(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(1)認知欠陥の症状を含む障害、(2)症候性を含めた器質性の精神障害、認知症、(3)精神遅滞、(4)気分[情動]障害、(5)不安障害を含めた神経症的ストレス関連身体表現性障害、(6)通常は小児期および思春期に発症する行動性および情動性障害、注意欠陥多動性症候群(ADHD)、および自閉症スペクトラム障害、(7)精神的発達障害、学究的スキルの発達障害、(8)統合失調症、およびその他の精神病性障害、(9)成人パーソナリティーおよび行動障害、(10)精神賦活性物質の使用による精神および行動性障害、(11)錐体外路および運動障害、(12)挿間性および発作性障害、癲癇、(13)主に中枢神経系に影響を及ぼす全身性萎縮症、運動失調症、(14)生理学的擾乱および物理的要因に関連した行動性症候群、(15)過剰な性的衝動を含めた性機能不全、(16)虚偽性障害、(17)知覚、集中、認知、学習、または記憶に関連した認知機能障害の治療、改善、および/または予防、(18)年齢に伴う学習および記憶の機能障害に関連した認知機能障害の治療、改善、および/または予防、(19)年齢に伴う記憶損失、(20)血管性認知症、(23)卒中後に生じる認知症(卒中後認知症)、(24)外傷後認知症、(25)一般的集中機能障害、(26)学習および記憶の問題を伴う小児の集中機能障害、(27)アルツハイマー病、(28)レビー小体認知症、(29)ピック症候群を含めた前頭葉の変性を伴う認知症、(30)パーキンソン病、(32)皮質基底核変性を伴う認知症、(34)ハンチントン病、(37)クロイツフェルト・ヤコブ認知症、(38)HIV認知症、(38)認知症を伴う統合失調症、またはコルサコフ精神病、(39)睡眠障害、(40)双極性障害、(41)メタボリックシンドローム、(42)肥満、(44)高血糖症、(45)脂質異常症、および(46)耐糖能障害の予防または治療に使用される、請求項16に記載の医薬組成物。
【背景技術】
【0002】
認知機能不全は、アルツハイマー病(AD:Alzheimer’s disease)、パーキンソン病、および認知症などの神経障害を含むが統合失調症、うつ病、および双極性障害などの精神障害も含めたいくつかの中枢神経系障害で、ある役割を演ずる。世界人口が高齢になるにつれ、認知症およびADの患者の数が増加する。したがって、ほとんどの人は、これらの神経系疾患に関連した認知欠陥が身近なものである(Massoud and Gauthier, 2010)。
しかし精神障害においても、認知機能障害は疾患の進行および治療結果に悪影響を及ぼす。最も顕著な例は統合失調症である。統合失調症は、3つの全く異なる疾患領域:陽性症状(幻覚、妄想、および激越の精神病エピソード)、陰性症状(引きこもり、快感消失、感情鈍麻)、および認知欠陥(実行機能、言語学習および記憶、言語の流暢さの欠陥)(Thompson and Meltzer, 1993)に分割され得る不均質な症候像(American Psychiatric Association, 1994)を有する。
【0003】
陽性症状が、ドーパミンD2受容体アンタゴニストおよび第2世代抗精神病薬によって本質的に軽減されるのに対して、陰性症状および認知欠陥は、現行の治療の影響を未だにほとんど受けない。したがって、統合失調症における認知欠陥の研究が、過去何年かにわたり強化されてきた。MATRICSと呼ばれる世界的なネットワークイニシアチブは、認知欠陥をより深く特徴付けることおよび新規な療法(Young et al., 2009)を見出すことがわかっている。
【0004】
しかし認知機能障害は、うつ病、双極性障害の患者(Sachs et al., 2007; Pavuluri et al., 2009)と、注意欠陥多動性障害(ADHD:attention deficit/hyperactivity disorder)など(Jucaite et al., 2005; Turner et al., 2003)の乳幼児期、小児期、および青年期に通常は最初に診断される障害を持つ多くの患者にも見られる。
うつ病は、日常生活を極めて損う重度の精神障害である。WHOによれば、その有病率は世界人口の約10%であり、発症率は2%である。女性は男性よりも罹患し易く、高齢者が若者よりも罹患し易い。この障害は、疾患および永久全身障害の進行により、生涯にわたる治療をたいていは示唆している。
この疾患の最も突出した症状は、快感消失、絶望感、自尊心の低下、食欲不振、および睡眠障害である。自殺願望も、うつ病の一般的な症状であり、うつ病患者の約10%(Holma et al., 2010)が自殺を試みている。うつ病は、不安障害をしばしば併発する。興味深いことに、うつ病が様々な認知機能障害も普通に伴うことは、それほど知られていない(Gualtieri et al., 2006; Mandelli et al., 2006)。ここでは、主に注意および実行機能の欠陥について報告されている(Paelecke-Habermann et al., 2005)。認知欠陥は、疾患の発症に関わることも論じられている(Beck depression model, Beck, 2008)。より最近の研究では、認知欠陥の重症度が、ある抗うつ治療に対する非応答性を予測し得ることを示している(Dunkin et al., 2000; Gorlyn et al., 2008)。
【0005】
これまで、現行の抗うつ療法は、認知欠陥に関しては十分でないようである。過去の抗うつ薬は、おそらくはその抗コリン作用成分により、学習し記憶する動物モデルで記憶を損うことが報告されている(Kumar and Kulkarni, 1996)。対照的に、SSRI、特にフルオキセチンは、異なるげっ歯モデルでは海馬非依存性であり海馬依存性ではない学習を損うことが記述されている(Valluzi and Chan, 2007)。少なくとも、クリニックでの現行療法では、認知欠陥を完全に逆転させることができない。したがって、首尾良く治療されたうつ病患者では認知性能を改善することができたが、基準化されてはいない(Gualtieri et al., 2006)。したがって、認知機能障害に対してより高い効力を有する抗うつ薬は、疾患の結果を改善すると考えられる。
【0006】
双極性障害は、気分障害の重度の症状と躁病エピソードおよび認知欠陥も含めた、複雑な総体的症状によって特徴付けられる。Diagnostic and Statistical Manual, 4th editionおよびInternational Classification of Mental Disorderは、うつ病または躁病[精神病性]症状およびエピソードが支配しているか否か、およびエピソードの頻度に基づいて(Gaiwani, 2009)、双極性障害のサブグループを推奨する。双極性障害の管理に通常使用される薬理学的薬剤には、リチウム;抗痙攣薬、例えばバルポレート、カルバマゼピン、およびラモトリジンが含まれ;近年は、非定型抗精神病薬の使用が増えていることが認められている(Altamura et al., 2011)。現行療法の問題として、抗痙攣治療に対する耐性の発生と、治療の難治例が30%であることが、記載されている(Post and Weiss, 2010; Gaiwani, 2009)。
【0007】
注意欠陥多動性障害(ADHD:attention deficit hyperactivity disorder)は、その臨床症状によって主に定義される中枢神経系障害である。ADHDは、ヒトにおいて不均質な症状パターンを示す。最も重要な徴候は、注意欠陥、衝動性、および少年に主に見られる多動性である。疾患は若年齢で始まり、症状は小児期間中に最も強くなる。思春期の後、疾患の徴候は、より隠蔽され、認知機能不全に焦点が当てられる(Jucaite et al. 2005; Turner et al. 2003)。現代の研究は病理機序の理解を広げたが、疾患の正確な病因は不明のままである。
【0008】
興味深いことに、ADHDで見られる症状は多動性に起因せず、いわゆる線条の実行ループと呼ばれる活動低下に起因する(Winstanley et al., 2006; Plizska, 2005)。実行ループは、立案、作業記憶、および注意などの認知プロセスの規制の原因である(Benke et al., 2003; Easton et al., 2007)。前頭前皮質またはループ内のその他の経路の機能不全は、衝動性、および外部から来る刺激をフィルタリングする能力の損失を、誘発する。後者は、持続する注意および多動性の症状を引き起こす(Roberts and Wallis, 2000; Gonzales et al., 2000)。ドーパミン作動性神経伝達物質系は、実行ループの活性の規制において中心的な役割を演ずる(Jucaite et al., 2005)。この結論は、ドーパミン作動性神経伝達物質系の活性化を目標とするADHDの現行の治療によっても裏付けられる(Jucaite et al., 2005)。
ホスホジエステラーゼ(PDE:phosphodiesterase)は、ほぼ全ての哺乳類細胞で発現する。今日まで、11種類のホスホジエステラーゼが哺乳類で同定された(Essayan, 2001)。PDEは、細胞のシグナル伝達に決定的に関与することが、十分確立されている。具体的には、PDEは、環状ヌクレオチドcAMPおよび/またはcGMPを不活性化することが公知である(Soderling and Beavo, 2000)。環状ヌクレオチドcAMPおよびcGMPは、アデニリルおよびグアニリルシクラーゼによって合成され、多くの重要な細胞機能を制御する2次メッセンジャーである。cAMPおよびcGMPの合成は、ドーパミンD1およびD2受容体を含めた異なるGタンパク質結合受容体タイプによって規制される(Mutschler, 2001)。
【0009】
異なる種類のホスホジエステラーゼは、それらの基質選択性が異なる。したがって、いくつかの種類はcAMPのみ加水分解し、その他の種類はcGMPのみ加水分解する。ホスホジエステラーゼ2および10などのいくつかのホスホジエステラーゼは、cAMPおよびcGMPの両方を不活性化する(Menniti et al., 2006)。
さらに、生物体内では、種々のホスホジエステラーゼの分布に相違があり、さらに任意の特定の組織または器官においても上記分布に相違がある。例えば、脳内のホスホジエステラーゼの分布パターンは、非常に特異的である(Menniti et al., 2006)。
【0010】
最後に、ホスホジエステラーゼの種類は、異なる規制特性および細胞内位置を有し;いくつかは細胞膜に結合し、いくつかは細胞質内部で解離し、さらに、様々な細胞内区画での分裂が報告されている(Conti and Jin, 1999)。
異なるPDE酵素の種類の機能および位置におけるこれらの相違は、個々のホスホジエステラーゼが、多くの異なる生理学的プロセスを規制するのに選択的に関与することを示唆している。したがって、選択的なホスホジエステラーゼ阻害剤は、卓越した特異性により異なる生理学的および病態生理学的プロセスを規制することができる。
【0011】
PDE2およびPDE10は、cGMPおよびcAMPを共に加水分解する(Menniti et al., 2006; Soderling et al., 1999; Kotera et al., 1999)。
これらは共に、脳内で有り余るほど発現し、CNS機能におけるそれらの関連性を示している(Bolger et al., 1994; Menniti et al., 2001)。
PDE2 mRNAは、嗅球、嗅結節、皮質、扁桃体、線条、および海馬に主に分布する(Lakics et al., 2005; van Staveren et al., 2003)。PDE10(PDE10A)は、側坐核および尾状核被殻に主に発現する。中程度の発現がある領域は、視床、海馬、前頭皮質、および嗅結節である(Menniti et al., 2001)。
【0012】
確かに細かい相違がPDE2および10の機能および発現パターンにあるが、海馬、皮質、および線条でのPDE2の発現と、線条、海馬、および前頭皮質でのPDE10の発現は、学習および記憶/認知のメカニズムに関与することを示す。これはさらに、高レベルのcGMPおよびcAMPの両方が短期および長期増強(LTP:long term potentiation)形成のプロセスに関与する(Blokland et al., 2006; Prickaerts et al., 2002)という事実によって裏付けられる。LTPは、長期記憶の電気生理学的基礎と見なされる(Baddeley, 2003)。Boess et al. (2004)は、PDE2阻害剤がLTPの発生を増幅することを示した。さらに、選択的PDE2阻害剤BAY60−7550は、異なる動物モデルのラットおよびマウスでの学習および記憶を高めることが報告されている(Boess et al., 2004; Rutten et al., 2006)。類似の認知促進効果は、パパベリンおよびMP−10などの選択的PDE10阻害剤に関して記述されている。Rodefer et al. (2005)は、パパベリンが、ラットにおけるフェンシクリジン、NMDAアンタゴニストの亜慢性投与により誘発される注意セット移行欠陥を逆転させることを見出した。Grauer et al. (2009)は、ラットにおける新規物体認識での認知欠陥および聴覚驚愕応答のプレパルス阻害で、パパベリンおよびMP−10の良い効果を示すことができた。これらのデータは、PDE2および/または10の認知促進効果と、認知に対するPDE2および10の相乗効果とを裏付ける。
さらに、側坐核(線条の一部)、嗅球、嗅結節、および扁桃体でのPDE2の発現と、側坐核、嗅結節、および視床でのPDE10の発現が、不安およびうつ病の病態生理学におけるPDE2および10のさらなる関与を裏付ける(Modell et al., 1990)。これはin vivo研究により裏付けられる。選択的PDE2阻害剤BAY60−7550およびND−7001は、不安およびストレス誘発性挙動の動物モデルで有効であることが記述される(Masood et al., 2008, 2009)。
【0013】
PDE10阻害の認知促進性および抗うつ能力に加え、PDE10阻害剤のさらなる抗精神病能力に関する証拠がある。線条において、PDE10は、中型有棘ニューロンでシナプス後性であることが主に見出される(Xie et al., 2006)。この位置により、PDE10は、線条でのドーパミン作動性およびグルタミン酸作動性入力によって誘発されたシグナルカスケードに重要な影響を及ぼすことができ、2つの神経伝達物質系は精神病の病理機序で主要な役割を演ずる。中型有棘ニューロンへのドーパミン作動性入力に焦点を当てると、cAMPおよびcGMPレベルを上方制御することによるPDE10A阻害剤は、D1アゴニストおよびD2アンタゴニストとして作用するが、それはGsタンパク質結合ドーパミンD1受容体の活性化が細胞内cAMPを増加させ、それに対してGiタンパク質結合ドーパミンD2受容体の活性化はアデニリルシクラーゼ活性の阻害を通して細胞内cAMPレベルを低下させるからである(Mutschler et al., 2001)。したがってPDE10阻害剤は、統合失調症のいくつかの動物モデルで活性であることが報告されている(Schmidt et al., 2008; Siuciak et al., 2006; Grauer et al., 2009)。
PDE10阻害剤は、J. Med. Chem, 2011, 54, 7621-7638に最近開示された。
【0014】
中枢神経系(CNS:central nervous system)で意図される動作をする薬物の場合、脳内の間質腔で結合していない薬物は、作用部位に直接接触または平衡していることが想定される(de Lange and Danhof, 2002)。結合していない、または遊離している薬物は、体内の薬物標的との相互作用に利用可能な種であることが一般に認められており、これを遊離薬物仮説と呼ぶ。
【0015】
脳脊髄液(CSF:cerebrospinal fluid)は脳組織に直接接触しているので、脳間質液濃度と容易に平衡になり(Meineke et al., 2002; Shen et al., 2004)、したがってCSF濃度は、臨床薬理学研究における薬物非結合濃度の一般的な代理尺度として使用されるようになることが想定される(Bonati et al., 1982; Cherubin et al., 1989; Garver, 1989; Reiter and Doron, 1996; Ostermann et al., 2004)。したがって、中枢神経系で意図される動作を行う化合物の場合、CNS内で高い薬理学的活性を持つために、高CSF濃度とCSF対血漿の高い比とに達することが重要である。
【0016】
生体異物およびその後に続く心臓再分極遅延によるhERGチャネルの阻害には、Sanguinetti et al. (1995, Cell, Apr. 21, 81(2):299-307)および多数のその後の証拠によって確立された、特異的多型心室頻拍性不整脈、トルサード・ド・ポアンの高いリスクが伴う。したがって、本発明の化合物により示されるような低いhERGチャネル阻害が、療法には非常に望ましい。
PDE2阻害剤のいくつかの種類が公知である。イミダゾトリアジノンは、例えば記憶欠陥、認知障害、認知症、およびアルツハイマー病の治療に関し、WO 2002/068423で請求項に記載されている。オキシンドールは、認知症の治療に関してWO 2005/041957に記載されている。PDE2のその他の阻害剤は、不安およびうつ病の治療に関してはWO 2007/121319から、神経学的および精神障害の治療に関してはWO 2013/034761、WO 2012/104293、およびWO2013/000924から、関節炎、癌、浮腫、および敗血症性ショックの治療に関してはWO 2006/072615、WO 2006/072612、WO 2006/024640、およびWO 2005/113517から、腎および肝不全、肝機能不全、むずむず脚症候群、リウマチ様障害、関節炎、鼻炎、喘息、および肥満の治療に関してはWO 2005/063723から、癌および血栓性障害の治療に関してはWO 2005/041957から、狭心症および高血圧症の治療に関してはWO 2006/102728から、心臓血管障害、勃起機能不全、炎症、および腎不全の治療に関してはWO 2008/043461から、例えば認知症、記憶障害、癌、および骨粗しょう症の治療に関してはWO 2005/061497から公知である。
【0017】
最後に、ベンゾジアゼピンは、不安、うつ病、ADHD、神経変性、アルツハイマー病、および精神病を含めたCNS疾患の一般的な治療に関してWO 2005/063723に記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0024】
第1の態様において本発明は、一般式Iの化合物、
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
I
(式中、
Aは、
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
aから選択され、
ここで、上述のフェニル−、ピリジニル−、ピリミジニル−、ピリダジニル、およびピラジニル基はR
1およびR
2で置換され、
R
1は、H、ハロゲン、NC−、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、およびR
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、3、または4)からなる群R
1aから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、およびR
8−(CH
2)
n−O−基は、ハロゲン、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
2は、H、HO−、ハロゲン、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、3、または4)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0、1、または2、およびo=0、1、または2)からなる群R
2aから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
3は、H、ハロゲン、NC−、C
1-4−アルキル−、およびC
3-6−シクロアルキル−からなる群R
3aから選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−およびC
3-6−シクロアルキル−基は、ハロゲン、NC−、HO−、C
1-3−アルキル−、およびC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜9個の置換基で置換されていてもよく、
R
4、R
5は、H、ハロゲン、NC−、HO−、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、R
7−CH
2−O−、およびR
7−(CH
2)
2−O−からなる群R
4a/R
5aから互いに独立して選択され、
【0025】
ここで、上述のC
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、R
7−CH
2−O−、およびR
7−(CH
2)
2−O−基は、ハロゲン、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-2−アルキル−、および1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-2−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
6は、H、NC−、C
1-6−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、およびC
3-8−シクロアルキル−O−からなる群R
6aから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
R
7は、H、カルボシクリル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールからなる群R
7aから選択され、
ここで、上述のカルボシクリル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリール−基は、HO−、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-4−アルキル−、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-4−アルキル−O−、およびハロゲンからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
R
8は、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、およびピリジルからなる群R
8aから選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、およびピリジル基は、HO−、フッ素、および1〜7個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい)、
その互変異性体、その立体異性体、それらの混合物、その溶媒和物、その水和物、およびその塩に関する。
【0026】
他に指示しない限り、基、残基、および置換基、特にR
1、R
2、R
3、R
4/5、R
6、R
7、R
8、およびAは、上述および以下の通り定義される。残基、置換基、または基が化合物中に数回出現する場合、それらは同じまたは異なる意味を有していてもよい。本発明による化合物の基および置換基のいくつかの好ましい意味を、以下に示す。
【0027】
本発明のその他の実施形態において、
Aは、
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
bから選択される。
(式中、上述のフェニル−およびピリジニル−基はR
1およびR
2で置換される)
【0028】
本発明のその他の実施形態において、
Aは、
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
cから選択される。
(式中、上述のフェニル−およびピリジニル−基はR
1およびR
2で置換される)
【0029】
本発明のその他の実施形態において、
Aは、
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
dから選択される。
【0030】
本発明のその他の実施形態において、
Aは、
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
eから選択される。
【0031】
本発明のその他の実施形態において、
Aは、
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
fから選択される。
(式中、上述のフェニル−基はR
1およびR
