(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0028】
本実施形態では、金融機関などの渉外担当者が、携帯端末を携行して顧客を訪問し、携帯端末を用いて取引予定の参照、取引内容の入力、各種帳票の出力などを行う場合を例に挙げて説明する。
【0029】
取引内容としては、例えば、入金、取次、預り、届けなど様々な取引がある。ここで、出力される帳票は、取引内容に応じて異なる。「受取り書」は、現金や有価証券などの物件を預かって、顧客から何らかの取引の依頼を受けた場合に出力する帳票である。「預り証」は、通帳や証書などの物件を預かって、顧客から何らかの取引の依頼を受けた場合に出力する帳票である。「届け書」は、現金や有価証券などの物件、通帳や証書などの物件を、顧客に届けた場合に出力する帳票である。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に係る渉外支援システムの概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、渉外支援システム1は、サーバー装置2と、携帯端末3とを有する。サーバー装置2と携帯端末3とは、各種ネットワークを介して通信可能である。
【0031】
サーバー装置2は、例えば、事業所内に設置され、LAN(Local Area Network)などの通信ネットワーク6に接続される。通信ネットワーク6には、ユーザー4Uが操作する端末装置4と、業務システムTとが接続される。また、通信ネットワーク6は、インターネットや専用ネットワークなどの通信ネットワーク7に接続される。
【0032】
業務システムTは、顧客との取引などに関する各種業務処理を行う情報処理システムである。業務システムTは、例えば、金融機関の顧客の個人情報(氏名、住所、電話番号、銀行口座の詳細情報など)が格納されている。また、業務システムTは、例えば、勘定系システム(図示せず)を含み、サーバー装置2に蓄積された取引情報に基づいて、バッチ処理などの情報処理を行う。
【0033】
携帯端末3は、例えば、渉外担当者3Uなどにより用いられ、例えば無線や有線で通信ネットワーク7に接続される。また、携帯端末3には、無線や有線で携帯プリンター5が接続される。
【0034】
事業所内のユーザー4Uは、例えば、端末装置4のアプリケーションプログラムを操作して、渉外担当者3Uの訪問予定の顧客の情報や、予定の取引内容を示す情報などを作成し、サーバー装置2に格納する。また、例えば、端末装置4のアプリケーションプログラムを操作して、サーバー装置2に格納されている取引情報や帳票情報を参照することができてもよい。もちろん、端末装置4を介してサーバー装置2のアプリケーションプログラムを操作するようにしてもよい。
【0035】
渉外担当者3Uは、例えば、携帯端末3のアプリケーションプログラムを操作して、サーバー装置2から訪問予定の顧客の情報や、予定の取引内容を示す情報などを取得して携帯端末3に格納する。また、例えば、渉外担当者3Uは、携帯端末3のアプリケーションプログラムを操作して、顧客情報の参照、予定の参照、取引内容の入力、帳票の生成などを行う。また、例えば、携帯端末3のアプリケーションプログラムを操作して、サーバー装置2に格納されている取引情報や帳票情報を参照することができてもよい。
【0036】
上記の
図1の渉外支援システム1の構成は、本願発明の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られない。例えば、サーバー装置2は、複数の装置により構成されていてもよい。また、例えば、業務システムTは、通信ネットワーク6とは異なる通信ネットワーク上に存在していてもよい。また、例えば、端末装置4や携帯端末3は、それぞれ複数存在していてもよい。
【0037】
図2は、サーバー装置及び携帯端末の機能構成の一例を示す図である。
【0038】
図2に示すように、サーバー装置2は、予定情報格納部200と、顧客情報格納部210と、取引情報格納部220と、帳票情報格納部230と、通信部240とを有する。
【0039】
予定情報格納部200は、渉外担当者3Uが顧客に対して行う予定の取引内容を示す予定情報を格納する。予定情報は、例えば
図3(予定情報のデータ構造の一例を示す図)に示すように、顧客毎に、当該顧客に対して行う予定の取引の日時、当該顧客を識別する顧客ID、当該取引の内容などの情報を対応付けた情報である。取引内容には、例えば、入金、預り、届けなどの取引種別や、受け取る物件を示す情報、預る物件を示す情報、届ける物件を示す情報などが設定される。また、取引種別が届けである場合に、顧客から受け取った又は預った物件を届ける場合には、当該受取り又は預りの際に生成した帳票画像データ(署名がされている場合には署名画像データも)が、予定情報に含まれてもよい。すなわち、届けの取引を発生させる原因となった過去の受取り又は預りの取引の帳票の情報が予定情報に含まれていてもよい。なお、予定情報は、例えば、ユーザー4Uから端末装置4を介してサーバー装置2に入力される。
【0040】
顧客情報格納部210は、渉外担当者3Uが訪問予定の顧客の個人情報を示す顧客情報を格納する。顧客情報は、例えば
図4(顧客情報のデータ構造の一例を示す図)に示すように、顧客毎に、当該顧客を識別する顧客ID、当該顧客の氏名、当該顧客が属する軒を識別する軒ID、当該軒の名称(「軒名」ともいう)、当該顧客の口座番号などの顧客の個人情報を対応付けた情報である。「軒」とは、例えば、住所に対応し、当該住所に居住する家族を一つのグループとして扱う単位である。すなわち、異なる顧客IDの顧客情報であっても、軒IDは同じである場合がある。軒名には、例えば名字や住所を用いることができる。なお、顧客情報は、例えば、ユーザー4Uから端末装置4を介してサーバー装置2に入力される。
【0041】
取引情報格納部220は、携帯端末3から送信された取引情報を格納する。取引情報格納部220に格納された取引情報は、業務システムTに送られ、バッチ処理等に使用される。取引情報については後述する。
