(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6355705
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】ネットワークにアクセスするシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 48/18 20090101AFI20180702BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20180702BHJP
H04W 80/04 20090101ALI20180702BHJP
H04W 88/16 20090101ALI20180702BHJP
【FI】
H04W48/18 113
H04W72/04 136
H04W80/04
H04W88/16
【請求項の数】54
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-238312(P2016-238312)
(22)【出願日】2016年12月8日
(62)【分割の表示】特願2015-551757(P2015-551757)の分割
【原出願日】2014年1月2日
(65)【公開番号】特開2017-79488(P2017-79488A)
(43)【公開日】2017年4月27日
【審査請求日】2016年12月8日
(31)【優先権主張番号】61/748,662
(32)【優先日】2013年1月3日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/146,107
(32)【優先日】2014年1月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】カイパリマリル,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ウェイション
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ウェンルゥオ
【審査官】
伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/047545(WO,A2)
【文献】
3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Services and System Aspects;Study o,3GPP TR 23.852,3GPP,2012年11月,V1.3.0,p.43-44,62-68
【文献】
Huawei, Hisilicon, Intel,SaMOG Phase 2 - APN/PDN Signalling[online],3GPP TSG-SA WG2#94,3GPP,2012年11月16日,S2-124845,検索日[2018.05.10],インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_94_New_Orleans/Docs/S2-124845.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)との制御チャネルを確立するネットワークコンポーネントにおける方法であって、前記方法は、
前記ネットワークコンポーネントにより、前記UEとのリンクレイヤチャネルを設定するステップと、
前記ネットワークコンポーネントにより、前記UEへ前記リンクレイヤチャネルの識別子を送信するステップと、
前記ネットワークコンポーネントにより、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記UEと通信するステップであって、前記WLANは信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)を有する、ステップと、
を有し、
前記リンクレイヤチャネルの前記識別子は、前記TWANのインターネットプロトコル(IP)アドレスを有する、方法。
【請求項2】
前記UEからマルチコネクションモードのための要求を受信するステップ、を更に有する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEからWLCPを介してPDN(packet data network)コネクション要求を受信するステップ、を更に有する請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークコンポーネントは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)を有し、
前記TWAGにより傾聴される専用Ethernetマルチキャストアドレスを用いる、前記UEが認証に成功したときWLAN制御シグナリングプロトコル(WLCP)Init指示を送信する、及びEAP(extensible authentication protocol)応答の中で前記UEへ前記TWAGのアドレスを送信する、のうちの1つにより前記UEへ前記TWAGのMAC(media access control)アドレスを提供するステップ、
を更に有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワークコンポーネントにより、前記UEへ前記リンクレイヤチャネルの識別子を送信するステップは、AAA(authentication, authorization and accounting)サーバ/プロキシにより、EAP(extensible authentication protocol)メッセージの中で前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を前記UEへ送信するステップを有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記EAPメッセージはEAP要求を有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を前記UEへ送信するステップの前に、前記AAAサーバ/プロキシは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)から前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を得る、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワークコンポーネントにより、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記UEと通信するステップは、EAP手順中に受信した前記識別子により識別されるリンクチャネルを介して、前記UEから、セッション管理メッセージを受信するステップを有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークコンポーネントにより、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記UEと通信するステップは、前記UEから前記セッション管理メッセージを受信した後に、前記UEへセッション管理メッセージを送信するステップを有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記セッション管理メッセージは、PDN(packet data network)コネクション管理メッセージ、参加メッセージ、分離メッセージ、ハンドオーバメッセージ、及びNSWO(Non−Seamless WLAN Offload)確立及び解放メッセージのうちの1つを有する、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
特定のPDN(packet data network)コネクション及びNSWO(Non−Seamless WLAN Offload)コネクションのうちの1つに関連する、前記UEとサービング信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)との間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる識別子を送信するステップ、を更に有する請求項8乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記TWAGのMACアドレスは、PDNコネクション及びNSWOコネクションのうちの1つについて、前記UEと前記TWAGとの間で転送されるユーザプレーンパケットをカプセル化するために用いられる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記TWAGは、前記UEのMACアドレス及び前記TWAGの前記MACアドレスを用いて、前記UEと前記サービングTWAGとの間の前記ポイントツーポイントリンクを識別し、前記ポイントツーポイントリンクをPDNゲートウェイ(GW)又は前記PDNコネクションのGGSN(gateway general packet radio service support node)へのトンネルと照合する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、マルチPDNアクセス接続において適用される、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ユーザ機器(UE)との制御チャネルを確立するネットワークコンポーネントであって、前記ネットワークコンポーネントは、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のためのプログラミングを格納するコンピュータ可読記憶媒体と、
を有し、前記プログラミングは、
前記UEとのリンクレイヤチャネルを設定し、
前記UEへ前記リンクレイヤチャネルの識別子を送信し、
WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記UEと通信し、前記WLANは信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)を有する、
命令を有し、
