(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6356306
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】CVDのための固有の断面を有するジェット噴流層型リアクタ装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/455 20060101AFI20180702BHJP
G21C 3/62 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
C23C16/455
G21C3/62 A
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-88088(P2017-88088)
(22)【出願日】2017年4月27日
(62)【分割の表示】特願2014-517711(P2014-517711)の分割
【原出願日】2012年6月28日
(65)【公開番号】特開2017-214650(P2017-214650A)
(43)【公開日】2017年12月7日
【審査請求日】2017年5月29日
(31)【優先権主張番号】1155760
(32)【優先日】2011年6月28日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】506423291
【氏名又は名称】コミサリア ア レネルジィ アトミーク エ オ ゼネ ルジイ アルテアナティーフ
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ブロティエ,メリル
(72)【発明者】
【氏名】ムリニエ,ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】アブリゼル,カリーヌ
【審査官】
原 和秀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−337947(JP,A)
【文献】
米国特許第04271207(US,A)
【文献】
特開昭58−207940(JP,A)
【文献】
特開昭56−108526(JP,A)
【文献】
特開昭56−111036(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0064580(US,A1)
【文献】
特表2009−502704(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0220166(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00−16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形領域(12)と、
前記円筒形領域の底部におけるガス噴射パイプ(18)と、
前記パイプ(18)の上方端部を前記円筒形領域(12)の底部に接続する移行領域とを具備するジェット噴流層リアクタであって、
前記移行領域が、前記パイプ(18)内の流体のフローの軸(YY’)を通って延びる平面内において前記ジェット噴流層リアクタの外部に向かって曲がる凸状の、または、大部分が凸状の断面を有するジェット噴流層リアクタ。
【請求項2】
前記パイプ(18)内の流体のフローの軸(YY’)と、接線が前記パイプ(18)と交わる箇所における前記凸状の、または大部分が凸状の断面の前記接線との間の角度βは、5°以上である、請求項1に記載のジェット噴流層リアクタ。
【請求項3】
前記角度βは、45°未満である、請求項2に記載のジェット噴流層リアクタ。
【請求項4】
前記角度βは、10°以上である、請求項2または請求項3に記載のジェット噴流層リアクタ。
【請求項5】
前記角度βは、35°未満である、請求項4に記載のジェット噴流層リアクタ。
【請求項6】
前記凸状または大部分が凸状の断面は変曲点を有し、一方の、流体のフローの方向に垂直であり、かつ前記円筒形部分(12)の底部を通って延びる軸と、他方の、前記凸状断面の変曲点Iの箇所の接線との間の角度θ1は、10°以上である、請求項1乃至請求項5の一項に記載のジェット噴流層リアクタ。
【請求項7】
一方の、流体のフローの方向に垂直であり、かつ前記円筒形部分(12)の前記底部を通って延びる軸と、他方の、前記ガス噴射パイプ(18)の端部および前記円筒形部分(12)の前記底部を通って延びる直線との間の角度θ2は、90°よりも小さい、請求項1乃至請求項6の一項に記載のジェット噴流層リアクタ。
【請求項8】
前記ガス噴射パイプ(18)の前記端部と、前記リアクタの前記円筒形部分(12)の前記底部との間の距離(h1)は、この円筒形部分における前記層の半径(r2)の1/10より大きい、請求項1乃至請求項7の一項に記載のジェット噴流層リアクタ。
【請求項9】