【0042】
帳票情報格納部230は、携帯端末3から送信された帳票情報を格納する。帳票情報については後述する。
【0043】
通信部240は、後述する通信I/F(I/F:インターフェイス)14(
図7参照)を介して、端末装置4、携帯端末3、業務システムTなどと情報を送受信する。通信部240は、例えば、端末装置4から予定情報を受信し、予定情報格納部200に格納する。また、通信部240は、例えば、端末装置4から顧客情報を受信し、顧客情報格納部210に格納する。また、通信部240は、例えば、携帯端末3から取引情報を受信し、取引情報格納部220に格納する。また、通信部240は、例えば、携帯端末3から帳票情報を受信し、帳票情報格納部230に格納する。
【0044】
また、通信部240は、例えば、端末装置4又は携帯端末3からの要求に応じて、予定情報格納部200に格納されている予定情報と、顧客情報格納部210に格納されている顧客情報とを、携帯端末3に送信する。また、通信部240は、例えば、端末装置4又は業務システムTからの要求に応じて、バッチ処理に使用する取引情報を、取引情報格納部220から業務システムTに送信する。また、通信部240は、例えば、端末装置4又は携帯端末3からの要求に応じて、取引情報格納部220に格納されている取引情報や、帳票情報格納部230に格納されている帳票情報を、端末装置4又は携帯端末3に送信する。
【0045】
図2に示すように、携帯端末3は、予定情報格納部300と、顧客情報格納部310と、取引情報格納部320と、帳票情報格納部330と、通信部340と、出力部350と、受付部360と、取引処理部370と、帳票生成部380と、時刻取得部390と、位置取得部391とを有する。
【0046】
予定情報格納部300は、サーバー装置2から送信された予定情報を格納する。予定情報は、
図3を用いて説明したとおりである。
【0047】
顧客情報格納部310は、サーバー装置2から送信された顧客情報を格納する。顧客情報は、
図4を用いて説明したとおりである。
【0048】
取引情報格納部320は、渉外担当者3Uが顧客に対して行った取引内容を示す取引情報を格納する。取引情報は、例えば
図5(取引情報のデータ構造の一例を示す図)に示すように、取引毎に、当該取引を識別する取引ID、当該取引を行った日時、当該取引を行った顧客を識別する顧客ID、当該取引の内容などの情報を対応付けた情報である。取引内容には、例えば、受取り、預り、届けなどの取引種別や、受け取る物件を示す情報、預る物件を示す情報、届ける物件を示す情報、金額などが設定される。取引情報には、当該取引が行われた位置が含まれてもよい。
【0049】
帳票情報格納部330は、渉外担当者3Uが顧客に対して行った取引において出力した帳票の内容を示す帳票情報を格納する。帳票情報は、例えば
図6(帳票情報のデータ構造の一例を示す図)に示すように、帳票毎に、当該帳票を識別する帳票ID、当該帳票が表す取引を識別する取引ID、当該帳票の内容、当該帳票の画像データ、当該帳票内容(取引内容)に対する顧客の署名の画像データ、当該帳票が作成された日時、当該帳票が作成された位置などの情報を対応付けた情報である。
【0050】
通信部340は、後述する第一通信I/F25(
図8参照)を介して、サーバー装置2などと情報を送受信する。通信部340は、例えば、渉外担当者3Uから受付部360を介して指示を受け付けると、サーバー装置2から予定情報を受信し、予定情報格納部300に格納する。また、通信部340は、例えば、渉外担当者3Uから受付部360を介して指示を受け付けると、サーバー装置2から顧客情報を受信し、顧客情報格納部310に格納する。
【0051】
また、通信部340は、例えば、渉外担当者3Uから受付部360を介して指示を受け付けると、取引情報格納部320に格納されている取引情報と、帳票情報格納部330に格納されている帳票情報とを、サーバー装置2に送信する。
【0052】
出力部350は、渉外担当者3Uから取引内容、帳票生成の指示、署名などの入力を受け付けるインターフェイス画面や、帳票を表示するインターフェイス画面などを、後述する表示装置28に出力する。また、出力部350は、指示を受け付けた場合には、帳票を携帯プリンター5に出力する。出力部350については、後に詳述する。
【0053】
受付部360は、渉外担当者3Uから入力装置27を介して、取引内容、帳票生成の指示、署名などの入力を受け付ける。受付部360については、後に詳述する。
【0054】
取引処理部370は、受付部360が受け付けた取引内容に基づいて取引情報を生成し、取引情報格納部320に格納する。また、取引処理部370は、生成した取引情報に、時刻取得部390を用いて取得した日時を設定する。取引処理部370については、後に詳述する。
【0055】
帳票生成部380は、取引情報格納部320に格納されている取引情報と、受付部360が受け付けた署名の画像データとに基づいて、取引内容を表した帳票に署名の画像データを合成した帳票の画像データを生成し、帳票情報格納部330に格納する。また、帳票生成部380は、生成した帳票情報に、時刻取得部390を用いて取得した日時と、位置取得部391を用いて取得した位置とを設定する。帳票生成部380については、後に詳述する。
【0056】
時刻取得部390は、現在の日時を取得し、取引処理部370、帳票生成部380などに出力する。
【0057】
位置取得部391は、後述するGPS(Global Positioning System)センサー24から、現在位置を取得し、取引処理部370、帳票生成部380などに出力する。
【0058】
上記のサーバー装置2は、例えば、
