(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ヘッド保持手段は、前記吐出ヘッドと部品の保持及び保持解除が可能な実装ヘッドとを交換可能に保持する手段であり、保持している前記実装ヘッドを操作する操作部を有し、
前記操作入力部は、前記吐出ヘッドが前記ヘッド保持手段に保持された状態で前記操作部からの操作を入力可能である、
請求項1に記載の対基板作業装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の好適な実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。
図1は部品装着システム1の全体構成を示す説明図である。なお、本実施形態において、左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)は、
図1に示した通りとする。部品装着システム1は、部品装着装置100と、管理コンピュータ200とを備えている。
【0017】
部品装着装置100は、
図1に示すように、基台102に搭載された基板搬送装置104と、XY平面を移動可能なヘッドユニット110と、ヘッドユニット110に着脱可能に取り付けられた吸着ヘッド120と、各種ヘッドを収納するためのヘッド収納エリア140と、基板101へ装着する部品を供給する部品供給装置150と、ヘッドユニット110に正圧及び負圧をそれぞれ供給する正圧源156及び負圧源158と、各種制御を実行するコントローラ160とを備えている。
【0018】
基板搬送装置104は、前後一対の支持板106,106にそれぞれ取り付けられたコンベアベルト108,108(
図1では片方のみ図示)により基板101を左から右へと搬送する。
【0019】
ヘッドユニット110は、X軸スライダ112に取り付けられ、X軸スライダ112がガイドレール114,114に沿って左右方向に移動するのに伴って左右方向に移動し、Y軸スライダ116がガイドレール118,118に沿って前後方向に移動するのに伴って前後方向に移動する。このため、ヘッドユニット110は、XY平面を移動可能である。各スライダ112,116は、それぞれ図示しないサーボモータによって駆動される。
【0020】
吸着ヘッド120は、ヘッドユニット110に着脱可能に取り付けられている。吸着ノズル13は、圧力を利用して、ノズル先端に部品を吸着したり、ノズル先端に吸着している部品を放したりするものである。吸着ノズル13は、吸着ヘッド120に12本取り付けられている。
【0021】
ヘッド収納エリア140は、基台102の上面右側に設けられ、吸着ヘッド120,吐出ヘッド220を収納するための収納場所142を複数有している。前側の収納場所には吐出ヘッド220が収納されているが、後側の収納場所142は空いた状態である。
【0022】
吐出ヘッド220は、ヘッドユニット110に着脱可能である。吐出ヘッド220には、吐出ノズル14が1本取り付けられている。吐出ノズル14は、基板101に部品を接着するための接着剤をノズル先端の吐出口から吐出するものである。
【0023】
部品供給装置150は、部品装着装置100の前方に取り付けられている。この部品供給装置150は、複数のスロットを有しており、各スロットにはフィーダ152が差し込み可能となっている。フィーダ152には、テープが巻き付けられたリール154が取り付けられている。テープの表面には、部品がテープの長手方向に沿って並んだ状態で保持されている。これらの部品は、テープの表面を覆うフィルムによって保護されている。こうしたテープは、図示しないスプロケット機構によって後方へ送り出され、フィルムが剥がされて部品が露出した状態で所定位置に配置される。所定位置とは、吸着ノズル13がその部品を吸着可能な位置である。この所定位置で部品を吸着した吸着ノズル13は、基板101上の定められた位置にその部品を実装することができる。
【0024】
正圧源156及び負圧源158は、例えば圧力ポンプや真空ポンプとして構成され、ヘッドユニット110と配管で接続されている。正源156が供給する正圧は、例えば吐出ノズル14の接着剤を押圧して吐出させるための圧力として用いられる。負圧源158が供給する負圧は、例えば吸着ノズル13に部品を吸着するための圧力として用いられる。また、負圧源158が供給する負圧は、吐出ノズル14からの接着剤の吐出を止めるための圧力としても用いられる。
【0025】
その他に、部品装着装置100は、ノズルストッカー134などを備えている。ノズルストッカー134は、複数種類の吸着ノズル13や複数種類の吐出ノズル14をストックするボックスであり、部品供給装置150の隣に配置されている。吸着ノズル13は、部品を装着する基板の種類や部品の種類に適したものに交換される。吐出ノズル14は、吐出する接着剤の量(基板101上に塗布する接着剤の径)に適した径のものに交換される。