前記凸状の、または大部分が凸状の断面は、一連のN(N≧2)個の直線状セグメント(dn)によって定義される、請求項1乃至請求項8の一項に記載のジェット噴流層リアクタ。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のうちの一項に記載のジェット噴流層リアクタへの前記粒子の導入と、
前記ガス噴射パイプ(18)を介して、前記粒子に対して実行される蒸着の前駆体を輸送するガスの導入と、
を含む粒子に蒸着する方法。
【請求項11】
前記噴射パイプの半径r1、が、5D(D=前記粒子の直径)と、1/5r2の間で構成され、ここでr2は、前記円筒形部分内の前記層の半径である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記凸状断面は変曲点を有し、一方の、流体のフローの方向に垂直であり、かつ前記円筒形部分(12)の前記底部を通って延びている軸と、他方の、前記凸状、または、大部分が凸状の断面の変曲点Iの箇所の接線との間の角度θ1は、傾斜面で流動化される前記層を構成する前記粉体の自発的なフローの角度よりも大きい、請求項10または請求項11に記載の方法。
【請求項13】
一方の、前記流体のフローの方向に垂直であり、かつ前記円筒形部分(12)の底部を通って延びる軸と、他方の、前記ガス噴射パイプ(18)の端部および前記円筒形部分(12)の底部を通って延びている直線との間の角度θ2は、傾斜面で流動化される前記層を構成する前記粉体の自発的なフローの角度よりも大きい、請求項10乃至請求項12の一項に記載の方法。
【請求項14】
前記粒子の少なくとも一部は、500μm程度の直径を有し、および/または流動化ガスと、前記流動化される粉体との間の固有質量の差は、5g/cm3以上である、請求項10乃至請求項13の一項に記載の方法。
【請求項15】
複数の連続的な蒸着が前記粒子に対して実行される、請求項10乃至請求項14の一項に記載の方法。
【請求項16】
前記粒子は、HTR型の原子炉に使用される燃料粒子である、請求項10乃至請求項15の一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
CVD(Chemical Vapour Deposition)として知られているタイプの技術による粉体または粒子上に蒸着を実施する方法の範囲内では、場合によっては、蒸着を実行することが所望される粒状物質の特性により、ジェット噴流層による流動化を実施することが必要となる。この実施は、粉体の流動化の難しさにもかかわらず、粉体の層の効率的な混合(およびそれに伴う均一な蒸着)を可能にする。本発明は、まさにこの蒸着による該層の特性の著しい変化を誘引するケースのための蒸着条件の制御の改善を可能にするジェット噴流層リアクタ(jet spouted bed reactor)の具体的な概念を提案する。これは、典型的には、HTR(高温原子炉;High Temperature Reactor)型リアクタに用いることができる燃料粒子(TRISO粒子)の精緻化専用のジェット噴流層型リアクタ(jet spouted bed type reactor)のケースである。
【背景技術】
【0002】
まず最初に、ジェット噴流層は、粒子層の上に噴流の形成を誘引するということを想起されたい。すなわち、この手法は、粒子層の比較的均一な混合をもたらすだけの流動層の場合とは非常に異なる。ジェット噴流層型リアクタは、一方では、および流動層型リアクタは、他方では、同じ流体力学的特性を有しているということは全くなく、同じようには最適化されず、2つのタイプのうちの一方の最適化は、他方のタイプの最適化を可能にしない。
【0003】
最初のジェット噴流層は、MathurおよびGishlerによって説明されている(Mathur,K.B.,Gishler,P.E.,A.l.Ch.E.J.1,157(1955))。
【0004】
流動層リアクタは、例えば、Techniques de l’Ingenieur(Fluidised bed reactor calculation,J4100,10 March 1992 Khalil Shakourzadeh)に記載されており、このタイプのリアクタについて記載している初めの特許の1つは、例えば、F.Winklerのドイツ特許第437,970号(1922)である。
【0005】
粒状チャージ(granular charges)(層(bed)ともいう)の流動化は、非常に多くの用途(乾燥、コーティング、触媒反応等)における工業的方法の範囲内で、ガスとこれらのチャージを接触させるための非常に満足のいく方法である。
【0006】
しかし、この流動化という現象は、Geldartによる粉体の分類(Geldart D.(1973),Powder Technology.Vol.7,p285)によって示されているように、あらゆる種類の粒子にとって容易なものではない。
【0007】
図8のグラフは、この分類の概要を再び示し、Y軸は、流動化ガスと流動化される粉体との固有質量の差であり、X軸は、考慮される該粉体の平均直径である。