図7(サーバー装置を実現するコンピューターのハードウェア構成の一例を示す図)に示すような、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置11と、RAM(Random Access Memory)などの主記憶装置12と、フラッシュROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)などの補助記憶装置13と、通信ネットワークと接続する通信I/F14と、DVD(Digital Versatile Disk)などの持ち運び可能な記憶媒体に対する情報の読み書きを行う読み書き装置15と、タッチパネルやキーボードやマウスなどの入力装置16と、液晶ディスプレイなどの表示装置17とを有するコンピューター10で実現することができる。
【0059】
予定情報格納部200と、顧客情報格納部210と、取引情報格納部220と、帳票情報格納部230と、通信部240とは、例えば、演算装置11が、補助記憶装置13に記憶されている所定のプログラムを主記憶装置12にロードして実行することで実現可能である。予定情報格納部200と、顧客情報格納部210と、取引情報格納部220と、帳票情報格納部230とは、演算装置11が、補助記憶装置13、主記憶装置12、通信I/F14を介して接続される通信ネットワーク上のストレージなどを利用することにより実現されてもよい。
【0060】
上記のサーバー装置2の所定のプログラムは、例えば、ネットワーク上の他のサーバーにダウンロード可能な状態で格納したり、DVDなどの持ち運び可能な記憶媒体に格納したりすることで流通させ、サーバー装置2にインストールすることができる。
【0061】
端末装置4も、サーバー装置2と同様に、コンピューター10で実現することができる。
【0062】
上記の携帯端末3は、例えば、
図8(携帯端末を実現するコンピューターのハードウェア構成の一例を示す図)に示すような、CPUなどの演算装置21と、RAMなどの主記憶装置22と、フラッシュROMやHDDなどの補助記憶装置23と、GPS衛星からの信号を用いて現在位置を算出するGPSセンサー24と、通信ネットワークと無線で接続する第一通信I/F25と、携帯プリンター5などと無線で接続する第二通信I/F26と、タッチパネルなどの入力装置27と、液晶ディスプレイなどの表示装置28とを有するコンピューター20で実現することができる。なお、コンピューター20は、例えばスマートフォン、タブレットコンピューター、モバイルPCなどのコンピューターである。また、コンピューター20は、有線で通信ネットワークや携帯プリンター5などと接続する通信I/Fを有していてもよい。
【0063】
予定情報格納部300と、顧客情報格納部310と、取引情報格納部320と、帳票情報格納部330と、通信部340と、出力部350と、受付部360と、取引処理部370と、帳票生成部380と、時刻取得部390と、位置取得部391とは、例えば、演算装置21が、補助記憶装置23に記憶されている所定のプログラムを主記憶装置22にロードして実行することで実現可能である。予定情報格納部300と、顧客情報格納部310と、取引情報格納部320と、帳票情報格納部330とは、演算装置21が、補助記憶装置23、主記憶装置22、第一通信I/F25又は第二通信I/F26を介して接続される通信ネットワーク上のストレージなどを利用することにより実現されてもよい。
【0064】
上記の携帯端末3の所定のプログラムは、例えば、ネットワーク上の他のサーバーにダウンロード可能な状態で格納したり、DVDなどの持ち運び可能な記憶媒体に格納したりすることで流通させ、携帯端末3にインストールすることができる。
【0065】
もちろん、上記のサーバー装置2及び携帯端末3の機能構成は、サーバー装置2及び携帯端末3の構成を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。サーバー装置2及び携帯端末3の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、一つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、一つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、各構成要素の処理は、一つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0066】
また、渉外支援システム1の目的が達成できれば、サーバー装置2及び携帯端末3の機能及び処理の分担は、図示した例に限られない。例えば、携帯端末3の少なくとも一部の機能を、WEBアプリケーションとしてサーバー装置2上で動作させ、携帯端末3は、WEBブラウザーなどを用いて情報の入力受け付けと情報の表示を行う端末として動作するようにしてもよい。
【0067】
また、図示した予定情報、顧客情報、取引情報、及び帳票情報のデータ構造は、一例であり、渉外支援システム1の目的が達成できれば、図示した構造に限定されない。
【0068】
次に、上記の携帯端末3の動作の一例について説明する。
【0069】
図9は、携帯端末における処理の一例を示すフロー図である。
図9のフローは、例えば、上記の所定のプログラムが起動されることで開始される。なお、予定情報格納部300及び顧客情報格納部310には、サーバー装置2から送信された、取引予定の各顧客の予定情報及び当該各顧客の顧客情報が予め格納されている。
【0070】
まず、携帯端末3は、軒の選択を受け付ける(ステップS1)。具体的には、受付部360は、出力部350が出力する所定の画面を介して、軒の選択を受け付ける。より具体的には、出力部350は、例えば、顧客情報格納部310に格納されている顧客情報を参照して、軒ID及び軒名の一覧を含む画面を表示装置28に出力する。同じ軒ID及び軒名が複数ある場合には、一つにまとめて出力してもよい。受付部360は、渉外担当者3Uのタップ操作などにより、表示された軒ID及び軒名から一の軒ID及び軒名の選択を受け付ける。
【0071】
それから、携帯端末3は、取引内容を受け付ける(ステップS2)。具体的には、受付部360は、出力部350が出力する所定の画面を介して、取引内容の入力を受け付ける。
【0072】