【0026】
コントローラ160は、各種制御を実行するCPU162、制御プログラム等を記憶するROM164、作業領域として利用されるRAM166及び大容量のデータを記憶するHDD168を備え、これらは図示しないバスによって接続されている。コントローラ160は、基板搬送装置104、X軸スライダ112、Y軸スライダ116及びヘッドユニット110と信号のやり取りが可能なように接続されている。
【0027】
管理コンピュータ200は、基板101の生産ジョブを管理するコンピュータであり、オペレータが作成した生産ジョブデータを記憶している。生産ジョブデータには、部品装着装置100においてどのスロット位置のフィーダからどの部品をどのような順番でどの基板種の基板101へ実装するかや、そのように実装した基板101を何枚作製するかなどが定められている。また、生産ジョブデータには、実装する各部品を基板101に接着するために基板101上のどの位置にどのような順番でどれだけの量の接着剤を塗布するかなども定められている。管理コンピュータ200は、部品装着装置100のコントローラ160と双方向通信可能に接続されている。
【0028】
ここで、ヘッドユニット110について、詳細に説明する。
図2は、カバーを外した状態のヘッドユニット110の斜視図であり、詳しくは、ヘッド保持体21のR軸22に対して吸着ヘッド120を下げた状態の斜視図である。
図3は、ヘッド保持体21を下から斜め上向きに見たときの斜視図、
図4は、吸着ヘッド120を上から斜め下向きに見たときの斜視図である。
【0029】
ヘッドユニット110は、ヘッド保持体21と吸着ヘッド120とを備えている。
【0030】
ヘッド保持体21は、X軸スライダ112(
図1参照)に、図示しない昇降機構によって昇降可能に取り付けられている。このヘッド保持体21は、上部にリング状の2つのギア、R軸ギア24及びQ軸ギア27を有し、下部に円柱状のR軸22を有している。R軸ギア24及びQ軸ギア27は、互いに独立して回転するように取り付けられている。R軸ギア24は、R軸モータ25によって回転駆動され、R軸22と一体的に回転する。Q軸ギア27は、Q軸モータ28によって回転駆動され、リング状のクラッチ部材61(
図3参照)と一体的に回転する。R軸22は、下端にフックを有する係合部材31を複数個(ここでは4つ)有している。フックの向きは、R軸22が正回転する方向と同じになるように揃えられている。これらの係合部材31は、R軸22の下面の同一円周上(この円の中心はR軸22の中心軸と一致する)に等間隔に配置されている。また、各係合部材31は、図示しないエアシリンダによって上下動可能となっている。R軸22には、下端に1個の正圧供給口32aと4個(
図3では3個のみ図示)の負圧供給口32bとが形成されている。正圧供給口32aは、R軸22の中心軸と一致する位置に形成されている。負圧供給口32bは、係合部材31の並んだ円周よりも内側に配置され、正圧供給口32aを囲むようにR軸22の下面の同一円周上に等間隔に配置されている。正圧供給口32a及び負圧供給口32bは、ヘッド保持体21内部の圧力供給通路を介してそれぞれ正圧源156及び負圧源158と接続されている。ヘッド保持体21は、更に、
図5に示す第1及び第2レバー挟持部41,51を有しているが、これらについては後述する。
【0031】
吸着ヘッド120は、外観が略円柱状の部材であり、下方に複数(ここでは12本)の吸着ノズル13を有している。吸着ノズル13は、上下方向に延びるノズルホルダ12と一体化されている。ノズルホルダ12は、上端付近にノズル操作レバー39を有し、スプリング40によって上方へ付勢されて所定の定位置(上方位置)に位置決めされている。ノズル操作レバー39は、吸着ノズル13を操作する順番にしたがって1番目のノズル操作レバー39(A)から最終番目(12番目)のノズル操作レバー39(L)まで存在する。この順番は、
図2の上方から見たとき、1番目から反時計回りに最終番目まで数えるものとする。ノズル操作レバー39が押下されると、スプリング40の弾性力に抗してノズルホルダ12及び吸着ノズル13が下降し、ノズル操作レバー39の押下が解除されると、ノズルホルダ12及び吸着ノズル13はスプリング40の弾性力によって定位置に戻る。ノズルホルダ12は、ノズルホルダ12と同軸となるように配置された小ギア34と噛み合わされている。各小ギア34は、同一円周上(この円の中心はR軸22の中心軸と一致する)に等間隔となるように配置されている。円筒ギア33は、小ギア34の並んだ円周よりも内側に配置され、側面にギアを有し、各小ギア34と噛み合わされている。また、円筒ギア33は、R軸22を挿入できるような寸法に設計されている。この円筒ギア33の上端には、ヘッド保持体21のクラッチ部材61(
図3参照)と嵌まり合うクラッチ部材62が設けられている。
