(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制動の間に電気エネルギーを発生するための回生式のブレーキ手段(13)が設けられた複数の軌道車(20)のグループと、各々がこれ車輪の駆動移動のための電動モータ、及び、前記電動モータに接続され、搭載バッテリーを備えた、電気で駆動される複数のバス(81〜86)のグループと、共に使用されるための、エネルギーの消費及び分配のシステムであって、このシステムは、
前記軌道車のグループのうちの1つの軌道車の回生式ブレーキ手段により、この軌道車の制動の間に発生された電気エネルギーを受けるように配設され、前記複数の軌道車のグループの各軌道車に電力を与えるために公称電圧(V1)を電力ラインセクションに供給するように設定されている電力ラインセクション(31)と、
前記電力ラインセクションに直接接続されて、電気エネルギー貯蔵手段から電力ラインセクションへの又は、この逆の電気エネルギーの自由の流れを可能にし、前記軌道車の制動の間に前記電力ラインセクションに受けられた電気エネルギーを貯蔵するように設定されており、電気エネルギーの少なくとも1.8MWhを貯蔵するようにディメンションが設定されている、前記電気エネルギー貯蔵手段と、
各々が、電気で駆動される前記バスのグループのうちの1つの電気で駆動されるバスに、このバスの搭載バッテリーを前記電気エネルギー貯蔵手段(40)からの電気エネルギーで充電するように、に適用されている、複数の充電ステーション(61〜66)と、を具備し、
前記電気エネルギー貯蔵手段(40)と、電力ラインセクション(31)と、複数の充電ステーション(61〜66)とは、一体的なシステムを構成し、又、これらは、2kmの距離内に配置されており、
前記回生式ブレーキ手段は、前記公称電圧(V1)よりも高い電圧の範囲内で前記電気エネルギーを発生するように設定されており、又
前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記公称電圧と等しい電圧で前記電気エネルギーを貯蔵するように設定されている、システム。
前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記電力ラインセクションから電気エネルギーを、前記電圧の範囲内の電圧で受けるように設定されている請求項1乃至3のいずれか1項に係るシステム。
前記電気エネルギー貯蔵手段(40)は、前記複数の充電ステーション(61〜66)及び/又は電力ラインセクション(31)に、前記公称電圧(V1)で、供給するように設定されている請求項1乃至4のいずれか1項に係るシステム。
前記一体的なシステムは、更に、前記電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーを前記充電ステーションに適した電圧に変換するために、前記前記電気エネルギー貯蔵手段と前記複数の充電ステーションとの間に導電的に接続されているコンバータを具備する請求項1乃至5のいずれか1項に係るシステム。
所定の時間の間に変換される電気で駆動されるバスの台数は、電気のエネルギーの正味の量を電気で駆動されるバスのグループの1台のバスの平均エネルギー消費量で割った数に少なくとも等しい請求項7に係る方法。
前記エネルギー貯蔵手段は、少なくとも20時間で、代表的には、1台の軌道車の制動の間に代表的には発生される電気エネルギーを貯蔵するように設定されている請求項7又は8に係る方法。
前記複数の軌道車は、前記電力ラインセクションを介して電力が供給されるように設定され、前記電力ラインセクションは、両側で、電力供給ステーションに接続されており、これら電力供給ステーションは、外部の配電網に接続されており、そして、電力は、前記配電網から電力ラインセクションへと流れるが、この逆には流れない、請求項7乃至9の何れか1項に係る方法。
所定の時間の間に何なるときでもエネルギー貯蔵手段に貯蔵されるエネルギーの最大量と最小量との差は、エネルギー貯蔵手段の最大エネルギー貯蔵よりもファクター10だけ小さい請求項7乃至11のいずれか1項に係る方法。
前記電気で駆動されるバスの搭載バッテリーは、バスの最大電力利用率に1時間を掛けて、2.5で割った量のエネルギーを貯蔵するようにディメンションが設定されている請求項7乃至13のいずれか1項に係る方法。
前記1又は複数の充電ステーションでの電気で駆動されるバスの前記充電は、6分以下でなされ、この充電の後に、前記電気で駆動されるバスは、少なくとも前記充電の時間の8倍の時間の間に、前記充電ステーションとの接続が解除される請求項15に係る方法。
電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーの電圧は、前記電気エネルギー貯蔵手段から離間された位置で、前記電気により駆動されるバスの搭載バッテリーを充電するのに適した電圧に変換される請求項7乃至16のいずれか1項に係る方法。
前記複数の軌道車のグループの前記回生式のブレーキ手段により発生される前記電気エネルギーは、前記所定の時間の間に、前記電気で駆動されるバスの少なくとも10台を充電するために使用される請求項7乃至17のいずれか1項に係る方法。
【発明の概要】
【0004】
本願発明の目的は、制動エネルギーの効率的な使用を可能にする、軌道車の制動エネルギーの利用のためのより簡単な方法、及びシステムを提供することである。
【0005】
この目的のために、第1の態様に係われば、本願発明は、各々が制動の間に電気エネルギーを発生するための回生式のブレーキ手段を備えた複数の軌道車のグループの制動エネルギーを利用のための方法であって、これら軌道車のグループは、所定の時間にエネルギー蓄積手段に実質的な所定の正味の量の電気エネルギーを供給するように設定されており、
この方法は、前記所定の時間に、
制動の間に、前記回生式のブレーキ手段により発生された電気エネルギーを前記エネルギー貯蔵手段に貯蔵する工程と、
前記正味の量の電気エネルギーを、前記エネルギー貯蔵手段から電気で駆動される複数のバスのグループの搭載バッテリーに伝送する工程とを具備し、
前記エネルギー貯蔵手段は、前記軌道車、及び電気で駆動されるバスから離間されており、
前記エネルギー貯蔵手段から電気で駆動されるバスのグループへの電気エネルギーの前記伝送は、エネルギー貯蔵手段から2kmの距離内、好ましくは1kmの距離内、特に好ましくは、500mの距離内でなされる方法を、提供する。
【0006】
代表的には、前記所定の時間は、18又は24時間であり、この時間内に前記複数の軌道車と複数の電気により駆動されるバスとは、歳入サービス(revenue service)が予定される。エネルギーの正味の供給量は、複数のバスのグループによりエネルギー貯蔵手段に供給されるエネルギーの量から、もしあれば、所定の時間エネルギー貯蔵手段から軌道車により取り出される量を引いた量に実質的に等しい。例えば、18時間の所定の時間で、4つの軌道車がエネルギー貯蔵手段から各々2km以内で制動すると、制動のときに各々は、120kVhを発生し、エネルギー貯蔵手段からの前記距離内での軌道車の回生式ブレーキ手段により発生されるエネルギーの総量は、120kWhx18時間x4=8,640kWhである。もし、同じ所定の時間に、軌道車によりエネルギー貯蔵手段から取り出されるエネルギーがなければ、エネルギー貯蔵手段に伝送されるエネルギーの正味の量は、発生されたエネルギーの量、即ち、この例では8,640kWhに実質的に等しい量、に実質的に等しい。
【0007】
全体の正味の量の電気エネルギーが、電気で駆動されるバスの搭載バッテリーに実質的に伝送されるので、この正味の量のエネルギーのほとんどは、前記バスの走行のための駆動に使用され得る。変換によるエネルギーのロスは、電気で駆動されるバスの搭載バッテリーに電気エネルギーを伝送する前に、配電網の中に伝送するのに適した形態に電気エネルギーを変換させる必要がないので、減じられる。本願発明に係わる方法は、かくして、軌道車のトラックに沿って複数の供給ステーションを交互に存在させることが無く、実施され得る。
【0008】
一般に、軌道車の回生式ブレーキ手段により発生されたエネルギーの、エネルギー貯蔵手段の中にエネルギーを貯蔵するための伝送は、前記距離内の軌道車の制動の間に生じる。
【0009】
一実施の形態において、前記複数の軌道車は、公称電圧で電力ラインセクションから電気エネルギーを受け取るように設定され、又、前記エネルギー貯蔵手段は、前記電力ラインセクションに直接接続され、実質的に前記公称電圧で電気エネルギーを貯蔵するように設定されている。かくして、軌道車の制動の間、電気エネルギーは、これの回生式ブレーキ手段からエネルギー貯蔵手段へと電力ラインセクションを介して伝送される。この電力ラインセクションは、代表的には、2つの電力供給ステーション間の、電力供給ラインセクション、即ち、一部である。これら電力供給ステーションは、軌道車が上を走行するトラックに沿って配設されており、軌道車に電気エネルギーを前記公称電圧で供給するように設定されている。前記電力ラインセクションは、代表的には、上を軌道車が走行するトラックにほぼ平行に延びた導電ライン、又は、導電ストリップである。
【0010】
一実施の形態では、前記複数の軌道車は、前記電力ラインセクションを介して電力が供給されるように設定され、前記電力ラインセクションは、両側で、電力供給ステーションに接続されており、これら電力供給ステーションは、外部の配電網に接続されており、そして、電力は、前記配電網から電力ラインセクションへと流れるが、この逆は流れない。かくして、軌道車の移動は、配電網からのエネルギーによりなされるが、例えば、軌道車の制動の間に回生されるエネルギーは、配電網に戻るようには伝送されない。
【0011】