より具体的には、出力部350は、例えば、顧客情報格納部310に格納されている顧客情報を参照して、ステップS1で選択された軒IDが関連付けられた顧客IDを抽出する。また、出力部350は、予定情報格納部300に格納されている予定情報を参照して、抽出した顧客IDが含まれる予定情報を選択する。また、出力部350は、顧客毎に、選択した予定情報に含まれる取引種別の一覧を含む画面を表示装置28に出力する。受付部360は、表示された取引種別の一覧から顧客及び当該顧客の取引の選択を受け付ける。
【0073】
顧客及び当該顧客の取引が選択されると、出力部350は、例えば、当該選択された顧客の取引の取引内容の入力を受け付ける所定の画面を表示装置28に出力する。より具体的には、例えば、出力部350は、顧客情報や、予定情報に含まれる取引内容を画面に表示する。取引として「入金」が選択された場合、出力部350は、入金する金額(渉外担当者3Uが顧客から受け取る現金の金額)などの入力を受け付ける欄を画面に表示する。取引として「預り」が選択された場合、出力部350は、通帳等の預り物件の種別、預った物件を顧客に届ける予定日時などの入力を受け付ける欄を画面に表示する。取引として「届け」選択された場合、出力部350は、届ける現金の金額や届ける通帳の口座番号など、物件を特定する情報などの入力を受け付ける欄を画面に表示する。
【0074】
受付部360は、上記のような各取引に対応した画面で、各種情報の入力を受け付ける。また、受付部360が上記のような各取引に対応した画面で、入力完了の操作を受け付けると、取引処理部370は、取引を確定し、当該画面上で入力された情報を含む取引情報を生成し、取引情報格納部320に格納する。例えば、取引処理部370は、生成した取引情報に、所定の規則に従って取得したIDを取引IDと、時刻取得部390を用いて取得した日時と、上記のように選択された顧客の顧客IDと、上記のように画面で入力された取引内容とを設定する。位置取得部391を用いて取得した位置を取引情報に含めるようにしてもよい。なお、取引処理部370は、生成した取引情報に、当該取引情報に対応する予定情報を示す情報を関連付けて、取引情報格納部320に格納するようにしてもよい。
【0075】
このように、渉外担当者3Uは、訪問している軒を選択することで、当該軒で予定されている各顧客の取引内容を参照することができる。また、渉外担当者3Uは、顧客及び取引を選択し、顧客と対話しながら、取引内容を入力して取引を確定することができる。
【0076】
ステップS2で取引内容を受け付けるとともに、携帯端末3は、軒の取引が完了したか否かを判定する(ステップS3)。具体的には、受付部360は、ステップS1で選択した軒での取引を完了する操作を受け付けたか否かを判定する。軒の取引を完了する操作がない場合(ステップS3でN)、受付部360は処理をステップS2に戻す。
【0077】
軒の取引が完了した場合(ステップS3でY)、携帯端末3は、受取り書を出力する必要があるか否かを判定する(ステップS4)。具体的には、帳票生成部380は、取引情報格納部320に格納されている取引情報のうち、ステップS1で選択されている軒に属する顧客IDが含まれる取引情報を参照し、取引内容として受け取り物件が発生する入金等が設定されている取引情報(以下単に、受取りの取引情報ともいう)が存在するか否かを判定する(存在する場合は受取り書の出力が必要である)。受取り書を出力する必要がない場合(ステップS4でN)、帳票生成部380は、処理をステップS6に進める。
【0078】
受取り書を出力する必要がある場合(ステップS4でY)、携帯端末3は、受取り書の生成及び出力を行う(ステップS5)。
【0079】
具体的には、出力部350は、
図10(受取り書の出力設定画面の一例を示す図)に示すような画面500Aを、表示装置28に出力する。画面500Aには、受取り書の出力単位(「軒単位」、「顧客単位」、又は「取引単位」)の選択を受け付ける出力単位選択欄510Aと、出力単位選択欄510Aで「顧客単位」又は「取引単位」が選択された場合に出力対象の顧客又は取引の選択を受け付ける出力対象選択欄520Aと、受取り書の宛名を入力する氏名欄530Aと、戻るボタン540Aと、署名入力ボタン541Aと、印刷実行ボタン542Aとが表示される。受付部360は、画面500Aを介して情報の入力を受け付ける。
【0080】
出力単位選択欄510Aで「軒単位」が選択された場合、出力部350は、ステップS1で選択されている軒に属する顧客の氏名等を、出力対象選択欄520Aに表示する。この場合、出力対象選択欄520Aに表示された全ての顧客が出力対象として固定的に選択される。
【0081】
出力単位選択欄510Aで「顧客単位」が選択された場合、出力部350は、ステップS1で選択されている軒に属する顧客の氏名等を、いずれか一つの顧客を選択可能に出力対象選択欄520Aに表示する。ただし、受取りの取引情報がない顧客については、非表示にするか、選択不可能にする。
【0082】
出力単位選択欄510Aで「取引単位」が選択された場合、出力部350は、取引情報格納部320に格納されている取引情報のうち、ステップS1で選択されている軒に属する顧客IDが含まれ、かつ、受取り物件が発生する入金等の取引種別が取引内容として設定されている取引情報を参照し、顧客毎に、当該顧客について行われた受取りの取引ID等を、いずれか一つの取引を選択可能に出力対象選択欄520Aに表示する。
【0083】
戻るボタン540Aが選択された場合、帳票生成部380は、ステップS5の受取り書の生成及び出力を終了して、処理をステップS6に進める。
【0084】
印刷実行ボタン542Aが選択された場合、帳票生成部380は、署名なしの受取り書の帳票情報を生成して、帳票情報格納部330に格納する。また、出力部350は、生成された帳票情報の帳票画像データを携帯プリンター5に出力し、署名なしの受取り書の印刷を実行する。
【0085】
