(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6355619
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】発泡フォームを含む化粧料組成物担体
(51)【国際特許分類】
A61K 8/02 20060101AFI20180702BHJP
A61Q 1/02 20060101ALI20180702BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20180702BHJP
A61K 8/04 20060101ALI20180702BHJP
A61K 8/87 20060101ALI20180702BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20180702BHJP
A45D 34/04 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
A61K8/02
A61Q1/02
A61K8/06
A61K8/04
A61K8/87
A61K8/81
A45D34/04 535C
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-505647(P2015-505647)
(86)(22)【出願日】2013年4月12日
(65)【公表番号】特表2015-512932(P2015-512932A)
(43)【公表日】2015年4月30日
(86)【国際出願番号】KR2013003100
(87)【国際公開番号】WO2013154391
(87)【国際公開日】20131017
【審査請求日】2016年3月25日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0038471
(32)【優先日】2012年4月13日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】アモーレパシフィック コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, ジョン サン
(72)【発明者】
【氏名】キム, キョン ナム
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, キョン ホ
【審査官】
松本 直子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−012457(JP,A)
【文献】
特表2009−536046(JP,A)
【文献】
特開平09−220118(JP,A)
【文献】
特表2007−508086(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第00528705(EP,A1)
【文献】
登録実用新案第3015878(JP,U)
【文献】
特開昭62−072732(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0014254(US,A1)
【文献】
実開昭57−055409(JP,U)
【文献】
特開2007−330771(JP,A)
【文献】
英国特許出願公告第01498363(GB,A)
【文献】
特表2015−512933(JP,A)
【文献】
特表2013−530252(JP,A)
【文献】
特表2015−512934(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00− 90/00
A45D 34/04
A45D 33/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
10ppi〜30ppiのポア数を有する発泡フォームに60000cps〜100000cpsの粘度の化粧料組成物が含浸されたことを特徴とする化粧料組成物担体であって、
前記発泡フォームは、アスカー(ASKER)硬度計F型基準に10〜30の硬さを有し、
前記化粧料組成物は、パフへと排出される、
化粧料組成物担体。
【請求項2】
30ppi〜60ppiのポア数を有する発泡フォームに30000cps〜60000cpsの粘度の化粧料組成物が含浸されたことを特徴とする化粧料組成物担体であって、
前記発泡フォームは、アスカー(ASKER)硬度計F型基準に30〜60の硬さを有し、
前記化粧料組成物は、パフへと排出される、
化粧料組成物担体。
【請求項3】
60ppi〜90ppiのポア数を有する発泡フォームに15000cps〜30000cpsの粘度の化粧料組成物が含浸されたことを特徴とする化粧料組成物担体であって、
前記発泡フォームは、アスカー(ASKER)硬度計F型基準に70〜90の硬さを有し、かつ、100μm〜400μmのセルサイズを有し、
前記化粧料組成物は、パフへと排出される、
化粧料組成物担体。
【請求項4】
90ppi〜130ppiのポア数を有する発泡フォームに1000cps〜5000cpsの粘度の化粧料組成物が含浸されたことを特徴とする化粧料組成物担体であって、
前記発泡フォームは、アスカー(ASKER)硬度計F型基準に100〜120の硬さを有し、
前記化粧料組成物は、パフへと排出される、
化粧料組成物担体。
【請求項5】
