて、所定の調整を行ってもよい。例えば、広告装置100は、一定の金額以上を広告料として提示する広告主や、頻繁に入札を行う広告主に対して、所定の調整を行うことができる。
【0100】
〔4−3.配信対象〕
上記実施形態では、広告装置100は、広告主の広告枠に対する入札を受け付ける例を示した。ここで、広告装置100は、広告枠ではなく、掲載サイトごとや、サイトのカテゴリごとなど、広告コンテンツが表示されるページに対する入札を受け付けてもよい。この場合、広告装置100は、広告枠に係る情報とともに、広告枠が含まれるウェブサイトの提供者や、ウェブサイトが含むカテゴリなどを取得する。この点について、
図11を用いて説明する。
【0101】
図11は、変形例に係る広告枠記憶部121の一例を示す図である。
図11に示すように、変形例に係る広告枠記憶部121には、上記の実施形態と比較して、「サイト提供者」、「サイトカテゴリ」の項目が追加される。
【0102】
「サイト提供者」は、ウェブサイトを提供する者を示す。例えば、サイト提供者は、ウェブサイトを用いて情報を発信する会社や法人である。「サイトカテゴリ」は、ウェブサイトの内容を分類したカテゴリを示す。
図11に例示するように、サイトカテゴリは、「スポーツ」や「旅行」など、ウェブサイトが提供する情報の内容を示す。
【0103】
広告主は、例えば、掲載サイト自体や、サイト提供者や、サイトカテゴリを指定した入札を行うことができる。これにより、広告主は、指定した広告枠に限定されず、指定した内容に適合する表示場所に広告コンテンツを配信させることができる。例えば、広告装置100が、掲載サイトごとの入札を受け付ける場合、広告コンテンツを表示させる広告枠を含む掲載サイト(ウェブページ)の指定を広告料とともに受け付ける。そして、広告装置100は、掲載サイトの指定が重複する広告コンテンツに対応する広告料に基づいて、掲載サイトが含むいずれかの広告枠に各広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。そして、広告装置100は、算出された比率に基づいて、各広告コンテンツを掲載サイトが含むいずれかの広告枠に配信する。これにより、広告主は、指定したサイトやウェブページに広告コンテンツを表示させることができる。また、広告主は、掲載サイトの指定ではなく、サイトが提供する情報の内容のカテゴリ別に入札してもよい。具体的には、広告主は、スポーツ関係の情報を提供するウェブサイトを対象として、自身の広告コンテンツを配信させることができる。
【0104】
また、上記では、主に広告枠を含むウェブページについて説明したが、広告を表示するコンテンツはウェブページに限られない。例えば、広告装置100は、ウェブサーバ30ではなく、主にスマートフォン等で使用されるアプリを提供するサーバから、広告枠に関する情報を取得してもよい。この場合、広告主は、かかるアプリの使用時に表示される広告コンテンツについて入札することができる。
【0105】
また、広告主は、ウェブページやアプリ等のコンテンツを提供する側を指定するのではなく、ユーザを指定して入札を行ってもよい。例えば、広告装置100は、ネットワーク広告において利用されているターゲティング広告の手法を用いて、ユーザ情報(ユーザの性別、年齢、居住地、年収等)を取得する。この場合、広告装置100は、広告コンテンツが配信されるユーザ端末10のユーザに関する条件の指定を広告料とともに受け付ける。例えば、広告主は、「男性の20代」のユーザを条件として配信期間とともに指定し、広告コンテンツを配信させる権利を得るための入札を行う。そして、広告装置100は、ユーザに関する条件の指定が重複する広告コンテンツに対応する広告料に基づいて、ユーザに関する条件の指定に適合するいずれかのユーザ端末10に各広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。そして、広告装置100は、算出された比率に基づいて、各広告コンテンツを条件の指定に適合するいずれかのユーザ端末10に配信する。
【0106】
〔4−4.課金額〕
上記実施形態では、広告装置100は、所定の単位時間において競合した各広告主について、課金額に応じた配信比率を算出する例を示した。ここで、広告装置100は、異なる課金体系により入稿が行われた広告コンテンツとの競合により、配信比率を算出してもよい。
【0107】
例えば、広告装置100は、同一の広告枠について、上記実施形態における時間ごとの課金額が指定された広告コンテンツの他に、成果型広告コンテンツとの競合により配信比率を算出する。成果型広告コンテンツとは、何らかのユーザの操作により課金が行われる広告コンテンツであり、例えば、クリック課金型広告コンテンツである。
【0108】
クリック課金型広告コンテンツでは、1クリックに対する課金額が設定されている。ここで、算出部133は、受付部132によって受け付けられた広告コンテンツに対応する広告料の額と、クリック課金型広告コンテンツの課金体系を広告コンテンツの広告料に対応させた額とに基づいて、各広告コンテンツ及びクリック課金型広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。
【0109】
例えば、算出部133は、クリック課金型広告コンテンツのCTR(Click Through Rate)を取得する。そして、算出部133は、単位時間におけるCTRと1クリックの課金額とに基づいて、単位時間ごとに対応させた課金額を算出する。そして、算出部133は、対応させた課金額と、入札を行った広告主が提示した課金額との割合により、1つの広告枠で配信される各広告コンテンツ及びクリック課金型広告コンテンツの配信比率を算出する。