ここで、「軒単位」が選択されている場合、帳票生成部380は、取引情報格納部320に格納されている取引情報のうち、ステップS1で選択されている軒に属する顧客IDが含まれ、かつ、受け取り物件が発生する入金等の取引種別が取引内容として設定されている取引情報を抽出する。帳票情報は、軒について抽出された一以上の受取りの取引情報に関して、一つ作成される。すなわち、帳票生成部380は、抽出した取引情報に含まれる取引ID及び取引内容を、帳票情報の取引ID及び帳票内容として帳票情報を生成する。帳票生成部380は、取引内容を受取り書の所定の書式となるように加工したものを帳票内容に設定する。また、帳票生成部380は、所定の規則に従って取得したIDを帳票IDに設定する。また、帳票生成部380は、帳票ID、取引ID、帳票内容等に基づいて、これらを表す帳票画像データを生成し、帳票情報に設定する。署名画像データの設定は行わない。また、帳票生成部380は、時刻取得部390を用いて取得した日時と、位置取得部391を用いて取得した位置とを、帳票情報に設定する。
【0086】
「顧客単位」が選択されている場合、帳票生成部380は、取引情報格納部320に格納されている取引情報のうち、出力対象選択欄520Aで選択されている顧客の顧客IDが含まれ、かつ、受け取り物件が発生する入金等の取引種別が取引内容として設定されている取引情報を抽出する。帳票情報は、選択されている顧客について抽出された一以上の受取りの取引情報に関して、一つ作成される。帳票情報の生成の仕方は、上述と同様である。
【0087】
「取引単位」が選択されている場合、帳票生成部380は、取引情報格納部320に格納されている取引情報のうち、出力対象選択欄520Aで選択されている顧客の顧客IDが含まれ、かつ、出力対象選択欄520Aで選択されている取引が取引内容として設定されている取引情報を抽出する。帳票情報は、選択されている顧客の取引について抽出された一つの取引情報に関して、一つ作成される。帳票情報の生成の仕方は、上述と同様である。
【0088】
署名入力ボタン541Aが選択された場合、帳票生成部380は、
図11(受取り書の署名入力画面の一例を示す図)に示すような画面600Aを、表示装置28に出力する。画面600Aには、帳票内容を表示する帳票内容欄610Aと、署名を入力する顧客の氏名を表示する氏名欄620Aと、帳票内容(取引内容)に対する署名の入力を受け付ける署名欄630Aと、戻るボタン640Aと、クリアボタン641Aと、入力完了ボタン642Aと、印刷確認ボタン643Aと、プレビューボタン644Aとが表示される。
【0089】
出力部350は、上述のように、画面500Aで選択された出力単位及び出力対象に応じて取引情報を抽出し、抽出した取引情報に基づいて帳票内容を生成し、帳票内容欄610Aに表示する。また、出力部350は、画面500Aの氏名欄530Aに入力されている氏名を、氏名欄620Aに表示する。受付部360は、画面600Aを介して情報の入力を受け付ける。
【0090】
署名欄630A内において、スタイラスペン等による署名の入力操作が行われた場合、出力部350は、操作に応じた画像を署名欄630A内に描画する。
【0091】
戻るボタン640Aが選択された場合、出力部350は、表示画面を画面500Aに戻す。
【0092】
クリアボタン641Aが選択された場合、出力部350は、署名欄630Aに表示されている画像を消去する。
【0093】
入力完了ボタン642Aが選択された場合、帳票生成部380は、上述のように、画面500Aで選択された出力単位及び出力対象に応じて取引情報を抽出し、抽出した取引情報に基づいて帳票情報を生成し、帳票情報格納部330に格納する。ここで、署名欄630Aに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得し、帳票情報に設定する。
【0094】
印刷確認ボタン643Aが選択された場合、帳票生成部380は、上述のように、画面500Aで選択された出力単位及び出力対象に応じて取引情報を抽出し、抽出した取引情報に基づいて帳票情報を生成し、帳票情報格納部330に格納する。ここで、署名欄630Aに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得し、帳票情報に設定する。また、出力部350は、生成された帳票情報に基づいて、帳票画像データの所定領域内に署名画像データを合成し、署名画像データが合成された帳票画像データを携帯プリンター5に出力し、署名ありの受取り書の印刷を実行する。
【0095】
プレビューボタン644Aが選択された場合、帳票生成部380は、上述のように、画面500Aで選択された出力単位及び出力対象に応じて取引情報を抽出し、抽出した取引情報に基づいて帳票情報を生成する。ここで、署名欄630Aに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得する。また、出力部350は、生成された帳票情報に基づいて、帳票画像データの所定領域内に署名画像データを合成し、署名画像データが合成された帳票画像データを、
図12(受取り書の確認画面の一例を示す図)に示すような画面700Aに含め、表示装置28に出力する。画面700Aには、帳票画像データ710Aと、戻るボタン740Aとが表示される。受付部360は、画面700Aを介して情報の入力を受け付ける。
【0096】
戻るボタン740Aが選択された場合、出力部350は、表示画面を画面600Aに戻す。
【0097】
なお、入力完了ボタン642A、又は印刷確認ボタン643Aが選択された場合に、帳票生成部380は、上述のように帳票情報を生成して帳票情報格納部330に格納するとともに、画面500Aを再度表示するか否かを判定する。
【0098】
具体的には、「軒単位」が選択されていた場合、帳票生成部380は、ステップS6へ処理を進める。
【0099】
「顧客単位」が選択されていた場合、帳票生成部380は、受取りの帳票の生成が完了していない未選択の顧客がいるか否かを判定する。未選択の顧客がいる場合には、帳票生成部380は、出力部350に画面500Aを出力させる。未選択の顧客がいない場合には、帳票生成部380は、ステップS6へ処理を進める。
