【実施例1】
【0027】
本発明の実施例1に係る部材保持装置を備えた工作機械の構造について、
図1から
図8を参照して説明する。
【0028】
図7および
図8に示すように、歯車加工機械(工作機械)であるホブ盤1には、ベッド10が設けられており、このベッド10上には、コラム20が水平なX軸方向に移動可能に支持されている。コラム20には、サドル21が鉛直なZ軸方向に昇降可能に支持されており、このサドル21には、ホブヘッド22がX軸方向およびZ軸方向と直交するY軸方向に移動可能に支持されている。そして、ホブヘッド22には、ホブ主軸23が水平なホブ回転軸B周りに回転可能に支持されており、このホブ主軸23の先端には、歯車加工用工具(加工用工具)であるホブカッタ30が着脱可能に装着されている。
【0029】
よって、コラム20、サドル21、ホブヘッド22を駆動させることにより、ホブカッタ30をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させることができると共に、ホブヘッド22によってホブ主軸23を回転させることにより、ホブカッタ30をホブ回転軸B周りに回転させることができる。
【0030】
また、
図7および
図8に示すように、ベッド10上には、円筒状のテーブル40がコラム20のホブカッタ30と対向するように設けられており、このテーブル40には、ワーククランプ用の下側ワーク取付具41が鉛直なワーク回転軸C1周りに回転可能、かつ、その軸(ワーク回転軸C1)方向に摺動可能に支持されている。
【0031】
また、ベッド10上には、カウンタコラム50がテーブル40を挟んだコラム20の反対側に設けられ、カウンタコラム50には、テールストック51がテーブル40の上方側に位置するように設けられている。このテールストック51内には、ワーククランプ用の上側ワーク取付具52がテーブル40における下側ワーク取付具41と同軸に設けられ、ワーク回転軸C1周りに回転可能、かつ、その軸(ワーク回転軸C1)方向に摺動可能に支持されている。
【0032】
よって、被加工外歯車(被加工物)であるワークWは、ワーククランプ用の下側ワーク取付具41および上側ワーク取付具52によって上下方向から挟持されるようにしてワーク回転軸C1回りに回転可能に支持されるようになっている。
【0033】
また、カウンタコラム50には、ワークWを保持して当該ホブ盤1におけるワークWの搬送を行うワーク搬送装置としてのワーク旋回装置(ワークチェンジャ)60が設けられており、このワーク旋回装置60には、カウンタコラム50に係合する円筒部61および当該円筒部61から径方向外周側へ延設される三つのアーム部(本体部)62が鉛直なワーク旋回軸C2回りに回転可能に支持されている。
【0034】
三つのアーム部62は、円筒部61の周方向において等角度(本実施例においては120°)間隔に設けられており、その先端部が、ワークWをホブ盤1へ搬入するための搬入位置P1、ワークWに歯車加工を施すための加工位置P2、加工後のワークWをホブ盤1から搬出するための搬出位置P3に向かってそれぞれ延びている。
【0035】
図1および
図2に示すように、アーム部62の先端部には、ワークWの形状および寸法に合わせて形成されたグリッパ(保持部)63が着脱可能に装着されている。よって、ワークWは、ワーク旋回装置60においてグリッパ63に保持された状態で円筒部61が回転することによって搬送される(
図1、
図2、
図7および
図8参照)。つまり、ワーク旋回装置60において、アーム部62の先端部にグリッパ63を介して保持されたワークWは、円筒部61が回転することによって、搬入位置P1と加工位置P2と搬出位置P3とを順に搬送されるようになっている。
【0036】
本実施例においては、このワーク旋回装置60に本発明に係る部材保持装置を設けている。この部材保持装置は、ワークWを保持するグリッパ(保持部)63と、当該グリッパ63が着脱可能に装着されるアーム部(本体部)62とによって構成され、アーム部62に対するグリッパ63の着脱(交換)すなわち段取り替えが、レンチ等の工具を用いずに行うことができるようになっている。
【0037】
なお、
図6に示すように、アーム部62とグリッパ63との連結部には、カバー部材64が設けられている。カバー部材64は、アーム部62の両側方からねじ部材65をねじ込むことにより固定されている。カバー部材64の上面部64aは、ワークWの加工によって発生する切粉が堆積しないように、傾斜して設けられている。また、カバー部材64の上面部64aを傾斜させると共に、摩擦係数の小さい材料での形成やエンボス加工などによって、切粉の堆積を防止するようにしても良い。
【0038】
図3A、
図3Bおよび
