特許第6355725号(P6355725)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6355725マルチモードウェアラブルワイヤレスマイクロフォン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6355725
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】マルチモードウェアラブルワイヤレスマイクロフォン
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/06 20060101AFI20180702BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20180702BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20180702BHJP
   H04R 1/00 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
   H04R1/06 320
   H04R3/00 320
   H04M1/00 R
   H04R1/00 328D
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-519523(P2016-519523)
(86)(22)【出願日】2014年5月28日
(65)【公表番号】特表2016-526815(P2016-526815A)
(43)【公表日】2016年9月5日
(86)【国際出願番号】US2014039743
(87)【国際公開番号】WO2014200693
(87)【国際公開日】20141218
【審査請求日】2017年3月3日
(31)【優先権主張番号】13/917,097
(32)【優先日】2013年6月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506236233
【氏名又は名称】コス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コス,マイケル,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ブレア,ニック,エス.
(72)【発明者】
【氏名】ペランド,マイケル,ジェイ.
【審査官】 渡邊 正宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−065597(JP,A)
【文献】 特開2004−128794(JP,A)
【文献】 特開2009−290342(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/00−15/12
H04M 1/00
H04R 1/00− 1/08
H04R 1/10
H04R 1/12− 1/14
H04R 1/42− 1/46
H04R 3/00− 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロフォンアセンブリであって、
プロセッサと、
前記プロセッサと通信するマイクロフォンと、
前記マイクロフォンによってキャプチャされた音声録音を前記マイクロフォンアセンブリから無線伝送するために、前記プロセッサと通信する無線通信回路と、
前記プロセッサと通信する非グラフィカルディスプレイのユーザインタフェースタップ検出回路であって、ユーザは、グラフィカルディスプレイを用いることなく、前記ユーザインタフェースタップ検出回路に対する1又は複数のタップによって前記マイクロフォンアセンブリの動作制御し、異なるタップシーケンスは、前記マイクロフォンアセンブリの異なる動作モードに対応している、ユーザインタフェースタップ検出回路と、
前記プロセッサと通信するメモリユニットであって、前記マイクロフォンによってキャプチャされた音声録音を前記無線通信回路を介して無線伝送するネットワーク宛先を、前記ユーザインタフェースタップ検出回路を介して検出されたタップシーケンスに基づいて決定された前記マイクロフォンアセンブリの動作モードに基づいて決定するように前記プロセッサをプログラムする命令を格納するメモリユニットと、
を有しており、
第1の動作モードに対応する第1のタップシーケンスが前記ユーザインタフェースタップ検出回路により検出されると、キャプチャされ音声録音は、前記無線通信回路を介して第1のネットワーク宛先へ無線伝送され、
第2の動作モードに対応する第2のタップシーケンスが前記ユーザインタフェースタップ検出回路により検出されると、キャプチャされ音声録音は、前記無線通信回路を介して前記第1のネットワーク宛先とは異なる第2のネットワーク宛先へ無線伝送される、マイクロフォンアセンブリ。
【請求項2】
前記無線通信回路は、前記無線通信回路と無線通信する無線アクセスポイントを介して、前記音声録音をネットワーク宛先へ無線伝送するためのものである、請求項1に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項3】
前記メモリユニットは、前記第1及び第2のネットワーク宛先のアドレスを格納しており、前記無線通信回路は、前記第1及び第2のネットワーク宛先の格納されたアドレスを用いて動作モードに応じて、キャプチャされ音声録音を前記第1又は第2のネットワーク宛先の何れかに無線伝送するためのものである、請求項1に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項4】