前記発泡フォームは、湿式ウレタン、乾式ウレタン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン・ビニル・アセテート(EVA)、ラテックス、シリコンポリマー、スチレン・イソプレン・スチレン(SIS)ポリマー、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)ポリマー、ポリビニルアルコール(PVA)及びネオプレンポリマーよりなる群から選ばれるいずれか一種以上の材質の発泡フォームを含むことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の化粧料組成物担体。
【請求項6】
前記発泡フォームは、50μm〜2500μmのセルサイズを有することを特徴とする請求項1、2及び4のうちのいずれか一項に記載の化粧料組成物担体。
【請求項7】
前記発泡フォームは、5mm〜30mmの厚さを有することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の化粧料組成物担体。
【請求項8】
前記発泡フォームは、コットン、コットン/アクリル、コットン/アクリル/ポリエステル、コットン/レーヨン、アクリル、ポリアミド、ナイロン、ポリエステル、ナイロン/ポリエステルまたはシルクによりフロック加工されることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の化粧料組成物担体。
【請求項9】
前記発泡フォームは、0.6〜1.5デニール及び0.6〜1.0mmのファイバによりフロック加工されることを特徴とする請求項8に記載の化粧料組成物担体。
【請求項10】
前記化粧料組成物は、液状または固相であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の化粧料組成物担体。
【請求項11】
前記化粧料組成物は、溶液、エマルジョン、ゲル、クリームまたは懸濁液であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の化粧料組成物担体。
【請求項12】
前記発泡フォームは、ラテックス及びシリコンポリマーよりなる群から選ばれるいずれか一種以上の材質の発泡フォームを含み、
前記ラテックスは、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム及びブチルゴムからなる群より選ばれるいずれか一種以上の材質を含み、
前記シリコンポリマーは、シリコン剤エストラマーである、
請求項5に記載の化粧料組成物担体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一つ以上の発泡フォームを含む化粧料組成物担体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液状の化粧料組成物は、主として真空容器、ポンプ容器またはガラス容器などに充填されて流通及び保管されていた。しかしながら、これらの容器は携行し難いという欠点がある。最近、出かけ際にも簡単にメイクをしたりメイク直しをしたりする必要性が高まることに伴い、携行しやすい液状化粧料組成物が求められている。
【0003】
液状化粧料組成物を入れて手軽に携帯できる容器としては、パクトタイプの容器が考えられる。パクトタイプの容器に液状化粧料組成物を入れるためには、その容器に使用可能な化粧料組成物担体であるか否か、その担体に化粧料組成物が上手に充填可能であるか否か、担体が化粧料組成物を長期に亘って均質に担持可能であるか否か及び担体から化粧料組成物を取ろうとするときに適量が排出されるか否かなどを考慮する必要がある。
【0004】
そこで、本発明者等は、一つ以上の発泡フォームを含む化粧料組成物担体の充填能、担持能及び排出能に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許公開第10‐2000‐0013194号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の問題を解決するために案出されたものであり、その目的は、使い勝手のよい化粧料組成物担体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、10ppi〜130ppi(pore per inch)のポア数を有する発泡フォームを一つ以上含む化粧料組成物担体を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の化粧料組成物担体は、化粧料組成物が上手に充填され、化粧料組成物を長期に亘って均質に担持し、使用時に適量の化粧料組成物が排出され、化粧料組成物を入れた後にも優れた耐久性が維持される。この理由から、本発明の化粧料組成物担体を利用すると、たとえ液状の化粧料組成物であっても携行しやすいので、出かけ際にも手軽にメイクをすることができるというメリットがある。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この明細書における「担体」とは、例えば、組成物などの任意の物質または成分が担持可能なものを意味し、「媒介体」または「運搬体」ともいう。この明細書における「担持能」とは、任意の物質または成分を入れて保持する能力を意味する。
【0010】
この明細書における「発泡フォーム」とは、ポリマーを乾式もしくは湿式の発泡方式により発泡させてフォームを形成することを意味する。
【0011】
この明細書における発泡フォームは、ポア径が大きく、空気透過性が高く、ふわふわ感が高く、柔らかい他、柔軟性及び弾力性に優れている。また、この明細書における発泡フォームは、化粧料組成物を充填する充填能に優れており、化粧料組成物を長期に亘って均質に担持する担持能に優れており、化粧料組成物を取ろうとするときに適量の化粧料組成物が排出される排出能が高く、化粧料組成物を入れた後にも優れた耐久性を維持することができる。