【0110】
このように、広告装置100は、1つの広告枠に対して、異なる課金体系により入稿された広告コンテンツを競合の対象として含めてもよい。これにより、広告装置100は、課金に対する適切な競合を行わせることができる。すなわち、広告枠に配信する全広告コンテンツを実施形態に係る入札方式で行った場合には、極めて低い額の課金によっても、広告コンテンツが高い割合で配信される事態が起こりうる。すなわち、広告装置100は、異なる課金体系の広告コンテンツを競合として含めることにより、単位時間における基準となるような適性価格が提示された広告コンテンツを含めることができるので、適切な価格で入札を受け付けることができる。なお、広告装置100は、入札に関して最低金額を設定する方式を採用して、入札を受け付けてもよい。
【0111】
〔4−5.システム構成〕
上記実施形態では、広告装置100が含む制御部130の各処理によって、広告配信処理が行われる例を示した。ここで、広告装置100は、上記で説明した処理部を有するような複数の装置によって実現されてもよい。
【0112】
例えば、広告装置100は、広告枠の情報を保持し、広告主端末20から入札を受け付ける受付装置と、配信比率を算出する算出装置と、ユーザ端末10からの要求に応じて広告コンテンツを配信する配信装置とによって実現されてもよい。この場合、広告配信システム1は、上記の受付装置と、算出装置と、配信装置とを含む。そして、広告配信システム1は、受付装置と、算出装置と、配信装置との各処理により、上記の広告配信処理を実現する。また、広告配信システム1には、広告枠の情報や、予測PV数を取得する取得装置等が適宜含まれてもよい。
【0113】
〔4−6.配信態様〕
上記実施形態においては、広告装置100は、広告コンテンツの配信に対する対価として広告主が支払う広告料に基づいて算出された比率に基づいて、各広告コンテンツを配信する例を示した。すなわち、上記実施形態では、いわゆるインプレッション保証型広告におけるインプレッション数(ユーザ端末10に表示された回数)に対応する配信回数を、算出された比率に応じて配信する例について示した。ここで、広告装置100が算出する比率は、広告コンテンツが配信される回数に限られるものではない。
【0114】
すなわち、広告装置100は、受け付けられた広告料に基づいて、各広告コンテンツが配信されることにより生じる利益に対する比率を算出し、算出された比率に基づく配信を行ってもよい。ここで、各広告コンテンツが配信されることにより生じる利益とは、直接的には、ユーザに広告コンテンツが視聴される数や、視聴される時間を示し、また、間接的には、ユーザに広告コンテンツが視聴されることで生じる利益などを含む。例えば、広告装置100は、受け付けられた広告料に基づいて、各広告コンテンツが特定の対象に配信される比率を算出する。
【0115】
一例として、広告装置100は、特定の対象として、UU(ユニークユーザ)に配信される比率を算出することができる。この場合、広告装置100は、単に広告コンテンツが配信される回数を計数するのでなく、特定のユーザに広告コンテンツが配信された場合に「1」を計数する。言い換えれば、広告装置100は、同一ユーザに同じ広告コンテンツが配信された場合には、配信数として計数しない場合がある。このように、広告装置100は、広告料に基づき算出された比率のUUに各広告コンテンツを配信することができる。これにより、広告装置100は、例えば、特定のユーザが頻繁にウェブページ等を閲覧し多数の配信機会を発生させることで、広告コンテンツが幅広いユーザに配信される機会が失われること等を防止できる。なお、UUなど、特定の対象を計数した数をリーチ数と表現する場合がある。すなわち、広告装置100は、いわゆるインプレッション保証型広告におけるインプレッション数に対応した配信のみならず、算出された比率に応じたリーチ数の配信を行うことも可能である。
【0116】
また、広告装置100は、特定の対象として、所定のユーザ端末10内にインストールされたブラウザに配信される回数の比率を算出することができる。この場合、広告装置100は、所定のユーザ端末10内にインストールされたブラウザに広告コンテンツが配信された場合に「1」を計数する。言い換えれば、広告装置100は、既に広告コンテンツが配信された同一ブラウザに新たに同一広告コンテンツが配信された場合には、配信数として計数しない場合がある。例えば、広告装置100は、ブラウザとの間で送受信される識別情報(クッキーなど)に基づいて、ブラウザを特定することができる。
【0117】
また、広告装置100は、例えば、表示された時間に応じて課金額が算出される契約の広告コンテンツの配信を行うこともできる。この場合、広告装置100は、広告料に基づいて、広告コンテンツが表示される時間の比率を算出することができる。そして、広告装置100は、算出された広告コンテンツが表示される時間の比率に基づいて、広告コンテンツを配信する。広告コンテンツを表示するユーザ端末10は、広告装置100から配信された広告コンテンツに設定された時間比率に応じて、ブラウザ上で表示されている広告コンテンツを切り替えることにより、設定された比率に応じて各広告コンテンツを表示してもよい。
【0118】
〔4−7.広告コンテンツ数〕
上記実施形態では、1人の広告主が、1つの広告コンテンツを入稿する例を示した。例えば、
図4に示すように、広告主CL11が、1つの広告コンテンツA11を入稿する例を示した。
【0119】