一実施の形態では、前記所定の時間は、24時間に実質的に等しく、又、この所定の時間の間で、前記電気で駆動されるバスのグループの搭載バッテリーに伝送される正味の量のエネルギーは、2,000kWh以上、好ましくは、少なくとも6,000kWhである。
【0012】
一実施の形態の形態では、前記正味の量のエネルギーは、エネルギー貯蔵手段の最大エネルギー貯蔵容量よりも、少なくとも2ファクター、好ましくは、少なくとも3ファクター、だけ大きい。例えば、7.200kWhの正味の量のエネルギーが、エネルギー貯蔵手段から搭載バッテリーに、前記所定の時間を超えて伝送されたときでさえも、代表的には、2400kWhの最大エネルギー貯蔵容量を有するエネルギー貯蔵手段で充分である。
【0013】
一実施の形態で、前記エネルギー貯蔵手段は、2.5Cと3.5Cとの間、好ましくは、実質的に3Cに等しい容量評価(C−評価)を有している。C−評価は、エネルギー貯蔵手段を損傷しないで、エネルギー貯蔵手段から取り出し、又はエネルギー貯蔵手段へ供給可能な最大電流の表示を、エネルギー貯蔵手段のエネルギー貯蔵容量が知られている場合には、与える。同様に、軌道車により、エネルギー貯蔵手段から取り出され、又はエネルギー貯蔵手段へ供給される最大電流は、前記電流が流れる最大電圧と同様に知られているときには、C−評価は、エネルギー貯蔵手段を損傷しないで、エネルギー貯蔵手段が、最大電圧での最大電流に対して対処できるようにする必要のある最小エネルギー貯蔵容量を算出するのに使用され得る。このような最小の必要とされるエネルギー貯蔵容量は、1又は複数の軌道車の制動の間の前記電力ラインセクションでの最大電流に、1又は複数の軌道車の制動の間に発生された電力ラインセクションでの最大電圧を掛け、エネルギー貯蔵手段のC−評価で割ることにより算出され得る。例えば、単一の軌道車が、電力ラインセクションに沿って同じ時間で制動し、又、この制動の間にエネルギー貯蔵手段に供給される電流が、最大4,000Aで、最大1,800Vの電圧で供給され、エネルギー貯蔵手段のC−評価が、3であることが、知られている場合には、エネルギー貯蔵手段は、少なくとも4,000Ax1,800Vx(1h/3)=2.4MWhの貯蔵容量を有するようにディメンションが設定されるべきである。
【0014】
一実施の形態では、電気で駆動されるバスの各々の搭載バッテリーは、バスの最大電力利用率に1時間を掛けて、2.5で割った量のエネルギーを貯蔵するようにディメンションが設定されている。例えば、加速の間の電気で駆動されるバス最大電力利用率が、180kWの場合、即ち、いつでも搭載バッテリーから取り出される電力の量が、180kW以下の場合には、バスの搭載バッテリーは、少なくとも180kWx1h/2.5=72kWhの容量を有するべきである。所定の時間の全体の間の各バスの総エネルギー消費は、その搭載バッテリーの総エネルギー貯蔵容量よりも、代表的には、例えば、少なくともファクター2だけ、実質的に高い。
【0015】
搭載バッテリーのエネルギー貯蔵容量と、充電ステーションで前記バッテリーを充電するために使用される電圧との両方が、知られていると、搭載バッテリーの損傷がなく、充電ステーションでの充電がなされているときに搭載バッテリーが受け得る最大電流は、搭載バッテリーのエネルギー蓄積容量を充電電圧で割ることにより算出され得る。例えば、エネルギー貯蔵容量が、72kWhであり、又、充電ステーションで搭載バッテリーを充電するための電圧が、600Vのときには、搭載バッテリーは、損傷がなく、72kWh/600V=120Aの電流を受けることができるようにするべきである。かくして、バスの搭載バッテリーは、エネルギー貯蔵手段から搭載バッテリーへ伝送するために利用可能な充電電流を基にして、及び/又は、電気で駆動されるバスの所定の最大エネルギー利用率を基にして、ディメンションが設定され得る。
【0016】
一実施の形態において、所定の時間の間の如何なるときでもエネルギー貯蔵手段に貯蔵されるエネルギーの最大量と最小量との差は、エネルギー貯蔵手段の最大エネルギー貯蔵よりも実質的に小さく、例えばファクター10又は15だけ小さい。これは、回生式ブレーキ手段からエネルギー貯蔵手段への電気エネルギーの伝送のタイミングにより、これらに、前記差がエネルギー貯蔵手段の最大貯蔵容量の1/10又は1/15よりも大きくなる前に、エネルギー貯蔵手段から電気で駆動されるバスの搭載バッテリーへのエネルギーの伝送が続くように、なされ得る。反対に、伝送のタイミングとこれに対応したエネルギーの伝送量の見積もりが、前記所定の時間のスタートの前に決定されると、適切な最大エネルギー貯蔵容量を有するエネルギー貯蔵手段が、前記見積もりに基づいて選定され得る。
【0017】
一実施の形態で、前記軌道車は、前記所定の時間を基にした所定のスケジュールに従って軌道車ステーションで停止し、又、前記軌道車ステーションと1又は複数の充電ステーションとは、前記エネルギー貯蔵手段から2kmの距離以内、好ましくは、1kmの距離以内、最も好ましくは、500mの距離以内にある。かくして、 回生式ブレーキ手段により発生されるエネルギーの期待される正味の量は、軌道車のための所定の見積もりに基づいて事前に算出され得る。同じ所定の時間で使用される電気で駆動されるバスの台数は、これらバスが、少なくとも前記期待された正味の量のエネルギーを消費するように、好ましくは選定される。一般的に、これらバスの期待される消費量は、所定のバスの見積もりに基づいて事前に計算され得る。
【0018】
一実施の形態で、1以上の充填ステーションが、対応したバス停車場に配置されており、前記搭載バッテリーは、電気で駆動されるバスのバス停車場での停止の間に部分的に再充電される。搭載バッテリーは、部分的にのみ再充電されるので、バッテリーが、前記所定の時間で幾度か充電ステーションで部分的に再充電される場合であっても、前記所定の時間の始めに、これの終わりよりも、代表的には、多い量のエネルギーが、充填されるであろう。バスが、歳入サービスされないときには、これらの搭載バッテリーは、少なくとも、前記所定の時間の始めに保持されていたエネルギーの量に再充電され得る。
【0019】
一実施の形態では、エネルギー貯蔵手段から電気により駆動されるバスへの電気エネルギーの伝送は、乗客がバスを乗り降りする停車場の所に配設されている充電ステーションを使用してなされる。好ましくは、バスが歳入サービスにある時間、即ち、代表的には所定の時間に一致するバス運行計画に従ったバスの時刻表の始めから終わりまでの時間、電気で駆動される各バスは、バスが、バスを乗り降りするための乗客のためにとられた所定の時間よりも長い間、充電ステーションに連続して接続されるとすぐに、充電ステーションから切り離される。乗り降りのためのこの時間は、好ましくは、10分未満、好ましくは、5分未満である。かくして、バス運行計画の始めとバス運行計画の終わりとの間、バスは、これの搭載バッテリーを充電するために、更なる停止をすることが無く、実質的にコンスタントな動作をし続ける。
【0020】
一実施の形態で、前記エネルギー貯蔵手段からの電気により駆動されるバスへの前記エネルギーの伝送は、1又は複数の充電ステーションを使用して、好ましくは、6分以内の、好ましくは、3分以内の充電時間で、なされる。この後、電気で駆動されるバスは、前記充電の間の少なくとも8又は9倍の時間、前記充電ステーションから接続が切り離され続ける。そして、この後、バスは、好ましくは1以上の充電ステーションに戻る。例えば、バスが、これの搭載バッテリーを充電ステーションで3分間、部分的に再充電したときに、バスは、少なくとも他の24又は27分間、全ての充電ステーションから切り離され続ける。
一実施の形態で、所定の時間の間に、充電ステーションで各バスを充電するのに費やされる全時間は、所定の時間1/9又は1/10よりも短い。例えば、所定の時間の全体の間に、バスは、平均で27分間乗り回された後に、充電ステーションに戻り得、そして、再び充電ステーションを離れる前に、搭載バッテリーは、平均で3分間部分的に再充電される。
【0021】
一実施の形態では、電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーの電圧は、好ましくは、電気エネルギー貯蔵手段から、例えば、5m又は10m以上、離間された位置で、前記1又は複数の電気により駆動されるバスの搭載バッテリーを充電するのに適した電圧に変換される。好ましくは、スーパチャジャーを使用してなされる、この変換は、1又は複数の電気で駆動されるバスが、充電ステーションで充填されているときにのみ生じなければならない。
【0022】
一実施の形態で、前記複数の軌道車のグループの前記回生式のブレーキ手段により発生される前記電気エネルギーは、前記所定の時間に、前記電気で駆動されるバスの少なくとも10台、好ましくは、少なくとも20台、より好ましくは、少なくとも30台を充電するために使用される。これら台数のバスは、軌道車により発生された正味のエネルギーの多くの量を消費する可能性がある。好ましくは、所定の時間の全体に渡って、各バスには、エネルギー貯蔵手段から200kWhの電気エネルギーが供給される。例えば、所定の時間の全体の間に、30台のバスの各々には、エネルギー貯蔵手段から216kWhの電気エネルギーが供給され、これらバスは、総計で、前記所定の時間全体に渡ってエネルギー貯蔵手段から6.48MWhを取り出す。
【0023】
最も好ましくは、所定の時間の間に変換された電気エネルギーが供給される、電気で駆動されるバスの台数は、電気で駆動されるバスのグループのうちの1台のバスの平均エネルギー消費により割られた正味の量の電気エネルギーに、少なくとも実質的に等しい。
【0024】
一実施の形態では、前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記軌道車の度々の制動及び/又は減速の場所に、例えば、軌道車停車場の軌道車ステーションに、配置されている。複数の充電ステーションが、好ましくは、前記軌道車ステーションの近くの、例えば、これらの2kmの距離以内の、バス停車場に配置されている。