【0100】
「取引単位」が選択されていた場合、帳票生成部380は、受取りの帳票の生成が完了していない未選択の取引があるか否かを判定する。未選択の取引がある場合には、帳票生成部380は、出力部350に画面500Aを出力させる。未選択の取引がない場合には、帳票生成部380は、ステップS6へ処理を進める。
【0101】
このように、渉外担当者3Uは、受取り書のイメージをプレビューすることで、顧客に受取り物件などの取引内容の確認をとることができる。さらに、顧客から署名の入力を受け付け、署名入りの受取り書のイメージをプレビューすることで、顧客との合意を確認することができる。また、選択した出力単位で受取り書を作成することができるため、顧客の要望に沿って柔軟な対応ができる。
【0102】
図9の説明に戻る。それから、携帯端末3は、預り証を出力する必要があるか否かを判定する(ステップS6)。具体的には、帳票生成部380は、取引情報格納部320に格納されている取引情報のうち、ステップS1で選択されている軒に属する顧客IDが含まれる取引情報を参照し、取引内容として預かり物件が有ることを示す取引情報(以下単に、預りの取引情報ともいう)が存在するか否かを判定する(存在する場合は預り証の出力が必要である)。預り証を出力する必要がない場合(ステップS6でN)、帳票生成部380は、処理をステップS8に進める。
【0103】
預り証を出力する必要がある場合(ステップS6でY)、携帯端末3は、預り証の生成及び出力を行う(ステップS7)。
【0104】
具体的には、出力部350は、
図13(預り証の出力設定画面の一例を示す図)に示すような画面500Bを、表示装置28に出力する。画面500Bには、出力単位選択欄510Bと、出力対象選択欄520Bと、氏名欄530Bと、戻るボタン540Bと、署名入力ボタン541Bと、印刷実行ボタン542Bとが表示される。これらの欄やアイコンの機能は、画面500Aの対応する名称の欄やアイコン(出力単位選択欄510A、出力対象選択欄520A、氏名欄530A、戻るボタン540A、署名入力ボタン541A、印刷実行ボタン542A)と基本的に同じであるため、詳細な説明を省略する。ただし、画面500Bは、預り証に関して機能する点が異なる。
【0105】
なお、戻るボタン540Bが選択された場合、帳票生成部380は、ステップS7の預り証の生成及び出力を終了して、処理をステップS8に進める。また、印刷実行ボタン542Bが選択された場合、帳票生成部380は、署名なしの預り証の帳票情報を生成して、帳票情報格納部330に格納する。また、出力部350は、生成された帳票情報の帳票画像データを携帯プリンター5に出力し、署名なしの預り証の印刷を実行する。出力単位及び出力対象に応じた帳票情報の生成の仕方は、上述と同様である。
【0106】
署名入力ボタン541Bが選択された場合、帳票生成部380は、
図14(預り証の署名入力画面の一例を示す図)に示すような画面600Bを、表示装置28に出力する。画面600Bには、帳票内容欄610Bと、氏名欄620Bと、署名欄630Bと、戻るボタン640Bと、クリアボタン641Bと、入力完了ボタン642Bと、印刷確認ボタン643Bと、プレビューボタン644Bとが表示される。これらの欄やアイコンの機能は、画面600Aの対応する名称の欄やアイコン(帳票内容欄610A、氏名欄620A、署名欄630A、戻るボタン640A、クリアボタン641A、入力完了ボタン642A、印刷確認ボタン643A、プレビューボタン644A)と基本的に同じであるため、詳細な説明を省略する。ただし、画面600Bは、預り証に関して機能する点が異なる。
【0107】
なお、戻るボタン640Bが選択された場合、出力部350は、表示画面を画面500Bに戻す。入力完了ボタン642Bが選択された場合、帳票生成部380は、画面500Bで選択された出力単位及び出力対象に応じた帳票情報を生成し、帳票情報格納部330に格納する。ここで、署名欄630Bに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得し、帳票情報に設定する。また、印刷確認ボタン643Bが選択された場合、帳票生成部380は、画面500Bで選択された出力単位及び出力対象に応じた帳票情報を生成し、帳票情報格納部330に格納する。ここで、署名欄630Bに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得し、帳票情報に設定する。そして、出力部350は、生成された帳票情報に基づいて、帳票画像データの所定領域内に署名画像データを合成し、署名画像データが合成された帳票画像データを携帯プリンター5に出力し、署名ありの預り証の印刷を実行する。
【0108】
プレビューボタン644Bが選択された場合、帳票生成部380は、画面500Bで選択された出力単位及び出力対象に応じた帳票情報を生成する。ここで、署名欄630Bに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得する。また、出力部350は、生成された帳票情報に基づいて、帳票画像データの所定領域内に署名画像データを合成し、署名画像データが合成された帳票画像データを、
図15(預り証の確認画面の一例を示す図)に示すような画面700Bに含め、表示装置28に出力する。画面700Bには、帳票画像データ710Bと、戻るボタン740Bとが表示される。戻るボタン740Bが選択された場合、出力部350は、表示画面を画面600Bに戻す。
【0109】
なお、入力完了ボタン642B、又は印刷確認ボタン643Bが選択された場合に、帳票生成部380は、上述のように帳票情報を生成して帳票情報格納部330に格納するとともに、画面500Bを再度表示するか否かを判定する。判定の方法は、上述したとおりである。ただし、預りの帳票に関して判定を行う。
【0110】