2で置換される)
【0032】
本発明のその他の実施形態において、
Aは、
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
gから選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
1は、H、ハロゲン、C
1-6−アルキル−、およびC
3-6−シクロアルキルからなる群R
1bから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−およびC
3-6−シクロアルキル−基は、ハロゲン、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
【0033】
本発明のその他の実施形態において、
R
1は、H、H
3C−、F
3C−、F
2HC−、FH
2C−、フッ素、塩素、および臭素からなる群R
1cから選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
1は、H
3C−、フッ素、および塩素からなる群R
1c1から選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
1は、H、フッ素、および塩素からなる群R
1dから選択される。
【0034】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、HO−、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、3、または4)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0、1、または2、およびo=0、1、または2)からなる群R
2a1から選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−およびC
1-6−アルキル−O−基は、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換され、
上述のC
1-6−アルキル−およびC
1-6−アルキル−O−基は、ハロゲン、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
上述のC
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
【0035】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、H、HO−、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、または3)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0または1、およびo=0または1)からなる群R
2bから選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
【0036】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、HO−、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、または3)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0または1、およびo=0または1)からなる群R
2b1から選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−およびC
1-4−アルキル−O−基は、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、
上述のC
1-4−アルキル−およびC
1-4−アルキル−O−基は、ハロゲン、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
上述のC
3-6−シクロアルキル−、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
【0037】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、H、HO−、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、または3)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0または1、およびo=0または1)からなる群R
2cから選択され、
上述のC
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
【0038】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、HO−、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、ヘテロシクリル、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、または3)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0または1、およびo=0または1)からなる群R
2c1から選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−およびC
1-4−アルキル−O−基は、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換され、
上述のC
1-4−アルキル−およびC
1-4−アルキル−O−基は、ハロゲン、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
上述のC
3-6−シクロアルキル−、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、ヘテロシクリル、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
【0039】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、H、HO−、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、NまたはOから選択される1個のヘテロ原子を含有する飽和6員単環式複素環、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、または2)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0または1、およびo=0または1)からなる群R
2dから選択され、
上述のC
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、NまたはOから選択される1個のヘテロ原子を含有する飽和6員単環式複素環、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
【0040】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、HO−、C
1-4−アルキル−、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、NまたはOから選択される1個のヘテロ原子を含有する飽和5または6員単環式複素環、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、または2)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0または1、およびo=0または1)からなる群R
2d1から選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−およびC
1-4−アルキル−O−基は、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換され、
上述のC
1-4−アルキル−およびC
1-4−アルキル−O−基は、ハロゲン、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
上述のC
3-6−シクロアルキル−、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、NまたはOから選択される1個のヘテロ原子を含有する飽和5または6員単環式複素環、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
【0041】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
2eから選択される。
【0042】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
2e1から選択される。
【0043】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
2fから選択される。
【0044】
本発明のその他の実施形態において、
R
2は、
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
2f1から選択される。
【0045】
本発明のその他の実施形態において、
R
3は、C
3-6−シクロアルキル−からなる群R
3a1から選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキル−基は、ハロゲン、NC−、HO−、C
1-3−アルキル−、およびC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜9個の置換基で置換されていてもよい。
本発明のその他の実施形態において、
R
3は、H、C
1-3−アルキル−、シクロブチル−、およびシクロプロピル−からなる群R
3bから選択され、
ここで、上述のC
1-3−アルキル−、シクロブチル−、およびシクロプロピル−基は、ハロゲン、C
1-3−アルキル−O−、NC−、およびHO−からなる群から独立して選択される1〜7個の置換基で置換されていてもよい。
【0046】
本発明のその他の実施形態において、
R
3は、H、およびH
3C−、およびシクロプロピル−からなる群R
3cから選択され、
ここで、上述のH
3C−およびシクロプロピル−基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい。
本発明のその他の実施形態において、
R
3は、HおよびH
3C−からなる群R
3dから選択され、
ここで、上述のH
3C−基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい。
【0047】
本発明のその他の実施形態において、
R
3は、Hからなる群R
3eから選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
3は、H
3C−からなる群R
3fから選択され、
ここで、上述のH
3C−基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよい。
本発明のその他の実施形態において、
R
3は、シクロプロピル−からなる群R
3gから選択され、
ここで、上述のシクロプロピル−基は、ハロゲン、C
1-3−アルキル−O−、NC−、およびHO−からなる群から独立して選択される1〜7個の置換基で置換されていてもよい。
【0048】
本発明のその他の実施形態において、
R
4、R
5は、H、ハロゲン、HO−、H
3C−、F
3C−、H
3C−O−、F
2HC−O−、FH
2C−O−、F
3C−O−、C
1-4−アルキル−O−、R
7−CH
2−O−、およびR
7−(CH
2)
2−O−からなる群R
4b/R
5bから互いに独立して選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−O−、R
7−CH
2−O−、およびR
7−(CH
2)
2−O−基は、ハロゲン、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-2−アルキル−、および1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-2−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
【0049】
本発明のその他の実施形態において、
R
4、R
5は、H、フッ素、塩素、臭素、HO−、H
3C−、F
3C−、H
3C−O−、F
3C−O−、およびR
7−CH
2−O−からなる群R
4c/R
5cから互いに独立して選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
4、R
5は、H−からなる群R
4d/R
5dから選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
6は、H、C
1-4−アルキル−、およびシクロプロピル−からなる群R
6bから選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−基は、1〜9個のフッ素および/または塩素原子で置換されていてもよい。
【0050】
本発明のその他の実施形態において、
R
6は、HおよびC
1-2−アルキル−からなる群R
6cから選択され、
ここで、上述のC
1-2−アルキル−基は、1〜5個のフッ素および/または塩素原子で置換されていてもよい。
本発明のその他の実施形態において、
R
6は、H、H
3C−、FH
2C−、F
2HC−、およびF
3C−からなる群R
6dから選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
6は、H
3C−、FH
2C−、F
2HC−、およびF
3C−からなる群R
6eから選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
6は、H
3C−からなる群R
6fから選択される。
本発明のその他の実施形態において、
R
7は、H、フェニル、ヘテロアリール、シクロアルキル、およびヘテロシクリルからなる群R
7bから選択され、
ここで、上述のフェニル、ヘテロアリール、シクロアルキル、およびヘテロシクリル−基は、ハロゲン、および1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい。
【0051】
本発明のその他の実施形態において、
R
7は、Hおよびフェニルからなる群R
7cから選択され、
ここで、上述のフェニル基は、ハロゲン、および1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい。
本発明のその他の実施形態において、
R
7は、H−からなる群R
7dから選択される。
【0052】
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−からなる群R
8bから選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−基は、HO−、フッ素、および1〜7個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
【0053】
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、C
3-6−シクロアルキルおよびヘテロシクリルからなる群R
8cから選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキルおよびヘテロシクリル−基は、HO−、フッ素、および1〜7個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、C
3-6−シクロアルキル、およびNまたはOから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する飽和4〜6員単環式複素環からなる群R
8c1から選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキルおよびヘテロシクリル−基は、HO−、フッ素、および1〜7個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
【0054】
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
8dから選択される。
(式中、上述の基は、HO−、フッ素、および1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい)
【0055】
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
8d1から選択される。
(式中、上述の基は、HO−、フッ素、および1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい)
【0056】
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
8eから選択される。
(式中、上述の基は、HO−、フッ素、および1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
【0057】
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
8e1から選択される。
(式中、上述の基は、HO−、フッ素、および1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい)
【0058】
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
8fから選択される。
【0059】
本発明のその他の実施形態において、
R
8は、
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
8f1から選択される。
【0060】
各R
1x、R
2x、R
3x、R
4x/5x、R
6x、R
7x、R
8x、およびA
xは、上述の対応する置換基に関して特徴付けられた個々の実施形態を表す。したがって、上記定義によれば、本発明の第1の態様の好ましい個々の実施形態は、用語(R
1x、R
2x、R
3x、R
4x/5x、R
6x、R
7x、R
8x、およびA
x)によって十分に特徴付けられ、各指数xに、「a」から上記にて与えられた最も高い文字にまで及ぶ、個々の数値が与えられる。上記定義を指す、指数xの全ての順列による括弧内の用語によって記述される全ての個々の実施形態は、本発明により含まれるものとする。
【0061】
下記の表1は、例示的にかつ第1行から最後の行まで好ましさが大きくなる順に、好ましいと見なされる本発明のそのような実施形態E−1〜E−37を示す。これは、表1の最後の列のエントリーによって表される実施形態E−37が、最も好ましい実施形態であることを意味する。
【0062】
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0063】
したがって、例えばE−15は、式Iの化合物であって、
式中、
Aが、
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
aから選択され、
ここで、上述のフェニル−、ピリジニル−、ピリミジニル−、ピリダジニル−、およびピラジニル−基はR
1およびR
2で置換され、
R
1が、H、ハロゲン、NC−、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、およびR
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、3、または4)からなる群R
1aから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、およびR
8−(CH
2)
n−O−基は、ハロゲン、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
2が、H、HO−、ハロゲン、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、3、または4)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0、1、または2、およびo=0、1、または2)からなる群R
2aから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
3が、C
3-6−シクロアルキル−からなる群R
3a1から選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキル−基は、ハロゲン、NC−、HO−、C
1-3−アルキル−、およびC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜9個の置換基で置換されていてもよく、
R
4、R
5が、H、ハロゲン、NC−、HO−、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、R
7−CH
2−O−、およびR
7−(CH
2)
2−O−からなる群R
4a/R
5aから互いに独立して選択され、
【0064】
ここで、上述のC
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、R
7−CH
2−O−、およびR
7−(CH
2)
2−O−基は、ハロゲン、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-2−アルキル−、および1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-2−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
6が、H、NC−、C
1-6−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、およびC
3-8−シクロアルキル−O−からなる群R
6aから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
R
7が、H、カルボシクリル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールからなる群R
7aから選択され、
ここで、上述のカルボシクリル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリール−基は、HO−、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-4−アルキル−、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-4−アルキル−O−、およびハロゲンからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
R
8が、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、およびピリジルからなる群R
8aから選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、およびピリジル基は、HO−、フッ素、および1〜7個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい
化合物、その互変異性体、その立体異性体、それらの混合物、その溶媒和物、その水和物、およびその塩を包含する。
【0065】
したがって、例えばE−23は、式Iの化合物であって、
式中、
Aが、
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
aから選択され、
ここで、上述のフェニル−、ピリジニル−、ピリミジニル−、ピリダジニル−、およびピラジニル−基はR
1およびR
2で置換され、
R
1が、H、ハロゲン、NC−、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、およびR
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、3、または4)からなる群R
1aから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、およびR
8−(CH
2)
n−O−基は、ハロゲン、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
2が、HO−、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、2、3、または4)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0、1、または2、およびn=0、1、または2)からなる群R