【0025】
一実施の形態では、前記エネルギー貯蔵手段は、この電気エネルギー貯蔵手段から電気で駆動されるバスの車両のグループ、即ちこれらの搭載バッテリーに電気エネルギーが伝送されている間は、静止している。かくして、トラックに対するエネルギー貯蔵手段の位置は、前記エネルギーの伝送の間、変わらない。
【0026】
一実施の形態では、前記エネルギー貯蔵手段から電気で駆動されるバスのグループへの前記エネルギーの伝送は、エネルギー貯蔵手段の2kmの距離以内、好ましくは1kmの距離以内、代わって、500mの距離以内で行われる。
【0027】
第2の態様に係われば、本願発明は、制動の間に電気エネルギーを発生するための回生式のブレーキ手段が設けられた複数の軌道車のグループと、各々がこれの車輪の駆動走行のための電動モータ、及び、前記電動モータに接続され、搭載されたバッテリーを備えた、電気で駆動される複数のバスのグループと、共に使用されるための、エネルギーの消費及び分配のシステムであって、このシステムは、
前記軌道車のグループのうちの1台の軌道車の回生式ブレーキ手段により、この軌道車の制動の間に発生された電気エネルギーを受けるように配設された電力ラインセクションと、前記電力ラインセクションに接続され、前記軌道車の制動の間に前記電力ラインセクションに受けられた電気エネルギーを貯蔵するように設定された電気エネルギー貯蔵手段と、各々が、電気で駆動される前記バスのグループのうちの1台の電気で駆動されるバスに、このバスの搭載バッテリーを前記電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーで充電するように、に適用されている、複数の充電ステーションと、を具備し、前記電気エネルギー貯蔵手段と、電力ラインセクションと、複数の充電ステーションとは、一体的なシステムを構成し、又、これらは、2kmの距離内で、好ましくは1kmの距離内で、最も好ましくは500mの距離内に配置されている、システム、を提供する。
【0028】
この一体的なシステムの部品、例えば、電力ラインセクション、電気エネルギー貯蔵手段、及び、複数の充電ステーションは、互いに近接して配置されているので、電気エネルギーの伝送によるエネルギーロスは、最小にされる。更に、電力ラインセクションの電圧を電気エネルギー貯蔵手段の電圧に変換するためのコンバータを使用する必要が無いので、変換によるエネルギーロスが、最小にされる。
【0029】
一実施の形態において、前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記電力ラインセクションに直接接続されて、電気エネルギー貯蔵手段から電力ラインセクションへの、又は、この逆の電気エネルギーの実質的な自由の流れを可能にしている。このために、電気エネルギーの直接の双方向の変換が、前記エネルギー貯蔵手段と電力ラインセクションとの間で可能である。かくして、エネルギー貯蔵手段に貯蔵されているエネルギーの一部は、軌道車を、少なくとも部分的に電力を与えて加速するために、軌道車が、同時に制動されていないときにでも、電気エネルギーの変換をしないで、使用され得、又、他の部は、電気で駆動されるバスのグループの1又は複数の車両を充電するために使用され得る。この実施の形態において、前記エネルギー貯蔵手段が、エネルギー貯蔵手段に貯蔵されているエネルギーの関数のような、即ち、エネルギーが大きくなればなるほど、このエネルギーが貯蔵される電圧が高くなるような、電圧で電気エネルギーを貯蔵するように設定されている場合には、特に、有効である。かくして、エネルギー貯蔵手段に貯蔵されているエネルギーが、最小閾値よりも低い場合には、エネルギー貯蔵手段での電圧は、電圧ラインセクションに与えられる公称電圧よりも低い電圧であろうし、又、エネルギー貯蔵手段は、電力ラインセクションを介して電気エネルギーを受けるであろう。他方、電力ラインセクションに接触している軌道車が、加速されているときには、電力ラインセクションでの電圧は、エネルギー貯蔵手段の電圧以下に低下する。この結果、エネルギーが、軌道車を、電力を与えて加速させるために、エネルギー貯蔵手段から電力ラインセクションに供給される。
【0030】
一実施の形態では、前記エネルギー貯蔵手段と電力ラインセクションとは、一緒になって、エネルギーが、如何なる方向に対して浮動(float)になり得るか、伝送されるような自由な浮動システムを、構成している。軌道車のグループの回生式制動手段によりエネルギー貯蔵手段に供給されるエネルギーの量は、代表的には、加速の間にエネルギー貯蔵手段から軌道車により取り出されるエネルギーの量よりも多く、このことにより、エネルギー貯蔵手段への正味のエネルギーの供給となる。これは、制動の間に、電気エネルギーの実質的に全てが、エネルギー貯蔵手段に受けられるので、部分的にである。一方、軌道車の加速の間に、軌道車を駆動するために必要なエネルギーの一部は、少なくとも電力供給ステーションにより供給される。
【0031】
一実施の形態では、前記複数の軌道車のグループは、実質的に所定の正味の量の電気エネルギーを前記電気エネルギー貯蔵手段に、所定の時間で与えるように設定されており、又、前記複数のバスのグループは、少なくとも前記正味の量の電気エネルギーを、前記所定の時間内で消費するように構成されている。
【0032】
前記一体的なシステムは、軌道車のための軌道車ステーションとバスのためのバスステーションとの両者を備えた公共交通機関に、好ましくは配設されている。エネルギーの正味の量は、所定の時間のスタートの前に、例えば、少なくとも1日前に、軌道車及びバスの時刻表、バスの電気エネルギー容量、並びに/もしくは、前記所定の時間の全体に渡ってのバスの予想されるエネルギー消費量、に基づいて、決定され得る。複数の充電ステーションを備えた軌道車ステーションとバスステーションとは、好ましくは、互いに徒歩の距離内、例えば、互いに2km以下の距離内に配置されている。
【0033】
所定の時間の間に、一般的には、軌道車とバスとが、歳入サービスで計画されている間の18又は24時間の間に、エネルギーが、軌道車によりエネルギー貯蔵手段に供給される数時間がある。前記エネルギー貯蔵手段は、エネルギーバッファーとして機能するので、回生されたエネルギーは、電動バスの搭載バッテリーを充電するために、より徐々に消費され得る。例えば、約18時間続く所定の時間の間、平均で、少なくとも4台の軌道車が、各時間で電力ラインセクションで停止するように制動され得る。同じ所定の時間の間に、電気で駆動されるバスのグループの電動バスは、充電ステーションで互いに続き得る。この結果、所定の時間の間の如何なる時でも、実質的に、少なくとも1台の電気で駆動されるバスの搭載バッテリーは、エネルギー貯蔵手段によりエネルギーが充電される。
【0034】
少なくとも、所定の時間の間に軌道車のグループによりエネルギー貯蔵手段に供給された正味の量のエネルギーは、同じ所定の時間の間に電気で駆動されるバスのグループにより消費されるので、正味の量のエネルギーは、エネルギー貯蔵容量の不足により失うことが無いことを確実にしている。例えば、18時間の所定の時間の間に、4台の軌道車が、各時間毎に電力ラインセクションで各々が電力ラインセクションで制動し、制動のときに120kWhを発生する場合には、電力ラインセクションでの軌道車の回生式制動手段により発生されるエネルギーの合計の量は、8,640kWhである。もし、このエネルギーの実質的に全ての量が、エネルギー貯蔵手段に貯蔵されており、また、エネルギー貯蔵手段から電力ラインセクションに戻るように流れるエネルギーが無い場合には、所定の時間の間にエネルギー貯蔵手段に供給されるエネルギーの正味の量は、8、640kWhに実質的に等しい。
【0035】
電気で駆動されるバス、例えば、地方公共輸送のためのバスが、各々同じ所定の時間の間に平均で1 kWh/kmを消費し、又、各々が、平均240kmを走行するときには、各バスは、各日ごとに約240kWhを消費し、又、エネルギー貯蔵手段に供給されるエネルギーの正味の量は、約8,640/240=36台のバスに電力を与えるのに充分である。組み合わされた軌道車とバスとのステーションは、代表的には、少なくともこのような台数のバスと、対応した数の充電ステーションとのためのスペースを提供するであろう。この結果、正味のエネルギーの実質的に全てが、実際に消費され得る。回生式制動手段により発生されて電力ラインセクションに供給されるエネルギーが、電気駆動バスのために使用されるとは限らない場合には、このエネルギーの幾らかは、電力ラインセクションからエネルギーを取り出す軌道車の加速の電力として使用され得る。
【0036】
好ましくは、前記電気で駆動されるバスの各々のエネルギー消費は、18又は24時間の間の所定の時間の間で、少なくとも200kWhである。もし、電気で駆動されるバスの代わりに、電気で駆動される自転車又は電気で駆動される乗用車のような比較的低いエネルギー消費の車両が、使用された場合には、実質的に多い数の車両と充電ステーションとが、これら車両により消費されるエネルギーが、即ち、これらの搭載バッテリーを充電するために使用されるエネルギーとは、エネルギーの浪費を避けるように供給される正味の量のエネルギーと少なくとも同じになることを確実にするために、必要とされる。例えば、平均的な電気自動車が、18kWhの容量を有する搭載バッテリーを備え、又、充電ステーションでこのバッテリーをフル充電するのに約6時間かかることを仮定すると、このような3台の自動車が、正味の量のエネルギーがエネルギー貯蔵手段に供給される18時間の所定の時間の間に充電ステーションで充電され得る。かくして、所定の時間の全体に渡って、約8,640kWh/18kWh=480台の自動車が、エネルギー貯蔵手段に供給された正味の量のエネルギーの全てを消費するために充分に充電されたバッテリーを有するように充電されなければなく、又、480/3=160の充電ステーションが必要になる。出願人が知っている従来技術は、軌道車への短い距離内で、例えば、2km内で、好ましくは、1km内で、最も好ましくは、軌道車ステーションから500mの距離以内で、このような多数の電気自動車を停止させながら充電することは、示唆していない。