このように、渉外担当者3Uは、預り証のイメージをプレビューすることで、顧客に預り物件などの取引内容の確認をとることができる。さらに、顧客から署名の入力を受け付け、署名入りの預り証のイメージをプレビューすることで、顧客との合意を確認することができる。また、選択した出力単位で預り証を作成することができるため、顧客の要望に沿って柔軟な対応ができる。
【0111】
図9の説明に戻る。それから、携帯端末3は、届け書を出力する必要があるか否かを判定する(ステップS8)。具体的には、帳票生成部380は、取引情報格納部320に格納されている取引情報のうち、ステップS1で選択されている軒に属する顧客IDが含まれる取引情報を参照し、取引内容として届けが設定されている取引情報(以下単に、届けの取引情報ともいう)が存在するか否かを判定する(存在する場合は届け書の出力が必要である)。届け書を出力する必要がない場合(ステップS8でN)、帳票生成部380は、処理をステップS10に進める。
【0112】
届け書を出力する必要がある場合(ステップS8でY)、携帯端末3は、届け書の生成及び出力を行う(ステップS9)。
【0113】
具体的には、出力部350は、
図16(届け書の出力設定画面の一例を示す図)に示すような画面500Cを、表示装置28に出力する。画面500Cには、出力単位選択欄510Cと、出力対象選択欄520Cと、氏名欄530Cと、戻るボタン540Cと、署名入力ボタン541Cと、印刷実行ボタン542Cとが表示される。これらの欄やアイコンの機能は、画面500Aの対応する名称の欄やアイコン(出力単位選択欄510A、出力対象選択欄520A、氏名欄530A、戻るボタン540A、署名入力ボタン541A、印刷実行ボタン542A)と基本的に同じであるため、詳細な説明を省略する。ただし、画面500Cは、届け書に関して機能する点が異なる。
【0114】
なお、戻るボタン540Cが選択された場合、帳票生成部380は、ステップS9の届け書の生成及び出力を終了して、処理をステップS10に進める。また、印刷実行ボタン542Cが選択された場合、帳票生成部380は、署名なしの届け書の帳票情報を生成して、帳票情報格納部330に格納する。また、出力部350は、生成された帳票情報の帳票画像データを携帯プリンター5に出力し、署名なしの届け書の印刷を実行する。出力単位及び出力対象に応じた帳票情報の生成の仕方は、上述と同様である。
【0115】
署名入力ボタン541Cが選択された場合、帳票生成部380は、
図17(届け書の署名入力画面の一例を示す図)に示すような画面600Cを、表示装置28に出力する。画面600Cには、帳票内容欄610Cと、氏名欄620Cと、署名欄630Cと、戻るボタン640Cと、クリアボタン641Cと、入力完了ボタン642Cと、印刷確認ボタン643Cと、プレビューボタン644Cとが表示される。これらの欄やアイコンの機能は、画面600Aの対応する名称の欄やアイコン(帳票内容欄610A、氏名欄620A、署名欄630A、戻るボタン640A、クリアボタン641A、入力完了ボタン642A、印刷確認ボタン643A、プレビューボタン644A)と基本的に同じであるため、詳細な説明を省略する。ただし、画面600Cは、届け書に関して機能する点が異なる。
【0116】
ここで、画面600Cには、預り証確認ボタン645Cが表示される。預り証確認ボタン645Cが選択された場合、出力部350は、取引情報格納部320を参照して、帳票内容欄610Cで表示されている帳票内容を生成する基となった取引情報に関連付けられた予定情報を特定する。また、出力部350は、特定した予定情報を予定情報格納部300から参照し、受取り又は預りの際に生成した帳票画像データ(署名がされている場合には署名画像データも)が設定されているか否かを判定する。設定されている場合には、出力部350は、当該予定情報に基づいて、帳票画像データの所定領域内に署名画像データを合成し、署名画像データが合成された帳票画像データを、所定の画面に含め、表示装置28に出力する。このようにすることで、渉外担当者3Uは、届けの対象となる物件を、受け取って又は預っている旨を、表示させることができる。
【0117】
なお、戻るボタン640Cが選択された場合、出力部350は、表示画面を画面500Cに戻す。入力完了ボタン642Cが選択された場合、帳票生成部380は、画面500Cで選択された出力単位及び出力対象に応じた帳票情報を生成し、帳票情報格納部330に格納する。ここで、署名欄630Cに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得し、帳票情報に設定する。また、印刷確認ボタン643Cが選択された場合、帳票生成部380は、画面500Cで選択された出力単位及び出力対象に応じた帳票情報を生成し、帳票情報格納部330に格納する。ここで、署名欄630Cに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得し、帳票情報に設定する。そして、出力部350は、生成された帳票情報に基づいて、帳票画像データの所定領域内に署名画像データを合成し、署名画像データが合成された帳票画像データを携帯プリンター5に出力し、署名ありの届け書の印刷を実行する。
【0118】
プレビューボタン644Cが選択された場合、帳票生成部380は、画面500Cで選択された出力単位及び出力対象に応じた帳票情報を生成する。ここで、署名欄630Cに画像が描画されている場合には、帳票生成部380は、描画されている画像を署名画像データとして取得する。また、出力部350は、生成された帳票情報に基づいて、帳票画像データの所定領域内に署名画像データを合成し、署名画像データが合成された帳票画像データを、
図18(届け書の確認画面の一例を示す図)に示すような画面700Cに含め、表示装置28に出力する。画面700Cには、帳票画像データ710Cと、戻るボタン740Cとが表示される。戻るボタン740Cが選択された場合、出力部350は、表示画面を画面600Cに戻す。
【0119】
