特許第6356503号(P6356503)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6356503
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】チャイルドシート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20180702BHJP
   B60N 2/42 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
   B60N2/28
   B60N2/42
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-129503(P2014-129503)
(22)【出願日】2014年6月24日
(65)【公開番号】特開2016-7933(P2016-7933A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2017年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】508189474
【氏名又は名称】アップリカ・チルドレンズプロダクツ合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】特許業務法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河野 治生
(72)【発明者】
【氏名】西川 直志
(72)【発明者】
【氏名】柴田 裕司
【審査官】 望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−094994(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02489822(GB,A)
【文献】 登録実用新案第3066518(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/28
B60N 2/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の座席上に固定して取り付けられるベース部材と、
前記ベース部材上に取り付けられる座席本体と、
前記ベース部材の前方端に上方端が連結され、前記ベース部材から自動車の床面までの距離に応じて、高さ調節可能なレッグサポートとを備え、
前記レッグサポートは、上下方向に延びる第1部材と、前記第1部材内に上下方向に変位可能に受け入れられる第2部材と、前記第2部材内に上下方向に変位可能に受け入れられる第3部材と、前記第1部材からの前記第2部材の引き出し長さを調節するための第1調節部材と、前記第2部材からの前記第3部材の引き出し長さを調節するための第2調節部材とを含み、
前記第2部材には、高さ方向に間隔をあけて複数の第1受け入れ穴が設けられ、
前記第1調節部材は、前記第1部材を貫通し、前記第1受け入れ穴に係合される第1ロック部材と、前記第1ロック部材に連結され、前記第1部材と前記第2部材とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第1操作部とを含み、
前記第3部材には、前記第1受け入れ穴とは周方向において異なった位置に、高さ方向に間隔をあけて複数の第2受け入れ穴が設けられ、
前記第2調節部材は、前記第2部材を貫通し、前記第2受け入れ穴に係合される第2ロック部材と、前記第2ロック部材に連結され、前記第2部材と前記第3部材とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第2操作部とを含む、チャイルドシート。
【請求項2】
前記第1ロック部材は、ロック状態において前記第1受け入れ穴を貫通し、前記第2ロック部材は、ロック状態において前記第2受け入れ穴を貫通し、
前記第2部材と前記第3部材との間隔は、前記第2ロック部材の貫通方向における間隔よりも、前記第1ロック部材の貫通方向における間隔の方が広い、請求項に記載のチャイルドシート。
【請求項3】
前記第1ロック部材の貫通方向と前記第2ロック部材の貫通方向とは互いに直交している、請求項1または2に記載のチャイルドシート。
【請求項4】
前記第2部材は筒体であって、
前記第1受け入れ穴は、前記第2部材の互いに対向する位置にそれぞれ設けられ、
前記第1ロック部材は、対向する受け入れ穴にそれぞれ貫通される一対のロックピンを有する、請求項1〜3のいずれかに記載のチャイルドシート。
【請求項5】