【0037】
一実施の形態では、前記電力ラインセクションは、公称電圧を前記電力ラインセクションに供給するように構成されている電力供給ステーションに、両端で接続されており、前記回生式ブレーキ手段は、前記公称電圧よりも高い電圧の範囲内で前記電気エネルギーを発生するように構成されており、又、前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記公称電圧と実質的に等しい電圧で前記電気エネルギーを貯蔵するように構成されている。前記公称電圧は、電力ラインセクションから電力を取り出す軌道車が無いときに、即ち、電力ラインセクションと関連しているトラックのセクション上に軌道車が無いときに、電力供給ステーションにより電力ラインセクションに供給される電圧として定義付けられている。
【0038】
前記電力供給ステーションは、代表的には、本願発明の一体化されたシステムとは別れている配電網に接続されている。即ち、一体化されたシステムから配電網へは電気エネルギーは、供給されない。かくして、前記電力供給ステーションは、一体化されたシステムの独立した機能を果たし得、即ち、電力ラインセクションへのエネルギーの一方向の供給のために適用され得、又、分力ラインセクションからの電気エネルギーを受け取るように適用される必要は無い。
【0039】
好ましくは、前記エネルギー貯蔵手段は、前記複数の充電ステーション及び/又は電力ラインセクションに電気エネルギーを実質的に前記公称電圧で供給するように設定されている。
【0040】
一実施の形態で、前記エネルギー貯蔵手段は、前記電力ラインセクションに直接に接続されており、電気エネルギーを実質的に前記公称電圧かこれよりも高い電圧で貯蔵するように構成されている。この高い電圧は、好ましくは、軌道車の制動の間に、電力ラインセクションに供給される最大電圧よりも低い。かくして、バッテリーのようなエネルギー貯蔵手段は、前記公称電圧に実質的に等しいかこれよりも高い電位差となる電極を使用し得る。代表的には、軌道車が一定の速度で走行しているときには、この軌道車は、1,500Vに実質的に等しい電圧で電力供給ラインセクションから電気エネルギーを受ける。このような場合、前記エネルギー貯蔵手段は、好ましくは、1,500Vかこれよりも僅かに高い、即ち、1,550Vの、電圧で電気エネルギーを貯蔵するように設定されている。かくして、電力供給ステーションエネルギーから貯蔵手段への電力供給ラインセクションを介する伝送は、電力供給ラインセクションが実質的に前記公称電圧であるときには、減じられるか、全く避けられる。
【0041】
一実施の形態において、前記一体的なシステムは、更に、前記電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーを前記充電ステーションに適した電圧に変換するために、前記前記電気エネルギー貯蔵手段と前記複数の充電ステーションとの間に導電的に接続されているコンバータを有している。このコンバータと前記複数の充電ステーションとは、好ましくは、軌道車ステーションから2kmの距離以内、好ましくは、1kmの距離以内、最も好ましくは、軌道車ステーションから500kmの距離以内に配置されている。
【0042】
一実施の形態において、前記エネルギー貯蔵手段は、電気で駆動されるバスの車両のグループ、即ち、これらの搭載バッテリーへの電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーの前記伝送の間には、静止している。
【0043】
一実施の形態において、前記電気で駆動されるバスのグループへの電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーの前記伝送は、エネルギー貯蔵手段から2kmの距離以内、好ましくは、1kmの距離以内、代わって、エネルギー貯蔵手段から500kmの距離以内でなされる。
【0044】
一実施の形態において、前記軌道車のグループの軌道車は、この軌道車の電力による走行のために、実質的に前記公称電圧で電気エネルギーを受けるように構成されている。かくして、軌道車は、電圧コンバータの使用を必要としないで、エネルギー貯蔵手段からエネルギーを取り出し得る。前記軌道車は、更に、前記公称電圧を含んでいる公称電圧範囲内の電圧で電気エネルギーを受けるように構成され得る。例えば、前記軌道車の各々は、公称電圧範囲内、即ち、1,400〜1,700の公称電圧範囲内、の電気エネルギーを、例えば、1,500Vの公称電圧で供給されたときに、トラック上で軌道車を電力による走行をさせるための電動モータを有し得る。
【0045】
一実施の形態において、各軌道車には、トラック上での軌道車の走行駆動のための電動モータが設けられ、この電動モータは、軌道車の回生式制動手段としても動作され得る。
【0046】
又、前記電力供給ラインセクションが、前記エネルギー貯蔵手段以外の電源から、例えば、電力供給ラインセクションの両側に配設された電力供給ステーションから、軌道車に電気エネルギーを供給するために使用されている実施の形態において、前記電気エネルギー貯蔵手段は、電力供給ラインセクションのための電圧レギュレータとして機能する。前記電力供給ラインセクションを介して電力が供給された軌道車が、実質的に一定の速度で走行しているときに、軌道車は、電力供給ラインセクションから実質的に一定のエネルギーを取り出し、この上、電力供給ラインセクションでの電圧は、実質的に一定である。電力供給ラインセクションでの電圧は、多くの電気エネルギーが軌道車により取り出されたときに、例えば、加速のときに、低下し、そして、電気エネルギーが、電力供給ラインセクションに軌道車の回生式制動手段により供給されたときに、増加する。
【0047】
前記エネルギー貯蔵手段が、前記電力供給ラインセクションに直接に接続されているときには、これは、電力供給ラインセクションの電圧を平滑化(smooth)する。
【0048】
例えば、軌道車が、1,400と2,100Vとの間の電圧範囲内の電圧で動作するように設定されており、代表的には、単位時間当たり実質的に一定量を取り出したときに、例えば、一定の速度で走行しているときに、約1,500Vの電圧を、代表的に、受ける。軌道車の制動の間に、これの回生式の制動手段は、電気エネルギーを電力供給ラインセクションを介してエネルギー貯蔵手段に、1,800Vで供給する。もっと後で、軌道車が、電気エネルギー貯蔵手段からエネルギーを取り出すときに、このエネルギーは、如何なるコンバータも必要としないで、軌道車の動作電圧範囲内で自動的に供給される。
【0049】
一実施の形態において、前記電力供給ラインセクションは、前記軌道車のグループの軌道車の制動面減速が、度々生じる、場所に、例えば、軌道車ステーションに、トラックのコーナセクションに、バスステーションの2km以内に位置されている踏切に、配設されている。
【0050】
一実施の形態において、前記一体的なシステムは、更に、前記電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーを前記充電ステーションに適した電圧に変換するために、前記前記電気エネルギー貯蔵手段と前記複数の充電ステーションとの間に導電的に接続されているコンバータを有している。例えば、このコンバータ、例えば、スーパーチャージャーは、エネルギー貯蔵手段及び/又は電力ラインセクションからこれが受ける電気エネルギーを、バスの搭載バッテリーを充電するために、400乃至600Vの電圧と350アンペアに実質的に等しい電流とに変換するために適用され得る。このコンバータは、好ましくは、電気エネルギーを、必要とされたときに、即ち、電気エネルギーが、バスの搭載バッテリーに供給されたときに、前記充電ステーションのために適した電圧にのみ変換する。
【0051】
一実施の形態において、前記一体的なシステムは、更に、電力供給ラインとコンバータとの間の第1の接続と、電力供給ラインとエネルギー貯蔵手段との間の第2の接続と、エネルギー貯蔵手段とコンバータとの間の第3の接続とのオン又はオフの個々の切換をするように構成されているスイッチ手段を有している。これら接続は、導電接続であり、これを介して、軌道車の制動により発生された電気エネルギーが伝送され得る。
【0052】
前記第1及び第2の接続が、オフに切り替えられ、前記第3の接続が、オンに切り替えられたときに、バスには、エネルギー貯蔵手段からコンバータを介してエネルギーが、エネルギー貯蔵手段に貯蔵されている実質的に全てのエネルギーが消費されるまで、供給され得る。この形態において、電力供給ラインセクションから、エネルギー貯蔵手段かコンバータかにエネルギーは、供給されない。エネルギー貯蔵手段に貯蔵されている充分なエネルギーがある限り、エネルギー貯蔵手段は、バスが、充電され得るように、コンバータに電気エネルギーを与え続けることができる。かくして、電車が誤動作するときには、又は、これではなく、回生制動エネルギーが、エネルギー貯蔵手段に供給されないときには、バスは、充電ステーションで、好ましくは、少なくとも更なる所定の時間の間に、再充電し得る。代表的には。前記エネルギー貯蔵手段が、これの最大容量の少なくとも75%充電されているときには、前記更なる所定の時間の間に、バスにより消費された分の電力を供給するために、エネルギー貯蔵手段には充分なエネルギー量が貯蔵されている。この更なる所定の時間は、好ましくは、所定の時間の3分の1に等しく、例えば、所定の時間が18時間のときには、更なる所定の時間は、好ましくは、少なくとも6時間である。