前記リンクレイヤチャネルの前記識別子は、前記TWANのインターネットプロトコル(IP)アドレスを有する、ネットワークコンポーネント。
【請求項16】
前記プログラミングは、前記UEからマルチコネクションモードのための要求を受信する命令を更に有する、請求項15に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項17】
前記プログラミングは、前記UEからWLCPを介してPDNコネクション要求を受信する命令を更に有する、請求項15又は16に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項18】
前記ネットワークコンポーネントは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)を有し、前記プログラミングは、前記TWAGにより傾聴される専用Ethernetマルチキャストアドレスを用いる、前記UEが認証に成功したとき前記TWAGがWLAN制御シグナリングプロトコル(WLCP)Init指示を送信する、及びEAP(extensible authentication protocol)応答の中で前記UEへ前記TWAGのアドレスを送信する、のうちの1つにより前記UEへ前記TWAGのMAC(media access control)アドレスを提供する命令を更に有する、請求項15乃至17のいずれか一項に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項19】
前記UEへ前記リンクレイヤチャネルの識別子を送信する前記命令は、AAA(authentication, authorization and accounting)サーバ/プロキシにより、EAP(extensible authentication protocol)メッセージの中で前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を前記UEへ送信する命令を有する、請求項15乃至18のいずれか一項に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項20】
前記EAPメッセージはEAP要求を有する、請求項19に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項21】
前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を前記UEへ送信する前に、前記AAAサーバ/プロキシは、前記TWAGから前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を得る、請求項19又は20に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項22】
WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記UEと通信する前記命令は、EAP手順中に受信した前記識別子により識別される前記リンクレイヤチャネルを介して、前記UEから、セッション管理メッセージを受信する命令を有する、請求項15乃至21のいずれか一項に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項23】
WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記UEと通信する前記命令は、前記UEから前記セッション管理メッセージを受信した後に、前記UEへセッション管理メッセージを送信する命令を有する、請求項22に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項24】
前記セッション管理メッセージは、PDN(packet data network)コネクション管理メッセージ、参加メッセージ、分離メッセージ、ハンドオーバメッセージ、及びNSWO(Non−Seamless WLAN Offload)確立及び解放メッセージのうちの1つを有する、請求項22又は23に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項25】
前記命令は、特定のPDN(packet data network)コネクション及びNSWO(Non−Seamless WLAN Offload)コネクションのうちの1つに関連する、前記UEとサービング信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)との間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる識別子を送信する命令、を更に有する、請求項22乃至24のいずれか一項に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項26】
前記TWAGのMACアドレスは、PDNコネクション及びNSWOコネクションのうちの1つについて、前記UEと前記TWAGとの間で転送されるユーザプレーンパケットをカプセル化するために用いられる、請求項25に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項27】
前記TWAGは、前記UEのMACアドレス及び前記TWAGの前記MACアドレスを用いて、前記UEと前記サービングTWAGとの間の前記ポイントツーポイントリンクを識別し、前記ポイントツーポイントリンクをPDNゲートウェイ(GW)又は前記PDNコネクションのGGSN(gateway general packet radio service support node)へのトンネルと照合する、請求項25に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項28】
前記ネットワークコンポーネントは、マルチPDNアクセスコネクションにおいて、前記UEと前記制御チャネルを確立するためのものである、請求項15乃至27のいずれか一項に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項29】
ネットワークコンポーネントとの制御チャネルを確立するユーザ機器(UE)における方法であって、前記方法は、
前記UEにより、前記ネットワークコンポーネントからリンクレイヤチャネルの識別子を得るステップと、
前記UEにより、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信するステップであって、前記WLANは信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)を有する、ステップと、
を有し、
前記リンクレイヤチャネルの前記識別子は、前記TWANのインターネットプロトコル(IP)アドレスを有する、方法。
【請求項30】
前記ネットワークコンポーネントは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)及び信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)のうちの1つを有する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記UEにより、前記ネットワークコンポーネントから前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を得るステップは、AAA(authentication, authorization and accounting)サーバ/プロキシからEAP(extensible authentication protocol)メッセージの中で前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を受信するステップを有する、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項32】
前記EAPメッセージはEAP要求を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記AAAサーバ/プロキシは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)から前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を得る、請求項31又は32に記載の方法。
【請求項34】
前記UEにより、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信するステップは、前記UEにより、WLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信するステップを有し、
前記UEにより、WLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信するステップは、EAP手順中に受信した前記識別子により識別されるリンクレイヤチャネルを介して、セッション管理メッセージを送信するステップを有する、
請求項29乃至33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記セッション管理メッセージを送信するステップは、前記EAP手順中に前記UEにより受信したMAC(media access control)アドレスへセッション管理メッセージを送信する、前記EAP手順中に前記UEにより受信したIPアドレス又はポート番号を有するIPアドレスへ前記セッション管理メッセージを送信する、及びIPレイヤ宛先アドレスとして前記EAP手順中に受信したIPアドレス又はポート番号を有するIPアドレスへ及びMAC(media access control)レイヤ宛先アドレスとしてEAP手順中に受信したMACアドレスへセッション管理メッセージを送信する、のうちの1つを有する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記セッション管理メッセージは、PDNコネクション管理メッセージ、参加メッセージ、分離メッセージ、ハンドオーバメッセージ、及びNSWO(Non−Seamless WLAN Offload)確立及び解放メッセージのうちの少なくとも1つを有する、請求項34又は35に記載の方法。