前記プロセッサ、前記マイクロフォン、前記無線通信回路、前記非グラフィカルディスプレイのユーザインタフェースタップ検出回路、及び前記メモリユニットを収納するハウジングと、前記ハウジングに接続されており、前記マイクロフォンアセンブリのユーザの衣服に前記ハウジングを留めるためのクリップとを更に備える、請求項1に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項5】
前記メモリユニットは、第3の動作モードに対応する第3のタップシーケンスが前記ユーザインタフェースタップ検出回路により検出されると、キャプチャされ音声録音を前記無線通信回路を介して第3のネットワーク宛先へ無線伝送するように前記プロセッサをプログラムする命令を格納している、請求項1に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項6】
前記メモリユニットは、第4の動作モードに対応する第4のタップシーケンスが前記ユーザインタフェースタップ検出回路により検出されると、キャプチャされ音声録音を前記無線通信回路を介して第4のネットワーク宛先へ無線伝送するように前記プロセッサをプログラムする命令を格納している、請求項5に記載のマイクロフォンアセンブリ。
【請求項7】
音声録音を無線伝送する方法であって、
マイクロフォンアセンブリの非グラフィカルディスプレイのユーザインタフェースタップ検出回路によって、前記マイクロフォンアセンブリの複数の動作モードのうちの1つに対応しており、前記マイクロフォンアセンブリのユーザによる第1の録音開始タップシーケンスを検出する工程であって、ユーザは、グラフィカルディスプレイを用いることなく、前記非グラフィカルディスプレイのユーザインタフェースタップ検出回路を用いて前記マイクロフォンアセンブリを制御する、工程と、
前記第1の録音開始タップシーケンスを検出した後、録音を終了するコマンドに対応する録音終了タップシーケンスが検出されるまで、前記マイクロフォンアセンブリのマイクロフォンによって第1の音声録音をキャプチャする工程と、
録音を終了する前記コマンドに対応する前記録音終了タップシーケンスを検出した後、検出された前記第1の録音開始タップシーケンスに基づいて決定された第1のネットワーク宛先へ、キャプチャされ第1の音声録音を前記マイクロフォンアセンブリの無線通信回路によって無線伝送する工程と、
前記マイクロフォンアセンブリのユーザによる第2の録音開始タップシーケンスを、前記マイクロフォンアセンブリの前記ユーザインタフェースタップ検出回路によって検出する工程であって、前記第2の録音開始タップシーケンスは、前記第1の録音開始タップシーケンスとは異なっており、前記第2の録音開始タップシーケンスは、前記マイクロフォンアセンブリの複数の動作モードのうちの第2のものに対応している、工程と、
前記第2の録音開始タップシーケンスを検出した後、録音を終了するコマンドに対応する前記録音終了タップシーケンスが検出されるまで、前記マイクロフォンアセンブリのマイクロフォンによって第2の音声録音をキャプチャする工程と、
録音を終了する前記コマンドに対応する前記録音終了タップシーケンスを検出した後、検出された前記第2の録音開始タップシーケンスに基づいて決定された第2のネットワーク宛先へ、キャプチャされ第2の音声録音を前記マイクロフォンアセンブリの無線通信回路によって無線伝送する工程と、
を含む方法。
【請求項8】
前記マイクロフォンアセンブリによって、前記第1及び第2のネットワーク宛先についてネットワークアドレスを格納する工程と、
格納されたネットワークアドレスの何れかを用いて、前記無線通信回路が、検出され動作モードに基づいて前記第1又は第2のネットワーク宛先音声録音を無線伝送する工程と、
を更に含む、請求項7に記載の無線伝送方法。
【請求項9】
遠隔サーバについてのネットワーアドレスを、前記マイクロフォンアセンブリによって格納する工程を更に備えており、
前記無線通信回路が、検出され動作モードに基づいて前記第1又は第2のネットワーク宛先音声録音を無線伝送する工程は、前記無線通信回路によって音声録音と、前記マイクロフォンアセンブリの検出され動作モードを示すものとを、記遠隔サーバへ無線伝送する工程を含んでおり、
前記遠隔サーバは、前記マイクロフォンアセンブリの動作モードに応じて前記第1又は第2のネットワーク宛先の何れかへ音声録音を無線伝送する、請求項7に記載の無線伝送方法。
【請求項10】
前記第1の録音開始タップシーケンスを検出するより前に、前記マイクロフォンアセンブリのユーザが、前記マイクロフォンアセンブリのクリップを用いて、前記ユーザの衣服に前記マイクロフォンアセンブリを留める工程を更に含む、請求項7に記載の無線伝送方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来のワイヤレスマイクロフォンは、典型的には、無線送信機を有しており、当該無線送信機は、アナログ変調(例えば、FM又はAM)された電波によって、マイクロフォンからのオーディオ信号を、オーディオを再生する近くの受信機へと伝送する。デジタルワイヤレスマイクロフォンもより普及してきている。例えば、典型的にはマイクロフォンとヘッドフォンの両方を有するブルートゥース(登録商標)ヘッドセットが入手可能である。そのようなブルートゥースヘッドセットでは、マイクロフォンによりキャプチャされたオーディオは、ブルートゥース接続経由で、別要素の電子機器に、通常は携帯電話機へと無線で送信される。しかしながら、そのようなブルートゥースヘッドセットは、通常、マイクロフォンで収音されたオーディオの録音及び保存を行わずに、それをリアルタイムで送信する。また、高性能のスマートフォンは、一般的に、マイクロフォンと、音声録音をキャプチャ及び共有するためのソフトウェアアプリケーション(「apps」)とを有する。そのようなスマートフォンアプリケーションは、オーディオが録音され、保存され、WI−FIネットワーク、携帯電話ネットワーク、又はブルトゥース接続経由でeメールやテキストメッセージングなどによって他の機器へ無線送信されることを可能にする。