【0032】
また、吸着ヘッド120は、吸着ノズル13ごとに、ノズル先端に負圧を供給するか大気圧を供給するかを切り替える圧力操作レバー35を有している。圧力操作レバー35は、復帰機能を有さないスイッチであり、上方に位置決めされるとノズル先端に負圧を供給し、下方に位置決めされるとノズル先端に大気圧を供給する。圧力操作レバー35も、吸着ノズル13を操作する順番にしたがって1番目の圧力操作レバー35(A)から最終番目の圧力操作レバー35(L)まで存在する。
【0033】
更に、吸着ヘッド120は、円筒ギア33の内側に円盤状のベース36(
図4参照)を有している。ベース36は、ノズルホルダ12や小ギア34を支持するサポート部材と一体化されているが、円筒ギア33とは一体化されていない。このため、円筒ギア33は、ベース36とは独立して回転可能となっている。ベース36には、円弧状の係合孔37がR軸22の係合部材31のフックと係合可能なように形成されている。
【0034】
ここで、再びヘッド保持体21の説明に戻る。
図5は、第1及び第2レバー挟持部41,51の周辺部分の断面図である。
図5に示すように、ヘッド保持体21が有するレバー挟持部41は、ヘッド保持体21に設けられた第1Z軸ガイドレール45に沿って上下方向に移動可能な第1Z軸スライダ46に取り付けられている。なお、第1Z軸スライダ46は、図示しないサーボモータによって駆動される。第1レバー挟持部41は、L字部材の水平部分42とその水平部分42の上側に取り付けられたローラ44とによってノズル操作レバー39を上下から挟み込むものである。ローラ44は、水平軸43に回転可能に支持されている。
【0035】
ヘッド保持体21は、第2レバー挟持部51を有している。第2レバー挟持部51は、圧力操作レバー35がノズル操作レバー39よりも半径方向外側に位置している関係上、第1レバー挟持部41よりも半径方向外側に位置している。第2レバー挟持部51は、第1レバー挟持部41と同様、ヘッド保持体21に設けられた第2Z軸ガイドレール55に沿って上下方向に移動可能な第2Z軸スライダ56に取り付けられている。なお、第2Z軸スライダ56は、図示しないサーボモータによって駆動される。第2レバー挟持部51は、L字部材の水平部分52とその水平部分52の上側に取り付けられたローラ54とによって圧力操作レバー35を上下から挟み込むものである。
【0036】
次に、吐出ヘッド220について説明する。
図6は吐出ヘッド220の斜視図である。
図7は、吐出ヘッド220のバルブ機構90の斜視図である。なお、
図6の右上の図は、吐出ヘッド220を上から見たときの様子を示しており、透過した状態で切替部73を図示している。また、
図6の右下の図は、第1切替部74aの斜視図である。
図7は、ベース80の内部を透過した状態でバルブ機構90を図示している。吐出ヘッド220は、外観が略円柱状の部材であり、接着剤を収容する収容室71を内部に備えた本体部70と、本体部70の上側に取り付けられたベース80を備えたバルブ機構90と、ベース80の上側に取り付けられた円筒ギア72と、円筒ギア72の外周に取り付けられた切替部73と、を備えている。本体部70は、円板状の部材と円盤状の部材よりも小径の円筒状の部材とを同軸に接続した形状をしており、円筒状の部材の下部に吐出ノズル14を1本備えている。本体部70の下部には収容室71に連通する本体下開口70aが形成されている。吐出ノズル14は、先端に吐出口14aを備えており、本体下開口70aと吐出口14aとが連通するように本体部70に取り付けられている。
【0037】
円筒ギア72は、吸着ヘッド120の円筒ギア33と同様の部材である。円筒ギア72は、R軸22を挿入できるような寸法に設計されている。この円筒ギア72の上端には、ヘッド保持体21のクラッチ部材61(
図3参照)と嵌まり合いクラッチ部材61からの操作(回転)を入力可能なクラッチ部材63が設けられている。このクラッチ部材63は、吐出ヘッド220がヘッド保持体21に保持されるときのヘッド保持体21との接続面(
図6の上面)に露出している。円筒ギア72は、ベース80とは一体化されておらず、ベース80とは独立して回転可能である。
【0038】
切替部73は、円筒ギア72の回転に伴ってバルブ機構90を切り替える機構である。
図6の右上に示すように、切替部73は、第1切替部74aと、第2切替部74bと、を備えている。第1,第2切替部74a,74bは、それぞれバルブ機構90の第1,第2弁体91,95(
図7参照)を前後に移動させて、第1〜第3切替状態の切替を行う機構である。なお、第1切替状態は収容室71を介して吐出ノズル14に正圧を供給可能な状態であり、第2切替状態は収容室71を介して吐出ノズル14に負圧を供給可能な状態であり、第3切替状態は収容室71及び吐出ノズル14を大気開放可能な状態である。第1切替部74aは、円筒ギア72の外周面に固定された第1接続部材75と、第1接続部材75に固定されたピン79aを介して第1接続部材75に接続された第2接続部材76と、を備えている。第2接続部材76は、ボルト92dにより第1弁体91(