しかし、広告主は、複数の広告コンテンツを入稿してもよい。また、広告装置100は、複数の広告コンテンツについて、広告主から受け付ける広告料に基づいた配信比率を算出するようにしてもよい。この場合、広告装置100は、受け付けた広告料を複数の広告コンテンツに自動的に分配してもよいし、広告主から各広告コンテンツに対応する広告料の指定を受け付けてもよい。
【0120】
〔5.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る広告装置100は、例えば
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告装置100を例に挙げて説明する。
図12は、広告装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0121】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
【0122】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網500を介して他の機器へ送信する。
【0123】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0124】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に記憶されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0125】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0126】
〔6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0127】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図2に示した取得部131と、受付部132とは統合されてもよい。また、例えば、記憶部120に記憶される情報は、所定のネットワークを介して、外部に備えられた記憶装置に記憶されてもよい。
【0128】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0129】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る広告装置100を含む広告配信システム1は、受付部132と、算出部133と、配信部135とを含む。受付部132は、広告コンテンツの配信に対する対価として広告主が支払う広告料を受け付ける。算出部133は、受付部132によって受け付けられた広告料に基づいて、各広告コンテンツが配信される比率を算出する。配信部135は、算出部133によって算出された比率に基づいて、各広告コンテンツを配信する。
【0130】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、広告料として広告主が課金した額に応じて広告コンテンツの配信比率を決定し、配信比率に応じた広告コンテンツの配信を行う。このため、広告配信システム1によれば、広告の在庫に関係なく、広告主からの広告配信の要求を受け付けることができる。また、広告配信システム1によれば、在庫管理をすることを要しないため、締切日時が経過する直前まで、広告主から配信要求を受け付けることができる。結果として、広告配信システム1は、広告主の詳細な広告配信の要望に応えることができる。このように、広告配信システム1によれば、柔軟に広告コンテンツの配信要求を受け付けることができる。
【0131】
また、受付部132は、広告コンテンツが配信される配信期間の指定とともに広告料を受け付ける。そして、算出部133は、配信期間の指定が重複する各広告コンテンツの広告料に基づいて、配信期間において各広告コンテンツが配信される回数の比率を算出する。
【0132】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、広告主から配信期間の指定を受け付ける。これにより、広告主は、詳細に配信を希望する機会を指定することが可能になる。また、配信比率は、配信期間が重複する広告コンテンツ同士により行われるため、広告主は、自身が配信を強く希望する期間においては課金額を増資するなど、柔軟な対応を行うことができる。
【0133】
また、算出部133は、配信期間が含む所定の単位時間ごとに広告料を分配し、分配された広告料に基づいて、各単位時間において各広告コンテンツが配信される比率を算出する。
【0134】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、所定の単位時間を設け、単位時間ごとの配信比率を算出する。これにより、広告主は、ある程度の長期間を配信期間として設定した場合であっても、自動的に単位時間ごとの配信比率により広告コンテンツが配信されるため、個々の時間帯における課金額の設定などの煩わしい手間を省くことができる。
【0135】
また、実施形態に係る広告配信システム1は、単位時間ごとの配信機会の予測数を取得する取得部131をさらに備える。算出部133は、取得部131によって取得された予測数に応じて、受け付けた広告コンテンツの広告料を単位時間ごとに分配する。
【0136】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、予測数に基づいた課金額の分配を自動的に行う。これにより、広告主にとっては、配信機会が少なく予測される単位時間においては少ない課金額で、配信機会が多く予測される単位時間においては多い課金額による入札が自動で行われるため、効率良く入札処理を行うことができる。