【発明の概要】
【0002】
ある全般的な一態様において、本発明は、マイクロフォンアセンブリに関しており、当該マイクロフォンアセンブリは、オーディオ/音声録音をキャプチャし、ユーザにより指定された動作モードに基づいて様々な所望のネットワーク宛先へ(例えば、WI−FIネットワーク経由で)それらを無線伝送する。様々な実施形態において、マイクロフォンアセンブリは、プロセッサと、オーディオ/音声録音をキャプチャするためのマイクロフォンとを含む。マイクロフォンアセンブリはまた、マイクロフォンによってキャプチャされたオーディオ/音声録音をマイクロフォンアセンブリから無線送信するために、プロセッサと通信する無線通信回路を含む。マイクロフォンアセンブリはまた、非グラフィカルディスプレイ(non-graphical-display)であるユーザインタフェースタップ(tap)検出回路を備えており、マイクロフォンアセンブリのユーザは、この回路を通じてマイクロフォンアセンブリの動作を制御する。例えば、ユーザは、ユーザインタフェースのタップ検出回路をタップしてよく、様々なタップシーケンスが、マイクロフォンアセンブリの異なる動作モードに対応してよい。例えば、あるタップシーケンスは、キャプチャされたオーディオ録音をマイクロフォンアセンブリが第1の宛先(例えば、インターフォンシステム)へ無線送信する第1の動作モードに対応してよく、第2のタップシーケンスは、キャプチャされたオーディオ録音をマイクロフォンアセンブリが第2の宛先(例えば、ノーツデータベース(notes database)、スピーカシステム、電子機器制御装置等)へ無線送信する第2の動作モードに対応する、などである。また、マイクロフォンアセンブリは、プロセッサと通信するメモリユニットを含む。メモリユニットは、ネットワーク宛先を決定するようにプロセッサをプログラムする命令を格納しており、当該ネットワーク宛先に、マイクロフォンアセンブリの動作モードに基づいて、キャプチャされた音声録音を無線通信回路を介して無線送信する。当該動作モードは、ユーザインタフェースのタップ検出回路を通じて検知されたタップシーケンスに基づいて決定される。マイクロフォンアセンブリはまた、ユーザの衣服にマイクロフォンアセンブリを留めるためのクリップを備えてよい。
【0003】
この発明のこれらの及びその他の利益は、以下の説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明の種々の実施形態は、以下の図面と併せて例示として本明細書に記載される。
【0005】
図1図1は、本発明の様々な実施形態によるマイクロフォンの正面斜視図である。
図2図2は、本発明の様々な実施形態による図1のマイクロフォンの背面斜視図である。
図3図3は、本発明の様々な実施形態による図1図2のマイクロフォンの左側面図である。
図4図4は、本発明の様々な実施形態による図1図3のマイクロフォンの底面図である。
図5図5は、本発明の様々な実施形態による図1図4のマイクロフォンを装着しているユーザの図である。
図6図6は、本発明の様々な実施形態によるマイクロフォンのブロック図である。
図7図7は、本発明の様々な実施形態によるマイクロフォンのプロセッサのプロセスの流れを示すフローチャートである。
図8図8は、本発明の様々な実施形態によるマイクロフォンにより録音されたオーディオの様々な宛先を示す図である。
図9図9は、本発明の様々な実施形態によるマイクロフォンを設定する手順を共同して示す図である。
図10図10は、本発明の様々な実施形態によるマイクロフォンを設定する手順を共同して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は、概して、マルチモードでウェアラブルなワイヤレスマイクロフォンに関しており、当該マイクロフォンは、ユーザにより指定された動作モードに基づいて、様々なネットワーク宛先へ、キャプチャされたオーディオ又は音声の録音を無線送信する。図1乃至図4は、様々な実施形態によるそのようなマイクロフォン10を示す。マイクロフォン10は、ハウジング12とクリップ14とを備えている。クリップ14は、(図3及び図4に示すように)クリップ14を閉位置に付勢するバネ付勢ヒンジ(spring loaded hinge)16によって、クリップ14の一端においてハウジング12と接続してよい。他端において、クリップ14は、クリップ14の背面からハウジング12に向かって延びる突起部18を含んでよく、突起部18は、(図3及び図4に示すように)クリップ14が閉位置にあるときにハウジング12の背面に接触する。突起部18の高さ(即ち、ハウジング12の背面からのその間隔)は、バネ付勢ヒンジ16の高さと略等しく、クリップ14が閉位置にあると、クリップ14はハウジング12の背面とほぼ平行になってよい。そのようなことから、マイクロフォン10は、ユーザによる可聴の音声発話を収音するために、図5に示すように、マイクロフォン10のユーザの衣服や衣類に、好ましくはユーザの口の近くに、留められることができるであろう。
【0007】