【請求項37】
前記UEにより、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信するステップは、前記UEにより、WLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信するステップを有し、
前記UEにより、WLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信するステップは、特定のPDN(packet data network)コネクション又はNSWO(Non−Seamless WLAN Offload)コネクションに関連する、前記UEとサービング信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)との間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる識別子を受信するステップを有する、
請求項29乃至33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記UEとそのサービングTWAGとの間の前記ポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる前記識別子は、前記TWAGのMAC(media access control)アドレスを有する、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記TWAGの前記MACアドレスは、PDNコネクション又はNSWOコネクションの、前記UEと前記TWAGとの間で転送されるユーザプレーンパケットをカプセル化するために用いられる、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記方法は、マルチPDNアクセスコネクションにおいて適用される、請求項29乃至39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
ネットワークコンポーネントとの制御チャネルを確立するユーザ機器(UE)であって、前記UEは、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のためのプログラミングを格納するコンピュータ可読記憶媒体と、
を有し、前記プログラミングは、
前記ネットワークコンポーネントからリンクレイヤチャネルの識別子を得て、
WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信し、前記WLANは信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)を有する、
命令を有し、
前記リンクレイヤチャネルの前記識別子は、前記TWANのインターネットプロトコル(IP)アドレスを有する、UE。
【請求項42】
前記ネットワークコンポーネントは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)及び信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)のうちの1つを有する、請求項41に記載のUE。
【請求項43】
前記ネットワークコンポーネントから前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を得る命令は、AAA(authentication, authorization and accounting)サーバ/プロキシからEAP(extensible authentication protocol)メッセージの中で前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を受信する命令を有する、請求項41又は42に記載のUE。
【請求項44】
前記EAPメッセージはEAP要求を有する、請求項43に記載のUE。
【請求項45】
前記AAAサーバ/プロキシは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)から前記リンクレイヤチャネルの前記識別子を得る、請求項43又は44に記載のUE。
【請求項46】
WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信する前記命令は、WLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信する命令を有し、
前記UEにより、WLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信する命令は、EAP手順中に受信した前記識別子により識別されるリンクレイヤチャネルを介して、セッション管理メッセージを送信する命令を有する、
請求項41乃至45のいずれか一項に記載のUE。
【請求項47】
前記セッション管理メッセージを送信する前記命令は、前記EAP手順中に前記UEにより受信したMAC(media access control)アドレスへセッション管理メッセージを送信する、前記EAP手順中に前記UEにより受信したIPアドレス又はポート番号を有するIPアドレスへ前記セッション管理メッセージを送信する、及びIPレイヤ宛先アドレスとして前記EAP手順中に受信したIPアドレス又はポート番号を有するIPアドレスへ及びMAC(media access control)レイヤ宛先アドレスとしてEAP手順中に受信したMACアドレスへセッション管理メッセージを送信する、のうちの1つを有する、請求項46に記載のUE。
【請求項48】
前記セッション管理メッセージは、PDNコネクション管理メッセージ、参加メッセージ、分離メッセージ、ハンドオーバメッセージ、及びNSWO(Non−Seamless WLAN Offload)確立及び解放メッセージのうちの少なくとも1つを有する、請求項46又は47に記載のUE。
【請求項49】
WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信する命令は、WLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信する命令を有し、
WLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して前記ネットワークコンポーネントと通信する命令は、特定のPDN(packet data network)コネクション又はNSWO(Non−Seamless WLAN Offload)コネクションに関連する、前記UEとサービング信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)との間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる識別子を受信する命令を有する、
請求項41乃至45のいずれか一項に記載のUE。
【請求項50】
前記UEとそのサービングTWAGとの間の前記ポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる前記識別子は、前記TWAGのMAC(media access control)アドレスを有する、請求項49に記載のUE。
【請求項51】
前記TWAGの前記MACアドレスは、PDNコネクション又はNSWOコネクションの、前記UEと前記TWAGとの間で転送されるユーザプレーンパケットをカプセル化するために用いられる、請求項50に記載のUE。
【請求項52】
前記UEは、マルチPDNアクセスコネクションにおいて、前記ネットワークコンポーネントと前記制御チャネルを確立するためのものである、請求項41乃至51のいずれか一項に記載のUE。
【請求項53】
コンピュータに請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法を実行させるプログラム。
【請求項54】
コンピュータに請求項29乃至40のいずれか一項に記載の方法を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、米国非仮特許出願番号第14/146,107号、2014年1月2日出願、名称「Systems and Methods for Accessing a Network」、及び米国仮特許出願番号第61/748,662号、2013年1月3日出願、名称「System and Method for Accessing a Network」の優先権を主張する。これらの出願は、参照することによりそれらの全体が本願明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、無線通信のためのシステム及び方法に関し、特定の実施形態では、ネットワークにアクセスするシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のような3GPP S2aネットワークでは、アクセスポイント名(APN)を含むパケットデータネットワーク(PDN)コネクション及びネットワークセッション受付、ハンドオーバ、等のシグナリングを可能にする、ユーザ機器(UE)とアクセスゲートウェイ(例えば、信頼性のあるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG))との間のシグナリングメカニズムが存在しない。現在サポートされているUE変更がないので、UEは、IP(Internet protocol)レイヤ要求しか送信できず、或いは、IPv6では、構成として規定のルータ/ゲートウェイがIPプレフィックス/アドレスを供給するのを待つだけである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態によると、ユーザ機器(UE)との制御チャネルを確立するネットワークコンポーネントにおける方法であって、前記方法は、前記ネットワークコンポーネントにより、前記UEとのリンクレイヤチャネルを設定するステップと、前記ネットワークコンポーネントにより、前記UEへ前記リンクレイヤチャネルの識別子を送信するステップと、前記ネットワークコンポーネントにより、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記UEと通信するステップであって、前記WLANは信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)を有する、ステップと、を有する。