前記第1部材の上端は、前記ベース部材の前方端に連結され、前記第3部材の下端には、前記床面に当接する当接部が設けられている、請求項1〜のいずれかに記載のチャイルドシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、チャイルドシートに関し、特に、レッグサポートを有するチャイルドシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、急ブレーキをかけた時や前方衝突を起こした時に、チャイルドシートが前方へ傾いて不安定になることを防止するために、チャイルドシートのベース部材の前方端にレッグサポートが取り付けられている。
【0003】
自動車の床から座席までの高さは、車種等によって異なるので、レッグサポートは、通常、高さ調節機能を有している。
【0004】
例えば、特許4898037号公報(特許文献1)には、外管と内管との二つの部材で高さ調節をすることができるレッグサポートが開示されている。内管を外管に対して摺動させて、引き出し長さを調節することが開示されている。
【0005】
一方、特許5247161号公報(特許文献2)には、チャイルドシートのベース部材に取り付けられ、自動車の床面に当接する位置まで延びる突っ張り部材と、突っ張り部材の上端に上下移動可能に収納され、座席本体を支持するサポート部材が開示されている。突っ張り部材は、外パイプと内パイプとを備え、ベース部材から車の床面までの距離に応じて、突っ張り部材の長さを操作レバーで調整することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許4898037号公報
【特許文献2】特許5247161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、レッグサポートは、高さ調節機能を有しているため、多くの車種の自動車に取り付け可能である。しかし、例えば、後部座席の床下に床下収納部が形成された自動車の場合、床下収納部のカバーの強度が弱いため、床下収納部のカバー上にレッグサポートを設置することができない。一方、床下収納部内に直接レッグサポートを設置しようとすると、従来のレッグサポートでは対応することができなかった。このように、従来のレッグサポートでは、対応できない車種があった。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、より多くの車種の自動車に対応することができるレッグサポートを有するチャイルドシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的のため本発明によるチャイルドシートは、自動車の座席上に固定して取り付けられるベース部材と、ベース部材上に取り付けられる座席本体と、ベース部材の前方端に上方端が連結され、ベース部材から自動車の床面までの距離に応じて、高さ調節可能なレッグサポートとを備える。レッグサポートは、上下方向に延びる第1部材と、第1部材内に上下方向に変位可能に受け入れられる第2部材と、第2部材内に上下方向に変位可能に受け入れられる第3部材と、第1部材からの第2部材の引き出し長さを調節するための第1調節部材と、第2部材からの第3部材の引き出し長さを調節するための第2調節部材とを含む。
【0010】
好ましくは、第2部材には、高さ方向に間隔をあけて複数の第1受け入れ穴が設けられる。第1調節部材は、第1部材を貫通し、第1受け入れ穴に係合される第1ロック部材と、第1ロック部材に連結され、第1部材と第2部材とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第1操作部とを含む。第3部材には、第1受け入れ穴とは対面しないように周方向において異なった位置に、高さ方向に間隔をあけて複数の第2受け入れ穴が設けられる。第2調節部材は、第2部材を貫通し、第2受け入れ穴に係合される第2ロック部材と、第2ロック部材に連結され、第2部材と第3部材とをロック状態およびロック解除状態に切り替えるための第2操作部とを含む。
【0011】
好ましくは、第1ロック部材は、ロック状態において第1受け入れ穴を貫通する。第2ロック部材は、ロック状態において第2受け入れ穴を貫通する。第2部材と第3部材との間隔は、第2ロック部材の貫通方向における間隔よりも、第1ロック部材の貫通方向における間隔の方が広い。
【0012】
第1ロック部材の貫通方向と第2ロック部材の貫通方向とは互いに直交している。
【0013】
第2部材は筒体であって、第1受け入れ穴は、第2部材の互いに対向する位置にそれぞれ設けられ、第1ロック部材は、対向する受け入れ穴にそれぞれ貫通される一対のロックピンを有する。