マイクロフォン10におけるその他の外的な特徴は、図3に示す、好ましくはハウジング12の側面に設けられる多位置スライドスイッチ20と、図1に示す、同じく好ましくはハウジング12の側面に設けられる光インジケータ(例えば、LED)22と、同じく好ましくはハウジング12の側面に設けられる接続ポート24と、を含む。例えば、接続ポートは、ハウジング12において光インジケータ22(上面側)とは反対側(底面側)に設けられてよい。接続ポートは、例えば、ユーザがマイクロUSBケーブルを接続できるマイクロUSBポートであってよい。マイクロUSBケーブルは、マイクロフォン12のバッテリを充電するために充電器に接続されてよい。或いは、マイクロUSBは、コンピュータ(例えば、PC、ラップトップ型又はタブレット型コンピュータ)に接続されてよく、当該コンピュータは、マイクロフォン12のバッテリを充電してよく、及び/又はマイクロフォン12からコンピュータへファイルをダウンロードする手段を提供してよい。接続されたコンピュータを通じて、マイクロフォンのユーザはまた、以下にさらに説明するように、マイクロフォン10によってキャプチャされ、マイクロフォン10によって無線送信される音声録音についての様々な遠隔のネットワーク宛先の指定を行ってよい。
【0008】
多位置スライドスイッチ20によって、ユーザがマイクロフォン10をオン、オフ又はスタンバイモードに切り替えることが可能にされてよい。例えば、スイッチ20は縦方向にスライドしてよく、ある位置(例えば、向きよっては最も右側又は上側の位置)は、マイクロフォンをオンにし、別の位置(例えば、真ん中の位置)はマイクロフォンをオフにし、第3の位置(最も左側又は下側の位置)は、マイクロフォン10をスタンバイモードにしてよい。スタンバイモードにおいては、マイクロフォン10は、オフに切り換えられる前の限られた期間(例えば、数分)のみオンのままとなる。ユーザは、ハウジング12の前面30をタップすることでマイクロフォン10を復帰させてよい。さらに以下に説明するように、前面30は、ユーザによる前面30のタップを検知するための非グラフィカルディスプレイのユーザインタフェースタップ検出回路を含んでよく、ユーザは、この回路を介したタップによって、(例えば、スタンバイモードにある場合に復帰させるように)マイクロフォン10の動作を制御できる。
【0009】
光インジケータ22は、多色LEDを含んでおり、LEDの異なる発光色がマイクロフォンの異なる動作を示してよい。例えば、ある色は、マイクロフォンが充電中であること示すために使用されてよく、別の色は、それがオフであることを示してよく、更なる別の色は、それがスタンバイモードであることを示してよく、更なる別の色は、マイクロフォンが電源を切る最中であることを示してよい。勿論、他の実施形態においては、より少ない又はより多くの色が、マイクロフォン10におけるLEDによって示されるべき異なるモード又は操作の数に応じて、操作指標として使用されてよい。また、他の実施形態においては、複数のLEDが使用されてよい。
【0010】
図1乃至図4に示すように、マイクロフォンは、好ましくはグラフィカルディスプレイ画面(又は、タッチスクリーン式グラフィカルディスプレイユーザインタフェース)を有していない。グラフィカルディスプレイを排除することは、マイクロフォン10のサイズをより小さくすることを可能にし、さらに、消費電力をより少なくすること、それ故バッテリの寿命を拡大することを可能にする。例えば、マイクロフォン10は、30乃至40mmの高さ、30乃至40mmの長さ、そして、8乃至12mmの奥行きを有してよい。
【0011】
図6は、様々な実施形態におけるマイクロフォンの電気的構成要素のブロック図であって、これら構成要素は、ハウジング12に収納されてよい。図6に示すように、マイクロフォン10は、プロセッサ60とメモリとを備えてよい。メモリは、プロセッサ60に、及び/又は、1又は複数の外部メモリチップ62A−Bに組み込まれてよい。例えば、様々な実施形態において、プロセッサ60は、組み込みRAM及びROMを備えてよく、外部メモリチップは、外部RAM62A(例えば、128MB)及び/又は外部フラッシュメモリ62B(例えば、16Mb)を備えていてよい。プロセッサ60は、音声処理機能及びメモリ管理機能、コーデックを組み込んでいるのが好ましい。様々な実施形態において、プロセッサ60は、例えば、AMSAS3536プロセッサ、又は他の好適なオーディオプロセッサであってよい。他の(より好ましくはない)実施形態においては、それらの様々な機能は、複数のチップに分配されてよく、及び/又は、プロセッサは、FPGA又はASICとして実装されてよい。(外部又は組み込まれた)メモリは、プロセッサ60によって実行される命令(ソフトウェア及び/又はファームウェア)を格納してよい。勿論、ハウジング12はまた、内蔵のアナログ−デジタル−コンバータ(ADC)を有するMEMSマイクロフォンチップであるマイクロフォン64を含んでよい(及び/又は、プロセッサ60が内蔵ADCを有してよい)(特許請求の範囲は、音―電気変換器であるマイクロフォン64と区別するために、“マイクロフォンアセンブリ”と呼んでいることに留意のこと)。プロセッサ60は、例えば、組み込まれたI2Sインターフェースを介してマイクロフォン64を制御し、マイクロフォン64でキャプチャされた音声を受信してよい。また、図6に示されているように、マイクロフォンアセンブリ10は、プロセッサ60に接続された無線通信回路66を備えており、無線通信回路66は、マイクロフォン10による無線/ワイヤレス通信を処理する。様々な実施形態において、無線通信回路66は、(図6に示されているように)プロセッサ60とは別個のチップであってよく、或いは、プロセッサ60と統合されてもよい。適切な任意の無線通信プロトコルが使用されてよく、好ましくは、(IEEE802.11a、b、g及び/又はnのような)WI−FIプロトコル、WiMAX(IEEE802.12)、又はその他の好適なプロトコルのような、アクセスポイント経由で(インターネットのような)パケット交換網と通信可能なプロトコルが使用されてよい。無線通信回路66がプロセッサ60とは別個のチップである実施形態では、無線通信回路66は、例えば、NanoRadio社のNRG731チップを備えてよい。