2a1から選択され、
【0066】
ここで、上述のC
1-6−アルキル−およびC
1-6−アルキル−O−基が、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換され、
上述のC
1-6−アルキル−およびC
1-6−アルキル−O−基は、ハロゲン、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
上述のC
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、ヘテロアリール、R
8−(CH
2)
n−O−、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
3が、H、ハロゲン、NC−、C
1-4−アルキル−、およびC
3-6−シクロアルキル−からなる群R
3aから選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−およびC
3-6−シクロアルキル−基は、ハロゲン、NC−、HO−、C
1-3−アルキル−、およびC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜9個の置換基で置換されていてもよく、
R
4、R
5が、H、ハロゲン、NC−、HO−、C
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、R
7−CH
2−O−、およびR
7−(CH
2)
2−O−からなる群R
4a/R
5aから互いに独立して選択され、
【0067】
ここで、上述のC
1-6−アルキル−、C
1-6−アルキル−O−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、R
7−CH
2−O−、およびR
7−(CH
2)
2−O−基は、ハロゲン、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-2−アルキル−、および1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-2−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく、
R
6が、H、NC−、C
1-6−アルキル−、C
3-8−シクロアルキル−、C
3-8−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、およびC
3-8−シクロアルキル−O−からなる群R
6aから選択され、
ここで、上述のC
1-6−アルキル−基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
R
7が、H、カルボシクリル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールからなる群R
7aから選択され、
ここで、上述のカルボシクリル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリール−基は、HO−、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-4−アルキル−、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-4−アルキル−O−、およびハロゲンからなる群から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
R
8が、C
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、およびピリジルからなる群R
8aから選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−C
1-3−アルキル−、フェニル、およびピリジル基は、HO−、フッ素、および1〜7個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい
化合物、その互変異性体、その立体異性体、それらの混合物、その溶媒和物、その水和物、およびその塩を包含する。
【0068】
したがって、例えばE−29は、式Iの化合物であって、
Aが、
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
eから選択され、
R
1が、H、H
3C−、F
3C−、F
2HC−、FH
2C−、フッ素、塩素、および臭素からなる群R
1cから選択され、
R
2が、HO−、C
1-4−アルキル、C
1-4−アルキル−O−、C
3-6−シクロアルキル、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、NまたはOから選択される1個のヘテロ原子を含有する飽和5または6員単環式複素環、R
8−(CH
2)
n−O−(式中、n=0、1、または2)、およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−(式中、m=0または1、およびo=0または1)からなる群R
2d1から選択され、
ここで、上述のC
1-4−アルキル−およびC
1-4−アルキル−O−基は、HO−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換され、
上述のC
1-4−アルキル−およびC
1-4−アルキル−O−基は、ハロゲン、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
上述のC
3-6−シクロアルキル−、C
3-6−シクロアルキル−C
1-3−アルキル−、NまたはOから選択される1個のヘテロ原子を含有する飽和5または6員単環式複素環、R
8−(CH
2)
n−O−およびR
8−(CH
2)
m−(CH)(CH
3)−(CH
2)
o−O−基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
R
3が、H、C
1-3−アルキル−、シクロブチル−、およびシクロプロピル−からなる群R
3bから選択され、
【0069】
ここで、上述のC
1-3−アルキル−、シクロブチル−、およびシクロプロピル−基は、ハロゲン、C
1-3−アルキル−O−、NC−、およびHO−からなる群から独立して選択される1〜7個の置換基で置換されていてもよく、
R
4、R
5が、Hからなる群R
4d/R
5dから選択され、
R
6が、HおよびC
1-2−アルキル−からなる群R
6cから選択され、
ここで、上述のC
1-2−アルキル−基は、1〜5個のフッ素および/または塩素原子で置換されていてもよく、
R
8が、C
3-6−シクロアルキル、およびNまたはOから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する飽和4〜6員単環式複素環からなる群R
8c1から選択され、
ここで、上述のC
3-6−シクロアルキルおよびヘテロシクリル−基は、HO−、フッ素、および1〜7個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい
化合物、その互変異性体、その立体異性体、それらの混合物、その溶媒和物、その水和物、およびその塩を包含する。
【0070】
したがって、例えばE−37は、式Iの化合物であって、
Aが、
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群A
gから選択され、
R
1が、H
3C−、フッ素、および塩素からなる群R
1c1から選択され、
R
2が、
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群R
2f1から選択され、
R
3が、H、およびH
3C−、およびシクロプロピル−からなる群R
3cから選択され、
ここで、上述のH
3C−およびシクロプロピル−基は、1〜3個のフッ素原子で置換されていてもよく、
R
4、R
5が、Hからなる群R
4d/R
5dから選択され、
R
6が、H
3C−からなる群R
6fから互いに独立して選択される
化合物、その互変異性体、その立体異性体、それらの混合物、その溶媒和物、その水和物、およびその塩を包含する。
【0071】
表2に列挙される以下の化合物、
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
その互変異性体、その立体異性体、それらの混合物、その溶媒和物、その水和物、およびその塩が、さらに好ましい。
【0072】
次に、本発明による化合物を記述する上記および以下に使用されるいくつかの用語を、より詳細に定義する。
本明細書で具体的に定義されていない用語には、本開示および文脈に照らして当業者が与え得る意味が与えられるべきである。しかし本明細書で使用されるように、反対の内容が示されない限り、以下の用語は指示される意味を有し、以下の慣習に従う。以下に定義される基、ラジカル、または部分において、炭素原子の数は、基の前にしばしば指定され、例えばC
1-6−アルキルは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基またはラジカルを意味する。一般に、2個以上の下位基を含む基の場合、最後に付けられた下位基がラジカル結合点であり、例えば置換基「アリール−C
1-3−アルキル−」は、アリール基がC
1-3−アルキル基に結合し、その後者がコア分子に結合または置換基が結合する基に結合することを意味する。
【0073】
本発明において、「コア分子」という用語は、下記の構造によって定義される。
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
一般に、所与の残基と別の基との結合部位は可変であるとし、即ちこの残基内に、置き換えられる水素を保持する任意の可能性ある原子は、他に指示しない限り、結合される基との結合スポットとすることができる。
本発明の化合物が化学名の形および式として示される場合、何らかの矛盾がある場合には、式を優先するものとする。
星印は、定義されるように結合されるコア分子にまたは置換基に接続される結合を示すため、下位式で使用することができる。
【0074】
具体的に示さない限り、本明細書および添付される特許請求の範囲の全体を通して、所与の化学式または名称は、互変異性体と全ての立体、光学および幾何異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、E/Z異性体など)と、それらのラセミ体、ならびに個別の鏡像異性体が異なる割合にある混合物、ジアステレオマーの混合物、または前述の形のいずれかの混合物を包含するものとし、そのような異性体および鏡像異性体は、その薬学的に許容される塩を含めた塩、その溶媒和物、例えば遊離化合物の溶媒和物または化合物の塩の溶媒和物を含めた水和物なども含めて存在する。
「薬学的に許容される」または「生理学的に許容される」という文言は、本明細書では、有効な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、アレルギー応答、またはその他の問題もしくは混乱がない状態で、かつ妥当な損益比に見合った状態で、人間および動物の組織に接触させて使用するのに適切であるような化合物、材料、組成物、および/または剤形を指すのに用いられる。
【0075】
本明細書で使用される「薬学的に許容される塩」または「生理学的に許容される塩」は、親化合物がその酸または塩基塩を作製することによって修飾される、開示された化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩または生理学的に許容される塩の例には、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩;カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩;および同様のものが含まれるが、これらに限定するものではない。例えば、そのような塩には、アンモニア、L−アルギニン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、水酸化カルシウム、コリン、デアノール、ジエタノールアミン(2,2’−イミノビス(エタノール))、ジエチルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、2−アミノエタノール、エチレンジアミン、N−エチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、リジン、水酸化マグネシウム、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ピペラジン、水酸化カリウム、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン(2,2’,2”−ニトリロトリス(エタノール))、トロメタミン、水酸化亜鉛、酢酸、2,2−ジクロロ−酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、4−アセトアミド−安息香酸、(+)−樟脳酸、(+)−樟脳−10−スルホン酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、デカン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、D−グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2−オキソ−グルタル酸、グリセロリン酸、グリシン、グリコール酸、ヘキサン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イソ酪酸、DL−乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、リジン、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、DL−マンデル酸、メタンスルホン酸、ガラクタル酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オクタン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸(エンボン酸)、リン酸、プロピオン酸、(−)−L−ピログルタミン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、およびウンデシレン酸からの塩が含まれる。その他の薬学的に許容される塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、および亜鉛などの金属からの陽イオンにより形成することができる(Pharmaceutical salts, Berge, S.M. et al., J. Pharm. Sci., (1977), 66, 1-19も参照)。
【0076】
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。一般に、そのような塩は、遊離酸または塩基形態のこれら化合物と、十分な量の適切な塩基または酸とを、水中、またはエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、もしくはアセトニトリル、またはこれらの混合物のような有機希釈液中で反応させることによって、調製することができる。
例えば本発明の化合物を精製または単離するのに有用な、上記以外の酸の塩(例えば、トリフルオロ酢酸塩)も、本発明の一部を構成する。
【0077】
本明細書で使用される「置換」という用語は、指定された原子上のいずれか1つまたは複数の水素が、指定された原子の可変の原子価数を超えることなくかつ置換が安定した化合物をもたらすことを前提に、指示された基から選択されたもので置き換えられることを意味する。
本明細書で使用される「部分不飽和」という用語は、指定された基または部分において、1つ、2つ、またはそれ以上の、好ましくは1つまたは2つの二重結合が存在することを意味する。好ましくは、本明細書で使用される「部分不飽和」という用語は、完全不飽和基または部分を包含しない。
【0078】
「...基は、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい」のようなセクションにおける、「...1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−O−..」または「...1〜7個のフッ素原子で置換されていてもよいC
1-3−アルキル−」のような用語は、言及される基が、ハロゲン、HO−、1〜7個のフッ素原子でフッ素化されていてもよいC
1-3−アルキル−O−、および1〜7個のフッ素原子でフッ素化されていてもよいC
1-3−アルキル−O−とすることができる1〜5個の置換基で置換されていてもよいことを意味する。
「ハロゲン」という用語は、一般に、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を示す。
【0079】
「C
1-n−アルキル」という用語であって、nが2〜nの整数である用語は、単独でまたは別のラジカルと組み合わせて、1〜n個のC原子を有する非環式、飽和、分枝状、直鎖状の炭化水素ラジカルを示す。例えば、C
1-5−アルキルという用語は、ラジカルH
3C−、H
3C−CH
2−、H
3C−CH
2−CH
2−、H
3C−CH(CH
3)−、H
3C−CH
2−CH
2−CH
2−、H
3C−CH
2−CH(CH
3)−、H
3C−CH(CH
3)−CH
2−、H
3C−C(CH
3)
2−、H
3C−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−、H
3C−CH
2−CH
2−CH(CH
3)−、H
3C−CH
2−CH(CH
3)−CH
2−、H
3C−CH(CH
3)−CH
2−CH
2−、H
3C−CH
2−C(CH
3)
2−、H
3C−C(CH
3)
2−CH
2−、H
3C−CH(CH
3)−CH(CH
3)−およびH
3C−CH
2−CH(CH
2CH
3)−を包含する。
【0080】
単独でまたは別のラジカルと組み合わせて使用される「カルボシクリル」および「炭素環」という用語は、他に指示されない場合、3〜14個の炭素原子からなる単環式、二環式、または三環式環構造を意味する。これらの用語は、他に指示されない場合、完全飽和、部分飽和、および芳香環系を指す。これらの用語は、縮合、架橋、およびスピロ環系を包含する。
したがってこれらの用語は、それぞれの形が、適切な原子価が維持される限り任意の原子に共有結合を通して結合されていてもよいので、ラジカルとして示されていない下記の例示的な構造を含む。
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0081】
「C
3-n−シクロアルキル」(式中、nは4〜nの整数である)という用語は、単独でまたは別のラジカルと組み合わせて、3〜n個のC原子を有する環状、飽和、非分枝状の炭化水素ラジカルを示す。例えば、C
3-7−シクロアルキルという用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルを含む。
使用される「ヘテロシクリル」および「複素環」という用語は、単独でまたは別のラジカルと組み合わせて、N、O、またはS(O)
r(式中、r=0、1、または2)から選択される1個または複数のヘテロ原子を含有する飽和または不飽和単環式または多環式環系であって、他に指示されない限り3〜14個の環原子からなる芳香環を含有していてもよくかつヘテロ原子が芳香環の一部ではない環系を意味する。これらの用語は、縮合、架橋、およびスピロ環系を包含する。これらの用語は、可能性ある異性体型の全てを含むことが意図される。
【0082】
したがってこれらの用語は、それぞれの形が、適切な原子価が維持される限り任意の原子に共有結合を通して結合されていてもよいので、ラジカルとして示されていない下記の例示的な構造を含む。
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0083】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0084】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0085】
本明細書で使用される「アリール」という用語は、単独でまたは別のラジカルと組み合わせて、芳香族、飽和、または不飽和であってもよい第2の5または6員炭素環基にさらに縮合されていてもよい、6個の炭素原子を含有する炭素環式芳香族単環基を示す。アリールには、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル、およびジヒドロナフチルが含まれるが、これらに限定するものではない。
【0086】
「ヘテロアリール」という用語は、5〜14個の環原子からなる、N、O、またはS(O)
r(式中、r=0、1、または2)から選択される1個または複数のヘテロ原子を含有し、ヘテロ原子の少なくとも1個が芳香環の一部である、単環式または多環式環系を意味する。「ヘテロアリール」という用語は、可能性ある異性体型の全てを含むものとする。
したがって、「ヘテロアリール」という用語は、それぞれの形が、適切な原子価が維持される限り任意の原子に共有結合を通して結合されていてもよいので、ラジカルとして示されていない下記の例示的な構造を含む。
【0087】
【化30】
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【0088】
【化31】
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【0089】
上述の用語の多くは、式または基の定義において繰り返し使用されてもよく、それぞれの場合において、互いに独立して上述の意味の1つを有する。
本発明による化合物は、原則として公知の合成方法を使用して得ることができる。好ましくは、化合物は、以下により詳細に記述される本発明による下記の方法によって得られる。
【0090】
調製
以下のスキームは、例として、本発明の化合物をどのように製造するのかを概略的に示す。略称された置換基は、スキームの文脈において他に定義されない限り、上記にて定義された通りであってもよい。
スキーム1:
【化32】
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【0091】
スキーム1:第1のステップでは、市販されているまたは周知の報告された手順に従い調製された置換1,2−ピリド−ジアミン(A)を、適切な1,2−ケトエステルまたは酸を溶媒としてEtOHまたはMeOHに溶かしたものと室温で反応させて、対応するピリド[2,3−b]ピラジノン中間体(B、C)を形成した。必要な場合には、位置異性体をフラッシュクロマトグラフィーにより分離し、POCl
3で、加熱下で処理することにより、2−クロロ−ピリドピラジン(D)が得られた。求核置換を、ヒドラジン水和物を使用して、適切な溶媒(例えば、EtOH)中で室温で行うことにより、対応するピリド[2,3−b]−ピラジン−3イル−イドラジン誘導体(F)を形成した。適切な塩化アシルまたはカルボン酸との、カップリング剤(例えば、HATUまたはTBTU)および塩基(例えば、TEAまたはDIPEA)の存在下での反応は、対応するヒドラジド(E)を与え、これをin situ環化に供し、適切な溶媒(例えば、シクロヘキサノール)中で加熱することによってトリアゾールコアを得た。
【0092】
あるいは、ステップ5において、事前に形成されたヒドラジド誘導体を、2−クロロ−ピリドピラジン(D)と、適切な溶媒(DMFなど)中で反応させることにより、中間体ヒドラジド(E)が得られ、次いでこれを、前述のように、または高温でシクロヘキサノールなどの適切な溶媒中で適切なヒドラジドと共に2−クロロ−ピリドピラジン(D)を直接加熱することによって、化合物Gに変換した。
【0093】
本発明のその他の例は、スキーム2に従って調製した。
スキーム2:
【化33】
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【0094】
本発明のその他の例は、加熱下で、DMFのような溶媒に溶かした適切な塩基(例えば、tBuOKまたはCs
2CO
3)の存在下での、アルキル化剤(例えば、塩化物、臭化物、またはトシレート誘導体)による適切なフェノール誘導体(スキーム1で記述されたように得られる)のアルキル化によって、または従来の加熱またはマイクロ波照射の下、DMFもしくはDMAのような溶媒に溶かした適切な塩基(例えば、Cs
2CO
3)の存在下での、適切なエポキシドの開環によって調製した。RxおよびRy:例13、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、32a、33、34、35、35a、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、106、107、108a、108b、108c、108d、109a、109b、109c、109d、110b、110d、111は、上述の手順に従い調製した。