【0008】
このグラフにおいては、
流動化するのが比較的容易である粉体、すなわち、(流動層内に大きな気泡を含まない)均一な流動化を伴う粉体に相当する領域Aの粉体と、
十分に流動化することができる粉体である領域Bの粉体と、
流動化するのが非常に難しい凝集性粉体に相当する領域Cの粉体であって、これらの粉体は、流動層内で一様に動かず、そのことが、流動化テストに従ったほぼ同様のまたは同じであるにもかかわらず、流量に対して、流動層における損失水頭の重大な変動を生じさせる粉体と、
ジェット噴流層の好適な条件で流動化することができる比較的高密度の粉体である領域Dの粉体と、
に区別してもよい。
【0009】
この分類において、タイプDとして知られている粒子(大きな直径を有し高密度の粒子)について、その流動化は、従来、ジェット噴流層リアクタを用いて実施されている。この種の噴流層においては、チャージの流動化を可能にするガスが下方部に導入されて、ジェット噴流層という名称の由来である、周期的運動及び噴流の形成を引き起こす。
【0010】
異なるタイプの層も知られている。
【0011】
直角の断面を備えたジェット噴流層が知られており、ガスの注入が、円筒形部分のレベルでインジェクタによって確実にされるため、現存する最もシンプルな実施形態である。
図1Aに概略的に示されているこのタイプの断面は、重大なデッドボリューム、換言すれば、粒子の通過時間が、該層内の他の領域の平均と比較して非常に長い領域1,1’を生じさせるため、粒状チャージの流動化の観点から最適化されない。この意味で、この直角構造タイプは、工業的には実質的に使われていない。
【0012】
図1Bに概略的に示されている円錐状断面のジェット噴流層は、従来、Geldartの判断では、流動化するのが難しい粉体の実施に用いられている。従来技術においては、該噴流層の多くの例があり、例えば、特許文献CA601607,US4342284,GB1567256である。このタイプのジェット噴流層は、まさにこの蒸着ということのために、これらのチャージの特性(主に粒子の直径と見掛け質量)が著しく変わらない限りにおいて、蒸着法に対する要求に良く対応している。
【0013】
しかし、低減された量のチャージを実施するための制約がある場合(例えば、高価な材料の場合、または、臨界のリスクをもたらす可能性がある場合)においては、重大な周辺効果が明らかになる。その場合、実際には、周辺効果(粉体のフロー上の壁の影響)は、実質的に、流動化される粒子の直径の少なくとも10倍以下の該壁への距離までごくわずかではないため、該リアクタの直径を無分別に低減することは想定することができない。したがって、粉体のフローの大部分を攪拌することなく、リアクタの直径を過度に低減することは不可能である。その結果、チャージの主要部分は、それが低減された場合、
図1Bの寸法Z
0とZ
1との間(ガス噴射パイプ18の出口開口部(outlet orifice)と、円筒形部分12の下方部との間)の容積V
oの円錐状部分2に位置し、それによって、蒸着中の条件がしっかりと安定せず、具体的には、粒子中を通るガス流速は、通過断面の変化により、蒸着中に一定にならないため、このタイプの噴流層は最適化されない。
【0014】
図1Cに概略的に示されている例である、凹状断面のジェット噴流層は、一般的に重要なチャージに用いられる。欧州特許第1752991号明細書に記載されているようないくつかの工業的実施例に留意される。材料の量が強制的に制限されている場合、このタイプの断面は、上記のように定義された、ガス噴射パイプ18の出口開口部と円筒形部分12の下方部との間の、所定の移行高さ(transition height)(Z
1−Z
0)に対する容積V
oを最大化するため、なおさら好ましくない。
【0015】
ある場合においては、上述した従来のジェット噴流層の断面は、より複雑に形成されている。すなわち、特に、流動化を補助するために可動要素を実装すること(例えば、特許文献EP1550502またはCN101830627のケース)、または、(米国特許出願公開第2009/0149620号明細書とように)噴流層を直列に配置することが可能である。また、流動化ガスを噴射する方法は、(RU2377487に記載されているように)好ましい流動化のために変更することも可能である。それらの装置は、特定の適用法に対して最適化されているが、核物質等の材料の実装のケースにはあまり適しておらず、洗練され、および前述した単純化されている断面よりも小さなロバストの解決策の実施中の度々の介入/保守を可能にしていない。
【0016】
また、上述したケースのように、これらの断面は、容積V
o、すなわち、特に、既に想起されているような、限定された量の材料の実装のケースにおける具体的に関連する尺度を最小限にすることが不可能である。
【0017】
その結果、この問題は、特に、Geldartによって示された判断において、流動化するのが難しいチャージに対する、特にCVD法による1つまたはいくつかの蒸着を実行することが可能であり、さらに、特に、ガスの噴射のレベル(換言すれば、寸法Z