図7参照)に接続固定された板状部76aを備えている。第2切替部74bは、円筒ギア72の外周面に固定された第3接続部材77と、第3接続部材77に固定されたピン79bを介して第3接続部材77に接続された第4接続部材78と、を備えている。第4接続部材78は、ボルト96dにより第2バルブ92(
図7参照)に接続固定された板状部78aを備えている。
【0039】
この切替部73では、円筒ギア72が軸回転すると第1接続部材75,第3接続部材77がそれぞれ円筒ギア72の周方向に移動する(
図6の白抜き矢印参照)。第1接続部材75,第3接続部材77が移動すると、それに伴って第2接続部材76,第4接続部材78が所定方向(本実施形態では前後方向)に直線移動し(
図6の塗りつぶし矢印参照)、第1弁体91,第2弁体95が前後方向に直線移動する。このように、切替部73は、円筒ギア72の回転運動を直線運動に変換してバルブ機構90に伝達する機構である。なお、第2接続部材76及び第4接続部材78のうちピン79a,ピン79bが挿入される孔は、周方向よりも径方向が長い形状(例えば長辺が径方向である角丸の長方形など)に形成されている。これにより、第1接続部材75,第3接続部材77が円筒ギア72の周方向に移動したときに、第2接続部材76,第4接続部材78の直線移動が妨げられないようになっている。
【0040】
バルブ機構90は、
図7に示すように、複数の孔が形成されたベース80と、ベース80内を前後に移動可能な第1弁体91と、ベース80内を前後に移動可能な第2弁体95と、を備えている。
【0041】
ベース80は、略円盤状の部材であり、
図6に示すように、複数(本実施形態では4個)の係合孔80aと、第1〜第5上開口81a〜81eとが形成されている。係合孔80aは、吸着ヘッド120の係合孔37(
図4参照)と同じ形状をしており、R軸22の係合部材31のフックと係合可能なように形成されている。第1上開口81aは、吐出ヘッド220がヘッド保持体21に保持された状態においてヘッド保持体21の正圧供給口32a(
図3参照)と連通可能に形成され、第2〜第5上開口81b〜81eは、吐出ヘッド220がヘッド保持体21に保持された状態においてヘッド保持体21の負圧供給口32b(
図3参照)と1対1に連通可能なように形成されている。また、ベース80の前方右側には第1段差部83aが形成され、前方左側には第2段差部83bが形成されている。
【0042】
ベース80には、
図7に示すように、第2〜第5上開口81b〜81eの各々から下方向に形成された縦穴と連通するリング状通路84と、第1段差部83aからベース80の後側の側面までを前後方向に貫通する第1貫通孔85aと、第2段差部83bからベース80の後側の側面までを前後方向に貫通する第2貫通孔85bと、が形成されている。また、ベース80には、第1上開口81aと連通する第1横孔86aと、第1横孔86a及び第1貫通孔85aと連通する第2横孔86bと、第1貫通孔85aと連通する第3横孔86cと、第3横孔86cと連通しベース80の下面に開口する第1縦孔88aと、が形成されている。また、ベース80には、リング状通路84及び第2貫通孔85bと連通する第4横孔86dと、第2貫通孔85bと連通する第5横孔86eと、第5横孔86eと連通しベース80の下面に開口する第2縦孔88bと、が形成されている。なお、第1上開口81aから第1横孔86aまではリング状通路84の中心を貫通するように上下に縦穴が形成されており、第1横孔86aとリング状通路84とは連通していない。第1,第2縦孔88a,88bは、本体部70に形成された図示しない縦孔を介して収容室71の上部に連通している。第1〜第5横孔86a〜86eのベース80側面に形成された開口は、それぞれ封止材で封止されている。
【0043】
第1弁体91は、第1貫通孔85a内を前後に移動して第2横孔86bと第3横孔86cとの連通の有無などを切り替える部材である。この第1弁体91は、円柱の棒状体に形成され、第1円柱部92aと、第2円柱部92bと、これらより細く形成された小径円柱部92cと、を備えている。第1円柱部92aの前端は、第1貫通孔85aのうち第1段差部83a側の開口から飛び出しており、その先端に挿入されたボルト92dにより、第1円柱部92aと第2接続部材76の板状部76aとが接続固定されている(後述する
図8参照)。また、第2円柱部92bには、後端から軸方向に形成された孔と、側面から中心軸に向かって形成された孔と、を接続してなる大気連通孔94が形成されている(後述する
