(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内側ハウジングに固定された本体を有するトップキャップをさらに含み、前記トップキャップの前記本体は、前記コネクタの一部を受け入れる凹部を画成する請求項1に記載の小瓶用アクセス装置。
前記トップキャップは、使用者が該トップキャップを前記内側ハウジングから取り外すことを可能にするように構成されたグリップ面を含む請求項2に記載の小瓶用アクセス装置。
前記小瓶連結要素の前記本体は、中央の通路を画成し、前記小瓶連結要素の前記本体は、該小瓶連結要素の前記中央の通路が、前記コネクタの前記中央の通路と同心とされた状態で前記コネクタの前記中央の通路内に受け入れられる請求項1に記載の小瓶用アクセス装置。
前記コネクタの前記フランジは、前記外側ハウジングによって画成された棚状の突起に当接し、前記棚状の突起は、前記外側ハウジングの前記内側空間内へ半径方向内方に延びる請求項1に記載の小瓶用アクセス装置。
前記圧力均等化システムは、前記外側ハウジングの前記環状空間の軸線方向外側へ拡張するように構成されたトロイド形バルーンを含む請求項1に記載の小瓶用アクセス装置。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の一面に従うシステムの分解斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の一面に従うシステムの組立斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の一面に従うシステムの組立下面図である。
【
図4A】
図4Aは、本発明の一面に従うシステムの組立上面図である。
【
図4B】
図4Bは、本発明の一面に従う、
図4Aにおける4B−4B線に沿ったシステムの断面図である。
【
図4C】
図4Cは、本発明の一面に従う、
図4Aにおける4C−4C線に沿ったシステムの断面図である。
【
図4D】
図4Dは、本発明の一面に従うシステムの外側ハウジングの細長い開口部内のアダプタの斜視図である。
【
図5A】
図5Aは、本発明の一面に従う外側ハウジングの斜視図である。
【
図6A】
図6Aは、本発明の一面に従う内側ハウジングの斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、本発明の一面に従う内側ハウジングの側面図である。
【
図6D】
図6Dは、本発明の一面に従う内側ハウジングの上面図である。
【
図7】
図7は、本発明の一面に従うシステムの断面図である。
【
図8A】
図8Aは、本発明の一面に従うコネクタの斜視図である。
【
図8B】
図8Bは、本発明の一面に従うコネクタの側面図である。
【
図8C】
図8Cは、本発明の一面に従うコネクタの他の斜視図である。
【
図8D】
図8Dは、本発明の一面に従うコネクタの他の側面図である。
【
図8F】
図8Fは、本発明の一面に従うコネクタの下面図である。
【
図8G】
図8Gは、本発明の一面に従うコネクタの上面図である。
【
図9A】
図9Aは、本発明の他の一面に従うコネクタの側面図である。
【
図9B】
図9Bは、本発明の他の一面に従うコネクタの斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明の一面に従うトップキャップハウジングの斜視図である。
【
図11】
図11は、本発明の一面に従うシステムの断面図である。
【
図13】
図13は、本発明の一面に従う、第1の小瓶に連結された本開示のシステムの斜視図である。
【
図14】
図14は、本発明の一面に従う、第1の小瓶に連結された本開示のシステムの側面図である。
【
図15】
図15は、本発明の一面に従う、
図14における15−15線に沿った、第1の小瓶に連結されたシステムの断面図である。
【
図16】
図16は、本発明の一面に従う、第2の小瓶に連結された本開示のシステムの斜視図である。
【
図17】
図17は、本発明の一面に従う、第2の小瓶に連結された本開示のシステムの側面図である。
【
図18】
図18は、本発明の一面に従う、
図17における18−18線に沿った第2の小瓶に連結されたシステムの断面図である。
【
図19】
図19は、本発明の一面に従う、小瓶に連結された圧力均等化システムを有するシステムの側面図である。
【
図20】
図20は、本発明の一面に従うシステムの分解斜視図である。
【
図21】
図21は、本発明の一面に従うシステムの組立斜視図である。
【
図22】
図22は、本発明の一面に従うバレルアセンブリの斜視図である。
【
図24】
図24は、本発明のさらなる一面に従うシステムの斜視図である。
【
図28】
図28は、本発明の一面に従う包装部材を備える
図24におけるシステムの斜視図である。
【
図29】
図29は、本発明の一面に従う包装部材を備える
図24におけるシステムの分解斜視図である。
【
図30】
図30は、本発明の一面に従う包装部材を備える
図24におけるシステムの正面図である。
【
図32】
図32は、本発明の一面に従う小瓶およびシリンジアダプタに連結されたシステムを示す
図24におけるシステムの斜視図である。
【
図33】
図33は、本発明の一面に従う小瓶およびシリンジアダプタと共にシステムを示す
図24のシステムの分解斜視図である。
【
図34】
図34は、本発明の一面に従う小瓶およびシリンジアダプタに連結されたシステムを示す
図24におけるシステムの正面図である。
【
図35】
図35は、本発明の一面に従う小瓶およびシリンジアダプタに連結されたシステムを示す
図34における35−35線に沿った断面図である。
【
図36】
図36は、拡張状態で小瓶に固定された小瓶アダプタを示す、本発明のさらなる一面に従う小瓶アダプタの斜視図である。
【
図37】
図37は、本発明の一面に従う、拡張状態で小瓶アダプタを示す、
図36における小瓶アダプタの斜視図である。
【
図38】
図38は、本発明の一面に従う、拡張していない状態で小瓶アダプタを示す、
図36における小瓶アダプタの斜視図である。
【
図39】