【0005】
一実施形態によると、ユーザ機器(UE)との制御チャネルを確立するネットワークコンポーネントは、プロセッサと、前記プロセッサによる実行のためのプログラミングを格納するコンピュータ可読記憶媒体と、を有し、前記プログラミングは、前記UEとのリンクレイヤチャネルを設定し、前記UEへ前記リンクレイヤチャネルの識別子を送信し、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いて前記リンクレイヤチャネルを介して前記UEと通信し、前記WLANは信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)を有する、命令を有する。
【0006】
一実施形態では、マルチPDN(packet data network)アクセスのための制御チャネルを無線ネットワークコンポーネントと確立する、ユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、UE識別子を得るステップと、UEにより無線ネットワークコンポーネントとPDNコネクションを設定するステップと、UEにより無線ネットワ―クコンポーネントの無線ネットワークコンポーネント識別子を得るステップと、UEによりWLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いてIP(internet protocol)レイヤを介して無線ネットワークコンポーネントと通信するステップと、を有する。
【0007】
一実施形態によると、マルチPDN(packet data network)アクセスのための制御チャネルを無線ネットワークコンポーネントと確立するユーザ機器(UE)は、プロセッサと、前記プロセッサによる実行のためのプログラミングを格納するコンピュータ可読記憶媒体と、を有し、前記プログラミングは、UE識別子を得て、前記無線ネットワークコンポーネントとPDNコネクションを設定し、前記無線ネットワ―クコンポーネントの無線ネットワークコンポーネント識別子を得て、WLAN(wireless local area network)制御シグナリングプロトコル(WLCP)を用いてIP(internet protocol)レイヤチャネルを介して前記無線ネットワークコンポーネントと通信する、命令を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明並びにその利点のより完全な理解のため、添付の図と共に以下の説明を参照する。
【
図1】L2パスを介した制御シグナリングのための実施形態のアーキテクチャを示す。
【
図2】WCSプロトコル(WLCP)を用いてシグナリングするために協調する機能エンティティを示す実施形態のシステムを示す。
【
図4A】UE認証中のWLCPプロトコルチャネルの構成、又はWLCPチャネル−L2 P2PリンクID構成のための実施形態の方法を示す。
【
図4B】UE認証中のWLCPプロトコルチャネルの構成、又はWLCPチャネル−L2 P2PリンクID構成のための実施形態の方法を示す。
【
図5A】N3GPPネットワークの中のUEをネットワーク/QPNのセットに参加させるステップのシーケンスの実施形態の方法を示す。
【
図5B】N3GPPネットワークの中のUEをネットワーク/QPNのセットに参加させるステップのシーケンスの実施形態の方法を示す。
【
図6】N3GPPネットワークの中のUEのコネクション又は分離をリリースするための実施形態の方法を示す。
【
図7】L3を介した制御シグナリングのための実施形態の方法を示す。
【
図8A】L3を介したWLCPのための実施形態の方法を示す。
【
図8B】L3を介したWLCPのための実施形態の方法を示す。
【
図9】一実施形態に従う、例えば本願明細書に記載される装置及び方法を実施するために使用され得るコンピューティングプラットフォームを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
前述の好適な実施形態の生成及び使用は、以下に詳述する。しかしながら、理解されるべきことに、本発明は、広範な特定の状況で実施できる多くの適用可能な新規な概念を提供する。議論される特定の実施形態は、本発明を生成し使用する特定の方法を単に説明するものであり、本発明の範囲を制限しない。
【0010】
3GPP SaMOG studyフェーズ1では、APN及びPDNコネクションは、認証中に選択されたSSID(service set identification)、ユーザプロファイルの中の認証中にダウンロードされた構成、等に基づき、暗黙のうちに合意している。この暗黙的合意は、WLANアクセスネットワークの中で単一の認可されたネットワークセッションのためにUEと第1のホップルータ(3GPPにおける信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG))との間でシグナリングされる必要のある3GPP EPC(enhanced packet core)の中に複数のPDNコネクションが存在するときは十分ではない。単一のPDNコネクションでも、構成エラー及び仮定に基づく構成を回避できる明示的シグナリングには価値がある。
【0011】
一実施形態では、本願明細書で用いられるように、信頼できるWLANでは、少なくとも2つの関係がある。1つは、WLANプロバイダと3GPP EPCプロバイダとの間のものであり、1つは、UEと3GPP EPCプロバイダとの間のものである。信頼できない例では、UEと3GPP EPCプロバイダとの間の関係、及びUEとWLANプロバイダとの間の関係がある。WLANとEPCプロバイダとの間の信頼関係の欠如は、信頼できないと表される。一方で、UEとWLANの両者が3GPP EPCプロバイダとの信頼関係を有する信頼できる関係では、WLANネットワークは信頼できるプロキシネットワークである。
【0012】
一実施形態は、複数のPDNアクセスコネクション(つまり、マルチコネクションモード)のためのWLAN制御シグナリングを提供する。実施形態は、WLAN制御シグナリング(WLAN control signaling:WCS)プロトコル(WCS protocol:WLCP)に基づくソリューションを提供し、UEを特定ネットワーク(例えば、APN)に接続させ、完全な参加/分離、及びハンドオーバシーケンスを提供する。本願明細書で用いられるように、用語WCS及びWLCPは、同義的に用いられる場合が多い。
【0013】
一実施形態は、3GPP EPC(Enhanced Packet Core)の中のPDNコネクションに対応するWLANネットワークの中のセッションリソースを確立及び解放するレイヤ2プロトコル−WLCPの制御チャネルを設定する。種々の実施形態は、WLCPサーバ(TWAG)のMAC(media access control)アドレスがUEに提供される3つのメカニズムを提供する。
【0014】
WLCP MACアドレスをUEに構成/ブートストラップするために、現在の提案は、ブロードキャストを使用することである。これは非効率であり得る。種々の実施形態は、3つの方法、つまりマルチキャスト、初期構成又はEAP(extensible authentication protocol)拡張に基づく構成を提供する。EAP拡張を用いるWLCPのための制御チャネルの構成は、構成の観点から、より効率的且つ完全である。実施形態は、3GPP EPCに参加したWLANネットワーク等の中で実施されても良い。
【0015】
一実施形態の、WLCPのレイヤ2(L2)メカニズムは、レイヤ2プロトコルのための制御チャネルを設定する。WLCPは、3GPP EPCの中のPDNコネクションに対応するWLANネットワークの中のセッションリソースを確立及び解放する。
【0016】
一実施形態のWLCPは、初期参加、ハンドオーバ、及びPDNコネクションのコネクション解放をサポートする。WLCPは、以下のパラメータの交換を可能にする。第1に、UEからネットワークへ:APN/NSWO(Non-Seamless WLAN Offload)指示、PCO(Protocol Configuration Options)、及び要求種類(初期/ハンドオーバ)、である。第2に、ネットワークからUEへ:ポイントツーポイントリンク識別子、また、APN、PCO、又はUEのIPアドレスも含んでも良い。第3に、IMSI、NAI、UEのMACアドレス、又はネットワークの中のUEの他の識別情報のような他のパラメータである。
【0017】
これは、3GPP EPCの中の複数のPDNコネクションに対応するWLANの中のリソースを構成するために、UEがWLCPを使用できるようにする。WLCPをブートストラップするために、以下が処理される。第1に、リンクレイヤチャネルが設定される。リンクレイヤチャネルを介して、UE及びゲートウェイ(TWAG)はWLCPを用いて通信できる。リンクレイヤチャネルは、特定のVLAN(virtual local area network)、GRE(generic routing encapsulation)、SNAP(sub-network access protocol)ヘッダ又はその他であっても良い。このWLCPトランスポートチャネルの値は、UEへ送信される。第2に、メカニズムは、UEが、UEからゲートウェイ(TWAG)への第1のWLCPメッセージのためにゲートウェイ(TWAG)のMACアドレスを決定できるようにする。
【0018】
特定のMACアドレスがUEに割り当てられ、それ自体がWLCPトランスポートチャネルとして用いられても良い。この場合、別のリンクレイヤチャネルは必要ない。各UEは、WLCPトランスポートチャネルのために用いられる異なるMACアドレスを割り当てられ、或いは、幾つかのUEは、同じMACアドレスを供給し、ネットワークはUE IDと一緒にUEを区別する。
【0019】