【0012】
この明細書における「アスカー(ASKER)硬度計F型基準硬さ」とは、アスカー(ASKER、製造元)デュロメータ硬さ(DUROMETER HARDNESS)測定機(F型(Type F))で測定したときの硬さのことであり、組成物が発泡フォームに含浸される前の硬さを意味する。
【0013】
この明細書における「フロック加工(flocking)」とは、発泡体などに非常に短い繊維(フロック)を固着する加工法を意味する。
【0014】
本発明は、ある観点からみて、10ppi〜130ppiのポア数を有する発泡フォームを一つ以上含む化粧料組成物担体に関するものである。本発明における「ポア数」とは、ある側面からみて、ウレタンフォームの1インチ当たりのポア数のことをいい、この明細書におけるポア数は、WI−QA−14(ASTM基準)を用いて横及び縦の1インチ線上にあるポアの数を正確に測定して平均を取った数値であってもよい。
【0015】
発泡フォームのポア数が10ppi未満であれば、化粧料組成物を担持するポアの数が少ないため担持能に劣り、発泡フォームのポア数が130ppiを超える場合、ポア数が稠密であるため化粧料組成物の充填能及び排出能に劣る虞がある。上記の観点からみて、本発明の発泡フォームは、40ppi〜170ppi、50ppi〜160ppi、60ppi〜150ppi、70ppi〜140ppiまたは60ppi〜130ppiのポア数を有していてもよく、具体的に、60ppi〜90ppiのポア数を有していてもよい。
【0016】
上記の10ppi〜130ppiのポア数を有する発泡フォームは、より具体的に、10〜100のアスカー(ASKER)硬度計F型基準を有する。発泡フォームの硬さが10未満であれば、柔ら過ぎて中身を均一な分布で担持することができないだけではなく、化粧料組成物が過剰に排出されてしまい、発泡フォームの硬さが100を超えると、硬過ぎて化粧料組成物が充填され難く、しかも、排出され難くなる。上記の観点からみて、前記発泡フォームは、20〜90、30〜80、40〜70または50〜60のアスカー(ASKER)硬度計F型基準を有していてもよい。
【0017】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、60ppi〜90ppiのポア数を有し、前記担体は、15000cps〜30000cps(センチポイズ)の粘度の化粧料組成物の担持用のものであってもよい。
【0018】
15000cps〜30000cps(センチポイズ)の粘度の化粧料組成物を担持するために、発泡フォームは、60ppi〜90ppiのポア数を有することが好ましい。前記ポア数を有する発泡フォームは、化粧料組成物の充填能と、排出能及び担持能に非常に優れている。より好ましくは、前記発泡フォームが1.2〜2.2lb/ft
3の密度、70〜90のアスカー(ASKER)硬度計F型基準、100〜400μmのセルサイズを有する場合、15000cps〜30000cps(センチポイズ)の粘度の化粧料組成物の担持能と、充填能及び排出能が一層良好になる。
【0019】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、10ppi〜30ppiのポア数を有し、前記担体は、60000cps〜100000cpsの粘度の化粧料組成物の担持用のものであってもよい。例えば、ケーキ剤形の化粧料組成物であってもよい。また、固形の化粧料組成物であってもよい。60000cps〜100000cpsの粘度の化粧料組成物の担持するために、発泡フォームは、10ppi〜30ppiのポア数を有することが好ましい。前記ポア数を有する発泡フォームは、担持能及び排出能に優れている。より好ましくは、前記発泡フォームが1.7〜2.0lb/ft
3の密度、10〜30のアスカー(ASKER)硬度計F型基準及び100〜400μmのセルサイズを有する場合、60000cps〜100000cpsの粘度の化粧料組成物の担持能及び充填能が一層良好になる。
【0020】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、30ppi〜60ppiのポア数を有し、前記担体は、30000cps〜60000cpsの粘度の化粧料組成物の担持用のものであってもよい。
【0021】
30000cps〜60000cpsの粘度の化粧料組成物の担持するために、発泡フォームは、30ppi〜60ppiのポア数を有することが好ましい。前記ポア数を有する発泡フォームは、充填能と、担持能及び排出能に優れている。さらに好ましくは、前記発泡フォームが1.7〜2.1lb/ft
3の密度、30〜60のアスカー(ASKER)硬度計F型基準及び100〜400μmのセルサイズを有する場合、30000cps〜60000cpsの粘度の化粧料組成物の充填能と、担持能及び排出能が一層良好になる。
【0022】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、90ppi〜130ppiのポア数を有し、前記担体は、1000cps〜5000cpsの粘度の化粧料組成物の担持用のものであってもよい。前記化粧料組成物は、具体的に、1000〜5000cps、2000〜5000cpsまたは3000〜5000cpsの粘度を有していてもよい。
【0023】