【0014】
第1部材の上端は、ベース部材の前方端に連結され、第3部材の下端には、床面に当接する当接部が設けられている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、より多くの車種の自動車に対応することができるレッグサポートを有するチャイルドシートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態におけるチャイルドシートを示す側面図である。
図2】本発明の実施形態における最大長さのレッグサポートの正面図である。
図3図2に示す状態から第3(筒状)部材を第2(筒状)部材に収容した状態を示すレッグサポートの正面図である。
図4図3に示す状態から第2(筒状)部材を第1(筒状)部材に収容した状態を示す最小長さのレッグサポートの正面図である。
図5図2のレッグサポートの縦断面図である。
図6図3のレッグサポートの縦断面図である。
図7図4のレッグサポートの縦断面図である。
図8図4の線VIII−VIIIに沿って見た横断面図であって、第1調節部材のロック状態を示す横断面図である。
図9】第1調節部材のロック解除状態を示す横断面図である。
図10】第1調節部材のロック状態を示す縦断面図である。
図11】第1調節部材のロック解除状態を示す縦断面図である。
図12図4の線XII−XIIに沿って見た横断面図であって、第2調節部材のロック状態を示す横断面図である。
図13】第2調節部材のロック解除状態を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0018】
はじめに、図1を参照して、本実施の形態に係るチャイルドシートの概要について説明する。以下の説明における前後方向は、自動車の前後方向に対応し、左右方向は、自動車の前方から見た左右方向に対応している。
【0019】
チャイルドシート100は、自動車の座席1上に固定して取付けられるベース部材10と、ベース部材10上に取付けられた座席本体11と、ベース部材10の前方端に上方端が連結されるレッグサポート12とを備える。
【0020】
レッグサポート12は、ベース部材10から自動車の床面までの距離に応じて、高さを調節する機能を有する。具体的には、図1に示すように、ベース部材10の前方下端面から床面14までの距離h1に応じてレッグサポート12の長さを変更可能である。ここで、本実施の形態では、自動車の後部座席1の床下に床下収納部13がある場合には、レッグサポート12は、ベース部材10の前方下端面から床下収納部13の底面15までの距離h2に応じた長さにまで伸張可能に構成されている。これにより、床下収納部13の底面15上にレッグサポート12を設置することができる。
【0021】
図2〜8をさらに参照して、レッグサポート12の構成例について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、床下収納部13の底面15も「床面」と定義する。よって、以下底面15を床面15ともいう。
【0022】
レッグサポート12は、上下方向に延びる第1筒状部材20と、第1筒状部材20内に上下方向に変位可能に受け入れられる第2筒状部材30と、第2筒状部材30内に上下方向に変位可能に受け入れられる第3筒状部材40と、第1筒状部材20からの第2筒状部材30の引き出し長さを調節するための第1調節部材50と、第2筒状部材30からの第3筒状部材40の引き出し長さを調節するための第2調節部材60とを含む。
【0023】
本実施の形態では、図1に示されるように、第1筒状部材20の上端が、ベース部材10の前方端に連結され、第3筒状部材40の下端には、床面14,15に当接する当接部70が設けられる。当接部70には、レッグサポート12が床面14,15に確実に設置されているか確認するためのインジケータが設けられていてもよい。
【0024】
図2には、第2筒状部材30と第3筒状部材40との両方が引き出された最大長さのレッグサポート12が示されており、図4には、第2筒状部材30および第3筒状部材40の両方が収容された状態を示す最小長さのレッグサポート12が示されている。図3には、第2筒状部材30のみが引き出された長さ(以下「中間長さ」という)のレッグサポート12の正面図である。レッグサポート12の高さ(長さ)は、少なくとも270mm〜525mmの範囲内で調節できることが望ましい。なお、レッグサポート12は、自動車の床面14,15に後傾して設置される場合があるので、この範囲は図1に示したような垂直長さに対応した範囲に限定されない。
【0025】