【0012】
先に述べたように、マイクロフォンはまた、多位置スライドスイッチ20、LED22、USBポート24、及び。マイクロフォン10の構成要素に電力を供給するためのバッテリ28を備えてよい。USBポート24(又は他の外部インタフェース)は、コンピュータや充電器のような他の外部装置とマイクロフォン10を接続することを可能にする。バッテリ28は、例えば、リチウムイオンバッテリ又は他の好適な充電可能なバッテリを備えてよい。
【0013】
加えて、マイクロフォン10は、タップ検知回路68を備えてよく、タップ検知回路68は、ユーザによるマイクロフォン10の前面30(図1乃至図4参照)のタップを検出する1又は複数のスイッチを備えてよい。タップ検出回路68は、接触或いは非接触のメンブレンスイッチ又はクリックボタン型のスイッチのような、前面30のタップを検知する任意の好適なスイッチを含んでよい。タップ検出回路68によって検出された、ユーザからの異なるタップシーケンスは、マイクロフォンによって収音されたオーディオ(例えば、音声録音)を、異なる遠隔地やシステムへと無線通信回路66から無線伝送するようにマイクロフォンを設定する。マイクロフォン10は、好ましくは、グラフィカルユーザインタフェース又はタッチディスプレイスクリーンを含んでいないので、前面30を含むハウジング12は、プラスティックで作られてよく、入力されたユーザからの異なるタップシーケンスは、マイクロフォンの動作を制御することができる。
【0014】
図7及び図8は、様々な実施形態におけるマイクロフォンの動作を示す。図7は、メモリ(例えば、外部メモリ62A−B又は組み込みメモリ)に格納された命令に基づいてプロセッサ60によって実行されるマイクロフォン10の機能を示すフローチャートである。図7及び図8に示すように、マイクロフォン10は、開始時間から終了時間までオーディオを録音し、録音されたオーディオは、その後、マイクロフォン10のユーザにより指定されたモードに応じて、様々な遠隔の宛先へと無線で送られてよい。録音されたオーディオの特定の遠隔の宛先は、以下に説明するようにユーザによって指定されてよい。図7及び図8に示すように、ユーザは、ハウジング12の前面30に対する様々なタップシーケンスを介してマイクロフォン10のモードを指定でき、それらのタップシーケンスは、タップ検出回路68によって検出され、(メモリに格納されたソフトウェア及び/又はファームウェアに基づいて)プロセッサ60によって解釈される。図7及び図8の例は、(録音されたオーディオの異なる4つの遠隔の宛先に対応する)4つの異なるタップシーケンスを使用しているが、別の実施形態では、より少ない又はより多い、タップシーケンスと対応する遠隔の宛先とが使用されてよい。
【0015】
図7の例では、ステップ70において、1回の短いタップのような第1のタップシーケンスが検出されると、ステップ74において、第2のタップ(録音を終了せることを示すタップ)が検出されるまで、マイクロフォン64はオーディオ録音を行う(ステップ72)。第1のタップシーケンス(この例では、1回の短いタップ)は、キャプチャされたオーディオ及び/又は音声録音を、ステップ76にて遠隔インターコムシステム100に無線伝送する動作モードに対応してよい。図8を参照すると、ワイヤレスマイクロフォン10は、インターネット104に接続されたアクセスポイント102(例えば、「ホットスポット」)とのWI−FIデータリンク経由で、インターコムシステム100へと録音されたオーディオを伝送する。マイクロフォン10は、アクセスポイント102と通信するために、更に以下に説明するようにして設定され得る。そのような実施形態では、インターコムシステム100は、有線又は無線接続経由でインターネット104に接続されてよく、インターコムシステムの有する1又は複数のラウドスピーカを介して、録音されたオーディオを再生する能力を有する。
【0016】
図7に戻ると、第1のタップシーケンスが検出されず、代わりに、連続しており、短くて、間隔が短い2つのタップのような第2のタップシーケンスが検出されると(ステップ78)、マイクロフォン64は、ステップ82において第2のタップ(録音を終了せることを示すタップ)が検出されるまで、オーディオ/音声録音を行う(ステップ80)。第2のタップシーケンス(この例では、連続する短い2回のタップ)は、キャプチャされたオーディオ及び/又は音声録音を、ステップ84において遠隔ノートデータベース/システム106(図8参照)に無線伝送するモードに対応してよい。ノーツデータベース/システム106は、ユーザによる後のアクセスのために、オーディオ/音声録音をファイルとして格納してよく、及び/又は、同じくユーザによる後のアクセスのために、オーディオ/音声録音を自動的にテキストに書き起こしてよい。後者の場合、ノーツデータベース/システム106は、オーディオ/音声録音のスピーチを認識して、それをテキストに変換する能力を有している。この方法では、マイクロフォン10のユーザは、後の検索、再調査、及び使用のために、キャプチャされたオーディオコメントをうまい具合にノートに変換してよい。
【0017】