図4に示すように、アーム部62の先端部には、グリッパ63を保持するためのグリッパ保持部(溝部)62aが設けられている。グリッパ保持部62aは、アーム部62の先端面70および上面71に臨んで形成される溝部であり、アーム部62の上面71と段差付けされて平行(水平)に延びる底面(第三の面)72と、当該底面72から上方側(垂直)に延びて上面71に接続する四つの側面73,74,75,76とを有する。
【0039】
第一の側面(第一の面)73は、アーム部62の上面71と直交し、かつ、アーム部62の延設方向(
図1および
図2における左右方向)に沿うように形成されている。第二の側面(第二の面)74は、アーム部62の上面71と直交し、かつ、アーム部62の延設方向と直交するように、すなわち、アーム部62の上面71および第一の側面73の二面と直交するように形成されている。第一の側面73と第二の側面74とは、隣接して設けられ、第一の側面73と第二の側面74とによって直角の角部77が形成されている。なお、
図3Aおよび
図3Bにおいては、溝部62aに加工用の逃がし部78を設けているため、第一の側面73と第二の側面74とによって形成される角部77を、二点鎖線で示している。
【0040】
また、
図1および
図3Bに示すように、アーム部62の先端部には、第一の側面73および第二の側面74に向いて開口する第二のねじ穴75aが形成されており、この第二のねじ穴75aには、ボールプランジャ(押圧手段)80が取り付けられるようになっている。
図3Bに示すように、ボールプランジャ80は、その先端の球面部81が第三の側面75から突出して溝部62aの空間に臨むように取り付けられており、
図1に示すように、アーム部62の溝部62aに収容されたグリッパ63の取り付け部63aを所定の押圧力Fで押し付けるようになっている。
【0041】
つまり、ボールプランジャ80は、アーム部62の溝部62aに収容されたグリッパ63の取り付け部63aを第一の側面73および第二の側面74に押し付ける押圧手段である。ボールプランジャ80の押圧方向は、グリッパ63の取り付け部63aを第一の側面73および第二の側面74に押し付けることができる方向であれば良い。なお、押圧方向として好ましくは、第一の側面73と第二の側面74とによって形成される角部77を二等分する方向、すなわち、ボールプランジャ80による押圧方向が第一の側面73と第二の側面74とによって形成される角部77へ向かい、且つ、第一の側面73との角度と第二の側面74との角度が略同じ(第一の側面73と第二の側面74とが直交する場合には45°)となる方向である。
【0042】
このように、方向を異にする二面(本実施例においては、第一の側面73および第二の側面74)にグリッパ63の取り付け部63aを押し付けることにより、二方向(本実施例においては、水平面内の直交する二方向であり、
図1における上下方向および左右方向)においてアーム部62に対するグリッパ63の位置決めを行うことができる。
【0043】
第一の側面73および第二の側面74は、二方向においてアーム部62に対するグリッパ63の位置決めを行うものであるので、本実施例のように、アーム部62の上面71と直交するものでなくても良い。また、第一の側面73と第二の側面74とが直交するものでなくとも良く、第一の側面73と第二の側面74とによって形成される角部77が鋭角または鈍角であっても良い。
【0044】
また、第二のねじ穴75aが開口する第三の側面75およびその裏側に位置するアーム部62の外側面79は、第二のねじ穴75aの加工が容易にできるように、第二のねじ穴75aと直交するように形成されている。つまり、第三の側面75は、第一の側面73および第二の側面74と異なる方向に延びて角部77に向くように形成され、外側面79は、当該第三の側面75と平行に形成されている。もちろん、第三の側面75および外側面79は、第二のねじ穴75aと直交するように形成されていなくとも良く、第三の側面75と外側面79とが平行に形成されていなくとも良い。
【0045】
また、
図2および
図3Bに示すように、アーム部62の先端部においては、溝部62aにおける底面72が、第一の側面73および第二の側面74と直交してアーム部62の上面71と平行(水平)に延びるように形成され、更に、この底面72に開口する第一のねじ穴72aが形成されている。第一のねじ穴72aは、アーム部62に対するグリッパ63の組み付け方向(
図2における上下方向)、すなわち、四つの側面73,74,75,76と平行であり底面72と直交するように形成されている。第一のねじ穴72aには、後述するクランプ部材90のねじ部91が螺合するようになっている。
【0046】