図39は、拡張状態で小瓶アダプタを示す、本発明の一面に従う小瓶アダプタの斜視図である。
【
図40】
図40は、本発明の一面に従う、拡張していない状態で小瓶アダプタを示す、
図39における小瓶アダプタの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
対応する参照符号は、いくつかの図全体を通じて対応する部分を示す。本明細書に記載される例示は、本開示の例示的な一面を示し、このような例示は、いかなる方法においても本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0013】
以下の説明は、本発明の実施を考慮され説明された一面を、当業者が製造および使用できるようにもたらされる。しかしながら、様々な変更、均等物、変形、および代替が、当業者にとって依然として容易に明らかであろう。このような変更、変形、均等物、および代替におけるありとあらゆるものは、本発明の精神および範囲内に入ることを予定する。
【0014】
以下の説明の目的で、用語「上」、「下」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「横」、「縦」、およびそれらの派生語は、それが図面の図において置かれるとき、本発明に関係づけるものとする。しかしながら、本発明は、別段に明記される場合を除き、様々な代替の変形例を想定し得るものとする。添付図面に示され、かつ以下の明細書に記載された具体的な装置は、単に本発明の例示的な一面であることも理解されたい。したがって、本明細書に開示された一面に関係づけられる特定の寸法およびその他の物理的特徴は、限定的なものと考えるべきではない。
【0015】
以下の説明において、「末端」とは、小瓶などの容器に接触するようにした小瓶用アクセス装置の端部に概ね向かう方向を指し、「基端」とは、末端の反対方向、すなわち、容器と係合するようにした小瓶用アクセス装置の端部から離れる方向を指す。本開示の目的で、上述の参照は、本開示による小瓶用アクセス装置の部品の説明に使用される。
【0016】
図1乃至
図23は、本開示の例示的な一面を示す。
図1および
図2を参照すると、以下でより詳細に説明されるように、流体の閉鎖移送のためのシステム10は、小瓶用アクセス装置12と、小瓶用アクセス装置12内で動くような大きさに作られたアダプタ14とを含む。一面では、小瓶用アクセス装置12は、外側ハウジング16と、内側ハウジング18と、コネクタ20と、トップキャップハウジング22と、および圧力均等化システム24とを含む。システム10は、異なるサイズの複数の小瓶を収容可能な装置をもたらす。システム10は、また、カニューレと小瓶との係合中、カニューレを介しての小瓶チャンバからバレルチャンバへの物質の移送中、および小瓶からカニューレの取り外し中に、実質的に漏洩しないシールおよび圧力均等化をもたらす。システム10の漏洩しないシールは、システム10の使用中、空気と液体との両方の漏れを実質的に防止する。システム10は、患者に医薬品を投与するための小瓶内に含まれる医薬品に接続する針およびシリンジアセンブリに適合する。システム10は、薬物再構成システムと共に使用され得ることにも適合する。
【0017】
図1乃至
図4Cを参照すると、小瓶用アクセス装置12は、外側ハウジング16および内側ハウジング18を有するバイアルアクセスハウジング26を含む。システム10は、異なるサイズの複数の小瓶を収容可能な装置をもたらす。小瓶用アクセス装置12は、第1の容器、例えば、第1の小瓶サイズの第1の小瓶と、第2の容器、例えば、注入器、および/または、シリンジアセンブリとの間に流体連通を確定するように構成される。例えば、以下でより詳細に説明するように、小瓶用アクセス装置12は、第1の小瓶80に取付け可能である。
図16乃至
図19を参照すると、第1の小瓶サイズ81を画成する第1の小瓶80は、エラストマー材料の穿刺可能な隔壁84で覆われた開口したヘッド部83を有するいずれかのタイプの標準的な薬物用小瓶であってもよい。第1の小瓶80の壁85は、第1の物質88を含む小瓶のチャンバ86を画成する。第1の小瓶80は、開口したヘッド部83に隣接して位置するフランジ87を含む。小瓶の隔壁84は、第1の小瓶80のヘッド部83に係合され、第1の物質88を小瓶のチャンバ86内に封止する。さらに、システム10のアダプタ14は、第1の容器、例えば、第2の小瓶サイズの第2の小瓶と、第2の容器、例えば、注入器、および/または、シリンジアセンブリとの間に流体連通を確定するように構成される。例えば、以下でより詳細に説明するように、システム10のアダプタ14は、第2の小瓶90に取付け可能である。
図13乃至
図15を参照すると、第2の小瓶サイズ91を画成する第2の小瓶90は、エラストマー材料の穿孔可能な隔壁94で覆われた開口したヘッド部93を有するいずれかのタイプの標準的な薬物用小瓶であってもよい。第2の小瓶90の壁95は、第2の物質98を含むための小瓶のチャンバ96を画成する。第2の小瓶90は、開口したヘッド部93に隣接して位置するフランジ97を含む。小瓶の隔壁94は、第2の小瓶90のヘッド部93に係合され、第2の物質98を小瓶のチャンバ96内に封止する。
【0018】
図5Aおよび
図5Bを参照すると、外側ハウジング16は、通常、第1、即ち、基端部30と、対向する第2、即ち、末端部32と、外側環状リング部34と、第1の領域38、第2の領域40、および第3の領域42を有する内側首部36と、第1の領域38と第2の領域40との間に配置された第1の肩部44と、第2の領域40と第3の領域42との間に配置された第2の肩部46と、細長い開口部50を画成する壁48と、複数の小瓶用グリップ部材54、複数のフック突起56、および、複数の傾斜した壁58を含む小瓶用連結要素52とを含む。
【0019】
図5Bを参照すると、外側ハウジング16の内側首部36は、第1の領域38と、第2の領域40と、第3の領域42とを含む。
図5Bに示されるように、外側環状リング部34は、第1の領域38から延びる。第1の肩部44は、第1の領域38と第2の領域40との間に配置され、