図8に示されるように、第1〜3筒状部材20,30,40は、例えば、略矩形状断面を有している。この場合の第1〜3筒状部材20,30,40の構成例は次の通りである。
【0026】
第1筒状部材20は、前側面201と左側面202と右側面203と後側面204とを有する。左側面202と右側面203の下端部の互いに対向する位置には、一対の貫通穴21,22が設けられる。
【0027】
第2筒状部材30は、前側面301と左側面302と右側面303と後側面304とを有する。第2筒状部材30には、高さ方向に間隔をあけて、例えば、7対の(第1)受け入れ穴31,32が設けられる。一方の受け入れ穴31は左側面302に一列設けられ、他方の受け入れ穴32は右側面303に一列に設けられる。つまり、受け入れ穴31,32は、左側面302と右側面303との対向する位置に設けられる。さらに、後側面304の下端部に、貫通穴34(図12参照)が設けられる。
【0028】
第3筒状部材40は、前側面401と左側面402と右側面403と後側面404とを有する。後側面404には、高さ方向に間隔をあけて、例えば、5つの(第2)受け入れ穴41が一列に設けられる。
【0029】
本実施の形態では、受け入れ穴31,32,41は、貫通孔である。
【0030】
第1調節部材50は、第1筒状部材20と第2筒状部材30とをロック状態およびロック解除状態に切り替え、第1筒状部材20と第2筒状部材30との高さを調節する機能を有する。第1調節部材50は、第1筒状部材20の下端部に取り付けられ、第1ロック部材としての一対のロックピン53,54と、第1操作部51とを含む。ロックピン53,54は、左側面202に設けられた貫通穴21と右側面203に設けられた貫通穴22とをそれぞれ貫通する。一対のロックピン53,54は、ロック解除状態でも貫通穴21,22を貫通する。これに対し、ロックピン53,54は、ロック状態においてのみ、互いに対向する受け入れ穴31,32を貫通する。第1操作部51は、ロックピン53,54に連結され、第1筒状部材20と第2筒状部材30とをロック状態およびロック解除状態に切り替える。第1操作部51の構成例については、後述する。
【0031】
第2調節部材60は、第2筒状部材30と第3筒状部材40とをロック状態およびロック解除状態に切り替え、第2筒状部材30と第3筒状部材40との高さを調節する機能を有する。第2調節部材60は、第2筒状部材30の下端部に取り付けられ、第2ロック部材としてのロックピン62と、第2操作部61とを含む。ロックピン62は、後側面304の下方端近傍に位置する貫通穴34(図12参照)を貫通する。ロックピン62は、ロック解除状態でも貫通穴34(図12参照)を貫通する。これに対し、ロックピン62は、ロック状態においてのみ、受け入れ穴41を貫通する。第2操作部61は、ロックピン62に連結され、第2筒状部材30と第3筒状部材40とをロック状態およびロック解除状態に切り替える。第2操作部61の構成例については、後述する。
【0032】
上述のように、ロックピン62の後側面304への貫通方向は、ロックピン53,54の貫通方向と互いに直交している。これにより、第1筒状部材20と第2筒状部材30とのロック操作と、第2筒状部材30と第3筒状部材40とのロック操作を独立して行うことができる。
【0033】
ここで、図8を参照して、第2筒状部材30と第3筒状部材40との間隔について説明する。図8は、図4の線VIII−VIIIに沿って見た横断面図であって、第1調節部材のロック状態を示す横断面図である。
【0034】
図8に示すように、第2筒状部材30の後側面304と第3筒状部材40の後側面404とは、ロックピン62を貫通させるため、近接して配置されている。これに対し、第2筒状部材30の右側面303と第3筒状部材40の右側面403との間隔D2、および、第2筒状部材30の左側面302と第3筒状部材40の左側面402との間隔D1は、この第2筒状部材30の後側面304と第3筒状部材40の後側面404との間隔D3よりも広く形成されている。すなわち、第2筒状部材30と第3筒状部材40との間隔は、ロックピン62の貫通方向における間隔D3,D4よりも、ロックピン53,54の貫通方向における間隔D1,D2の方が広い。これにより、第2筒状部材30内に第3筒状部材40が収容されている場合でも、ロックピン53と左側面302、および、ロックピン54と右側面303の掛かり代を十分に確保することができ、第1筒状部材20と第2筒状部材30とのロック強度を高くすることができる。
【0035】