また、アーム部62の溝部62aには、第四の側面76がアーム部62の延設方向と直交して第二の側面74に対向するように形成されており、アーム部62に対するグリッパ63の抜け止めが確実になされるようになっている。
【0047】
図1、
図2および
図4に示すように、アーム部62に着脱可能に装着されるグリッパ63は、前述したアーム部62の溝部62aに挿入してアーム部62と連結するための取り付け部63aと、ワークWの形状および寸法に合わせて形成されワークWを保持するための保持部63bとを備えている。
【0048】
グリッパ63の取り付け部63aは、アーム部62のグリッパ保持部62aに挿入(収容)することができるように、溝部62aと略同じ形状かつ溝部62aよりも僅かに小さい寸法で形成され、溝部62aの底面72に対応する端面100(
図2参照)と、溝部62aの四つの側面73,74,75,76に対応する四つの側面101,102,103,104(
図1参照)とを備えている。
【0049】
第一の側面101は、アーム部62の溝部62aにおける第一の側面73に対応するように、グリッパ63の上面105に直交してグリッパ63の延設方向(
図1および
図2における左右方向)に沿うように形成されている。第二の面102は、アーム部62の溝部62aにおける第二の側面74に対応するように、グリッパ63の上面105に直交してグリッパ63の延設方向と直交する方向に沿うように形成されている。取り付け部63aにおいて、第一の側面101と第二の側面102とは隣接して設けられ、第一の側面101と第二の側面102とによって角部106が形成されている。なお、この角部106は、アーム部62の溝部62aにおける角部77と対応するように、角部77と同じ角度(90°)である。
【0050】
また、第三の側面103は、アーム部62の溝部62aにおける第三の側面75に対応するように、第一の側面101および第二の側面102と異なる方向に延びて角部106と反対の側へ向くように形成されている。この第三の側面103は、グリッパ63の取り付け部63aがアーム部62の溝部62aにおける第一の側面73と第二の側面74とに押し付けられるように、アーム部62に取り付けられたボールプランジャ80の球面部81に接触し得るものであれば良い。よって、第三の側面103は、アーム部62にグリッパ63を取り付けた際にアーム部62の溝部62aにおける第三の側面75と接触せず、第三の側面75と第三の側面103との間に隙間が生じていても良い。
【0051】
また、第四の側面104は、アーム部62の溝部62aにおける第四の側面76に対応するように、グリッパ63の延設方向と直交して第二の側面104と反対の側へ向くように形成されている。この第四の側面104は、アーム部62にグリッパ63を取り付けた際にアーム部62の溝部62aにおける第四の側面76に引っ掛かることにより、グリッパ63の抜け止めが確実になされるためのものであり、第四の側面76と接触せず、第四の側面76と第四の側面104との間に隙間が生じていても良い。
【0052】
また、
図2に示すように、グリッパ63の取り付け部63aには、アーム部62の第一のねじ穴72aに対応する位置に、後述するクランプ部材90のねじ部91を挿通させるための通し穴100aが設けられている。よって、グリッパ63の取り付け部63aをアーム部62の溝部62aに挿入後、クランプ部材90のねじ部91を当該通し穴100aに挿通させ、アーム部62の第一のねじ穴72aにねじ込むことにより、グリッパ63とアーム部62とを固定することができる。
【0053】
クランプ部材90は、アーム部62の第一のねじ穴72aに螺合するねじ部91と、ねじ部91を第一のねじ穴72aにねじ込むことによりグリッパ63に密着してグリッパ63をアーム部62に押し付ける回転部92と、ねじ部91をアーム部62に対して回転可能または回転不可の状態に切り替えるカムレバー93とを備えたものである。回転部92は、作業者がレンチ等の工具を用いずにねじ部91を回転させて第一のねじ穴72aにねじ込むことができるように、大径に形成されている。カムレバー93は、回転部92をアーム部62に押し付けると共に回転部92の回転をロックすることができるように、図示しないロック機構を介して回転部92と連結されている。
【0054】
グリッパ63のワーク保持部63bには、グリッパ63の延設方向と平行に延びる二本の爪部107が設けられており、この爪部107には、ワークWを掬い上げるための掬い部108が設けられている。二本の爪部107の内側部および掬い部108は、ワークWの形状および寸法に合わせて形成されており、ワークWを正確な位置へ搬送することができるように、ワークWを確実に保持することができるようになっている。
【0055】
また、一方(