1000cps〜5000cpsの粘度の化粧料組成物の担持するために、発泡フォームは、90ppi〜130ppiのポア数を有することが好ましい。前記ポア数を有する発泡フォームは、担持能に非常に優れている。より好ましくは、前記発泡フォームが4.0〜6.6lb/ft
3の密度、100〜120のアスカー(ASKER)硬度計F型基準及び100〜400μmのセルサイズを有する場合、1000cps〜5000cpsの粘度の化粧料組成物の充填能と、担持能及び排出能が一層良好になる。
【0024】
この明細書における密度は、ASTM D3574方法により測定した数値であり、これに制限されない。なお、この明細書において、粘度は、LVDV II+PROまたはR
VDVIII ULTRA、スピンドルNO.63またはスピンドルNO.64、速度5RP
Mまたは12RPMで測定した数値であり、これに制限されない。
【0025】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、ブタジエンゴム(BR:Butadiene Rubber)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR:Styrene Butadiene Rubber)、天然ゴム(NR:Natural Rubber)、湿式ウレタン、乾式ウレタン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン・ビニル・アセテート(EVA:Ethylene Vinyl Acetate)、ラテックス、シリコン、スチレン・イソプレン・スチレン(SIS:Styrene Isoprene Styrene)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS:Styrene Ethylene Butylene Styrene)、ポリビニルアルコール(PVA:Poly Vinyl Alcohol)、シリコン剤エラストマー、ニトルリゴム、ブチルゴム及びネオプレンよりなる群から選ばれるいずれか一種以上の材質を含んでいてもよい。
【0026】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、50μm〜2500μmのセルサイズを有していてもよい。
【0027】
ポア径は50μm未満であれば充填能に劣り、たとえ担持能を有しているとしても、排出能に劣る。また、ポア径が2500μmを超えると、充填能には優れているとはいえ、担持能及び排出能には劣る。上記の観点からみて、前記発泡フォームは、75μm〜2200μm、100μm〜2000μm、125μm〜1800μm、150μm〜1600μm、175μm〜1500μmまたは200μm〜1400μmのセルサイズを有していてもよく、具体的に、200μm〜1200μmのセルサイズを有していてもよい。本発明の一側面からみて、「ポア径(セルサイズ)」は、光学顕微鏡(NIKON ECLIPSE 80i)で測定した数値であってもよい。
【0028】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、5mm〜30mmの厚さを有していてもよい。
【0029】
発泡フォームの厚さが5mm未満であれば、化粧料の担持量が少なく、発泡フォームの厚さが30mmを超えると、使用時における中身の排出に際して、その中身の残量なしには排出し難い。上記の観点からみて、本発明の発泡フォームは、6mm〜29mm、7mm〜28mm、8mm〜27mm、9mm〜26mmまたは10mm〜25mmの厚さを有していてもよい。
【0030】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、コットン、コットン/アクリル、コットン/アクリル/ポリエステル、コットン/レーヨン、アクリル、ポリアミド、ナイロン、ポリエステル、ナイロン/ポリエステルまたはシルクによりフロック加工されていてもよい。
【0031】
上記の記号スラッシュ(「/」)は、2種類以上の材質が併用されたことを意味する。例えば、「コットン/アクリル」とは、コットンとアクリルが混合されて発泡フォームにフロック加工されたことを意味する。この明細書における前記2種類の材質の混合重量比は、0.1〜10:1、1〜9:1、2〜8:1または3〜7:1であってもよい。
【0032】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記発泡フォームは、0.6〜1.5デニール×0.6〜1.0mmのファイバによりフロック加工されていてもよい。ファイバが前記範囲内の直径及び長さを有するとき、最も均一にフロック加工される。具体的に、前記発泡フォームは、0.6デニール×0.6mm、0.8デニール×0.8mm、1.5デニール×0.8mm、1デニール×1.0mm、1.5デニール×1.0mmまたは1.0デニール×0.8mmのファイバによりフロック加工されていてもよいが、これに制限されない。「デニール」は繊維の太さを表すのに用いられる国際単位であり、符号dまたはDで表す。標準長さ450メートルで、単位重量が0.05グラムのものを一デニールとする。すなわち、デニールは、D=(L/W)×(w/l)(L:標準長さ、W:単位重量、w:繊維の重さ、l:繊維の長さ)により算出される。このため、重量が大きいほど太くて繊度が大きく、重量が小さいほど細くて繊度も小さい。
【0033】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記化粧料組成物は、液状であってもよく、固相であってもよい。
【0034】
本発明の一側面による化粧料組成物担体において、前記化粧料組成物は、溶液、エマルジョン、ゲル、クリームまたは懸濁液を含む。