【0137】
また、算出部133は、広告主が広告料を提示した時点と、広告コンテンツが配信される時点との間隔が長いほど、広告コンテンツが配信される比率を高く算出する。
【0138】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、広告主の入札時期によって所定の調整がなされるような、優遇的な処理を行うことができる。これにより、広告配信システム1は、広告主からの早期の入札を促進させることができるとともに、早期に入札を行う広告主と、締切直前に入札を行う広告主との公平性を担保することができる。
【0139】
また、受付部132は、実施形態に係る広告コンテンツとは異なる課金体系を有する成果型広告コンテンツ(例えば、クリック課金型広告コンテンツ)を配信候補とする要求を受け付ける。算出部133は、受付部132によって受け付けられた広告料の額と、成果型広告コンテンツの課金体系を、受け付けられた広告料に対応させた額とに基づいて、各広告コンテンツ及び成果型広告コンテンツが配信される比率を算出する。
【0140】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、1つの広告枠に対して、異なる課金体系により入稿された広告コンテンツを競合の対象として含める。すなわち、広告配信システム1は、異なる課金体系の広告コンテンツを競合として含めることにより、単位時間における基準となるような適性価格が提示された広告コンテンツを含めることができるので、適切な価格で入札を受け付けることができる。
【0141】
また、受付部132は、所定の広告枠が指定された広告コンテンツの配信に対する対価として広告料を受け付ける。算出部133は、所定の広告枠の指定が重複する広告コンテンツに対応する広告料に基づいて、各広告コンテンツが所定の広告枠に配信される比率を算出する。配信部135は、算出部133によって算出された比率に基づいて、各広告コンテンツを所定の広告枠に配信する。
【0142】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、広告主が配信を所望する広告枠を指定した入札を受け付ける。これにより、広告配信システム1によれば、広告主は、自身が所望する枠に対して広告コンテンツを配信させることができる。また、上述のように、広告配信システム1によれば、在庫数に限られず、広告主は入札を行うことができるため、広告配信の機会を失わないという利点がある。
【0143】
また、受付部132は、広告コンテンツを表示させる広告枠を含むコンテンツ(例えば、ウェブページ)の指定を広告料とともに受け付ける。算出部133は、コンテンツの指定が重複する広告コンテンツに対応する広告料に基づいて、コンテンツが含むいずれかの広告枠に各広告コンテンツが配信される比率を算出する。配信部135は、算出部133によって算出された比率に基づいて、各広告コンテンツをコンテンツが含むいずれかの広告枠に配信する。
【0144】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、広告枠のみならず、広告コンテンツが表示されるウェブページ等の指定を受け付ける。これにより、広告主は、希望するウェブページでの広告配信を容易に行うことができる。
【0145】
また、受付部132は、広告コンテンツを表示させる広告枠を含むコンテンツのカテゴリの指定を広告料とともに受け付ける。算出部133は、カテゴリの指定が重複する広告コンテンツに対応する広告料に基づいて、カテゴリに対応するいずれかのコンテンツが含む広告枠に各広告コンテンツが配信される比率を算出する。配信部135は、算出部133によって算出された比率に基づいて、各広告コンテンツをカテゴリに対応するいずれかのコンテンツが含む広告枠に配信する。
【0146】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、広告枠のみならず、広告コンテンツが表示されるウェブページ等のカテゴリの指定を受け付ける。すなわち、広告主は、広告コンテンツの内容とマッチングしたウェブページを抽出して広告コンテンツを表示させることができる。これにより、広告主は、より広告コンテンツの広告効果が高まることが期待できる。
【0147】
また、受付部132は、広告コンテンツが配信されるユーザ端末10(端末装置の一例)のユーザに関する条件の指定を広告料とともに受け付ける。算出部133は、ユーザに関する条件の指定が重複する広告コンテンツに対応する広告料に基づいて、ユーザに関する条件の指定に適合するいずれかのユーザ端末10に各広告コンテンツが配信される比率を算出する。配信部135は、算出部133によって算出された比率に基づいて、各広告コンテンツをユーザに関する条件の指定に適合するいずれかのユーザ端末10に配信する。
【0148】
このように、実施形態に係る広告配信システム1は、広告枠のみならず、広告コンテンツを視聴するユーザの指定を受け付ける。すなわち、広告主は、広告コンテンツの内容とマッチングしたユーザを抽出して広告コンテンツを表示させることができる。これにより、広告主は、広告効果の向上が期待できるとともに、広告コンテンツに関心のなさそうなユーザ層を排除して広告配信を行うことができるため、広告費用を抑えることが期待できる。
【0149】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0150】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。