一実施形態では、ユーザ機器(UE)との制御チャネルを確立するネットワークコンポーネントにおける方法は、ネットワークコンポーネントにより、リンクレイヤチャネルの識別子をUEへ送信するステップと、ネットワークコンポーネントにより、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いてリンクレイヤチャネルを介してUEと通信するステップと、を有する。方法は、UEからマルチコネクションモードのための要求を受信するステップも有しても良い。さらに、方法は、UEからWLCP PDN(packet data network)コネクション要求を受信するステップを有しても良い。一実施形態では、TWAGのMACアドレスは、TWAGにより傾聴される専用Ethernet(登録商標)マルチキャストアドレスを用いることにより、UEに提供される。これは、UEが認証に成功すると、TWAGがWLCP Init指示を送信するステップを有しても良い。TWAGのMACアドレスをUEに提供するステップは、EAP(extensible authentication protocol)応答により、TWAGのアドレスをUEへ送信するステップにより達成されても良い。
【0020】
一実施形態では、TWAGのようなネットワークコンポーネントは、リンクレイヤチャネルの識別子をUEへ送信することは、AAA(authentication, authorization and accounting)サーバ/プロキシにより、EAP(extensible authentication protocol)メッセージの中でリンクチャネルの識別子をUEへ送信するステップを有する。EAPメッセージは、EAP要求を有しても良い。一実施形態では、リンクチャネルの識別子をUEへ送信するステップの前に、AAAサーバ/プロキシは、TWAGからリンクチャネルの識別子を得る。リンクチャネルの識別子は、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)及び信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)のうちの一方のMAC(media access control)アドレスを有しても良い。一実施形態では、リンクチャネルの識別子は、IP(internet protocol)アドレス、又は信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)及び信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)のうちの1つのポート番号を有するIP(internet protocol)アドレスを有しても良い。
【0021】
一実施形態では、UEは、WLAN(wireless local area network)制御プロトコル(WLCP)を用いてリンクレイヤチャネルを介して、TWAGのようなネットワークコンポーネントと通信する。一実施形態では、この通信は、EAP手順中に受信した識別子により識別されるリンクチャネルを介して、UEからセッション管理メッセージを受信するステップを有する。この通信は、UEからセッション管理メッセージを受信するステップの後に、セッション管理メッセージをUEへ送信するステップを有しても良い。一実施形態では、セッション管理メッセージは、PDN(packet data network)コネクション管理メッセージ、参加メッセージ、分離メッセージ、ハンドオーバメッセージ、及びNSWO(Non-Seamless WLAN Offload)確立及び解放メッセージのうちの少なくとも1つを有する。
【0022】
一実施形態では、UEとTWAGとの間の通信は、特定のPDN(packet data network)コネクション及びNSWO(Non-Seamless WLAN Offload)コネクションのうちの1つに関連する、UEとサービング信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)との間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる識別子を送信するステップを有する。一実施形態では、UEとTWAGとの間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる識別子は、TWAGのMAC(media access control)アドレスを有する。TWAGのMACアドレスは、PDNコネクション及びNSWOコネクションのうちの1つについて、UEとTWAGとの間で転送されるユーザプレーンパケットをカプセル化するために用いられても良い。一実施形態では、TWAGは、UEのMACアドレス及びTWAGのMACアドレスを用いて、UEとサービングTWAGとの間のポイントツーポイントリンクを識別し、ポイントツーポイントリンクをPDNゲートウェイ(GW)又はPDNコネクションのGGSN(gateway general packet radio service support node)へのトンネルと照合する。
【0023】
一実施形態では、マルチPDN(packet data network)アクセスのための制御チャネルを無線ネットワークコンポーネントと確立する、ユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、UE識別子を得るステップと、UEにより無線ネットワークコンポーネントとPDNコネクションを設定するステップと、UEにより無線ネットワ―クコンポーネントの無線ネットワークコンポーネント識別子を得るステップと、UEによりWLCPを用いてIP(internet protocol)レイヤチャネルを介して無線ネットワークコンポーネントと通信するステップと、を有する。ネットワークコンポーネントは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)及び信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)のうちの1つを有する。UE識別子は、UE IPアドレスを有しても良く、無線ネットワークコンポーネント識別子(例えば、TWAG識別子)は、無線ネットワークコンポーネントのIPアドレスを有しても良い。一実施形態では、無線ネットワークコンポーネント識別子を得るステップは、UEとネットワークコンポーネントとの間のリンクチャネルの識別子を受信するステップを有する。一実施形態では、UEとネットワークコンポーネントとの間のリンクチャネルの識別子を受信するステップは、AAA(authentication, authorization and accounting)サーバ/プロキシからEAP(extensible authentication protocol)メッセージの中でリンクチャネルの識別子を受信するステップを有する。一実施形態では、AAAサーバ/プロキシは、信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)からリンクチャネルの識別子を得る。UEによりWLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して無線ネットワークコンポーネントと通信するステップは、EAP(extensible authentication protocol)手順中に受信した識別子により識別されるリンクチャネルを介してセッション管理メッセージを送信するステップを有しても良い。一実施形態では、セッション管理メッセージを送信するステップは、EAP手順中にUEにより受信されたMAC(media access control)アドレスへセッション管理メッセージを送信するステップを有する。
【0024】
一実施形態では、セッション管理メッセージを送信するステップは、EAP手順中にUEにより受信されたIPアドレス又はポート番号を有するIPアドレスへセッション管理メッセージを送信するステップを有する。一実施形態では、セッション管理メッセージを送信するステップは、IPレイヤ宛先アドレスとしてEAP手順中に受信されたIPアドレス又はポート番号を有するIPアドレスへ、及びMACレイヤ宛先アドレスとしてEAP手順中に受信されたMAC(media access control)アドレスへ、セッション管理メッセージを送信するステップを有する。セッション管理メッセージは、PDNコネクション管理メッセージ、参加メッセージ、分離メッセージ、ハンドオーバメッセージ、及びNSWO(Non-Seamless WLAN Offload)確立及び解放メッセージのうちの少なくとも1つを有しても良い。一実施形態では、UEによりWLCPを用いてIPレイヤチャネルを介して無線ネットワークコンポーネントと通信するステップは、特定のPDNコネクション又はNSWO(Non-Seamless WLAN Offload)コネクションに関連するUEとサービング信頼できるWLANアクセスゲートウェイ(TWAG)との間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる識別子を受信するステップを有し、UEとそのサービングTWAGとの間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いられる識別子は、TWAGのMAC(media access control)アドレスを有しても良い。一実施形態では、TWAGのMACアドレスは、PDNコネクション又はNSWOコネクションの、UEとTWAGとの間で転送されるユーザプレーンパケットをカプセル化するために用いられる。他の実施形態では、任意のVLAN IDの特定の値、L2 GREキー、信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)のSNAPヘッダは、MACアドレスの代わりに又はそれに加えて、UEとそのサービングTWAGとの間のポイントツーポイントリンクを識別するために用いることができる。UEとそのサービングTWAGとの間のポイントツーポイントリンクを識別するためにMACアドレス以外のこれらの他のオプションを用いることにより、MACアドレスは、WLCP及びPDNコネクション/NSWOコネクションの両方のリンクを識別することに関与しても良い。
【0025】