また、第1筒状部材20の後側面204と第2筒状部材30の後側面304との間隔D5、および、第1筒状部材20の前側面201と第2筒状部材30の前側面301との間隔D6は、第2筒状部材30の右側面303と第3筒状部材40の右側面403との間隔D2、および、第2筒状部材30の左側面302と第3筒状部材40の左側面402との間隔D1よりも十分に小さくしているので、レッグサポート12の前後方向の厚みを抑えることができる。
【0036】
上述のように、レッグサポート12は、棒状の部材として第1筒状部材20、第2筒状部材30および第3筒状部材40の3つの筒状部材を有する。そのため、従来のレッグサポートよりも高さ調整範囲が広く、床下収納部13がある車種にも適用でき、車の適用範囲を広げることが可能である。さらに、上述したように、最も太い第1筒状部材20と第2筒状部材30とをロックするためのロックピン53,54の掛かり代を十分に確保したことで、レッグサポート12の高さ調節範囲を広くしながらも、安全性を向上させることが可能である。
【0037】
図8〜11を参照して、第1操作部51の構成例について説明する。図9は、図4の線VIII−VIIIに沿って見た横断面図に対応し、ロック解除状態の第1調節部材50を示す横断面図である。図10は、ロック状態の第1調節部材50を示した縦断面図であり、図11は、ロックを解除した状態の第1調節部材50を示した縦断面図である。
【0038】
第1操作部51は、正面側に設けられた一対の操作つまみ51a,51bと、移動部55,56と、ばね57とを有する。操作つまみ51a,51bは、幅方向に並び、ユーザーにより互いに近接する方向へ移動させられる。左側に位置するロックピン53は、移動部55を介して、右側に位置する操作つまみ51bに接続され、操作つまみ51bと連動して左右方向に動く。右側に位置するロックピン54は、移動部56を介して、左側に位置する操作つまみ51aに接続され、操作つまみ51aと連動して左右方向に動く。図10に示すように、移動部55と移動部56との間には、ばね57が配置される。ばね57は、移動部55,56を互いに近接する方向、つまりロックピン53,54をロックする方向に付勢している。ばね57の一端は、移動部55に形成された取付部58に取り付けられ、他端は、移動部56に形成された取付部59に取り付けられる。
【0039】
操作つまみ51a,51bを指で図8の矢印で示す近接方向に移動させると、操作つまみ51aに連結する移動部56は、図9,11に示すように、全体的に右側に移動し、ロックピン54は、受け入れ穴32から引き抜かれる。同時に、操作つまみ51bに連結する移動部55は、図9,11に示すように、全体的に左側に移動し、ロックピン53は、受け入れ穴31から引き抜かれる。これにより、ロックピン53は受け入れ穴31との係合状態が解除され、ロックピン54は受け入れ穴32との係合状態が解除される。すなわち、第1筒状部材20と第2筒状部材30とのロック状態が解除される。
【0040】
一対の操作つまみ51a,51bから手を離すと、一対の操作つまみ51a,51bは、ばね57の付勢力によって、図8および10に示す位置に復帰し、ロックピン53,54は受け入れ穴31,32に貫通される。これにより、第1調節部材50は、ロック状態となる。
【0041】
図12,13を参照して、第2操作部61の構造について説明する。図12は、ロック状態の第2調節部材60を示した縦断面図であり、図13は、ロックを解除した状態の第2調節部材60を示した縦断面図である。
【0042】
図12に示したように、第2操作部61は、正面側に設けられた押しボタン61aと、押しボタン61aとロックピン62の後端部とを連結する移動部65と、ばね63とを有する。移動部65は、第2筒状部材30の周囲を取り囲むように配置されており、前後方向に移動可能である。ばね63は、押しボタン61aと第2筒状部材30に固定された支持部64との間に配置されている。ばね63は、移動部64を前方へ、すなわち、ロックピン62をロックする方向に付勢している。
【0043】
図12で示す矢印の方向に押しボタン61aを押圧すると、ばね63が縮み、図13に示すように、ロックピン62は、受け入れ穴41から引き抜かれる。つまり、ロックピン62は、受け入れ穴41との係合状態が解除される。これにより、第2調節部材60のロック状態が解除される。
【0044】
押しボタン61aから手を離すと、押しボタン61aは、ばね63の付勢力によって、図12に示す位置に復帰する。ロックピン62は、第3筒状部材40の受け入れ穴41に貫通される。これにより、第2調節部材60は、ロック状態となる。
【0045】
レッグサポート12を図7に示す最小長さから図6に示す中間長さに移行させる際の動作は、次の通りである。
【0046】