図8参照)。大気連通孔94は、第1貫通孔85aのうち第2円柱部92bの外周の空間とベース80の後側の開口とを連通している。第1円柱部92a及び第2円柱部92bは、それぞれ1以上(本実施形態では第1円柱部92aに1個、第2円柱部92bに3個)のOリングを備えており、第1弁体91の外周面と第1貫通孔85aとの隙間を封止している。
【0044】
第2弁体95は、第2貫通孔85b内を前後に移動して第4横孔86dと第5横孔86eとの連通の有無などを切り替える部材である。この第2弁体95は、円柱の棒状体に形成され、第1円柱部96aと、第2円柱部96bと、これらより細く形成された小径円柱部96cと、を備えている。第1円柱部96aの前端は、第2貫通孔85bのうち第2段差部83b側の開口から飛び出しており、その先端に挿入されたボルト96dにより、第1円柱部96aと第4接続部材78の板状部78aとが接続固定されている(後述する
図8参照)。また、第2円柱部96bには、後端から軸方向に形成された孔と、側面から中心軸に向かって形成された孔と、を接続してなる大気連通孔98が形成されている(後述する
図8参照)。大気連通孔98は、第1貫通孔85bのうち第2円柱部96bの外周の空間とベース80の後側の開口とを連通している。第1円柱部96a及び第2円柱部96bは、それぞれ1以上(本実施形態では第1円柱部96aに1個、第2円柱部96bに3個)のOリングを備えており、第2弁体95の外周面と第2貫通孔85bとの隙間を封止している。
【0045】
ここで、バルブ機構90の動作について説明する。バルブ機構90は、円筒ギア72及び切替部73によって第1弁体91,第2弁体95が前後に移動することで、第1〜第3切替状態に切り替え可能である。
図8〜
図10は、それぞれ第1切替状態,第2切替状態,第3切替状態の様子を示す説明図である。なお、
図8〜11では、バルブ機構90を上方から見た様子を上段に図示し、圧力の供給状態を示す概念図を下段に図示している。
【0046】
図8の上段に示すように、第1切替状態は、第2接続部材76の板状部76aが第1段差部83aに接触するまで円筒ギア72を上から見て左回りに回転させたときの状態である。この第1切替状態では、第1弁体91の小径円柱部92cが、上方から見て第2横孔86bと第3横孔86cとの間に跨るように位置する。これにより、第2横孔86bと第3横孔86cとが、第1貫通孔85aを介して連通する。そのため、第1上開口81aと,第1横孔86a,第2横孔86b,第1貫通孔85a,第3横孔86c,第1縦孔88aがこの順に連通した状態になる。これにより、
図8の下段に示すように吐出ヘッド220がヘッド保持体21に保持された状態では、正圧源156から収容室71及び吐出ノズル14に正圧を供給可能になる。一方、第2弁体95は、第2円柱部96bにより第4横孔86dと第5横孔86eとの第2貫通孔85bを介した連通を阻止しており、負圧源158からの負圧は第5横孔86e(及びその先の収容室71,吐出ノズル14)には供給されない。
【0047】
図9の上段に示すように、第2切替状態は、第4接続部材78の板状部78aが第2段差部83bに接触するまで円筒ギア72を上から見て右回りに回転させたときの状態である。この第2切替状態では、第2弁体95の小径円柱部96cが、上方から見て第4横孔86dと第5横孔86eとの間に跨るように位置する。これにより、第4横孔86dと第5横孔86eとが、第2貫通孔85bを介して連通する。第2〜第5上開口81b〜81e,リング状通路84,第4横孔86d,第2貫通孔85b,第5横孔86e,第2縦孔88bがこの順に連通した状態になる。これにより、
図9の下段に示すように吐出ヘッド220がヘッド保持体21に保持された状態では、負圧源158から収容室71及び吐出ノズル14に負圧を供給可能になる。一方、第1弁体91は、第2円柱部92bにより第2横孔86bと第3横孔86cとの第1貫通孔85aを介した連通を阻止しており、正圧源156からの正圧は第3横孔86c(及びその先の収容室71,吐出ノズル14)には供給されない。
【0048】
図10の上段に示すように、第3切替状態は、円筒ギア72の回転位置が第1切替状態と第2切替状態との中間にあり、第2,第4接続部材76,78の板状部76a,78aがそれぞれ第1,第2段差部83a,83bと離間したときの状態である。この第3切替状態では、第1弁体91の大気連通孔94のうち外周面に形成された開口が、第1貫通孔85aのうち第3横孔86cと連通する部分に位置する。これにより、第3横孔86cは、大気連通孔94を介して第1貫通孔85aの後側の開口と連通し、大気開放状態になる。同様に、第5横孔86eは、第2弁体95の大気連通孔98を介して第2貫通孔85bの後側の開口と連通し、大気開放状態になる。これにより、
図10の下段に示すように、第3横孔86c及び第5横孔86eに連通する収容室71や吐出ノズル14が大気開放状態になる。
【0049】