0)における目詰まりおよび/または閉塞の高リスクにもつながるという問題を引き起こす。
【0018】
また、粉体は、この流動化に必要な最小限のガス速度が非常に高速であり、且つ該現象が、全く再現可能ではないか、または、粉体のわずかな熱水力学的変動または特性に対して、少なくとも非常に敏感である場合、流動化が困難であると見なすこともでき、流動化される粉体の層を通るガスの流速の増加がわずかであるにもかかわらず、流動化される該層を通るガス流によってもたらされた損失水頭が変動している場合は、容易な流動化とは言い難い。
【0019】
一例としては、HTR(High Temperature Reactor)として知られているリアクタのための核燃料の組成物に入っている(3つの層を備えた)TRISOとして知られている粒子の製造のためのケースである。チャージの容易な導入を可能にするように(すなわち、臨界のリスクを伴うことなく)扱えることができるウランの質量は、多くの場合、(安全規則によって課せられた限度により、および実装されるウランの同位体濃縮により)350または600gのウラン235に制限されている。同じCVDリアクタ内で多数の蒸着を実行しようとすると、それは、蒸着の連続する相の各々で、流動化される粒子の直径および見掛け密度の変性につながる(該直径は、典型的には、このタイプの蒸着中に2倍になり、一方、該密度は、3倍に低減されることがある)。この場合、蒸着中のチャージの特性のこの重要な変化は(およびまさに後者のことのために)、結果として該チャージの流動化の条件が変化するため、非常に不都合になる可能性がある。このことは、蒸着が、上述したようなV
oとして知られている移行容積(transition volume)内で行われる場合に一層顕著である。
【0020】
さらに、3つの制約を考慮する必要があり、すなわち、
第一には、蒸着が実行されるべきチャージは、見掛け密度および粒度分布に関して蒸着の効果によって著しく変化すると見なされることであり、
第二には、蒸着が実行されるべきチャージは、このチャージが、例えば、非常に高価であり、および/または臨界のリスクをもたらす可能性があることにより、必然的に質量に制限があるという事実があるということであり、
第三には、噴流層/エマージングガスインジェクタの界面での閉塞のリスクを制限するための要求があるということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
したがって、
移行容積V
o(
図1Bおよび
図1Cの略図における寸法Z
0とZ
1との間に位置する噴流層の容積)を制限すること、
および/または噴流層のデッドエリアと呼ばれるものと、蒸着に用いられる気相を最小限にすること、
および/またはチャージに対する十分な流動化を確実にすると同時に、損失水頭を制限すること、
を好ましくは同時に可能にする固有の断面のリアクタが求められている。
【0022】
この複雑な課題に対応するジェット噴流層の構造は知られていない。
【0023】
したがって、本発明は、提起された該課題を解決することを提案する。
【0024】
それは、具体的には、HTR型の原子炉に使用される多層燃料粒子の製造の場合に卓越した鋭さによってもたらされる。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本願明細書には、円筒形領域と、前記円筒形領域の底部における単一のガス噴射パイプと、前記パイプの上方端部を前記円筒形領域の底部に接続する移行領域と、を具備し、前記移行領域は、前記パイプ内の流体のフローの軸を通って延びる平面において大部分が凸状の断面を有することを特徴とするジェット噴流層リアクタが記載されている。
【0026】
前記断面は、凸状の領域と、凸状でない領域とを有してもよく、前記
凸状の領域が大部分を占めており、換言すれば、定義されているそれらの領域(または、3次元で考えた場合の容積)は、円錐直線状の断面から成る空洞と比較して、凸状
でない領域よりも大きい。
【0027】
したがって、前記ジェット噴流層のガスの噴射部分と、前記リアクタの円筒形端部(または、下方部)との間の新たな移行断面(transitionprofile)が記述されており、それにより、前記円筒形部分には備えられていない、流動化される固体の容積(容積V
o)を最小化することを可能にする。このことは、被覆される粉体の層を、蒸着中に、密度ρおよび粒度分布dの変化に対する感受性を低くさせることが可能であり、さらにプロセス全体にわたって蒸着のより良好な制御をもたらす。
【0028】
既に上述したように、密度ρおよび粒度分布dのこれらのパラメータの漸進的変化は、蒸着条件の漸進的変化をもたらし、ひいては、この漸進的変化に伴い、蒸着を直接的に制御することが可能である場合を除いて、該方法の実施条件の調整につながり、このことは、非常に厄介であり、さらに層の動きの不安定性をもたらす。しかし、熱水力学的条件は、一定ではなく、さらに場合によっては、カオス的であり、これらの変動を可能な限り取り除くジェット噴流層リアクタ断面を有することが好ましい。最良のことは、前記円筒形領域(すなわち、上記のV