図1は、L2パスを介した制御シグナリングのための実施形態のアーキテクチャ100を示す。アーキテクチャ100は、アプリケーション/サービスレイヤ102、ユーザ機器(UE)、無線アクセスポイント(AP)106、TWAG108、及びPDNゲートウェイ(GW)110を有する。無線AP及びTWAGは、信頼できるWLANアクセスネットワーク(TWAN)のコンポーネントである。L2 P2PリンクIDは、VLAN ID、MACアドレス、Ethernet(登録商標)上のキーのあるGRE、新しい3GPP固有LCC/SNAPヘッダ、等を有する。一実施形態では、固有VLAN ID、Ethernet(登録商標)上のキーのあるGRE、又はLCC/SNAPヘッダは、PDN/NSWOコネクションを分離するユーザプレーンの識別子であり得る。UE104は、PDNコネクション及びNSWOコネクションを有し、TWAG108とのWLAN制御シグナリングをサポートする。制御プレーンプロトコルスタックは、WLAN制御シグナリングを伝達する。一実施形態では、アーキテクチャ100は、L3パスを介した制御シグナリングもサポートしても良い。しかしながら、WLCPメッセージはIPヘッダ(特定宛先IPアドレス、又はTWLANにより割り当てられる)によりカプセル化されるが、L3ヘッダはルーティングできない場合がある。したがって、WLCPメッセージの指示子としてIPヘッダを有するメッセージを伝達するために、L2パスを使用することが望ましい。UEは、自己割り当てアドレスを含む任意のアドレスを、TWANへのメッセージパケットのソースアドレスとして使用できる。
【0026】
図2は、WLCPを用いてシグナリングするために協調する機能エンティティを示す実施形態のシステム200を示す。システム200は、UE202、WLAN AP204、信頼できるWLAN AAA(authentication, authorization, and accounting)プロキシ(TWAP)206、TWAG(208)、及びAAAサーバ/プロキシ210を有する。UEは、アプリケーションコンポーネント212、EAPクライアント(EAP−C)214、WLCPクライアント(WCS−C)216、コネクションマネジャ218、及びフォワーダ220を有する。WLAN AP204は、EAPトランスポートコンポーネント222を有する。TWAP206は、EAPプロキシ(EAP−P)コンポーネント224及びWLCPチャネルエージェント226を有する。TWAG208は、WLCPチャネル構成コンポーネント228、WLCPサーバ(WCS−S)コンポーネント230、コネクション制御部232、及びルーティング制御部234を有する。WLCPチャネル構成コンポーネント228は、WLCPチャネルエージェント226と通信する。この通信は、直接又は仲介物を通じても良い。WLCPチャネル構成コンポーネントとWLCPチャネルエージェント226との間の通信の正確な方法は、異なる実施形態の間で異なっても良い。
【0027】
UE202は、ゲートウェイ(TWAG)208の中のWCS−S230と通信するWCS−C216を有する。ユーザによりトリガされたアプリケーション212は、コネクションマネジャ218にWLCPシグナリングを開始させる。WLCP238を使用する前に、WLCP238は構成される。本実施形態では、EAP及びAAA(authentication, authorization and accounting)プロトコル(RADIUS(remote authentication dial in user service)/Diameter)は、この情報を交換するために使用される。
【0028】
上位の動作シーケンスは次の通りである。例えばEAP−KA’を使用するUE202の認証シーケンス中、UE202がマルチPDNセットアップをシグナリングする(又はそれが可能である)場合、TWAP206の中のWCSチャネルエージェント226は、WCSチャネル構成(構成器)228に、特に制御チャネルシグナリングのための適切なレイヤ2ポイントツーポイントリンクを返すよう要求する。これは、本願明細書でWCS制御チャネル(WCC)238として表される。TWAP224は、WCC238を得て、これをAAAサーバ210へRADIUS/Diameterパラメータとして送信する。
【0029】
AAAサーバ210が、UE202が自身はマルチPDNセットアップが可能であることをシグナリングするEAP−AKA’認証シーケンスをUE202から受信し、TWAP224がDiameter/RADIUSの中でWCCを送信すると、AAAは、UE210に、EAP拡張パラメータとしてWCC238で応答する。UE202の中のEAPクライアント124は、このパラメータを受信して、後のWLCP238メッセージの中で使用するためにWCS−C216へ送信する。
【0030】
UE202は、TWAG208のMACアドレスを、EAP拡張パラメータとして得る(WLCPチャネルと同様)。或いは、TWAG208は、MACアドレスを発見するために、UE202のWLCPチャネル238の中でInitを送信する。TWAP206が(UE202認証について)EAP成功を受信すると、WCSチャネルエージェント226は、WCC ID(L2 P2PリンクID)をコミットするために、TWAG208(WCSチャネル構成228)へ通知を送信する。TWAGの場合。EAP−AKA’認証方法は一実施形態において記載されたが、他の実施形態では、EAP−AKA、EAP−SIM、等が同様に使用されても良い。
【0031】
図3は、EAP認証の第1の手順300を示す。EAP認証では、ネットワークは、サーバアドレス(例えば、ドメイン名、IPアドレス、ポート番号を有するIPアドレス、等)又はWLAN制御シグナリングに使用されるL2 P2PリンクIDをUE302へ送信する。これは、WLANへの初期参加、及びWLANへのハンドオーバで生じ得る。WLAN制御シグナリングのL2 P2Pリンクは、ユーザプレーンのL2 P2Pリンク又はユーザプレーンのL3 P2Pトンネルのために使用され得る。ユーザプレーンのL2 P2Pリンク又はユーザプレーンのL3 P2Pトンネルは、PDNコネクション又はNUE302のSWO分離のために使用される。UE302がIPアドレス(例えば、NSWO IPアドレス)を受信した後、UEは、WLAN制御シグナリングのサーバに接続し、PDNコネクションの確立、解放又は分離のためにサーバと通信しても良い。L3を介した制御シグナリングの他の手順又はL2の制御シグナリングに似ている。
【0032】
WLCPチャネル(L2 P2PリンクID)ブートストラップフローシーケンスに関して、
図4A及び4Bは、UE認証中のWLCPチャネルの構成又はWLCPチャネル−L2 P2PリンクID構成のための実施形態の方法400を示す。
図4A及び4Bにおいて、WLCP制御チャネルは、「L2 P2PリンクID」’(レイヤ2ポイントツーポイントリンク識別子)として識別される。L2 P2Pリンクは、VLAN、L2 GRE、SNAPヘッダ、固有MAC又は別のメカニズムに基づいても良い。WLCPのL2 P2PリンクIDは、ステップ4、5で、非3GPPアクセス404(TWAG、信頼できるWLAN AAAプロキシ(TWAP))からAAAプロキシ406及びAAAサーバ408へ、(EAP RSP又はAAAシグナリングのパラメータとして)送信され、ステップ13a、13b、14で、AAAプロキシ406及びAAAサーバ408からUE402へ、(EAP−REQのパラメータとして)送信されても良い。AAAプロキシ406は、幾つかの実施形態においては任意である。
【0033】
代替で、WLCPのL2 P2PリンクIDは、ステップ17a、17bで、非3GPPアクセス404(TWAG、TWAP)からAAAサーバ408へ、(EAP RSP又はAAAシグナリングのパラメータとして)送信され、ステップ23a、23b、24で、AAAサーバ408からUE402へ、(EAP−Successのパラメータとして)送信されても良い。この代替では、EAP−Successは、パラメータを伝達できるように拡張される必要があり得る。L2 P2PリンクID構成(制御チャネル構成)は、UE402認証が成功したときのみ、有効である。
【0034】
図4A及び4Bでは、WLAN制御シグナリングのリンクレイヤチャネルの識別子としてのL2 P2PリンクIDは、ステップ4、ステップ5で非3GPPアクセス404(TWAG)からAAAへ(EAP−RSP又はAAAシグナリングのパラメータとして)送信され、ステップ13a、ステップ13b、ステップ14でAAAからUEへ(EAP−REQのパラメータとして)送信されても良い。或いは、WLAN制御シグナリングのL2 P2PリンクIDは、ステップ17a、ステップ17bで非3GPPアクセス(TWAG)からAAAへ(EAP−RSP又はAAAシグナリングのパラメータとして)送信され、ステップ23a、ステップ23b、ステップ24でAAAからUEへ(EAP−Successのパラメータとして)送信されても良い。しかし、これは制限ではない。つまり、AAAサーバがWLAN制御シグナリングのL2 P2PリンクIDを得る限り、AAAサーバは、利用可能な任意のステップで、P2PリンクIDをUEへ送信できる。EAP−Successは、パラメータを伝達できるように拡張されても良い。いずれかの方法でUEがWLAN制御シグナリングのL2 P2PリンクIDを得ると、UEは、認証が成功したときのみそれを使用する。
【0035】
TWAG発見/構成に関して、WLCPを通信するためのチャネルに追加して、UE402はTWAGを発見する必要があっても良い。UE402がTWAG MACアドレスを決定する多数のオプションがある。第1に、UE402から初期要求をマルチキャストすることである。これは、(ブロードキャストと比べて効率的な)Ethernet(登録商標)マルチキャストアドレス空間からのEthernet(登録商標)マルチキャストアドレスの良く知られたアドレス又は割り当てとして、事前構成を必要としても良い。
【0036】
第2に、(TWAN)の中のWLCPサーバ(例えば、非3GPPアクセス404)は、InitをUE402へ送信することにより、WLCPシグナリングを開始する。この代替では、TWAPは、EAP−SuccessをAAAサーバ408から受信すると、WLCPサーバ(TWAG)(例えば、非3GPPアクセス404)へ指示を送信する。(TWAN)の中のWLCPサーバ(例えば、非3GPPアクセス404)は、EAP−Successのこの指示/情報を使用して、WLCP Initメッセージをトリガする。WLCP Initメッセージは、UE402からのWLCPメッセージを受信すると期待される同じMACアドレスから送信される。
【0037】