なお、第1〜第3切替状態のいずれにおいても、第1弁体91や第2弁体95のOリングが、第1,第2貫通孔85a,85bから外部への気体(圧力)の漏れを防いでいる。
【0050】
こうして構成された部品装着システム1では、部品装着装置100のコントローラ160のCPU162が、管理コンピュータ200から受信した生産ジョブデータに基づいてヘッドユニット110を利用して実装処理を行う。CPU162は、実装処理において、基板101上の所定位置に所定の塗布量の接着剤を塗布する接着剤塗布処理や、基板101の接着剤を塗布した位置へ部品を装着する部品装着処理をそれぞれ複数回実行する。また、CPU162は、接着剤塗布処理や部品装着処理の開始時に、処理に適したヘッドをヘッド保持体21が保持していないときには、ヘッド自動交換処理を行う。以下、接着剤塗布処理,部品装着処理,ヘッド自動交換処理についてそれぞれ説明する。
【0051】
接着剤塗布処理では、CPU162は、まず、ヘッド保持体21が吐出ヘッド220を保持した状態で、管理コンピュータ200から受信した生産ジョブデータに基づいてヘッドユニット110を基板101上の所定位置に移動させる。なお、CPU162は、吐出ヘッド220の移動中は円筒ギア72の回転位置を調整してバルブ機構90を第3切替状態とし、収容室71や吐出ノズル14を大気開放状態とする。なお、CPU162は、Q軸モータ28によってQ軸ギア27及びクラッチ部材61を回転させることで、円筒ギア72を回転させる。また、収容室71に収容されている接着剤は、大気開放状態において吐出口14aから吐出しないように、予め粘度が調整されている。続いて、CPU162は、Q軸モータ28により円筒ギア72を左回転させてバルブ機構90を第3切替状態から第1切替状態に切り替える。これにより、吐出ノズル14に正圧が供給されて吐出口14aから接着剤が吐出され、基板101上に塗布される。CPU162は、接着剤の塗布量に基づいて定まる所定時間が経過するまで、第1切替状態を維持した後、Q軸モータ28により円筒ギア72を右回転させてバルブ機構90を第2切替状態に切り替える。これにより、吐出ノズル14に負圧が供給されて吐出口14aからの接着剤の吐出が停止する。その後、CPU162は、バルブ機構90を第3切替状態に戻す。このように、CPU162は、クラッチ部材61を回転させることで円筒ギア72を回転させ、これにより吐出ヘッド220が備えるバルブ機構90を操作して、圧力の切り替えを行うのである。なお、CPU162は、生産ジョブデータに基づいて適切な種類の吐出ノズル14を吐出ヘッド220が装着するよう、接着剤塗布処理の開始時に適宜ノズルストッカー134上に吐出ヘッド220を移動させて、吐出ノズル14の取り替えを行う。
【0052】
続いて、部品装着処理について説明する。部品装着処理では、CPU162は、まず、吸着ヘッド120の吸着ノズル13に部品を吸着させる。具体的には、まず、CPU162は、ヘッドユニット110を移動させて、部品供給装置150の部品を吸着する所定位置に1番目の吸着ノズル13を移動させる。続いて、CPU162は、1以上の部品を吸着する処理を行う。具体的には、CPU162は、第1レバー挟持部41によりノズル操作レバー39を押下して吸着ノズル13を下降させる。その状態で、CPU162は、第2レバー挟持部51により圧力操作レバー35を上方に位置決めして、吸着ノズル13の先端に負圧源158からの負圧を供給し部品を吸着させる。その後、ノズル操作レバー39の押下を解除して吸着ノズル13を上昇させる。吸着する部品が2以上のときには、これと同様の動作を繰り返して、複数の吸着ノズル13に部品を吸着させる。部品の吸着が完了すると、CPU162は、装着対象の部品を吸着した吸着ノズル13を部品を装着位置の上方に移動させる。そして、CPU162は、ノズル操作レバー39を押下して吸着ノズル13を下降させ、吸着ノズル13の負圧を解除して部品を基板101上に装着させる。その後、吸着ノズル13を上昇させる。部品を吸着した吸着ノズル13が複数あるときには、CPU162は、このように1つの部品を基板101上に装着する動作を繰り返し行って、吸着ヘッド120の吸着ノズル13に吸着された部品を順次基板101上に装着する。吸着ノズル13に吸着された部品を全て基板101上に装着すると、部品装着処理を終了する。なお、CPU162は、吸着ノズル13に吸着された部品を装着する際に、吸着ノズル13に吸着された部品の向き(角度)を適宜修正する。具体的には、CPU162は、Q軸ギア27を回転させることでクラッチ部材61、クラッチ部材62、小ギア34及びノズルホルダ12を回転させ、吸着ノズル13を軸回転させる。また、CPU162は、生産ジョブデータに基づいて適切な種類の吸着ノズル13を吸着ヘッド120が装着するよう、部品装着処理の開始時に適宜ノズルストッカー134上に吸着ヘッド120を移動させて、吸着ノズル13の取り替えを行う。CPU162は、ノズル操作レバー39を押下して吸着ノズル13を1つずつ降下させて、吸着ノズル13の取り替えを行う。