【0053】
前記エネルギー貯蔵手段が、例えば、誤動作の間、又は、これに電気エネルギーが実質的に貯蔵されないときに、電気エネルギーを充電又は供給することができない場合には、前記第2及び第3の接続がオフに切り替えられ、第1の接続がオンに切り替えられて、前記コンバータには、電力供給ラインセクションからエネルギーが直接に供給され得て、バスに電気エネルギーを供給し得る。かくして、バスは、エネルギー貯蔵手段がコンバータと電力供給ラインセクションからの接続がなされていないときに、動作上の歳入サービス状態に保たれ得る。
【0054】
前記第1及び第3の接続が、オフに切り替えられ、前記第2の接続が、オンに切り替えられると、軌道車の制動の間に発生された電気エネルギーは、エネルギー貯蔵手段に貯蔵される。このような形態では、バスの搭載バッテリーを充電するためのエネルギー貯蔵手段からコンバータへのエネルギーの伝送は無く、また、電力供給ラインセクションからコンバータへのエネルギーの伝送も無い。又、このような形態では、エネルギー貯蔵手段は、迅速に、例えば、2乃至4時間で、フル充電され得る。
【0055】
緊急事態の場合には、前記スイッチ手段は、緊急又は修繕のために働く物に対する電気的なショックを減じるために、全てオフに切り替えられるように設定されている。
【0056】
一実施の形態において、前記スイッチ手段は、少なくとも3つの脚部を備えている導電接続部を有している。この導電接続部の第1の脚部は、前記電力供給ラインセクションに接続されている第1のスイッチを有し、導電接続部の第2の脚部は、前記エネルギー貯蔵手段に接続されている第2のスイッチを有し、又、導電接続部の第3の脚部は、前記コンバータに接続されている第3のスイッチを有している。第1及び第2の脚部の前記スイッチがオンのときには、電気エネルギーは、電力供給ラインセクションからエネルギー貯蔵手段に、又、その逆に伝送され得る。第2及び第3の脚部の前記スイッチがオンのときには、電力は、エネルギー貯蔵手段からコンバータに伝送され得る。第1及び第3の脚部の前記スイッチが、オンのときには、電力は、電力供給ラインセクションからコンバータへと直接に伝送され得る。
【0057】
一実施の形態において、前記電力ラインセクションと、前記電気エネルギー貯蔵手段と、前記コンバータと、前記複数の充電ステーションとは、所定の場所から2kmの距離以内、好ましくは、1kmの距離以内、最も好ましくは、500mの距離以内に配置されている。
【0058】
一実施の形態において、前記電気エネルギー貯蔵手段は、この電気エネルギー貯蔵手段から前記充電ステーションへの電気エネルギーの一方向の交換をするように構成されている。これは、例えば、前記電気エネルギー貯蔵手段と充電ステーションとの間に配設された整流器を使用することによりなされ得る。
【0059】
一実施の形態においては、前記充電ステーションの各々は、前記複数の電気で駆動されるバスのグループのうちの1つの電気で駆動されるバスと、摺動又は回転導電接触を果たすように構成されている。かくして、電気で駆動されるバスの前記搭載バッテリーは、充電ステーションに対して有働している間に、例えば、多くのバスが、一列に並らばされているときに、少なくとも部分的に充電され得る。好ましくは、充電の間、各バスは、少なくとも2つの導電体と、即ち、充電ステーションからバスに電流を流す導電体と、戻すための導電体とに、導電接触をさせる。
【0060】
一実施の形態において、前記充電ステーションの各々は、前記複数の電気で駆動されるバスのグループのうちの1つの電気で駆動されるバスに電気エネルギーを供給するための頭上の導電ラインを有している。好ましくは、充電ステーションの各々は、電気で駆動されるバスに接続するための2つの頭上の導電ラインを、即ち、充電ステーションからバスに電流を流すラインと、復帰のためのラインと、を有している。
【0061】
一実施の形態において、前記電気で駆動されるバスは、各々、前記頭上の導電ラインから電気エネルギーを受けるためのパンタグラフを有している。加えて、又は、代わって、前記電気で駆動されるバスは、2つのトロリーポールを、即ち、充電ステーションの電流を流す頭上の導電ラインと導電接続するためのポールと、充電ステーションの頭上の復帰ラインと接続するポールと、を有し得る。
【0062】
一実施の形態において、このシステムは、軌道車の前記グループ、及び/又は、電気で駆動されるバスの前記グループとを有している。このことは、軌道車の前記グループにより発生されるであろう正味のエネルギー、及び/又は、所定の時間の間に、電気で駆動されるバスの前記グループの消費エネルギーを事前見積もることを容易にしている。
【0063】
好ましい実施の形態において、少なくとも所定の時間の間に、電気エネルギー貯蔵手段に貯蔵されている実質的に全てのエネルギーが、電力供給ラインを介して供給される。かくして、電力供給ステーションに接続されており、本願発明の一体的なシステムの一部ではない配電網とは実質的に独立して機能し得る。
【0064】
第3の態様に係われば、本願発明は、制動の間に電気エネルギーを発生させるための回生式ブレーキ手段が設けられた複数の軌道車を含んでいる車両の第1のグループと、各々が走行のための車輪を駆動するための電動モータ、及び、この電動モータに接続されている搭載バッテリーを備えている、複数の電気で駆動されるバスを含んでいる車両の第2のグループとを有している、エネルギー分配及び消費システムを提供し、このシステムは、前記第1のグループの軌道車の回生式ブレーキ手段により、この軌道車の制動の間に、発生される電気エネルギーを受けるように配設された電力供給ラインセクションと、この電力供給ラインセクションに接続され、軌道車の制動の間に、前記電力供給ラインセクションにより受けられた前記電気エネルギーを貯蔵するように構成された電気エネルギー貯蔵手段と、各々が、前記第2のグループの車両と、前記電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーによりこの車両の搭載バッテリーを充電するために、接続するように構成されている、複数の充電ステーションとを有し、前記車両の第1のグループは、所定の時間の間に、前記電気エネルギー貯蔵手段に実質的に正味の量の電気エネルギーを供給するように構成されており、又、前記車両の第2のグループは、所定の時間内に少なくとも前記正味の量の電気エネルギーを実質的に消費するように構成されており、そして、前記電力供給ラインセクションと、前記電気エネルギー貯蔵手段と、前記複数の充電ステーションとは、一体的なシステムを構成し、互いに10kmの基より内に、好ましくは、4kmの距離内に、最も好ましくは、1kmの距離以内に配置されている。軌道車とバスとが歳入サービスを予定している所定の時間、例えば、18又は24時間の間に、エネルギーが、軌道車により電気エネルギー貯蔵手段に供給され、そして、前記第2のグループ車両により非常に時間をかける方法で消費される何時間かがある。例えば、約18時間続く所定の時間の間に、平均で少なくとも4回の制動動作が、各時間毎に生じる可能性がある。同じ所定の時間の間に、前記第2のグループの複数の車両が充電ステーションで続き得る。この結果、実質的に、前記所定の時間の間の如何なる時間で、前記第2のグループの少なくとも1台の車両には、エネルギー貯蔵手段からエネルギーが供給される。
【0065】
一実施の形態において、車両の第1のグループの1台の軌道車の制動又は減速の間に発生される電気エネルギーは、所定の時間の間に、少なくとも2台の電気で駆動されるバス、好ましくは少なくとも4台、最も好ましくは少なくとも6台の、車両の前記第2のグループの電気で駆動されるバスに電力を供給するために使用される。
【0066】
一実施の形態において、この一体的なシステムは、更に、電力供給ラインとコンバータとの間の第1の接続と、電力供給ラインとエネルギー貯蔵手段との間の第2の接続と、エネルギー貯蔵手段とコンバータとの間の第3の接続とのオン又はオフの個々の切換をするように構成されているスイッチ手段を有している。これら接続は、導電接続であり、これを介して、軌道車の制動により発生された電気エネルギーが伝送され得る。
前記第1及び第2の接続が、オフに切り替えられ、前記第3の接続が、オンに切り替えられたときに、バスには、エネルギー貯蔵手段からコンバータを介してエネルギーが、エネルギー貯蔵手段に貯蔵されている実質的に全てのエネルギーが消費されるまで、供給され得る。この形態において、電力供給ラインセクションから、エネルギー貯蔵手段かコンバータかにエネルギーは、供給されない。エネルギー貯蔵手段に貯蔵されている充分なエネルギーがある限り、エネルギー貯蔵手段は、バスが、充電され得るように、コンバータに電気エネルギーを与え続けることができる。かくして、電車が誤動作するときには、バスは、充電ステーションで再充電し得る。好ましくは、前記エネルギー貯蔵手段が、これの最大容量の少なくとも75%充電されているときには、前記更なる所定の時間の間に、バスにより消費された分の電力を供給するために、エネルギー貯蔵手段には充分なエネルギー量が貯蔵されている。この更なる所定の時間は、好ましくは、所定の時間の3分の1に等しく、例えば、所定の時間が18時間のときには、更なる所定の時間は、好ましくは、少なくとも6時間である。
【0067】
前記エネルギー貯蔵手段が、例えば、誤動作の間、又は、これに電気エネルギーが実質的に貯蔵されないときに、電気エネルギーを充電又は供給することができない場合には、前記第2及び第3の接続がオフに切り替えられ、第1の接続がオンに切り替えられて、前記コンバータには、電力供給ラインセクションからエネルギーが直接に供給され得て、バスに電気エネルギーを供給し得る。かくして、バスは、エネルギー貯蔵手段がコンバータと電力供給ラインセクションからの接続がなされていないときに、動作上の歳入サービス状態に保たれ得る。