o)が、最適化された形状を含むため、すなわち、蒸着条件に関して、粒子の直径および該粒子の見掛け密度の漸進的変化に対する感度が最小であるため、前記円筒形領域内で機能することである。
【0029】
本出願において提案されているタイプの断面は、迅速ではあるが効果的な移行を可能にし、特に、ジェットによる流動化を可能にする前記ガス噴射部と、蒸着リアクタの前記円筒形部分との間にデッドボリュームを形成することなく可能にする。
【0030】
さらに、このタイプの断面は、ジェット噴流層のガスインジェクタのレベルでの閉塞のリスク(または、粒子/壁/インジェクタの付着のリスク)の最小化を可能にする。
【0031】
実際には、凸状層の場合、前記ガス噴射パイプの出口(outlet)のすぐ後ろの流路の部分は、凹状または平らな断面の場合よりも、より多く制限されている。
【0032】
前記ガス噴射パイプの出口におけるガスの速度は、凹状または円錐状の断面を有する層の場合よりも、凸状の断面を有する層の場合の方が確実に大きくなっている。したがって、同じ流量の噴射ガスの場合、ガスインジェクタのレベルでのそのガス流速および粒子の速度は、凸状の断面によってより大きくなるであろう。TRISOとして知られている粒子の例の場合、噴射ガスは、特に、粒子に蒸着される炭素前駆体を含んでいる。
【0033】
前記凸状断面の接線が前記パイプと交わる箇所における、前記パイプ内の流体のフローの軸(YY’)と前記接線との間の角度βは、好ましくは、少なくとも5°に等しく、好ましくは、45°未満であり、さらに選択的には、10°〜35°で構成される。
【0034】
前記凸状断面は、変曲点を有してもよく、この場合、一方の、流体のフローの方向に垂直で、かつ前記円筒形部分の底部を通って延びる軸と、他方の、前記凸状断面の変曲点Iの箇所の接線との間の角度θ
1を、選択的には10°以上に、および/または傾斜面で流動化される前記層を構成する前記粉体の自発的なフローの角度よりも大きく形成する。
【0035】
好ましくは、一方の、流体のフローの方向に垂直で、かつ前記円筒形部分の底部を通って延びる軸と、他方の、前記ガス噴射パイプの端部および前記円筒形部分の底部を通って延びている直線との間の角度θ
2は、90°よりも小さく、および/または傾斜面で流動化される前記層を構成する前記粉体の自発的なフローの角度よりも大きい。
【0036】
前記ガス噴射パイプの端部と、前記リアクタの前記円筒形部分の底部との間の距離は、好ましくは、この円筒形部分における前記層の半径の1/10よりも大きく選択される。
【0037】
さらに、前記凸状断面は、どれもが垂直ではない一連のN(N≧2)個の直線状セグメント(dn)によって定義されてもよい。
【0038】
粒子層の粒子を流動化する方法は、上記のようなジェット噴流層リアクタの実施を具備してもよい。有利には、前記粒子、または、前記粒子の少なくとも一部は、100μm以上または500μm以上、或いは、それらの値のうちの1つに近い直径を有し、および/または流動化ガスと、流動化される粉体との間の固有質量の差は、0.1g/cm
3以上、または、0.5g/cm
3以上または1g/cm
3または5g/cm
3である。
【0039】
特に、例えば、第1の性質のガスと、その後の、第1の性質とは異なる第2の性質のガスとを用いて、前記粒子に対して複数の連続する蒸着を実行することが可能である。
【0040】
例えば、前記粒子は、HTR型の原子炉に使用される多層燃料粒子を含む。
【発明の効果】
【0041】
被覆される粉体の層を、蒸着中に、密度ρおよび粒度分布dの変化に対する感受性を低くさせることが可能であり、さらにプロセス全体にわたって蒸着のより良好な制御をもたらす。本出願において提案されているタイプの断面は、迅速ではあるが効果的な移行を可能にし、特に、ジェットによる流動化を可能にする前記ガス噴射部と、蒸着リアクタの前記円筒形部分との間にデッドボリュームを形成することなく可能にする。さらに、このタイプの断面は、ジェット噴流層のガスインジェクタのレベルでの閉塞のリスク(または、粒子/壁/インジェクタの付着のリスク)の最小化を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1A】公知のシステムの横断断面における概略図である。
【
図1B】公知のシステムの横断断面における概略図である。
【
図1C】公知のシステムの横断断面における概略図である。
【
図2A】本実施例において、変曲点を備える、本発明によるジェット噴流層のガス噴射部と、リアクタの円筒形端部とのための新規な断面を有するジェット噴流層の横断断面における概略図である。
【
図2B】凸状の領域と、凸状ではない領域とを備える、本発明による新規な断面を有するジェット噴流層の変形例の横断断面における概略図である。
【