なお、入力完了ボタン642C、又は印刷確認ボタン643Cが選択された場合に、帳票生成部380は、上述のように帳票情報を生成して帳票情報格納部330に格納するとともに、画面500Cを再度表示するか否かを判定する。判定の方法は、上述したとおりである。ただし、届けの帳票に関して判定を行う。
【0120】
このように、渉外担当者3Uは、届け書のイメージをプレビューすることで、顧客に届ける物件などの取引内容の確認をとることができる。さらに、顧客から署名の入力を受け付け、署名入りの届け書のイメージをプレビューすることで、顧客との合意を確認することができる。また、選択した出力単位で届け書を作成することができるため、顧客の要望に沿って柔軟な対応ができる。
【0121】
図9の説明に戻る。それから、携帯端末3は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS10)。具体的には、受付部360は、処理を終了する操作を受け付けたか、処理を続行する操作を受け付けたかを判定する。処理を続行する操作があった場合(ステップS10でN)、受付部360は処理をステップS1に戻す。処理を終了する操作があった場合(ステップS10でY)、受付部360は本フローの処理を終了する。
【0122】
なお、処理を続行する場合(ステップS10でN)も処理を終了する場合も(ステップS10でY)、通信部340は、ステップS1で選択された軒について生成された帳票情報を、サーバー装置2に送信する。また、通信部340は、ステップS1で選択された軒について生成された取引情報を、サーバー装置2に送信するようにしてもよい。サーバー装置2の通信部340は、携帯端末3から帳票情報及び取引情報を受信し、それぞれ取引情報格納部220及び帳票情報格納部230に格納する。
【0123】
このようにして、サーバー装置2には、携帯端末3で生成された取引情報や帳票情報が蓄積される。そして、ユーザー4Uや渉外担当者3U等は、渉外担当者3Uと顧客の取引の履歴や、帳票が生成された履歴などを、端末装置4や携帯端末3等から確認することができる。また、取引や帳票の生成が行われた日時や位置を確認することもできる。この点について、下記に具体的に説明する。
【0124】
例えば、通信部240は、ユーザー4Uから端末装置4を介して要求を受け付けると、帳票情報格納部330に格納されている帳票情報に基づいて、帳票の作成履歴の一覧(例えば、帳票ID、取引ID、日時、位置)を含む画面を生成し、端末装置4に送信する。端末装置4は、サーバー装置2から送られた画面を、表示装置に表示する。これにより、ユーザー4Uは、帳票作成が行われた履歴(署名が行われた履歴でもある)を簡単に閲覧することができる。なお、通信部240は、各帳票の署名画像データを含む画面を生成するようにしてもよい。また、通信部240は、各帳票情報に対応する顧客IDや軒IDを含む画面を生成するようにしてもよい。
【0125】
また、例えば、通信部240は、ユーザー4Uから端末装置4を介して、上記のように表示された一覧のうちいずれかの帳票の選択を受け付けると、当該選択された帳票の帳票情報に含まれる帳票画像データを帳票情報格納部330から取得し、当該帳票画像データを含む画面を、端末装置4に送信する。端末装置4は、サーバー装置2から送られた画面を、表示装置に表示する。これにより、ユーザー4Uは、帳票の履歴から、希望する帳票の画像データを簡単に閲覧することができる。
【0126】
また、例えば、通信部240は、ユーザー4Uから端末装置4を介して、上記のように表示された一覧のうちいずれかの帳票の選択を受け付けると、当該選択された帳票の帳票情報に含まれる位置を帳票情報格納部330から取得する。また、通信部240は、サーバー装置2が有する地図データベース又はネットワーク上の地図データベースから、取得された位置の周辺の地図情報を取得し、当該地図に当該位置を示す画像を重ねた画面を生成し、端末装置4に送信する。端末装置4は、サーバー装置2から送られた画面を、表示装置に表示する。これにより、ユーザー4Uは、選択した帳票が作成された場所(署名が行われた場所でもある)を、簡単に確認することができる。なお、通信部240は、複数の帳票の選択を受け付け、これらの帳票が作成され位置を示す画像を地図に重ね、表示させるようにしてもよい。また、通信部240は、ユーザー4Uから端末装置4を介して、表示された位置の選択操作などを受け付けると、当該位置に関連付けて、帳票が作成された日時、帳票画像データ、顧客IDなどを表示するようにしてもよい。
【0127】
もちろん、通信部240は、渉外担当者3Uから携帯端末3を介して要求を受け付けた場合も、端末装置4の場合と同様に、要求に応じた各種情報の画面を生成し、携帯端末3に送るようにしてもよい。
【0128】
以上、本発明の一実施形態について説明した。本実施形態によれば、渉外担当者と顧客の間の取引サービスの安全性をより高めることができる。
【0129】
例えば、本実施形態では、帳票情報を生成する際に、帳票内容の表示と、署名の受け付けとを行い、さらに、署名入りの帳票を出力する。これにより、顧客との合意をより簡単に取って記録することができる。また、取引情報や帳票情報は、取引終了後にサーバーに送られて記録されるため、取引や合意の追跡が容易となる。
【0130】
また、例えば、本実施形態では、署名が入った帳票を表示する。これにより、印刷を行う必要がなくなるため、印紙代が発生しないようにすることもできる。なお、帳票を印刷しない場合であっても、帳票情報はサーバーに送られて記録されるため、取引や合意の追跡が簡単にできる。
【0131】
なお、上記の本発明の実施形態は、本発明の要旨と範囲を例示することを意図し、限定するものではない。
【0132】
例えば、上記の実施形態では、帳票の画像データと署名の画像データを、別々に帳票情報に含めているが、署名の画像データを帳票の画像データに合成し、合成後の帳票画像データを帳票情報に含めるようにしてもよい。なお、この場合も、帳票情報には、帳票の画像データと署名の画像データが含まれていると言える。
【0133】
本発明は、銀行、信用金庫、証券会社、保険会社などの金融機関の渉外業務に適用することができる。