まず、第1筒状部材20の下端部にある第1調節部材50の一対の操作つまみ51a,51bを手で内側に近接させて、ロックピン53,54を下方に位置する受け入れ穴31,32からそれぞれ外す。その状態で、第2筒状部材30を所望の位置まで引き抜いて、操作つまみ51a,51bから手を離す。一対の操作つまみ51a,51bは、ばね57の付勢力によって、元位置に復帰し、一対のロックピン53,54が、第2筒状部材30の上方に位置する受け入れ穴31,32に貫通され、第1筒状部材20と第2筒状部材30との相対移動を禁止する。なお、第2筒状部材30の上端部には、第2筒状部材30が第1筒状部材20から抜け落ちないように、第1筒状部材20の下端部内周に沿ってストッパ33が設けられることが望ましい。ストッパ33は、第1筒状部材20から第2筒状部材30を引き出すと、ロック状態では、ロックピン53,54に当接し、ロック解除状態では、第1調節部材50の係止部23に当接する。
【0047】
レッグサポート12を図6に示す中間長さから図5に示す最大長さに移行させる際の動作は、次の通りである。
【0048】
まず、第2筒状部材30の下端部にある第2調節部材60の押しボタン61aを押圧して、ロックピン62を下方に位置する受け入れ穴41から外す。その状態で、第3筒状部材40を所望の位置まで引き抜いて、押しボタン61aから手を離す。押しボタン61aは、ばね63の付勢力によって、元位置に復帰し、一対のロックピン62が、第3筒状部材40の上方に位置する受け入れ穴41に貫通され、第2筒状部材30と第3筒状部材40との相対移動を禁止する。なお、第3筒状部材40の上端部には、第3筒状部材40が第2筒状部材30から抜け落ちないように、第2筒状部材30の下端部内周に沿ってストッパ42が設けられることが望ましい。ストッパ42は、第2筒状部材30から第3筒状部材40を引き出すと、ロック状態、ロック解除状態のいずれも、第2調節部材60の係止部35に当接する。
【0049】
チャイルドシート100を車の座席1に設置する場合には、ベース部材10を座席1上に設置し、図1に示す自動車の床面14,15から座席1の座面までの高さに合わせて、まず、上述した方法で第1調節部材50のロック状態を解除し、第2筒状部材30を所望の引き出し長さでロックする。それでも長さが足りない場合には、第3筒状部材40を所望の引き出し長さでロックする。なお、第3筒状部材40のみを引き出してロックしてもよい。
【0050】
なお、上記実施の形態では、第1〜3筒状部材20,30,40の断面形状を略矩形形状としたが、楕円形状など、他の形状であってもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、レッグサポートを構成する3つの棒状部材を筒体(筒状部材)であるとしたが、断面U字形状の部材などであってもよい。
【0052】
さらに、上記実施形態では、受け入れ穴31,32,41は、貫通孔としたが、受け入れ穴31,32は、ロックピン53,54と係合でき、受け入れ穴41は、ロックピン62と係合できれば、凹部などであってもよい。
【0053】
また、ロックピン53,54が第2筒状部材30の受け入れ穴31,32を貫通する方向と、ロックピン62が第3筒状部材40の受け入れ穴41を貫通する方向とは、直交するとした。しかし、受け入れ穴31,32と受け入れ穴41とは、対面しないように、第2筒状部材30と第3筒状部材40との周方向においてそれぞれ異なった位置に配置されていればよい。
【0054】
さらに、上記実施の形態では、第1筒状部材20がベース部材10の前方端部に連結されるとしたが、レッグサポート12は、上下逆に構成されてもよい。つまり、最も細い第3筒状部材40の上端がベース部材10の前方端に連結され、最も太い第1筒状部材20の下端部に当接部70が設けられてもよい。
【0055】
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 座席、10 ベース部材、11 座席本体、12 レッグサポート、13 床下収納部、14,15 床面、20 第1筒状部材、21,22 貫通穴、23 係止部、30 第2筒状部材、31,32 受け入れ穴、33 ストッパ、34 貫通穴、35 係止部、40 第3筒状部材、41 受け入れ穴、42 ストッパ、50 第1調節部材、51 第1操作部、51a,51b 操作つまみ、53,54 ロックピン、55,56 移動部、57 ばね、58,59 取付部、60 第2調節部材、61 第2操作部、62 ロックピン、64 支持部、65 移動部、63 ばね、70 当接部。
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