第3に、WLCPサーバ(TWAG)(例えば、非3GPPアクセス404)MACをEAP−AKA応答メッセージの中で提供する。この場合、WLCPサーバ(TWAG)(例えば、非3GPPアクセス404)は、(WLCPチャネルIDと同様の方法で)MACアドレスをTWAPに提供する。TWAPは、このMACアドレスをAAAサーバ408へ送信する。次に、AAAサーバ408は、これをEAP拡張パラメータとして追加し(RFC4187)、EAP応答の中でUE402へ送信する。
【0038】
初期参加/ハンドオーバ/コネクション確立フローシーケンスに関して、
図5A及び5Bは、非3GPP N3GPPネットワークの中のUEがネットワーク/APNのセットに参加できるようにするステップのシーケンスの実施形態の方法500を示す。N3GPPネットワークは、例えばWLAN、WiMAX等のような3GPPで定められた技術を使用しないアクセスネットワークである。
【0039】
PDNコネクション確立又はNSWOでは、UE502は、ネットワークとPDNコネクションパラメータを通信するために、WLAN制御シグナリングのためのL2 P2Pリンクを使用する。UE502により送信されるパラメータは、APN/NSWO指示、PCO、及び要求タイプを有する。UE502へ送信されるパラメータは、APN/NSWO指示、PCO、及びL2 P2PリンクIDを有する。UE502とネットワークとの間の通信は、UE IE(IMSI、NAI又はネットワークにより割り当てられたUEの暫定ID)を有し得る。(GTPに基づくS2aでは)PartA又は(PMIPに基づくS2aでは)PartBが実行される。
【0040】
以下のステップのシーケンスは、WLANの中でPDNアクセスコネクション/NSWOを構成するために使用される。これは、S2a WLANへの初期参加又はハンドオーバにおいて前述したように、UEのEAP認証の後に生じても良い。
【0041】
ステップ1で、UE502のWLCPチャネルは、AP504を介して(上述のような)TWAGと通信するよう構成される。この構成の末に、UE502の中のWLCPクライアントは、TWAG506へシグナリングメッセージを送信するためのL2 P2P ID(WLCPチャネルID)を有する。
【0042】
ステップ2、3で、UE502−TWAG506は、APN(又は他のPDN ID)/NSWO、PCO、要求タイプ(初期要求/ハンドオーバ)及び他のシグナリングパラメータを用いて、PDNコネクション又はNSWOを設定する。UE502とTWAG506との間の会話は、WLCPチャネル(L2 P2P)を介する。TWAG506は、確立されているPDNコネクション又はNSWOに対してP2PリンクIDで応答する。後続のユーザプレーンIPレイヤシグナリング/データは、PDNコネクション又はNSWOのためのこの確立されたP2Pリンクを介して送信できる。UEが新しい追加PDN接続を要求する場合には要求タイプは「初期要求」を示し、UE502が他のアクセスからのハンドオーバを実行しているとき及びUE502がアクセスを介してPDNとの接続を既に確立しているときは要求タイプは「ハンドオーバ」を示す。
【0043】
ステップ3でUEのPDN IPアドレスがネットワークにより割り当てられる場合、ステップ5及びステップ10は実行されないかも知れず、PartA又はPartBのステップ6〜9は、ステップ2とステップ3との間で実行される。
【0044】
ステップ5で、UE502は、新たに生成されたP2Pリンクの中でIP構成要求(必要な場合には、IPv4 DHCP要求又はIPv6ルータ要請)を送信する。ステップ6〜9で、TWAGは、PDN GWと相互作用して、3GPP EPC(Enhanced Packet Core)の中でPDNコネクションの対応するGTP/PMIPセグメントを構成する。(TWAG506とPDN GW508との間のGTPに基づくインタフェースでは)PartA又は(PMIPに基づく場合には)PartBが実行される。IPv6では、ルータ要請は任意である。したがって、ステップ6は、ステップ4の完了(PDNコネクションのP2Pリンクの生成の完了)の結果としてトリガされる。
【0045】
ステップ10で、TWAG506は、このPDNコネクションのために確立されたP2Pリンクを介してIPアドレス/プレフィックスを構成する。この点で、UE502は、このPDNコネクションのトラフィックを送信/受信できる。UE502は、別のPDNコネクションを確立するために上述のシーケンス(ステップ2〜10)を繰り返すことができる。ハンドオーバでは、要求タイプがハンドオーバに設定される点を除いて上述と同じシーケンスが使用される。
【0046】
UE502では、ステップ2、ステップ6〜9のNSWOを示すステップは実行されず、データパケットは、ステップ4で確立されたL2 P2Pリンクを介してUE502とインターネットとの間でTWAG506を直接通過する。留意すべきことに、UE502とTWAG506との間のPDNコネクションのためにステップ2〜3で確立されたP2Pリンクは、IP上のトンネルであり得る。
【0047】
コネクション解放及び分離フローシーケンスに関して、
図6は、N3GPPネットワークの中のUEのためのコネクションを解放する又は分離する実施形態の方法600を示す。一実施形態では、特に断らない限り、UE602、AP604、TWAG606、PDN GW608、vPCRF(visited Policy and Charging Rule Function)610、AAAプロキシ612、hPCRF(home Policy and Charging Rule Function)614、及びHSS(home subscriber server)/AAA616は、
図5A及び5bに記載の同様のコンポーネントと同様の方法の同様のコンポーネント及び機能である。vPCRF610及びhPCRF614は、QoS及の中央制御及び課金(charging)ポリシのために使用される。AAAプロキシは、ローミングの場合に、UEと訪問先ネットワークの中の(ホームネットワークの中の)AAAサーバとの間で認証メッセージを転送するために使用される。HSSは、ホームネットワークにおけるユーザ加入者データを格納し、要求されると該データをAAAサーバへ送信しても良い。以下のステップのシーケンスは、PDNアクセスコネクション又は分離を完全に解放するために使用される。
【0048】
ステップ1で、UE602は、この要求(APN(PDN ID)/NSWO/分離)を、AP604を通じてTWAG60へ、UE602のために構成されたL2 P2Pリンクを介して送信することにより、コネクション解放(PDNコネクション又はNSWO)又は分離を開始する。代替で、ネットワークTWAG606は、ステップ1aで、コネクション解放(PDNコネクション又はNSWO)又は分離を開始しても良い。
【0049】
PDNコネクション解放又は分離では、TWAG606は、3GPP EPCにおける解放メカニズムを開始する(ステップ2〜5)。NSWO解放では、ステップ2〜5は実行されない。
【0050】
ステップ6で、TWAG606は、ステップ1、解放のためにUE602に応答する。或いは、ステップ6aで、UE602は、ステップ1a、TWAG606に応答する。ネットワークは、長い時間の間、UEと通信していない場合、UE602を完全に分離しても良い。ネットワーク(TWAG606)は、暗黙的分離のために、分離要求(分離タイプ)メッセージをUE602へ送信しない。
【0051】
ステップ7で、PDNコネクション/NSWOのL2 P2Pリンクは、解放される。続いて、WLAN固有リソースも解放され得る。分離では、UE602のWLCPのために構成されたL2 P2Pリンクは、このステップで解放される。L2 P2Pリンクリソース(IDリソースを含む)は、PDNコネクション解放又はNSWO解放又はUE602の分離の後に、他のUE602のために使用されても良い。
【0052】
ステップ1及びステップ6は、UE602がPDNコネクション解放又は分離を開始した。ステップ1a及びステップ6aは、ネットワークがPDNコネクション解放又は分離を開始した。ネットワークは、長い時間の間、UE602と通信していない場合、UE602を完全に分離しても良い。ネットワーク(TWAG606)は、暗黙的分離のために、分離要求(分離タイプ)メッセージをUE602へ送信しない。
【0053】
PDN IDは、APN、L2 P2PリンクID、及びネットワーク若しくはUE602により割り当てられたPDNコネクション又はNSWOの暫定セッションIDを有し得る。
【0054】
ステップ2〜5は、NSWO解放では実行されない。L2 P2Pリンクリソース(IDリソースを含む)は、PDNコネクション解放又はNSWO解放又はUEの分離の後に、他のUE602のために使用され得る。L2パス上の制御シグナリングを介する分離手順は任意である。
【0055】
別の実施形態は、レイヤ3に基づく制御チャネルシグナリングを有するレイヤ3(L3)プロトコルを利用する。上述のL2制御チャネルシグナリングと異なり、WLCPサーバのIPアドレス/ドメイン名が(L2制御チャネルの代わりに)構成される。L3制御チャネル設定では、TWAP/TWAGは、上述と同様の認証手順の中で、制御チャネルシグナリングのためのIPレイヤインタフェースのWLCPサーバのIPアドレス/ドメイン名をUEに返す。WLCPサーバのポートも、そのIPアドレスと共にUEへ送信されても良い。また、WLCPサーバは、TWAGに統合されても良い。統合されない場合、WLCPサーバは、必要な情報を交換するために、TWAGとのインタフェースを有するだろう。
【0056】
図7は、L3を介した制御シグナリングのための実施形態の方法700を示す。EAP認証では、ネットワークは、WLAN制御シグナリングのために使用されるサーバアドレス(ドメイン名、IPアドレス)をUE702へ送信する。これは、WLANへの初期参加又はWLANへのハンドオーバの中で生じても良い。UE702がIPアドレス(例えば、NSWO IPアドレス)を受信した後、UE702は、WLAN制御シグナリングのサーバに接続し、PDNコネクションの確立又は解放又は分離のためにTWANの中のサーバと通信しても良い。手順の残りの部分は、先の実施形態で説明したものと同様である。一実施形態では、特に断らない限り、UE702、PDN GW706、vPCRF708、AAAプロキシ710、hPCRF712、HSS/AAA714は、