図7に示されるように、圧力均等化ハウジング160のフランジ部166との係合面をもたらすように構成される。第2の肩部46は、第2の領域40と第3の領域42との間に配置され、
図6Cに示すように、内側ハウジング18の水平壁110との係合面をもたらすように構成される。第3の領域42の垂直壁48は、細長い開口部50を画成する。
図7を参照すると、一面では、垂直壁48は、開口基端部64と開口末端部66との間に細長い開口部50を画成する。
【0020】
図5Bを参照すると、小瓶の連結要素52が、外側ハウジング16の第2の端部32に配置される。一面では、小瓶の連結要素52は、複数のフック突起56および傾斜した壁58を有する複数の小瓶グリップ部材54を含む。一面では、小瓶グリップ部材54は、弾性変形可能である。複数の小瓶グリップ部材54は、小瓶用アクセス装置12を第1の小瓶80に固定するように第1の小瓶80に取付け可能である。各小瓶グリップ部材54は、
図18に示されるような第1の小瓶80などの容器における対応するフランジ87に係合するように配置されたフック突起56を含む。小瓶用アクセス装置12の小瓶連結要素52を、いかなるサイズおよび容量の容器にも取り付けられるように必要な大きさにされ得る。他の一面では、小瓶用アクセス装置12の小瓶連結要素52は、ねじ部、スナップ嵌め機構、ロッキングタブ、または他の同様の機構などのような、小瓶用アクセス装置12を第1の小瓶80に固定するための他の連結機構を含むことができる。各小瓶グリップ部材54は、小瓶用アクセス装置12を小瓶に心合わせし位置合わせするための導入面をもたらすように配置された傾斜した壁58を含む。
【0021】
図5Bを参照すると、ロッキング部材、即ち、アダプタ係合部68が、外側ハウジング16の第2の端部32で壁48の内面70に配置される。アダプタ係合部68は、アダプタ14が細長い開口部50内から取り外されることを防止するための物理的障壁として作用する。アダプタ14は、小瓶アクセスハウジング26の細長い開口部50内で動くように必要な大きさに作られ、アダプタ係合部68は、アダプタ14が細長い開口部50から取り外されることを防止する。一面では、アダプタ係合部68が、突起を含む。
【0022】
図5Bを参照すると、以下でより詳細に説明するように、外側ハウジング16の外側環状リング部34は、内側ハウジング18の環状突起112を受け入れるための環状溝60を含む。以下でより詳細に説明するように、外側環状リング部34は、圧力均等化システム24を受け入れるための圧力均等化受け部62も含む。
【0023】
図6A乃至
図6Dを参照すると、内側ハウジング18は、通常、第1、即ち、基端部100と、対向する第2、即ち、末端部102と、第1の領域104および第2の領域106と、第1の領域104と第2の領域106との間に配置された第1の肩部108と、第1の領域104と第2の領域106との間に配置された水平壁110と、第1の端部100に配置された環状突起112と、キャビティ114を画成する第1の領域壁113と、アダプタ受け部120内の第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118と、第2の領域壁121と、穿刺先端124を含むスパイク部材122と、流体移送流路126とを含む。
【0024】
図6Cを参照すると、内側ハウジング18は、第1の領域104および第2の領域106を含む。第1の肩部108は、第1の領域104と第2の領域106との間に配置され、
図7に示されるように、外側ハウジング16の第2の肩部46に係合するように構成される。このようにして、
図7に示すように、外側ハウジング16の第2の肩部46は、内側ハウジング18が外側ハウジング16に対して大きく相対的移動することを防止するための物理的障壁として作用する。
【0025】
図6Cを参照すると、環状突起112は、内側ハウジング18の第1の端部100から下方へ延びる。
図7を参照すると、内側ハウジング18の環状突起112は、外側ハウジング16の環状リング部34の環状溝60内に受け入れられる。このようにして、
図7に示すように、内側ハウジング18の環状突起112が外側ハウジング16の環状溝60に係合することにより、内側ハウジング18を外側ハウジング16に固定し、内側ハウジング18が外側ハウジング16に対して大きく相対的移動することを防止する。
【0026】
図6Cを参照すると、水平壁110が第1の領域104と第2の領域106との間に配置される。
図7を参照すると、水平壁110は外側ハウジング16の垂直壁48と共に、開口基端部64と開口末端部66との間に細長い開口部50を画成する。
【0027】
図6Cを参照すると、穿刺先端124を含む穿刺部材、即ち、スパイク部材122が、内側ハウジング18の第2の端部102で第2の領域壁121から突出する。
図6Cを参照すると、穿刺先端124が内側ハウジング18のキャビティ114と流体連通するように、流体移送流路126がスパイク部材122およびアダプタ受け部120を通って延びる。流体移送流路126の目的は、針カニューレが小瓶用アクセス装置12を通って延びることができ、これにより、小瓶用アクセス装置12を通して流体を移送できることである。他の一面では、流体移送流路126を、任意の他の適切な流体移送流路配置として具体化してもよい。
【0028】
図6Cを参照すると、第1の領域壁113はキャビティ114を画成する。
図4Bに示すように、キャビティ114は、コネクタ20およびトップキャップハウジング22を受け入れる。一面では、
図4Bおよび
図4Cに示すように、キャビティ114は、トップキャップハウジング22の側壁154の外壁面と第1の領域壁113の内壁面との干渉嵌めにより、トップキャップハウジング22を受け入れる。第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118は、また、
図4Cおよび
図11に示すように、コネクタ20のそれぞれの底部突起136を受け入れる。このようにして、
図4Bおよび