【0068】
前記第1及び第3の接続が、オフに切り替えられ、前記第2の接続が、オンに切り替えられると、軌道車の制動の間に発生された電気エネルギーは、エネルギー貯蔵手段に貯蔵される。このような形態では、バスの搭載バッテリーを充電するためのエネルギー貯蔵手段からコンバータへのエネルギーの伝送は無く、また、電力供給ラインセクションからコンバータへのエネルギーの伝送も無い。代表的には、このような形態では、エネルギー貯蔵手段がフル充電されるためには、約2乃至4時間かかる。
【0069】
緊急事態の場合には、前記スイッチ手段は、緊急又は修繕のために働く物に対する電気的なショックを減じるために、全てオフに切り替えられるように設定されている。
【0070】
一実施の形態において、前記スイッチ手段は、少なくとも3つの脚部を備えている導電接続部を有している。この導電接続部の第1の脚部は、前記電力供給ラインセクションに接続されている第1のスイッチを有し、導電接続部の第2の脚部は、前記エネルギー貯蔵手段に接続されている第2のスイッチを有し、又、導電接続部の第3の脚部は、前記コンバータに接続されている第3のスイッチを有している。
【0071】
一実施の形態では、前記エネルギー貯蔵手段は、少なくとも40秒間の、好ましくは、少なくとも60秒間の前記所定の電圧範囲で、前記電力供給ラインセクションに及び/又は電力供給ラインセクションから電気エネルギーを集める及び/又は解放するように構成されている。
【0072】
明細書で示され且つ説明されている種々の態様及び構成は、可能であれば個々に適用可能である。これら個々の態様、特に、従属請求項に記載されている態様と構成とは、分割特許出願の対称となり得る。
【発明を実施するための形態】
【0074】
本願発明は、添付図面に示されている例示的な実施の形態に基づいて説明され得る。
図1Aは、本願発明に係わるエネルギー分配及び消費システム1の第1の実施の形態の概略図を示している。
図1B及び1Bは、
図1Aに示されているような軌道車20及び電力が供給されるバスの一部を切断して詳細に夫々示している。このシステム1は、軌道車ステーション2の近くに配置されている。このステーションの所で、軌道車20のような軌道車は、例えば、軌道車に対して、乗客を乗り降りさせるために、及び/又は、荷物を積み下ろしするために、度々、加速及び減速する。電車、即ち、軌道車20は、電力を受け、又、モータで駆動される軌道車10を含んでいる。この軌道車10には、レール、即ち、トラック5の上でこれの車輪14の回転駆動のための電動モータ11が設けられている。更に、この電気駆動軌道車10は、インバータ12を有している。このインバータは、前記モータ11と一緒になって、軌道車10の制動を電気エネルギーに変換するための回生式ブレーキ手段13を構成している。再生された電気エネルギーは、頭上の導電電力ラインセクション31、即ち、電力供給セクションを介して、電気エネルギー貯蔵手段40に伝送される。この貯蔵手段は、軌道車ステーション2の近く、即ち、これの2km以内に、配設されている。前記エネルギー貯蔵手段40とトラック5との両者は、地面に導電的に接続され、復帰回路が電気エネルギーのために構成され得る。前記軌道車20は、更に、乗客を収容及び/又は荷物を搭載するための少なくとも1つのトレインカー21を有している。
【0075】
モータで駆動される軌道車10が、一定の速度で、又は、加速して駆動されているときには、電動モータ11には、前記電力ラインセクション31が一部をなしている電力供給ライン30を介して、電力が供給される。この電力ラインセクション31は、これの両端で、電力供給ステーション3,4に接続されている。これらステーションは、トラック5に沿って、互いに約4km位離間して配設され、又、電力ラインセクション31との接触点の所で公称の実質的に一定の電圧V1を印加するように設定されている。これら電力供給ステーション3,4は、比較的長い距離離間されるのに従って、電圧降下が、両電力供給ステーション3,4間の、特に、電力ラインセクションの中間の近くで、電力ラインセクション31で生じる可能性がある。通常の軌道車にとって、電力供給ステーション3,4により供給される電圧は、代表的には、1、500Vにほぼ等しい。
【0076】
図示された実施の形態では、軌道車10は、電力で駆動されるけれども、他の手段により駆動される他の種類の軌道車が、代わって、使用され得る。例えば、
図1Aで示されているような電力供給ラインセクション31を介して電気エネルギーが供給され、モータで駆動される軌道車10の代わりに、軌道車の電動モータを駆動するための電気を発生するディーゼルエンジンを備えたディーゼル電気駆動の軌道車が使用され得るか、軌道車の車輪の直接かつ機械的な回転駆動のための燃焼エンジンを備えた軌道車が使用され得る。しかし、軌道車、又は、これの少なくとも1つの鉄道車両(railcar)には、回生式ブレーキ手段が設けられても良い。
【0077】
図1Bは、
図1Aのモータで駆動される軌道車10の部分的に切断された詳細を示している。この軌道車10が、制動又は減速されたときには、これの回生式ブレーキ手段13は、電気エネルギーを発生する。例えば、図示された実施の形態で、軌道車10の回生式ブレーキ手段13は、約60秒の制動の間、1,800ボルトの電圧V2で4,000アンペアの電流A2の電気エネルギーを発生し得る。制動は、電力ラインセクション31の全長以内で実質的に生じ、制動の間に生じる電気エネルギーの量は、この例では、1、800V x 4,000A x (60s/3,600s)= 120 kWhに実質的に等しい。この電気エネルギーは、軌道車10の回生式ブレーキ手段13から電気エネルギー貯蔵手段40へと、電力ラインセクション31を介して、伝送される。前記電気エネルギー貯蔵手段40は、前記電圧V1と実質的に同じか、これよりも僅かに低い電圧V3の電気エネルギーを貯蔵する。電気エネルギー貯蔵手段40に貯蔵される電気エネルギーの電圧V3は、電力ステーション3,4により電力ラインセクション31に印加される公称の電圧V1と実質的に同じか、これよりも僅かに低いので、一般的に、軌道車が電力ラインセクション31に沿って加速していないときには、エネルギーは、電気エネルギー貯蔵手段40から電力ラインセクション31に伝送されない。
【0078】
比較的短時間で電気エネルギー貯蔵手段40に電気エネルギーを所蔵させることを可能にするために、
図1Aに示されている電気エネルギー貯蔵手段40は、少なくとも15時間で、好ましくは、少なくとも20時間で、代表的には、1台の軌道車20の制動の間に発生される電気エネルギーを貯蔵するように設定されている。上記例では120kWhの制動エネルギーに基づいて、電気エネルギー貯蔵手段40は、かくして、少なくとも1.8MWh、好ましくは、少なくとも2.4MWhで電気エネルギーを貯蔵するようにディメンションが設定されている。
【0079】
前記電気エネルギー貯蔵手段40は、例えば、整流器を備えている一方向接続41により、電気エネルギーコンバータ50に接続されている。このコンバータは、1もしくは複数の導電リード線により、複数の充電ステーション61〜66に接続されている。単に6つの充電ステーションが、同じ数の電気により駆動されるバス81〜86を同時に充電するように示されているけれども、充電ステーションの実用的な数は、代表的には、充分な数の電気により駆動されるバスが、充電ステーション61〜66により充電され得る。これは、所定の時間、軌道車ステーション2で、又は電力ラインセクション31に沿って制動又は減速する軌道車により電気エネルギー貯蔵手段40により供給される少なくとも正味の量の電気エネルギーを消費するためである。
【0080】
前記電気エネルギー貯蔵手段40と充電ステーション61〜66との間に接続されている前記コンバータ50は、電圧V3で電気エネルギー貯蔵手段40から供給される電気エネルギーを、電気により駆動されるバス81〜86に搭載されているバッテリーを充電するのに適している低い電圧V4の電気エネルギーに変換するように設定されている。この電圧V4は、代表的には、少なくとも、4.5因数(ファクター:factor)だけ電圧V3よりも低い。図示された実施の形態では、充電ステーション61〜66がバス81〜86を充電する電圧V4は、400乃至600Vの範囲にあり、充電電流は350Aに実質的に等しい。
【0081】
各充電ステーション61〜66は、充電ステーションに対して実質的に所定の位置P1〜P6で対応する車81〜86に電気エネルギーを供給するために、頭上の導電ライン61a〜66aと、対応した復帰ライン61b〜66bと、の1対を有している。充電ステーションでの、電気により駆動されるバス81〜86は、各々、前記バスの駆動のための電動モータ92(
図1C)を有し、また、各々は、
図1Cに示されているように、電気エネルギーを貯蔵するための搭載されたバッテリー91を有している。更に、これら電気により駆動されるバスの各々は、夫々の充電ステーションの頭上の導電ライン61a、61b〜66a、66bに導電接続するための2つのパンタグラフ81a、81b、82a、82b、83a、83b、84a、84b、85a、85b、86a、86bを有している。充電ステーション61〜63及び64〜66は、バス81,82,83及び84,85,86が、バスを乗り降りする乗客を待っている間に、列を形成しているときにこれらバスの搭載されたバッテリーが、同時に充電されるように、一列に配設されている。バス81が、列の位置P1から離れると、バス82及び83は、これらに搭載されているバッテリーが、夫々更に充電されるように、位置P2及びP3から位置P1及びP2へとその列内で夫々前方に移動し得る。