スキーム3:
【化34】
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本発明のその他の例は、芳香族求核置換によって調製し、適切な芳香族フルオロ誘導体(スキーム1で記述されたように調製)と第1級または第2級アルコールとを、加熱下で、DMFのような溶媒に溶かした適切な塩基(例えば、tBuOKまたはCs
2CO
3)の存在下で反応させた。例58a、58b、58cは、上述の手順に従い調製した。
スキーム4:
【化35】
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【0095】
本発明のその他の例は、適切な芳香族ハロゲン中間体(X=Br、I)から開始する、周知のクロスカップリング反応(即ち、Sonogashira、例えばOrganic Letters, 2007 , vol. 9, p. 4057−4060参照)により調製した。次いで得られた不飽和三重結合中間体を、溶媒としてのトルエン中、水素雰囲気下で、Wilkinson触媒RhCl(TPP)
3による適切な還元によって最終化合物に変換した。
【0096】
例66、67、68、69は、上述の手順に従い調製した。あるいは、同じ合成手法を、事前に形成されたヒドラジドの調製に適用し、次いでこれを、スキーム1で記述されたように中間体Dと反応させた。
スキーム5
【化36】
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【0097】
例64および65は、上述の手順に従い調製した。
スキーム6:
【化37】
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【0098】
本発明のその他の例は、スキーム6に記述されるように調製し:第1のステップでは、適切な芳香族ハロゲン(alogen)誘導体(X=I)を、臭化イソプロピルマグネシウムを適切な溶媒(THFのような)に溶かしたもので低温で処理し、その後、適切なケトンまたはアルデヒド誘導体を添加した。例70、71、72、73、74は、上述の手順に従い調製した。あるいは、同じ合成手法を、事前に形成されたヒドラジドの調製に適用し、次いでこれを、スキーム1で記述されたように中間体Dと反応させた。
スキーム7
【化38】
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【0099】
例84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、96a、96b、96c、97は、上述の手順に従い調製した。
スキーム8:
【化39】
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【0100】
本発明のその他の例は、スキーム8に記述されるように調製し:第1のステップでは、適切な芳香族アルデヒドが、ハロゲン(alogen)誘導体(X=I)とn−BuLiとを適切な溶媒(THFのような)中で低温で反応させ、その後、乾燥DMFをTHFに溶かしたものを添加することによって得られる。第2のステップでは、適切な市販のGrignard試薬を低温で添加する。Rz:例59、61、62、63は、上記にて報告された手順に従い調製した。
【0101】
スキーム9
【化40】
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【0102】
本発明のその他の例は、スキーム9に記述されるように調製し:第1のステップでは、適切なケトンが、ハロゲン(alogen)誘導体(X=I、Br)とトリブチル−(1−エトキシビニル−)スズとをPd(PPh
3)
4の存在下で反応させることによって得られる。次いで適切なトリメチルスルホニウムイリドとの反応によって得られたエポキシドを、水素化物による開環に供し、その後、適切な溶媒(DCM)中で二酸化マンガンなどの適切な薬剤で酸化させた。
【0103】
例76、77、78、79は、上記にて報告された手順に従い調製した。同様に、ホモログ化誘導体の例80、81は、スキーム9aに記述される第1のステップを行うことによって得られた。
スキーム9a
【化41】
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【0104】
スキーム10
【化42】
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本発明のその他の例を、スキーム10に記述されるように調製し:第1のステップでは、適切な二重結合を、適切なボロン酸またはエステル(例えば、2−イソプロペニル−ジオキサボロランなど、スキーム10)を用いたSuzukiカップリングによって導入した。第2のステップでは、二重結合の水和(HCl/ジオキサン)によって、ヒドロキシル官能基が導入された。例103、103b、103cは、上述の手順に従い調製された。
本発明による化合物は、この目的のために文献から当業者に公知の方法と組み合わせてもよい、以下に続く例に記述される方法を使用して、有利に得ることもできる。
既に述べたように、本発明による一般式Iの化合物およびその生理学的に許容される塩は、特にホスホジエステラーゼ2および/または10の阻害剤として、価値ある薬理学的特性を有する。
【0105】
生物学的な例
in−vitro効果:
本発明の活性化合物のin−vitro効果は、下記の生物学的アッセイで示すことができる。
【0106】
a)放射性PDE2アッセイプロトコル:
全ての実験に関し、ホスホジエステラーゼ[
3H]cAMP SPA酵素アッセイ(TRKQ7090、GE Healthcare Europe GmbH)を使用した。PDE2の酵素活性および化合物の阻害能力を、[
3H]cAMPから[
3H]AMPへの変換によって測定した。[
3H]AMPをシンチレーターに関連付け、イットリウム−シリケートビーズを浸漬することにより、シンチレーション事象の増加をもたらす。それぞれの酵素を阻害する化合物は、[
3H]AMPの発生を低下させ、したがって検出されるカウント数が低下する。
【0107】
PDE2Aを含有するSF9溶解産物を、[
3H]cAMPと共に室温で1時間インキュベートし、反応を、18mM硫酸亜鉛にSPAビーズを加えたものを添加することによって終了させる。SPAビーズに結合された[
3H]AMPを、ビーズの沈降から少なくとも3時間後に決定し、シグナルを、TopCountを使用して、記録時間3分/ウェルで記録する。
PDE2Aタンパク質は、SF9細胞でのバキュロウイルス感染により発現する。細胞を、感染から約3日間インキュベートし、タンパク質産生が、ウェスタンブロットにより確認された。細胞を遠心分離により収集し、ペレットを液体窒素中で凍結し、その後、1%Triton X−100およびプロテアーゼ阻害剤を含有するPBS中に再懸濁した。氷上での45分のインキュベーション後、細胞砕片を遠心分離(13,000rpm、30分)によって除去した。
【0108】
アッセイ条件は、下記の通りであった。
【表3】
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【0109】
上述のアッセイ緩衝液に使用された緩衝液は、下記の通りであった。
【表4】
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詳細には、プロトコルは下記の通りである:
384ウェルプレート(OptiPlate、白)に、下記の成分をピペット分取する(手作業で、または自動ピペット分取デバイスを使用して):
20μl試験化合物溶液(所望の濃度の2倍に、アッセイ緩衝液中に希釈した試験化合物)
+10μl PDE2A調製物(0.5ng/μlタンパク質の濃度に、アッセイ緩衝液中に希釈した酵素)
+10μl[
3H]cAMP(80nM cAMPの濃度に、アッセイ緩衝液中で希釈)
【0110】
各実験に含めた対照:
陽性対照:阻害剤なし、DMSOは化合物希釈物に使用された濃度
陰性対照:PDE2なし(SF9/PDE2A溶解産物の代わりに、SF9溶解産物)
阻害%の計算:
陽性対照(−陰性対照=バックグラウンド)の活性を100%に設定し、化合物の存在下での活性を、これら100%と比較して表す。
IC50の計算:
IC50は、GraphPadPrismまたはその他の適切なソフトウェアで計算し、このとき陽性対照を100に設定し、陰性対照を0に設定する。IC50の計算では、通常、試験化合物の11の希釈物が選択される。
【0111】
b)放射性PDE10アッセイプロトコル:
PDE10阻害に対する化合物の活性を評価する場合、上述のプロトコルに下記の修正を適用する:
タンパク質の量 3ng
タンパク質濃度 75pg/μl
詳細には、プロトコルは下記の通りである:
384ウェルプレート(OptiPlate、白)に、下記の成分をピペット分取する(手作業で、または自動ピペット分取デバイスを使用して):
20μl試験化合物溶液(所望の濃度の2倍に、アッセイ緩衝液中に希釈した試験化合物)
+10μl PDE10A調製物(0.3ng/μlタンパク質の濃度に、アッセイ緩衝液中に希釈した酵素)
+10μl cAMPトレーサー(80nM cAMPの濃度に、アッセイ緩衝液中で希釈、比活性 約4mCi/l)
【0112】
3成分全てを添加した後、プレートを短時間回転させ、室温で60分間インキュベートする。反応は、硫酸亜鉛の18mM水溶液を含有する20μlのイットリウムSPA PDEビーズを添加することによって停止させる。ビーズが沈降してから少なくとも3時間後に、TopCountを使用して、記録時間3分/ウェルでシグナルを記録する。
【0113】
PDE10Aタンパク質は、SF9細胞でのバキュロウイルス感染によって発現する。細胞を、感染から約3日間インキュベートし、タンパク質産生が、ウェスタンブロットにより確認された。細胞を遠心分離により収集し、ペレットを液体窒素中で凍結し、その後、1%Triton X−100およびプロテアーゼ阻害剤を含有するPBS中に再懸濁した。氷上での45分のインキュベーション後、細胞砕片を遠心分離(13,000rpm、30分)によって除去した。
【0114】
下記の表に、上述の実験の結果を列挙する。
【表5】
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【0115】
別の非放射性in−vitroアッセイは、下記の通り行った。
c)蛍光基質を用いたホスホジエステラーゼ(PDE)2Aおよび10アッセイ
アッセイ原理:
PDE反応は、cAMPを切断してAMPにする。検出原理として蛍光分極(FP:fluorescence polarization)を使用するIMAPシステム(Molecular Device)を使用して、酵素活性を測定した。蛍光標識されたcAMPを、反応の基質として使用し、標識されたAMPを発生させた。蛍光AMPは、大型M(III)ベースのナノ粒子に特異的に結合し、基質の回転速度を低減させ、したがってその分極を増大させる。
【0116】
詳細な方法:
PDE2Aまたは10酵素活性の阻害を、IMAP−ホルホジエステラーゼ−cAMP蛍光標識基質(Molecular Devices、Order No.R7506)、IMAP TR−FRETスクリーニングエクスプレス(Molecular Devices、Order No.R8160、TR−FRET成分は使用されない)、およびSF9細胞でのバキュロウイルス感染により発現したPDE2AまたはPDE10タンパク質を使用して評価した。細胞を、感染後、約3日間インキュベートし、タンパク質産生をウェスタンブロットにより確認した。細胞を遠心分離によって収集し、ペレットを液体窒素中で凍結し、その後、1%Triton X−100およびプロテアーゼ阻害剤を含有するPBSに再懸濁した。氷上で45分間インキュベーションした後、細胞砕片を遠心分離によって除去した(13,000rpm、30分)。SF9細胞は、酵素を加水分解するcAMPを高度に発現しないので、タンパク質のさらなる精製は必要なかった。全ての反応は、384ウェルプレート、Perkin Elmerブラックオプチプレート、および0.1%Tween20を含むIMAP反応緩衝液(キット構成要素)で行った。
【0117】
化合物を、DMSO中に連続希釈した。中間希釈ステップでは、反応緩衝液DMSO濃度が低減して、アッセイ反応中に1%DMSOを実現した。アッセイの構成は、10μlの酵素(約10ng/ウェル、調製バッチに応じて)、5μlの化合物で開始し、反応は、5μlの標識cAMP(30nM、最終濃度)を添加することによって開始し、すぐにEppendorfミックスメートで15秒間混合し(2000rpm)、その後、室温で90分間、暗所でインキュベートした。反応は、FP/cAMP用の60μlの結合緩衝液(キット構成要素)を添加することによって停止させた。少なくとも90分間、さらにインキュベーションした後(室温、暗所)、アッセイは、Envisionマルチ標識リーダー(PerkinElmer)で、485nm励起/525nm発光で測定した。
各アッセイプレートは、非阻害反応(=100%対照)の測定用にビヒクル対照(1%DMSO)を含むウェルと、0%対照として酵素を含まないウェルを含有していた。
【0118】
データの分析は、試験化合物の存在下で阻害のパーセンテージを計算し、ビヒクル対照サンプル(100%対照、阻害なし)および低対照(0%対照、酵素なし)と比較することによって行った。IC50値は、Assay Explorerで、または少なくとも8つの異なる化合物濃度の結果の曲線当て嵌めに基づくその他の適切なソフトウェアで計算した。化合物濃度は、必要とされる範囲に応じて変化してもよいが、典型的には10μM〜0.1pMの間の範囲を包含する。
【0119】
【表6】
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【0120】
in−vitro効果:
動物実験およびサンプル分析(CSF):
試験化合物を、10.0または5μmol/kgの用量で(経口および静脈内の両方)で、異なる経路で動物(ラット)に投与した。化合物投与後、動物をCO
2チャンバー内で犠牲にし、大槽の穿刺によってCSFサンプルを慎重に収集した。CSFサンプリングの直後、心臓穿刺によって血液を採取し、脳を切開した。血液を、EDTAがコーティングされたミクロベットに収集し、血漿を遠心分離によって調製した。血漿、CSF、または脳のホモジネート中の試験化合物の濃度を、HPLC−MS−MSを使用して決定した。
【0121】
【表7】
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当業者にとって、上記にて示された実験結果から、本発明の化合物が非常に強力なホスホジエステラーゼ2および/または10阻害剤であるだけではなく、高いCSF濃度に到達し、かつCSFと血漿との比が適度になることが、明らかである。
【0122】
代謝安定性
本発明による化合物の代謝安定性は、下記の通り調査された:
試験化合物の代謝分解を、様々な種からプールした肝ミクロソームを用いて37℃でアッセイした。時点当たりの最終インキュベーション体積100μlは、室温のTRIS緩衝液pH7.6(0.1M)、塩化マグネシウム(5mM)、ミクロソームタンパク質(ヒトおよびイヌに関して1mg/mL、その他の種に関して0.5mg/mL)、および最終濃度1μMの試験化合物を含有する。37℃での短いプレインキュベーション期間後、反応を、βニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート、還元形態(NADPH、1mM)を添加することによって開始させ、種々の時点後に一定分量を溶媒中に移すことによって停止させた。遠心分離後(10000g、5分)、上澄みの一定分量を、LC
10MS/MSによって、親化合物の量に関してアッセイした。半減期を、濃度−時間プロファイルの片対数プロットの勾配により決定した。
【0123】
【表8】
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【0124】
hERG(ヒトエーテルアゴーゴー関連遺伝子:human Ether−a−go−go−Related Gene)−チャネルアッセイ
本発明の化合物のhERGチャネル阻害は、下記の通り調査された:
HEK(ヒト胎児性腎臓)293細胞を、hERG cDNAで安定してトランスフェクトした。細胞を:NaCl(137)、KCl(4.0)、MgCl2(1.0)、CaCl2(1.8)、グルコース(10)、HEPES(10)、NaOHによりpH7.4を含有する(mM)浴溶液で潅流した。パッチピペットを、水平プラーを使用してホウケイ酸ガラスの管材から作製し、K−アスパルテート(130)、MgCl2(5.0)、EGTA(5.0)、K2ATP(4.0)、HEPES(10.0)、KOHによりpH7.2を含有する(mM)ピペット溶液で満たした。微小電極の抵抗は、2〜5MΩの間の範囲であった。
【0125】
刺激および記録:
膜電流を、EPC−10パッチクランプ増幅器およびPatchMasterソフトウェアを使用して記録した。hERG媒介性膜電流を、パッチクランプ技法の全細胞構成を使用して、35℃で記録した。トランスフェクトされたHEK293細胞を、−60mVの保持電位でクランプ処理し、hERG媒介性不活性化テール電流を、定振幅のパルスパターン(活性化/不活性化:2000ms間40mV;回復:2ms間120mV;2msで40mVにランプ;テール電流を不活性化:50ms間40mV)を使用して、15秒の間隔で繰り返し引き出した。各パルス間の間隔中、0.2倍縮小した4パルスが、P/nリークサブトラクション手順に関して記録された。Rs補償を、リンギングなしに安全に記録可能なレベルまで用いた。
【0126】
化合物の調製および適用:
異なる濃度の試験化合物を、調査された異なる細胞のそれぞれに連続して適用した。ベースライン電流の定常レベルを、少なくとも6回の掃引に関して測定し、その後、第1の試験化合物の濃度を適用した。試験化合物をDMSOに溶解して、マスターストック溶液を得、これをさらにDMSO中で希釈して、より低い濃度に必要なストック溶液を得た。細胞外緩衝液における最終希釈液を、これらのストックから、1:1000希釈ステップによりそれぞれ新たに調製し、その後、実験を開始した。
【0127】
データ分析およびIC50決定:
ピーク電流振幅を、+40mVにランプした後に3ms測定した。ベースラインおよび各濃度に関し、次の濃度の適用前の最後の3つの掃引のピーク電流を、平均した。残留電流(I/I0)を、実際の平均ピーク電流と平均ベースラインピーク電流の分数として細胞ごとに計算した。
【0128】
下記の形のロジスティック濃度−応答曲線を、遺伝的アルゴリズムを使用して残留電流データに当て嵌めた:
I/I0=1−1/(1+(C/IC50)
**p)
C:化合物の実際の濃度(単位 μM)
IC50:半阻害濃度(単位 μM)
p:ヒル勾配
【表9】
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【0129】
ホスホジエステラーゼ2および/または10活性の活性を阻害するそれらの能力、それらのCSF値、およびそれらの代謝安定性、およびそれらのhERGチャネルの低阻害に鑑み、本発明による一般式Iの化合物は、その互変異性体、その立体異性体、それらの混合物、その水和物、溶媒和物、およびその生理学的に許容される塩も含めて、PDE2および/または10過剰活性および/またはcAMPおよび/またはcGMP機能低下の阻害による影響を受ける可能性のある全ての疾患または状態の治療および/または予防的治療に適切である。したがって、本発明による化合物は、その生理学的に許容される塩も含めて、疾患、特に(1)認知欠陥の症状を含む障害;(2)症候性を含めた器質性の精神障害、認知症;(3)精神遅滞;(4)気分[情動]障害;(5)不安障害を含めた神経症的ストレス関連身体表現性障害;(6)通常は小児期および思春期に発症する行動性および情動性障害、注意欠陥多動性症候群(ADHD)、および自閉症スペクトラム障害;(7)精神的発達障害、学究的スキルの発達障害;(8)統合失調症、およびその他の精神病性障害;(9)成人パーソナリティーおよび行動障害;(10)精神賦活性物質の使用による精神および行動性障害;(11)錐体外路および運動障害;(12)挿間性および発作性障害、癲癇;(13)主に中枢神経系に影響を及ぼす全身性萎縮症、運動失調症;(14)生理学的擾乱および物理的要因に関連した行動性症候群;(15)過剰な性的衝動を含めた性機能不全;(16)虚偽性障害の予防または治療に特に適切である。
【0130】
さらに本発明による化合物は、知覚、集中、認知、学習、または記憶に関連した認知機能障害の治療、改善、および/または予防に使用することができる。
さらに本発明による化合物は、年齢に伴う学習および記憶の機能障害、年齢に伴う記憶損失、血管性認知症、頭蓋脳外傷、卒中、卒中後に生じる認知症(卒中後認知症)、外傷後認知症、一般的集中機能障害、学習および記憶の問題を伴う小児の集中機能障害、アルツハイマー病、レビー小体認知症、ピック症候群を含めた前頭葉の変性を伴う認知症、パーキンソン病、進行性核麻痺、皮質基底核変性を伴う認知症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病、多発性硬化症、視床変性症、クロイツフェルト・ヤコブ認知症、HIV認知症、認知症を伴う統合失調症、またはコルサコフ精神病に関連した認知機能障害の治療、改善、および/または予防に使用することができる。さらに本発明の化合物は、アルツハイマー病の治療に使用することができる。
【0131】
さらに本発明による化合物は、炎症性、神経障害性(neuropatic)、および骨関節炎性疼痛を含むがこれらに限定されない疼痛障害の治療に使用することができる。
さらに本発明による化合物は、睡眠障害、双極性障害、メタボリックシンドローム、肥満、糖尿病(diabetis mellitus)、高血糖症、脂質異常症、耐糖能障害、または精巣、脳、小腸、骨格筋、心臓、肺、胸腺、もしくは脾臓の疾患の治療に使用することができる。
好ましくは、本発明による化合物は、アルツハイマー病の治療および統合失調症の治療に適切である。
より好ましくは、本発明による化合物は、アルツハイマー病の対症療法、および統合失調症に関連した認知機能障害の治療に適切である。
特に本発明による化合物は、前駆および軽度から中程度のアルツハイマー病の対症療法、ならびに統合失調症に関連した認知機能障害の治療に適切である。
【0132】
本発明のその他の態様において、本発明は、上述の疾患および状態を治療または予防するための方法に関し、この方法は、有効量の一般式Iの化合物、その互変異性体、その立体異性体、それらの混合物、その水和物、溶媒和物、およびその生理学的に許容される塩の、人間への投与を含む。
1日当たり適用可能な一般式Iの化合物の用量範囲は、経口経路により通常0.1〜1000mg、好ましくは1〜500mgであり、それぞれの場合に1日1〜4回投与される。各投薬単位は、0.1〜500mg、好ましくは1〜100mgを都合良く含有していてもよい。
実際の医薬有効量または療法上の投薬量は、当然ながら、患者の年齢および体重、投与経路、および疾患の重症度などの当業者に公知の要因に依存することになる。いずれの場合も、患者固有の状態に基づいて医薬有効量を送達させるような投薬量および手法で組合せが投与されることになる。
【0133】
式Iの化合物を、その生理学的に許容される塩も含めて投与するのに適切な調製物は、当業者に明らかにされ、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、サッシェ剤、注射剤、吸入剤、散剤などが含まれる。薬学的に活性な化合物の含量は、全体として組成物の0.1〜95重量%、好ましくは5.0〜90重量%の範囲にあるべきである。
適切な錠剤は、例えば式1による1種または複数の化合物と公知の賦形剤、例えば不活性希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤、および/または滑沢剤とを混合することによって得てもよい。錠剤は、いくつかの層からなるものであってもよい。
【0134】
この目的のため、本発明により調製される式Iの化合物は、その他の活性物質と一緒に、1種または複数の不活性な従来の担体および/または希釈剤と一緒に、例えばトウモロコシデンプン、ラクトース、グルコース、微結晶質セルロース、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸、酒石酸、水、ポリビニルピロリドン、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース、または硬質脂肪などの脂肪物質、またはこれらの適切な混合物と一緒に処方されてもよい。