図4Cに示すように、コネクタ20の底部突起136がそれぞれの第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118に係合することにより、コネクタ20を内側ハウジング18に固定し、コネクタ20が内側ハウジング18に対して大きく相対移動することを防止する。
【0029】
図4B、
図4C、および
図7を参照すると、前述したように、内側ハウジング18は、内側ハウジング18の第1の肩部108が外側ハウジング16の第2の肩部46に係合することにより、かつ内側ハウジング18の環状突起112が外側ハウジング16の環状溝60に受け入れられることにより、外側ハウジング16に取付け可能である。このようにして、内側ハウジング18は外側ハウジング16に固定され、内側ハウジング18は外側ハウジング16に対して大きく相対移動することが防止される。
【0030】
一面では、外側ハウジング16と内側ハウジング18とが単一の一体部品を形成することができる。他の一面では、外側ハウジング16と内側ハウジング18とが別個の部品であり、内側ハウジング18は、外側ハウジング16と内側ハウジング18との大きい相対移動が防止されるように、外側ハウジング16に取付け可能である。
【0031】
図7を参照すると、内側ハウジング18を外側ハウジング16に固定した状態で、スパイク部材122が複数の小瓶グリップ部材54に略平行な方向に延びる。スパイク部材122は、
図18に示すように、小瓶用アクセス装置12を第1の小瓶80に組み付ける間に、第1の小瓶80などの流体容器を穿刺する目的を果たし、かつ
図15に示すように、小瓶用アクセス装置12を第2の小瓶90に組み付ける間に、第2の小瓶90などの流体容器を穿刺する目的を果たす。
【0032】
図8A乃至
図8Gを参照すると、一面では、コネクタ20は、通常、第1、即ち、基端部130と、反対側の第2、即ち、末端部132と、第1の端部130に位置する膜キャビティ134と、第2の端部132に位置する底部突起136と、ロッキング溝138とを含む。他の一面では、コネクタ20は、閉鎖システム薬物移送デバイスに適合する他のコネクタを含む。
【0033】
図4Bおよび
図4Cを参照すると、前述したように、コネクタ20は、内側ハウジング18のキャビティ114がコネクタ20を受け入れ、第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118もコネクタ20のそれぞれの底部突起136を受け入れることにより、内側ハウジング18に取付け可能である。このようにして、
図4Bおよび4Cに示すように、コネクタ20の底部突起136がそれぞれの第1の溝キャビティ116および第2の溝キャビティ118に係合することにより、コネクタ20を内側ハウジング18に固定し、コネクタ20が内側ハウジング18に対して大きく相対移動することを防止する。
【0034】
図8Aを参照すると、コネクタ20は連結要素、即ち、連結システム140を含む。一面では、連結システム140はロッキング溝138を含む。コネクタ20のロッキング溝138は、注入器27をコネクタ20および小瓶用アクセス装置12に固定するために、注入器または注入器アダプタ、例えば、注入器27(
図20および
図21)の一部に係合可能である。コネクタ20の連結システム140は、小瓶用アクセス装置12と注入器との間に固定された取付けをもたらし、注入器と小瓶用アクセス装置12との大きい相対移動が防止されるようにし、注入器のカニューレが、カニューレを小瓶に係合させるプロセスを通じて漏洩しないシールシステム内に維持されるようにする。コネクタ20に対する特定の配置を示すが、コネクタ20は、任意の他の適切な連結配置として具体化されてもよい。
【0035】
図4Bおよび
図4Cを参照すると、一面では、コネクタ20の膜キャビティ134は穿刺可能な障壁部材を含むことができる。他の一面では、他の適切な障壁部材を使用してもよい。穿刺可能な障壁部材は、流体移送中に穿刺部材と穿刺可能な障壁部材との間に液密および気密シールを提供して、漏れを最小限にすることにより、使用者への危険な薬剤の曝露を防止する。穿刺可能な障壁部材は、小瓶用アクセス装置12が小瓶に取り付けられた状態で、漏洩しないシールを提供する自己封止シールを提供し、このシールは、システム10を用いて薬物の再構成、輸送、または投与を行うヘルスケア提供者に、小瓶チャンバ内に含まれる任意の物質が曝露されることを防止する。一面では、穿刺可能な障壁部材は弾性材料を含む。例えば、穿刺可能な障壁部材は、好ましくは、耐ガス性の閉鎖体を作製するために従来使用されている任意の可撓性のエラストマー材料から成形された一体の装置である。穿刺可能な障壁部材は、天然ゴム材料、ポリウレタンエラストマー、ブチルゴム、または同様の材料から形成することができる。穿刺可能な障壁部材は、約10から50までのショアA硬度を有する材料から形成されることが考慮されている。穿刺可能な障壁部材は、適切な自己封止材料を提供する他の材料硬度値を有して、小瓶の小瓶隔壁および注入器と共に漏洩しないシールを提供し、これにより、システム10を用いて薬物の再構成、輸送、または投与を行うヘルスケア提供者に、任意の液体または医薬品残留物が曝露されることを防止できることも想定される。
【0036】
図9Aおよび
図9Bは、本開示のコネクタの他の例示的な一面を示す。
図9Aおよび
図9Bに示す一面は、
図8A乃至
図8Gに示す一面と同様の部品を含み、同様の部品は、文字Aを付けた参照数字で示される。簡潔にするために、これらの同様の部品およびコネクタ20A(
図9Aおよび
図9B)を使用する同様のステップを、
図9Aおよび
図9Bに示す一面に関連してすべて説明するわけではない。
【0037】
図9Aおよび
図9Bを参照すると、一面では、コネクタ20Aは底部開口部142を含む。コネクタ20Aは、内側ハウジング18のキャビティ114がコネクタ20Aを受け入れ、コネクタ20Aの底部開口部142が内側ハウジング18の突起にロックされることにより、内側ハウジング18に取付け可能であり、コネクタ20Aを内側ハウジング18に固定し、コネクタ20Aが内側ハウジング18に対して大きく相対移動することを防止する。
【0038】