図1における下方側)の爪部107には、後述するバリ取り装置110におけるバリ取り工具111との干渉を回避するための逃がし部107aが形成されている。よって、アーム部62がワークWを加工位置へ搬送したままの状態で、ホブカッタ30による歯車加工を行うと共に、バリ取り装置110によるバリ取り加工を行うことができるようになっている。
【0056】
ホブ盤1には、前述したように、加工位置に位置するワークWのバリを取るバリ取り装置110が設けられ(
図8参照)、更に、加工位置に位置するワークWの形状を測定するための形状測定装置120が設けられている(
図7および
図8参照)。なお、
図7においては、図を見易くするために、バリ取り装置110の図示を省略している。
【0057】
バリ取り装置110は、バリ取り工具111をワークWの一端面に当接してワークWのバリを除去するものである。なお、前述したように、バリ取り工具111は、ワークWの一端面に当接する一方で、グリッパ63と干渉しないように爪部107の逃がし部107aに収まるようになっている(
図4、
図5、
図6参照)。形状測定装置120は、グリッパ63の直下に位置するように設けられており、ワークWの形状を測定するものである。
【0058】
本実施例に係るホブ盤1におけるグリッパ63の交換作業について、アーム部62にグリッパ63を取り付ける手順、アーム部62からグリッパ63を取り外す手順をそれぞれ説明する。
【0059】
最初に、アーム部62にグリッパ63を取り付ける手順について説明する。
【0060】
まず、
図4に示すように、アーム部62の溝部62aにグリッパ63の取り付け部63aを挿入する。
図1および
図2に示すように、溝部62aにおける第三の側面75から溝部62aの空間に突出したボールプランジャ80の球面部81に、取り付け部63aにおける底面100と第三の側面103との角部が接触し、ボールプランジャ80の球面部81は外側(外側面79の側)へ押し退けられ、取り付け部63aは溝部62aに収まる。
【0061】
このとき、ボールプランジャ80の球面部81は、取り付け部63aの第三の側面103に当接し、ボールプランジャ80の付勢力によって取り付け部63aにはボールプランジャ80の軸方向の押圧力Fが作用する。よって、取り付け部63aは、第一の側面101と第二の側面102とがそれぞれ溝部62aの第一の側面73と第二の側面74とに当接するよう、溝部62aの角部77に向かって押圧された状態で、溝部62aに収まるようになっている。つまり、グリッパ63は、アーム部62に対する二方向の位置決めがなされている。
【0062】
次に、クランプ部材90によって、アーム部62とグリッパ63とを固定する。クランプ部材90のねじ部91をグリッパ63の通し穴100aに挿通させ、クランプ部材90の回転部92を回転させることによって、ねじ部91をアーム部62の第一のねじ穴72aにねじ込むと共に、回転部92をグリッパ63に密着させてグリッパ63をアーム部62に押し付ける。よって、グリッパ63は、端面100がアーム部62の底面72に当接されることにより、一方向(垂直方向)の位置決めがなされると共に、アーム部62に固定されるようになっている。
【0063】
次に、クランプ部材90のカムレバー93を操作することにより、ねじ部91および回転部92をアーム部62に対して回転不可の状態に切り替える、すなわち、ねじ部91および回転部92をロックする。よって、振動等によってクランプ部材90のねじ部91が緩むことなく、アーム部62とグリッパ63とは確実に固定された状態となる。カムレバー93は、ねじ部91および回転部92をアーム部62に対して回転可能または回転不可の状態に切り替えることができるものである。
【0064】
最後に、加工時に発生する切粉や切削油等による汚れを防ぐために、アーム部62にカバー部材64を取り付ける。カバー部材64は、アーム部62に対して精密に取り付けられる必要のないものであり、ねじ部材65によってラフな位置出しおよび固定を行う。ここで、ねじ部材65は、工具等を必要とせず、作業者の手作業で十分にアーム部62への脱着が可能なものである。
【0065】
続いて、アーム部62からグリッパ63を取り外す手順について説明する。
【0066】
まず、作業者の手作業によってねじ部材65を回し、カバー部材64を取り外す(
図6参照)。
【0067】
次に、クランプ部材90のカムレバー93を操作することにより、ねじ部91および回転部92をアーム部62に対して回転可能の状態に切り替える、すなわち、ねじ部91および回転部92のロックを解除する。そして、回転部92を回転させることにより、クランプ部材90をアーム部62から取り外す(
図5参照)。
【0068】