図3】ジェット噴流層のガス噴射部と、リアクタの円筒形端部のための新規な断面を有するジェット噴流層の横断断面における詳細図である。
【
図4A】(質量特性および物理特性に関して)同じ粒状装入物の場合の、直線状断面を有する公知の層(
図4A)による損失水頭の漸進的変化の比較である。
【
図4B】(質量特性および物理特性に関して)同じ粒状装入物の場合の角度β=0の凸状断面を備えた噴射部を有する層による損失水頭の漸進的変化の比較である。
【
図4C】角度βの値が10°の場合の、凸状断面を備える噴射部を有する層による損失水頭の漸進的変化を示す。
【
図5】直線状セグメントのセットによって近似された、凸状断面を備えた噴射部を示す。
【
図6】凸状断面を備えた噴射部の断面の実施例を示す。
【
図7A】凸状断面を備えた噴射部の実施形態の実施例である。
【
図7B】凸状断面を備えた噴射部の実施形態の実施例である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の実施形態を、添付の図面を参照しながら、限定されない実施例によって説明する。
【0044】
噴射部の新規な断面の一例を、
図2Aを参照して説明する。
【0045】
この図においては、円筒形部分を備えた、流動層の部分12と、この円筒形部分における噴射領域14とから成る構造を概略的に認識することができる。
【0046】
この図を見て分かるように、この噴射領域14は、
図1A〜
図1Cを参照して上述したように、直角、または円錐状、または凹状の断面を有していない。円筒形部分12の寸法、特に、高さh
1および内径d
2(=2xr
2)の例は後で示す。より一般的には、
高さh
1は、好ましくは、半径r
2の10分の1よりも大きく、
および/またはd
2の5倍よりも小さい。
【0047】
図2Aおよび
図2Bの描写は、ガス供給パイプ18の軸と一体化している垂直軸YY’周りに回転の対称性を備えていると解釈されるべきである。
【0048】
噴射領域14は、軸YY’を含む平面内に、凸状部が装置の外部へ向かって曲がっている状態の凸状断面を有している。比較のために、点線で、円錐状断面16が図示されており、該円錐状断面は、ガス供給パイプ18の出口から始まり、円筒形部分12の底部または下方端部につながっている。一般的に言えば、凸状断面14は、円錐状断面16の「上に」位置していることに留意されたい。
【0049】
図2Bは、本発明による断面の変形例を示す。この図において、
図2Aの参照符号と同一の参照符号は、同一のまたは対応する構成要素を指している。この
図2Bにおいては、断面14は、軸YY’を含む平面内において、凸状であるだけではなく、凸状部である領域14−1(該凸状部は、装置の外部へ向かって曲がっている)と、凸状ではない(換言すれば、装置の外部へ向かって曲がっている凸状部を有していない)領域14−2とを有してもよいことが分かる。凸状
である領域が大部分であり、換言すれば、凸状領域14−1の断面と、(既に上記で定義されている)円錐形の直線状断面16との間に構成されたハッチング面の合計S1(または、3次元で考えた場合の容積)は、凸状ではない領域14−2の断面と、円錐形の直線状断面16との間に構成されたハッチング面の合計S2(または、3次元で考えた場合の容積)よりも完全に大きい。
【0050】
換言すれば、円筒形部分12の下方端部を通る平面Pと、ガス供給パイプ18の上方端部を通る平面P’との間に定義された(図
2Aでハッチングされた)容積は、凸状または大部分が凸状の場合、円錐状断面の場合よりも小さく、およびその結果として、直角の断面の場合または凹状断面の場合よりも小さな断面となる。
【0051】
このようにして提案された新規な断面は、円筒形部分(容積V
o)に含まれていない、流動化される固体の容積を最小限にすることを可能にするとともに、効率的な流動化を可能にする。このことは、特に、被覆を形成するように意図された粉体の場合において、蒸着中に、該粉体の層を、密度ρおよび粒度分布dの変化に対してあまり敏感にならないようにし、それによって、プロセス全体にわたって蒸着のより良好な制御を可能にしている。
【0052】
部分14を再現する断面の例を
図6に示す。
【0053】
これらの断面の各々は、次の等式に従う。
R
1= 2.65+0.00533z
2;
R
2 = 2.62+0.176z-3.81x10
-3z
2+9.6x10
-5z
3;
【0054】
これら2つの例とは違って、凸状断面は、常に等式の形で表すことができるとは限らない。
【0055】
また、
図5に示されているように、一連の直線状セグメントによって、凸状、または、大部分が凸状の断面を形成することも可能である。
【0056】
その場合、該凸状、または、大部分が凸状の断面は、一連のN(N>1またはN>2またはN>5)個の直線状セグメントd
n(n=0,1,…,N)によって形成され、各セグメントは2つの端部I
n,I
n+1の間に構成され、したがって、I
nはこれらの直線状セグメントd