図10を参照すると、一面では、トップキャップハウジング22は、通常、第1、即ち、基端部150と、反対側の第2、即ち、末端部152と、第1の端部150と第2の端部152との間に延び、コネクタ受け部156を画成する側壁154と、ハンドル部158とを含む。他の一面では、トップキャップハウジング22は、閉鎖システム薬物移送デバイスに適合する他のカバーを含む。例えば、トップキャップハウジング22を、任意の他の適切なカバー配置として具体化してもよい。
【0039】
図4Bおよび
図4Cを参照すると、前述したように、トップキャップハウジング22は、
図4Bおよび
図4Cに示すように、トップキャップハウジング22の側壁154の外壁面と第1の領域壁113の内壁面との干渉嵌めにより、内側ハウジング18のキャビティ114がトップキャップハウジング22を受け入れることによって、内側ハウジング18の第1の端部100に取付け可能である。
図4Bおよび
図4Cに示すように、コネクタ20とトップキャップハウジング22が内側ハウジング18内に適切に位置決めされた状態で、コネクタ20の第1の端部130がトップキャップハウジング22のコネクタ受け部156内に受け入れられる。
【0040】
前述したようにトップキャップハウジング22が内側ハウジング18に適切に固定された状態で、トップキャップハウジングは小瓶用アクセス装置12をシールし、すなわち、トップキャップハウジング22は、小瓶用アクセス装置12に対して実質的に不透過性の囲いをもたらし、漏洩しないおよび保護囲いをもたらし、小瓶用アクセス装置12の内容物を保護し、および/または小瓶用アクセス装置12内に封止された滅菌環境を維持する。トップキャップハウジング22は、温度、圧力、および湿度レベルの範囲で十分なシールをもたらす。
【0041】
図1、
図4B、
図4C、
図7、および
図19を参照すると、圧力均等化システム24は、圧力均等化ハウジング160と、拡張チャンバ164を含む拡張可能なバルーン162とを含む。圧力均等化ハウジング160はフランジ部166も含む。拡張可能なバルーン162は、可変容量を有する。圧力均等化ハウジング160は比較的剛性の材料からなり、拡張可能なバルーン162は、比較的可撓性の材料からなる。一面では、拡張可能なバルーン162は、圧力均等化ハウジング160に気密に取り付けられる薄い透明プラスチックフィルムからなる。一面では、拡張可能なバルーン162は、圧縮可能かつ伸長可能なベローズとして設計され、したがって、拡張可能なバルーン162の拡張チャンバ164の容量は、これにより増減し得る。一面では、圧力均等化ハウジング160は内側ハウジング18の周りで半径方向に延び、拡張可能なバルーン162は内側ハウジング18の周りで半径方向に延びる。一面では、拡張可能なバルーン162はトロイド形状を有する。他の一面では、圧力均等化システム24は、閉鎖システム薬物移送デバイスに適合する他の圧力均等化システムを含む。
【0042】
圧力均等化ハウジング160は、カニューレと小瓶との係合中、カニューレを介しての小瓶チャンバからバレルチャンバ、例えば、バレルアセンブリ28(
図20乃至
図23)への物質の移送中、および小瓶からのカニューレの取り外し中に、拡張可能なバルーン162が裂けないように保護する障壁壁部材をもたらす。一面では、小瓶用アクセス装置12の内側ハウジング18全体の周囲で半径方向に延びる拡張可能なバルーン162を有することにより、質量中心が小瓶用アクセス装置12の長手方向軸の辺りに位置決めされるように、小瓶用アクセス装置12を平衡させる。一面では、拡張可能なバルーン162は、小瓶用アクセス装置12の内側ハウジング18の周囲で360°半径方向に延びる。一面では、拡張可能なバルーン162の一部が圧力均等化ハウジング160で覆われない。このようにして、拡張可能なバルーン162は、軸線方向に拡張することができる。
【0043】
前述したように、圧力均等化ハウジング160は、
図4Bおよび
図4Cに示すように、外側ハウジング16の第1の肩部44が圧力均等化ハウジング160のフランジ部166との係合面をもたらすように、外側ハウジング16内に受け入れられる。一面では、圧力均等化ハウジング160と外側ハウジング16とが単一の一体部品である。他の一面では、圧力均等化ハウジング160と外側ハウジング16とが別個の部品であり、圧力均等化ハウジング160は、圧力均等化ハウジング160と外側ハウジング16との大きい相対移動が防止されるように、外側ハウジング16に取付け可能である。
【0044】
一面では、圧力正常化流路が穿刺先端124から拡張可能なバルーン162へ延びる。このようにして、圧力正常化流路は、小瓶用アクセス装置12が小瓶に連結されたときに、拡張可能なバルーン162と小瓶の内部との間にガス連通をもたらすように配置される。圧力正常化流路を、任意の適切な圧力正常化流路配置として具体化することができる。小瓶用アクセス装置12が小瓶に連結された状態で、シリンジ、カニューレアセンブリ、または注入器、例えば注入器27(
図20および
図21)を使用して、流体を小瓶内に注入し、または流体をそこから引き抜くことができる。
【0045】
圧力均等化システム24に対する特定の配置を示すが、圧力均等化システム24は、任意の他の適切な圧力均等化システム配置として具体化されてもよい。
【0046】
本開示による圧力均等化システム24の機能および利点について、より詳細に説明する。薬物の調製および投与時に、医療関係者および薬理学関係者などの人が有毒物質に曝露される危険を最小限にし、または好ましくは排除するように注意を払わなければならない。いくつかの薬物は、それらが投与される前に、溶解または希釈されなければならず、これは、例えば針を用いて、粉末または液体の形態の薬物を含む封止小瓶に一つの容器から溶媒を移送することを伴う。小瓶から針を引き抜く間、および小瓶の内部と周囲の大気との間に圧力差が存在する場合には針が小瓶内にある間に、薬物は、ガスの形態で、またはエアロゾル化によって不用意に大気中に放出されることがある。本開示の小瓶用アクセス装置12は、薬物の調製中に小瓶に取付け可能な小瓶用アクセス装置12の圧力均等化システム24を用いることにより、この問題を解消することができる。圧力均等化システム24は、小瓶の内部と連通する拡張可能なバルーン162を含み、これにより、ガスまたは液体が小瓶に注入され、または小瓶から引き抜かれたときに、小瓶、例えば、第1の小瓶80(