【0053】
次に、ヘッド自動交換処理について説明する。ヘッド自動交換処理では、CPU162は、まず、ヘッドユニット110をヘッド収納エリア140の空いている収納場所142の直上に移動し、ヘッド保持体21を下降させて現在ヘッド保持体21が保持しているヘッドを空いている収納場所142に収納する。続いて、CPU162は、係合部材31のフックを保持しているヘッドの係合孔(係合孔37又は係合孔80a)から外した後、ヘッド保持体21を上昇させる。次に、CPU162は、交換対象のヘッドの収納場所142の直上にヘッドユニット110を移動する。そして、CPU162は、ヘッド保持体21を下降させて、係合部材31を交換対象のヘッドの係合孔(係合孔37又は係合孔80a)に係合させ、ヘッド自動交換処理を終了する。これにより、ヘッド保持体21で交換対象のヘッドが保持される。CPU162は、このようにして、CPU162は、ヘッド保持体21が保持するヘッドを吸着ヘッド120と吐出ヘッド220との一方から他方へ交換する。
【0054】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の部品装着装置100が本発明の対基板作業装置に相当し、収容室71が粘性流体収容室に相当し、吐出口14aが粘性流体吐出口に相当し、第1切替状態が第1状態に相当し、第2切替状態が第2状態に相当し、バルブ機構90がバルブ機構に相当し、円筒ギア72が操作入力部に相当し、切替部73が切替部に相当し、吐出ヘッド220が吐出ヘッドに相当し、ヘッド保持体21がヘッド保持手段に相当する。また、吸着ヘッド120が実装ヘッドに相当し、クラッチ部材61が操作部に相当し、吸着ノズル13が部品保持具に相当し、クラッチ部材62,小ギア34及びノズルホルダ12が軸回転機構に相当し、第1上開口81aが第1開口に相当し、第2〜第5上開口81b〜81eが第2開口に相当し、正圧供給口32aが第1供給口に相当し、負圧供給口32bが第2供給口に相当し、第3切替状態が第3状態に相当する。なお、吐出ヘッド220が吐出ノズル14を装着していない状態では、本体下開口70aが粘性流体吐出口に相当する。
【0055】
以上説明した本実施形態の部品装着装置100では、吐出ヘッド220が、収容室71を介して吐出口14aの接着剤を押圧して吐出させる第1切替状態と接着剤を吐出させない第2切替状態とを切り替え可能なバルブ機構90を備えている。そして、円筒ギア72が外部からの操作を入力すると、入力した操作に基づいて切替部73がバルブ機構90を切り替える。このように、吐出ヘッド220は、吐出ヘッド220が備えるバルブ機構90で接着剤を吐出させるかさせないかの切り替えすなわち圧力の切り替えを行うことができる。そのため、例えば吐出ヘッド220を保持するヘッド保持体21側にバルブ機構90が存在する場合と比べて、バルブ機構90の切り替えにより圧力が変化するポイントから吐出口14aまでの距離が小さくなる。これにより、圧力の切り替えに対する吐出ヘッド220の応答性をより高くすることができる。
【0056】
また、ヘッド保持体21は、吐出ヘッド220と吸着ヘッド120とを交換可能に保持するものであり、保持している吸着ヘッド120を操作するクラッチ部材61を有している。そして、円筒ギア72は、クラッチ部材61からの操作を入力可能である。そのため、ヘッド保持体21のクラッチ部材61を吸着ヘッド120の操作と吐出ヘッド220の操作とに共用できる。これにより、例えばヘッド保持体21が吸着ヘッド120の操作には用いない吐出ヘッド220用の操作部を備える場合と比べて、ヘッド保持体21をより簡易な構成とすることができる。また、吐出ヘッド220を交換可能に保持するように作られていたヘッド保持体21を、新たな操作部を設けることなく吐出ヘッド220の保持にも用いることができる。
【0057】
さらに、ヘッド保持体21のクラッチ部材61は、吸着ヘッド120の吸着ノズル13を軸回転させるクラッチ部材62,小ギア34及びノズルホルダ12を操作可能であると共に、吐出ヘッド220の円筒ギア72を操作可能である。吐出ヘッド220では、吸着ノズル13を軸回転させる必要はないため、吸着ヘッド120の吸着ノズル13を軸回転させる操作部であるクラッチ部材61で吐出ヘッド220の円筒ギア72を操作可能にする意義が高い。
【0058】
さらにまた、円筒ギア72は吐出ヘッド220がヘッド保持体21に保持されるときのヘッド保持体21との接続面に露出している。そのため、吐出ヘッド220がヘッド保持体21に保持されたときに円筒ギア72がヘッド保持体21と接触するから、ヘッド保持体21側から円筒ギア72を操作しやすくなる。
【0059】