nおよびd
n−1との交点である。直線d
n(n≧1)は、次の式、
【数1】
で表され、ここで、y
nおよびx
nは、
図5に定義されているように、基準点(x,y)における点I
nの座標であり、Y軸は、平面YX内で、円筒形ボディ12の側部の突出部と一体化しており、また、X軸は、Y軸に垂直で、かつシリンダ12と凸状部14との間の交点Bを通って延びている。原点I
0は、これら2つの軸の交点に位置している。
【0057】
この説明において、直線d
nと水平(軸I0X)との間に形成された角度α
nは、次の式によって定義される。
【数2】
【0058】
後で分かるように、角度α(または、α
n)に関する以下の制約条件を採用することが好ましい。
n=1を除いて、α>10°、および
n=N(N≧2)の場合に、α
n<80°
【0059】
断面に関するパラメータの値は、容積V
oの所望の最小化の関数として最適化されてもよい。
【0060】
この利得は、凸状断面が、円錐状断面(または、断面基準)に重なっている場合のゼロ利得を考慮することにより、以下の式によって定義されてもよい。
【数3】
ただし、V
P0およびV
Cone0は、それぞれ、断面(ここでは、凸状)Pのケースと、円錐台に等しい平らな断面のケースとの容積V
0を表す。
【0061】
【数4】
であると仮定すると、f(x)は、座標xの関数と見なされた断面Pの関数であり、平らな断面の容積と比較した所与の断面の容積の利得を推定することが可能である。
【0062】
上述し、
図6に図示されている凸状断面R1およびR2の場合、利得は、30%に近く、これは、重要な値を示している。
【0063】
具体的に説明すると、
図3には、円筒形領域12の一部、ガス供給パイプ18、及びパイプ18の上方部分に位置する箇所Aと、円筒形領域12の下方部と凸状断面14との間の交点に対応する箇所Bとの間を接続する凸状部14が示されている。
【0064】
ガスの噴射の軸yy’を含む垂直方向の平面においては、特に、本発明の範囲内に適応されるもう少し凸状の、または、大部分が凸状の断面を特徴付けることを可能にする次の角度が定義される。すなわち、
θ
1は、
・円筒形部分12の下方端部の箇所Bを通って延びる水平方向軸と、
・このような断面が、少なくとも1つの二次導関数のゼロ点を有する場合の、凸状の、または、大部分が凸状の断面の変曲点Iの接線と、
の間に形成された角度であり、
θ
2は、
・既に定義されている水平方向軸と、
・箇所Bでの凸状断面の接線と、
の間に形成された角度であり、
θ
3は、同じ水平方向軸と、箇所Aにおける円錐状断面(ガス噴射パイプ18の出口の周辺に位置する箇所)との間に形成された角度であり、この円錐状断面は、箇所Aを箇所Bに接続し、
図3に点線で示されており、
βは、垂直方向軸YY’と、箇所Aでの凸状断面の接線との間に形成された角度である。
【0065】
寸法に関しては、この図には、
ガス噴射パイプの噴射半径である半径r
1と、
半径r
2、すなわち、ジェット噴流層リアクタの円筒形部分12の流動層の半径であって、軸YY’に垂直な平面内で、円筒形部分の半径に実質的に相当する半径と、
ガス噴射の寸法(寸法Z
0)と、そこから層の部分が、垂直方向軸に沿って一定である寸法(寸法Z
1)との間の高さh
1、または、移行高さと、
がある。
【0066】
リアクタの凸状、または、大部分が凸状の断面は、好ましくは、以下の方法で選定され、このことは、固体チャージの流動化にとって都合が良い。
【0067】
具体的には、保持されている断面が過度に凸状である場合、特に、角度β(垂直方向と、リアクタの断面の接線との間の角度)の値が小さすぎる場合、固形材料のボールトまたはアーチの外観は、破砕するのが困難であることがある。
【0068】
図4Aおよび
図4Bは、同じ粒状チャージ(質量特性および物理特性に関して、すなわち、密度d=500μm、固有質量ρ=5.9g/cm
3の単峰性粉体(monomodal powder))の場合の、
θ
3=60°である円錐状の公知の直線状断面を有する層(
図4A)と、
角度β=0の凸状断面を備えた噴射部を有する層(
図4B)と
による損失水頭の漸進的変化の比較である。
【0069】
図4Cは、上記と同じ特性を有する粉体で、角度βの値が10°の場合の、凸状断面を備えた噴射部を有する層による損失水頭の漸進的変化を示す。
【0070】
これら3つの図面において、黒い三角は、逓増流量(increasing flow rate)のケースに対応し、また、バツ印は、逓減流量(decreaing flow rate)のケースに対応する。
【0071】
円錐状断面(
図4A)のケースでは、固定層と呼ばれるレジームI
1、層の下方部が動いているレジームII
1、不規則な噴流と呼ばれるレジームIII
1、その後に続く規則的な噴流レジームIV
1を連続的に区別している。
【0072】
β=0の凸状断面(垂直方向に接する断面のケース)の場合、「固定層」として知られているレジームI
2と、層の下方部が動いているレジームII