図16乃至
図19)または第2の小瓶90(
図13乃至
図15)内で圧力の増大も真空も確実に生じなくなる。一面では、拡張可能なバルーン162に、その使用前に、洗浄または滅菌された空気を充填して、小瓶の内容物が、埃、花粉、カビ、細菌、または他の望ましくない物質などの空気中の粒子で確実に汚染されないようにしてもよい。
【0047】
図16乃至
図19、
図20、および
図21を参照すると、小瓶用アクセス装置12を、注入器27のカニューレに固定することができ、この注入器27をバレルアセンブリ28などの流体容器に連結することができ、また小瓶用アクセス装置12を、その小瓶連結要素52を介して第1の小瓶80などの第2の流体容器に組み付けることができる。小瓶用アクセス装置12が第1の小瓶80に組み付けられるとき、スパイク部材122の穿刺先端124が第1の小瓶80の隔壁84を通って穿刺される。第1の小瓶80は、エラストマー材料の穿刺可能な隔壁で覆われた開口ヘッド部を有する任意のタイプの標準的な薬物小瓶であってもよい。前述したように、複数の小瓶グリップ部材54は、
図18に示すように、小瓶グリップ部材54のフック突起56が第1の小瓶80の対応するフランジ87に係合するとき、小瓶用アクセス装置12を第1の小瓶80に固定して連結する。組み立て後、使用者は、第1の小瓶80に流体を入れることができ、または場合により、第1の小瓶80から流体を引き込むことができる。
【0048】
注入器27のカニューレおよびバレルアセンブリ28(
図20乃至
図23)を用いて第1の小瓶80に流体を入れるとき、第1の小瓶80内に過剰圧力が生じる。小瓶用アクセス装置12の圧力均等化システム24により、第1の小瓶80と拡張可能なバルーン162との間の圧力均等化が可能になる。圧力均等化システム24の圧力正常化流路は、
図19に示すように、第1の小瓶80内の圧力を、拡張可能なバルーン162の拡張チャンバ164へ解放することにより、第1の小瓶80内の圧力を正常化する。
【0049】
図12A乃至
図12H、
図15、および
図18を参照すると、アダプタ14は、通常、第1、即ち、基端部170と、反対側の第2、即ち、末端部172と、ガイドチャネル174と、アダプタ小瓶グリップ部材178、フック突起180、および傾斜壁182を含む小瓶連結要素176と、ロッキング部材または外側ハウジング係合部184とを含む。アダプタ14は、小瓶アクセスハウジング26の細長い開口部50内で動くような大きさに作られ、アダプタ14は、アダプタ14が小瓶アクセスハウジング26の開口末端部66に隣接し、アダプタ14が第2の小瓶サイズ91を画成する第2の小瓶90に取付け可能であり、第2の小瓶サイズ91が第1の小瓶80の第1の小瓶サイズ81とは異なる第1の位置(
図13乃至
図15)と、アダプタ14が小瓶アクセスハウジング26の開口基端部64に隣接し、小瓶用アクセス装置12の小瓶連結要素52が第1の小瓶80に取付け可能である第2の位置(
図16乃至
図18)との間で移行可能である。
【0050】
図12Bおよび
図15を参照すると、小瓶連結要素176はアダプタ14の第2の端部172に配置される。一面では、小瓶連結要素176は、フック突起180および傾斜壁182を有する複数のアダプタ小瓶グリップ部材178を含む。一面では、アダプタ小瓶グリップ部材178は弾性変形可能である。アダプタ小瓶グリップ部材178は、アダプタ14を介して小瓶用アクセス装置12を第2の小瓶90に固定するために、第2の小瓶90に取付け可能である。このようにして、小瓶用アクセス装置12とアダプタ14とは、異なるサイズを有する複数の小瓶、例えば、第1の小瓶サイズ81を有する第1の小瓶80と第2の小瓶サイズ91を有する第2の小瓶90とを収容可能なシステム10を提供する。
図15に示すように、各アダプタ小瓶グリップ部材178は、第2の小瓶90などの容器の対応するフランジ97に係合するように配置されたフック突起180を含む。アダプタ14の小瓶連結要素176を、いかなるサイズおよび容量の容器にも取り付けられるように寸法決めすることができる。他の一面では、アダプタ14の小瓶連結要素176は、ねじ部、スナップ嵌め機構、ロッキングタブ、または他の同様の機構のような、アダプタ14および小瓶用アクセス装置12を第2の小瓶90に固定するための他の連結機構を含むことができる。各アダプタ小瓶グリップ部材178は、導入面をもたらすように配置された傾斜壁182を含んで、小瓶用アクセス装置12を小瓶上で心合わせし位置合わせする。
【0051】
前述したように、小瓶用アクセス装置12とアダプタ14とは、異なるサイズの複数の小瓶、例えば、第1の小瓶サイズ81の第1の小瓶80と第2の小瓶サイズ91の第2の小瓶90とを収容可能なシステム10を提供する。一面では、小瓶用アクセス装置12とアダプタ14とが、20mm小瓶である第1の小瓶80と13mm小瓶である第2の小瓶90とに適合することが想定される。他の一面では、小瓶用アクセス装置12とアダプタ14とが、28mm小瓶である第1の小瓶80と20mm小瓶である第2の小瓶90とに適合することが想定される。別の面では、小瓶用アクセス装置12とアダプタ14とが、32mm小瓶である第1の小瓶80と28mm小瓶である第2の小瓶90とに適合することが想定される。他の一面では、小瓶用アクセス装置12とアダプタ14とが、他の小瓶サイズの第1の小瓶80と他の小瓶サイズの第2の小瓶90とに適合し、第2の小瓶サイズが第1の小瓶サイズより小さいことが想定される。
【0052】
図4Dを参照すると、一面では、アダプタ14のガイドチャネル174は、外側ハウジング16の細長い開口部50内の対応するガイド突起71に係合するように構成される。このようにして、アダプタ14および外側ハウジング16の対応するガイド面が、第1の位置(
図13乃至15)と第2の位置(
図16乃至18)との間で、ガイドされ制御されたアダプタ14の動きをもたらし、
図15および