本発明による化合物は、特に上述の疾患および状態を治療および/または予防するために、その他の活性物質と併せて使用されてもよい。そのような組合せに適切なその他の活性物質には、例えば、BACE阻害剤;アミロイド凝集阻害剤(例えば、ELND−005);直接または間接的に作用する神経保護および/または疾患修正物質;抗酸化剤(例えば、ビタミンEまたはギンコライド(ginkolide));抗炎症性物質(例えば、Cox阻害剤、NSAIDであって、追加としてまたは排他的にAbeta低下特性を有するもの);HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(スタチン);アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル、リバスチグミン、タクリン、ガランタミン);NMDA受容体アンタゴニスト(例えば、メマンチン);AMPA受容体アゴニスト;AMPA受容体陽性モジュレーター、AMPAkine、モノアミン受容体再取込み阻害剤、神経伝達物質の濃度または放出をモジュレートする物質;成長ホルモンの分泌を誘発させる物質(例えば、メシル酸イブタモレンおよびカプロモレリン);CB−1受容体アンタゴニストまたは逆アゴニト;抗生剤(例えば、ミノサイクリンまたはリファムピシン);PDE2、PDE4、PDE5、PDE9、PDE10阻害剤、GABAA受容体逆アゴニスト、GABAA受容体アンタゴニスト、ニコチン性受容体アゴニストまたは部分アゴニストまたは陽性モジュレーター、α4β2ニコチン性受容体アゴニストまたは部分アゴニストまたは陽性モジュレーター、α7ニコチン性受容体アゴニストまたは部分アゴニストまたは陽性モジュレーター;ヒスタミンH3アンタゴニスト、5HT−4アゴニストまたは部分アゴニスト、5HT−6アンタゴニスト、α2−アドレナリン受容体アンタゴニスト、カルシウムアンタゴニスト、ムスカリン性受容体M1アゴニストまたは部分アゴニストまたは陽性モジュレーター、ムスカリン性受容体M2アンタゴニスト、ムスカリン性受容体M4アンタゴニスト、代謝調節型グルタミン酸受容体5陽性モジュレーター、グリシン輸送体1阻害剤、抗うつ薬、例えばシタロプラム、フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン、およびトラゾドンなど;抗不安薬、例えばロラゼパムおよびオキサゼパムなど;抗精神病薬(antiphychotics)、例えばアリピプラゾール、クロザピン、ハロペリドール、オランザピン、ケチアピン、リスペリドン、およびジプラシドンなど、および本発明による化合物の効力および/または安全性が増大するようにかつ/または望ましくない副作用が低減されるように受容体または酵素をモジュレートするその他の物質が含まれる。本発明による化合物は、上述の疾患および状態を治療するために、免疫療法(例えば、Abetaもしくはその一部による能動免疫化、またはヒト化抗Abeta抗体もしくはナノボディーによる受動免疫化)と組み合わせて使用されてもよい。
【0135】
通常上述の組合せパートナーに関する投薬量は、通常推奨される最も低い用量の1/5から、通常推奨される用量の1/1までである。
したがって別の態様では、本発明は、ホスホジエステラーゼ2および/または10の阻害剤によって影響を受ける可能性のある疾患または状態の治療または予防に適切な医薬組成物を調製するための、組合せパートナーとして上述の活性物質の少なくとも1種と組み合わせた本発明による化合物またはその生理学的に許容される塩の使用に関する。これらは、PDE2および/または10過剰活性および/またはcAMPおよび/またはcGMP機能低下に関連した好ましい病態、特に上記列挙された疾患または状態の1つであり、最も特別には前駆および軽度から中程度のアルツハイマー病および統合失調症に関連した認知機能障害である。
【0136】
別の活性物質と組み合わせた、本発明による化合物またはその生理学的に許容される塩の使用は、同時にまたは交互に、しかし特に短期間で行ってもよい。それらを同時に投与する場合、2種の活性物質は患者に一緒に与えられ;一方、交互に使用する場合には、2種の活性物質は、12時間以下の期間内で、しかし特に6時間以下の期間内で、患者に与えられる。
その結果、別の態様では、本発明は、本発明による化合物またはそのような化合物の生理学的に許容される塩と、組合せパートナーとしての上述の活性物質の少なくとも1種とを含み、さらに1種または複数の不活性担体および/または希釈剤と一緒に含んでいてもよい、医薬組成物に関する。
本発明による化合物またはその生理学的に許容される塩と、それに組み合わされる追加の活性物質とは、共に、1種の製剤中、例えば錠剤もしくはカプセル中に一緒に存在してもよく、または2種の同一のもしくは異なる製剤中に、例えばいわゆるキット・オブ・パーツ(kit−of−parts)として別々に存在してもよい。
【実施例】
【0137】
下記の例は、本発明を、その範囲を制限することなく示すものとする。
化学的製造
略称:
ACN アセトニトリル
APCI 大気圧化学イオン化
d 日
Cy シクロヘキサン
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
DMA ジメチルアセトアミド
ESI エレクトロスプレーイオン化(MSで)
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
Ex. 例
h 時間
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム−ヘキサフルオロホスフェート
HPLC 高性能液体クロマトグラフィー
HPLC−MS 連結された高性能液体クロマトグラフィー−質量分光法
M モル(mol/L)
MeOH メタノール
min 分
MS 質量分光法
NMP 1−メチル−2−ピロリジノン
rt 室温
R
t 保持時間(HPLCで)
TBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
UPLC−MS 超高性能液体クロマトグラフィー−質量分光法
【0138】
方法:
UPLC−MS法:
方法1
機器:LC/MS Waters Acquity UPLC System DAD、SQD単一四重極;カラム:HSS C18 1.8μm 2.1×50mm、温度35℃;移動相:A=H
2O 90%+10%CH
3CN+CF
3COOH 0.1%、B=CH
3CN 90%+H
2O 10%;勾配:0.0分 0% B→1.20分 100% B→1.45分 100% B→1.55分 0% B→1.75分 0% B;流量:0.70mL/分;検出:UV 254nm;検出:SQD、単一四重極;イオン源:ES+/ES−;走査範囲:90〜900amu。
【0139】
方法2
機器:LC/MS Waters Acquity UPLC System DAD、SQD単一四重極;カラム:BEH C18 1.7μm 2.1×50mm、温度35℃;移動相:A=H
2O 90%+10%CH
3CN+NH
4COOH 5mmol、B=CH
3CN 90%+H
2O 10%;勾配:0.0分 0% B→1.20分 100% B→1.45分 100% B→1.55分 0% B→1.75分 0% B;流量:0.70mL/分;検出:UV 254nm;検出:SQD、単一四重極;イオン源:ES+/ES−;走査範囲:90〜900amu。
【0140】
方法3
機器:LC/MS Waters Acquity UPLC System DAD、ELSD検出器、SQD単一四重極;カラム:HSS C18 1.8μm 2.1×50mm、温度35℃;移動相:A=H
2O 90%+10%CH
3CN+CF
3COOH 0.1%、B=CH
3CN 90%+H
2O 10%;勾配:0.0分 0% B→2.40分 100% B→2.70分 100% B→2.80分 0% B→3.00分 0% B;流量:0.70mL/分;検出:UV 254nm;検出:ELSD検出器;検出:SQD、単一四重極;イオン源:ES+/ES−;走査範囲:90〜900amu。
【0141】
方法4
機器:LC/MS Waters Acquity UPLC System DAD、ELSD検出器、SQD単一四重極;カラム:HSS C18 1.8μm 2.1×50mm、温度35℃;移動相:A=H
2O 90%+10%CH
3CN+NH
4COOH 5mmol、B=CH
3CN 90%+H
2O 10%;勾配:0.0分 0% B→2.40分 100% B→2.70分 100% B→2.80分 0% B→3.00分 0% B;流量:0.70mL/分;検出:UV 254nm;検出:ELSD検出器;検出:SQD、単一四重極;イオン源:ES+/ES−;走査範囲:90〜900amu。
HPLC−MS法:
【0142】
方法5
機器:LC/MS ThermoFinnigan。Hplc Surveyor DAD、MSQ四重極;カラム:Synergi Hydro−RP80A、4um、4.60×100mm;溶離液A:90%水+10%ACN+ギ酸アンモニウム10mM;溶離液B=ACN90%+10%H
2O+MH
4COOH 10mM;勾配:A(100)、1.5分間、次いで10分でB(100)、1.5分間;流量:1.2mL/分;UV検出:254nm;イオン源:APCI。
【0143】
方法6
機器:LC/MS ThermoFinnigan HPLC Surveyor DAD、LCQ Fleet Ion Trap;カラム:Simmetry Shield RP8、5μm、4.6×150mm;溶離液A:90%水+10%ACN+HCOOH 0.1%;溶離液B=ACN90%+10%H
2O+HCOOH 0.1%;勾配:0.0分 5% B→1.5分 5% B→11.5分 95% B→13.0分 95% B→13.3分 5% B→15.0分 5% B;流量:1.0mL/分;UV検出:254nm;検出:Finnigan Fleet、Ion Trap;イオン源:ES+;走査範囲:100〜900amu。
【0144】
方法7
機器:LC/MS ThermoFinnigan。Hplc Surveyor DAD、MSQ四重極;カラム:Synergi Hydro−RP8、4um、4.60×100mm;溶離液A:90%水+10%ACN+ギ酸アンモニウム10mM;溶離液B=ACN90%+10%H
2O+NH
4COOH 10mM;勾配:0.0分 30% B→1.50分 50% B→8.50分 100% B→13.50分 100% B→14.00分 30% B→15.00分 30% B;流量:0.85mL/分;UV検出:254nm;イオン源:ES+。
【0145】
方法8
機器:LC/MS ThermoFinnigan。Hplc Surveyor DAD、MSQ四重極;カラム:Synergi Hydro−RP100A、2.5um、3×50mm;溶離液A:90%水+10%ACN+ギ酸アンモニウム10mM;溶離液B=ACN90%+10%H
2O+NH
4COOH 10mM;勾配:A(100)、1.5分間、次いで10分でB(100)、1.5分間;流量:0.7mL/分;UV検出:254nm;イオン源:APCI。
【0146】
方法9
機器:LC/MS ThermoFinnigan。Hplc Surveyor DAD、MSQ四重極;カラム:Synergi Hydro−RP100A、2.5um、3×50mm;溶離液A:90%水+10%ACN+NH
4COOH 5mM;溶離液B=ACN 90%+10%H
2O;勾配:A(100)、次いで4分でB(100)、1.3分間;流量:1.2mL/分;UV検出:254nm;イオン源:APCI。
【0147】
方法13
機器:LC/MS ThermoFinnigan HPLC Surveyor DAD、LCQ Fleet Ion Trap;カラム:Xselect CSH、2.5um、4.6×50mm;溶離液A:90%水+10%ACN+HCOOH 0.1%;溶離液B=ACN 90%+10%H
2O+HCOOH 0.1%;勾配:A(100)、次いで4分でB(100)、1.3分間;次いで1.6分でA(100)。流量:1.4mL/分;UV検出:254nm;イオン源:ESI。
【0148】
方法16
機器:LC/MS Waters Alliance 2695 HPLC System DAD、Quattro Micro Triple四重極;カラム:Atlantis dC18 5μm、4.6×50mm、温度35℃:移動相:A=H
2O90%+10%CH
3CN+CF
3COOH 0.05%;B=CH
3CN 90%+10%H
2O;流量:1.3mL/分;UV検出:254nm;イオン源:ESI。
勾配:
【表10】
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【0149】
方法17
機器:LC/MS ThermoFinnigan HPLC Surveyor DAD、LCQ Fleet Ion Trap;カラム:Xselect CSH、2.5um、4.6×50mm;溶離液A:90%水+10%ACN+HCOOH 0.1%;溶離液B=ACN 90%+10%H
2O+HCOOH 0.1%;流量:1.4mL/分;UV検出:254nm;イオン源:ESI。
勾配:
【表11】
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【0150】
GC−MS法:
方法10(3A.2)
機器:GC/MS Thermo Scientific TRACE GC ULTRA、DSQ II MS単一四重極;カラム:Agilent DB−5MS、25m×0.25mmol×0.25μm;担体ガス:ヘリウム、1mL/分 一定流;オーブンプログラム:50℃から、100℃に10℃/分で、200℃に20℃/分で、320℃に30℃/分で(保持10分);検出:DSQ II MS単一四重極;イオン源:EI;走査範囲:50〜450amu。
【0151】
分取HPLC法:
方法11:
機器:Waters Autopurification HPLC/MS System;カラム:Sunfire C18、ODB 5.0μm、19×100mm。MS Zq単一四重極;溶離液A:90%水+0.05% TFA;溶離液B=ACN勾配:0.0分 20% B→6.5分 60% B→7.0分 95% B→8.5分 20% B 流量:40mL/分;UV検出:254nm;イオン源:ES+。
【0152】
方法12:
機器:Waters Autopurification HPLC/MS System;カラム:Sunfire C18、ODB 5.0μm、19×100mm。MS Zq単一四重極;溶離液A:90%水+0.05% TFA;溶離液B=ACN勾配:0.0分 50% B→6.5分 90% B→7.0分 95% B→8.5分 50% B 流量:40mL/分;UV検出:254nm;イオン源:ES+。
【0153】
方法14:
機器:Waters Autopurification HPLC/MS System;カラム:Xbridge、C18 5μm、19×100mm。MS Zq単一四重極;溶離液A:90%水+NH
4COOH 5mM、溶離液B=ACN勾配:0.0分 40% B→6.5分 80% B→7.0分 95% B→8.0分 95% B→8.5分 40% B 流量:40mL/分;UV検出:254nm;イオン源:ES+。
【0154】
方法15:
機器:Waters Autopurification HPLC/MS System;カラム:Xbridge、C18 5μm、19×100mm。MS Zq単一四重極;溶離液A:90%水+NH
4COOH 5mM、溶離液B=ACN勾配:0.0分 30% B→6.5分 80% B→6.50分 70% B→8.0分 95% B→8.5分 30% B 流量:40mL/分;UV検出:254nm;イオン源:ES+。
【0155】
キラルHPLC法:
機器:HPLC Agilent 1100(DAD装備;UV検出:230nm);流量:15mL/分;カラム温度:25℃。
方法C1
カラム:Daicel Chiralpack AS−H;溶離液:ヘキサン:EtOH=70:30
方法C1a
カラム:Daicel Chiralpack AS−H;溶離液:ヘキサン:EtOH=80:20
方法C2
カラム:Daicel Chiralpack AD−H;溶離液:ヘキサン:イソプロパノール=70:30
方法C2a
カラム:Daicel Chiralpack AD−H;溶離液:ヘキサン:イソプロパノール=75:25
方法C2b
カラム:Daicel Chiralpack AD−H;溶離液:ヘキサン:イソプロパノール=80:20
方法C2c
カラム:Daicel Chiralpack AD−H;溶離液:ヘキサン:イソプロパノール=60:40
方法C3
カラム:Daicel Chiralcel OJ−H;溶離液:ヘキサン:EtOH=80:20
本発明の化合物を精製するために適用される最も適切な精製技法は、直接相シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーおよび逆相クロマトグラフィーまたは分取HPLCである。
【0156】
構造提示に関する一般的コメント
立体中心を有する化合物:実験セクションに示される構造は、立体化学的可能性の全てを、ただ1つを除いて必ずしも示す必要はない。実験セクションにおける化合物の構造提示は、絶対立体化学が公知である場合のみ、立体化学結合を示すことになる。
未知の絶対立体化学を有する実験セクションでの化合物の構造提示は、平面結合に加え、記述される化合物がラセミ混合物である場合には単一立体異性体と、適用可能な場合には相対立体化学とを示す追加のコメントを示すことになる。2つの例を以下に示す。
【0157】
(例1)
提示される化学構造は、
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
ラセミ混合物
として示される。
ラセミ混合物という付加的用語は、2つの立体化学的選択肢を指し、したがって製造された化合物は、
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
の混合物である。
【0158】
上述の構造のラセミ混合物は分離されると、単一立体異性体は、
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
として示される。
「単一立体異性体」という付加的用語は、絶対配置が未知であることを示す。単一立体異性体aは、キラルHPLCで第1の溶離異性体に割り当てられ、単一立体異性体bは、キラルHPLCで第2の溶離異性体に割り当てられる。
【0159】
(例2)
提示された化学構造は、
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
として示される。
【0160】
「TRANS−ラセミ混合物」という付加的用語は、2つの立体化学的選択肢を指し、したがって製造された化合物は、
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
の混合物である。
同じ原理が「CIS−ラセミ混合物」に適用される。
【0161】
上述の構造のラセミ混合物は分離されると、単一立体異性体は、
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
として示される。
「TRANS−単一立体異性体」という付加的用語は、公知の(trans)相対配置を示し、平面結合は、未知の絶対配置を示す。同じ原理が「CIS−単一立体異性体」に適用される。単一立体異性体aは、キラルHPLCで第1の溶離異性体に割り当てられ、単一立体異性体bは、キラルHPLCで第2の溶離異性体に割り当てられる。
【0162】
中間体
中間体1:
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
2−オキソ−プロパン酸(157mL、2.23mmol)を0℃で乾燥MeOH(100mL)に溶かした撹拌溶液に、ピリジン−2,3−ジアミン(20g、18mmol)を少量ずつ添加した。得られる溶液を室温で一晩撹拌し、溶媒を減圧下で蒸発させ、懸濁液を濾過した。固体をMeOHで洗浄し、乾燥することにより、表題化合物14gが得られた。
HPLC−MS(方法6):R
t=5分
MS:m/z=162(M+H)
+
【0163】
中間体2:
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
中間体1(1g)と酸塩化リン(15mL)との混合物を、90℃に2.5時間加熱した。冷却後、反応混合物を氷上に慎重に注ぎ、次いでNa
2CO
3の飽和溶液で中和し、DCMで希釈した。相を分離し、有機物をNaClの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させることによって、表題化合物0.95gが得られた。
HPLC−MS(方法8):R
t=4.54分
MS:m/z=180(M+H)
+
【0164】
中間体3:
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
市販の2−クロロ−5−ヒドロキシ安息香酸(4g、23.18mmol)を乾燥EtOH(90mL)に加えた混合物に、濃硫酸(1mL、17.62mmol)を添加した。混合物を還流下で一晩撹拌し、次いで溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMに溶解した。NaHCO
3の飽和溶液を添加し、相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し蒸発することによって、対応する2−クロロ−5−ヒドロキシ−安息香酸エチルエステル5gが得られた。
HPLC−MS(方法2):R
t=1.0分
MS:m/z=201.6(M+H)
+
【0165】
中間体4:
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
中間体3(5g、23.62mmol)をEtOH(100mL)に溶解し、ヒドラジン水和物(13.0mL、262.12mmol)を添加した。混合物を還流下で24時間撹拌し、溶媒を蒸発させ、粗製物を水20mLで処理した。形成された白色固体を濾過し、水で洗浄し、P
2O
5上で60℃で3時間乾燥することにより、表題化合物3.0gが得られた。
HPLC−MS(方法2):R
t=0.53分
MS:m/z=180(M+H)
+
【0166】
中間体5:
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
中間体5は、市販の2−フルオロ−5−ヒドロキシ−安息香酸(1g、6.41mmol)から開始して、中間体3に関して記述された通りに調製することにより、表題化合物1.17gが得られた。
HPLC−MS(方法2):R
t=0.94分
MS:m/z=185.16(M+H)
+
【0167】
下記のエステル中間体は、市販の安息香酸から開始して、中間体3と同様に調製した。
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【0168】
中間体5i
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:
ステップ1は、エステル中間体5cから開始して、参考文献:Li, Yuanzhen et al. Organic Letters, 2007, vol. 9, #20 p. 4057-4060に報告されたものと同様に行った。
【0169】
ステップ2:
ステップ1から得られた中間体(0.5g)を、トルエン(10mL)に溶解した。Wilkinson触媒RhCl(TPP)
3(0.1g)を添加し、反応混合物を60℃で、水素雰囲気下で18時間撹拌した。反応混合物をセライトパッド上で濾過し、溶媒を真空下で除去することにより、所望の生成物(0.4g)が得られた。
GC−MS(方法10)R
t=11.55分
MS:m/z=256[M]
+
【0170】
中間体5j
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
窒素雰囲気下、出発エステル中間体5e(5.0g、15.3mmol)をTHF(40mL)に溶解し、反応混合物を−50℃に冷却し、10分間撹拌した。イソプロピル−マグネシウム−塩化物(THFに溶かした2Mの溶液を11mL)を滴下添加し、反応混合物を−50℃で2時間撹拌した。反応混合物を−78℃に冷却し、シクロブタノン(2.15g、30.6mmol)をTHF(10mL)に溶かした溶液を滴下添加した。反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで室温に温め、18時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、ジクロロメタンを添加し、反応混合物を、NaHCO
3の飽和溶液で洗浄した。有機相を真空下で濃縮し、得られた粗製生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 90:10〜80:20 Cy/EtOAc)で精製することにより、所望の生成物(3.0g)が得られた。
GC−MS(方法10):R
t=10.91分
MS:m/z=210(M−28)
+
【0171】
下記のエステル中間体は、対応する出発エステル中間体および市販のケトンから開始して、中間体5jと同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化57】
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【0172】
中間体5o
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0173】