2と、表面渦のレジームIII
2と、不規則なピアシング(irregular piercing)レジームIV
2と、不規則な乱流噴流と呼ばれているレジームV
2とを連続的に有している。高密度(d>6の場合)で、粒度分布が500μmに近いチャージの場合は、
図4Bを見て分かるように、流動化が困難であることが既に実証されている。このことは、特に、より多く窪んでいるかまたは一様な円錐状の断面(
図4Aのケース)に注目できるものと比較して、噴射ガスの流量の増加(「固定層」として知られているレジームI
2である)の関数としての損失水頭の(層の高さが70mmに近い場合、100mbar以上に至るまでの)重要な増加をもたらす。
【0073】
さらに、凸状断面の場合に、ガスの噴射によって生成される噴流は、より不安定である。βの最小値は、安定的なレジームにおいて、申し分のないと考えられる流動化を得るように存在する。
【0074】
図4Cには、角度βの値が10°の場合の、凸状断面を備えた噴射部を有する層による損失水頭の漸進的変化が示されている。該損失水頭は、流量が増加していようと減少していようと、流量の関数として比較的規則的であることが分かる。また、固定層と呼ばれているレジームI
3における同等の損失水頭は、実際には、β=10°の場合よりも少なく、そのことは、β=10°のこの断面の場合の流動化に関してより良好な作用を、すなわち、少なくとも10°に等しい角度βを有するということの推奨を意味している。
【0075】
この図には、該層の第1のピアシング(piercing)領域II
3と、表面渦の出現の領域III
3と、不規則なピアシング領域IV
3と、表面における気泡の出現V
3と、その後の、VI
3における「噴流」と呼ばれるレジームの形成とが連続的に示されている。
【0076】
好ましくは、凸状断面のパラメータθ
1,θ
2,β,r
1,r
2に対して、次の値が選択される。すなわち、
5°〜45°、より好ましくは、10°〜35°の間で構成されるβ;
および/または傾斜面で流動化される層を構成する粉体の自発的なフローの角度よりも大きなθ
1(これは、自発的に流れる粉体の容量を意味し、そうするために、この粉体の堆積部が、最初は水平で平らな面に形成され、その後、徐々に大きくなる角度に従って漸進的に変化するように、この平らな面の傾斜が形成される。自発的なフローの角度は、粉体が自発的に流れようとしている場合の角度である);例えば、θ
1≧10°;
および/または流動化される層を構成する粉体の自発的なフローの角度よりも大きなθ
2;θ
2≦90°;
および/またはr
1:5D(ただし、Dは、流動化される粒子の直径である)≦r
1≦r
2/5;
および/またはh
1>r
2/10である。
【0077】
形成される凸状断面の例を、
図7Aおよび
図7Bに示す。
【0078】
この例においては、
h
1=68.2mm、
d
2=2
xr2=70mm、
であることが分かる。
【0079】
さらに、
図7Bには、凸状断面の様々な寸法、換言すれば、様々な垂直方向位置での軸YY’に対するこの断面の表面からの距離が示されている。
【0080】
したがって、ガス噴射パイプの出口のレベルに原点0を採った場合、軸YY’に対する距離は、ガス噴射パイプ18の出口に近い位置と、この出口から約60mmに位置する場所との間で、数ミリメートルから約20mmまで変化することが分かる。
【0081】
図7Aには、中に凸状断面14が形成されている底部140に円筒形部分12を固定することを可能にするであろう手段、ここでは、ねじ穴30,30’も示されている。
【0082】
この断面は、加工中に方程式を用いることが可能なCAFMで機械加工することができる。
【0083】
また、該断面は、検査することができる。
【0084】
断面は、実際には、既に上記で定義したように、次数3の方程式R2に対応する断面を含む。
【0085】
適用の例は、HTR型の原子炉に使用される多層燃料粒子の製造に関する。このタイプの炉は、ヘリウム等のガス状の熱伝達流体を用いて高温で作動し、その減速材は、燃料を構成する黒鉛である。
【0086】
核燃料を構成するTRISO粒子の製造のために、リアクタ装置は、(既に
図7Aおよび
図7Bで示されている例の幾何学的パラメータを備えて)上述されているように実装される。
【0087】
例えば、500μmの直径のUO
2の粒子(コアとして知られている)への熱分解炭素(内側のPyC)、その後のSiC、その後の再度の熱分解炭素(外側のPyC)の連続的な蒸着が実行される。
【0088】
該蒸着は、アセチレンおよびエチレン(熱分解炭素タイプの蒸着の場合)およびメチルトリクロロシラン(SiCの蒸着の場合)を用いて連続的に実行される。
【0089】
ガスの流量は、全てのガスに対して、10Nl/分程度であり、前駆体(熱分解炭素のソースまたはSiC)のキャリアガスは、アルゴンである。
【0090】
該CVDリアクタの作動温度は、実行される蒸着の性質により、1200〜1600℃で構成される。