図18に示すように、アダプタ14と外側ハウジング16との確実な取付けを確立する。
【0053】
図4Dおよび
図15を参照すると、アダプタ14のロッキング部材または外側ハウジング係合部184は、アダプタ14が細長い開口部50内から取り外されることを防止するための物理的障壁として作用するアダプタ係合部68に係合する。アダプタ14は、小瓶アクセスハウジング26の細長開口部50内で動くような大きさに作られ、アダプタ係合部68がアダプタ14のロッキング部材184に係合することにより、アダプタ14が細長い開口部50から取り外されることを防止する。
【0054】
図15および
図18を参照し、以下で、小瓶用アクセス装置12とアダプタ14とを使用して、異なるサイズの複数の小瓶、例えば、第1の小瓶サイズ81の第1の小瓶80と第2の小瓶サイズ91の第2の小瓶90とを収容可能なシステム10を提供することについて説明する。
【0055】
図15を参照すると、アダプタ14が第1の位置にある状態で、アダプタ14は小瓶アクセスハウジング26の開口末端部66に隣接し、アダプタ14は、前述したように、第2の小瓶サイズ91を画成する第2の小瓶90に取付け可能である。小瓶用アクセス装置12がアダプタ14を介して第2の小瓶90に取付け可能な状態で、
図15に示すように、スパイク部材122が第2の小瓶90の小瓶チャンバ96と流体連通する。小瓶用アクセス装置12がアダプタ14を介して第2の小瓶90に取り付けられた状態で、システム10は、注入器27のカニューレと第2の小瓶90との係合中、カニューレを介しての小瓶チャンバ96からバレルアセンブリ28のバレルチャンバへの物質の移送中、および第2の小瓶90からのカニューレの取り外し中に、漏洩しないシールおよび圧力均等化を実質的にもたらす。システム10の漏洩しないシールは、システム10の使用中に空気および液体の両方の漏れを実質的に防止する。システム10は、医薬品を患者に投与するために小瓶内に含まれる医薬品に接続する針およびシリンジアセンブリに適合する。システム10は、薬物再構成システムと共に使用することにも適合する。さらに、注入器27のカニューレおよびバレルアセンブリ28(
図20乃至
図23)を用いて流体を第2の小瓶90に入れるとき、第2の小瓶90内に過剰圧力が生じる。小瓶用アクセス装置12の圧力均等化システム24により、第2の小瓶90と拡張可能なバルーン162との間の圧力均等化が可能になる。圧力均等化システム24の圧力正常化チャネルは、
図19に示すように、第2の小瓶90内の圧力を拡張可能なバルーン162の拡張チャンバ164へ解放することにより、第2の小瓶90内の圧力を正常化する。
【0056】
前述したように、アダプタ14は、小瓶アクセスハウジング26の細長い開口部50内で動くような大きさに作られ、アダプタ14は、第1の位置(
図13乃至
図15)と第2の位置(
図16乃至
図18)との間で移行可能である。
【0057】
図18を参照すると、アダプタ14が第2の位置にある状態で、アダプタ14は、小瓶アクセスハウジング26の開口基端部64に隣接し、小瓶用アクセス装置12の小瓶連結要素52は、前述したように、第1の小瓶80に取付け可能である。アダプタ14が第2の位置にある状態で、アダプタ14は、小瓶用アクセス装置12の小瓶連結要素52の上方に配置される。このようにして、アダプタ14は小瓶連結要素52から離れ、小瓶連結要素52は第1の小瓶80に取付け可能になる。小瓶用アクセス装置12が第1の小瓶80に取付け可能な状態で、
図18に示すように、スパイク部材122が第1の小瓶80の小瓶チャンバ86と流体連通する。小瓶用アクセス装置12が第1の小瓶80に取り付けられた状態で、システム10は、注入器27のカニューレと第1の小瓶80との係合中、カニューレを介しての小瓶チャンバ86からバレルアセンブリ28のバレルチャンバへの物質の移送中、および第1の小瓶80からのカニューレの取り外し中に、漏洩しないシールおよび圧力均等化を実質的にもたらす。システム10の漏洩しないシールは、システム10の使用中に空気および液体の両方の漏れを実質的に防止する。システム10は、医薬品を患者に投与するために小瓶内に含まれる医薬品に接続する針およびシリンジアセンブリに適合する。システム10は、薬物再構成システムと共に使用することにも適合する。さらに、注入器27のカニューレおよびバレルアセンブリ28(
図20乃至
図23)を用いて流体を第1の小瓶80に入れるとき、第1の小瓶80内に過剰圧力が生じる。小瓶用アクセス装置12の圧力均等化システム24により、第1の小瓶80と拡張可能なバルーン162との間の圧力均等化が可能になる。圧力均等化システム24の圧力正常化流路は、
図19に示すように、第1の小瓶80内の圧力を拡張可能なバルーン162の拡張チャンバ164へ解放することにより、第1の小瓶80内の圧力を正常化する。
【0058】
図24乃至
図27を参照すると、小瓶用アクセス装置200のさらなる一面が示されている。小瓶用アクセス装置200は、前述した小瓶用アクセス装置12と同様であり、同じように動作する。小瓶用アクセス装置200は、外側ハウジング216と、内側ハウジング218と、コネクタ220と、トップキャップ222と、圧力均等化システム224と、小瓶連結要素252とを含む。
【0059】
外側ハウジング216は、圧力均等化システム224を受け入れる環状空間226を画成する。外側ハウジング216はまた、内側ハウジング218およびコネクタ220の少なくとも一部を受け入れる内側空間228を画成する。内側ハウジング218は、湾曲した頂面を有する本体230と、長手方向に延びる円筒形部分232とを含む。本体230は、トップキャップ222と、コネクタ220と、小瓶連結要素252の少なくとも一部を受け入れる中央の開口部234とを画成する。内側ハウジング218は、スナップ嵌め連結によって外側ハウジング216に固定されるが、接着剤、溶接など、任意の他の適切な固定配置を使用してもよい。トップキャップ222は、コネクタ220の一部を受け入れる凹部238を画成する本体236を含む。本体236は、トップキャップ222を内側ハウジング218から取り外すためのトップキャップ222のグリップを容易にするように構成されたグリップ面240を画成する延出部分も含む。グリップ面240は、本体230の凹状領域として示されているが、テキスチャ付きの表面、突起、くぼみなど、任意の他の適切な配置を使用してもよい。トップキャップ222は、スナップ嵌め連結を介して内側ハウジング218に固定されるが、任意の他の適切な固定配置を使用してもよい。圧力均等化システム224は、外側ハウジング216の環状空間226内に位置決めされたトロイド形バルーン242を含む。圧力均等化システム24に関連して前述したように、バルーン242は、バルーン242および外側ハウジング216によって画成される容積を変化させるように拡張および収縮するように構成される。特に、バルーン242は、環状空間226から軸線方向外方に拡張するように構成される。