図6の同様のコンポーネントと同様であり、同様の方法で機能しても良い。
【0057】
図8A及び8Bは、L3を介したWLCPのための実施形態の方法800を示す。以下のステップのシーケンスは、L3 WLAN制御シグナリングを介してPDNアクセスコネクションを構成するために使用される。これは、S2a WLANへの初期参加又はハンドオーバにおいて前述したように、UEのEAP認証の後に生じても良い。UE802は、AP804を介して、TWAG806及び他のコンポーネントと通信する。一実施形態では、UE802、AP804、TWAG806、WLCPサーバ808、PDN GW810、vPCRF812、AAAプロキシ814、hPCRF816、及びHSS/AAA818は、
図7の同様のコンポーネントと同様であっても良く、特に断りのある場合を除き同様の方法で機能しても良い。
【0058】
ステップ1で、UE802は、(通常、NSWOの)IPアドレスを得る。UE802の中のWLCPクライアントは、L3ルーティング能力を有し、シグナリングメッセージをWLCPサーバ808へ送信し得る。このステップで、UEのNSWO IPアドレスのルーティングは、UE802がWLCPサーバ808にのみアクセスできるように、制限されても良い。
【0059】
ステップ2、3で、UE802−TWAG806は、APN(又は他のPDN ID)、PCO、要求タイプ(初期要求/ハンドオーバ)及び他のシグナリングパラメータを用いて、PDNコネクションを設定する。TWAG806(WLCPサーバ808)のアドレスは、上述のような認証手順の中で得られる。WLCPをWLCPサーバ808へ送信する前に、UE802が認証手順の中でWLCPサーバ808のドメイン名を得る場合、UE802は、DNSクエリによりWLCPサーバ808のIPアドレスを得ても良い。UE802とWLCPサーバ808(TWAG806)との間の会話は、L3を介し、暗号化され及び/又は保護された統合(integration protected)であっても良い。TWAG806は、確立されているPDNコネクションに対してP2PリンクIDで応答する。後続のユーザプレーンIPレイヤシグナリング/データは、PDNコネクションのためのこの確立されたP2Pリンクを介して送信できる。UE802が新しい追加PDN接続を要求する場合には要求タイプは「初期要求」を示し、UE802が他のアクセスからのハンドオーバを実行しているとき及びUE802がアクセスを介してPDNとの接続を既に確立しているときは要求タイプは「ハンドオーバ」を示す。
【0060】
ステップ3でUEのPDN IPアドレスがネットワークにより割り当てられる場合、ステップ5及びステップ10は実行されないかも知れず、PartA又はPartBのステップ6〜9は、ステップ2とステップ3との間で実行されるだろう。
【0061】
ステップ5で、UE802は、新たに生成されたP2Pリンクの中でIP構成要求(必要な場合には、IPv4 DHCP要求又はIPv6ルータ要請)を送信する。
【0062】
ステップ6〜9で、TWAG806は、PDN GW810と相互作用して、3GPP EPCの中でPDNコネクションの対応するGTP/PMIPセグメントを構成する。(TWAG806とPDN GW810との間のGTPに基づくインタフェースでは)PartA又は(PMIPに基づく場合には)PartBが実行される。IPv6では、ルータ要請は任意である。したがって、ステップ6は、ステップ4の完了(PDNコネクションのP2Pリンクの生成の完了)の結果としてトリガされる。
【0063】
ステップ10で、TWAG806は、このPDNコネクションのために確立されたP2Pリンクを介してIPアドレス/プレフィックスを構成する。この点で、UE802は、このPDNコネクションのトラフィックを送信/受信できる。
【0064】
UE802は、別のPDNコネクションを確立するために上述のシーケンス(ステップ2〜10)を繰り返すことができる。ハンドオーバでは、要求タイプがハンドオーバに設定される点を除いて上述と同じシーケンスが使用される。留意すべきことに、一実施形態では、UE802とTWAG806との間のPDNコネクションのためにステップ2〜3で確立されたP2Pリンクは、IP上のトンネルであり得る。
【0065】
PDNコネクション解放及び分離フローシーケンスは、WLAN制御シグナリングがIPレイヤトランスポートを介する点を除いて上述の手順と同様である。
【0066】
図9は、本願明細書に開示の装置及び方法を実施するために使用され得る処理システム900のブロック図である。特定の装置は、図示の全てのコンポーネントを、又はコンポーネントのうちの一部のみを用いても良く、統合のレベルは装置によって変わっても良い。さらに、装置は、複数の処理ユニット、プロセッサ、メモリ、送信機、受信機、等のようなコンポーネントの複数のインスタンスを有しても良い。処理システム900は、スピーカ、マイクロフォン、マウス、タッチスクリーン、キーパッド、キーボード、プリンタ、ディスプレイ、等のような1又は複数の入力/出力装置を備えた処理ユニット901を有しても良い。処理ユニット901は、バスに接続されるCPU(central processing unit)910、メモリ920、大容量記憶装置930、ネットワークインタフェース950、I/Oインタフェース960、及びアンテナ回路970を有しても良い。処理ユニット901は、アンテナ回路に接続されるアンテナ要素975も有する。
【0067】
バス940は、メモリバス又はメモリ制御部、周辺機器バス、ビデオバス、等を含む任意の種類の複数のバスアーキテクチャのうちの1又は複数であっても良い。CPU910は、任意の種類の電子データプロセッサを有しても良い。メモリ920は、SRAM(static random access memory)、DRAM(dynamic random access memory)、SDRAM(synchronous DRAM)、ROM(read-only memory)、それらの組合せ、等のような任意の種類のシステムメモリを有しても良い。一実施形態では、メモリ920は、ブートアップで使用するROM、プログラムの実行中に使用するプログラム及びデータ記憶のためのDRAMを有しても良い。
【0068】
大容量記憶装置930は、データ、プログラム、及び他の情報を格納し及びデータ、プログラム、及び他の情報をバス940を介してアクセス可能にするよう構成される任意の種類の記憶装置を有しても良い。大容量記憶装置930は、例えば、固体ドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ、等のうちの1又は複数を有しても良い。
【0069】
I/Oインタフェース960は、外部入力及び出力装置を処理ユニット901に結合するためのインタフェースを提供しても良い。I/Oインタフェース960は、ビデオアダプタを有しても良い。入力及び出力装置の例は、ビデオアダプタに結合されるディスプレイ、及びI/Oインタフェースに結合されるマウス/キーボード/プリンタを有しても良い。他の装置が処理ユニット901に結合されても良く、追加の又はより少ないインタフェースカードが利用されても良い。例えば、USB(Universal Serial Bus)のようなシリアルインターフェース(図示しない)は、プリンタのためのインタフェースを提供するために用いられても良い。
【0070】
アンテナ回路970及びアンテナ要素975は、処理ユニット901がネットワークを介してリモートユニットと通信できるようにし得る。一実施形態では、アンテナ回路970及びアンテナ要素975は、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)、及びGSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)ネットワークのような無線WAN(wide area network)への及び/又はセルラネットワークへのアクセスを提供する。幾つかの実施形態では、アンテナ回路970及びアンテナ要素975は、他の装置へのBluetooth(登録商標)及び/又はWiFi接続を提供しても良い。
【0071】
処理ユニット901は、ノード又は異なるネットワークにアクセスするためにEthernet(登録商標)ケーブル等のような有線リンク及び/又は無線リンクを有しても良い1又は複数のネットワークインタフェース950を有しても良い。ネットワークインタフェース901は、処理ユニット901がネットワーク980を介してリモートユニットと通信できるようにする。例えば、ネットワークインタフェース950は、1又は複数の送信機/送信アンテナ及び1又は複数の受信機/受信アンテナにより無線通信を提供しても良い。一実施形態では、処理ユニット901は、データ処理、及び他の処理ユニット、インターネット、リモート記憶設備、等のようなリモート装置との通信のために、ローカルエリアネットワーク又はワイドエリアネットワークに結合される。
【0072】
以下の参考文献は、本願の主題に関連する。この参考文献は、参照することによりその全体が本願明細書に組み込まれる。
[1]Arkko and Haverinen, IETF RFC 4187, Extensible Authentication Protocol Method for 3rd Generation Authentication and Key Agreement (EAP-AKA) (Jan. 2006)
本説明は詳細に記載されたが、種々の変更、置換及び修正が添付の請求の範囲により定められるように本開示の精神及び範囲から逸脱することなく行われうることが理解されるべきである。さらに、現在既存の又は後に開発される処理、機械、製造者、事項、手段、方法若しくはステップの組成が本願明細書に記載の対応する実施形態と実質的に同一の機能を実行できること又は実質的に同一の結果を達成できることを当業者が本開示から直ちに理解するように、本開示の範囲は本願明細書に記載された特定の実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の請求の範囲は、処理、機械、製造者、事項、手段、方法又はステップの組成のようなそれらの範囲を包含するものとする。
【符号の説明】
【0073】
100 アーキテクチャ
102 アプリケーション/サービスレイヤ
104 UE
106 無線アクセスポイント(AP)
108 TWAG