エステル中間体5m(0.37g、1.52mmol)をジクロロメタン(9mL)に溶かした溶液に、ピリジニウム−パラ−トルエンスルホネート(0.06mg、0.23mmol)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.2mL、2.29mmol)を添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、有機相を真空下で濃縮した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜80:20 Cy/EtOAc)で精製することにより、所望の生成物(0.4g)が得られた。
GC−MS(方法10):R
t=12.52分
MS:m/z=326(M)
+
【0174】
中間体5p
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
ステップ1:
ステップ1は、市販の(3−ブロモ−4−クロロ−フェニル)−酢酸から開始して、参考文献:Duong, Hung A.; et al. Angewandte Chemie, International Edition, 2011, vol. 50, p. 463-466に報告されたものと同様に行った。
【0175】
ステップ2:
窒素雰囲気下、ステップ1からの中間体(0.24g)をTHF(10mL)に溶かした溶液を、−60℃で撹拌し、臭化メチルマグネシウムを滴下添加し、反応混合物を−78℃で室温に2時間撹拌した。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチ処理し、酢酸エチルで2回抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮することにより、粗製生成物が無色の油として得られた。
ステップ3:
ステップ3は、ステップ2で得られた中間体から開始して、ステップ2と同様に行った。
【0176】
ステップ4:
ステップ4は、ステップ3で得られた中間体から開始して、中間体5oの調製と同様に行った。
ステップ5:
ステップ4から得られた中間体(15g)をMeOH(150mL)に溶かした溶液に、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)](3.088g)およびトリエチルアミン(22g、21.4mL)を添加し、反応混合物を、CO雰囲気下、80℃で36時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィーで精製することにより、所望の生成物が得られた。
【0177】
中間体6:
【化60】
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中間体6(4.4g)は、中間体5(5.84g、0.03mmol)から開始して、中間体4に関して記述されたように調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法2):R
t=0.42分
MS:m/z=171.2(M+H)
+
【0178】
下記のヒドラジド中間体は、対応するエステル中間体から開始して、中間体4と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化61】
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【0179】
中間体7:
【化62】
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市販の2−アミノ−6−メチル−3−ニトロピリジン(12g、78.36mmol)を、乾燥THF/MeOH(1:1、60mL)の混合物に溶解し、Pd/C(10%、1.2g)の存在下、5barの水素雰囲気下で5時間水素化した。触媒を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させることにより、表題化合物7gが得られた。
HPLC−MS(方法2):R
t=0.77分
MS:m/z=154M+H)
+
【0180】
中間体7a
【化63】
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ステップ1:
2−アミノ−6−クロロ−3−ニトロ−ピリジン(20g、115mmol)、シクロプロピルボロン酸(12.8g、150mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(3.2g、11.5mmol)、2,6−ジtert−ブチル−4−メチルフェノール(5.08g、23mmol)、酢酸パラジウム(1.3g、5.7mmol)、およびリン酸三カリウム(73g、346mmol)を、トルエン(40mL)および水(2mL)に懸濁した。反応混合物を還流下で18時間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機相を分離し、真空下で濃縮し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。得られた粗製生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 90:10〜45:55 Cy/EtOAc)で精製することにより、所望の生成物(10.6g)が得られた。
GC−MS(方法10):R
t=10.54分
MS:m/z=179(M)
+
【0181】
ステップ2:
ステップ1からの中間体(6g、19mmol)を無水EtOH(120mL)に溶かした溶液に、亜鉛(13.7g、209mmol)および塩化アンモニウム(30.8g、573mmol)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をセライトパッド上で濾過し、溶媒を真空下で除去し、得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 90:10 ジクロロメタン/MeOH)で精製することにより、所望の生成物(2.4g)が得られた。
HPLC−MS(方法9):Rt=1.42分
MS:m/z=150(M+H)
+
【0182】
中間体7b
【化64】
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ステップ1:
ステップ1は、市販の2−イソプロペニル−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロランから開始して、中間体7aの調製でステップ1に記述されたものと同様に行った。
【0183】
ステップ2:
ステップ1からの中間体(5g、26.5mmol)を、メタノール20mLに溶解し、Pd/C(0.25g)を添加し、反応混合物を水素雰囲気下(4bar)で2時間、室温で撹拌した。反応混合物をセライトパッド上で濾過し、溶媒を真空下で除去することにより、所望の化合物(3g)が得られた。
GC−MS(方法10):R
t=8.91分
MS:m/z=151(M)
+
【0184】
中間体7c:
【化65】
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中間体7c(3.99g)は、市販の2−アミノ−3−ニトロ−5−ピコリン(5.0g、32.65mmol)から開始して、中間体7と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【0185】
中間体7d
【化66】
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中間体7d(4g)は、市販の2−アミノ−5−クロロ−3−ニトロ−ピリジン(5g、26.5mmol)から開始して、中間体7bと同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法2):R
t=0.6分
MS:m/z=152(M+H)
+
【0186】
中間体8:
【化67】
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2−オキソ−プロパン酸(40.8mL、587mmol)を乾燥MeOH(130mL)に0℃で溶かした撹拌溶液に、6−メチル−ピリジン−2,3−ジアミン(中間体7、6.8g、55.2mmol)を乾燥MeOH(40mL)に溶解したものを、滴下添加する。溶液を室温で一晩撹拌し、次いで溶媒を減圧下で蒸発させ、得られた懸濁液を濾過した。固体をMeOHで洗浄し、乾燥することにより、表題化合物1.35gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=1.31分
MS:m/z=176(M+H)
+
【0187】
中間体8a
【化68】
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ステップ1:
中間体7a(2.4g,15.2mmol)を無水EtOHに溶解し、0℃で撹拌し、ジメチルアセチレンジカルボキシレート(2.4g、16.8mmol)を滴下添加し、反応混合物を、室温で18時間反応させた。形成された固体を濾過し、EtOH、エチルエーテルで洗浄し、真空乾燥させることにより、所望の生成物(3g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.16分
MS:m/z=260(M+H)
+
【0188】
ステップ2:
ステップ1から得られた中間体(3g、0.01mol)を、水酸化ナトリウム水溶液(1.36g、0.03mol、50mL中)に溶解し、反応混合物を2時間還流した。pHを2〜3に調節し、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 80:20〜20:80 Cy/EtOAc)で精製することにより、所望の生成物(2.0g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.46分
MS:m/z=202(M+H)
+
【0189】
下記のアミド中間体は、対応する(corrisponding)Di−アミン中間体から開始して、アミド中間体8aと同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化69】
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【0190】
中間体9:
【化70】
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アミド中間体8(1.35g、7.71mmol)および酸塩化リン(16mL)の混合物を、90℃に3時間加熱した。冷却後、溶媒を減圧下で還元し、反応混合物を氷上に慎重に注ぎ、Na
2CO
3の飽和溶液で中和した。DCMを添加し、相を分離し、有機物をNaClの飽和溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させることにより、表題化合物1.39gが得られた。
HPLC−MS(方法8):R
t=0.84分
MS:m/z=194.6(M+H)
+
【0191】
下記の塩化物中間体は、対応する(corrisponding)アミド中間体から開始して、塩化物中間体9と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。加熱温度を表に報告する。
【化71】
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【0192】
中間体9f
【化72】
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中間体8f(1.35g、5.9mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.28g、3mmol)を、DMF(10mL)に溶解した。反応混合物を0℃に冷却し、塩化メタンスルホニル(0.74g、6.48mmol)を滴下添加した。反応混合物を、室温に到達させ、4時間撹拌した。塩化アンモニウム飽和水溶液を添加し、反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相をクエン酸(10%水溶液)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮することによって、所望の生成物(1.5g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.09分
MS:m/z=308(M+H)
+
【0193】
下記の中間体は、市販の出発材料から開始して、周知の報告された手順に基づき調製した。
【化73】
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[この文献は図面を表示できません]
【0194】
中間体29a
【化74】
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参考文献:Journal of Organic Chemistry USSR (English Translation), 1989, vol. 25, #6.1 p. 1019-1025)。
エポキシド中間体29a(4g)は、メチレンシクロブタン(5g、73mmol)から開始して、WO2010/47956A1に記載されたものと同様に調製した。
GC−MS(方法10)R
t=2.70分
[M]
+=83
【0195】
中間体29b
【化75】
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エポキシド中間体29b(1g)は、3,6−ジヒドロ−2H−ピラン(2g、23.78mmol)から開始して、WO2013/55577A1に記載されたものと同様に調製した。
GC−MS(方法10)R
t=8.10分
[M]
+=99
【0196】
中間体29c:
【化76】
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例1(0.2g、0.67mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、炭酸セシウム(0.63g、1.92mmol)および中間体28(0.41g、1.28mmol)を添加した。混合物を80℃で1時間加熱し、次いで溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMに溶解し、NaClの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.21gが得られた。
HPLC−MS(方法2):R
t=1.12分
MS:m/z=452(M+H)
+
【0197】
中間体30:
【化77】
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中間体29c(0.21g、0.46mmol)をアセトン(10mL)に溶かした溶液に、HClの4M溶液(1mL)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMで処理し、NaHCO
3の飽和溶液で洗浄した。相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 90:10〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.181gが得られた。
HPLC−MS(方法2):R
t=1.09分
MS:m/z=410(M+H)
+
【0198】
下記の中間体は、対応する塩化物およびヒドラジド(Idrazide)中間体から開始して、例1と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化78】
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[この文献は図面を表示できません]
【0199】
中間体30p
【化79】
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中間体30p(0.26g)は、塩化物中間体9d(0.25g、1.01mmol)およびヒドラジド中間体4(0.19g、1.01mmol)から開始して、例1と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法2):R
t=1.01分
MS:m/z=354(M+H)
+
【0200】
中間体31
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
例1(0.4g、1.3mmol)を乾燥DMF(4mL)に溶かした溶液に、炭酸セシウム(0.85g、2.62mmol)およびメチルブロモアセテート(0.152mL、1.56mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAcで処理した。NH
4Clの飽和溶液を添加し、相を分離し、蒸発させた。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 50:50〜0:100 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.29gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.06分
MS:m/z=384(M+H)
+
【0201】
中間体32
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
中間体32(0.5g)は、中間体9f(0.9g、2.52mmol)およびヒドラジド中間体6(0.47g、2.77mmol)から出発して、例1と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法13)R
t=3.11分
MS:m/z=380(M+H)
+
【0202】
例示的な実施形態:
(例1)
【化82】
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中間体2(0.60g、3.34mmol)および中間体4(0.62g、3.34mmol)を、シクロヘキサノール(5mL)に懸濁し、2時間加熱還流した。得られた溶液を冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 95:5 DCM/EtOH)で精製することにより、表題化合物0.95gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.17分
MS:m/z=312(M+H)
+
【0203】
下記の例は、対応する塩化物中間体およびヒドラジド中間体から開始して、例1と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
[この文献は図面を表示できません]
【0204】
(例12)
【化84】
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例12(0.04g)は、中間体9f(0.3g、0.68mmol)およびヒドラジド中間体4(0.27、0.68mmol)から開始して、例1と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法13)R
t=3.11分
MS:m/z=380(M+H)
+
【0205】
(例12a)
【化85】
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例12a(0.15g)は、ヒドラジド中間体6a(0.23g、1.45mmol)から開始して、例12と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法)R
t=3.00分
MS:m/z=360(M+H)
+
【0206】
(例13)
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
例1(0.1g、0.24mmol)を乾燥ACN(3mL)に溶かした溶液に、炭酸セシウム(0.2g)および市販の3−クロロ−1−プロパノール(0.04mL)を添加した。混合物を80℃で1時間加熱し、次いで溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMに溶解し、NaClの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜94:6 DCM/EtOH)で精製することにより、表題化合物0.02gが得られた。
HPLC−MS(方法8)R
t=5.23分
MS:m/z=370(M+H)
+
【0207】
(例14)
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
例1(0.05g、0.16mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、中間体10(0.05g、0.018mmol)および炭酸セシウム(0.08g、0.24mmol)を添加し、混合物を100℃で2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、NaClの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 70:30〜20:80 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.025gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.57分
MS:m/z=398(M+H)
+
【0208】
(例15)
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
例1(0.08g、0.16mmol)を乾燥ACN(3mL)に溶かした溶液に、市販の2−ブロモ−エタノール(0.65g、0.52mmol)および炭酸セシウム(0.5g、1.54mmol)を添加し、混合物を80℃で48時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、NaOHの1N溶液で洗浄し、次いでNaClの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜97:3 DCM/EtOH)で精製することにより、表題化合物0.04gが得られた。
HPLC−MS(方法6):R
t=8.75分
MS:m/z=356(M+H)
+
【0209】
(例16)
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
例1(0.05g、0.16mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、市販の1−ブロモ−2−プロパノール(0.09g、0.64mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(0.1g、0.96mmol)を添加し、混合物を130℃で8時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、NaOHの1N溶液で洗浄し、次いでNaClの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜97:3 DCM/EtOH)で精製することにより、表題化合物0.05gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.23分
MS:m/z=370(M+H)
+
【0210】
(例17)
【化90】
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例1(0.085g、0.27mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、市販の(R)−1−クロロ−2−プロパノール(0.052g、0.55mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(0.093g、0.82mmol)を添加し、混合物を130℃で48時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、NaOHの1N溶液で洗浄し、次いでNaClの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜97:3 DCM/EtOH)で精製することにより、表題化合物0.0085gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.22分
MS:m/z=370(M+H)
+
【0211】
(例18)
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