第1のタップシーケンスと第2のタップシーケンスのどちらも検出されず、代わりに、1回の長いタップから直ぐに短いタップが続くような第3のタップシーケンスが検出されると(ステップ86)、マイクロフォン64は、ステップ90において、第2のタップ(録音を終了せることを示すタップ)が検出されるまで、オーディオ/音声録音を行う(ステップ88)。第3のタップシーケンス(この例では、1回の長いタップの後の短いタップ)は、キャプチャされたオーディオ及び/又は音声録音を、ステップ92において、インターネットに接続されたスピーカシステム108(図8参照)へ無線伝送するモードに対応してよい。インターネットに接続されたスピーカシステム108は、伝送されたオーディオを再生できて、例えば、コンピュータのスピーカ、ラウドスピーカやイヤフォン(又は、イヤフォンセット、例えば、ヘッドセット)のような好適なスピーカを含んでよい。インターネットに接続する能力を有するイヤフォンの例は、米国特許第8,190,203号と公開されたPCT出願WO/2011/031910A1とに開示されており、それらの両方は、引用によりそれら全体が本明細書の一部となる。
【0018】
最後に、第1乃至第3のタップシーケンスの何れも検出されず、代わりに、連続する22回の長いタップのような第4のタップシーケンスが検出されると(ステップ93)、マイクロフォン64は、ステップ95において、第2のタップ(録音を終了せることを意味するタップ)が検出されるまで、オーディオ/音声録音を行う(ステップ94)。第4のタップシーケンス(この例では、連続する2回の長いタップ)は、キャプチャされたオーディオ及び/又は音声録音を、ステップ96において電子機器のインターネットに接続されたコントローラ110(図8参照)へ無線伝送するモードに対応してよい。コントローラ110は、例えば、キャプチャされたオーディオ録音内のコマンドを認識して、制御機器へのコマンドに変換するようなサーモスタット、照明スイッチのコントローラ、家電やゲーム機器のコントローラ、産業又は製造機器のコントローラ、或いは、任意の他のコントローラであってよい。例えば、コントローラ110がサーモスタットである場合、ユーザは、マイクロフォン10に「温度を70度に設定」のようなことを録音してよく、そのオーディオ録音は、コントローラ/サーモスタット110に伝送される。この場合、コントローラ/サーモスタット110は、オーディオ内のコマンドを認識し、その結果、サーモスタットの温度を70度に設定する。コントローラが照明システムを制御する別の例では、「照明を50パーセントに設定」と言うオーディオが録音されてよい。この場合においては、コントローラ110は、オーディオ内のコマンドを認識し、その結果、照明をフルオンの(fully on)50%に設定する。他のコントローラについては、それらの用途に応じて、適切なコマンドが使用できるであろう。
【0019】
前述したように、マイクロフォン10のユーザは、マイクロフォンを設定するために、例えばUSBポート24によって、図9に示すように、マイクロフォン10をコンピュータ120に接続できる。マイクロフォンの設定には、WI−FIホットスポットと、マイクロフォン10によってキャプチャされたオーディオ録音の宛先とを設定することが含まれる。図10は、様々な実施形態によるマイクロフォン10のセットアップとカスタマイズの手順を示すフローチャートである。ステップ150では、ユーザ(例えば、マイクロフォン10のユーザ)は、ブラウザを有する、インターネット可能なコンピュータ120を使用して、遠隔サーバで管理される(hosted)マイクロフォン10関連のウェブサイトにログインし、(ユーザがまだアカウントを持っていなければ)アカウントを設定する。ウェブサイトにおいて、ユーザは、例えば、図8に示すアクセスポイント102に関連するWI−FIホットスポットのようなWI−FIホットスポットを追加することができる。ステップ152においてWI−FIホットスポットを追加するために、ユーザは、追加を所望するWI−FIホットスポットを示すリンクをウェブ上でクリック(或いは有効に)できる。様々な実施形態においては、ウェブサイトからのJAVA(登録商標)アプレットがコンピュータ120によって近くのWI−FIホットスポットを探すために使用されてよく、検出すると、そのホットスポットが、ユーザに対してウェブ上に表示されてよい。その後、ユーザは、所望のWI−FIホットスポットをクリック(或いは選択)して追加できる。適切な場合には、その後、ウェブサイトは、選択したWI−FIスポットについてパスワード及び/又は暗号化タイプ(例えば、WPA又はWPA2)を入力することを、ユーザに対して促してよい。WI−FIスポットのSSID、パスワード及び暗号化タイプは、遠隔サーバ(複数の遠隔サーバ)122によってユーザのアカウントに格納される。この手順は、ユーザによって追加を所望されているWI−FIスポットの数に応じて必要な分だけ繰り返されるであろう。
【0020】
次いで、ステップ154では、ユーザは、様々なモードについて、オーディオ録音の様々な宛先をウェブサイトを介して指定できる。例えば、図8を参照すると、ユーザは、インターコムシステム100、ノーツデータベースサーバ106、インターネットに接続されたスピーカシステム108、及び電子装置のコントローラ110のアドレス(例えば、IPアドレス)をウェブサイトを介して指定できる。これらのアドレスは、ウェブサイト用のウェブサーバ122によって格納されてよい。ある実施形態では、ステップ156において、ウェブサーバ122は、コンピュータ120を介してそれらのアドレスをマイクロフォン10にダウンロードできる。そうすると、マイクロフォン10は、オーディオ録音を送信する場合にて、所望された宛先についてのアドレスを使用してその宛先へオーディオ録音を送信する。つまり、マイクロフォン10からのデータパケットは、所望の場所のIPアドレスを含んでいる。別の実施形態においては、宛先のアドレスは、マイクロフォン10にダウンロードされない。代わりに、遠隔サーバ122がアドレスを格納しており、このケースでは、マイクロフォン10は、マイクロフォン10の選択されたユーザモードについてのデータと共に、オーディオ録音のデータパケットを遠隔サーバ122へ送信する。その後、遠隔サーバ122は、マイクロフォンのモードに基づいて所望の宛先を検索して、所望の宛先へとオーディオ録音をインターネット経由で転送する。これによって、ユーザが、マイクロフォン10のネットワーク宛先及びホットスポットを簡単に追加、修正及び/又は更新することが可能となる。