【0082】
代表的には、各バスは、所定の時間で、一周の幾度かの移動(more than a few round trip)をし、各移動の後に充電ステーションの1つに戻る。バスが、充電ステーションの位置P1〜P6で、バスに乗り降りする乗客を待っている間、バスに搭載されたバッテリーは、部分的に再充電される。バスに搭載されたバッテリーは、乗客の乗り降りのためにバスステーション6で停止しているときには、フル再充電される必要は無い。好ましくは、その日の始めに、電気でバス駆動されるバスの搭載バッテリーは、実質的にフル充電され、搭載バッテリーに貯蔵されているエネルギーは、乗客がバスを乗り降りできる間で、充電ステーションでバスが停止しているときの搭載バッテリーが部分的な再充電がなされている間の比較的短時間、例えば、5又は3分の間を除いて、その日のうちに徐々に減じる。
【0083】
図2は、
図1と同様の部分には同じ参照符号が付された、本願発明に係わるシステムの第2の実施の形態の概略図を示している。こり第2の実施の形態は、更に、電力ラインセクション31と、電気エネルギー貯蔵手段40と、コンバータ50との間の接続をオン又はオフに個々に切り替えるためのスイッチ手段70を有している。
【0084】
前記スイッチ手段70は、少なくとも第1、第2、及び第3の導電脚部75,76,77を備えた導電ジャンクションにより構成されている。この導電ジャンクション70の第1の脚部75は、一方の側が前記電力ラインセクション31に、又、他方の側が前記導電ジャンクションに接続された第1のスイッチ71を有している。導電ジャンクションの第2の脚部76は、一方の側が前記コンバータ50に、又、他方の側が導電ジャンクションに接続された第2のスイッチ72を有している。導電ジャンクションの第3の脚部77は、一方の側が前記電気エネルギー貯蔵手段40に、又、他方の側が導電ジャンクションに接続された第3のスイッチ73を有している。
【0085】
前記複数のスイッチ71〜73を個々にオン及びオフに切り替える、即ち、これらスイッチを導通状態か非導通状態にすることにより、電気エネルギーが、スイッチ手段内で伝送され得るルートが、設定され得る。スイッチ手段70は、軌道車の制動の間は、第1のスイッチ71と第3のスイッチ73を閉じ、第2のスイッチ72を開き続けるように、適用される。かくして、導電接続が、軌道車の制動の間、電力ラインセクション31と電気エネルギー貯蔵手段40との間で形成され、この結果、回生式ブレーキ手段により発生されたエネルギーは、電気エネルギー貯蔵手段40に蓄積され得る。また、スイッチ手段70は、1台又は複数台の電気で駆動されるバスが、搭載しているバッテリーが充電しているときには、第2のスイッチ72と、第1及び第3のスイッチ71,73の一方又は両方とを閉じるように適用される。第1のスイッチ71が開いている間に、第2のスイッチ72と第3のスイッチ73とが閉じられると、電気エネルギーは、電気エネルギー貯蔵手段40からコンバータ50へと流れ得る。コンバータが処理できるようにしなければならない入力電圧範囲は、比較的狭く、即ち、電気エネルギー貯蔵手段40の公称電圧と実質的に等しい。第3のスイッチ73が開いている間に、第1のスイッチ71と第2のスイッチ72とが閉じられると、電力ラインセクション31に沿って制動している軌道車により発生される電気エネルギーは、コンバータ50に直接に伝送され得る。かくして、このコンバータは、上述した狭い範囲よりも広い範囲の入力電圧を処理できるようにしなければならない。
【0086】
前記スイッチ手段70は、更に、システムの一部の不機能の間及び/又はメインテナンスの間、第1、第2、及び第3のスイッチを開くように適用される。
【0087】
図示されている実施の形態では、前記スイッチ手段70は、更に、コンバータ50の接地と電気エネルギー貯蔵手段40との間の接続をオン及びオフの切換をするための第4のスイッチ74を有している。
【0088】
図3は、エネルギー貯蔵手段301に貯蔵されているエネルギーと、回生式ブレーキ手段302により発生されるエネルギーと、電気で駆動されるバス303により消費されるエネルギーとの時間に対するグラフを示している。示されている時間のスケールは、63.5分に渡っている。時間t=0の時間スケールの最初では、エネルギー貯蔵手段は、約80%の容量で、2MWhの電気エネルギーを貯蔵している。時間が経って、7.5分での出発で、軌道車は、軌道車ステーションで7.5分毎に制動し、制動する。の間に75KWhの電気エネルギーを発生する。かくして、t=0から30分の後には、4つの軌道車が、軌道車ステーションで制動され、トータルで0.3MWhの電気エネルギーが、軌道車の回生式ブレーキ手段により発生されて、エネルギー貯蔵手段に追加される。時間が経て、30分のスタートで、多数の電気で駆動されるバスが、軌道車ステーションの近くの充電ステーションに、実質的に同時に到着し、エネルギー貯蔵手段から、約0.30MWhのエネルギーを取り出す。この結果、貯蔵手段に貯蔵されている電気エネルギーの量は、低下して2MWhに戻る。軌道車を制動することによりエネルギー貯蔵手段にエネルギーを加え、又、電気で駆動されるバスによりエネルギー貯蔵手段からエネルギーを取り出すプロセスは、予め設定された全ての時間の間、繰り返され得る。
【0089】
図4は、18時間に広がった予め設定された時間に渡るエネルギー貯蔵手段に貯蔵される電気エネルギーの量の概略的なグラフを示している。この時間の間、軌道車が、軌道車ステーションの近くで制動し始め、前記軌道車ステーションでエネルギー貯蔵手段にエネルギーを供給する多数の予め設定された瞬間t1…t72がある。
図4のグラフでは、約15分の間隔で生じる72のこのような瞬間t1…t72がある。
【0090】
各時間t1…t72で軌道車は制動し、エネルギー貯蔵手段に貯蔵されるエネルギーの量は、時間Δt1…Δt72の遅れでピークに達する。この遅れの時間は、軌道車が制動の為であり、代表的には、約1分である。しかし、これら時間は、変更可能であり、例えば、Δt1は、最大70秒で良く、一方、Δt2及びΔt3は、夫々最高55及び65秒で良い。いずれの場合も、軌道車は、エネルギー貯蔵手段が接続されている電力ラインセクションにパンタグラフが接触しながら、公称移動速度、例えば、120m/sから完全に停止するまで減速する。
【0091】
時間t1で貯蔵されたエネルギーと、所定の時間の最後で、即ち、t72の後の15分で貯蔵されたエネルギーとから見られ得るように、制動の間にエネルギー貯蔵手段に、又は、軌道車に供給されるエネルギーのほとんど全ては、電気で駆動されるバスの搭載バッテリーを充電するために、18時間の同じ設定された時間内で使用される。
【0092】
エネルギーは、エネルギー貯蔵手段で軌道車から受けるエネルギーよりも非常に徐々にバスに供給される。軌道車の制動の間に発生されるほとんど全てのエネルギーは、合計の制動時間内に、例えば、各車両が平均で1分内の制動を仮定した72分内に、エネルギー貯蔵手段に供給されるので、これらエネルギーの全ては、所定の全時間の間バスを充電することにより徐々に消費される。
【0093】
図5aは、回生式ブレーキ手段が設けられているような1又は複数の軌道車のような軌道車の減速及び制動の間に、所定の時間で発生される電気エネルギーを利用するための方法のフローチャート250を示している。工程200で、回生式ブレーキ手段により、制動の間に発生させた電気エネルギーは、電気エネルギー貯蔵手段に伝送される。この電気エネルギーを、軌道車が制動している時間内に、受けて貯蔵できるようにするために、電気的な貯蔵手段は、少なくとも20時間で、軌道車の回生式ブレーキ手段により発生された所定の量の電気エネルギーを少なくとも貯蔵するように適用されている。工程201で、電気エネルギーは、電気エネルギー貯蔵手段から、乗客を搬送するような1もしくは複数の電気で駆動されるバスの搭載バッテリーに送られる。
【0094】
図5bは、電気で駆動されるバスにより消費されるエネルギーの量と、電気エネルギー貯蔵手段に貯蔵されているエネルギーの量とのバランスをとるために、所定の時間のスタートの前になされ得る、更なる方法の行程のフロー
チャート190を示している。工程197で、所定の時間、即ち、少なくとも1日の間に、軌道車の制動の間に発生され、又、軌道車ステーションで停車している軌道車の数に基づいて、電気エネルギー貯蔵手段に貯蔵されるであろう電気エネルギーの量を見積もる。
【0095】
工程198で、上記見積もりは、同じ時間での電動車両のエネルギーの消費を見積もる。工程199で、電気貯蔵手段から搭載バッテリーに伝送されるであろう電気エネルギーが電動車両の数が、工程198及び工程199でなされ、そしてこれら見積もりが実質的に対応するようになされた見積もりを基にして、算出される。所定の時間がスタートすると、方法の工程200及び201がなされる。
【0096】
要約すると、本願発明は、回生式ブレーキ手段を備えた軌道車のグループと、各々が搭載バッテリーを備えた電気で駆動されるバスのグループと、軌道車の回生式ブレーキ手段により発生された電気エネルギーを受けるように配設されている電力ラインセクションと、この電力ラインセクションに接続され、軌道車の制動の間に、電力ラインセクションにより受けられた電気エネルギーを貯蔵するように構成されている電気エネルギー貯蔵手段と、各々がバスに接続されてバスの搭載バッテリーを前記電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーで充填するように構成されている複数の充電ステーションと、を有し、前記軌道車のグループは、所定の時間の間に、前記電気エネルギー貯蔵手段に実質的に所定の正味の量の電気エネルギーを供給するように設定されており、又、前記バスのグループは、前記所定の時間内で前記正味の量の電気エネルギーを実質的に消費するように設定されている、エネルギー分配及び消費システムに係わっている。