例18は、例1(0.085g、0.27mmol)および市販の(S)−1−クロロ−2−プロパノールから開始して、例17で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜90:10 DCM/MeOH)で精製することにより、表題化合物0.045gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.19分
MS:m/z=370(M+H)
+
【0212】
(例19)
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
例1(0.115g、0.37mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、炭酸セシウム(0.36g、1.11mmol)および中間体11(0.09g、0.37mmol)を添加し、混合物を100℃で4時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、NaClの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜80:20 DCM/EtOH)で精製することにより、表題化合物0.025gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.4分
MS:m/z=384(M+H)
+
【0213】
(例20)
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
例20は、例1(0.08g、0.26mmol)および中間体13(0.2g、0.78mmol)から開始して、例19で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.032gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.65分
MS:m/z=396(M+H)
+
【0214】
(例21)
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
例21は、例1(0.065g、0.21mmol)および中間体14(0.12g、0.42mmol)から開始して、例20で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.035gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=3.32分
MS:m/z=430(M+H)
+
【0215】
(例22)
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
例22は、例1(0.1g、0.32mmol)および中間体15(0.093g、0.38mmol)から開始して、例20で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.032gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.03分
MS:m/z=382(M+H)
+
【0216】
(例23)
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
例23は、例1(0.1g、0.32mmol)および中間体17(0.093g、0.38mmol)から開始して、例20で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.02gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.07分
MS:m/z=382(M+H)
+
【0217】
(例24)
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
例24は、例1(0.1g、0.32mmol)および中間体16(0.093g、0.38mmol)から開始して、例20で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.03gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.05分
MS:m/z=382(M+H)
+
【0218】
(例25)
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
例25は、例1(0.1g、0.32mmol)および中間体18(0.097g、0.38mmol)から出発して、例20で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.03gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.18分
MS:m/z=396(M+H)
+
【0219】
(例26)
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
例26は、例4(0.08g、0.27mmol)および市販の3−クロロ−1−プロパノール(0.052g、0.54mmol)から開始して、例20で記述されたように調製した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜97:3 DCM/EtOH)で精製することにより、表題化合物0.052gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.71分
MS:m/z=354(M+H)
+
【0220】
(例27)
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
例27は、例2(0.133g、含量80%、0.32mmol)および市販の3−クロロ−1−プロパノール(0.046g、0.49mmol)から開始して、例20で記述されたように調製した。粗製物を、分取HPLC(方法11)により精製した。純粋な化合物を含有する画分を合わせ、蒸発させて体積を減少させ、DCMで希釈し、炭酸ナトリウムの飽和溶液で処理した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させることにより、表題化合物0.039gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.46分
MS:m/z=384(M+H)
+
【0221】
(例28)
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
例28は、例2(0.133g、含量80%、0.32mmol)および市販の2−ブロモ−エタノール(0.061g、0.49mmol)から開始して、例20で記述されたように調製した。粗製物を分取HPLC(方法12)により精製した。純粋な化合物を含有する画分を合わせ、蒸発させて体積を減少させ、DCMで希釈し、炭酸ナトリウムの飽和溶液で処理した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させることにより、表題化合物0.025gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.35分
MS:m/z=370(M+H)
+
【0222】
(例29)
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
例2(0.07g、0.20mmol)および市販の2−ブロモ−メチルエーテル(0.057g、0.41mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、炭酸セシウム(0.199g、0.61mmol)を添加し、混合物を100℃で1時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、水で処理した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 80:20〜40:60 ヘキサン/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.023gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.82分
MS:m/z=384(M+H)
+
【0223】
(例30)
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
例2(0.07g、0.20mmol)および中間体14(0.12g、0.41mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、炭酸セシウム(0.2g、0.61mmol)を添加し、混合物を90℃で2時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、水で処理した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 80:20〜40:60 ヘキサン/EtOAc)で精製し、次いで分取HPLC(方法14)でさらに精製した。純粋な化合物を含有する画分を合わせ、蒸発させて体積を減少させ、DCMで希釈した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させることにより、表題化合物0.047gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=3.56分
MS:m/z=444(M+H)
+
【0224】
(例31)
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
例31は、例2(0.07g、0.20mmol)および市販の1−ブロモ−3−メトキシ−プロパン(0.063g、0.41mmol)から開始して、例30で記述されたように調製した。100℃で3時間、乾燥DMF(3mL)中で加熱した後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、水で処理した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 88:12〜0:100 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.043gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.55分
MS:m/z=398(M+H)
+
【0225】
(例32)
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
例32は、例2(0.09g、0.26mmol)および中間体13(0.20g、0.78mmol)から開始して、例31で記述されたように調製した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、NaOHの1N溶液で洗浄した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 88:12〜0:100 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.037gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.95分
MS:m/z=410(M+H)
+
【0226】
(例32a)
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
例32a(0.06g)は、例9(0.08g、0.23mmol)から開始して、例32と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法16):R
t=4.51分
MS:m/z=436(M+H)
+
【0227】
(例33)
【化107】
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例33は、例2(0.07g、0.20mmol)および市販の1−ブロモ−3−トリフルオロ−メトキシプロパン(0.084g、0.41mmol)から開始して、例31で記述されたように調製した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、水で洗浄した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 88:12〜0:100 Cy/EtOAc)で精製し、次いで分取HPLC(方法14)でさらに精製した。純粋な化合物を含有する画分を合わせ、蒸発させて体積を減少させ、DCMで希釈した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させることにより、表題化合物0.047gが得られた。クロマトグラフィー(溶離液 88:12〜0:100 Cy/EtOAc)により、表題化合物0.037gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=1.06分
MS:m/z=452(M+H)
+
【0228】
(例34)
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
例2(0.082g、0.25mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、カリウムtert−ブトキシド(0.084g、0.65mmol)および中間体20(0.176g、0.50mmol)を添加した。得られた溶液を120℃で5時間加熱した。混合物を、室温で24時間放置した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMに溶解し、NaOHの1N溶液で処理した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 20:80〜0:100 ACN/H2O)で精製することにより、表題化合物0.033gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.98分
MS:m/z=384(M+H)
+
【0229】
(例35)
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
例2(0.095g、0.29mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、カリウムtert−ブトキシド(0.074g、0.22mmolおよび中間体19(0.204g、0.58mmol)を添加した。得られた溶液を120℃で5時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMに溶解し、NaOHの1N溶液で処理した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 80:20〜0:100 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.023gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.98分
MS:m/z=384(M+H)
+
【0230】
(例35a)
【化110】
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中間体9a(0.08g、0.23mmol)を乾燥DMF(4mL)に加えた懸濁液に、t−BuOK(0.076g、0.68mmol)および中間体21(0.09g、0.45mmol)を添加し、反応混合物を90℃で5時間加熱した。次いで乾燥DMFを添加し、混合物を110℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMに溶解し、NaOHの1N溶液で処理した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 80:20〜0:100 Cy/EtOAc)で精製することにより、保護中間体1−{2−クロロ−5−[(S)−2−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−プロポキシ]−フェニル}−8−シクロプロピル−4−メチル−2,3,5,9,9b−ペンタアザ−シクロペンタ[a]ナフタレンが0.055g得られた。次いで化合物(0.055g、0.11mmol)を乾燥MeOH(1mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.012g、0.06mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を逆相フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 ACN/H
2O 10:100〜100:0)で精製し、次いでシリカフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 DCM/EtOH 90:10)で精製することにより、表題化合物0.03gが得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.69分
MS:m/z=384(M+H)
+
【0231】
(例36)
【化111】
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例3(0.07g、0.24mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、炭酸セシウム(0.23g、0.71mmol)および市販の3−クロロ−1−プロパノール(0.024g、0.26mmol)を添加し、混合物を100℃で3時間加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMで溶解し、NaOHの1N溶液で洗浄した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、粗製物を分取HPLC(方法11)で精製した。純粋な化合物を含有する画分を合わせ、蒸発させて体積を減少させ、DCMで希釈し、炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させることにより、表題化合物0.02gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.71分
MS:m/z=350(M+H)
+
【0232】
(例37)
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
例37は、例1(0.07g、0.22mmol)および中間体26(0.22g、067mmol)から開始して、例32で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.046gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.15分
MS:m/z=396(M+H)
+
【0233】
(例38)
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
例38は、例1(0.07g、0.22mmol)および中間体27(0.127g、044mmol)から開始して、例32で記述されたように調製した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物0.045gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.45分
MS:m/z=424(M+H)
+
【0234】
(例39)
【化114】
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中間体30(0.18g、0.44mmol)を無水EtOH(10mL)に溶かした溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.008g、0.22mmol)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をDCMで処理し、炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄した。相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させることにより、表題化合物0.047gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.96分
MS:m/z=410(M+H)
+
【0235】
(例40)
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
例40は、例1(0.075g、0.24mmol)および中間体31(0.12g、0.48mmol)から開始して、例14に記述されたように調製した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜95:5 DCM/EtOH)で精製することにより、表題化合物0.046gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.87分
MS:m/z=396(M+H)
+
【0236】
(例41)
【化116】
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例41(0.05g)は、例2(0.1g、0.3mmol)から開始して、例22で記述されたように調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.21分
MS:m/z=396(M+H)
+
【0237】
(例42)
【化117】
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例42(0.06g)は、例2(0.09g、0.28mmol)から開始して、例23で記述されたように調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
(HPLC−MS(方法13):R
t=3.21分
MS:m/z=396(M+H)
+
【0238】
(例43)
【化118】
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例43(0.03g)は、例2(0.09g、0.28mmol)から開始して、例24で記述されたように調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.21分
MS:m/z=396(M+H)
+
【0239】
(例43a)
【化119】
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臭化エチルマグネシウム(ジエチルエーテルに溶かした3M溶液 0.7mL)を乾燥DCM(2mL)に溶かした−75℃の溶液に、チタン(IV)イソプロポキシド(0.2mL、0.7mmol)を添加した。混合物を10分間撹拌し、次いで中間体31(0.28g、0.73mmol)を乾燥DCM(8mL)に溶かした溶液を滴下添加した。混合物を室温に到達させ、室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、塩酸(1N溶液)を添加し、相を分離した。有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で蒸発させ、粗製物をシリカフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 AcOEt/EtOH 90:10)で精製し、その後、逆相クロマトグラフィーで精製することにより、表題化合物0.006gが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.93分
MS:m/z=382(M+H)
+
【0240】
(例44)
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
例1(0.07mg、0.2mmol)をDMF(3mL)に溶解し、イソブチレンオキシド(0.03mg、0.43mmol)および炭酸セシウム(208mg、0.64mmol)を添加し、反応混合物を100℃に2時間温めた。溶媒を除去し、ジクロロメタンを添加し、有機相を1M NaOH水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮した。得られた粗製生成物を逆相クロマトグラフィーで精製することにより、所望の化合物(29mg)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.93分
MS:m/z=386(M+H)
+
【0241】
下記の例は、対応する出発例および適切なエポキシドから開始して、例44と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