最後に、グリッパ63の取り付け部63aをアーム部62の溝部62aから抜き取る(
図4参照)。このとき、グリッパ63は、ボールプランジャ80によってアーム部62の第一の側面73および第二の側面74に押し付けられた状態で収容されているが、ボールプランジャ80の付勢力Fは水平方向のものであり、作業者は、手作業によってグリッパ63を抜き取り方向(垂直方向)に容易に抜き取ることができる。
【0069】
本実施例に係る部材保持装置を備えた工作機械においては、ボールプランジャ80によってグリッパ63とアーム部62との二方向における位置決めを行い、クランプ部材90によってグリッパ63とアーム部62との一方向における位置決めおよび固定を行うことができるので、ワーク旋回装置60におけるグリッパ63とアーム部62とを簡易な構造で連結することができ、グリッパ63の交換すなわち段取り替え作業を容易にすると共に、作業時間の短縮および作業者を選ばない汎用化を可能とすることができる。
【0070】
従来においては、適正なトルクでボルトを締結することによって確実な固定を実現することができるが、ボルト締結のための工具が必要であり、手間と時間が掛かってしまっていた。一方、本実施例に係る部材保持装置を備えた工作機械においては、クランプ部材90によって、工具を用いずに確実な固定を行うことができる、すなわち、工具レスと確実な固定とを両立することができる。
【0071】
本実施例においては、ワークを保持するためのグリッパの保持構造について説明したが、本発明に係る部材保持装置はこれに限定されない。
【0072】
例えば、
図9に示すように、本発明に係る部材保持装置を、工作機械におけるバリ取り装置110に適用しても良い。バリ取り装置110は、ワークWの一端面に当接して加工によって生じたバリを除去するためのバリ取りカッタ111と、当該バリ取りカッタを保持するためのカッタ保持部112と、当該カッタ保持部112が連結される本体部113とを備えている。
【0073】
本体部113には、カッタ保持部112を取り付けるための溝部130が設けられており、この溝部130には、方向を異にする第一の側面131と第二の側面132とが形成されている。
【0074】
一方、カッタ保持部112には、本体部113に取付けるための取り付け部140が設けられており、この取り付け部140には、方向を異にする第一の側面141と第二の側面142とが形成され、それぞれ本体部113の溝部130における第一の側面131と第二の側面132とに対応するようになっている。
【0075】
よって、本体部113の溝部130にカッタ保持部112の取り付け部140を挿入し、ボールプランジャ80によって取り付け部140の第一の側面141と第二の側面142とがそれぞれ溝部130の第一の側面131と第二の側面132とに当接するよう、角部133に向かって押圧されるようになっている。
【0076】
そして、クランプ部材90によってカッタ保持部112を本体部113に押し付けて固定することにより、本実施例におけるワーク搬送装置と同様に、レンチ等の工具を用いずに、バリ取り装置110におけるカッタ保持部112の交換(段取り替え)を行うことができる。
【0077】
また、
図10に示すように、本発明に係る部材保持装置を、工作機械におけるワーク形状測定装置120に適用しても良い。ワーク形状測定装置120は、ワークの形状を測定する形状センサ121と、当該形状センサ121を保持するためのセンサ保持部122と、当該センサ保持部122が連結される本体部123とを備えている。
【0078】
本体部123には、センサ保持部122を取り付けるための溝部150が設けられており、この溝部150には、方向を異にする第一の側面151と第二の側面152とが形成されている。
【0079】
一方、センサ保持部122には、本体部123に取付けるための取り付け部160が設けられており、この取り付け部140には、方向を異にする第一の側面161と第二の側面162とが形成され、それぞれ本体部123の溝部150における第一の側面151と第二の側面152とに対応するようになっている。
【0080】
よって、本体部123の溝部150にセンサ保持部122の取り付け部160を挿入し、ボールプランジャ80によって取り付け部160の第一の側面161と第二の側面162とがそれぞれ溝部150の第一の側面151と第二の側面152とに当接するよう、角部153に向かって押圧されるようになっている。
【0081】
そして、クランプ部材90によってセンサ保持部122を本体部123に押し付けて固定することにより、本実施例におけるワーク搬送装置と同様に、レンチ等の工具を用いずに、ワーク形状測定装置120におけるセンサ保持部122の交換(段取り替え)を行うことができる。