【0097】
上記説明は、好ましい実施の形態の動作を説明するように含まれており、本発明の範囲を限定することを意味しているものではない、ことは理解されるであろう。上記説明から、本願発明の精神と範囲とにのっとって多くの変更が当業者にとって明らかであろう。
出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を以下に付記する。
付記1
各々が制動の間に電気エネルギーを発生するための回生式のブレーキ手段を備えた複数の軌道車のグループの制動エネルギーを利用のための方法であって、これら軌道車のグループは、所定の時間にエネルギー蓄積手段に電気エネルギーの実質的な所定の正味の量の電気エネルギーを供給するように設定されており、
この方法は、前記所定の時間に、
制動の間に、前記回生式のブレーキ手段により発生される電気エネルギーを前記エネルギー貯蔵手段に貯蔵する工程と、
前記正味の量の電気エネルギーを、前記エネルギー貯蔵手段から電気で駆動される複数のバスのグループの搭載バッテリーに伝送する工程とを具備し、
前記エネルギー貯蔵手段は、前記軌道車、及び電気で駆動されるバスから離間されており、
前記エネルギー貯蔵手段から電気で駆動されるバスのグループへの電気エネルギーの前記伝送は、エネルギー貯蔵手段から2kmの距離内、好ましくは1kmの距離内、特に好ましくは、500mの距離内でなされる、方法。
付記2
前記複数の軌道車は、公称電圧で電力ラインセクションから電気エネルギーを受け取るように設定され、又、前記エネルギー貯蔵手段は、前記電力ラインセクションに直接接続され、実質的に前記公称電圧で電気エネルギーを貯蔵するように設定されている付記1に係る方法。
付記3
前記複数の軌道車は、前記電力ラインセクションを介して電力が供給されるように設定され、前記電力ラインセクションは、両側で、電力供給ステーションに接続されており、これら電力供給ステーションは、外部の配電網に接続されており、そして、電力は、前記配電網から電力ラインセクションへと流れるが、この逆には流れない、付記2に係る方法。
付記4
前記所定の時間は、24時間に実質的に等しく、又、この所定の時間の間で、前記電気で駆動されるバスのグループの搭載バッテリーに伝送される正味の量のエネルギーは、2,000kWh以上、好ましくは、少なくとも6,000kWhである付記1乃至3のいずれか1項に係る方法。
付記5
前記正味の量のエネルギーは、エネルギー貯蔵手段の最大エネルギー貯蔵容量よりも、少なくとも2ファクター、好ましくは、少なくとも3ファクター、だけ大きい付記1乃至4のいずれか1項に係る方法。
付記6
前記エネルギー貯蔵手段は、2.5Cと3.5Cとの間、好ましくは、実質的に3Cに等しい容量評価(C−評価)を有している付記1乃至5のいずれか1項に係る方法。
付記7
前記電気で駆動されるバスの搭載バッテリーは、バスの最大電力利用率に1時間を掛けて、2.5で割った量のエネルギーを貯蔵するようにディメンションが設定されている付記1乃至6のいずれか1項に係る方法。
付記8
前記エネルギー貯蔵手段から電気により駆動されるバスへの前記エネルギーの伝送は、1又は複数の充電ステーションを使用してなされる付記1乃至7のいずれか1項に係る方法。
付記9
前記軌道車は、前記所定の時間を基にした所定のスケジュールに従って軌道車ステーションで停止し、又、前記軌道車ステーションと1又は複数の充電ステーションとは、前記エネルギー貯蔵手段から2kmの距離以内、好ましくは、1kmの距離以内、最も好ましくは、500mの距離以内にある付記8に係る方法。
付記10
前記充電ステーションは、対応した対応したバス停車場に配置されており、又、前記搭載バッテリーは、電気で駆動されるバスが、バス停車場で停止している間に、部分的に充電される付記1乃至9のいずれか1項に係る方法。
付記11
前記1又は複数の充電ステーションでの電気で駆動されるバスの前記充電は、6分以下、好ましくは、3分以下でなされ、この充電の後に、前記電気で駆動されるバスは、少なくとも前記充電の時間の8倍の時間の間に、前記充電ステーションとの接続が解除される付記10に係る方法。
付記12
前記電気エネルギー貯蔵手段からの前記電気エネルギーの電圧は、電気エネルギー貯蔵手段から離間された位置で、前記電気により駆動されるバスの搭載バッテリーを充電するのに適した電圧に変換される付記1乃至11のいずれか1項に係る方法。
付記13
前記複数の軌道車のグループの前記回生式のブレーキ手段により発生される前記電気エネルギーは、前記所定の時間の間に、前記電気で駆動されるバスの少なくとも10台、好ましくは、少なくとも20台、より好ましくは、少なくとも30台を充電するために使用される付記1乃至12のいずれか1項に係る方法。
付記14
制動の間に電気エネルギーを発生するための回生式のブレーキ手段が設けられた複数の軌道車のグループと、各々がこれ車輪の駆動移動のための電動モータ、及び、前記電動モータに接続され、搭載バッテリーを備えた、電気で駆動される複数のバスのグループと、共に使用されるための、エネルギーの消費及び分配のシステムであって、このシステムは、
前記無軌道車のグループのうちの1つの軌道車の回生式ブレーキ手段により、この軌道車の制動の間に発生された電気エネルギーを受けるように配設された電力ラインセクションと、
前記電力ラインセクションに接続され、前記軌道車の制動の間に前記電力ラインセクションに受けられた電気エネルギーを貯蔵するように設定された電気エネルギー貯蔵手段と、
各々が、電気で駆動される前記バスのグループのうちの1つの電気で駆動されるバスに、このバスの搭載バッテリーを前記電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーで充電するように、に適用されている、複数の充電ステーションと、を具備し、
前記電気エネルギー貯蔵手段と、電力ラインセクションと、複数の充電ステーションとは、一体的なシステムを構成し、又、これらは、2kmの距離内に、好ましくは1kmの距離内に、最も好ましくは500mの距離内に配置されている、システム。
付記15
前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記電力ラインセクションに直接接続されて、電気エネルギー貯蔵手段から電力ラインセクションへの又は、この逆の電気エネルギーの実質的な自由の流れを可能にしている付記14に係わるシステム。
付記16
前記複数の軌道車のグループは、実質的に所定の正味の量の電気エネルギーを前記電気エネルギー貯蔵手段に、所定の時間で与えるように設定されており、又、前記複数のバスのグループは、少なくとも前記正味の量の電気エネルギーを、前記所定の時間内で消費するように設定されている、付記14又は15に係わるシステム。
付記17
前記電力ラインセクションは、前記複数の軌道車のグループの各軌道車に電力を与えるために公称電圧を前記電力ラインセクションに供給するように設定されている電力供給ステーションに、両端で接続されており、
前記回生式ブレーキ手段は、前記公称電圧よりも高い電圧の範囲内で前記電気エネルギーを発生するように設定されており、又
前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記公称電圧と実質的に等しい電圧で前記電気エネルギーを貯蔵するように設定されている、付記14乃至16のいずれか1項に係わるシステム。
付記18
前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記電力ラインセクションから電気エネルギーを、前記電圧の範囲内の電圧で受けるように設定されている付記17に係わるシステム。
付記19
前記電気エネルギー貯蔵手段は、前記複数の充電ステーション及び/又は電力ラインセクションに、実質的に、前記公称電圧で、供給するように設定されている付記17又は18に係わるシステム。
付記20
前記一体的なシステムは、更に、前記電気エネルギー貯蔵手段からの電気エネルギーを前記充電ステーションに適した電圧に変換するために、前記前記電気エネルギー貯蔵手段と前記複数の充電ステーションとの間に導電的に接続されているコンバータを具備する付記14乃至19のいずれか1項に係わるシステム。
付記21
前記電力ラインセクションと、前記電気エネルギー貯蔵手段と、前記コンバータと、前記複数の充電ステーションとは、軌道車ステーションから2kmの距離以内、好ましくは、1kmの距離以内、最も好ましくは、500mの距離以内にある付記20に係わるシステム。
付記22
前記電気エネルギー貯蔵手段は、この電気エネルギー貯蔵手段から前記充電ステーションへの電気エネルギーの一方向の交換をするように設定されている付記14乃至21のいずれか1項に係わるシステム。
付記23
前記充電ステーションの各々は、前記複数の電気で駆動されるバスのグループのうちの1つの電気で駆動されるバスと、摺動又は回転導電接触を果たすように設定されている付記14乃至22のいずれか1項に係わるシステム。
付記24
前記充電ステーションの各々は、前記複数の電気で駆動されるバスのグループのうちの1つの電気で駆動されるバスに電気エネルギーを供給するための頭上の導電ラインを有している付記14乃至23のいずれか1項に係わるシステム。
付記25
前記複数の電気で駆動されるバスは、前記頭上の導電ラインから電気エネルギーを受けるためのパンタグラフを有している付記24に係わるシステム。
付記26
前記複数の軌道車は、各々、トラック上で前記軌道車を駆動して移動させるための電動モータを有している付記14乃至25のいずれか1項に係わるシステム。
付記27
前記複数の軌道車のグループ及び/又は前記複数の電気で駆動されるバスを更に具備している付記14乃至26のいずれか1項に係わるシステム。