【0021】
また、様々な実施形態では、一旦マイクロフォン10が無線通信可能になると(例えば、ホットスポットが設定されると)、様々な宛先のネットワークアドレスは、コンピュータ120ではなく、遠隔サーバ(複数の遠隔サーバ)122から無線でマイクロフォン10へとダウンロードされてもよい。マイクロフォン10のようなワイヤレス装置の設定の詳細は、 2013年3月15日に出願された米国特許出願第13/832,719号、掲題「無線インフラストラクチャネットワークのための無線装置の設定」にて見つけることができ、当該出願は、参照によりその全体が本明細書の一部となる。
【0022】
ある全般的な点にて、従って、本発明は、マイクロフォンアセンブリに関しており、当該マイクロフォンアセンブリは、プロセッサと、プロセッサと通信するマイクロフォンと、マイクロフォンによってキャプチャされた音声録音をマイクロフォンアセンブリから無線送信するためにプロセッサと通信する無線通信回路と、プロセッサと通信し、非グラフィカル−ディスプレイのユーザインタフェースのタップ検出回路と、プロセッサと通信するメモリユニットと、を備えている。ユーザは、ユーザインタフェースのタップ検出回路における1又は複数のタップを通じてマイクロフォンアセンブリの動作モードを制御する。様々なタップシーケンスは、マイクロフォンアセンブリの様々な動作モードに対応する。メモリユニットは、ユーザインタフェースのタップ検出回路を通じて検出されたタップシーケンスに基づいて決定されたマイクロフォンアセンブリの動作モードに基づいて、無線通信回路経を介してマイクロフォンでキャプチャされた音声録音を無線伝送するネットワーク宛先を決定するようにプロセッサをプログラムする命令を格納している。
【0023】
様々な実施形態において、無線通信回路は、当該無線通信回路と無線通信する無線アクセスポイントを介して、ネットワーク宛先へと音声録音を無線伝送するものである。加えて、メモリユニットは、(i)第1の動作モードに対応する第1のタップシーケンスが前記ユーザインタフェースのタップ検出回路により検出されると、キャプチャされた音声録音を、前記無線通信回路を介して第1のネットワーク宛先へと無線伝送する、及び、(ii)第2の動作モードに対応する第2のタップシーケンスが前記ユーザインタフェースのタップ検出回路により検出されると、キャプチャされた音声録音を、前記無線通信回路を介して第1のネットワーク宛先とは異なる第2のネットワーク宛先へと無線伝送するなどのプロセッサをプログラムする命令を格納してよい。メモリユニットは、第1及び第2のネットワーク宛先のアドレスを格納してよく、無線通信回路は、第1及び第2のネットワークのアドレスとして格納されているアドレスを用いて、動作モードに応じて、第1又は第2のネットワーク宛先の何れかにキャプチャされた音声録音を無線送信できる。
【0024】
別の変形例において、無線通信回路は、キャプチャされた音声録音を、タップシーケンス回路によって決定されたマイクロフォンアセンブリの動作モードを示すデータと共に遠隔サーバへ無線伝送する。このケースでは、遠隔サーバは、マイクロフォンアセンブリから受信した動作モードデータに応じて、キャプチャされた音声録音を第1又は第2のネットワーク宛先の何れかに伝送する。
【0025】
様々な実施形態では、マイクロフォンアセンブリは、ハウジングとクリップとを更に備えてよい。ハウジングは、プロセッサ、マイクロフォン、無線通信回路、非グラフィカルディスプレイのユーザインタフェースタップ検出回路、及びメモリユニットを収納する。クリップは、ハウジングに接続されており、マイクロフォンアセンブリのユーザの衣服にハウジングを留める。
【0026】
更に別の態様において、本発明は、音声録音の無線伝送方法に関している。当該方法は、マイクロフォンアセンブリのユーザによる第1の録音開始タップシーケンスを、マイクロフォンアセンブリの非グラフィカルユーザインタフェースのタップ検出回路によって検出する工程を含んでよい。第1の録音開始タップシーケンスは、マイクロフォンアセンブリの複数の動作モードの1つに対応する。第1の録音開始シーケンスの検出の後にて、当該方法は、録音を終了するコマンドに対応する録音終了タップシーケンスが検出されるまで、マイクロフォンアセンブリのマイクロフォンによって、音声録音をキャプチャする工程を含む。録音を終了するコマンドに対応する録音終了タップシーケンスの検出の後、当該方法は、検出された第1の録音開始タップシーケンスに基づいて決定された第1のネットワーク宛先へ、キャプチャされた音声録音をマイクロフォンアセンブリの無線通信回路によって無線伝送する工程を含む。
【0027】