そしてまた、バルブ機構90は、吐出口14aが収容室71を介して第1上開口81aに連通し且つ第2〜第5上開口81b〜81eとは連通しない第1切替状態と、吐出口14aが収容室71を介して第2〜第5上開口81b〜81eに連通し且つ第1上開口81aとは連通しない第2切替状態とを切り替え可能である。そのため、収容室71に第1上開口81aと第2〜第5上開口81b〜81eとのいずれを連通させるかを切り替えることで、圧力の切り替えを行うことができる。さらに、バルブ機構90は、吐出口14aが収容室71を介して大気に連通する第3切替状態にも切り替え可能であるため、吐出口14aを大気開放状態にすることができる。ここで、例えば吐出ヘッド220の移動中など吐出を行わない期間にバルブ機構90が第2切替状態のままであると、吐出ノズル14内部の接着剤が収容室71側に戻りすぎてしまい次に第1切替状態に切り替えてから接着剤が吐出されるまでの時間が増大する場合がある。CPU162が、吐出ヘッド220の移動中にはバルブ機構90を第3切替状態としておくことで、このような吐出までの時間の増大をより抑制できる。
【0060】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0061】
例えば、上述した実施形態では、吸着ノズル13を軸回転させるクラッチ部材61を用いてバルブ機構90を切り替えるものとしたが、これに限られない。例えば、第1レバー挟持部41や第2レバー挟持部51を用いてバルブ機構90を切り替えるものとしてもよい。この場合、円筒ギア72の代わりに圧力操作レバー75やノズル操作レバー39のようなレバーを吐出ヘッド220の外周面に備えるものとし、このレバーをレバー挟持部で切り替えてもよい。
【0062】
上述した実施形態において、バルブ機構90は第1弁体91及び第2弁体95を備えるものとしたが、これに限らずどのような機構で圧力の切り替えを行ってもよい。例えば、機械的に動作する機構に限らず、電磁弁など電気的な動作を伴うバルブ機構で圧力の切換を行ってもよい。また、バルブ機構90は吐出口14aの接着剤を押圧して吐出させる第1状態と接着剤を吐出させない第2状態との少なくとも2つの状態に切り替え可能であればよい。例えば、バルブ機構90は、第3切替状態には切り替わらず第1切替状態と第2切替状態との2つの状態に切り替え可能としてもよい。あるいは、バルブ機構90は、第2切替状態には切り替わらず第1切替状態と第3切替状態との2つの状態に切り替え可能としてもよい。この場合、第3切替状態(吐出口14aが収容室71を介して大気に連通する状態)が、「接着剤を吐出させない第2状態」に相当する。
【0063】
上述した実施形態では、ヘッド保持体21でのクラッチ部材61の回転により円筒ギア72を操作してバルブ機構90を切り替えるものとしたが、クラッチ部材61の回転に限らずどのような機械的操作でバルブ機構90を切り替えてもよい。また、機械的操作に限らず、ヘッド保持体21から電気的操作を吐出ヘッド220に入力してバルブ機構90を切り替えるなど、どのような操作でバルブ機構90を切り替えてもよい。
【0064】
上述した実施形態では、収容室71に正圧を供給するか負圧を供給するか収容室71を大気開放するかを切り替えることで、吐出口14aにかかる圧力を切り替えるものとしたが、これに限られない。例えば、収容室71と本体下開口70aとの間など、収容室71と吐出口14aとの間の接着剤の通路の連通の有無をバルブの開閉などで切り替えることにより、吐出ノズル14にかかる圧力を切り替えてもよい。
【0065】
上述した実施形態において、吸着ヘッド120の吸着ノズル13や吐出ヘッド220の吐出ノズル14は着脱可能としたが、吸着ノズル13と吐出ノズル14との少なくとも一方が、ヘッドに着脱不能に取り付けられていてもよい。
【0066】
上述した実施形態において、吐出ヘッド220は接着剤を吐出するものとしたが、接着剤に限らずはんだやろう材などの粘性流体を吐出するものであればよい。また、吸着ヘッド120の吸着ノズル13が部品を吸着するものとしたが、吸着ヘッド120が部品を保持するものとすれば、吸着するものに限定されない。例えば、吸着ヘッド120は、把持部に部品を引っかけて保持するものとしてもよい。また、部品装着装置100は、吸着ヘッド120と吐出ヘッド220とを1つずつ備えるものとしたが、複数種類(例えばノズルの装着可能数が異なる)の吸着ヘッド120や吐出ヘッド220があってもよい。また、部品装着装置100は、吐出ヘッド220を備えていればよく、吸着ヘッド120を備えていなくともよい。この場合、ヘッド保持体21は吐出ヘッド220を保持可能であればよく、ヘッド保持体21は吸着ヘッド120を保持可能でなくともよい。また、部品装着装置100が吸着ヘッド120と吐出ヘッド220とを備える場合において、ヘッド保持体21が吸着ヘッド120と吐出ヘッド220との一方のみを保持可能とし、他方のヘッドを保持するヘッド保持体を部品装着装置100が別に備えていてもよい。