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【0242】
下記の例は、対応するラセミ混合物のキラルHPLC分離によって、単一立体異性体として得られた。
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
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【0243】
(例58)(TRANS−単一立体異性体a)
【化123】
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例58(0.01g)は、キラルHPLC分離後に、例1(0.2g、0.61mmol)およびエポキシド中間体29(0.07g、0.73mmol)から開始して、例44と同様に調製した。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.63分
MS:m/z=412(M+H)
+
キラルHPLC(方法C2):R
t=16.84分
【0244】
(例58a)(CIS−ラセミ混合物)
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
中間体30o(0.13g、0.37mmol)を乾燥DMF(3mL)に溶かした溶液に、カリウムtert.ブトキシド(0.083g、0.73mmol)および市販の1,4−アンヒドロエリスリトール(0.06mL、0.73mmol)を添加し、混合物を90℃で6時間加熱した。溶媒を蒸発させ、DCMおよび水を添加した。有機物を分離し、塩化アンモニウムの飽和溶液で洗浄した。粗製物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 Cy/EtOAc 90:10〜0:100)で精製することにより、所望の化合物(0.055g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.94分
MS:m/z=438(M+H)
+
【0245】
(例58b)(CIS−単一立体異性体a)
【化125】
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例58bは、例58のキラルHPLC分離によって得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.95分
MS:m/z=438(M+H)
+
キラルHPLC(方法C1):R
t=7.65分
【0246】
(例58c)(CIS−単一立体異性体b)
【化126】
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例58の精製におけるキラルカラムからさらに溶離することによって、例58cが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.95分
MS:m/z=438(M+H)
+
キラルHPLC(方法C1):R
t=9.54分
【0247】
(例59および例60)
【化127】
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ステップ1:
足場中間体30a(1.4g、3.5mmol)をTHF(40mL)に懸濁し、窒素雰囲気下、−78℃で撹拌した。N−ブチルリチウム(ヘキセンに溶かした2.5M溶液 3mL)を滴下添加し、反応混合物を−78℃で0.5時間撹拌した。N,Nジメチルホルムアミド(1.43mL、17.6mmol)をTHF(15mL)に溶かした溶液を滴下添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。塩化アンモニウム飽和水溶液(20mL)を添加し、反応混合物を室温に到達させた。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜80:20 Cy/EtOAc)で精製することにより、表題化合物(0.3g)が得られた。
【0248】
ステップ2:
ステップ1から得られた中間体(0.07g、0.21mmol)をTHF(2mL)に懸濁し、0℃で撹拌した。塩化イソプロピルマグネシウムをTHF(0.1mL)に溶かした2M溶液を添加し、反応混合物を2時間で室温に到達させた。塩化アンモニウム飽和水溶液(20mL)を添加し、反応混合物を室温に到達させた。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 50:50 Cy/EtOAc)で精製することにより、例60(0.02g)が得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.85分
MS:m/z=382(M+H)
+
カラムからさらに溶離することによって(溶離液 50:50〜0:100 Cy/EtOAc)、例60(0.03g)が得られた。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.28分
MS:m/z=340(M+H)
+
【0249】
下記の例は、足場中間体30aおよび対応する市販のグリニャール試薬から開始して、例59と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化128】
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【0250】
(例64)
【化129】
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例64(0.03g)は、中間体2(0.1g、0.55mmol)およびヒドラジド中間体6i(0.15g、0.55mmol)から開始して、例1と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.52分
MS:m/z=382(M+H)
+
【0251】
(例65)
【化130】
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例65(0.03mg)は、足場中間体30d(0.1g、0.25mmol)から開始して、中間体5iの調製と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法9):R
t=2.45分
MS:m/z=366(M+H)
+
【0252】
下記の例は、対応する足場中間体から開始して、例65と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化131】
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【0253】
(例70)
【化132】
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例70(0.03g)は、足場中間体30b(0.16g、0.38mmol)およびアセトン(0.07mg、1.13mmol)から開始して、中間体5jの調製と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.67分
MS:m/z=354(M+H)
+
【0254】
下記の例は、対応する足場中間体および市販のケトンから開始して、例70と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化133】
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【0255】
(例75)
【化134】
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【0256】
ステップ1:
N
2雰囲気下、足場中間体30g(1.0g、2.54mmol)をトルエン(35mL)に溶かした溶液に、トリブチル−(1−エトキシビニル−)スズ(1.3mL、3.04mmol)およびPdテトラキス(トリフェニルホスフィン)(580mg、0.51mmol)を添加した。溶液を105℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温で冷却し、真空中で濃縮し、得られた粗製生成物をTHFに溶解した。HCl 2N(5ml)の2N水溶液を添加し、反応混合物を30分間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、相を分離し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 90:10〜75:25 Cy/EtOAc)で精製することにより、所望の化合物(0.8g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.09分
MS:m/z=358(M+H)
+
【0257】
ステップ2:
ステップ1からの中間体(0.8g、2.2mmol)をDCM(20mL)に溶かした溶液に、50%NaOH/H2O溶液(0.8mL)を添加し、反応混合物を10分間撹拌した。トリメチルスルホニウムメチルスルフェート(0.4g、2.8mmol)を添加し、反応混合物を2時間還流した。反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 85:15 Cy/EtOAc)で精製することにより、所望の化合物(0.5g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.33分
MS:m/z=372(M+H)
+
【0258】
ステップ3:
水素化リチウムアルミニウム(THFに溶かした2M溶液 0.15mL)をTHF 15mLに溶かして0℃で撹拌した溶液に、ステップ2からの中間体(0.4g、0.4mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を1時間撹拌し、室温に到達させた。水(2mL)およびNaOH(2M水溶液 1mL)を添加し、反応混合物を酢酸エチルで希釈した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮することにより、所望の生成物(0.28g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.0分
MS:m/z=376(M+H)
+
【0259】
ステップ4:
ステップ3からの中間体(0.17g、0.38mmol)をDCM(10mL)に溶解し、二酸化マンガン(0.38g、3.38mmol)を添加し、懸濁液を1時間、室温で撹拌した。反応混合物をセライトパッド上で濾過し、溶媒を蒸発させた。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 90:10 DCM/MeOH)で精製することにより、所望の化合物(0.14g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=3.04分
MS:m/z=374(M+H)
+
【0260】
下記の例は、対応する中間体から開始して、例75と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化135】
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【0261】
(例80)
【化136】
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例80(0.02g)は、ステップ1で得られた中間体から開始して、例75と同様にステップ2、ステップ3、およびステップ4で調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【0262】
ステップ1は、下記の通り行った:
足場中間体30i(1.35g、3.39mmol)、トリ−n−ブチルメトキシスズ(1.51mL、5.08mmol)、酢酸イソプロペニル(5.6mL、51mmol)、トリ−o−トリルホスフィン(0.07g、0.25mmol)、および酢酸パラジウム(0.03g)を、窒素雰囲気下でトルエン(30mL)に懸濁し、室温で2時間撹拌し、次いで110℃で20分間撹拌した。水(10mL)および重炭酸塩飽和水溶液(3mL)を添加し、トルエンを真空下で除去し、DCMを添加した。有機相を分離し、濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 30:70〜0:100 シクロヘキサン/AcOEt)で精製することにより、所望の化合物(0.5g)が得られた。
【0263】
ステップ2、ステップ3、およびステップ4は、例75と同様に行った。
HPLC−MS(方法16):R
t=3.13分
MS:m/z=392(M+H)
+
【0264】
下記の例は、対応する足場中間体から開始して、例80と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化137】
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【0265】
(例82)
【化138】
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例82(0.09g)は、塩化物中間体2(0.1g、0.61mmol)およびヒドラジド中間体6p(0.2g、0.61mmol)から開始して、例1と同様に調製した。
(HPLC−MS(方法13):R
t 2.80=分
MS:m/z=368(M+H)
+
【0266】
下記の例は、対応する塩化物およびヒドラジド中間体から開始して、例82と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化139】
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【0267】
下記の例は、対応するラセミ混合物のキラルHPLC分離によって、単一立体異性体として得られた。
【化140】
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【0268】
(例98)(単一立体異性体a)
【化141】
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例98(0.026g)は、半分取キラル精製後に、塩化物中間体2(0.3g、1.45mmol)およびヒドラジド中間体6q(0.4g、1.56mmol)から出発して、例1と同様に調製した。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.56分
MS:m/z=382(M+H)
+
キラルHPLC(方法C1a):R
t=9.55分
【0269】
(例99)(単一立体異性体b)
【化142】
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例99(0.028g)は、例98の半分取キラルクロマトグラフィー精製におけるカラムからの、さらなる溶離を介して得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.52分
MS:m/z=382(M+H)
+
キラルHPLC(方法C1a):R
t=11.03分
【0270】
(例100)
【化143】
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ステップ1:
足場中間体30g(0.5g、1.27mmol)、1−メトキシ−2−メチル−1−(トリメチルシリルオキシ)プロペン(1.9g、11.4mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(0.14g、0.25mmol)、およびフッ化亜鉛(0.19g、1.9mmol)を、DMF(25mL)に懸濁し、窒素雰囲気下で10分間撹拌した。トリ−tert−ブチル−ホスフィン(0.06mL、0.25mmol)を添加し、反応混合物を115℃で18時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、塩化アンモニウム飽和水溶液を添加し、反応混合物をDCMで抽出した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜50:50 シクロヘキサン/AcOEt)で精製することにより、所望の化合物(0.4g)が得られた。
【0271】
ステップ2:
ステップ1で得られた中間体(0.4g、0.07mmol)をTHF(6mL)に溶解し、窒素雰囲気下、0℃で5分間撹拌した。水素化リチウムアルミニウム(THFに溶かした2M溶液 0.5mL)を添加した。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで室温に到達させ、0.5時間撹拌した。溶媒を除去し、粗製生成物をDCMに溶解し、反応混合物を、水(4mL)、重炭酸塩飽和水溶液(2mL)、およびブライン(2mL)で洗浄した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、二酸化マンガン(0.15g、1.73mmol)を添加した。反応混合物を0.5時間撹拌し、セライトパッド上で濾過し、濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜95:5 DCM/MeOH)で精製することにより、所望の化合物(0.1g)が得られた。
(HPLC−MS(方法13):R
t=3.29分
MS:m/z=388(M+H)
+
【0272】
(例101)
【化144】
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例101(0.05g)は、足場中間体30i(0.36g、0.9mmol)から開始して、例100と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
HPLC−MS(方法):R
t=3.3分
MS:m/z=392(M+H)
+
【0273】
(例102)
【化145】
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ステップ1:
ステップ1は、塩化物中間体9(0.3g、1.39mmol)およびヒドラジド中間体6o(0.47g、1.39mmol)から出発して、例1の調製と同様に行った。
【0274】
ステップ2:
ステップ1からの中間体(0.09g、0.26mmol)および塩酸(37%水溶液 10mL)を、1,4−ジオキサン 10mLに溶解した。反応混合物を室温で20分間撹拌した。重炭酸塩飽和水溶液を添加し、THFを真空中で除去し、反応混合物をDCMで抽出した。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜90:10 DCM/MeOH)で精製することにより、表題化合物(0.03g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.95分
MS:m/z=360(M+H)
+
【0275】
(例103)
【化146】
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ステップ1:
窒素雰囲気下、足場中間体30g(0.3g、0.61mmol)、炭酸カリウム(0.34g、2.4mmol)、および[1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.05g)をトルエン(150mL)に懸濁し、室温で10分間撹拌した。3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−ボロン酸ピナコールエステル(0.17g、0.79mmol)を添加し、反応混合物を100℃で4時間撹拌した。水(30mL)を添加し、反応混合物をAcOEtで抽出した。有機相を分離し、濃縮した。得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜90:10 DCM/MeOH)で精製することにより、表題化合物(0.02g)が得られた。
【0276】
ステップ2:
ステップ2は、例102の調製におけるステップ2と同様に行った。所望の生成物0.02gが、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜90:10 DCM/MeOH)による精製後に得られた。
(HPLC−MS(方法13):R
t=2.88分
MS:m/z=416(M+H)
+
【0277】
下記の例は、対応する足場中間体およびボロン酸エステル2−イソプロペニル−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロランから開始して、例103と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化147】
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【0278】
(例104)(CIS−ラセミ混合物)
【化148】
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例103の調製のステップ1から得られた中間体(50mg、0.13mmol)を、DCM(5mL)に溶解した。四酸化オスミウム(0.1mL、0.01mmol)および4−メチル−モルホリン−4−オキシド(0.07g、0.63mmol)を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌した。溶媒を除去し、得られた粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液 100:0〜80.20 DCM/MeOH)で精製することにより、表題化合物(0.03g)が得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.73分
MS:m/z=432(M+H)
+
【0279】
(例104a)(CIS−単一立体異性体a)
【化149】
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例104aは、例104のキラルHPLC精製を介して得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.65分
MS:m/z=432(M+H)
+
キラルHPLC(方法C2b):R
t=18.70分
【0280】
(例104b)(CIS−単一立体異性体b)
【化150】
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キラルカラムからのさらなる溶離によって、例104bが得られた。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.65分
MS:m/z=432(M+H)
+
キラルHPLC(方法C2b):R
t=21.04分
【0281】
(例105)(CIS−ラセミ混合物)
【化151】
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例105(0.03g)は、例95の調製における副生成物として得られかつ同じフラッシュクロマトグラフィー精製から単離された、8−シクロプロピル−1−[5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−フルオロ−フェニル]−4−メチル−2,3,5,9,9b−ペンタアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン(0.05g、0.12mmol)から開始して、例104と同様に調製した。
HPLC−MS(方法13):R
t=2.68分
MS:m/z=436(M+H)
+
【0282】
下記の例は、対応するラセミ混合物のキラルHPLC分離によって、単一立体異性体として得られた。
【化152】
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【0283】
下記の例は、対応する出発例および対応するエポキシドから開始して、例44と同様に調製し、最も適切な精製技法を適用して精製した。
【化153】
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【0284】
下記の例は、対応するラセミ混合物のキラルHPLC分離によって、単一立体異性体として得られた。
【化154】
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【0285】
下記の例は、対応するTRANS位置異性体ラセミ混合物のキラルHPLC分離によって、単一立体異性体として得られた。TRANS位置異性体ラセミ混合物は、エポキシド中間体29および対応する出発例または出発中間体から開始して、例44の調製と同様に得られた。
【化155】
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