【0035】
化粧料組成物が固相である場合よりは液状である場合に携行し難く、しかも、保管し難いという傾向にあるが、本発明の一側面による化粧料組成物担体を用いる場合、たとえ液状やクリーム状の化粧料組成物であっても安定且つ安全的に保管して携行することができるという点で好ましい。化粧料組成物が固相である場合、担体に担持することにより、熱または充積による外部の衝撃に起因する固相の瞬時的な物性の変化を低減することができ、化粧料の使用に際して担体が中身を固定する役割を果たして適量の中身のみをペイオフすることができるというメリットがある。本発明の他の側面によれば、化粧料組成物の剤形は、溶液、エマルジョンまたは懸濁液を含むが、これらに制限されない。
【0036】
本発明の一側面による化粧料組成物担体に適用可能な化粧料組成物は、乳化型組成物であってもよく、具体的に、乳中水(W/O)型組成物、水中乳(O/W )型組成物または分散型組成物であってもよく、より具体的に、乳分散または水分散組成物であってもよい。
【0037】
本発明の一側面による化粧料組成物は、例えば、メイクアッププライマー、メイクアップベース、液状または固相のファウンデーション、コンシーラー、リップスティック、リップグロス、パウダー、リップライナー、アイブロウ、アイシャドウ、ブラッシャー、ツインケーキ、紫外線遮断剤、ローション、クリームまたはエッセンスなどに剤形化可能であるが、これらに限定されない。
【0038】
本発明の一側面による化粧料組成物担体は、これが収納可能な下部及び鏡などが取り付けられ、蓋体の上部を有する容器、一般に、パクトと呼ばれる化粧品用容器として提供されていてよい。
【0039】
以下、実施例を挙げて本発明についてより詳細に説明する。但し、これらの実施例は単に本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明の範囲がこれらの実施例により制限されるものと解釈されないということは当業界において通常の知識を有する者にとって自明である。
【0040】
[実施例1]
乾式ポリウレタン材質であり、且つ、20ppiのポア数を有する発泡フォームを使用した。前記使用された発泡フォームの密度は、1.8lb/ft
3であり、硬さは、10アスカー(ASKER)硬度計F型基準であった。なお、セルサイズは、350μmであった。このとき、硬さは、発泡フォームの含浸前の硬さである。ポア数は、WI−QA−14(ASTM基準)を用いて横及び縦の1インチ線上にあるポアの数を正確に測定して平均を取った数値である。密度はASTM D3574方法により測定し、セルサイズは光学顕微鏡(NIKON ECLIPSE 80i)で測定した。
【0041】
[実施例2]
NBR材質であり、 且つ、45ppiのポア数を有する発泡フォームを使用した。前記発泡フォームの密度は、2.0lb/ft
3であり、硬さは、40アスカー(ASKER)硬度計F型基準であった。また、セルサイズは、350μmであった。なお、測定は、実施例1の方法と同様にして行った。
【0042】
[実施例3]
NBR材質であり、且つ、75ppiのポア数を有する発泡フォームを使用した。前記発泡フォームの密度は、2.2lb/ft
3であり、硬さは、80アスカー(ASKER)硬度計F型基準であった。また、セルサイズは、250μmであった。なお、測定は、実施例1の方法と同様にして行った。
【0043】
[実施例4]
湿式ウレタン材質であり、且つ、110ppiのポア数を有する発泡フォームを使用した。前記発泡フォームの密度は、5.3lb/ft
3であり、硬さは、100アスカー(ASKER)硬度計F型基準であった。また、セルサイズは、150μmであった。なお、測定は、実施例1の方法と同様にして行った。
【0044】
前記実施例1から実施例4のそれぞれの発泡フォームに対して、下記の実験例においてその特性を調べてみた。各発泡フォームに含浸する化粧料組成物は、下記のようにして用意した。
【0045】
[製造例] 化粧料組成物の製造
油性成分、乳化剤、有機または無機の紫外線遮断剤、ピグメント及び水相成分を含有する化粧料組成物を下記表1のように製造した。
【0047】
このようにして製造された各化粧料組成物の粘度は、下記の通りである。なお、粘度は、下記表2の方法により測定した。
【0049】
[実験例1] 化粧料組成物の充填能の測定
前記各化粧料組成物を各発泡フォームに含浸した後、所定の時間内に適量の中身を充填する能力を測定した。なお、充填能は、化粧料15gが充填される時間を測定したものである。
【0050】
[実験例2] 化粧料組成物の担持能の測定
前記実験例1の各化粧料組成物15gを充填して容器内の担持体が保持している化粧料の量を測定した。
【0051】
[実験例3] 化粧料組成物の排出能の測定
前記実験例2に従い放置された各発泡フォームからパフ及び手で中身をペイオフした後、そのペイオフされる量を測定した。排出能は、担持体に担持された化粧料をパフを用いて1回塗布するときに取られる化粧料の量を測定したものである。なお、相溶性は充填能に対するものであり、フォームと粘度の異なる中身がどれほど充填されるかを意味する。
【0052】
前記実験例による結果は、下記表3に示す。
【0054】
以上、本発明の内容の特定の部分を詳細に記述したが、当業界における通常の知識を有する者にとってこのような具体的な記述は単に好適な実施態様に過ぎず、これらにより本発明の範囲が制限されないということはいうまでもない。よって、本発明の実質的な範囲は添付の請求項とこれらの等価物によって定義されるものといえる。