様々な実施形態において、本発明の方法は、マイクロフォンアセンブリの非グラフィカルディスプレイのユーザインタフェースタップ検出回路によって、マイクロフォンアセンブリのユーザによる第2の録音開始タップシーケンスを検出する工程を更に含んでよい。第2の録音開始タップシーケンスは、第1の録音開始タップシーケンスとは異なっており、そして、マイクロフォンアセンブリの複数の動作モードのうちの第2のものに対応している。第2の録音開始シーケンスの検出の後にて、当該方法は、録音を終了するためのコマンドに対応する録音終了タップシーケンスが検出されるまで、マイクロフォンアセンブリのマイクロフォンによって音声録音キャプチャする工程を含む。録音を終了するコマンドに対応する録音終了タップシーケンスの検出の後、当該方法は、検出された第2の録音開始タップシーケンスに基づいて決定された第2のネットワーク宛先へ、キャプチャされた音声録音をマイクロフォンアセンブリの無線通信回路によって無線伝送する工程を含む。
【0028】
本明細書に記載の実施形態の少なくとも幾つかは、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアの多くの様々な実施形態で実施できることは、当業者には自明であろう。ソフトウェア又はファームウェアのコードは、プロセッサ回路又はその他の同様なコンピュータ装置によって実行されてよい。実施形態を実施するために使用され得るソフトウェアコード又は専用の制御ハードウェアは、限定的ではない。例えば、本明細書に記載の実施形態は、例えば従来型の又はオブジェクト指向の技術を用いて、任意の種類の好適なコンピュータソフトウェア言語を用いて実施されてよい。そのようなソフトウェアは、例えば磁気又は光記憶媒体のような任意の種類の好適な1又は複数の媒体に格納されてよい。実施形態の動作及び振る舞いは、特定のソフトウェアコード又は専用ハードウェアの構成要素を具体的に言及することなく説明できる。そのような具体的な言及がないことは、もっともである。なぜならば、合理的である以上の努力を行うことなく、そして過度の実験を行うことなく、本明細書に基づいて実施形態を実施する制御ハードウェア及びソフトウェアを、当業者が設計できるだろうということは明らかに理解できるからである。
【0029】
また、本発明の実施形態の手順は、コンピュータ、又はコンピュータシステム、モバイル装置、スマートフォン、及び/又はプロセッサのようなプログラム可能な機器によって実行できる。これらの手順を、プログラム可能な機器に実行させるソフトウェアは、例えば、コンピュータシステムの(不揮発性の)メモリ、RAM、ROM、フラッシュメモリなどの任意の記憶装置に格納されてよい。さらに、少なくとも手順の一部は、コンピュータシステムが製造される際にプログラムされてよく又は様々な種類のコンピュータ読み取り可能な媒体に格納されてよい。
【0030】
「コンピュータ」、「コンピュータシステム」、「ホスト」、「サーバ」、又は「プロセッサ」は、例えば、限定ではなく、ネットワークに渡ってデータの伝送及び/又は受信するための設定がされたプロセッサ、マイクロコンピュータ、ミニコンピュータ、サーバ、メインフレーム、ラップトップ、パーソナルデータアシスタント(PDA)、ワイヤレスe−メール装置、携帯電話、スマートフォン、タブレット、モバイル装置、ポケットベル、プロセッサ、ファクシミリ機、スキャナ、又は、その他の任意のプログラム可能な装置であってよい。本明細書において開示されたコンピュータシステム及びコンピュータベースの装置は、情報の取得、処理及び通信に使用されるソフトウェアモジュール又はエンジンを格納するためのメモリを含んでよい。開示された実施形態の動作に関して、そのようなメモリが内蔵でも外付けでも良いことは理解できるであろう。また、メモリは、ハードディスク、光ディスク、フロッピディスク、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、PROM(programmable ROM)、EEPROM(electrically erasable ROM)、及び/又は、他のコンピュータ読み取り可能な媒体を含む、ソフトウェアを格納するための任意の手段を含んでよい。本明細書において開示されたソフトウェアモジュール及びエンジンは、モジュールを格納するメモリにアクセスするコンピュータ装置のプロセッサ(又は場合によって複数のプロセッサ)によって実行できる。
【0031】
本明細書において開示された様々な実施形態において、1つの構成要素は、複数の構成要素に置き換えられてよく、複数の構成要素は、1又は複数の与えられた機能を営む1つの構成要素に置き換えられてもよい。そのような置換は動作しない場合を除いて、そのような置換は、本実施形態の意図する範囲内にある。本明細書で説明されたサーバは、例えば、協動して機能するために配置及び設定された(サーバブレードのような)複数のネットワークサーバの「サーバファーム」又はその他のグループによって置き換えられてよい。サーバファームが、ファームの個々の構成要素間で作業負荷を分散するように働けること、及び、複数のサーバの集合連携力(collective and cooperative power)を利用することで演算処理を迅速化できることは明らかである。そのようなサーバファームは、負荷分散ソフトウェアを使用してよく、当該負荷分散ソフトウェアは、例えば、様々な機械からのプロセッシングパワーについての要求をトラッキングするタスク、ネットワークの要求に基づく優先順位づけ及びスケジューリングを行うタスク、及び/又は、構成要素の故障又は操作性の低下といった不測の事象のバックアップを提供するタスクといったようなタスクを実行する。
【0032】
本明細書では様々な実施形態が説明されたが、少なくとも幾つかの利点の達成とともにそれら実施形態についての種々の変更、改変及び改造が当業者に想起され得ることは自明である。開示された実施形態は、それ故、本明細書に記載される実施形態の範囲を逸脱することなく、全てのそのような変更、改変及び改造を含むことが意図されている。
図1
図2
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図10