【0060】
コネクタ220は、外側ハウジング216の内側空間228および内側ハウジング218の中央の開口部234内に位置決めされる。コネクタ20に関連して前述したように、コネクタ220は、接続コネクタまたは構成要素に嵌合するように構成される。コネクタ220は、中央の通路246を画成する本体244を含む。コネクタ220の本体244から半径方向外方に、フランジ248が延びる。コネクタ220の基端部に膜、即ち、隔壁250が位置決めおよび固定され、中央の通路246を閉鎖する。フランジ248は、外側ハウジング216によって画成された棚状の突起254に当接し、環状フィルタ258を受け入れる環状フィルタ空間256を画成する。フランジ248は、スナップ嵌め連結を介して外側ハウジング216に固定することができるが、任意の他の適切な固定配置を使用してもよい。フィルタ258は、液体の流れは防止するが圧力均等化システム224の動作中に空気が流れることは可能にする疎水性フィルタである。
【0061】
図24乃至
図27を再び参照すると、小瓶連結要素252は、前述した小瓶連結要素52と同様である。小瓶連結要素252は本体260を含み、260から小瓶グリップ部材262が延びる。小瓶連結要素252は、小瓶に固定されるように構成され、これにより、小瓶用アクセス装置200を小瓶に固定する。小瓶連結要素252の本体260は円筒形であり、コネクタ220の中央の通路246内に受け入れられる。本体260は、コネクタ220の中央の通路246と位置合わせされた中央の通路264を画成する。小瓶連結要素252は、システム10に関連して前述したように、小瓶の隔壁に穴を開けるように構成されたスパイク部材266を含む。スパイク部材262は、コネクタ220および小瓶連結要素252の中央の通路246、264と流体連通する流体通路268を画成する。スパイク部材262はまた、フィルタ空間256および外側ハウジング216の環状空間226と流体連通する通気通路270を画成する。流体通路268は、コネクタ220に連結された相手デバイスと小瓶との流体の伝達を容易にするように構成される。通気通路270は、システム10に関連して前述したように、圧力均等化システム224と協働して、小瓶との内容物の伝達中に小瓶が加圧または減圧されることを防止するように構成される。フィルタ258は、フィルタ空間256および環状空間226内への液体の通過を防止する。
【0062】
図25および
図27を参照すると、コネクタ220と小瓶連結要素252との間にOリング272を位置決めすることができ、コネクタ220および小瓶連結要素252は接合され、中央の通路246、264は位置合わせされる。小瓶小瓶用アクセス装置200は、スパイク部材266の上に位置決めされたスリーブ部材274も含み、スリーブ部材274は、小瓶の排気を最適化するためにスパイク部材266に対してより長い開口部が使用されるとき、流体伝達中の漏れを防止する。
【0063】
コネクタ220に対する特有の配置を示すが、コネクタ220は、任意の他の適切な連結配置として具体化されてもよい。
【0064】
図28乃至
図31を参照すると、小瓶用アクセス装置200は、包装配置208を備えることができる。包装配置208は、使用前に小瓶用アクセス装置200を保持して滅菌状態を維持するが、小瓶用アクセス装置200を保持しながら小瓶用アクセス装置200を小瓶などの容器上へ連結するために使用することもできる。
図31は、トップキャップ222のない構成を示し、包装配置208の一部が内側ハウジング218に係合する。
【0065】
図32乃至
図35を参照すると、シリンジアダプタ210および小瓶80を有する使用中の小瓶用アクセス装置200が示されている。シリンジアダプタ210は、コネクタ20に関連して前述したシリンジアダプタおよびシステムとすることができる。シリンジアダプタ210は、コネクタ220と協働して、小瓶80とシリンジアダプタ210に連結されたシリンジ(図示せず)との間のシールされた物質の伝達を容易にする。
【0066】
図36乃至
図38を参照すると、小瓶用アクセス装置300の他の一面が示されている。小瓶用アクセス装置300は、前述した小瓶用アクセス装置12と同様であり、同じように動作する。小瓶用アクセス装置300は、コネクタ20と、圧力均等化システム24と、連結要素52と、スパイク部材122とを含む。小瓶用アクセス装置300は、小瓶用アクセス装置200に関連して前述したスリーブ部材274も含む。
図36乃至
図38に示す圧力均等化システム24は、全体が方形である。
【0067】
図39および
図40を参照すると、小瓶用アクセス装置400の他の一面が示されている。小瓶用アクセス装置400は、前述した小瓶用アクセス装置300と同様であり、小瓶用アクセス装置12に関連して前述したのと同じように動作する。小瓶用アクセス装置400は、実質上球形の圧力均等化システムを有する。
【0068】
本開示は例示的な設計を有するものとして説明されたが、本開示は、本開示の精神および範囲内でさらに変更することができる。したがって、本出願は、その一般的な原理を用いる、本開示のあらゆる変形例、用途、または適応を包含するものである。さらに、本出願は、本開示が関連し添付の請求の範囲の範囲内に入る、当技術分野で公知のまたは慣例の実施に含まれる本開示からの逸脱したものを包含するものである。